特許第6602415号(P6602415)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6602415内燃エンジンの燃料噴射装置のためのシーリングカートリッジおよび内燃エンジンのための燃料噴射装置組立体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6602415
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】内燃エンジンの燃料噴射装置のためのシーリングカートリッジおよび内燃エンジンのための燃料噴射装置組立体
(51)【国際特許分類】
   F02M 55/02 20060101AFI20191028BHJP
   F02M 51/06 20060101ALI20191028BHJP
   F02M 25/025 20060101ALI20191028BHJP
   F16J 15/06 20060101ALI20191028BHJP
【FI】
   F02M55/02 330B
   F02M51/06 N
   F02M25/025 K
   F16J15/06 H
【請求項の数】23
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-78976(P2018-78976)
(22)【出願日】2018年4月17日
(65)【公開番号】特開2018-200046(P2018-200046A)
(43)【公開日】2018年12月20日
【審査請求日】2018年4月17日
(31)【優先権主張番号】10 2017 108 270.0
(32)【優先日】2017年4月19日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510238096
【氏名又は名称】ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100094525
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100094514
【弁理士】
【氏名又は名称】林 恒徳
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト ロイストレ
(72)【発明者】
【氏名】ゲルト キスナー
【審査官】 松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−513298(JP,A)
【文献】 特開2014−081073(JP,A)
【文献】 特開2004−138155(JP,A)
【文献】 特開平01−108491(JP,A)
【文献】 米国特許第04557487(US,A)
【文献】 国際公開第2001/018383(WO,A1)
【文献】 特表2000−517028(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 39/00−71/04
F16J 15/00−15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃エンジンの燃料噴射装置のためのシーリングカートリッジであって、前記シーリングカートリッジ(18)が、媒体が充填された第1室(6)および媒体が充填された第2室(7)をシーリングするために設けられ、前記室(6、7)が、燃料噴射装置軸(9)に沿って軸方向に可動である前記燃料噴射装置(1)と、前記燃料噴射装置(1)を受けるハウジング(2)との間に構成され、前記シーリングカートリッジ(18)が前記燃料噴射装置(1)を受けることができるように構成され、前記シーリングカートリッジ(18)が、前記シーリングカートリッジ(18)のレセプタクルハウジング(19)に配置されるシーリング手段(11;20)を含む、シーリングカートリッジにおいて、
前記レセプタクルハウジング(19)が、第1ハウジング部分(29)において、前記レセプタクルハウジング(19)の外殻面(31)で前記シーリング手段(11;20)を受けることができるように構成され、かつ第2ハウジング部分(30)において、内面(25)で前記シーリング手段(11;20)を受けることができるように構成され
フィニッシャリング(26)が、前記レセプタクルハウジング(19)の第1ハウジング端部(27)および/または前記レセプタクルハウジング(19)の第2ハウジング端部(35)に設けられ、
前記フィニッシャリング(26)が固定要素(41)を用いて前記レセプタクルハウジング(19)に固定されることを特徴とするシーリングカートリッジ。
【請求項2】
前記シーリング手段(11;20)が前記第1ハウジング部分(29)に受けられ、およびさらなるシーリング手段(20;11)が前記第2ハウジング部分(30)に受けられることを特徴とする、請求項1に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項3】
前記シーリングカートリッジ(18)が、その第1ハウジング端部(27)において、前記外殻面(31)に面取り部(28)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項4】
前記第1ハウジング部分(29)が第1レセプタクル溝(22)を有し、および前記第2ハウジング部分(30)が第2レセプタクル溝(24)を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項5】
前記レセプタクルハウジング(19)が、その前記外殻面(31)においてショルダー(36)を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項6】
前記シーリング手段(11;20)が、支持要素(10;12)を用いて前記レセプタクルハウジング(19)に取り付けられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項7】
前記支持要素(10;12)が、半径方向に延在するスロットを有することを特徴とする、請求項6に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項8】
前記フィニッシャリング(26)が、前記レセプタクルハウジング(19)上で軸方向に停止されるために戻り止め(46)を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項9】
前記フィニッシャリング(26)が、締まり嵌めを用いて前記レセプタクルハウジング(19)に少なくとも部分的に受けられることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項10】
前記フィニッシャリング(26)が外部溝(49)を有し、前記外部溝(49)の溝深さ(NT)が前記燃料噴射装置軸(9)と同軸になるように実現された長手方向軸(34)に沿って軸方向に拡大するように実現されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項11】
前記フィニッシャリング(26)が前記固定要素(41)である固定リング(41)を固定して受けるように実現されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項12】
前記固定要素(41)である固定リング(41)が、開いたサークリップの形態で実現されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項13】
前記フィニッシャリング(26)が、前記固定要素(41)を用いて、前記レセプタクルハウジング(19)において動かないように固定されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項14】
前記レセプタクルハウジング(19)が、その前記外殻面(31)において、位置付け要素(32;33)を固定して受けることができるように構成されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項15】
前記位置付け要素(32;33)が前記レセプタクルハウジング(19)に留められて受けられることを特徴とする、請求項14に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項16】
前記シーリング手段(11;20)および前記レセプタクルハウジング(19)が、シーリングカートリッジ(18)を集合的に形成することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載のシーリングカートリッジ。
【請求項17】
内燃エンジンのための燃料噴射装置組立体であって、前記燃料噴射装置組立体(38)が前記内燃エンジンの燃料噴射装置(1)およびハウジング(2)を含み、前記燃料噴射装置(1)が前記ハウジング(2)のレセプタクル開口(3)に受け入れ可能であるように構成され、燃料供給開口(5)であって、それによって前記燃料噴射装置(1)が燃料を供給され得る燃料供給開口(5)を有する燃料供給室(6)が、前記燃料噴射装置(1)と前記ハウジング(2)との間に構成され、前記燃料供給室(6)が、シーリング手段(11;20)を用いて、前記燃料噴射装置(1)が受けられるレセプタクル室(7)に対して流体密封式にシールされる、燃料噴射装置組立体において、
前記燃料噴射装置(1)が、請求項1〜16のいずれか一項に記載の通りに構成されるシーリングカートリッジ(18)に位置付けられ得ることを特徴とする燃料噴射装置組立体。
【請求項18】
前記シーリングカートリッジ(18)の第1ハウジング部分(29)が前記燃料供給室(6)に面するように構成され、および前記シーリングカートリッジ(18)の第2ハウジング部分(30)が前記レセプタクル室(7)に面するように構成されることを特徴とする、請求項17に記載の燃料噴射装置組立体。
【請求項19】
前記シーリングカートリッジ(18)が、前記ハウジング(2)に受けられ得るように構成されることを特徴とする、請求項17または18に記載の燃料噴射装置組立体。
【請求項20】
状シール(17)が、前記シーリングカートリッジ(18)の、前記燃料供給開口(5)から離れる方向に向くように構成される側において、前記ハウジング(2)と前記燃料噴射装置(1)との間に配置されることを特徴とする、請求項1719のいずれか一項に記載の燃料噴射装置組立体。
【請求項21】
前記燃料噴射装置(1)がピエゾ燃料噴射装置の形態で構成されることを特徴とする、請求項1720のいずれか一項に記載の燃料噴射装置組立体。
【請求項22】
前記燃料噴射装置(1)が磁気燃料噴射装置の形態で構成されることを特徴とする、請求項1721のいずれか一項に記載の燃料噴射装置組立体。
【請求項23】
エゾ燃料噴射装置または磁気燃料噴射装置の形態の前記燃料噴射装置(1)が、水を噴射するように構成されることを特徴とする、請求項1722のいずれか一項に記載の燃料噴射装置組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1の前提部による内燃エンジンの燃料噴射装置のためのシーリングカートリッジと、特許請求項20による内燃エンジンのための燃料噴射装置組立体とに関する。
【背景技術】
【0002】
内燃エンジンにおいて燃料を噴射するための燃料噴射装置、例えばまたピエゾ燃料噴射装置または多穴燃料噴射装置が既知である。内燃エンジンには、各場合においてシリンダ毎に1つの燃料噴射装置が割り当てられ、前記燃料噴射装置は、一般にフューエルレールと呼ばれる内燃エンジンのハウジングに受けられる。燃料噴射装置を用いて内燃エンジンの燃焼室に注入される燃料の蒸気ならびに漏出および還流に対してシーリングするために、シーリング組立体がハウジングと燃料噴射装置との間に設けられる。
【0003】
媒体で充填された2つの室をシーリングするように構成されたシーリング組立体が公開広報(特許文献1)に説明されており、可動コンポーネントがシーリング組立体に受けられている。シーリング手段が、ハウジングに入れられたレセプタクルハウジングに配置されている。
【0004】
内燃エンジンの燃料噴射装置のためのシーリング組立体が公開広報(特許文献2)に説明されており、コネクタピンの通路のための開口を有する支持部品と、ヘッド組立体の円周方向領域に沿った外部環状シールと、各場合にコネクタピンを囲む内部環状シールとを有するヘッド組立体が設けられている。
【0005】
内燃エンジンのための燃料噴射装置が公開広報(特許文献3)に説明されており、前記燃料噴射装置は、プラスチック材料によって部分的に覆われた金属リングを含むシーリング組立体を有する。
【0006】
内燃エンジンのための燃料噴射装置が公開広報(特許文献4)に説明されており、中間リングによって互いに離間される2つの環状シールが、バルブレセプタクルに対して燃料バルブをシーリングするように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開第102014225925A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102005034689A1号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102009029627A1号明細書
【特許文献4】国際公開第2004015263A1号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
内燃エンジンの燃料噴射装置のための改良されたシーリングカートリッジを提供することが本発明の目的である。内燃エンジンのための燃料噴射装置組立体を提供することがさらなる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本目的は、特許請求項1の特徴を有する内燃エンジンの燃料噴射装置のためのシーリングカートリッジにより、本発明によって達成される。さらなる目的は、特許請求項20の特徴を有する内燃エンジンのための燃料噴射装置組立体により、本発明によって達成される。本発明の好都合でありかつ自明でない改良形態を有する有利な設計実施形態がそれぞれの従属請求項で述べられる。
【0010】
内燃エンジンの燃料噴射装置のための本発明によるシーリングカートリッジは、媒体が充填された第1室および媒体が充填された第2室をシーリングするために設けられ、前記室は、燃料噴射装置軸に沿って軸方向に可動である燃料噴射装置と、燃料噴射装置を受けるハウジングとの間に構成される。シーリングカートリッジは燃料噴射装置を受けることができるように構成され、かつシーリングカートリッジのレセプタクルハウジングに配置される少なくとも1つのシーリング手段を含む。本発明によると、レセプタクルハウジングは、第1ハウジング部分において、前記レセプタクルハウジングの外殻面でシーリング手段を受けることができるように構成され、かつ第2ハウジング部分において、前記レセプタクルハウジングの内面でシーリング手段を受けることができるように構成される。これは、換言すると、予めシーリング手段が燃料噴射装置軸に沿って外殻面上または内面上のいずれかで潜在的に受けられることにより、第1室から第2室への媒体の潜在的伝達が実質的に長引き、および逆も同様であるため、好ましいシーリング効果、あるタイプの準ラビリンスシールが開始されることを意味する。
【0011】
シーリング手段は、特に有利には、第1ハウジング部分に受けられ、およびさらなるシーリング手段は、第2ハウジング部分に受けられ、そのため、シーリングカートリッジを受けるハウジングに対する緊密性(気密性、tigntness)が第1ハウジング部分において構成され得、および燃料噴射装置とシーリングカートリッジとの間の緊密性(気密性、tigntness)が第2ハウジング部分において構成され得る。この半径方向にオフセットされたシーリング手段組立体の利点は、標準的なシーリング要素を使用すると同時に特に確実なシールに見られる。
【0012】
レセプタクルハウジングの外殻面上のレセプタクルハウジングの第1ハウジング端部に構成された面取り部が、シーリングカートリッジの改良された導入、特に傾くリスクが減少した、フューエルレールに設けられたそれぞれのレセプタクル開口への導入をもたらす。
【0013】
シーリング手段がレセプタクルハウジングにおいて固定して配置されるように、第1ハウジング部分は第1レセプタクル溝を有し、および第2ハウジング部分は第2レセプタクル溝を有する。シーリング手段は、このようにして、レセプタクルハウジングの長手方向軸に沿って実質的に軸方向に固定して受けられる。
【0014】
レセプタクル溝は、フィニッシャリングを用いてレセプタクルハウジングの軸方向に閉鎖され得る。これは、換言すると、第1レセプタクル溝および/または第2レセプタクル溝が各場合に軸方向において一方の側で開いている限り、レセプタクルハウジングには、単純な方法で環状シールの形態のシーリング手段および可能な支持体リングが装着され得ることを意味する。レセプタクルハウジングが装着された後、それぞれのレセプタクル溝の閉鎖がフィニッシャリングを用いて実施され、フィニッシャリングは、レセプタクルハウジングにおいて動かないように固定されるために圧入されておよび/または物質的に一体的にレセプタクルハウジングに接続され、例えば前記レセプタクルハウジングにレーザー溶接される。追加的または代替的に、留められた丸い保持リングがさらなるレセプタクル溝に同様に挿入され得る。
【0015】
さらなる一設計実施形態において、フィニッシャリングは固定要素を用いてレセプタクルハウジングに固定される。したがって、フィニッシャリングは、それが締まり嵌め(a press fit)を用いて接合される限り、例えば熱または機械的影響のために生じ得る潜在的な緩みがあった場合でも、レセプタクルハウジングにおいて固定して配置されるという利点が提供される。
【0016】
フィニッシャリングは、有利には、レセプタクルハウジング上で軸方向に停止されるために戻り止めを有する。これは、シーリングカートリッジの予備組立中、フィニッシャリングがレセプタクルハウジングへ、その中に過度に深く入るように接合され得ないことを意味する。
【0017】
フィニッシャリングは、好ましくは、締まり嵌めを用いてレセプタクルハウジングに少なくとも部分的に受けられる。したがって、予備組立中にフィニッシャリングをレセプタクルハウジングに固定して受ける可能性が提供され、フィニッシャリングはシーリングカートリッジの解体を改良するように構成され得る。これは、好ましくはフィニッシャリングの外部円周上で実施され、なぜなら、フィニッシャリングを対応する方法で設計することがより費用効果が高いからであり、前記フィニッシャリングは、レセプタクルハウジングと比較するとレセプタクルハウジング自体より小さい。
【0018】
さらなる設計実施形態において、フィニッシャリングは、固定リングが自動的に停止されるように実現される。そのため、ハウジングにおけるシーリングカートリッジの組立が実質的に容易にされる。
【0019】
フィニッシャリングが外部溝を有するとき、組立のさらなる容易化および単純化が提供され、外部溝の溝深さは可変であるように実現される。これは、したがって、固定リングが組立中にその終端位置をとるように半強制されるという利点を提供する。
【0020】
固定リングが同様に予備組立中にフィニッシャリングに位置付けられるように、フィニッシャリングは、固定リングを固定して受けるように実現される。これは、例えば、フィニッシャリングが一部においてのみ構成されるという点で当てはまり得る。
【0021】
固定リングが、開いたサークリップの形態で実現される場合、固定リング端部は、潜在的解体のために前記固定リング端部がそれぞれの工具を用いて把持され得るように実現され得、および固定リングが圧縮され得、そのため、前記固定リングはその固定位置から移動され、シーリングカートリッジはハウジングから単純な方法で除去されるという利点がある。
【0022】
本発明によるシーリングカートリッジのさらなる設計実施形態において、レセプタクルハウジングは、その外殻面においてアレスタショルダーを有する。アレスタショルダーは、シーリングカートリッジの位置的に正確な配置が構成され得るように、シーリングカートリッジの組立においてレセプタクルハウジングのための戻り止めとしての役割を果たす。
【0023】
シーリング手段は、有利には、好ましくは支持ディスクの形態で実現される支持要素により、レセプタクルハウジングに配置される。支持ディスクは軸方向に可動である。燃料噴射装置とハウジングとの間に広がる、燃料噴射装置とハウジングとの間に永続的に存在するレール圧力、すなわち媒体、特に燃料の圧力は、実質的にOリングの形態で構成されるシーリング手段の変形をもたらす値を有し、そのため、シーリング手段のシーリング効果が失われる。これは、支持要素を用いて防ぐことができ、そのため、シールされた位置の信頼性のあるシーリングが高圧でも達成され得る。
【0024】
単純な組立につながるために、略中実の支持要素は、半径方向に延在するスロットを有する。前記支持要素は、したがって、位置付けられた後、その位置付けに依存してそれぞれ再び収縮または拡張するように組立中に拡大または圧縮され得、これに特定の材料に関する問題はない。
【0025】
レセプタクルハウジングが内燃エンジンのハウジングに固定して受けられるように、少なくとも1つの位置付け要素が外殻面で受け入れ可能であるように構成される。これは、外殻面が、位置付け要素を受けることができる溝などの手段を有することを意味する。位置付け要素は、留められておよび/または留められずに受けられ得る。
【0026】
シーリング手段およびレセプタクルハウジングは、直ちに組み立てられるシーリングカートリッジを集合的に形成する。実質的な利点は、それぞれ内燃エンジンまたはフューエルレールおよび前記シーリングカートリッジの完成および特に緊密性試験と無関係のシーリングカートリッジの予備組立である。個々のコンポーネントの組立プロセスも単純な方法で視覚的に確認され得る。
【0027】
緊密性テストは、フューエルレール、すなわち内燃エンジンの対応して設けられたハウジングにおける組立体でも同様に可能である。
【0028】
さらなる利点は、単純で証明されたコンポーネント、例えば支持リング、Oリングの形態の環状シール、折り返し部品、および固定リングなどの使用である。例えば、ピエゾおよび/または多穴燃料噴射装置の場合に使用されるものなどの溝付き支持ディスクも同様に使用され得る。
【0029】
本発明の第2態様は、内燃エンジンのための本発明による燃料噴射装置組立体に関し、燃料噴射装置組立体は、内燃エンジンの燃料噴射装置およびハウジングを含む。燃料噴射装置は、ハウジングのレセプタクル開口に受け入れ可能であるように構成される。燃料供給開口であって、それによって燃料噴射装置が燃料を供給され得る燃料供給開口を有する燃料供給室が、燃料噴射装置とハウジングとの間に設計される。燃料供給室は、少なくとも1つのシーリング手段を用いて、燃料噴射装置が受けられるレセプタクル室に対して流体密封式にシールされる。燃料噴射装置は、請求項1〜19の一項によって構成されるシーリングカートリッジに位置付けられ得る。
【0030】
いわゆるフューエルレールの形態で構成されるハウジングにシーリングカートリッジを有する燃料噴射装置の完全な組立とは無関係の、燃料噴射装置を受けるシーリングカートリッジの緊密性テストの他に、さらなる利点は、シーリングカートリッジが、先行技術によるシーリング組立体の複雑な組立と比較して単純な方法でハウジングに導入され得るということを含む、費用効果の高い製造である。シーリングカートリッジはフューエルレールとは無関係に製造され得るため、したがって、さらなる費用削減が可能である。独立した製造業者の他に、異なる材料も使用され得る。特に、投資費用および個々の材料費が減少し得る。
【0031】
シーリングカートリッジが厳密に位置付けられるように、ハウジングは、少なくとも1つの戻り止めであって、それに対してシーリングカートリッジが前記戻り止めに当接するように位置付けられ得る、少なくとも1つの戻り止めを有する。
【0032】
本発明による燃料噴射装置組立体のさらなる設計実施形態において、確実な取付けのためのシーリングカートリッジは、留められておよび/または留められずにハウジングに受けられ得るように構成される。
【0033】
本発明のさらなる利点、特徴および詳細は、好ましい例示的実施形態の以下の説明からおよび図面によって得られる。上記説明において言及された特徴および特徴の組合せ、ならびに以下の図の説明において言及されたおよび/または図において個々に示された特徴および特徴の組合せは、述べられたそれぞれの組合せにおいてのみならず、他の組合せでまたは個々に、本発明の範囲から逸脱することなく適用され得る。同一の参照符号が同じまたは機能的に均等な要素に割り当てられる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】先行技術による内燃エンジンのための燃料噴射装置組立体を断面図で示す。
図2】燃料噴射装置のための本発明によるシーリングカートリッジを断面図で示す。
図3】内燃エンジンのための本発明による燃料噴射装置組立体を断面図で示す。
図4】ハウジングにおける、さらなる例示的実施形態の本発明によるシーリングカートリッジを断面図で示す。
図5図4によるシーリングカートリッジを斜視図で示す。
図6図4によるシーリングカートリッジを側面図で示す。
図7図4によるシーリングカートリッジを下面図で示す。
図8図4によるシーリングカートリッジを長手方向断面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
内燃エンジン(より詳細には図示せず)のための、燃料噴射装置1を有する、先行技術によって構成された燃料噴射装置組立体38は、図1によって設計される。ピエゾまたは多穴燃料噴射装置の形態で構成された燃料噴射装置1は、レセプタクル開口3においてハウジング2に受けられる。ハウジング2は、レール、いわゆるフューエルレールの形態で実現され、かつ内燃エンジンのシリンダの数に従ってレセプタクル開口3を有し、前記レセプタクル開口3にそれぞれ燃料噴射装置1が装着される。
【0036】
燃料噴射装置1の1つの燃料噴射装置端部4は、燃料噴射装置1のニードル(より詳細には図示せず)から離れる方向を向くように構成され、ニードルは、ノズル開口(より詳細には図示せず)を開放または閉鎖するために提供される。燃料噴射装置1を通って流れる燃料は、ノズル開口がニードルによって解放されると、ノズル開口によって内燃エンジンの燃焼室に注入され、前記燃料に空気が供給され、前記燃焼室で燃焼する。
【0037】
その燃料噴射装置端部4において、燃料供給開口5がハウジング2に構成され、燃料は、前記燃料供給開口5によって極めて高い圧力で燃料噴射装置1へ供給される。燃料供給開口5を有するレセプタクル開口3の燃料供給室6がレセプタクル開口3のレセプタクル室7に対してシールされるように、シーリング組立体8が設けられ、燃料噴射装置1はその中に受けられる。
【0038】
レセプタクル開口3は、異なる直径D1、D2、D3を有するように構成され、前記異なる直径D1、D2、D3は、特にシーリング組立体8の組立要件を考慮している。燃料供給室6は、第2直径D2より小さい第1直径D1を有し、第2直径D2は、同様にこの場合も第3直径D3より小さい。そのため、カスケードタイプのレセプタクル開口3であって、シーリング組立体8のコンポーネントがその中に配置されるカスケードタイプのレセプタクル開口3が構成される。
【0039】
先行技術によって構成されたシーリング組立体8は、燃料供給開口5から進んで燃料噴射装置軸9に沿って軸方向に見ると、第1支持ディスク10、第1環状シール11であって、支持ディスク10に隣接するように受けられ、かつ第1支持ディスク10から離れる方向に向くように構成されたその側で第2支持ディスク12によって輪郭付けられる第1環状シール11を含む。固定リング14の少なくとも一方の側に軸方向に取り付けられた第3支持ディスク13が追加的な固定のために設けられる。固定リング14は、支持ディスク10、12、13および第1環状シール11を軸方向に据え付けるのに役立つ。
【0040】
第1支持ディスク10、第1環状シール11、および第2支持ディスク12は、第1直径D1より大きくかつ第3直径D3より小さい第2直径D2を有するレセプタクル室7の一部に配置される。第3直径D3は第2直径D2より大きいため、戻り止めの態様で置かれ得るように第3支持ディスク13が位置付けられているショルダー15が構成される。支持ディスク10、12、13は軸方向に可動である。
【0041】
第3支持ディスク13は、図1による例示的実施形態において実現されるような、長方形断面を有するディスク形状の固定リング14によって強制的に固定される必要はない。固定リング14は、同様に丸い断面も有し得る。
【0042】
固定リング14は、レセプタクル室7の、第3直径D3を有する一部において構成された溝16において可動であるように受けられ、そのために、支持ディスク10、12、13および環状シール11の軸方向固定が提供される。
【0043】
燃料噴射装置1は、固定リング14の、第3支持ディスク13から離れる方向を向くように構成された側において、シーリング組立体8からの燃料の漏出が生じた場合の追加的なシールとして設けられた第2環状シール17を有する。
【0044】
組立において、シーリング組立体8のコンポーネントは、燃料噴射装置1が組み込まれる前にレセプタクル開口3内へ順次配置される。レセプタクル開口3は、組立のために必要とされる異なる直径D1、D2、D3のために、多段式製造方法で作られる。
【0045】
本発明による燃料噴射装置組立体38は、図2によって設計された例示的な一実施形態において本発明によるシーリングカートリッジ18を有する。
【0046】
シーリングカートリッジ18は、中空シリンダの態様で構成されたレセプタクルハウジング19を有するように構成され、前記レセプタクルハウジング19は、環状シール、すなわち第1環状シール11および第3環状シール20、ならびに支持ディスク、すなわち第1支持ディスク10および第2支持ディスク12を受けるように設計される。レセプタクルハウジング19は、その長手方向軸34に沿って延在するように構成され、長手方向軸34は、燃料噴射装置軸9と同軸になるように実現され、前記レセプタクルハウジング19は、第1ハウジング端部27と第2ハウジング端部35とを有する。
【0047】
第1環状シール11および第1支持ディスク10の形態の第1シールグループ21が、レセプタクルハウジング19の外殻面31に構成された第1レセプタクル溝22に受けられる。第3環状シール20および第2支持ディスク12の形態の第2シールグループ23が、レセプタクルハウジング19の内面25に構成された第2レセプタクル溝24に受けられる。第2レセプタクル溝24は、単純化された組立のために軸方向において一方の側に開いており、第2シールグループ23の固定された位置付けは、レセプタクルハウジング19の第2ハウジング端部35に動かないように受けられるフィニッシャリング26を用いて実現される。本発明の例示的な実施形態におけるフィニッシャリング26は圧入されるが、しかしながら、前記フィニッシャリング26は、また、追加的にレーザー溶接され得、および/または滑り止め金具を付けられ得、および/または第4レセプタクル溝40において留められた固定リング41によって固定され得る。内面25は、好ましくは、固定リング41を受けるための第6レセプタクル溝42を有する。
【0048】
フィニッシャリング26および/またはさらなるフィニッシャリング(より詳細には図示せず)は、第1レセプタクル溝22が第2レセプタクル溝24から離れる方向を向くように開くように、第1ハウジング端部27に同様に配置され得る。これは、第1シールグループ21の組立をさらに円滑にし得るが、しかしながら、好ましくは、緊密性が提供されるように、レセプタクルハウジング19と第1ハウジング端部27に配置されたフィニッシャリングとの間の少なくとも1つの物質的に一体的な接続が使用されなければならない。
【0049】
2つのシールグループ21、23は、軸方向および半径方向の両方に互いにオフセットされるように位置付けられ、そのために、燃料供給室6の確実なシーリングが提供される。レセプタクルハウジング19は、2つのシールグループ21、23により、第1シールグループ21を受ける第1ハウジング部分29と、第2シールグループ23を受ける第2ハウジング部分30とに細分化され得る。
【0050】
第1シールグループ21は、有利には、燃料供給開口5に面するように外殻面31に構成された第1溝22に配置され、なぜなら、燃料供給室6からの外殻面31による燃料の伝達がこのようにして予め防がれるからである。
【0051】
内燃エンジンのための本発明による燃料噴射装置組立体38が図3に断面図で示されている。燃料噴射装置1は、シーリングカートリッジ18の中央にあるように位置付けられる。
【0052】
レセプタクルハウジング19は、その第1ハウジング端部27において、シーリングカートリッジ18の、レセプタクル開口3への改良された導入のための面取り部28を有する。厳密な位置付けのため、レセプタクルハウジング19の2つの異なる外径AD1、AD2、すなわち第2外径AD2より小さい第1外径AD1を用いて設けられたアレスタショルダー36がレセプタクルハウジング19の外殻面31に設計される。
【0053】
シーリングカートリッジ18がレセプタクル開口3に固定して位置付けられるように、第1位置付け要素32が第2ハウジング端部35上の外殻面31に設けられる。第1位置付け要素32は、レセプタクルハウジング19の第3レセプタクル溝37に配置され、かつスナップリングの形態で実現される。第3レセプタクル溝37は、一方の側、すなわち第2ハウジング端部35において、第1位置付け要素32が分解の場合に軸方向変位によって容易に除去され得るような方法で開いている。
【0054】
シーリングカートリッジ18がさらに固定して位置付けられるように、第4レセプタクル溝39において留められて配置された第2位置付け要素33が設けられる。第2位置付け要素33は、同様にスナップリングの形態で実現される。2つの位置付け要素32、33は、同様に他の任意の形態の固定リングも有し得る。同様に、第1位置付け要素32のみまたは第2位置付け要素33のみが同様に、シーリングカートリッジ18が固定して位置付けられるように設けられ得る。2つの位置付け要素32、33は、各場合に1つのハウジング溝、すなわちそれぞれ第1ハウジング溝55および第2ハウジング溝56に受けられる。
【0055】
さらなる例示的実施形態における本発明によるシーリングカートリッジ18が、図4において長手方向軸34に沿った長手方向断面図で示される。シーリングカートリッジ18は、ハウジング2において固定して位置する。これは、換言すると、前記シーリングカートリッジ18が固定リング41を用いてハウジング2に固定して受けられることを意味する。
【0056】
このさらなる例示的実施形態において、フィニッシャリング26は、固定リング41が組立中にハウジング2における第3ハウジング溝57に自動的に停止されるように構成される。例示的な実施形態におけるフィニッシャリング26(より詳細には図示せず)は、固定リング41を用いてレセプタクルハウジング19に固定され、前記フィニッシャリング26は、シーリングカートリッジ18の組立前に、ばねワイヤから構成された予備張力がかけられた固定リング41によってレセプタクルハウジング19に固定される。
【0057】
このさらなる例示的実施形態におけるフィニッシャリング26は、レセプタクルハウジング19に部分的にのみ受けられる。この目的のために、フィニッシャリング26の第1リング部分43は、レセプタクルハウジング19との締まり嵌めを提供するために実現された第3外径AD3を有し、フィニッシャリング26の第1外面44は、レセプタクルハウジング19の内面25の反対側にあるように配置される。
【0058】
第1リング部分43に隣接する第2リング部分45は、レセプタクルハウジング19の第2外径AD2に対応する第4外径AD4を有する。これは、費用効果の高い燃料噴射装置組立体38が提供されるように提案され、なぜなら、この場合、シーリングカートリッジ18を受けるためのレセプタクル室7は、燃料供給室6を考慮して、ハウジング2における単純な円筒形の開口の形態で構成されるからである。
【0059】
レセプタクルハウジング19を軸方向に停止させるためのショルダーの形態の戻り止め46が2つの異なる外径AD3、AD4を用いて構成され、前記戻り止め46は、フィニッシャリング26の組立において、フィニッシャリング26が第2ハウジング端部35に戻り止めの態様で置かれるのに役立つ。これは、さらなる例示的実施形態における第2ハウジング端部35がシーリングカートリッジ18のハウジング端部47全体ではなく、この場合、ハウジング端部47全体がフィニッシャリング26によって形成されることをさらに意味する。
【0060】
フィニッシャリング26は、その第2リング部分45において、固定リング41が受けられる外部溝49を有する第2外面48を有する。ハウジング2におけるシーリングカートリッジ18の組立中に固定リング41の自動的な停止を提供するために、外部溝49は可変の溝深さNTを有する。このさらなる例示的実施形態において、外部溝49の、レセプタクルハウジング19に面するように構成された側から進む溝深さNTは、長手方向軸34に沿って軸方向に拡大するように実現される。これは、換言すると、最大の溝深さNTgがハウジング端部47全体に面するように実現されることを意味する。最小の溝深さNTkは、レセプタクルハウジング19に面するように構成される。
【0061】
示されるさらなる例示的実施形態において、固定リング41が固定して受けられるように、外部溝49は、レセプタクルハウジング19に面するその領域において、固定リング41に少なくとも部分的に相補的であるように実現される。可変の溝深さNTおよび相補的実施形態を用いると、シーリングカートリッジ18の組立において、固定リング41は、前記固定リング41のリング直径RDが第4外径AD4より大きいため、最大の溝深さNTgの領域において最初に予備張力がかけられ、前記固定リング41は、シーリングカートリッジ18を厳密に位置付ける場合、前記シーリングカートリッジ18がハウジング2の第3ハウジング溝57の反対側にあるように配置されると直ちに、最後に小さい溝深さNTkを有する外部溝49の領域へスナップ嵌合される。
【0062】
潜在的な公差がハウジング2およびシーリングカートリッジ18の製造において自動的に均等化され得るように、最小の公差ギャップ50がハウジング2とレセプタクルハウジング19との間に提供される。
【0063】
さらなる例示的実施形態のシーリングカートリッジ18が、図5においてハウジング端部47全体の方を見る斜視図で示されている。第2リング部分45は円周全体に構成されず、前記第2リング部分45が第1リング端部51および第2リング端部52を有し、前記端部は互いに離間される。図7によって下から見た第2リング部分45は、したがって準U字形に設計されている。これは、固定リング41が、開いたサークリップの形態で実現され得るという利点を有し、その2つのリング端部、すなわち第1固定リング53および第2固定リング54は、前記リング端部が分解時に工具(より詳細には図示せず)によって把持および圧縮され得るように湾曲した態様で実現され得る。本明細書における固定リング41は、摺動して第3ハウジング溝57を出て、より大きい溝深さNTgを有する外部溝49の領域に入り、固定カートリッジ18が係止解除される。固定カートリッジ18は、次いでハウジング2から損傷なしに除去され得、例えば環状シール11、20などの消耗部品が交換され得る。
【0064】
さらなる例示的実施形態のシーリングカートリッジ18は、さらに説明されるように図6の側面図および図8の長手方向断面図に追加的に示される。
【符号の説明】
【0065】
1 燃料噴射装置
2 ハウジング
6 媒体が充填された第1室
7 媒体が充填された第2室
9 燃料噴射装置軸
11 シーリング手段
18 シーリングカートリッジ
19 レセプタクルハウジング
20 シーリング手段
25 内面
29 第1ハウジング部分
30 第2ハウジング部分
31 外殻面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8