(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6602571
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】接続端子及び電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 11/22 20060101AFI20191028BHJP
H01R 4/20 20060101ALI20191028BHJP
H01R 13/42 20060101ALI20191028BHJP
【FI】
H01R11/22 A
H01R4/20
H01R13/42 H
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-126462(P2015-126462)
(22)【出願日】2015年6月24日
(65)【公開番号】特開2016-15317(P2016-15317A)
(43)【公開日】2016年1月28日
【審査請求日】2018年5月8日
(31)【優先権主張番号】201420355846.2
(32)【優先日】2014年6月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ ユイチアーン
【審査官】
山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2010/0184340(US,A1)
【文献】
特開昭51−109490(JP,A)
【文献】
実開昭53−036082(JP,U)
【文献】
実開昭56−147583(JP,U)
【文献】
米国特許第03104925(US,A)
【文献】
特開2000−243502(JP,A)
【文献】
特開平06−045033(JP,A)
【文献】
特開平02−223164(JP,A)
【文献】
特開2003−264022(JP,A)
【文献】
特開昭56−022058(JP,A)
【文献】
特開2001−185273(JP,A)
【文献】
実開昭57−076380(JP,U)
【文献】
米国特許第03656093(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 11/22
H01R 4/20
H01R 13/42
H01R 13/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対側の第1の側面と第2の側面とを含む基部と、
前記第1の側面から延出する一対の延出アームと、
可変の直径を有し、実質的に円筒として形成される保持部と、を備える接続端子であって、
前記保持部は、前記第2の側面から延出して、異なる直径を有するケーブルを機械的に固定して電気的に接続し、
前記基部は、実質的にコの字形状又は実質的に矩形状の断面を有し、かつ、
前記基部は、第1の壁と、前記第1の壁とは反対側の第2の壁と、前記第1の壁と前記第2の壁との間に接続された第3の壁とを備え、
前記一対の延出アームは、前記第1の側面において前記第1の壁及び前記第2の壁から互いに向って延出し、互いに対向して曲げられた後、電子デバイスの配線端子が挿入可能な空間を前記一対の延出アームの間に形成し、
前記一対の延出アームは、前記空間を形成した後、その自由端が互いに遠ざかるように外方に傾斜して延出する、
接続端子。
【請求項2】
前記保持部には、軸方向に延在するスロットが形成されている、請求項1に記載の接続端子。
【請求項3】
半径方向に縮小可能であり且つ前記保持部上に取り付けられるスリーブを更に備える、請求項1に記載の接続端子。
【請求項4】
前記保持部は、前記第2の側面において前記第1の壁及び前記第2の壁からそれぞれ延出し且つ曲げによって形成された2つの半円形の凹み構造体によって形成されている、請求項1に記載の接続端子。
【請求項5】
前記凹み構造体の内壁は、複数の溝を備える、請求項4に記載の接続端子。
【請求項6】
前記延出アームの各々は、複数の副延出アームを備える、請求項1に記載の接続端子。
【請求項7】
前記第3の壁には、ばね板が設けられている、請求項1に記載の接続端子。
【請求項8】
請求項1に記載の少なくとも1つの接続端子と、
ケーシングを備える電気コネクタであって、
前記接続端子が前記ケーシング内に取り付けられる、電気コネクタ。
【請求項9】
前記ケーシングは、
第1の取付部と、第2の取付部とを備え、
前記接続端子の前記基部及び前記保持部は、前記第1の取付部内に取り付けられるとともに、
前記接続端子の前記延出アームは、前記第2の取付部内に取り付けられる、請求項8に記載の電気コネクタ。
【請求項10】
前記第2の取付部は複数対の垂直壁を備え、前記一対の第1の延出アームの2つのアームは、前記複数対の垂直壁の内の一対の垂直壁のそれぞれの壁に当接するように構成され、
前記一対の延出アームの自由端は、前記一対の延出アームが配線端子を弾性的に締め付けるように構成されるように、互いに遠ざかるように外方に傾斜して延出している、請求項9に記載の電気コネクタ。
【請求項11】
前記第1の取付部内には段差部が設けられ、
前記基部の一部は前記段差部に当接するように配置され、前記接続端子が前記ケーシング内への前記接続端子の挿入方向に移動することを防止する、請求項8に記載の電気コネクタ。
【請求項12】
前記第3の壁には、ばね板が設けられ、
前記第1の取付部の前記内壁は、前記ばね板を部分的に収容するための凹み部を備え、前記接続端子が前記挿入方向とは反対の方向に移動することを防止する、請求項11に記載の電気コネクタ。
【請求項13】
前記第1の取付部には、少なくとも1つの貫通孔が形成され、
前記貫通孔の各々は、前記挿入方向に垂直な方向に前記凹み部から前記ケーシングの外側に延びるように構成される、請求項12に記載の電気コネクタ。
【請求項14】
前記ケーシングには、外方に突出する取付部が形成され、
前記取付部によって、前記電気コネクタがブラケット上に取り付けられる、請求項8に記載の電気コネクタ。
【請求項15】
前記ケーシングは案内キーを備える、請求項8に記載の電気コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、中国知識産権局において2014年6月30日に出願された中国特許出願第201420355846.2号の利益を主張し、その全開示は参照によって本書に援用される。
【0002】
本発明は、接続端子に関し、特に、ワイヤを他の配線端子と接続するための接続端子、及び前記接続端子を含む電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
電子デバイスに電力を供給するために、電子デバイスの電源端子には電源ワイヤが接続されなくてはならない。Fig.1は、先行技術におけるワイヤを電子デバイスの配線端子と接続するための接続端子の概略的な斜視図を示す。接続端子200は、ケーブル(図示せず)の保護層部を締め付けるための締付部201と、ケーブルの導体部を締め付けるための、実質的に「F」字形状を有する電気コンタクト部202と、電子デバイスの配線端子204に接続される接続部203とを備える。
【0004】
この種類の接続端子200に関して、「F」字形状の電気コンタクト部202は、締め付けによってケーブルの導体部に電気的に接続される。製造過程に起因して、金属板からなり、かつ、導体部に接続される電気コンタクト部202の接続部品は比較的に狭く、伝送電力を制限している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の欠点の少なくとも一局面を克服又は軽減するためになされたものである。
【0006】
接続端子、及び前記接続端子を含む電気コネクタを提供することが有益であり、前記接続端子は、異なる直径を有するケーブルの導体に電気的に接続されることができ、より大きな電力によって電気信号を伝送することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様の幾つかの実施形態によれば、互いに反対側にある第1の側面と第2の側面とを含む基部と、前記第1の側面から延出する一対の延出アームと、保持部を備える接続端子が提供される。この保持部は、異なる直径を有するケーブルを機械的に固定して電気的に接続するために、可変の直径を有する実質的に円筒として形成され、前記第2の側面から延出する。
【0008】
上記接続端子において、前記保持部には、軸方向に延在するスロットが設けられている。
【0009】
上記接続端子は、半径方向に縮小可能であり且つ前記保持部上に取り付けられるスリーブを備える。
【0010】
上記接続端子において、前記基部は、実質的に「コの字」状又は実質的に矩形状の断面を有し、第1の壁と、前記第1の壁とは反対側の第2の壁と、前記第1の壁と前記第2の壁との間に接続された第3の壁とを備える。前記一対の延出アームは、前記第1の側面において前記第1の壁及び前記第2の壁から延出し、互いに対向しながら曲げられた後、電子デバイスの配線端子が挿入できる空間を前記一対の延出アーム間に形成する。
【0011】
上記接続端子において、前記保持部は、2つの半円形の凹み構造体によって形成される。これら半円形の凹み構造体は、前記第2の側面において前記第1の壁及び前記第2の壁からそれぞれ延出し、曲げによって形成される。
【0012】
上記接続端子において、前記凹み構造体の内壁は、複数の溝を備える。
【0013】
上記接続端子において、前記延出アームの各々は、複数の副延出アームを備える。
【0014】
上記接続端子において、前記第3の壁には、ばね板が設けられている。
【0015】
上記接続端子において、前記一対の延出アームの自由端は、互いに遠ざかるように外方に傾斜して延出している。
【0016】
本発明の更なる態様の幾つかの実施形態によれば、上記実施形態のいずれかに係る少なくとも1つの接続端子と、ケーシングとを備える電気コネクタであって、前記接続端子が前記ケーシング内に取り付けられる電気コネクタが提供される。
【0017】
上記電気コネクタでは、前記ケーシングは、第1の取付部であって、前記接続端子の前記基部及び前記保持部が前記第1の取付部内に取り付けられる第1の取付部と、第2の取付部であって、前記接続端子の前記延出アームが前記第2の取付部内に取り付けられる第2の取付部を備える。
【0018】
上記電気コネクタでは、前記第2の取付部は複数対の垂直壁を備え、前記一対の第1の延出アームにおける2つのアームは、一対の垂直壁のそれぞれの壁に当接するように構成される。また、前記一対の延出アームの自由端は、前記一対の延出アームが配線端子を弾性的に締め付けるように構成されるように、互いに遠ざかるように外方に傾斜して延出している。
【0019】
上記電気コネクタでは、前記第1の取付部内には段差部が設けられ、前記基部の一部は、前記接続端子が前記接続端子の前記ケーシング内への挿入方向に移動することを防止するために、前記段差部に当接するように配置される。
【0020】
上記電気コネクタでは、前記第3の壁にはばね板が設けられ、前記第1の取付部の前記内壁は、前記接続端子が前記挿入方向とは反対の方向に移動することを防止するために前記ばね板を部分的に収容するための凹み部を備える。
【0021】
上記電気コネクタでは、前記第1の取付部には少なくとも1つの貫通孔が形成され、前記貫通孔の各々は、前記挿入方向に垂直な方向に前記凹み部から前記ケーシングの外側に延びるように構成される。
【0022】
上記電気コネクタでは、前記ケーシングには外方に突出する取付部が形成され、前記取付部によって前記電気コネクタがブラケット上に取り付けられる。
【0023】
上記電気コネクタでは、前記ケーシングは案内キー(guiding key)を備える。
【0024】
本発明の上記の種々の実施形態に記述された接続端子及び電気コネクタによれば、ワイヤの導体部と接続するための保持部は可変の直径を有するため、保持部内には異なる直径を有する導体部を挿入することができる。保持部は、導体部の外表面の略全体に接触するため、大きな電流信号を伝送するための接続端子の性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の上記及びその他の特徴は、添付の図面を参照して本発明の幾つかの例示的実施形態を詳細に記述することによってより明らかになる。
【
図1】Fig.1は、先行技術における接続端子及び配線端子を示す概略的な斜視図である。Fig.2は、本発明の例示的実施形態に係るスリーブが嵌合された接続端子を示す概略的な斜視図である。
【
図2】Fig.3は、Fig.2に示した接続端子を示す他の概略的な斜視図であり、スリーブが取り外された状態を示す。Fig.4は、スリーブを示す概略的な斜視図である。
【
図3】Fig.5は、本発明の一例示的実施形態に係る電気コネクタを示す概略的な斜視図である。Fig.6は、方向Aに沿うFig.4の電気コネクタの断面図である。
【
図4】Fig.7は、本発明に係る電気コネクタの使用状態を示す概略的な斜視図である。Fig.8は、本発明に係る電気コネクタの別の使用状態を示す概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示は本発明の好適な実施形態を含む添付の図面を参照して以下に詳細に記述されるが、記述の前に、当業者は本開示を修正し、本開示の技術的効果を得ることができることを理解されたい。従って、以下の記述は当業者に対する広範な教示であり、その内容は本書に記載の実施形態に本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【0027】
以下の詳細な記述では、説明のため、開示された実施形態が完全に理解されるように数多くの具体的な詳細が記載される。但し、これらの具体的な詳細を用いずに1つ以上の実施形態を実現することができることが明らかになる。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造及びデバイスが概略的に示される。
【0028】
Fig.2〜Fig.4に示すように、本発明の一般概念によれば、電源信号等の大きな電流信号をケーブル20を介して電子デバイス(図示せず)に提供するために、電子デバイスの配線端子400とケーブル20を接続するための接続端子100が提供される。接続端子100は、銅等の単一の金属板からなる基部1と、一対の延出アーム2と、実質的に円筒として形成された保持部3とを備える。基部1は、互いに反対側にある第1の側面11及び第2の側面12を備える。一対の延出アーム2は、電子デバイスのワイヤ端子400(Fig.7及びFig.8を参照)を締め付けるために基部1の第1の側面から延出している。実質的に円筒として形成された保持部3は、基部1の第2の側面から延出し、異なる直径を有するケーブル20(Fig.7及びFig.8を参照)を機械的に固定して電気的に接続するために、可変的な直径を有する。
【0029】
本発明の接続端子100の更なる一実施形態では、保持部3は、軸方向に延在するスロット31を備える。このように、円筒形の保持部3の直径は、異なる直径を有するケーブル20に適用するために、スロットの縮小及び拡大によって変化する。
【0030】
また、本発明の一実施形態の接続端子100は、半径方向に縮小可能であり且つ保持部3上に取り付けられるスリーブ4を含む。スリーブ4は、例えばゴム材料からなる。ケーブル20が保持部3に接続される際、まず、ケーブル20の導体部を露出するようにケーブルの外側保護層が剥き取られる。
次に、ケーブル20上にスリーブ4を被覆し、ケーブル20の導体部が保持部3に挿入される。
次に、縮小可能なスリーブ4は、保持部3を強く押圧し、保持部3内でケーブル20の導体部を締め付け、導体部と保持部との間に電気的接続を得るように、保持部3の上に取り付けられる。保持部3は、2つの半円形の凹み構造体によって形成される。この半円形の凹み構造体は、基部1の第2の側面12において第1の壁及び第2の壁からそれぞれ延出し、かつ、曲げによって形成される。スロット31は、これらの2つの半円形の凹み構造体の当接部に形成される。更に、凹み構造体の内壁は、保持部3の内壁と導体部との間の摩擦力を増大するように複数の溝32を備える。
【0031】
本発明の接続端子100の更なる一例示的実施形態によれば、金属板を曲げることによって形成された基部1は、実質的に「コの字」形状又は実質的に矩形状の断面を有し、第1の壁13と、第1の壁とは反対側の第2の壁と、第1の壁と第2の壁との間に接続された第3の壁とを備える。一対の延出アーム2は、基部1の第1の側面11において第1の壁と第2の壁から延出し、互いに対向して曲げられた後、一対の延出アーム2の間に、電子デバイスの配線端子が挿入可能な空間21を形成する。各延出アームは、延出アーム2の可撓性を増大するように、複数の副延出アーム22を有する。Fig.3に示すように、第3の壁14の前端は、段差部142を備える。
【0032】
更に、第3の壁14は、外方に突出するばね板141を備える。一対の延出アーム2の自由端23は、互いから遠ざかるように外方に斜めに延出している。
【0033】
本発明の他の態様の一実施形態によれば、ケーブル20を電子デバイスの配線端子400と接続するための電気コネクタ300が提供される。この電気コネクタ300は、上記実施形態に記述された少なくとも1つの接続端子100と、接続端子100が取り付けられるプラスチック等の絶縁材料からなるケーシング5とを備える。
【0034】
本発明の一実施形態の電気コネクタ300では、Fig.5に示すように、ケーシング5は、第1の取付部と第2の取付部を備え、接続端子100の基部1及び保持部3は、第1の取付部内に取り付けられ、延出アーム2の各対は、第2の取付部内に取り付けられる。更に、第2の取付部は、複数対の垂直壁51を備え、垂直壁51の各対の2つの垂直壁は、互いに離間している。
接続端子100の一対の第1の延出アーム2における2つのアームは、一対の垂直壁51の各壁に当接するように配置される。前記一対の延出アーム2における自由端23は、互いに遠ざかるように反対方向に外方に向かって斜めに延出し、前記一対の延出アーム2が、配線端子400を弾性的に締め付けるようにする。
平らな表面構造を有する配線端子400を前記一対の延出アーム2の間の空間21に挿入でき、延出アーム2と配線端子400の間の確実な電気的接続を維持するように弾性的に押圧できるように、垂直壁51の各対の間の距離は、延出アームの各対の自由端23を弾性的に付勢するように設定されることが分かる。
【0035】
Fig.6に示すように、段差52は第1の取付部内に設けられる。接続端子100がケーシング5内に取り付けられると、基部1の一部(すなわち、第3の壁14の前端における段差部142)は、接続端子100がケーシング5に挿入される挿入方向(Fig.6における右から左への方向)に接続端子100が移動することを防止するように、段差部52に当接するように構成される。加えて、ばね板141は第3の壁14上に設けられ、第1の取付部の内壁は、接続端子100が挿入方向とは反対の方向に移動することを防止するために、ばね板141を部分的に収容するための凹み部56を備える。このように、接続端子100は、接続端子100の段差部142とケーシング52の段差部52の連携及びばね板141と凹み部56との間の連携によってケーシング5内に保持される。
【0036】
更に、第1の取付部には少なくとも1つの貫通孔53が形成され、各貫通孔53は挿入方向に対して垂直な方向(Fig.6の上下方向)に凹み部56からケーシング5の外側に延びる。接続端子100をケーシング5の外部へ移動させる必要があれば、ねじ回し等の工具を貫通孔53に挿入するように用いて、ばね板141を凹み部56から解放するようにばね板141を押圧することができる。同様に、接続端子100をFig.6の右側からケーシングの外部へ引き抜いてもよい。
【0037】
本発明の更なる例示的な一実施形態によれば、Fig.7及びFig.8に示すように、外方に突出する取付部54がケーシング5上に形成される。この取付部54によって、電気コネクタ300が支持板等のブラケット500上に取り付けられる。例えば、取付部54には、ねじ孔541が形成されている。本実施形態に係る電気コネクタ300は、ブラケット500の一方の側面からブラケット500の他方の側面における取付部54の各ねじ孔541にねじ501を螺入することによってブラケット500上に取り付けることができる。
【0038】
更に、ケーシング5には、案内キー55が形成されている。それに対応して、ブラケット500には、案内溝が形成されている。電気コネクタ300が設置されると、案内キー55を案内溝と整列させなければならず、そうしなければ、電気コネクタは、不正な挿入を回避するため、ブラケットに挿入することができない。
【0039】
本発明の前記実施形態に係る接続端子及び電気コネクタを使用することによって、より大きな電力を伝送するための電流信号等の大きな電流による電気信号、又はその他の種類の駆動信号を伝送することができる。
電気コネクタは、二対の延出アームを備えることができる。これら二対の延出アームは、それぞれ、電源信号を電子デバイスに提供するために、電気信号用の正接続端子及び負接続端子として機能する。電気コネクタは、1つの種類の電流信号を伝送するように一対の延出アームのみを備えてもよい。更に、電気コネクタは、異なる種類の電流信号を伝送するように複数対の延出アームを備えてもよい。
【0040】
本発明の上記の様々な実施形態に記述された接続端子及び電気コネクタによれば、ケーブルの導体部と接続するための保持部は、可変の直径を有するため、保持部には異なる直径を有する導体部が挿入されることができる。保持部は、導体部の外表面のほぼ全体に接触するので、大きな電流信号を伝送するための接続端子の性能が向上する。更に、導体部は、保持部と導体部との間の確実な電気的接続を保証するように、弾性的に縮小可能なスリーブによって保持部内にしっかりと保持される。
【0041】
当業者は、上記実施形態は例示を意図していることを理解すべきである。当業者は、上記実施形態に多くの修正を加えることができる。また、様々な実施形態に記述された様々な構造体は、構成又は原理において矛盾することなく互いに自由に組み合わせることができ、本発明の課題を解決することに基づいて、更に多くの接続端子及び電気コネクタを実現することができる。
【0042】
いくつかの例示的実施形態を示し記述してきたが、これらの実施形態において、本開示の原理及び精神から逸脱することなく様々な変更又は修正を加えることができ、その範囲は請求項及びその均等物において画定されることを当業者は理解するであろう。