特許6602762IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

ウイルス様粒子を含むワクチンに関する。本発明は、全粒子ウイルスに対して脂質成分の含有量が低減しているウイルス様粒子を含むワクチン

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

インフルエンザウイルス及び日本脳炎ウイルス等のウイルスに対するワクチンは不活化ワクチンと生ワクチンとの二種類が製造、市販されている。このうち、不活化ワクチンは、精製したウイルス粒子をホルマリン等の不活化剤で処理して調製する全粒子ワクチンと、精製したウイルス粒子を有機溶媒又は界面活性剤で破壊して調製するスプリットワクチンとに大別される。全粒子ワクチンは免疫原性が高く、感染予防の効果の面では優れている。しかし、全粒子ワクチンは局所反応及び発熱等の副反応が強く出る傾向がある。一方スプリットワクチンは、この副反応の問題を解決するため、ウイルスを有機溶媒又は界面活性剤で破壊(スプリット化)したものを含むワクチンである。スプリットワクチンは、局所反応が低減され、発熱反応もほとんどないため安全性に優れている。しかし、基礎免疫が成立していない小児又は免疫反応が衰えた高齢者において、スプリットワクチンの免疫原性は低い傾向がある。したがって、スプリットワクチンより優れた有効性(免疫原性)、さらに好ましくは全粒子ワクチンに匹敵する有効性が示され、かつ安全性の高いワクチンの開発が望まれている。 本発明は、事情に鑑みてなされたものであり、免疫原性が高く、かつ副反応が抑えられたワクチンの提供を目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは課題を解決するために鋭意研究した結果、驚くべきことにウイルスの粒子構造を破壊(スプリット化)せずに、ウイルスエンベロープの脂質成分のみを低減し、それ以外は本来のウイルスと同等の成分及び構造を有するウイルス様粒子が、免疫原性試験及び発熱試験の成績において優れることを見出し、本発明を完成させるに到った。
【発明の効果】
本発明によれば、免疫原性が高く、かつ副反応が抑えられたワクチンの提供が可能になる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】インフルエンザウイルス粒子及びこれに由来するウイルス様粒子を電子顕微鏡で撮影した写真である(ホルマリン処理)。

【図2】インフルエンザウイルス粒子由来のウイルス様粒子における、マトリックス蛋白質(M1)と核蛋白質(NP)の有無を示すSlot−blot法の結果を示す写真である。

【図3】インフルエンザウイルス粒子由来のウイルス様粒子における、ヘマグルチニン(HA)、マトリックス蛋白質(M1)と核蛋白質(NP)の有無を示すWestern−blot法の結果を示す写真である。

【図4】インフルエンザウイルス粒子由来のウイルス様粒子におけるゲノムRNAの有無を確認したアガロースゲル電気泳動の写真である。

【図5】インフルエンザウイルス粒子及びこれに由来するウイルス様粒子を電子顕微鏡で撮影した写真である(グルタルアルデヒド処理)。

【図6】インフルエンザウイルス粒子及びこれに由来するウイルス様粒子を電子顕微鏡で撮影した写真である(EDC処理)。

【図7】日本脳炎ウイルス粒子及びこれに由来するウイルス様粒子を電子顕微鏡で撮影した写真である(グルタルアルデヒド処理)。

【図8】組換え沈降B型肝炎ウイルス様粒子及びこれに由来するウイルス様粒子を電子顕微鏡で撮影した写真である(ホルマリン処理)。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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