特許第6602972号(P6602972)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6602972
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】複合悪臭除去設備
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/38 20060101AFI20191028BHJP
   B01D 53/78 20060101ALI20191028BHJP
   B01D 53/18 20060101ALI20191028BHJP
   B01D 53/14 20060101ALI20191028BHJP
【FI】
   B01D53/38 120
   B01D53/78ZAB
   B01D53/18 110
   B01D53/14 210
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-519694(P2018-519694)
(86)(22)【出願日】2016年2月23日
(65)【公表番号】特表2018-531788(P2018-531788A)
(43)【公表日】2018年11月1日
(86)【国際出願番号】KR2016001734
(87)【国際公開番号】WO2017078224
(87)【国際公開日】20170511
【審査請求日】2018年4月25日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0152995
(32)【優先日】2015年11月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517240126
【氏名又は名称】ジュン ジャエ オウク
【氏名又は名称原語表記】JUNG, Jae Ouk
(73)【特許権者】
【識別番号】517240137
【氏名又は名称】キム ミョン スン
【氏名又は名称原語表記】KIM, Myeong Sun
(73)【特許権者】
【識別番号】517240148
【氏名又は名称】チョン ヒョン ジン
【氏名又は名称原語表記】JEONG, Hyeong Jin
(73)【特許権者】
【識別番号】517240159
【氏名又は名称】チョン ヨ ジン
【氏名又は名称原語表記】JEONG, Yeo Jin
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ジャエ オウク
(72)【発明者】
【氏名】キム ミョン スン
(72)【発明者】
【氏名】チョン ヒョン ジン
(72)【発明者】
【氏名】チョン ヨ ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ヨン ジュン
【審査官】 菊地 寛
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭55−013697(JP,U)
【文献】 特開昭56−026530(JP,A)
【文献】 特開2015−044179(JP,A)
【文献】 特開昭56−141814(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3132698(JP,U)
【文献】 特開昭55−141523(JP,A)
【文献】 特開昭54−021958(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/14
B01D 53/34
A61L 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
悪臭発生設備から流入される悪臭ガスの悪臭原因物質のうち、一部を水に溶解させて除去するが、外部から前記悪臭ガスに酸性物質またはアルカリ物質を投入して、前記悪臭原因物質の一部を中和反応で除去する中和モジュールと、
前記悪臭ガスの流動方向に対して、前記中和モジュールの下流に配され、外部から前記悪臭ガスに還元剤または酸化剤を投入して、前記悪臭原因物質の一部を還元反応または酸化反応で除去する中性モジュールと、を含み、
前記中和モジュールは、
前記悪臭原因物質のうち、酸性の悪臭原因物質を中和するように、外部からアルカリ物質を投入して除去する酸性中和モジュールと、
前記悪臭原因物質のうち、アルカリ性の悪臭原因物質を中和するように、外部から酸性物質を投入して除去するアルカリ中和モジュールと、を含み、
前記中性モジュールは、
前記悪臭原因物質のうち、一部を酸化させるように、外部から酸化剤を投入して中性化する酸化中性モジュールと、
前記悪臭原因物質のうち、一部を還元させるように、外部から還元剤を投入して中性化する還元中性モジュールと、を含み、
前記中和モジュールと前記中性モジュールとの前記悪臭ガスが流動するガスライン上に備えられて、前記中和モジュールと前記中性モジュール内の前記悪臭ガスを吸い込んで流動させ、内部を負(−)圧状態にする吸入ファンをさらに含み、
前記酸性中和モジュールと、前記アルカリ中和モジュールと、前記酸化中性モジュールと、前記還元中性モジュールは、それぞれ、
前記悪臭ガスが流入される流入口と、流入された前記悪臭ガスが吸入排出される流出口と、がそれぞれ形成され、内部は、前記流入口から前記悪臭ガスが流入されるサブ空間と、前記サブ空間と連通されて、前記悪臭ガスが流入され、前記流出口が形成されているメイン空間と、を含み、前記悪臭ガスを溶解させる前記水が収容される貯蔵空間が設けられている本体と、
前記本体内に備えられ、前記悪臭ガスを前記水に溶解して、前記悪臭原因物質を除去する悪臭除去手段と、を含み、
前記悪臭除去手段は、
前記メイン空間の供給口側に備えられて、前記悪臭ガスを供給するが、一端部は、前記吸入ファンによって、前記メイン空間が負(−)圧状態になって、水位が上昇した前記水に浸漬されるように突出し、内部には、前記悪臭ガスの流動速度を増加させるように、流動断面積が徐々に狭くなるガス流路が形成されたノズル部と、前記ノズル部の一端部に備えられて、前記ノズル部から噴射される前記悪臭ガスが衝突されて、前記悪臭ガスを微細化させる衝突手段を含むアトマイジング装置と、を含む複合悪臭除去設備。
【請求項2】
前記ガスラインは、
前記悪臭発生設備から前記悪臭ガスが流入されて、前記中和モジュールに供給する供給ラインと、前記中和モジュール内の前記酸性中和モジュールと前記アルカリ中和モジュールとを互いに連結する第1ガスラインと、前記中和モジュールと前記中性モジュールとを互いに連結する第2ガスラインと、前記中性モジュール内の前記酸化中性モジュールと前記還元中性モジュールとを互いに連結する第3ガスラインと、前記中性モジュールの排出口に連結される排出ラインと、を含み、
前記吸入ファンは、前記排出ライン上に備えられる請求項1に記載の複合悪臭除去設備。
【請求項3】
前記ガスラインは、
前記悪臭発生設備から前記悪臭ガスが流入されて、前記中和モジュールに供給する供給ラインと、前記中和モジュール内の前記酸性中和モジュールと前記アルカリ中和モジュールとを互いに連結する第1ガスラインと、前記中和モジュールと前記中性モジュールとを互いに連結する第2ガスラインと、前記中性モジュール内の前記酸化中性モジュールと前記還元中性モジュールとを互いに連結する第3ガスラインと、前記中性モジュールの排出口に連結される排出ラインと、を含み、
前記吸入ファンは、
前記第1ガスライン上に設けられる第1吸入ファンと、前記第2ガスライン上に設けられる第2吸入ファンと、前記第3ガスライン上に設けられる第3吸入ファンと、前記排出ライン上に設けられる第4吸入ファンと、を含む請求項1に記載の複合悪臭除去設備。
【請求項4】
前記ガスラインは、
前記悪臭ガスが、前記第1吸入ファンをバイパスするように、前記第1吸入ファンの先端と後端との前記第1ガスラインと連通されるように連結される第1バイパスラインと、
前記悪臭ガスが、前記第2吸入ファンをバイパスするように、前記第2吸入ファンの先端と後端との前記第2ガスラインと連通されるように連結される第2バイパスラインと、
前記悪臭ガスが、前記第3吸入ファンをバイパスするように、前記第3吸入ファンの先端と後端との前記第3ガスラインと連通されるように連結される第3バイパスラインと、
を含む請求項3に記載の複合悪臭除去設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合悪臭除去設備に係り、より詳細には、悪臭発生設備から排出される多様かつ複合的な悪臭を効果的に除去する複合悪臭除去設備に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、悪臭は、微生物によるタンパク質分解または物質自体が有する固有のにおいなどによって発生する自然的な発生源と多種の事業場など人為的な発生源とから発生し、そのうち、悪臭の人為的な発生源としては、下水処理場、廃水処理場、糞尿処理場、家畜糞尿処理場、飲食物類廃棄物処理場、畜産施設、埋立地、焼却施設などがあり、それ以外に、自動車、トラックなどの移動汚染源と建設現場、ゴミ集荷場、個人住宅などから発生する。
【0003】
一方、悪臭発生源別の主要悪臭物質を説明すれば、畜産施設、糞尿処理場、家畜糞尿処理場、下水処理場などでは、硫化水素、メチルメルカプタンなどが主に発生し、塗料製造、塗装施設、印刷及びインク製造施設では、使われる有機溶剤によってベンゼン、トルエン、スチレン、キシレンなどの炭化水素とアルデヒド、エステル系物質が主に発生する。また、肥料製造施設と焼却施設などでは、塩素と塩化水素などが、食料品製造施設では、アミン類、そして、ドライクリーニング及び洗濯施設では、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどが主に排出され、飲食物類廃棄物処理施設と堆肥化施設では、有機酸類とアルデヒド、硫黄化合物が主に発生している。
【0004】
ところで、従来の悪臭除去装置は、悪臭発生源からある特定の一部悪臭原因物質の除去に限っており、特に、生ゴミなどから排出される多様かつ複合的な悪臭原因物質に対しては、これに対応して悪臭を効果的に除去することができないという問題点があった。
また、従来の悪臭除去装置は、反応性が低くて、投入薬品を過多投入して、後端設備でむしろ薬品による悪臭が発生するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、悪臭発生設備から排出される多様かつ複合的な悪臭を効果的に除去し、過多投入される処理液による悪臭も除去する複合悪臭除去設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、悪臭発生設備から流入される悪臭ガスの悪臭原因物質のうち、一部を水に溶解させて除去するが、前記悪臭原因物質のうち、酸性の悪臭原因物質を中和するように、外部からアルカリ物質を投入して除去する酸性中和モジュールと、前記悪臭原因物質のうち、アルカリ性の悪臭原因物質を中和するように、外部から酸性物質を投入して除去するアルカリ中和モジュールと、を含み、前記悪臭ガスに対応して、前記酸性中和モジュールと前記アルカリ中和モジュールとを連結し、前記酸性中和モジュールと前記アルカリ中和モジュールとを作動させる中和モジュールと、前記中和モジュールから流入される前記悪臭ガスの悪臭原因物質のうち、残りを前記水に溶解させて除去するが、前記悪臭原因物質を酸化させるように、外部から酸化剤を投入して中性化する酸化中性モジュールと、前記悪臭原因物質を還元させるように、外部から還元剤を投入して中性化する還元中性モジュールと、を含み、前記悪臭ガスに対応して、前記酸化中性モジュールと前記還元中性モジュールとを連結し、前記酸化中性モジュールと前記還元中性モジュールとを作動させる中性モジュールと、を含む複合悪臭除去設備を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明による複合悪臭除去設備は、次のような効果を提供する。
第1に、中和モジュールを含めて中性モジュールを含むことによって、多様な成分の処理液からなる複数個の悪臭処理部を通じて悪臭発生源から発生する多様かつ複合的な悪臭原因物質を効果的に除去することができる。
第2に、過多投入される酸化剤による悪臭原因物質も除去することによって、最終的に排出される悪臭原因物質を効果的に除去することができる。
第3に、悪臭ガスが水中で噴射及び微細化されるアトマイジング装置を通じて悪臭ガスの脱臭効果をさらに向上させ、また、使われる各種の薬品の使用量を正確に調節及び定量化し、空気中の酸素を酸化剤として使用することができるので、薬品使用量を減らしうる。
第4に、悪臭ガスの脱臭はもとより、前記悪臭処理部を通じて悪臭原因物質が溶解された水を毒性が弱い成分に中和させて、水の水処理を簡素化することができる。
第5に、処理液を水とあらかじめ予備混合させた後、貯蔵空間に供給し、それを再循環させる方式であるために、処理液と水とが均一に混合されて、水の液性変化をさらに効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態による複合悪臭除去設備の構成を示す構成図である。
図2図1の複合悪臭除去設備が作動状態を示す構成図である。
図3図1の複合悪臭除去設備の他の実施形態を示す構成図である。
図4図1の複合悪臭除去設備でバイパスラインが設けられた場合を示す構成図である。
図5図1の複合悪臭除去設備で本体の内部を示す断面図である。
図6図1の中和モジュール及び中性モジュールの本体に対する他の実施形態を示す断面図である。
図7図1の中和モジュール及び中性モジュールの本体に対するさらに他の実施形態を示す断面図である。
図8図1の中和モジュール及び中性モジュールの本体に対する他の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。
まず、図1及び図2を参照すれば、本発明の実施形態による複合悪臭除去設備500は、中和モジュール100と、中性モジュール200と、ガスライン300と、吸入ファン400と、を含む。
前記中和モジュール100は、悪臭発生設備10から流入される悪臭ガスの悪臭原因物質のうち、一部を水に溶解させて除去し、酸性中和モジュール1100と、アルカリ中和モジュール1200と、を含む。
前記酸性中和モジュール1100は、前記悪臭ガスのうち、硫化水素のような酸性の悪臭原因物質を中和させ、前記酸性の悪臭原因物質が溶解されて酸性を帯びる前記貯蔵空間内の水を中和するように、外部からアルカリ物質を投入して除去する。
前記アルカリ中和モジュール1200は、前記悪臭ガスのうち、アンモニア、トリメチルアミンのようなアルカリ性の悪臭原因物質を中和させ、前記アルカリ性の悪臭原因物質が溶解されてアルカリ性を帯びる前記貯蔵空間内の水を中和するように、外部から酸性物質を投入して除去する役割を果たす。
【0010】
一方、前記中和モジュール100は、前記悪臭ガスに対応して、前記酸性中和モジュール1100と前記アルカリ中和モジュール1200とを直列連結して、前記悪臭ガスが、前記酸性中和モジュール1100と前記アルカリ中和モジュール1200とを順次に通過しながら、悪臭原因物質を除去させる。
望ましくは、前記中和モジュール100は、前記酸性中和モジュール1100と前記アルカリ中和モジュール1200の順に順次に直列連結することが望ましい。これは、ほとんどの悪臭ガスの場合、悪臭原因物質としてアルカリ性を有しているアルカリ臭、酸性臭、中性臭の順に含量が多いためであるが、これは、望ましい実施形態であって、悪臭原因物質とこれによる悪臭ガスとの種類によって、前記悪臭処理部の配列順序を異ならせて変更することができるということはいうまでもない。
前記中性モジュール200は、前記中和モジュール100から流入される前記悪臭ガスの悪臭原因物質のうち、残りを前記水に溶解させて除去し、酸化中性モジュール2100と、還元中性モジュール2200と、を含む。
前記酸化中性モジュール2100は、前記悪臭ガスのうち、アセトアルデヒド、硫化メチル、二硫化ジメチル、メチルメルカプタンのような悪臭原因物質が溶解された水を酸化分解させるように、外部から酸化剤を投入して中性化する役割を果たす。
【0011】
ここで、前記酸化中性モジュール2100は、水や中和剤としては除去しにくい悪臭物質であっても、酸化剤として除去可能な場合が多いが、処理液内に含まれている酸素、塩素と悪臭原因物質との酸化反応によって無臭物質になり、処理薬内に固定される。ここで、前記酸化剤は、HOCIに強力な酸化作用を起こし、取り扱い及び経済性に優れた次亜塩素酸ナトリウムによる脱臭が望ましいが、これは、望ましい実施形態であって、それ以外に、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチルなどの硫化物、アンモニアやトリメチルアミンなど前記目的を果たすことができる成分であれば、多様に適用可能であるということはいうまでもない。
【0012】
前記還元中性モジュール2200は、前記中和モジュール100と前記酸化中性モジュール2100とから正しく除去されない悪臭原因物質を還元剤を用いて除去することによって、前記悪臭ガスの脱臭効果を向上させる役割を果たす。すなわち、前記還元中性モジュール2200は、前記中和モジュール100と前記酸化中性モジュール2100との中和剤や酸化剤によって正しく除去されていない悪臭原因物質が溶解された水を外部から還元剤を投入して還元させることによって、悪臭原因物質を除去する。
【0013】
このように、前記還元中性モジュール2200は、前記悪臭原因物質を還元させて除去することはもとより、前記酸化中性モジュール2100から投入された前記酸化剤の過量投入による悪臭を除去する役割も果たす。すなわち、前記還元中性モジュール2200は、前述した前記中和モジュール100と前記酸化中性モジュール2100とから過量投入された酸化剤で発生するClOガスによる悪臭を除去する役割を行うが、まず、このように酸化剤が過量投入されることは、流入される悪臭の濃度が一定していないために、実質的に正確な量の酸化剤を投入しにくくて、過量投入される場合が発生するしかなく、これにより、酸化反応に弱いガス相物質が存在して悪臭が発生する。これにより、前記還元中性モジュール2200は、前記酸化剤によって発生する悪臭原因物質を還元して除去する。
【0014】
ここで、前記中性モジュール200は、前記悪臭ガスに対応して、前記酸化中性モジュール2100と前記還元中性モジュール2200とを直列連結して、前記悪臭原因物質を除去させ、前記酸化中性モジュール2100と前記還元中性モジュール2200の順に順次に直列連結することが望ましい。
【0015】
一方、前記複合悪臭除去設備500は、前記中和モジュール100と前記中性モジュール200とを前記悪臭ガスに対応して選択的に作動させることができる。すなわち、前記複合悪臭除去設備500は、前記酸性中和モジュール1100と、前記アルカリ中和モジュール1200と、前記酸化中性モジュール2100と、前記還元中性モジュール2200と、をそれぞれ選択的に作動させることができるが、示したように、前記悪臭原因物質の成分に対応して、前記酸性中和モジュール1100は作動を中止させ、残りの他のアルカリ中和モジュール1200と、中性モジュール200のみを作動させることができる。ここで、前記酸性中和モジュール1100は、その作動が中止されて、前記悪臭ガスの悪臭原因物質を水に溶解させることはできないが、前記悪臭ガスが、後述する遮断板1171とエリミネーター1172などの構成を通過するために、前記悪臭ガスの微細化及び水分を捕集する役割はできるようになっている。
【0016】
前記ガスライン300は、前記中和モジュール100と前記中性モジュール200のそれぞれに連通されるように連結されて、前記悪臭ガスを流入させ、前記中和モジュール100と前記中性モジュール200とを通過して排出させる。
【0017】
詳細に、前記ガスライン300は、前記悪臭発生設備10から前記悪臭ガスが流入されて、前記中和モジュール100に供給する供給ライン310と、前記中和モジュール100内の前記酸性中和モジュール1100と前記アルカリ中和モジュール1200とを互いに連結する第1ガスライン320と、前記中和モジュール100と前記中性モジュール200とを互いに連結する第2がスライン330と、前記中性モジュール200内の前記酸化中性モジュール2100と前記還元中性モジュール2200とを互いに連結する第3ガスライン340と、前記中性モジュール200の排出口に連結されて、処理された前記悪臭ガスを外部に排出する排出ライン350と、を含む。
【0018】
前記吸入ファン400は、前記ガスライン300上に備えられて、前記中和モジュール100と前記中性モジュール200内の前記悪臭ガスを吸い込んで流動させ、前記中和モジュール100と前記中性モジュール200との内部を負(−)圧状態にする役割を果たす。
【0019】
ここで、前記吸入ファン400は、示したように、前記第1ガスライン320上に設けられる第1吸入ファン410と、前記第2ガスライン330上に設けられる第2吸入ファン420と、前記第3ガスライン340上に設けられる第3吸入ファン430と、前記排出ライン350上に設けられる第4吸入ファン440と、を含み、前記第1ガスライン320と前記第2ガスライン330と前記第3ガスライン340と前記排出ライン350のそれぞれに設置することができる。
【0020】
図3を参照すれば、前記複合悪臭除去設備500aは、前記排出ライン350上のみに前記第4吸入ファン440を設置することができる。このような場合、前記第4吸入ファン440は、前記中和モジュール100と前記中性モジュール200との内部を負圧状態になるように、その容量を増加し、前記先端の中和モジュール100の負圧の補強のために、ダンパーなどを設置することができるということはいうまでもない。
【0021】
一方、前記吸入ファン400は、前記実施形態の以外に、前記中和モジュール100と前記中性モジュール200との作動及び内部の負圧状態を考慮して、前記実施形態の以外に、それぞれをいずれも選択的に作動させることができるということはいうまでもない。
【0022】
図4を参照すれば、前記ガスライン300は、前記それぞれの吸入ファン400をバイパスするバイパスラインを形成し、第1バイパスライン321と、第2バイパスライン331と、第3バイパスライン341と、第4バイパスライン351と、を含む。
前記第1バイパスライン321は、前記悪臭ガスが前記第1吸入ファン410をバイパスするように、前記第1吸入ファン410の先端と後端との前記第1ガスライン320と連通されるように連結される。
前記第2バイパスライン331は、前記悪臭ガスが前記第2吸入ファン420をバイパスするように、前記第2吸入ファン420の先端と後端との前記第2ガスライン330と連通されるように連結される。
前記第3バイパスライン341は、前記悪臭ガスが前記第3吸入ファン430をバイパスするように、前記第3吸入ファン430の先端と後端との前記第3ガスライン340と連通されるように連結される。
前記第4バイパスライン351は、前記悪臭ガスが前記第4吸入ファン440をバイパスするように、前記第4吸入ファン440の先端と後端との前記排出ライン350と連通されるように連結される。
一方、前記酸性中和モジュール1100と、前記アルカリ中和モジュール1200と、前記酸化中性モジュール2100と、前記還元中性モジュール2200は、それぞれ悪臭ガスを流入した後、前記悪臭ガスを前記水に気液接触させて、前記悪臭ガスに含まれている悪臭原因物質を前記水に溶解させて除去した後に排出する。前記酸性中和モジュール1100と、前記アルカリ中和モジュール1200と、前記酸化中性モジュール2100と、前記還元中性モジュール2200は、それぞれ互いに実質的に類似し、各構成も、これに対応して類似し、本体1110、1210、2110、2210と、悪臭除去手段と、処理液供給部1130、1230、2130、2230と、ドレインモジュール1140、1240、2140、2240と、ベンチュリモジュール1150と、を含む。これにより、以下、前記酸性中和モジュール1100と、前記アルカリ中和モジュール1200と、前記酸化中性モジュール2100と、前記還元中性モジュール2200のうち、前記酸性中和モジュール1100の構成を例として説明する。
【0023】
図5を参照すれば、前記本体1110は、前記悪臭ガスが、前記ガスライン300を通じて流入される流入口と、流入された前記悪臭ガスが、前記吸入ファン400によって吸入排出される流出口と、がそれぞれ形成されている。
また、前記本体1110は、内部に前記悪臭ガスを溶解させる水が収容される貯蔵空間が形成されており、前記貯蔵空間は、前記流入口から前記悪臭ガスが流入されるサブ空間1113と、前記サブ空間1113と連通されて、前記悪臭ガスが流入され、前記流出口が形成されているメイン空間1114と、を含む。
これにより、作動時に、前記本体1110は、示したように、前記吸入ファン400が作動すれば、前記吸入ファン400の吸入力によって、前記貯蔵空間が大気圧よりも多少低い負(−)圧状態になり、これにより、前記貯蔵空間内の前記水の水位が上昇して、後述するアトマイジング装置1120が浸漬される。
【0024】
一方、前記複合悪臭除去設備500は、前記本体1110の上部に前記サブ空間1113に水を供給する流体供給部10を含み、前記流体供給部10は、流体供給ライン20と弁とを含む公知の流体供給構成からなっており、これについての詳細な説明は省略する。
前記悪臭除去手段は、前記本体1110内に備えられ、前記悪臭ガスを前記水に溶解して、前記悪臭原因物質を除去する役割を果たし、アトマイジング装置1120を含む。
前記アトマイジング装置1120は、前記本体1110のメイン空間1114の前記悪臭ガスが流入される供給口側に備えられて、前記悪臭ガスを微細化させて、前記サブ空間1113の前記悪臭ガスをメイン空間1114に供給し、ノズル部1121と、衝突手段1122と、を含む。
前記ノズル部1121は、前記メイン空間1114の供給口側に備えられて、前記悪臭ガスを供給するが、一端部は、前記吸入ファン400によって、前記メイン空間1114が負(−)圧状態になって、水位が上昇した前記水に浸漬されるように突出し、内部には、前記悪臭ガスの流動速度を増加させるように、流動断面積が徐々に狭くなるガス流路が形成されている。
前記ノズル部1121は、上部プレートと下部プレートとからなっており、一側に、前記水と前記悪臭ガスとが流入される流入部が形成されており、他側は、水が満たされ、前記流入部を通じて流入された前記悪臭ガスが上部方向に流出されるように流出部が形成されている。ここで、前記ノズル部1121は、内部に前記流入部と前記流出部とを連通させるガス流路が形成されているが、前記ガス流路は、前記流出部の通過断面積が前記流入部の通過断面積よりも小さく形成されて、流出速度を、流入速度よりも速くし、前記流入部を通じて流入された悪臭ガスが増速して排出されるようになっている。
【0025】
前記衝突手段1122は、前記ノズル部1121の上部に位置して、前記ノズル部1121から噴射される前記悪臭ガスが衝突されて、前記悪臭ガスを微細化させる役割を果たす。詳細に、前記衝突手段1122は、プレート状に上下方向に沿って多段構造をなしており、前記悪臭ガスの流出方向に対して横方向に配列された衝突板で形成され、前記ノズル部1121の一端部で離隔して位置して、流出される悪臭ガスが下面に衝突しながら、側面に拡散させ、前記悪臭ガスを微細化させる。ここで、前記衝突手段1122は、前記衝突板の複数個を上下方向に互いに離隔して積層配置して、悪臭ガスの微細化をさらに促進させることができる。
【0026】
一方、前記アトマイジング装置1120の作動について説明すれば、前記アトマイジング装置1120は、運転中止中である時は水位が下がって、前記ノズル部1121内に水が満ちるが、運転時には前記貯蔵空間が負圧状態になりながら、ノズル部1121内の水が前記貯蔵空間に流入及び前記貯蔵空間の水位が上がって、前記衝突手段1122が、前記水に浸漬される。このように、前記衝突手段1122が水に浸漬された状態で、前記悪臭ガスは、前記ノズル部1121によって増速して流動しながら、水中で前記衝突手段1122によって微細化される。
【0027】
前記処理液供給部1130、1230、2130、2230は、前記悪臭ガスが前記貯蔵空間内の水と接触しながら、前記悪臭原因物質が溶解されながら、前記水の液性を変化させるが、この際、前記水の液性をpH濃度を根拠として前記処理液を用いて中和処理することによって、悪臭原因物質を持続的かつ効果的に除去可能にする。
詳細に、前記処理液供給部1130、1230、2130、2230は、前記貯蔵空間内の前記水中に溶け込んでいる前記悪臭原因物質をpH濃度に基づいて除去するように、前記貯蔵空間に処理液を供給するが、前記処理液を後述する流体循環ライン1131に供給して、前記処理液と前記水とが予混合されて、前記貯蔵空間に供給させ、流体循環ライン1131と、循環ポンプ1132と、処理液供給ライン1133と、を含む。
【0028】
前記流体循環ライン1131は、一端は、前記本体1110の下部に連結され、他端は、前記本体1110の上部に連結されて、前記貯蔵空間の下部の前記水を前記貯蔵空間の上部に循環させる役割を果たす。
前記循環ポンプ1132は、前記流体循環ライン1131上に備えられて、前記水を強制循環させる役割を果たす。
前記処理液供給ライン1133は、一端が前記供給ポンプ後方の前記流体循環ライン1131上に連結され、他端を処理液が貯蔵される処理液貯蔵タンク1135と連結されて、前記処理液を前記流体循環ライン1131に供給する。この際、前記処理液供給部1130、1230、2130、2230は、前記処理液供給ライン1133上に備えられて、前記処理液の供給量を調節する調節弁1134を含む。
【0029】
一方、前記処理液供給ライン1133は、前記酸性中和モジュール1100と、前記アルカリ中和モジュール1200と、前記酸化中性モジュール2100と、前記還元中性モジュール2200と、によって、それぞれ他の処理液を投入して、それぞれ他の性状の悪臭原因物質を除去し、これについて説明する。
まず、前記酸性中和モジュール1100は、硫化水素のような酸性の悪臭原因物質が、前記水に溶解されて酸性を帯びる前記水を中和させ、酸性を帯びている前記水を中和させる成分としてアルカリ物質を含む酸性中和処理液を前記流体循環ライン1131に供給する。この際、前記酸性中和処理液は、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液、水酸化カルシウム(Ca(OH))水溶液及び水酸化マグネシウム(Mg(OH))水溶液のうち選択された何れか1つにすることができるが、これに限定するものではない。
【0030】
前記アルカリ中和モジュール1200は、悪臭ガスのうち、アンモニア、トリメチルアミンのようなアルカリ性の悪臭原因物質が水に溶解されてアルカリ性を帯びる前記水を中和させ、アルカリ性を帯びている前記水に酸性物質を含むアルカリ中和処理液を前記流体循環ライン1131に供給する。ここで、前記アルカリ中和処理液は、硫酸(HSO)水溶液、塩酸(HCl)水溶液及びリン酸(HPO)水溶液のうち選択された何れか1つにすることができる。
【0031】
前記酸化中性モジュール2100は、前記悪臭ガスのうち、アセトアルデヒド、硫化メチル、二硫化ジメチル、メチルメルカプタンのような中性の悪臭原因物質が溶解された前記水を酸化分解させ、前記水を中性化させるように、酸化剤を含む酸化処理液を前記流体循環ライン1131に供給する。ここで、前記酸化処理液は、次亜塩素酸(HOCI)水溶液または次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)水溶液を適用することができる。
【0032】
前記還元中性モジュール2200は、前記酸化中性モジュール2100の前記酸化剤によって発生する酸化剤ガスが水に溶解された前記水を還元させる還元剤を含む還元処理液を前記流体循環ライン1131に供給する。この場合、前記還元剤は、取り扱い及び経済性に優れたチオ硫酸ナトリウム(NaS)水溶液、亜硫酸ナトリウム(NaSO)水溶液及び亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO)水溶液のうち選択された何れか1つにすることが望ましい。
下記の表1は、前記アルカリ中和モジュール1200と、酸性中和モジュール1100と、酸化中性モジュール2100(酸化モジュール)のそれぞれに対する悪臭原因物質と、これによる処理液と反応式の一例を示した表である。
【0033】
【表1】
【0034】
前記複合悪臭除去設備500は、図示していないが、流量センサーまたはpH感知センサーなどを通じて初期悪臭ガスと前記悪臭ガス内の悪臭原因物質の流入量が測定されれば、それに基づいてあらかじめ計算された悪臭物質量に対する処理液の供給量によって、前記悪臭処理部で前記処理液を供給することができる。
【0035】
一方、前記複合悪臭除去設備500は、前記酸性中和モジュール1100と、アルカリ中和モジュール1200と、酸化中性モジュール2100と、還元中性モジュール2200のそれぞれを作業者が直接前記悪臭ガスに対応して選別的に作動を停止及び作動させることができるが、制御部を通じて制御することもできる。
【0036】
このような場合、前記複合悪臭除去設備500は、前記吸入ファン400と前記処理液供給部1130、1230、2130、2230の調節弁1134と、前記本体1110に設けられたpHセンサー、圧力センサーと前記制御部とを連結し、前記制御部は、前記pHセンサーと前記圧力センサーとの情報に対応して、前記吸入ファン400を作動させて、前記本体1110の負圧状態と前記処理液の供給とを制御することができる。
前記複合悪臭除去設備500は、前記悪臭原因物質の溶解水としては、取り扱いが容易であり、かつ経済的な水を利用することが望ましいが、場合によっては、前記水の代わりに、オイルなど多様な水を適用可能であるということはいうまでもなく、前記悪臭ガスは、生ゴミを処理する過程で発生する悪臭ガス、糞尿処理場、畜舎、下水処理場など各種の悪臭ガスを含む。
【0037】
前記ドレインモジュール1140、1240、2140、2240は、前記貯蔵空間の水をドレインさせる役割を果たし、ドレインライン1141と、制御弁(図示せず)と、流体循環手段1142と、を含む。前記ドレインライン1141は、前記貯蔵空間の前記水をドレインさせて貯蔵タンクに供給する。
前記制御弁は、前記ドレインライン1141上に設けられて、前記水の流動を制御する。
前記流体循環手段1142は、前記貯蔵タンクと前記本体1110と連結されて、前記貯蔵タンクの前記水を前記本体1110に供給する役割を果たす。
前記ベンチュリモジュール1150は、前記サブ空間1113内に設けられ、流入される水と前記悪臭ガスとを共に加速させ、互いに接触させて、前記悪臭原因物質を除去する役割を果たす。
詳細に、前記ベンチュリモジュール1150は、漏斗部1151と、排出部1152と、衝突部1153と、を含む。前記漏斗部1151は、上部が開放されて、前記悪臭ガスと前記水と共に流入され、前記水と前記悪臭ガスとの流速を増加させるために、下方に行くほど狭くなる形状に形成されている。
前記排出部1152は、前記水と前記悪臭ガスとが集められて下方に排出される前記漏斗部1151の出口から下側に延びて、前記水と前記悪臭ガスとを下方に案内する役割を果たす。
【0038】
前記排出部1152は、前記水と前記悪臭ガスとが集められて下方に排出される前記漏斗部1151の出口から下側に延びて、前記水と前記悪臭ガスとを下方に案内する役割を果たす。
【0039】
前記衝突部1153は、前記排出部1152の下部に離隔して位置し、前記排出部1152から流出される前記水が上面に衝突しながら、側面に拡散させて、流体遮断膜1153aを形成し、前記流体遮断膜1153aに前記悪臭原因物質を接触させる役割を果たす。
【0040】
さらに、前記複合悪臭除去設備500は、前記本体1110に設けられる水槽1161と、水流板1162と、遮断板1117と、エリミネーター1172と、をさらに含む。
前記水槽1161は、前記サブ空間1113内に前記ベンチュリモジュール1150の上部に離隔して設けられ、上部が開放されて、上側に移送された水が落下して貯蔵される構造からなっている。
前記水流板1162は、前記水槽1161の下部に離隔して配され、前記ベンチュリモジュール1150の上部に離隔して配されて、前記水槽1161から溢れ出た水が流入され、下部に行くほど漸進的に狭くなる形状に形成されて、前記水が集められて、下端に形成された水流出口に排出させる。一方、前記水流板1162の下部には、前記水流板1162から溢れ出た水と前記悪臭ガスとが混合されて貯蔵される混合桶1163を含む。
前記遮断板1117は、複数個が前記アトマイジング装置1120の上側の前記本体1110に互いに離隔しながら交差するように配され、プレート状に横方向に配列されて、前記アトマイジング装置1120から流出される悪臭ガスが衝突しながら、前記悪臭ガスを微細化する。
前記エリミネーター1172は、ステンレスルームなどからなって、前記悪臭ガス中に含まれた水分を除去する役割を果たす。
【0041】
さらに、前記複合悪臭除去設備500は、前記本体1110の下部に前記貯蔵空間内のスラッジを排出するスラッジ排出部1150、1250、2150、2250を備える。前記スラッジ排出部1150、1250、2150、2250は、前記本体1110の下部と連通されて、前記貯蔵空間の下部に集められたスラッジを排出する排水ラインと、前記排水ラインと連結されて、前記スラッジが貯蔵される排水槽(Sump)と、前記排水ライン上に備えられる排水弁と、を含み、前記排水槽の水は、再び循環させて前記貯蔵空間に供給するようになっている。
【0042】
また、前記複合悪臭除去設備500は、排出ライン350上に濾過部をさらに含み、排出される前記悪臭ガスの残存する悪臭原因物質を除去し、このような濾過部は、内部に活性炭が配される活性炭吸着塔など残存悪臭を吸着または除去する多様な構成が適用可能である。
【0043】
図6ないし図8は、前記本体1110の他の実施形態を示す図面である。まず、図6を参照すれば、前記本体1110aは、図1と比較して、前記サブ空間1113内の前記ベンチュリモジュール1150と、前記水槽1161と前記水流板1162とを含む構成なしに、前記悪臭ガスが、前記ベンチュリモジュール1150と前記水槽1161などの構成を経ずに、前記悪臭除去手段に直ちに通過させる構成である。
次いで、図7を参照すれば、前記本体1110bは、図1と比較して、前記メイン空間1114内の前記悪臭除去手段として前記アトマイジング装置1120のない場合であって、流入される前記悪臭ガスは、前記水槽1161と前記ベンチュリモジュール1150とを通過した後、前記遮断板1117と前記エリミネーター1172とを通過するようになっている。
【0044】
図8を参照すれば、前記本体1110cは、1つのサブ空間1113と前記サブ空間1113の両側に連通された一対のメイン空間1114とからなる構造であって、中央側の前記サブ空間1113に悪臭ガスが流入されれば、両側のメイン空間1114にそれぞれ流出され、前記一対のメイン空間1114から流出される前記悪臭ガスは、再び集められて流動するようになっている。ここで、同じ参照符号は、同じ構成を示す。
【0045】
前記のように、前記本体は、前記悪臭ガスに対応して、内部に設けられる前記ベンチュリモジュール1150と、前記水槽1161と、前記水流板1162と、前記悪臭除去手段の構成を多様に選択して設置し、その構造も、多様に設計することができるということはいうまでもない。
本発明は、図面に示された実施形態を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明によれば、悪臭除去設備から排出される悪臭を除去する悪臭除去設備に用いられうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8