特許第6603186号(P6603186)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6603186
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】飛行装置
(51)【国際特許分類】
   B64C 27/08 20060101AFI20191028BHJP
   B64C 11/06 20060101ALI20191028BHJP
【FI】
   B64C27/08
   B64C11/06
【請求項の数】1
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-161947(P2016-161947)
(22)【出願日】2016年8月22日
(65)【公開番号】特開2018-30384(P2018-30384A)
(43)【公開日】2018年3月1日
【審査請求日】2018年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬場 裕康
(72)【発明者】
【氏名】松江 武典
(72)【発明者】
【氏名】川崎 宏治
(72)【発明者】
【氏名】加藤 直也
【審査官】 マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2016−0092732(KR,A)
【文献】 特開2005−349871(JP,A)
【文献】 特開2005−289127(JP,A)
【文献】 特開2016−049900(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 27/08
B64C 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体(11)と、
前記基体(11)に設けられ、プロペラ(23)、前記プロペラ(23)を駆動するモータ(131、141、151、161)、および前記プロペラ(23)のピッチを変更するピッチ変更機構部(30)を有する複数のスラスタ(13、14、15、16)と、
前記基体(11)の姿勢を検出する姿勢検出部(42)と、
前記基体(11)の姿勢および運動の指示を、前記基体(11)と別体に設けられている送信部(44)から飛行指示として受信する受信部(41)と、
前記プロペラ(23)のピッチ、および前記モータ(131、141、151、161)の出力を変更して、前記受信部(41)で受信した前記飛行指示にあわせて前記姿勢検出部(42)で検出した前記基体(11)の姿勢を制御する制御部(40)と、を備え、
前記制御部(40)は
前記基体(11)が飛行姿勢および飛行高度を変更する場合、
前記送信部(44)からの飛行指示が飛行姿勢および飛行高度の大きな変更をともなわないとき、前記モータ(131、141、151、161)の出力の変化を低減しつつ、前記プロペラ(23)のピッチを変更することによって飛行姿勢および飛行高度を制御し、
前記送信部(44)からの飛行指示が飛行姿勢および飛行高度の大きな増大をともなうとき、前記モータ(131、141、151、161)の出力を増大しつつ、前記プロペラ(23)のピッチを変更することによって発生する揚力の変化を大きくして飛行姿勢および飛行高度を調整するとともに、
前記モータ(131、141、151、161)の単位出力あたりの揚力が大きくなる前記プロペラ(23)のピッチ、および前記モータ(131、141、151、161)の出力を選択する飛行装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、いわゆるドローンと称される飛行装置の普及が進んでいる。このような飛行装置は、プロペラとモータとから構成されるスラスタを複数備えている。複数のスラスタを備えることにより、飛行装置は、モータの回転数を制御して、ヨー軸方向への上下運動、ヨー軸を中心とする回転運動、ならびにピッチ軸およびロール軸を中心とする回転運動をそれぞれ制御している。
【0003】
しかしながら、モータの回転数は、その変化に時間を要する。すなわち、モータの回転数で飛行姿勢を変更する場合、飛行姿勢の検出からモータの回転数が変化して所望の飛行姿勢へ変化するまで時間を要する。そのため、モータの回転数で飛行姿勢を制御する場合、特定の飛行姿勢から別の飛行姿勢へ変更するとき、あるいは風などの外乱の影響で飛行姿勢が急激に変化したとき、飛行姿勢の迅速な安定化が困難であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−201294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、姿勢変化の応答性が高く、飛行姿勢の迅速な安定化が図られる飛行装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、複数のスラスタは、プロペラのピッチを変更するピッチ変更機構部を有している。これにより、制御部は、基体の姿勢を制御するとき、モータの出力だけでなく、プロペラのピッチを変更する。プロペラのピッチを変更することにより、スラスタが発生する推進力は、モータの回転数などを変更する場合と比較して、迅速に変化する。これにより、受信部で受信した飛行指示にあわせて基体の姿勢を変化するとき、および風などの外乱の影響で飛行姿勢が急激に変化したとき、制御部は基体の姿勢を迅速に制御する。したがって、姿勢変化の応答性を高めることができ、飛行姿勢の迅速な安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態による飛行装置を示す模式図
図2図1の矢印II方向から見た模式図
図3】第1実施形態による飛行装置のピッチ変更機構部の一例を示す模式的な斜視図
図4】第1実施形態による飛行装置のプロペラを示す断面図
図5】第1実施形態による飛行装置のプロペラを示す断面図
図6】第1実施形態による飛行装置の構成を示すブロック図
図7】モータ出力とピッチ角度と揚力との関係を示す概略図
図8】モータ出力と揚力とピッチ角度との関係からモータの単位出力当たりの効率を示す概略図
図9】第2実施形態による飛行装置の構成を示すブロック図
図10】第3実施形態による飛行装置の構成を示すブロック図
図11】第4実施形態による飛行装置の構成を示すブロック図
図12】第5実施形態による飛行装置の構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、飛行装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、図1および図2に示す飛行装置10の構成について説明する。飛行装置10は、基体11、腕部12、スラスタ13、スラスタ14、スラスタ15、およびスラスタ16を備えている。基体11は、飛行装置10の重心位置に設けられている。腕部12は、この基体11から放射状に径方向外側へ延びている。スラスタ13〜16は、この腕部12の先端、すなわち腕部12において基体11と反対側の端部にそれぞれ設けられている。第1実施形態の場合、4本の腕部12は、基体11を挟んで対称に延びている。なお、腕部12およびスラスタ13〜16は、4つに限らず、4つ以上であれば任意の数に設定することができる。また、腕部およびスラスタの数が奇数の場合、基体11を挟んで対称に配置しなくてもよい。
【0009】
スラスタ13は、モータ131を有している。同様に、スラスタ14はモータ141を有し、スラスタ15はモータ151を有し、スラスタ16はモータ161を有している。また、スラスタ13〜16は、それぞれ駆動軸部材22およびプロペラ23を有している。モータ131、141、151、161は、プロペラ23を駆動する駆動源であり、例えば基体11に収容されているバッテリ24などを電源とする。駆動軸部材22は、モータ131、141、151、161の回転をプロペラ23に伝達する。プロペラ23は、この駆動軸部材22から径方向外側へ延びている。複数のスラスタ13〜16は、それぞれピッチ変更機構部30を有している。
【0010】
ピッチ変更機構部30の一例を図3に基づいて説明する。なお、図3に示すピッチ変更機構部30は、スラスタ13に設けた一例であり、プロペラ23のピッチを変更可能な構成であって、飛行装置10のスラスタ13〜16に適用可能な構成であればこの例に限らない。ピッチ変更機構部30は、レバー部材32、リンク部材33および変更部材34を有している。ピッチ変更機構部30は、プロペラ23のピッチを変更する。図1に示すようにスラスタ13の場合、ピッチ変更機構部30は、プロペラ23のピッチを変更するための駆動力を発生するサーボモータ132を有している。同様に、スラスタ14の場合、ピッチ変更機構部30はサーボモータ142を有している。スラスタ15の場合、ピッチ変更機構部30はサーボモータ152を有している。スラスタ16の場合、ピッチ変更機構部30はサーボモータ162を有している。
【0011】
図3に示すスラスタ13の場合、サーボモータ132の回転は、レバー部材32、リンク部材33および変更部材34を通してプロペラ23に伝達される。このとき、サーボモータ132の回転は、レバー部材32、リンク部材33および変更部材34を経由することにより、駆動軸部材22と垂直なプロペラ軸Pを中心とするプロペラ23の回転に変換される。すなわち、サーボモータ132が回転すると、駆動軸部材22の先端に設けられたプロペラ23は、プロペラ軸Pを中心に回転する。他のスラスタ14〜15も同様である。これにより、プロペラ23は、図4に示す上昇時の推力を発生するピッチ角度θ1と、図5に示す下降時の推力を発生するピッチ角度θ2との間で変化する。このプロペラ23のピッチ角度θ1とピッチ角度θ2との中間の位置は、プロペラ23が回転しても推進力を発生しない中立位置となる。プロペラ23のピッチがピッチ角度θ2からピッチ角度θ1へ向けて変化するとき、プロペラ23のピッチは上昇方向の推進力が増加するプラス側へ変化することになる。一方、プロペラ23のピッチがピッチ角度θ1からピッチ角度θ2へ向けて変化するとき、プロペラ23のピッチは下降方向の推進力が増加するマイナス側へ変化することになる。プロペラ23のピッチの変化量は、サーボモータ132、142、152、162の回転角度に対応する。
【0012】
図6に示すように、飛行装置10は、制御ユニット40、受信部41および姿勢検出部42を備えている。制御ユニット40は、図1に示すように基体11の内部に収容され、バッテリ24と接続している。制御ユニット40は、図6に示すように合成演算部43を有している。合成演算部43は、CPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータを中心に構成されており、飛行装置10の全体を制御する。すなわち、制御ユニット40は、制御部に相当する。制御ユニット40は、電気的もしくは電子的な回路によってハードウェア的に実現してもよく、コンピュータプログラムを実行することによってソフトウェア的に実現してもよく、ハードウェアとソフトウェアとの協働によって実現してもよい。
【0013】
受信部41は、制御ユニット40と接続している。受信部41は、基体11と別体、すなわち飛行装置10と別体に設けられている送信部44から送信される信号を受信する。送信部44は、飛行装置10の操縦者によって操作され、操縦者から基体11の姿勢および運動の指示が飛行指示として入力される。送信部44は、入力された飛行指示を無線で接続されている受信部41に送信する。受信部41は、送信部44から送信された飛行指示を受信し、制御ユニット40へ提供する。
【0014】
制御ユニット40は、各スラスタのモータに接続している。すなわち、制御ユニット40は、スラスタ13のモータ131、スラスタ14のモータ141、スラスタ15のモータ151、およびスラスタ16のモータ161に接続している。制御ユニット40は、これら各スラスタのモータに、出力の変更を制御するためのモータ出力値を出力する。また、制御ユニット40は、各スラスタのサーボモータに接続している。すなわち、制御ユニット40は、スラスタ13のサーボモータ132、スラスタ14のサーボモータ142、スラスタ15のサーボモータ152、およびスラスタ16のサーボモータ162に接続している。制御ユニット40は、これら各スラスタのサーボモータに、プロペラ23のピッチを変更するサーボモータの駆動を制御するためのサーボ出力値を出力する。
【0015】
姿勢検出部42は、基体11の傾きや基体11に加わる加速度などから飛行装置10の姿勢を検出する。具体的には、姿勢検出部42は、加速度センサ51、角速度センサ52、地磁気センサ53および高度センサ54に接続している。加速度センサ51は、x軸、y軸およびz軸の3次元の3つの軸方向における加速度を検出する。角速度センサ52は、3次元の3つの軸方向における角速度を検出する。地磁気センサ53は、3次元の3つの軸方向における地磁気を検出する。高度センサ54は、例えば気圧の変化などから天地方向の1つの軸方向における高度を検出する。姿勢検出部42は、これら加速度センサ51で検出した加速度、角速度センサ52で検出した角速度、地磁気センサ53で検出した地磁気、および高度センサ54で検出した高度から、飛行装置10のロール軸、ピッチ軸、およびヨー軸を中心軸とする3次元の飛行姿勢、ならびに飛行装置10の飛行高度を検出する。姿勢検出部42は、検出した飛行装置10の飛行姿勢および飛行高度を制御ユニット40へ出力する。姿勢検出部42における飛行姿勢および飛行高度の検出の処理は、制御ユニット40によるコンピュータプログラムの実行によってソフトウェア的に実現してもよく、電子回路によってハードウェア的に実現、またはソフトウェアとハードウェアとを協働して実現してもよい。
【0016】
制御ユニット40は、制御値を決定する決定部60を有している。決定部60は、ロール決定部61、ピッチ決定部62、ヨー決定部63およびスロットル決定部64を有している。ロール決定部61は、ロール軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢をPID制御するために制御値を決定する。具体的には、ロール決定部61は、受信部41で受信した飛行指示に含まれるロール軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢に関するロール入力値と、姿勢検出部42で検出したロール軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢のロール検出値とから、ロール制御値を決定する。
【0017】
同様に、ピッチ決定部62は、ピッチ軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢をPID制御するための制御値を決定する。具体的には、ピッチ決定部62は、受信部41で受信した飛行指示に含まれるピッチ軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢に関するピッチ入力値と、姿勢検出部42で検出したピッチ軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢のピッチ検出値とから、ピッチ制御値を決定する。
【0018】
ヨー決定部63は、ヨー軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢をPID制御するための制御値を決定する。具体的には、ヨー決定部63は、受信部41で受信した飛行指示に含まれるヨー軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢に関するヨー入力値と、姿勢検出部42で検出したヨー軸を中心軸とする基体11の飛行姿勢に関するヨー検出値とから、ヨー制御値を決定する。
【0019】
スロットル決定部64は、各スラスタ13〜16におけるモータ131、141、151、161の出力をPID制御するための制御値を決定する。具体的には、スロットル決定部64は、受信部41で受信した飛行指示に含まれる飛行高度や飛行速度に関するスロットル入力値と、姿勢検出部42で検出した基体11の飛行高度や飛行速度とから、スロットル制御値を決定する。この場合、スロットル決定部64は、制御ユニット40に含まれるマップ記憶部71に記憶されているマップを用いてスロットル制御値を決定する。
【0020】
合成演算部43は、これらロール決定部61で決定されたロール制御値、ピッチ決定部62で決定されたピッチ制御値、ヨー決定部63で決定されたヨー制御値、およびスロットル決定部64で決定されたスロットル制御値を合成する。すなわち、合成演算部43は、ロール制御値、ピッチ制御値、ヨー制御値およびスロットル制御値を合成して、各スラスタ13〜16のモータ131、141、151、161に出力するモータ出力値、および各スラスタ13〜16のサーボモータ132、142、152、162に出力するサーボ出力値を生成する。
合成演算部43は、下記の制御式のようにモータ131、141、151、161へ出力するモータ出力値、サーボモータ132、142、152、162へ出力するサーボ出力値を生成する。
【0021】
モータ131:Motor A _Output=PID[Throttle]-PID[Yaw]
モータ141:Motor B _Output=PID[Throttle]+PID[Yaw]
モータ151:Motor C _Output=PID[Throttle]-PID[Yaw]
モータ161:Motor D _Output=PID[Throttle]+PID[Yaw]
サーボモータ132:Servo A _Output=PID[Throttle]+PID[Roll]-PID[Pitch]
サーボモータ142:Servo B _Output=PID[Throttle]-PID[Roll]-PID[Pitch]
サーボモータ152:Servo C _Output=PID[Throttle]-PID[Roll]+PID[Pitch]
サーボモータ162:Servo D _Output=PID[Throttle]+PID[Roll]+PID[Pitch]
【0022】
このように、制御ユニット40は、飛行装置10のピッチ軸を中心軸とする回転、および飛行装置10のロール軸を中心軸とする回転を、サーボモータ132、142、152、162を用いて制御する。すなわち、制御ユニット40は、ピッチ軸およびロール軸を中心軸とする回転を、サーボモータ132、142、152、162によるプロペラ23のピッチの変更によって制御する。また、制御ユニット40は、飛行装置10のヨー軸を中心軸とする回転を、モータ131、141、151、161を用いて制御する。すなわち、制御ユニット40は、ヨー軸を中心軸とする回転を、モータ131、141、151,161の出力つまり回転数の変更によって制御する。そして、制御ユニット40は、飛行装置10のスロットルすなわちヨー軸に沿った上昇および下降ならびに速度の変化を、モータ131、141、151、161、およびサーボモータ132、142、152、162を用いて制御する。すなわち、制御ユニット40は、飛行装置10の上昇および下降について、モータ131、141、151、161の出力つまり回転数の変更と、サーボモータ132、142、152、162によるプロペラ23のピッチ角度の変更との双方を用いて制御する。
【0023】
このように、第1実施形態では、制御ユニット40は、各スラスタ13〜16におけるモータ131、141、151、161の出力だけでなく、プロペラ23のピッチ角度についても制御している。これにより、飛行装置10は、送信部44から送信された飛行指示に応じて迅速に飛行姿勢や飛行高度を変更するとともに、外乱による急激な飛行姿勢の変化に対しても迅速に応答して飛行姿勢を安定化する。
【0024】
また、第1実施形態では、制御ユニット40は、基体11のピッチ軸およびロール軸を中心軸とする回転を制御するとき、サーボモータ132、142、152、162によるプロペラ23のピッチ角度の変更で制御している。また、制御ユニット40は、基体11のヨー軸を中心軸とする回転を制御するとき、モータ131、141、151、161の出力の変更で制御している。これにより、制御ユニット40は、基体11のピッチ軸、ロール軸またはヨー軸を中心軸とする回転を制御するとき、モータ131、141、151、161またはサーボモータ132、142、152、162のいずれか一方だけを制御すればよい。そのため、制御ユニット40は、基体11の姿勢を変更するとき、各スラスタ13〜16の制御を簡略化することができる。
【0025】
一方、制御ユニット40は、スロットルすなわちヨー軸に沿った上昇および下降、ならびに速度の変化を制御するとき、各スラスタ13〜16におけるモータ131、141、151、161とサーボモータ132、142、152、162とを組み合わせて制御している。すなわち、制御ユニット40は、上記の制御式のようにスロットル制御値を、マップ記憶部71に記憶されているマップを参照することにより加減して、モータ131、141、151、161に出力するモータ出力値およびサーボモータ132、142、152、162に出力するサーボ出力値を生成している。このマップ記憶部71に記憶されているマップは、図7に示すようにスラスタ13〜16におけるモータ131、141、151、161の出力と、プロペラ23のピッチ角度と、スラスタ13〜16が発生する揚力との関係に基づいて設定されている。すなわち、各スラスタ13〜16におけるモータ131、141、151、161の出力つまりモータ131、141、151、161の回転数が増大するほど、各スラスタ13〜16が発生する揚力は大きくなる。同様に、各スラスタ13〜16におけるプロペラ23のピッチ角度がプラス側へ大きくなるほど、各スラスタ13〜16が発生する揚力は大きくなる。ところが、プロペラ23のピッチ角度が過大になると、プロペラ23は失速する。そこで、マップ記憶部71に記憶されているマップは、プロペラ23のピッチ角度が過大とならない範囲で大きな揚力が効率的に得られるように、モータ出力値およびサーボ出力値が設定されている。制御ユニット40は、マップ記憶部71に記憶されているマップからプロペラ23のピッチ角度が過大とならない範囲で大きな揚力が得られるようにモータ出力値およびサーボ出力値を設定する。これにより、飛行装置10は、迅速な高度変化や速度変化が図られる。
【0026】
また、第1実施形態では、制御ユニット40は、飛行装置10が飛行姿勢および飛行高度を変更するとき、主として各スラスタ13〜16のモータ131、141、151、161の出力で飛行姿勢および飛行高度を変更するとともに、プロペラ23のピッチ角度で飛行姿勢および飛行高度を微調整している。飛行姿勢や飛行高度の変更の際、変更のための飛行指示の入力からモータ131、141、151、161の出力が変化するまでの応答性は高くない。そこで、制御ユニット40は、飛行装置10の高度を維持する、つまりホバリング時のように飛行姿勢や飛行高度の大きな変更がないとき、モータ131、141、151、161の出力の変化を低減しつつ、プロペラ23のピッチ角度を変更することによって飛行姿勢や飛行高度を制御する。一方、飛行装置10の急激な高度の変化や速度の変化をともなうとき、制御ユニット40は、プロペラ23のピッチ角度の変更に加えモータ131、141、151、161の出力を増大し、発生する揚力の変化を大きくする。
【0027】
さらに、マップ記憶部71に記憶されているマップは、図8に示すようにモータ131、141、151、161の出力と、プロペラ23のピッチ角度と、単位出力あたりの揚力との関係に基づいて設定してもよい。すなわち、各スラスタ13〜16におけるモータ131、141、151、161の出力つまりモータ131、141、151、161の回転数が増大するほど、各スラスタ13〜16が発生する揚力は大きくなる。一方、モータ131、141、151、161の出力が増大すると、モータ131、141、151、161が消費する電力も増大する。そこで、単位出力あたり、つまり消費電力1kwあたりの揚力が大きくなるモータ131、141、151、161の回転数およびプロペラ23のピッチ角度を選択することにより、各スラスタ13〜16における電力の消費効率が向上する。すなわち、制御ユニット40は、マップ記憶部71に記憶されているマップから単位出力あたりの揚力が大きくなるモータ131、141、151、161の回転数およびプロペラ23のピッチ角度を選択して、モータ出力値およびサーボ出力値を設定する。これにより、バッテリ24の容量が一定であれば、飛行時間の延長を達成することができる。
【0028】
さらに、図7に示すような関係から、マップ記憶部71に記憶されているマップは、モータ131、141、151、161の出力を低く設定し、プロペラ23のピッチ角度の変化で飛行装置10の上昇および下降を制御するように設定してもよい。この場合、モータ131、141、151、161の出力が抑えられることから、モータ131、141、151、161の回転数が低下し、騒音や振動を低減することができる。
【0029】
以上説明したように、第1実施形態では、制御ユニット40は、各スラスタ13〜16のモータ131、141、151、161の出力だけでなく、プロペラ23のピッチを変更することにより、飛行装置10の飛行姿勢および飛行高度を制御している。すなわち、複数のスラスタ13〜16は、プロペラ23のピッチを変更するピッチ変更機構部30を有している。これにより、制御ユニット40は、基体11の姿勢を制御するとき、モータ131、141、151、161の出力だけでなく、プロペラ23のピッチを変更する。プロペラ23のピッチを変更することにより、スラスタ13〜16が発生する推進力は、モータ131、141、151、161の回転数などを変更する場合と比較して、迅速に変化する。これにより、受信部41で受信した飛行指示にあわせて基体11の姿勢を変化するとき、および風などの外乱の影響で飛行姿勢が急激に変化したとき、制御ユニット40は基体11の姿勢を迅速に制御する。したがって、姿勢変化の応答性を高めることができ、飛行姿勢の迅速な安定化を図ることができる。
【0030】
第1実施形態では、制御ユニット40は、飛行装置10が飛行姿勢および飛行高度を変更するとき、主として各スラスタ13〜16のモータ131、141、151、161の出力で飛行姿勢および飛行高度を変更するとともに、プロペラ23のピッチ角度で飛行姿勢および飛行高度を微調整している。飛行姿勢や飛行高度の変更の際、変更のための飛行指示の入力からモータ131、141、151、161の出力が変化するまでの応答性は高くない。そこで、制御ユニット40は、飛行装置10の高度を維持する、つまりホバリング時のように飛行姿勢や飛行高度の大きな変更がないとき、モータ131、141、151、161の出力の変化を低減しつつ、プロペラ23のピッチ角度を変更することによって飛行姿勢や飛行高度を制御する。したがって、外乱の影響を低減しつつ、飛行姿勢および飛行高度の迅速な維持を図ることができる。
【0031】
また、第1実施形態では、制御ユニット40は、飛行装置10のロール軸またはピッチ軸を中心軸とする回転を制御するとき、各スラスタ13〜16のサーボモータ132、142、152、162の出力を制御する。すなわち、飛行装置10がロール軸またはピッチ軸を中心軸として飛行姿勢を変更するとき、制御ユニット40はサーボモータ出力値の変更によるピッチの変更だけで飛行姿勢を制御する。また、制御ユニット40は、飛行装置10のヨー軸を中心軸とする回転を制御するとき、各スラスタ13〜16のモータ131、141、151、161の出力を制御する。すなわち、飛行装置10がヨー軸を中心軸として飛行姿勢を変更するとき、制御ユニット40はモータ出力値だけで飛行姿勢を制御する。したがって、飛行姿勢の変更にともなう制御を簡略化することができる。
【0032】
第1実施形態では、制御ユニット40は、飛行装置10のヨー軸方向の移動、すなわち上昇および下降などの高度の変化や速度の変化をともなうとき、各スラスタ13〜16のモータ131、141、151、161の出力と、プロペラ23のピッチ角度との双方を変更する。すなわち、制御ユニット40は、マップ記憶部71に記憶されているマップからプロペラ23のピッチ角度が過大とならない範囲で大きな揚力が得られるようにモータ出力値およびサーボ出力値を設定する。したがって、飛行装置10の迅速な高度変化や速度変化を図ることができる。
【0033】
このような第1実施形態では、マップ記憶部71に記憶されているマップを参照することにより、制御ユニット40は、単位出力あたり、つまり消費電力1kwあたりの揚力が大きくなるモータ131、141、151、161の回転数およびプロペラ23のピッチ角度を選択する。これにより、各スラスタ13〜16における電力の消費効率が向上する。したがって、バッテリ24の容量が一定であれば、飛行時間の延長を達成することができる。
【0034】
(第2実施形態)
第2実施形態による飛行装置の構成を図9に示す。
第2実施形態の場合、制御ユニット40は、マップを記憶するマップ記憶部を有していない。すなわち、制御ユニット40は、飛行高度や飛行速度の変更に関するスロットル入力値に対して、モータ131、141、151、161の出力だけで飛行高度や飛行速度を制御する。この場合、制御ユニット40は、以下のような制御式でモータ出力値およびサーボ出力値を生成する。この制御式のように、サーボ出力値は、スロットル制御値およびマップ記憶部のマップを参照しない。
【0035】
モータ131:Motor A _Output=PID[Throttle]-PID[Yaw]
モータ141:Motor B _Output=PID[Throttle]+PID[Yaw]
モータ151:Motor C _Output=PID[Throttle]-PID[Yaw]
モータ161:Motor D _Output=PID[Throttle]+PID[Yaw]
サーボモータ132:Servo A _Output=PID[Roll]-PID[Pitch]
サーボモータ142:Servo B _Output=-PID[Roll]-PID[Pitch]
サーボモータ152:Servo C _Output=-PID[Roll]+PID[Pitch]
サーボモータ162:Servo D _Output=PID[Roll]+PID[Pitch]
【0036】
第2実施形態では、飛行高度および飛行速度の制御について、モータ131、141、151、161の出力とプロペラ23のピッチ角度との関係を設定したマップが不要である。そのため、サーボモータ132、142、152、162の制御のための制御式は簡略化される。したがって、モータ131、141、151、161およびサーボモータ132、142、152、162の制御をより簡略化することができる。
【0037】
例えば飛行装置10を室内やトンネル内などの構造物の内部で用いるとき、風などの外乱の影響は受けにくい。このように外乱の影響を受けにくい環境下では、上記のように飛行高度や飛行速度の制御について効率を求めたマップを参照する制御を省略しても飛行姿勢や飛行高度の大きな変化は生じにくい。そこで、第2実施形態では、外乱の影響を受けにくい環境下において、制御を最適化することができる。
【0038】
(第3、第4実施形態)
第3実施形態、第4実施形態による飛行装置の構成を、それぞれ図10図11に示す。
図10に示す第3実施形態では、制御ユニット40は、ロール軸を中心軸とする回転の制御、およびピッチ軸を中心軸とする回転の制御について、各スラスタ13〜16におけるモータ131、141、151、161の出力とプロペラ23のピッチ角度とを制御している。すなわち、制御ユニット40は、スロットル制御値に対するマップを記憶するマップ記憶部71だけでなく、マップ記憶部72およびマップ記憶部73を有している。マップ記憶部72は、ロール制御値に対するモータ131、141、151、161の出力、およびプロペラ23のピッチ角度のマップが記憶されている。また、マップ記憶部73は、ピッチ制御値に対するモータ131、141、151、161の出力、およびプロペラ23のピッチ角度のマップが記憶されている。
これにより、制御ユニット40は、下記の制御式に基づいて、モータ出力値およびサーボ出力値を設定する。
【0039】
モータ131:Motor A _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]+PID[Roll]-PID[Pitch]
モータ141:Motor B _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]-PID[Roll]-PID[Pitch]
モータ151:Motor C _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]-PID[Roll]+PID[Pitch]
モータ161:Motor D _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]+PID[Roll]+PID[Pitch]
サーボモータ132:Servo A _Output=PID[Throttle]+PID[Roll]-PID[Pitch]
サーボモータ142:Servo B _Output=PID[Throttle]-PID[Roll]-PID[Pitch]
サーボモータ152:Servo C _Output=PID[Throttle]-PID[Roll]+PID[Pitch]
サーボモータ162:Servo D _Output=PID[Throttle]+PID[Roll]+PID[Pitch]
【0040】
図11に示す第4実施形態では、制御ユニット40は、第3実施形態の構成に加え、ヨー軸を中心軸とする回転の制御について、各スラスタ13〜16のモータ131、141、151、161の出力とプロペラ23のピッチ角度とを制御している。すなわち、制御ユニット40は、マップ記憶部74をさらに有している。マップ記憶部74は、ヨー制御値に対するモータ131、141、151、161の出力、およびプロペラ23のピッチ角度のマップが記憶されている。
これにより、制御ユニット40は、下記の制御式に基づいて、モータ出力値およびサーボ出力値を設定する。
【0041】
モータ131:Motor A _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]+PID[Roll]-PID[Pitch]
モータ141:Motor B _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]-PID[Roll]-PID[Pitch]
モータ151:Motor C _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]-PID[Roll]+PID[Pitch]
モータ161:Motor D _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]+PID[Roll]+PID[Pitch]
サーボモータ132:Servo A _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]+PID[Roll]-PID[Pitch]
サーボモータ142:Servo B _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]-PID[Roll]-PID[Pitch]
サーボモータ152:Servo C _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]-PID[Roll]+PID[Pitch]
サーボモータ162:Servo D _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]+PID[Roll]+PID[Pitch]
【0042】
以上のように、第3実施形態では、ロール軸およびピッチ軸を中心軸とする回転についてもモータ131、141、151、161の出力およびプロペラ23のピッチ角度の双方を制御する構成としている。また、第4実施形態では、これに加え、ヨー軸を中心軸とする回転についてもモータ131、141、151、161の出力およびプロペラ23のピッチ角度の双方を制御する構成としている。このような第3実施形態および第4実施形態では、制御の対象が増加することにより、単位出力に対する揚力が大きい、つまり消費電力に対する効率の高い領域で制御しやすくなる。したがって、バッテリ24の容量が一定であればより長期間の飛行を継続することができる。また、第3実施形態および第4実施形態では、多くの軸に対してモータ131、141、151、161の出力およびプロペラ23のピッチ角度が連携して制御される。そのため、例えば障害物との接触などによって生じる大きな姿勢の変化にも、迅速に対応する。したがって、より安定した飛行の継続を図ることができる。
【0043】
(第5実施形態)
第5実施形態による飛行装置の構成を図12に示す。
図12に示す第5実施形態は第4実施形態の変形であり、制御ユニット40は補正処理部80に接続している。補正処理部80は、合成演算部43で生成された制御式に補正項およびリカバリ項を追加する。補正処理部80は、ソフトウェア的、ハードウェア的、またはソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されている。補正項は、例えばモータ131、141、151、161の経年的な劣化などのように経年的な性能の変化を学習して追加される項である。補正処理部80は、制御式にこの補正項を追加することにより、モータ出力値およびサーボ出力値を変更する。リカバリ項は、通常において「0」に設定されている。しかし、モータ131、141、151、161やサーボモータ132、142、152、162のいずれかに異常が生じて制御が困難になったとき、リカバリ項には補正値が追加される。例えばサーボモータ132、142、152、162に異常が生じたとき、リカバリ項は、モータ131、141、151、161の出力を変更することにより緩やかな下降を生じる揚力となるように設定される。また、例えばモータ131、141、151、161に異常が生じたとき、リカバリ項は、モータ131、141、151、161の惰性による回転を利用して緩やかな下降を生じるピッチ角度となるように設定される。
第5実施形態の場合、制御ユニット40は、以下のような制御式でモータ出力値およびサーボ出力値を生成する。
【0044】
モータ131:Motor A _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]+PID[Roll]-PID[Pitch]+Cm+Rm
モータ141:Motor B _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]-PID[Roll]-PID[Pitch] +Cm+Rm
モータ151:Motor C _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]-PID[Roll]+PID[Pitch] +Cm+Rm
モータ161:Motor D _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]+PID[Roll]+PID[Pitch] +Cm+Rm
サーボモータ132:Servo A _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]+PID[Roll]-PID[Pitch]+Cs+Rs
サーボモータ142:Servo B _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]-PID[Roll]-PID[Pitch] +Cs+Rs
サーボモータ152:Servo C _Output
=PID[Throttle]-PID[Yaw]-PID[Roll]+PID[Pitch] +Cs+Rs
サーボモータ162:Servo D _Output
=PID[Throttle]+PID[Yaw]+PID[Roll]+PID[Pitch] +Cs+Rs
上記の制御式において、Cmはモータ補正項、Csはサーボモータ補正項、Rmはモータリカバリ項、Rsはサーボモータリカバリ項を示す。
【0045】
このように、第5実施形態では、モータ131、141、151、161、およびサーボモータ132、142、152、162の経年的な特性の変化や異常に対応するための補正項およびリカバリ項を追加している。したがって、長期にわたる安定した飛行姿勢の維持を図ることができるとともに、安全性の向上を図ることができる。
なお、第5実施形態では、第4実施形態の変形として補正項およびリカバリ項を追加する例について説明したが、上述の第1実施形態から第3実施形態に補正項およびリカバリ項を追加してもよい。
【0046】
(その他の実施形態)
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
例えば、上記の複数の実施形態では、モータ131、141、151、161、およびサーボモータ132、142、152、162を制御する手法としてPID制御を用いる例について説明した。しかし、上記は例示であり、モータ131、141、151、161およびサーボモータ132、142、152、162は、その制御が可能であれば、PID制御に限らず他の制御手法を用いてもよい。
【0047】
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0048】
図面中、10は飛行装置、11は基体、13、14、15、16はスラスタ、23はプロペラ、30はピッチ変更機構部、40は制御ユニット(制御ユニット)、41は受信部、42は姿勢検出部、44は送信部、131、141、151、161はモータを示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12