(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る表示装置の一例を表す説明図である。
図2は、表示部の一例を示す断面図である。
図3は、
図1の表示装置を表すブロック図である。
図4は、画素回路の一例を示す回路図である。
図1は模式的に表したものであり、実際の寸法、形状と同一とは限らない。
【0011】
図1に示すように、表示装置1は、表示部2と、バックライト6と、を備えている。表示装置1は、透過型、又は半透過型の表示装置であってもよく、バックライト6を備えない、反射型の表示装置であってもよい。
【0012】
表示部2には、平面視において、画像を表示する表示領域21と、画像を表示できない非表示領域として額縁領域29とがある。額縁領域29は、表示領域21の周囲にある。本実施形態では、表示部2の平面の一方向をX方向とし、X方向と直交する方向をY方向とし、X−Y平面に直交する方向をZ方向とする。表示領域21は、矩形であり、第1辺21a、第2辺21b、第3辺21c、第4辺21dとで囲まれた領域である。
【0013】
バックライト6は、表示部2の裏面側(Z方向にみて画像を表示する面とは反対側の面)に配置されている。バックライト6は、表示部2に向けて光を照射し、表示領域21の全面に光を入射させる。バックライト6は、例えば光源と、光源から出力された光を導いて、表示部2の裏面に向けて出射させる導光板と、を含む。バックライト6は、X方向又はY方向に並ぶ複数の光源を備え、それぞれの光源の光量が独立制御されていてもよい。これにより、バックライト6は、一部の光源のみが発光する光によって、表示部2の一部に、光を入射させることができる。なお、本実施形態の表示装置1は、光源として、表示部2の裏面側に配置されるバックライト6で説明するが、表示部2の表面側に配置されたフロントライトであってもよい。
【0014】
図2は、表示部の一例を示す断面図である。
図2に示すように、表示部2は、第1基板(上側基板)50と、この第1基板50の表面に垂直な方向(
図1に示すZ方向)に対向して配置された第2基板(下側基板)52と、第1基板50と第2基板52との間に挿設された液晶層54とを備えている。なお、液晶層54とは反対側の第1基板50の面には、バックライト6が配置されている。
【0015】
液晶層54には、液晶が多数分散されている。液晶層54の液晶は、電界の状態に応じてそこを通過する光を変調するものであり、FFS(フリンジフィールドスイッチング)又はIPS(インプレーンスイッチング)等の横電界モードの液晶で駆動される。なお、液晶層54の液晶は、TN(Twisted Nematic:ツイステッドネマティック)、VA(Vertical Alignment:垂直配向)、ECB(Electrically Controlled Birefringence:電界制御複屈折)等の各種モードの液晶でもよい。
【0016】
第1基板50は、ガラスなどの透光性基板である画素基板60と、画素基板60の液晶層54側に積層された第1配向膜62と、画素基板60の液晶層54とは反対側に積層された第1偏光板63と、を有する。画素基板60については後述する。第1配向膜62は、液晶層54内の液晶分子を所定の方向に配向させるものであり、液晶層54と直接に接している。第1配向膜62は、例えば、ポリイミドなどの高分子材料からなり、例えば、塗布したポリイミド等に対してラビング処理を施すことにより形成されたものである。第1偏光板63は、バックライト6側から入射してきた光を直線偏光に変換する機能を有している。
【0017】
第2基板52は、ガラスなどの透光性基板である対向基板64と、この対向基板64の液晶層54側に形成されたカラーフィルタ66と、カラーフィルタ66の液晶層54側に形成された第2配向膜67と、対向基板64の液晶層54側とは反対側に形成された位相差板68と、位相差板68の対向基板64側とは反対側に形成された第2偏光板69と、を含む。
【0018】
図3に示すように、表示領域21には、画素Vpixがマトリクス状(行列状)に多数配置されている。走査線駆動回路22と、信号線駆動回路23とが、表示領域21の第1辺21aよりも外側の額縁領域29aに配置されている。
【0019】
図3に示すように、表示領域21は、液晶層を含む画素Vpixが、表示上の1画素を構成するユニットがm行×n列に配置されたマトリクス(行列状)構造を有している。なお、この明細書において、行とは、一方向に配列されるm個の画素Vpixを有する画素行をいう。また、列とは、行が配列される方向と直交する方向に配列されるn個の画素Vpixを有する画素列をいう。そして、mとnとの値は、垂直方向の表示解像度と水平方向の表示解像度に応じて定まる。
【0020】
表示領域21は、画素Vpixのm行n列の配列に対して行毎に走査線24
1、24
2、24
3・・・24
mが配線され、列毎に信号線25
1、25
2、25
3、25
4、25
5・・・25
nが配線されている。以後、本実施形態においては、走査線24
1、24
2、24
3・・・24
mを代表して走査線24のように表記し、信号線25
1、25
2、25
3・・・25
nを代表して信号線25のように表記することがある。
【0021】
表示領域21は、平面視(Z方向)でみた場合、走査線24と信号線25がカラーフィルタ66(
図2参照)と同層のブラックマトリクス76aと重なる領域に配置されている。また、表示領域21は、ブラックマトリクス76aが配置されていない領域が開口部76bとなる。
【0022】
図2に示すカラーフィルタ66は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色された色領域を含む。カラーフィルタ66は、
図4に示す開口部76bに例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色された色領域を周期的に配列して、各画素VpixにR、G、Bの3色の色領域が1組として画素Pixとして対応付けられている。このため、画素Vpixは、副画素とも呼ばれる。カラーフィルタ66は、画素基板60と垂直な方向において、液晶層54と対向する。なお、カラーフィルタ66は、異なる色に着色されていれば、他の色の組み合わせであってもよい。なお、カラーフィルタ66は、ブラックマトリクス76aが
図3に示す画素Vpixの外周を覆うように形成されていてもよい。このブラックマトリクス76aは、二次元配置された画素Vpixと画素Vpixとの境界に配置されることで、格子形状となる。そして、ブラックマトリクス76aは、カラーフィルタ66よりも光の吸収率が高い材料で形成される。
【0023】
図2に示すように、第2配向膜67は、第1配向膜62と同様に、液晶層54内の液晶分子を所定の方向に配向させるものであり、液晶層54と直接に接している。第2配向膜67は、例えば、ポリイミドなどの高分子材料からなり、例えば、塗布したポリイミド等に対してラビング処理を施すことにより形成されたものである。位相差板68は、第1偏光板63及び第2偏光板69に生じる偏光板起因の視野角を補償する機能を有する。第2偏光板69は、偏光板吸収軸と平行な直線偏光成分を吸収し、直交する偏光成分を透過する機能を有している。第2偏光板69は、液晶のON/OFF状態に依存して光を透過/遮断する機能を有している。
【0024】
図4に示す走査線駆動回路22は、外部から供給された1ライン分のデジタルデータを走査信号として順に出力し、表示領域21の走査線24
1、24
2、24
3・・・24
mに走査信号を与えることによって画素Vpixを行単位で順次走査する。走査線駆動回路22は、例えば、走査線24
1がある垂直走査上方向から、走査線24
mがある垂直走査下方向(Y方向)へ順にデジタルデータを出力する。なお、走査線駆動回路22は、垂直走査下方向から、垂直走査上方向へ順にデジタルデータを出力してもよい。
【0025】
信号線駆動回路23には、例えば6ビットのR(赤)、G(緑)、B(青)のデジタル映像データが与えられる。信号線駆動回路23は、走査線駆動回路22による垂直走査によって走査された行の各画素Vpixに対して、画素毎に、もしくは複数の副画素毎に、あるいは複数の副画素一斉に、信号線25を介して表示データを書き込む。
【0026】
図2に示す画素基板60には、平面視において、能動素子(例えば、薄膜トランジスタ)を含む多数の画素回路がマトリクス状に配置形成される。表示領域21には、
図4に示す各画素Vpixの薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)Trに表示データとして画素信号を供給する信号線25、各薄膜トランジスタTrを駆動する走査線24等の配線が形成されている。このように、信号線25は、上述した画素基板60の表面と平行な平面に延在し、画素Vpixに画像を表示するための画素信号を供給する。画素Vpixは、薄膜トランジスタTr及び液晶の容量LCを備えている。薄膜トランジスタTrは、この例では、nチャネルのMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFTで構成されている。薄膜トランジスタTrのソース及びドレインのうち一方は信号線25に接続され、ゲートは走査線24に接続され、ソース及びドレインのうち他方は液晶の容量LCの一端に接続されている。液晶の容量LCは、一端が薄膜トランジスタTrに接続され、他端が共通電極comのコモン電位に接続されている。このように、画素Vpix毎の画素電極に対して各画素共通に与えるコモン電位が表示領域21に与えられている。
【0027】
画素Vpixは、走査線24により、表示領域21の同じ行に属する他の画素Vpixと互いに接続されている。各走査線24は、画素Pix又は画素Vpixが配列される行に沿って延びて、走査線駆動回路22と接続され、走査線駆動回路22から走査信号が供給される。また、画素Vpixは、信号線25により、表示領域21の同じ列に属する他の画素Vpixと互いに接続されている。各信号線25は、信号線駆動回路23と接続され、信号線駆動回路23より画素信号が供給される。共通電極comのコモン電位は、不図示の駆動電極ドライバと接続され、駆動電極ドライバより電圧が供給される。さらに、画素Vpixは、共通電極comのコモン電位により、表示領域21の同じ列に属する他の画素Vpixと互いに接続されている。
【0028】
図5は、走査線駆動回路と各走査線とをそれぞれ電気的に接続する複数の配線を模式的に示す平面図である。走査線駆動回路22及び信号線駆動回路23は、それぞれCOG(Chip On Glass)と呼ばれる集積回路であり、走査線駆動回路22及び信号線駆動回路23がそれぞれドライバICと呼ばれる。本実施形態では、信号線駆動回路23が複数あるが、1つのドライバICとしてもよい。また、本実施形態では、走査線駆動回路22及び信号線駆動回路23を分けたドライバICとしたが、走査線駆動回路22及び信号線駆動回路23を1つのドライバICとしてもよい。また、走査線駆動回路22及び信号線駆動回路23が上述した駆動電極ドライバとともに1つのドライバICとされてもよい。
【0029】
走査線駆動回路22は、
図3及び
図5に示す複数の配線100及び複数の走査線24(走査線24
1、24
2、24
3・・・24
m)を介して、各画素Vpixの薄膜トランジスタTrのゲートに走査信号を印加する。これにより、表示領域21の画素Vpixのうちの1行(1水平ライン)が表示駆動の対象として順次選択される。
【0030】
信号線駆動回路23は、
図3及び
図5に示す複数の配線200及び
図3に示す信号線25(信号線25
1、25
2、25
3、25
4、25
5・・・25
n)を介して、走査線駆動回路22により順次選択される1水平ライン分の各画素Vpixに画素信号をそれぞれ供給する。そして、これらの画素Vpixでは、供給される画素信号に応じて、1水平ラインの表示が行われる。
【0031】
図5に示すように、複数の配線200は、表示領域21の第1辺21aの外側の額縁領域29aに配置されている。複数の配線200のそれぞれの配線は、信号線駆動回路23と
図3に示す信号線25とをそれぞれ電気的に接続している。複数の配線200は、例えばアルミニウム(Al)又はアルミニウム合金の導電体で形成された導電パターンである。あるいは、複数の配線200は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブテン(Mo)など導電性金属のうち2種類以上の金属を積層した導電体で形成された導電パターンであってもよい。
【0032】
複数の配線200の数は、信号線25の数と同じである。表示領域21の解像度が増加するほど、信号線25の数が増える。従って、表示領域21の解像度が増加するほど、複数の配線200の数も増える。このため、本実施形態では、信号線駆動回路23が3つで構成されている。このため、1つの信号線駆動回路23の一辺が他辺よりも長くなり過ぎないようにしている。
【0033】
図5に示すように、複数の配線100は、表示領域21の第1辺21aと直交する表示領域21の第2辺21bの外側の額縁領域29bに配置されている。複数の配線100のそれぞれの配線は、走査線駆動回路22と各走査線24とをそれぞれ電気的に接続している。複数の配線100は、例えばアルミニウム(Al)又はアルミニウム合金の導電体で形成された導電パターンである。あるいは、複数の配線100は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブテン(Mo)など導電性金属のうち2種類以上の金属を積層した導電体で形成された導電パターンであってもよい。
【0034】
複数の配線100の数は、走査線24の数と同じである。表示領域21の解像度が増加するほど、走査線24の数が増える。従って、表示領域21の解像度が増加するほど、複数の配線100の数も増える。このため、限られた額縁領域29bに配置される複数の配線100のX方向の幅は、表示領域21の解像度が増加するほど小さくなる。
【0035】
図6は、ドライバICの端子を模式的に示す平面図である。
図7は、第1実施形態におけるドライバICの端子が載置される基板の接続電極及び配線を拡大して示す模式図である。
図8は、
図7のVIII−VIII断面の模式図である。
図9は、ドライバICの端子と基板の接続電極との位置関係を説明するための模式図である。
図9は、ドライバICの端子と基板の接続電極を側面からみた模式図である。
図6及び
図9に示すように、信号線駆動回路23のドライバICは、第1面23aと、第2面23b、第3面23c、第4面23d、第5面23e、第6面23fを有する立方体である。第1面23aが第2面23bと対向している。第3面23cが第4面23dと対向している。第5面23eが第6面23fと対向している。
図9(A)に示すドライバICは、通常の形状である。これに対して、
図9(B)に示すドライバICには、第1面23aのY方向中央近傍が凹むような湾曲が表れている。
【0036】
図8に示すように、接続端子32は、接続用導電体49を介して第3バンプ42と電気的に接続している。接続端子32同士は、内部配線39で短絡していることから、第3バンプ42同士も、接続端子32、内部配線39及び接続端子32を介して短絡している。
【0037】
図9(A)に示す第1面23aには、
図6に示す複数の接続端子31、32、34、35が露出している。このように、信号線駆動回路23は、上述した画素基板60に対して、第1面23aを向かい合わせる、フェースダウン方式のドライバICである。
【0038】
図6に示すように、平面視でドライバICの長手方向であるX方向にみて、複数の接続端子31、32が複数の列となるように配置されている。平面視で、X方向にみて、複数の接続端子32、複数の接続端子31、複数の接続端子32の順に並んでいる。平面視でX方向からみると、接続端子32が接続端子31よりもドライバICの短手辺側の第5面23e又は第6面23fに近い。
【0039】
同様に、平面視でドライバICの長手方向であるX方向にみて、複数の接続端子35、34が列となるように配置されている。平面視で、X方向にみて、複数の接続端子35、複数の接続端子34、複数の接続端子35の順に並んでいる。平面視でX方向からみると、接続端子35が接続端子34よりもドライバICの短手辺側の第5面23e又は第6面23fに近い。
【0040】
第1実施形態の信号線駆動回路23は、ドライバICの内部で隣り合う接続端子32を短絡させる内部配線39を備えている。なお、ドライバICによっては、第2実施形態で説明するように内部配線39がない場合もある。
【0041】
図7に示すように、上述した画素基板60上には、上述した配線200の他に、第1バンプ41、第2バンプ48、第3バンプ42、第4バンプ45、配線44、検査用配線43A、43B、43C、43D、入出力バンプ46、検査用バンプ46A、46B、46C、46Dが配置されている。
【0042】
複数の第1バンプ41は、配線200と電気的にそれぞれ接続される。入出力バンプ46は、不図示のフレキシブル基板の接続端子が接合される接続端子である。配線44は、第2バンプ48と入出力バンプ46とを接続する配線である。複数の配線44は、複数の入出力バンプ46のそれぞれから画素基板60の内部へ延び、ドライバICと外部装置との入出力信号を伝送するための配線である。このように、複数の第2バンプ48は、配線44と電気的にそれぞれ接続される。
【0043】
一般的に、配線200の数は、配線44の数よりも多い。複数の第1バンプ41は、平面視でX方向にみて、複数列に配置され、千鳥配置となっている。このため、第1バンプ41の占める面積は、第2バンプ48の占める面積よりも小さくなる。
【0044】
第3バンプ42は、配線200と電気的にそれぞれ接続されていないダミーバンプである。同様に、第4バンプ45は、配線44と電気的にそれぞれ接続されていないダミーバンプである。
【0045】
検査用バンプ46A、46B、46C、46Dは、検査用プローブ(不図示)が電気的に接続するための接続端子である。
【0046】
検査用配線43A、43Bは、検査用バンプ46A、46Bのそれぞれと、第3バンプ42のそれぞれとを電気的に接続する配線である。第1実施形態では、検査用配線43A、43Bよりも幅広の部分が第3バンプ42であるが、幅広の部分がなく、検査用配線43A、43Bの一部を第3バンプ42としてもよい。
【0047】
検査用配線43C、43Dは、検査用バンプ46C、46Dのそれぞれと、第4バンプ45のそれぞれとを電気的に接続する配線である。第1実施形態では、検査用配線43C、43Dの一部分が第4バンプ45であるが、検査用配線43C、43Dよりも幅広の部分を設けて第4バンプ45としてもよい。
【0048】
検査用配線43A、43B、43C、43Dは、
図5に示すように、平面視で信号線駆動回路23のドライバICの外側に引き出されている。
図7に示すように、1つのドライバICは、8つの検査用配線43A、43A、43B、43B、43C、43C、43D、43Dに接続されるので、8つの8つの検査用配線43A、43A、43B、43B、43C、43C、43D、43Dが1つのドライバICの外側に引き出される。
【0049】
図7に示すように、ICドライバの接続端子31は、第1バンプ41と平面視で重なり合う。ICドライバの接続端子34は、第2バンプ48と平面視で重なり合う。ICドライバの接続端子32は、第1バンプ41及び第2バンプ48とは平面視で重なり合わない。ICドライバの接続端子32は、第3バンプ42と平面視で重なり合う。ICドライバの接続端子35は、第1バンプ41及び第2バンプ48とは平面視で重なり合わない。ICドライバの接続端子35は、第4バンプ45と平面視で重なり合う。
【0050】
ドライバICの接続端子31、32、34、35は、それぞれが平面視で重なり合う第1バンプ41、第2バンプ48、第3バンプ42、第4バンプ45との間に、基板上のACFの接続用導電体49(
図9(A)参照)が配置されており、ドライバIC自体が圧着ヘッドで押圧されて圧着される。
【0051】
ACFは、導電性を有する導電粒子と、この導電粒子が含有された絶縁性の接着剤とを有している。ドライバIC自体が圧着ヘッドで押圧されて圧着されると、ドライバICの接続端子31、34、32、35と、それぞれが平面視で重なり合う第1バンプ41、第2バンプ48、第3バンプ42、第4バンプ45との間で、導電粒子同士が繋がる状態で接着剤が硬化するので、電気的な接続が保持される。
【0052】
フェースダウン方式のドライバICでは、ドライバICの接続端子31、34と、それぞれが平面視で重なり合う第1バンプ41、第2バンプ48との間で、導電粒子同士が十分に圧接され、電気的な接続が確保されたかどうかを確認することが要望される。そこで、第1実施形態では、フェースダウン方式のドライバICの4隅に近い、使用していない接続端子32、35の一部と、ダミーバンプである第3バンプ42、第4バンプ45との電気的な接続状態を検出する。
【0053】
第1実施形態の検査方法として、まず検査用バンプ46A、46Bのそれぞれに、検査用プローブ(不図示)が電気的に接続される。検査用プローブから検査用バンプ46Aに微弱電流が流される。この微弱電流が検査用配線43A、第3バンプ42、接続用導電体49、ドライバICの接続端子32、内部配線39、ドライバICの接続端子32、接続用導電体49、第3バンプ42、検査用配線43Bの経路で導通する。そして、微弱電流の電流又は電圧が検査用バンプ46Bに接続された検査用プローブで検出される。検査用プローブから、検査用バンプ46Bに微弱電流が流され、上述とは逆経路を通って導通する微弱電流の電流又は電圧が検査用バンプ46Aに接続された検査用プローブで検出されるようにしてもよい。
【0054】
同様に、検査用バンプ46C、46Dのそれぞれに、検査用プローブ(不図示)が電気的に接続される。検査用プローブから検査用バンプ46Cに微弱電流が流される。この微弱電流が検査用配線43C、第4バンプ45、接続用導電体49、ドライバICの接続端子32、内部配線39、ドライバICの接続端子32、接続用導電体49、第4バンプ45、検査用配線43Dの経路で導通する。そして、微弱電流の電流又は電圧が検査用バンプ46Dに接続された検査用プローブで検出される。検査用プローブから、検査用バンプ46Dに微弱電流が流され、上述とは逆経路を通って導通する微弱電流の電流又は電圧が検査用バンプ46Cに接続された検査用プローブで検出されるようにしてもよい。
【0055】
上述した検査によれば、フェースダウン方式のドライバICの4隅に近い、使用していない接続端子32、35と、ダミーバンプである第3バンプ42、第4バンプ45との電気的な接続状態を検出することができる。その結果、ドライバICの4隅の圧着状態が把握できるので、形状が異なるドライバICを用いることになっても圧着状態の把握が可能となる。その結果、1つのドライバICで扱うことのできる信号線25の数を増やすことができるので、表示領域21の解像度が増加しても、ドライバICの数を抑制することができる。
【0056】
以上の説明において、信号線駆動回路23のドライバICと、画素基板60との電気的な接続について説明したが、走査線駆動回路22のドライバICと、画素基板60との電気的な接続について上述した接続構成をとることができる。信号線駆動回路23のドライバIC及び走査線駆動回路22のドライバICにおいても、ドライバICと、画素基板60との電気的な接続についても同様の構成を有している。信頼性試験前後において、ドライバICと基板との電気的な接続状態を検出することができるので、品質向上に寄与することができる。また、走査線駆動回路22及び信号線駆動回路23を1つのドライバICとした場合でも、ドライバICと、画素基板60との電気的な接続について上述した接続構成をとることができる。
【0057】
図7に示すように、平面視でX方向にみて、複数の第1バンプ41、複数の第3バンプ42が複数の列となるように配置されている。平面視で、X方向にみて、複数の第3バンプ42、複数の第1バンプ41、複数の第3バンプ42が順に並んでいる。
【0058】
同様に、平面視でX方向にみて、複数の第2バンプ48、複数の第4バンプ45が列となるように配置されている。平面視で、X方向にみて、複数の第4バンプ45、複数の第2バンプ48、複数の第4バンプ45の順に並んでいる。
【0059】
ところで、
図6に示すように、第1面23aの接続端子31、32、34、35の、Y方向の位置が第3面23c、第4面23dのどちらかに寄っている。接続端子31、32、34、35の粗密分布の影響で、
図9(B)に示すように、第1面23aのY方向中央近傍が凹むような湾曲が表れることがある。このため、
図9(B)に示すように、第3面23cから第4面23dへY方向に、第1バンプ列(第1バンプ41、第3バンプ42の列)の位置P1、第2バンプ列(第1バンプ41、第3バンプ42の列)の位置P2、第3バンプ列(第2バンプ48、第4バンプ45の列)の位置P3、で比較すると、位置P2において、第3バンプ42と、接続端子32との間が開きやすくなる。
【0060】
検査用配線43A、43Bは、Y方向からみると内側にある第2バンプ列(第1バンプ41、第3バンプ42の列)の位置P2の第3バンプ42に接続されている。つまり、検査用配線43A、43Bが平面視で重なり合う接続端子32が、ドライバICの短手方向(Y方向)の内側にある第2バンプ列のP2に配置されている。位置P2において、第3バンプ42と、接続端子32との間で導電粒子同士が十分に圧接され、電気的な接続が確保されていれば、位置P2において、第1バンプ41と、接続端子31との間で導電粒子同士が十分に圧接され、電気的な接続が確保されていると推測可能となる。
【0061】
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態におけるドライバICの端子が載置される基板の接続電極及び配線を拡大して示す模式図である。
図11は、
図10のXI−XI断面の模式図である。なお、上述した第1実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0062】
図10は、
図7のように、Y方向に対してミラー反転可能な配置であるので、左側のみを記載している。このため、平面視でX方向にみて、2つの接続端子32、複数の接続端子31、2つの接続端子32の順に並ぶことになる。
【0063】
第2実施形態のドライバICは、
図6に示した信号線駆動回路23のドライバICの内部にあった内部配線39を備えていない。そこで、第1実施形態のように、2つの検査用配線43A、43Bのそれぞれが隣り合う接続端子32のそれぞれに平面視で重なり合っても、検査用配線43A、43B同士が導通できない。このため、検査用配線43A、43Bの引き回しを工夫する必要がある。
【0064】
図10に示すように、検査用配線43A、43Bの端部寄りの一部が第3バンプ43a、43bである。そして、第3バンプ43a、43bの両方が隣り合う接続端子32、32に平面視で重なり合う。その結果、
図11に示すように、第3バンプ43aと第3バンプ43bとは、接続用導電体49で接続端子32と電気的な接続が確保されていれば、接続端子32を介して短絡する。
【0065】
第2実施形態の検査方法として、まず検査用バンプ46A、46Bのそれぞれに、検査用プローブ(不図示)が電気的に接続される。検査用プローブから検査用バンプ46Aに微弱電流が流される。この微弱電流が検査用配線43A、第3バンプ43a、接続用導電体49、ドライバICの接続端子32、接続用導電体49、第3バンプ43b、検査用配線43Bの経路で導通する。そして、微弱電流の電流又は電圧が検査用バンプ46Bに接続された検査用プローブで検出される。検査用プローブから、検査用バンプ46Bに微弱電流が流され、上述とは逆経路を通って導通する微弱電流の電流又は電圧が検査用バンプ46Aに接続された検査用プローブで検出されるようにしてもよい。
【0066】
(第2実施形態の第1変形例)
図12は、第2実施形態の第1変形例におけるドライバICの端子が載置される基板の接続電極及び配線を拡大して示す模式図である。なお、上述した第1実施形態及び第2実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0067】
図12は、
図7のように、Y方向に対してミラー反転可能な配置であるので、左側のみを記載している。このため、平面視でX方向にみて、1つの接続端子32、複数の接続端子31、1つの接続端子32の順に並ぶことになる。
【0068】
図12に示すように、検査用配線43A、43Bの端部寄りの一部が第3バンプ43a、43bである。そして、第3バンプ43a、43bの両方が1つの接続端子32に平面視で重なり合う。その結果、
図11に示すように、第3バンプ43aと第3バンプ43bとは、接続用導電体49で接続端子32と電気的な接続が確保されていれば、接続端子32を介して短絡する。
【0069】
第2実施形態の第1変形例の表示装置は、接続端子32が片側に1つしかなくても、フェースダウン方式のドライバICの4隅に近い、使用していない接続端子32、35と、ダミーバンプである第3バンプ42、第4バンプ45との電気的な接続状態を検出することができる。これにより、第1実施形態及び第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0070】
(第2実施形態の第2変形例)
図13は、第2実施形態の第2変形例におけるドライバICの端子が載置される基板の接続電極及び配線を拡大して示す模式図である。なお、上述した第1実施形態、第2実施形態及び第2実施形態の第1変形例で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0071】
図13は、
図7のように、Y方向に対してミラー反転可能な配置であるので、左側のみを記載している。このため、平面視でX方向にみて、2つの接続端子32、複数の接続端子31、2つの接続端子32の順に並ぶことになる。
【0072】
図13に示すように、検査用配線43A、43Bの端部寄りの一部が第3バンプ43a、43bである。そして、第3バンプ43a、43bの両方が1つの接続端子32に平面視で重なり合う。つまり、第2実施形態の第2変形例では、同じ列にある2つの接続端子32のうち外側の1つの接続端子32のみに第3バンプ43a、43bの両方が平面視で重なり合う。その結果、
図11に示すように、第3バンプ43aと第3バンプ43bとは、接続用導電体49で接続端子32と電気的な接続が確保されていれば、接続端子32を介して短絡する。
【0073】
第2実施形態の第2変形例の表示装置は、接続端子32が片側に複数あっても1つ使用できれば、フェースダウン方式のドライバICの4隅に近い、使用していない接続端子32、35と、ダミーバンプである第3バンプ42、第4バンプ45との電気的な接続状態を検出することができる。これにより、第1実施形態、第2実施形態及び第2実施形態の第1変形例と同様の作用効果を得ることができる。
【0074】
(第3実施形態)
図14は、第3実施形態におけるドライバICの端子が載置される基板の接続電極及び配線を拡大して示す模式図である。なお、上述した第1実施形態、第2実施形態及び第2実施形態の各変形例のいずれかで説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0075】
第1実施形態と同様に、第3実施形態におけるドライバICは、
図6に示す信号線駆動回路23のドライバICの内部で隣り合う接続端子32を短絡させる内部配線39を備えている。
図6に示すように、平面視でX方向からみると、接続端子32が接続端子31よりもドライバICの短手辺側の第5面23e又は第6面23fに近い。第1実施形態と同様に、平面視でX方向にみて、複数の第1バンプ41、複数の第3バンプ42が複数の列となるように配置されている。平面視で、X方向にみて、複数の第3バンプ42、複数の第1バンプ41、複数の第3バンプ42が順に並んでいる。検査用配線43A、43Bが平面視で重なり合う接続端子32が、ドライバICの短手方向(Y方向)の内側にある。第3実施形態においても検査用配線43A、43B、43C、43Dがあることで、フェースダウン方式のドライバICの4隅に近い、使用していない接続端子32、35と、ダミーバンプである第3バンプ42、第4バンプ45との電気的な接続状態を検出することができる。
【0076】
ところで、表示装置1の置かれている環境によっては、電荷が検査用配線43A、43B、43C、43Dに帯電する可能性がある。
【0077】
検査用配線43C、43Dが帯電した場合、電荷が第4バンプ45に伝播され、第2バンプ48へ静電気の伝播が生じても、第1バンプ41と第4バンプ45との距離が確保されていることから、表示領域21への影響は抑制される。しかしながら、第1バンプ41と第4バンプ45との距離よりも、第1バンプ41と第3バンプ42との距離が近い。このため、検査用配線43A、43Bが帯電した場合、電荷が第3バンプ42に伝播され、第1バンプ41へ静電気の伝播が生じる可能性がある。第1バンプ41へ静電気の伝播が生じる場合、静電気が配線200を伝播して、
図4に示す薄膜トランジスタTrを破壊してしまう可能性がある。
【0078】
そこで、第3実施形態の検査用配線43A、43Bがヒューズ部47を少なくとも1つ有している。具体的には、
図14に示すように、検査用配線43A、43Bには、ヒューズ部47がそれぞれ3つある。検査用配線43A、43Bには、ヒューズ部47が5つあっても、10個あってもよい。
【0079】
ヒューズ部47は、検査用配線43A、43Bの基本幅W0よりも一部の幅が狭くなっており、第1幅狭部の長さL1及び幅W1、第2幅狭部の長さL2及び幅W2、第3幅狭部の長さL3及び幅W3となっている。幅狭部の長さに対する幅の比(W1/L1)、(W2/L2)又は(W3/L3)は、適宜設定可能であるが、(1.5/100)以上(20/100)以下程度であれば、表示装置の製造工程で発生する耐電圧の範囲で、ヒューズ部47がスパークして破壊する可能性が高くなる。幅W1、W2又はW3は、露光装置で安定して導体が形成できる、1.5μm以上が好ましい。長さL1、L2、L3がヒューズ部47の耐電圧に及ぼす影響は、幅W1、W2又はW3よりは小さいが、長さL1、L2、L3を異ならせることで、耐電圧の調整をすることができる。
【0080】
検査用配線43A、43Bは、検査用バンプ46A、46B側を太くせず一定の基本幅W0で引き回し、配線面積を少なくすることで、検査用配線43A、43B自体に帯電する電荷を抑制することができる。
【0081】
ヒューズ部47を有する検査用配線43A、43Bは、第1バンプ41の近くに延びている。しかしながら、検査用配線43A、43Bに電荷があっても、電荷が第3バンプ42に伝播される前に、ヒューズ部47が電荷によってスパークする。その結果、第1バンプ41へ静電気の伝播が生じる可能性が抑制され、静電気が配線200を伝播して、
図2に示す薄膜トランジスタTrを破壊してしまう可能性も抑制することができる。
【0082】
(第3実施形態の第1変形例)
図15は、第3実施形態の第1変形例におけるドライバICの端子が載置される基板の接続電極及び配線を拡大して示す模式図である。なお、上述した第1実施形態、第2実施形態及び第2実施形態の各変形例のいずれかで説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0083】
第2実施形態の第2変形例と同様に、第3実施形態の第1変形例におけるドライバICは、
図6に示す信号線駆動回路23のドライバICの内部で隣り合う接続端子32を短絡させる内部配線39を備えていない。第2実施形態の第2変形例と同様に、第3実施形態の第1変形例では、同じ列にある2つの接続端子32のうち外側の1つの接続端子32のみに第3バンプ43a、43bの両方が平面視で重なり合う。第2実施形態の第2変形例と同様に、第3実施形態においても検査用配線43A、43B、43C、43Dがあることで、接続端子32が片側に複数あっても1つ使用できれば、フェースダウン方式のドライバICの4隅に近い、使用していない接続端子32、35と、ダミーバンプである第3バンプ42、第4バンプ45との電気的な接続状態を検出することができる。これにより、第1実施形態、第2実施形態及び第2実施形態の第1変形例と同様の作用効果を得ることができる。
【0084】
第3実施形態の第1変形例の検査用配線43A、43Bがヒューズ部47を少なくとも1つ有している。具体的には、
図15に示すように、検査用配線43A、43Bには、ヒューズ部47がそれぞれ3つある。
【0085】
ヒューズ部47は、電荷が第3バンプ42に伝播される前に、電荷によってスパークする。その結果、第1バンプ41へ静電気の伝播が生じる可能性が抑制され、静電気が配線200を伝播して、
図2に示す薄膜トランジスタTrを破壊してしまう可能性も抑制することができる。
【0086】
(第3実施形態の評価)
図16は、第3実施形態の評価例について説明する説明図である。なお、上述した第3実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0087】
図16(a)に示す第1評価例は、検査用配線43Aを直線状にした模式的な検査用配線である。第1評価例のヒューズ部47が3つ長さ方向に均等に配置されている。W0は、40μmであり、W1=W2=W3=10μmである。L1=L2=L3=100μmである。
【0088】
図16(b)に示す第2評価例は、検査用配線43Aを直線状にした模式的な検査用配線である。第2評価例のヒューズ部47がそれぞれ長さが異なるように配置されている。W0は、40μmであり、W1=W2=W3=10μmである。L1=200μmであり、L2=100μmであり、L3=20μmである。
【0089】
図16(c)に示す第3評価例は、検査用配線43Aを直線状にした模式的な検査用配線である。第3評価例のヒューズ部47が第2評価例のヒューズ部47よりも幅が狭くなるように配置されている。W0は、40μmであり、W1=W2=W3=5μmである。L1=200μmであり、L2=100μmであり、L3=20μmである。
【0090】
次に、評価例1、2、3のそれぞれに、位置Xaと位置Xbとの間に1.0kVから電圧を印加して、印加後のヒューズ部47の状態を顕微鏡観察をした。
【0091】
評価例1は、位置Xaと位置Xbとの間に5.0kVが印加されても、ヒューズ部47の破壊が起こらなかった。評価例1は、位置Xaと位置Xbとの間に6.0kVが印加されると、ヒューズ部47の破壊が生じた。
【0092】
評価例2は、位置Xaと位置Xbとの間に2.5kVが印加されても、ヒューズ部47の破壊が起こらなかった。評価例2は、位置Xaと位置Xbとの間に3.0kVが印加されると、ヒューズ部47の破壊が生じた。
【0093】
評価例3は、位置Xaと位置Xbとの間に1.2kVが印加されても、ヒューズ部47の破壊が起こらなかった。評価例3は、位置Xaと位置Xbとの間に1.4kVが印加されると、ヒューズ部47の破壊が生じた。
【0094】
以上より、検査用配線の複数のヒューズ部47のうち、一部のヒューズ部47の太さを他のヒューズ部の太さよりも細くすることで、破壊電圧を規定することができる。
【0095】
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。実施の形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本発明の技術的範囲に属する。
【0096】
例えば、上述した各実施形態の表示装置1は、液晶表示装置を説明したが、有機発光ダイオード(OLED;Organic Light Emitting Diode)のような自発光体を点灯する表示装置にも適用することが可能である。また、
図5に示す、走査線駆動回路22のドライバICが複数あってもよい。また、
図5に示す配線100が、表示領域21の第2辺21bの外側ではなく、表示領域21の第4辺21dの外側にあってもよい。また、
図5に示す配線100が、表示領域21の第2辺21bの外側に加えて、表示領域21の第4辺21dの外側にあってもよい。さらに、上述した各実施形態は、各構成要素を適宜組み合わせることが可能である。
【0097】
また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。