【文献】
Journal of American Chemical Society ,1995年,Vol.117,p.8541-8547
【文献】
Angew. Chem.,1990年,Vol.102, No.5,p.562-563
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は、一般に、NMDA、例えば、NMDAアンタゴニストまたは部分アゴニストを調節することができる化合物、並びに開示した化合物を用いる組成物及び/または方法を対象とする。
【0019】
いくつかの実施形態では、本化合物は、本明細書に記載したとおり、いずれの数の置換基または官能基で置換することができる。一般に、用語「任意で」が先行するかどうかにかかわらず、用語「置換した」及び式に含有される置換基は、特定の置換基の遊離基による所与の構造中の水素遊離基の置換を指す。
【0020】
いくつかの例では、所与の構造中の1つを超える位置が、特定の群から選択される1つを超える置換基により置換することができる場合、置換基は、どの位置も同じものとする、または異なるものとすることができる。
【0021】
本明細書に用いる場合、用語「置換した」は、有機化合物の全ての許容される置換基を含むことが企図される。幅広い態様では、許容される置換基が、有機化合物の非環式及び環式、分枝鎖及び非分枝鎖、炭素環式及び複素環式、芳香族及び非芳香族置換基を含む。いくつかの実施形態では、窒素などのヘテロ原子が水素置換基及び/またはヘテロ原子の原子価を満たす本明細書に記載の有機化合物の任意の許容される置換基を有することができる。置換基の非限定例としては、アシル;脂肪族;ヘテロ脂肪族;アリール;ヘテロアリール;アリールアルキル;ヘテロアリールアルキル;アルコキシ;シクロアルコキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルオキシアルキル;アルケニルオキシ;アルキニルオキシ;アリールオキシ;ヘテロアルコキシ;ヘテロアリールオキシ;アルキルチオ;アリールチオ;ヘテロアリールチオ;オキソ;−F;−Cl;−Br;−I;−OH;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−CF
3;−CH
2CF
3;−CHCl
2;−CH
2OH;−CH
2CH
2OH;−CH
2NH
2;−CH
2SO
2CH
3;−OR
X、−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3が挙げられ;R
Xの各出現は、独立して、限定されないが、水素、ハロゲン、アシル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルを含み、上述の及び本明細書に記載した脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル置換基のいずれも、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖、環式または非環式とすることができ、上述の及び本明細書に記載したアリールまたはヘテロアリール置換基のいずれも置換または非置換とすることができる。さらに、本明細書に記載した化合物は、有機化合物の許容される置換基によっていかようにも限定されることを意図しない。いくつかの実施形態では、本明細書に記載した置換基及び変数の組み合わせは、好ましくは安定した化合物を形成するものとすることができる。用語「安定した」は、本明細書に用いる場合、製造を可能とするのに十分な安定性を有し、検出されるのに十分な期間、好ましくは本明細書に詳細を記載した目的に有用である十分な期間、当該化合物の完全性を維持する化合物を指す。
【0022】
用語「アシル」は、本明細書に用いる場合、カルボニル基を含む部分を指す。いくつかの実施形態では、アシル基が、−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;及び−NR
XC(O)OR
Xから選択される一般式を有することができ;R
Xの各出現が、独立して、限定されないが、水素、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルを含み、上述の及び本明細書に記載した脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル置換基のいずれも、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖、環式または非環式とすることができ、上述の及び本明細書に記載したアリールまたはヘテロアリール置換基のいずれも置換または非置換とすることができる。
【0023】
用語「脂肪族」は、本明細書に用いる場合、任意で1つ以上の官能基により置換されている、飽和及び非飽和の両方、直鎖(すなわち、非分枝鎖)、分枝鎖、非環式、環式、または多環式脂肪族炭化水素を含む。当業者が理解するとおり、本明細書では、「脂肪族」は、限定されないが、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、及びシクロアルキニル部分を含むことを意図している。
【0024】
用語「ヘテロ脂肪族」は、本明細書に用いる場合、例えば、炭素原子の代わりに1つ以上の酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素原子を含有する脂肪族部分を指す。ヘテロ脂肪族部分は、分枝鎖、非分枝鎖、環式または非環式とすることができ、任意で1つ以上の官能基により置換することができるまたは非置換とすることができる、飽和及び非飽和の複素環(例えば、モルホリノ、ピロリジニルなど)を含むことができる。
【0025】
用語「アリール」及び「ヘテロアリール」は、本明細書に用いる場合、好ましくは3〜14個の炭素原子を有し、その各々を置換または非置換とすることができる単環式または多環式非飽和部分を指す。ある特定の実施形態では、「アリール」は、限定されないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、インデニルなどを含む1つまたは2つの芳香族環を有する単環式またはニ環式炭素環式環系を指す。ある特定の実施形態では、「ヘテロアリール」は、1つ、2つ、または3つの環原子が独立して、S、O、及びNからなる群から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である1つまたは2つの芳香族環を有する単環式またはニ環式複素環式環系を指す。ヘテロアリール基の非限定例としては、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニルなどが挙げられる。
【0026】
用語「アルケニル」は、本明細書に用いる場合、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する非飽和直鎖または分枝鎖炭化水素を指し、例えば、2〜12、2〜10、または2〜6個の炭素原子の直鎖または分枝鎖基であり、本明細書では、それぞれC
2−C
12アルケニル、C
2−C
10アルケニル、及びC
2−C
6アルケニルを指す。例示的なアルケニル基としては、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2−エチルヘキセニル、2−プロピル−2−ブテニル、4−(2−メチル−3−ブテン)−ペンテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
本明細書に用いられる用語「アルケニルオキシ」は、酸素に結合した直鎖または分枝鎖アルケニル基(アルケニル−O)を指す。例示的なアルケンオキシ基としては、本明細書では、C
3-6アルケニルオキシを指す、3〜6個の炭素原子のアルケニル基を有する基が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な「アルケニルオキシ」基としては、アリルオキシ、ブテニルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
用語「アルコキシ」は、本明細書に用いる場合、酸素に結合したアルキル基(−O−アルキル)を指す。例示的なアルコキシ基としては、1〜12、1〜8、または1〜6個の炭素原子のアルキル基を有する基が挙げられるが、これらに限定されず、本明細書では、それぞれC
1−C
12アルコキシ、C
1−C
8アルコキシ及びC
1−C
6アルコキシを指す。例示的なアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。同様に、例示的な「アルケンオキシ」基としては、ビニルオキシ、アリルオキシ、ブテンオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
用語「アルコキシカルボニル」は、本明細書に用いる場合、酸素に結合し、カルボニル基に結合した直鎖または分枝鎖アルキル基(アルキル−O−C(O)−)を指す。例示的なアルコキシカルボニル基としては、1〜6個の炭素原子のアルコキシカルボニル基が挙げられるが、これらに限定されず、本明細書では、C
1-6アルコキシカルボニルを指す。例示的なアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0030】
本明細書に用いられる用語「アルキニルオキシ」は、酸素に結合した直鎖または分枝鎖アルキニル基(アルキニル−O))を指す。例示的なアルキニルオキシ基としては、プロピニルオキシが挙げられるが、これに限定されない。
【0031】
用語「アルキル」は、本明細書に用いる場合、飽和直鎖または分枝鎖炭化水素を指し、例えば、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子の直鎖または分枝鎖基などであり、本明細書では、それぞれC
1−C
6アルキル、C
1−C
4アルキル、及びC
1−C
3アルキルを指す。例示的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3、3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
用語「アルキルカルボニル」は、本明細書に用いる場合、カルボニル基に結合した直鎖または分枝鎖アルキル基(アルキル−C(O)−)を指す。例示的なアルキルカルボニル基としては、1〜6個の原子のアルキルカルボニル基が挙げられるが、これらに限定されず、本明細書では、C
1−C
6アルキルカルボニル基を指す。例示的なアルキルカルボニル基としては、アセチル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
用語「アルキニル」は、本明細書に用いる場合、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する非飽和直鎖または分枝鎖炭化水素を指し、例えば、2〜6または3〜6炭素原子の直鎖または分枝鎖基であり、本明細書では、それぞれC
2-6アルキニル、及びC
3-6アルキニルを指す。例示的なアルキニル基としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、任意で特に指示がなければ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アミノ、ハロゲン、及び−C(O)アルキルから選択される1つ以上の基により置換することができる。ある特定の実施形態では、アルキル、アルケニル、及びアルキニル基は置換されない、すなわち、非置換である。
【0035】
用語「アミド(amide)」または「アミド(amido)」は、本明細書に用いる場合、−R
aC(O)N(R
b)−、−R
aC(O)N(R
b)R
c−、または−C(O)NR
bR
cという形態の遊離基を指し、R
a、R
b、及びR
cが各々独立して、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アリール、アリールアルキル、カルバメート、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、水素、ヒドロキシル、ケトン、及びニトロから選択される。アミドは、炭素、窒素、R
b、R
c、またはR
aを介してもうひとつの基に結合することができる。また、アミドは、環式とすることができ、例えば、R
b及びR
c、R
a及びR
b、またはR
a及びR
cは、結合して、3員環〜10員環または5員環〜6員環などの3員環〜12員環を形成することができる。用語「カルボキシアミド」は、構造−C(O)NR
bR
cを指す。
【0036】
用語「アミン」または「アミノ」は、本明細書に用いる場合、−NR
dR
eという形態の遊離基を指し、R
d及びR
eが独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルから選択される。また、アミノは、環式とすることができ、例えば、R
d及びR
eがNとともに結合して3員環〜12員環、例えば、モルホリノまたはピペリジニルを形成する。また、用語アミノは、任意のアミノ基の対応する第4級アンモニウム塩、例えば、−[N(R
d)(R
e)(R
f)]+を含む。例示的なアミノ基としては、アミノアルキル基が挙げられ、R
d、R
e、またはR
fのうちの少なくとも1つがアルキル基である。ある特定の実施形態では、R
d及びR
eは水素またはアルキルである。
【0037】
用語「シクロアルコキシ」は、本明細書に用いる場合、酸素に結合したシクロアルキル基(シクロアルキル−O−)を指す。
【0038】
用語「シクロアルキル」は、本明細書に用いる場合、例えば、3〜6、または4〜6個の炭素の単環式飽和または部分的に非飽和の炭化水素基を指し、本明細書では、例えば、C
3-6シクロアルキルまたはC
4-6シクロアルキルを指し、シクロアルカンから誘導される。例示的なシクロアルキル基としては、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロブチルまたは、シクロプロピルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
用語「ハロ」または「ハロゲン」または「ハル(Hal)」は、本明細書に用いる場合、F、Cl、Br、またはIを指す。用語「ハロアルキル」は、本明細書に用いる場合、1つ以上のハロゲン原子により置換されたアルキル基を指す。
【0040】
用語「ヘテロシクリル」または「複素環式基」は、技術分野で認識され、飽和または部分的に非飽和の3員環〜10員環構造、あるいは3員環〜7員環を指し、その環構造が、窒素、酸素、及び硫黄などの1〜4個のヘテロ原子を含む。また、複素環は、単環式、二環式、または他の多環式環系とすることができる。複素環は、1つ以上のアリール、部分的に非飽和、または飽和環と融合させることができる。ヘテロシクリル基としては、例えば、ビオチニル、クロメニル、ジヒドロフリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジチアゾリル、ホモピペリジニル、イミダゾリジニル、イソキノリル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オキソラニル、オキサゾリジニル、フェノキサンテニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリジン−2−オニル、ピロリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリル、チアゾリジニル、チオラニル、チオモルホリニル、チオピラニル、キサンテニル、ラクトン、アゼチジノン及びピロリジノンなどのラクタム、スルタム、スルトンなどが挙げられる。複素環式環は、1つ以上の位置でアルカノイル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミジノ、アミノ、アリール、アリールアルキル、アジド、カルバメート、カルボナート、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシル、イミノ、ケトン、ニトロ、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、スルフェート、スルフィド、スルホンアミド、スルホニル及びチオカルボニルなどの置換基と置換することができる。ある特定の実施形態では、複素環式基が置換されない、すなわち、複素環式基が非置換である。
【0041】
用語「ヘテロアリールオキシ」は、ヘテロアリール−O−基を指す。
【0042】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、技術分野で認識され、上に定義したように飽和ヘテロシクリル基を指す。用語「ヘテロシクリルアルコキシ」は、本明細書に用いる場合、アルコキシ基に結合したヘテロシクリルを指す。用語「ヘテロシクリルオキシアルキル」は、アルキル基に結合している酸素(−O−)に結合したヘテロシクリルを指す。
【0043】
用語「ヘテロシクリルアルコキシ」は、本明細書に用いる場合、ヘテロシクリル−アルキル−O−基を指す。
【0044】
用語「ヘテロシクリルオキシ」は、ヘテロシクリル−O−基を指す。
【0045】
用語「ヘテロシクリルオキシアルキル」は、ヘテロシクリル−O−アルキル−基を指す。
【0046】
用語「ヒドロキシ」、及び「ヒドロキシル」は、本明細書に用いる場合、遊離基−OHを指す。
【0047】
用語「オキソ」は、本明細書に用いる場合、遊離基=Oを指す。
【0048】
「製剤的にまたは薬理学的に許容可能な」は、適切に動物、またはヒトに投与した場合副作用、アレルギー反応または他の有害反応を生じない分子実体及び組成物を含む。ヒトへの投与では、調合剤がFDAの生物製剤部(Office of Biologics)基準によって要求されるように、無菌状態、発熱性、一般的な安全および純度標準に合わなければならないとされる。
【0049】
本開示に用いる場合、用語「部分NMDA受容体アゴニスト」は、NMDA受容体のグリシン結合部位に結合することができる化合物と定義され、低濃度ではNMDA受容体アゴニストは、実質的にアゴニストとして作用し、高濃度では実質的にアンタゴニストとして作用する。これらの濃度は、それぞれの「部分アゴニスト」及びどの「部分アゴニスト」も実験によって測定される。
【0050】
本明細書に用いる場合、「製剤的に許容可能なキャリア」または「賦形剤」は、生理学的に適合する溶媒、分散媒、被覆剤、抗細菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤などのいずれか及びすべてを含む。1つの実施形態では、キャリアが非経口投与に好適なものである。代わりに、キャリアは、静脈内、腹腔内、筋肉内、舌下または経口投与に好適なものとすることができる。製剤的に許容可能なキャリアは、無菌注射可能溶液または分散液の即時調製のために無菌水溶液または分散液及び無菌粉末を含む。製剤的に活性がある物質のためにこのような媒質及び薬剤を用いることが、当技術分野によく知られている。従来の媒質または薬剤が活性化合物と適合しない場合を除いて、本発明の医薬組成物にこれらを用いることが企図されている。組成物に補足活性化合物を組み入れることもできる。
【0051】
用語「製剤的に許容可能な塩(単数及び複数)」は、本明細書に用いる場合、本組成物に用いられる化合物中に存在することができる酸性または塩基性基の塩を指す。本質的に塩基性である本組成物に含まれる化合物では、さまざまな無機及び有機酸と幅広い塩を形成することができる。このような塩基性化合物の製剤的に許容可能な酸添加塩を調製するために用いることができる酸は、非毒性酸添加塩、すなわち、限定されないが、マレイン酸塩、蓚酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、琥珀酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩(gentisinate)、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩(glucaronate)、糖酸塩、蟻酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩及びパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))を含む薬理学的に許容可能なアニオンを含有する塩を形成する酸である。アミノ部分を含む本組成物に含まれる化合物は、上記の酸に加えて、さまざまなアミノ酸と製剤的に許容可能な塩を形成することができる。本質的に酸性である本組成物に含まれる化合物では、さまざまな薬理学的に許容可能なカチオンと塩基性塩を形成することができる。このような塩の例としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩及び、特に、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、亜鉛、カリウム、及び鉄塩が挙げられる。
【0052】
本開示の化合物は、1つ以上のキラル中心及び/または二重結合を含有することができ、その結果、幾何異性体、光学異性体またはジアステレオマーなどの立体異性体として存在する。用語「立体異性体」は、本明細書に用いられる場合、幾何異性体、光学異性体またはジアステレオマーのすべてからなる。これらの化合物は、立体形成炭素原子の周りの置換基の配置に応じて記号「R」、または「S」によって示すことができる。本発明は、これらの化合物及びその混合物のさまざまな立体異性体を包含する。立体異性体は、光学異性体及びジアステレオマーを含む。光学異性体またはジアステレオマーの混合物は、命名において「(±)」と示すことができるが、当業者であれば、構造が暗黙的にキラル中心を示すことができると認識している。
【0053】
本発明の化合物の個々の立体異性体は、不斉中心または立体形成中心を含有する市販されている出発材料から合成的に、またはラセミ混合物の調製、続く当業者によく知られる分割方法によって調製することができる。この分割方法は、(1)光学異性体の混合物をキラル助剤に結合させること、再結晶またはクロマトグラフィーによってジアステレオマーの得られた混合物を分離すること及び光学的に純粋な生成物を助剤から遊離すること(2)光学的に活性分割剤を用いる塩形成、または(3)キラルクロマトグラフカラム上での光学異性体の混合物の直接分離によって例示されている。立体異性体混合物は、キラル相ガスクロマトグラフィー、キラル相高速液体クロマトグラフィー、化合物をキラル塩錯体として結晶化すること、またはキラル溶媒中で化合物を結晶化することなどのよく知られた方法によって成分立体異性体に分割することもできる。立体異性体は、よく知られた不斉合成方法によって立体異性体的に純粋な中間体、試薬、及び触媒から得ることもできる。
【0054】
本明細書に記載したとおり、単結合、二重結合または三重結合とすることができる結合を示す。本発明は、炭素−炭素二重結合の周りの置換基の配置または炭素環式環の周りの置換基の配置から得られたさまざまな幾何異性体及びその混合物を包含する。炭素−炭素二重結合の周りの置換基は、「Z」または「E」配置にあるものとして示され、用語「Z」及び「E」は、IUPAC標準に従って用いられる。特に明示しない限り、二重結合を示す構造は、「E」及び「Z」異性体の両者とも包含する。
【0055】
炭素−炭素二重結合の周りの置換基は、代わりに「シス」または「トランス」と称することができ、「シス」は、二重結合の同じ側の置換基を表し、「トランス」は、二重結合の反対側の置換基を表す。炭素環式環の周りの置換基の配置は、「シス」または「トランス」と示される。用語「シス」は、環平面の同じ側の置換基を表し、用語「トランス」は、環平面の反対側の置換基を表す。、置換基が環平面の同じ側及び反対側の両側に配置される化合物の混合物は、「シス/トランス」と示される。
【0056】
本明細書に開示した化合物は、溶媒和並びに非溶媒和形態で、水、エタノールなどの製剤的に許容可能な溶媒と存在することができ、本発明が溶媒和及び非溶媒和の両形態を包含することを意図している。1つの実施形態では、化合物が非晶質である。1つの実施形態では、化合物が多形である。もうひとつの実施形態では、化合物が結晶形態である。
【0057】
また、本発明は、1つ以上の原子が天然に通常みられる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子によって置換されていることを除いて、本明細書に記載したものと同一である本発明の同位体標識化合物を包含する。本発明の化合物に組み入れることができる同位体の例としては、
2H、
3H、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
31P、
32P、
35S、
18F、及び
36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素のそれぞれの同位体が挙げられる。
【0058】
ある特定の同位体で標識した開示化合物(例えば、
3H及び
14Cで標識したもの)が、化合物及び/または基質組織分布アッセイで有用である。トリチウム標識(すなわち、
3H)及び炭素−14(すなわち、
14C)同位体が特に調製の容易さ及び検出感度のために好ましい。さらに、重水素(すなわち、
2H)などのより重い同位体による置換は、より優れた代謝安定性から得られたある特定の治療利点(例えば、生体内半減期を増加させる、または投薬必要量を減少させる)を与えることができ、このため、いくつかの環境で好ましいものとすることができる。本発明の同位体標識化合物は、一般に、例えば、本明細書の実施例に開示したものに類似した以下の手順、非同位体標識試薬のために同位体標識試薬を置換することによって調製することができる。
【0059】
本開示に用いられる場合、「NMDA」は、N−メチル−d−アスパルテートと定義される。
【0060】
本明細書では、用語「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医が求める、組織、系、動物またはヒトの生体応答または薬物応答を誘発する対象化合物の量を意味する。本発明の化合物は、疾病を治療するために治療有効量で投与される。あるいは、化合物の治療有効量は、所望の治療及び/または予防効果を得るために必要な量である。例えば、行動(例えば、学習)、生理学的反応(例えば、LTP誘導)、または神経障害性疼痛の抑制を最大に向上させるのに必要な量と定義される量である。
【0061】
化合物
開示した化合物は、式
によって表されるものであって、式中、
R
1及びR
2は、独立して、水素;ハロゲン;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;置換または非置換ヘテロアリール;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;R
Xの各出現は、独立して、水素;ハロゲン;アシル;任意で置換脂肪族;任意で置換ヘテロ脂肪族;任意で置換アリール;及び任意で置換ヘテロアリールからなる群から選択され;
R
5及びR
6は、独立して、−Q−Ar及び水素からなる群から選択することができ;式中、Qは、独立して、環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;及び結合からなる群から選択され;及びArは、置換または非置換アリール、及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;またはR
5及びR
6は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;
R
7及びR
8は、独立して、水素;ハロゲン;ヒドロキシル;置換または非置換C
1−C
6アルキル;置換または非置換C
1−C
6アルコキシ;置換または非置換C
1−C
6アルコキシ;及び置換または非置換アリールからなる群から選択することができ;またはR
7及びR
8は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;
R
16及びR
17は、独立して、水素;C
1−C
6アルキル(任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);C
2-6アルケニル(任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);C
2-6アルキニル(任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);C
3-6シクロアルキル(任意で、それぞれ独立して、C
1-6アルキル、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);フェニル(任意で、それぞれ独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ;ハロゲン、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択され;R
Xの各出現が、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;及びフェニルからなる群から選択される;またはR
16及びR
17は、Nとともに、4〜6員複素環式環(任意で、それぞれ独立して、C
1-6アルキル、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される)を形成し;
Lは、環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択される;もの及びその製剤的に許容可能な塩、立体異性体、代謝生成物、及び水和物を含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、R
1及びR
2は、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意で、それぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
Xは、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換される;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0063】
いくつかの実施形態では、R
5及びR
6は、独立して、−Q−Ar及び水素からなる群から選択することができ;Qは、独立して、C
1-6アルコキシ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;及び結合からなる群から選択され;及びArは、置換または非置換フェニルまたはナフチル、及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;またはR
5及びR
6は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキル及びC
1-6アルコキシは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
及びR
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができる。
【0064】
いくつかの場合では、R
7及びR
8は、独立して、水素;ハロゲン;ヒドロキシル;C
1−C
6アルキル;フェニル;及びナフチルからなる群から選択することができ;またはR
7及びR
8が、これらが結合する原子とともに、4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;C
1−C
6アルキル、フェニル、ナフチル、シクロアルキル環、及び複素環式環は、それぞれ独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換することができ;R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0065】
ある特定の実施形態では、Lは、−O−(C
1−C
20アルキル)−O−とすることができる。いくつかの例では、Lは、−O−[(C
1−C
6アルキル)−O]
n−とすることができ、nは、0、1、2、3、4、5または6である。
【0066】
いくつかの場合では、R
1及びR
2の少なくとも1つは、ヒドロキシルとすることができる。いくつかの実施形態では、R
1及びR
2の少なくとも1つは、C
1−C
6アルキルとすることができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、R5及びR6の少なくとも1つは、−C1−C6アルキル−Arとすることができる。いくつかの例では、R
5及びR
6の少なくとも1つは、−(CH
2)−Arとすることができる。他の例では、R
5及びR
6の少なくとも1つは、−Q−フェニルとすることができる。ある特定の実施形態では、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素とすることができる。
【0068】
例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、nは、0〜9の整数である。
【0069】
もうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、nは、1〜5の整数である。
【0070】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0071】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0072】
いくつかの実施形態では、開示した化合物は、式
によって表されるものであって、式中、
R
1、R
2、R
3、及びR
4は、独立して、水素;ハロゲン;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;置換または非置換ヘテロアリール;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;R
Xの各出現が、独立して、水素;ハロゲン;アシル;任意で置換脂肪族;任意で置換ヘテロ脂肪族;任意で置換アリール及び任意で置換ヘテロアリールからなる群から選択され;
R
5及びR
6は、独立して、−Q−Ar及び水素からなる群から選択することができ;Qは、独立して、環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;及び結合からなる群から選択され;及びArは、置換または非置換アリール、及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;またはR
5及びR
6は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;
R
7及びR
8は、独立して、水素;ハロゲン;ヒドロキシル;置換または非置換C
1−C
6アルキル;置換または非置換C
1−C
6アルコキシ;及び置換または非置換アリールからなる群から選択することができ;またはR
7及びR
8は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;
R
9及びR
10は、独立して、水素;ハロゲン;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;置換または非置換ヘテロアリール;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;R
Xの各出現は、独立して、水素;ハロゲン;アシル;任意で置換脂肪族;任意で置換ヘテロ脂肪族;任意で置換アリール;及び任意で置換ヘテロアリールからなる群から選択される;またはR
9及びR
10は、これらが結合する原子と一緒になって、置換または非置換4〜6員環を形成する;もの及び
その製剤的に許容可能な塩、立体異性体、代謝生成物、及び水和物を含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、及びR
4は、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが、−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;R
Xは、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環でり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0074】
いくつかの実施形態では、R
5及びR
6は、独立して、−Q−Ar及び水素からなる群から選択することができ;Qは、独立して、C
1-6アルコキシ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;及び結合からなる群から選択され;及びArは、置換または非置換フェニルまたはナフチル、及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;またはR
5及びR
6は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキル及びC
1-6アルコキシは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;及び
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができる。
【0075】
いくつかの場合では、R
7及びR
8は、独立して、水素;ハロゲン;ヒドロキシル;C
1−C
6アルキル;フェニル;及びナフチルからなる群から選択することができ;またはR
7及びR
8は、これらが結合する原子とともに、4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;C
1−C
6アルキル、フェニル、ナフチル、シクロアルキル環、及び複素環式環は、それぞれ独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換することができ;R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0076】
いくつかの実施形態では、R
9及びR
10は、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;R
Xは、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0077】
いくつかの例では、R
9は、水素とすることができる。ある特定の実施形態では、R
10は、水素とすることができる。
【0078】
いくつかの場合では、R
1、R
2、R
3、及びR
4の少なくとも1つは、ヒドロキシルとすることができる。いくつかの例では、R
1、R
2、R
3、及びR
4の少なくとも1つは、C
1−C
6アルキルとすることができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、R
5及びR
6の少なくとも1つは、−C
1−C
6アルキル−Arとすることができる。ある特定の実施形態では、R
5及びR
6の少なくとも1つは、−(CH
2)−Arとすることができる。いくつかの場合では、R
5及びR
6の少なくとも1つは、−Q−フェニルとすることができる。いくつかの例では、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素とすることができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、R
9及びR
10は、それらが結合する原子と一緒になって、置換または非置換4〜6員環を形成することができる。ある特定の実施形態では、R
9及びR
10は、それらが結合する原子と一緒になって、4員環を形成することができる。
【0081】
例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0082】
もうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0083】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0084】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、開示した化合物は、式
によって表されるものであって、式中、
R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素;ハロゲン;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;置換または非置換ヘテロアリール;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;R
Xの各出現は、独立して、水素;ハロゲン;アシル;任意で置換脂肪族;任意で置換ヘテロ脂肪族;任意で置換アリール;及び任意で置換ヘテロアリールからなる群から選択され;
R
5及びR
6は、独立して、−Q−Ar及び水素からなる群から選択することができ;Qは、独立して、環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;及び結合からなる群から選択され;及びArは、置換または非置換アリール、及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;またはR
5及びR
6は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;
R
7及びR
8は、独立して、水素;ハロゲン;ヒドロキシル;置換または非置換C
1−C
6アルキル;置換または非置換C
1−C
6アルコキシ;及び置換または非置換アリールからなる群から選択することができ;またはR
7及びR
8は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;
R
16は、水素;C
1−C
6アルキル(任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);C
2-6アルケニル(任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);C
2-6アルキニル(任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);C
3-6シクロアルキル(任意で、それぞれ独立して、C
1-6アルキル、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);及びフェニル(任意で、それぞれ独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ;ハロゲン、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される);−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択されるすることができ;R
Xの各出現は、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;及びフェニルからなる群から選択され;
Lは、環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択することができる;もの、及び製剤的に許容可能な塩、その立体異性体、代謝生成物、及び水和物を含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択され、1つ以上の置換基によって置換される及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキル−C
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;R
Xは、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0087】
いくつかの実施形態では、R
5及びR
6は、独立して、−Q−Ar及び水素からなる群から選択することができ;Qは、独立して、C
1-6アルコキシ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;及び結合からなる群から選択され;及びArは、置換または非置換フェニルまたはナフチル、及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;またはR
5及びR
6は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキル及びC
1-6アルコキシは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;及び
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができる。
【0088】
いくつかの場合では、R
7及びR
8は、独立して、水素;ハロゲン;ヒドロキシル;C
1−C
6アルキル;フェニル;及びナフチルからなる群から選択することができ;またはR
7及びR
8は、これらが結合する原子とともに、4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;C
1−C
6アルキル、フェニル、ナフチル、シクロアルキル環、及び複素環式環は、それぞれ独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換することができ;R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0089】
いくつかの実施形態では、Lは、−O−(C
1−C
20アルキル)−O−とすることができる。いくつかの例では、Lは、−O−[(C
1−C
6アルキル)−O]
n−とすることができ、nは、0、1、2、3、4、5または6である。
【0090】
いくつかの場合では、R
1及びR
2の少なくとも1つは、ヒドロキシルとすることができる。いくつかの実施形態では、R
1及びR
2の少なくとも1つは、C
1−C
6アルキルとすることができる。
【0091】
ある特定の実施形態では、R
5及びR
6は、水素とすることができる。
【0092】
いくつかの例では、R
7及びR
8は、水素とすることができる。
【0093】
例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、nは、0、1、2、3、4または5である。
【0094】
もうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0095】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、A
1は、−(C
1−C
6アルキル)−アリール−である。
【0096】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0097】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0098】
いくつかの実施形態では、開示した化合物は、式
によって表されるものであって、式中、
R
1、R
2、R
3、及びR
4は、独立して、水素;ハロゲン;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;置換または非置換ヘテロアリール;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;R
Xの各出現は、独立して、水素;ハロゲン;アシル;任意で置換脂肪族;任意で置換ヘテロ脂肪族;任意で置換アリール;及び任意で置換ヘテロアリールからなる群から選択され;
R
5及びR
6は、独立して、−Q−Ar及び水素からなる群から選択することができ;Qは、独立して、環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;及び結合からなる群から選択され;及びArは、置換または非置換アリール、及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;またはR
5及びR
6は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;R
7及びR
8は、独立して、水素;ハロゲン;ヒドロキシル;置換または非置換C
1−C
6アルキル;置換または非置換C
1−C
6アルコキシ;及び置換または非置換アリールからなる群から選択することができ;またはR
7及びR
8は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;
R
11は、環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;置換または非置換ヘテロアリール;−C
1−C
6アルキル−ホスフェート;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;R
Xの各出現は、独立して、水素;ハロゲン;アシル;任意で置換脂肪族;任意で置換ヘテロ脂肪族;任意で置換アリール;及び任意で置換ヘテロアリールからなる群から選択され;
R
12は、水素及び置換または非置換C
1−C
6アルキルからなる群から選択することができ;または、R
11が、それが結合しているN原子と二重結合を形成する場合、R
12は存在しない;もの、及びその製剤的に許容可能な塩、立体異性体、代謝生成物、及び水和物を含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、及びR
4は、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキル−C
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;R
Xは、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意でそれぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意で、R
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意でそれぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意でそれぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0100】
いくつかの実施形態では、R
5及びR
6は、独立して、−Q−Ar及び水素からなる群から選択することができ;Qは、独立して、C
1-6アルコキシ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;及び結合からなる群から選択され;及びArは、置換または非置換フェニルまたはナフチル、及び置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;またはR
5及びR
6は、これらが結合する原子とともに、置換または非置換4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;ヘテロアリールは、5〜6員環であるそれぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有し;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキル及びC
1-6アルコキシは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;及び
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができる。
【0101】
いくつかの場合では、R
7及びR
8は、独立して、水素;ハロゲン;ヒドロキシル;C
1−C
6アルキル;フェニル;及びナフチルからなる群から選択することができ;またはR
7及びR
8は、これらが結合する原子とともに、4〜6員複素環式またはシクロアルキル環を形成し;C
1−C
6アルキル、フェニル、ナフチル、シクロアルキル環、及び複素環式環は、それぞれ、独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換することができ;R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0102】
いくつかの実施形態では、R
11は、C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキル−C
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dそれぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;R
Xは、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;phenyi−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0103】
いくつかの実施形態では、R
11は、アミノ酸またはペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチドなど)とすることができる。このような例では、R
11が、アミノ酸またはペプチドのC−末端カルボキシル基を介して、すなわち、アミド結合によって結合する窒素に結合することができる。いくつかの実施形態では、R
11は、限定されないが、アラニン、システイン、セレノシステイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、リシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、アルギニン、セリン、トレオニン、バリン、トリプトファン、またはチロシンから選択されるアミノ酸とすることができる。アミノ酸は、D異性体、L異性体、またはD及びL異性体の混合物とすることができる。いくつかの場合では、アミノ酸は、修飾することができる。例えば、いくつかの実施形態では、アミノ酸の末端アミンは、アシル化(例えば、アセチル化、ベンゾイル化、4−ニトロベンゾイル化など)、アルキル化(例えば、メチル化、エチル化、またはC
1-6アルキル化)、ベンジル化、またはスルホニル化(例えば、メシル化、トシル化など)することができる。
【0104】
例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0105】
もうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、R
13は、水素、環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖脂肪族;環式または非環式、置換または非置換、分枝鎖または非分枝鎖ヘテロ脂肪族;置換または非置換アリール;置換または非置換ヘテロアリール;−OR
X;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;R
Xの各出現は、独立して、水素;ハロゲン;アシル;任意で置換脂肪族;任意で置換ヘテロ脂肪族;任意で置換アリール;及び任意で置換ヘテロアリールからなる群から選択される。
【0106】
いくつかの実施形態では、R
13は、水素、C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−;−OR
X;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;−SR
X;−C(O)R
X;−CO
2(R
X);−C(O)N(R
X)
2;−C(NR
X)N(R
X)
2;−OC(O)R
X;−OCO
2R
X;−OC(O)N(R
X)
2;−N(R
X)
2;−SOR
X;−S(O)
2R
X;−NR
XC(O)R
X;−NR
XC(O)N(R
X)
2;−NR
XC(O)OR
X;−NR
XC(NR
X)N(R
X)
2;及び−C(R
X)
3からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
bは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキルC
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
a及びR
a’は、それぞれの出現に独立して、水素及びC
1-6アルキルからなる群から選択することができ、またはR
a及びR
a’は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜6員複素環式環を形成し、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、及び複素環式環は、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル、オキソ、またはヒドロキシルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
cは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;オキソ;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;C
1-6アルコキシ;C
3-6アルケニルオキシ;C
3-6アルキニルオキシ;C
3-6シクロアルコキシ;C
1-6アルキル−S(O)
w−(wは0、1、または2である);C
1-6アルキル−C
3-6シクロアルキル−;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;C
1-6アルコキシカルボニル−N(R
a)−;C
1-6アルキルN(R
a)−;C
1-6アルキル−N(R
a)カルボニル−;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル−;R
aR
a’N−カルボニル−N(R
a)−;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-6アルキル−カルボニル−N(R
a)−からなる群から選択することができ;
R
dは、それぞれの出現に独立して、C
1-6アルキル、C
1-6アルキルカルボニル、及びC
1-6アルキルスルホニルからなる群から選択することができ、C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、及びR
aR
a’N−から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
eは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
fは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン;ヒドロキシル;−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;
R
gは、それぞれの出現に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO
2;−N
3;−CN;−SCN;C
1-6アルキル;C
1-4アルコキシ;C
1-4アルコキシカルボニル;R
aR
a’N−;R
aR
a’N−カルボニル;R
aR
a’N−SO
2−;及びC
1-4アルキルS(O)
w−(wは0、1、または2である)からなる群から選択することができ;R
Xは、独立して、水素;ハロゲン;C
1-6アルキル;C
2-6アルケニル;C
2-6アルキニル;C
3-6シクロアルキル;フェニル;ナフチル;ヘテロアリール;ヘテロシクリル;C
3-6シクロアルキル−C
1-6アルキル−;フェニル−C
1-6アルキル−;ナフチル−C
1-6アルキル−;ヘテロアリール−C
1-6アルキル−;及びヘテロシクリル−C
1-6アルキル−からなる群から選択することができ;ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、またはSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5〜6員環であり;ヘテロアリールは、任意でそれぞれ独立して、R
bから選択される1つ以上の置換基で置換され;ヘテロシクリルは、任意で、それぞれ独立して、R
cから選択される1つ以上の置換基によって置換される4〜7員環であり;ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その−NH−部分は、任意でR
dによって置換され;C
2-6アルケニル及びC
2-6アルキニルは、それぞれ独立して、任意で、それぞれ独立して、R
eから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
1-6アルキルは、任意で、それぞれ独立して、R
fから選択される1つ以上の置換基によって置換され;C
3-6シクロアルキルは、独立して、任意で、それぞれ独立して、R
gから選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0107】
例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0108】
もうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができる。
【0109】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、X
2は、二価カチオンである、または水素、一価カチオン、一組の電子、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0110】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、nは、1〜20の整数である。
【0111】
いくつかの実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20とすることができる。ある特定の実施形態では、nは、10とすることができる。もうひとつの実施形態では、nは、15とすることができる。さらにもうひとつの実施形態では、nは、17とすることができる。
【0112】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、nは1〜20の整数である。
【0113】
いくつかの実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20とすることができる。もうひとつの実施形態では、nは、15とすることができる。
【0114】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、nは1〜20の整数である。
【0115】
いくつかの実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20とすることができる。もうひとつの実施形態では、nは、13とすることができる。
【0116】
さらにもうひとつの例示的な実施形態では、化合物は、
によって表すことができ、nは、1〜20の整数である。
【0117】
いくつかの実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20とすることができる。もうひとつの実施形態では、nは、13とすることができる。
【0118】
いくつかの実施形態では、開示した化合物は、式
によって表されるものであって、Xは、
からなる群から選択することができ、式中、
nは、8〜20の整数とすることができ;
R
14は、水素;C
1−C
6アルキル;−(C
1−C
6アルキル)−フェニル;−(C
1−C
6アルキル)−フェノール;−(C
1−C
6アルキル)−ヘテロアリール;−(C
1−C
6アルキル)−SH;−(C
1−C
6アルキル)−S−(C
1−C
6アルキル);−(C
1−C
6アルキル)−OH;−(C
1−C
6アルキル)−O−(C
1−C
6アルキル);−(C
1−C
6アルキル)−NH
2;−(C
1−C
6アルキル)−NH−(C
1−C
6アルキル);−(C
1−C
6アルキル)−グアニジン;−(C
1−C
6アルキル)−C(O)OH;−(C
1−C
6アルキル)−C(O)O−(C
1−C
6アルキル);−(C
1−C
6アルキル)−C(O)NH
2からなる群から選択され;
R
15は、アシル、アルキルスルホニル、及びアリールスルホニルからなる群から選択され;
R
18は、水素であり、またはR
14及びR
18は、これらが結合する原子とともに4〜7員環を形成する;もの、及び
その立体異性体、代謝生成物、及び水和物を含む。
【0119】
ある例示的な実施形態では、化合物は、
及び第1の化合物と錯体形成した第2の化合物であって、前記第2の化合物は、
からなる群から選択することができ、式中、
nは、8〜20の整数とすることができ;
R
14は、水素;C
1−C
6アルキル;−(C
1−C
6アルキル)−フェニル;−(C
1−C
6アルキル)−フェノール;−(C
1−C
6アルキル)−ヘテロアリール;−(C
1−C
6アルキル)−SH;−(C
1−C
6アルキル)−S−(C
1−C
6アルキル);−(C
1−C
6アルキル)−OH;−(C
1−C
6アルキル)−O−(C
1−C
6アルキル);−(C
1−C
6アルキル)−NH
2;−(C
1−C
6アルキル)−NH−(C
1−C
6アルキル);−(C
1−C
6アルキル)−グアニジン;−(C
1−C
6アルキル)−C(O)OH;−(C
1−C
6アルキル)−C(O)O−(C
1−C
6アルキル);−(C
1−C
6アルキル)−C(O)NH
2からなる群から選択され;
R
15は、アシル、アルキルスルホニル、及びアリールスルホニルからなる群から選択され;
R
18は、水素であり、またはR
14及びR
18は、これらが結合する原子とともに4〜7員環を形成する;第2の化合物、及び
その立体異性体、代謝生成物、及び水和物によって表される。
【0120】
いくつかの実施形態では、アシルは、アセチル、ベンゾイル、及び4−ニトロベンゾイルからなる群から選択することができる。
【0121】
ある特定の実施形態では、アリールスルホニルは、トルエンスルホニルとすることができる。
【0122】
いくつかの例では、R
14は、水素、2−ブタニル、及びベンジルからなる群から選択することができる。
【0123】
いくつかの実施形態では、nは、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20とすることができる。もうひとつの実施形態では、nは、14及び16からなる群から選択することができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、対イオンは、アミノ酸またはペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチドなど)とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、対イオンは、限定されないが、アラニン、システイン、セレノシステイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、リシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、アルギニン、セリン、トレオニン、バリン、トリプトファン、またはチロシンから選択されるアミノ酸とすることができる。アミノ酸は、D異性体、L異性体、またはD及びL異性体の混合物とすることができる。一般に、アミノ酸のアミンは、修飾される。例えば、N−末端アミノ基は、アシル化(例えば、アセチル化、ベンゾイル化、4−ニトロベンゾイル化など)またはスルホニル化(例えば、メシル化、トシル化など)とすることができる。
【0125】
ある特定の実施形態では、対イオンは、
からなる群から選択することができる。
【0126】
本開示の化合物及びその製剤は、複数のキラル中心を有することができる。それぞれのキラル中心は、独立して、R、S、またはR及びSの混合物とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、キラル中心のRとSの比は、約100:0〜約50:50、約100:0〜約75:25、約100:0〜約85:15、約100:0〜約90:10、約100:0〜約95:5、約100:0〜約98:2、約100:0〜約99:1、約0:100〜50:50、約0:100〜約25:75、約0:100〜約15:85、約0:100〜約10:90、約0:100〜約5:95、約0:100〜約2:98、約0:100〜約1:99、約75:25〜25:75、及び約50:50とすることができる。大きな比の1以上の異性体(すなわち、R及び/またはS)を含む開示した化合物の製剤は、開示した化合物または化合物の混合物のラセミ製剤より治療特性を向上させることができる。
【0127】
開示した化合物では、NMDA受容体で、有効なカチオンチャンネル開放をもたらすことができる。例えば、カチオンチャンネルを開放するのを補助するNMDA受容体のグルタメート部位と結合または関係させることができる。開示した化合物を用いて、アゴニストとしての作用によってNMDA受容体を調節する(作動させるまたは作動させない)ことができる。
【0128】
化合物は、本明細書に記載したとおり、グリシン部位NMDA受容体部分アゴニストとすることができる。この文脈に用いられる部分アゴニストでは、低濃度で、類似化合物はアゴニストとして作用し、高濃度で、類似化合物は、アンタゴニストとして作用することを意味することが理解される。グリシン結合は、グルタメートまたはグルタメートの拮抗阻害剤によって、抑制されず、また、グルタメートと同じ部位でNMDA受容体に結合しない。グリシンへの第2の及び別の結合部位が、NMDA受容体に存在する。NMDA受容体のリガンド依存性イオンチャンネルは、このため、少なくともこれらの2つの別のアロステリック部位の支配下にある。開示した化合物は、NMDA受容体のグリシン結合部位と結合または会合することができる。いくつかの実施形態では、開示した化合物は、存在するNMDA受容体グリシン部位部分アゴニストの活性より10倍以上の効力を保持することができる。例えば、開示した化合物は、GLYX−13と比べて10倍〜20倍向上した効力を保持することができる。GLYX−13は、
によって表される。
【0129】
例えば、50nMの濃度の海馬CA1錐体ニューロンの培養物中の群発活性化NMDA受容体化単一ニューロンコンダクタンス(I
NMDA)によって測定して、GLYX−13と比べて、少なくとも約20倍より強力なものとすることができる化合物が本明細書に提供される。もうひとつの実施形態では、提供される化合物は、100nM〜1μΜの濃度の海馬CA1錐体ニューロン中で単一ショック誘発NMDA受容体化単一ニューロンコンダクタンス(I
NMDA)を向上させることができることができる。開示した化合物は、in vitro海馬薄片中のシェファー側副−CA−1シナプスで長期増強(LTP)の大きさによって測定して、GLYX−13と比べて向上した効力を有することができる。
【0130】
開示した化合物は、高い治療指数を示すことができる。治療指数は、本明細書に用いる場合、集団の50%に対する最小有効用量(すなわち、ED
50)に対する、集団の50%で毒性がある(すなわち、TD
50)用量の割合を指す。このため、治療指数=(TD
50):(ED
50)。いくつかの実施形態では、開示した化合物は、少なくとも約10:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1、少なくとも約200:1、少なくとも約500:1、または少なくとも約1000:1の治療指数を有することができる。
【0131】
上に記載した化合物は、GLYX−13より有利な特性を1つ以上表すことができる。例えば、化合物は、GLYX−13より安定したものとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、当該化合物は、たんぱく質分解の安定性を向上させることができ、化合物中の1つ以上のアミド結合の加水分解の速度を抑える、または減らすことができる。いくつかの実施形態では、上に記載した環式化合物は、GLYX−13よりたんぱく質分解が安定したものとすることができる。化合物の安定性の向上には、利点があり、例えば、化合物の貯蔵期間を長くすることができる。安定性の向上は、化合物の経口投与に有益である可能性がある。いくつかの実施形態では、化合物は、GLYX−13より経口生物学的利用率を向上させることができる。
【0132】
いくつかの実施形態では、上に記載した環式化合物は、ペプチド酵素による加水分解に耐性があるものとすることができる、エステラーゼ活性に生体可逆性があるものとすることができる、及び/またはGLYX−13より親油性を増加させることができる。
【0133】
ある特定の実施形態では、上で考察した化合物は、プロドラッグとすることができる。すなわち、当該化合物は、活性剤へのin vivoの物質代謝前で、不活性または活性が低いものとすることができる。いくつかの例では、化合物は、加水分解し、活性剤を形成することができる。例えば、加水分解は、末端アミド結合、末端エステル結合、末端カルバメート結合、及び/または末端カルボナート結合で生じさせることができる。
【0134】
組成物
他の態様では、開示した化合物及び任意で製剤的に許容可能な賦形剤を含む製剤及び組成物が提供される。いくつかの実施形態では、企図した製剤が、1つ以上の開示した化合物のラセミ混合物を含む。
【0135】
企図した製剤は、使用するためにさまざまな形態で調製することができる。限定するものではないが、例としては、当該化合物は、経口投与、皮下注射、または医薬技術分野で知られる動物に活性剤を投与するための他の方法に好適な製剤に調製することができる。
【0136】
製剤中の開示した化合物の量は、本明細書に記載したとおり、個体の疾病状態、年齢、性別、及び体重などの因子に応じて変えることができる。用量計画を調節して、最適な治療反応をもたらすことができる。例えば、単一ボーラスを投与することができ、経時的にいくつかの分割用量を投与することができ、あるいは、用量は、治療状況の要件によって示されたとおり、比例して減少させるまたは増加させることができる。投与の容易さ及び用量の均一性のために、用量単位形態で非経口組成物を製剤化することが、特に有利である。用量単位形態は、本明細書に用いる場合、治療される哺乳動物の対象の単位用量として好適な物理的に個別単位を指す。所定の量の活性化合物を含有する各単位は、必要な医薬キャリアと関係する所望の治療効果を生じるように計算される。
【0137】
本発明の用量単位形態の仕様は、(a)選択した化合物の特有の特性及び達成される特定の治療効果、及び(b)個体の感受性の治療のためにこのような活性化合物を調合する当該技術分野に固有の制限によって、及びそれらに直接的に依存して、規定される。
【0138】
治療組成物は、通常、製造及び貯蔵の状態で無菌であり及び安定していなければならない。組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、リポソーム、または高い薬剤濃度に好適な他の指示された構造として、製剤化することができる。キャリアは、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、及びこれらの好適な混合物を含有する溶媒または分散媒とすることができる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどの被覆剤の使用によって、分散液の場合、必要な粒子径の維持によって及び界面活性剤の使用によって、維持することができる。多くの場合では、組成物中に等張剤、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールなどの多価アルコール、または塩化ナトリウムを含むことが好ましい。吸収を遅延させる薬剤の組成物中に、例えば、モノステアリン酸塩及びゼラチン含むことによって、注射可能組成物の持続的吸収をもたらすことができる。
【0139】
当該化合物は、持効性製剤、例えば徐放ポリマーを含む組成物中に投与することができる。当該化合物は、インプラント及びマイクロカプセル化送達系を含む、制御放出製剤などの速放出性に対して化合物を保護するキャリアとともに調製することができる。生物分解性、エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸及びポリ乳酸、ポリグリコール酸コポリマー(PLG)などの生体親和性ポリマーを用いることができる。このような製剤の調製のための多くの方法が、一般に、当業者に知られている。
【0140】
上に列挙した成分の1つまたは組み合わせに、好適な溶媒中の必要な量の化合物を組み入れ、必要に応じて、続く濾過殺菌により、無菌の注射可能溶液を調製することができる。一般に、塩基性分散媒及び上に列挙したものからの必要な他の成分を含有する無菌ビヒクルに、活性化合物を組み入れることによって、分散液が調製される。無菌の注射可能溶液の調製のための無菌粉末の場合、好ましい調製方法は、真空乾燥及び凍結乾燥であり、あらかじめ無菌濾過した溶液から任意の追加する所望の成分を加えて、有効成分の粉末を生成する。
【0141】
本発明の別の態様に従って、化合物は、化合物の溶解度を向上させる1つ以上の追加化合物とともに、製剤化することができる。
【0142】
方法
認知障害を治療し、学習を向上させるための方法を提供する。このような方法は、1つ以上の開示した化合物の製剤的に許容可能な製剤をこれらが必要な患者に投与することを含む。また、加齢と関係がある記憶欠損、統合失調症、特殊な学習障害、発作、脳卒中後のけいれん、脳虚血、低血糖、心停止、てんかん、片頭痛、並びにハンチントン舞踏病、パーキンソン病及びアルツマイマー病を患っている患者を治療する方法が企図される。
【0143】
企図される他の方法は、脳虚血、脳卒中、脳外傷、脳腫瘍、急性神経障害性疼痛、慢性の神経障害性疼痛、睡眠障害、薬剤依存、抑うつ症、特定の視覚障害、エタノール禁断症、不安症、記憶及び学習障害、自閉症、てんかん、AIDS認知症、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、フリードライヒ運動失調症、ダウン症候群、脆弱X症候群、結節性硬化症、オリーブ橋小脳萎縮症、脳性麻痺、薬剤誘発性視神経炎、末梢神経障害、脊髄病、虚血型網膜症、糖尿病性網膜症、緑内障、心停止、行動障害、衝動統制障害、アルツマイマー病、初期アルツマイマー病に伴う記憶喪失、注意欠陥障害、ADHD、統合失調症、オピエートの改善、ニコチン中毒、エタノール添加、脳外傷、脊椎損傷、外傷後ストレス症候群、及びハンチントン舞踏病の治療を含む。
【0144】
さらにもうひとつの態様では、鎮痛を向上させ、動物に無痛覚をもたらす方法が提供される。
【0145】
ある特定の実施形態では、統合失調症を治療する方法が提供される。本明細書に企図される方法及び組成物を用いて、例えば、妄想型統合失調症、解体型統合失調症(すなわち、破瓜型統合失調症)、緊張病型統合失調症、識別不能型統合失調症、残存型統合失調症、統合失調症後抑うつ症、及び単純型統合失調症を治療することができる。本明細書に企図される組成物を用いて、分裂情動性障害、妄想性障害、短期精神病性障害、共有妄想障害、及び妄想または幻覚を伴う精神病性障害などの精神病性障害も治療することができる。
【0146】
妄想型統合失調症は、妄想または幻聴がみられるが、思考障害、解体した行動、または感情の平板化はみられないものと特徴づけることができる。妄想は、被害及び/または誇大妄想とすることができるが、これに加えて、嫉妬、宗教性、または身体化などの他のテーマもみられるものとすることができる。
【0147】
解体型統合失調症は、思考障害及び平板な感情がともにみられるものと特徴づけることができる。
【0148】
緊張病型統合失調症は、対象がほとんど身体を動かさない、または激越性の目的のない動きを示すものと特徴づけることができる。症状には、緊張病性昏迷及び蝋屈症を含むことができる。
【0149】
識別不能型統合失調症は、精神病性症状がみられるが妄想型、解体型、または緊張病型の基準には合わないものと特徴づけることができる。
【0150】
残存型統合失調症は、低強度の陽性症状だけがみられるものと特徴づけることができる。
【0151】
統合失調症後抑うつ症は、いくつかの低レベルの統合失調症症状が、依然としてみられる可能性があり、統合失調症の後にうつ病エピソードが現れるものと特徴づけることができる。
【0152】
単純型統合失調症は、精神病性エピソードの病歴がなく、陰性症状が目立つ潜行性及び進行性発症と特徴づけることができる。
【0153】
いくつかの実施形態では、限定されないが、双極性障害、境界性人格障害、薬物中毒、及び薬剤誘発性精神疾患を含む、他の精神障害にみられる可能性がある精神病性症状を治療するための方法が、提供される。
【0154】
もうひとつの実施形態では、例えば、妄想性障害にみられる可能性がある妄想(例えば、「非奇態」)を治療する方法が提供される。
【0155】
また、限定されないが、社会的不安障害、回避性人格障害、及び分裂病型人格障害を含む状態の社会的ひきこもりを治療する方法が提供される。
【0156】
さらに、強迫性障害(OCD)を治療する方法が提供される。
【実施例】
【0157】
以下の実施例は、説明目的のためだけに提供され、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0158】
実施例1−GLYX−13−パルチミン酸錯体(NRX−3001)の調製
スキームA GLYX−13及びパルチミン酸の錯体形成
RBフラスコ中で、30分間、室温で、MeOH(5mL)中のGLYX−13(41.3mg、1mmol)及びパルチミン酸(76.8mg、3mmol)を撹拌した。室温で、メタノールを除去し、その後、粗化合物に、ジエチルエーテルを添加した。室温で、15分間、ジエチルエーテル中の粗化合物を撹拌した。有機溶媒を蒸留除去し、融点が50〜60℃である自由流動性固体を得た。
1H NMR、HPLC、PXRD、DSC及びTGAによって固体化合物を分析した。
【0159】
実施例2−GLYX−13−N−p−トシルグリシン錯体(NRX−3002)の調製
スキームB GLYX−13及びN−p−トシルグリシンの錯体形成
RBフラスコ中で、30分間、室温で、MeOH(5mL)中のGLYX−13(41.3mg、1mmol)及びN−P−トシルグリシン(22.9mg、1mmol)を撹拌した。室温で、メタノールを除去し、その後、粗化合物に、ジエチルエーテルを添加した。室温で、15分間、ジエチルエーテル中の粗化合物を撹拌した。有機溶媒を蒸留除去し、融点が90〜110℃である自由流動性固体を得た。IR、
1H NMR、HPLC、PXRD、DSC及びTGAによって固体化合物を分析した。
【0160】
実施例3−GLYX−13−ステアリン酸錯体(NRX−3003)の調製
スキームC GLYX−13及びステアリン酸の錯体形成
RBフラスコ中で、30分間、室温で、MeOH(5mL)中のGLYX−13(41.3mg、1mmol)及びステアリン酸(85.2mg、3mmol)を撹拌した。室温で、メタノールを除去し、その後、粗化合物に、ジエチルエーテルを添加した。室温で、15分間、ジエチルエーテル中の粗化合物を撹拌した。有機溶媒を蒸留除去し、融点が55〜90℃である自由流動性固体を得た。IR、
1H NMR、HPLC、PXRD、DSC及びTGAによって固体化合物を分析した。
【0161】
実施例4−GLYX−13−N−アセチル−L−フェニルアラニン錯体(NRX−3004)の調製
スキームD GLYX−13及びN−アセチル−L−フェニルアラニンの錯体形成
RBフラスコ中で、30分間、室温で、MeOH(5mL)中のGLYX−13(41.3mg、1mmol)及びN−アセチル−L−フェニルアラニン(41.4mg、2mmol)を撹拌した。室温で、メタノールを除去し、その後、粗化合物に、ジエチルエーテルを添加した。室温で、15分間、ジエチルエーテル中の粗化合物を撹拌した。有機溶媒を蒸留除去し、融点が90〜120℃である自由流動性固体を得た。IR、
1H NMR、HPLC、PXRD、DSC及びTGAによって固体化合物を分析した。
【0162】
1H NMR:(400MHz、DMSO):
図1は、NRX−3004の
1H NMRスペクトルを示す。
【0163】
IR:
図2は、NRX−3004のIRスペクトルを示す。
【0164】
実施例5−GLYX−13−N−アセチル−L−ロイシン錯体(NRX−3005)の調製
スキームE GLYX−13及びN−アセチル−L−ロイシンの錯体形成
RBフラスコ中で、30分間、室温で、MeOH(5mL)中のGLYX−13(41.3mg、1mmol)及びN−アセチル−L−ロイシン(34.6mg、2mmol)を撹拌した。室温で、メタノールを除去し、その後、粗化合物に、ジエチルエーテルを添加した。室温で、15分間、ジエチルエーテル中の粗化合物を撹拌した。有機溶媒を蒸留除去し、融点が90〜110℃である自由流動性固体を得た。IR、
1H NMR、HPLC、PXRD、DSC及びTGAによって固体化合物を分析した。
【0165】
実施例6−GLYX−13−N−ベンゾイル−L−ロイシン錯体(NRX−3006)の調製
スキームF GLYX−13及びN−ベンゾイル−L−ロイシンの錯体形成
RBフラスコ中で、30分間、室温で、MeOH(5mL)中のGLYX−13(41.3mg、1mmol)及びN−ベンゾイル−L−ロイシン(23.5mg、1mmol)を撹拌した。室温で、メタノールを除去し、その後、粗化合物に、ジエチルエーテルを添加した。室温で、15分間、ジエチルエーテル中の粗化合物を撹拌した。有機溶媒を蒸留除去し、融点が90〜110℃である自由流動性固体を得た。IR、
1H NMR、HPLC、PXRD、DSC及びTGAによって固体化合物を分析した。
【0166】
実施例7−GLYX−13−2−(4−ニトロベンズアミド)−3−フェニルプロパン酸錯体(NRX−3007)の調製
スキームG GLYX−13及び2−(4−ニトロベンズアミド)−3−フェニルプロパン酸の錯体形成
RBフラスコ中で、30分間、室温で、MeOH(5mL)中のGLYX−13(41.3mg、1mmol)及び2−(4−ニトロベンズアミド)−3−フェニルプロパン酸(31.4mg、1mmol)を撹拌した。室温で、メタノールを除去し、その後、粗化合物に、ジエチルエーテルを添加した。室温で、15分間、ジエチルエーテル中の粗化合物を撹拌した。有機溶媒を蒸留除去し、融点が90〜110℃である自由流動性固体を得た。IR、
1H NMR、HPLC、PXRD、DSC及びTGAによって固体化合物を分析した。
【0167】
実施例8−GLYX−13−4−メチル−2−(4−ニトロベンズアミド)−ペンタン酸錯体(NRX−3008)の調製
スキームH GLYX−13及び4−メチル−2−(4−ニトロベンズアミド)−ペンタン酸の錯体形成
RBフラスコ中で、30分間、室温で、MeOH(5mL)中のGLYX−13(41.3mg、1mmol)及び4−メチル−2−(4−ニトロベンズアミド)ペンタン酸(28mg、1mmol)を撹拌した。室温で、メタノールを除去し、その後、粗化合物に、ジエチルエーテルを添加した。室温で、15分間、ジエチルエーテル中の粗化合物を撹拌した。有機溶媒を蒸留除去し、融点が80〜110℃である自由流動性固体を得た。IR、
1H NMR、HPLC、PXRD、DSC及びTGAによって固体化合物を分析した。
【0168】
1H NMR:(400MHz、DMSO):
図3は、NRX−3008の
1H NMRスペクトルを示す。
【0169】
実施例9−パルチミン酸に結合したGLYX−13(NRX−7005)の調製
スキームI NRX−7005の合成
DMF(5mL)中でGLYX−13(58mg、1.4mmol)、パルチミン酸(30mg、1.17mmol)、及びDIPEA(45.7mg、3.5mmol)を溶解し、0℃に冷却した。0℃で、上記の反応混合物にHATU(111mg、2.93mmol)を添加した。室温で、12時間、反応混合物を撹拌した。出発材料の生成後、水(2x5mL)で、反応混合物を希釈した。エチルアセテート(2x25mL)で、水性層を抽出し、ブライン溶液(25mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶媒の気化により粗生成物を得て、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュのシリカゲル、ヘキサン中の20%EtOAc)によって精製し、ガム固体として、パルチミン酸が結合したGLYX−13である、20mgのNRX−7005を生成した。
【0170】
1H NMR:(400MHz、CDCl
3):
図4は、NRX−7005の
1H NMRスペクトルを示す。
【0171】
質量m/z:652.5[M
++1]
【0172】
実施例10−2−ヒドロキシベンゾフェノンに結合したGLYX−13(NRX−7001)の調製
スキームJ NRX−7001の合成
DMF(4mL)中にGLYX−13(110mg、0.26mmol)を撹拌した溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(100μL)及び2−ヒドロキシベンゾフェノン(105mg、0.53mmol)を添加し、室温で、48時間、撹拌した。反応の完了後、減圧下で揮発物を蒸発させ、粗生成物を得た。分取HPLCによってこれを精製し、NRX−7001(50mg、32%)を得た。
【0173】
1H NMR:(400MHz、CDCl
3):δ7.71(d、1H)、7.51(d、4H)、7.28−7.18(m、6H)、6.98(d、1H)、6.82(d、1H)、6.76(d、1H)、6.66−6.61(m、1H)、5.90(d、1H)、4.58(t、2H)、4.44(t、4H)、4.37−4.30(m、2H)、4.09(q、2H)、3.92(m、1H)、3.82−3.54(m、5H)、3.50−3.41(m、2H)、2.85−2.81(m、1H)、1.62(m、5H)、1.39−1.22(m、6H).
【0174】
質量m/z:594.3[M
++1]
【0175】
実施例11−NRX−7018の調製
スキームK NRX−7018の合成
NRX−7002−1の合成
1,4−ジオキサン(5mL)中のGLYX−13(100mg、0.24mmol)の溶液に、(Boc)
2O(0.08mL、0.36mmol)及びTEA(0.06mL、0.48mmol)を添加し、16時間、室温で、撹拌した。TLCによって示される出発材料の生成後、減圧下で、揮発物を蒸発させ、n−ヘキサンと研和して、白色固体としてNRX−7002−1(110mg、90%)を得た。
【0176】
NRX−7018−1の合成
THF(8mL)中にNRX−7002−1(250mg、0.487mmol)を撹拌した溶液に、周囲温度で、4−ペンテン酸(146mg、0.16mL、1.46mmol)を添加した。同じ反応混合物に、ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、2.92mmol)、続いてEDC.HC1(372mg、1.949mmol)及び触媒量のDMAPを添加し、一晩、撹拌を継続した。減圧下で、揮発物を除去し、エチルアセテート(25mL)中に残留物を溶解し、水(2x10mL)、5%水性クエン酸溶液(2x10mL)、5%炭酸水素ナトリウム溶液(1x15mL)及びブライン(10mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で有機層を乾燥させ、in vacuoで濃縮し、白色固体としてNRX−7018−1(290mg、収率87%)を得た。
【0177】
NRX−7018−2の合成
DCM(600mL)中にNRX−7018−1(200mg、0.295mmol)を撹拌した溶液に、周囲温度で、第1世代グラブス触媒(5mol%)を添加した。周囲温度で、3日間、反応混合物を撹拌した。反応の完了後、DCMを30mLまで濃縮し、セライトパッドを介して濾過し、DCM(30mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、粗反応混合物を得た。溶離剤としてDCM中の5%メタノールを用いたカラムクロマトグラフィーによって粗化合物を精製し、NRX−7018−2(310mg、収率88%)を得た。
【0178】
NRX−7018−3の合成
メタノール(8mL)中にNRX−7018−2(200mg、0.308mmol)を撹拌した溶液に、室温で、10%パラジウム炭素(20mg)を添加した。水素圧力下で、18時間、撹拌を継続した。反応の完了後、セライトパッド上で反応塊を濾過し、メタノール(20mL)で洗浄し、減圧下で、濾液を濃縮した。シリカゲル(100〜200メッシュ)及び溶離剤としてのDCM中の3%メタノールを用いたカラムクロマトグラフィー上で、粗化合物を精製し、オフホワイトの固体としてNRX−7018−3(60mg、収率30%)を得た。
【0179】
NRX−7018の合成
DCM(2.4mL)中にNRX−7018−3(55mg、0.084mmol)を撹拌した溶液に、0℃で、5%メタノールHCl(0.6mL)を添加し、ゆっくりと溶液を室温まで加熱し、2時間、撹拌した。反応の完了後、減圧下で、過剰揮発物を除去した。ジエチルエーテルと粗化合物を研和し、in vacuoで乾燥させ、白色固体としてNRX−7018(50mg、収率89.4%)を得た。
【0180】
1H NMR:(400MHz、CD
3OD):δ5.48(s、1H)、5.31−5.26(m、2H)、4.68(s、1H)、4.57−4.46(m、3H)、4.17(s、1H)、3.82−3.30(m、5H)、2.33(d、6H)、2.06(d、5H)、1.92(s、1H)、1.62(m、5H)、1.39−1.22(m、11H).
【0181】
質量m/z:552.3[M
++1]
【0182】
実施例12−[
3Η]MK−801結合アッセイ
この実施例は、候補NMDA受容体モジュレーターのアゴニスト及び/またはアンタゴニスト特性を評価するために用いることができる[
3Η]MK−801結合アッセイを示す。
【0183】
Moskal et al.(2001)「The use of antibody engineering to create novel drugs that target Nmethyl−D−aspartate receptors,」Curr. Drug Targets,2:331−45に記載されるようにラットの前脳から粗シナプス膜を調製した。麻酔なしでギロチンによってオス2〜3ヵ月齢のオスラットを断頭し、脳をすばやく(約90秒)除去し、氷冷プラットホーム上で大脳皮質及び海馬の全部を切り出し、ドライアイス上で凍結させ、−80℃で保存した。20体積のBrinkman Polytronによる氷冷5mM トリス−HCl pH7.4中で、試料を均質化し、20分間、4℃で、48,000xgでペレット化し、上記のとおり、さらに3回洗浄した。その後、5mM EDTA及び15mMトリス−HCl pH7.4中で膜を再懸濁させ、1時間、37℃で、インキュベートし、48,000xgで20分間、4℃で、膜をペレット化し、液体窒素中で急速凍結し、−80℃で保存した。実験の日に、室温で、膜を融解し、氷冷5mM トリス−HCl(pH7.4)中で、上記のとおり、さらに7回洗浄した。最後の洗浄後、アッセイ緩衝液(5mMトリス−アセテート pH7.4)中で、膜を再懸濁させ、BCAアッセイによってタンパク質含量を測定した。
【0184】
Urwyler et al.(2009),「Drug design,in vitro pharmacology,and structure−activity relationships of 3−acylamino−2−aminopropionic acid derivatives,a novel class of partial agonists at the glycine site on the N−methyl−D−aspartate (NMDA) receptor complex,」J.Med.Chem、52:5093−10に記載されたとおり、[
3Η]MK−801結合アッセイを実施した。50μΜグルタメートとさまざまな濃度の試験化合物(10
-3〜10
-17M)ともに、15分間、23℃で膜タンパク質(200μg)をインキュベートした。その後、非平衡状態下で、[
3Η]MK−801(5mM;22.5Ci/mmol)とともに、15分間、23℃で、アッセイチューブをインキュベートし、続いて、Brandel M−24R Cell Harvesterを用いたWhatman GF/Bフィルターを介して濾過した。その後、アッセイ緩衝液(5mMトリス−アセテートPH7.4)で、3回、チューブを洗浄し、液体シンチレーションによってフィルターを分析し、毎分崩壊数(DPM)を計算した。グリシンリガンドの非存在下及び30μΜの5,7−ジクロロキヌレン酸(5,7−DCKA)の存在下でゼロレベルを測定した。1mMグリシンの存在下で最大刺激を測定した。全試料に50μΜグルタメートが存在した。
【0185】
各データポイント(すなわち、試験化合物の単一濃度)に対して、以下の式によって%最大[
3Η]MK−801結合を計算した。
【0186】
%最大[
3Η]MK−801結合=((DPM(
試験化合物)−DPM
5,7-DCKA)/(DPM
1mMグリシン−DPM
5,7-DCKA))x100%
【0187】
それぞれの化合物の有効性は、[
3Η]MK−801結合の増加%として表され、Graph Pad Prismを用いて、データを、「log(アゴニスト)対反応(3つのパラメーター)」方程式に当てはめることによって計算され、試験化合物の有効性が、最も適合する値である。
【0188】
実施例13−NMDA受容体(NMDAR)電流
この実施例は、試験化合物のNMDAR電流への作用を測定するためのアッセイを示す。
【0189】
Zhang et al.(2008)「A NMDA receptor glycine site partial agonist,GLYX−13,simultaneously enhances LTP and reduces LTD at Schaffer collateral−CAl synapses in hippocampus,」Neuropharmacology、55:1238−50に記載されたとおり、14〜18日齢のスプレーグドーリーラットの海馬薄片上で実験を実施した。NMDAR依存性興奮性シナプス後電流(EPSC)を薬理学的に分離するために、0mM[Mg2+]及び3mM[Ca2+]、と10μΜビククリン及び20μΜ CNQXを含有するACSF(人工脳脊髄液)と灌流された薄片中の−60mVでクランプされたCA1錐体ニューロン電圧から全細胞の記録を得た。さまざまな濃度の試験化合物(10nM〜1μΜ)を灌流し、30秒毎に1回、単一電気パルス(80μs持続)でシェファー側副繊維を刺激した。NMDAR EPSCは、長期上昇及び減衰時間で特徴づけられ、NMDAR特異的アンタゴニストD−2−アミノ−5−ホスホノペンタン酸(D−AP5;50μΜ)の灌流によって、各実験の終わりに完全に遮断した。ベースライン値からのNMDAR電流の増加%として、試験化合物の有効性を計算した。ベースライン値は、試験化合物を適用する前のNMDAR電流として、測定した。
【0190】
実施例14−長期増強(LTP)アッセイ
この実施例は、試験化合物のLTPへの作用を測定するためのアッセイを示す。
【0191】
インターフェイスレコーディングチャンバーに14〜18日齢のスプレーグドーリーラットの海馬薄片を移動し、32±0.5℃で、酸素化ACSFと、3ml/分で、連続的に灌流した。薄肉ホウケイ酸ガラス(ACSFの充填後、1〜2ΜΩ)で低抵抗記録電極を作成し、及び興奮性シナプス後場電位(fEPSP)を記録するために、CA1領域の放線層中のシェファー側副末端部位の尖端樹状領域に挿入した。双極性ステンレス刺激電極(FHC Co.)をCA3放線層中のシェファー側副交連繊維上に置き、30秒毎に1回、(50〜100pA;100ms持続)、およそ最大半値のfEPSPを引き起こすために、定電流刺激強度を調節した。20%〜80%の最大陰性偏向からの線形補間によってfEPSP傾きを測定し、実験を開始する前に少なくとも10分間、傾きが±10%以内で安定していることを確認した。対照(ビヒクル)、未処理薄片、または試験化合物(10nM〜100μΜ)で事前処理した薄片中のシェファー側副−CA1シナプスの高周波刺激トレイン(3xl00Hz/500ms;アロー)によって長期増強(LTP)を誘導した。Multiclamp700B増幅器を用いてシグナルを記録し、Digidata1322(Axon Instruments、Foster City、CA)でシグナルをデジタル化した。IBM互換パーソナルコンピューターでpClampソフトウエア(バージョン9、Axon Instruments)を用いてデータを分析した。ビヒクルと比べた試験化合物で事前処理した薄片の測定した長期増強の増加%として有効性を計算した。
【0192】
実施例15−ポーソルト試験
この実施例は、抗うつ活性について試験化合物を評価するためのポーソルト試験を示す。
【0193】
Burgdorf et al.(2009)「The effect of selective breeding for differential rates of 50−kHz ultrasonic vocalizations on emotional behavior in rats,」Devel.PsychobioL、51:34−46に記載されたとおり、実験を実施した。試験前に盲検で、試験1時間前に、オススプレーグドーリーラット(2〜3ヵ月齢)に試験化合物(0.3〜30mg/kg;尾静脈注射により静脈内に、または強制胃管栄養による経口で)またはビヒクル(滅菌生理食塩水1ml/kg、または2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−1−オンのDMSO 1ml/kg)を投与した。試験の日に、室温(23℃±0.5℃)で、5分間、30cmまで水道水を充填した高さ46cmx直径20cmクリアガラスチューブに、動物を入れた。各水泳セッション後に、実験実施者が全動物をタオル乾燥した。他の動物に変えるごとに水を交換した。動物をビデオテープに録画し、盲検実験実施者が、浮遊行動の総持続時間(秒)(水上に動物の頭を維持するために必要な最小限の動きと定義される)を定量化した。
【0194】
均等物
当業者であれば、通常の実験だけを用いて、本明細書に記載した本発明の特定の実施形態と均等である多くのものを認識する、または確かめることができる。このような均等物は、以下のクレームに包含されることを意図している。
【0195】
参照による組み入れ
特許、公開された特許出願書、ウェブサイト、及び本明細書に記載した他の参考文献のすべての全内容は、参照によりその全体が明確に本明細書に組み入れられる。