(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
最小電源電圧を決定することが、電圧のヘッドルーム値を、前記レーザダイオードを前記最大電流駆動値で駆動する時に結果として生じるレーザダイオード電圧に加算することを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0005】
詳細な説明
以下の詳細な説明では、発明の様々な実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。これらの実施形態の説明は、当業者が本発明を実施することを可能にするに足る詳細なものである。本発明の様々な実施形態は、異なるものではあるが、必ずしも互いに排他的なものではない点は理解されるべきである。例えば、1つの実施形態に関連して記述される特定の特徴、構造または特性は、本発明の範囲を逸脱することなく、他の実施形態において実現されることができる。さらに、開示される各実施形態における個々の要素の位置または配置が、本発明の範囲を逸脱することなく変更され得ることも理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味に捉えられるべきものではなく、本発明の範囲は、適正に解釈される添付の請求項、ならびに請求項が権利を有する等価物の全範囲によってのみ規定される。図面において、類似の数字は、幾つかの図を通じて同じ、または類似の機能を指す。
【0006】
図1は、本発明の様々な実施形態による走査型レーザプロジェクタを示す。走査型レーザプロジェクタ100は、ビデオ処理用構成要素102と、プログラマブル電圧源120(programmable voltage source、プログラム制御可能な電圧源)と、光源130と、走査ミラー162を有する微小電子機械システム(MEMS)装置160と、ミラー駆動回路116とを含む。走査型レーザプロジェクタ100は、案内用光学素子134および136(guide optic)も含む。
【0007】
作動中、ビデオ処理用構成要素102は、処理101(node、送受信局)上でビデオデータを受信し、かつ処理107上で、ピクセルが表示されるべきときに光源130を駆動するために使用されるピクセル駆動値を生成する。処理101上のビデオデータは、典型的には直線格子上のピクセルデータと共に受信される画像ソースデータを表すが、これは、必須ではない。例えば、処理101上のビデオデータは、任意の解像度(例えば、640×480、848×480、1920×1080)におけるピクセル格子を表してもよい。走査型レーザプロジェクタ100は、符号180に示されるラスターパターンを走査する走査型プロジェクタである。ラスターパターンは、必ずしも画像ソースのデータにおける直線格子と位置合わせせず、かつビデオ処理用構成要素102は、ラスターパターン上の適切な点に表示される表示ピクセルデータを生成するように動作する。例えば、実施形態によっては、ビデオ処理用構成要素102は、ラスターパターンの走査軌道に沿って表示ピクセル値を決定するために、ソース画像データにおけるピクセル間を垂直かつ/または水平に補間する。
【0008】
光源130は、ビデオ処理用構成要素102から出力されるピクセルの駆動値を受信し、かつこれに応答して、所定の無彩色スケール値(grayscale values)を有する変調された光ビームを生成する。光源130は、単色であっても、複数の異なるカラー光源を含んでもよい。例えば、実施形態によっては、光源130は、赤、緑および青の光源を含む。これらの実施形態において、ビデオ処理用構成要素102は、赤、緑および青の光源の各々に対応するピクセル駆動値を出力する。
【0009】
実施形態によっては、光源130は、1つまたは複数のレーザ光生成手段を含んでもよい。例えば、実施形態によっては、光源130は、レーザダイオードを含んでもよい。これらの実施形態において、光源130は、駆動信号を受け入れかつ/または調整するドライバ回路も含んでもよい。例えば、ドライバ回路は、デジタル−アナログ(D/A)変換器、トランスインピーダンス増幅器、結合回路、バイアス回路、スイッチおよびこれらに類似するものを含んでもよい。光源130からの変調光ビームは、案内光学素子134、136を介してミラー162へ方向づけられる。光源130とミラー162との間の光路内には、あらゆるタイプの光学素子が包含されてもよい。例えば、走査型レーザプロジェクタ100は、コリメーティングレンズ、ダイクロイックミラーまたは他の任意の適切な光学素子を含んでもよい。
【0010】
走査ミラー162は、光源130から変調光ビームを受けるように位置合わせされる。実施形態によっては、走査ミラー162は、少なくとも1つの軸上を正弦波的に走査する正弦波走査ミラーである。さらに、実施形態によっては、走査ミラー162は、前後に走査し、かつゼロ位相値および正負ビデオ範囲位相値を介して掃引する瞬間的な走査位相を有する。
【0011】
走査ミラー162は、ミラー駆動回路116から処理193上で受けとる電気刺激に応答して、2軸上で光を偏向する。2軸上を移動しながら、走査ミラー162は、光源130から提供される光を反射する。反射される変調された光ビームは、ラスターパターンを掃引し、かつ光ビームの変調に伴って個々のピクセルを描画(paint)し、結果的に位置180に画像が表示される。走査ミラー162により掃引されるラスターパターンの形状は、その2軸上のミラー動作の関数である。
【0012】
MEMS装置160は、光を二次元で走査する走査ミラーアセンブリの一例である。実施形態によっては、走査ミラーアセンブリは、二次元(例えば、2軸上)で走査する単一のミラーを含む。あるいは、幾つかの実施形態において、MEMS装置160は、一方が1つの軸に沿ってビームを偏向しかつ他方が第1の軸に対してほぼ垂直である第2の軸に沿ってビームを偏向する、2つの走査ミラーを含むアセンブリであってもよい。
【0013】
実施形態によっては、MEMS装置160およびミラー駆動回路116は、フィードバックループの閉ループによって動作する。例えば、MEMS装置160は、ミラー位置に関する情報を提供する同期信号を生成する1つまたは複数のセンサを含んでもよい。同期信号は、走査ミラー162の水平掃引ごとに既知の回数遷移する(transition)水平同期信号であっても、走査ミラー162の垂直掃引ごとに既知の回数遷移する垂直同期信号であってもよい。ミラー駆動回路116は、同期信号を受信し、かつこれに応答して処理193上の駆動信号を調整してもよい。また、ミラー駆動回路116は、ビデオ処理用構成要素102へミラー位置情報を提供してもよく、ビデオ処理用構成要素102は、この情報を利用して、光源130へ提供されるピクセルの駆動値を計時してもよい。
図1では、これらのフィードバックループの詳細が省略されている。
【0014】
ミラー駆動回路116は、任意の適切な方式で実現することができる。例えば、幾つかの実施形態において、ミラー駆動回路116は、位相比較器、電圧制御式発振器、周波数逓倍器および/または分割器およびこれらに類似するものを有する位相ロックループ回路を含む。ミラー駆動回路116が実現されるこの方式は、本発明を限定するものではない。
【0015】
ビデオ処理用構成要素102は、ピクセルバッファ106と、先読み回路104(look−ahead circuit、先行回路、予測回路)とを含む。作動中、ピクセルバッファ106は、将来のある時点で光源を駆動するために使用されるピクセル駆動値を記憶する。例えば、実施形態によっては、ピクセルバッファ106は、ピクセルの1つまたは複数のビデオフレームを記憶する。これらの実施形態において、ピクセルバッファ106のコンテンツは、将来のビデオフレームに表示されるピクセルを表す。また、例えば、実施形態によっては、ピクセルバッファ106は、ピクセルの1つまたは複数のビデオラインを記憶する。これらの実施形態において、ピクセルバッファ106のコンテンツは、将来のビデオラインに表示されるピクセルを表す。
【0016】
実施形態によっては、ピクセルバッファ106は、1つまたは複数のデジタルメモリデバイスによって具現化される。例えば、一次元データアレイまたは二次元データアレイを保持するために、ランダムアクセスメモリデバイスが使用されてもよい。また、例えば、ピクセルバッファ106を実現するために、レジスタアレイが使用されてもよい。実施形態によっては、ピクセルバッファ106は、複数の機器により同時にアクセスすることのできるデュアルポートメモリデバイスを用いて具現化される。
【0017】
先読み回路104は、将来の最大ピクセル駆動値(および関連する最大レーザダイオード駆動電流値)を決定するために、ピクセルバッファ106内の範囲で、遅れることなく(in time)「先読み、先行(look−ahead)」する。次に、先読み回路104は、将来のピクセルを表示する際に光源130へ供給する適切な電源電圧を決定する。実施形態によっては、先読み回路104は、将来のピクセルを表示する時の光源130の適正な動作のために必要な最小電源電圧を決定する。これらの実施形態において、最小電源電圧は、必要とされるレーザダイオードの接合電圧(junction voltage)と、任意のドライバ回路の動作に対応するためのヘッドルーム値(headroom value、歪みをおこすまでの余裕値)との和に等しい。
【0018】
先読み回路104は、処理105上のプログラマブル電圧源120へ電源電圧値を「プログラムされた値」として提供する。プログラム値は、プログラマブル電圧源に命令するために使用されるデジタル値であっても、プログラマブル電圧源が整合するように設計されるアナログ電圧値であってもよい。
【0019】
作動中、プログラマブル電圧源は、処理105上で受け取るプログラムされた値に応答して、電源電圧VDDを生成する。後にさらに説明するように、本発明の様々な実施形態は、将来のビデオコンテンツに応答してレーザ光源へ提供される電源電圧を修正することにより、多大な電力を節約する。
【0020】
プログラマブル電圧源120は、本発明の範囲を逸脱することなく、任意の適切な方式で実現されることができる。例えば、プログラマブル電圧源120は、非規制のスイッチング電源であってもよい。
【0021】
図2は、本発明の様々な実施形態による、固定電源電圧(fixed power supply voltage)とプログラマブル電源電圧(programmable power supply)との比較を示すグラフである。グラフ200は、レーザダイオードが異なる電流により駆動される場合に経時的に結果として生じるレーザダイオード接合電圧220を示す。駆動電流は、経時的なピクセル駆動値に一致する。電圧ヘッドルーム240は、ドライバ回路の適正な動作に要求される、レーザダイオード接合電圧を上回る電圧値である。
【0022】
本発明の様々な実施形態は、電源電圧121を、固定電源電圧210ではなく、レーザダイオード接合電圧220と電圧ヘッドルーム240との和に等しくなるようにプログラムする。レーザ光源が、固定電源電圧210ではなくプログラマブル電源電圧121を用いて給電されると、光源にかかる電圧降下の差分に起因して省電力250が達成される。省電力は、後述する実施例において定量化される。
【0023】
図3のAからCは、本発明の様々な実施形態によるレーザ光源およびその簡略化した図を示す。光源300は、光源130(
図1)に使用され得る1つの光源例である。
図3のAを参照すると、光源300は、増幅器320と、駆動トランジスタ330(drive transistor)と、検出抵抗器(Rs)340と、レーザダイオード310とを含む。増幅器320、駆動トランジスタ330および検出抵抗器340は、アナログ電流源を作り上げる。作動中は、ピクセル駆動電圧が増幅器320の正入力へ印加され、これにより、駆動トランジスタがRsにより分割されるピクセル駆動電圧に等しい電流Idを導く。
【0024】
図3のBは、駆動トランジスタ330を等価抵抗Rxで置換し、かつ
図3のCは、RxとRsを結合等価抵抗Rxsとして結合している。レーザダイオード310が電流Idで駆動されると、レーザダイオードをとおして電圧Vdが生じる(result across)。Vxsは、Rxsを通して降下(drop across)されなければならない電圧であるVDD−Vdを表す。Vxsが駆動トランジスタ330の適正な動作をサポートするために必要なものよりも大きい範囲にある限り、電力は浪費される。本発明の様々な実施形態は、電力を節約するためにビデオコンテンツの関数として変化するようにVDDをプログラムする。
図3に示されているようなVDDは、プログラマブル電源電圧121(
図1、
図2)に相当する。
【0025】
図4は、本発明の様々な実施形態による、ある典型的なレーザダイオードI−V曲線を示す。曲線400は、仮定の赤色レーザダイオードの特性曲線であるが、様々な製造業者による多くの異なるダイオードも極めて類似する特性を示す。異なる波長の色を放射するレーザダイオードも、類似の特性を示すが、電圧および電流の縮尺(scale)が異なる場合がある。サンプル曲線400は、論考のために例示されていて、如何なる場合も、発明の範囲を限定するためのものではない。
【0026】
この分析の残りの部分は、曲線400がレーザダイオード310(
図3A)の特性を表すことを想定している。実質的に線形の曲線の場合、レーザダイオード接合電圧(V
d)は、
【数1】
として概算することが可能である。ここで、kは、傾きであり、かつV
0は、y−切片である。
図4の実施例において、これは、次式のようになる。
【数2】
【0027】
レーザダイオード電圧は、駆動電流の関数であって、その逆ではない点に留意することは重要である。ダイオードに亘る電圧(V
d)は、駆動電流の変動に伴って経時的に変化する。
【0028】
図5は、本発明の様々な実施形態による省電力のグラフを示す。光源内で放散される電力は、
【数3】
と表すことができる。ここで、Pは、レーザ駆動装置上で消費される合計電力であり、Iは、レーザ電流であり、P
xsは、等価電流制御抵抗およびアナログレーザ駆動装置内で電力を節約できる唯一の場所であるサンプリング抵抗器上で消費される電力であり、kは、レーザI−V曲線の傾きである。
【0029】
P
xsは、次式のように表すことができる。
【数4】
【0030】
式(4)から、光源電源電圧がレーザダイオードの順電圧(forward voltage)降下に密接に従う場合、R
xs上で消費される電力がより少ないことが分かる。レーザ電流I
dは、ビデオコンテンツ毎に変わり、かつV
dも同様であることから、ビデオコンテンツの変化にVDDを従わせれば、アナログ電流源レーザ駆動装置上のオーバーヘッド電力損失(overhead power loss、間接的な電力損失)が低減する。
【0031】
P
xsをゼロにできるものと想定すれば(例示を目的とする近似)、可変のVDDの値から結果的に得られる省電力量を次式のように表すことができる。
【数5】
【0032】
結果的に曲線500となるサンプル計算は、最大レーザ電流が600mA用に設計されかつ定電圧V
fixが2.6Vであることを想定している。曲線500は、節約される電力が極値において少なくなる、駆動電流と省電力との間の放物線関係を示している。レーザダイオードが平均電流200mAで動作されれば、200mAにおけるダイオード電圧降下(V
d)は、1.8Vである。定光源電源電圧が2.6Vである場合、平均電力は、360mWと、直列抵抗器上のオーバーヘッド電力消費量との和である。光源電源電圧がV
dの変化に完全に追随すれば、150mWを節約することができ、または、150/360=41%の省電力を達成することができる。光源電源電圧がV
dの変化に完全には追随せず、追随係数75%が想定されていれば、省電力は、31%になる。
【0033】
図6は、本発明の様々な実施形態による先読み回路の詳細を示す。先読み回路600は、先読み回路104(
図1)の一実装例である。先読み回路600は、カウンタ610と、モジュロ演算子620(modulo operator)と、ピーク検出器630と、電流電圧マッピング回路632と、加算器640と、デジタル−アナログ変換器650とを含む。
【0034】
作動中、カウンタ610は、ピクセルバッファ106内の個々の将来のピクセルを計数しかつアドレス指定する。これに応じて、ピクセルバッファ106は、将来のピクセル値をピーク検出器630へ提供する。ピクセルバッファ106は、ピクセル値を、輝度値(luminance value)、明度値(brightness value)、駆動電流値、または、最終的に光源の電圧値へマッピングすることが可能な他の任意のタイプの値として記憶してもよい。
【0035】
ピーク検出器630は、「ウィンドウサイズ」によって特定される将来の期間(time period、時間周期)に亘る将来のピークピクセル値を決定する。モジュロ演算子は、カウンタ値がウィンドウサイズによって割り切れる度毎にピーク検出器をリセットする。これは、ウィンドウサイズにより特定される将来のピクセルグループ毎に新しいピークが検出されている
図7に示されている。
【0036】
幾つかの実施形態において、ウィンドウサイズは、単一のビデオラインに相当する。これらの実施形態では、プログラマブル電圧源がビデオライン毎に一回変化する。他の実施形態において、ウィンドウサイズは、ビデオラインより少ない。これらの実施形態では、プログラマブル電圧源がライン毎に複数回変化する。さらなる実施形態において、ウィンドウサイズは、ビデオフレームに等しい。これらの実施形態では、プログラマブル電圧源がビデオフレーム毎に一回変化する。
【0037】
ピーク検出器630は、将来のピークピクセル値を電流電圧マッピング回路(I/V MAP)632へ提供する。幾つかの実施形態において、I/V MAP632は、将来のピクセル値をレーザダイオード電圧値へマッピングする。例えば、再度
図4を参照すると、実施形態によっては、I/V MAP632は、200mAを1.8Vへマッピングする。他の実施形態では、I/V MAP632は、ピクセルバッファ106に記憶されている輝度値または他のタイプの値を電圧値へマッピングする。
【0038】
加算器640は、電圧のヘッドルーム値を、I/V MAP632により提供される電圧値に加算する。これは、プログラマブル電源電圧121(
図1、
図2)に到達するためにレーザダイオード接合電圧220(
図2)へ加算される電圧ヘッドルーム240(
図2)に相当する。デジタル−アナログ変換器650は、加算器640からの出力をアナログ電圧に変換し、かつこれをプログラマブル電源へプログラム値105として提供する。
【0039】
幾つかの実施形態において、I/V MAP632は、ピクセルバッファ106のコンテンツをプログラム値へ直にマッピングし、加算器640が省略される。他の実施形態において、ピクセルバッファ106は、プログラムされた電源値を将来のピクセル値と共に包含し、ピーク検出器630がプログラムされたピーク値を直に見出す。これらの実施形態では、I/V MAP632および加算器640が省略されてもよい。
【0040】
先読み回路600は、適切なあらゆる方法で実現されることができる。例えば、幾つかの実施形態において、先読み回路600は、デジタルカウンタ、比較器、加算器およびこれらに類似するものを含む特定用途向け集積回路(ASIC)の適用で実現される。また、例えば、実施形態によっては、先読み回路600は、デジタル回路ならびにデジタル−アナログ変換器650を含む混合信号ASICで実現される。
【0041】
図7は、
図6の先読み回路の動作を示す。
図7に示されているように、将来の時間周期(time period、期間)でピークピクセル値が見出される。時間周期の長さは、ウィンドウサイズによって特定されることで変化する。各時間周期内にグループ分けされるべきピクセルの数は、プログラマブル電源を変調できる速度およびシステムが許容できるスイッチングノイズの量を含む多くの要素に依存する。レーザ電流は、アナログ電流源によって制御されかつ調整されることから、電源出力上に存在するリップル電圧は何れも、必ずしもレーザ出力に結合されなくてもよい。したがって、実施形態によっては、電源電圧のリップルの仕様を緩和することができる。例えば、1つのウィンドウとしてビデオラインがグループ分けされていれば、電源は、約20kHzにおいて変調される。(弛緩された電圧リプル仕様に起因して)電源を200kHzにおいて変調できれば、別々の10の時間周期においてビデオラインをグループ分けすることができる。
【0042】
図8は、本発明の様々な実施形態による、ラインバッファと通信する先読み回路を示す。
図8が表す実施形態において、ピクセルバッファ106は、フレームバッファと、ラインバッファとを含む。フレームバッファ810は、将来のピクセルデータの1つまたは複数のビデオフレームを保持する。ラインバッファ820は、将来のピクセルデータの1つまたは複数のラインを保持する。作動中、ビデオ処理回路102(
図1)は、着信するビデオを処理し、かつフレームバッファ810を将来のフレームのピクセルデータで満たし、ラインバッファ820は、フレームバッファ810からのピクセルデータラインで周期的にロードされる。
【0043】
図8が表す実施形態において、先読み回路104は、ラインバッファ820から将来のピクセルデータを受信し、かつ将来印加する電源のプログラム値を決定する。実施形態によっては、プログラム値は、ビデオライン毎に一回変更され、他の実施形態では、プログラム値は、ビデオライン毎に複数回変更される。
【0044】
図9は、本発明の様々な実施形態による、プロセッサを含む先読み回路を示す。先読み回路900は、先読み回路104(
図1)の一実装例である。先読み回路900は、プロセッサ910と、メモリ920と、デジタル−アナログ変換器650とを含む。
【0045】
プロセッサ910は、メモリ920の状態に基づいて動作を実行することができる、任意の種類の有限状態機械であってもよい。例えば、プロセッサ910は、乗算器、加算器、カウンタ、積算器、レジスタ、マルチプレクサ、デコーダおよびこれらに類似するものを含むデジタル回路を含んでもよい。実施形態によっては、プロセッサ910は、本明細書に記述しているような先読み操作用に特別に設計されるカスタムASICの一部である。他の実施形態において、プロセッサ910は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラまたはこれらに類似するものの市販のプロセッサである。
【0046】
メモリ920は、状態情報を記憶することができる電子機器である。例えば、メモリ920は、集積回路の金属層により相互接続されるフローティングゲートトランジスタから成る記憶素子のアレイを含んでもよい。記憶素子は各々、フローティングゲート上の電荷量を変えることによって状態情報を記憶してもよい。また、例えば、メモリ920は、相補形金属酸化膜半導体(CMOS)プロセスを用いて製造されるトランジスタから成るスタティックランダムアクセスメモリセルのアレイを含んでもよい。これらの実施形態において、状態情報は、記憶された電荷を様々なトランジスタノードまたは容量性素子上で捕捉することを含む、多くの異なる機構を用いて記憶されてもよい。
【0047】
作動中、プロセッサ910は、メモリ920内の記憶された状態情報を検出し、かつこれに対する順次的な操作を実行する。例えば、プロセッサ910は、ピクセルバッファ106から将来のピクセル駆動値を要求し、ピーク値を検出しかつレーザ光源電源電圧のプログラム値を決定してもよい。実施形態によっては、プロセッサ910は、ピクセルバッファ106に記憶されるビデオデータライン当たり1つのピーク値を検出し、かつ他の実施形態では、プロセッサ910は、ピクセルバッファ106に記憶されるビデオデータライン当たり2つ以上のピーク値を検出する。
【0048】
図10は、本発明の様々な実施形態による、複数の先読み回路を有する走査型レーザプロジェクタの一部分を示す。
図10が表す実施形態は、赤、緑および青に各々1つである、別々の3つのレーザ光源を含む。また、3つの光源の各々に1つである、別々の3つのプログラマブル電圧源も含まれる。ビデオ処理回路1002は、各色毎に別個の先読み回路を含む。赤の先読み(RED L−A)回路は、赤色光源の将来のピクセルデータを観察し、青の先読み回路は、青色光源の将来のピクセルデータを観察し、かつ緑の先読み回路は、緑色光源の将来のピクセルデータを観察する。
【0049】
先読み回路は各々、1005においてプログラム値をプログラマブル電圧源へ提供し、次いで、各プログラマブル電圧源は、1021において異なる電圧を光源へ提供する。1021における電圧は、これらの電圧が導出された元の1007におけるピクセル駆動値に対応するように時間を設定される。
【0050】
図11は、本発明の様々な実施形態による方法を示すフロー図である。幾つかの実施形態において、方法1100またはその一部分は、先の図にその実施形態が示されている走査型レーザプロジェクタによって実行される。他の実施形態では、方法1100は、一連の回路または電子システムによって実行される。方法1100は、本方法を実行する特定タイプの装置によって限定されない。さらに、実施形態によっては、
図11に挙げられている幾つかの操作が方法1100から省かれる。
【0051】
図示されている方法1100は、ブロック1110で始まり、ブロック1110において、走査型レーザプロジェクタにより将来照射されるべき複数のピクセルに亘るレーザダイオードの最大電流駆動値が決定される。幾つかの実施形態において、これは、先読み回路104(
図1)、先読み回路600(
図6)または先読み回路900(
図9)等の先読み回路の動作に相当する。電流駆動値は、ピクセルバッファ106(
図1)等のピクセルバッファに記憶される。
【0052】
実施形態によっては、将来照射されるべき複数のピクセルは、ピクセルの1つのビデオラインに相当し、かつ他の実施形態において、将来照射されるべき複数のピクセルは、ピクセルの1未満のビデオラインに相当する。さらなる実施形態では、将来照射されるべき複数のピクセルは、1つのビデオデータフレームに相当する。将来照射されるべき複数のピクセルの数は、
図6および
図7に示されているように、ウィンドウサイズによって特定されてもよい。
【0053】
幾つかの実施形態において、レーザダイオード電流駆動値は、ピクセルバッファに直に記憶され、かつ先読み回路は、ピクセルバッファから電流駆動値を読み取る。他の実施形態では、輝度値がピクセルバッファに記憶され、先読み回路が輝度値を読み取り、次いでこれらをレーザダイオード電流駆動値へマッピングする。
【0054】
1120では、電流駆動装置がレーザダイオードを1110において求められる最大電流駆動値で駆動するために必要な最小電源電圧が決定される。実施形態によっては、これは、レーザダイオード電流をダイオード電圧と電圧ヘッドルーム値との和にマッピングすることに相当する。これは、単一のマッピング動作によって達成されても、アナログ電流駆動装置の適正な動作を許容すべく、まずレーザダイオード電流をダイオード電圧にマッピングし、次に電圧ヘッドルーム値を合計することによって達成されてもよい。
【0055】
1130では、電源が、1120で求められた電源電圧を提供するようにプログラムされる。電源電圧の印加は、複数のピクセルが照射される期間と一致するように計時される。これは、先読み回路がプログラマブル電圧源120(
図1)等のプログラマブル電源へプログラム値を提供することに相当する。
【0056】
図12は、本発明の様々な実施形態によるモバイル機器を示すブロック図である。
図12に示されているように、モバイル機器1200は、無線インタフェース1210と、プロセッサ1220と、メモリ1230と、走査型プロジェクタ100とを含む。走査型プロジェクタ100は、180にラスター画像をペイントする。走査型プロジェクタ100は、先行図を参照してこれまでに述べたような走査型レーザプロジェクタである。例えば、走査型プロジェクタ100は、先に述べたように、先読み回路およびプログラマブル電圧源を含んでもよい。
【0057】
走査型プロジェクタ100は、任意の画像源(image source)から画像データを受信することができる。例えば、幾つかの実施形態において、走査型プロジェクタ100は、静止画像を保持するメモリを含む。他の実施形態では、走査型プロジェクタ100は、動画像を含むメモリを含む。さらなる実施形態において、走査型プロジェクタ100は、コネクタ、無線インタフェース1210、有線インタフェースまたはこれらに類似するもの等の外部ソースから受信される像を表示する。
【0058】
無線インタフェース1210は、任意の無線送信および/または受信機能を含んでもよい。例えば、幾つかの実施形態において、無線インタフェース1210は、無線ネットワーク上で通信することができるネットワークインタフェースカード(NIC)を含む。また、例えば、実施形態によっては、無線インタフェース1210は、セルラ電話機能を含んでもよい。さらなる実施形態では、無線インタフェース1210は、全地球測位システム(GPS)受信機を含んでもよい。当業者には、無線インタフェース1210は、本発明の範囲を逸脱することなくあらゆるタイプの無線通信機能を含み得ることが理解されるであろう。
【0059】
プロセッサ1220は、モバイル機器1200における様々な構成要素と通信することができるあらゆるタイプのプロセッサであってもよい。例えば、プロセッサ1220は、特定用途向け集積回路(ASIC)供給者から入手可能な埋込み式プロセッサであっても、市販のマイクロプロセッサであってもよい。実施形態によっては、プロセッサ1220は、走査型プロジェクタ100へ画像またはビデオデータを提供する。画像またはビデオデータは、無線インタフェース1210から検索されても、無線インタフェース1210から検索されるデータから導出されてもよい。例えば、プロセッサ1220を介して、走査型プロジェクタ100は、無線インタフェース1210から直に受信される画像またはビデオを表示してもよい。また、例えば、プロセッサ1220は、無線インタフェース1210から受信される画像および/またはビデオへ加えるためにオーバーレイを提供してもよく、または、無線インタフェース1210から受信されるデータに基づいて、記憶される像を変更してもよい(例えば、無線インタフェース1210が位置座標を提供するGPS実施形態における地図表示の修正)。
【0060】
図13は、本発明の様々な実施形態によるモバイル機器を示す。モバイル機器1300は、通信能力のある、または通信能力のない手持ち式の投影機器であってもよい。例えば、実施形態によっては、モバイル機器1300は、他の機能がほとんどない、または全くない手持ち式投影機器であってもよい。また、例えば、実施形態によっては、モバイルデバイス1300は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット型コンピュータ(table computer)、全地球測位システム(GPS)受信機またはこれらに類似するものを含む、通信に使用可能な機器であってもよい。さらに、モバイル機器1300は、無線(例えば、セルラ)接続を介してより大きいネットワークへ接続されてもよく、または、この機器は、規制されていないスペクトル(例えば、WiFi)接続を介してデータメッセージまたはビデオコンテンツを受領することができる。
【0061】
モバイル機器1300は、180に光によって画像を作り出すための走査型プロジェクタ100を含む。モバイル機器1300は、他のタイプの回路も多く含んでいるが、明瞭さのために
図13では故意に省略されている。
【0062】
モバイル機器1300は、ディスプレイ1310と、オーディオポート1302と、制御ボタン1304と、カードスロット1306と、オーディオ/ビデオ(A/V)ポート1308とを含む。これらの要素は、何れも必須ではない。例えば、モバイル機器1300は、ディスプレイ1310、オーディオポート1302、制御ボタン1304、カードスロット1306またはA/Vポート1308の何れもなく、走査型プロジェクタ100のみを含んでもよい。幾つかの実施形態は、これらの要素のサブセットを含む。例えば、アクセサリプロジェクタ製品は、走査型プロジェクタ100と、制御ボタン1304とA/Vポート1308とを含んでもよい。
【0063】
ディスプレイ1310は、あらゆるタイプのディスプレイであってもよい。例えば、実施形態によっては、ディスプレイ1310は、液晶ディスプレイ(LCD)画面を含む。ディスプレイ1310は、入力機器としても使用可能であるように接触感知ディスプレイであってもよい。ディスプレイ1310は、領域180に投影される同じコンテンツまたは異なるコンテンツを常に表示してもよい。例えば、あるアクセサリプロジェクタ製品は、常に同じコンテンツを表示することができるのに対して、携帯電話の形態は、領域180にあるタイプのコンテンツを投影し、同時にディスプレイ1310に異なるコンテンツを表示してもよい。
【0064】
A/Vポート1308は、ビデオ及び/またはオーディオ信号を受け入れかつ/または送信する。例えば、A/Vポート1308は、デジタルオーディオおよびビデオデータの伝送に適するケーブルを受け入れる、高精細度マルチメディアインタフェース(HDMI(登録商標))インタフェース等のデジタルポートであってもよい。さらに、A/Vポート1308は、複合入力を受け入れるためにRCAジャックを含んでもよい。さらに、A/Vポート1308は、アナログビデオ信号を受け入れるためにVGAコネクタを含んでもよい。実施形態によっては、モバイル機器1300は、A/Vポート1308を介して外部信号ソースへ繋がれてもよく、かつモバイル機器1300は、A/Vポート1308を介して受け入れられるコンテンツを投影してもよい。他の実施形態では、モバイル機器1300は、コンテンツの発信元であってもよく、かつA/Vポート1308は、コンテンツを異なる機器へ送信するために使用される。
【0065】
オーディオポート1302は、オーディオ信号を提供する。例えば、実施形態によっては、モバイル機器1300は、オーディオおよびビデオを記憶しかつ再生することが可能なメディアプレーヤである。これらの実施形態において、ビデオは、180に投射されてもよく、かつオーディオは、オーディオポート1302において出力されてもよい。他の実施形態では、モバイル機器1300は、A/Vポート1308でオーディオおよびビデオを受信するアクセサリプロジェクタであってもよい。これらの実施形態では、モバイル機器1300は、180においてビデオコンテンツを投影し、かつオーディオポート1302においてオーディオコンテンツを出力してもよい。
【0066】
モバイル機器1300は、カードスロット1306も含む。実施形態によっては、カードスロット1306に挿入されるメモリカードは、オーディオポート1302で出力されるべきオーディオおよび/または180で投影されるべきビデオデータのソースを提供してもよい。カードスロット1306は、例えばマルチメディアメモリカード(MMC)、メモリスティックDUO、セキュアデジタル(SD)メモリカードおよびスマートメディアカードを含む、あらゆるタイプのソリッドステートメモリデバイスを受け入れてもよい。前述のリストは、例示を意図するものであり、網羅的なものではない。
【0067】
制御ボタン1304は、如何なる目的で使用されてもよい。例えば、実施形態によっては、制御ボタン1304は、ディスプレイ1310上のメニューシステムを誘導するために使用されてもよい。
【0068】
図14は、本発明の様々な実施形態によるヘッドアップディスプレイシステムを示す。プロジェクタ100は、1400にヘッドアップディスプレイを投影するように車両ダッシュ内に取り付けられて示されている。
図14には、自動車用ヘッドアップディスプレイが示されているが、これは、本発明の限定事項ではない。例えば、本発明の様々な実施形態には、航空電子工学アプリケーション、航空管制アプリケーションおよび他のアプリケーションにおけるヘッドアップディスプレイが含まれる。
【0069】
図15は、本発明の様々な実施形態によるめがね型機器(eyewear)を示す。めがね型機器1500は、めがね型機器の視界内にディスプレイを投影するためにプロジェクタ100を含む。実施形態によっては、めがね型機器1500は、透視性であり、かつ他の実施形態では、めがね型機器1500は、不透明である。例えば、めがね型機器1500は、着用者が現実世界にオーバーレイされたプロジェクタ100からのディスプレイを見ることができる拡張現実アプリケーションにおいて使用されてもよい。また、例えば、めがね型機器1500は、着用者の視界全体がプロジェクタ100によって生成される仮想現実アプリケーションにおいて使用されてもよい。
図15には、プロジェクタ100が1つだけ示されているが、これは、本発明の限定事項ではない。例えば、実施形態によっては、めがね型機器1500は、片眼ずつ1つである2つのプロジェクタを含む。
【0070】
図16は、本発明の様々な実施形態によるゲーム機を示す。ゲーム機1600は、一人または複数のユーザがゲーム環境を観察しかつこれと相互作用できるようにする。実施形態によっては、ゲームは、走査型レーザプロジェクタ100を含む装置であるゲーム機1600の動作、位置または方向性に基づいて誘導される。また、手動操作式ボタン、フットペダルまたは言葉による指示等の他の制御インタフェースも、ゲーム環境を取り巻く誘導またはゲーム環境との相互作用に寄与し得る。例えば、実施形態によっては、トリガ1642は、一人または複数のユーザが、「主観視点のシューティングゲーム」として周知の主観視点のビデオゲーム環境にいるという幻影に寄与する。投影されるディスプレイのサイズおよび明るさは、ユーザの動作と組み合わされたゲームのアプリケーションによって制御され得ることから、ゲーム機1600は、これらのユーザにとってかなり信用できる、または「没入型」環境を創出する。
【0071】
また、3D地震時地盤探査、宇宙遊泳プラニング、ジャングル林冠の探査、自動車安全講習、医学教育、他のようなアクティビティに関しても、ゲーム機1600によって他の多くの主観視点のシミュレーションを創出することができる。触覚インタフェース1644は、反跳、振動、震え、轟音等の様々な出力信号を提供してもよい。また、触覚インタフェース1644は、タッチ感知ディスプレイ画面またはスタイラスを必要とするディスプレイ画面等のタッチ感知入力機能も含んでもよい。本発明の様々な実施形態には、追加的な触覚インタフェース、例えば動作感知プローブ用入力および/または出力機能、も含まれる。
【0072】
また、ゲーム機1600は、一体型オーディオスピーカ、リモートスピーカまたはヘッドフォン等のオーディオ出力機器も含んでもよい。これらの種類のオーディオ出力機器は、ゲーム機1600へ配線により、または無線技術を介して接続されてもよい。例えば、無線ヘッドフォン1646は、ブルートゥース(登録商標)接続を介してユーザに音響効果を提供するが、ブルートゥース(登録商標)接続は、あらゆる種類の類似する無線技術に自由に置換可能である。実施形態によっては、複数のユーザ、指導者または観察者が通信できるように、無線ヘッドフォン1646は、マイクロフォン1645または両耳用マイクロフォン1647を含んでもよい。両耳用マイクロフォン1647は、典型的には、ユーザの頭の影により変更される音を捕捉するために、各イヤピースにマイクロフォンを含む。この特徴は、他のシミュレーション参加者による両耳の聴きとりおよび音源の局所化のために使用されてもよい。
【0073】
ゲーム機1600は、距離、周囲の明るさ、動き、位置、方向およびこれらに類似するものを測定する任意数のセンサ1610を含んでもよい。例えば、ゲーム機1600は、絶対方位をデジタルコンパスで検出し、かつ相対動作をx−y−zジャイロスコープまたは加速度計で検出してもよい。実施形態によっては、ゲーム機1600は、機器の相対的な向きまたはその急激な加速または減速を検出するために、第2の加速度計またはジャイロスコープも含む。他の実施形態では、ゲーム機1600は、地上空間におけるユーザの移動に伴って絶対位置を検出するために、全地球測位衛星(GPS)センサを含んでもよい。
【0074】
ゲーム機1600は、バッテリ1641および/または診断用光源1643を含んでもよい。例えば、バッテリ1641は、充電式バッテリであってもよく、かつ診断用光源1643は、バッテリの電流充電を表示する可能性もある。別の実施例では、バッテリ1641は、取り外し可能なバッテリクリップであってもよく、かつゲーム機1600は、放電したバッテリを充電したバッテリに交換する間のゲーム機の動作継続を見込んで追加のバッテリ、電気キャパシタまたはスーパーキャパシタを有してもよい。他の実施形態では、診断用光源1643は、ユーザまたはサービス技術者に、この機器内に包含される、またはこの機器へ接続される電子部品の状態を知らせることができる。例えば、診断用光源1643は、受信される無線信号の強度、またはメモリカードの有無を表示してもよい。また、診断用光源1643は、有機発光ダイオードまたは液晶ディスプレイ画面等の任意の小画面に交換されることも可能である。このような光または画面は、このゲーム機の外殻が半透明または透明であれば、ゲーム機1600の外面上または表面下に存在することも可能である。
【0075】
ゲーム機1600の他の部品は、この装置から取り外し可能、着脱可能または分離可能であってもよい。例えば、走査型レーザプロジェクタは、ゲーム機の筐体1649から着脱可能であっても、分離可能であってもよい。実施形態によっては、走査型レーザプロジェクタの従属部品(subcomponent)は、ゲーム機の筐体1649から着脱可能であっても、分離可能であってもよく、それでもなお機能する。
【0076】
本発明を、所定の実施形態に関連して記述してきたが、当業者には容易に理解されるように、本発明の範囲を逸脱することなく変更および変形を施し得ることは理解されるべきである。上述の説明が単に例示のために行われ、本発明の範囲を限定するものとして行われたものでないことは明確に理解されるべきである。