(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記磁性体グループは、前記折畳領域に対応し、前記展開領域に備えられた磁性体から分離した一つ又は複数の磁性体を有する、請求項1に記載のフレキシブルディスプレイ。
前記下部プレートの前記折畳領域に備えられた複数の開口部は前記下部プレートの前記展開領域の厚さより小さな開口部を少なくとも一つ含む、請求項6に記載のフレキシブルディスプレイ。
前記磁性体グループと対面する前記下部プレートの他方の面に金属被膜をさらに含み、前記金属被膜が前記磁性体グループと直接接する、請求項1に記載のフレキシブルディスプレイ。
前記磁性体グループのうち前記折畳領域に備えられた磁性体は折畳軸に沿って長手方向を有し、絶え間ない単一体からなる、請求項2に記載のフレキシブルディスプレイ。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施例を説明する。明細書全般にわたって同じ参照番号は実質的に同一の構成要素を意味する。以下の説明で、本発明に係わる公知の技術又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、以下の説明で使う構成要素の名称は明細書作成の容易性を考慮して選択したもので、実際製品の部品の名称と違うこともある。
【0038】
素子又は層が他の素子の“上”と言うのは、他の素子層のすぐ上だけではなくその中間に他の層又は他の素子を挟む場合も意味する。一方、素子又は層が他の素子に“接する”と言うのは、中間に他の素子又は層を挟んでいないことを意味する。
【0039】
図に示した各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜のために示したもので、本発明が図示の構成の大きさ及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0040】
以下、本発明による好適な実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0041】
以下で説明する実施例のディスプレイはディスプレイの中央が折り畳まれるフォールダブルディスプレイ(Foldable Display)と縁部端が屈曲されるベンダブルディスプレイ(Bendable Display)を意味するが、折畳領域はディスプレイのどの部分にも相当することができ、本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、下部プレート及び磁性体の変形はディスプレイの折畳領域の変動に応じてその位置を変更して適用することができる。そして、本発明のフレキシブルディスプレイは、フレキシブルが可能であれば、フォールダブル、ベンダブル、ローラブルなどのいろいろの名称で呼ばれてもよい。
【0042】
図1は本発明の第1実施例によるフレキシブルディスプレイの分解斜視図であり、
図2は
図1のフレキシブルディスプレイの締結状態を示した斜視図である。
図3は
図1のフレキシブルディスプレイの展開状態での、I〜I’線に沿った断面図、
図4は
図1のフレキシブルディスプレイを折畳軸を中心に半分に折り畳んだ状態での、I〜I’線に沿った断面図である。
【0043】
図1〜
図4のように、本発明の第1実施例によるフレキシブルディスプレイは、上部から順に、表示パネル100、下部プレート200、磁性体グループ300及びハウジング部材400を含む。このような本発明の第1実施例によるフレキシブルディスプレイは、
図1及び
図4のように、II〜II’線に沿って折畳軸を中心に半分に折り畳まれるフォールダブルディスプレイである。
【0044】
実際の折畳時、表示パネル100、下部プレート200、磁性体グループ300及びハウジング部材400が有する体積によっては、フレキシブルディスプレイが半分な状態に完全に折り畳まれるのではなく、
図4に示すように、一定面積の折畳領域FRで‘C’字形のカーブを有する形態に折り畳まれる。
【0045】
ここで、
図1〜
図3の表示パネル100の上部表面は、外部に露出されて表示面である上面となり、
図1のハウジング部材400の底面400aの背面はハウジング部材400又はその以外のシステムカバー(図示せず)が観察される下面となる。
【0046】
図示のフレキシブルディスプレイは略方形のものとして示されているが、これは一例であり、これに限られるものではなく、例えば、4コーナーが丸くなった形態に変更することができ、方形の外にも他の多角形又は円形にも変更することができる。形状の変更によって、表示パネル100、下部プレート200、磁性体グループ300及びハウジング部材400の形状を変更することができる。表示パネル100、下部プレート200、磁性体グループ300及びハウジング部材400の底面400aはほぼ同一の大きさを有してもよい。
【0047】
折畳領域FRと展開領域UFRはその名称の通りに折り畳まれる部位と折り畳まれない部位に区分したもので、本発明のフレキシブル表示装置では、折畳領域FR及び展開領域UFRの区分によって、下部プレート200、磁性体グループ300及びハウジング部材400の形状を変更できる。図示の第1実施例は、表示パネル100及び下部プレート200の中央部位に折畳領域FRが規定されるフォールダブルディスプレイ(Foldable Display)を示す。
【0048】
表示パネル100は独立的に表示するパネルであり、装置内でフレキシブルな特性を維持するように薄膜トランジスタなどのアレイ(
図12の1100)が上部に配置されるフレキシブルベース基材(
図6の112)がフレキシブルなプラスチックフィルム又は有機基材からなることが好ましい。前記フレキシブルベース基材112はおよそ3μm〜100μmの厚さを有し、フレキシブルベース基材112上に形成されたアレイ構成を含めた表示パネル100の全厚さが5μm〜300μm以下となり、表示パネル100はどの部位を折り畳む又は曲げても折畳ができるが、フレキシブルディスプレイの完成された装置では装置的要求によって折畳領域FRは特定の領域と定義することができる。表示パネル100を除いた他の構成要素(下部プレート200、磁性体グループ300及びハウジング部材400)で要求されるスペックによって領域別に構成を異にして折畳領域FRを特定することができる。折畳動作において十分な柔軟性を確保するとともに備えられたアレイの損傷を防止するために、表示パネル100は折畳領域FRで展開領域UFRとは違うアレイ形状又は他の表面構造を有するフレキシブルベース基材112を備えてもよい。
【0049】
下部プレート200は折畳領域FRと展開領域UFRとに区分され、一種のステンレススチール(SUS:Steel Use Stainless)のプレート(plate)からなり、一方の面が前記表示パネル100の下面と対面する。すなわち、表示パネル100と下部プレート200は面対面で対応し、折畳及び展開動作で表示パネル100と下部プレート200は一体に動作する。
図5に示したように、表示パネル100は下部プレート200との間に接着層150を備えてもよく、又は接着層150を省略してもよい。後者の場合、表示パネル100と下部プレート200がその間に間隙なしに接することもでき、又はその間に10μm以下のエアギャップを設けてもよい。
【0050】
下部プレート200がステンレススチール(SUS:Steel Use Stainless)からなる理由は、薄膜であっても柔軟性と十分な剛性とを両立して維持するためである。このようなステンレススチールは、表示パネル100に備えられるフレキシブルベース基材112及びアレイ構成内の絶縁フィルム(絶縁膜)よりモジュラス(Modulus)が大きい素材である。一般に、モジュラスは強度で評価され、値が小さいほど弾性が大きく、値が大きいほど弾性が小さくて元の状態を維持しようとする。数値的にヤング率(Young’s modulus)を用いて測定することができる。
【0051】
下部プレート200は折畳領域FRに複数の開口部(
図7の202参照)を有し、展開領域UFRに比べて比重(又は密度)を小さくできる。下部プレート200の折畳領域FRに開口部が備えられる理由は以下の通りである。折畳領域FRは折畳過程で繰り返しストレスがかかる。折畳領域FRが展開領域UFRと同等な質量比(又は密度)を有するとき、折畳後に元の状態への復帰に長い時間がかかることがある。これを防止して折畳後に元の状態への復帰を早くする。すなわち、本発明の下部プレート200の折畳領域FRは、剛性を維持するとともに折畳後に元の状態への復帰が容易になるように、所定の開口部202を備え、相対的に折畳領域FRの質量比を展開領域UFRの質量比より小さくするものである。開口部202は前記下部プレート200の折畳領域FRの厚さ分だけ空ける又は折畳領域FRの厚さの一部を空ける方式で形成される。開口部の間隔を全折畳領域FRにわたって同一間隔で形成してもよく、折畳領域FRの中心から端部に行くほどに次第に開口部の比率を増やす又は減らす方式で形成してもよい。
【0052】
いずれの場合でも、開口部202は下部プレート200の折畳領域FRの内部に位置し、下部プレート200は全部が開口部によって分離されない前記表示パネル100に対応する単一プレート形状である。
【0053】
前記下部プレート200の表面には金属被膜(
図8a〜
図8dの211、213参照)が備えられ、金属被膜211、213が上部の表示パネル100と下部の磁性体グループ300とそれぞれ接する。
【0054】
磁性体グループ300は展開領域UFRと折畳領域FRの第1磁性体300aと第2磁性体300bとに分けることができ、それぞれが下部プレート200の他面と磁気的引力によって接する。第1磁性体300a及び第2磁性体300bはそれぞれ厚さを同一にして相互間に段差を防止することが好ましい。第1及び第2磁性体300a、300bの厚さはおよそ0.3mm〜5mmであり、充分な剛性を有するので下部プレート200を支持することができる。磁性体グループ300は、折畳領域FRを境界として両側の展開領域UFRにそれぞれ単一プレート状の第1磁性体300aがあり、折畳領域FRに少なくとも一つ以上の分離された第2磁性体300bを有する。
【0055】
ここで、磁性体グループ300のうち、折畳領域FRに備えられた第2磁性体300bは下部のハウジング部材400の分割形態によって分けられる。これらの磁性体グループ300とハウジング部材400は、形態的支持のために、厚さが相対的に表示パネル100又は下部プレート200より大きい。ここで、折畳領域FRでハウジング部材400と第2磁性体300bが分割される理由は、複数の第2磁性体300bは、折畳状態で、下部プレート200とは違って可撓性がないから、
図4のように、折畳状態でもフラット(flat)な特性を維持するため、折畳領域FRのように曲率の大きな領域で、下部プレート200と最小限の面積で接するように複数の領域に分割したものである。
図3及び
図4のように、磁性体グループ300を成す第1及び第2磁性体300a、300bはそれぞれ下部プレート200及びハウジング部材400と対面する上下部の表面が平坦であるので、初期の展開状態で、上下部の下部プレート200及びハウジング部材400と対面して接触している。
【0056】
ここで、折畳領域FRのハウジング部材400のセグメント410はフレキシブルな下部プレート200とは近い側と遠い側で折畳領域FRでの曲率半径(R)の差があっても分離されているので、折畳動作時に複数のセグメント410の上面は密集して配置され、セグメント410の下面は互いに離隔間隔が増加することにより、折畳時の要求される形状変更に対応することができる。
【0057】
そして、セグメント410は折畳後に展開状態に戻ると、
図3のように、隣接したセグメント410の上面と下面とを互いに同一間隔で離隔して初期状態の形状に復帰することができる。
【0058】
本発明の第1実施例によるフレキシブルディスプレイは、折畳領域FRのハウジング部材400が5分割されたセグメント410を有する。セグメント410は折畳軸方向に長く絶え間のない単一線形に形成されることができる。図面では折畳領域FRでセグメント410が5分割された形状を示すが、これに限られるものではなく、折畳時の曲率によって他の数に分割さ得る。折畳時に上下で対面する表示パネル100間の離隔空間が小さいほどより細密な折畳動作が可能となる。この場合、セグメントの分割数はもっと多くてもよい。折畳領域FRのハウジング部材400が複数のセグメント410を有する理由は、他の構成に比べて相対的に剛性の大きなハウジング部材400が折畳動作時に折畳領域で緩やかな屈曲領域を有するため、ハウジング部材400の折畳領域を5分割し、
図4のように、折畳動作時に5分割されたセグメント410の外側領域をスプリング412によって伸長させたからである。セグメント410はそれぞれ左右両側にホール411を有するボディー415からなり、ボディー415からホール411を有する部位は凸部(突出部)414又は凹部(溝部)413の形状を有する。展開状態では、
図3のように、隣接したセグメント410のいずれか一つのセグメント410の凹部413に他の隣接したセグメント410の凸部414が重畳して各ホール411のスプリング412が最圧縮状態にある。折畳時の引力が加われば、スプリング412が伸ばされ、
図4のように、一つのセグメント410の凹部413から隣接したセグメント410の凸部414が分離され得る。
図4に示したセグメント410のうち中央領域(‘C’字形の中心)に備えられたセグメント410は両側に凹部413を備え、残りのセグメント410は一側に凹部413を、他側に凸部414を備える状態にボディー415が構成される。このような構成によって、折畳領域FRで中央を中心に左右対称的にスプリング412が結合される。しかし、これに限られるものではなく、セグメント410の形状はいずれも一様に一側に凸部414を備え、他側に凹部413を備えた形態を有することもできる。この場合、セグメント410においていずれも同一位置に凹部413を有し、凹部413と対称的に凸部を有することができ、全てのセグメント410で同一形状にスプリング412とホール411が結合され得る。
【0059】
スプリング412は、展開状態で、隣接したセグメント410間の凹部413と凸部414が重畳して最も圧縮された状態にある。折畳状態で、隣接したセグメント410が互いに分離され、凹部413のホール411から伸長するスプリング412が見えることができる。
【0060】
セグメント410が下部プレート200と対面するボディー415側は平坦であり、セグメント410の平坦部と下部プレート200の間に第2磁性体300bが位置する。第2磁性体300bと下部プレート200は、展開状態で、
図3のように、第2磁性体300bの上部表面積の全てで下部プレート200と磁気的引力で結合されている。折畳状態では、下部プレート200が曲がる程度によって第2磁性体300bと下部プレート200間の接触面積が変わり、折畳時にも第2磁性体300bと下部プレート200は折畳軸方向に(図面を貫く方向に)最小の線接触状態を維持する。
【0061】
図4のように、折畳時に展開領域UFRの表示パネル100が内側で上下に互いに対向する。この時、表示パネル100に比べ、外側に位置する下部プレート200、磁性体グループ300及びハウジング部材400は折畳領域FRで外側にいくほど次第に伸長するようになる。
【0062】
この場合、表示パネル100と対面して接触する下部プレート200は折畳領域FRに開口部(
図7の202参照)を備えることによって柔軟性を確保し、折畳時に表示パネル100と一体に折畳可能であるが、相対的に剛性の大きい磁性体グループ300とハウジング部材400は、折畳時の伸長を折畳領域FRで複数に分割されたセグメント410とセグメント410を連結するスプリング412によって担当する。展開領域UFRのハウジング部材400の底面400aは、セグメント410と隣接した部位に凸部424と、凸部424内のホール422と、ホールと隣接セグメント410のホールの間に連結されたスプリング423とを備えることによって互いに締結され得る。
【0063】
折畳領域FRで、第2磁性体300b及びハウジング部材400の分離されたセグメント410はそれぞれ折畳軸方向に長く形成され、第2磁性体300bとハウジング部材400のセグメント410は互いに接着剤(図示せず)によって接することができ、折畳時と平坦な状態で互いに離隔せずに一体に動作可能である。
【0064】
磁性体グループ300は下部プレート200と磁気的引力で結合されており、展開(平坦な)状態で、
図3のように、磁性体グループ300は下部プレート200に全体的に面接合しており、折畳(折り畳まれた)状態では、磁性体グループ300のうち折畳領域FRの第2磁性体300bが下部プレート200に折畳軸方向に展開状態に比べて相対的に小さな面積で接合している。すなわち、第2磁性体300bと下部プレート200間の接触面積は展開状態から折畳状態に移るほどに減少する。これは、第2磁性体300bに比べて相対的に下部プレート200が軟性を有するから、折畳動作時に下部プレート200が折畳領域FRでより円に近い屈曲を有するが、素材の特性上、磁性体グループ300は折畳時のストレスにもかかわらずその形状を維持しようとする特性が強いからである。しかし、折畳時に第2磁性体300bが下部プレート200から完全に分離されず、第2磁性体300bのそれぞれの折畳軸に沿って線状に又は折畳軸に沿って一定幅の面積で下部プレート200との接合状態を維持するから、線接合以上の接合状態を維持して折畳時にも下部プレート200と磁性体グループ300が付加の接着剤なしにも接合状態を維持する。
【0065】
一方、本発明の磁性体グループ300は折畳領域FRの第2磁性体300b及び展開領域UFRの第1磁性体300aのいずれも特定の領域が突出する形状又は凹んでいない平坦な表面の形状であり、幅のみが違うだけ折畳軸の長手方向に同一の長さを有することができる。
【0066】
ハウジング部材400は下部プレート200及び磁性体グループ300を内部に収納するもので、
図1のように、底面400aと、下部プレート200及び磁性体グループ300が外部から見えないように下部プレート200及び磁性体グループ300の厚さ以上の側面400bとを備えることができる。ハウジング部材400は側面400bから表示パネル100の縁部をカバーするように内側に伸びた上部面(図示せず)を含むことができる。上部面は表示パネル100の4辺でそれぞれ違ってもよい。例えば、表示パネル100の左右両辺及び上部一辺に位置するハウジング部材400の上部面は下部一辺に位置するハウジング部材400の上部面より小さな幅を有してもよい。表示パネル100の下部一辺にフレキシブルプリント回路基板(
図1〜
図9の610参照)を備えるとき、フレキシブルプリント回路基板をカバーするために表示パネル100の下部一辺に対応して相対的に大きな幅でハウジング部材400の上部面を確保するためである。
【0067】
折畳領域FRでのハウジング部材400のセグメント410も下部面、側面及び上部面にわたって一体に形成することができる。分離されたセグメント410の間と展開領域のハウジング部材400の底面400aはスプリング412、423などによって結合することができる。また、スプリング412、423はゴムなどの圧縮可能な素材に変更されることができる。
【0068】
一方、本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、セグメント410を含むハウジング部材400は下部プレート200が有する剛性以上の剛性を有する素材、すなわちプラスチック、金属、又は表面処理された金属を用いることができる。
【0069】
場合によって、ハウジング部材400の外に、デザインの向上を目的とするとか又は別途の部材をさらに収納するために、別途のシステムカバーをさらに備えることができる。システムカバーは折畳特性のためにハウジング部材400とは違う軟性を有する素材からなることが好ましい。
【0070】
図5は本発明の他の実施例によるフレキシブルディスプレイの
図1のII〜II’線に沿った断面図である。
【0071】
図5のように、本発明の他の実施例によるフレキシブルディスプレイは、表示パネル100と下部プレート200間の展開領域UFRに対応して接着層150を備えた点で
図2〜
図4に示した構造とは違う。
【0072】
他の実施例の本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、表示パネル100と下部プレート200は、互いに対面する層の間に接着層(
図5の150参照)を介在して接着され得る。接着層150は折畳領域FRを除いた展開領域UFRに限って備えることができる。折畳が繰り返されるとき、両構成間の結合力が低下して折畳領域FRで接着層の剥離が発生することを防止するためである。
【0073】
磁性体グループ300、300a、300bは下部プレート200と磁気的引力で互いに接しており、展開及び折畳状態で、
図3及び
図4のように、折畳領域FRで対面接触と最小線接触の形態を維持する。したがって、下部プレート200と磁性体グループ300の間に接着部材を介在せずに接触状態を維持することができる。
【0074】
磁性体グループ300を表示パネル100のエッジより内側に形成することが好ましい。表示に用いられなくて表示パネル100又は下部プレート200より相対的に厚さが大きい磁性体グループ300が上部面を有しないハウジング部材400内に収納されるときにも、充分に上部構成である下部プレート200又は表示パネル100によってカバーされるためである。フレキシブルディスプレイは正面ではない他の方向から観察しても表示パネル100の下側構成が外部から見えることを防止するためである。
【0075】
上述した第1実施例によるフレキシブルディスプレイ又は他の実施例によるフレキシブルディスプレイは、表示パネル100をハウジング部材400に装着することにおいて、表示パネル100の面積と同一又はほぼ同一の大きさの面積で表示パネルの一方の面と対面する下部プレート200を備え、相対的に剛性の大きな下部プレート200が表示パネル100を持続的に支持することができる。よって、表示パネル100が垂れる又は撓む現象を防止し、折畳及び展開動作が繰り返されても剛性を維持して装置の信頼性を向上することができる。また、折畳領域に対応する下部プレート200の部位の密度を小さくすることで、折畳領域に加わるストレスを緩和させることができる。
【0076】
表示パネル100をハウジング部材400に締結するとき、下部プレート200を表示パネル100の下側に備え、下部プレート200の下側に、下部プレートと磁気的引力で結合される磁性体グループ300を備える。したがって、材料的に剛性の差が大きくて物理的作用が違うハウジング部材400と表示パネル100間の接着部材(adhesive member)を省略することにより、反復的な折畳及び展開動作で発生する接着部材の分離又は表示パネル100がハウジング部材400から次第に広がる現象を防止できる。
【0077】
そして、磁性体グループ300のうち、折畳領域FRに備えられた第2磁性体300bをハウジング部材400の分離程度によって分けて配置して、折畳動作時に曲率の大きな部位の折畳領域FRに、第2磁性体300bとこれと個別的に接続されるように分離されたハウジングの機能を有するセグメント410とを備えることによってフレキシブルディスプレイの柔軟性を確保できる。
【0078】
また、磁気的引力が発生する磁性体グループ300と下部プレート200が対面する部位はそれぞれ表面が平坦になるので、別途の突出部又は締結部なしに対面状態の配置のみで結合関係を維持することができる。また、折畳領域FRの第2磁性体300bと下部プレート200の間は折畳動作時に全く離隔しなくて一部が磁気的引力で接合状態を維持し、また展開動作時には第2磁性体300bの表面積の全体で下部プレート200と対面してより大きな面積で磁力で接合することにより、反復的な折畳及び展開動作があっても磁性体が下部プレートから全く離隔しなくて構成のハウジング部材内への収納特性が安定化する。
【0079】
折畳及び展開動作で、表示パネル100と下部プレート200は一体に動作し、下部プレート200と磁性体グループ300が磁気的引力で結合し、折畳動作が繰り返されるときに離隔が発生する部位に接着剤を省略することができ、特に、素材の特性が互いに異なる表示パネル100とハウジング部材400間の接着部材を排除することにより、リワーク工程で、接着剤の剥離による表示パネル100の損傷を防止して装置の収率を向上することができる。
【0080】
以下、フレキシブルディスプレイに備えられる構成の具体的な例を挙げて説明する。
【0081】
図6はフレキシブルディスプレイの表示パネル100を示した断面図である。
【0082】
図6のように、フレキシブル基板(フレキシブルベース基材112)上にはバッファー層120が形成され、バッファー層120上に薄膜トランジスタTrが形成される。バッファー層120は省略できる。
【0083】
バッファー層120上には半導体層122が形成される。半導体層122は酸化物半導体物質からなるとか多結晶シリコンからなってもよい。
【0084】
半導体層122が酸化物半導体物質からなる場合、前記半導体層122の下部には遮光パターン(図示せず)が形成され得る。遮光パターンは半導体層122に光が入射することを防止して、半導体層122が光によって劣化することを防止する。これとは違い、半導体層122は多結晶シリコンからなることもできる。この場合、半導体層122の両端に不純物がドープされ得る。
【0085】
半導体層122の上部には絶縁物質からなるゲート絶縁膜124が形成される。ゲート絶縁膜124は酸化シリコン又は窒化シリコンのような無機絶縁物質からなってもよい。
【0086】
ゲート絶縁膜124の上部には金属のような導電性物質からなるゲート電極130が半導体層122の中央に対応して形成される。
【0087】
図6には、ゲート絶縁膜124がフレキシブルベース基材112の全面に形成されるが、ゲート絶縁膜124はゲート電極130と同一の形状にパターニングされてもよい。
【0088】
ゲート電極130の上部には絶縁物質からなる層間絶縁膜132が形成される。層間絶縁膜132は酸化シリコン又は窒化シリコンのような無機絶縁物質から形成される、あるいはベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)又はフォトアクリル(photo−acryl)のような有機絶縁物質から形成され得る。
【0089】
層間絶縁膜132は半導体層122の両側を露出させる第1及び第2コンタクトホール134、136を有する。第1及び第2コンタクトホール134、136はゲート電極130の両側でゲート電極130から離隔して位置する。
【0090】
第1及び第2コンタクトホール134、136はゲート絶縁膜124内にも形成される。これとは違い、ゲート絶縁膜124がゲート電極130と同一の形状にパターニングされる場合、第1及び第2コンタクトホール134、136は層間絶縁膜132内にのみ形成され得る。
【0091】
層間絶縁膜132上には金属のような導電性物質からなるソース電極140とドレイン電極142が形成される。
【0092】
ソース電極140とドレイン電極142はゲート電極130を中心に離隔して位置し、それぞれ第1及び第2コンタクトホール134、136を通じて半導体層122の両側と接触する。
【0093】
半導体層122、ゲート電極130、ソース電極140及びドレイン電極142は薄膜トランジスタTrを成し、薄膜トランジスタTrは駆動素子(driving element)として機能する。
【0094】
薄膜トランジスタTrは、半導体層122の上部にゲート電極130、ソース電極140及びドレイン電極142が位置するコプラナー(coplanar)構造を有してもよい。
【0095】
これとは違い、薄膜トランジスタTrは、半導体層の下部にゲート電極が位置し、半導体層の上部にソース電極とドレイン電極が位置する逆スタガード(inverted staggered)構造を有してもよい。この場合、半導体層は非晶質シリコンからなってもよい。
【0096】
図示されてはいないが、ゲート配線とデータ配線が互いに交差して画素領域を定義し、ゲート配線と前記データ配線に連結されるスイッチング素子がさらに形成される。前記スイッチング素子は駆動素子である薄膜トランジスタTrに連結される。
【0097】
また、パワー配線がデータ配線と平行に離隔して形成され、一フレーム(frame)のうちに駆動素子である薄膜トランジスタTrのゲート電極の電圧を一定に維持するためのストレージキャパシターをさらに備えることができる。
【0098】
薄膜トランジスタTrのドレイン電極142を露出するドレインコンタクトホール152を有する保護層145が薄膜トランジスタTrを覆うように形成される。このような同一形状の薄膜トランジスタTrを各画素領域に備え、フレキシブルベース基材112上に含まれる全体薄膜トランジスタTrを含んで薄膜トランジスタアレイと言う。
【0099】
保護層145上にはドレインコンタクトホール152を通じて薄膜トランジスタTrのドレイン電極142に連結される第1電極160が各画素領域別に分離されて形成される。第1電極160はアノード(anode)であってもよく、仕事関数値が比較的大きい導電性物質からなってもよい。例えば、第1電極160はインジウムスズ酸化物(indium−tin−oxide、ITO)又はインジウム亜鉛酸化物(indium−zinc−oxide、IZO)のような透明導電性物質又はこのような透明導電性物質を少なくとも一層含む複数層の電極となり得る。
【0100】
一方、本発明の表示パネル100が上部発光方式(top−emission type)の場合、第1電極160の下部には反射電極又は反射層がさらに形成され得る。例えば、反射電極又は前記反射層はアルミニウムパラジウム銅(aluminum−paladium−copper:APC)合金からなってもよい。場合によって、前記反射電極の下部にも透明導電性物質をさらに含み得る。
【0101】
また、保護層145上には第1電極160の縁部を覆うバンク層166が形成される。バンク層166は画素領域に対応して第1電極160の中央を露出させる。
【0102】
第1電極160上には有機発光層162が形成される。有機発光層162は発光物質からなる発光物質層(emitting material layer)の単層構造であってもよい。また、発光効率を高めるために、有機発光層162は、第1電極160上に順次積層される正孔注入層(hole injection layer)、正孔輸送層(hole transporting layer)、発光物質層、電子輸送層(electron transporting layer)及び電子注入層(electron injection layer)の多層構造を有してもよい。
【0103】
有機発光層162が形成されたフレキシブルベース基材112の上部に第2電極164が形成される。第2電極164は表示領域の全面に位置し、仕事関数値が比較的小さな導電性物質からなってカソード(cathode)として用いられることができる。例えば、第2電極164は、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、アルミニウムマグネシウム合金(AlMg)のいずれか1種からなってもよい。
【0104】
第1電極160、有機発光層162及び第2電極164は有機発光ダイオードDを成す。有機発光ダイオードDは各画素領域に薄膜トランジスタTrと連結されて構成され、全画素領域に形成された有機発光ダイオードを有機発光ダイオードとも言う。
【0105】
第2電極164上には、外部の水分が有機発光ダイオードDに浸透することを防止するために、カプセル化フィルム(encapsulation film)170が形成される。カプセル化フィルム170は第1無機絶縁層172と有機絶縁層174と第2無機絶縁層176の積層構造を有してもよいが、これに限定されず、無機絶縁層と有機絶縁層が交互に位置する形態であって、最外側に無機絶縁層が位置するように構成される。
【0106】
また、カプセル化フィルム170上には、タッチ検出のために互いに交差する第1タッチ電極181と第2タッチ電極182を備えるタッチ電極アレイをさらに備えることができる。図示の形態は、最外側の第2無機絶縁層176上にブリッジ配線181aを備え、ブリッジ配線181aの上部にタッチ絶縁膜183を備え、タッチ絶縁膜183上に互いに離隔する第1タッチパターン181bと第2タッチ電極182を備えた形態である。ここで、第1タッチパターン181bはブリッジ配線181aとタッチ絶縁膜183内のコンタクトホールを通じて電気的に連結されて第1タッチ電極181を成している。図面上の第2タッチ電極182は一部のみを示したもので、第2タッチ電極182は第1タッチパターン181bが位置しないタッチ絶縁膜183上に位置し、離隔した第1タッチパターン181bとの間に相互静電容量(Cm)を発生させる。
【0107】
タッチ有無による相互静電容量(Cm)の変化によってタッチを検出することができる。
【0108】
図示のタッチ電極アレイは一例であり、これに限られない。図示のように、カプセル化フィルム170上にタッチ電極アレイが直接形成されてもよく、あるいは別途の基材又は絶縁膜をさらに備え、その上部にタッチ電極アレイを備える又はカバーフィルムの内側にタッチ電極アレイを備えることもできる。タッチ電極アレイを備えない場合、又は表示パネル100の上部にカプセル化フィルム170が位置する場合も考慮することができる。
【0109】
そして、タッチ電極アレイの上側には外部光の反射を減らすための偏光板(図示せず)が付着され得る。例えば、偏光板は円形偏光板であってもよい。若しくは、タッチ電極アレイの上部を保護するために、カバーウィンドウ(cover window)などのカバー層をさらに備えてもよい。
【0110】
ここまでに説明しなかった符号‘1100’はフレキシブルベース基材112上に形成される薄膜トランジスタTrのアレイ、各薄膜トランジスタTrと接続される有機発光ダイオードDのアレイ、これらを覆うカプセル化フィルム170、及びタッチ電極アレイ181、182、183を全て含むアレイ構造体を意味する。
【0111】
上述した表示パネルは一例として有機発光表示パネルを示したもので、フレキシブルであれば他の形態の表示パネルにも変更可能である。例えば、フレキシブルな液晶パネル、量子点表示パネル、電気泳動表示パネルなどが上述した有機発光表示パネルを代替可能である。
【0112】
図7はフレキシブルディスプレイの下部プレートの一例を示した平面図であり、
図8a〜
図8dは
図7のIII〜III’線に沿った断面図である。
【0113】
本発明の第1実施例によるフレキシブルディスプレイの下部プレート200の素材はステンレススチール(SUS:Steel Use Stainless)のような一種の鉄合金で、磁石鋼(MagnetSteel)成分の磁性体グループ300と磁気的引力で結合可能であり、剛性を有する素材からなり、鉄以外の合金元素が50%以下であり、7%〜32%のクロム(Cr)含量を有する鉄合金からなる。下部プレート200内には、鉄及びクロムの外に、ニッケルなどの金属、シリコン(Si)などの非金属物質をさらに含んでもよい。
【0114】
そして、本発明の下部プレート200は、磁性体との結合力のために、ステンレススチールの3種であるオーステナイト系、フェライト系及びマルテンサイト系のうちオーステナイト系を除外できる。
【0115】
図7に示したように、一例による下部プレート200は、折畳領域FRに、2n−1番目列に形成される第1パターン202aと2n番目列に形成される第2パターン202bを含む開口部202が形成される(ここで、nは正の整数である)。
【0116】
図7では折畳領域FRが下部プレート200の中央に位置するものとして示してあるが、折畳領域FRの位置は制限されない。また、折畳領域FRは二つ以上定義できる。
【0117】
第1及び第2パターン202a、202bのそれぞれは長方形を有してもよい。また、2n番目列に形成される第2パターン202b間の空間は2n−1番目列に形成される第1パターン202aに対応可能である。
【0118】
第1パターン202aの両端は折畳領域FR内に位置し、第2パターン202bの一端は折畳領域FRでの下部プレート200の一側面に位置してもよい。
【0119】
すなわち、下部プレート200の一側面は2n番目列で不連続的である。言い換えれば、折畳領域FRで、下部プレート200の一側面は第1及び第2パターン202a、202b間の部分と二つの第2パターン202b間の部分を介して連結されるので、折畳領域FRはスプリングのような機能をする。
【0120】
図7で、奇数番目列には一つの第1パターン202aが形成され、偶数番目列には二つの第2パターン202bが形成されるものとして示されている。しかし、第1パターン202aは二つ以上形成されることができ、第2パターン202bは三つ以上形成されることができる。
【0121】
第1及び第2パターン202a、202bのそれぞれは列方向に延設される。すなわち、第1及び第2パターン202a、202bのそれぞれの長軸は列方向に平行になってもよい。
【0122】
また、二つの第2パターン202b間の第1距離D1は第2パターン202bのそれぞれの第1長さL1と同一であってもそれより小さくてもよい。好ましくは第1距離D1が第1長さL1より小さい。
【0123】
したがって、開口部202が形成された折畳領域FRはフレキシブルディスプレイが折畳及び展開される動作でスプリングのような役割をし、下部プレート200の弾性復元エネルギーを増加させる。よって、フレキシブルディスプレイから折畳ストレスが除去されたとき、元の状態に回復する時間を減らすことができる。
【0124】
一方、開口部は
図7に示した方形に限られず、開口部202を成す開口パターンは折畳軸方向に長い他の多角形又は楕円形あるいは多角形の各コーナー部が丸くなった形状に変更可能である。
【0125】
また、開口部202を成す開口パターンは、
図7に示したように、全折畳領域FRで一対の第1及び第2パターン202a、202bが同じ形状を繰り返してもよく、あるいは折畳領域の中心から外側に行くほど同一形状の開口パターンが段々密になるとか疎になるように配置してもよい。若しくは、展開領域UFRと違うランダムな開口パターンを有してもよい。第1及び第2パターン202a、202bはそれぞれ折畳軸に沿って長く配置されることができる。すなわち、折畳軸方向に長く平面状の開口部202を備えることができる。
【0126】
図7のように、折畳領域FRで、下部プレート200は複数の開口部202を備え、これによって反復的な折畳動作でも折畳領域FRのクラックを防止することができ、折畳時に折畳領域FRに加わるストレスを減らすことができる。
【0127】
下部プレート200は表示パネル100の下部に位置し、表示パネル100を支持する。下部プレート200はフレキシブルベース基材112より大きな剛性(stiffness)を有する。すなわち、下部プレートはフレキシブルベース基材112より大きなヤング率(Young’s modulus)を有し得る。
【0128】
例えば、下部プレート200はステンレススチール(SUS)のように高剛性物質からなるため高復元力(restoring force)を有し、他の物質と比べて相対的に剛性が高く、下部プレート200の厚さを減少できる。
【0129】
下部プレート200がSUSのような高剛性物質からなる場合、厚さが減少しても下部プレート200が所望の剛性を維持することができ、表示パネル100の支持体としての役割をすることができる。また、厚さの減少による下部プレート200の塑性変形の問題を減らすことができる。
【0130】
しかし、高剛性物質からなるとともに小さい厚さを有する下部プレート200は弾性変形区間(elastic deformation region)が狭いので、変形後の復元が難しい。折畳後に展開しなくて折畳状態の形状を維持する時間が増加することになる。
【0131】
本発明のフレキシブルディスプレイにおいては、下部プレート200の折畳領域FRに少なくとも一つの開口部202を形成することによって下部プレート200の弾性変形区間を拡大させる。折畳領域FRに形成された開口部202はスプリングのように作用し、下部プレート200の復元特性が向上する。したがって、下部プレート200の厚さを減少したことによる復元時間増加の問題を解決できる。下部プレート200の折畳領域FRに備えられた複数の開口部202を、
図5のように、下部プレートの厚さ分だけ形成でき、あるいは展開領域UFRの厚さより薄く形成できる。開口部202は下部プレート200の厚さが全部除去された第1パターンと一部の厚さが残っている第2パターンを混合した形態に形成されることも可能であろう。
【0132】
本発明の下部プレート200は高剛性物質からなって高復元力を有し、開口部202によって弾性変形区間が拡大される。下部プレート200の厚さを薄くし(例えば、2mm以下)、フレキシブルディスプレイの折畳動作での信頼性を確保するとともに元の状態への復帰を容易にする。
【0133】
下部プレート200は、
図8a〜
図8dのように、開口部202の領域が有する段差の発生を防止するとともに下部プレート200を保護するために、下部プレート200の下部面と上部面に第1及び第2段差補償層211、213を形成できる。段差補償層211、213は下部プレート200のボディー200aの主成分であるステンレススチールの一部の金属被膜であってもよい。この場合、段差補償層211、213のうち下側の第2段差補償層213は磁性体グループ300と直接接してもよい。
【0134】
第1及び第2段差補償層211、213は下部プレート200より剛性が低い物質からなってもよい。例えば、第1及び第2段差補償層211、213のそれぞれ、又はいずれか一つは、ポリウレタン(polyurethane、PU)、熱可塑性ポリウレタン(thermoplastic polyurethane、TPU)、ポリアクリレート、ゴム(rubber)及びシリコン(Si)のいずれか1種からなってもよい。
【0135】
第1及び第2段差補償層211、213は開口部202を覆って保護し、段差をなくす。第1及び第2段差補償層211、213によって、開口部202によって発生し得る表示不良を防止できる。
【0136】
第1及び第2段差補償層211、213のいずれか一つのみを形成してもよく、選択的に折畳領域FRにのみ形成してもよい。
【0137】
第1及び第2段差補償層211、213が開口部202を満たすように形成できる。折畳領域FRで開口部202内に満たされた段差補償層の成分はSUS素材の下部プレート200に比べて相対的に低い剛性を有するから、折畳領域FRの折畳動作を反復しても信頼性を維持できる。
【0138】
開口部202は、
図8aのように、ボディー200aの一部の厚さP1としてもよく、
図8bのように、ボディー200aの全厚さP2を有するように形成してもよい。
図8cのように、一部の厚さP1、P3の開口部202はそれぞれ上面と下面に互いに交互に配置でき、
図8dのように、ボディー200aの一部の厚さP1と全厚さP2とを有する開口部202を交互に配置してもよい。
【0139】
本発明のフレキシブルディスプレイは高剛性の下部プレート200を含むことによってフレキシブルディスプレイの全厚さを減少でき、下部プレート200の折畳領域FRにスプリングの役割をする開口部202を形成することによって下部プレート200の復元力を高められる。すなわち、薄くて高復元力を有する下部プレート200を提供できる。
【0140】
図9a〜
図9cは本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、下部プレートと接する磁性体の多様な実施例を示した平面図である。図示された面は磁性体グループ300の下面側から見た平面であり、下面側から見たことにより、磁性体グループ300が備えられていない部位で、磁性体グループ300より大きな面積で位置する下部プレート200の縁部が観察されたものである。そして、磁性体グループ300の下面側に接着剤(図示せず)が備えられることにより、
図1を基準に、磁性体グループ300の下側に位置するハウジング部材400と結合することができる。
【0141】
本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、磁性体グループ300は磁石鋼(Magnet Steel)からなり、これは炭素、クロム、タングステン、モリブデン、コバルト、アルミニウム、鉄、バナジウム(V)、マンガン、チタン(Ti)などの金属のうち少なくとも2種以上の合金形態として含むとともに残留磁気(Brガウス)5000以上の物質からなり、一種の永久磁石として機能する。本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、磁性体グループ300は、展開領域UFRではプレート状の第1磁性体300aからなり、折畳領域FRではハウジング部材400の分割形態によって分離されたもので、小さな幅を有する折畳軸線に沿う第2磁性体300bからなる。
【0142】
図9a〜
図9cはいずれも折畳領域FRで同一に分割されている第2磁性体300bを示している。展開領域UFRでのみ第1磁性体300aの配置及び形状が違う。
【0143】
図9aのように、折畳領域FRの上下に位置する展開領域UFRに対応する面積でそれぞれ大きなプレートの第1磁性体300aが備えられ、折畳領域FRにハウジング部材400の分割セグメントによって分けられた第2磁性体300bが備えられる。
【0144】
展開領域UFRの第1磁性体300aはフレキシブルディスプレイの折畳及び展開動作にかかわらず下部プレート200に磁気的引力で対面して接合された状態を維持するものであり、折畳領域FRの第2磁性体300bは下部プレート200の折畳領域FRより相対的に剛性が大きい磁石鋼からなる。展開状態では第2磁性体300bの形状によって下部プレート200と対面して接触し、折畳状態では曲率を有するように折り畳まれた下部プレート200と部分的に接するとともに部分的に離隔した状態を維持する。ここで、折畳状態で折畳領域の第2磁性体300bは折畳軸方向に沿って線状に接した状態を維持して下部プレート200から全く分離されないので、展開状態に戻るとき、下部プレート200からの剥離なしに迅速な対面接続が容易である。
【0145】
図9aによると、第1磁性体300aが前記下部プレート200のエッジから第1間隔aだけ離隔した状態を示す。これは、前述したように、表示パネル(
図1の100参照)の表示面で観察するとき、どの方向から見ても磁性体グループ300が外部から見えないようにするためである。このような下部プレート200のエッジと磁性体グループ300のエッジ間の離隔条件は第2磁性体300bも同一の条件である。折畳領域FRの第2磁性体300bはそれぞれ第2間隔bで離隔している。これは一例に過ぎず、第2磁性体300bの配置はハウジング部材400の折畳領域の形状のよって変更でき、折畳領域の屈曲程度によって中央で離隔間隔を大きくしたり第2磁性体300bの幅を相対的に小さくするなどの変更が可能である。
【0146】
第1磁性体300aと第2磁性体300bの展開領域UFRと折畳領域FRの境界で第3間隔cを有してもよい。第3間隔cの程度と第1磁性体300aの幅の変更によって
図9b及び
図9cのような変更を有してもよい。
【0147】
展開領域UFRと折畳領域FRに共に磁性体グループ300、300a、300bを備えた理由は、折畳動作と展開動作が繰り返されても磁性体グループ300が下部プレート200から広がらず、少なくとも一部でも接着状態を維持するためである。磁性体グループ300の下面に接着剤を備えてハウジング部材400に結合させれば、折畳動作時に磁性体グループ300とハウジング部材400が一体に動作し、折畳動作時に下部プレート200と磁性体グループ300が広がることがなく、小面積の接触を維持して下部プレート200と磁性体グループ300間の別途の接着部材が要求されない。
【0148】
図9b及び
図9cのように、展開領域UFRにおいて、第1磁性体300aは下部プレート200の展開領域UFRが有する全面積の10%以上であってもよい。展開状態では、折畳領域FRが有する第2磁性体300bと下部プレート200の磁気的引力と対応する又はそれより高い程度に展開領域UFRが有する磁気的引力を確保するためである。
図9aのように、展開領域UFRにも第1磁性体300aが全体的に単一体として備えられる場合、折畳領域FRとの間に段差がないように配置されるという利点があるが、
図9b及び
図9cのように、第1磁性体300aを展開領域UFRの一部領域にのみ選択的に備えても磁性体グループ300と下部プレート200の下面が対面接合する磁気的引力を確保することができる。
【0149】
図10a及び
図10bは本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、ハウジング部材の折畳領域で展開状態と折畳状態を示した斜視図である。
【0150】
本発明の他の実施例によるフレキシブルディスプレイのハウジング部材400の折畳領域FRは先に
図1〜
図4で説明したスプリングではなく、ヒンジ及びギアを備えてなることもできる。
【0151】
図10a及び
図10bのように、フレキシブルディスプレイの折畳領域4100は、第1単位ヒンジ2410と、第1単位ヒンジ2410と同一の構造を有し、第1単位ヒンジ2410の一方の側と噛み合って相対回転する第2単位ヒンジ2420と、第2単位ヒンジ2420の他方の側と噛み合って相対回転し、第1単位ヒンジ2410の反対側に配置される第3単位ヒンジ2430と、隣接した単位ヒンジ2410〜2460を互いに連結する連結部2470とを含む。
【0152】
また、第1単位ヒンジ2410と同一の噛合方式で第4単位ヒンジ2440、第5単位ヒンジ2450及び第6単位ヒンジ2460を備える。
【0153】
図10bのように、折畳領域4100は折畳軸を中心に折り畳める。それぞれの第1〜第6単位ヒンジ2410〜2460の上面が内側に下面が外側に位置し、‘C’字形のように屈曲される。
【0154】
ハウジング部材の折畳領域4100は複数の第1〜第6単位ヒンジが結合された組立体であり、第1〜第6単位ヒンジ2410〜2460はそれぞれ折畳軸方向に、ハウジング部材(
図1の400参照)の一辺に相当して、図示の組立体が繰り返されて形成され、第2磁性体300bはそれぞれの第1〜第6単位ヒンジ2410〜2460の上面に折畳軸方向に長く接するように配置されることができる。
【0155】
第1単位ヒンジ2410は側面から見た断面が長い楕円形を有し、両側にそれぞれ第1回転軸と第2回転軸が配置され、第1回転軸と隣り合う外周面に第1ギア2411が備えられ、第2回転軸と隣り合う外周面に第2ギア2412が備えられる。
【0156】
第1ギア2411と第2ギア2412は各外周面に全体的に又は部分的に配置され、隣接した他の単位ヒンジに備えられた第1ギア2411、2421、2431又は第2ギア2412、2422、2432と噛み合う。
【0157】
第1〜第6単位ヒンジ2410〜2460は同じ構造を有する。
【0158】
各単位ヒンジ2410〜2460の第1回転軸及び第2回転軸は各単位ヒンジ2410〜2460の一方の側と他方の側の内部に固定されていると仮定する。
【0159】
第1単位ヒンジ2410と第2単位ヒンジ2420は、隣合う第1単位ヒンジ2410の第2回転軸と第2単位ヒンジ2420の第1回転軸が連結部2470を介して結合される。第2単位ヒンジ2420の第2回転軸と第3単位ヒンジ2430の第1回転軸が同じ方式で連結部2470を介して結合される。このように、複数の単位ヒンジ2410〜2460は隣り合い、連結部2470によって相対回転可能に結合されて順次回転する。
【0160】
第1単位ヒンジ2410の一方の側の第1回転軸が固定されているから、第1単位ヒンジ2410の第2回転軸を中心に第2単位ヒンジ2420以降の連結された全ての単位ヒンジ2430〜2460が相対回転するように配置される。
【0161】
そして、第2単位ヒンジ2420が第1単位ヒンジ2410に対して1回転すれば、第3単位ヒンジ2430が第2単位ヒンジ2420の第2回転軸を中心に相対回転し、以降の連結された全ての単位ヒンジが同一角度で相対回転することになる。
【0162】
このように第2単位ヒンジ2420から第6単位ヒンジ2460まで順次相対回転すれば、
図10bに示したように、略‘C’字形に折畳領域4100が折り畳まれる。
【0163】
ここで、第1単位ヒンジ2410の第2ギア2412は第2単位ヒンジ2420の第1ギア2421と噛み合い、第2単位ヒンジ2420のみが相対回転する。第1単位ヒンジ2410と第2単位ヒンジ2420が相対回転するとき、他の単位ヒンジの回転は干渉しない。各単位ヒンジが独立的に相対回転することができる。言い換えれば、単位ヒンジが二つ以上の多軸を中心に回転するから、順次又は段階的に相対回転可能な構造を有し、ギアが単一軸を中心に回転する場合には、回転する一つのギアによって他の全てのギアが連動して同時に回転するから、順次又は段階的回転を具現することができなくなる。
【0164】
第1単位ヒンジ2410の下面の一方の側には回転制限部材2415が突出し、他方の側に回転制限部材2415が挿入される干渉溝2416が設けられる。ハウジング部材の折畳領域4100が折畳動作する場合、それぞれの単位ヒンジに備えられた回転制限部材2415は隣接した他の単位ヒンジに設けられた干渉溝2416に一部が挿入されながら干渉する。このように回転制限部材2415と干渉溝2416が接触することによって、隣接した単位ヒンジが相対回転する角度範囲が設定される。例えば、回転制限部材2415の突出した程度又は干渉溝2416の凹んでいる程度を設定することによって隣接した単位ヒンジ間の回転角度を調整できる。そして、回転制限部材2415と干渉溝2416が接触しながら折り畳まれるとき、ハウジング部材の折畳領域4100に沿って一定の曲率(R)値を提供でき、折畳領域の剛性を確保できる。
【0165】
ハウジング部材の折畳領域は一例に過ぎず、単位ヒンジの長さを折畳軸方向に増やす、単位ヒンジ別に備えられたギアの形状を異にする等、他の部材を使う変更を有してもよい。
【0166】
図11はフレキシブルディスプレイを適用した電子装置の一形態を示した断面図である。
【0167】
図11のように、本発明のフレキシブルディスプレイから具現された一形態の電子装置は、フレキシブルベース基材112上に前述した薄膜トランジスタアレイと、有機発光ダイオードアレイと、カプセル化フィルム及びタッチ電極アレイを含むアレイ構造体1100とを含む表示パネル100となり、フレキシブルベース基材112の一方の側のパッド部(図示せず)に連結されるフレキシブルプリント回路基板610と、展開領域UFRの第1磁性体300aに対応して下側に位置するボード540、550と、ボード540、550の下側にフレキシブルプリント回路基板(FPC:Flexible Printed Circuit)610と接続されるプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)650と、プリント基板650と連結されて電力を供給するバッテリー700と、表示パネル100の下側の全ての構成150、200、300を収納するケース構造物800とを含む。
【0168】
ここで、フレキシブルプリント回路基板610をカバーするために、ケース構造物800はフレキシブルプリント回路基板610側の上部面が他辺の上部面より大きな幅で形成できる。そして、ケース構造物800は、上述した
図1〜
図4のハウジング部材400のように、折畳領域FRで分割され、折畳時に一種の関節運動(分割されたセグメントを節として、その間のスプリングの伸縮によって展開及び折畳)が可能である。
【0169】
図5のように、表示パネル100の一方の側IC(Integrated Circuit)の形態として駆動回路が表示パネル100の上面に内蔵され得る。プリント基板650と一種のコネクター(図示せず)を介して連結できる。
【0170】
図示の電子装置において、分割されずに単一体として備えられるプレート上の下部プレート200の外に、下部プレート200の下側に、展開領域UFRの第1磁性体300aと折畳領域FRの第2磁性体300bが区分される磁性体グループ300が備えられる。反復的な折畳動作に対する信頼性のために、下部プレート200は、前述したように、開口部(
図7の202)を備えてもよく、また、表示パネル100と下部プレート200の間には、結合のために展開領域UFRにのみ接着層150を備えることが好ましい。これは、折畳動作が繰り返されるときに折畳領域FRから接着層150が剥離されることを防止する。磁性体300a、300bが展開領域UFRと折畳領域FRに分けて備えられるので、折畳及び展開動作時に剛性を有する第2磁性体300bが磁気的に接している下部プレート200から選択的に分離動作が可能である。
【0171】
折畳領域FRの第2磁性体300bを一つ又は複数備えることができ、図示されてはいないが、相対的にケース構造物800の下面からの突出部と接着され得る。突出部は折畳領域FRで分割された第2磁性体300bと対応して複数を備えられる。
【0172】
ボード540、550は上部の表示パネル100の駆動と下側のプリント基板650及びバッテリー700間の干渉を防止するために備えられ得るが、下部プレート200及び磁性体グループ300が十分な遮蔽機能を有するとき、ボード540、550は省略できる。
【0173】
以下、第2実施例によるフレキシブルディスプレイを説明する。
【0174】
図12は本発明の第2実施例によるフレキシブルディスプレイの展開状態を示した分解斜視図、
図13a及び
図13bはそれぞれ
図12のフレキシブルディスプレイの展開状態及び折畳状態の折畳領域及びその周辺を示した断面図である。
【0175】
図12〜
図13bのように、本発明の第2実施例によるフレキシブルディスプレイは、上述した第1実施例と比較し、折畳領域FRに対応して二分して、ハウジング部材400に、ギア軸520及び支持板450及びギア軸520の周辺に噛み合うギア歯(gear tooth)を含むギア(gear)510を備え、ギア510及びギア軸520を内部に装着するヒンジ部材500を含む点で相違点がある。
【0176】
本発明の第2実施例によるフレキシブルディスプレイは、ヒンジ部材500を基準に折畳領域FRに下部プレート200及び第2磁性体300bを支持する支持板450を備えることにより、ハウジング部材400の下面はヒンジ部材500を除いた領域を満たすように一定の傾斜を有するように構成され得る。
【0177】
本発明の第2実施例によるフレキシブルディスプレイにおいても、磁性体グループ300、300a、300bは展開領域UFRと折畳領域FRに対応して第1磁性体300a及び第2磁性体300bに分けて備えられ、特に第2磁性体300bはヒンジ部材500を境界として二分され、それぞれが下部プレート200と結合する。
【0178】
ヒンジ部材500の両端に位置する支持板450によって折畳領域FRの第2磁性体300bが支持され、展開領域UFRではハウジング部材400から突出した支持部によって第1磁性体300aが支持される。
【0179】
ヒンジ部材500を別に備えた点の外に、支持板450などが2分セグメント化した点は上述した第1実施例と類似した構成を有する。
【0180】
このような第2実施例において、磁性体グループ300は折畳領域FRと展開領域UFRに分けられて下部プレート200と結合され、磁性体グループ300と下部プレート200は折畳領域FRで折畳動作時に折畳軸に沿う線状結合以上の接触状態をなし、展開領域UFRで折畳動作にかかわらず面接触をなすことにより、磁性体グループ300と下部プレート200の間は接着部材なしに互いに結合することができる。
【0181】
したがって、このような第2実施例によるフレキシブルディスプレイも上述した第1実施例によるフレキシブルディスプレイで言及した効果と同一の効果を有する。
【0182】
図14は本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、折畳状態の下部プレートを示す写真であり、
図15は本発明のフレキシブルディスプレイにおいて、折畳状態の下部プレートと磁性体の部分的な分離状態を示す写真である。
【0183】
図14及び
図15は折畳状態で曲率を有する下部プレート200の折畳領域FRから剛性の磁性体300が離隔した状態を示す。図示の写真はヒンジ部材500を排除し、折畳領域FRの両端に分けられたハウジング部材400とハウジング部材400と対応する磁性体グループ300を示したもので、曲率部分で磁性体は省略されている。図示の写真は磁性体グループ300が展開領域とプレート状に連結され、磁性体グループ300と下部プレート200間の剛性差によって、磁性体グループ300が折畳動作時にも平坦性を維持して折畳領域で下部プレート200から部分的に離隔した状態を示す。
【0184】
このような写真は下部プレート200と磁性体グループ300間の剛性差のみを示したもので、第1及び第2実施例によるフレキシブルディスプレイのように、折畳領域にも磁性体グループ300及びハウジング部材400を分割して配置することで、折畳領域でも折畳動作時に分割された磁性体グループ300:300bと下部プレート200間の線状結合を維持することができる。
【0185】
図16は本発明のベンダブルディスプレイを示した断面図である。
【0186】
図16のように、本発明のベンダブルディスプレイは、中央の非屈曲領域UBRと両側の屈曲領域BRに区分されることができる。図示の状態は屈曲領域BRが屈曲された状態を示すが、非屈曲状態では、非屈曲領域UBRと同様に、屈曲領域BRのプレートグループ2000は全体的に平坦になる。
【0187】
ここで、非屈曲領域UBRは屈曲動作の有無にかかわらず平坦な状態を維持し、屈曲領域BRは両側に一定の曲率で屈曲されることができる。
【0188】
図16で、図面符号‘2000’は積層された表示パネル100と下部プレート200の単位体であって、表面が平坦であり、可撓性のプレートグループ2000を示したものである。
【0189】
表示パネル100と下部プレート200は前述した構成を有することができるので、これについての説明を省略する。
【0190】
この場合、磁性体グループ1300は非屈曲領域UBRの第1磁性体1300aと屈曲領域BRの第2磁性体1300bに区分されることができる。そして、屈曲領域BRと非屈曲領域UBRはそれぞれ一つ以上の第2磁性体1300bを有することができる。非屈曲領域UBRで複数の磁性体を備えるとき、相対的に屈曲時の屈曲程度によって、特に屈曲の大きな領域は第2磁性体1300bの幅を小さくして配置させるとか省略することができ、屈曲の小さな領域は第2磁性体1300bの幅を大きくして配置することができる。そして、非屈曲領域UBRの第1磁性体1300aはプレートグループ2000の支持力及び平坦性を均一に維持するように単一体として備えることが好ましい。
【0191】
このような本発明のベンダブルディスプレイにおいても、磁性体グループ1300、1300a、1300bは折畳領域FRと展開領域UFRに分けられて下部プレート200と結合し、磁性体グループ1300と下部プレート200は折畳領域FRで折畳動作時に折畳軸に沿う線状結合以上の接触状態をなし、展開領域UFRでは折畳動作にかかわらず面接触結合をなすので、磁性体グループ1300:1300a、1300bと下部プレート200は接着部材なしに互いに結合できる。
【0192】
したがって、このような本発明のベンダブルディスプレイも上述した第1実施例によるフレキシブルディスプレイ及び第2実施例によるフレキシブルディスプレイで言及した効果と同一の効果を有する。
【0193】
図16は電子装置の両側が曲げられる形態のベンダブルディスプレイを示したが、一方の側のみが曲げられるベンダブルディスプレイも可能である。この場合には、分割された形態の第2磁性体1300bは一方の側の屈曲領域にのみ備えられることができる。
【0194】
本発明の磁性体グループは、フレキシブルディスプレイにおいて、曲率を有する特定の部位に可撓性(flexibility)を損なわない水準に分割して適用することができ、その配置は折畳又は屈曲領域の配置によって変更可能である。
【0195】
以上で本発明の技術的思想を例示するために具体的な実施例を添付図面に基づいて説明したが、本発明は前記のような具体的な実施例の構成及び作用効果にのみ限られなく、いろいろの変形例が本発明の範囲を逸脱しない範疇内で実施可能である。したがって、そのような変形例も本発明の範疇に属するものと見なさなければならなく、本発明の真正な技術的保護範囲は後述する特許請求範囲の技術的思想によって決定されなければならない。