特許第6603789号(P6603789)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6603789半導体パターン形成のためのKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6603789
(24)【登録日】2019年10月18日
(45)【発行日】2019年11月6日
(54)【発明の名称】半導体パターン形成のためのKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/038 20060101AFI20191028BHJP
   G03F 7/027 20060101ALI20191028BHJP
   G03F 7/004 20060101ALI20191028BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20191028BHJP
【FI】
   G03F7/038 601
   G03F7/027 502
   G03F7/004 501
   G03F7/004 503A
   G03F7/20 502
   G03F7/20 521
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-500782(P2018-500782)
(86)(22)【出願日】2016年6月27日
(65)【公表番号】特表2018-522278(P2018-522278A)
(43)【公表日】2018年8月9日
(86)【国際出願番号】KR2016006820
(87)【国際公開番号】WO2017014438
(87)【国際公開日】20170126
【審査請求日】2018年1月10日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0103727
(32)【優先日】2015年7月22日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516210942
【氏名又は名称】ヨンチャン ケミカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】YOUNG CHANG CHEMICAL CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】イ スンフン
(72)【発明者】
【氏名】イ スンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ユン サンウン
(72)【発明者】
【氏名】イ スジン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ ヨンチョル
【審査官】 高橋 純平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−160300(JP,A)
【文献】 特開平04−255703(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/080142(WO,A1)
【文献】 特開2015−118202(JP,A)
【文献】 特開2015−132676(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0155714(US,A1)
【文献】 特開2008−201889(JP,A)
【文献】 特開2003−171420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/004−7/18
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合体樹脂5乃至60重量%、下記化学式3で表わされる化合物0.1乃至4重量%、架橋剤1乃至10重量%、光酸発生剤0.1乃至10重量%、酸拡散防止剤0.01乃至5重量%を含有し、残部が溶媒からなることを特徴とする、KrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物。
【化3】
(式中、Rはアクリロイル(Acryloyl)である。)
【請求項2】
前記化学式3で表わされる化合物は、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン(1,1,1、−tri(4−hydroxyphenyl)ethane)にアクリロイルクロリドを置換反応して得た化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物。
【請求項3】
前記重合体樹脂は、水酸基が含まれたフェノール重合体樹脂及びクレゾール重合体樹脂よりなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載のKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物。
【請求項4】
前記フェノール重合体樹脂は、4−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸(4−Hydroxy−3−methyl benzoic acid)、4−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸(4−Hydroxy−2−methyl benzoic acid)、5−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸(5−Hydroxy−2−methyl benzoic acid)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸(3,5−Di−tert−butyl−4−hydroxy benzoic acid)、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル安息香酸(4−Hydroxy−3,5−dimethyl benzoic acid)、4−ヒドロキシイソフタル酸(4−Hydroxy isophthalic acid)、2,4,6−トリヒドロキシトルエン(2,4,6−Trihydroxy toluene)、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸一水和物(2,4,6−Trihydroxy benzoic acid monohydrate)、2,4,6−トリヒドロキシベンズアルデヒド(2,4,6−Trihydroxy benzaldehyde)よりなる群から選ばれる1種以上のモノマーから得られ、前記クレゾール重合体樹脂は、オルソクレゾール(o−cresol)、パラクレゾール(p−cresol)、メタクレゾール(m−cresol)、エポキシオルソクレゾール(Epoxy o−cresol)、エポキシパラクレゾール(Epoxy p−cresol)及びエポキシメタクレゾール(Epoxy m−cresol)よりなる群から選ばれる1種以上のモノマーから得られることを特徴とする、請求項3に記載のKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物。
【請求項5】
前記架橋剤は、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート(Tris(2,3−epoxypropyl)isocyanurate)、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル(Trimethylolmethanetriglycidylether)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(Trimethylolpropanetriglycidylether)、ヘキサメチロールメラミン(Hexamethylolmelamine)、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル(Trimethylolethanetriglycidylether)、ヘキサメトキシメチルメラミン(Hexamethoxymethylmelamine)、ヘキサメトキシエチルメラミン(Hexamethoxyethylmelamine)、テトラメチロール2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethylol 2,4−diamino−1,3,5−triazine)、テトラメトキシメチル−2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethoxymethyl−2,4−diamino−1,3,5−triazine)、テトラメチロールグリコールウリル(Tetramethylolglycoluril)、テトラメトキシメチルグリコールウリル(Tetramethoxymethylglycoluril)、テトラメトキシエチルグリコールウリル(Tetramethoxyethylglycoluril)、テトラメチロールウレア(Tetramethylolurea)、テトラメトキシメチルウレア(Tetramethoxymethylurea)、テトラメトキシエチルウレア(Tetramethoxyethylurea)及びテトラメトキシエチル2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethoxyethyl−2,4−diamino−1,3,5−triazine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載のKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物。
【請求項6】
前記光酸発生剤は、トリフェニルスルホニウムトリフラート(Triphenylsulfoniumtriflate)、トリフェニルスルホニウムアンチモン酸塩(Triphenylsulfoniumantimonate)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(Diphenyliodoniumtriflate)、ジフェニルヨードニウムアンチモン酸塩(Diphenyliodoniumantimonate)、メトキシジフェニルヨードニウムトリフラート(Methoxydiphenyliodoniumtriflate)、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムトリフラート(Di−t−buthyldiphenyliodoniumtriflate)、ノルボルネンジカルボキシイミドトリフラート(Norbornenedicarboxyimidetriflate)、トリフェニルスルホニウムノナフラート(Triphenylsulfoniumnonaflate)、ジフェニルヨードニウムノナフラート(Diphenyliodoniumnonaflate)、メトキシジフェニルヨードニウムノナフラート(Methoxydiphenyliodoniumnonaflate)、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムノナフラート(Di−t−buthyldiphenyliodoniumnonaflate)、N−ヒドロキシスクシニミドノナフラート(N−hydroxysuccinimidenonaflate)、ノルボルネンジカルボキシイミドノナフラート(Norbornenedicarboxyimidenonaflate)、トリフェニルスルホニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Triphenylsulfoniumperfluorooctanesulfonate)、ジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Diphenyliodoniumperfluorooctanesulfonate)、メトキシフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Methoxydiphenyliodoniumperfluoroocatanesulfonate)、ジ−t−ブチルジフェニルペルフルオロオクタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシニミドペルフルオロオクタンスルホネート(N−hydroxysuccinimideperfluoroocatanesulfonate)、ノルボルネンジカルボキシイミドペルフルオロオクタンスルホネート(Norbornenedicarboxyimideperfluoroocatanesulfonate)よりなる群から選ばれる1種以上であることを含むことを特徴とする、請求項1に記載のKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物。
【請求項7】
前記酸拡散防止剤は、ジメチルアミン(Dimethylamine)、ジエチルアミン(Diethylamine)、トリメチルアミン(Trimethylamine)、トリエチルアミン(Triethylamine)、トリブチルアミン(Tributhylamine)、ジメタノールアミン(Dimethanolamine)、ジエタノールアミン(Diethanolamine)、トリメタノールアミン(Trimethanolamine)、トリエタノールアミン(Triethanolamine)及びトリブタノールアミン(Tributhanolamine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載のKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パターン形成のためのKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、半導体製造工程技術の発展に伴って半導体素子の小型化及び高集積化が要求されることにより、数十nm以下の線幅を有する超微細パターンを実現しようとする技術が求められている。このような超微細パターンを形成するための技術の進歩は、さらに小さな波長を有する光源、光源に応じた工程技術の開発、光源に適したフォトレジスト(Photoresist)の開発などによって行われてきた。
【0003】
各種のパターン形成のためのフォトリソグラフィー工程(Photholithography)では、フォトレジストが使用される。フォトレジストは、光の作用により現像液に対する溶解性が変化して、露光パターンに対応する画像を得ることが可能な感光性樹脂を意味する。
【0004】
前記フォトレジストパターン形成方法としては、ネガティブトーン現像液を用いる方法(NTD、Negative Tone Development)と、ポジティブトーン現像液を用いる方法(PTD、Positive Tone Development)がある。
【0005】
前記ネガティブトーン現像液を用いるパターン形成方法は、非露光領域をネガティブトーン現像液で選択的溶解及び除去することによりパターンを形成する方法であり、ポジティブトーン現像液を用いるパターン形成方法は、露光領域をポジティブトーン現像液で選択的溶解及び除去することによりパターンを形成する方法である。
【0006】
前記ネガティブトーン現像液を用いるパターン形成方法は、ポジティブトーン現像液を用いるパターン形成方法と比較した場合、露光量が不足して形成し難いコンタクトホールパターンやトレンチパターンなどでも逆相のパターンを実現することにより、同一パターンの実現の際にパターンの形成が容易であり、露光していない部分を除去するための現像液として有機溶媒を使用するので、より効果的にフォトレジストパターンを形成することができる。
【0007】
一方、一般に、フォトレジスト組成物を用いるフォトリソグラフィー工程は、ウエハー上にフォトレジストをコーティングする工程、コーティングされたフォトレジストを加熱して溶剤を蒸発させるソフトベーキング工程、フォトマスクを通過した光源によってイメージ化する工程、現像液を用いて露光部と非露光部の溶解度の差によってパターンを形成する工程、及びこれをエッチングして回路を完成する工程からなる。
【0008】
前記フォトレジスト組成物は、エキシマレーザーの照射によって酸を発生する感光剤(Photo Acid Generator)、基礎樹脂及びその他の添加剤から構成されている。基礎樹脂は、フェノール構造に水酸基がある構造であって、ポリスチレン重合体、クレゾール重合体、ノボラック重合体が基本的に使用され、感光剤は、特定の波長で酸(H)を発生させることができるものであればいずれも使用可能であり、スルホニウム塩系、スルホニルジアゾ系、ベンゾスルホニル系、ヨウ素系、塩素系、カルボン酸系などの有機酸及び無機酸が主に使用されている。
【0009】
しかし、上述したような組成物を用いて製造されたネガティブ型フォトレジストは、下部に位置する感光剤が十分な量の酸(H)を発生させないなどの欠点により所望の形状を形成しなくなり、より微細なパターンを形成する工程である場合、さらに良くないプロファイルが作られるという問題点がある。
【0010】
また、上述したような工程で主に使用している光源は、I線、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーの光源を用いた365nm乃至193nmの波長領域であり、短い波長であるほど一層さらに微細なパターンを形成することができるものと知られている。
【0011】
その中でも、KrFレーザー(243nm)フォトレジストは、後でArFレーザー(193nm)システムが開発されたにも拘わらず、光微細加工を追求しようとする研究開発が進められている。その理由としては、次世代のArFフォトレジストの開発がまだ満足いかない面もあるが、KrFフォトレジストをそのまま使用する場合には半導体の量産におけるコストダウン効果が大きいことが挙げられる。このような技術の開発に対応してKrFフォトレジストの性能も向上しなければならないが、代表的な例を挙げると、高集積化に伴って漸次フォトレジストの厚さの減少が要求されるため、ドライエッチング耐性がより強化されたフォトレジストの開発が切実に求められている。この他にも、要求される特性としては、高い解像度、広いDOF(Depth Of Focus)マージン、無欠点の薄膜形成、基板に対する接着性、高いコントラスト(Contrast)、速い感度、化学的安定性などがある。
【0012】
上述のようにKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト技術に対する従来の特許としては、韓国登録特許公報第10−0266276号の「ネガティブ型フォトレジスト組成物」、韓国公開特許公報第10−2015−0067236号の「ネガティブ型感光性樹脂組成物」、韓国公開特許公報第10−2015−0047433号の「塩及びこれを含むフォトレジスト組成物」、韓国公開特許公報第10−2015−0026996号の「化合物、樹脂、フォトレジスト組成物、及びフォトレジストパターンの製造方法」などが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、従来のKrFエキシマレーザーを用いるネガティブ型フォトレジストに比べて短波長の露光源においても透明性が高く、高解像度を有するうえ、断面プロファイルが垂直なパターンを有する半導体パターン形成のためのKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明は、下記化学式1乃至化学式3で表わされる化合物よりなる群から選ばれた1種以上を含むことを特徴とする、KrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物を提供する。
【化1】




【化2】
【化3】
式中、Rは、互いに同じでも異なってもよく、それぞれ独立してメチル(Methyl)、エチル(Ethyl)、ブチル(Butyl)、ペンチル(Pentyl)、アクリロイル(Acryloyl)、アリル(Allyl)、アリルジメチルシラン(Allyldimethylsilane)、アントラキノンカルボニル(Anthraquinonecarbonyl)、アセトフェニル(Acetophenyl)及びアントラセン(Anthracene)よりなる群から選ばれるいずれか一つである。
【0015】
本発明の好適な一実施形態において、前記化学式1乃至化学式3で表わされる化合物は、それぞれ2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(2−ethyl−2−hydroxymethyl−1,3−propanediol)、ビスフェノールA(Bisphenol A)及び1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン(1,1,1−tri(4−hydroxyphenyl)ethane)にモノマーを置換反応して得た化合物であることを特徴とする。
【0016】
本発明の好適な一実施形態において、前記化学式1乃至化学式3で表わされる化合物は、それぞれ重量平均分子量が150乃至10,000であることを特徴とする。
【0017】
本発明の好適な一実施形態において、前記組成物は、組成物の総重量に対して、重合体樹脂5乃至60重量%、化学式1乃至化学式3で表わされる化合物よりなる群から選ばれた1種以上の化合物0.1乃至4重量%、架橋剤1乃至10重量%、光酸発生剤0.1乃至10重量%、酸拡散防止剤0.01乃至5重量%を含有し、残部が溶媒からなることを特徴とする。
【0018】
本発明の好適な一実施形態において、前記重合体樹脂は、水酸基が含まれたフェノール重合体樹脂及びクレゾール重合体樹脂よりなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする。
【0019】
本発明の好適な一実施形態において、前記フェノール重合体樹脂は、4−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸(4−Hydroxy−3−methyl benzoic acid)、4−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸(4−Hydroxy−2 −methyl benzoic acid)、5−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸(5−Hydroxy−2−methyl benzoic acid)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸(3,5−Di−tert−butyl−4−hydroxy benzoic acid)、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル安息香酸(4−Hydroxy−3,5−dimethyl benzoic acid)、4−ヒドロキシイソフタル酸(4−Hydroxy isophthalic acid)、2,4,6−ヒドロキシトルエン(2,4,6−Hydroxy toluene)、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸一水和物(2,4,6−Trihydroxy benzoic acid monohydrate)、2,4,6−トリヒドロキシベンズアルデヒド(2,4,6−Trihydroxy benzaldehyde)であり、クレゾール重合体樹脂は、オルソクレゾール(o−cresol)、パラクレゾール(p−cresol)、メタクレゾール(m−cresol)、エポキシオルソクレゾール(Epoxy o−cresol)、エポキシパラクレゾール(Epoxy p−cresol)及びエポキシメタクレゾール(Epoxy m−cresol)であることを特徴とする。
【0020】
本発明の好適な一実施形態において、前記架橋剤は、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート(Tris(2,3−epoxypropyl)isocyanurate)、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル(Trimethylolmethanetriglycidylether)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(Trimethylolpropanetriglycidylether)、ヘキサメチロールメラミン(Hexamethylolmelamine)、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル(Trimethylolethanetriglycidylether)、ヘキサメトキシメチルメラミン(Hexamethoxymethylmelamine)、ヘキサメトキシエチルメラミン(Hexamethoxyethylmelamine)、テトラメチロール2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethylol 2,4−diamino−1,3,5−triazine)、テトラメトキシメチル−2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethoxymethyl−2,4−diamino−1,3,5−triazine)、テトラメチロールグリコールウリル(Tetramethylolglycoluril)、テトラメトキシメチルグリコールウリル(Tetramethoxymethylglycoluril)、テトラメトキシエチルグリコールウリル(Tetramethoxyethylglycoluril)、テトラメチロールウレア(Tetramethylolurea)、テトラメトキシメチルウレア(Tetramethoxymethylurea)、テトラメトキシエチルウレア(Tetramethoxyethylurea)及びテトラメトキシエチル2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethoxyethyl−2,4−diamino−1,3,5−triazine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の好適な一実施形態において、前記光酸発生剤は、トリフェニルスルホニウムトリフラート(Triphenylsulfoniumtriflate)、トリフェニルスルホニウムアンチモン酸塩(Triphenylsulfoniumantimonate)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(Diphenyliodoniumtriflate)、ジフェニルヨードニウムアンチモン酸塩(Diphenyliodoniumantimonate)、メトキシジフェニルヨードニウムトリフラート(Methoxydiphenyliodoniumtriflate)、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムトリフラート(Di−t−buthyldiphenyliodoniumtriflate)、2,6−ジニトロベンジルスルホネート(2,6−dinitrobenzylsulfonate)、ピロガロールトリスアルキルスルホネート(Pyrogalloltrisalkylsulfonate)、ノルボルネンジカルボキシイミドトリフラート(Norbornenedicarboxyimidetriflate)、トリフェニルスルホニウムノナフラート(Triphenylsulfoniumnonaflate)、ジフェニルヨードニウムノナフラート(Diphenyliodoniumnonaflate)、メトキシジフェニルヨードニウムノナフラート(Methoxydiphenyliodoniumnonaflate)、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムノナフラート(Di−t−buthyldiphenyliodoniumnonaflate)、N−ヒドロキシスクシニミドノナフラート(N−hydroxysuccinimidenonaflate)、ノルボルネンジカルボキシイミドノナフラート(Norbornenedicarboxyimidenonaflate)、トリフェニルスルホニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Triphenylsulfoniumperfluorooctanesulfonate)、ジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Diphenyliodoniumperfluorooctanesulfonate)、メトキシフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Methoxydiphenyliodoniumperfluoroocatanesulfonate)、ジ−t−ブチルジフェニルペルフルオロオクタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシニミドペルフルオロオクタンスルホネート(N−hydroxysuccinimideperfluoroocatanesulfonate)、及びノルボルネンジカルボキシイミドペルフルオロオクタンスルホネート(Norbornenedicarboxyimideperfluoroocatanesulfonate)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の好適な一実施形態において、前記酸拡散防止剤は、メチルトリアミン(Methyltriamine)、エチルトリアミン(ethyltriamine)、ジメチルアミン(Dimethylamine)、ジエチルアミン(Diethylamine)、トリメチルアミン(Trimethylamine)、トリエチルアミン(Triethylamine)、トリブチルアミン(Tributhylamine)、メタノールトリアミン(Methanoltriamine)、エタノールトリアミン(Ethanoltriamine)、ジメタノールアミン(Dimethanolamine)、ジエタノールアミン(Diethanolamine)、トリメタノールアミン(Trimethanolamine)、トリエタノールアミン(Triethanolamine)及びトリブタノールアミン(Tributhanolamine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物は、従来のネガティブ型フォトレジストに比べて短波長の露光源においても透明性が高く、高解像度を有するうえ、優れたプロファイルを有することにより、半導体工程への適用に適している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
別に定義しない限り、本明細書で使用されたすべての技術的及び科学的用語は、本発明の属する技術分野における熟練した専門家によって通常理解されるのと同じ意味を持つ。一般に、本明細書で使用された命名法は、本技術分野でよく知られている、通常使用されるものである。
【0025】
本明細書全体にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対される記載がない限り、別の構成要素を除外するのではなく、別の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0026】
本発明において、「フォトレジスト(Photoresist)」とは、高分子と感光剤とが混合された混合物であって、光によってその化学的な性質が変化して、ある波長の光に晒すと、特定の溶媒に対する溶解度が変わるが、その溶媒に対する露光部と非露光部との溶解速度が相違するため、一定時間の溶解時間が経過すると、溶けきれない部分が残ってパターン形成がなされることを意味する。
【0027】
本発明において、「フォトリソグラフィー工程」とは、上記のフォトレジストの性質を利用して、半導体が描かれた設計図を刻み込んだマスク(Mask)を、光源とシリコンウエハー上にコーティングされたフォトレジスト膜との間に入れ、光源をオンにすると、マスクに刻まれた回路がそのままフォトレジストに移されることを意味する。
【0028】
本発明において、「KrFレーザー」とは、248nmの波長を有するフッ化クリプトン(KrF)レーザーを意味する。
【0029】
本発明の一実施形態は、下記化学式1乃至化学式3で表わされる化合物よりなる群から選ばれた1種以上を含むことを特徴とする、KrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物を提供する。
【化1】
【化2】
【化3】
【0030】
式中、Rは、互いに同じでも異なってもよく、それぞれ独立してメチル(Methyl)、エチル(Ethyl)、ブチル(Butyl)、ペンチル(Pentyl)、アクリロイル(Acryloyl)、アリル(Allyl)、アリルジメチルシラン(Allyldimethylsilane)、アントラキノンカルボニル(Anthraquinonecarbonyl)、アセトフェニル(Acetophenyl)及びアントラセン(Anthracen)よりなる群から選ばれるいずれか一つである。
【0031】
前記化学式1乃至化学式3で表わされる化合物は、それぞれ2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(2−ethyl−2−hydroxymethyl−1,3−propanediol)、ビスフェノールA(Bisphenol A)及び1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン(1,1,1、−tri(4−hydroxyphenyl)ethane)にモノマーを置換反応して得た化合物である。
【0032】
下記反応式1は、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールとモノマーとの置換反応を一例として示したものであり、下記反応式2は、ビスフェノールAとモノマーとの置換反応を一例として示したものであり、下記反応式3は、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタンとモノマーとの置換反応を一例として示したものである。
【化4】
【化5】

【化6】
【0033】
前記反応式1乃至3中、X−Rは反応性モノマーを示し、この際、XはCl、NH、Br、OH及びOCHよりなる群から選ばれる1種以上であり、Rはメチル(Methyl)、エチル(Ethyl)、ブチル(Butyl)、ペンチル(Pentyl)、アクリロイル(Acryloyl)、アリル(Allyl)、アリルジメチルシラン(Allyldimethylsilane)、アントラキノンカルボニル(Anthraquinonecarbonyl)、アセトフェニル(Acetophenyl)及びアントラセン(Anthracene)よりなる群から選ばれる1種以上であり得る。
前記反応性モノマーの具体例としては、クロロメタン、クロロエタン、クロロブタン、クロロペンタン、アクリロイルクロリド、アリルクロリド、アリルクロリドジメチルシラン、アントラキノンカルボニルクロリド、クロロアセトフェノン、クロロアントラセンなどがある。
【0034】
上述のように置換反応によって得られた化学式1乃至化学式3で表わされる化合物は、それぞれ重量平均分子量が150乃至10,000であり得る。
【0035】
本発明に係るKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物は、組成物の総重量に対して、重合体樹脂5乃至60重量%、化学式1乃至化学式3で表わされる化合物よりなる群から選ばれた1種以上の化合物0.1乃至4重量%、架橋剤1乃至10重量%、光酸発生剤0.1乃至10重量%、酸拡散防止剤0.01乃至5重量%を含有し、残部が溶媒からなるものであり得る。
【0036】
前記化学式1乃至化学式3で表わされる化合物よりなる群から選ばれた1種以上の化合物は、組成物の総重量に対して、0.1乃至4重量%を含むことが好ましい。もし前記化合物を0.1重量%未満で使用する場合には、パターン粗さ(Pattern Roughness)不良が発生し、4重量%超過で使用する場合には、残膜率(Retention rate)の低下及びパターンのフーチング(Footing)現象などの問題点の原因になることがあるので好ましくない。
【0037】
前記重合体樹脂は、水酸基が含まれたフェノール重合体樹脂及びクレゾール重合体樹脂よりなる群から選ばれる1種以上であり得る。
より具体的には、前記フェノール重合体樹脂は、4−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸(4−Hydroxy−3−methyl benzoic acid)、4−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸(4−Hydroxy−2−methyl benzoic acid)、5−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸(5−Hydroxy−2−methyl benzoic acid)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸(3,5−Di−tert−butyl−4−hydroxy benzoic acid)、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル安息香酸(4−Hydroxy−3,5−dimethyl benzoic acid)、4−ヒドロキシイソフタル酸(4−Hydroxy isophthalic acid)、2,4,6−ヒドロキシトルエン(2,4,6−Hydroxy toluene)、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸一水和物(2,4,6−Trihydroxy benzoic acid monohydrate)、2,4,6−トリヒドロキシベンズアルデヒド(2,4,6−Trihydroxy benzaldehyde)であり、クレゾール重合体樹脂は、オルソクレゾール(o−cresol)、パラクレゾール(p−cresol)、メタクレゾール(m−cresol)、エポキシオルソクレゾール(Epoxy o−cresol)、水酸基を持つエポキシパラクレゾール(Epoxy p−cresol)、及びエポキシメタクレゾール(Epoxy m−cresol)であり得る。
【0038】
前記重合体樹脂は、組成物の総重量に対して、重合体樹脂5乃至60重量%を含むことが好ましい。もし重合体樹脂を5重量%未満で使用する場合には、パターニング(Patterning)及び現像の際に高い露光エネルギーが要求されるという問題点があり、60重量%超過で使用する場合には、均一なパターン(Pattern)形成が難しくて残存物が発生するという問題点をあり得る。
【0039】
前記架橋剤は、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート(Tris(2,3−epoxypropyl)isocyanurate)、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル(Trimethylolmethanetriglycidylether)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(Trimethylolpropanetriglycidylether)、ヘキサメチロールメラミン(Hexamethylolmelamine)、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル(Trimethylolethanetriglycidylether)、ヘキサメトキシメチルメラミン(Hexamethoxymethylmelamine)、ヘキサメトキシエチルメラミン(Hexamethoxyethylmelamine)、テトラメチロール2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethylol2,4−diamino−1,3,5−triazine)、テトラメトキシメチル−2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethoxymethyl−2,4−diamino−1,3,5−triazine)、テトラメチロールグリコールウリル(Tetramethylolglycoluril)、テトラメトキシメチルグリコールウリル(Tetramethoxymethylglycoluril)、テトラメトキシエチルグリコウル(Tetramethoxyethylglycoluril)、テトラメチロールウレア(Tetramethylolurea)、テトラメトキシメチルウレア(Tetramethoxymethylurea)、テトラメトキシエチルウレア(Tetramethoxyethylurea)及びテトラメトキシエチル2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン(Tetramethoxyethyl−2,4−diamino−1,3,5−triazine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むものであり得る。
【0040】
前記架橋剤は、組成物の総重量に対して、架橋剤を1乃至10重量%含むことが好ましい。もし架橋剤を1重量%未満で使用する場合には、残膜率の不足などの原因でパターン形成が不可能になる場合が発生するおそれがあり、10重量%超過で使用する場合には、過度な架橋によるパターン間のブリッジ(Bridge)現象による不良が発生するおそれがある。
【0041】
前記光酸発生剤は、トリフェニルスルホニウムトリフラート(Triphenylsulfoniumtriflate)、トリフェニルスルホニウムアンチモン酸塩(Triphenylsulfoniumantimonate)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(Diphenyliodoniumtriflate)、ジフェニルヨードニウムアンチモン酸塩(Diphenyliodoniumantimonate)、メトキシジフェニルヨードニウムトリフラート(Methoxydiphenyliodoniumtriflate)、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムトリフラート(Di−t−buthyldiphenyliodoniumtriflate)、2,6−ジニトロベンジルスルホネート(2,6−dinitrobenzylsulfonate)、ピロガロールトリスアルキルスルホネート(Pyrogalloltrisalkylsulfonate)、ノルボルネンジカルボキシイミドトリフラート(Norbornenedicarboxyimidetriflate)、トリフェニルスルホニウムノナフラート(Triphenylsulfoniumnonaflate)、ジフェニルヨードニウムノナフラート(Diphenyliodoniumnonaflate)、メトキシジフェニルヨードニウムノナフラート(Methoxydiphenyliodoniumnonaflate)、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムノナフラート(Di−t−buthyldiphenyliodoniumnonaflate)、N−ヒドロキシスクシニミドノナフラート(N−hydroxysuccinimidenonaflate)、ノルボルネンジカルボキシイミドノナフラート(Norbornenedicarboxyimidenonaflate)、トリフェニルスルホニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Triphenylsulfoniumperfluorooctanesulfonate)、ジフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Diphenyliodoniumperfluorooctanesulfonate)、メトキシフェニルヨードニウムペルフルオロオクタンスルホネート(Methoxydiphenyliodoniumperfluoroocatanesulfonate)、ジ−t−ブチルジフェニルペルフルオロオクタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシニミドペルフルオロオクタンスルホネート(N−hydroxysuccinimideperfluoroocatanesulfonate)、及びノルボルネンジカルボキシイミドペルフルオロオクタンスルホネート(Norbornenedicarboxyimideperfluoroocatanesulfonate)よりなる群から選ばれる1種以上を含むものであり得る。
【0042】
前記光酸発生剤は、組成物の総重量に対し、光酸発生剤を0.1乃至10重量%含むことが好ましい。もし光酸発生剤を0.1重量%未満で使用する場合には、架橋密度が不足してパターン形成が不可能になり、10重量%超過で使用する場合には、過度な酸発生によりパターンの壁面またはコーナー部分のパターンが不良(LWR、LER)になるなどのパターン不良問題が発生するおそれがある。
【0043】
前記酸拡散防止剤は、メチルトリアミン(Methyltriamine)、エチルトリアミン(ethyltriamine)、ジメチルアミン(Dimethylamine)、ジエチルアミン(Diethylamine)、トリメチルアミン(Trimethylamine)、トリエチルアミン(Triethylamine)、トリブチルアミン(Tributhylamine)、メタノールトリアミン(Methanoltriamine)、エタノールトリアミン(Ethanoltriamine)、ジメタノールアミン(Dimethanolamine)、ジエタノールアミン(Diethanolamine)、トリメタノールアミン(Trimethanolamine)、トリエタノールアミン(Triethanolamine)及びトリブタノールアミン(Tributhanolamine)よりなる群から選ばれる1種以上を含むものであり得る。
【0044】
前記酸拡散防止剤は、組成物の総重量に対して、酸拡散防止剤を0.01乃至5重量%を含むことが好ましい。もし酸拡散防止剤を0.01重量%未満で使用する場合には、過度な酸発生によりパターンの壁面またはコーナー部分のパターンが不良(LWR、LER)になるなどのパターン不良問題が発生するおそれがあり、5重量%超過で使用する場合には、パターン形成が不可能になる場合が発生するおそれがあるという問題点がある。
【0045】
一方、本発明のKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物は、使用する溶媒の種類及び使用量に応じて1,000Å乃至100,000Åで使用可能であり、溶媒重量に対して10乃至90重量%で溶かした後に使用することができる。
【0046】
前記溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテル(Ethyleneglycolmonomethylether)、エチレングリコールモノエチルエーテル(Ethyleneglycolmonoethylether)、メチルセルソルブアセテート(Methylcellosolveacetate)、エチルセルロースアセテート(Ethylcellosolveacetate)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(Diethyleneglycolmonomethylether)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(Diethyleneglycolmonoethylether)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(Propyleneglycolmethyletheracetate)、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート(Propyleneglycolpropyletheracetate)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(Diethyleneglycoldimethylether)、エチルラクテート(Ethyllactate)、トルエン(Toluene)、キシレン(Xylene)、メチルエチルケトン(Methylethylketone)、シクロヘキサノン(Cyclohexanone)、2−ヘプタノン(2−heptanone)、3−ヘプタノン(3−heptanone)、4−ヘプタノン(4−heptanone)などを使用することができ、単独または混合して使用することができる。
【0047】
前述したように、本発明から提供される本発明のKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物は、化学式1乃至化学式3で表わされる化合物よりなる群から選ばれる1種以上を含んでなることにより、半導体製造工程で使用する上で適したフォトレジスト組成物を提供して、短波長露光源においても高い解像度及び優れたプロファイルを実現することができる。
【0048】
[実施例]
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。これらの実施例は、本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。これは当該分野における通常の知識を有する者にとって自明なことであろう。
【0049】
置換反応例1
500mLのアルゴン還流装置付き3口丸底フラスコに2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール13.4g、トリエチルアミン52.2g及び無水テトラヒドロフラン200mlを入れ、マグネチックバーを用いて撹拌した。アルゴン雰囲気下で10分攪拌した後、アクリロイルクロリド31.6gを滴下漏斗を用いて10分間ゆっくりと投入し、常温で2時間撹拌した後、反応の完了した結果物をフィルタリングし、しかる後に、水で2回洗浄した。前記フィルタリングされた結果物をクロロホルム150mlに完全に溶かした後、500mlの分別漏斗を用いて5回精製した。最後に、クロロホルムに溶かした結果物を、塩化メチレンとヘキサンが1:1の比率である溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーによって追加精製することにより、未反応物を除去した。最終的に重量平均分子量204の化学式1(R:アクリロイル)のような構造の白色の固体結果物を得、NMR分析を行った結果、未反応物は確認されなかった。
【0050】
置換反応例2
500mLのアルゴン還流装置付き3口丸底フラスコに、ビスフェノールA22.8g、トリエチルアミン37.2g及び無水テトラヒドロフラン200mlを入れ、マグネチックバーを用いて撹拌した。アルゴン雰囲気下で10分攪拌した後、アクリロイルクロリド22.6gを滴下漏斗を用いて10分間ゆっくりと投入し、常温で2時間撹拌した後、反応の完了した結果物をフィルタリングし、水を用いて2回洗浄した。前記フィルタリングされた結果物をクロロホルム150mlに完全に溶解した後、500mlの分別漏斗を用いて5回精製した。最後に、クロロホルムに溶かした結果物を、塩化メチレンとヘキサンが1:1の比率である溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーによって追加精製することにより、未反応物を除去した。最終的に重量平均分子量298の化学式2(R:アクリロイル)のような構造の白色の固体結果物を得、NMR分析を行った結果、未反応物は確認されなかった。
【0051】
置換反応例3
500mLのアルゴン還流装置付き3口丸底フラスコに1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン30.6g、トリエチルアミン52.2g及び無水テトラヒドロフラン200mlを入れ、マグネチックバーを用いて撹拌した。アルゴン雰囲気下で10分攪拌した後、アクリロイルクロリド31.6gを滴下漏斗を用いて10分間ゆっくりと投入した後、常温で2時間撹拌し、反応の完了した結果物をフィルタリングした後、水を用いて2回洗浄した。前記フィルタリングされた結果物をクロロホルム150mlに完全に溶解した後、500mlの分別漏斗を用いて5回精製した。最後に、クロロホルムに溶かした結果物を、塩化メチレンとヘキサンが1:1の比率である溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーによって追加精製することにより、未反応物を除去した。最終的に重量平均分子量376の化学式3(R:アクリロイル)のような構造の白色の固体結果物を得、NMR分析を行った結果、未反応物は確認されなかった。
【0052】
実施例1
基礎樹脂としての重量平均分子量5,000のフェノール重合体樹脂80g、置換反応例1から得られた化合物4g、光酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムノナフラート4g、架橋剤としてのテトラメトキシメチルグリコールウリル10g、酸拡散防止剤としてのトリブチルアミン0.6gの組成で使用した。溶媒としては、エチルラクテート150gとプロピレングリコールメチルエーテルアセテート700gとの混合液を用いて、KrFエキシマレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物を製造した。前記製造された組成物を0.1μmのテフロン(登録商標)製シリンジフィルターを用いてフィルタリングし、スピンコーターを用いてシリコンウエハー上にコーティングし、100℃で90秒間ソフトベーキングした後、248nmの光源で露光工程を行った。前記露光工程を済ませば、110℃で90秒間ベーキング工程を行った後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドで現像する工程を行ってパターンを形成した。その結果、エネルギー40mJ/cmでポジティブな傾きを示すプロファイルを確認することができ、ライン/スペース基準解像度0.2μmの良好なネガティブパターンを確認した。
【0053】
実施例2
置換反応例1から得られた化合物の代わりに、置換反応例2から得られた化合物4gを用いる以外は、実施例1と同様にして実験を行った。その結果、エネルギー36mJ/cmで垂直の傾きを示すプロファイルを確認することができ、ライン/スペース基準解像度0.18μmの良好なネガティブパターンを確認した。
【0054】
実施例3
置換反応例1から得られた化合物の代わりに、置換反応例2から得られた化合物40gを用いる以外は、実施例1と同様にして実験を行った。その結果、エネルギー41mJ/cmでポジティブな傾きを示すプロファイルを確認することができ、ライン/スペース基準解像度0.25μmの比較的良好なネガティブパターンを確認した。
【0055】
実施例4
置換反応例1から得られた化合物の代わりに、置換反応例3から得られた化合物4gを用いる以外は、実施例1と同様にして実験を行った。その結果、エネルギー35mJ/cmでポジティブな傾きを示すプロファイルを確認することができ、ライン/スペース基準解像度0.2μmの良好なネガティブパターンを確認した。
【0056】
実施例5
置換反応例1から得られた化合物の代わりに、置換反応例3から得られた化合物40gを用いる以外は、実施例1と同様にして実験を行った。その結果、エネルギー45mJ/cmでポジティブな傾きを示すプロファイルを確認することができ、ライン/スペース基準解像度0.5μmの比較的良好なネガティブパターンを確認した。
【0057】
実施例6
置換反応例1から得られた化合物2重量%、及び置換反応例2から得られた化合物2gを用いる以外は、実施例1と同様にして実験を行った。その結果、エネルギー35mJ/cmで垂直な傾きを示すプロファイルを確認することができ、ライン/スペース基準解像度0.2μmの良好なネガティブパターンを確認した。
【0058】
実施例7
置換反応例1から得られた化合物1g、置換反応例2から得られた化合物3gを用いる以外は、実施例1と同様にして実験を行った。その結果、エネルギー35mJ/cmで垂直な傾きを示すプロファイルを確認することができ、ライン/スペース基準解像度0.18μmの良好なネガティブパターンを確認した。
【0059】
比較例1
置換反応例1から得られた化合物を添加していない以外は、実施例1と同様にして実験を行った。その結果、エネルギー40mJ/cmでポジティブな傾きを示すプロファイルを確認することができ、ライン/スペース基準解像度0.25μmの良好なネガティブパターンを確認した。
【0060】
特性測定
前記実施例1乃至7及び比較例1のように製造されたKrFエキシマレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物の特性を測定した。
解像度は、パターンの線幅(Critical Dimension)を観察することができる測長走査電子顕微鏡(CD−SEM(Critical Dimension−Scanning Electron Microscope))を用いてL/S(Line、Space)基準で最小線幅(解像度)を観察して確認した。また、感度は最小線幅(解像度)を確認することが可能なエネルギー(Energy)を感度として測定した。
このように測定した結果を下記表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
表1から確認できるように、実施例1、2、4、6及び7は、比較例1よりも高感度を示しながら解像度に優れていることを確認することができたが、実施例3及び5は、比較例1よりも感度も遅く、解像度が減少することを確認することができた。実施例3及び5は、それぞれ置換反応例2から得られた化合物及び置換反応例3から得られた化合物が過量投入され、パターニング(Patterning)時よりも多くのエネルギーが必要となり、感度が遅くなったうえ、不均一なパターン(Pattern)形成によって解像度も減少したことを確認することができた。
【0063】
その結果、化学式1乃至化学式3で表わされる化合物よりなる群から選ばれた1種以上を最適の含有量で含む場合、透明性が高くて解像度及び感度が増加できるKrFレーザー用ネガティブ型フォトレジスト組成物を提供することができることを確認した。
【0064】
本発明の単純な変形または変更はいずれも、当該分野における通常の知識を有する者によって容易に実施でき、それらの変形や変更もすべて本発明の範囲に含まれるものと理解できる。