(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記雄側留付部及び前記雌側留付部の一方を面部とし、他方を前記面部に向けて突き出す爪部とすると共に、前記爪部における少なくとも前記第一開口側に向けられた側部が倣う仮想の直線と前記面部とがなす角度が直角となるようにしてなる、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコードロック。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、
図1〜
図25に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。
【0017】
この実施の形態にかかるコードロックRは、紐Cの任意の位置に留め付け可能であり、また、この留め付け状態を雌部材1内への雄部材2の一部の入り込み量を減ずる引き操作により解除可能に構成されたものである。
【0018】
かかる紐Cは、このようにコードロックRの留め付けが可能なものであれば、その形状(丸紐、平紐など)、材質や構造(編み紐、ゴム紐、合成樹脂製の紐など)は問われない。かかるコードロックRは、典型的には、こうした紐Cにより絞られたり、引き締められたりする箇所を備えた各種の物品におけるこの紐Cに留め付けられて、その留め付け位置を変えることでこのような箇所を絞ったり、緩めたりするように用いられる。
【0019】
前記雌部材1は、
図10、14、17、20及び21に示すように、第一開口4と、第二開口5と、これらの間に亘る紐Cの挿通路6とを備えている。
【0020】
一方、前記雄部材2は、前記挿通路6内に前記第一開口4側から一部を入り込ませると共に、この一部に前記挿通路6内に形成された雌側留付部7と協働して前記挿通路6に挿通された前記紐Cに留め付く雄側留付部12を備えている。
【0021】
前記紐Cに対する留め付けは、前記第一開口4側から引き出される前記紐Cを把持しての前記雌部材1に対する前記挿通路6内への前記雄部材2の一部の入り込み量を減ずる引き操作、及び、前記第二開口5側から引き出される前記紐Cを把持しての前記雄部材2に対する前記挿通路6内への前記雄部材2の一部の入り込み量を減ずる引き操作により解かれるようになっている。
【0022】
また、前記雌部材1及び前記雄部材2には、
図3、13、22、23及び25に示すように、前記引き操作用の指掛け部8、13が各々形成されている。
【0023】
紐Cに対するコードロックRの留め付け状態は、前記第一開口4側から引き出される前記紐Cを把持しての前記雌部材1に対する引き操作によって、また、前記第二開口5側から引き出される前記紐Cを把持しての前記雄部材2に対する引き操作によって解くことができる。前記雌部材1及び前記雄部材2には、前記指掛け部8、13が形成されていることから、前記引き操作にあたり前記雌部材1及び雄部材2は摘みやすく前記引き操作を容易且つ確実に行うことができる。
【0024】
(第一例)
図1〜
図12に示される第一例では、コードロックRは、雄部材2の移動中心軸x(
図10参照)を挟んだ両側にそれぞれ紐Cが通されるようになっている。
【0025】
前記コードロックRは、
図8及び9に示すように、幅広の正面部Ra及び背面部Rbを有する。また、図示の例では、前記正面部Ra及び背面部Rbは共に、前記紐Cの長さ方向において、前記コードロックRの中央側から前記コードロックRの端末Rc側に近づくに連れて高まるように形成されて二箇所の前記端末Rc、Rc間に指先が納まる形状となっている。
【0026】
この第一例では、二箇所の端末Rc、Rcの一方は雌部材1に、他方は雄部材2に形成されており、これによって、雌部材1と雄部材2とにそれぞれ、指掛け部8、13が形成されている。この第一例では、コードロックRの正面部Ra及び背面部Rbに指の腹が納まるようにしてコードロックRをしっかりと把持することができる。そして、この把持状態から、第一開口4側から引き出されている紐Cを把持して雌部材1を
図10における左側に引き操作すると雌部材1の指掛け部8に指が引っかかってこの引き操作を都合良く行うことができ、また、第二開口5側から引き出されている紐Cを把持して雄部材2を
図10における右側に引き操作すると雄部材2の指掛け部13に指が引っかかってこの引き操作を都合良く行うことができるようになっている。第一開口4側から引き出されている紐Cを把持して雌部材1を
図10における左側に引き操作すると、コードロックRの紐Cに対する留め付け状態が解かれ、コードロックRは全体として
図10における左側に移動し、この左側への引き操作を止めると移動後の位置でコードロックRは再び紐Cに留め付く。また、第二開口5側から引き出されている紐Cを把持して雄部材2を
図10における右側に引き操作すると、コードロックRの紐Cに対する留め付け状態が解かれ、コードロックRは全体として
図10における右側に移動し、この右側への引き操作を止めると移動後の位置でコードロックRは再び紐Cに留め付く。
【0027】
すなわち、この第一例では、前記指掛け部8、13は、前記紐Cの長さ方向に交叉する向きに沿うように前記正面部Ra及び背面部Rbの幅方向(前記移動中心軸xに直交する方向)に亘って形成されている。
【0028】
図示の例では、
図8及び9に示すように、二箇所の前記端末Rc、Rc間にある前記コードロックRの外面を、仮想の一つの円の円弧に実質的に沿った面Rdとさせている。
【0029】
雌部材1は、
図1及び2に示すように、雌側主体部9と、雌側脚部10と、バネ押さえ部材11とを備えてなる。
【0030】
雌側主体部9は、前記正面部Raの一部となる雌側正面部9aと、前記背面部Rbの一部となる雌側背面部9bと、前記移動中心軸xに沿う向きに形成された雌側側面部9cとを有し、前記移動中心軸xに直交する向きの断面を実質的に扁平角筒状としている。雌側主体部9の筒一端が前記第一開口4として機能し、雌側主体部9の筒他端が前記第二開口5として機能するようになっている。
【0031】
図1に示すように、雌側主体部9の雌側正面部9aの内面と、雌側背面部9bの内面とにはそれぞれ、前記移動中心軸xに沿ったガイドリブ9dが形成されている。
【0032】
雌側主体部9の雌側側面部9cの内面は、
図10に示すように、第一開口4と第二開口5との間の略中間位置と第一開口4との間では前記移動中心軸xに実質的に平行となっているが、前記中間位置と第二開口5との間では第二開口5に近づくに連れて雌側主体部9の内径を狭める向きに傾斜した前記雌側留付部7として機能する面部7aとなっている。
【0033】
雌側脚部10は、
図2に示すように、前記移動中心軸xに沿って前記雌側主体部9における前記第一開口4を形成する縁部から突き出す帯板状を呈している。雌側脚部10は二つ設けられている。二つの雌側脚部10、10の一方は、雌側正面部9aに連続して前記移動中心軸xに沿って延び出している。二つの雌側脚部10、10の他方は、雌側背面部9bに連続して前記移動中心軸xに沿って延び出している。
【0034】
二つの雌側脚部10、10の突き出し端にはそれぞれ、四角形の貫通孔10aが形成されている。
【0035】
図8に示すように、雌側脚部10の内外面はいずれも、前記移動中心軸xに平行をなしている。一方、雌側主体部9の雌側正面部9aの外面は第二開口5の側に向けて次第に雌側主体部9の厚さを漸増させるように前記仮想の一つの円の円弧に実質的に沿った面Rdとなっていると共に、雌側背面部9bの外面は第二開口5の側に向けて次第に雌側主体部9の厚さを漸増させるように前記仮想の一つの円の円弧に実質的に沿った面Rdとなっている。
【0036】
バネ押さえ部材11は、
図8及び10に示すように、二つの雌側脚部10、10間に隙間なく納まる厚さと、雌側脚部10の幅と実質的に等しい幅とを備えている。バネ押さえ部材11は、
図1、2及び8に示すように、その正面及び背面にそれぞれ、前記雌側脚部10の貫通孔10aに係合される係合突起11aを有しており、この係合突起11aを貫通孔10aに納めて二つの雌側脚部10、10の突き出し端間に架設状に取り付けられるようになっている。このように取り付けられるバネ押さえ部材11における第一開口4に向けられる面部には後述するバネ部材3のバネ一端内に入り込む突部11b形成されている。
【0037】
一方、雄部材2は、
図1に示すように、雄側主体部14と、雄側脚部15とを備えてなる。
【0038】
雄側主体部14は、前記正面部Raの一部となる雄側正面部14aと、前記背面部Rbの一部となる雄側背面部14bと、前記移動中心軸xに沿う向きに形成された雄側側面部14cとを有している。
【0039】
雄側主体部14は、前記移動中心軸xに直交する向きに長いエンド部14dと、このエンド部14dにおける第一開口4に向けられる側において、エンド部14dの
図1における左端部から前記移動中心軸xに沿うように突き出す突出部14eと、エンド部14dの
図1における右端部から前記移動中心軸xに沿うように突き出す突出部14eとを備えている。
【0040】
図9に示すように、雄側主体部14の雄側正面部14aの外面はエンド部14dの側に向けて次第に雄側主体部14の厚さを漸増させるように前記仮想の一つの円の円弧に実質的に沿った面Rdとなっていると共に、雄側背面部14bの外面はエンド部14dの側に向けて次第に雄側主体部14の厚さを漸増させるように前記仮想の一つの円の円弧に実質的に沿った面Rdとなっている。
【0041】
図1及び2に示すように、エンド部14dの左側から突き出す突出部14eの第一開口4に向けられた端部とエンド部14dにおける第一開口4に向けらる側と反対の側との間、及び、エンド部14dの右側から突き出す突出部14eの第一開口4に向けられた端部とエンド部14dにおける第一開口4に向けらる側と反対の側との間とにはそれぞれ、紐Cの挿通路14fが形成されている。
【0042】
雄側脚部15は、その厚さを前記二つの雌側脚部10、10間に納まる厚さとし、その幅を前記雌側主体部9内に納まる幅としている。雄側脚部15はその基部15aを、前記左右の突出部14e、14eの突き出し端に一体化させて、前記移動中心軸xに沿うように雄側主体部14から突き出している。
【0043】
また、
図1及び2に示すように、雄側脚部15の基部15aと前記エンド部14dとの間には空間16が形成されていると共に、エンド部14dにはこの空間16に連通した窓孔14gが形成されている。
【0044】
また、雄側脚部15の正面及び背面にはそれぞれ、その脚端と基部との間に亘って、前記ガイドリブ9dの納まるガイド溝15bが形成されている。
【0045】
また、雄側脚部15の突き出し方向略中程の位置と、脚端との間においては、雄側脚部15の左右においてそれぞれ、雄側留付部12となる爪部12aが形成されている。この爪部12aは、雄側脚部15の厚さ側の側面から突きだしており、前記移動中心軸xに沿う向きにおいて隣り合う爪部12aとの間に間隔を開けて三つ形成されている。
【0046】
また、この第一例にあっては、
図8に示すように、前記雌部材1と前記雄部材2との間に、前記引き操作により蓄勢されるバネ部材3としての圧縮コイルバネが介在されている。
【0047】
図10に示すように、前記移動中心軸xを挟んだ両側においてそれぞれ、雌部材1の第二開口5から挿通路6を通して第一開口4から引き出された紐Cを、雄部材2の挿通路14fに通す。この状態から雌部材1の二つの雌側脚部10、10間と第一開口4とを通じて雌側主体部9内に雄側脚部15を、前記ガイドリブ9dが前記ガイド溝15bに納まるようにして、雌側脚部10の突き出し端が前記空間16に位置される位置まで進入させる。この状態から、前記窓孔14gを通じてバネ他端を雄側脚部15の基部15aに当接させるように雄部材2内にバネ部材3として圧縮コイルバネを配置すると共に、前記バネ押さえ部材11を二つの前記雌側脚部10間に納め入れ、バネ押さえ部材11と雌側脚部10とを前記のように係合させる。これにより、雄部材2と雌部材1とは前記移動中心軸xの左右にそれぞれ紐Cを通過させた状態で一体化される。前記バネ部材3は、前記引き操作により蓄勢されるように配される。したがって、かかる引き操作をしない状態にあっては、雄部材2の一部としての雄側脚部15の雌部材1の挿通路6としての雌側主体部9内への入り込み量は最大化される。この状態において、前記雄側留付部12としての爪部12aは前記雌側留付部7としての面部7aに向けて突き出すように配されると共に、前記面部7aは第二開口5に向かうに連れて前記挿通路6としての雌側主体部9の内径を狭める向きに傾斜していることから、爪部12aと面部7aとの間で紐Cが締め付けられ紐Cに前記爪部12aが食い込む。これにより、紐Cに対してコードロックRが留め付けられる。
【0048】
図示の例では、前記雄側脚部15の左右にそれぞれ形成された三つの爪部12a…12aの中間に位置される爪部12aにおける、前記第一開口4側に向けられた側部12bが倣う仮想の直線(
図12において一点鎖線で示す。)と前記面部7aとがなす角度が実質的に直角となるようにしてある(
図12参照)。これにより、図示の例では、紐Cに対し保持力高く爪部12aを食い込ませるようになっている。
【0049】
前記引き操作をすると、前記バネ部材3としての圧縮コイルバネを圧縮・蓄勢しながら雄部材2の一部としての雄側脚部15の挿通路6としての雌部材1の雌側主体部9内への入り込み量が減じ、前記面部7aと爪部12aとの間の距離が拡がることから、前記面部と爪部12aとの間での紐Cの締め付けが緩められ紐Cに対するコードロックRの留め付けが解かれる(
図10から
図11)。
【0050】
なお、この第一例にあっては、前記雌部材1の紐Cの挿通路6の中心軸y(
図8参照)は、仮想の一つの平面上に位置されるようになっており、紐Cに対するコードロックRの留め付けを解いた状態においては、前記爪部12a以外に紐Cに対する格別の引っかかりとなる部分はなく、紐Cに沿ってコードロックRを所望の位置までスムースに移動させることができる。
【0051】
(第二例/参考例)
図13・
図15に示される第二例は、コードロックRは、雄部材2の移動中心軸xを挟んだ両側にそれぞれ紐Cが通されるようになっている。
【0052】
この第二例にあっては、第一例と異なり、コードロックRは、バネ部材3を含まずに、雌部材1と雄部材2とから構成されている。
【0053】
雌部材1は、
図14に示すように、第一開口4と、第二開口5と、これらの間に亘る紐Cの挿通路6とを備えた筒状を呈している。
【0054】
この例では、雌部材1は、幅広の表部17及び裏部18と、側部19とを備えている。側部19の内面のうち前記第二開口5側に位置される箇所は第二開口5に近づくに連れて雌部材1の内径を漸減させる傾斜した面部7aとなっている。
【0055】
雄部材2は、
図15に示すように、前記挿通路6内に前記第一開口4側から一部を入り込ませると共に、この一部に前記挿通路6内に形成された雌側留付部7としての前記面部7aと協働して前記挿通路6に挿通された前記紐Cに留め付く雄側留付部12を備えている。
【0056】
この例では、雄部材2は、
図14に示すように、前記移動中心線xに沿った芯部20を有すると共に、芯部20の両側にそれぞれ前記移動中心線xに沿った側部21を備え、芯部20と側部21との間を紐Cの挿通路22とした筒状を呈している。雌部材1内に入り込む側では、芯部20は側部21よりも
図15における右側に突き出し、この突き出し箇所に前記雄側留付部12となる爪部12aが形成されている。
【0057】
この例にあっては、
図15に示すように、紐Cに作用される張力により雄部材2の一部である雄側留付部12を雌部材1内に入り込ませるようになっている。これにより、
図14に示すように、前記面部7aと前記爪部12a間で紐Cを締め付け、前記爪部12aを紐Cに食い込ませて紐Cに対してコードロックRが留め付けられる。
【0058】
そして、この例にあっても、前記紐Cに対する留め付けは、前記第一開口4側から引き出される前記紐Cを把持しての前記雌部材1に対する前記挿通路6内への前記雄部材2の一部の入り込み量を減ずる引き操作、及び、前記第二開口5側から引き出される前記紐Cを把持しての前記雄部材2に対する前記挿通路6内への前記雄部材2の一部の入り込み量を減ずる引き操作により解かれるようになっている。
【0059】
また、この例にあっても、
図13に示すように、前記雌部材1及び前記雄部材2に前記引き操作用の指掛け部8、13が形成されている。図示の例では、雌部材1の指掛け部8は、雌部材1の側部19の外面に形成された突部によって形成されている。また、雄部材2の指掛け部13は、雄部材2の側部21の外面に形成された突部によって形成されている。
【0060】
(第三例/参考例)
図16・
図19に示される第三例は、コードロックRは、雄部材2の移動中心軸x上に一本の紐Cが通されるようになっている。
【0061】
この第三例にあっては、第一例と異なり、コードロックRは、バネ部材3を含まずに、雌部材1と雄部材2とから構成されている。
【0062】
雌部材1は、第一開口4と、第二開口5と、これらの間に亘る紐Cの挿通路6とを備えた筒状を呈している。
【0063】
この例では、雌部材1は、幅広の表部23及び裏部24と、側部25とを備えている。
図18及び19に示すように、表部23の内面のうち前記第二開口5側に位置される箇所は第二開口5に近づくに連れて雌部材1の内径を漸減させる傾斜した面部7aとなっている。
【0064】
雄部材2は、前記挿通路6内に前記第一開口4側から一部を入り込ませると共に、この一部に前記挿通路6内に形成された雌側留付部7としての前記面部7aと協働して前記挿通路6に挿通された前記紐Cに留め付く雄側留付部12を備えている。
【0065】
この例では、雄部材2は、
図17に示すように、前記移動中心線xに沿った芯部26を有する。芯部26は、基部27と、この基部27の両側にそれぞれ形成された前記移動中心線xに沿った側部28とを備え、基部27と二箇所の側部28、28との間を紐Cの挿通路29とした形態となっている。雌部材1内に入り込む側では、基部27は側部28よりも
図18における右側に突き出し、この突き出し箇所に前記雄側留付部12となる爪部12aが形成されている。
【0066】
この例にあっては、紐Cに作用される張力により雄部材2は前記一部を雌部材1内に入り込ませるようになっている。これにより、前記面部7aと前記爪部12a間で紐Cを締め付け、前記爪部12aを紐Cに食い込ませて紐Cに対してコードロックRが留め付けられる。
【0067】
そして、この例にあっても、前記紐Cに対する留め付けは、前記第一開口4側から引き出される前記紐Cを把持しての前記雌部材1に対する前記挿通路6内への前記雄部材2の一部の入り込み量を減ずる引き操作、及び、前記第二開口5側から引き出される前記紐Cを把持しての前記雄部材2に対する前記挿通路6内への前記雄部材2の一部の入り込み量を減ずる引き操作により解かれるようになっている。
【0068】
また、この例にあっても、
図16に示すように、前記雌部材1及び前記雄部材2に前記引き操作用の指掛け部8、13が形成されている。図示の例では、雌部材1の指掛け部8は、雌部材1の側部25の外面に形成された突部によって形成されている。また、雄部材2の指掛け部13は、雄部材2の側部28の外面に形成された突部によって形成されている。
【0069】
(第四例)
図20は、前記第一例の構成の一部変更例(第四例)を示している。この第四例では、雌部材1の雌側留付部7としての前記面部7aに細かな凹凸を形成させると共に、雄部材2の雄側留付部12としての爪部12aを雄側脚部15の左右にそれぞれ一つのみ形成させた例を示している。
【0070】
(第五例)
図21は、前記第一例の構成の一部変更例(第五例)を示している。この第五例では、雌部材1の雌側留付部7としての前記面部7aに細かな凹凸を形成させると共に、雄部材2の雄側留付部12としての爪部12aを雄側脚部15の左右にそれぞれ一つのみ形成させた例を示している。そして、この第五例では、雄側留付部12としての爪部12aにおける前記面部7aに向き合う側部12cにも細かな凹凸が形成されている。
【0071】
(第六例/参考例)
図22は、前記第一例の構成の一部変更例(第六例)を示している。この第六例では、コードロックRは、幅広の正面部Ra及び背面部Rbを有する。また、図示の例では、前記正面部Ra及び背面部Rbは共に、前記紐Cの長さ方向において、前記コードロックRの中央側から前記コードロックRの端末Rc側に近づくに連れて高まるように形成されて二箇所の前記端末Rc、Rc間に指先が納まる形状となっている。この第六例では、二箇所の端末Rc、Rcの一方は雌部材1に、他方は雄部材2に形成されており、これによって、雌部材1と雄部材2とにそれぞれ、指掛け部8、13が形成されている。この第六例では、指掛け部8、13はそれぞれ、頂部8a、13aを持ち、頂部8a、13aを挟んだコードロックRの中央側と、これと反対の側とにそれぞれ、斜面8b、13bを有するようになっている。
【0072】
(第七例/参考例)
図23及び
図24は、前記第一例の構成の一部変更例(第七例)を示している。この第七例では、コードロックRの厚さとなる幅狭の左右の側面部Re、Reを共に、前記紐Cの長さ方向において、前記コードロックRの中央側から前記コードロックRの端末Rc側に近づくに連れて高まるように形成して、この側面部Reにおいて二箇所の前記端末Rc、Rc間に指先が納まる形状となっている。この第七例では、二箇所の端末Rc、Rcの一方は雌部材1に、他方は雄部材2に形成されており、これによって、雌部材1と雄部材2とにそれぞれ、指掛け部8、13が形成されている。
【0073】
(第八例)
図25は、前記第一例の構成の一部変更例(第八例)を示している。この第八例では、前記雌部材1の正面部Raに形成された指掛け部8に、前記移動中心軸xに沿う向きの帯状体の通過路8cを形成し、この通過路8cと指掛け部8の頂部8aとの間を帯状体の掛け回し部8dとしている。この第八例では、この掛け回し部8d利用してコードロックRとコードロックRの図示しない装備対象とを、帯状体によって連係させることができる。図示の例では、帯状体によって雌部材1と装備対象とは一体化されることから、
図25中のf方向に雄部材を引く操作をすることで、コードロックRに挿通された紐Cへの留め付けを解くことができるようになる。このような掛け回し部8dは、前記雄部材2に形成しても良く、また、前記雌部材1及び前記雄部材2の双方に形成させても構わない。
【0074】
なお、当然のことながら、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成し得るすべての実施形態を含むものである。