【文献】
「パチスロ交響詩篇エウレカセブン2」,パチスロ攻略マガジン2013年12月号,株式会社双葉社,2013年11月 7日,p.8-21
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0012】
[第1実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
【0013】
所謂AT(アシストタイム)遊技中においては、停止操作が単調となる傾向がある。特に、AT遊技において、左リール、中リール、右リールの順序で停止する順押しの情報が報知されたゲームでは、報知された情報に従った停止操作を行って所定の利益が得られたとしても、遊技者にとっては、通常よく行う停止操作と同一なので、あまり得した感じが得られない場合がある。一方、AT遊技において何ら停止操作に関する情報の報知が行われないゲームでは、遊技者はたぶん利益が得られないものと推測し、退屈と感じてしまう場合がある。
【0014】
本実施形態の遊技台は、AT遊技中において停止操作を単調とせず、遊技意欲を向上させることができる遊技台である。
【0015】
<全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
【0016】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。
【0017】
詳しくは、左リール110の上段(表示位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(表示位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(表示位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(表示位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(表示位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(表示位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(表示位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(表示位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(表示位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110〜112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110〜112にそれぞれ縦方向に三つ、合計九つ表示される。
【0018】
そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0019】
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
【0020】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン(以下、有効ラインともいう)は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。
【0021】
本実施形態では、表示位置2、5、8によって構成される中段水平入賞ライン、表示位置1、4、7によって構成される上段水平入賞ライン、表示位置3、6、9によって構成される下段水平入賞ライン、表示位置3、5、7によって構成される右上がり入賞ライン、及び表示位置1、5、9によって構成される右下がり入賞ラインの5本の入賞ラインが設定されている。
【0022】
本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用の遊技台であり、メダルの投入枚数(ベット数)が規定枚数(3枚)に達すると上記5本の入賞ラインが有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではない。また、3枚賭け専用の遊技台でなくてもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
【0023】
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役(ボーナス))に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
【0024】
ベットボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0025】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
【0026】
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137〜139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
【0027】
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0028】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110〜112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
【0029】
以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110〜112を全て停止させるためのストップボタン137〜139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0030】
ナビ発生状態報知ランプ190は、主制御部300の遊技状態が後述するナビ発生状態1又は2のいずれかにある場合(以下、「ナビ発生状態にある場合」という)に点灯するランプである。遊技者は、ナビ発生状態報知ランプ190の点灯態様からナビ発生状態であることを把握することができる。
【0031】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
【0032】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
【0033】
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
【0034】
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137〜139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
【0035】
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【0036】
<筐体内部>
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110〜112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110〜112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御部を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
【0037】
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110〜112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
【0038】
電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
【0039】
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
【0040】
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、液晶表示装置157の上部には、演出装置160、及びこの演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。液晶表示装置157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
【0041】
<制御部の回路構成>
次に、
図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
【0042】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
【0043】
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0044】
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0045】
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
【0046】
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0047】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0048】
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0049】
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0050】
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、1払出枚数表示器127、ナビ発生状態報知ランプ190)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
【0051】
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0052】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
【0053】
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
【0054】
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0055】
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
【0056】
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
【0057】
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
【0058】
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
【0059】
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
【0060】
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU1504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
【0061】
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0062】
第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM516のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
【0063】
<図柄配列>
次に、
図4を用いて、各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0064】
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では、10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、左リール110の番号1のコマには「ベル図柄」、中リール111の番号0のコマには「リプレイ図柄」、右リール112の番号0のコマには「スイカ図柄」がそれぞれ配置されている。
【0065】
<入賞役の種類>
次に、
図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
【0066】
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1〜再遊技役3、小役1〜小役4)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
【0067】
本実施形態における入賞役のうち、特別役1及び特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態(RT3とも表記。詳しくは後述)に移行する役である。また、再遊技役1〜再遊技役3は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、及び再遊技役1〜再遊技役3への入賞が含まれる。
【0068】
特別役1及び2(以下、「特別役」と総称する場合がある)は、入賞により特別遊技状態(RT3)に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」であり、特別役2が「BAR−BAR−BAR(RB)」である。
【0069】
特別役に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(RT2とも表記。詳しくは後述)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1又は2に内部当選した遊技において内部当選した特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば特別役1に内部当選した場合は「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。
【0070】
主制御部300は、内部当選した特別役に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(RT3)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると通常状態(RT1−1とも表記する。詳しくは後述)に移行させる。
【0071】
再遊技役1〜3(以下、「再遊技役」と総称する場合がある)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1(「通常リプレイ」ともいう)は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、再遊技役2(「昇格リプレイ1」ともいう)は「リプレイ−リプレイ−ベル」、再遊技役3(「昇格リプレイ2」ともいう)は「ベル−リプレイ−リプレイ」である。
【0072】
主制御部300は、通常状態(RT1−1)において再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて、遊技状態をナビ発生状態1(RT1−2とも表記。詳しくは後述)に移行させる。また、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて、遊技状態をナビ発生状態2(RT1−3とも表記。詳しくは後述)に移行させる。
【0073】
「小役1〜4」(以下、「小役」と総称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1(「スイカ」ともいう)が「スイカ−スイカ−スイカ」、小役2(「チェリー」ともいう)が「ANY−チェリー−ANY」、小役3(「押順ベル」ともいう)が「ベル−ベル−ベル」、小役4(「共通ベル」ともいう)が「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0074】
本実施形態では、小役1(スイカ)及び小役2(チェリー)は、それぞれ、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ停止操作の操作タイミングが好適な場合に入賞する。また、小役3(押順ベル)は、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合に入賞する。押順役ともいう。一方、小役4(共通ベル)は、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選した場合、停止操作の内容(操作順序、操作タイミング)に関係なく、常に入賞する。引き込み1の役、押順不問役、ともいう。
【0075】
本実施形態において、小役3(押順ベル)は押順役、小役4(共通ベル)、再遊技役1(通常リプレイ)は、押順不問役である。
【0076】
本実施形態では、小役3(押順ベル)と小役4(共通ベル)は、同一の図柄組合せをしており、メダル付与数も同一であるため、有効ライン上に「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが表示された場合、遊技者は小役3(押順ベル)に入賞したのか、小役4(共通ベル)に入賞したのかを判断することができない。以下、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれかに内部当選して、有効ライン上に「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが表示された場合を「ベル入賞」という場合がある。
【0077】
小役3(押順ベル)は、遊技者のストップボタン137〜139に対する第1停止操作から第3停止操作までの操作順序に応じて利益度が異なるように設定されている。より詳しくは、小役3(押順ベル)は、
図6に示すように、小役3a、小役3b、小役3c、小役3d、小役3e及び小役3fに細分化されて設定されている。なお、この6つの役の内部当選確率は、それぞれ同一である。
【0078】
例えば、(1)小役3aに内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作(以下、「左中右」と略記する)が正解の停止操作であり、この正解の停止操作が行われた場合には、小役3aに入賞し、8枚のメダルが払い出される一方、この正解以外の停止操作が行われた場合には、小役3a(押順ベル)に入賞せず、8枚のメダルは払い出されない。同様にして、(2)小役3bに内部当選した場合には、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール111とする停止操作(以下、「右左中」と略記する)が正解の停止操作であり、(c)小役3cに内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作(以下、「中右左」と略記する)が正解の停止操作であり、(d)小役3dに内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作(以下、「左右中」と略記する)が正解の停止操作であり、(e)小役3eに内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作(以下、「中左右」と略記する)が正解の停止操作であり、(f)小役3fに内部当選した場合には、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作(以下、「右中左」と略記する)が正解の停止操作である。
【0079】
これに対して、小役4(共通ベル)は、遊技者のストップボタン137〜139に対する第1停止操作から第3停止操作までの操作順序に応じて利益度が異なるように設定されておらず、小役4(共通ベル)に内部当選した場合、上記6択のいずれの操作順序で停止操作が行われても、必ず小役4(共通ベル)に入賞し、8枚のメダルが払い出される。
【0080】
なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
【0081】
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
【0082】
以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば、65535)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【0083】
なお、本実施形態の小役3(押順ベル)は、単独役として設定されていたが、複数の役に同時に当選する重複役として設定されていてもよい。例えば、小役3と小役5(図示せず)と小役6(図示せず)に同時に当選する役として設定されていてもよい。この場合、正解の停止操作が行われたとき、小役3(押順ベル)に入賞し、不正解の停止操作が行われたとき、他の小役に入賞したり、ハズレとなったりする。
【0084】
また、本実施形態では、小役3(押順ベル)に内部当選し、正解の停止操作が行われた場合、小役3に入賞し、8枚のメダルが払い出される一方、不正解の停止操作が行われた場合、小役3に入賞せず、メダルの払出は行われなかった。しかしながら、上述したような小役3(押順ベル)を重複役として設定した場合には、当該重複役に内部当選した場合、正解の停止操作のとき、小役3(押順ベル)入賞に基づいて8枚のメダルを払い出し、一の不正解の停止操作のとき、他の小役入賞に基づいて8枚より少ない所定数のメダルを払い出すようにしてもよい。つまり、不正解の停止操作の場合、正解の停止操作の場合よりも少ないメダルが払い出されるようにしてもよい。
【0085】
<リールの停止制御>
次に、リール110〜112の停止制御について概要を説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データの中から、所定の条件(例えば、後述する入賞役の内部抽選処理の結果)に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データに基づき行う。
【0086】
本実施形態ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。引込制御とは、遊技者による各ストップボタン137〜139の操作があってから一定のコマ数(図柄数)の範囲(引き込み範囲;ここでは最大4コマ)でリール110〜112の停止位置をずらす制御をいう。リール停止データは主制御部300のROM306に格納されている。各リール停止データは、所定の入賞役の図柄組合せが入賞ライン上に揃って表示されることを許容する許容制御と、いずれの入賞役の図柄組合せも入賞ライン上に揃って表示されない禁止制御と、に大別される。
【0087】
許容制御が行われる例としては、例えば、ある入賞役に内部当選した場合や、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)の場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが悪くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されるように制御が行われる。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137〜139を操作するタイミング次第で図柄組合せが揃わない場合もある。
【0088】
例えば、小役1(スイカ)に内部当選した場合には、スイカ図柄は4コマを超えて配置されているので、ストップボタン137〜139を操作するタイミングが好適でないと、スイカ図柄は入賞ラインに停止しない。
【0089】
尤も、リール110〜112における図柄の配置と引き込みコマ数次第で100%揃う場合もある。例えば、再遊技役1(通常リプレイ)に対応する、リプレイ図柄の配置間隔は最大4コマであるため、再遊技役1に内部当選すると、そのタイミングに係わらず100%入賞することになる。
【0090】
一方、禁止制御が行われる例としては、例えば、内部抽選結果がハズレで、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)ではない場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが良くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されないように制御が行われる。
【0091】
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類及び遷移について説明する。
図7(a)は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
【0092】
スロットマシン100の主制御部300は、大別すると、通常状態(RT1−1)、ナビ発生状態1(RT1−2)、ナビ発生状態2(RT1−3)、特別役内部当選状態(RT2)、及び特別遊技状態(RT3)を有する。なお、通常状態(RT1−1)、ナビ発生状態1(RT1−2)、及びナビ発生状態2(RT1−3)を総称して「通常遊技状態」ともいう。また、ナビ発生状態1(RT1−2)及びナビ発生状態2(RT1−3)は、上述したように総称して「ナビ発生状態」という場合がある。ナビ発生状態のナビとは、操作ナビの意であり、操作ナビに関しては後述するAT系の遊技状態にて詳述する。本実施形態では、この5つに大別された遊技状態をRT系の遊技状態という。また、本実施形態では、主制御部300が所謂AT(アシストタイム)に関する状態(以下、AT系の遊技状態という)も制御しており、主制御部300が決定したAT系の遊技状態に従って、第1副制御部400は遊技状態を設定するようになっている。
【0093】
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100のRT系の遊技状態について説明する。
【0094】
<通常状態(RT1−1)>
通常状態(RT1−1)は、内部抽選の結果が概ねハズレ(特別役、再遊技役、及び小役のいずれにも内部当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、通常状態(RT1−1)は、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。
【0095】
通常状態(RT1−1)は、初期状態において設定され、また、ナビ発生状態1(RT1−2)若しくはナビ発生状態2(RT1−3)において、規定回数の操作ナビが実行された場合(詳しくは後述)、又は特別遊技状態(RT3)において規定枚数を超えるメダルの払出があった場合(詳しくは後述)、通常状態(RT1−1)が設定される。
【0096】
一方、通常状態(RT1−1)において、再遊技役2(昇格リプレイ1)に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)には、ナビ発生状態1(RT1−2)に移行する。また、特別役に内部当選した場合には、特別役内部当選状態(RT2)に移行し、特別役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役に入賞した場合)には、特別遊技状態(RT3)に移行する。
【0097】
<ナビ発生状態1(RT1−2)>
ナビ発生状態1(RT1−2)は、AT系の遊技状態がAT状態にある場合、小役3(押順ベル)又は再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビが実行される遊技状態である。
【0098】
ナビ発生状態1(RT1−2)は、通常状態(RT1−1)において再遊技役2(昇格リプレイ1)に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)に、設定される。
【0099】
ここで、ナビ発生状態1(RT1−2)を設定する場合には、
図7(b)に示す規定回数抽選テーブルを用いた規定回数抽選を実行し、1、2又は3のいずれかを規定回数に設定する。ここで、規定回数とは、本実施形態の場合、小役3(押順ベル)に内部当選して実行される操作ナビの最大回数を意味し、規定回数の操作ナビを実行した場合、ナビ発生状態1(RT1−2)は終了し、通常状態(RT1−1)に移行する。例えば、規定回数として3が設定された場合には、ナビ発生状態1(RT1−2)において小役3(押順ベル)内部当選に対する操作ナビを3回実行した場合に、ナビ発生状態1(RT1−2)は終了する。
【0100】
ナビ発生状態1(RT1−2)において、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役3に入賞した場合)には、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行し、ナビ発生状態1(RT1−2)において、規定回数の操作ナビを実行した場合には、通常状態(RT1−1)に移行する。また、特別役に内部当選した場合には、特別役内部当選状態(RT2)に移行し、特別役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役に入賞した場合)には、特別遊技状態(RT3)に移行する。
【0101】
<ナビ発生状態2(RT1−3)>
ナビ発生状態2(RT1−3)は、ナビ発生状態1(RT1−2)と同様に、AT系の遊技状態がAT状態にある場合、小役3(押順ベル)又は再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビが実行される遊技状態である。
【0102】
ナビ発生状態2(RT1−3)は、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3(昇格リプレイ2)に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)に、設定される。すなわち、ナビ発生状態1(RT1−2)において規定回数(例えば、1〜3回)の操作ナビをすべて実行するまでの間に再遊技役3(昇格リプレイ2)に入賞した場合、ナビ発生状態2(RT1−3)は設定される。
【0103】
ここで、ナビ発生状態2(RT1−3)を設定する場合には、
図7(c)に示す規定回数抽選テーブルを用いた規定回数抽選を実行し、30、40又は50のいずれかを規定回数に設定する。例えば、規定回数が30の場合には、ナビ発生状態2(RT1−3)において小役3(押順ベル)内部当選に対する操作ナビを30回実行した場合に、ナビ発生状態2(RT1−3)は終了する。ナビ発生状態2(RT1−3)において設定される規定回数は、ナビ発生状態1(RT1−2)において設定される規定回数よりも大きいので、ナビ発生状態の期間という観点から、ナビ発生状態2(RT1−3)はナビ発生状態1(RT1−2)よりも有利な状態である。
【0104】
ナビ発生状態2(RT1−3)において、規定回数の操作ナビを実行した場合には、通常状態(RT1−1)に移行する。また、特別役に内部当選した場合には、特別役内部当選状態(RT2)に移行し、特別役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役に入賞した場合)には、特別遊技状態(RT3)に移行する。
【0105】
<特別役内部当選状態(RT2)>
特別役内部当選状態(RT2)は、特別役1又は特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。
【0106】
特別役内部当選状態(RT2)は、通常遊技状態(通常状態、ナビ発生状態1、ナビ発生状態2)において、特別役に内部当選した場合に設定される。一方、特別役内部当選状態(RT2)において、内部当選した特別役に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、特別遊技状態(RT3)に移行する。
【0107】
<特別遊技状態(RT3)>
特別遊技状態(RT3)は、遊技者にとっては利益となる遊技状態である。つまり、特別遊技状態(RT3)は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。
【0108】
特別遊技状態(RT3)は、通常遊技状態(通常状態、ナビ発生状態1、ナビ発生状態2)、又は特別役内部当選状態(RT2)において、内部当選した特別役に入賞した場合に設定される。一方、特別遊技状態(RT3)において、規定枚数が払い出された場合に通常状態(RT1−1)に移行する。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態(RT3)に移行した場合には、300枚を超えるメダルの払出しが終了すると通常状態(RT1−1)に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態(RT3)に移行した場合には、100枚を超えるメダルの払出しが終了すると通常状態(RT1−1)に移行する。
【0109】
なお、本実施形態では、特別遊技状態(RT3)が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
【0110】
また、本実施形態では、通常状態(RT1−1)において再遊技役2(昇格リプレイ2)に入賞した場合、ナビ発生状態1(RT1−2)に移行したが、通常状態(RT1−1)において再遊技役2(昇格リプレイ2)に内部当選した場合に、ナビ発生状態1(RT1−2)に移行するようにしてもよい。同様にして、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3(昇格リプレイ3)に入賞した場合、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行したが、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3(昇格リプレイ3)に内部当選した場合に、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行するようにしてもよい。
【0111】
また、本実施形態では、特別遊技状態(RT3)が終了した場合、一律に通常状態(RT1−1)に移行したが、これに限定されず、ナビ発生状態2(RT1−3)から特別役内部当選状態(RT2)及び特別遊技状態(RT3)に移行した場合には、特別遊技状態(RT3)が終了したとき、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行するようにしてもよい。
【0112】
また、本実施形態の通常遊技状態において、再遊技役の内部当選確率の変更に関しては特に言及しなかったが、ナビ発生状態2(RT1−3)の内部当選確率を他の通常遊技状態(RT1−1、RT1−2)よりも高く設定してもよい。
【0113】
<AT系の遊技状態>
図8(a)は、スロットマシン100の主制御部300のAT系の遊技状態の遷移図である。
【0114】
AT系の遊技状態は、非AT状態とAT状態とに大別される。AT状態は、停止操作の内容に関する報知演出(以下、「操作ナビ」という)を実行可能な状態をいい、非AT状態は、操作ナビを実行不可能な状態をいう。すなわち、AT状態は、遊技者に有利な結果がもたらされるように、操作タイミング又は停止操作の操作順序を含んだ操作ナビが実行される遊技状態をいう。本実施形態では、AT状態において小役3(押順ベル)に内部当選した場合、より詳しくは、小役3(押順ベル)のうち、小役3b〜小役3fのいずれかに内部当選した場合、正解の操作順序を示す操作ナビが実行される(理由は後述)。
【0115】
本実施形態では、非AT状態においてAT開始条件が成立した場合、所定のATゲーム数が付与され、AT状態が開始される。本実施形態のAT開始条件は、入賞役内部抽選の結果に基づいて成立するようになっている。また、AT状態において、付与されたATゲーム数をすべて消化した場合、AT状態は終了し、非AT状態に移行する。
【0116】
ここで、本実施形態のATゲーム数とは、小役3(押順ベル)内部当選に対する操作ナビの回数、つまり上述した規定回数を意味する。
【0117】
ナビ発生状態は、その名から「操作ナビ」を実行可能な状態であるが、RT系の遊技状態とAT系の遊技状態は必ずしもリンクしていないため、ナビ発生状態であっても、「操作ナビ」が実行されない場合もある。例えば、通常状態(RT1−1)のAT開始条件が成立していない状態において、再遊技役2に入賞しても、ナビ発生状態(RT1−2)に移行するが、AT状態ではないので、「操作ナビ」は実行されない。同様にして、ナビ発生状態(RT1−2)のAT開始条件が成立していない状態において、再遊技役3に入賞しても、ナビ発生状態(RT1−3)に移行するが、AT状態ではないので、「操作ナビ」は実行されない。
【0118】
なお、ナビ発生状態1(RT1−2)において規定回数の操作ナビを実行した場合は、ナビ発生状態1(RT1−2)のAT系の遊技状態はAT状態にあるので、通常状態(RT1−1)に移行するとともに非AT状態に移行する。同様にして、ナビ発生状態2(RT1−3)において規定回数の操作ナビを実行した場合は、ナビ発生状態2(RT1−3)のAT系の遊技状態はAT状態にあるので、通常状態(RT1−1)に移行するとともに非AT状態に移行する。
【0119】
<操作ナビ>
本実施形態では、AT状態の小役3(押順ベル)又は再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、(1)主制御部300による操作ナビ、及び(2)第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する。以下、単に「操作ナビ」と表記した場合には、(1)及び(2)の両方の操作ナビを含む。本実施形態の操作ナビは、第1停止操作から第3停止操作までの操作順序を報知する。すなわち、「左中右」「左右中」「中左右」「中右左」「右左中」「右中左」の6つ、所謂6択の中の一つの操作順序を報知する。
【0120】
AT状態の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおける操作ナビについて、詳しく説明すると、本実施形態では、AT状態の小役3aに内部当選したゲームでは、操作ナビを実行しない。すなわち、AT状態の小役3b〜小役3fに内部当選したゲームにおいて、操作ナビは実行される。AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて、操作ナビを実行しないのは、操作ナビの内容が「左中右」の順押しの場合、「左中右」の順押しは、遊技者が通常行う停止操作と同一なので、遊技者はあまり得した感じを受けないからである。そこで、本実施形態では、正解の停止操作順序が「左中右」の順押しの小役3aに内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行しないこととした。なお、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行しなくても、遊技者は、大概の場合、「左中右」の順押しの停止操作を行うので、結果として小役3に入賞することが予想される。
【0121】
また、本実施形態では、AT状態において小役3(押順ベル)に内部当選したゲームだけでなく、再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームでも操作ナビを実行する。これは、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて操作ナビが実行されないことに起因する。小役3aの正解の停止操作順序は、「左中右」の順押しである。仮にAT状態の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおいてのみ操作ナビを実行するとなると、「左中右」の順押しを示す操作ナビは実行されないこととなる。そこで、本実施形態では、再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいても操作ナビを実行することとし、「左中右」の順押しを示す操作ナビを実行することとした。なお、再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおける操作ナビの内容は、主制御部300が実行する押順抽選により決定される。
【0122】
図8(b)は、押順抽選で用いられる押順抽選テーブルの内容を模式的に示す表である。本実施形態の押順抽選では、
図8(b)に示すように、ストップボタン137〜139に対する第1停止操作から第3停止操作までの操作順序を正解の操作順序として設定する。すなわち、再遊技役1(通常リプレイ)は、いずれの停止操作でも入賞する役となっているが、本実施形態では、
図8(b)に示すように、所謂6択の中の一つを押順抽選により、正解の停止操作として決定する。具体的には、「左中右」の順押しの当選確率は、7/12、それ以外の操作順序は、それぞれ、1/12となっており、「左中右」の順押しの操作ナビを実行する確率は高くなっている。上述したように、小役3に内部当選したゲームでは、「左中右」の操作ナビは実行されないので、AT状態の操作ナビを実行する全ゲーム(小役3b〜3f又は再遊技役1のいずれかが内部当選したゲーム)において、6択の操作内容が略均一に報知されるように設定したものである。
【0123】
このようにAT状態の小役3(押順ベル;ただし小役3aは除く)又は小役4(通常リプレイ)に内部当選したゲームでは、主制御部300が操作ナビの報知内容(停止操作順序)を決定するので、主制御部300は、小役3(押順ベル;ただし小役3aは除く)又は小役4(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビの報知内容を示すコマンド(内部当選コマンド、押順コマンド)を第1副制御部400に送信する。この結果、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビでは、主制御部300による操作ナビと同一の報知内容を報知することが可能となっている。
【0124】
ここで、主制御部300による操作ナビとは、具体的には、払出枚数表示機127を用いた7セグ点灯演出であり、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビとは、具体的には、スピーカ272、277を用いた音声出力演出、液晶表示装置157を用いた画像表示演出である。
【0125】
図9(a)は、主制御部300による操作ナビの点灯態様を示す図である。例えば、次の停止操作が左リール110に対する停止操作である場合には、「L」の文字を表示する7セグデータを選択して払出枚数表示機127を点灯し、次の停止操作が中リール111に対する停止操作である場合には、「C」の文字を表示する7セグデータを選択して払出枚数表示機127を点灯し、次の停止操作が右リール112に対する停止操作である場合には、「R」の文字を表示する7セグデータを選択して払出枚数表示機127を点灯する。
【0126】
図9(b)は、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビの表示態様を説明する図である。例えば、操作ナビの報知内容として、6択のうちの「左中右」が選択された場合には、左から右に「123」の数字が描かれた文字画像を液晶表示装置157に表示する。以下、操作ナビの文字画像を操作ナビ画像d10と表記する。
【0127】
図9(c)は、操作ナビの報知内容として「右中左」が選択された場合における操作ナビの報知態様の推移を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作の時点t1Aにおいて、払出枚数表示機127に「R」の文字を表示するとともに液晶表示装置157に「321」の文字で構成された操作ナビ画像d10を表示する。また、スピーカ272、277より「右」の音声を出力する。これにより、遊技者は、右リール112が第1停止リールであることを把握することができる。次に、スロットマシン100は、第1停止操作が行われた時点t1Bにおいて、払出枚数表示機127に「C」の文字を表示するとともに液晶表示装置157に「32」の文字で構成された操作ナビ画像d10を表示する。また、スピーカ272、277より「中」の音声を出力する。これにより、遊技者は、中リール111が第2停止リールであることを把握することができる。次に、スロットマシン100は、第2停止操作が行われた時点t1Cにおいて、払出枚数表示機127に「C」の文字を表示するとともに液晶表示装置157に「3」の文字で構成された操作ナビ画像d10を表示する。また、スピーカ272、277より「左」の音声を出力する。これにより、遊技者は、左リール110が第3停止リールであることを把握することができる。最後に、スロットマシン100は、第3停止操作が行われた時点において、払出枚数表示機127の表示を終了するとともに液晶表示装置157の操作ナビ画像d10の表示を終了する。
【0128】
図10は、非AT状態の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおける操作ナビの実行有無を説明する図である。
【0129】
図10に示すように、スロットマシン100は、非AT状態では、小役3a〜小役3fのいずれの役に内部当選したゲームにおいても、操作ナビを実行しない。また、非AT状態において小役3(押順ベル)に内部当選したゲームでは、主制御部300は、小役3を示す内部当選コマンド(小役3a〜小役3fのいずれの役に内部当選したかは不明な情報)を第1副制御部400に送信する。非AT状態では操作ナビを実行しないので、正解の操作順序に関する情報を送信する必要はないからである。この結果、第三者により不正にコマンドを解析されたとしても、正解の操作順序が把握されることはない。
【0130】
図11は、AT状態の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおける操作ナビの実行有無を示す説明図である。
【0131】
図11に示すように、スロットマシン100は、AT状態では、(1)小役3aに内部当選したゲームにおいて、操作ナビを実行しないが、(2)小役3b〜小役3fのいずれかの役に内部当選したゲームにおいて、操作ナビを実行する。
【0132】
詳しくは、AT状態において小役3aに内部当選したゲームでは、主制御部300は、小役3を示す内部当選コマンド(小役3に内部当選したことはわかるが、小役3a〜小役3fのいずれの役に内部当選したかは不明な情報)を第1副制御部400に送信する。この場合、AT状態であっても操作ナビを実行しないので、正解の操作順序に関する情報を送信する必要はないからである。この結果、第三者により不正にコマンド解析されたとしても、正解の操作順序が把握されることはない。
【0133】
これに対して、AT状態において小役3b〜小役3fのいずれかの役に内部当選したゲームでは、主制御部300は、内部当選した小役3b〜小役3fを示す内部当選コマンド(内部当選した役を示す情報であるとともに正解の操作順序を示す情報でもある)を第1副制御部400に送信する。この場合には、操作ナビを実行するからである。
【0134】
この結果、AT状態の小役3b〜小役3fのいずれかの役に内部当選したゲームでは、主制御部300及び第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビが実行される(
図9(c)参照)。
【0135】
図12は、非AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおける操作ナビの実行有無を説明する図である。
【0136】
図12に示すように、スロットマシン100は、非AT状態では、再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビを実行しない。また、非AT状態において再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームでは、主制御部300は、再遊技役1(通常リプレイ)の内部当選を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する。
【0137】
図13は、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおける操作ナビの実行有無を説明する図である。
【0138】
図13に示すように、スロットマシン100は、AT状態では、再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行する。詳しくは、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)の内部当選したゲームでは、主制御部300は、再遊技役1の内部当選を示す内部抽選コマンド、及び正解の操作順序を示す押順情報を含んだ押順コマンドを第1副制御部400に送信する。なお、押順情報は、押順抽選により決定された情報である(
図8(b)参照)。
【0139】
図14は、AT状態における操作ナビの実行状況を示す図である。
図10〜
図13を用いた説明の総括になるが、スロットマシン100は、AT状態では、再遊技役1(通常リプレイ)、又は小役3b〜3fのいずれかの小役3(押順ベル)に内部当選したゲームでは操作ナビを実行し、小役3aに内部当選したゲームでは操作ナビを実行しない。
【0140】
<スロットマシンの動作>
以下、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
【0141】
<主制御部メイン処理>
まず、
図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0142】
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って
図15に示す主制御部メイン処理を実行する。
【0143】
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
【0144】
ステップS102では、賭け数設定/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。
【0145】
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
【0146】
ステップS104では、乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する乱数取得処理を行う。
【0147】
ステップS105では、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
【0148】
ここで、小役3(押順ベル)に内部当選した場合の内部抽選コマンドについて説明すると、(1)AT系の遊技状態が非AT状態にある場合には、小役3に内部当選したことを示す情報(小役3a〜小役3fのいずれに内部当選したかは不明)を送信し、(2−1)AT系の遊技状態がAT状態にあり、小役3aに内部当選した場合には、小役3に内部当選したことを示す情報(小役3aに内部当選したことは不明)を送信する一方、(2−2)AT系の遊技状態がAT状態にあり、小役3a〜小役3fのいずれかに内部当選した場合には、小役3b〜小役3fに内部当選したことを示す情報を送信するようにしている。
【0149】
ステップS106では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
【0150】
ステップS107では、主制御部300の操作ナビの設定を行う主制御部・操作条件表示設定処理(詳しくは後述)を実行する。
【0151】
ステップS108では、リール回転開始処理が実行され、全リール110〜112の回転を開始させる。
【0152】
ステップS109では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110〜112の何れかを停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS110へ進む。なお、このステップS109では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137〜139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
【0153】
ステップS110では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ−スイカ−スイカ」が揃っていたならば小役1(スイカ)に入賞したと判定される。また、このステップS110では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
【0154】
ステップS111では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
【0155】
ステップS112では、遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では各遊技状態(RT系の遊技状態、AT系の遊技状態)の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
【0156】
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0157】
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(
図16のステップS1006)において送信される。
【0158】
<主制御部タイマ割込処理>
次に
図16を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0159】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
【0160】
ステップS1001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【0161】
ステップS1002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
【0162】
ステップS1003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
【0163】
ステップS1004では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
【0164】
ステップS1005では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
【0165】
ステップS1006では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
【0166】
ステップS1007では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
【0167】
ステップS1008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS1003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
【0168】
ステップS1009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1010に進む。
【0169】
ステップS1010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、
図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0170】
一方、ステップS1011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、
図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0171】
<主制御部・操作条件表示設定処理>
次に、
図17(a)を用いて、主制御部・操作条件表示設定処理について説明する。図
図17(a)は、
図15のステップS107の主制御部・操作条件表示設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0172】
ステップS201では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態にあるか否かを判定する。主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態にある場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、主制御部・操作条件表示設定処理を終了する。
【0173】
ステップS202では、操作ナビの設定に関する操作ナビ設定処理(詳しくは後述)を実行する。
【0174】
<操作ナビ設定処理>
次に、
図17(b)を用いて、操作ナビ設定処理について説明する。
図17(b)は、
図17(a)のステップS202の操作ナビ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0175】
ステップS301では、当該ゲームにおいて小役3(押順ベル)に内部当選したか否かを判定する。小役3(押順ベル)に内部当選した場合には、ステップS302に進み、そうでない場合には、ステップS304に進む。
【0176】
ステップS302では、小役3(押順ベル)のうち、小役3aに内部当選したか否かを判定する。小役3aに内部当選した場合には、操作ナビ設定処理を終了し、そうでない場合、つまり小役3b〜小役3fのうちのいずれかに内部当選した場合には、ステップS303に進む。
【0177】
ステップS303では、内部当選した小役3(押順ベル)の正解の操作順序を操作ナビの内容として、操作ナビの演出設定を行う。例えば、小役3bに内部当選した場合には、「右左中」の操作順序を示す操作ナビの演出設定を行う。この結果、主制御部300による操作ナビが実行される(
図9(a)(c)参照)。ステップS303の終了後は、操作ナビ設定処理を終了する。なお、主制御部300は、小役3b〜3fのいすれかに内部当選したことを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に送信しているので(
図15のステップS105参照)、第1副制御部400及び第2副制御部500は、受信した内部抽選コマンドの内容に基づいて、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する(
図9(b)(c)参照)。
【0178】
ステップS304では、当該ゲームにおいて再遊技役1(通常ベル)に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1(通常ベル)に内部当選した場合には、ステップS305に進み、そうでない場合には、操作ナビ設定処理を終了する。
【0179】
ステップS305では、押順抽選を実行して、正解の操作内容を決定し、決定した正解の操作内容を操作ナビの内容とする。詳しくは、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の6択の中からいずれか一つの操作順序を操作ナビの内容とする(
図8(b)参照)。
【0180】
ステップS306では、ステップS305で決定された操作ナビの内容に従って、操作ナビの演出設定を行う。この結果、主制御部300による操作ナビが実行される(
図9(a)(c)参照)。また、ステップS306では、操作ナビの操作内容(押順情報)を含む押順コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。この結果、第1副制御部400及び第2副制御部500は、受信した押順コマンドの内容に基づいて、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する(
図9(b)(c)参照)。
【0181】
<第1副制御部の処理>
次に、
図18を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、
図18(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
図18(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
図18(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
【0182】
まず、
図18(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
【0183】
電源投入が行われると、まずステップS3001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0184】
ステップS3002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。
【0185】
ステップS3003では、タイマ変数に0を代入する。
【0186】
ステップS3004では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
【0187】
ステップS3005では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。例えば、本実施形態では、AT状態において、小役3(押順ベル;小役3aは除く)又は再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選した場合には、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビの設定を行う。
【0188】
ステップS3006では、ステップS3005の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
【0189】
ステップS3007では、ステップS3005の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
【0190】
ステップS3008では、ステップS3005の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
【0191】
ステップS3009では、ステップS3005の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS3002へ戻る。
【0192】
次に、
図18(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0193】
次に、
図18(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0194】
ステップS3201では、
図18(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS3002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
【0195】
ステップS3202では、ステップS3608で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0196】
<第2副制御部の処理>
次に、
図19を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、
図19(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。
図19(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
図19(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
図19(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
【0197】
まず、
図19(a)のステップS4001では、各種の初期設定を行う。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0198】
ステップS4002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS4003の処理に移行する。
【0199】
ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。
【0200】
ステップS4004では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0201】
ステップS4005では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS4004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
【0202】
ステップS4006では、ステップS4005の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS4005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、第1副制御部400及び第2副制御部500による操作ナビを実行する場合には、操作ナビ画像を表示する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS4002へ戻る。
【0203】
次に、
図19(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
【0204】
コマンド受信割込処理のステップS4101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0205】
次に、
図19(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0206】
ステップS4201では、
図19(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS4002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS4002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
【0207】
ステップS4202では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0208】
次に、
図19(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
【0209】
ステップS4301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
【0210】
ステップS4302では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS4303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
【0211】
ステップS4303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS4301でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【0212】
ステップS4304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【0213】
ステップS4305では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS4306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
【0214】
ステップS4306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
【0215】
以上、本実施形態によれば、AT状態の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて「左中右」の順押しの操作ナビを実行しないので、「左中右」の順押しの操作ナビを実行するときの利益量を減少させる遊技性がある。しかしながら、AT状態の操作ナビがない場合であっても、遊技者は通常は「左中右」の順押しの停止操作をすることが多いので、この操作に起因して小役3(押順ベル)に入賞する場合がある。これにより、遊技者はAT状態の操作ナビがない遊技であっても停止操作を単調とせず、遊技意欲を向上させることができる。
【0216】
<変形例>
上記実施形態(第1実施形態)では、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて、操作ナビを実行しなかった。しかしながら、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいても、所定の条件が成立した場合に操作ナビを実行してもよい。また、AT状態の再遊技役1に内部当選したゲームでは、必ず操作ナビを実行したが、所定の条件が成立した場合に操作ナビを実行するようにしてもよい。また、AT状態の他の役に内部当選したゲームにおいても、所定の条件が成した場合に操作ナビを実行してもよい。
【0217】
図20は、本実施形態(第1実施形態)の操作ナビ設定処理の変形例を詳しく示すフローチャートである。この変形例では、小役3a、再遊技役1、ハズレに内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行可能とした。
【0218】
ステップS401では、当該ゲームにおいて小役3(押順ベル)に内部当選したか否かを判定する。小役3(押順ベル)に内部当選した場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、ステップS407に進む。
【0219】
ステップS402では、小役3(押順ベル)のうち、小役3aに内部当選したか否かを判定する。小役3aに内部当選した場合には、ステップS404に進み、そうでない場合、つまり小役3b〜小役3fのうちのいずれかに内部当選した場合には、ステップS403に進む。
【0220】
ステップS403では、内部当選した小役3(押順ベル)の正解の操作順序を操作ナビの内容として、操作ナビの演出設定を行う。例えば、小役3bに内部当選した場合には、「右左中」の操作順序を示す操作ナビの演出設定を行う。この結果、主制御部300による操作ナビが実行される(
図9(a)(c)参照)。ステップS403の終了後は、操作ナビ設定処理を終了する。なお、主制御部300は、小役3b〜3fのいすれかに内部当選したことを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に送信しているので(
図15のステップS105参照)、第1副制御部400及び第2副制御部500は、受信した内部抽選コマンドの内容に基づいて、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する(
図9(b)(c)参照)。
【0221】
ステップS404では、操作ナビ実行抽選を行う。操作ナビ実行抽選は、操作ナビを実行するか否かを決定する抽選である。具体的には、小役3a(押順ベル)に内部当選した場合の操作ナビ実行抽選の当選確率は1/2である。
【0222】
ステップS405では、ステップS404の操作ナビ実行抽選の結果、当選した場合には、ステップS406に進み、そうでない場合には、操作ナビ設定処理を終了する。
【0223】
ステップS406では、内部当選した小役3a(押順ベル)の正解の操作順序を操作ナビの内容として、操作ナビの演出設定を行う。具体的には、「左中右」の操作順序を示す操作ナビの演出設定を行う。この結果、主制御部300による操作ナビが実行される(
図9(a)(c)参照)。
【0224】
また、ステップS405では、操作ナビの操作内容(押順情報)を含む押順コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。この結果、第1副制御部400及び第2副制御部500は、受信した押順コマンドの内容に基づいて、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する(
図9(b)(c)参照)。ステップS406の終了後は、操作ナビ設定処理を終了する。
【0225】
ステップS407では、当該ゲームにおいて再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選した場合には、ステップS408に進み、そうでない場合には、ステップS412に進む。
【0226】
ステップS408では、操作ナビ実行抽選を行う。操作ナビ実行抽選は、操作ナビを実行するか否かを決定する抽選である。具体的には、再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選した場合の操作ナビ実行抽選の当選確率は1/4である。
【0227】
ステップS409では、ステップS408の操作ナビ実行抽選の結果、当選した場合には、ステップS410に進み、そうでない場合には、操作ナビ設定処理を終了する。
【0228】
ステップS410では、押順抽選を実行して、正解の操作内容を決定し、決定した正解の操作内容を操作ナビの内容とする。詳しくは、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の6択の中からいずれか一つの操作順序を操作ナビの内容とする(
図8(b)参照)。
【0229】
ステップS411では、ステップS410で決定された操作ナビの内容に従って、操作ナビの演出設定を行う。この結果、主制御部300による操作ナビが実行される(
図9(a)(c)参照)。また、ステップS411では、操作ナビの操作内容(押順情報)を含む押順コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。この結果、第1副制御部400及び第2副制御部500は、受信した押順コマンドの内容に基づいて、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する(
図9(b)(c)参照)。ステップS411の終了後は、操作ナビ設定処理を終了する。
【0230】
ステップS412では、当該ゲームにおいて入賞役内部抽選の結果がハズレであったか否かを判定する。当該ゲームにおいて入賞役内部抽選の結果がハズレであった場合には、ステップS413に進み、そうでない場合には、操作ナビ設定処理を終了する。
【0231】
ステップS413では、操作ナビ実行抽選を行う。操作ナビ実行抽選は、操作ナビを実行するか否かを決定する抽選である。具体的には、入賞役内部抽選の結果がハズレだった場合の操作ナビ実行抽選の当選確率は1/8である。
【0232】
ステップS414では、ステップS413の操作ナビ実行抽選の結果、当選した場合には、ステップS415に進み、そうでない場合には、操作ナビ設定処理を終了する。
【0233】
ステップS415では、押順抽選を実行して、正解の操作内容を決定し、決定した正解の操作内容を操作ナビの内容とする。詳しくは、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の6択の中からいずれか一つの操作順序を操作ナビの内容とする。
【0234】
ステップS416では、ステップS415で決定された操作ナビの内容に従って、操作ナビの演出設定を行う。この結果、主制御部300による操作ナビが実行される(
図9(a)(c)参照)。また、ステップS416では、操作ナビの操作内容(押順情報)を含む押順コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。この結果、第1副制御部400及び第2副制御部500は、受信した押順コマンドの内容に基づいて、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する(
図9参照)。
【0235】
このように、小役3aに内部当選したゲームにおいて「左中右」の順押しの操作ナビを実行する場合があってもよいし、また、再遊技役1(通常リプレイ)の内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行しない場合があってもよいし、また、ハズレであっても、操作ナビを実行する場合があってもよい。これにより、遊技者はAT状態の操作ナビがある遊技と操作ナビがない遊技とにおいて、停止操作を終えるまで入賞結果が分からないこととなり、停止操作を単調とせず遊技意欲を向上させることができる。
【0236】
また、上記実施形態では、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行しなかった。しかしながら、当該ゲームにおいて小役3(押順ベル)に内部当選したことを示唆する演出(以下、小役3当選示唆演出という)を実行してもよい。
【0237】
図21(a)は、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて、小役3当選示唆演出を実行した場合の演出例を示している。
図21(a)に示す小役3当選示唆演出では、スタートレバー操作時において、小役3当選を示唆する画像(以下、小役3当選示唆画像という。例えば、画面の周縁に表示されたベル当選を示唆する黄色の画像枠など)d20を演出画像表示装置157に表示する。遊技者は、小役3当選示唆画像d20を視認することにより、小役3(押順ベル)に当選したことを把握するので、通常の停止操作である「左中右」の順押し操作を実行することが予想される。
図21(a)は、遊技者が「左中右」の順押しを行った場合の第3停止操作後における、リールの表示態様及び演出態様を示している。この場合には、小役3入賞を示す小役3入賞画像d30が演出画像表示装置157に表示される。
【0238】
図21(b)は、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて、小役3当選示唆演出を実行した場合の別の演出例を示している。
図21(b)に示す小役3当選示唆演出は、スタートレバー操作時において、シャッタ163a及び163bを左右に振動させる演出である。このように小役3当選示唆演出は、画像演出でなくてもよい。遊技者は、シャッタ163a及び163bの振動により注意喚起されていることを認識し、操作を慎重に行ったほうがよい(つまり、順押し以外の操作は行わない方がよい)ことを把握するので、通常の停止操作である「左中右」の順押し操作を実行することが予想される。なぜなら、従前の遊技台において通常の停止操作である「左中右」の順押し操作を実行しない場合、その順に応じたリールの引き込み制御が実行された結果、意図しない取りこぼしを生じさせてしまうことがあったからである。
図21(b)は、遊技者が「左中右」の順押しを行った場合の第3停止操作後における、リールの表示態様及び演出態様を示しており、小役3入賞画像d30が演出画像表示装置157に表示されている。
【0239】
また、上記実施形態の小役3(押順ベル)は、「左中右」「左右中」「中左右」「中右左」「右左中」「右中左」の6択の中の一つを正解の操作順序として決めた。しかしながら、細分化された小役3(押順ベル)の一つは、第1停止操作に対してのみ正解を設定してもよい。例えば、
図22に示すように、小役3(押順ベル)を小役3ax、小役3bx、小役3cx、小役3dx及び小役3exの5つに細分化し、小役3axの正解の停止操作を「左中右」「左右中」の2つとしてもよい。すなわち、小役3axに内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作を行えば、小役3(押順ベル)に入賞するようにしてもよい。この場合には、AT状態の小役3axに内部当選したゲームでは、操作ナビを実行せず、AT状態の小役3bx〜小役3exのいずれかに内部当選したゲームでは、操作ナビを実行する。AT状態の小役3axに内部当選したゲームでは、操作ナビがなくても遊技者は第1停止リールを左リール110とする第1停止操作を行う確率が高いので、遊技者は小役3に入賞する確率が高い。なお、この5つの役の内部当選確率は、それぞれ同一である。
【0240】
図23(a)は、AT状態の小役2(チェリー)又は小役3a(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビは実行しないが、遊技者に期待感を与える演出aを実行することがある場合の変形例のタイムチャートである。ここで、小役2(チェリー)は、当該役に内部当選した場合に、ATゲームの上乗せや特別役(ボーナス)との同時内部当選など所定の利益が付与される可能性がある役である。すなわち、演出aは、ATゲームの上乗せや特別役(ボーナス)の内部当選が期待できる演出である。なお、小役3a(押順ベル)は、ATゲームの上乗せや特別役(ボーナス)との同時内部当選など所定の利益が付与される可能性がない役とする。
【0241】
図23(b)は、演出aの表示態様の一例を示している。演出aでは、例えば、期待感を示す画像(以下、期待感画像という。例えば、「激熱」などの文字)d40を演出画像表示装置157に表示する。遊技者は、演出aの期待感画像d40を見ることにより、ATゲームの上乗せを期待し、期待感を向上させることになる。
【0242】
しかしながら、従来、このような期待感画像d40が表示されたゲームにおいて、小役2に入賞できなかった場合には、遊技者は落胆し、遊技の興趣を低下させることにもなっていた。
【0243】
そこで、本変形例では、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいても演出aを実行し、期待感画像d40を演出画像表示装置157に表示することとした。これにより、演出aを視認した遊技者は、中リール111を最初に停止させた場合にチェリー図柄が有効ライン上に停止せずに小役2に入賞しなかったとしても、有効ライン上にベル図柄が停止していれば、その後の停止結果で小役3aに入賞する可能性があることを期待できるので、落胆せず、期待感を維持することができる。
【0244】
なお、本変形例では、
図23(a)に示すように、AT状態の入賞役内部抽選処理においてハズレの場合にも演出aを実行することがある。このようにハズレの場合にも演出aを実行してもよいし、しなくてもよい。
【0245】
また、
図23(a)に示すように、AT状態の小役2(チェリー)又は小役3a(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて演出aを実行しない場合もある。このように、本変形例では、AT状態の小役2(チェリー)又は小役3a(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて実行抽選を行い、当選した場合にだけ演出aを実行するようにしている。しかしながら、これとは別に、AT状態の小役2(チェリー)又は小役3a(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて必ず演出aを実行するようにしてもよい。
【0246】
また、本変形例では、小役3aを、ATゲームの上乗せなど所定の利益を付与されない役として設定したが、ATゲームの上乗せなど所定の利益を付与される可能性がある役として設定してもよい。小役3a(押順ベル)入賞により、遊技者の期待感をさらに向上させる場合がある。しかしながら、この場合、小役2(チェリーの場合よりも上記所定の利益の付与の確率は小さい、又は利益の大きさを小さくするのが好ましい。
【0247】
なお、AT状態の小役2に内部当選したゲームとAT状態の小役3aに内部当選したゲームとにおいて演出aを実行することしたが、同じ演出aを実行するものでなくてもよい。同系列の種類の演出であればよい。例えば、「激熱」などの文字を表示するが背景色を期待感が低いことを表す青色とする演出a1と、「激熱」などの文字を表示するが背景色を期待感が高いことを表す赤色とする演出a2とを用意し、AT状態の小役2に内部当選したゲームでは演出a2を実行し、AT状態の小役3aに内部当選したゲームでは演出a1を実行する。小役3aに内部当選したゲームではATゲームの上乗せがない(または、ATゲームの上乗せがある確率が低い)ことから、演出a1は演出a2よりも期待感の低いことを示す演出を行うことが好ましい。このように、演出aは一部の文字等が同じであっても他部の文字等が異なるものであってもよい。
【0248】
[第2実施形態]
第2実施形態では、AT状態の小役3(押順ベル;ただし小役3aは除く)又は再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームだけでなく、押順不問役の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいても操作ナビを実行する。そして、押順不問役の再遊技役1(通常リプレイ)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおける操作ナビでは、主制御部300による操作ナビを実行せず、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビだけを実行する。これは、主制御部300の処理負荷の軽減の観点による。押順不問役は、停止操作の順序に関係なく常に入賞するので、押順役に比べて操作ナビの重要性は低い。そこで、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビだけとし、主制御部300の処理負荷の軽減を図ることとした。
【0249】
なお、AT状態の押順不問役に内部当選したゲームにおいて、主制御部300による操作ナビを実行しない構成を採用した場合、操作ナビの対象となる押順不問役が1つしかないと、操作ナビの報知態様から内部当選役が遊技者に把握されてしまうので、第2実施形態では、AT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいても操作ナビを実行することとした。
【0250】
例えば、小役4(共通ベル)の当選確率が設定1〜設定6で異なる場合、AT状態で小役4(共通ベル)に内部当選した場合に操作ナビを実行しないと、操作ナビが実行されずにベル入賞があったときに内部当選役が小役4(共通ベル)であったことが分かってしまう。その頻度をカウントすることで設定値を推測することが可能となる。また例えば、小役4(共通ベル)が内部当選したときにAT状態のゲーム数上乗せ抽選を行う場合、AT状態で小役4(共通ベル)に内部当選した場合に操作ナビを実行しないと、操作ナビが実行されずにベル入賞があったときに内部当選役が小役4(共通ベル)であったことが分かってしまう。その都度AT状態のゲーム数上乗せを期待してしまうが、実際に上乗せが無ければ遊技意欲を低下させてしまうこととなる。
【0251】
そのため、第2実施形態では、第1副制御部400・第2副制御部500だけによる操作ナビを実行しても、内部当選役が遊技者にばれることはない。
【0252】
第2実施形態においては、第1実施形態と異なる構成、機能及び処理のみ説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0253】
図24は、非AT状態及びAT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおける操作ナビの実行有無を説明する図である。
【0254】
図24に示すように、スロットマシン100は、非AT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビを実行せず、AT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、主制御部300による操作ナビを実行せず、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する。
【0255】
なお、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビの報知内容は、第1副制御部400により決定される。すなわち、AT状態において主制御部300が再遊技役1(通常リプレイ)又は小役4(共通ベル)の内部当選を示す内部当選コマンドを送信した場合には、第1副制御部400は、再遊技役1(通常リプレイ)又は小役4(共通ベル)の内部当選を示す内部当選コマンドの受信を契機に押順抽選を実行し、操作ナビの報知内容を決定する。
【0256】
また、第2実施形態では、AT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、必ず第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行するようにした。しかしながら、これとは別に、AT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、実行抽選を行い、当選した場合にだけ、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行するようにしてもよい。
【0257】
図25は、第2実施形態のAT状態における操作ナビの実行状況を説明する図である。また、
図26(a)は、AT状態において小役3a、小役4、又は再遊技役1に内部当選したゲームの操作ナビの報知態様を示す図である。
【0258】
スロットマシン100は、
図25に示すように、(1)AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)、又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、主制御部300による操作ナビを実行せず、第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行し、(2)AT状態の小役3b〜3fのいずれかの小役3に内部当選したゲームにおいて、主制御部300及び第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行し、(3)AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて主制御部300及び第1副制御部400・第2副制御部500のいずれでも操作ナビを実行しない。
【0259】
なお、第2実施形態においても、第1実施形態の変形例と同様に、小役3aに内部当選したゲームにおいて実行抽選を行い、当選した場合には、操作ナビを実行するようにしてもよい(
図20のステップS402〜S406参照)。
【0260】
図26(b)は、AT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおける操作ナビの報知態様の変化を示す図であり、
図26(c)は、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおける操作ナビの報知態様の変化を示す図である。
【0261】
第2実施形態では、
図26(b)及び(c)に示すように、押順不問役に対する操作ナビの報知態様は同一となっている。入賞役内部抽選処理の結果が遊技者に把握されないようにするためである。具体的には、AT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、演出画像表示装置157上に表示された操作ナビ画像d10は、ベルを認識させる黄色ではなく黒色の文字による画像である。また、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、演出画像表示装置157上に表示された操作ナビ画像d10は、リプレイを認識させる水色ではなく黒色の文字による画像である。このようにAT状態において押順不問役に内部当選した場合、操作ナビ画像d10の表示態様を同一とし、内部当選役が把握されないようにしている。
【0262】
[第3実施形態]
第3実施形態の再遊技役1(通常リプレイ)の図柄組合せは、第1実施形態における再遊技役1(通常リプレイ)の図柄組合せと異なっている。
図27(a)は、第3実施形態の特別役1、特別役2、及び再遊技役1の図柄組合せを示す図である。特別役1(BB)に対応する図柄組合せは、「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」だけであり、再遊技役1(通常リプレイ)に対応する図柄組合せは、「セブン2−セブン2−セブン2」と「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。それ以外の入賞役の種類及び図柄組合せは、第1実施形態と同一である。なお、第3実施形態においては、第1実施形態と異なる構成、機能及び処理のみ説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0263】
本実施形態の再遊技役1(通常リプレイ)は、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、(1)「右中左」の逆押しの停止操作が行われた場合、有効ライン上に「セブン2−セブン2−セブン2」の図柄組合せが表示され、(2)「右中左」の逆押し以外の停止操作が行われた場合、有効ライン上に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せが表示されるようになっている。なお、(1)の再遊技役1をボーナス図柄の再遊技役1といい、(2)の再遊技役1をリプレイ図柄の再遊技役1という。
【0264】
また、第3実施形態では、
図27(b)に示すように、AT開始条件が成立した場合、第1副制御部400だけが先にAT状態となり、主制御部300は、AT開始条件が成立した以降の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームの次ゲームからAT状態となる。
図27(b)は、第3実施形態のAT系の遊技状態の遷移、期待感演出の報知態様、及び操作ナビの実行状況を示す図である。
【0265】
第3実施形態では、AT開始条件が成立した以降の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、停止操作の内容を含んだ期待感演出を実行する。期待感演出は、所定の特典付与を期待させる演出であり、本実施形態では、AT状態への移行を期待させる演出である。期待感演出は、具体的には、
図27(b)に示すように、操作ナビと同様に、第1停止操作から第3停止操作までの操作順序を示す操作ナビ画像d10、セブン2図柄を狙うように指示する画像d50を表示するとともにスピーカ272、277を介して操作順序を示す音声を出力して、ボーナス図柄の再遊技役1の入賞を促す演出である。すなわち、期待感演出は操作ナビの報知内容を含む演出となっている。本実施形態の期待感演出の報知内容は、「右中左」の逆押しの停止操作順序を示す情報となっている。遊技者は、期待感演出の演出画像d10及びd50を見るとともに、期待感演出の音声を聞くことにより、AT状態への移行を期待する。
【0266】
なお、期待感演出を実行したゲームにおいて、ボーナス図柄の再遊技役1に入賞しても、ボーナス図柄の再遊技役1に入賞しなくても(リプレイ図柄の再遊技役1に入賞して)も、期待感演出を実行したゲームの次ゲームからは、主制御部300のAT系の遊技状態は、AT状態となる
このような遊技性を前提とする場合、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、「右中左」の逆押しの操作順序の操作ナビを実行すると、ボーナス図柄の再遊技役1が表示されてしまうので、遊技者は、誤解をして期待感を向上させてしまう場合がある。そこで、第3実施形態では、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいては、「右中左」の逆押しの操作順序の操作ナビを実行しないこととした。
【0267】
図28(a)は、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームの押順抽選で用いられる押順抽選テーブルの内容を模式的に示す表である。
図28(a)に示すように、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームの押順抽選では、「右中左」の逆押しが選択されることはない。そして、「右中左」の逆押しを回避するため、「左中右」の順押しが選択された確率を高く設定している。したがって、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームに限ると、「左中右」の順押しの操作ナビの実行確率が高くなる。
【0268】
第3実施形態では、この点を鑑みて、AT状態の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて、「左中右」の順押しの操作ナビを実行しないこととした。AT状態全体としての「左中右」の順押しの操作ナビの実行頻度を抑えるためである。
【0269】
なお、第3実施形態では、AT状態の小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいても操作ナビを実行する。すなわち、第3実施形態のAT状態では、小役3(押順ベル:小役3aは除く)、小役4(共通ベル)、又は再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、主制御部300及び第1副制御部400・第2副制御部500による操作ナビを実行する。そして、「左中右」の順押しの操作ナビは、小役4(共通ベル)、又は再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて実行可能である。
【0270】
図28(b)は、期待感演出、及びAT状態における操作ナビの実行状況を示すタイムチャートである。総括すると、スロットマシン100は、AT開始条件が成立した以降の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、期待感演出を実行する。また、AT状態では、再遊技役1(通常リプレイ)、又は小役3b〜3fのいずれかの小役3(押順ベル)、小役4(共通ベル)に内部当選したゲームでは操作ナビを実行し、小役3aに内部当選したゲームでは操作ナビを実行しない。
【0271】
よって、「左中右」の順押しの操作ナビは、小役3aに内部当選したゲームで実行されない分、再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームで実行されるため、実行頻度が少ない印象を与えることない。従来、AT状態において実行頻度の多い操作ナビの内容を覚えておき、通常遊技状態でその内容の操作を行う遊技者がいたが、順押しの操作ナビの実行頻度が少ない印象を与えることがなければ、通常遊技状態で順押しの操作を行うことを結果的に促す効果が期待できる場合がある。
【0272】
[第4実施形態]
第4実施形態は、第3実施形態と類似する。ボーナス図柄の再遊技役1に入賞するための操作条件が異なっており、それ以外の遊技性は第3実施形態と略同一である。すなわち、再遊技役1(通常リプレイ)に対応する図柄組合せは、第3実施形態と同様に「セブン2−セブン2−セブン2」と「リプレイ−リプレイ−リプレイ」があるが、本実施形態の再遊技役1は、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、(1)「左中右」の順押しの停止操作が行われた場合、有効ライン上に「セブン2−セブン2−セブン2」の図柄組合せが表示され、(2)「左中右」の順押し以外の停止操作が行われた場合、有効ライン上に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せが表示される。
【0273】
図29(a)は、第4実施形態のAT系の遊技状態の遷移、期待感演出の報知態様、及び操作ナビの実行有無を示すタイムチャートである。スロットマシン100は、AT開始条件が成立した以降の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、期待感演出を実行する。期待感演出は、所定の特典付与を期待させる演出であり、本実施形態でも、AT状態への移行を期待させる演出である。期待感演出は、具体的には、「左中右」の順押しの停止操作順序を示す操作ナビ画像d10、セブン2図柄を狙うように指示する画像d50を表示するとともにスピーカ272、277を介して「左中右」の操作順序を示す音声を出力して、ボーナス図柄の再遊技役1の入賞を促す演出である。
【0274】
このような遊技性を前提とする場合、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて、「左中右」の逆押しの操作順序の操作ナビを実行すると、ボーナス図柄の再遊技役1が表示されてしまうので、遊技者は、誤解をして期待感を向上させてしまう場合がある。そこで、第4実施形態では、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいては、「左中右」の順押しの操作順序の操作ナビを実行しないこととした。
【0275】
図29(b)は、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームの押順抽選で用いられる押順抽選テーブルの内容を模式的に示す表である。
図29(b)に示すように、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームの押順抽選では、「左中右」の順押しが選択されることはない。そして、「左中右」の順押しを回避するため、「右中左」の逆押しが選択された確率を高く設定している。
【0276】
第4実施形態では、AT状態の再遊技役1(通常リプレイ)に内部当選したゲームにおいて「左中右」の順押しの操作ナビはを実行しないという点を鑑みて、AT状態の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームでは、「左中右」の順押しの操作ナビを実行しないこととした。仮にAT状態の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて「左中右」の順押しの操作ナビを実行した場合には、当該ゲームは小役3(押順ベル)の内部当選であることが遊技者に把握されてしまうからである。
【0277】
なお、図示しないが、第4実施形態のAT状態では、第3実施形態と同様に、再遊技役1(通常リプレイ)、又は小役3b〜3fのいずれかの小役3(押順ベル)、小役4(共通ベル)に内部当選したゲームでは操作ナビを実行し、小役3aに内部当選したゲームでは操作ナビを実行しない。
【0278】
よって、「左中右」の順押しを除く操作ナビが実行された場合は、小役3aまたは再遊技役1(通常リプレイ)に入賞する可能性があり、遊技操作を終えるまで何れかの結果になることを期待させることができる。
【0279】
[その他の実施形態]
上記第1〜第3実施形態では、AT状態の全期間において、小役3a内部当選時に「左中右」の順押しの操作ナビを実行しなかった。しかしながら、AT状態の一部の期間において小役3a内部当選時の「左中右」の順押しの操作ナビを実行するようにしてもよい。例えば、
図30(a)に示すように、AT状態を開始してから所定のゲーム数(例えば、500ゲームなど)までは、小役3a内部当選時の操作ナビを実行し、所定のゲーム数(例えば、500ゲームなど)以降においては小役3a内部当選時の操作ナビを実行しないようにしてもよい。また、例えば、
図30(b)に示すように、AT状態における差枚数が所定の数(例えば、1000枚など)までは、小役3a内部当選時の操作ナビを実行し、AT状態における差枚数が所定の数(例えば、500ゲーム)を超えた場合においては小役3a内部当選時の操作ナビを実行しないようにしてもよい。ここで、差枚数とは、メダル払出枚数からメダル投入枚数を引いた総合計数である。
【0280】
このようにAT状態を長時間経験し、操作ナビに対して慣れてきた遊技者に対しては、操作ナビを実行しない、又は操作ナビの頻度を下げるようにしてもよい。遊技者の疲労感を軽減できる場合がある。
【0281】
また、AT状態の小役3a当選時の「左中右」の順押しの操作ナビは、原則実行しないようにし、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて小役3に連続して所定回数、非入賞だった場合に、次回のAT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて「左中右」の順押しの操作ナビを実行するようにしてもよい。
【0282】
図31は、このような変形例における操作ナビの状況を説明する図である。
図31は、AT状態の小役3aに内部当選したゲームG1、G2及G3において、操作ナビを実行していないこと、及び小役3(押順ベル)に非入賞だったこと(こぼし目が表示されている)を示している。また、
図31は、その結果、次のAT状態の小役3aに内部当選したゲームG4において、操作ナビを実行して小役3(押順ベル)に入賞したことを示している。つまり、
図31に示した例は、連続して3回小役3(押順ベル)に非入賞だった場合、次回の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームで操作ナビを実行する場合を示している。なお、小役3(押順ベル)の非入賞の回数は、3回に限定されるものではなく、また、連続回数のほか、積算回数としてもよい。
【0283】
このようにAT状態の小役3aに内部当選したゲームの入賞結果に基づいて、次回、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおける操作ナビの実行有無を決定するようにしてもよい。
【0284】
また、小役3(押順ベル)に内部当選した場合に表示されるこぼし目の図柄組合せに応じて、主制御部300の遊技状態が変化するようにしてもよい。例えば、(1)小役3b〜3fのいずれかに内部当選し、小役3(押順ベル)に非入賞であった場合には、こぼし目Aが表示されることがあり、(2)小役3aに内部当選し、小役3(押順ベル)に非入賞であった場合には、こぼし目Bが表示されることがあるようにしてもよい。
【0285】
ここで、こぼし目Aは、遊技状態の移行を伴う図柄組合せであり、不利な遊技状態への移行を伴う図柄組合せとなっている。一方、こぼし目Bは、遊技状態の移行を伴わない図柄組合せである。すなわち、AT状態において小役3aに内部当選し、小役3に非入賞だった場合には、不利な遊技状態の移行し難いが、AT状態において小役3b〜3fに内部当選し、小役3に非入賞だった場合には、不利な遊技状態の移行が容易となるようにしてもよい。
【0286】
図32は、このような変形例における操作ナビの状況を示すタイムチャートである。AT状態の小役3aに内部当選したゲームでは、操作ナビが実行されないため、仮に小役3(押順ベル)に非入賞だったとしても、こぼし目Bが表示されやすくなっている(こぼし目Aは表示されにくい)。一方、したがって、AT状態の小役3b〜3fのいずれかに内部当選し、操作ナビが実行されたゲームにおいて、小役3(押順ベル)に非入賞だった場合には、こぼし目Aが表示されやすくなっている。したがって、AT状態の小役3aに内部当選し、かつ小役3(押順ベル)に非入賞だったゲームは、AT状態の小役3b〜3fのいずれかに内部当選し、かつ小役3(押順ベル)に非入賞だったゲームに比べて、不利な遊技状態へ移行し難くなっている。
【0287】
なお、上記第1〜第3実施形態は、小役3(押順ベル)を、所謂6択の中の一つの操作順序を正解操作順とする役としたが、例えば、所謂3択の中の一つの操作順序を正解操作順序とする役としてもよい。ここで、3択とは、例えば「第1停止操作が左」「第1停止操作が中」「第1停止操作が右」とする停止操作をいう。この場合、小役3aの正解操作を「第1停止操作が左」とする停止操作に設定し、AT状態の小役3aに内部当選したゲームにおいて、「第1停止操作が左」とする操作ナビを実行しない。従来、「左中右」の「順押し」と「左右中」の「挟み打ち」の操作を推奨操作順序とする遊技台が多くあったことから、AT状態において、「順押し」(左中右)又は「挟み打ち」(左右中)の停止操作を行った場合に取りこぼしを生じさせにくくできる。
【0288】
また、「左中右」の「順押し」と「左右中」の「挟み打ち」の操作を推奨操作順序とした場合、小役3(押順ベル)を所謂5択(小役3a〜小役3e)とし、小役3aの正解の停止操作順序を「左中右」と「左右中」とし、小役3bの正解の停止操作順序を「中左右」とし、小役3cの正解の停止操作順序を「中右左」とし、小役3dの正解の停止操作順序を「右左右」とし、小役3eの正解の停止操作順序を「右中左」とする。小役3aに内部当選した場合に取りこぼしを生じさせ難くし、選択数を増やすことができる。
【0289】
さらには、推奨操作順序を「右中左」の「逆押し」とする遊技台を前提とする場合には、AT状態において、「逆押し」(右中左)を正解の停止操作とする役に内部当選した場合に、操作ナビを実行しないようにしてもよい。
【0290】
また、従来、第1停止リールを左リール110とし、黒BAR付近を操作すると取りこぼしが最小となる遊技台が多くあったことから、AT状態において、第1停止リールを左リール110とし黒BAR付近を操作すると取りこぼしを回避可能な役が内部当選した場合に、操作ナビを実行しないようにしてもよい。
【0291】
また、複数種類の再遊技役を備えるようにし、複数種類の再遊技役のうちの少なくとも1つの再遊技役が、特定の遊技状態において、「左中右」の「順押し」の停止操作を行った場合に特定の遊技状態を維持する図柄組み合わせが停止し、「左中右」の「順押し」とは異なる停止操作を行った場合に特定の遊技状態よりも遊技者に不利な遊技状態に移行する図柄組み合わせが停止する移行再遊技役であるとしてもよい。そして、AT状態かつ特定の遊技状態において、移行再遊技役が内部当選当選した場合に操作ナビを実行しないようにしてもよい。
【0292】
<実施形態の総括>
以上、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールの回転を個別に停止させるための操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、
前記停止操作受付手段の操作内容を示す操作ナビを実行する操作ナビ実行手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、払出枚数表示器127、スピーカ272、277、演出画像表示装置157、主制御部操作条件表示設定処理S107、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理など)と、
内部当選の結果を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理S105)と、
前記内部当選結果決定手段による前記内部当選の結果と、前記停止操作受付手段の操作内容と、に基づいて、前記複数のリールの停止結果を導出する停止結果導出手段(例えば、主制御部300、リール停止制御処理S109)と、
前記停止結果導出手段による前記複数のリールの停止結果に基づいて払出特典を付与する払出特典付与手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理S110、メダル付与処理S111)
を備えた遊技台であって、
前記内部当選結果決定手段は、前記内部当選の結果として第一の内部当選結果(例えば、小役3aなど)を決定可能な手段であり、
前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が第一の操作内容(例えば、「左中右」の順押しなど)であったことに基づいて第一の停止結果(例えば、小役3に対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、
前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が前記第一の操作内容とは異なる第二の操作内容(例えば、「右中左」の逆押しなど)であったことに基づいて前記第一の停止結果とは異なる第二の停止結果(例えば、ハズレなど)を導出する手段であり、
前記払出特典付与手段は、前記停止結果導出手段により前記第一の停止結果が導出された場合(例えば、8枚のメダル払出)には、前記停止結果導出手段により前記第二の停止結果が導出された場合(例えば、0枚のメダル払出)より、多い払出特典を付与する手段であり、
前記複数のリールは、前記遊技台に向かって左から第一のリール(例えば、リール110)、第二のリール(例えば、リール111)及び第三のリール(例えば、リール112)の順に配置されるリールであり、
前記停止操作受付手段は、前記第一のリールに対応する第一の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137)と、前記第二のリールに対応する第二の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン138)と、前記第三のリールに対応する第三の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン139)と、を備える手段であり、
前記第一の操作内容は、最初に前記第一の停止操作受付手段に対する停止操作を受け付け、次に前記第二の停止操作受付手段に対する停止操作を受け付け、最後に前記第三の停止操作受付手段に対する停止操作を受け付ける内容であり(例えば、「左中右」)、
前記操作ナビ実行手段は、前記操作ナビを実行可能な操作ナビ実行可能期間(例えば、AT状態)において、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記第一の操作内容を示す前記操作ナビを実行しない場合のある手段である、
ことを第一の基本的構成とする。
【0293】
この第一の基本的構成によれば、操作ナビ実行可能期間において、第一の内部当選結果に当選した場合、所謂「左中右」の順押しの操作ナビが実行されない場合があるので、操作ナビ実行可能期間において操作ナビが実行されないゲームであっても第一の停止結果が導出される頻度が高くなり、期待感を持って臨むことができる。すなわち、AT遊技中であっても停止操作を単調とせず、遊技意欲を向上させることができる。
【0294】
上記第一の基本的構成において、
前記内部当選結果決定手段は、前記内部当選の結果として、第二の内部当選結果(例えば、小役2など)を決定可能な手段であり、
前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が特定の操作内容(例えば、好適な操作タイミング)であったことに基づいて特定の停止結果(例えば、小役2に対応する図柄組合せ)を導出可能な手段であり、
前記払出特典付与手段は、前記停止結果導出手段により前記特定の停止結果が導出され決定された場合、特定の払出特典(例えば、AT上乗せなど)を付与する手段であり、
前記操作ナビ実行手段は、前記操作ナビ実行可能期間において、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、特典に関連する所定の一群の演出のいずれか(例えば、演出a、演出a1)を実行可能な手段であり、
前記操作ナビ実行手段は、前記操作ナビ実行可能期間において、前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選結果が決定された場合、前記所定の一群の演出のいずれか(例えば、演出a、演出a2)を実行可能な手段である、
ことを第一の好適な構成とする。
【0295】
この第一の好適な構成によれば、特典に関連する所定の演出が実行されたが、特定の停止結果が導出されず、特定の特典の付与が期待できない場合であっても、第一の停止結果が導出された場合には、第一の停止結果に基づく払出特典を期待することができる。
【0296】
上記第一の基本的構成、又は上記第一の好適な構成において、
遊技の進行に関する制御を行う主制御手段(例えば、主制御部300)と、
遊技に関する演出を制御する副制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
遊技に関する情報を前記主制御手段から前記副制御手段に送信する情報送信手段(例えば、主制御部300、コマンド設定送信処理S1006)と、
を備え、
前記情報送信手段は、前記操作ナビ実行可能期間において、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記第一の内部当選結果を示す情報(例えば、小役3に内部当選したことを示す情報)を送信し、前記第一の操作内容を送信しない手段である、
ことを第二の好適な構成とする。
【0297】
この第二の好適な構成によれば、主制御手段から副制御手段に送信されるコマンドを解析する不正な器具が取り付けられた場合であっても、正解の停止操作に関する情報を把握することはできない。
【0298】
上記第一の基本的構成、上記第一の好適な構成、又は上記第二の好適な構成において、
前記内部当選結果決定手段は、前記内部当選の結果として、第三の内部当選結果(例えば、再遊技役1)を決定可能な手段であり、
前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第三の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が前記第二の操作内容(例えば、「右中左」の逆押し)であったことに基づいて第三の停止結果(例えば、ボーナス図柄の再遊技役1など)を導出可能な手段であり、
前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第三の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が前記第一の操作内容(例えば、「左中右」の順押し)であったことに基づいて前記第三の停止結果とは異なる第四の停止結果(例えば、リプレイ図柄の再遊技役1など)を導出可能な手段であり、
前記第三の停止結果は、前記操作ナビ実行可能期間の開始を期待させる停止結果であり、
前記操作ナビ実行手段は、前記操作ナビ実行可能期間の実行が決定され、該操作ナビ実行可能期間を開始する前において、前記内部当選結果決定手段により前記第三の内部当選結果が決定された場合、前記第二の操作内容を示す前記操作ナビを実行する手段であり、
前記操作ナビ実行手段は、前記操作ナビ実行可能期間において、前記内部当選結果決定手段により前記第三の内部当選結果が決定された場合、前記第一の操作内容を示す前記操作ナビを実行する手段である、
ことを第三の好適な構成とする。
【0299】
この第三の好適な構成によれば、操作ナビ実行可能期間において第三の内部当選結果が決定された場合、第四の停止結果を導出させるための第一の操作内容(所謂「左中右」の順押し)の報知ナビを実行するので、遊技者に誤解を与えることを防止することができる。
【0300】
上記第三の好適な構成において、
前記内部当選結果決定手段は、前記内部当選の結果として第四の内部当選結果(例えば、小役4など)を決定可能な手段であり、
前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第四の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容がいずれの操作内容であっても第五の停止結果(例えば、小役4に対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、
前記特典付与手段は、前記停止結果導出手段により前記第一の停止結果が導出された場合と、前記停止結果導出手段により前記第五の停止結果が導出された場合とにおいて、同一の払出特典を付与する手段であり(例えば、メダル8枚の払出など)、
前記操作ナビ実行手段は、前記操作ナビ実行可能期間において、前記内部当選結果決定手段により前記第四の内部当選結果が決定された場合、前記第一の操作内容を示す前記操作ナビを実行する場合のある手段である、
ことを第四の好適な構成とする。
【0301】
この第四の好適な構成によれば、操作ナビ実行期間における所謂「左中右」の順押しの操作ナビを実行した場合、第三の内部当選結果、又は第四の内部当選結果のいずれかなので、遊技者は、当該ゲームにおいて第三の内部当選結果、又は第四の内部当選結果に基づく払出特典を期待することができる。
【0302】
また、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールの回転を個別に停止させるための操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、
前記停止操作受付手段の操作内容を示す操作ナビを実行する操作ナビ実行手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、払出枚数表示器127、スピーカ272、277、演出画像表示装置157、主制御部操作条件表示設定処理S107、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理など)と、
内部当選の結果を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理S105)と、
前記内部当選結果決定手段による前記内部当選の結果と、前記停止操作受付手段の操作内容と、に基づいて、前記複数のリールの停止結果を導出する停止結果導出手段(例えば、主制御部300、リール停止制御処理S109)と、
を備えた遊技台であって、
前記内部当選結果決定手段は、前記内部当選の結果として第一の内部当選結果(例えば、小役3a、特定の再遊技役)を決定可能な手段であり、
前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が第一の操作内容(例えば、「左中右」のの順押し、第1停止操作「左」の順押しなど)であったことに基づいて第一の停止結果(例えば、小役3に対応する図柄組合せ、特定の遊技状態を維持する特定の再遊技役の図柄組合せ)を導出する手段であり、
前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が前記第一の操作内容とは異なる第二の操作内容(例えば、「右中左」の逆押し、第1停止操作「右」の逆押しなど)であったことに基づいて前記第一の停止結果とは異なる第二の停止結果(例えば、ハズレ、不利な遊技状態に移行する特定の再遊技役の図柄組合せ)を導出する手段であり、
前記第一の停止結果は、前記第二の停止結果より遊技者に有利な停止結果であり、
前記複数のリールは、前記遊技台に向かって左から第一のリール(例えば、リール110)、第二のリール(例えば、リール111)及び第三のリール(例えば、リール112)の順に配置されるリールであり、
前記停止操作受付手段は、前記第一のリールに対応する第一の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137)と、前記第二のリールに対応する第二の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン138)と、前記第三のリールに対応する第三の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン139)と、を備える手段であり、
前記第一の操作内容は、最初に前記第一の停止操作受付手段に対する停止操作を受け付ける内容であり(例えば、第1停止操作「左」)、
前記操作ナビ実行手段は、前記操作ナビを実行可能な操作ナビ実行可能期間(例えば、AT状態)において、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記第一の操作内容を示す前記操作ナビを実行しない場合のある手段である、
ことを第二の基本的構成とする。
【0303】
この第二の基本的構成によれば、操作ナビ実行可能期間において、第一の内部当選結果に当選した場合、所謂「左」の順押しの操作ナビが実行されない場合があるので、操作ナビ実行可能期間において操作ナビが実行されないゲームであっても第一の停止結果が導出される頻度が高くなり、期待感を持って臨むことができる。すなわち、AT遊技中であっても停止操作を単調とせず、遊技意欲を向上させることができる。
【0304】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【解決手段】小役3(押順ベル)を入賞役として備えるスロットマシン100は、AT状態において小役3b〜3fのいずれかに内部当選したゲームにおいては、操作ナビを実行して、それぞれの役の正解の操作順序(「左中右」の順押しを除く操作順序を正解とする)を報知する一方、AT状態において小役3aに内部当選したゲームにおいては、「左中右」の順押しを正解の操作順序とする操作ナビを実行しない。