(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6604184
(24)【登録日】2019年10月25日
(45)【発行日】2019年11月13日
(54)【発明の名称】半導体モジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20191031BHJP
H01L 25/18 20060101ALI20191031BHJP
【FI】
H01L25/04 C
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-246022(P2015-246022)
(22)【出願日】2015年12月17日
(65)【公開番号】特開2017-112250(P2017-112250A)
(43)【公開日】2017年6月22日
【審査請求日】2018年11月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 元人
(72)【発明者】
【氏名】池田 良成
(72)【発明者】
【氏名】仲村 秀世
(72)【発明者】
【氏名】望月 英司
(72)【発明者】
【氏名】西澤 龍男
【審査官】
正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2013/146212(WO,A1)
【文献】
特開2013−048154(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/145619(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0367736(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0069458(US,A1)
【文献】
特開2011−066255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/07
H01L 25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁板と、前記絶縁板のおもて面に形成された金属板とを有する絶縁基板と、
前記金属板上に裏面が固定され、おもて面に主電極を有する半導体素子と、
前記半導体素子の前記主電極に電気的に接続される配線基板と、
前記配線基板を経由して、前記主電極に電気的に接続される主端子と、
前記主端子が突出し、前記絶縁基板と、前記半導体素子と、前記配線基板と、を封止して、前記主端子近傍に開口穴及び前記開口穴に対応する箇所に凸部を有する封止部材と、
前記開口穴に配置されたナットと、
前記主端子が電気的に接続され、前記ナットと対向する挿入孔を有し、前記凸部に支持されている接続端子と、
を有する半導体モジュール。
【請求項2】
絶縁板と、前記絶縁板のおもて面に形成された金属板とを有する絶縁基板と、
前記金属板上に裏面が固定され、おもて面に主電極を有する半導体素子と、
前記半導体素子の前記主電極に電気的に接続される配線基板と、
前記配線基板を経由して、前記主電極に電気的に接続される主端子と、
前記主端子が突出し、前記絶縁基板と、前記半導体素子と、前記配線基板と、を封止して、前記主端子近傍に開口穴を有する封止部材と、
前記開口穴に配置されたナットと、
前記主端子が電気的に接続され、前記ナットと対向する挿入孔を有し、前記主端子との接続箇所に段差部が形成されている接続端子と、
を有する半導体モジュール。
【請求項3】
絶縁板と、前記絶縁板のおもて面に形成された金属板とを有する絶縁基板と、
前記金属板上に裏面が固定され、おもて面に主電極を有する半導体素子と、
前記半導体素子の前記主電極に電気的に接続される配線基板と、
前記配線基板を経由して、前記主電極に電気的に接続される主端子と、
前記主端子が突出し、前記絶縁基板と、前記半導体素子と、前記配線基板と、を封止して、前記主端子近傍に開口穴を有する封止部材と、
前記開口穴に配置されたナットと、
前記主端子が電気的に接続され、前記ナットと対向する挿入孔を有し、前記ナットの高さに応じて、前記挿入孔が形成されている箇所の高さが変化する接続端子と、
を有する半導体モジュール。
【請求項4】
前記ナットと、前記挿入孔とが位置合わせされている、
請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体モジュールは、複数のパワー半導体素子を含み、電力変換装置、または、スイッチング装置として利用されている。例えば、半導体装置は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等を含む半導体素子が並列接続されて、スイッチング装置として機能することができる。
【0003】
具体例として、絶縁板と当該絶縁板のおもて面及び裏面にそれぞれ形成された銅箔とを備え、おもて面の銅箔上に半導体素子が配置された絶縁基板が複数樹脂で封止された半導体装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
当該半導体装置を複数接続することで、より大きな出力を得ることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−60746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように半導体モジュールを複数接続する際には、半導体モジュール間をより容易に接続できるようにすることが望まれる。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、容易に複数接続可能である半導体モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発
明においては、絶縁板と、前記絶縁板のおもて面に形成された金属板とを有する絶縁基板と、前記金属板上に裏面が固定され、おもて面に主電極を有する半導体素子と、前記半導体素子の
前記主電極に電気的に接続される配線基板と、前記配線基板を経由して、前記主電極に電気的に接続される主端子と、
前記主端子が突出し、前記絶縁基板と、前記半導体素子と、前記配線基板と
、を封止して、前記主端子近傍に開口穴
及び前記開口穴に対応する箇所に凸部を有する封止部材と、前記開口穴に配置されたナットと、前記主端子が電気的に接続され、前記ナットと対向する挿入孔を有
し、前記凸部に支持されている接続端子と
、を有する半導体モジュールを提供する。
本発明においては、絶縁板と、前記絶縁板のおもて面に形成された金属板とを有する絶縁基板と、前記金属板上に裏面が固定され、おもて面に主電極を有する半導体素子と、前記半導体素子の前記主電極に電気的に接続される配線基板と、前記配線基板を経由して、前記主電極に電気的に接続される主端子と、前記主端子が突出し、前記絶縁基板と、前記半導体素子と、前記配線基板と、を封止して、前記主端子近傍に開口穴を有する封止部材と、前記開口穴に配置されたナットと、前記主端子が電気的に接続され、前記ナットと対向する挿入孔を有し、前記主端子との接続箇所に段差部が形成されている接続端子と、を有する半導体モジュールを提供する。
本発明においては、絶縁板と、前記絶縁板のおもて面に形成された金属板とを有する絶縁基板と、前記金属板上に裏面が固定され、おもて面に主電極を有する半導体素子と、前記半導体素子の前記主電極に電気的に接続される配線基板と、前記配線基板を経由して、前記主電極に電気的に接続される主端子と、前記主端子が突出し、前記絶縁基板と、前記半導体素子と、前記配線基板と、を封止して、前記主端子近傍に開口穴を有する封止部材と、前記開口穴に配置されたナットと、前記主端子が電気的に接続され、前記ナットと対向する挿入孔を有し、前記ナットの高さに応じて、前記挿入孔が形成されている箇所の高さが変化する接続端子と、を有する半導体モジュールを提供する。
【発明の効果】
【0008】
開示の技術によれば、半導体モジュール間を接続して、より大きな出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施の形態の半導体モジュールを示す図である。
【
図2】第1の実施の形態の半導体モジュールにより構成される回路構成を示す等価回路図である。
【
図3】第1の実施の形態の半導体モジュール(バスバー端子付き)を示す図である。
【
図4】第1の実施の形態の2つの半導体モジュールを連結させた場合を示す図である。
【
図5】第2の実施の形態の半導体モジュール(バスバー端子付き)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について図面を用いて説明する。
なお、実施の形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の半導体モジュールについて、
図1及び
図2を用いて説明する。
図1は、第1の実施の形態の半導体モジュールを示す図である。
【0012】
但し、
図1(A)は、半導体モジュール100の上面図、
図1(B)は、
図1(A)における一点鎖線A−Aにおける半導体モジュール100の断面図である。
また、
図2は、第1の実施の形態の半導体モジュールにより構成される回路構成を示す等価回路図である。
【0013】
半導体モジュール100は、半導体素子104,114を絶縁基板103上にはんだ105a,115aを介して搭載して構成される2組の半導体回路と、それらの上方で共通の配線回路を構成する配線基板121とを備えている。なお、半導体素子104,114と、配線基板121とは、導電ポスト122,123により電気的に接続されている。また、導電ポスト122,123は、半導体素子104,114にはんだ105b,115bを介して電気的に接続されている。これらの半導体回路は、それぞれ半導体素子104,114がIGBTまたはパワーMOSFETやFWD等のパワーデバイスにより構成されている。なお、
図1においては、一つの絶縁基板103に一つの半導体素子104,114のみを表示している。実際は、一つの絶縁基板103のおもて面側の金属板102a上に、IGBT等のスイッチングデバイスとFWDをそれぞれ配置して、
図2に示す等価回路に示すように接続している。
【0014】
なお、これらの半導体素子104,114は、シリコン基板上に形成したものでもよいし、炭化シリコン基板上に形成したものでもよい。
絶縁基板103は、伝熱性の良いアルミナ等のセラミックスで構成された絶縁板101と、絶縁板101の表裏面には導体層を構成する金属板102a,102bが貼り付けられている。おもて面側の導体層(金属板102a)には、導体層上に配置された複数のパワーデバイスの間を接続するための所定の回路パターンが形成されている。
【0015】
図2に示されるように、絶縁基板103の金属板102aには、スイッチングデバイス(以下、単にトランジスタという)Q1とFWD(以下、ダイオードという)D1の逆並列接続回路と、トランジスタQ2とダイオードD2との逆並列回路とが、直列に接続されている。
【0016】
ここで、一つの絶縁基板103上に配置される半導体素子(パワーデバイス)は、
図2に示すトランジスタとダイオードの逆並列回路を等価的に構成すればよい。このため、トランジスタとダイオードは、どちらかあるいは双方が同定格の複数個の半導体素子を搭載するようにしてもよい。
【0017】
図1では、絶縁基板103の金属板102a上で、トランジスタQ1を構成する半導体素子104と、その背後にダイオードD1を構成する半導体素子(図示せず)が前後方向に配置された状態を示している。同様に、(他方の)絶縁基板103の金属板102a上では、トランジスタQ2を構成する半導体素子114と、その背後にダイオードD2を構成する半導体素子とが、前後して並んでいる。すなわち、絶縁基板103上のトランジスタQ1とダイオードD1、絶縁基板103上のトランジスタQ2とダイオードD2は、絶縁基板103上の金属板102aと配線基板121とによって、それぞれ逆並列に接続されている。そして、一対のトランジスタQ1,Q2と一対のダイオードD1,D2からなる2組の逆並列回路は、さらに上面に配置された配線基板121とポスト状の導電ポスト122,123を介して直列に接続される。
【0018】
なお、一方の半導体素子104の下面にはトランジスタQ1のコレクタ電極が形成され、金属板102aを介して半導体モジュール100の外部入力用端子(コレクタ端子C1)を構成する主端子127に接続されている。他方の半導体素子114の裏面に形成されたトランジスタQ2のコレクタ電極も、金属板102aを介して外部出力用端子(コレクタ兼エミッタ端子C2/E1)を構成する主端子125に接続されている。また、半導体素子104,114のおもて面にはエミッタ電極及びゲート電極が形成され、それぞれ導電ポスト122,123を介して配線基板121に接続される。このうち半導体素子104(トランジスタQ1)のエミッタ電極は、配線基板121を介して主端子125と接続され、半導体素子114(トランジスタQ2)のエミッタ電極は配線基板121を介して外部入力用端子(エミッタ端子E2)を構成する主端子126に接続されている。
【0019】
これらの主端子125〜127は、
図1(A)に示すように半導体モジュール100の中心線に対して対称の位置に3本ずつ、合計、18本形成されている。また、半導体モジュール100は2本の制御端子128と2本のエミッタ信号端子129とをさらに有している。制御端子128は配線基板121に接続されて、ハーフブリッジ回路のトランジスタQ1,Q2のゲート電極にゲート制御信号を供給するゲート端子G1,G2を構成している。また、エミッタ信号端子129は補助端子であって、各トランジスタのコレクタ−エミッタ間に流れる電流をセンシングするセンス信号を出力する検査端子C1Aux,E2Aux等を構成している。
【0020】
半導体モジュール100の各構成要素は、例えば、熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂材料により構成される封止樹脂130によりモールドされ、保護される。その結果、半導体モジュール100の外形は、全体として平面視で矩形形状をなす直方体に形成される。18本の主端子125〜127と制御端子128とエミッタ信号端子129とは、その端部が半導体モジュール100の上面から突出している。半導体モジュール100の底面には、各絶縁基板103の底面側の金属板102bがそれぞれ面一となるように配置されている。また、半導体モジュール100の上面には、ナット(後述)が収納されるナット収納部131,132,133が凸状に形成されている。
【0021】
なお、上記の例では、主端子125〜127に、それぞれ、コレクタ兼エミッタ端子C2/E1、エミッタ端子E2、コレクタ端子C1を対応させているが、これに限定されない。主端子125〜127に、絶縁基板103の金属板102a及び配線基板121の配線に応じて、コレクタ端子C1、コレクタ兼エミッタ端子C2/E1、エミッタ端子E2を任意に対応付けることができる。
【0022】
次に、このような半導体モジュール100の主端子125〜127にバスバー端子(接続端子)140をそれぞれ取り付けた場合について、
図3を用いて説明する。
図3は、第1の実施の形態の半導体モジュール(バスバー端子付き)を示す図である。
【0023】
なお、
図3(A)は、バスバー端子140が取り付けられた半導体モジュール100の上面図である。また、
図3(B)は、
図3(A)の一点鎖線B−Bによる半導体モジュール100の断面図、
図3(C)は、
図3(A)の一点鎖線C−Cによる半導体モジュール100の断面図である。
【0024】
半導体モジュール100の主端子125〜127にそれぞれ取り付けられているバスバー端子140は、平板状かつ矩形状であって、長手方向の両端に段差部141がそれぞれ設けられ、中央部に挿入孔142が形成されている。
【0025】
このようなバスバー端子140は、段差部141に主端子125〜127の先端部が取り付けられ、レーザー溶接、はんだ接合等により主端子125〜127が段差部141に接合される。この際、主端子125〜127の先端部は、段差部141の高さを超えない範囲で突出して、バスバー端子140の段差部141に接合される。すなわち、バスバー端子140の上面からは主端子125〜127の先端部が突出することがない。特に段差部141の厚みは、0.5mmから2mmの範囲が望ましい。このため、半導体モジュール100を積層し、また、半導体モジュール100上に物品を配置する場合等において、適切に積層または配置を行うことができるようになる。また、バスバー端子140は段差部141で局所的に変形が可能となるため、バスバー端子140に引張力が加わる場合でも、主端子125〜127に加わる引張力が低減される。
【0026】
また、半導体モジュール100の封止樹脂130には、中心線(一点鎖線B−B)上であって、各主端子125,126,127の間にナット143が収納されるナット収納部131,132,133が設けられている。ナット収納部131,132,133は、図に示されるように、半導体モジュール100の封止樹脂130の上面から突出しており、また、ナット143が収納される開口穴131a,132a,133aが内部に形成されている。
【0027】
また、バスバー端子140は、その裏面側がナット収納部131,132,133に支持されている。これにより、バスバー端子140を浮かせることができ、バスバー端子140の段差部141と主端子125〜127との接合を容易に行うことができる。
【0028】
さらに、このようにして主端子125,126,127に取り付けられたバスバー端子140は、その挿入孔142がナット収納部131,132,133の開口穴131a,132a,133aに位置合わせされている。
【0029】
次に、このようなバスバー端子140が取り付けらえた半導体モジュール100を2つ連結する場合について、
図4を用いて説明する。
図4は、第1の実施の形態の2つの半導体モジュールを連結させた場合を示す図である。
【0030】
なお、
図4は、
図3(C)と同様に、連結バスバーで連結した2つの半導体モジュール100の断面図を表している。
また、
図4において、半導体モジュール100は、図中左側を半導体モジュール100a、図中右側を半導体モジュール100bとする。但し、半導体モジュール100a,100bの構成は、半導体モジュール100と同じ構成を成している。
【0031】
半導体モジュール100a(図中左側)では、連結バスバー200の連結孔201aと、バスバー端子140の挿入孔142と、半導体モジュール100a内に収納されたナット143とが位置合わせされている。さらに、ボルト203aを連結孔201aと、挿入孔142とに挿通させて、ナット143に嵌め合せている。
【0032】
また、半導体モジュール100b(図中右側)でも同様に、連結バスバー200の連結孔201bと、バスバー端子140の挿入孔142と、半導体モジュール100b内に収納されたナット143とが位置合わせされている。さらに、ボルト203bを連結孔201bと、挿入孔142とに挿通させて、ナット143に嵌め合せている。
【0033】
このようにして連結バスバー200により、2つの半導体モジュール100a,100bを電気的に接続することができる。そして、連結バスバー200の接続孔202に外部端子を接続することで、2つの半導体モジュール100a,100bに対する入出力を行うことができるようになる。
【0034】
このように、上記半導体モジュール100,100a,100bは、絶縁板101と、絶縁板101のおもて面に形成された金属板102aとを有する絶縁基板103と、金属板102a上に裏面が固定され、おもて面に主電極を有する半導体素子104,114と、半導体素子104,114の主電極に電気的に接続される配線基板121と、配線基板121を経由して、半導体素子104,114の主電極に電気的に接続される主端子125〜127とを有する。また、半導体モジュール100,100a,100bは、主端子125〜127が突出し、絶縁基板103と、半導体素子104,114と、配線基板121と、を封止して、ナット収納部131〜133を有する封止樹脂130と、ナット収納部131〜133に配置されたナット143と、を有する。さらに、このような半導体モジュール100は、封止樹脂130から突出する主端子125〜127が電気的に接続され、ナット143と対向する挿入孔142を有するバスバー端子140を有する。これにより、半導体モジュール100,100a,100bのバスバー端子140を連結バスバー200で接続するだけで、2つの半導体モジュール100,100a,100bを容易に連結することができるようになる。
【0035】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、半導体モジュール100に配置されるナットの高さが第1の実施の形態と異なる場合について
図5を用いて説明する。
【0036】
図5は、第2の実施の形態の半導体モジュール(バスバー端子付き)を示す図である。
なお、
図5は、第2の実施の形態の半導体モジュールに対して
図3の一点鎖線C−Cでの断面に相当する図である。
【0037】
図5に示す第2の実施の形態の半導体モジュール100は、
図1に示した第1の実施の形態の半導体モジュール100と同じ構成を成している。但し、ナット303は、その高さが、第1の実施の形態のナット143の高さよりも高くなっている。
【0038】
ナット303の高さに伴って、
図5の半導体モジュール100の主端子126に取り付けられているバスバー端子300は、中央部が突出して高い位置に構成されており、その中央部に設けられた挿入孔302がナット303に位置合わせされている。
【0039】
このように第2の実施の形態の半導体モジュール100では、ナット303の高さに応じて、バスバー端子300は、挿入孔302が形成されたその中央部の高さも変化して、ナット303の高さに合わせたものが選択される。これにより、複数の半導体モジュール100が、例えば、種類の相違により高さが異なる場合でも、任意の高さのナット303とバスバー端子300とを選択することで、高さを揃えて電気的に接続することができるようになる。
【符号の説明】
【0040】
100,100a,100b 半導体モジュール
101 絶縁板
102a,102b 金属板
103 絶縁基板
104,114 半導体素子
105a,105b,115a,115b はんだ
121 配線基板
122,123 導電ポスト
125,126,127 主端子
128 制御端子
129 エミッタ信号端子
130 封止樹脂
131,132,133 ナット収納部