(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つの接続ポートを備える第1通信装置に接続されるセンサを、当該センサから得られるデータの処理を行う情報処理装置に登録するセンサの登録方法であって、
前記センサが接続された前記接続ポートと前記センサの種類を含むセンサ情報とを関連付けた関連情報を生成する生成ステップと、
前記関連情報を前記情報処理装置に登録するためのフォーマットに変換して前記情報処理装置に送信し、前記接続ポートに接続された前記センサを前記情報処理装置に登録する登録ステップと、
を含む、センサの登録方法。
少なくとも1つの接続ポートを備える第1通信装置と、当該第1通信装置に接続されたセンサから得られるデータの処理を行う情報処理装置との間の通信を中継し、第1通信装置に接続されたセンサを前記情報処理装置に登録する中継装置であって、
前記センサが接続された前記接続ポートと前記センサの種類を含むセンサ情報とを関連付けた関連情報を前記情報処理装置に登録するためのフォーマットに変換して前記情報処理装置に送信し、前記接続ポートに接続された前記センサを前記情報処理装置に登録する中継装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一又は類似の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省く場合がある。また、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0020】
明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」、「有する」や「備える」とする時、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。
【0021】
以下、本発明の一実施形態に係る登録システムを、図面を用いて説明する。
【0022】
ここで、本発明の一実施形態に係る登録システム1は、例えば、事前にセンサの種類や識別情報等のセンサ情報が不明であるセンサ10を、顧客のセンサ設置現場(以下、単に「現場」という。)において、センサ10をクラウドサーバに登録する登録システムである。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係るセンサの登録システム1の概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、登録システム1は、複数のモジュール2(2−1,2−2,2−3,…2−N(N:1以上の整数)、通信端末3、中継装置4及びクラウドサーバ5を備える。なお、クラウドサーバ5は、この発明における「情報処理装置」の一例であってよい。また、モジュール2は、この発明における「第1通信装置」の一例であってよい。また、請求の範囲でいう「第2通信装置」は、通信端末3であっても、中継装置4であってもよい。ここで、モジュール2及び中継装置4は、各装置を一意に特定可能な識別情報を示す情報コードCを備える。
【0024】
複数のモジュール2−1,2−2,…,2−Nのそれぞれは、同一の構成を備える。複数のモジュール2−1,2−2,…,2−Nのそれぞれを区別しない場合には、単に「モジュール2」と標記する。ただし、複数のモジュール2−1,2−2,…,2−Nのそれぞれは、同一の構成ではなく、個別のモジュールを表してもよい。例えば、複数のモジュール2−1,2−2,…,2−Nの中に、既存のモジュールが含まれていてもよい。
モジュール2は、例えば、中継装置4と有線又は無線で通信することで情報を送受する。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態に係るモジュール2の概略構成の一例を示す図である。
図2に示すように、モジュール2は、複数の接続ポート21(21a,b,c)、記憶部22、電源装置23、制御部24、表示部25及び第1通信部26を備える。
【0026】
複数の接続ポート21は、センサ10が接続されるインターフェースである。本実施形態では、モジュール2は、3つの接続ポート21a,b,cを備える場合について説明するが、この数に限定されない。すなわち、モジュール2は、センサ10が接続される接続ポートを有していればよい。ここで、センサ10とは、温湿度センサ、圧力センサ、及び流量センサ、画像センサ等が例として考えられるが、センサであれば良くその種類を特定する必要はない。これらのセンサ10は、様々なメーカーにより開発、製造され、これらのセンサ10が様々な利用者(以下、「テナント」ともいう。)の現場、例えば、河川周辺、湖畔周辺、浄水場周辺、工場の排水ポンプ周辺、製造ライン、薬液生成ライン、オイルの精製所等に導入または設置される。すなわち、複数の接続ポート21に接続されるセンサ10は、それぞれ異なるメーカーに開発、製造されたものである場合がある。
【0027】
記憶部22には、複数のモジュール2(2−1,2−2,…,2−N)から、自装置のモジュール2を識別する識別情報(以下、「モジュールID」)が記憶されている。
【0028】
電源装置23は、モジュール2の各部に電源を供給する。電源装置23は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった一次電池、あるいは二次電池を用いることができる。また、電源装置23は、電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることもできる。このように、モジュール2は、内蔵する電源装置23の電力で駆動するため、外部に配線して電力を得る必要がない。これにより、余計や配線等が必要なくなり、設置費用を抑制できる。但し、電池で賄えない様な電力を消費する場合は、外部電源を使用することも可能である。
【0029】
制御部24は、接続ポート21に接続されたセンサ10から取得した測定値を、その接続ポート21に対応する記憶部22の記憶領域に格納する。これらのデータは、制御部24内部に持つ時刻情報と、接続ポート情報の識別情報とともに格納される、また、制御部24は、測定値に対して演算を行う機能も備えており、例えば、センサ10の温度補正、フィルタリング等を行う。さらに、制御部24は、接続ポート21に接続されたセンサ10から取得した測定値に対して、自装置のモジュールIDと、そのセンサ10を識別する情報と、を付与して中継装置4に無線又は有線で送信する。ここで、例えば、センサ10を識別する情報とは、そのセンサ10が接続された接続ポートを示す情報である。
【0030】
また、制御部24は、記憶部22に記憶されたモジュールIDを示す情報コードCの画像データを表示部25に表示する。ここで、情報コードCとは、QRコード(登録商標)等のマトリックス型の二次元コードであっても、スタック型の二次元コードであってもよいし、一次元コードであってもよい。なお、この表示部25は、情報コードCが印字されたシールであってもよいし、直接モジュール2に印字或いは刻印されていてもよい。
【0031】
第1通信部26は、中継装置4と有線又は無線で通信することで情報を送受する。ここで、この無線通信における通信回線は、インターネット等のコンピュータネットワーク、通信事業者のコアネットワーク、及び種々のローカルネットワークを含む。例えば、第1通信部26は、省電力広域ネットワーク(LPWAN:Low-power Wide-area)を用いてもよいし、短距離無線通信規格であるZigBee(登録商標)、WiFi(登録商標)、BLE等を用いてもよい。
【0032】
通信端末3は、利用者により操作可能な装置である。
この通信端末3は、通信可能な端末であればどのような端末であってもよく、例えば、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、及びPC(Personal Computer)等である。
【0033】
以下に、本発明の一実施形態に係る通信端末3について、説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る通信端末3の概略構成の一例を示す図である。
図3に示すように、通信端末3は、電源装置31、読取装置32、位置情報取得部33、制御部34、表示部35、入力部36、記憶部37、第2通信部38及び第3通信部39を備える。
【0034】
電源装置31は、通信端末3の各部に電源を供給する。電源装置31は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった一次電池および二次電池を用いることができる。また、電源装置31は、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることもできる。このように、通信端末3は、内蔵する電源装置31の電力で駆動するため、外部に配線して電力を得る必要がない。これにより、余計や配線等が必要なくなり、容易に持ち歩きできる端末として使用できる。
【0035】
読取装置32は、情報コードCを撮像する。そして、読取装置32は、撮像した情報コードCから識別情報を読み取る。例えば、読取装置32は、モジュール2の情報コードCを撮像した場合には、その撮像した情報コードCからモジュール2のモジュールIDを読み取る。また、読取装置32は、中継装置4の情報コードCを撮像した場合には、その撮像した情報コードCから中継装置4の識別情報(以下、「デバイスID」という。)を読み取る。
【0036】
位置情報取得部33は、自装置の位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部33は、GPS(Global Positioning System)を用いることで位置情報を取得する。
【0037】
制御部34は、
図4に示す表示部35に表示された装置情報登録画面W1の装置ID・GPS取得ボタンB1が押されると、読取装置32による情報コードCの読み取り画面が起動し、情報コードCの画像取込指示を、例えば、表示部35に表示して利用者に報知する。そして、制御部34は、読取装置32による識別情報(デバイスID又はモジュールID)の取り込みと同時に、位置情報取得部33よる位置情報の取得を行う。
【0038】
制御部34は、読取装置32により取り込んだ識別情報と、位置情報取得部33より取得した位置情報と、を装置情報登録画面W1に表示する。利用者は、この装置情報登録画面W1において、センサ10が接続された接続ポート21の情報と、当該センサ10の種類を含むセンサ情報と、を通信端末3に入力する。これにより、制御部34は、入力された接続ポート21の情報と、当該センサ10の種類を含むセンサ情報と、を関連付けた関連情報を生成する。換言すれば、制御部34は、この装置情報登録画面W1において、センサ10が接続された接続ポート21に対応するプロパティと、その接続ポート21に接続されたセンサ10のセンサ情報とを関連付ける。ここで、センサ情報とは、例えば、センサ10の種類、測定レンジ及び感度等である。
また、利用者は、装置情報登録画面W1において、モジュール2の接続先の情報を入力することにより、そのモジュール2の接続先の中継装置4を指定する。このとき、通信端末3は、通信端末3内に保存されている、選択された中継装置4の接続情報より、接続に必要な情報をモジュール2に転送することで中継装置4への接続を可能にする。なお、モジュール2から中継装置4への接続の方法は、固定IP、DHCPサーバ等接続を構築できる方法であれば、利用可能である。
【0039】
なお、制御部34は、装置情報登録画面W1に入力された情報をコピーし、他のセンサ10やモジュール2の登録情報にペーストする機能を有する。例えば、登録が必要なセンサ10が100台あり、その100台のセンサ10のセンサ情報が同一であった場合には、利用者は、1台のセンサ10のセンサ情報のみを入力し、その後、その入力した情報をコピーし、そのコピーした情報を、残りの99台のセンサ情報として、一括入力できる機能を有する。利用者は、複数のセンサ10や複数のモジュール2の情報を入力する場合に、同一の情報がある場合には、その情報を一括入力機能を用いることで、すべての装置の一台一台に対して情報を手入力する必要がなくなり、作業効率が向上する。
【0040】
以下に、本発明の一実施形態に係る装置情報登録画面W1について、具体的に説明する。
図4に示すように、装置情報登録画面W1は、装置ID・GPS取得ボタンB1、プロパティ追加ボタンB2、保存ボタンB3、表示欄HL1、選択欄SL1〜SL8を備える。
装置ID・GPS取得ボタンB1は、プロパティとして登録されるセンサ10が接続されたモジュール2又は中継装置4の識別情報と位置情報とを取得する場合に操作されるボタンである。
選択欄SL1は、読取装置32により読み取った識別情報が表示される。また、選択欄SL1は、モジュール2又は中継装置4の識別情報を選択可能な選択欄である。
【0041】
表示欄HL1には、読取装置32による情報コードCの読み取りが実行された場合に位置情報取得部33により取得した位置情報が表示される。
【0042】
選択欄SL2は、選択欄SL1で表示された識別情報の装置、例えば、モジュール2の接続先の中継装置4の識別情報であるデバイスIDを選択可能な選択欄である。
選択欄SL3は、例えば、センサ10が接続されている接続ポート21aのポート番号又は定数を選択可能な選択欄である。選択欄SL4は、接続ポート21aに接続されたセンサ10のセンサ情報を選択可能な選択欄である。
選択欄SL5は、例えば、センサ10が接続されている接続ポート21bのポート番号又は定数を選択可能な選択欄である。選択欄SL6は、接続ポート21bに接続されたセンサ10のセンサ情報を選択可能な選択欄である。
選択欄SL7は、例えば、センサ10が接続されている接続ポート21cのポート番号又は定数を選択可能な選択欄である。選択欄SL8は、接続ポート21cに接続されたセンサ10のセンサ情報を選択可能な選択欄である。
【0043】
このように、選択欄SL3,SL5,SL7では、表示欄SL1に表示された、例えばモジュールIDのモジュール2に接続されたセンサ10の接続ポート21a〜接続ポート21cの各ポート番号を選択することができる。また、選択欄SL4,SL6,SL8では、接続ポート21a〜接続ポート21cのそれぞれに接続されているセンサ10のセンサ情報を選択することができる。
【0044】
また、プロパティ追加ボタンB2は、プロパティを追加する場合に操作されるボタンである。保存ボタンB3は、装置情報登録画面W1に入力された情報を保存する場合に操作されるボタンである。
【0045】
以下に、上記装置情報登録画面W1において、センサ10が接続された接続ポート21と、当該センサ10の種類を含むセンサ情報と、を関連付けた関連情報を生成する方法について、具体的に説明する。
【0046】
ここで、本実施形態では、各モジュール2のモジュールIDには、複数の接続ポート21のそれぞれに対応するプロパティ(第1〜第3のプロパティ)が紐付けされている。例えば、第1のプロパティは、接続ポート21aに対応するものである。第2のプロパティは、接続ポート21bに対応するものである。第3のプロパティは、接続ポート21cに対応するものである。
【0047】
例えば、通信端末3を操作する利用者は、接続ポート21aのポート番号を選択欄SL3により選択する。また、通信端末3を操作する利用者は、接続ポート21aに接続されたセンサ10のセンサ情報を選択欄SL4により選択する。これにより、接続ポート21aに接続されたセンサ10のセンサ情報は、モジュールIDの第1のプロパティとして設定される。また、通信端末3を操作する利用者は、接続ポート21bのポート番号を選択欄SL5により選択する。また、通信端末3を操作する利用者は、接続ポート21bに接続されたセンサ10のセンサ情報を選択欄SL6により選択する。これにより、接続ポート21bに接続されたセンサ10のセンサ情報は、モジュールIDの第2のプロパティとして設定される。さらに、通信端末3を操作する利用者は、接続ポート21cのポート番号を選択欄SL7により選択する。また、通信端末3を操作する利用者は、接続ポート21cに接続されたセンサ10のセンサ情報を選択欄SL8により選択する。これにより、接続ポート21cに接続されたセンサ10のセンサ情報は、モジュールIDの第3のプロパティとして設定される。
【0048】
選択欄SL1〜SL8の各々の右端部には、選択肢表示ボタン(記号「▽」が表示されているボタン)が設けられている。この選択肢表示ボタンは、選択欄SL1〜SL8の各々における選択肢を表示するためのボタンである。例えば、選択欄SL1に設けられた選択肢表示ボタンを押下すると、識別情報の選択肢として、デバイスID及びモジュールID等が表示される。
また、選択欄SL2に設けられた選択肢表示ボタンを押下すると、接続先の選択肢として、デバイスIDが表示される。
また、選択欄SL3,SL5,SL7のそれぞれに設けられた選択肢表示ボタンを押下すると、センサ10が接続された接続ポートの選択肢として、モジュール2(又は中継装置4)が有する接続ポートが表示される。
また、選択欄SL4,SL6,SL8のそれぞれに設けられた選択肢表示ボタンを押下すると、センサ10の種類の選択肢として「温湿度センサ」、「圧力センサ」、「流量センサ」等が表示される。また、さらに選択欄SL4,SL6,SL8のそれぞれに設けられた選択肢表示ボタンを押下すると、センサ10の種類が選択されたセンサ10の感度やレンジを種々の値に選択する選択肢が表示される。また、本例では、選択する手法を例として挙げたが、直接文字を入力する等の別方法で実施しても良い。なお、
図4に示す装置情報登録画面W1は、あくまでも一例であって、選択欄の数や種類は任意である。
【0049】
このように、制御部34は、利用者からの操作により、各モジュールIDのモジュール2に接続されたセンサ10のセンサ情報を、そのモジュールIDのプロパティとして設定する。
【0050】
入力部36は、利用者から、センサ10が接続された接続ポート21の情報と、当該センサ10の種類を含むセンサ情報と、を受け付ける。すなわち、入力部36は、利用者から、選択欄SL1〜SL8やボタンB1〜B3に対する操作を受け付ける。なお、入力部36は、キーボード、タッチパネル又はマイクであってよい。
【0051】
記憶部37には、上述で生成された関連情報を制御部34を経由して記憶する。
第2通信部38は、中継装置4と無線通信することで情報を送受する。ここで、この無線通信における通信回線は、インターネット等のコンピュータネットワーク、通信事業者のコアネットワーク(ネットワークが通信の中枢として用いる大容量の通信回線)、及び種々のローカルネットワークを含む。例えば、第2通信部38は、省電力広域ネットワーク(LPWAN:Low-power Wide-area)を用いてもよいし、短距離無線通信規格であるZigBee(登録商標)、WiFi(登録商標)、BLE等を用いてもよい。
制御部34は、第2通信部38を介して関連情報を中継装置4に送信する。
【0052】
第3通信部39は、クラウドサーバ5と通信ネットワーク100を介して情報を送受する。この通信ネットワーク100は、無線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワーク100は、インターネット等のコンピュータネットワーク、通信事業者のコアネットワーク、及び種々のローカルネットワークを含む。例えば、通信ネットワーク100は、3G方式、LTE方式、4G方式などの移動体通信方式の無線通信網であってもよく、WiFi(登録商標)のような無線LAN方式、WiMAX(登録商標)のような無線MAN方式、無線WAN方式などの無線データ通信方式の無線通信網であってもよい。
【0053】
第3通信部39は、読取装置32により取得したデバイスID、モジュールID等の情報、プロパティ等を、通信ネットワーク100を介してクラウドサーバ5に送信することができる。
【0054】
中継装置4は、モジュール2や通信端末3とクラウドサーバ5との間の通信を中継する。例えば、中継装置4は、モジュール2や通信端末3から送信された情報をクラウドサーバ5に中継する。例えば、中継装置4は、ゲートウェイとして機能する。
以下に、本発明の一実施形態に係る中継装置4について、説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る中継装置4の概略構成の一例を示す図である。
図5に示すように、中継装置4は、接続ポート41、第4通信部42、信号処理部43、記憶部44、表示部45、第5通信部46及び第7通信部47を備える。
接続ポート41は、センサ10が接続されるインターフェースである。本実施形態では、中継装置4は、一つの接続ポートを有するが、これに限定されない。例えば、中継装置4は、接続ポート41を備えていなくてもよいし、複数の接続ポート41を備えていてもよい。
【0055】
第4通信部42は、第2通信部38と無線通信することで、情報を送受する。例えば、第4通信部42は、第2通信部38と無線通信することで、関連情報を取得する。
【0056】
信号処理部43は、第4通信部42により取得した関連情報を記憶部44に記憶する。また、信号処理部43は、第4通信部42により取得した関連情報を、クラウドサーバ5への登録用のデータとして、所定のフォーマットに変換する。例えば、信号処理部43は、第4通信部42により取得した関連情報を、例えば、JSON(;JavaScript(登録商標) Object Notation)の情報に変換する。以下、クラウドサーバ5への登録用のデータとして所定のフォーマットに変換された関連情報を、登録情報と称す。
信号処理部43は、登録情報を第7通信部47を介して第1通信部26に送信することで、モジュール2の記憶部22に、その登録情報を記憶させる。
また、信号処理部43は、登録情報を通信ネットワーク100を介してクラウドサーバ5に送信する。
また、信号処理部43は、登録情報に従いセンサ10から送付されている測定データ変換をしたり、統計処理をしたり、相関データを取ったりすることができる。なお、モジュール2と通信端末3の通信方式は同じであってもよい。
【0057】
記憶部44は、自装置の中継装置4を一意に識別する識別情報であるデバイスIDが記憶されている。
信号処理部43は、記憶部44に記憶されたデバイスIDを示す情報コードCの画像データを表示部45に表示する。なお、この表示部45は、情報コードCが印字されたシールであってもよいし、直接中継装置4に印字或いは刻印されていてもよい。
【0058】
信号処理部43は、モジュール2から送信された測定値を、通信ネットワーク100を介してクラウドサーバ5に送信する。また、必要に応じて、クラウドサーバ5に適した通信フォーマットに変換する処理も行う。
【0059】
なお、中継装置4は、電源プラグ110が不図示のコンセントに挿入されることで外部装置である商用電源から電力を取得してもよい。
【0060】
中継装置4は、通信端末3との通信機能をON、OFFするハードウェアのキースイッチを備え、このキースイッチを操作することにより、必要以外の時の通信機能を制限することができる。このようなキースイッチによる通信機能の制限は、測定データをアップロードのみを用いてクラウドに送信するような場合、ダウンロードの時間を極力少なくすることができるため、中継装置4やモジュール2をウィルスなどに感染することから、守ることができ、セキュリティーを向上させることができる。
【0061】
クラウドサーバ5は、通信ネットワーク100を介して通信端末3及び中継装置4と情報を送受する。なお、クラウドサーバ5は、通信ネットワーク100を介して通信端末3または中継装置4の少なくともいずれかと情報を送受するものであってもよい。
以下に、本発明の一実施形態に係るクラウドサーバ5の構成について、説明する。
図6に示すように、クラウドサーバ5は、第6通信部51、制御部52及び記憶部53を備える。
【0062】
第6通信部51は、通信ネットワーク100を介して通信端末3及び中継装置4と情報を送受する。なお、第6通信部51は、通信ネットワーク100を介して通信端末3または中継装置4の少なくともいずれかと情報を送受するものでもよい。
制御部52は、通信ネットワーク100を介して通信端末3から中継装置4のデバイスIDを取得する。そして、制御部52は、通信端末3から取得したデバイスIDに基づいて、中継装置4の認証を実施する。例えば、制御部52は、通信端末3から取得したデバイスIDを、記憶部53に記憶されているデバイスIDと比較照合することにより、中継装置4の認証を実施する。制御部52は、通信端末3から取得したデバイスIDが記憶部53に記憶されているデバイスIDと一致した場合には、中継装置4の認証が成功したと判定する。一方、制御部52は、通信端末3から取得したデバイスIDと一致するデバイスIDが記憶部53に記憶されていない場合には、中継装置4の認証が失敗したと判定する。なお、記憶部53に記憶されているデバイスIDは、登録システム1において用いられる中継装置4のデバイスIDであって、予め記憶部53に記憶されている。なお、中継装置4は、制御部52により認証されることで、モジュール2や通信端末3から送信された情報をクラウドサーバ5に中継することがクラウドサーバ5により許可される。
【0063】
制御部52は、通信ネットワーク100を介して中継装置4から登録情報を取得する。そして、制御部52は、この登録情報を記憶部53に記憶することで、各モジュール2の接続ポート41に接続されたセンサ10を登録する。
例えば、
図7に示すように、制御部52は、中継装置4から取得した登録情報を用いて、中継装置4のデバイスIDと、各モジュール2のモジュールIDとの紐付け、及び各モジュール2のモジュールIDと、そのモジュールIDのプロパティとして設定されるセンサ10のセンサ情報との紐付けを行う。制御部52は、これらの紐付けを行うことで、モジュール2から中継装置4を介して送信されたセンサ10の測定値をテナントごとに記憶部53に記憶可能となる。なお、各モジュール2、中継装置4がどのテナントで使用されているかは、予め設定されている。例えば、情報コードCを発行した時点で、クラウドサーバ5に記録される。
【0064】
以下に、記憶部53に記憶されるセンサ10の測定値について、
図8を用いて説明する。
記憶部53には、
図8に示すように、テナント毎のテナント領域R1〜R3が設けられる。尚、ここでは、説明を簡単にするために、3つのテナント領域R1〜R3のみを図示しているが、テナント領域は、クラウドサーバ5を利用するテナントの数に応じた分だけ設けられる。ここでは、
図8中のテナント領域R1が、
図1に示すモジュール2−3に接続されたセンサ10−1〜10−3を使用しているテナントについてのテナント領域であるとする。この場合には、制御部52は、センサ10−1〜10−3を使用するテナントのテナント領域R1に、そのセンサ10−1〜10−3から収集したデータを保存する。
【0065】
なお、テナント領域とは、クラウドコンピューティングの技術が適用されたシステム環境、言い換えれば、マルチテナントに対応したシステム環境において、複数のテナントによって、コンピュータ、サーバ、ルータ、及びスイッチ等のクラウドコンピューティング環境を構成する構成要素が共有される領域であって、各テナントには、仮想化技術等を適用することにより論理的に分割された計算機リソースが割り当てられるものでもよい。また、VLAN(Virtual Local Area Network)等を用いて、テナント毎に異なるネットワークが構築されおり、システム環境には、論理的に分割された複数のシステム(複数のテナント)が構築されているものでもよい。
【0066】
以下に、本実施形態に係る登録システム1の認証方法について、
図9を用いて説明する。
通信端末3は、利用者による操作により、中継装置4の情報コードCを撮像することで、その撮像した情報コードCから中継装置4のデバイスIDを読み取る(ステップS101)。
そして、通信端末3は、読み取ったデバイスIDを通信ネットワーク100を介してクラウドサーバ5に送信する(ステップS102)。
【0067】
クラウドサーバ5は、通信端末3から取得したデバイスIDを、記憶部53に記憶されているデバイスIDと比較照合することにより、中継装置4の認証を実施する(ステップS103)。制御部52は、通信端末3から取得したデバイスIDが記憶部53に記憶されているデバイスIDと一致した場合には、中継装置4の認証が成功したと判定する。これにより、クラウドサーバ5は、中継装置4の認証が成功すると、認証された中継装置4から登録情報が送信されることを許可する。すなわち、モジュール2とモジュール2に接続されたセンサ10との登録処理の実行が許可される。
【0068】
次に、本発明の一実施形態に係る、センサ10の登録方法について、
図10を用いて説明する。
図10に示すように、本発明の一実施形態に係る、センサ10の登録方法は、生成ステップと、登録ステップとを含む。
この生成ステップでは、センサ10が接続された接続ポート21と、当該センサ10の種類を含むセンサ情報と、を関連付けた関連情報を生成する。
次に、登録ステップでは、生成ステップで生成された関連情報を予め設定されたフォーマットに変換してクラウドサーバ5に送信することで、接続ポート21に接続されたセンサ10をクラウドサーバ5に登録する。
【0069】
例えば、生成ステップは、入力ステップ及び関連情報生成ステップを備える。登録ステップでは、取得ステップ、変換ステップ及び送信ステップを備える。
【0070】
入力ステップでは、利用者が装置情報登録画面W1を操作することで、センサ10が接続された接続ポート21の情報と、当該センサ10の種類を含むセンサ情報と、を通信端末3に入力する(ステップS201)。
関連情報生成ステップでは、通信端末3が、入力ステップにより入力された接続ポート21の情報と、センサ10の種類を含むセンサ情報と、を関連付けることで関連情報を生成する(ステップS202)。
【0071】
取得ステップでは、通信端末3と中継装置4とが通信することで、中継装置4が、関連情報生成ステップにおいて生成された関連情報を通信端末3から取得する(ステップS203)。
変換ステップでは、中継装置4が取得ステップで取得した関連情報を、クラウドサーバ5に登録するためのフォーマットに変換する(ステップS204)。
送信ステップでは、中継装置4が前記変換ステップで変換した前記関連情報(登録情報)をクラウドサーバ5に送信する(ステップS205)。
【0072】
次に、本発明の一実施形態に係る、センサ10の登録方法について、
図11を用いて具体的に説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係る登録システム1のシーケンス図である。なお、クラウドサーバ5に登録するセンサ10の配線や設置等は完了しているものとする。また、以下の説明においては、説明の便宜上、モジュール2−3の接続ポート21a,21b,21cのそれぞれに接続されたセンサ10−1,10−2,10−3をクラウドサーバ5に登録する場合について、説明する。
【0073】
通信端末3は、所定のアプリケーションを起動し、装置情報登録画面W1を表示部35に表示する。通信端末3は、装置情報登録画面W1における装置ID・GPS取得ボタンB1が押下されることで、中継装置4の情報コードCからデバイスIDを読み取る(ステップS301)。そして、通信端末3は、情報コードCから得られる中継装置4のデバイスIDを自装置の記憶部37に登録する。この読み取りにより、以降のモジュール2の接続先の選択肢SL2に中継装置4を選択することができるようになる。通信端末3は、同様のアプリケーションを用いて、利用者による操作によりモジュール2の情報コードCを撮像することで、その撮像した情報コードCからそのモジュール2のモジュールIDを読み取る(ステップS302)。ここでは、デバイスIDとモジュールIDの関係を定義することにより中継装置4とモジュール2との接続を担保する仕組みを組み込むこともでき、中継装置4とモジュール2との通信が可能となる。例えば、中継装置4の情報にローカルIPアドレスのテーブルをダウンロードしておき、空いているIPアドレスをモジュール2に割り当てる等の方法を使用することができる。また、DHCPを利用する場合は、ローカル接続の接続認証を同様の作業に組込むこともできる。
【0074】
通信端末3は、ステップS302においてモジュールIDを読み取った場合に、自装置の位置情報を取得する(ステップS303)。通信端末3は、読み取ったモジュールIDのプロパティとして、センサ10−1〜センサ10−3のそれぞれのセンサ情報を設定する。換言すれば、この装置情報登録画面W1は、センサ10−1〜センサ10−3のそれぞれが接続された接続ポート21a〜21cと、当該センサ10−1〜センサ10−3の種類を含むセンサ情報と、を関連付ける画面である。
【0075】
利用者は、この装置情報登録画面W1の入力部36(選択欄SL1〜SL3)を用いて、接続ポート21a〜21cの情報と、センサ10−1〜センサ10−3のセンサ情報と、を通信端末3に入力する(ステップS304)。これにより、通信端末3は、入力された接続ポート21a〜21cの情報と、センサ10−1〜センサ10−3のセンサ情報と、を関連付ける。具体的には、通信端末3は、接続ポート21aと接続ポート21aに接続されたセンサ10−1のセンサ情報を、第1のプロパティとして設定することで、関連情報を生成する。また、通信端末3は、接続ポート21bと接続ポート21aに接続されたセンサ10−2のセンサ情報を、第2のプロパティとして設定することで、関連情報を生成する。また、通信端末3は、接続ポート21cと接続ポート21cに接続されたセンサ10−3のセンサ情報を、第3のプロパティとして設定することで、関連情報を生成する。そして、通信端末3は、生成したすべての関連情報を中継装置4に送信する(ステップS305)。
【0076】
中継装置4は、通信端末3から送信された関連情報を記憶部44に記憶する。中継装置4と通信端末3との通信方式と、中継装置4とモジュール2との通信方式と、は異なっていても良い。例えば、中継装置4と通信端末3との通信方式をWiFi(登録商標)等、比較的早い通信方式を採用し、中継装置4とモジュール2との通信方式は通信量を抑え、電池の持ちを良くするLPWAN等を採用することができる。また、中継装置4は、第4通信部42から送信された関連情報を、登録情報に変換する(ステップS306)。そして、中継装置4は、変換した登録情報を、無線通信を介して、モジュール2−3に送信する(ステップS307)。モジュール2−3は、中継装置4から送信された登録情報を記憶部22に書き込む(ステップS308)。
【0077】
また、ステップS307の処理において、中継装置4は、変換した登録情報を、通信ネットワーク100を介してクラウドサーバ5に送信する。
クラウドサーバ5は、通信ネットワーク100を介して登録情報を取得する(ステップS309)。
クラウドサーバ5は、中継装置4から取得した登録情報を用いて、中継装置4のデバイスIDと、モジュール2−3のモジュールIDとの紐付け、及びモジュール2−3のモジュールIDと、そのモジュールIDのプロパティとして設定されるセンサ10−1〜10−3のセンサ情報との紐付けを行う(ステップS310)。これにより、クラウドサーバ5におけるセンサ10−1〜10−3の登録が完了する。
【0078】
上述したように、本実施形態に係る、センサ10の登録システム1は、モジュール2及び通信端末3又は中継装置4を備える。
モジュール2は、センサ10が接続される複数の接続ポート21を備え、接続ポート21に接続されたセンサ10が測定した測定値を中継装置4を介して、クラウドサーバ5に送信する。
通信端末3又は中継装置4は、センサ10が接続された接続ポート21と、当該センサ10の種類を含むセンサ情報と、を関連付けた関連情報を予め設定されたフォーマットに変換してクラウドサーバ5に送信することで、接続ポート21に接続されたセンサ10をクラウドサーバ5に登録する。
【0079】
これにより、モジュール2の設置箇所で通信端末3の通信機能が使えない場合でも、通信端末3の記憶部37に、現場の位置情報や登録情報を複数のモジュール2について登録しておき、中継装置4の近くに移動してから一括で中継装置4を介して登録が可能になる。また、上述の他に、モジュール2の設置時の状況の写真やその設置時の状況のメモ書き等を、各プロパティの付帯情報として、通信端末3に記録しておく機能を追加することにより、登録情報のみでなく、登録情報の付帯情報として、設置状況の記録機能も兼ねることができる。
【0080】
これにより、現場において未登録のセンサ10をクラウドサーバ5に容易に登録することができる。そのため、現場において未登録のセンサ10を利用可能とすることができる。また、事前にクラウドサーバ5に登録されていたセンサ情報が、現場にて変更になった場合であっても、現場の状況に合わせて、センサ10のセンサ情報を容易にクラウドサーバ5に反映が可能である。この現場の状況に合わせて、例えば、事前登録されていた河川周辺に設置されたセンサ10の設置位置が台風や嵐などにより変わってしまった場合に、位置情報をクラウドサーバ5に更新・反映することや、センサ10設置場所の温度環境に変化があり、センサ10の温度測定範囲を200℃から300℃に変更し、この変更したセンサ情報をクラウドサーバ5に反映することなどが挙げられる。
【0081】
なお、上述の実施形態において、中継装置4が関連情報を登録情報に変換し、その登録情報をクラウドサーバ5に送信する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、通信端末3が関連情報を登録情報に変換し、その登録情報を通信ネットワーク100を介してクラウドサーバ5に送信してもよい。
【0082】
また、通信端末3に内蔵されていない通信方法については、
図12に示すように外付けの通信モジュール6を取り付けることにより中継装置4との通信を実現できる。例えば、LPWAN通信を用いるような場合には、このような手法が有効である。
【0083】
次に、本実施形態に係る登録システム1の変形例について、説明する。
図12は、本変形例の登録システム1Aの概略構成の一例を示す図である。ここでは、LPWANをモジュール2、通信端末3A、中継器4を同一の通信手法を用いて、接続する方法を記述している。本変形例の登録システム1Aは、登録システム1と比較して、複数のセンサ10が設置された現場において、特定のセンサ10の設置位置を容易に発見可能な機能(センサ探索機能)を更に有する。
図12に示すように、登録システム1Aは、複数のモジュール2A(2A−1,2A−2,2A−3,…2A−N、通信端末3A、中継装置4、クラウドサーバ5及び通信モジュール6を備える。
【0084】
図13に示すように、モジュール2Aは、複数の接続ポート21(21a,b,c)、記憶部22、電源装置23、制御部24A、表示部25、第1通信部26及び出力部27を備える。
出力部27は、制御部24Aからの出力信号に基づいて所定の情報を出力する。例えば、出力部27は、ブザー、表示灯及びスピーカの少なくとも一つを備える。例えば、出力部27は、制御部24Aからの出力信号(点灯信号)に基づいて表示灯を点灯させて情報を出力する。また、出力部27は、制御部24Aからの出力信号(ブザー信号)に基づいてブザーを鳴らして情報を出力する。
【0085】
制御部24Aは、第1通信部26を介して中継装置4から点灯信号を取得した場合には、出力部27に出力信号を出力することで、表示灯を点灯させる。また、制御部24Aは、第1通信部26を介して中継装置4からブザー信号を取得した場合には、出力部27に出力信号を出力することで、ブザーを出力させる。
【0086】
次に、本変形例である通信端末3Aについて、
図14を用いて説明する。
図14に示すように、通信端末3Aは、電源装置31、読取装置32、位置情報取得部33、制御部34A、表示部35、入力部36、記憶部37、第2通信部38及び第3通信部39を備える。
制御部34Aは、通信モジュール6に接続されている。通信モジュール6は、省電力広域ネットワーク(LPWAN:Low-power Wide-area)を用いた通信モジュールである。なお、通信モジュール6と通信端末3Aとは、同一の機器として構成されてもよい。
【0087】
制御部34Aは、特定のセンサ10の設置位置を探索するために、モジュール2の出力部27から所定の情報を出力させる処理を実行する。例えば、制御部34Aは、
図15に示すセンサ探索画面W2を表示部35に表示させる。そして、制御部34Aは、このセンサ探索画面W2で特定されたセンサ10が、接続されているモジュール2の出力部27から所定の情報を出力させる処理を実行する。
【0088】
図15に示すように、センサ探索画面W2は、表示欄HL2,HL3,HL4及び選択ボタンB4,B5を備える。
表示欄HL2には、探索対象のセンサ10の設置位置が表示される。なお、この探索対象のセンサ10は、利用者により決定される。この設置位置とは、探索対象のセンサ10が接続されるモジュール2がクラウドサーバ5に登録した場合に位置情報取得部33により取得された位置情報である。
表示欄HL3には、通信端末3Aにおける現在の位置情報が表示される。この位置情報は、位置情報取得部33により取得される位置情報である。例えば、この位置情報の取得には、GPSの利用が可能である。
表示欄HL4には、通信端末3A又は探索対象のセンサ10の周辺地図が表示される。そして、通信端末3A及び探索対象のセンサ10の設置位置がその周辺地図上に表示される。
なお、記憶部37は、センサの周辺地図のみならず、世界地図を格納しているものでもよい。例えば、制御部34Aは、位置情報取得部33により取得された位置情報および記憶部37の世界地図に基づき、複数のセンサ10の位置を表示欄HL4に表示される当該世界地図上に表示するものであってもよい。また、制御部34Aは、入力部36を介して入力される利用者からの指示に基づき、表示部35を制御して表示欄HL4の地図を拡大縮小して、地図を表示することが可能とするものであってもよい。
【0089】
選択ボタンB4,B5は、探索対象のセンサ10に接続されたモジュール2の出力部27からどのような情報を出力するかを選択するためのボタンである。
図15に示す例において、選択ボタンB4は、「表示灯を点灯する」を選択するためのボタンであり、選択ボタンB5は、「ブザーを鳴らす」を選択するためのボタンである。なお、
図15に示すセンサ探索画面W2は、あくまでも一例であって、表示欄HL2,HL3,HL4及び選択ボタンB4,B5以外に他の選択ボタンが用意されていてもよく、また表示欄HL2,HL3,HL4及び選択ボタンB4,B5の配置は任意に設定することができる。
【0090】
制御部34Aは、ユーザにより選択ボタンB4が操作されると、表示灯を点灯させることを示す点灯信号を通信モジュール6を介して中継装置4を介して、モジュールに送信する。また、制御部34Aは、ユーザにより選択ボタンB5が操作されると、ブザーを鳴らすことを示すブザー信号を通信モジュール6を介して中継装置4を介して、モジュールに送信する。なお、この点灯信号及びブザー信号には、探索対象のセンサ10を一意に識別する情報が付与されている。例えば、この情報は、探索対象のセンサ10の位置情報でもよいし、探索対象のセンサ10のセンサ情報が設定されたプロパティの情報でもよい。
【0091】
以下に、本変形例の登録システム1Aに係る、現場に設置されたセンサ10の探索方法について、
図16を用いて説明する。
利用者は、通信端末3Aに通信モジュール6を接続する。そして、利用者は、通信端末3Aを所持しながら、入力部36を操作することで、通信端末3Aの表示部35にセンサ探索画面W2を表示させる(ステップS401)。通信端末3Aは、利用者の操作に基づいて、探索対象のセンサ10を設定する(ステップS402)。通信端末3Aは、設定した探索対象のセンサ10の設置位置を表示欄HL2に表示する。また、通信端末3Aは、自装置の位置情報を表示欄HL3に表示する。そして、通信端末3Aは、通信端末3A及び探索対象のセンサ10の設置位置が表示された地図を、表示欄HL4に表示する。これにより、利用者は、表示欄HL4に表示された地図を確認しながら、探索対象のセンサ10の設置位置の近傍まで到達することができる。
【0092】
ただし、利用者は、表示欄HL4に表示された地図を確認するだけでは、探索対象のセンサ10の設置位置の近傍まで到達できても、探索対象のセンサ10を発見できない場合がある。その場合には、利用者は、選択ボタンB4、B5の少なくともいずれか一方を操作する。以下の説明において、説明の便宜上、利用者が選択ボタンB4を操作した場合について、説明する。
【0093】
通信端末3Aは、利用者により選択ボタンB4が操作されると、点灯信号を通信モジュール6を介して中継装置4に送信する。すなわち、通信端末3Aは、ユーザにより選択ボタンB5が操作されると、点灯信号を省電力広域ネットワークを用いて中継装置4に送信する(ステップS403)。
【0094】
中継装置4は、通信モジュール6を介して通信端末3Aから点灯信号を取得する。そして、中継装置4は、取得した点灯信号から探索対象のセンサ10が接続されているモジュール2を判別する。例えば、中継装置4は、取得した点灯信号に付与されているプロパティの情報から探索対象のセンサ10が接続されているモジュール2を判別する。
そして、中継装置4は、判別したモジュール2に点灯信号を送信する(ステップS404)。
【0095】
探索対象のセンサ10が接続されているモジュール2は、中継装置4から点灯信号を取得すると、出力部27の表示灯を点灯させる(ステップS405)。これにより、利用者は、点灯しているモジュール2を発見することで、そのモジュール2に接続された探索対象のセンサ10を容易に発見することができる。
【0096】
なお、本変形例に係るセンサ10の探索方法では、通信端末3Aから中継装置4への通信として、省電力広域ネットワークが用いられる。そのため、探索対象のセンサ10が携帯電話網が届かない現場に設置されている場合であっても、その探索対象のセンサ10を容易に発見することができる。
【0097】
なお、上述した通信端末3,3Aは、通信機能を備えたコンピュータによって実現される。すなわち、通信端末3,3Aは、ハードウエア構成要素とソフトウエア構成要素とが組み合わされて構成されている。ソフトウエア構成要素は、センサ10が接続された接続ポート21と、当該センサ10の種類を含むセンサ情報と、を関連付けた関連情報を生成する関連情報生成プログラム、及びセンサ探索機能を実行するセンサ探索プログラムである。
【0098】
また、ハードウエア構成要素は、関連情報生成プログラム及びセンサ探索プログラムを記憶するROM、関連情報生成プログラム及びセンサ探索プログラムに基づいて情報処理を行うCPU、CPUの処理結果を一時的に保存するRAM、CPUが外部と通信を行うためのインターフェース回路、CPUの処理結果を表示する表示装置、CPUにセンター管理者の操作指示を入力するための操作装置、上記ROM、CPU、RAM、インターフェース回路、表示装置及び操作装置を電気的の相互接続するバスライン等である。
【0099】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。