(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0032】
〔第1の実施の形態〕
(発光装置の構成)
図1Aは、第1の実施の形態に係る発光装置の上面図である。
図1Bは、
図1Aの線分A−Aで切断した発光装置の垂直断面図である。発光装置10は、リモート蛍光体を利用した発光装置である。ここで、リモート蛍光体とは、発光装置内において蛍光体層と発光素子とを離して設置する技術である。
【0033】
発光装置10は、金属パッド11と、金属パッド11上に搭載されたLED素子12と、LED素子12を囲む側壁13と、接着層14を介して側壁13に固定され、LED素子12の上方を覆う、LED素子12の発する光の波長を変換可能な蛍光体層15と、を有する。
【0034】
側壁13は、LED素子12を囲む絶縁性の基体13bと、基体13bのLED素子12側の側面に形成された金属層13aを有する。金属層13aは、金属パッド11及び接着層14に接触する。
図1A中の点線は、蛍光体層15の下方の金属層13aの位置を表している。
【0035】
金属パッド11は、CuやAl等の金属からなる部材であり、LED素子12には金属パッド11を介して外部から電力が供給される。金属パッド11は、例えば、リードフレームである。金属パッド11は、電気的に分離された領域11aと領域11bを有する。
【0036】
LED素子12は、ピーク波長が480nm以下の光を発する。このような発光波長の短い発光素子を用いる場合、蛍光体による波長変換の際のストークスロスが大きく、蛍光体の発熱量が大きくなる。そのため、蛍光体層15に生じる熱を効果的に排出することが重要になる。
【0037】
LED素子12は、フェイスダウン型のLEDチップであり、基板12b及び結晶層12aを有する。基板12bは、例えば、SiC基板、GaN基板、あるいは酸化ガリウム基板等の導電性基板である。結晶層12aは、基板12b上にエピタキシャル成長により形成された層であり、n型半導体層とp型半導体層に挟まれた発光層を有する。結晶層12aの材料には、LED素子12の発光波長に応じて、例えば、InGaN系結晶、GaN系結晶、AlGaN系結晶、あるいはAlN系結晶が用いられる。
【0038】
LED素子12は、基板12bに接続されるワイヤー16、及び結晶層12aの底面に形成された図示しない電極を介して、金属パッド11の領域11a、領域11bに電気的に接続される。ワイヤー16は、例えば、Au、Al、Ag、Cuからなる。
【0039】
また、
図1には、1つのLED素子12が示されているが、発光装置10は複数のLED素子12を有してもよい。その場合、複数のLED素子の電気的接続は、直列回路でも、並列回路でも、あるいは直列回路と並列回路の組合せ回路であってもよい。
【0040】
なお、後述するように、本実施の形態によれば、蛍光体層15に発生する熱を効率よく排出することができるため、放射束密度が大きく(例えば、1.8W/cm
2以上)、蛍光体層15に熱が発生しやすい場合に、特に効果が得られる。ここで、光放射束密度は、LED素子12から発せられて蛍光体層15に入射する光の放射束密度であり、LED素子12の全放射束[W]を蛍光体層15の波長変換に寄与する領域の面積[cm
2]で除したものである。
【0041】
また、LED素子12の代わりに、フェイスアップ型のLED素子を用いてもよい。例えば、サファイア基板上にエピタキシャル成長させた発光層部分をサファイア基板から物理的に剥離し、Si基板やCuW金属基板等の導電性基板に張り付けた構造を有する、剥離タイプと呼ばれるLED素子であってもよい。
【0042】
またLED素子の基板は、導電性でなくてもよい。このフェイスアップ型で基板が導電性でない場合、LED素子のP電極とN電極それぞれに対して、異なる導電性ワイヤーを用いて、極性に応じた金属パッドに電気的に接続する。
【0043】
また、フリップチップ型のLED素子は、例えば、結晶層のn型半導体層とp型半導体層にそれぞれ接続される導電バンプを介して、金属パッド11に接続される。このように、本実施の形態の効果は、LED素子の形態に関わらず得ることができる。さらに、LED素子12の代わりに、レーザー素子等の他の発光素子を用いてもよい。
【0044】
側壁13の基体13bは、例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、Al
2O
3、AlN、Si
3N
4、BN等のセラミックからなる。側壁13の表面の金属層13aは、熱伝導率及び反射率の高い金属からなり、例えば、AgやAl、又はCuの表面に反射率の高いAgを形成したものからなることが好ましい。金属層13aは、例えば、プレス加工した基材表面にメッキ又は蒸着することにより形成される。側壁13は、例えば、発光装置10のパッケージの一部である。
【0045】
金属層13aは、金属パッド11及び接着層14に接触し、蛍光体層15に発生して接着層14に伝わった熱を金属パッド11に伝えることができる。また、金属層13aの一部が蛍光体層15に直接接する場合は、蛍光体層15の熱を直接受け取り、金属パッド11に伝えることができる。金属パッド11は、放熱部材として機能し、外部に熱を排出することができる。
【0046】
なお、金属層13aは、
図1Aの実線及び点線で表されるように、少なくとも2つの電気的に分離された領域を有し、各領域は、金属パッド11の領域11aと領域11bのいずれか一方にのみ接触する。これは、金属層13aによりLED素子12の回路が短絡することを防ぐためである。
【0047】
接着層14は、高熱伝導グリスや高熱伝導ペースト等の粒子を含有する樹脂、又は半田からなる。ここで、本明細書においては、1W/m・K以上の熱伝導率を有することを高熱伝導と呼ぶ。樹脂に含有される粒子は、金属粒子、半導体粒子、及び絶縁体粒子のいずれであってもよいが、接着層14の熱伝導率を向上させるために添加されるものであるため、樹脂よりも熱伝導率が高いことが求められる。従って、粒子の熱伝導率は1以上であることが必要である。高熱伝導率を有する絶縁体粒子の材料としては、例えば、シリカ、ダイヤモンド等の共有結合性の強い材料が挙げられる。なお、高熱伝導グリスは、シリカ等の粒子を含有するシリコーンオイル混合物であり、高熱伝導ペーストは、Ag等の粒子を含有する熱硬化性樹脂である。
【0048】
接着層14は、蛍光体層15の外周部と側壁13の間の少なくとも一部の領域に形成されていればよいが、蛍光体層15からの放熱経路を大きくし、蛍光体層15の放熱性を高めるために、金属層13aと接触する全ての領域に形成されることが好ましい。ただし、接着層14は、金属層13aの複数の分離された領域を電気的に接続しない。これは、金属層13a及び接着層14によりLED素子12の回路が短絡することを防ぐためである。
【0049】
蛍光体層15は、単結晶蛍光体、セラミック蛍光体、又は、蛍光体粒子を含むガラスからなる。単結晶蛍光体としては、例えば、国際公開第2012/057330号に開示されているYAG:Ce(Yttrium Aluminum Garnet)に代表されるガーネット系の単結晶蛍光体を用いることができる。セラミック蛍光体としては、例えば、YAG:Ceに代表されるガーネット系のセラミック蛍光体を用いることができる。蛍光体粒子を含むガラスとしては、例えば、低融点ガラスを用いることができる。
【0050】
単結晶蛍光体、セラミック蛍光体、及び蛍光体粒子を含むガラスは、蛍光体粒子を含む透明樹脂よりも熱伝導率が高いため、蛍光体層15内で発生した熱、特に温度上昇が大きくなる中心部の熱を外周部に効率よく伝達することができ、高熱伝導の接着層14、及び側壁13を介して、放熱部材まで効率的に熱を排出することができる。この結果として、蛍光体層の温度上昇を抑制できるため、温度消光を起こしにくい。例えば、透明樹脂の1つであるシリコーン樹脂の熱伝導率は0.1W/(m・K)程度であるのに対して、YAG:Ce単結晶蛍光体、あるいは、YAG:Ceセラミック蛍光体の熱伝導率は、10W/(m・K)程度であり、低融点ガラスの熱伝導率は1W/(m・K)程度と、従来の樹脂構造に対して、10倍〜100倍の熱伝達能力があるため、効率的に蛍光体層15の外周部に熱を伝達することができる。
【0051】
また、蛍光体層15は、LED素子12の光、及び、蛍光体層15内で波長変換された蛍光を効率よく外部に取出すことができるように、LED素子12の発光波長、及び蛍光体層15の蛍光波長に対して、80%程度以上の透過率を有することが望ましい。
【0052】
さらに、融液成長により製造した単結晶蛍光体は、従来の焼結で製造した蛍光体粒子よりも、温度消光が小さい。このため、単結晶蛍光体が蛍光体層15の材料として特に好ましい。
【0053】
熱伝導率の高い蛍光体層15に発生した熱は、蛍光体層15の外周部に効率的に伝達し、熱伝導率の高い接着層14、金属層13a、金属パッド11を伝わり、主に金属パッド11又は金属パッド11に接続された図示しない放熱部材から効率的に排出される。このため、蛍光体層15の熱を効率よく排出することで、蛍光体層15の温度上昇を抑制し、発光装置10の発光強度の低下や発光色の変化を抑制することができる。
【0054】
1.8W/cm
2以上の光放射束密度を有する高輝度で大光量の光を波長変換する場合、蛍光体層15の発熱量が大きくなる。そのため、蛍光体層15に生じる熱を効果的に排出することが重要になる。ここで、光放射密度の分母の面積は、波長変換に寄与する蛍光体層15の面積、すなわちLED素子12側に露出した蛍光体層15の下面の面積である。
【0055】
また、蛍光体層15の厚さは、例えば、1mmであるが、厚さが薄くなるほど熱の排出が困難になるため、本実施の形態の手段により蛍光体層15に生じる熱を効果的に排出することが重要になる。
【0056】
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、側壁の構成において、第1の実施の形態と異なる。なお、第1の実施の形態と同様の点については、説明を省略又は簡略化する。
【0057】
(発光装置の構成)
図2は、第2の実施の形態に係る発光装置の垂直断面図である。発光装置20は、金属パッド11と、金属パッド11上に搭載されたLED素子12と、LED素子12を囲む側壁23と、接着層14を介して側壁23に固定され、LED素子12の上方に位置する蛍光体層15と、を有する。
【0058】
側壁23は、樹脂材料よりも高い熱伝導率を有するAl
2O
3、AlN、Si
3N
4、BN等のセラミックからなる。Al
2O
3、AlN、Si
3N
4、BNの熱伝導率は、それぞれ30W/(m・K)程度、170W/(m・K)程度、90W/(m・K)程度、60W/(m・K)程度である。側壁23は、例えば、発光装置20のパッケージの一部である。
【0059】
蛍光体層15に発生した熱は、熱伝導率の高い接着層14、側壁23を伝わり、側壁23からも排出される。また、側壁23の一部が蛍光体層15に直接接する場合は、蛍光体層15の熱を側壁23が直接受け取り、排出することができる。また、側壁23が金属パッド11に接触している場合は、金属パッド11又は金属パッド11に接続された図示しない放熱部材からも熱が排出される。このため、蛍光体層15の熱を第1の実施の形態と同様に効率よく排出し、発光装置20の発光強度の低下や発光色の変化を抑制することができる。
【0060】
図3A、
図3Bは、第2の実施の形態に係る発光装置の変形例の垂直断面図である。
図3Aの発光装置20a及び
図3Bの発光装置20bの側壁23は、金属からなる。
【0061】
図3Aの発光装置20aは、金属板21と、金属板21上に設置された絶縁基板22と、絶縁基板22上に設置されたLED素子12と、LED素子12を囲む側壁23と、接着層14を介して側壁23に固定され、LED素子12の上方に位置する蛍光体層15と、側壁23の底面に接触するヒートシンク等の放熱部材27と、を有する。
【0062】
絶縁基板22は、接着層25により金属板21上に固定されている。絶縁基板22は、AlN等の熱伝導率の高い絶縁材料からなる。接着層25は、例えば、SnAgCu系半田、AuSn系半田等からなる。
【0063】
絶縁基板22の上面には、Ag、Au等の金属からなる配線パターン24が形成されている。LED素子12は、ワイヤー16、及び結晶層12aの底面に形成された図示しない電極を介して、配線パターン24に接続される。LED素子12と金属板21は、絶縁基板22により絶縁されている。また、配線パターン24には、側壁23に設けられた溝や孔を通って発光装置20aの外部から内部に延びる絶縁膜に被覆されたワイヤー(図示されない)が接続され、そのワイヤーを介してLED素子12に電源が供給される。
【0064】
金属板21は、Cu等の熱伝導率の高い金属からなる。金属板21は、例えば、ビス29により放熱部材27に固定される。金属板21と放熱部材27との間には高熱伝導グリス26が塗布されている。また、高熱伝導グリス26の代わりに放熱シートを用いてもよい。さらに、高熱伝導グリス26の代わりに高熱伝導ペーストや半田を用いることもでき、金属板21と放熱部材27の接続強度が十分な場合には、ビス29を用いなくてもよい。この高熱伝導ペーストは、例えば、Ag等の金属粒子や金属ナノ粒子を含む熱硬化性樹脂である。
【0065】
側壁23は、Ag、Al等の金属からなる。また、例えば、Cuの表面に反射率の高いAgを形成したものであってもよい。側壁23は、回路の短絡を防ぐために、配線パターン24には接触しない。
【0066】
側壁23は、放熱部材27及び接着層14に接触し、蛍光体層15に発生して接着層14に伝わった熱を放熱部材27に伝えることができる。また、側壁23の一部が蛍光体層15に直接接する場合は、蛍光体層15の熱を直接受け取り、放熱部材27に伝えることができる。側壁23は、ビス28により放熱部材27に固定される。
【0067】
図3Bの発光装置20bは、金属板21の面積が大きく、側壁23が金属板21を介してビス28により放熱部材27に固定される点で発光装置20aと異なる。発光装置20bにおいては、蛍光体層15から側壁23に伝わった熱が、金属板21を介して放熱部材27に伝わる。発光装置20bにおいては、金属板21及び高熱伝導グリス26は1W/m・K以上の熱伝導率を有するため、放熱部材の一部とみなすことができる。すなわち、金属板21、高熱伝導グリス26、及び放熱部材27が1つの放熱部材を構成する。
【0068】
図4A、
図4Bは、第2の実施の形態に係る発光装置の変形例の垂直断面図である。
図4Aの発光装置20c及び
図4Bの発光装置20dの側壁23は、金属からなる。
【0069】
図4Aの発光装置20cは、金属板21と、金属板21上に設置された絶縁基板22と、絶縁基板22上に設置されたLED素子12と、LED素子12を囲む側壁23と、接着層14を介して側壁23に固定され、LED素子12の上方に位置する蛍光体層15と、ヒートシンク等の放熱部材27と、側壁23の外側に設けられた放熱部材82とを有する。
【0070】
側壁23及び放熱部材27は、筐体81に固定される。
図4Aに示される筐体81は、発光装置20cを有する照明器具の筐体の一部である。
【0071】
放熱部材27は、例えば、図示しないL字金具を用いたビス固定や、エポキシ系接着剤により、筐体81に固定される。発光装置20cの放熱部材27は、主にLED素子12に発生した熱を放出するために用いられる。
【0072】
側壁23は、例えば、ビス28により筐体81に固定される。また、側壁23は、ビス28の代わりにエポキシ系接着剤等を用いて筐体81に固定されてもよい。
【0073】
発光装置20cの側壁23及び放熱部材82は、金属又はセラミックからなる。放熱部材82は、例えば、側壁23と同一の材料から側壁23と一体に形成された部材である。すなわち、内側が側壁23である幅広の側壁の外側が放熱部材82として用いられる。
【0074】
また、放熱部材82は、側壁23と異なる材料から独立して形成されてもよい。この場合、例えば、放熱部材82は接着部材を介して側壁23に接続される。接着部材は、高い熱伝導率、例えば1W/(m・K)以上、を有する高熱伝導グリスや高熱伝導ペースト等の粒子を含有する樹脂、又は半田等の材料からなる。
【0075】
また、放熱部材82は、放熱部材27と同様に、表面がフィン加工された構造を有してもよい。
【0076】
側壁23は、放熱部材82及び接着層14に接触し、蛍光体層15に発生して接着層14に伝わった熱を放熱部材82に伝えることができる。また、側壁23の一部が蛍光体層15に直接接する場合は、蛍光体層15の熱を直接受け取り、放熱部材82に伝えることができる。
【0077】
図4Bの発光装置20dは、放熱部材82の代わりに、リフレクターである放熱部材83を用いる点で発光素子20cと異なる。放熱部材83は、LED素子12から発せられて蛍光体層15を透過した光を反射するためのLED素子12の上方に開口するリフレクターであり、側壁23に固定される。
【0078】
放熱部材83は、金属又はセラミックからなる。放熱部材83は、例えば、高熱伝導グリスやTIM(Thermal Interface Material)を介してビス28により側壁23の上面上に固定される。また、放熱部材83は、側壁23と同一の材料から側壁23と一体に形成されてもよい。また、側壁23は、放熱部材27と同様に、表面がフィン加工された構造を有してもよい。
【0079】
LED素子12からの放熱経路と、蛍光体層15からの放熱経路が熱的に接続されていると、蛍光体層15がLED素子12の発熱による影響を受ける場合がある。発光装置20c及び発光装置20dにおいては、放熱部材27と放熱部材83とが熱的に分離されており、そのためLED素子12からの放熱経路と蛍光体層15からの放熱経路とが熱的に分離されている。このため、蛍光体層15の温度上昇をより効果的に抑えることができる。
【0080】
なお、発光装置20cの放熱部材82、又は発光装置20dの放熱部材83を発光装置20に適用してもよい。また、第1の実施の形態の発光装置10に適用してもよい。この場合は、側壁13の基体13bが、熱伝導率の高いAl
2O
3、AlN、Si
3N
4、BN等のセラミックからなることが求められ、放熱部材82又は放熱部材83が側壁13の基体13bと一体に形成され、又は側壁13の基体13bに接続される。
【0081】
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、蛍光体層の構成において、第1の実施の形態と異なる。なお、第1の実施の形態と同様の点については、説明を省略又は簡略化する。
【0082】
(発光装置の構成)
図5は、第3の実施の形態に係る発光装置の部分的に拡大された垂直断面図である。発光装置30は、金属パッド11と、金属パッド11上に搭載されたLED素子12と、LED素子12を囲む、LED素子12側の側面に金属層13aを有する側壁13と、接着層14を介して側壁13の金属層13aに固定され、表面の接着層14と接触する部分に金属膜35aを有し、LED素子12の上方に位置する蛍光体層35と、を有する。蛍光体層を除いて、発光装置30の構成は第1の実施の形態の発光装置10と同様である。
【0083】
蛍光体層35の蛍光部35bは、第1の実施の形態の蛍光体層15と同様の材料からなり、同様の形状を有する。蛍光体層35の金属膜35aは、Au、Ag、Pd、Pt、Sn、Ni、Cr、Fe等の金属あるいはそれらを含有する合金からなる。特に反射率の高いAgあるいは、Agを含有する合金が好適である。金属膜35aは、例えば、スパッタリングや蒸着により形成される。
【0084】
蛍光体層35に金属膜35aを設け、接着層14を金属膜35aに接着させる。半田は熱伝導率が高い(例えば、Sn3Ag0.5Cu半田で60W/(m・K)程度)ため、接着層14が半田からなることが蛍光体層35の放熱のために好ましい。金属膜35aは、蛍光部35bの外周部の接着層14と接触する部分の少なくとも一部に形成されていればよいが、熱伝導性を高めるために、蛍光部35bの外周部の接着層14と接触する全ての部分に形成されることが好ましい。
【0085】
蛍光体層35の蛍光部35bに発生した熱は、熱伝導率の高い金属膜35a、接着層14、金属層13a、金属パッド11を伝わり、主に金属パッド11又は金属パッド11に接続された図示しない放熱部材から放出される。このため、蛍光体層35の熱を効率よく放出し、発光装置30の発光強度の低下や発光色の変化を抑制することができる。
【0086】
また、本実施の形態は、第2の実施の形態と組み合わされてもよい。すなわち、側壁13の代わりに第2の実施の形態の側壁23を用いてもよい。その場合、蛍光部35bに発生した熱は、金属膜35a、接着層14、側壁23を伝わり、放熱部材27a、27b、又は27cから放出される。
【0087】
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態は、蛍光体層の構成において、第1の実施の形態と異なる。なお、第1の実施の形態と同様の点については、説明を省略又は簡略化する。
【0088】
(発光装置の構成)
図6Aは、第4の実施の形態に係る発光装置の部分的に拡大された垂直断面図である。発光装置40は、金属パッド11と、金属パッド11上に搭載されたLED素子12と、LED素子12を囲む、LED素子12側の側面に金属層13aを有する側壁13と、接着層14を介して側壁13の金属層13aに固定され、LED素子12側の面上の接着層14と接触する部分に凹凸部45aを有し、LED素子12の上方に位置する蛍光体層45と、を有する。蛍光体層を除いて、発光装置40の構成は第1の実施の形態の発光装置10と同様である。
【0089】
図6Bは、第4の実施の形態に係る蛍光体層の部分的に拡大された斜視図である。蛍光体層45は、第1の実施の形態の蛍光体層15と同様の材料からなり、LED素子12側の面(
図6Aにおける下側の面)上の接着層14と接触する部分に凹凸部45aを有する。蛍光体層45に凹凸部45aを設け、凹凸部45aに接着層14を接着することにより、接着層14と蛍光体層45の接触面積が増加し、蛍光体層45の熱を接着層14へ効率よく逃がすことができる。
【0090】
凹凸部45aは、光取り出し効率を向上させるために蛍光体層に形成される凹凸とは異なり、蛍光体層の厚さの10%以上の深さ(凸部の頂点から凹部の底までの深さ)を有する。凹凸部45aは、例えば、蛍光体層45にエッチング加工を施すことにより形成される。凹凸部45aは、蛍光体層45のLED素子12側の面上の接着層14と接触する部分の少なくとも一部に形成されていればよいが、蛍光体層45の放熱性を高めるために、蛍光体層45のLED素子12側の面上の接着層14と接触する全ての部分に形成されることが好ましい。
【0091】
蛍光体層45に発生した熱は、熱伝導率の高い接着層14、金属層13a、金属パッド11を伝わり、主に金属パッド11又は金属パッド11に接続された図示しない放熱部材から放出される。このため、蛍光体層45の熱を効率よく放出し、発光装置40の発光強度の低下や発光色の変化を抑制することができる。
【0092】
また、本実施の形態は、第2の実施の形態と組み合わされてもよい。すなわち、側壁13の代わりに第2の実施の形態の側壁23を用いてもよい。その場合、蛍光体層45に発生した熱は、接着層14、側壁23を伝わり、放熱部材27a、27b、又は27cから放出される。
【0093】
〔第5の実施の形態〕
第5の実施の形態は、蛍光体層の構成において、第1の実施の形態と異なる。なお、第1の実施の形態と同様の点については、説明を省略又は簡略化する。
【0094】
(発光装置の構成)
図7は、第5の実施の形態に係る発光装置の垂直断面図である。発光装置50は、金属パッド11と、金属パッド11上に搭載されたLED素子12と、LED素子12を囲む側壁13と、接着層14を介して側壁13に固定され、LED素子12の上方に位置する蛍光体層51と、を有する。
【0095】
蛍光体層51は、透明基板51aと、透明基板51aの表面上の蛍光体粒子を含む樹脂層51bとを含む。蛍光体層51は、透明基板51aの上面上と下面上のいずれに形成されてもよい。
【0096】
透明基板51aは、高い熱伝導率、例えば1W/(m・K)以上、を有する透明な基板である。透明基板51aの熱伝導率は10W/(m・K)以上であることが好ましく、30W/(m・K)以上であることがより好ましい。
【0097】
透明基板51aの母材は、例えば、ガラス、酸化ガリウム(Ga
2O
3)、酸化亜鉛(ZnO)、サファイア、シリコンカーバイド(SiC)、又はダイヤモンドであり、それぞれの熱伝導率は、1W/(m・K)、10W/(m・K)、25W/(m・K)、33W/(m・K)、350W/(m・K)、2000W/(m・K)程度である。
【0098】
本実施例の形態では、蛍光体粒子で発生した熱は蛍光体粒子を含有する樹脂を介して透明基板51aに伝達する。このため、透明基板51aの熱伝導率は、蛍光体が蛍光体の基材と一体化してなるとみなせる第1の実施の形態の蛍光体層15よりも高い熱伝導率を有することが好ましい。また、透明基板51aは、LED素子12の発光波長、及び樹脂層51bに含まれる蛍光体粒子の蛍光波長に対する透過率が80%以上であることが好ましい。
【0099】
樹脂層51bの樹脂は、シリコーン樹脂等の透明樹脂である。樹脂層51bに含まれる蛍光体粒子は、例えば、YAG:Ce蛍光体の粒子である。また、樹脂層51bに含まれる蛍光体粒子は、融液成長により製造した単結晶蛍光体を粉砕して製造した単結晶粉末蛍光体であることが好ましい。
【0100】
また、特願2012−099315号明細書によれば、融液成長により製造した単結晶蛍光体は温度消光が小さく、それを粉砕した融液成長により製造した単結晶蛍光体から形成した単結晶粉末蛍光体は、従来の焼結で製造した多結晶粉末蛍光体よりも温度消光が小さい。これにより、例えば、蛍光体温度が100℃のときに、10%程度の発光強度の差が生じる。このため、融液成長により製造した単結晶蛍光体を粉砕して製造した単結晶粉末蛍光体が樹脂層51bに含まれる蛍光体粒子として特に好ましい。
【0101】
樹脂に蛍光体粒子を混合した後、これを透明基板51aの上面に塗布し、熱処理を施して樹脂を固化させることにより、樹脂層51bが得られる。例えば、接着層14が半田又は銀ペーストからなる場合は、透明基板51aを接着層14により側壁13に固定した後に、樹脂層51bの樹脂を固化するための熱処理を施す。接着層14が高熱伝導グリスからなる場合は、樹脂層51bの樹脂を固化するための熱処理を施した後に、透明基板51aを接着層14により側壁13に固定することが好ましい。
【0102】
蛍光体層51に発生した熱は、熱伝導率の高い接着層14、金属層13a、金属パッド11を伝わり、主に金属パッド11又は金属パッド11に接続された図示しない放熱部材から放出される。このため、蛍光体層51の熱を効率よく放出し、発光装置50の発光強度の低下や発光色の変化を抑制することができる。
【0103】
なお、蛍光体層51は、発光装置20、20a、20b、20c、20dの蛍光体層15、発光装置30の蛍光体層35、又は発光装置40の蛍光体層45と置き換えられてもよい。蛍光体層35と置き換える場合は、金属膜35aと同様の金属膜が透明基板51aの外周部の接着層14と接触する部分に設けられる。蛍光体層45と置き換える場合は、凹凸部45aと同様の凹凸部が透明基板51aのLED素子12側の面上の接着層14と接触する部分に設けられる。
【0104】
〔第6の実施の形態〕
第6の実施の形態は、蛍光体層が放熱部材に直接接続される点において、第2の実施の形態と異なる。なお、第2の実施の形態と同様の点については、説明を省略又は簡略化する。
【0105】
(発光装置の構成)
図8A、
図8B及び
図9は、第6の実施の形態に係る発光装置の垂直断面図である。発光装置60a、60b、60cは、それぞれ、金属板21と、金属板21上に設置された絶縁基板22と、絶縁基板22上に設置されたLED素子12と、ヒートシンク等の放熱部材27と、LED素子12の上方及び側方を覆い、前記放熱部材27に直接接続される蛍光体層65と、を有する。
【0106】
絶縁基板22は、接着層25により金属板21上に固定されている。絶縁基板22の上面には、Ag、Au等の金属からなる配線パターン24が形成されている。LED素子12は、ワイヤー16、及び結晶層12aの底面に形成された図示しない電極を介して、配線パターン24に接続される。金属板21は、例えば、ビス29により放熱部材27に固定される。金属板21と放熱部材27との間には高熱伝導グリス26が塗布されている。
【0107】
蛍光体層65は、例えば、ドーム形状を有し、単結晶蛍光体、セラミック蛍光体、蛍光体粒子を含むガラス、又は蛍光体粒子を含む透明樹脂からなる。また、蛍光体層65は、第5の実施の形態の蛍光体層51と同様の構成を有してもよい。発光装置60a、60b、60cにおいては、蛍光体層65に発生した熱が直接放熱部材27に伝わり、放熱部材27から放出される。
【0108】
図8Aに示される発光装置60aにおいては、放熱部材27の上面に金属板21を囲むように形成された円形の溝61に蛍光体層65の下部が嵌め込まれ、蛍光体層65が放熱部材27に固定される。なお、蛍光体層65が第5の実施の形態の蛍光体層51と同様の構成を有する場合は、具体的には、透明基板51aの下部が溝61に嵌め込まれる。
【0109】
図8Bに示される発光装置60bにおいては、溝61の内側の側面にネジ溝62が形成され、蛍光体層65の下部の内側の側面にネジ溝62に対応するネジ溝63が形成されており、蛍光体層65の下部を放熱部材27の溝61にねじ込むことにより、蛍光体層65が放熱部材27に固定される。なお、溝61の外側の側面にネジ溝62が形成され、蛍光体層65の下部の外側の側面にネジ溝63が形成されてもよい。また、蛍光体層65が第5の実施の形態の蛍光体層51と同様の構成を有する場合は、具体的には、透明基板51aの下部の側面にネジ溝63が形成される。
【0110】
図9に示される発光装置60cにおいては、放熱部材27の側面の上部にネジ溝64が形成され、蛍光体層65の下部の内側の側面にネジ溝64に対応するネジ溝63が形成されており、蛍光体層65の下部を放熱部材27の溝61にねじ込むことにより、蛍光体層65が放熱部材27に固定される。また、蛍光体層65が第5の実施の形態の蛍光体層51と同様の構成を有する場合は、具体的には、透明基板51aの下部の内側の側面にネジ溝63が形成される。
【0111】
(実施の形態の効果)
上記の第1〜6の実施の形態によれば、放熱経路を設けて蛍光体層の熱を効率的に放出することにより、蛍光体の温度消光に起因する発光装置の発光強度の低下や発光色の変化を抑制することができる。また、蛍光体層が単結晶蛍光体、セラミック蛍光体、又は蛍光体粒子を含むガラスからなり、蛍光体層自体の熱伝導率が高い場合には、より効率よく放熱することができる。
【実施例】
【0112】
図10は、実施例に係る発光装置の垂直断面図である。本実施例では、
図10に示される発光装置70を用いて、蛍光体層の構成や接着層の材料が蛍光体層の温度に与える影響を調べた。
【0113】
発光装置70は、金属板21と、金属板21上に設置された絶縁基板22と、絶縁基板22上に設置されたLED素子72と、LED素子72を囲み、金属板21を介してビス28によりヒートシンクである放熱部材27に固定される側壁23と、直接、又は接着層14を介して直接側壁23に固定され、LED素子12の上方に位置する蛍光体層71と、を有する。
【0114】
接着層14は、熱伝導率が3W/(m・K)の高熱伝導グリスからなる。
【0115】
絶縁基板22は、SuAgCu半田からなる接着層25により金属板21上に固定されている。絶縁基板22は、AlNからなり、0.38mmの厚さを有する。絶縁基板22の平面形状は20mm×20mmの正方形である。
【0116】
LED素子72はフリップチップ型のLED素子であり、絶縁基板22上の配線パターン24に接続される。LED素子72の平面形状は1mm×1mmの正方形であり、8行8列の合計64個のLED素子72が絶縁基板22上に設置されている。
【0117】
金属板21は、Cuからなり、3.5mmの厚さを有する。金属板21の平面形状は40mm×40mmの正方形である。金属板21と放熱部材27との間には高熱伝導グリス26が塗布されている。発光装置70においては、金属板21及び高熱伝導グリス26は1W/m・K以上の熱伝導率を有するため、放熱部材の一部とみなすことができる。すなわち、金属板21、高熱伝導グリス26、及び放熱部材27が1つの放熱部材を構成する。
【0118】
側壁23は、Alからなる。側壁23は円形の開口部を有する。このため、蛍光体層71の下面のLED素子72側に露出する領域は円形である。
【0119】
放熱部材27の平面形状は、100mm×100mmの正方形である。
【0120】
蛍光体層71は、YAG焼結蛍光体粒子を含む樹脂板(質量比は、樹脂:YAG焼結蛍光体粒子=150:200)である蛍光体含有樹脂板、ガラス基板とその上のYAG焼結蛍光体粒子を含む樹脂(質量比は、樹脂:YAG焼結蛍光体粒子=150:200)との組み合わせ、サファイア基板とその上のYAG粉末蛍光体粒子を含む樹脂(質量比は、樹脂:YAG焼結蛍光体粒子=150:200)との組み合わせ、又はYAG単結晶蛍光体板である。
【0121】
蛍光体層71の平面形状は22mm×22mmの正方形であり、その下面のLED素子72側に露出する領域、すなわち波長変換に寄与する領域は直径19mmの円形である。従って、蛍光体層71の波長変換に寄与する領域の面積は、2.8[cm
2]である。蛍光体層71の厚さは1mmである。発光装置70の白色化の際の相関色温度を5000Kになるように調整した。
【0122】
次の表1は、本実施例における評価に用いた7つの発光装置(試料1〜7)の構成と、蛍光体層71の発光時の中心付近における温度の測定値を示す。
【0123】
【表1】
【0124】
表1の"全放射束[W]"は、LED素子72の全放射束であり、これを変化させながら各試料の評価を行った。また、"光放射束密度[W/cm
2]"は、LED素子72から発せられて蛍光体層71に入射する光の放射束密度であり、"全放射束[W]"を蛍光体層71の波長変換に寄与する領域の面積2.8[cm
2]で除したものである。
【0125】
表1の"蛍光体層温度[℃]"は、蛍光体層71の発光時の中心付近における温度であり、"×"は150℃を超えた温度を表す。これは、LED素子72のジャンクション温度が最大120〜150℃程度であることから、150℃を1つの基準としたものである。
【0126】
表1は、蛍光体層71が単結晶蛍光体板であるときに最も効果的に熱が排出され、蛍光体含有樹脂板からなる場合に最も熱が排出されていないことを示している。
【0127】
また、試料2と試料4の放熱特性の差は、試料4のサファイア基板の熱伝導率(33W/(m・K))が試料2のガラス基板の熱伝導率(1W/(m・K))の差によるものと考えられる。また、蛍光体層71がガラス基板とその上のYAG焼結粉末蛍光体を含む樹脂との組み合わせからなる試料2、3においても、光放射束密度[W/cm
2]が1.8[W/cm
2]である場合には温度を100℃近傍に保つことができた。
【0128】
また、試料2と試料3の結果の比較、試料4と試料5の結果の比較、及び試料6と試料7の結果の比較によれば、接着層14を設けることにより、蛍光体層71の温度を大きく低減できることが確認できる。また、本実施例と同様の実験により、熱伝導率が1W/(m・K)の高熱伝導グリスを接着層14として用いる場合であっても、蛍光体層71の温度を低減できることを確認した。これらの結果から、接着層14の熱伝導率は1W/(m・K)以上であり、3W/(m・K)以上であることが好ましいといえる。
【0129】
本実施例において、蛍光体層71の下面の接着層14に接触している面積は22
2−π(19/2)
2cm
2であり、波長変換に寄与する領域の面積であるπ(19/2)
2cm
2に対する割合は70%である。また、本実施例と同様の実験により、この割合が35%以上であるときに接着層14による蛍光体層71の温度の低減が確認された。これらの結果から、蛍光体層71の下面の接着層14に接触している面積の全面積に対する割合は、35%以上であり、70%以上であることが好ましいといえる。
【0130】
また、YAG焼結粉末蛍光体を含むガラス板からなる蛍光体層を用いて、本実施例と同様の実験を行ったところ、試料3と試料4の中間程度の温度排出効果が得られることが確認された。
【0131】
なお、透明基板とその表面上の蛍光体粒子を含む樹脂層とから構成される蛍光体層71の熱を排出し易くするためには、樹脂層を薄くして樹脂層中の熱を透明基板へ伝達し易くすることが求められるが、発光装置70の発光色を一定に保ちつつ樹脂層を薄くするためには、樹脂層における蛍光体粒子の濃度を高くする必要がある。
【0132】
本実施例においては、試料2〜5における樹脂中の蛍光体粒子の質量パーセント濃度は57質量%である。また、本実施例と同様の実験により、この質量パーセント濃度が50質量%以上である場合に蛍光体層71の熱を効果的に排出できることが確認された。
【0133】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。例えば、発光装置は、上記実施の形態に示される任意の異なる形態の複数の放熱部材を有してもよい。すなわち、発光装置の放熱部材は、任意の異なる形態の複数の部材から構成されてもよい。また、発明の主旨を逸脱しない範囲内において上記実施の形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
【0134】
また、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。