特許第6605231号(P6605231)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6605231
(24)【登録日】2019年10月25日
(45)【発行日】2019年11月13日
(54)【発明の名称】モータカップリング装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 3/12 20060101AFI20191031BHJP
   B60K 6/36 20071001ALI20191031BHJP
   F16D 3/18 20060101ALN20191031BHJP
【FI】
   F16D3/12 GZHV
   B60K6/36
   !F16D3/18 P
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-104754(P2015-104754)
(22)【出願日】2015年5月22日
(65)【公開番号】特開2016-109290(P2016-109290A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2018年1月10日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0172126
(32)【優先日】2014年12月3日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100176603
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 允史
(72)【発明者】
【氏名】リュ、サン、モ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミョン、ギュ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ホン、ソク
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジョン、ウ
【審査官】 横山 幸弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−240260(JP,A)
【文献】 特開2011−031868(JP,A)
【文献】 米国特許第07735927(US,B2)
【文献】 特開平11−153211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 1/00 − 9/10
F16H 55/18
B60K 6/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド車両の駆動系とモータとを連結し、前記モータの駆動力を駆動系に伝達するモータカップリング装置であって、
前記モータの回転軸と連結され、前記駆動系のコネクティングプレートと相互噛合うカップリングプレートと、
前記カップリングプレートの一側面に設置され、前記コネクティングプレートに干渉し、モータの逆トルクが発生した時にバックラッシュを補償する第1バックラッシュ補償ユニットと、
を含み、
前記第1バックラッシュ補償ユニットは、
前記カップリングプレートの一側面に一定の回転角で回転可能に設置され、一部分が前記コネクティングプレートに接触する第1プレートと、
前記カップリングプレートと第1プレートとの間で一側端部が前記カップリングプレートに支持され、他側端部が前記第1プレートに支持される少なくとも一つの第1スプリングと、
を含み、
前記第1プレートには、前記コネクティングプレートに接触する少なくとも一つの第1接触突起部が形成され、
前記カップリングプレートには、コネクティングプレートのコネクティングティースと噛み合う一方の面および他方の面を有するカップリングティースが具備され、
前記カップリングティースは、モータの正トルクを入力する時に、前記コネクティングティースの一方の面と接触し、前記コネクティングティースの他方の面と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合され、
前記第1接触突起部は、前記カップリングティースの間で前記コネクティングティースの他方の面に接触することを特徴とするモータカップリング装置。
【請求項2】
前記カップリングプレートの一側面とこれに対向する前記第1プレートの対向面には、前記第1スプリングを装着するための第1装着溝がそれぞれ形成されることを特徴とする請求項に記載のモータカップリング装置。
【請求項3】
モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記第1プレートは、一定の回転角ほど一側方向に回転し、
前記第1スプリングは、前記カップリングプレートと第1プレートとの間で前記第1プレートによって圧縮され、弾性力を前記コネクティングプレートに提供することを特徴とする請求項1または2に記載のモータカップリング装置。
【請求項4】
前記カップリングティースは、前記コネクティングティースの他方の面と接触し、前記コネクティングティースの一方の面と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合され、
前記第1接触突起部は、前記コネクティングティースの他方の面に接触することを特徴とする請求項に記載のモータカップリング装置。
【請求項5】
ハイブリッド車両の駆動系とモータとを連結し、前記モータの駆動力を駆動系に伝達するモータカップリング装置であって、
前記モータの回転軸と連結され、前記駆動系のコネクティングプレートと相互噛合うカップリングプレートと、
前記カップリングプレートの一側面に設置され、前記コネクティングプレートに干渉し、モータの逆トルクが発生した時にバックラッシュを補償する第1バックラッシュ補償ユニットと、
前記カップリングプレートの他側面に設置され、前記コネクティングプレートに干渉し、モータの逆トルクの駆動中に正トルクを印加する時にバックラッシュを補償する第2バックラッシュ補償ユニットと、
を含み、
前記第1バックラッシュ補償ユニットは、
前記カップリングプレートの一側面に一定の回転角で回転可能に設置され、一部分が前記コネクティングプレートに接触する第1プレートと、
前記カップリングプレートと第1プレートとの間で一側端部が前記カップリングプレートに支持され、他側端部が前記第1プレートに支持される少なくとも一つの第1スプリングと、
を含み、
前記第1プレートには、前記コネクティングプレートに接触する少なくとも一つの第1接触突起部が形成され、
前記カップリングプレートには、コネクティングプレートのコネクティングティースと噛み合う一方の面および他方の面を有するカップリングティースが具備され、
前記カップリングティースは、モータの正トルクを入力する時に、前記コネクティングティースの一方の面と接触し、前記コネクティングティースの他方の面と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合され、
前記第1接触突起部は、前記カップリングティースの間で前記コネクティングティースの他方の面に接触することを特徴とするモータカップリング装置。
【請求項6】
前記カップリングプレートの一側面とこれに対向する前記第1プレートの対向面には、前記第1スプリングを装着するための第1装着溝がそれぞれ形成されることを特徴とする請求項に記載のモータカップリング装置。
【請求項7】
モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記第1プレートは、一定の回転角ほど一側方向に回転し、
前記第1スプリングは、前記カップリングプレートと第1プレートとの間で前記第1プレートによって圧縮され、弾性力を前記コネクティングプレートに提供することを特徴とする請求項5または6に記載のモータカップリング装置。
【請求項8】
前記カップリングティースは、前記コネクティングティースの他方の面と接触し、前記コネクティングティースの一方の面と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合され、
前記第1接触突起部は、前記コネクティングティースの他方の面に接触することを特徴とする請求項に記載のモータカップリング装置。
【請求項9】
前記第2バックラッシュ補償ユニットは、
前記カップリングプレートの他側面に一定の回転角で回転可能に設置され、一部分が前記コネクティングプレートに接触する第2プレートと、
前記カップリングプレートと第2プレートとの間で一側端部が前記カップリングプレートに支持され、他側端部が前記第2プレートに支持される少なくとも一つの第2スプリングと、
を含むことを特徴とする請求項に記載のモータカップリング装置。
【請求項10】
前記カップリングプレートの他側面とこれに対向する前記第2プレートの対向面には、前記第2スプリングを装着するための第2装着溝がそれぞれ形成されることを特徴とする請求項に記載のモータカップリング装置。
【請求項11】
前記第2プレートには、前記コネクティングプレートに接触する少なくとも一つの第2接触突起部が形成されることを特徴とする請求項に記載のモータカップリング装置。
【請求項12】
モータの逆トルクの駆動中に正トルクを印加する時に、前記第2プレートは、一定の回転角ほど他方方向に回転し、
前記第2スプリングは、前記カップリングプレートと第2プレートとの間で前記第2プレートによって圧縮され、弾性力を前記コネクティングプレートに提供することを特徴とする請求項11に記載のモータカップリング装置。
【請求項13】
前記カップリングプレートには、コネクティングプレートのコネクティングティースと噛み合う一方の面および他方の面を有するカップリングティースが具備され、
前記カップリングティースは、前記コネクティングティースの一方の面と接触し、前記コネクティングティースの他方の面と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合され、
前記第2接触突起部は、前記コネクティングティースの一方の面に接触することを特徴とする請求項12に記載のモータカップリング装置。
【請求項14】
前記モータカップリング装置は、前記駆動系としてのダブルクラッチ変速機と前記モータとを連結し、前記モータの駆動力を前記ダブルクラッチ変速機に伝達することを特徴とする請求項に記載のモータカップリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、親環境自動車に関し、より詳しくは、ハイブリッド車両の駆動系とモータとを連結し、モータの駆動力を駆動系に伝達するモータカップリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、親環境自動車と呼ばれるハイブリッド車両または電気自動車は、電気エネルギーで回転力を得る電気モータ(以下で、「駆動モータ」という)によって駆動力を発生させる。
【0003】
例えば、ハイブリッド車両は、駆動モータの動力のみを利用する純粋電気自動車モードであるEV(Electric Vehicle)モードで走行するか、エンジンと駆動モータの回転力を全て動力として利用するHEV(Hybrid Electric Vehicle)モードで走行する。そして、一般的な電気自動車は、駆動モータの回転力を動力として利用して走行する。
【0004】
このようなハイブリッド車両の動力源として利用される駆動モータは、車両の駆動系、例えば、ダブルクラッチ変速機(DCT:Double Clutch Transmission)と連結される。
【0005】
ここで、駆動モータは、カップリングを通じて駆動系と連結されるが、カップリングは駆動モータの回転軸と連結し、駆動系のコネクティングプレートとギヤ形状の噛合によって連結され、駆動モータの駆動力を駆動系に伝達する。
【0006】
しかし、従来技術では、駆動モータの駆動力をカップリングを通じて駆動系に伝達する途中に駆動モータの回転角加速度変動などが発生すると(例えば、回生制動時)、駆動モータと駆動系間の慣性(inertia)差により非線形的な動きが発生し、駆動トルクの方向を切り替える時にバックラッシュ(backlash)によって衝撃あるいは異常騒音や振動が発生し得る。
【0007】
このような問題を解決するために、当業界では、バックラッシュの発生付近でトルク変化率を減少させるなどの制御を適用したり、追加的なダンピング要素を適用しているが、基本的に、カップリングなどのように駆動モータと駆動系を連結する要素の機構的適合設計を通じてバックラッシュによる問題を解決することに主力を注いでいる。
【0008】
この背景技術の部分に記載された事項は、発明の背景に対する理解を増進させるために作成されたもので、この技術が属する分野における通常の知識を有する者に既に知られた従来技術でない事項を含み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施例は、ハイブリッド車両の駆動系と駆動モータとを連結し、駆動トルクの方向を切り替える時に発生するバックラッシュを簡単な構成で補償可能にしたモータカップリング装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施例に係るモータカップリング装置は、ハイブリッド車両の駆動系とモータとを連結し、前記モータの駆動力を駆動系に伝達するものであって、i)前記モータの回転軸と連結され、前記駆動系のコネクティングプレートと相互噛合うカップリングプレートと、ii)前記カップリングプレートの一側面に設置され、前記コネクティングプレートに干渉し、モータの逆トルクが発生した時にバックラッシュを補償する第1バックラッシュ補償ユニットとを含む。
【0011】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記第1バックラッシュ補償ユニットは、前記カップリングプレートの一側面に一定の回転角で回転可能に設置され、一部分が前記コネクティングプレートに接触する第1プレートと、前記カップリングプレートと第1プレートとの間で一側端部が前記カップリングプレートに支持され、他側端部が前記第1プレートに支持される少なくとも一つの第1スプリングとを含む。
【0012】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記カップリングプレートの一側面とこれに対向する前記第1プレートの対向面には、前記第1スプリングを装着するための第1装着溝がそれぞれ形成される。
【0013】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記第1プレートには、前記コネクティングプレートに接触する少なくとも一つの第1接触突起部が形成される。
【0014】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記カップリングプレートには、コネクティングプレートのコネクティングティースと噛み合うカップリングティースが具備される。
【0015】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記カップリングティースは、モータの正トルクを入力する時に、前記コネクティングティースの一方と接触し、前記コネクティングティースの他方と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合される。
【0016】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクを入力する時に、前記第1接触突起部は、前記コネクティングティースの他方に接触する。
【0017】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記第1プレートは、一定の回転角ほど一側方向に回転する。
【0018】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記第1スプリングは、前記カップリングプレートと第1プレートとの間で前記第1プレートによって圧縮され、弾性力を前記コネクティングプレートに提供する。
【0019】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記カップリングティースは、前記コネクティングティースの他方と接触し、前記コネクティングティースの一方と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合される。
【0020】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記第1接触突起部は、前記コネクティングティースの他方に接触する。
【0021】
そして、本発明の実施例に係るモータカップリング装置は、ハイブリッド車両の駆動系とモータとを連結し、前記モータの駆動力を駆動系に伝達するものであって、i)前記モータの回転軸と連結され、前記駆動系のコネクティングプレートと相互噛合うカップリングプレートと、ii)前記カップリングプレートの一側面に設置され、前記コネクティングプレートに干渉し、モータの逆トルクが発生した時にバックラッシュを補償する第1バックラッシュ補償ユニットと、iii)前記カップリングプレートの他側面に設置され、前記コネクティングプレートに干渉し、モータの逆トルクの駆動中に正トルクを印加する時にバックラッシュを補償する第2バックラッシュ補償ユニットとを含む。
【0022】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記第1バックラッシュ補償ユニットは、前記カップリングプレートの一側面に一定の回転角で回転可能に設置され、一部分が前記コネクティングプレートに接触する第1プレートと、前記カップリングプレートと第1プレートとの間で一側端部が前記カップリングプレートに支持され、他側端部が前記第1プレートに支持される少なくとも一つの第1スプリングとを含む。
【0023】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記カップリングプレートの一側面とこれに対向する前記第1プレートの対向面には、前記第1スプリングを装着するための第1装着溝がそれぞれ形成される。
【0024】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記第1プレートには、前記コネクティングプレートに接触する少なくとも一つの第1接触突起部が形成される。
【0025】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記カップリングプレートには、コネクティングプレートのコネクティングティースと噛み合うカップリングティースが具備される。
【0026】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記カップリングティースは、モータの正トルクを入力する時に、前記コネクティングティースの一方と接触し、前記コネクティングティースの他方と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合される。
【0027】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクを入力する時に、前記第1接触突起部は、前記コネクティングティースの他方に接触する。
【0028】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記第1プレートは、一定の回転角ほど一側方向に回転する。
【0029】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記第1スプリングは、前記カップリングプレートと第1プレートとの間で前記第1プレートによって圧縮され、弾性力を前記コネクティングプレートに提供する。
【0030】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記カップリングティースは、前記コネクティングティースの他方と接触し、前記コネクティングティースの一方と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合される。
【0031】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの正トルクの駆動中に逆トルクが発生した時に、前記第1接触突起部は、前記コネクティングティースの他方に接触する。
【0032】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記第2バックラッシュ補償ユニットは、前記カップリングプレートの他側面に一定の回転角で回転可能に設置され、一部分が前記コネクティングプレートに接触する第2プレートと、前記カップリングプレートと第2プレートとの間で一側端部が前記カップリングプレートに支持され、他側端部が前記第2プレートに支持される少なくとも一つの第2スプリングとを含む。
【0033】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記カップリングプレートの他側面とこれに対向する前記第2プレートの対向面には、前記第2スプリングを装着するための第2装着溝がそれぞれ形成される。
【0034】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記第2プレートには、前記コネクティングプレートに接触する少なくとも一つの第2接触突起部が形成される。
【0035】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの逆トルクの駆動中に正トルクを印加する時に、前記第2プレートは、一定の回転角ほど他方方向に回転する。
【0036】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの逆トルクの駆動中に正トルクを印加する時に、前記第2スプリングは、前記カップリングプレートと第2プレートとの間で前記第2プレートによって圧縮され、弾性力を前記コネクティングプレートに提供する。
【0037】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、前記カップリングプレートには、コネクティングプレートのコネクティングティースと噛み合うカップリングティースが具備される。
【0038】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの逆トルクの駆動中に正トルクを印加する時に、前記カップリングティースは、前記コネクティングティースの一方と接触し、前記コネクティングティースの他方と所定のギャップをおいて前記コネクティングティースに結合される。
【0039】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置において、モータの逆トルクの駆動中に正トルクを印加する時に、前記第2接触突起部は、前記コネクティングティースの一方に接触する。
【0040】
また、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置は、前記駆動系としてのダブルクラッチ変速機と前記モータとを連結し、前記モータの駆動力を前記ダブルクラッチ変速機に伝達する。
【発明の効果】
【0041】
本発明の実施例は、モータの両方向(+)、(−)のバックラッシュを簡単な構成の第1および第2バックラッシュ補償ユニットを通じて補償することにより、両方向のバックラッシュによる衝撃あるいは異常騒音および振動を低減することができ、モータと駆動系間にさらにスムーズな動力伝達が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
この図面は、本発明の実施例を説明することに参照するためのものであり、本発明の技術的思想を添付の図面に限定して解釈してはならない。
図1】本発明の実施例に係るモータカップリング装置の適用例を概略的に示したブロック構成図である。
図2A】本発明の実施例に係るモータカップリング装置を示した前面斜視図である。
図2B】本発明の実施例に係るモータカップリング装置を示した背面斜視図である。
図3A】本発明の実施例に係るモータカップリング装置を示した前面構成図である。
図3B】本発明の実施例に係るモータカップリング装置を示した背面構成図である。
図4】本発明の実施例に係るモータカップリング装置に適用される第1バックラッシュ補償ユニット部位を示した図面である。
図5】本発明の実施例に係るモータカップリング装置に適用される第2バックラッシュ補償ユニット部位を示した図面である。
図6】本発明の実施例に係るモータカップリング装置に適用される第1バックラッシュ補償ユニットの作動を説明するための図面である。
図7】本発明の実施例に係るモータカップリング装置に適用される第2バックラッシュ補償ユニットの作動を説明するための図面である。
図8】本発明の実施例に係るモータカップリング装置の作用効果を説明するためのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付の図面を参考として、本発明の実施例について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0044】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付ける。
【0045】
図面に示した各構成の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために任意に表したので、本発明が必ずしも図面に示されたものに限定されず、様々な部分および領域を明確に表現するために厚さを拡大して表した。
【0046】
そして、下記の詳細な説明において、構成の名称を第1、第2等に区分したことは、その構成が同一の関係でこれを区分するためであり、下記の説明で必ずしもその順序に限定されるものではない。
【0047】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とすると、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0048】
また、明細書に記載された「…ユニット」、「…手段」、「…部」、「…部材」等の用語は、少なくとも一つの機能や動作をする包括的な構成の単位を意味する。
【0049】
図1は、本発明の実施例に係るモータカップリング装置の適用例を概略的に示したブロック構成図である。
【0050】
図1を参照すると、本発明の実施例に係るモータカップリング装置100は、電気自動車またはハイブリッド車両などのように電気エネルギーとして駆動力を発生させる駆動モータ1を採用した親環境自動車に適用される。
【0051】
例えば、前記モータカップリング装置100は、ハイブリッド車両に適用され、車両の駆動系3と駆動モータ1とを連結し、駆動モータ1の駆動力を駆動系3に伝達するためのものである。
【0052】
さらに、本発明の実施例に係る前記モータカップリング装置100は、ハイブリッド車両の駆動系3であるダブルクラッチ変速機(DCT)と前記駆動モータ1とを連結し、その駆動モータ1の駆動力をダブルクラッチ変速機に伝達する。
【0053】
以下では、本発明の実施例に係るモータカップリング装置100の構成を説明するが、ハイブリッド車両の駆動系3であるダブルクラッチ変速機と駆動モータ1とを連結する動力伝達装置としての例を説明する。
【0054】
しかし、本発明の保護範囲がハイブリッド車両の駆動系3と駆動モータ1とを連結するモータカップリング装置に必ずしも限定されると理解してはならず、多様な種類および用途の駆動系と駆動モータとを連結するモータカップリングシステムであれば、本発明の技術的思想が適用されることができる。
【0055】
このようなモータカップリング装置100は、駆動モータ1の回転軸と連結され、駆動系3のコネクティングプレート5(以下、図4参照)とギヤ形状の噛合によって連結される。ここで、前記コネクティングプレート5には、モータカップリング装置100と噛合うコネクティングティース7(以下、図4参照)を形成している。
【0056】
以下で説明する本発明の実施例に係るモータカップリング装置100は、ハイブリッド車両の駆動系3と駆動モータ1とを連結し、駆動トルクの方向を切り替える時に発生するバックラッシュ(backlash)を簡単な構成で補償することができる構造でなる。
【0057】
つまり、本発明の実施例では、モータ両方向(正方向および逆方向)のバックラッシュを補償して、バックラッシュによる衝撃あるいは異常騒音および振動を低減させることができるモータカップリング装置100を提供する。
【0058】
さらに、本発明の実施例では、モータの正(+)トルク駆動中に逆(−)トルクが発生した時(例えば、回生制動時)のバックラッシュを補償し、逆(−)トルク駆動中に正(+)トルクを印加した時(例えば、車両加速)のバックラッシュを補償するモータカップリング装置100を提供する。
【0059】
図2Aおよび図2Bは、本発明の実施例に係るモータカップリング装置を示した前面および背面斜視図であり、図3Aおよび図3Bは、本発明の実施例に係るモータカップリング装置を示した前面および背面構成図である。
【0060】
図2A乃至図3Bを参照すると、本発明の実施例に係るモータカップリング装置100は、基本的にカップリングプレート10、第1バックラッシュ補償ユニット30および第2バックラッシュ補償ユニット60を含んでいる。
【0061】
上記でカップリングプレート10は、駆動モータ1(以下では、便宜上「モータ」という)の回転軸と連結される。前記カップリングプレート10は、駆動系3のコネクティングプレート5と相互噛合う。また、前記カップリングプレート10には、上述したコネクティングプレート5のコネクティングティース7と相互噛み合うカップリングティース11を形成している。
【0062】
本発明の実施例において、前記第1バックラッシュ補償ユニット30は、モータの正(+)トルク駆動中に逆(−)トルクが発生した時に、例えば、ハイブリッド車両の回生制動時に発生するバックラッシュ(backlash)を補償してそのバックラッシュによる衝撃を吸収するためのものである。
【0063】
ここで、前記カップリングプレート10のカップリングティース11は、モータの正(+)トルクを入力する時に、図4のようにコネクティングティース7の一方と接触し、該コネクティングティース7の他方と所定のギャップ(公差)をおいてコネクティングティース7に結合される。
【0064】
図2A乃至図3Bと共に図4を参照して、前記第1バックラッシュ補償ユニット30の構成を説明すると、本発明の実施例に係る第1バックラッシュ補償ユニット30は、カップリングプレート10の一側面、つまり、図2Aおよび図3Aのような前面に構成され、駆動系3のコネクティングプレート5に干渉するように設置される。このような第1バックラッシュ補償ユニット30は、第1プレート31と第1スプリング33とを含む。
【0065】
前記第1プレート31は、ディスク形態で具備され、カップリングプレート10の一側面に一定の回転角で回転可能に設置される。そして、前記第1プレート31は、該一部分がコネクティングプレート5のコネクティングティース7に接触するように具備される。このような第1プレート31のコネクティングプレート5の接触構造は、後で第1スプリング33の装着構造と共にさらに詳しく説明する。
【0066】
前記第1スプリング33は、モータの正(+)トルク駆動中に逆(−)トルクが発生した時に、バックラッシュをスプリング剛性で補償するためのもので、カップリングプレート10と第1プレート31との間に設置される。
【0067】
前記第1スプリング33は、カップリングプレート10と第1プレート31との間に複数個が一定間隔で離隔して設置され、第1スプリング33の一側端部はカップリングプレート10に支持され、第1スプリング33の他側端部は第1プレート31に支持される。
【0068】
このため、前記カップリングプレート10の一側面とこれに対向する第1プレート31の対向面には、第1スプリング33を装着するための第1装着溝21がそれぞれ形成されている。
【0069】
ここで、前記カップリングプレート10に形成された第1装着溝21は、該カップリングプレート10の一側面で凹んだ形態であり、第1プレート31に形成された第1装着溝21は、カップリングプレート10の一側面に対向する第1プレート31の対向面で凹み、該カップリングプレート10の前面方向(前方)に突出した形態である。
【0070】
この場合、上述したように、前記第1プレート31の一部分がコネクティングプレート5のコネクティングティース7に接触して具備され、第1プレート31には、コネクティングプレート5に接触する少なくとも一つの第1接触突起部35を一体で形成している。
【0071】
前記第1接触突起部35は、複数個として第1プレート31の第1装着溝21を形成した部分と一体で連結され、カップリングプレート10のカップリングティース11の間に延長して形成される。そして、前記第1接触突起部35は、カップリングプレート10のカップリングティース11の間に延長し、コネクティングプレート5のコネクティングティース7の他方に接触する。
【0072】
一方、本発明の実施例において、前記第2バックラッシュ補償ユニット60は、モータの逆(−)トルク駆動中に正(+)トルクを印加した時に、例えば、車両の加速時に発生するバックラッシュ(backlash)を補償して該バックラッシュによる衝撃を吸収するためのものである。
【0073】
図2A乃至図3Bと共に図5を参照して、前記第2バックラッシュ補償ユニット60の構成を説明すると、本発明の実施例に係る第2バックラッシュ補償ユニット60は、カップリングプレート10の他側面、つまり、図2Aおよび図3Aと同じ背面に構成され、コネクティングプレート5に干渉するように設置される。このような第2バックラッシュ補償ユニット60は、第2プレート61と第2スプリング63とを含む。
【0074】
前記第2プレート61は、ディスク形態で具備され、カップリングプレート10の他側面に一定の回転角で回転可能に設置される。そして、前記第2プレート61は、該一部分がコネクティングプレート5のコネクティングティース7に接触するように具備される。このような第2プレート61のコネクティングプレート5の接触構造は、後で第2スプリング63の装着構造と共にさらに詳しく説明する。
【0075】
前記第2スプリング63は、モータの逆(−)トルク駆動中に正(+)トルクを印加した時に、バックラッシュをスプリング剛性で補償するためのもので、カップリングプレート10と第2プレート61との間に設置される。
【0076】
前記第2スプリング63は、カップリングプレート10と第2プレート61との間に複数個が一定間隔で離隔して設置され、第2スプリング63の一側端部はカップリングプレート10に支持され、第2スプリング63の他側端部は第2プレート61に支持される。
【0077】
このため、前記カップリングプレート10の他側面とこれに対向する第2プレート61の対向面には、第2スプリング63を装着するための第2装着溝51がそれぞれ形成されている。
【0078】
ここで、前記カップリングプレート10に形成された第2装着溝51は、該カップリングプレート10の他側面で凹んだ形態であり、第2プレート61に形成された第2装着溝51は、カップリングプレート10の他側面に対向する第2プレート61の対向面で凹み、該カップリングプレート10の背面方向(後方)に突出した形態である。
【0079】
この場合、上述した、前記第2プレート61の一部分がコネクティングプレート5のコネクティングティース7に接触して具備され、第2プレート61には、コネクティングプレート5に接触する少なくとも一つの第2接触突起部65を一体で形成している。
【0080】
前記第2接触突起部65は、複数個として第2プレート61の第2装着溝51を形成した部分と一体で連結され、カップリングプレート10のカップリングティース11の間に延長して形成される。そして、前記第2接触突起部65は、カップリングプレート10のカップリングティース11の間に延長し、コネクティングプレート5のコネクティングティース7の一方に接触する。
【0081】
以下、上記のように構成される本発明の実施例に係るモータカップリング装置100の作動を上記で開示した図面および添付の図面を参照して詳しく説明する。
【0082】
先ず、本発明の実施例に係るモータカップリング装置100は、ハイブリッド車両のダブルクラッチ変速機のような駆動系3とモータ1の回転軸とを連結し、該モータ1の駆動力を駆動系3に伝達する。
【0083】
ここで、前記モータカップリング装置100のカップリングプレート10は、モータ1の回転軸と連結された状態で駆動系3のコネクティングプレート5と噛合い、カップリングプレート10のカップリングティース11は、コネクティングプレート5のコネクティングティース7と噛合う。
【0084】
上記のように、カップリングプレート10を通じてモータ1の駆動力をコネクティングプレート5に伝達する過程におけるモータの正(+)トルクを入力する時に、カップリングプレート10のカップリングティース11は、図4のように、コネクティングティース7の一方と接触し、該コネクティングティース7の他方と所定のギャップ(公差)をおいてコネクティングティース7に結合された状態にある。
【0085】
ここで、第1バックラッシュ補償ユニット30の第1プレート31は、該第1接触突起部35がコネクティングティース7の他方に接触した状態にあり、第1バックラッシュ補償ユニット30の第1スプリング33は、弾性力を発揮しない状態にある。
【0086】
そして、第2バックラッシュ補償ユニット60の第2プレート61は、該第2接触突起部65がコネクティングティース7の一方に接触した状態にあり、第2バックラッシュ補償ユニット60の第2スプリング63は、弾性力を発揮しない状態にある。
【0087】
一方、本発明の実施例において、前記第1および第2バックラッシュ補償ユニット30、60の第1および第2スプリング33、63は、8.86Nm/度(Nm/deg)の剛性を有し、モータ1の軸ねじれ剛性は、483.878Nm/度の剛性を有している。
【0088】
このような状態で、本発明の実施例では、例えば、ハイブリッド車両の回生制動時に、モータの正(+)トルク駆動中に逆(−)トルクが発生することにより、カップリングプレート10とコネクティングプレート5との間の慣性差によって非線刑的な動きが発生し、駆動トルクの方向切替によるバックラッシュ(backlash)が発生する。
【0089】
この場合、本発明の実施例では、上記のように第1プレート31の第1接触突起部35がコネクティングティース7の他方に接触しているので、図6のように、コネクティングプレート5の慣性力によって第1プレート31が一定の回転角(バックラッシュ補償角で、例えば0.65度)ほど一側方向に回転する。
【0090】
つまり、前記第1プレート31は、カップリングプレート10のカップリングティース11とコネクティングティース7の他方の間に存在するギャップほど一側方向に回転する。
【0091】
すると、第1スプリング33は、カップリングプレート10と第1プレート31との間で第1プレート31によって圧縮され、この時発生する弾性力(スプリング剛性)をコネクティングプレート5に提供することにより、逆(−)トルクが発生した時のバックラッシュを8.86Nm/度のスプリング剛性で補償する。
【0092】
ここで、前記第1プレート31が回転することにより、カップリングプレート10のカップリングティース11は、コネクティングティース7の一方と所定のギャップをおいてコネクティングティース7の他方と接触する。そして、前記第1プレート31の第1接触突起部35は、コネクティングティース7の他方に接触した状態を維持している。
【0093】
従って、本発明の実施例では、モータの正(+)トルク駆動中に逆(−)トルクが発生した時に第1バックラッシュ補償ユニット30を通じてバックラッシュを補償することにより、バックラッシュによる衝撃あるいは異常騒音および振動を低減させることができる。
【0094】
一方、本発明の実施例では、例えば、ハイブリッド車両の回生制動中に車両を加速した時、モータの逆(−)トルク駆動中に正(+)トルクを印加することにより、カップリングプレート10とコネクティングプレート5との間の慣性差によって非線刑的な動きが発生し、駆動トルクの方向切替によるバックラッシュ(backlash)が発生する。
【0095】
この場合、本発明の実施例では、上述したように、第2プレート61の第2接触突起部65がコネクティングプレート5のコネクティングティース7の一方に接触しているので、図7のように、コネクティングプレート5の慣性力によって第2プレート61が一定の回転角(バックラッシュ補償角で、例えば、0.65度)ほど他方方向に回転する。
【0096】
つまり、前記第2プレート61は、カップリングプレート10のカップリングティース11とコネクティングティース7の一方の間に存在するギャップほど他側方向に回転する。
【0097】
すると、第2スプリング63は、カップリングプレート10と第2プレート61との間で第2プレート61によって圧縮され、この時発生する弾性力(スプリング剛性)をコネクティングプレート5に提供することにより、モータの逆(−)トルク駆動中に正(+)トルクを印加する時のバックラッシュを8.86Nm/度のスプリング剛性で補償する。
【0098】
ここで、前記第2プレート61が回転することにより、カップリングプレート10のカップリングティース11は、コネクティングティース7の他方と所定のギャップをおいてコネクティングティース7の一方と接触する。そして、前記第2プレート61の第2接触突起部65は、コネクティングティース7の一方に接触した状態を維持している。
【0099】
従って、本発明の実施例では、モータの逆(−)トルク駆動中に正(+)トルクを印加した時に第2バックラッシュ補償ユニット60を通じてバックラッシュを補償することにより、バックラッシュによる衝撃あるいは異常騒音および振動を低減させることができる。
【0100】
これまで説明したように、本発明の実施例に係るモータカップリング装置100によると、図8のようにモータの正(+)トルク駆動中に逆(−)トルクが発生した時、0.65度までは第1バックラッシュ補償ユニット30によって8.86Nm/度のスプリング剛性でバックラッシュを補償し、その以後は、モータ1の軸ねじれ剛性の483.878Nm/度の剛性を有する。
【0101】
そして、本発明の実施例では、モータの逆(−)駆動中に正(+)トルクを印加する時も、0.65度までは第2バックラッシュ補償ユニット60によって8.86Nm/度のスプリング剛性でバックラッシュを補償し、その以降は、モータ1の軸ねじれ剛性の483.878Nm/度の剛性を有する。
【0102】
従って、本発明の実施例では、モータの両方向(+)(−)のバックラッシュを第1および第2バックラッシュ補償ユニット30、60を通じて補償することにより、両方向バックラッシュによる衝撃あるいは異常騒音および振動を低減させることができ、モータ1と駆動系3との間にさらにスムーズな動力伝達が可能となる。
【0103】
以上で本発明の実施例について説明したが、本発明の技術的思想は、本明細書で提示される実施例に制限されず、本発明の技術的思想を理解する当業者は、同一の技術的思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加等により他の実施例を容易に提案することができ、これも本発明の権利範囲内に入るといえる。
【符号の説明】
【0104】
1:駆動モータ
3:駆動系
5:コネクティングプレート
7:コネクティングティース
10:カップリングプレート
11:カップリングティース
21:第1装着溝
30:第1バックラッシュ補償ユニット
31:第1プレート
33:第1スプリング
35:第1接触突起部
51:第2装着溝
60:第2バックラッシュ補償ユニット
61:第2プレート
63:第2スプリング
65:第2接触突起部
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8