(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0021】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0022】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0023】
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0024】
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
【0025】
(実施の形態1)
以下、実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
〈走行経路設定システムの構成例〉
図1は、本実施の形態1における走行経路設定システム10における構成の一例を示す説明図である。
【0027】
走行経路設定システム10は、3次元の地図データから自動搬送車などの自立移動ロボットが走行する経路を設定するシステムである。この走行経路設定システム10は、
図1に示すように、走行経路設定部11、踏破可能領域抽出部12、通過可能領域抽出部13、3次元地図データ格納部14、走行条件データ格納部15、ロボット車体情報格納部16、表示部17、および入力部18を有する。
【0028】
3次元地図データ格納部14には、3次元地図のデータが格納されている。この3次元地図のデータは、自動搬送車が走行する例えば工場などの施設内の3次元地図データであり、予め測定されたものである。
【0029】
3次元地図は、例えば3次元レーザスキャナなどを用いて計測される。3次元レーザスキャナから照射されたレーザパルスを測定対象物に照射し、その反射光のデータを該3次元レーザスキャナが取得する。取得したデータは、3次元座標の点群データであり、該点群データによって、被測定対象の表面形状を形成する。
【0030】
また、3次元地図データは、施設内におけるすべての走行路に紐付けられている走行路情報を有している。この走行路情報は、空間寸法、カーブの曲率(R)を示すデータ、上り勾配/下り勾配の度合い、段差の高さ、横断歩道の位置、および走行不可領域の位置などのすべての走行路における様々な情報を有している。
【0031】
空間寸法は、走行路の幅や高さなどの情報である。走行不可領域は、例えばドアや歩行者通路である路側帯などの自動搬送車が走行することのできない領域を示している。
【0032】
走行条件データ格納部15は、自動搬送車が走行する際の条件である走行条件データが格納されている。走行条件データは、自動搬送車が走行する際の交通ルールであり、例えば、自動搬送車の走行速度、路側帯、および横断歩道の付近での走行速度規制などの情報からなる。
【0033】
ロボット車体情報格納部16は、自動搬送車における車体情報が格納されている。車体情報は、自動搬送車に関する情報であり、自動搬送車のスペックおよび性能諸元などからなる。スペックは、例えば車体寸法、および回転半径などであり、性能諸元は、例えば段差寸法、および登坂能力などである。
【0034】
車体寸法は、自動搬送車における全高、全幅、および全長などの寸法である。回転半径は、自動搬送車における最少回転半径である。段差寸法は、自動搬送車が走破可能な最大段差の高さである。登坂能力は、自動搬送車が登ることのできる勾配の度合いを示す。
【0035】
走行経路設定部11は、自動搬送車の走行経路を設定する。この走行経路設定部11には、予め自動搬送車の出発地点および終着地点がそれぞれ設定されており、3次元地図データ格納部14に格納されている3次元地図データ、踏破可能領域抽出部12が抽出した踏破可能領域データ、および通過可能領域抽出部13が抽出した通過可能領域データに基づいて、自動搬送車の走行経路を設定する。
【0036】
また、走行経路設定部11には、表示部17および入力部18がそれぞれ接続されている。入力部18は前述した出発地点および終着地点の設定入力、走行条件データおよび車体情報などを入力する。表示部17は、入力部18が入力した情報や3次元地図などを表示するモニタである。なお、表示部17および入力部18の代わりに、パーソナルコンピュータなどを接続するようにしてもよい。
【0037】
踏破可能領域抽出部12は、3次元地図データ格納部14に格納されている3次元地図データから自動搬送車が走行可能なすべての走行路を抽出し、走行条件データ格納部15から走行条件データを取り込む。
【0038】
そして、抽出した走行路と走行条件データとを照らし合わせ、走行条件データの条件を満たす走行路を抽出する。さらに、抽出した走行路に走行条件を設定し、踏破可能領域データとして走行経路設定部11に出力する。
【0039】
通過可能領域抽出部13は、3次元地図データ格納部14に格納されている3次元地図データから自動搬送車が走行可能なすべての走行路を抽出し、ロボット車体情報格納部16から車体情報を取り込む。そして、抽出した走行路とロボット車体情報とを照らし合わせ、ロボット車体情報の条件を満たす走行路のみを通過可能領域データとして走行経路設定部11に出力する。
【0040】
〈自動搬送車の構成例〉
ここで、自動搬送車について説明する。
【0041】
図2は、
図1の走行経路設定システム10により走行経路が設定される自動搬送車における構成の一例を示す説明図である。
【0042】
自動搬送車は、図示するように車両50に移動機構51が備えられている。この車両50には、例えば2つの駆動輪52および2つの自在キャスタ53がそれぞれ設けられている。自在キャスタ53は、車両の進行方向である前方に設けられている。
【0043】
移動機構51は、例えば図示しないモータ、該モータを駆動する駆動回路、およびバッテリなどからなり、動力を発生する。モータは、駆動輪52に接続されており、該モータによって駆動輪52が直接駆動される、いわゆるダイレクトドライブ方式からなる。そして、モータが駆動輪52を回転させることで、従動輪である自在キャスタ53も回転することによって移動する。
【0044】
なお、駆動輪の駆動方式は、ダイレクトドライブ方式以外でもよく、例えば動力伝達機構などを介してモータが駆動輪を駆動する方式であってもよい。
【0045】
また、自動搬送車は、物体検知センサ54、外界センサ55、および制御装置56などを有する。物体検知センサ54は、自動搬送車の進行方向に人、または物体などがあるか否かを検出するセンサである。物体検知センサ54は、例えば赤外線センサ、レーザセンサ、超音波センサ、カメラ、または人感センサなどからなる。
【0046】
外界センサ55は、自動搬送車の現在位置、および目標位置を得るセンサである。これにより、自動搬送車は、磁気テープなどの誘導設備を用いることなく、無軌道搬送を行うことができる。これら物体検知センサ、および外界センサは、例えば車両の前方に搭載されている。
【0047】
制御装置56は、物体検知センサ54、および外界センサ55から取得した情報に基づいて、移動機構51を制御し、
図1の走行経路設定システム10によって設定された走行経路を自動搬送車が自動走行するように制御を行う。
【0048】
〈走行経路設定システムの動作例〉
続いて、走行経路設定システム10の動作について説明する。
【0049】
〈踏破可能領域抽出部の処理例〉
図3は、
図1の走行経路設定システム10が有する踏破可能領域抽出部12よる抽出処理の一例を示すフローチャートである。
【0050】
まず、踏破可能領域抽出部12は、3次元地図データを3次元地図データ格納部14から取り込み(ステップS101)、該3次元地図データから施設内におけるすべての走行路を抽出する(ステップS102)。
【0051】
続いて、踏破可能領域抽出部12は、抽出した走行路に紐付いている走行路情報を3次元地図データから抽出し(ステップS103)、走行条件データ格納部15から走行条件データを抽出する(ステップS104)。
【0052】
その後、踏破可能領域抽出部12は、ステップS103の処理にて抽出した走行路に紐付いている走行路情報とステップS104の処理にて抽出した走行条件データとを照らし合わせて走行条件データの条件を満たす走行路を抽出する(ステップS105)。
【0053】
この走行路の抽出は、まず抽出した走行路において自動搬送車が走行できない走行路があるか否かを判定する。例えば、ある経路が路側帯のみで構成されている場合には、その経路は、自動搬送車が走行できない走行路、すなわち自動搬送車の走行条件データを満たさない走行路と判断して、該走行路を除外する。また、走行路情報に設定されている走行不可領域の走行路についても除外する。
【0054】
その後、踏破可能領域抽出部12は、除外した走行路を除く残りの走行路において、走行条件を設定する。例えば自動搬送車が通常走行する場合には、走行条件データに示された最高速度で走行するように走行条件を設定する。
【0055】
また、走行路に横断歩道がある場合には、該横断歩道の前後において走行条件データに示された速度まで自動搬送車の走行速度が下がるように走行条件を設定する。このようにして抽出された走行路を、踏破可能領域データとして走行経路設定部11に出力する(ステップS106)。
【0056】
以上により、踏破可能領域抽出部12の処理が終了となる。
【0057】
〈通過可能領域抽出部の処理例〉
図4は、
図1の走行経路設定システム10が有する通過可能領域抽出部13よる抽出処理の一例を示すフローチャートである。
【0058】
まず、通過可能領域抽出部13は、3次元地図データ格納部14から3次元地図データを取り込み(ステップS201)、該3次元地図データから施設内におけるすべての走行路を抽出する(ステップS202)。
【0059】
そして、抽出した走行路に紐付いている走行路情報を3次元地図データから抽出し(ステップS203)、ロボット車体情報格納部16から車体情報を抽出する(ステップS204)。
【0060】
続いて、ステップS203の処理にて抽出した走行路に紐付いている走行路情報とステップS204の処理にて抽出した車体情報とを照らし合わせて該車体情報の条件を満たす走行路を抽出する(ステップS205)。
【0061】
このステップS205の処理における走行路の抽出は、抽出した走行路において自動搬送車が走行できない走行路があるか否かを判定し、走行できない走行路がある場合には、その走行路を除外する。
【0062】
具体的には、通過可能領域抽出部13は、通過判定、回転判定、段差判定、および登坂判定などを行う。通過判定は、自動搬送車が通ることのできない走行路を判定して除外する。例えばステップS203の処理にて抽出した走行路において、車体寸法よりも狭い走行路を走行不可と判定して除外する。
【0063】
回転判定は、自動搬送車が曲がることのできない走行路を判定して除外する。例えばステップS203の処理にて抽出した走行路において、搬送車の最少回転半径よりもカーブ、いわゆるRがきつい走行路の場合には、その走行路を走行不可と判定して除外する。
【0064】
段差判定は、自動搬送車が上がることのできない段差を有する走行路を判定して除外する。例えばステップS203の処理にて抽出した走行路において、搬送車が走破可能な最大段差の高さよりも高い段差を有する走行路の場合には、その走行路を走行不可と判定して除外する。
【0065】
登坂判定は、自動搬送車が登ることのできない勾配を有する走行路を判定して除外する。例えばステップS203の処理にて抽出した走行路において、自動搬送車が登ることのできない勾配を有する走行路の場合には、その走行路を走行不可と判定して除外する。
【0066】
これら通過判定、回転判定、段差判定、および登坂判定は、ステップS203の処理にて抽出した走行路に紐付いている走行路情報および前述した車体情報に基づいて判定する。
【0067】
その後、除外した走行路を除く残りの走行路の情報を通過可能領域データとして走行経路設定部11に出力する(ステップS206)。
【0068】
以上により、通過可能領域抽出部13の処理が終了となる。
【0069】
〈走行経路設定部の処理例〉
図5は、
図1の走行経路設定システム10が有する走行経路設定部11よる走行経路決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0070】
まず、走行経路設定部11は、踏破可能領域抽出部12から出力された踏破可能領域データおよび通過可能領域抽出部13から出力された通過可能領域データをそれぞれ受け取ると、走行路合成処理を実行する(ステップS301)。
【0071】
この走行路合成処理は、踏破可能領域データおよび通過可能領域データのいずれにおいても走行条件を満たしている走行路を抽出する。
【0072】
続いて、3次元地図データ格納部14に格納されている3次元地図データを取り込み、3次元地図を生成し(ステップS302)、生成した該3次元地図にステップS301の処理において抽出した走行路をマッピングする(ステップS303)。これによって、自動搬送車の経路設定に必要な情報が得られることになる。
【0073】
前述したように、走行経路設定部11には、予め自動搬送車の出発地点および終着地点がそれぞれ設定されているので、3次元地図にマッピングされた走行経路から、出発地点から終着地点までの最適な経路を設定する(ステップS304)。
【0074】
出発地点から終着地点までの経路設定は、例えば距離優先設定あるいは時間優先設定などの様々な設定を有するものとする。これらの経路設定は、例えば入力部18によって予め選択しておく。
【0075】
距離優先設定は、3次元地図にマッピングされた走行経路において最短距離となるルートを選択する経路設定である。また、時間優先設定は、横断歩道や路側帯での減速などを考慮して、距離は増加するが、なるべく横断歩道などのある走行路を避けるなどによって時間的に早く到着するルートを選択する経路設定がある。
【0076】
ステップS304の処理の経路設定が終了すると、走行経路設定部11は、変換した3次元地図に設定した経路をマッピングして表示部17に出力して表示させる(ステップS305)。ユーザは、表示部17に表示された3次元地図によって設定経路を確認することができる。ここで、設定経路は、例えば3次元地図に赤線などによって表示される。それによって、設定されていない走行路と設定されている走行路との区別を容易にすることができる。
【0077】
設定された経路の情報は、走行経路設定部11から
図2の制御装置56に出力する。制御装置56は、このとき、設定経路だけではなく、該設定経路における走行条件データも制御装置56に出力する。これによって、自動搬送車は、入力された経路の情報に基づいて自動運転を行う。
【0078】
さらに、走行経路の出力は、走行経路設定部11からではなく、走行経路設定部11からパーソナルコンピュータなどを介して制御装置56に出力するようにしてもよい。
【0079】
また、設定された走行経路は、ステップS303の処理にてマッピングされた走行路に限り入力部18によって変更するようにしてもよい。この場合、入力部18としては、例えばマウスなどを用いて、変更したい経路をマウスのドラッグアンドドロップ機能によって選択/設定する。
【0080】
以上により、2次元地図データを用意することなく、3次元地図データのみで自動搬送車の走行経路を容易に設定することができる。
【0081】
また、交通ルールや走行経路の形状や特性などを考慮して走行経路が設定されるので、走行経路を設定した後に実際に自動搬送車を走行させて判定する行為を不要とすることができる。
【0082】
それにより、走行経路の設定における工数や時間を削減することができる。
【0083】
(実施の形態2)
〈概要〉
前記実施の形態1においては、3次元地図データから自動搬送車の走行経路を設定する技術について説明したが、本実施の形態2では、3次元地図データを2次元地図に変換して自動搬送車の走行経路を設定する技術について説明する。
【0084】
〈走行経路設定システムの構成例〉
図6は、本実施の形態2における走行経路設定システム10における構成の一例を示す説明図である。
【0085】
図6の走行経路設定システム10が、前記実施の形態1の
図1の走行経路設定システム10と異なるところは、2次元地図変換部19が新たに設けられた点である。その他の構成については、
図1の走行経路設定システム10と同様であるので、説明は省略する。
【0086】
2次元地図変換部19は、3次元地図データ格納部14に格納された3次元地図データから2次元地図を生成する。2次元地図変換部19が生成した2次元地図は、走行経路設定部11に出力される。
【0087】
〈走行経路設定部の処理例および表示例〉
続いて、走行経路設定部11の動作について説明する。
【0088】
図7は、
図6の走行経路設定システム10が有する走行経路設定部11の走行経路決定処理の一例を示すフローチャートである。なお、
図6における 踏破可能領域抽出部12における処理は、前記実施の形態1の
図3と同様であり、同じく
図6の通過可能領域抽出部13の処理は、前記実施の形態1の
図4と同様である。
【0089】
まず、走行経路設定部11は、踏破可能領域抽出部12から出力された踏破可能領域データおよび通過可能領域抽出部13から出力された通過可能領域データをそれぞれ受け取ると、走行路合成処理を実行する(ステップS401)。この走行路合成処理は、踏破可能領域データおよび通過可能領域データのいずれにおいても走行条件を満たしている走行路を抽出する。
【0090】
続いて、2次元地図変換部19が3次元地図データから生成した2次元地図を取り込み(ステップS402)、取り込んだ該2次元地図にステップS401の処理において抽出した走行路をマッピングする(ステップS403)。これによって、自動搬送車の経路設定に必要な情報が得られることになる。
【0091】
ステップS403の処理におけるマッピング結果は、例えば表示部17によって表示することができる。
図8は、
図7の走行経路設定部11によるマッピング結果の一例を示す説明図である。
【0092】
図8の左側は、3次元地図にて表示される施設内のある場所を示しており、
図8の右側は、
図8の左側と同じ場所の2次元地図によるマッピング結果の表示例である。この場合、2次元地図では、走行路の白線や横断歩道などは、点線にて示されている。
【0093】
また、2次元地図において、ハッチングにて示される領域は、自動搬送車の走行可能領域、すなわち走行路であり、ハッチングなしの領域は、柱や路側帯などの走行不可領域である自動搬送車が走行できない領域を示している。
【0094】
そして、
図7において、2次元地図にマッピングされた走行経路から、予め設定されている出発地点から終着地点までの最適な経路を設定する(ステップS404)。出発地点から終着地点までの経路設定は、前記実施の形態1と同様に、距離優先設定あるいは時間優先設定などから選択される。
【0095】
ステップS404の処理の経路設定が終了すると、走行経路設定部11は、2次元地図変換部19が変換した2次元地図に、設定した経路をマッピングして表示部17に出力して表示させる(ステップS405)。ユーザは、表示部17に表示された2次元地図によって設定経路を確認することができる。ここで、設定経路は、例えば2次元地図に赤線などによって表示される。
【0096】
このように、2次元地図上において自動搬送車の走行経路を確認することができるので、3次元地図に比べて全体の走行経路の把握を容易とすることができる。例えば3次元地図では、壁や柱などの走行経路の確認に不要な要素も立体的に表示されてしまう。よって、上述したように、出発地点から終着地点までの全体の走行経路を俯瞰的に確認することが制限されてしまうことになる。
【0097】
一方、2次元地図では、柱や壁などの走行経路の確認に不要なものが立体的に表示されないために、全体の走行経路を俯瞰的に容易に確認することができる。
【0098】
その後、設定された経路の情報は、走行経路設定部11から
図2の制御装置56に出力する。このとき、設定経路だけではなく、該設定経路における走行条件データも制御装置56に出力する。さらに、走行経路の出力は、前記実施の形態1と同様に、走行経路設定部11からではなく、走行経路設定部11からパーソナルコンピュータなどを介して制御装置56に出力するようにしてもよい。
【0099】
また、設定された走行経路は、ステップS403の処理にてマッピングされた走行路に限り入力部18によって変更するようにしてもよい。この場合、入力部18としては、例えばマウスなどを用いて、変更したい赤線にて設定された経路をマウスのドラッグアンドドロップ機能などによって選択/設定する。
【0100】
以上により、上述した実施の形態1と同様の効果を奏することに加えて、2次元地図上に自動搬送車の走行経路が表示されることによって、全体の走行経路を容易に把握および確認することができる。
【0101】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0102】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【0103】
また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。