(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、複数人が利用可能な机などのように、互いに対面するように利用者が着座する場合がある。この際、机の対向面に利用者が同じ位置に対向するように着座するのが通常である。
【0005】
また、従来の遊技機島では、遊技機が背中を向き合わせて2列に配設される際、背中合わせで対向する遊技機の背面同士が重なるように配設されている。したがって、遊技機島の両サイドには、ちょうど同じ位置に対向するように遊技者が位置することとなる。
【0006】
通常、遊技機の下部には、遊技者の足を入れる空間が形成される。しかし、前述した互いに対向する位置の遊技者の足同士が干渉しないように、遊技機島の下方には両側の足入れ空間の仕切りが設けられる。すなわち、遊技機島の両サイドの列間を区切るための仕切りが配置され、遊技者は、仕切りまでの空間に足を入れることが可能となる。このようにすることで、遊技者同士の足がぶつかり合うことがない。
【0007】
しかし、従来の遊技機島では、列間に仕切板が配設されているため、遊技者が占有できるパーソナル空聞が狭い。すなわち、遊技機島の列と列との間に仕切板が配設されているため、遊技者は足を伸ばすことができず、パーソナル空間が狭かった。この結果、リラックスした状態で遊技を行うことが困難であった。
【0008】
一方遊技機の前面から仕切板までの奥行長を長くすると、遊技者は足を伸ばすことができるが、遊技機の列間の距離が長くなり、遊技機島の設置スペースが大きくなってしまうという問題があった。
【0009】
また、遊技機島上部構造を支持するためには、遊技機島下部構造には所定以上の剛性が必要である。したがって、足入れ空間を確保するための構造には、所定以上の強度が必要である。しかし、広い足入れ空間を形成するためには複雑な形状の部材が必要となる場合があり、このような場合に、所定以上の強度を確保しようとすると、設計が難しく、製造も容易ではなくなる恐れがある。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、利用者が足を伸ばすことができ、設計の自由度も高い遊技機島および机の下部構造等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達するために第1の発明は、遊技機島であって、遊技機の下方に、前記遊技機の前面側の前記遊技機島の一方の側から前記遊技機島の他方の側まで延びる足入れ空間が形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側から背面側に向かって、床面に対する角度が互いに異なる棒状の複数の脚部によって形成され
、複数の前記遊技機が、背中合わせで2列に配置され、前記遊技機島の一方の側の隣接する前記遊技機同士の間に、前記遊技機島の他方の側の前記遊技機が位置し、前記足入れ空間は、前記遊技機島の両側の前記遊技機の下方にそれぞれ形成され、前記脚部には仕切り板が固定されて、隣り合う前記足入れ空間同士が、前記仕切り板によって仕切られ、前記脚部は、一対の前記仕切り板によって挟み込まれることを特徴とする遊技機島である。
【0015】
前記仕切り板同士の間に、前記遊技機からの遊技媒体を床下に流す管体が配置されてもよい。
【0016】
第2の発明は、遊技機島であって、遊技機の下方に、前記遊技機の前面側の前記遊技機島の一方の側から前記遊技機島の他方の側まで延びる足入れ空間が形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側から背面側に向かって、床面に対する角度が互いに異なる棒状の複数の脚部によって形成され、前記遊技機の前面側から見て、前記足入れ空間を形成する左右の前記脚部が、前記脚部の上部に略水平に配置される板状の支持部に接合され、前記支持部上には、隣り合う前記支持部同士をつなぐ梁部が設けられ、
前記遊技機が設置される遊技機設置部は、前記梁部の上方に固定され
ることを特徴とする遊技機島である。
【0017】
前記遊技機島のそれぞれの側の前記梁部同士が、前記足入れ空間の上部を塞ぐ板部材で互いに接合されてもよい。
【0018】
第1
または第2の発明によれば、遊技機の前面側の遊技機島の一方の側から遊技機島の他方の側まで延びる足入れ空間が形成されるため、遊技者は足を伸ばすことができ、リラックスした状態で遊技を行うことが可能となる。また、複数の脚部を互いに角度を変えて配置することで、足入れ空間が形成されるため、複雑な形状であっても、脚部の角度を適切に設定すればよいため、部材の設計および製造が容易である。
【0019】
また、遊技機が背中合わせで2列に配置され、遊技機島の一方の側の隣接する遊技機同士の間に、遊技機島の他方の側の遊技機が位置すれば、遊技機の列間の距離を長くすることなく、足入れ空問の奥行を長くすることができる。すなわち、対向する遊技機が互いにずれて千鳥状に配置されれば、両側からの足入れ空間を互いにずれた千鳥状に配置することができる。
【0020】
また、さらに、足入れ空間同士を仕切る仕切り板を設けることで、隣り合う足入れ空間を確実に仕切り、隣り合う足入れ空間内の足が触れ合うことがない。
【0021】
また、さらに、足入れ空間同士を仕切る仕切り板を設けることで、隣り合う足入れ空間を確実に仕切り、隣り合う足入れ空間内の足が触れ合うことがない。この際、仕切り板は、単に空間を仕切るのみでよく、上部構造を支持する必要がないため、製造も容易である。
【0022】
この場合、一対の仕切り板によって脚部を挟み込むようにすることで、隣り合う足入れ空間の両面に仕切り板を配置することができる。
【0023】
さらに、一対の仕切り板の間に、遊技媒体が流下する管体を配置することで、遊技媒体を床下へ流すことができる。この際、管体が足入れ空間に露出することがない。
【0024】
また、遊技機島のそれぞれの側において、脚部の上部に略水平に配置される板状の支持部と、支持部上に配置され、隣り合う前記支持部同士をつなぐ梁部とを設けることで、それぞれの支持部同士が連結されて、十分な剛性を得ることができる。
【0025】
さらに、遊技機島のそれぞれの側の梁部同士が、足入れ空間の上部を塞ぐ板部材で互いに接合されれば、上方に重量のある遊技機を設置した際に、梁が倒れる方向に変形することを抑制することができるとともに、足入れ空間の上方を塞ぐことができる。
【0026】
第
3の発明は、複数の遊技機からなる遊技機島であって、複数の前記遊技機が、背中合わせで2列に配置され、前記遊技機島の一方の側の隣接する前記遊技機同士の間に、前記遊技機島の他方の側の前記遊技機が位置し、遊技機の下方に、前記遊技機の前面側の前記遊技機島の一方の側から前記遊技機島の他方の側まで延びる足入れ空間が形成され、前記足入れ空間は、棒状の複数の脚部によって形成され、前記遊技機島のそれぞれの側において、前記足入れ部の上部に略水平に配置される板状の支持部と、前記遊技機島の上部構造を支持する柱と、を具備し、前記遊技機島の一方の側の前記柱同士の間に、前記遊技機島の他方の側の前記柱が位置し、前記柱の下端近傍が、前記支持部に固定されることを特徴とする遊技機島である。
【0027】
第
3の発明によれば、遊技機の列間の距離を長くすることなく遊技者が足を伸ばすことができる。また、足入れ空間を容易に形成することができる。
第4の発明は、遊技機島であって、複数の遊技機が、背中合わせで2列に配置され、前記遊技機の下方に、前記遊技機の前面側の前記遊技機島の一方の側から前記遊技機島の他方の側まで延びる足入れ空間が形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側から背面側に向かって、床面に対する角度が変わるように配置された仕切り板によって仕切られて形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側で、前記遊技機の下方にそれぞれ形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側において、下方の幅より上方の幅の方が広くなるように形成されていることを特徴とする遊技機島である。
また、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側から背面側に向かって、床面に対する角度が互いに異なる棒状の複数の脚部に前記仕切り板が固定され、前記脚部が一対の前記仕切り板によって挟み込まれることによって形成されてもよい。
【0028】
第
5の発明は、机であって、着座席が、背中合わせで2列に配置され、前記机の一方の側の隣接する前記着座席同士の間に、前記机の他方の側の前記着座席が位置し、天板の下方に、前記机の一方の側から前記机の他方の側まで延びる足入れ空間が、前記机の両側の前記着座席にそれぞれ形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側から背面側に向かって、床面に対する角度が互いに異なる棒状の複数の脚部によって形成され
、前記脚部には仕切り板が固定されて、隣り合う前記足入れ空間同士が、前記仕切り板によって仕切られ、前記脚部は、一対の前記仕切り板によって挟み込まれることを特徴とする机である。
【0030】
第
5の発明によれば、机の一方の側から他方の側まで延びる足入れ空間が形成されるため、机に着座する者が足を伸ばすことができ、リラックスした状態で着座することが可能となる。また、複数の脚部を互いに角度を変えて配置することで、足入れ空間が形成されるため、複雑な形状であっても、脚部の角度を適切に設定すればよいため、部材の設計および製造が容易である。
【0031】
また、さらに、足入れ空間同士を仕切る仕切り板を設けることで、隣り合う足入れ空間を確実に仕切り、隣り合う足入れ空間内の足が触れ合うことがない。この際、仕切り板は、単に空間を仕切るのみでよく、上部構造を支持する必要がないため、製造も容易である。
【0032】
第
6の発明は、机であって、着座席が、背中合わせで2列に配置され、前記机の一方の側の隣接する前記着座席同士の間に、前記机の他方の側の前記着座席が位置し、天板の下方に、前記机の一方の側から前記机の他方の側まで延びる足入れ空間が、前記机の両側の前記着座席にそれぞれ形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側から背面側に向かって、床面に対する角度が互いに異なる棒状の複数の脚部によって形成され、前記天板の上には、隣り合う前記着座席同士および対向するそれぞれの前記着座席同士を仕切る仕切り板が配置され
、前記脚部には仕切り板が固定されて、隣り合う前記足入れ空間同士が、前記仕切り板によって仕切られ、前記脚部は、一対の前記仕切り板によって挟み込まれることを特徴とする机である。
【0033】
第
6の発明によれば、机を利用するそれぞれの着座者が、互いにプライベート空間として利用することができる。この際、机に着座する者が足を伸ばすことができ、リラックスした状態で着座することが可能となる。また、複数の脚部を互いに角度を変えて配置することで、足入れ空間が形成されるため、複雑な形状であっても、脚部の角度を適切に設定すればよいため、部材の設計および製造が容易である。
第7の発明は、机であって、着座席を向かい合わせに2列配置し、前記机の一方の側の隣接する前記着座席同士の間に、前記机の他方の側の前記着座席が位置し、天板の下方に、前記机の一方の側から前記机の他方の側まで延びる足入れ空間が、前記机の両側の前記着座席にそれぞれ形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側から背面側に向かって、床面に対する角度が変わるように配置された仕切り板によって仕切られて形成され、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側において、下方の幅より上方の幅の方が広くなるように形成されていることを特徴とする机である。
また、前記足入れ空間は、前記足入れ空間の前面側から背面側に向かって、床面に対する角度が互いに異なる棒状の複数の脚部に前記仕切り板が固定され、前記脚部が一対の前記仕切り板によって挟み込まれることによって形成されてもよい。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、利用者が足を伸ばすことができ、設計の自由度も高い遊技機島および机の下部構造等を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、遊技機島1を示す概略斜視図であり、
図2は正面図、
図3は平面図である。遊技機島1には、複数の遊技機3が併設される。本発明における遊技機島1は、パチンコ島であってもよく、スロット島であってもよい。各遊技機3の正面には図示を省略した椅子が配置される。
【0037】
また、遊技機3の上方には、遊技球などの遊技媒体を搬送する搬送路(図示せず)が配設され、各遊技機3へ遊技媒体が供給される。また、遊技機島1は、たとえば床上に設置される。すなわち、遊技機島1の下方には、各遊技機3から排出された遊技媒体を回収する搬送路(図示せず)が設けられる。なお、遊技機島1は、図示した例には限られず、遊技機3の配置や台数、その他構成の配置などは、適宜変更することができる。
【0038】
遊技機島1は、複数の遊技機3が背中合わせで2列に配設された島である。ここで、
図3に示すように、遊技機島1の一方の側をA側、他方の側をB側とする。すなわち、遊技機島1は、複数の遊技機3が背中合わせで、A側とB側の2列に配設される。
【0039】
また、平面視において、A側の隣接する遊技機3同士の間に、B側の遊技機3が位置し、B側の隣接する遊技機3同士の間に、A側の遊技機3が位置するように各遊技機3が配設されている。すなわち、A側の遊技機3とB側の遊技機3とが互いにずれて配置される。
【0040】
なお、以下の説明では、遊技機3が2列対向するように背中合わせで配置されている例を示すが、本発明はこれに限られない。例えば、A側にのみ遊技機3が設置され、B側には遊技機3が設置されず、B側は遊技場の壁面に接触するように設置される場合もある。
【0041】
各遊技機3の下方には、足入れ空間7が形成される。例えば、A側の遊技機3の下方には、A側に開口する足入れ空間7が形成される。前述した椅子に着座した使用者の脚が、足入れ空間7に入る。足入れ空間7の詳細は後述する。
【0042】
図4は、遊技機島1の縦方向の概略断面図であって、
図2のC−C線断面図である。なお、以下の説明では、遊技機島1の遊技機3を含む上方を遊技機島上部構造6とし、遊技機3よりも下方を遊技機島下部構造5とする。
【0043】
遊技機島下部構造5は、主に、脚部27、支持部13、梁部17、板部材23、遊技機設置部15等から構成される。遊技機3の前方側の脚部27の上方には、支持部13が設けられる。前述したように、遊技機3の下方には、足入れ空間7が形成される。
【0044】
足入れ空間7は、棒状の複数の脚部27、板部材23等からなる。足入れ空間7は、遊技者の足を入れる部位である。隣り合う足入れ空間7は、複数の脚部27によって区切られる。
【0045】
脚部27の上方には、支持部13が接合される。支持部13は、板状の部材であり、足入れ空間7の足入れ側とは逆側の上部に略水平に配置される。また、支持部13上には、隣り合う支持部13同士をつなぐ梁部17が接合される。さらに、遊技機島1のA、B側それぞれの梁部17同士が、足入れ空間7の上部を塞ぐ板部材23で互いに接合される。
【0046】
また、梁部17の上部には、遊技機設置部15が固定される。遊技機設置部15は、遊技機3が設置される部位であり、支持部13とほぼ平行に配置される。したがって、支持部13と遊技機設置部15との間には、当該支持部13が設置される側に開口する隙間25が形成される。すなわち、足入れ側とは逆側の足入れ空間7の上部には、隙間25が形成される。
【0047】
隙間25は、吸い殻などの回収部や小物置きなどとして利用可能である。この際、遊技機3の前面から当該隙間がはみ出すことがなく、遊技機島1の設置スペースが大きくなることを抑制することができる。なお、図示を省略したテーブルを遊技機設置部15の前面に固定することで、遊技媒体を貯留するための箱などを置くことができる。なお、隙間25を形成せずに、脚部27の上部を直接遊技機設置部15に接合してもよい。
【0048】
正面視において、支持部13は、遊技機3の両側に配置される。
図2に示すように、遊技機3の下方は、足入れ空間7の足入れ部となり、例えばA側の遊技機3の両側であってB側の遊技機3に対向する部位に支持部13が配置される。したがって、前述したテーブルの下部は、足入れ空間7の開口部となり、テーブルの両サイド(B側の遊技機3の対向部)に、当該隙間25が形成される。
【0049】
ここで、複数の脚部27は、隣り合う足入れ空間7同士を区切るのみではなく、遊技機島上部構造6を支持するための支持構造を構成する。したがって、脚部27はある程度の剛性が必要である。また、脚部27の下部は、床2上に固定するための固定部19となる。固定部19は、遊技機島1の水平を出すための水平調整機構を具備する。例えば、固定部19を2重構造とし各部材同士の間隙をボルト等によって調整可能としてもよい。
【0050】
次に、足入れ空間7の詳細について説明する。
図5は遊技機島1の底面図であり、
図6は脚部27の上端部近傍における断面図である。前述したように、遊技機島1は、A側とB側の両側に背中合わせで2列に遊技機3が配置される。この際、A側とB側とで、遊技機3の設置位置が半ピッチずれており、遊技機島1の一方の側の隣接する遊技機3同士の間に、他方の側の遊技機3が位置する。
【0051】
足入れ空間7は、それぞれの遊技機3の下部において遊技機3側が足入れ側となる。すなわち、足入れ空間7は、遊技機3の下方であって、遊技機島1のA側からB側までの間に形成される。したがって、遊技者は、遊技機3の前面側から遊技機島1の他方の側まで延びる足入れ空間に足を入れることができる。このため、遊技者は足を延ばして足入れ空間7に足を入れることができる。
【0052】
ここで、複数の脚部27は、最下端(固定部19)においては、遊技機3の併設方向にほぼ垂直に配列される。一方、脚部27の上端部近傍は、足入れ側が開くようなハの字状に配列される。すなわち、脚部27は、遊技機3の併設方向に対して、所定の角度に配列される。したがって、足入れ空間7の区切り部は、床2に対して、床面に対する角度が互いに異なる複数の脚部27によって形成される。
【0053】
このように、足入れ空間7は、開口部側が広く、奥に行くにつれて徐々に幅が狭くなるように形成される。また、前述したように、足入れ空間7の最深部の上部には、隙間25が形成されるため、最深部のみ高さがやや低くなる。しかし、足入れ空間7の奥側は、膝などが入らず、足の先端が入るのみであるため、空間としては十分である。一方、開口部側は、遊技者の膝回りが挿入されるため、開口部側を広くすることで、十分な足入れ空間7を形成することができる。
【0054】
次に、遊技機島下部構造5の詳細について説明する。
図7は、脚部27と支持部13のみを組み立てた状態を示す図である。前述したように、複数の脚部27は、平面視において奥側に徐々に狭くなる形状(本実施例では略台形)の足入れ空間7が遊技機島1の両側に交互に向くように配置される。
【0055】
支持部13は、足入れ空間7の台形状の狭い側の上部に固定される。すなわち、足入れ空間7の台形状の狭い側の上部を塞ぐように支持部13が固定される。したがって、支持部13は、遊技機島1の両側に対して互いにずれた位置に配置される。
【0056】
図8は、
図7に対して柱21および梁部17を組み立てた状態を示す図である。柱21は、遊技機島上部構造6を支持するための部材である。柱21の下端近傍は、支持部13に固定される。柱21の上部には、前述した遊技機3の上部に配置される搬送路等が配置される。前述したように、支持部13は、遊技機島1の両側に対して互いにずれた位置に配置される。したがって、柱21も遊技機島1の両側に対して互いにずれた位置に配置される。
【0057】
また、支持部13上には板状の梁部17が固定される。梁部17は、隣り合う支持部13同士にまたがるように配置される。したがって、梁部17によって、隣り合う支持部13同士が接合される。ここで、支持部13は、ほぼ水平に設置される。したがって、支持部13上に梁部17を容易に固定することができる。
【0058】
梁部17は、遊技機島1のそれぞれの側の支持部13を連結する。すなわち、梁部17は、遊技機島1の両側に一対配置される。梁部17の上部は、略水平に形成される。また、梁部17の下部であって、支持部13との接合部以外の部位には切り欠き18が形成される。したがって、足入れ空間7の開口部を広げて、足入れスペースを確保することができる。
【0059】
図9は、
図8に対して板部材23と遊技機設置部15を配置した状態を示す図である。なお、
図9においては、柱21の図示を省略するが、柱21は、板部材23を貫通する。
【0060】
それぞれの梁部17の上には、遊技機設置部15がそれぞれ固定される。遊技機設置部15は、遊技機3が設置される部位である。遊技機設置部15は、梁部17から前面に張り出すように、支持部13とほぼ平行に、支持部13と対向するように配置される。したがって、前述したように支持部13と遊技機設置部15との間には隙間25が形成される。
【0061】
板部材23は、前述した一対の梁部17を接合するとともに、足入れ空間7の上部を塞ぐ。また、梁部17は、上部の遊技機3等を支持する。したがって、梁部17には上方から大きな力が付与される。したがって、梁部17が倒れるように変形する恐れがある。これに対し、それぞれの梁部17を板部材23で連結することで、梁部17の倒れこみを防止することができる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態によれば、足入れ空間7が、遊技機島1の一方の側から他方の側まで形成され、遊技機島1の中央部を仕切る仕切り部がない。このため、遊技者は足を伸ばすことができる。この際、遊技機島1の設置スペースを大きくする必要がない。
【0063】
また、複数の脚部27によって遊技機島上部構造6を支持し、足入れ空間7は、脚部27の床面に対する角度を変えることで形成することができる。このため、足入れ空間7の設計が容易である。すなわち、複数の脚部27を用いることで、設計の自由度が高い遊技機島下部構造5を得ることができる。
【0064】
また、足入れ空間7の最深部上方に配置される支持部と、遊技機設置部15との間に隙間25を形成することで、タバコの吸い殻の回収部等を形成することができる。この際、隙間25は、遊技機3の下部に隠れる位置に形成されるため、スペース効率が良い。
【0065】
また、遊技機3の配置が、遊技機島1の両側でずれた位置に配置されるため、支持部13と柱21が遊技機島1の両側でずれた位置に配置される。このため、遊技機島上部構造6を効率よく支持することができる。
【0066】
また、支持部13上に固定される梁部17が、板部材23によって連結されるため、梁部17の倒れこみを防止することができる。また、板部材23によって足入れ空間7の上方を塞ぐことができる。
【0067】
次に、第2の実施形態について説明する。
図10は、第2の実施形態の遊技機島1aを示す図であり、仕切り板9の一部を透視した図である。なお、以下の説明において、第1の実施形態に係る遊技機島1と同一の機能を奏する構成については、
図1〜
図9と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0068】
遊技機島1aは遊技機島1とほぼ同様であるが、遊技機島下部構造5aが異なる。遊技機島下部構造5aは、主に、脚部27、仕切り板9、端面板11、支持部13、梁部17、板部材23、遊技機設置部15等から構成される。
【0069】
足入れ空間7は、脚部27、仕切り板9、端面板11、板部材23等からなる。脚部27には、仕切り板9が固定される。すなわち、仕切り板9は、脚部27を覆うように配置される。隣り合う足入れ空間7は、仕切り板9によって仕切られる。また、足入れ空間7の開口側と反対側には、端面板11が設けられ、足入れ空間7が塞がれる。なお、端面板11は、遊技機3の前面とほぼ同一面の位置に形成される。
【0070】
なお、仕切り板9は脚部27の両側に固定され、脚部27が仕切り板9によって挟み込まれることが望ましい。このようにすることで、脚部27が隣り合う何れの足入れ空間7にも露出せず、足入れ空間7の内面を平滑にすることができる。
【0071】
ここで、仕切り板9は、最下端(固定部19)においては、隣り合う仕切り板9同士が略平行に、かつ、遊技機3の併設方向にほぼ垂直に形成される。一方、仕切り板9の上端部近傍は、開口部側が開くようなハの字状に形成される。すなわち、遊技機3の併設方向に対して、所定の角度に形成される。したがって、仕切り板9は、脚部27を覆うように配置され、各々の脚部27の角度に合わせるように下端から上端に向けて徐々に面方向が変化する曲面で構成される。なお、仕切り板9が所望の曲面になるように脚部27の取り付ける角度を設定しても良い。
【0072】
ここで、仕切り板9は、隣り合う足入れ空間7同士を仕切るのみであり、遊技機島上部構造6の支持は、脚部27が負担する。したがって、仕切り板9には、必要以上の剛性が不要である。このため、薄い板状の部材によって仕切り板9を構成することができる。このように、仕切り板9を薄い板状部材で構成することができるため、曲面からなる仕切り板9の設計や製造が容易である。また、仕切り板9が損傷した場合には、当該仕切り板9のみを容易に交換することができる。
【0073】
足入れ空間7は、それぞれの遊技機3の下部において遊技機3側に開口し、他方の側は端面板11で塞がれる。また、足入れ空間7同士が仕切り板9で仕切られる。このため、隣り合う足入れ空間7内の足が触れ合うことがない。また、足入れ空間7の最深部は端面板11で塞がれるため、遊技機島1aの反対側の遊技者の足が、前面側に露出することがない。
【0074】
次に、遊技機島下部構造5aの詳細について説明する。
図11は、脚部27、仕切り板9、端面板11、支持部13のみを組み立てた状態を示す図(一部の仕切り板9を透視した図)である。なお、以下の図においては、仕切り板9が脚部27の表裏に配置された2重構造である例を示すが、一方のみの側に配置してもよい。
【0075】
前述したように、仕切り板9は、平面視において奥側に徐々に狭くなる形状(本実施例では略台形)の足入れ空間7が遊技機島1aの両側に交互に開口するように配置される。また、足入れ空間7は、台形状の広い側が開口部となり、狭い側が端面板11で塞がれる。
【0076】
図12は、脚部27を挟み込む一対の仕切り板9に対し、一方の仕切り板9を外した状態を示す正面図である。仕切り板9の内部には、脚部27が配置される。また、仕切り板9の内部には、上方(遊技機3)から下方(床下)まで貫通する管体31が配置される。すなわち、仕切り板9の内面には脚部27および管体31を保持する保持部がリブによって形成される。
【0077】
管体31は、例えば蛇腹管である。管体31によって、遊技機3からの遊技媒体を床下に流すことができる。例えば、遊技機3で排出された遊技媒体は、管体31を介して床下に送られる。床下では、遊技媒体の搬送装置が設置され、遊技媒体が所定の場所に集められる。
【0078】
なお、この場合には板部材23に穴29(
図9)を設けることで、管体31を遊技機島上部構造6から床下まで配設することができる。
【0079】
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、隣り合う足入れ空間7が仕切り板9で仕切られるため、遊技者の脚が触れ合うことがない。この際、仕切り板9は、遊技機島上部構造6を支持するための剛性が不要であるため、設計および製造が容易であり、軽量な部材を適用することができる。
【0080】
また、仕切り板9の内部に管体31を配置することで、遊技媒体を床下に流すことができる。この際、管体31が足入れ空間7に露出しないため、足入れの邪魔になることがない。
【0081】
次に、第3の実施形態について説明する。
図13は、机40を示す斜視図である。なお、以下の説明において、第1、第2の実施形態と同一の機能を奏する構成については、
図1〜
図12と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0082】
机40は、机下部構造41と、仕切り板47等から構成される。机下部構造41は、前述した遊技機島下部構造5aとほぼ同様であるが、遊技機設置部15に代えて天板43が設けられる点で異なる。すなわち、机下部構造41は、主に、脚部27、支持部13、梁部17、板部材23、天板43等から構成される。
【0083】
なお、机下部構造41では、足入れ空間7が、脚部27、仕切り板9、端面板11等からなる例を示すが、仕切り板9はなくてもよい。すなわち、遊技機島下部構造5、5aと同様に、机下部構造41の足入れ空間7は、少なくとも棒状の複数の脚部27によって区切られればよい。以下、脚部27を挟み込んでそれぞれの脚部27を覆うように、一対の仕切り板9を設けた例について説明する。
【0084】
机40は、その両側にそれぞれ複数の着座席45が設けられる。すなわち、着座席45が、背中合わせで2列に配置される。したがって、利用者は、机40の両側にそれぞれ並んで座ることができる。
【0085】
また、机40の一方の側の隣接する着座席45同士の間に、机40の他方の側の着座席45が位置する。すなわち、平面視において、一方の側の隣接する着座席同士の間に、他方の側の着座席が位置し、それぞれの側の着座席45が互いにずれて配置される。
【0086】
天板43の下方には、机40の一方の側から机40の他方の側まで延びる足入れ空間7が、机40の両側の着座席45にそれぞれ形成される。足入れ空間7は、それぞれの着座席45において利用者側に開口し、他方の側は端面板11で塞がれる。すなわち、前述したように、足入れ空間7は、台形状の広い側が開口部となり、狭い側が端面板11で塞がれる。
【0087】
また、足入れ空間7同士が仕切り板9で仕切られる。このため、隣り合う足入れ空間7内の足が触れ合うことがない。また、足入れ空間7の最深部は端面板11で塞がれるため、机40の反対側の利用者の足が、前面側に露出することがない。
【0088】
また、仕切り板9によって脚部27を挟み込むことで、仕切り板9同士の間のスペースを利用することもできる。例えば、電源ケーブルやネットワークケーブルを天板43の上方から床下まで足入れ空間7に露出させずに配設することができる。
【0089】
前述した様に、脚部27の上方には、支持部13が接合される。また、支持部13上には、隣り合う支持部13同士をつなぐ梁部17が接合される。さらに、机40の両側それぞれの梁部17同士が、足入れ空間7の上部を塞ぐ板部材23(図示省略)で互いに接合される。
【0090】
また、梁部17の上部には、天板43が固定される。天板43は、支持部13とほぼ平行に机下部構造41の全体を覆うように配置される。したがって、支持部13と天板43との間には、当該支持部13が設置される側に開口する隙間25が形成される。
【0091】
なお、図示したように、各着座席45において、天板43の側面を利用者側に突出させてもよい。また、隙間25を形成せずに、脚部27の上部を直接天板43に接合してもよい。
【0092】
天板43の上部には、必要に応じて仕切り板47が設けられる。仕切り板47は、隣り合う着座席45同士および対向するそれぞれの着座席45同士を仕切るものである。このようにすることで、利用者は、互いの視線を感じることなく、仕切り板47で仕切られた空間をプライベート空間として利用することができる。
【0093】
なお、図示した例では、仕切り板47は、それぞれの着座席45に開口し、机40の両側にわたって、奥行き方向に幅が狭くなるように形成される。すなわち、平面視における仕切り板47の形態は、足入れ空間7の形態(
図6参照)と近似し、内部構造も他の実施例の脚部27に相当する棒状の部材が配置され、天板43に対して垂直に起立する。このようにすることで、机上の空間に対しても、机40の一方の側から机40の他方の側まで延びる十分な奥行きを確保することができる。
【0094】
なお、仕切り板47は、図示した形態には限られない。例えば、天板43の上部に、天板43の一方の側と他方の側との間の略中央を仕切る中央仕切りと、それぞれの側において、隣り合う使用者同士を仕切る側方仕切りを設けてもよい。この場合でも、足入れ空間は、一方の側から他方の側まで形成されるため、足元に広い空間を形成可能であるとともに、利用者の脚が触れ合うことがなく、スペース効率が高い。
【0095】
以上説明したように、第3の実施形態によれば、遊技機島に限られず、一般的な机40に対しても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0096】
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0097】
例えば、端面板11は、足入れ空間7の最深部を全て覆う必要は無く、一部だけを覆い、覆われていない部分は通風が可能となり、足入れ空間の過度な温度や湿度の上昇を防止できるようにしても良い。更に、端面板11を省略することを妨げない。
【0098】
また、遊技機島を、各遊技機ごとに下部構造および上部構造をユニット化して、ユニット化された下部構造および上部構造を組み立てることで、自由に遊技機の配置数を増減することもできる。同様に、机の着座席ごとにユニット化してもよい。