(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
鉛直方向に設けられた筒状であって、その外側面に沿って筒状包装材を下方へ向けて案内しつつ、筒の上方から投入された被包装物を、下端が閉塞された筒状包装材の内部に充填する製袋筒とを、備える縦型包装機であって、
前記製袋筒の外部であって中間部の側方に、筒状包装材を外側から内側へ向けて狭窄して狭窄部を形成する第1の狭窄手段を備え、
前記製袋筒は、側面の中間部に、前記第1の狭窄手段が外側から内側へ向けて通過する開口部が設けられ、
前記開口部よりも下方に、筒状包装材を前記製袋筒との間に挟持して筒状包装材を下方へと送る回転部を有する下側送り部を備え、
前記下側送り部は、前記回転部の回転を制御することで、筒状包装材を前記製袋筒の中間部において緩ませられるように設けられており、
被包装物が前記製袋筒の内部で前記狭窄部に接して、減速または一時停止するようにしてなることを特徴とする縦型包装機。
製袋筒の外周に帯状包装材を案内して、前記帯状包装材の両側縁部で接着して筒状包装材を形成し、製袋筒に被包装物を投入して筒状包装材の内部に被包装物を充填する包装方法であって、
筒状包装材を前記製袋筒の下端よりも下方で閉塞するシール工程と、
筒状包装材を緩ませる弛緩工程と、
前記シール工程で閉塞された筒状包装材の内面が接近するように、前記製袋筒の中間部で狭窄する狭窄工程と、
前記製袋筒の上方から、前記狭窄工程で形成された狭窄部まで被包装物を落下させる一次落下工程と、
前記一次落下工程で落下してきた被包装物を、前記狭窄部に接触させて減速または一時停止させる減速工程と、
前記狭窄部を開放して、前記減速工程で減速した被包装材を筒状包装材の下端へ落下させる二次落下工程と、
を含むことを特徴とする包装方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、以上のような縦型包装機は、被包装物を筒状包装材Ft内に充填するには、製袋筒101の上方から筒状包装材Ftの底部まで被包装物を落下させる必要がある。そのため、落下の際の衝撃により、被包装物の表面にひびが入ったり、あるいは変形する等して品質が低下する虞があった。
【0006】
本発明は以上の問題に鑑みて成されたものである。本発明の目的の一は、被包装物の品質を維持可能な包装機を提供することである。
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明の第1の縦型包装機は、鉛直方向に設けられた筒状であって、その外側面に沿って筒状包装材を下方へ向けて案内しつつ、筒の上方から投入された被包装物を、下端が閉塞された筒状包装材の内部に充填する製袋筒とを備える縦型包装機であって、製袋筒の外部であって中間部の側方に、筒状包装材を外側から内側へ向けて狭窄して狭窄部を形成する第1の狭窄手段を備え、製袋筒は側面の中間部に、第1の狭窄手段が外側から内側へ向けて通過する開口部が設けられ、
製袋筒の開口部よりも下方に、筒状包装材を製袋筒との間に挟持して筒状包装材を下方へと送る回転部を有する下側送り部を備え、下側送り部は、回転部の回転を制御することで、筒状包装材を製袋筒の中間部において緩ませられるように設けられており、被包装物が製袋筒の内部で狭窄部に接して、減速または一時停止するようにしてなることを特徴とする。
【0008】
以上の縦型包装機は、製袋筒の開口部で筒状包装材を狭窄することで、被包装物が製袋筒の内部を落下する際に、被包装物を筒状包装材の狭窄部に接触させて減速または一時停止することで、落下時の衝撃を小さくして、被包装物の破損等による品質の低下の虞を低減することができる。また、筒状包装材を間に介して被包装物を減速するため、被包装物および第1の狭窄手段との間で、表面の付着物等が互いに移ることがなく、衛生的に包装を行うことができる。
以上の縦型包装機によれば、第1の狭窄手段により筒状包装材を狭窄する前に、包装材送り部で筒状包装材を上方へ向けて送ることで、筒状包装材を緩ませて、第1の狭窄部により狭窄するための余裕を持たせることができる。
【0009】
また、本発明の第2の縦型包装機は、第1の狭窄手段は、筒状包装材に当接して押圧する押圧部と、押圧部を筒状包装材に接近する方向と離間する方向とに移動させる動力部と、を設けていることを特徴とする。
【0010】
以上の縦型包装機は、押圧部により包装材を狭窄して被包装物を減速することができる。
【0011】
さらに、本発明の第3の縦型包装機は、第1の狭窄手段は、被包装物が製袋筒内部を下方へ通過する際に、被包装物により筒状包装材と共に外側に向けて押し出され、被包装物の通過後に、再び包装材を狭窄するように設けられてなることを特徴とする。
【0012】
以上の縦型包装機は、被包装物により包装手段が外側へ押し出されることで、被包装物を減速しながらも、被包装物の通過後には再び包装材を狭窄する状態に戻るため、被包装物が通過すると同時に、次の被包装物を減速する準備をすることができる。
【0015】
さらにまた、本発明の第5の縦型包装機は、製袋筒の開口部よりも上方に、筒状包装材を製袋筒との間に挟持して筒状包装材を下方へと送る回転部を有する上側送り部を備え、下側送り部は、回転部を停止させることで、筒状包装材を下側送り部の回転部の位置で静止させ、上側送り部は、回転部を回転させることで、筒状包装材を製袋筒の中間部で緩ませられるように設けられてなることを特徴とする。
【0016】
以上の縦型包装機によれば、狭窄部により筒状包装材を狭窄する前に、下側送り部を停止させ、上側送り部により筒状包装材を下方へ向けて送ることで、筒状包装材を緩ませて、狭窄部により狭窄するための余裕を持たせることができる。さらに、下側送り部は、筒状包装材を緩ませる際に停止させることで、筒状包装材を制止させるためのストッパ部としても機能し、筒状包装材を上側送り部と下側送り部との間で緩んだ状態に保つことができる。
【0017】
さらにまた、本発明の第6の縦型包装機は、製袋筒に帯状包装材が供給され、製袋筒の外側面で、帯状包装材の両側縁部を接着して筒状包装材を形成する縦シーラと、縦シーラと製袋筒との間、または縦シーラの外側の側面のいずれかまたは両方に、その側面部に帯状包装材の側縁部を当接するシールガイドと、を備えることを特徴とする。
【0018】
以上の縦型包装機はシールガイドに帯状包装材の側縁部を当接することで、包装材送り部で筒状包装材を上方へ送った際に、緩められた筒状包装材が縦シーラに接触しないようにすることができる。
【0019】
さらにまた、本発明の第7の縦型包装機は、製袋筒の側方かつ筒状包装材の外側であって、開口部に接近して覆うガイドを備え、ガイドは、中間部に第1の狭窄手段を通過させる窓部を備えることを特徴とする。
【0020】
以上の縦型包装機は、開口部をガイドで覆い、被包装物が開口部から飛び出そうとして開口部の縁部に接触するのを効果的に阻止している。
【0021】
さらにまた、本発明の第8の縦型包装機は、開口部の側面に、第2の狭窄手段を備えることを特徴とする。
【0022】
以上の縦型包装機は、開口部の側面に複数配置された狭窄手段により、段階的に被包装物の落下速度を減速することができ、落下時の衝撃による被包装物の品質の低下の虞を、効果的に低減することができる。
【0023】
さらにまた、本発明の第9の縦型包装機は、製袋筒の下方に、第3の狭窄手段を備えることを特徴とする。
【0024】
以上の縦型包装機は、製袋筒の下方でもさらに被包装物の落下速度を減速することができ、落下時の衝撃による被包装物の品質の低下の虞を、効果的に低減することができる。
【0025】
さらにまた、本発明の第10の縦型包装機は、製袋筒の下方に、その上面に衝撃吸収材を有し、筒状包装材を狭窄する衝撃吸収手段を備えることを特徴とする。
【0026】
以上の縦型包装機は、狭窄部により減速した被包装物を、さらに衝撃吸収手段の上面の衝撃吸収材に落下させることで、被包装物の落下時の衝撃を吸収させることができる。これにより、被包装物の落下時の衝撃による被包装物や筒状包装材の破損の虞を低減することができる。
【0027】
さらにまた、本発明の第11の包装方法は、製袋筒の外周に帯状包装材を案内して、帯状包装材の両側縁部で接着して筒状包装材を形成し、製袋筒に被包装物を投入して筒状包装材の内部に被包装物を充填する包装方法であって、筒状包装材を製袋筒の下端よりも下方で閉塞するシール工程と、シール工程で閉塞された筒状包装材の内面が接近するように、中間部で狭窄する狭窄工程と、製袋筒の上方から、狭窄工程で形成された狭窄部まで被包装物を落下させる一次落下工程と、一次落下工程で落下してきた被包装物を、狭窄部に接触させて減速または一時停止させる減速工程と、狭窄部を開放して、減速工程で減速した被包装材を筒状包装材の下端へ落下させる二次落下工程と
を含み、
さらに、シール工程と、狭窄工程との間に、筒状包装材を上方へ送り戻して、筒状包装材を緩ませる弛緩工程を含むことを特徴とする。
【0028】
以上の包装方法は、減速工程により、筒状包装材の狭窄部で被包装物を減速させることで、被包装物が筒状包装材の下端へ落下する際の衝撃を小さくし、落下の衝撃による被包装物の品質が低下する虞を低減することができる。
【0030】
以上の方法は、減速工程で筒状包装材を狭窄する前に、弛緩工程により筒状包装材を上方へ送り戻して緩ませることで、筒状包装材に狭窄するための余裕をつくり、狭窄工程時に筒状包装材が破損する虞を低減することができる。
【0031】
さらにまた、本発明の第13の包装方法は、弛緩工程は、筒状包装材を上側に送ることで筒状包装材を緩ませることを特徴とする。
【0032】
以上の包装方法は、上側に筒状包装材を送り、筒状包装材が緩んだ状態にすることができる。
【0033】
さらにまた、本発明の第14の包装方法は、弛緩工程は、筒状包装材を下側に送ることで筒状包装材を緩ませることを特徴とする。
【0034】
以上の包装方法は、下側から筒状包装材を上に送り、簡単に筒状包装材が緩んだ状態にすることができる。さらに、上側からも筒状包装材を下に送ることで、効率よく筒状包装材が緩んだ状態にすることができる。
【0035】
さらにまた、本発明の第15の包装方法は、製袋筒は開口部より上方に上側送り部と、開口部より下方の下側送り部とを備え、弛緩工程は、下側送り部を停止させつつ、上側送り部を筒状包装材が下方へ送ることを特徴とする。
【0036】
以上の包装方法は、下側送り部を停止させつつ、上側送り部により筒状包装材を下方に送ることで、下側送り部をストッパ部として機能させ、上側送り部により緩ませた筒状包装材を緩んだ状態に保つことができる。
【0037】
さらにまた、本発明の第16の包装方法は、二次落下工程により落下する被包装物を、衝撃吸収手段により受け止めてから筒状包装材の下端へ被包装物を落下させる、衝撃吸収工程を含むことを特徴とする。
【0038】
以上の包装方法は、減速工程で減速した被包装物をさらに衝撃吸収工程で衝撃吸収手段により受け止めることで、被包装物の落下時の衝撃を吸収し、被包装物の落下時の衝撃による被包装物や筒状包装材が破損する虞を効果的に低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための縦型包装機を例示するものであって、本発明は以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部品を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0041】
なお、本明細書および特許請求の範囲において、ピロー包装あるいはピロー状包装体とは、1枚の帯状包装材を両側縁部で縦方向に接着して筒状包装材を形成し、さらに筒状包装材を横切る方向に前後2箇所で接着した三方包装に加えて、2枚の帯状包装材の幅方向の対向する側縁部を互いに縦方向に接着し筒状包装材を形成し、さらに筒状包装材を横切る方向に前後2箇所で接着した四方包装、あるいは1枚の帯状包装材を幅方向の両外縁部が接するように中間部で折曲し、両外縁部を接着して筒状包装材を形成し、さらにこの接着部に対向した折曲部を接着して、筒状包装材を横切る方向に前後2箇所で接着した四方包装、または以上のような三方包装および四方包装の一部を留具により狭窄し、巾着状に形成した包装等を含んだ広い意味で使用している。
【0042】
また、本明細書および特許請求の範囲において、「水平」あるいは「鉛直」という言葉を使用しているが、これらは完全に水平または鉛直であることに特定せず、水平または鉛直から僅かに傾斜した状態を含む意味で使用している。
(実施形態1)
【0043】
図1は実施形態1の縦型包装機の主要部を示す模式斜視図である。また、
図2は
図1の分解模式斜視図である。
図3Aは
図1のIIIA−IIIA線における断面図である。
図4は
図1の縦型包装機の動作図である。
図1に示す縦型包装機は、帯状包装材Fwの両側縁部を接近させるように案内するフォーマー2と、フォーマー2によって案内された帯状包装材Fwをその外側面に配置する製袋筒1と、帯状包装材Fwの両側縁部を縦シール領域44で接着して筒状包装材Ftを形成する縦シーラ4と、筒状包装材Ftを横切る方向に横シール領域45で接着してピロー状包装体を形成する横シーラ5と、筒状包装材Ftを製袋筒1の中間部で狭窄する狭窄手段である押圧装置20と、筒状包装材Ftを下方へと送る包装材送り部3と、ピロー状包装体の一部を挟持する留具を装着する留具装着部6とを備えている。
【0044】
図1に示す縦型包装機は、帯状包装材Fwを製袋筒1の周囲に巻き付けて縦シーラ4で両側縁部で接着して筒状包装材Ftを形成し、さらに筒状包装材Ftを横切る方向に横シーラ5により下端部で接着し、この筒状包装材Ftの下端部の横シール領域45を底部として、内部に被包装物を充填する。図の縦型包装機は製袋筒1に被包装物を投入することで、筒状包装材Ftを形成しつつ、この筒状包装材Ftの内部に被包装物を充填することができる。ここで、帯状包装材Fwとは、縦シーラ4により両側縁部を接着して筒状包装材Ftを形成する前のシート状の包装材である。また、筒状包装材Ftは、この帯状包装材Fwの両外側縁部を縦シーラ4により接着して筒状に形成した状態の包装材である。以上のように、帯状包装材Fwは製袋筒1の周囲に巻き付けられた状態で縦シーラ4により接着されて筒状包装材Ftに形成される。すなわち、帯状包装材Fwおよび筒状包装材Ftとは縦シーラ4を境として、それぞれ別々の形状をした同一の包装材である。
(製袋筒1)
【0045】
図1に示す製袋筒1は、円筒状の部材である。図の製袋筒1は長手方向が鉛直方向に向けて設けられている。図の製袋筒1は、フォーマー2を介して外周に帯状包装材Fwを案内する。図に示す帯状包装材Fwは、可撓性を有し、熱により接着することができるシート状の部材である。例えば帯状包装材Fwはプラスチックフィルムを利用することができる。製袋筒1の上端部には投入口16が設けられている。図の製袋筒1は、その外周に帯状包装材Fwを巻き付けて筒状包装材Ftに形成しつつ、投入口16に被包装物が投入されることで、筒状包装材Ftの内部に被包装物を充填する。
図2は、
図1の製袋筒1の外周の一部を覆うガイド11を取り外した分解模式斜視図である。
図2に示す製袋筒1は、側面部の中間部に、互いに対向する二つの開口部10が設けられている。この開口部10は、
図1に示すようにガイド11が隣接して覆っている。
【0046】
ただ、製袋筒1の形状は円筒形に特定されず、内部に投入される被包装物の形態に応じて、外周形状を多角形状等とすることもできる。
(ガイド11)
【0047】
図1に示すガイド11は、製袋筒1の側面に設けられた開口部10を覆っている。
図3Aの断面図に示すように、ガイド11は製袋筒1の外側面に接近しながらも、製袋筒1から僅かに離間している。
図3Aに示すように、ガイド11と製袋筒1との間には帯状包装材Fwが通過する。ガイド11は、製袋筒1には直接連結されておらず、図示しないが縦型包装機を構成するフレーム等の部材に連結して固定されており、製袋筒1との相対的な位置を特定している。図のガイド11は、製袋筒1の内部を通過する被包装物が、開口部10から外側へ出ようとして開口部10の縁部に接触して破損や変形をしたり、製袋筒1と筒状包装材Ftとの間に脱落するのを防止している。図に示すガイド11は、中間部に筒状包装材を狭窄する手段である押圧部20Aを通過させるための窓部12を設けている。
図1に示す窓部12は、スリット状にしている。この窓部12の形状は、通過する押圧部20Aの形状に合わせて変更することができる。
【0048】
ただ、このガイド11は必ずしも必須ではなく、例えば被包装物が開口部10の縁部に接触しても破損や変形しない程度の強度のある被包装物を包装する場合や、あるいは開口部10の縁部をゴム材等の緩衝材で覆うなどして被包装物の破損を防止できる場合等においては、ガイド11を省略してもよい。
(押圧装置20)
【0049】
図1に示す押圧装置20は、製袋筒1の開口部10の部分で筒状包装材Ftを両側から狭窄する装置である。図の押圧装置20は、筒状包装材Ftを狭窄するための狭窄手段として利用される。図の押圧装置20は、製袋筒1の両側の開口部10で筒状包装材Ftを狭窄できるように、製袋筒1を軸として対向した位置にそれぞれ設けられている。図に示す押圧装置20は、筒状包装材Ftの外面に当接して内側へ向けて押圧する押圧部20Aと、この押圧部20Aを筒状包装材Ftに接触する方向と離間する方向とに動作させる動力部20Bとを設けている。図に示す押圧部20Aは水平姿勢のロッド状に形成されている。押圧部20Aを水平姿勢のロッド状とすることで、筒状包装材との接触面を広くして後述する狭窄部40の領域を広くしている。ただ、押圧部20Aの形状はロッド状に特定されず、被包装物の形状などに合わせて変更することができる。例えば、直方体状としたり球形状等とすることができる。図の押圧装置20は、この押圧部20Aがガイド11に設けられた窓部12を通過して、筒状包装材Ftを内部へむけて押圧する。図の押圧装置20の動力部20Bはエアシリンダーを用いている。ただ、押圧装置20の動力部20Bはこれに特定されず、モーターなどの電力駆動としてもよい。
【0050】
この縦型包装機は、この押圧装置20で筒状包装材Ftを狭窄することで、
図4Cの断面図に示すように、製袋筒1の開口部10の縁部と、この押圧部20Aと当接部との間に、筒状包装材Ftの内径を狭くした狭窄部40を形成する。狭窄部40は、開口部10の縁部から押圧部20Aの当接部までの間が斜面状に形成されている。この筒状包装材Ftの狭窄部40に、被包装物Pが接触したり挟持されることで、被包装物Pの落下速度を減速することができる。この狭窄部40の斜面状に形成された部位は、被包装物Pの鉛直方向成分の力を効率的に吸収することができる。さらに、筒状包装材Ftは、可撓性を有するシートであるため、被包装物Pとの接触時に撓むことで、被包装物Pの鉛直方向成分の力をより効率的に吸収することができる。これにより、図の縦型包装機は、被包装物Pの落下時の衝撃によるひび割れや変形を防止し、被包装物Pの品質が低下する虞を低減している。
【0051】
また、図に示す押圧装置20は、押圧部20A上に被包装物Pを一時的に保持する。筒状包装材Ftの狭窄部40で被包装物Pを減速しつつ、押圧部20Aで被包装物Pを受け止めることで、筒状包装材Ftの底部に落下する際の速度をさらに低下させることができる。さらに、押圧部20Aで被包装物Pを受け止める際にも、筒状包装材Ftの狭窄部40で減速しているため、受け止めた時の衝撃を小さくし、被包装物Pの損傷を防止することができる。ただ、押圧部20A上に被包装物Pを保持することは必ずしも必須ではない。押圧部20Aにより一時的に保持しなくとも、狭窄部40で被包装物Pの落下速度は減速することができるからである。
(包装材送り部3)
【0052】
図1に示す包装材送り部3は、製袋筒1の外側であって、下端部に隣接して設けられている。図の包装材送り部3は、筒状包装材Ftに当接して回転する回転部3Aと、この回転部3Aを回転させるための動力部3Bとを備えている。図に示す包装材送り部3の回転部3Aは、筒状包装材Ftを製袋筒1との間に挟持している。図の包装材送り部3の回転部3Aが回転することで、筒状包装材Ftは上下方向へ向けて送られる。図の包装材送り部3の動力部3Bは、筒状包装材Ftが下方へと向けて送られる順方向回転と、筒状包装材Ftが上方へと向けて送られる逆方向回転と、に切り換えることができる。この動力部3Bは例えばモーターを利用することができる。図の包装材送り部3は、筒状包装材Ftを形成する際などには、順方向回転で筒状包装材Ftを下方へ向けて送る。また、図の包装材送り部3は、押圧装置20が筒状包装材Ftを狭窄する際には、押圧装置20で狭窄する前に予め逆方向回転によって筒状包装材Ftを上方へ向けて送ることで、筒状包装材Ftを緩ませて筒状包装材Ftに押圧装置20で狭窄するための余裕を設けることができる。このように筒状包装材Ftに余裕を持たせることで、狭窄した際に筒状包装材Ftに加わる負荷を小さくし、筒状包装材Ftが破れる虞を低減している。
【0053】
ただ、包装材送り部3の様態は以上に特定されない。例えば、二つ以上の回転部3Aを上下方向に並べて配置することもできる。また、上下に並べられた回転部3Aを、それぞれ順方向回転用と逆方向回転用とに割り当て、二つの回転部のうち何れかを回転させることで、筒状包装材Ftを上方あるいは下方へと送る様態としてもよい。また、後述する実施形態2のように、開口部の上下位置にそれぞれ包装材送り部3を設ける様態とすることもできる。
【0054】
また包装材送り部3の形状も、
図1に示すようなローラー状の形状に特定されない。上下方向に回転可能なベルト状の回転部を配置し、このベルトの表面を筒状包装材に当接させて回転させることで筒状包装材を送ることもできる。回転部をベルト状にすることで、筒状包装材との接触面を広くして、効率的に筒状包装材を送ることができる。また、ベルトの表面に無数の小口径の穴部を設け、さらにこの穴部からベルトの表出面から内側面に向けて外気を吸入することで、筒状包装材をベルトの表面に吸着させることのできる真空ベルトを利用してもよい。このように筒状包装材を吸着させることで、さらに効率的に筒状包装材を送ることができる。なお、以上の包装材送り部は一例であり、その他の公知の手段を利用することができるのは言うまでも無い。
(縦シーラ4)
【0055】
図1に示す縦型包装機は、製袋筒1の外側面部に帯状包装材Fwの両側縁部を互いに接着して筒状包装材Ftを形成する縦シーラ4を設けている。
図3Aに、
図1に示す縦型包装機のIIIA−IIIA線における概略断面図を示す。図の縦シーラ4は、帯状包装材Fwの両側縁部を接近させて熱シールする一対のシールブロックを備えている。
図3Aの縦シーラ4は、縦シールブロック4bと、この縦シールブロック4bに対向したヒーター付き縦シールブロック4aとを備えている。図の縦シーラ4は、この縦シールブロック4bと、ヒーター付き縦シールブロック4aとで帯状包装材Fwの両側縁部を接着し、
図1に示すような筒状包装材Ftを形成している。
図1の筒状包装材Ftは縦シーラ4で接着することで、帯状包装材Fwの両側縁部に熱シールされた領域である縦シール領域44を設けている。図の縦シーラ4は、ヒーター付き縦シールブロック4aと製袋筒1との間にシールガイド14を設けている。図のシールガイド14は板状材である。図のシールガイド14は、包装材送り部3が逆方向回転させて筒状包装材Ftを緩ませた際に、緩んだ縦シール領域44がヒーター付き縦シールブロック4aに接触してヒーターの熱で溶けるのを阻止している。
【0056】
なお、以上の縦シーラ4のヒーターを設けるシールブロックは、
図3Aにおける右側としているが、ヒーターは左右のシールブロックの内、いずれに設けてもよいのは言うまでも無い。ただ、シールガイド14は、ヒーター付き縦シールブロック4aと筒状包装材Ftの縦シール領域44が接触するのを防ぐために、ヒーターを設けたシールブロック側に設ける必要がある。
【0057】
また、
図3Aに示すシールガイド14は製袋筒1とヒーター付き縦シールブロック4aとの間に設けられているが、
図3Bの縦型包装機の変形例に示すように、ヒーター付き縦シールブロック4aよりも、外側にも配置することができる。
図3Bに示す縦型包装機は、製袋筒1とヒーター付き縦シールブロック4aとの間に位置する内側シールガイド54を設けている。さらに、図の縦型包装機はヒーター付き縦シールブロック4aの外側にも外側シールガイド55を備えている。このような構造は、筒状包装材の縦シール領域44がヒーター付き縦シールブロック4aに接触するのを有効的に阻止することができる。図に示す外側シールガイド55は、ヒーター付き縦シールブロック4aよりも外側に位置する帯状包装材Fwの両側縁部、すなわち筒状包装材の縦シール領域44をその側面に当接することで、縦シール領域44が不意にヒーター付き縦シールブロック4aに接触しないようにしている。
【0058】
さらに、
図3Aおよび
図3Bに示す縦シーラ4は、ヒーター付き縦シールブロック4aと縦シールブロック4bとが、互いに接近して帯状包装材Fwの両側縁部を接着するように矢印が図示されているが、必ずしも両方のシールブロックが動く必要は無い。縦シーラは、ヒーター付き縦シールブロックと縦シールブロックの何れか一方を移動可能に設け、他方を固定した状態とすることもできる。帯状包装材Fwの両側縁部を接着して筒状包装材Ftを形成できるのであれば、ヒーター付き縦シールブロックと縦シールブロックの何れか一方が固定されていてもよい。これにより、縦シーラを動かすための機構を一部省略し、縦シーラの構造を簡単にすることができる。
(横シーラ5)
【0059】
図1に示す縦型包装機は、製袋筒1の下方に、筒状包装材Ftを横切る方向に接着してピロー状包装体を形成する横シーラ5を設けている。図の横シーラ5は筒状包装材Ftを両側から狭着して熱シールする二対のシールブロックを上下方向に備えている。図の横シーラ5は、上側ヒーターブロック5aと、上側ヒーターブロック5aに対向した位置に上側シールブロック5bとを有する。また、図の横シーラ5は、上側ヒーターブロック5aの下方に下側ヒーターブロック5xを有する。さらに、下側ヒーターブロック5xに対向した位置に下側シールブロック5yを有する。さらに、図の横シーラ5は、上側シールブロック5bと下側シールブロック5yとの間に、カッター35を有している。図の横シーラ5はシールブロックがそれぞれ水平姿勢で設けられており、筒状包装材Ftを両側から横切る方向に狭着する。図の横シーラ5はピロー状包装体の上端を閉塞する上側の横シール領域と、筒状包装材Ftの下端を閉塞する下側の横シール領域45とを形成すると同時に、上側の横シール領域と下側の横シール領域45との間をカッター35で切断し、ピロー状包装体を筒状包装材Ftから切り離すことができる。
【0060】
なお、
図1に示す横シーラ5は、図の手前側にヒーターを配置しているが、ヒーターは
図1の手前側と奥側のいずれの側に設けてもよい。また、
図1のカッター35は上側シールブロック5bと下側シールブロック5yとの間に設けているが、上側ヒーターブロック5aと下側ヒーターブロック5xとの間に配置してもよい。
(フォーマー2)
【0061】
図1の縦型包装機は、製袋筒1の上端部を覆うフォーマー2を設けている。図の製袋筒1に供給される帯状包装材Fwは、このフォーマー2により製袋筒1の周囲を覆うように案内される。図の帯状包装材Fwは、このフォーマー2に沿って移動することで、両側縁部が互いに接近するように湾曲される。
(留具装着部6)
【0062】
図1の縦型包装機は、横シーラ5の下方位置に、水平方向に走査する留具装着部6を設けている。図の留具装着部6は、横シーラ5でピロー状包装体が切り離されると同時に、横シール領域45の方向と平行方向に走査して、ピロー状包装体の上部を挟持して留具を装着する。この留具を取り付けることでピロー状包装体を巾着形状にできる。この留具は例えば、プラスチック板やテープ等を利用することができる。ただ、この留具装着部6は省略してもよい。また、
図1においては留具装着部6は製袋筒1の左側に配置されているが、この留具装着部6は製袋筒1の左右の何れの位置に配置してもよい。
(包装方法)
【0063】
以上の縦型包装機による包装方法を、
図4A〜Dに示す模式動作図を用いて説明をする。以上の縦型包装機による包装方法は、シール工程と、弛緩工程と、狭窄工程と、一次落下工程と、減速工程および二次落下工程とを含む。
(シール工程)
【0064】
まず、シール工程で、縦型包装機は
図4Aに示すように、包装材送り部3が順方向回転することで製袋筒1の上方から送られてきた筒状包装材Ftを定位置で停止させ、下端を横シール領域45により閉塞する。
(弛緩工程)
【0065】
次に、シール工程により下端が横シール領域45で閉塞された筒状包装材Ftを、弛緩工程により
図4Bに示すように、包装材送り部3を逆方向回転させることで、上方へ向けて巻き戻す。これにより筒状包装材Ftは、包装材送り部3よりも上方部が緩んだ状態になる。この工程によれば、次の狭窄工程で筒状包装材Ftを狭窄する前に、筒状包装材Ftに狭窄するための余裕を持たせることができ、狭窄時に筒状包装材Ftに加わる負荷を小さくし、筒状包装材Ftが破損する虞を低減することができる。
(狭窄工程)
【0066】
次に、
図4Cに示すように、弛緩工程で巻き戻された筒状包装材Ftを、製袋筒1の中間部で押圧装置20の押圧部20Aによって狭窄して、狭窄部40を形成する。
(一次落下工程)
【0067】
さらに、
図4Cに示すように狭窄工程で筒状包装材Ftを狭窄した後、製袋筒1の上部の投入口16から被包装物Pを投入して、狭窄部40まで被包装物Pを一次落下させる。
(減速工程)
【0068】
さらにまた、
図4Cに示すように一次落下工程で狭窄部40に一次落下した被包装物Pを、狭窄部40で接触および保持することで、減速ないし一時停止する。この工程によれば、被包装物Pの落下速度を減速し、落下時に被包装物Pに加わる衝撃を小さくし、被包装物Pが落下の衝撃により破損や変形をする虞を低減することができる。
(二次落下工程)
【0069】
最後に、
図4Dに示すように減速工程で被包装物Pを減速した後、押圧部20Aを筒状包装材Ftから離間させる。これにより、筒状包装材Ftの狭窄部40が開放され、狭窄部40で減速ないし停止していた被包装物Pが下方へと二次落下する。図の被包装物Pは、筒状包装材Ftの下端部の横シール領域45まで落下する。
【0070】
以上の工程の後に、包装材送り部3が順方向回転して、筒状包装材Ftを下方へ向けて所定の位置まで送る。さらに、下方へ送られた筒状包装材Ftは被包装物Pよりも上部で横シール領域により接着されてピロー状包装体を形成しつつ、ピロー状包装体を筒状包装体Ftから切り離す。これにより、ピロー状包装体の内部に被包装物Pを封入しつつ、同時に次に投入される被包装物Pを包装するためのシール工程を行うことができる。
【0071】
以上のように、実施形態1の縦型包装機は、製袋筒1の鉛直方向の中間部に設けられた開口部10で、押圧装置20により筒状包装材Ftを狭窄し、この狭窄部40で製袋筒1の内部を通過する被包装物Pを減速または停止することで、被包装物Pの落下時の衝撃を減少して、被包装物Pがひび割れや変形して品質が低下する虞を効果的に低減している。また、図の製袋筒1は側面部に開口部10を設けるのみで、複雑な機械的構造を有していないため製袋筒1の保守を容易としている。さらに、押圧部20Aは直接的に被包装物Pに接触して減速するのではなく、狭窄した筒状包装材Ftの内面を被包装物Pに接触させて被包装物Pを減速するため、例えば表面が水分や粉状体等の被覆物で覆われる被包装物を包装する場合においても、被包装物Pの被覆物が押圧部20Aに付着することがない。そのため、以上の縦型包装機は、長時間の連続した稼働時においても、衛生的に包装を行うことができる。また、このように押圧部20Aに被覆物が付着しないようにする構造は、押圧部20Aの保守性にも優れた効果を奏している。さらに、外部から浮遊してきた埃等の微物が押圧部20Aに付着しても、押圧部20Aは被包装物Pに接触しないため、衛生的な包装をすることができる。
【0072】
以上、実施形態1の縦型包装機の説明をした。以下に、実施形態1とは別の実施形態2〜7についての説明をする。なお、実施形態1の縦型包装機と同一または同質の部材については詳細な説明を省略する。
(実施形態2)
【0073】
図5に、実施形態2の縦型包装機の斜視図を示す。図の縦型包装機は、製袋筒1の中間部に設けられた二つの開口部10の上方側と下方側に、包装材送り部をそれぞれ設けている。包装材送り部は、開口部より上方側に設けられた上側送り部30と、開口部より下方側に設けられた下側送り部31とを含む。
【0074】
図の上側送り部30は、上側回転部30Aと上側動力部30Bとからなる。上側回転部30Aは帯状包装材Fwを製袋筒1との間に挟持している。上側動力部30Bは上側回転部30Aに連結されている。図の上側送り部30は、上側動力部30Bにより上側回転部30Aを正方向回転させることで、帯状包装材Fwを下方へと送る。
【0075】
また、図の下側送り部31は、下側回転部31Aと下側動力部31Bとからなる。下側回転部31Aは筒状包装材Ftを製袋筒1との間に挟持している。下側動力部31Bは下側回転部31Aに連結されている。図の下側送り部31は、下側動力部31Bにより下側回転部31Aが正方向回転させることで筒状包装材Ftを下方へと送る。
【0076】
以下に、以上の実施形態2の縦型包装機による包装方法を
図6A〜Dに示す模式動作図を用いて説明をする。以上の縦型包装機による包装方法は、シール工程と、弛緩工程と、狭窄工程と、一次落下工程と、減速工程および二次落下工程とを含む。
(シール工程)
【0077】
まず、シール工程で、縦型包装機は
図6Aに示すように、下側送り部31および上側送り部30が回転することで製袋筒1の上方から送られてきた筒状包装材Ftを定位置で停止させ、下端を横シール領域45により閉塞する。
(弛緩工程)
【0078】
次に、シール工程により下端が横シール領域45で閉塞された筒状包装材Ftを、弛緩工程で
図6Bに示すように、下側方送り部を停止させた状態で、上側送り部30を正方向回転させることで、外部から包装材を製袋筒1に供給する。これにより、筒状包装材Ftは、上側送り部30と下側送り部31との間で緩んだ状態になる。この工程によれば、次の減速工程で筒状包装材Ftを狭窄する前に、筒状包装材Ftに狭窄するための余裕を持たせることができ、狭窄時に筒状包装材Ftに加わる負荷を小さくし、筒状包装材Ftが破損する虞を低減することができる。
(狭窄工程)
【0079】
次に、
図6Cに示すように、弛緩工程で緩んだ状態の筒状包装材Ftを、製袋筒1の中間部で押圧装置20の押圧部20Aによって狭窄して、狭窄部40を形成する。
(一次落下工程)
【0080】
さらに、
図6Cに示すように狭窄工程で筒状包装材Ftを狭窄した後、製袋筒1の上部の投入口16から被包装物Pを投入して、狭窄部40まで被包装物Pを一次落下させる。
(減速工程)
【0081】
さらにまた、
図6Cに示すように一次落下工程で狭窄部40に一次落下した被包装物Pを、狭窄部40で接触および保持することで、減速ないし一時停止する。この工程によれば、被包装物Pの落下速度を減速し、落下時に被包装物Pに加わる衝撃を小さくし、被包装物Pが落下の衝撃により破損や変形をする虞を低減することができる。
(二次落下工程)
【0082】
最後に、
図6Dに示すように減速工程で被包装物Pを減速した後、押圧部20Aを筒状包装材Ftから離間させる。これにより、筒状包装材Ftの狭窄部40が開放され、狭窄部40で減速ないし停止していた被包装物Pが下方へと二次落下する。図の被包装物Pは、筒状包装材Ftの下端部の横シール領域45まで落下する。
【0083】
以上の工程の後に、上側送り部30および下側送り部31が回転して、筒状包装材Ftを下方へ向けて所定の位置まで送る。さらに、下方へ送られた筒状包装材Ftは被包装物Pよりも上部で横シール領域により接着されてピロー状包装体を形成しつつ、ピロー状包装体を筒状包装体Ftから切り離す。これにより、ピロー状包装体の内部に被包装物Pを封入しつつ、同時に次に投入される被包装物Pを包装するためのシール工程を行うことができる。
【0084】
以上、実施形態2の縦型包装機の説明をした。以上の縦型包装機は、上側送り部30と下側送り部31とがそれぞれ、一定方向の回転のみで、筒状包装材Ftを下方へ送ることと、弛緩工程で筒状包装材Ftを緩ませることができる。以上の上側送り部30と下側送り部31の回転方向をそれぞれ切り換える必要が無いため、筒状包装材Ftを下方へと効率よく送ることができる。また、下側送り部31の回転部31Aは停止中に、筒状包装材Ftが移動しないようにするためのストッパ部としても機能し、筒状包装材Ftを緩んだ状態に保つことができる。
【0085】
ただ、
図5および
図6には、上側送り部30および下側送り部31は、それぞれ筒状包装材Ftを下方へと送る方向にしか回転方向を図示していないが、筒状包装材Ftの位置を調整するため等のために図示した回転方向とは逆方向にも回転するように設けることができることは言うまでもない。
【0086】
なお、実施形態2の縦型包装機およびその包装方法について説明をしたが、実施形態2のように製袋筒1の開口部10の上下位置にそれぞれ包装材送り部を設けながらも、弛緩工程で上側送り部30を停止させ、下側送り部31を逆回転させて筒状包装材Ftを上側に送って筒状包装材Ftを緩めてもよい。これにより、上側送り部30は筒状包装材Ftが必要以上に上方へと移動しないようにするためのストッパ部としても利用することができる。
【0087】
また、弛緩工程で上側送り部30を筒状包装材Ftを下側に送るように回転させつつ、下側送り部31を実施形態1のように逆回転させて筒状包装材Ftを送り戻してもよい。開口部11の上側および下側から筒状包装材Ftを開口部11へ向けて送ることで、効率よく筒状包装材Ftを緩ませることができる。
【0088】
あるいは、実施形態1と実施形態2の包装方法を一つの縦型包装機で切り替え可能にしてもよい。
【0089】
以上、実施形態1および2の縦型包装機の説明をした。ただ、以上の縦型包装機は、筒状包装材Ftを狭窄するための狭窄手段を、押圧部20Aと押圧部20Aを稼動させるための動力部20Bからなる押圧装置20としたが、筒状包装材Ftを狭窄するための手段はこれに特定されない。以下、実施形態1および2とは異なる狭窄手段を利用した実施形態3の説明をする。なお、以下に説明する実施形態3〜7には実施形態1に示すように、実施形態1の
図1で図示したように包装材送り部3を下側に設けているが、実施形態2にように開口部の上下にそれぞれ包装材送り部を設けていてもよい。
(実施形態3)
【0090】
図7に示す縦型包装機は、筒状包装材Ftを狭窄するための狭窄手段として、板バネ23Aと板バネ23Aを筒状包装材Ftに接近する方向と離間する方向とに移動させる動力部23Bとからなる押圧装置23を設けている。その他の部材については実施形態1と同様の部材を用いているため、一部図示を省略し、詳細な説明は省略する。図に示す板バネ23Aは、中間部で湾曲された、弾力を有する板状の部材である。図に示す板バネ23Aは、一端が動力部23Bであるエアシリンダーの先端に連結されている。また、図の板バネ23Aは、中間部で湾曲して、他端側が下方へ向かっている。図に示す板バネ23Aは、二つの互いに対向する位置に一対に設けられている。図の一対の板バネ23Aは互いの頂点部が接近している。図の板バネ23Aは上端に連結された動力部23Bであるエアシリンダーにより、互いの間隔を調整することができる。図の筒状包装材Ftは、この板バネ23Aが外面に当接して狭窄することで、板バネ23Aの表面に沿って狭窄部40を形成している。
【0091】
以上の板バネ23Aにより筒状包装材Ftを狭窄した状態で被包装物Pを投入することで、被包装物Pはその荷重により筒状包装材Ftの狭窄部40および板バネ23Aを外側へ押し広げながら通過する。このような構造は、狭窄部40との接触抵抗により被包装物Pの落下速度を減速し、落下時の衝撃を小さくすることができる。また、図の板バネ23Aは上端部に連結した動力部23Bにより位置を調整することで、一対の板バネ23Aの間隔を、製袋筒1内部を通過する被包装物Pの大きさや形状等の形態に適した距離にすることができる。図の板バネ23Aは被包装物Pが通過した後、外側へ押し出された状態から、弾力によって筒状包装材Ftを再び狭窄する状態になる。これにより、被包装物Pが狭窄部40を通過すると同時に、次に投入される被包装物Pを減速させるための準備をすることができ、包装効率を向上することができる。
【0092】
なお、いうまでもなく、押圧装置23の筒状包装材Ftに当接する部材は以上の板バネ23Aに特定されない。板バネは一例であり、材質や形状は特に特定されない。筒状包装材Ftを狭窄して被包装物Pを減速できるなら、他の部材を利用することもできる。例えば、ウレタン等のクッション材を動力部23Bの先端に取り付けることもできる。あるいは、ゴム等の弾力を有する部材でもよい。
【0093】
ただ、以上の押圧装置23は、動力部23Bにより板バネ23Aの位置を調整することで、実施形態1の押圧装置20と同様に、板バネ23Aで被包装物Pを一時停止させることもできる。これにより、被包装物Pの形態に応じて、減速させるのみか、一時停止させるかを選択することができる。
(実施形態4)
【0094】
さらに、以上の実施形態1、2とは異なる狭窄手段を利用した実施形態4の説明をする。
図8に示す縦型包装機は、筒状包装材Ftを狭窄するための狭窄手段として、製袋筒1の開口部10の外側部の互いに対向した位置に噴射ノズル24を設けている。その他の部材については実施形態1と同様であるため、一部図示と、詳細な説明は省略する。図の噴射ノズル24は、先端からガスを噴射することができる。図の噴射ノズル24は先端が互いに向き合うように対向した位置に設けられている。図の縦型包装機は噴射ノズル24の先端から噴射されるガスによって、筒状包装材を両側から接近させて狭窄部40を形成している。
【0095】
以上の縦型包装機は、噴射ノズル24から噴射されるガスにより筒状包装材Ftを狭窄した状態で、被包装物Pを投入することで、被包装物Pはその荷重により狭窄部40を外側へ押し広げながら下方へと落下する。このような構造は、狭窄部40との接触抵抗により被包装物Pの落下速度を減速し、落下時の衝撃を小さくすることができる。また、以上の狭窄手段は、噴射ノズル24のガス圧を調整することで、筒状包装材Ftの狭窄部40の内幅を、製袋筒1の内部を通過する被包装物Pの形態に合わせることができる。また、図の噴射ノズル24は持続的に一定のガス圧でガスを噴射しており、被包装物Pが狭窄部40を押し広げながら通過した後に、筒状包装材Ftは再び狭窄された状態になる。これにより、被包装物Pが狭窄部40を通過すると同時に、次に投入される被包装物Pを減速させるための準備をすることができ、包装効率を向上することができる。
【0096】
なお、いうまでもなく噴射ノズル24は、持続的にガスを噴出する代わりに、被包装物Pが投入されるタイミングに同期して断続的にガスを噴射させてもよい。例えば、被包装物Pが噴射ノズル24の位置を通過するタイミングのみ、噴射ノズル24がガスを噴射して筒状包装材Ftを狭窄することも可能である。
【0097】
さらに、以上の製袋筒1の側面部に狭窄手段を設けた実施形態1ないし3に加えて、製袋筒1の下方に第2、第3の狭窄手段を設けた実施形態5とすることもできる。
(実施形態5)
【0098】
図9は実施形態5の縦型包装機の主要部を示す模式斜視図である。
図10は
図9におけるX−X線における模式断面を示す図である。
図11は
図9におけるXI−XI線における模式断面を示す図である。
図9に示す縦型包装機は、開口部10の側方に設けられた第1の狭窄手段に加えて、製袋筒1の下端から横シール領域45までの間に第2の狭窄手段を設けている。また、図の縦型包装機は、横シーラ5の下方に第3の狭窄手段を設けている。図の第2の狭窄手段と第3の狭窄手段は、それぞれ噴射ノズル26と噴射ノズル28を用いている。この噴射ノズル26,28は、実施形態4の狭窄手段として利用している噴射ノズル24と同様のものを用いることができる。図の製袋筒1は中間部に設けられた開口部10で、第1の狭窄手段である押圧装置20により筒状包装材Ftを狭窄可能としている。さらに、
図11に示すように、縦型包装機は第2、第3の狭窄手段である噴射ノズル26,28によって、製袋筒1よりも下方で筒状包装材Ftを狭窄して狭窄部40を設けている。
【0099】
以上の構造によれば、製袋筒1内に投入された被包装物Pを、複数箇所に設けられた狭窄部40で段階的に減速することができる。また、この縦型包装機は、
図10または
図11のように、筒状包装材Ftの下端である横シール領域45が、横シーラ5よりも下方に位置した状態で、製袋筒1の上端から被包装物Pを投入しても、被包装物Pが底部である横シール領域45に達するまでに噴射ノズル26,28で、段階的に減速し、被包装物Pが落下時の衝撃で破損したり変形する虞を低減することができる。これにより、筒状包装材Ftを下方へ送りながら、同時に被包装物Pを底部まで落下させることができ、包装作業の効率を向上することができる。
【0100】
ただ、以上の縦型包装機は、製袋筒1の開口部10における第1の狭窄手段を押圧装置20を用いたものとしたが、実施形態3の板バネ23Aや実施形態4の噴射ノズル24等の他の狭窄手段を用いることができる。また、第2、第3の狭窄手段を実施形態1や実施形態3に記載した押圧装置とすることもできる。
【0101】
さらにまた、以上の実施形態5に加えて、開口部10の側方に複数の狭窄手段を設けることもできる。以下に、開口部10の側方に複数の狭窄手段を設けた実施形態6の説明をする。
(実施形態6)
【0102】
図12は実施形態6の縦型包装機の模式断面図である。
図12に示す縦型包装機は、製袋筒1の中間部に設けられた開口部10の側方に、上下方向に並べて配置された複数の狭窄手段を設けている。図に示す縦型包装機は、開口部10の側方に押圧装置20と、開口部10の側方であって押圧装置20の下方に噴射ノズル24を設けている。図に示す縦型包装機は、押圧装置20と噴射ノズル24によって、開口部10を2箇所で狭窄している。このように製袋筒1の開口部10において複数の狭窄部40を設ける構造は、製袋筒1の内部で被包装物Pの落下速度をさらに低下させ、被包装物Pの落下時の衝撃による品質が低下する虞をより効果的に低減することができる。
【0103】
さらに、以上の実施形態6は、
図12に示すように押圧装置20と噴射ノズル24の組み合わせに特定されない。
図13に示すように複数組の噴射ノズル24を開口部10の側方に配置してもよい。あるいは、
図14に示すように、押圧装置20を上下方向に複数設けた形態とすることもできる。以上のように、実施形態6の縦型包装機は、実施形態1ないし3に利用した狭窄手段を複数組み合わせて構成することができる。
【0104】
ただ、
図12ないし
図14に示す縦型包装機は、製袋筒1よりも下方に、狭窄手段である噴射ノズル26、28を設けているが製袋筒1よりも下方の狭窄手段を省略することもできる。
(実施形態7)
【0105】
さらにまた、実施形態5および6とは異なる狭窄手段を製袋筒1よりも下方に備える実施形態7について説明をする。
図15は実施形態7の縦型包装機の模式斜視図である。
図15に示す縦型包装機は、製袋筒1の下端と横シーラ5との間に、狭窄手段を備えている。図に示す狭窄手段は、衝撃吸収板70および衝撃吸収材80とを有する。
(衝撃吸収板70)
【0106】
図の衝撃吸収板70は、一対の板状材であり、それぞれが製袋筒1よりも下方で筒状包装材Ftを軸に対向した位置に配置されている。この衝撃吸収板70の部材は特に特定しないが、例えば金属板やプラ板等を利用することができる。また、図の衝撃吸収板70はその上面に衝撃吸収材80が設けられている。この衝撃吸収板70は、図示しないが一対の衝撃吸収板70が互いに接近する方向に移動する動力部を備えており、筒状包装材Ftを狭窄することができる。この動力部はエアシリンダーやモーター等を利用することができる。
(衝撃吸収材80)
【0107】
図の衝撃吸収材80は、クッション性を有する部材である。図の衝撃吸収材80は、衝撃吸収板70の上面を覆っている。この衝撃吸収材80は、例えばウレタンを利用することができる。その他ゴム材等の弾力を有する部材等としてもよい。衝撃吸収材80は衝撃吸収板70の上面に固定されており、衝撃吸収板70の動作に連動させて動かすことができる。
【0108】
以上に説明をした衝撃吸収板70および衝撃吸収材80は、筒状包装材Ftを狭窄する方向に移動することができる。図の衝撃吸収板70および衝撃吸収材80は、押圧装置20により形成された筒状包装材Ftの狭窄部40で減速された被包装物Pをさらにその上面で受け止め、落下時の衝撃を小さくすることができる。
【0109】
以下に、衝撃吸収板70および衝撃吸収材80を備えた実施形態7の縦型包装機による包装方法を
図16A〜Dに示す模式動作図を用いて説明をする。以上の縦型包装機による包装方法は、シール工程と、弛緩工程と、狭窄工程と、一次落下工程と、減速工程と、二次落下工程と、衝撃吸収工程とを含む。
【0110】
なお、
図16Aおよび
図16Bに示す破線状の衝撃吸収板70および衝撃吸収材80は
図15に示す、奥側のものである。また、
図16Cおよび
図16Dに実線で示す衝撃吸収板70および衝撃吸収材80は、
図15に示す手前側のものである。これは、
図16Aおよび16Bにおいては、衝撃吸収板70および衝撃吸収材80は筒状包装材Ftから離間しており、
図16Cおよび
図16Dにおいては筒状包装材Ftを狭窄している状態を示している。
(シール工程)
【0111】
まず、シール工程で、縦型包装機は
図16Aに示すように、包装材送り部3が順方向回転することで製袋筒1の上方から送られてきた筒状包装材Ftを定位置で停止させ、下端を横シール領域45により閉塞する。
(弛緩工程)
【0112】
次に、シール工程により下端が横シール領域45で閉塞された筒状包装材Ftを、弛緩工程により
図16Bに示すように、包装材送り部3を逆方向回転させることで、上方へ向けて巻き戻す。これにより筒状包装材Ftは、包装材送り部3よりも上方部が緩んだ状態になる。この工程によれば、次の狭窄工程で筒状包装材Ftを狭窄する前に、筒状包装材Ftに狭窄するための余裕を持たせることができ、狭窄時に筒状包装材Ftに加わる負荷を小さくし、筒状包装材Ftが破損する虞を低減することができる。
(狭窄工程)
【0113】
次に、
図16Cに示すように、弛緩工程で巻き戻された筒状包装材Ftを、製袋筒1の中間部で押圧装置20の押圧部20Aによって狭窄して、狭窄部40を形成する。さらに、製袋筒1の下方では、それぞれ一対に設けられた衝撃吸収板70および衝撃吸収材80が互いに接近するように移動し、筒状包装材Ftの下端部を狭窄する。
(一次落下工程)
【0114】
さらに、
図16Cに示すように狭窄工程で筒状包装材Ftを狭窄した後、製袋筒1の上部の投入口16から被包装物Pを投入して、狭窄部40まで被包装物Pを一次落下させる。
(減速工程)
【0115】
さらにまた、
図16Cに示すように一次落下工程で狭窄部40に一次落下した被包装物Pを、狭窄部40で接触および保持することで、減速ないし一時停止する。この工程によれば、被包装物Pの落下速度を減速し、落下時に被包装物Pに加わる衝撃を小さくし、被包装物Pが落下の衝撃により破損や変形をする虞を低減することができる。
(二次落下工程)
【0116】
さらにまた、
図16Dに示すように減速工程で被包装物Pを減速した後、押圧部20Aを筒状包装材Ftから離間させる。これにより、筒状包装材Ftの狭窄部40が開放され、狭窄部40で減速ないし停止していた被包装物Pが下方へと二次落下する。
(衝撃吸収工程)
【0117】
最後に、
図16Dに示すように、二次落下工程により落下した被包装物Pは衝撃吸収材80の上面に落下する。衝撃吸収材80はクッション性の部材であり、被包装物Pが衝撃吸収材80の上面に落下した際の衝撃を吸収することができる。被包装材Pが衝撃吸収材80の上面に落下したのち、一対の衝撃吸収板70および衝撃吸収材80が互いに離れる方向に移動し、筒状包装材Ftの下端部が開放され、被包装物Pは、筒状包装材Ftの下端部の横シール領域45まで落下する。
【0118】
以上の工程の後に、包装材送り部3が順方向回転して、筒状包装材Ftを下方へ向けて所定の位置まで送る。さらに、下方へ送られた筒状包装材Ftは被包装物Pよりも上部で横シール領域により接着されてピロー状包装体を形成しつつ、ピロー状包装体を筒状包装体Ftから切り離す。これにより、ピロー状包装体の内部に被包装物Pを封入しつつ、同時に次に投入される被包装物Pを包装するためのシール工程を行うことができる。
【0119】
以上の包装方法によれば、減速工程により一度減速された被包装物Pが、さらに衝撃吸収工程により衝撃吸収材80の上面に落下することで、被包装物Pの落下時の衝撃を吸収し、被包装物Pの落下時の衝撃による被包装物Pや筒状包装材Ftが破損する虞を効果的に低減できる。
(実施形態7の変形例)
【0120】
以上に説明をした実施形態7の縦型包装機は、実施形態1と同様に製袋筒1の下端部に設けられた包装材送り部3により筒状包装材Ftを下方へと送る様態とした。また、その包装方法も実施形態1と同様に弛緩工程において、包装材送り部3により筒状包装材Ftを上方へ向けて送り戻す様態としたが、実施形態7の様態は以上に特定されない。
【0121】
実施形態2に記載されるように、開口部の上下にそれぞれ上側送り部30および下側送り部31を設け、上側送り部30および下側送り部31の回転方向を制御することで、筒状包装材Ftを下方へと送ったり、弛緩工程を行うこともできる。
【0122】
また、実施形態7の他の変形例を
図17及び
図18に示す。
図17に示す縦型包装機は、実施形態3に示す縦型包装機と同様に筒状包装材Ftを狭窄する手段として動力部23Bの先端に板バネ23Aを連結した押圧装置23を備えている。
図17に示す縦型包装機は、この押圧装置23により被包装物Pを減速させ、さらに製袋筒1の下方で衝撃吸収板70および衝撃吸収材80により被包装物Pを受け止めて、落下時の衝撃を吸収することができる。
【0123】
さらに、
図18に示す縦型包装機は、実施形態4に示す縦型包装機と同様に筒状包装材Ftを狭窄する手段として、噴射ノズル24を備えている。
図18に示す縦型包装機は、この噴射ノズル24により被包装物Pを減速させ、さらに製袋筒1の下方で衝撃吸収板70および衝撃吸収材80により被包装物Pを受け止めて、落下時の衝撃を吸収することができる。
【0124】
以上、実施形態7およびその変形例の縦型包装機の説明をした。以上の縦型包装機によれば、製袋筒1の中間部で筒状包装材Ftを狭窄し、この狭窄部により被包装物を減速させつつ、さらに製袋筒1の下方で被包装物Pを衝撃吸収材80により受け止めることで落下時の衝撃を吸収することができる。このような構成は、被包装物Pの落下時の衝撃による被包装物Pや筒状包装材が破損する虞を効果的に低減できる。
【0125】
なお、以上に説明した実施形態7の縦型包装機は、製袋筒1の下方にのみ、衝撃吸収板70および衝撃吸収材80を設ける形態としたが、以上の衝撃吸収手段は、製袋筒1の中間部に設けることもできる。すなわち、製袋筒1の開口部10の側面に衝撃吸収手段を設けることで、製袋筒1の中間部においても被包装物を受け止めることができる。あるいは、この衝撃吸収手段を実施形態1〜6で説明した狭窄手段として用いることもできる。あるいは、実施形態1や実施形態3に示した押圧装置20,23の筒状包装材Ftに当接する部材に衝撃吸収材80を設けてもよい。