【実施例】
【0064】
実施例において、いくつかのポリウレタンフィルムは、概して表1及び表2に説明されるように調製及び特徴付けした。実施例1〜10及び比較実施例1〜8は、着色料を含まなかった。しかしながら、当業者によって理解されるであろうように、着色料は、概して材料の物理的特性に影響を及ぼすことなく、これらの製剤に添加されてもよい。実施例のポリウレタン層に基づく塗装代替フィルムはまた、ライナ層(例えば、紙ライナ)を含むであろう。
【0065】
材料一覧
成分A(ポリオール)
A1:Capa 3050、ポリカプロラクトン、100%固形、Perstorp Holding AB,Swedenから商業的に入手可能)。
A2:Desmophen 690、分岐ポリエステル樹脂、メトキシプロピルアセテート(MPA)中に溶解、70%固形、Bayer Material Science(Germany)から商業的に入手可能。
A3:Desmophen 1200、直鎖脂肪族ポリカーボネートポリエステル、100%固形、Bayer Material Science(Germany)から商業的に入手可能。
A4:Desmophen 680、分岐ポリエステル樹脂、酢酸ブチル中に溶解、70%固形、Bayer Material Science(Germany)から商業的に入手可能。
A5:K−Flex XM 337、脂肪族飽和ポリエステルジオール修飾剤、100%固形、King Industries(Europe)から商業的に入手可能。
A6:Desmophen 670、わずかに分岐したポリエステル樹脂、80%固形で酢酸ブチル中に溶解、Bayer Material Science(Germany)から商業的に入手可能。
A7:Desmophen A 165 BA/X、ヒドロキシル担持ポリアクリレート樹脂、65%固形でBA/X中に溶解、Bayer Material Science(Germany)から商業的に入手可能。
【0066】
これらのポリオールの各々に対するOH当量の判定は、以下の表において示される。
【0067】
【表1】
ポリオールA1〜A7のOH当量の判定を示す表。
【0068】
実施例1(以下の表1を参照されたい)に対する、OH重量当量基準(乾燥重量、100%固形)でのポリオールの比の例示的な計算は、ポリオール1 850×75/100=637.5;ポリオール2 1000×25/100=250;比2.6:1である。
【0069】
成分B(ブロック化イソシアネート)
B2:Desmodur BL 3575−1、ブロック化HDI系イソシアネート、ブロック化剤DMP、SN100/MPA中75%固形、Bayer Material Science(Germany)から商業的に入手可能。
B3:Desmodur BL 3370、ブロック化HDI系イソシアネート、ブロック化剤DEM/DIPA、MPA中70%固形、Bayer Material Science(Germany)から商業的に入手可能。
【0070】
成分C(抗酸化剤)
C1:Irganox 1010、立体障害フェノール系抗酸化剤、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3−5,ditert.ブチル−4−ヒドロキシルフェニル(hydroxylphenyl))プロパノエート、BASF(Germany)から商業的に入手可能。
【0071】
成分D(UV吸収剤ブレンド)
D1:Tinuvin B75、UV吸収剤ブレンド、BASF(Germany)から商業的に入手可能。
D2:Tinuvin 5060、UV吸収剤ブレンド、BASF(Germany)から商業的に入手可能。
【0072】
成分E(着色剤)
E1:Kronos CL 2360、二酸化チタン顔料、Kronos Europe(Belgium)から商業的に入手可能。
E2:Isoversal LM 00670/9174、カーボンブラックペースト、ISL−Chemie GmbH & Co.KG(Germany)から商業的に入手可能。
E3:Isoversal Rot LM 00679/3274、赤色顔料ペースト、ISL−Chemie GmbH & Co.KG(Germany)から商業的に入手可能。
E4:Isoversal Yellow LM 00675/2174、黄色顔料ペースト、ISL−Chemie GmbH & Co.KG(Germany)から商業的に入手可能。
E5:Stapa Metallux 1071、アルミニウム顔料、ペーストとして商業的に入手可能、65%固形、Eckart GmbH(Germany)から商業的に入手可能。
【0073】
成分F(触媒)
F1:Baerostab DBTL/C(ジブチルスズジラウラート)、Mineral and Pigment Solutions Inc.(USA)から商業的に入手可能。
【0074】
成分G(湿潤剤)
G1:3M Novec FC 4434、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル中の25%フルオロ脂肪族ポリマーエステル、3M(Belgium N.V.)から商業的に入手可能。
【0075】
成分H(キャスト紙又は剥離キャリア)
H1:3M−SCW 231、剥離キャリア、以下に説明されるように調製。
【0076】
ポリマーコーティングされた紙を含む剥離キャリアSCW231は、108g HIFI Kraft紙(Chem Tenero AGから入手可能)を用い、それをアクリル系剥離材料の溶液でコーティングすることによって調製した。次いで、コーティングされた紙を乾燥させて、14〜18g/cm
2の乾燥コーティング重量を得た。コーティングされた紙表面は、平滑で、光沢があり、約1.0μmの平均粗度Rzを呈する。
【0077】
成分I(感圧性接着剤)
I1:感圧性接着剤転写テープ、(3M)9461P接着剤転写テープ。
【0078】
【表2】
【0079】
略語:HDI=ヘキサメチレンジイソシアネート;DEM:マロン酸ジエチル;DEM/DIPA:マロン酸ジエチル/ジイソプロピルアミン;DMP:3,5ジメチルピラゾール。
【0080】
例示的な調製:
工程1:ポリウレタン溶液の調製:
成分F1は、キシレン中10重量%で希釈した。表1及び2の重量%F 1は、10重量%の希釈された成分F1を指す。
【0081】
成分G1は、キシレン中10重量%で希釈した。表1及び2の重量%G 1は、10重量%の希釈された成分G1を指す。
【0082】
ポリウレタン溶液は、表2に示される通りとした。
【0083】
実施例E1〜E10、C1〜C8
透明コーティング溶液は、混合し、ポリオール(成分A1〜A7)、UVブレンド(成分D1)、湿潤剤(成分G1、キシレン中10重量%で希釈)、触媒(成分F1、キシレン中10重量%で希釈)、及びブロック化イソシアネート(成分B1〜B4)を添加することによって調製した。溶液を、研究室撹拌器で5〜10分間、200〜400rpmで撹拌した。単一成分の製剤は、表1及び表2に説明される。ポリウレタンを混合した後、コーティング溶液を、コーティングする前に、室温で24時間保存した。
【0084】
実施例E11、12、14、15
着色されたコーティング溶液は、混合し、ポリオール(成分A1〜A7)、UVブレンド(成分D1)、湿潤剤(成分G1、キシレン中10重量%で希釈)、触媒(成分F1、キシレン中10重量%で希釈)、及びブロック化イソシアネート(成分B1〜B4)、及び着色された顔料ペースト(成分E2〜E5)を添加することによって調製した。溶液を、研究室撹拌器で10〜15分間、200〜400rpmで撹拌した。単一成分の製剤は、表1及び2に説明される。ポリウレタンを混合した後、コーティング溶液を、コーティングする前に、室温で24時間保存した。
【0085】
実施例E13
白色コーティング溶液は、混合し、ポリオール(成分A1〜A7)、UVブレンド(成分D1)、湿潤剤(成分G1、キシレン中10重量%で希釈)、触媒(成分F1、キシレン中10重量%で希釈)、及び白色顔料(成分E1)を添加することによって調製した。次いで、高速ミキサで3500rpmで10〜15分間、顔料を分散させた。製剤を、12〜24時間、室温で保存し、次いで、ブロック化イソシアネート(成分B3)を添加した。溶液を、研究室撹拌器で5〜10分間、200〜400rpmで撹拌した。単一成分の製剤は、表1及び2に説明される。ポリウレタンを混合した後、コーティング溶液を、コーティングする前に、室温で24時間保存した。
【0086】
工程2:成分H(キャスト紙又は剥離キャリア)上へのポリウレタン溶液のキャスティング
実施例E8
このように調製したコーティング組成物を、実験室スケールのナイフコータを使用して、70〜90μmの湿潤コーティング厚さで、キャスト紙に適用した。コーティング組成物は、コーティングされたベースシートを4分間、23℃で静置することによって、次いで、それを強制空気オーブンに100℃で4分間、その後150℃で4分間配置することによって硬化した。
【0087】
実施例E9及びE11〜E15
このように調製したコーティング組成物を、実験室スケールのナイフコータを使用して、130〜160μmの湿潤コーティング厚さで、キャスト紙に適用した。コーティング組成物は、コーティングされたベースシートを6分間、23℃で静置することによって、次いで、それを強制空気オーブンに100℃で6分間、その後160℃で6分間配置することによって硬化した。
【0088】
実施例E1〜E6、E10、及びC1〜C8
このように調製したコーティング組成物を、実験室スケールのナイフコータを使用して、60〜80μmの湿潤コーティング厚さで、キャスト紙に適用した。コーティング組成物は、コーティングされたベースシートを4分間、23℃で静置することによって、次いで、それを強制空気オーブンに100℃で4分間、その後150℃で4分間配置することによって硬化した。
【0089】
次いで、このように調製したコーティング組成物を、実験室スケールのナイフコータを使用して、60〜80μmの湿潤コーティング厚さで、PUフィルムを有する第1の層であるキャスト紙に適用した。コーティング組成物は、コーティングされたベースシートを4分間、23℃で静置することによって、次いで、それを強制空気オーブンに100℃で4分間、その後150℃で4分間配置することによって硬化した。
【0090】
実施例E7
このように調製したコーティング組成物を、実験室スケールのナイフコータを使用して、60〜80μmの湿潤コーティング厚さで、キャスト紙に適用した。コーティング組成物は、コーティングされたベースシートを4分間、23℃で静置することによって、次いで、それを強制空気オーブンに100℃で4分間、その後180℃で4分間配置することによって硬化した。
【0091】
次いで、このように調製したコーティング組成物を、実験室スケールのナイフコータを使用して、60〜80μmの湿潤コーティング厚さで、PUフィルムを有する第1の層であるキャスト紙に適用した。コーティング組成物は、コーティングされたベースシートを4分間、23℃で静置することによって、次いで、それを強制空気オーブンに100℃で4分間、その後180℃で4分間配置することによって硬化した。
【0092】
工程3:工程2において説明される成分H上へコーティングされるポリウレタンフィルムとの成分I(感圧性接着剤)の積層
実施例E1〜E15、及びC1〜C8
積層は、30cm幅のゴムロール(Vaneker & Koch GmbH,Germany)を用いて手によって、手圧力を使用して、各方向に1〜2回転がすことによって、行った。
【0093】
工程4:成分H(キャスト紙又は剥離キャリア)の除去
実施例E1〜E15、及びC1〜C8
キャスト紙/剥離キャリア(成分H)をフィルム表面から除去する前に、工程3からのサンプルを、室温条件下で、少なくとも(a least)3日間保存した。
【0094】
試験方法
耐化学性
試験流体:
塩化ナトリウム(1%)
塩化ナトリウム/正規化された汚れ(各5%)
正規化された汚れAATCC 123(5%)
木樹脂溶液DuPont Art.88370020
パンクレアチン(Merck Art.7130)/脱塩水(1:1)
【0095】
試験手順:
10cm×10cmの寸法を有する接着剤コーティングされたフィルムサンプルを、透明フィルムのための裏面塗装されたパネル(Krause,GermanyからのVW補修塗装を有する標準的なアルミニウム)、及び着色されたフィルムのためのSchumacher,Germanyからの標準的なアルミニウムとして入手可能なアルミニウムパネル(AlMg3,G22)上に適用し、試験流体の適用の前に、24時間22℃で調整する。
【0096】
各試験流体を、1〜1.5cm直径の流体スポットを創出するピペットによって、フィルム表面上へ適用する。調製したサンプルを、空気対流オーブンに45℃で30分間配置する。取り出した後、サンプルを、S.L.C.(23±1℃及び50±5%相対湿度)で24時間保存して、全ての流体の完全な蒸発を完了させる。スポットを個々に洗浄し、S.L.Cで更に2時間回復させた後視覚的に評価する。
【0097】
以下の不合格説明及び評定を適用する。
【0098】
評定0−合格:変化なし
−可視的な変化は検出することができない
【0099】
評定1−合格:非常にわずかな変化
−反射すると、閉鎖又は断続的な外部膨張縁部が可視的である
−上から直接可視的な膨張又は欠陥なし
−内表面膨張又は欠陥なし
【0100】
評定2−許容可能−合格:わずかな変化
−いかなる光においても、閉鎖又は断続的な外部膨張縁部が可視的である
−内表面が、色及び/又は光沢における最小の変化を示し得る
−内表面膨張又は欠陥なし
【0101】
評定3−不合格:中程度の変化
−いかなる光においても、閉鎖又は断続的な外部膨張縁部が可視的である
−内表面が、色及び/又は光沢における中等度の変化を示し得る
−内表面膨張又は欠陥なし
【0102】
評定4−不合格:強い変化
−強い内部及び外部縁部膨張
−内表面が、色及び/又は光沢における強い変化を示す
【0103】
評定5−不合格:非常に強い変化
−強い内部及び外部縁部膨張
−内表面が、色及び/又は光沢における強い変化を示す
−しわ、ブリスタ、亀裂、ピンポイントなどのような表面欠陥
【0104】
加速風化(Xe)
白色塗装したパネル(ACT,USAからの648DM640ベースコート及びRK8014クリアコートを有するスチールパネル)に接着した接着剤コーティングしたフィルム(40×40mm)のサンプルを使用した。接着したサンプルを、24時間、23℃及び50%相対湿度(DIN EN ISO 4892/2(09)に従う)で調製した後、Atlas Electric Devices Co(Chicago,IL,USA)から商業的に入手可能なXenonウェザロメータ(Atlas CI 4000)に装着した。黒色パネル/標準温度:65/70+/−2℃、各サイクルは、光/水スプレーサイクル(分)102/18を含む。放射エネルギー0.55W/m
2。曝露期間は、着色されたフィルムに対しては2500であり、透明フィルムに対しては4000時間であった。
【0105】
耐候性は、以下のスケールに従って視覚的に評定した。
【0106】
【表3】
【0107】
色変化は、Spectrophotometer(Hunterlab LabScan,Hunterlab Spectroflex,Data Colour Spectroflashを使用して測定した。スケール−CIELab;光源−D65;読み取り角度−Hunterlabデバイスに対しては10°、Data Colour de−viceに対しては8°;読み取り領域直径−1インチ(25mm)。測定は、CIELab、L
*、a
*、及びb
*値、並びに、比較測定の場合には、DL
*、da
*、db
*、及びdEの自動計算であった。
【0108】
試験手順:最小40×40mm正方形のフィルムを、白色基材パネルに適用した。最初に、白色基材パネルに対するL
*、a
*、b
*値を測定し、標準として設定した。次いで、この基材パネルに適用したフィルムサンプルに対するL
*、a
*、b
*値を測定した。両方の測定は、上で説明されるものと同じ機器構成及びパラメータで実施した。
【0109】
デバイスソフトウェアは、両方の測定値からdE、dL
*、da
*、db
*を計算する。
【0110】
エージング挙動を試験する場合、この方法を、エージング曝露の前及び後に、同じパネル及びサンプルに適用した。両方の組のdE、dL
*、da
*、db
*を判定し、値を減算して、デルタdE、デルタdL
*、デルタda
*、及びデルタdB
*値を得た。
【0111】
色変化(デルタdE)は、以下のように分級する
【0112】
【表4】
【0113】
光沢損失(デルタ光沢)は、手持ち光沢メータ(Byk Gardner,Germanyからmodel micro−TRI−glossとして入手可能)を使用して、DIN 67530に従って測定した。測定角度は、60°であった。光沢は、曝露の前及び後に測定した。光沢の相違は、デルタ光沢(Dgloss)として計算した。
【0114】
【表5】
【0115】
耐熱性(7日間100℃)
40×40mmの幅を有する接着剤コーティングしたフィルムのサンプルを、ゴムローラ及び手の圧力を使用することによって、白色塗装したパネル(ACT,USAからの648DM640ベースコート及びRK8014クリアコートを有するスチールパネル)に接着させた。接着したサンプルを、24時間、S.L.C.で保存した。接着したサンプルを、強制空気オーブンに100℃で7日間配置した。
【0116】
耐熱性は、以下のスケールに従って可視的に評定した。
【0117】
【表6】
【0118】
色変化は、Spectrophotometer(Hunterlab LabScan,Hunterlab Spectroflex,Data Colour Spectroflashを使用して測定した。スケール−CIELab;光源−D65;読み取り角度−Hunterlabデバイスに対しては10°、Data Colour de−viceに対しては8°;読み取り領域直径−1インチ(25mm)、又は仕様に従う他のもの)。測定は、CIELab、L
*、a
*、及びb
*値、並びに、比較測定の場合には、DL
*、da
*、db
*、及びdEの自動計算であった。
【0119】
試験手順:最小40×40mm正方形のフィルムを、白色基材パネルに適用した。最初に、白色基材パネルに対するL
*、a
*、b
*値を測定し、標準として設定した。次いで、この基材パネルに適用したフィルムサンプルに対するL
*、a
*、b
*値を測定した。両方の測定は、上で説明されるものと同じ機器構成及びパラメータで実施した。
【0120】
デバイスソフトウェアは、両方の測定値からdE、dL
*、da
*、db
*を計算する。
【0121】
エージング挙動を試験する場合、この方法を、エージング曝露の前及び後に、同じパネル及びサンプルに適用した。両方の組のdE、dL
*、da
*、db
*を判定し、減算して、デルタdE、デルタdL
*、デルタda
*、及びデルタdB
*値を得た。
【0122】
【表7】
【0123】
耐熱性(80℃で1000時間)
40×40mmの幅を有する接着剤コーティングしたフィルムのサンプルを、ゴムローラ及び手の圧力を使用して、白色塗装したパネル(ACT,USAからの648DM640ベースコート及びRK8014クリアコートを有するスチールパネル)に接着させた。接着したサンプルを、24時間、S.L.C.で保存する。接着したサンプルを、強制空気オーブンに80℃で1000時間配置した。
【0124】
耐熱性は、以下のスケールに従って可視的に評定した。
【0125】
【表8】
【0126】
色変化は、Spectrophotometer(Hunterlab LabScan,Hunterlab Spectroflex,Data Colour Spectroflashを使用して測定した。スケール−CIELab;光源−D65;読み取り角度−Hunterlabデバイスに対しては10°、Data Colour de−viceに対しては8°;読み取り領域直径−1インチ(25mm)。測定は、CIELab、L
*、a
*、及びb
*値、並びに、比較測定の場合には、DL
*、da
*、db
*、及びdEの自動計算であった。
【0127】
試験手順:最小40×40mm正方形のフィルムを、白色基材パネルに適用した。最初に、白色基材パネルに対するL
*、a
*、b
*値を測定し、標準として設定した。次いで、この基材パネルに適用したフィルムサンプルに対するL
*、a
*、b
*値を測定した。両方の測定は、上で説明されるものと同じ機器構成及びパラメータで実施した。
【0128】
デバイスソフトウェアは、両方の測定値からdE、dL
*、da
*、db
*を計算する。
【0129】
エージング挙動を試験する場合、この方法を、エージング曝露の前及び後に、同じパネル及びサンプルに適用した。両方の組のdE、dL
*、da
*、db
*を判定し、減算して、デルタdE、デルタdL
*、デルタda
*、及びデルタdB
*値を得た。
【0130】
【表9】
【0131】
機械的特性:
機械的特性は、引張試験器(Zwick,GermanyからのモデルZ 005)を使用して、DIN EN ISO 527/3/2/300に従って測定した。破断時引張強度(N/mm
2)及び破断時引張伸度(%)等の機械的特性は、25.4mm幅×150mm長さのフィルムサンプルを使用することによって試験した。300mm/分の試験速度を使用した。試験長さは、100mmであった。試験サンプルは、試験前に、24時間、23℃/50%相対湿度で保存した。
【0132】
【表10】
【0133】
ガラス転移温度(T
g):
動的機械的分析及びサンプル調製は、ASTM E1640−09基準、及びその中で言及される基準に従って実施した。動的機械的測定は、2℃/分の加熱速度で、1Hzの固定周波数、及び−100〜+150℃の温度範囲において0.05%の固定歪みの引張モードにおいて、DMTA V(Rheometric Scientific)上で実施した。タンジェントデルタ曲線のピークの温度を用いて、ガラス転移温度T
gを表した。9×3×0.05mm〜10×4×0.15mmの寸法がある長方形の標本を使用した。温度較正は、Fluke 724 Temperature Calibrator(認可された較正機関によって定期的に較正される)を使用して行った。PVC標準物(RHEO Serviceを通じて入手可能)は、温度精度をチェックするために定期的にDMTA上で測定した。
【0134】
試験結果
実施例及び比較実施例に対する試験結果を、以下の表3〜6に示す。
【0135】
【表11】
【0136】
【表12】
【0137】
【表13】
【0138】
【表14】
【0139】
【表15】