【実施例】
【0168】
実施例
一般方法.
1H NMR(400MHzまたは300MHz)および
13C NMR(100MHz)スペクトルは、ジュウテリオアセトニトリル(CD
3CN)、クロロホルム−d(CDCl
3)、ジュウテロメタノール(MeOD−d4)またはジメチルスルホキシド−D
6(DMSO)の溶液で取得した。質量分析(MS)は、Phenomenex 50×4.60mm luna−5μ C18カラムを備えたApplied Biosystems API EX LC/MSシステムを用いて取得した。LC/MS溶出系は、H
2O(0.035%v/vのトリフルオロ酢酸、0.035%v/vのギ酸、5mMのHClまたは5mMのギ酸アンモニウムを含む)中1%から99%まで、または10%から99%までのアセトニトリルで3分間または15分間の線形勾配および12mL/分の流速を使用した。シリカゲルクロマトグラフィーは、230〜400メッシュの粒子サイズを有するシリカゲル−60を使用して実施した。ピリジン、DCM(CH
2Cl
2)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(ACN)、メタノール(MeOH)、および1,4−ジオキサンは、乾燥窒素下に維持したAldrich Sure−Sealビンのものであった。他に記載されない限り、反応液はすべて磁気撹拌した。
【0169】
[(3aR,7aR)−7a−フェニル−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
【0170】
工程1:4−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(10.0g,32.3mmol)とブロモベンゼン(5.1g,3.4mL,32.3mmol)のDMF(30mL)中の溶液を、水中の炭酸ナトリウム(16.2mLの2M,32.3mmol)で処理した。反応混合物に窒素をパージし、Pd(dppf)Cl
2(1.2g,1.6mmol)で処理した。反応混合物を80℃で1時間撹拌した。揮発性物質を70℃にて減圧下で除去した。残留した残渣を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)との間で分配した。混合物を濾過し、乳化性固体を除去した。有機層を飽和水性NaClでさらに洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた褐色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:120グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、4−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(8.13g,mmol,97%)を無色透明の油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値259.2,実測値260.3(M+1)
+;保持時間:2.05分(3分間の実行)。
【0171】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数1-1】
[この文献は図面を表示できません]
【数1-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
工程2:(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
メタンスルホンアミド(917mg,9.6mmol)を、水(54mL)とtert−ブタノール(54mL)の溶液に溶解させた。AD−ミックス−β(7.6g,9.6mmol)を添加し、混合物を室温で5分間撹拌した後、0℃まで冷却した。この混合物に、4−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.5g,9.6mmol)を一度に添加し、反応混合物を0℃で8時間撹拌し続けた。亜硫酸ナトリウム(6g)を添加し、混合物を室温でさらに30分間撹拌し、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。合わせた有機層を水性1N NaOH(1×75mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると黄色から橙色の油状物になった。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から30%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製すると;25%で生成物が溶出し、(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.6g,58%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.48(dt,J = 3.1,1.8 Hz,2H),7.44 - 7.35(m,2H),7.33 - 7.27(m,1H),4.26 - 4.12(m,1H),4.11 - 4.01(m,1H),3.95(d,J = 11.7 Hz,1H),3.22 - 3.08(m,1H),3.07 - 2.93(m,1H),2.71(s,1H),1.96 - 1.79(m,2H),1.64(t,J = 18.5 Hz,1H),1.55 - 1.44(m,9H)。ESI−MS m/z 計算値293.2,実測値294.5(M+1)
+;保持時間:1.32分(3分間の実行)。
【0174】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数2-1】
[この文献は図面を表示できません]
【数2-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
工程3:(3aR,7aR)−7a−フェニル−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
窒素供給口を備えた100mL容フラスコ内で、(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.3g,4.5mmol)をDMF(7mL)に溶解させた。この溶液を0℃まで冷却した後、水素化ナトリウム(395mg,9.86mmol)(鉱油中60wt%分散体)を添加した。反応混合物を0℃で20分間撹拌した後、ジブロモメタン(344μL,4.94mmol)を添加した。添加後、0℃の氷浴を外し、反応混合物を室温で20時間撹拌した。水と飽和水性NaCl(総容量は50mL)を添加し、生成物を酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた油状物(1.76グラム)をDCMに溶解させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(80gカラム):25分で0から10%まで、次いで15分で10から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、(3aR,7aR)−7a−フェニル−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(1.0g,73%)を無色の粘性油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.42 - 7.34(m,4H),7.33 - 7.25(m,1H),5.25(s,1H),4.84(s,1H),4.29(s,1H),3.95(d,J = 13.0 Hz,1H),3.59-3.50(m,2H),3.43(td,J = 12.3,3.9 Hz,1H),2.15 - 1.91(m,2H),1.50(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値305.2,実測値306.0(M+1)
+;保持時間:1.74分(3分間の実行)。
【0177】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数3-1】
[この文献は図面を表示できません]
【数3-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
工程4:(3aR,7aR)−7a−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
(3aR,7aR)−7a−フェニル−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(980mg,3.2mmol)のDCM(8mL)中の溶液を2,2,2−トリフルオロ酢酸(2.5mL)で処理した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物をDCM(40mL)で希釈し、水性1N NaOH(50mL)の添加によりクエンチした。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、(3aR,7aR)−7a−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン(608mg,93.2%)を薄褐色油状物として得、これは静置すると固化した。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.45(dt,J = 3.0,1.8 Hz,2H),7.42 - 7.33(m,2H),7.33 - 7.27(m,1H),5.28(d,J = 0.9 Hz,1H),5.05(d,J = 0.8 Hz,1H),4.20(dd,J = 5.7,4.8 Hz,1H),3.16(dd,J = 13.4,4.6 Hz,1H),3.07 - 2.94(m,2H),2.83(dt,J = 12.6,5.3 Hz,1H),2.15 - 1.90(m,2H),1.78(s,1H)。ESI−MS m/z 計算値205.1,実測値206.4(M+1)
+;保持時間:0.45分(3分間の実行)。
【0180】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数4-1】
[この文献は図面を表示できません]
【数4-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0181】
6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
【0182】
工程1:6−フェニル−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0183】
4−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(2.1g,11.6mmolをDMF(15mL)に溶解させ、DIPEA(1.5g,2.0mL,11.6mmol)を添加した。臭化ベンジル(2.0g,1.4mL,11.6mmol)のDMF(5mL)中の溶液を滴下により添加した。室温で5分間の撹拌後、溶媒を減圧下で除去した。残留した油状物を酢酸エチル(75mL)に溶解させ、飽和水性NaCl(1×75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から15%までのメタノール/DCMの勾配(1%の水性水酸化アンモニウムを含める)により精製して、1−ベンジル−4−(4−フルオロフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン(3.1g,100%)を褐色がかった赤色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.40 - 7.31(m,6H),7.27(ddd,J = 7.5,4.0,1.7 Hz,1H),7.03 - 6.94(m,2H),6.00(dt,J = 5.0,1.7 Hz,1H),3.64(s,2H),3.16(dd,J = 6.0,2.9 Hz,2H),2.71(t,J = 5.7 Hz,2H),2.58 - 2.48(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値267.1,実測値268.4(M+1)
+;保持時間:1.09分(3分間の実行)。
【0184】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数5】
[この文献は図面を表示できません]
【0185】
工程2:3−ベンジル−6−フェニル−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0186】
ジエチル亜鉛(39.7mLの15%w/v,48.1mmol)のトルエン中の溶液を無水DCM(25mL)に0℃で添加した。DCM(12mL)中のTFA(3.7mL,48.1mmol)を添加し、得られたややゼラチン状の混合物を0℃で20分間撹拌した。DCM(12mL)中のジヨードメタン(4.1mL,50.5mmol)を滴下によりゆっくり添加し、反応混合物を0℃で20分間撹拌すると白色スラリーが形成された。1−ベンジル−4−(4−フルオロフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン(3.2g,12.0mmol)のDCM(12mL)中の溶液を0℃で添加し、反応混合物を室温で45分間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(125mL)の添加により注意深くクエンチした。次いで有機層を1N HCl(1×100mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1×100mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留した油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,25分で0から30%までの酢酸エチル/DCMの勾配により精製すると;10%で生成物が溶出し、一方、第4級副生成物は25%で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、3−ベンジル−6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(1.5g,44%)を橙色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.37 - 7.29(m,4H),7.27 - 7.19(m,3H),6.98 - 6.90(m,2H),3.54 - 3.41(m,2H),2.85 - 2.71(m,2H),2.34 - 2.18(m,2H),2.09(tdd,J = 13.5,9.0,6.6 Hz,2H),1.34(dtd,J = 8.9,5.6,2.0 Hz,1H),0.92(dt,J = 9.1,4.1 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値281.2,実測値282.5(M+1)
+;保持時間:1.13分(3分間の実行)。
【0187】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数6】
[この文献は図面を表示できません]
【0188】
工程3:6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0189】
クロロギ酸1−クロロエチル(3.8g,2.8mL,26.3mmol)のDCM(3mL)中の0℃の溶液を、3−ベンジル−6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(1.5g,5.3mmol)のDCM(6mL)中の溶液の滴下により処理した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。この溶液にメタノール(25mL)を添加し、これを40℃で30分間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留した固体を水性1N HCl(75mL)に懸濁させた。この懸濁液を酢酸エチル(1×75mL)で抽出した。水層を、水性1N NaOH(100mL)の添加によりpH12に調整した。得られた濁った白色懸濁液を酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。最終の有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(0.8g,79%)を透明な黄色油状物として得、これは静置すると結晶化した。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.26 - 7.19(m,2H),6.99 - 6.91(m,2H),3.36(dd,J = 12.8,5.7 Hz,1H),3.08(d,J = 12.7 Hz,1H),2.75 - 2.58(m,2H),2.02(ddd,J = 12.8,6.3,4.2 Hz,1H),1.96 - 1.86(m,1H),1.42 - 1.20(m,2H),0.95(dd,J = 9.3,4.4 Hz,1H),0.81(dd,J = 5.5,4.8 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値191.1,実測値192.4(M+1)
+;保持時間:0.58分(3分間の実行)。
【0190】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数7】
[この文献は図面を表示できません]
【0191】
(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(6−フェニル−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イル)−メタノン
【0192】
工程1:3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0193】
O3−エチル 4−オキソピペリジン−1,3−ジカルボン酸O1−tert−ブチル(5g,18.4mmol)のメタノール(50mL)中の0℃の溶液に水素化ホウ素ナトリウム(1.74g,46.1mmol)を分割して15分間かけて添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を水で希釈し、1N HClでpH3に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(4.1g)を白色固体として得た。
【0194】
4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0g,8.6mmol)を入れた250mL容丸底フラスコ内に、ジクロロ(dichoro)メタン(50.0mL)を添加した後、トリエチルアミン(2.8mL,20mmol)を添加した。塩化tert−ブチルジメチルシリル(1.5g,10.2mmol)を分割して添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。lcmsによると反応の混合はほぼ完了していた。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムと飽和水性NaClでクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで減圧下で濃縮した。粗製生成物を精製せずに次の工程で使用した。
【0195】
粗製3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.4g)を入れた250mL容丸底フラスコに、DCM(24mL)と重炭酸ナトリウム(2.0g,20.4mmol)を添加した。反応混合物を0℃まで5分間冷却し、デス・マーチン・ペルヨージナン(periodane)(3.6g,8.5mmol)を添加した。反応混合物を室温まで温めながら3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して乾固させた。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から50%まで)DCM:酢酸エチルによって精製し、3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.7g,71%)を透明な黄色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値343.5,実測値344.4(M+1)
+;保持時間:2.47分(3分間の実行)。
【0196】
工程2:4−ヒドロキシ−3−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0197】
100mL容丸底フラスコに3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g,2.9mmol)とTHF(9mL)を添加した。混合物を−78℃まで冷却し、塩化フェニルマグネシウム(1.46ml,2M,2.9mmol)を滴下により添加し、反応混合物を1時間かけて室温まで温めた。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−ヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを無色透明の油状物として得、これをTHF(9mL)で希釈した。混合物をフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(4.4mLの1M,4.4mmol)で処理し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得、これをジクロロメタン(9mL)に溶解させ、トリエチルアミン(0.81mL,5.8mmol)とメタンスルホニルクロリド(0.23mL,2.9mmol)で処理した。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(3回)。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0%から25%までの酢酸エチル)によって精製し、4−ヒドロキシ−3−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.7g,63%)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値385.5,実測値386.3(M+1)
+;保持時間:1.80分(3分間の実行)。
【0198】
工程3:メタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−ピペリジル)メチル
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0199】
100mL容丸底フラスコにジクロロメタン(10mL)とHCl(0.45mLの4M,1.83mmol)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、メタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−ピペリジル)メチル塩酸塩(596mg)を得、これを精製せずに次の反応で使用した。ESI−MS m/z 計算値285.1,実測値286.3(M+1)
+;保持時間:0.92分(3分間の実行)。
【0200】
工程4:メタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)−4−フェニルピペリジン−3−イル)メチル
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0201】
バイアルに4−イソプロポキシ−3−メチル−安息香酸(39mg,0.2mmol)、HATU(76mg,0.2mmol)、DMF(2mL)およびトリエチルアミン(0.7mL,5mmol)を添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。DMF(1mL)に溶解させたメタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)−4−フェニルピペリジン−3−イル)メチル(57mg,0.2mmol)の溶液を添加し、反応混合物を15分間撹拌した。反応液を飽和水性NaClでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和水性NaClでさらにすすぎ洗浄し(3回)、DMF(あれば)を除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、さらに精製せずに次の反応で使用した。ESI−MS m/z 計算値461.6,実測値462.1(M+1)
+;保持時間:1.93分(3分間の実行)。
【0202】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数8】
[この文献は図面を表示できません]
【0203】
工程5:(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(6−フェニル−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イル)−メタノン
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0204】
THF(1.5mL)中のメタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)−4−フェニルピペリジン−3−イル)メチル(92mg,0.2mmol)を入れたバイアルを鉱油中のNaH(60%,8mg,0.2mmol)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、濾過し、逆相HPLC(1から99%までの)ACN:H
2O(改質剤なし))により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(6−フェニル−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イル)−メタノン(13mg,18%)を得た。
1H NMR(400 MHz,MeOD)δ 7.47 - 7.22(m,7H),6.99(t,J = 9.1 Hz,1H),4.72 - 4.54(m,2H),4.46 - 4.03(m,2H),3.99 - 3.74(m,2H),3.66(dd,J = 25.7,12.9 Hz,1H),3.09(t,J = 15.9 Hz,1H),2.57 - 2.25(m,1H),2.21(d,J = 7.8 Hz,3H),1.34(d,J = 5.8 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値365.5,実測値366.5(M+1)
+;保持時間:1.95分(3分間の実行)。
【0205】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
【数9】
[この文献は図面を表示できません]
【0206】
(3aR,7aR)−7a−(ピリジン−2−イル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−カルボン酸tert−ブチル
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0207】
(3aR,7aR)−7a−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(342mg,0.88mmol)の溶液を無水エタノール(10mL)に溶解させ、窒素下で撹拌した後、10%パラジウム担持炭素(473mg,0.44mmol)を添加した。反応混合物をエバキュエーションし、水素ガス(1気圧)下に2時間置いた。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCMですすぎ洗浄し、減圧下で濃縮して、(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(266mg,99%)を透明な黄色から褐色の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.99(s,1H),8.44(s,1H),8.09(s,1H),7.91(s,1H),5.35(s,1H),5.13(s,1H),4.72(s,1H),4.23(s,1H),4.07(d,J = 15.1 Hz,1H),3.60(s,2H),2.80(s,1H),2.20(d,J = 14.4 Hz,1H),1.49(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値306.2,実測値307.5(M+1)
+;保持時間:1.1分,(3分間の実行)。
【0208】
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0209】
バイアル内で、2−tert−ブトキシエタノール(155mg,1.31mmol)をDMF(500μL)に溶解させた。NaH(52mg,1.31mmol)(油中60%分散体)を少量に分けて添加し、懸濁液を室温で25分間撹拌した。[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(50mg,0.13mmol)をDMF(100μL)中の溶液として添加し、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を水の添加によりクエンチし、混合物をDCMで抽出した(3回)。合わせた抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、揮発性物質を減圧下で除去した。残った物質をDMF(1mL)に溶解させ、改質剤としてHClを用いる分取HPLCにより精製した。揮発性物質のエバポレーションにより、[(3aR,7aR)−7a−[3−(2−tert−ブトキシエトキシ)−2−ピリジル]−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−(2−tert−ブトキシエトキシ)−3−クロロ−フェニル]メタノン(38mg,46.5%)を無色のガラス状物質として得た。ESI−MS m/z 計算値576.3,実測値577.0(M+1)
+;保持時間:1.48分(3分間の実行)。
【0210】
7a−(ピリジン−2−イル)オクタヒドロフロ[3,2−c]ピリジン
【0211】
工程1:3−アリル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
4−オキソピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(14.0g,60.0mmol)、プロプ−2−エン−1−オール(3.4mL,50mmol)、ピロリジン−2−カルボン酸(1.7g,15.0mmol)と(5−ジフェニルホスファニル−9,9−ジメチル−キサンテン−4−イル)−ジフェニル−ホスファン(1.45g,2.5mmol)のDMSO(100mL)中の混合物に窒素を5分間パージした。混合物を1,3−ジアリル−ジクロロ−ジパラダシクロブタン(457mg,1.25mmol)で処理し、75℃で72時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトに通して濾過した(酢酸エチル)。濾液を酢酸エチルと水との間で再分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を水で洗浄し(3回)、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(0から10%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、3−アリル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(11.5g,84.1%)を得た。ESI−MS m/z 計算値273.3,実測値274.5(M+1)
+;保持時間:1.72分(3分間の実行)。
【0213】
工程2:6−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0214】
3−アリル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(6.0g,22.0mmol)のトルエン(100mL)中の溶液にエチレングリコール(1.4g,1.2mL,22.0mmol)を添加した後、4−メチルベンゼンスルホン酸−(水)(0.6mL,3.3mmol)を添加した。反応混合物にディーン・スターク・トラップを備え付け、一晩加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和重炭酸ナトリウム(2回)、飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質6−アリル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジルをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
【0215】
6−アリル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(3.2g,10.0mmol)のDCM(30mL)中の溶液を−78℃まで冷却した。オゾンを溶液中で、明青色が持続するまで10分間起泡させた。次いで、この青色溶液中で窒素ガスを10分間起泡させ、過剰のオゾンを除去した。MeOH(30mL)を添加した後、水素化ホウ素ナトリウム(380mg,10.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で5分間撹拌し、酢酸エチルと水との間で再分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(30から40%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、6−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(1.7g,53%)を得た。ESI−MS m/z 計算値321.4,実測値322.5(M+1)
+;保持時間:1.44分(3分間の実行)。
【0216】
工程3:工程4:10−(2−クロロエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
10−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(320mg,1.0mmol)のクロロホルム(10mL)中の溶液に塩化チオニル(290μL,4.0mmol)を添加した後、ピリジンの滴下およびDMFの滴下による添加を行なった。反応混合物を1時間加熱還流し、濃縮して乾固させ、カラムクロマトグラフィー(10から20%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、10−(2−クロロエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(140mg,41%)を無色の油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値339.8,実測値340.5(M+1)
+;保持時間:1.89分(3分間の実行)。
【0218】
工程4:7a−(2−ピリジル)−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−5−カルボン酸ベンジル
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
10−(2−クロロエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(68mg,0.2mmol)のEtOH(2mL)中の溶液に水性HCl(1mLの1M,1.0mmol)を添加した。反応混合物を密封バイアル内で70℃にて3時間加熱した。容量を1/3まで減らした。残渣を酢酸エチルと水との間で再分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させ、粗製3−(2−クロロエチル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルを得、これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
【0220】
2−ブロモピリジン(49mg,0.31mmol)のTHF(5mL)中の溶液を−78℃まで冷却し、アルゴン雰囲気下でのブチルリチウム(10mg,0.16mmol)(ヘキサン中1M)の滴下により処理した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、THF(1mL)中の粗製3−(2−クロロエチル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(46mg,0.16mmol)を滴下により添加した。反応混合物を室温まで温め、72時間かけて撹拌した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチした。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(20から30%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、7a−(2−ピリジル)−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−5−カルボン酸ベンジルを得た。ESI−MS m/z 計算値338.4,実測値339.3(M+1)
+;保持時間:1.28分(3分間の実行)。
【0221】
工程5:7a−(2−ピリジル)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−フロ[3,2−c]ピリジン
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0222】
7a−(2−ピリジル)−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−5−カルボン酸ベンジル(22mg,0.06mmol)のMeOH(5mL)中の溶液に窒素を5分間パージした。混合物を10%パラジウム担持炭素(14mg,0.013mmol)で処理した。混合物をエバキュエーションし、室温で水素雰囲気(バルーン)下に置いた。Pd触媒を濾過によって除去し、MeOHで洗浄した。溶媒を減圧下で除去して、粗製7a−(2−ピリジル)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−フロ[3,2−c]ピリジンを得、これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。ESI−MS m/z 計算値204.3,実測値205.3(M+1)
+;保持時間:0.184分(3分間の実行)。
【0223】
(3aR,7aR)−7a−(6−メチル−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0224】
THF(1mL)中の(3aR,7aR)−7a−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(84mg,0.22mmol)を入れたフラスコをPd(PPh
3)
4(126mg,0.11mmol)で処理した。混合物に窒素をパージし、トリメチルアルマン(31mg,42μL,0.44mmol)を添加した。この溶液を70℃まで16時間かけて加熱した。水(1ml)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3回)。有機層を合わせ、1mlの飽和水性NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得、これを、TFA/DCMの1:1の混合物(1mL)で処理した。反応混合物を1時間撹拌し、減圧下で濃縮して、(3aR,7aR)−7a−(6−メチル−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジンを得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。ESI−MS m/z 計算値220.1,実測値221.1(M+1)+;保持時間:0.228分(3分間の実行)。
【0225】
7a−(6−イソブトキシ−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0226】
2−メチルプロパン−1−オール(240μL,2.60mmol)のDMF(1mL)中の溶液を水素化ナトリウム(104mg,2.6mmol)(鉱油中60%分散体)で0℃にて処理した。反応混合物を5分間撹拌し、DMF(0.5mL)中の(3aR,7aR)−7a−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(100mg,0.26mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。水(1ml)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、飽和水性NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗製(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。粗製生成物を1mlのTFA/DCMの1:1の混合物で処理し、反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、7a−(6−イソブトキシ−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジンを黄色油状物(50mg,51%)として得た。ESI−MS m/z 計算値278.3,実測値279.2(M+1)
+;保持時間:0.23分(3分間の実行)。
【0227】
(3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)フェニル)((syn)−7a−(ピリジン−2−イル)ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−イル)メタノン
【0228】
工程1:(syn)−1−オキソヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−カルボン酸tert−ブチル
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0229】
Parr社製振盪機内の3H−フロ[3,4−c]ピリジン−1−オン(3.2g,23.7mmol)のHCl(17mLの1M,17mmol)と水(17mL)中の溶液をPtO
2(700mg,3.1mmol)で処理した。混合物を55psiで一晩水素化した。触媒を濾別し、濾液を濃縮して、黄色油状物を得た。得られた油状物をDCM(237mL)とMeOH(35mL)で希釈し、TEA(8.3mL,59.2mmol)で処理した後、Boc無水物(5.7g,26.1mmol)で処理した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した(3回)。合わせた有機液を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2−24g,30から100%までのEtOAc−ヘキサン)による精製により、(syn)−1−オキソヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−カルボン酸tert−ブチル(3.1g,93%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 4.27(dd,J = 9.4,5.6 Hz,1H),3.97(dd,J = 9.5,2.0 Hz,2H),3.73(s,1H),2.96 - 2.76(m,3H),2.72-2.68(m,1H),2.01(dq,J = 13.9,3.6 Hz,1H),1.90-1.82(m,1H),1.44(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値241.1,実測値242.5(M+1)+;保持時間:1.34分間.(3分間の実行)。
【0230】
工程2:1−オキソ−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−3H−フロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0231】
オーブン乾燥させたフラスコ内に1−オキソ−3,3a,4,6,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(60mg,0.25mmol)を添加し、これを不活性雰囲気(窒素)下に置き、トルエン(300μL)で希釈した。混合物をPd[P(tBu)
3]
2(6.3mg,0.012mmol)とLiHMDS(300μLの1M,0.30mmol)で処理した後、2−ブロモピリジン(36μL,0.37mmol)で処理した。反応混合物を50℃まで温め、20時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和水性塩化アンモニウムで希釈し、酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機液を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。逆相HPLC(1から100%までのACN/H
2O)による精製により、1−オキソ−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−3H−フロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(30mg,38%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.57(ddd,J = 4.8,1.7,0.8 Hz,1H),7.73(td,J = 7.8,1.8 Hz,1H),7.55(d,J = 7.9 Hz,1H),7.25(ddt,J = 4.9,2.9,2.5 Hz,1H),4.33(dd,J = 9.2,6.4 Hz,1H),4.03(dd,J = 9.2,4.2 Hz,1H),3.93(dd,J = 13.9,5.4 Hz,1H),3.63 - 3.49(m,2H),3.29-3.23(m,2H),2.26(ddd,J = 14.0,5.2,4.0 Hz,1H),2.20 - 2.06(m,1H),1.47(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値318.2,実測値319.1(M+1)+;保持時間:1.59分(3分間の実行)。
【0232】
工程3:3,4−ビス(ヒドロキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0233】
1−オキソ−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−3H−フロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(0.56g,1.76mmol)のTHF(6.5mL)とトルエン(2mL)中の溶液を水素化ホウ素リチウム(153mg,7.0mmol)で処理した。反応混合物を2時間加熱還流した。反応混合物を0℃まで冷却し、DCMと酢酸エチルで希釈した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムと1M HClでクエンチし、飽和水性重炭酸ナトリウムでpHを8に調整した。混合物をDCMで抽出し(3回)、合わせた有機液を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2−24g,40から100%までの酢酸エチル−DCM)による精製により、3,4−ビス(ヒドロキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg,70.5%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.52(dd,J = 4.9,0.9 Hz,1H),7.83 - 7.67(m,1H),7.40(d,J = 8.2 Hz,1H),7.22(ddd,J = 7.5,4.9,0.9 Hz,1H),4.29 - 2.73(m,10H),2.28(s,1H),2.00 - 1.88(m,1H),1.73(ddd,J = 14.0,4.7,3.5 Hz,1H),1.49(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値322.2,実測値323.5(M+1)
+;保持時間:1.02分(3分間の実行)。
【0234】
工程4:7a−(2−ピリジル)−1,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
3,4−ビス(ヒドロキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg,1.24mmol)とトリフェニルホスフィン(391mg,1.49mmol)のTHF(12.4mL)中の溶液を0℃まで冷却した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで温め、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2−4g,30から100%までのEtOAc−ヘキサン)による精製により、7a−(2−ピリジル)−1,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(354mg,93.7%)を得た。ESI−MS m/z 計算値304.2,実測値305.3(M+1)
+;保持時間:1.2分(3分間の実行)。
【0235】
工程5:(3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)フェニル)(7a−(ピリジン−2−イル)ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−イル)メタノン
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
7a−(2−ピリジル)−1,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(52mg,0.17mmol)のDCM(0.5mL)中の溶液を、ジオキサン中の塩化水素(500μLの4M,2.00mmol)で処理した。反応混合物を1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた粗製生成物をDMF(0.7mL)で希釈し、HATU(78mg,0.21mmol)と3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸(48mg,0.17mmol)で処理した。混合物を、トリエチルアミン(95μL,0.68mmol)で処理し、1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、逆相HPLC(水,HCl改質剤,1から100%までのACN/H
2O,30分)により精製して、(3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)フェニル)(7a−(ピリジン−2−イル)ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−イル)メタノン(HCl塩)(25mg,29%)を得た。
1H NMR(400 MHz,C
6D
6)δ 8.53(s,1H),7.21 - 7.04(m,3H),6.78 - 6.65(m,J = 7.7 Hz,2H),6.57(d,J = 8.1 Hz,1H),4.15 - 3.91(m,4H),3.86(d,J = 8.2 Hz,1H),3.81 - 3.70(m,4H),3.68 - 3.58(m,2H),3.37(s,3H),3.18 - 2.95(m,2H),2.27 - 1.98(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値466.17157,実測値467.2(M+1)MS m/z 計算値466.2,実測値467.2(M+1)
+;保持時間:0.964分(3分間の実行)。
【0237】
(4aS,8aS)−8a−フェニル−2,3,4a,5,7,8−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−6−カルボン酸tert−ブチル
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(200mg,0.68mmol)とテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(66mg,0.19mmol)のジクロロエタン(5mL)中の溶液をNaOH(5mLの50%w/w(水中))で処理した。反応混合物を35℃で一晩撹拌し、室温まで冷却し、水とEtOAcで希釈した。有機層を分離し、混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機液を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2−12g,0から100%までの酢酸エチル−ヘキサン)による精製により、(4aS,8aS)−8a−フェニル−2,3,4a,5,7,8−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−6−カルボン酸tert−ブチル(86mg,40%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.55 - 7.27(m,5H),4.34(s,1H),4.01(ddd,J = 11.9,9.4,4.2 Hz,1H),3.95 - 3.80(m,2H),3.74 - 3.61(m,2H),3.46(dt,J = 11.8,3.3 Hz,1H),3.37 - 3.23(m,2H),2.12(d,J = 14.3 Hz,1H),1.77 - 1.62(m,1H),1.48(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値319.2,実測値320.3(M+1)
+;保持時間:1.83分(3分間の実行)。
【0239】
[(3aR,7aR)−2,2−ジメチル−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
【0240】
工程1:[(3R,4R)−4−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3,4−ジヒドロキシ−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
工程1:100mL容丸底フラスコに、(3R,4R)−4−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3,4−ジヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g,2.7mmol)とDCM(9mL)を添加した後、TFA(3mL,39mmol)を添加した。1時間後、反応混合物を減圧下で濃縮して、精製せずに次の工程で使用した。
【0242】
工程2:100mL容丸底フラスコに、3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸(976mg,3.48mmol)、HATU(1.0g,2.7mmol)、DMF(10mL)およびトリエチルアミン(1.9mL,13.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した。工程1:のアミンをDMF(3mL)に溶解させ、反応混合物に滴下により添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を飽和水性NaClでクエンチし、酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0%から75%までの酢酸エチル)によって精製し、[(3R,4R)−4−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3,4−ジヒドロキシ−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(1.4g,97%)を粘稠性の黄色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値534.1,実測値535.3(M+1)
+;保持時間:1.78分(3分間の実行)。
【0243】
工程2:[(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−(2−ピリジル)−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
250mL容丸底フラスコに湿潤Pd/C(1.4g,1.3mmol)とイソプロパノール(10mL)を添加した。混合物に窒素を10分間パージし、[(3R,4R)−4−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3,4−ジヒドロキシ−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(1.4g,2.6mmol)のイソプロパノール(10mL)中の溶液で処理した。混合物をエバキュエーションし、水素(1気圧,バルーン)下に置いた。反応混合物を45℃で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケークをDCMとイソプロパノールで洗浄した。溶媒を除去し、生成物を白色泡状物として単離した。
1H NMR(400 MHz,MeOD)δ 8.53(ddd,J = 4.9,1.7,1.0 Hz,1H),7.86 - 7.80(m,1H),7.78(dt,J =8.0,1.2 Hz,1H),7.29(ddd,J = 7.3,4.9,1.4 Hz,1H),7.14(s,1H),7.09 - 7.03(m,2H),4.55(d,J = 46.0Hz,1H),4.40 - 4.33(m,2H),4.29(q,J = 4.1 Hz,2H),4.18(s,1H),3.89(s,3H),3.74(d,J = 25.1 Hz,1H),3.47(dd,J = 22.6,21.0 Hz,1H),3.27 - 3.03(m,1H),2.23(s,1H),1.64(t,J = 50.8 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値456.4,実測値457.5(M+1)
+;保持時間:1.32分(3分間の実行)。
【0245】
工程3:[(3aR,7aR)−2,2−ジメチル−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0246】
バイアルに[(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−(2−ピリジル)−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(45mg,0.10mmol)とジクロロメタン(1mL)を添加した。[(1R,4S)−7,7−ジメチル−2−オキソ−ノルボルナン−1−イル]メタンスルホン酸(2.3mg,0.01mmol)を添加した後、2,2−ジメトキシプロパン(36μL,0.30mmol)を添加した。反応混合物を45℃で4時間加熱した。反応混合物を濾過し、HPLC(1%から99%までの)ACN:H2O(改質剤なし)によって精製し、[(3aR,7aR)−2,2−ジメチル−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(4.2mg,8.6%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値496.2,実測値497.2(M+1)
+;保持時間:1.19分(3分間の実行)。
【0247】
(1S,6R)−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
【0248】
工程1:(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0249】
ナトリウムアミド(8.6g,199.3mmol)の無水THF(225mL)中の懸濁液に、窒素下で−25℃(外部温度)にて、2−(2−ピリジル)アセトニトリル(10.7g,90.6mmol)の無水THF(50mL)中の溶液を15分間かけて滴下により添加した。冷却浴を外し、撹拌を室温で2.5時間継続した。(2S)−2−(クロロメチル)オキシラン(21mL,272mmol)の無水THF(20mL)中の溶液を一度に−25℃で添加した。得られた反応混合物を35℃で16時間、次いで50℃で20時間加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を水性飽和水性塩化アンモニウム(100mL)に注入し、飽和水性NaCl(200mL)で希釈し、酢酸エチル(4×250mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和水性NaCl(250mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(330gのシリカ,DCM中10から30%までの酢酸エチル,60分)を用いた精製により、(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル(5.4g,34%)を黄色から橙色の固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.51(ddd,J = 4.8,1.7,0.9 Hz,1H),7.84(td,J = 7.8,1.8 Hz,1H),7.57(dt,J = 7.9,0.9 Hz,1H),7.31(ddd,J = 7.5,4.8,1.0 Hz,1H),5.03(t,J = 5.2 Hz,1H),3.84(dt,J = 11.9,5.0 Hz,1H),3.49(ddd,J = 11.9,8.4,5.5 Hz,1H),2.13(dd,J = 7.5,5.1 Hz,1H),1.85(dd,J = 8.9,4.6 Hz,1H),1.66(dd,J = 7.5,4.7 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値174.1,実測値175.1(M+1)
+;保持時間:0.39分(3分間の実行)。
【0250】
工程2:(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−(2−ピリジル)シクロプロパン カルボニトリル(5.4g,31.3mmol)とイミダゾール(4.3g,62.5mmol)の無水DCM(65mL)中の0℃の溶液に、tert−ブチル−クロロ−ジメチル−シラン(4.9g,32mmol)を分割して5分間かけて添加した。冷却浴を外し、撹拌を室温で45分間継続した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウム(100mL)に注入し、相を分離し、水相をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出液をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(330gのシリカ,ヘキサン中0から10%までの酢酸エチル,35分)を用いた精製により、(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル(8.2g,91%)を無色の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.45(d,J = 4.7 Hz,1H),7.78(dd,J = 7.7,1.7 Hz,1H),7.52(d,J = 7.9 Hz,1H),7.26(dd,J = 6.8,4.9 Hz,1H),4.03(dd,J = 11.6,4.6 Hz,1H),3.62(dd,J = 11.6,8.5 Hz,1H),2.12(qd,J = 8.5,4.6 Hz,1H),1.81(dd,J = 8.9,4.7 Hz,1H),1.68(dd,J = 7.4,4.7 Hz,1H),0.80(s,9H),0.00(s,3H),-0.02(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値288.2,実測値289.5(M+1)
+;保持時間:2.0分(3分間の実行)。
【0252】
工程3:(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルバルデヒド
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル(6.2g,21mmol)の無水DCM(62mL)中の溶液(−78℃で窒素下)を、DIBAL−Hの溶液(トルエン中1M)(32mLの1M,32mmol)に滴下により10分間かけて添加した。−78℃で1時間、続いて室温で1.5時間撹拌を継続した。−78℃まで冷却した後、反応混合物をイソプロパノール(62mL)でクエンチし、室温まで温めた。ジクロロメタン(300mL)と50%飽和ロッシェル塩水溶液(100mL)を添加し、相を分離し、有機相を50%飽和ロッシェル塩水溶液(2×100mL)で洗浄した。合わせた水相をDCM(150mL)で再抽出した。合わせたすべての有機相を水(100mL)と飽和水性NaCl(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(330gのシリカ,DCM中0から20%までのMeOH,40分)による精製により、(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルバルデヒド(2.7g,44%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 9.75(s,1H),8.49(dd,J = 4.8,0.8 Hz,1H),7.82 - 7.70(m,1H),7.56(d,J = 8.0 Hz,1H),7.26(s,1H),4.04(dd,J = 11.5,5.7 Hz,1H),3.62(dd,J = 11.5,9.0 Hz,1H),2.28(qt,J = 40.3,20.1 Hz,1H),1.85(dd,J = 7.4,4.4 Hz,1H),1.78(dd,J = 8.6,4.4 Hz,1H),0.87 - 0.71(s,9H),-0.00(d,J = 1.8 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値291.2,実測値292.3(M+1)+;保持時間:1.34分(3分間の実行)。
【0254】
工程4:[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルバルデヒド(3.6g,12.4mmol)の無水MeOH(100mL)中の溶液に、−10℃で窒素下にてNaBH
4(470mg,12.4mmol)を分割して5分間かけて添加した。撹拌を室温で45分間継続し、反応混合物を0℃まで冷却し、水(5mL)の添加によりクエンチした。酢酸エチル(250mL)と飽和水性重炭酸ナトリウム(100mL)を添加し、相を分離し、水相を酢酸エチル(150mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を飽和水性NaCl(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール(3.6g,99%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.42 - 8.32(m,1H),7.68 - 7.58(m,1H),7.50(d,J = 8.1 Hz,1H),7.14 - 7.03(m,1H),4.42 - 4.37(m,1H),3.97 - 3.92(m,1H),3.88 - 3.68(m,3H),1.75 - 1.56(m,1H),1.30(dd,J = 8.7,3.8 Hz,1H),0.85(dd,J = 6.2,3.9 Hz,1H),0.80(s,9H),0.00(s,3H),-0.02(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値293.2,実測値294.5(M+1)
+;保持時間:1.16分(3分間の実行)。
【0256】
工程5:メタンスルホン酸[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メチル
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0257】
[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール(1.5g,5.2mmol)をDCM(24mL)に溶解させ、−10℃まで冷却し、次いでDIEA(1.1mL,6.3mmol)で処理し、MsCl(450μL,5.7mmol)の滴下により処理した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し、次いで室温まで温めた。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(80gのシリカ,0から50%までの酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、メタンスルホン酸[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メチル(1.6g,84%)を無色の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.48(ddd,J = 4.8,1.7,0.8 Hz,1H),7.74(td,J = 7.8,1.8 Hz,1H),7.40(d,J = 8.1 Hz,1H),7.20(ddd,J = 7.5,4.8,0.8 Hz,1H),4.86(d,J = 10.8 Hz,1H),4.71(d,J = 10.8 Hz,1H),3.92(dd,J = 11.6,6.1 Hz,1H),3.83(dd,J = 11.5,7.3 Hz,1H),3.19(s,3H),1.84(dt,J = 13.7,6.7 Hz,1H),1.52(dd,J = 8.8,4.3 Hz,1H),1.18(dd,J = 6.6,4.4 Hz,1H),0.86(s,9H),0.06(s,3H),0.03(s,3H)。
【0258】
工程6:2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]アセトニトリル
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0259】
メタンスルホン酸[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メチル(870mg,2.34mmol)とNaCN(126mg,2.58mmol)の無水DMSO(8.7mL)中の混合物(窒素雰囲気下)を室温で一晩16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、50%飽和重炭酸ナトリウム溶液(100mL)、水(100mL)および飽和水性NaCl(100mL)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(120gのシリカ,10から50%までの酢酸エチル/ヘキサン)による精製により、2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]アセトニトリル(518mg,73.1%)を無色の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.44(dd,J = 4.8,0.9 Hz,1H),7.73 - 7.67(m,1H),7.26(d,J = 8.1 Hz,1H),7.18 - 7.13(m,1H),3.99 - 3.86(m,1H),3.72(dd,J = 11.6,7.8 Hz,1H),3.14(d,J = 17.3 Hz,1H),3.05(d,J = 17.3 Hz,1H),1.66(dt,J = 14.4,7.2 Hz,1H),1.36(dd,J = 9.2,4.6 Hz,1H),0.99(dd,J = 6.6,4.6 Hz,1H),0.55(s,9H),-0.00(s,3H),-0.02(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値302.2,実測値303.3(M+1)
+;保持時間:1.52分(3分間の実行)。
【0260】
工程7:2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]エタンアミン
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0261】
2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]アセトニトリル(250mg,0.83mmol)の無水THF(7.5mL)中の溶液(0℃で窒素下)に、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(2.5mLの1M,2.5mmol)のTHF中の溶液を滴下により5分間かけて添加した。得られた混合物を2時間加熱還流した。0℃まで冷却した後、MeOH(0.75mL)を注意深く添加し、混合物を1時間再度加熱還流した。室温まで冷却した後、反応混合物を濃縮し、残渣をDCM(50mL)に再溶解させ、水(30mL)、飽和水性NaCl(30mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(40gのシリカ,2%のトリエチルアミンを含むDCM中0から20%までのMeOH,30分)を用いた精製により、2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]エタンアミン(124mg,49%)を無色の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.47(d,J = 4.5 Hz,1H),7.75 - 7.68(m,1H),7.32(d,J = 8.0 Hz,1H),7.24 - 7.12(m,1H),4.07 - 3.85(m,1H),3.63 - 3.55(m,1H),3.00 - 2.90(m,1H),2.87 - 2.75(m,3H),2.40 - 2.16(m,1H),2.16 - 1.95(m,1H),1.64 - 1.55(m,1H),1.32 - 1.26(m,1H),0.85(s,9H),0.81 - 0.73(m,1H),0.06(s,3H),0.03(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値306.2,実測値307.3(M+1)
+;保持時間:1.04分(3分間の実行)。
【0262】
工程8:[(1S,2R)−2−(2−アミノエチル)−2−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0263】
2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]エタンアミン(124mg,0.40mmol)の無水THF(2.5mL)中の溶液に、窒素下で室温にて、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.4mLの1M,0.40mmol)のTHF中の溶液を滴下により5分間かけて添加した。反応混合物を室温で2.5時間撹拌し続けた。さらにTHF中のフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(50μLの1M,0.05mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌し続けた。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(24gのシリカ,w/2.5%のトリエチルアミンを含むDCM中0から20%までのMeOH,20分)を用いて精製した。生成物画分の濃縮後、残渣を減圧下でアセトニトリル(3×10mL)とともに共濃縮して微量のトリエチルアミンを除去し、[(1S,2R)−2−(2−アミノエチル)−2−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール(54mg,69%)を得た。ESI−MS m/z 計算値192.1,実測値193.5(M+1)
+;保持時間:0.26分(3分間の実行)。
【0264】
工程9:(1S,6R)−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0265】
[(1S,2R)−2−(2−アミノエチル)−2−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール(54mg,0.28mmol)の無水DCE(2.5mL)中の懸濁液に、窒素下で0℃にてSOCl
2(25μL,0.34mmol)を滴下により添加した。得られた反応混合物を室温で4時間撹拌した。0℃まで冷却した後、さらなるSOCl
2(102μL,1.40mmol)。反応混合物を濃縮し、水(20mL)に溶解させ、3.75M水性NaOHで塩基性pHに調整した。水相をDCM(5×40mL)で抽出し、合わせた有機抽出液をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製(1S,6R)−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(42mg,86%)を得た。ESI−MS m/z 計算値174.2,実測値175.1(M+1)
+;保持時間:0.368分(3分間の実行)。
【0266】
7,7−ジフルオロ−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0267】
磁気撹拌バーを仕込んだ4ml容バイアルに、4−(2−ピリジル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(235mg,0.90mmol)、ヨウ化ナトリウム(45mg,0.30mmol)および無水THF(1.5mL)を窒素雰囲気下で添加した。これにトリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(470μL,3.2mmol)を添加した。反応容器を密封し、65℃まで17時間加熱した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣をヘキサン中AcOEtの勾配(25分で0から60%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)により精製して、7,7−ジフルオロ−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル(64mg,22.4%)を褐色粘性油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.56(d,J = 4.3 Hz,1H),7.68(td,J = 7.7,1.8 Hz,1H),7.30(d,J = 8.5 Hz,1H),7.20(ddd,J = 7.5,4.9,1.0 Hz,1H),3.91(br s,1H),3.80(br s,1H),3.70-3.40(br m,1H),3.25-3.00(br m,1H),2.60-2.50(m,1H),2.34(br s,1H),2.21 - 2.05(m,1H),1.47(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値310.1,実測値311.0(M+1)
+;保持時間:1.02分(3分間の実行)。
【0268】
(1R,6R)−6−(2−ピリジル)−8−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル(ラセミ体)
【0269】
工程1:6−(2−ピリジル)−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0270】
4−(2−ピリジル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(15.1g,58.1mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)と水(150mL)中の溶液をN−ブロモスクシンイミド(15.5g,87.1mmol)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。水酸化ナトリウムの水溶液(116mLの1M,116mmol)を添加し、反応混合物をさらに15分間撹拌した。混合物を酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた橙色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:220グラムのシリカゲルのカラム,0から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製すると;20%で生成物が溶出し、6−(2−ピリジル)−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル(11.5g,72%)を透明な黄色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.58(d,J = 4.1 Hz,1H),7.70(td,J = 7.8,1.8 Hz,1H),7.37(d,J = 7.8 Hz,1H),7.22(ddd,J = 7.5,4.8,1.1 Hz,1H),3.90(dt,J = 24.8,14.3 Hz,2H),3.66(s,1H),3.30(d,J = 2.4 Hz,2H),2.83(s,1H),2.16(s,1H),1.47(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値276.1,実測値277.3(M+1)
+;保持時間:0.96分(3分間の実行)。
【0271】
工程2:4−シアノ−3−ヒドロキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得る
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0272】
6−(2−ピリジル)−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル(14.4g,52.2mmol)のDMSO(216mL)中の溶液にシアン化カリウム(10.2g,157mmol)を添加した。反応混合物を90℃で24時間加熱し、室温まで冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を水で洗浄し(3回)、飽和水性NaCl、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2−80g,0から100%までの酢酸エチル−ヘキサン)による精製により、4−シアノ−3−ヒドロキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(3.5g,22%)を得た。ESI−MS m/z 計算値303.2,実測値304.1(M+1)
+;保持時間:1.48分(3分間の実行)。
【0273】
工程3:(3R,4R)−3−ベンジルオキシ−4−シアノ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0274】
4−シアノ−3−ヒドロキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.2g,7.1mmol)のDMF(20mL)中の溶液に水素化ナトリウム(340mg,8.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、臭化ベンジル(1.0mL,8.5mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層を水、飽和水性NaClで洗浄し(3回)、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(0から20%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、(3R,4R)−3−ベンジルオキシ−4−シアノ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.6g,93%)を得た。ESI−MS m/z 計算値393.5,実測値394.5(M+1)
+;保持時間:2.14分(3分間の実行)。
【0275】
工程4:O4−メチル(3R,4S)−3−ベンジルオキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1,4−ジカルボン酸O1−tert−ブチル
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0276】
3−ベンジルオキシ−4−シアノ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.4g,6.1mmol)のEtOH(20mL)中の溶液にKOH(20mLの水中50%w/w)を添加した。反応混合物を120℃で25時間加熱し、層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製生成物3−ベンジルオキシ−1−tert−ブトキシカルボニル−4−(2−ピリジル)ピペリジン−4−カルボン酸(2.4g,5.8mmol)をDMF(30mL)に溶解させ、水素化ナトリウム(349mg,8.7mmol)(鉱油中60%分散体)で処理した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、ヨードメタン(543μL,8.73mmol)で処理した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、EtOAcと水との間で分配した。水層をEtOAcで抽出し(3回)、合わせた有機層を水(3回)、飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(0から20%までのEtOAc−ヘキサン)により精製して、O4−メチル(3R,4S)−3−ベンジルオキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1,4−ジカルボン酸O−1−tert−ブチル(1.1g,44%)を得た。ESI−MS m/z 計算値426.5,実測値427.5(M+1)
+;保持時間:2.13分(3分間の実行)。
【0277】
工程5:(3R,4R)−3−ベンジルオキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
工程1:O4−メチル(3R,4S)−3−ベンジルオキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1,4−ジカルボン酸O1−tert−ブチル(1.1g,2.6mmol)のTHF(30mL)中の還流溶液に水素化アルミニウムリチウム(1.5mLのTHF中2M,3.1mmol)を添加した。混合物を1分間加熱還流し、0℃まで冷却した。反応混合物を逐次、水(5滴)、15%水性NaOH(5滴)および水(15滴)でクエンチした。得られた白色沈殿物を濾過によって除去し、EtOAcで洗浄した。濾液をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。3−ベンジルオキシ−4−(ヒドロキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(200mg,0.50mmol)のDCM(10mL)中の溶液に、トリエチルアミン(210μL,1.51mmol)を添加した後、メタンスルホニルクロリド(58μL,0.75mmol)を添加した。反応混合物を室温で5分間撹拌し、DCMで希釈し、水で洗浄し(3回)、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(3R,4R)−3−ベンジルオキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(210mg,88%)を得た。ESI−MS m/z 計算値386.5,実測値387.5(M+1)
+;保持時間:1.34分(3分間の実行)。
【0279】
工程6:(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0280】
3−ベンジルオキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(200mg,0.42mmol)のMeOH(20mL)中の溶液に、ギ酸アンモニウム(530mg,8.4mmol)と10%Pd/C(92mg,0.09mmol)を添加した。反応混合物を10分間加熱還流した。触媒をセライトに通す濾過によって除去し、MeOHで洗浄した。濾液を濃縮して乾固させた。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(105mg,65%)を得た。ESI−MS m/z 計算値386.5,実測値387.5(M+1)
+;保持時間:1.34分(3分間の実行)。
【0281】
工程7:(1R,6R)−6−(2−ピリジル)−8−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0282】
(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(100mg,0.26mmol)のトルエン(6mL)中の溶液にDBU(46μL,0.31mmol)を添加した。反応混合物を120℃で16時間加熱し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し(3回)、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(1R,6R)−6−(2−ピリジル)−8−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル(42mg,56%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.59(ddd,J = 4.9,1.7,0.9 Hz,1H),7.70(t,J = 7.7 Hz,1H),7.19(ddd,J = 7.5,4.9,0.8 Hz,1H),7.09(t,J = 8.7 Hz,1H),5.39 - 5.23(m,1H),4.99(t,J = 6.1 Hz,1H),4.72(d,J = 6.0 Hz,1H),4.18 - 3.78(m,3H),3.47(ddd,J = 22.2,15.4,1.9 Hz,1H),2.20 - 2.07(m,2H),1.48(t,J = 10.4 Hz,10H)。ESI−MS m/z 計算値290.2,実測値291.5(M+1)
+;保持時間:1.17分間.(3分間の実行)。
【0283】
(3aR,7aR)−7a−(4−メトキシ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0284】
セプタム(septa)を備えた100mL容丸底フラスコ内で、(3aR,7aR)−7a−(6−クロロ−4−メトキシ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(1.09g,2.94mmol)とトリエチルアミン(410μL,2.94mmol)をエタノール(20mL)に溶解させた。パラジウム(156mg,0.15mmol)(炭素上に10%担持)を添加し、混合物を窒素ガスの起泡によって脱気した。反応混合物を水素雰囲気(バルーン)下で5時間、激しく撹拌した。この懸濁液を窒素の起泡によって脱気した。触媒をセライトパッドに通す濾過によって除去した。固体をエタノールで充分に洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して粗製生成物を得た。AcOEtの勾配(20分かけて0から100%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(40gカラム)による精製により、(3aR,7aR)−7a−(4−メトキシ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(907mg,91.7%)を無色の油状物として得、これは静置すると結晶化し始めた。ESI−MS m/z 計算値336.2,実測値337.0(M+1)
+;保持時間:1.64分(3分間の実行)。
【0285】
6−エトキシ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸
【0286】
工程1:6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボニトリル
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
2−クロロ−6−ヨード−ピリジン−3−オール(2.0g,7.8mmol)をDMF(15mL)に溶解させ、ジシアノ亜鉛(0.7g,5.9mmol)を添加した。トリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.6g,0.55mmol)の添加の前と後で窒素ガスを反応混合物中で起泡させた。反応容器を窒素下で密封し、マイクロ波照射下100℃で30分間加熱した。揮発性物質を減圧下で除去した。残留した油状物を酢酸エチル(100mL)に溶解させ、水(100mL)で洗浄した後、飽和水性NaCl(2×100mL)を添加した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して結晶性固体を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,20分かけて0から50%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配による精製により;6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボニトリル(0.8g,63%)を結晶性の黄色から白色の固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.65 - 7.59(m,1H),7.42(d,J = 8.2 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値154.0,実測値155.0(M+1)
+;保持時間:0.72分(3分間の実行)。
【0288】
工程2:6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボン酸メチル
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0289】
6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボニトリル(7.1g,45.8mmol)をメタノール(25mL)に溶解させ、HCl(100mLの4M,400.0mmol)のジオキサン中の溶液を添加した。反応混合物を、予熱した80℃の油浴中で36時間撹拌した。さらなるメタノールとHCl/ジオキサンを逐次添加して反応の進行を補助した。揮発性物質を減圧下で除去して黄色固体を得、これをシリカゲルプラグに通して濾過した。濾液を濃縮し、1,4−ジオキサン(50mL)に65℃で溶解させた。この溶液に高温ヘキサン(75mL)を添加し、得られたスラリーを室温までゆっくり冷却した。結晶性固体を真空濾過により集め、ヘキサンですすぎ洗浄した。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.07(d,J = 8.3 Hz,1H),7.47 - 7.40(m,1H),6.13(s,1H),3.98(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値187.0,実測値188.3(M+1)
+;保持時間:0.36分(3分間の実行)。
【0290】
工程3:6−クロロ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボン酸メチル(2.5g,13.3mmol)のDMF(15mL)中の溶液を、水素化ナトリウム(0.5g,12.6mmol)(鉱油中60wt%分散体)(分割して)でゆっくり処理した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、−10℃まで冷却した後、無希釈のトリフルオロメタンスルホン酸2−(トリフルオロメトキシ)エチル(4.5g,17.3mmol)を滴下により5分間かけてゆっくり添加した。添加中、発熱が観察された。次いで反応混合物を室温までゆっくり温め、1時間撹拌した。水(10mL)を添加し、混合物を減圧下で濃縮した。残留した残渣を水(75mL)に再懸濁させ、酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留した固体をDCM(50mL)中で手短に撹拌し、残留した白色固体を真空濾過によって除去した。濾液を再度減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー:80グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製すると;30%で生成物が溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、6−クロロ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(2.9g,74%)を明褐色結晶性固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.10(d,J = 8.4 Hz,1H),7.28(d,J = 8.4 Hz,1H),4.45 - 4.38(m,2H),4.36(dd,J = 5.8,3.4 Hz,2H),3.98(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値299.0,実測値300.4(M+1)
+;保持時間:1.47分(3分間の実行)。
【0292】
工程4:6−エトキシ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0293】
6−クロロ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(250mg,0.83mmol)の1,4−ジオキサン中の溶液をナトリウムエタノラート(2.0mLの21%w/v,6.2mmol)と水(50μL,2.78mmol)で処理した。反応混合物をマイクロ波照射下100℃で1時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(75mL)と水(50mL)との間で分配(partion)した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をUV誘導型逆相HPLC:15分間かけて10から99%までのアセトニトリル/水の勾配により精製して、6−エトキシ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(18mg,7.3%)を明褐色泡状固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.82(d,J = 8.0 Hz,1H),7.21(d,J = 8.0 Hz,1H),4.47(q,J = 7.1 Hz,2H),4.36(dt,J = 15.8,4.1 Hz,4H),1.49(t,J = 7.1 Hz,3H)。ESI−MS m/z 計算値295.1,実測値296.4(M+1)
+;保持時間:1.38分(3分間の実行)。
【0294】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数10】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
【0296】
工程1:6−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0297】
6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボン酸メチル(1.6g,8.3mmol)のメタノール(1.5mL)中の溶液を微粉砕炭酸カリウム(4.6g,33.0mmol)で処理した。反応混合物を80℃まで加熱し、1−クロロ−2−メチル−プロパン−2−オール(1.7mL,16.5mmol)を添加した。反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留した残渣を水(75mL)に懸濁させ、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,25分間かけて0から30%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、6−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(1.2g,54%)を無色の固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.09(d,J = 8.4 Hz,1H),7.27(d,J = 8.4 Hz,1H),3.98(s,3H),3.94(s,2H),1.41(s,6H)。ESI−MS m/z 計算値259.1,実測値260.2(M+1)+;保持時間:0.99分(3分間の実行)。
【0298】
工程2:6−クロロ−5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0299】
6−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(500mg,1.93mmol)のDCM中の溶液、および2−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−N−(トリフルオロ−4−スルファニル)エタンアミン(391μL,2.12mmol)を室温でゆっくり添加した。水浴を使用して反応混合物をほぼ室温に維持した。2時間後、反応混合物をDCM(75mL)で希釈し、水(1×75mL)で洗浄した。水層をDCM(2×75mL)でさらに抽出した。すべての有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:12グラムのシリカゲルのカラム,20分間かけて0から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、6−クロロ−5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(170mg,34%)を無色透明の油状物として得、これは静置すると結晶化した。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.08(d,J = 8.4 Hz,1H),7.28(d,J = 8.4 Hz,1H),4.09(d,J = 16.5 Hz,2H),3.98(s,3H),1.60 - 1.52(m,6H)。ESI−MS m/z 計算値261.1,実測値262.2(M+1)
+;保持時間:1.41分(3分間の実行)。
【0300】
工程3:5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0301】
6−クロロ−5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(170mg,0.65mmol)の1,4−ジオキサン(2mL)中の溶液をメタノール中のナトリウムメトキシド(3.00mLの0.5M,1.500mmol)で処理した後、水(50μL,2.78mmol)で処理した。反応混合物をマイクロ波照射により100℃で1時間、次いで120℃で30分間加熱した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留した固体を水(20mL)に溶解させ、1N HCl水溶液の添加によりpH2に調整した。得られた溶液をDCM(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると無色透明の油状物になった。逆相HPLC(15分かけて1から99%までのアセトニトリルと水の勾配)による精製により、5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸を得た。ESI−MS m/z 計算値243.1,実測値244.3(M+1)
+;保持時間:1.14分(3分間の実行)。
【0302】
5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0303】
1−クロロ−2−メチル−プロパン−2−オール(10mL,)、4−ヒドロキシ−3−メチル−安息香酸(2.0g,13.2mmol)、K
2CO
3(7.3g,52.7mmol)、H
2O(6.0mL)およびエタノール(60mL)の混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、1N NaOHとEtOAcとの間で分配し、層を分離した。有機層を1N NaOHで洗浄し(2回)、合わせた水層をEtOAcで洗浄した。合わせた有機液を減圧下で濃縮し、EtOH(15mL)で希釈した。混合物をH
2O(2mL)とNaOH(1.0g,26.3mmol)で処理した。反応混合物を40℃で4時間撹拌した。反応混合物を1N NaOHに注入し、エーテルで抽出した(2回)。6N HClでpHを2〜3にし、水性物質をEtOAcで抽出した(3回)。有機液を合わせ、飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、エバポレートして乾固させた。この物質をエーテルで粉砕して、4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸(2.2g,75%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)d 7.75(dd,J = 8.5,2.0 Hz,1H),7.73 - 7.70(m,1H),6.96(d,J = 8.6 Hz,1H),4.67(s,1H,OH),3.76(s,2H),2.20(s,3H),1.22(s,6H)。ESI−MS m/z 計算値224.1,実測値225.5(M+1)
+;保持時間:1.06分(3分間の実行)。
【0304】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数11】
[この文献は図面を表示できません]
【0305】
6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸
【0306】
工程1:6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0307】
5−ヒドロキシ−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸メチル(2.0g,12.1mmol)のDMF(12mL)中の溶液を0℃まで冷却した後、水素化ナトリウム(0.5g,11.5mmol)(鉱油中60wt%分散体)をゆっくり添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した後、これを−10℃まで冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸2−(トリフルオロメトキシ)エチル(4.1g,15.8mmol)を無希釈で、反応混合物に5分間かけてゆっくり添加した。添加中、発熱が観察された。反応混合物を室温で1時間撹拌した。水(50mL)を反応混合物に添加し、これを減圧下で濃縮した。残留した固体を酢酸エチル(75mL)と水(75mL)との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:5から20%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(1.6g,48%)を明褐色結晶性固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.02(d,J = 8.4 Hz,1H),7.12(d,J = 8.5 Hz,1H),4.38(dd,J = 5.6,3.5 Hz,2H),4.30 - 4.26(m,2H),3.98(s,3H),2.57(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値279.1,実測値280.3(M+1)
+;保持時間:1.29分(3分間の実行)。
【0308】
工程2:6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(1.6g,5.9mmol)のメタノール(10mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(2.3g,58.7mmol)の水(5mL)中の溶液を添加した。反応混合物を45℃で30分間撹拌した。室温まで冷却した後、これを、1N HCl水溶液の添加によりpH5に酸性化した。混合物をDCM(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(1.5g,94%)を白色粉末として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.07(d,J = 8.4 Hz,1H),7.24(t,J = 10.5 Hz,1H),4.39(d,J = 3.9 Hz,2H),4.29(t,J = 13.6 Hz,2H),2.53(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値265.1,実測値266.3(M+1)
+;保持時間:0.78分(3分間の実行)。
【0310】
5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸.
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
6−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(200mg,0.77mmol)の1,4−ジオキサン(1mL)中の溶液に、ナトリウムメトキシド(3mLの0.5M,1.5mmol)のメタノール中の溶液を添加した後、水(50μL,2.8mmol)を添加した。反応混合物をマイクロ波照射下100℃で1時間加熱した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留した固体を水(20mL)に溶解させ、1N HCl水溶液の添加によりpH2に調整した。得られた溶液をDCM(3×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して無色の油状物を得た。逆相HPLC(15分かけて1から99%までのアセトニトリルと水の勾配)による精製により、5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸(49mg,24%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.84(d,J = 8.0 Hz,1H),7.20(d,J = 8.0 Hz,1H),4.06(s,3H),3.89(s,2H),1.39(s,6H)。ESI−MS m/z 計算値241.1,実測値242.3(M+1)
+;保持時間:0.77分(3分間の実行)。
【0312】
2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸
【0313】
工程1:2−(メチルスルファニルカルボチオイルオキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0314】
2−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル(0.9g,4.0mmol)と硫酸テトラブチルアンモニウム(186μLの50%w/v,0.16mmol)にN
2下で、NaOH(8mLの50%w/v(H
2O中),100.0mmol)を分割して添加した。粘性混合物を10分間撹拌し、CS
2(7.2mL,120.0mmol)を滴下により添加した後、ヨードメタン(18.8g,132.5mmol)を添加した。粘性の二相混合物を一晩撹拌し、水(20mL)で希釈し、有機層を分離した。水性混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機液を飽和水性NaCl(2×10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、エバポレートし、カラムクロマトグラフィーにより精製して、2−(メチルスルファニルカルボチオイルオキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチルを得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.64 - 7.54(m,2H),6.99 - 6.89(m,1H),4.83(qd,J = 11.8,5.2 Hz,2H),4.69 - 4.60(m,1H),4.37(dd,J = 11.6,2.4 Hz,1H),4.14(dd,J = 11.6,6.8 Hz,1H),3.88(s,3H),2.59(s,3H)。
【0315】
工程2:2−((トリフルオロメトキシ)メチル)−2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−カルボン酸メチル
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0316】
5,5−ジメチル−1,3−ジブロモヒダントイン(860mg,3.0mmol)のDCM(5mL)中の懸濁液に、ピリジン(フッ化水素酸)(870μLの70%w/w,6.0mmol)をAr下−78℃で滴下により添加した。反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、DCM(2mL)中の2−(メチルスルファニルカルボチオイルオキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル(157mg,0.50mmol)の滴下により処理した。反応混合物を−78℃で15分間撹拌した。冷却浴を外し、反応混合物を室温まで温め、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した(2回)。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(cromatography)(0から10%まで)により精製して、5,6,8−トリブロモ−3−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−7−カルボン酸メチル(180mg,68%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 4.58(d,J = 6.5 Hz,1H),4.47(dd,J = 11.8,2.5 Hz,1H),4.24(tdd,J = 10.1,8.4,4.1 Hz,3H),3.97(s,3H)。
【0317】
工程3:2−((トリフルオロメトキシ)メチル)−2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−カルボン酸メチル
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0318】
5,6,8−トリブロモ−3−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−7−カルボン酸メチル(3.1g,5.8mmol)のEtOH(100mL)中の溶液に、ギ酸アンモニウム(3.1g,49.2mmol)と10%パラジウム/炭素(620mg,0.58mmol)を添加した。反応混合物を30分間加熱還流した。触媒を濾過によって除去し、EtOHで洗浄した。濾液を濃縮して乾固させた。得られた残渣をEtOAcと水との間で再分配した。水層をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させ、2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル(1.5g,88%)を得た。この粗製物質をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.64 - 7.53(m,2H),7.02 - 6.88(m,1H),4.50(dd,J = 6.0,2.0 Hz,1H),4.34(dd,J = 11.7,2.4 Hz,1H),4.26 - 4.08(m,3H),3.88(s,3H)。
【0319】
工程4:2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0320】
2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル(165mg,0.56mmol)のMeOH(3mL)中の溶液に、水(1mL)中のNaOH(113mg,2.82mmol)を添加した。反応混合物を室温で(ar rt)72時間撹拌し、H
2Oで希釈し、1N HClを使用してpH約2に酸性化した。得られた沈殿物を真空濾過によって集め、冷水で洗浄し、2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸(140mg,89.1%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.67(td,J = 4.5,2.0 Hz,2H),7.04 - 6.88(m,1H),4.52(td,J = 7.8,2.4 Hz,1H),4.36(dd,J = 11.7,2.4 Hz,1H),4.28 - 4.07(m,3H)。
【0321】
4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸
【0322】
工程1:4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸メチル
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0323】
4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸メチル(4.0g,16.8mmol)の溶液をDCM(40mL)に溶解させ、デオキシ−フルオル(3.4mL,18.5mmol)でゆっくり処理し、その間、水浴を使用して反応混合物をほぼ室温に維持した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、DCM(35mL)で希釈し、水(75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧(presssure)下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:80グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から10%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して;4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸メチル(2.5g,62%)を無色透明の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.90 - 7.83(m,2H),6.80(d,J = 8.5 Hz,1H),3.99(d,J = 16.5 Hz,2H),3.88(s,3H),2.28(s,3H),1.52(d,J = 21.4 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値240.1,実測値241.4(M+1)
+;保持時間:1.86分(3分間の実行)。
【0324】
工程2:4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
メタノール(2mL)に溶解させた4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸メチル(2.5g,10.4mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(1.2g,31.1mmol)の水(6mL)中の溶液を添加した。反応混合物を55℃で30分間撹拌した。得られた透明な溶液を減圧下で濃縮した。得られた白色固体を水(50mL)に再溶解させ、酢酸エチル(1×50mL)で洗浄した。水層を1N HCl水溶液の添加によりpH2に調整すると濁った白色懸濁液になった。混合物を酢酸エチル(2×75mL)で抽出し、合わせた有機液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸(1.9g,81%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.96(dd,J = 8.5,2.2 Hz,1H),7.92(d,J = 1.4 Hz,1H),6.84(d,J = 8.6 Hz,1H),4.01(d,J = 16.5 Hz,2H),2.30(s,3H),1.54(d,J = 21.4 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値226.1,実測値453.3(M+1)+;保持時間:1.53分(3分間の実行)。
【0326】
3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)安息香酸
【0327】
工程1:3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸メチル
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
100mL容RBフラスコにテフロン(登録商標)製撹拌バー、磁気撹拌機器、冷却浴および窒素供給口/排出口を取り付けた。容器に窒素雰囲気下で、鉱油中60%水素化ナトリウム(1.1g,26.7mmol)を仕込み、氷浴で0℃まで冷却した。次いで容器に、N,N−ジメチルホルムアミド(35ml)をシリンジによって仕込み、撹拌を開始した。次いで容器に、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(4.9g,26.7mmol)を固体として4等分に分割して 20分間かけて仕込むと、わずかに発泡した。反応混合物を20分間撹拌し、次いで、無希釈のトリフルオロメタンスルホン酸2−(トリフルオロメトキシ)エチル(14.0g,26.7mmol)で、カニューレによって10分間かけて処理した。冷却浴を外し、反応混合物を撹拌し続け、室温まで温めた。反応混合物を40℃まで30分間加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を粉砕氷(150g)上に注入した。混合物を水(150ml)で希釈し、次いで分液漏斗に移し、酢酸エチル(250ml)を用いて分配した。有機液を除去し、水層を酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。合わせた有機液を0.1M NaOH水溶液(2×150ml)、飽和水性塩化ナトリウム(4×150ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム(250g)で乾燥させ、ガラスフリットブフナー漏斗に通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2−220g,0から20%までの酢酸エチル−ヘキサン)による精製により、3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸メチル(7.5g,95%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.68(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.59(d,J = 2.0 Hz,1H),6.92(d,J = 8.4 Hz,1H),4.41 - 4.29(m,J = 8.3,5.3,2.7 Hz,4H),3.94(s,3H),3.92(s,3H)。
【0329】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数12】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
工程2:3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)安息香酸
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸メチル(5.1g,17.5mmol)のメチルアルコール(24mL)中の溶液を水性水酸化ナトリウム(96.1mLの1M,96.1mmol)で処理した。反応混合物を50℃まで1時間加熱した(反応混合物はこの期間中に均一になった)。室温まで冷却した後、メチルアルコールを減圧下で除去した。残留した水性混合物を冷37wt% HClでpH約1まで処理し、これにより沈殿物の形成がもたらされた。固体を真空濾過によってガラスフリットブフナー漏斗内に集め、水(2×150ml)で洗浄した。この物質を真空下でさらに乾燥させ、3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)安息香酸(4.3g,88%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 12.73(s,1H),7.55(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.47(d,J = 1.9 Hz,1H),7.08(d,J = 8.5 Hz,1H),4.43(dd,J = 5.3,3.0 Hz,2H),4.38 - 4.24(m,2H),3.82(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値280.1,実測値281.1(M+1)
+;保持時間:0.52分(3分間の実行)。
【0332】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数13】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸
【0334】
工程1:3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸メチル
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
4−ヒドロキシ−3−メチル−安息香酸メチル(1.6g,10mmol)のDMF(20mL)中の溶液に炭酸セシウム(2.7g,20.0mmol)と2−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−エタン(1.8mL,20.0mmol)を添加した。反応混合物を80℃で一晩加熱し、再度2−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−エタン(1mL,11mmol)を仕込み、80℃で一晩加熱した。反応混合物に、再度2−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−エタン(2mL,22mmol)を仕込み、80℃で6時間加熱した。反応混合物をクエンチし、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を水(3回)、1N 水性NaOH、飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。ESI−MS m/z 計算値248.2,実測値249.3(M+1)
+;保持時間:2.02分(3分間の実行)。
【0336】
工程2:3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸メチル(1.7g,6.8mmol)のMeOH(20mL)と水(10mL)中の懸濁液にNaOH(1.4g,34.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌すると透明になり、減圧下で濃縮した(MeOHを除去した)。この残留溶液を水で希釈し、1N HClで酸性化した。得られた沈殿物を濾過によって集め、水で洗浄し、乾燥させ、3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸(1.6g,100%)をオフホワイト色の固体として得た。ESI−MS m/z 計算値234.2,実測値235.2(M+1)
+;保持時間:1.73分(3分間の実行)。
【0338】
[(3aR,7aR)−7a−[3−(2−tert−ブトキシエトキシ)−2−ピリジル]−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−(2−tert−ブトキシエトキシ)−3−クロロ−フェニル]メタノン
【0339】
工程1:[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
20mL容バイアルに(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン(258mg,1.15mmol)、3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸(201mg,1.15mmol)、HATU(481mg,1.27mmol)およびDMF(5mL)を仕込んだ。得られた溶液にトリエチルアミン(640μL,4.6mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。水(50mL)を添加し、得られた混合物をDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出液を水(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製残渣を、12分間かけてヘキサン中AcOEtの勾配(0から100%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(12gカラム)により精製して、[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(365mg,78%)を粘性の無色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値380.1,実測値381.0(M+1)
+;保持時間:1.09分(3分間の実行)。
【0341】
工程2:[(3aR,7aR)−7a−[3−(2−tert−ブトキシエトキシ)−2−ピリジル]−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−(2−tert−ブトキシエトキシ)−3−クロロ−フェニル]メタノン
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0342】
バイアル内で、2−tert−ブトキシエタノール(155mg,1.31mmol)をDMF(500μL)に溶解させた。NaH(53mg,1.3mmol)(油中60%分散体)を少量に分けて添加し、懸濁液を室温で25分間撹拌した。[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(50mg,0.13mmol)をDMF(100μL)中の溶液として添加し、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を水の添加によりクエンチした。得られた混合物をDCMで抽出した(3回)。合わせた抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製生成物を逆相HPLC(改質剤としてHCl)により精製して、[(3aR,7aR)−7a−[3−(2−tert−ブトキシエトキシ)−2−ピリジル]−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−(2−tert−ブトキシエトキシ)−3−クロロ−フェニル]メタノン(38mg,47%)を無色の固体として得た。ESI−MS m/z 計算値576.3,実測値577.0(M+1)
+;保持時間:1.48分(3分間の実行)。
【0343】
3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸
【0344】
工程1:4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0345】
4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(4.9g,23.7mmol)をメタノール(15mL)とDMF(18μL,0.24mmol)に溶解させ、塩化チオニル(5.2mL,71.0mmol)を反応混合物に滴下により添加し(10分間かけて)、これを室温で18時間撹拌した。次いで揮発性物質を減圧下で除去した。残留した固体を酢酸エチル(50mL)と飽和水性重炭酸ナトリウム(50mL)との間で分配した。水層を酢酸エチル(2×50mL)でさらに抽出した。すべての有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル(4.9g,93%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 11.68(s,1H),8.00-8.10 (m,2H),7.20 - 7.07(m,1H),3.83(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値220.0,実測値221.0(M+1)
+;保持時間:1.41分(3分間の実行)。
【0346】
工程2:3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
バイアル内で、4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル(1.04g,4.73mmol)をDMF(2mL)に溶解させた。炭酸セシウム(4.6g,14.2mmol)を添加した後、3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(760μL,7.1mmol)を添加した。バイアルにしっかりキャッピングし、不均一な混合物を80℃で1時間撹拌した。得られた粘稠性のスラリーをDMF(5mL)で希釈し、さらなる3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(760μL,7.1mmol)で処理した。反応混合物を80℃で15時間撹拌し、さらなる3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(1.5mL,14.2mmol)で処理した。反応混合物を80℃で窒素雰囲気下にて4日間撹拌し、さらなる3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(1.5mL,14.2mmol)で処理した。反応混合物を80℃で24時間加熱し、冷却し、濾過した。固体をメタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。水(50mL)と酢酸エチル(50mL)を添加し、分離した。水相を酢酸エチル(50mL)でさらに抽出した。合わせた抽出液を飽和水性NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発性物質を減圧下で除去した。ヘキサン中AcOEtの勾配(20分間かけて0から50%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)による精製により、3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル(387mg,26%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.29(d,J = 2.0 Hz,1H),8.21(dd,J = 8.7,2.1 Hz,1H),7.02(d,J = 8.7 Hz,1H),4.34(t,J = 6.5 Hz,2H),3.92(s,3H),2.72(qt,J = 10.4,6.5 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値316.1,実測値317.0(M+1)
+;保持時間:1.88分(3分間の実行)。
【0348】
工程3:3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル(380mg,1.20mmol)のメタノール(2mL)中の溶液を水性水酸化ナトリウム(600μLの6M,3.6mmol)で処理した。粘稠性の懸濁液を60℃で撹拌すると5分後に透明な溶液になった。60℃で1.5時間撹拌した後、反応混合物を水(25mL)で希釈し、6N HClでpH=1に酸性化した。得られた白色沈殿物を酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発性物質を減圧下で除去して、3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸(342mg,94%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 13.18(s,1H),8.19(dd,J = 8.7,2.1 Hz,1H),8.11(d,J = 2.0 Hz,1H),7.43(d,J = 8.8 Hz,1H),4.44(t,J = 5.6 Hz,2H),2.84(ddq,J = 16.8,11.2,5.7 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値302.0,実測値303.0(M+1)
+;保持時間:1.62分(3分間の実行)。
【0350】
3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸
【0351】
工程1:3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)安息香酸メチル
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
500ml容3つ口RBフラスコにメカニカルスターラー、J−Kem温度プローブ/制御装置、滴下漏斗、水冷式還流冷却器および窒素供給口/排出口を取り付けた。容器に窒素雰囲気下で3−クロロ−4−ヒドロキシ−安息香酸メチル(10g,53.6mmol)とメチルアルコール(40ml)を仕込むと透明な薄黄色溶液が得られた。撹拌を開始し、ポット温度を19℃で記録した。次いで容器に、固体として一度に添加した炭酸カリウム(30g,0.21mol)を仕込み、これにより23℃までの発熱がもたらされた。注:炭酸カリウムは、使用前に微粉末に粉砕した。得られた懸濁液を室温で15分間撹拌し続け、次いで、滴下漏斗から10分間かけて無希釈で滴下により添加した1−クロロ−2−メチル−プロパン−2−オール(11.6g,0.11mol)で処理した。次いで、得られた反応混合物/懸濁液を70℃まで加熱し、20時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(250ml)で希釈した。混合物を、10mmのセライト層を備えたガラスフリットブフナー漏斗に通して濾過した。濾過ケークを酢酸エチル(2×100ml)で洗浄した。濾液を分液漏斗に移し、1M水性NaOH(250ml)を用いて分配した。有機液を除去し、1M水性NaOH(2×150ml)、飽和水性塩化ナトリウム(150ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム(250g)で乾燥させ、ガラスフリットブフナー漏斗に通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)安息香酸メチル(9.0g,65%)を透明な薄黄色油状物として得た。この物質をさらに精製せずに次の合成工程で使用した。ESI−MS m/z 計算値258.7,実測値259.2(M+1)
+;保持時間:1.46分(3分間の実行)。
【0353】
工程2:3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸メチル
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0354】
3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸メチル(6.2g,24.0mmol)のDCM(60mL)中の溶液を、2−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−N−(トリフルオロ−4−スルファニル)エタンアミン(4.9mL,26.4mmol)でゆっくり処理し、その間、水浴を使用して反応温度をほぼ室温に維持した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(75mL)の添加によりクエンチし、DCM(50mL)で希釈した。相を分離し、有機相を飽和水性NaCl(2×75mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から10%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配による精製により、3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸メチル(2.4g,39%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.07(d,J = 2.1 Hz,1H),7.92(dd,J = 8.6,2.1 Hz,1H),6.93(d,J = 8.6 Hz,1H),4.06(t,J = 9.8 Hz,2H),3.90(s,3H),1.55(d,J = 21.5 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値260.1,実測値261.2(M+1)
+;保持時間:1.83分(3分間の実行)。
【0355】
工程3:3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0356】
3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸メチル(2.4g,9.3mmol)のメタノール(5mL)中の溶液を、水酸化ナトリウム(1.1g,28.0mmol)の水(10mL)中の溶液で処理した。反応混合物を60℃で1.5時間撹拌した。得られた透明な溶液を酢酸エチル(75mL)で希釈し、水性1N HCl(75mL)と混合した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸(2.1g,93%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.14(d,J = 2.1 Hz,1H),8.00(dd,J = 8.6,2.1 Hz,1H),6.97(d,J = 8.7 Hz,1H),4.07(d,J = 16.1 Hz,2H),1.56(d,J = 21.5 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値246.0,実測値247.2(M+1)
+;保持時間:1.5分(3分間の実行)。
【0357】
3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル
【0358】
工程1:3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0359】
3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オール(1.2g,10.9mmol)の1,4−ジオキサン(4.5mL)中の溶液を0℃まで冷却した。この混合物に、鉱油中の水素化ナトリウム(0.4g,10.9mmol)の60%分散体を分割して添加した。大量の発泡が観察された。添加(20分)終了後、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を、4−フルオロ−3−メトキシ−安息香酸メチル(1.0g,5.4mmol)の1,4−ジオキサン(2mL)中の溶液で処理し、室温で12時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(75mL)で希釈し、pH14のNaOH溶液で洗浄した。水層を1N HClの添加によりpH10に酸性化し、EtOAc(1×75mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2−24g,0から30%までのEtOAc−ヘキサン)による精製により、3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル(0.6g,39.7%)を得た。ESI−MS m/z 計算値278.2 実測値279.2(M+1)
+;保持時間:0.62分(3分間の実行)。
【0360】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数14】
[この文献は図面を表示できません]
【0361】
工程2:3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0362】
中間体3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル(480mg,1.73mmol)をメタノール(1.3mL)に溶解させ、水酸化ナトリウム(414mg,10.4mmol)の水(2.6mL)中の溶液を添加した。反応混合物を60℃で1時間撹拌し、水(50mL)で希釈し、1N HClの添加によりpH1に酸性化した。得られた不透明な白色懸濁液をEtOAc(2×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸(357mg,78.4%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 12.73(s,1H),7.55(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.46(d,J = 1.9 Hz,1H),7.11(d,J = 8.5 Hz,1H),4.27(t,J = 6.0 Hz,2H),3.81(s,3H),2.95 - 2.72(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値264.2,実測値265.2(M+1)
+;保持時間:0.5分(3分間の実行)。
【0363】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数15】
[この文献は図面を表示できません]
【0364】
3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸
【0365】
工程1:3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ベンズアルデヒド
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0366】
フラスコ内で、3−フルオロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−ベンズアルデヒド(1.1g,6.2mmol)をDMF(7mL)に溶解させた。混合物を炭酸カリウム(2.2g,15.9mmol)と3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(1.3mL,12.5mmol)で処理し、反応混合物を窒素雰囲気下で80℃にて17時間撹拌した。さらなる3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(2.6mL,24.9mmol)を添加し、反応混合物を65℃で5時間撹拌した(50%変換)。さらなる負荷量の3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(1.3mL,12.5mmol)を添加し、反応混合物を65℃で2.5日間撹拌した。固体を濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、水(50mL)と酢酸エチル(50mL)で希釈した。混合した後、相を分離し、水相を酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた抽出液を飽和水性NaCl(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発性物質を真空除去した。粗製固体を、ヘキサン中AcOEtの勾配(40分間かけて0から50%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(80gカラム)により精製した。生成物は15から25%までの酢酸エチル(13から20分)で溶出し、3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ベンズアルデヒド(0.80g,48%)を無色の液体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 9.86(d,J = 1.2 Hz,1H),7.29 - 7.25(m,2H),4.38(td,J = 6.8,0.5 Hz,2H),3.95(s,3H),2.66(qt,J = 10.6,6.8 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値266.1,実測値267.0(M+1)
+;保持時間:1.63分(3分間の実行)。
【0367】
工程2:3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0368】
3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ベンズアルデヒド(780mg,2.9mmol)のtBuOH(8mL)と水(5mL)とアセトニトリル(5mL)の溶液に、リン酸二水素ナトリウム(352mg,2.9mmol)、2−メチルブト−2−エン(1.0g,14.7mmol)および亜塩素酸ナトリウム(265mg,2.9mmol)を添加した。反応混合物を25℃で21時間撹拌し、さらなるリン酸二水素ナトリウム(563mg,4.7mmol)、2−メチル−2−ブテン(1.5mL,14.6mmol)およびNaClO
2(795mg,8.79mmol)を添加した。反応混合物を室温で7時間撹拌し、1N HClで酸性化し、酢酸エチルで希釈した。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した(2回)。有機液を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してワックス状固体を得た。化合物をヘキサン中で粉砕し、濾過し、40℃の真空炉内で一晩乾燥させ、3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸(620mg,75%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 12.97(s,1H),7.43 - 7.40(m,1H),7.38(dd,J = 10.5,1.9 Hz,1H),4.27(t,J = 5.9 Hz,2H),3.89(s,3H),2.75(qt,J = 11.4,5.9 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値282.1,実測値283.0(M+1)
+;保持時間:1.49分(3分間の実行)。
【0369】
5−クロロ−6−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−3−カルボン酸
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0370】
工程1:5−クロロ−6−オキソ−1H−ピリジン−3−カルボン酸メチル(1.0g,5.3mmol)のDMF中の溶液を0℃まで冷却し、鉱油中60%水素化ナトリウム(213mg,5.3mmol)でゆっくり処理した。室温で10分間撹拌した後、トリフルオロメタンスルホン酸2−(トリフルオロメトキシ)エチル(3.0g,5.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。次いでこれを酢酸エチル(75mL)で希釈し、飽和水性NaCl(2×75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−クロロ−6−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−3−カルボン酸メチル(330mg)を褐色固体として得、これをメタノール(680μL)に溶解させた。混合物を、水酸化ナトリウムの溶液(1.3mLの2.5M,3.3mmol)で処理した。反応混合物を60℃で1.5時間撹拌した。得られた透明な溶液を酢酸エチル(75mL)で希釈し、水性1N HClと混合した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−クロロ−6−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−3−カルボン酸(300mg,95.4%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 13.32(s,1H),8.65(d,J = 2.0 Hz,1H),8.27(d,J = 2.0 Hz,1H),4.78 - 4.58(m,2H),4.48(dd,J = 5.1,3.4 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値285.0,実測値286.03(M+1)
+;保持時間:1.55分(3分間の実行)。
【0371】
5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
【0372】
工程1:6−クロロ−5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0373】
乾燥DMF(4mL)中の6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボン酸メチル(500mg,2.7mmol)にNaH(117mg,2.9mmol)(油中60%分散体)を添加した。混合物を室温で15分間撹拌した後、メタンスルホン酸(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル(865mg,4.32mmol)で処理した。得られた反応混合物を90℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで一晩冷却した。水を添加し、得られたベージュ色の沈殿物を濾過し、水で洗浄した。湿潤固体をDCMに溶解させ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、25分間かけてヘキサン中AcOEtの勾配(0から60%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)に供し、6−クロロ−5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(384mg,49.4%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.09(d,J = 8.4 Hz,1H),7.25(d,J = 8.5 Hz,1H),4.15(d,J = 5.3 Hz,2H),3.98(s,3H),2.86 - 2.68(m,3H),2.68 - 2.52(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値291.0,実測値292.0(M+1)
+;保持時間:1.51分(3分間の実行)。
【0374】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数16】
[この文献は図面を表示できません]
【0375】
工程2:5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0376】
マイクロ波容器に6−クロロ−5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(300mg,1.03mmol)、ジオキサン(4mL)、ナトリウムメトキシド(1.4mLの25%w/w,6.2mmol)および水(61μL,3.40mmol)を仕込んだ。反応混合物をマイクロ波照射下110℃で30分間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。残留した白色固体を水(50mL)に再溶解させ、酢酸エチル(1×50mL)で洗浄した。水層を6N HCl溶液の添加によりpH1に酸性化し、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸(263mg,84.6%)を無色の粘性油状物として得、これは静置すると固化した。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.84(d,J = 8.0 Hz,1H),7.18(d,J = 8.0 Hz,1H),4.12(d,J = 5.8 Hz,2H),4.06(s,3H),2.91 - 2.61(m,3H),2.59 - 2.42(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値273.1,実測値274.0(M+1)
+;保持時間:1.29分(3分間の実行
【0377】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数17】
[この文献は図面を表示できません]
【0378】
6−メトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エトキシ)ピリジン−2−カルボン酸
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(43μL,0.47mmol)を1,4−ジオキサン(700μL)に溶解させ、水素化ナトリウム(38mg,0.94mmol)(鉱油中60wt%)を添加した。混合物を室温で10分間撹拌した後、6−クロロ−5−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸(75mg,0.43mmol)を添加し、反応混合物を70℃で一晩撹拌した。反応混合物をナトリウムメトキシド(555μLの25%w/v,2.56mmol)(メタノール中)で処理し、65℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(1×75mL)で洗浄した。水層を1N HClの添加によりpH3に酸性化し、DCM(3×75mL)で抽出した。最終の有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、6−メトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エトキシ)ピリジン−2−カルボン酸をわずかに黄色い油状物として得、これは静置すると結晶化した。ESI−MS m/z 計算値265.1,実測値266.3(M+1)
+;保持時間:1.24分(3分間の実行)。
【0380】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数18】
[この文献は図面を表示できません]
【0381】
(5−((6,6−ジフルオロスピロ[3.3]ヘプタン−2−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0382】
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(5−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−ピリジル)メタノン(85mg,0.23mmol)、メタンスルホン酸(2,2−ジフルオロスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル)メチル(109mg,0.45mmol)および粉末炭酸カリウム(110mg,0.79mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.1mL)中の溶液を80℃で4時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過し、逆相HPLC(HCl改質剤−1から100%までのACN/H
2O)により精製して、(5−((6,6−ジフルオロスピロ[3.3]ヘプタン−2−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(10mg,7.8%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.44(d,J = 7.9 Hz,1H),7.36(td,J = 8.0,5.9 Hz,1H),7.20 - 7.12(m,J = 8.0 Hz,2H),7.09(t,J = 7.0 Hz,1H),7.04 - 6.96(m,1H),5.30(d,J = 31.5 Hz,1H),4.89(d,J = 29.1 Hz,1H),4.52 - 4.22(m,1H),4.13 - 4.04(m,2H),4.03(s,3H),4.02 - 3.91(m,4H),3.84 - 3.49(m,1H),2.87 - 2.70(m,1H),2.68 - 2.47(m,3H),2.41 - 2.01(m,6H)。ESI−MS m/z 計算値518.2,実測値519.2(M+1)
+;保持時間:1.621分(3分間の実行)。
【0383】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数19-1】
[この文献は図面を表示できません]
【数19-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸
工程1:4−ブト−3−エノキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0385】
バイアル内で、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(675mg,3.70mmol)をDMF(4mL)に窒素雰囲気下で溶解させた。混合物をNaH(98mg,4.07mmol)(鉱油中60%分散体)(少量に分けて)で処理し、反応混合物を室温で20分間撹拌した後、4−ブロモブト−1−エン(1.0g,7.4mmol)の滴下により処理した。バイアルにキャッピングし、アルミニウムホイルで覆い、80℃で21時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水の添加によりクエンチした。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた抽出液を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。ヘキサン中AcOEtの勾配(25分で0から40%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(40gカラム)による精製により、4−ブト−3−エノキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(191mg,21.6%)を無色の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.66(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.55(d,J = 2.0 Hz,1H),6.89(d,J = 8.5 Hz,1H),5.91(ddt,J = 17.1,10.2,6.8 Hz,1H),5.19(dq,J = 17.2,1.6 Hz,1H),5.13(ddd,J = 10.2,2.9,1.2 Hz,1H),4.12(t,J = 7.1 Hz,2H),3.92(s,3H),3.89(s,3H),2.63(qt,J = 7.0,1.3 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値236.1,実測値237.0(M+1)
+;保持時間:1.59分(3分間の実行)。
【0386】
工程2:4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸メチル
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0387】
磁気撹拌バーを仕込んだ15mL容圧力ビンに4−ブト−3−エノキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(191mg,0.80mmol)、ヨウ化ナトリウム(30mg,0.20mmol)および無水THF(1.2mL)を窒素雰囲気下で添加した。この混合物にトリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(414μL,2.80mmol)を添加した。反応容器を密封し、65℃まで21時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、容器上部に窒素を吹き付けることにより揮発性物質を除去した。残渣をジオキサン(1.2mL)に再溶解させた後、ヨウ化ナトリウム(30mg,0.20mmol)とトリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(473μL,3.20mmol)を窒素下で添加した。圧力容器を密封し、100℃で24時間撹拌した。容器を室温まで冷却し、反応混合物上部に窒素を吹き付けることにより揮発性物質を除去した。容器に再度、THF(1.2mL)、ヨウ化ナトリウム(30mg,0.20mmol)、トリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(414μL,2.80mmol)を仕込み、65℃で24時間撹拌した。反応混合物を冷却し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCMに溶解させ、有機相を水、10%亜硫酸ナトリウム、飽和重炭酸ナトリウムおよび飽和水性NaClで洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒をエバポレーションによって除去した。粗製物質を25分間かけてヘキサン中AcOEtの勾配(0から40%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)により精製して、4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸メチル(147mg,63.3%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.66(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.55(d,J = 2.0 Hz,1H),6.89(d,J = 8.5 Hz,1H),4.21 - 4.10(m,2H),3.92(s,3H),3.90(s,3H),2.15 - 1.91(m,2H),1.76(ddq,J = 14.9,11.3,7.5 Hz,1H),1.53 - 1.40(m,1H),1.10 - 0.98(m,1H)。ESI−MS m/z 計算値286.1,実測値287.0(M+1)
+;保持時間:1.39分(3分間の実行)。
【0388】
工程3:4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0389】
メタノール(1mL)中の4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸メチル(144mg,0.50mmol)の溶液を水酸化ナトリウム(250μL,1.50mmol)(6N水溶液)で処理し、得られた反応混合物を60℃で撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、6N HClでpH=1に酸性化すると白色沈殿物の形成が誘導された。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空下(40℃の真空炉)で一晩乾燥させ、4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸(125mg,87.8%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.75(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.60(d,J = 2.0 Hz,1H),6.92(d,J = 8.5 Hz,1H),4.18(t,J = 6.1 Hz,2H),3.93(s,3H),2.04(tdd,J = 14.3,13.0,7.0 Hz,2H),1.77(ddq,J = 14.8,11.2,7.4 Hz,1H),1.54 - 1.40(m,1H),1.11 - 0.94(m,1H)。ESI−MS m/z 計算値272.1,実測値273.0(M+1)
+;保持時間:1.08分間.
【0390】
(5−(((1R,3r,5S)−6,6−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノンおよび(5−(((1R,3s,5S)−6,6−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[5−(シクロペント−3−エン−1−イルメトキシ)−6−メトキシ−2−ピリジル]メタノン(90mg,0.20mmol)のTHF(2mL)中の溶液にヨウ化ナトリウム(59mg,0.40mmol)を添加した。混合物に窒素を2分間パージし、トリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(70mg,0.49mmol)を添加した。反応混合物を密封し、80℃で20時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(5−(((1R,3r,5S)−6,6−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(3.2mg,3.0%).ESI−MS m/z 計算値504.5,実測値505.3(M+1)
+;保持時間:1.08分間.および(5−(((1R,3s,5S)−6,6−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(2.9mg,2.8%).ESI−MS m/z 計算値504.5,実測値505.3(M+1)
+;保持時間:2.01分(3分間の実行)。
【0392】
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[5−(2−シクロプロピル−2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−メトキシ−2−ピリジル]メタノン
【0393】
工程1:2−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシ]−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
25mL容丸底フラスコに[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(5−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−ピリジル)メタノン(75mg,0.20mmol)とDMF(2mL)を添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、水素化ナトリウム(8mg,0.20mmol)を添加した。5分後、2−クロロ−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(28mg,0.20mmol)を添加し、反応混合物を45℃で一晩加熱した。反応混合物を濾過し、HPLC(1%から99%までの)ACN:H
2O(0.1%HCl改質剤を含む)によって精製し、2−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシ]−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(28mg,28%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値475.2,実測値476.3(M+1)+;保持時間:1.73分(3分間の実行)。
【0395】
工程2:1−シクロプロピル−2−((6−(7a−(3−フルオロフェニル)ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)オキシ)エタノン
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0396】
2−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシ]−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(23mg,0.05mmol)を入れた10mL容丸底フラスコにTHF(1mL)を添加した。混合物を0℃まで冷却し、シクロプロピルマグネシウムブロミド(106μLの0.5M(THF中),0.05mmol)の滴下により処理した。反応混合物を室温まで温めながら撹拌した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製反応混合物を逆相HPLC(1%から99%までの)ACN:H
2Oによって精製した。ESI−MS m/z 計算値475.2,実測値476.3(M+1)
+;保持時間:1.73分(3分間の実行)。
【0397】
工程3:[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[5−(2−シクロプロピル−2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−メトキシ−2−ピリジル]メタノン
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0398】
2−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシ]−1−シクロプロピル−エタノン(16mg,0.03mmol)を入れた10mL容丸底フラスコにジクロロメタン(1mL)を添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、エタノール(0.4μL,0.007mmol)で処理した後、デオキシ−フルオル(16μL,0.085mmol)を滴下により添加した。反応混合物を室温まで温めながら一晩撹拌した。デオキシ−フルオル(16μL,0.085mmol)を再度添加し、3時間後、反応混合物をジクロロエタン(2mL)で希釈し、50℃の油浴で一晩加熱した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタンを硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物を逆相HPLC(1%から99%までの)ACN:H
2O(0.1%HCl改質剤を含む)によって精製し、[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[5−(2−シクロプロピル−2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−メトキシ−2−ピリジル]メタノン(8.2mg,45.4%)を得た。ESI−MS m/z 計算値478.2,実測値479.3(M+1)
+;保持時間:1.82分(3分間の実行)。
【0399】
4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチルアミノ]−3−メトキシ−安息香酸
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0400】
4−アミノ−3−メトキシ−安息香酸(200mg,1.20mmol)と3,3−ジフルオロシクロブタンカルバルデヒド(144mg,1.20mmol)の1,2−ジクロロエタン(4mL)中の溶液をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(317mg,1.68mmol)と酢酸(68μL,1.20mmol)で処理した。1滴のTFAを添加し、不均一な反応混合物を室温で16時間激しく撹拌した。この混合物に1N NaOH(50mL)とDCM(50mL)を添加し、二相を分離した。6N HClを用いて水相をpH=6に酸性化し、DCM:メタノール(10:1)(40mL)で抽出した。水相をさらにpH=1に酸性化し、次いでDCM:メタノール(10:1)(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物を改質剤としてHClを用いる逆相分取HPLCにより精製した。減圧下での揮発性物質エバポレーションにより、4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチルアミノ]−3−メトキシ−安息香酸(17mg,5.1%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値271.1,実測値272.0(M+1)
+;保持時間:1.3分(3分間の実行)。
【0401】
4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−3−メトキシ−安息香酸
【0402】
工程1:3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)安息香酸メチル
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
窒素供給口、冷却器および磁気撹拌バーを備えた1L容フラスコにメタンスルホン酸(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル(19.7g,88.6mmol)と無水DMF(400mL)を仕込んだ。混合物を4−ヒドロキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(16.1g,88.5mmol)と粉末K
2CO
3(24.5g,177.1mmol)で処理した。反応混合物を80℃で30分間加熱した。浴がこの温度に達したら、反応混合物は非常に粘稠性のゲルに変わり、磁気撹拌がほとんど動作不能になった。反応混合物には、3時間のスパチュラでの手作業によるゲルの断続的な撹拌が必要とされた。だんだんと効率的な撹拌が回復し、反応液をさらに4時間撹拌した。反応混合物を室温まで一晩冷却し、撹拌下で氷冷水に注入した(2回×1.4Lに分けて)。得られた懸濁液を室温で4時間撹拌し、同じブフナーフィルターで濾過した。合わせた白色固体を水(2×200mL)で洗浄し、吸引によって部分乾燥させた。湿潤固体をDCM(200mL)に溶解させ、残留している水をデカンテーションによって分離した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で濃縮して、ピンク色の粗製固体を得た。ヘキサン中AcOEtの勾配(30分で0から70%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(330gカラム)による精製により、3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)安息香酸メチル(22g,88%収率)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値286.0,実測値287.0(M+1);保持時間:1.57分(3分間の実行)。
【0404】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数20】
[この文献は図面を表示できません]
【0405】
工程2:4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−3−メトキシ−安息香酸
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0406】
磁気撹拌バーを備えた500mL容丸底フラスコ内で、3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)安息香酸メチル(22g,77mmol)をMeOH(100mL)に懸濁させ、すべての固体が溶解するまで60℃で撹拌した。NaOH(30mLの6M,180.0mmol)(6N水性)を添加し、60℃で1時間混合物を撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、1L容三角フラスコ内に移し、水(500mL)で希釈した。この溶液をpH=2に達するまで、20分間かけた水性6N HCl(30mL)の滴下による添加により中和した。さらに水を添加した(200mL)。得られた白色沈殿物を濾過し、水(3×100mL)で洗浄し、真空下で3日間乾燥させて(40℃)、4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−3−メトキシ−安息香酸(20.8g,86%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.75(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.61(d,J = 2.0 Hz,1H),6.91(d,J = 8.5 Hz,1H),4.13(d,J = 6.2 Hz,2H),3.92(s,3H),2.90 - 2.63(m,3H),2.63 - 2.34(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値272.1,実測値273.0(M+1)+;保持時間:1.26分(3分間の実行)。
【0407】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数21】
[この文献は図面を表示できません]
【0408】
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル−メチル−アミノ]−3−メトキシ−フェニル]メタノン
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0409】
(4−(((3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル)アミノ)−3−メトキシフェニル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(8.1mg,0.017mmol)をDMF(100μL)に溶解させた。K
2CO
3(7.0mg,0.051mmol)とMeI(5μL,0.08mmol)を添加し、反応混合物を室温で3日間撹拌した。反応混合物を水(50uL)とDMF(850uL)で希釈し、濾過し、改質剤としてHClを用いる分取HPLCにより精製した。純粋な画分を集め、溶媒を減圧下でのエバポレーションにより除去し、[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル−メチル−アミノ]−3−メトキシ−フェニル]メタノン(2.5mg,30.0%)を無色の膜状物として得た。ESI−MS m/z 計算値490.5,実測値491.4(M+1)
+;保持時間:1.29分(3分間の実行)。
【0410】
(5−((3,3−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
【0411】
工程1:(5−((3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0412】
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(5−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−ピリジル)メタノン(400mg,1.07mmol)のDMF(5mL)中の溶液に、炭酸カリウム(221mg,1.60mmol)を添加した後、メタンスルホン酸(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メチル(377mg,1.18mmol)を添加した。混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物に再度、メタンスルホン酸(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メチル(377mg,1.18mmol)を仕込み、140℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物をEtOAcと水との間で再分配した。水層をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaCl(4回)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(20から30%までのEtOAc−ヘキサン)により精製して、(5−((3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(220mg,34.4%)を得た。ESI−MS m/z 計算値598.3,実測値599.5(M+1)
+;保持時間:2.65分(3分間の実行)。
【0413】
工程2:((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)(5−((3−ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)メタノン
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0414】
(5−((3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(220mg,0.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(108μL,0.37mmol)を添加した。混合物を70℃で1時間加熱した。反応混合物を50℃で24時間撹拌し、EtOAcと水との間で再分配した。水層をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(80−100% EtOAc−ヘキサン)により精製して
、((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)(5−((3−ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)メタノン(105mg,56%)を得た。ESI−MS m/z 計算値484.2,実測値485.5(M+1)+;保持時間:1.71分(3分間の実行)。
【0415】
工程3:6−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシメチル]ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0416】
((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)(5−((3−ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)メタノン(90mg,0.19mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、デスマーチンペルヨージナン(87mg,0.20mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、DCMで希釈し、飽和水性Na
2S
2O
3(2回)、飽和水性NaHCO
3、飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシメチル]ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン (72mg,80%)をジアステレオマー混合物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.44(d,J = 8.0 Hz,1H),7.36(td,J = 8.0,5.9 Hz,1H),7.20 - 7.06(m,3H),7.07 - 6.95(m,1H),5.37 - 5.21(m,1H),4.89(d,J = 28.4 Hz,1H),4.40(dt,J = 28.2,4.3 Hz,1H),4.12 - 3.90(m,8H),3.82 - 3.52(m,1H),2.65(dd,J = 20.8,2.7 Hz,2H),2.37 - 2.08(m,4H),1.67(s,2H),1.10 - 0.90(m,1H)。ESI−MS m/z 計算値482.2,実測値483.7(M+1)
+;保持時間:1.77分(3分間の実行)。
【0417】
工程4:(5−((3,3−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0418】
6−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシメチル]ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン(23mg,0.05mmol)のDCM(2mL)とEtOH(0.6μL,0.010mmol)中の溶液に窒素を5分間パージした。デオキシ−フルオル(26mg,0.12mmol)を添加し、反応混合物を50℃で30分間加熱した。反応混合物に再度、デオキシ−フルオル(26mg,0.12mmol)を仕込み、50℃で18時間加熱した。反応液に再度、デオキシ−フルオル(26mg,0.12mmol)を仕込み、50℃で60時間加熱した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(40から60%までのEtOAc−ヘキサン)による精製により、(5−((3,3−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(5.5mg,20.6%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.43(d,J = 8.0 Hz,1H),7.36(td,J = 8.0,6.0 Hz,1H),7.15(d,J = 7.2 Hz,2H),7.13 - 7.06(m,1H),7.00(dd,J = 9.7,7.4 Hz,1H),5.30(t,J = 15.3 Hz,1H),4.89(d,J = 28.6 Hz,1H),4.38(dd,J = 18.1,14.0 Hz,1H),4.09 - 3.85(m,8H),3.79 - 3.55(m,1H),2.51 - 2.08(m,6H),1.47(s,2H),1.24(dt,J = 11.4,6.4 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値504.2,実測値505.5(M+1)
+;保持時間:1.84分(3分間の実行)。
【0419】
[(3aR,7aR)−7a−(3,5−ジフルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0420】
20mL容バイアルに(3aR,7aR)−7a−(3,5−ジフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン(215mg,0.89mmol)、3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸(250mg,0.89mmol)およびHATU(372.8mg,0.98mmol)を仕込んだ。無水DMF(3.5mL)を添加し、すべての固体が溶解するまで混合物を撹拌した。トリエチルアミン(497μL,3.56mmol)を添加し、混合物を室温で2.5時間撹拌し、この時点でLCMSにより反応の終了が示された。水と飽和水性NaClを添加した。形成されたガム状物質を水相から分離し、DCM(50mL)に溶解させた。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で濃縮した。生成物を、ヘキサン中AcOEtの勾配(15分間かけて0から100%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)により精製した。生成物は65から85%までの酢酸エチル(10から13分間の実行)で溶出した。純粋な画分を集め、溶媒を減圧下で除去した。[(3aR,7aR)−7a−(3,5−ジフルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(268mg,59.4%)を固形のオフホワイト色泡状物として単離した。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 7.11(ブロード s,1H),7.06(dd,J = 8.2,1.9 Hz,1H),6.96 - 6.87(m,3H),6.76(tt,J = 8.7,2.3 Hz,1H),5.31(s,1H),4.85(s,1H),4.42 - 4.25(m,4H),4.2-4.0(ブロード d,2H),3.90(s,3H),3.72(ブロード s,3H),2.32 - 1.90(ブロード m,2H)。ESI−MS m/z 計算値503.1,実測値504.0(M+1)+;保持時間:1.91分(3分間の実行)。
【0421】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数22-1】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-2】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-3】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-4】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-5】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-6】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-7】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-8】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-9】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-10】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-11】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-12】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-13】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-14】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-15】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-16】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-17】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-18】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-19】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-20】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-21】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-22】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-23】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-24】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-25】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-26】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-27】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-28】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-29】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-30】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-31】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-32】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-33】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-34】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-35】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-36】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-37】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-38】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-39】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-40】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-41】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-42】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-43】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-44】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-45】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-46】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-47】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-48】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-49】
[この文献は図面を表示できません]
【数22-50】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
(3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)フェニル)((3aR,7aR)−7a−(ピリジン−2−イル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
【0423】
工程1:[(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0424】
3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸(440mg,2.52mmol)のDMF(7.2mL)中の溶液をHATU(960mg,2.5mmol)で処理し、反応混合物を5分間撹拌した。この混合物に(3aR,7aR)−7a−(ピリジン−2−イル)ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン(500mg,2.4mmol)とトリエチルアミン(2.5mL,14.5mmol)のDMF(7.1mL)中の溶液を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。生成物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機液を水、飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン10から50%まで)による精製により、[(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(643mg,73%)を得、これを以下の反応で直接使用した。ESI−MS m/z 計算値362.8,実測値363.13(M+1)
+;保持時間:1.27分(3分間の実行)。
【0425】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数23】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
工程2:(3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)フェニル)((3aR,7aR)−7a−(ピリジン−2−イル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0427】
(3,3−ジフルオロシクロブチル)メタノール(118mg,0.96mmol)のDMF(1mL)中の溶液を水素化ナトリウム(42mg,1.06mmol)で処理し、反応混合物を5分間撹拌した。[(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(175mg,0.48mmol)をDMF(1mL)中の溶液として添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、酢酸エチル(75mL)で希釈し、飽和水性NaCl(1×75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:4グラムのシリカゲルのカラム,15分間かけて25から75%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、[(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−クロロ−4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]フェニル]メタノン(130mg,58%)を粘稠性の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ 8.58(s,1H),7.75(s,1H),7.62(d,J = 25.5 Hz,2H),7.44(s,1H),7.26(s,1H),6.93(d,J = 8.2 Hz,1H),5.32(s,1H),4.85(s,1H),4.40(s,1H),4.09(d,J = 5.2 Hz,2H),3.87(t,J = 53.2 Hz,4H),2.69(dd,J = 45.1,10.2 Hz,5H),2.35(s,1H),2.09(d,J = 63.9 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値464.1,実測値465.3(M+1)
+;保持時間:1.57分(3分間の実行)。
【0428】
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
【数24-1】
[この文献は図面を表示できません]
【数24-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0429】
以下の表3に表1の化合物の分析データを記載する。
【表3-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-12】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-13】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-14】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-15】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-16】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-17】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-18】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-19】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-20】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-21】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-22】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-23】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-24】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-25】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-26】
[この文献は図面を表示できません]
【0430】
(化合物のNaV阻害特性を検出および測定するためのアッセイ)
(電気刺激を用いたE-VIPR光学膜電位アッセイ法)
ナトリウムチャネルは、電場を適用することによって膜電位(membrane voltage)変化を誘導することにより活性化され得る、電位依存性タンパク質である。電気刺激機器および使用方法は、本明細書中に参考として援用されるIon Channel Assay Methods PCT/US01/21652に記載されており、E-VIPRと呼ばれる。この機器は、マイクロタイタープレートハンドラーと、クマリンおよびオキソノールの放射を記録する間にクマリン色素を励起させるための光学システムと、波形発生器と、電流または電圧制御増幅器と、ウェル内に電極を挿入するための装置とを備える。総合的なコンピュータ制御の下、この機器は、マイクロタイタープレートのウェル内の細胞に、ユーザがプログラムした電気刺激プロトコールを与える。
【0431】
E-VIPRでのアッセイの24時間前に、NaV 1.7のようなヒトNaVサブタイプを発現するHEK細胞を384ウェルのポリリジンコーティングプレート内に1ウェルにつき15,000〜20,000細胞で播種する。他のサブタイプは、関心のあるNavを発現する細胞株において類似した様式で実施する。HEK細胞を、10% FBS(胎仔ウシ血清,検定済;GibcoBRL #16140-071)および1% Pen-Strep(ペニシリン-ストレプトマイシン;GibcoBRL #15140-122)を補充した培地(正確な組成は、各細胞タイプおよびNaVサブタイプに固有である)中で増殖させる。細胞は、90%湿度および10% CO
2にて、ベントキャップ付フラスコ内で100%のコンフルエンスまで増殖させる。これらを通常、予定される必要性に応じて、トリプシン処理によって1:10または1:20にスプリットし、次回のスプリットの前に2〜3日間増殖させる。
【0432】
(試薬および溶液)
無水DMSO中100mg/mLのPluronic F-127(Sigma #P2443)
【0433】
化合物用プレート:384ウェルの丸底プレート、例えば、Corning 384ウェルPolypropylene Round Bottom #3656
【0434】
細胞用プレート:384ウェルの組織培養処理済プレート、例えば、Greiner #781091-1B
【0435】
無水DMSO中10mMのDiSBAC
6(3)(Aurora #00-100-010)
【0436】
無水DMSO中10mMのCC2-DMPE(Aurora #00-100-008)
【0437】
H
20中200mMのABSC1
【0438】
Bath1バッファー。グルコース10mM(1.8g/L)、塩化マグネシウム(無水物),1mM(0.095g/L)、塩化カルシウム,2mM(0.222g/L)、HEPES 10mM(2.38g/L)、塩化カリウム,4.5mM(0.335g/L)、塩化ナトリウム160mM(9.35g/L)。
【0439】
ヘキシル色素(Hexyl Dye)溶液:Bath1バッファー+0.5% β-シクロデキストリン(使用前にこれを作製する,Sigma #C4767)、8μM CC2-DMPE+2.5μM DiSBAC
6(3)。溶液を作製するために、CC2-DMPE+DiSBAC
6(3)の容量と等しい容量の10% Pluronic F127ストックを加える。調製の順序は、まずPluronicとCC2-DMPEを混合し、次いで、ボルテックスしながらDiSBAC
6(3)を加え、その後、Bath1+β-シクロデキストリンを加える。
【0440】
(アッセイプロトコール)
1)化合物(純(neat)DMSO中)を化合物プレートに事前スポットする。ビヒクルコントロール(純DMSO)、ポジティブコントロール(20mM DMSOストック テトラカイン、アッセイにおいて最終的に125μM)および試験化合物を純DMSO中の所望の最終濃度の160倍で各ウェルに添加する。最終的な化合物プレートの容量は、80μLとなる(1μLのDMSOスポットから80倍の中間希釈;細胞プレートに移した後に、160倍の最終希釈)。アッセイにおける全てのウェルについての最終DMSO濃度は、0.625%である。
【0441】
2)ヘキシル色素溶液を調製する。
【0442】
3)細胞プレートを調製する。アッセイ当日、培地を吸引し、そして細胞を100μLのBath1溶液で3回洗浄し、各ウェル内に25μLの残留容量を維持する。
【0443】
4)1ウェルにつき25μLのヘキシル色素溶液を細胞プレート内に分配する。室温または周囲条件にて20〜35分間インキュベートする。
【0444】
5)1ウェルにつき80μLのBath1を化合物プレート内に分配する。Acid Yellow-17(1mM)を添加する。塩化カリウムは、NaVのサブタイプおよびアッセイの感度に依存して、4.5mMから20mMまで変わり得る。
【0445】
6)細胞プレートを、1ウェルにつき100μLのBath1で3回洗浄し、25μLの残留容量を残す。次いで、1ウェルにつき25μLを化合物プレートから細胞プレートに移す。室温/周囲条件にて、20〜35分間インキュベートする。
【0446】
7)E-VIPR上でプレートを読む。刺激波パルスを代表的には9秒間送達するするために電流制御増幅器と、400Hzのスキャン速度を用いる。刺激前の記録を0.5秒間行い、非刺激強度ベースラインを得る。刺激波形を9秒間加え、その後、0.5秒間の刺激後記録を行い、休止状態への緩和(relaxing)を調べる。電気刺激の刺激波形は、各細胞タイプに対して特異的であり、最適なアッセイシグナルを提供するために、加えられる電流の大きさ、継続期間および周波数を変更し得る。
【0447】
(データ分析)
データを分析し、460nmおよび580nmチャネルで測定されたバックグラウンド強度を減算した放出強度の正規化された比として報告する。次いでバックグラウンド強度を各アッセイチャネルから差し引く。バックグラウンド強度は、細胞が存在しない同一に処理されたアッセイウェルからの、同じ時間での放出強度を測定することによって得られる。次いで時間の関数としての応答を、下式を使用して得られた比として報告する:
【数25】
[この文献は図面を表示できません]
【0448】
これらのデータは、初期(R
i)および最終(R
f)比を計算することによって、さらに換算される。これらは、刺激前期間の一部または全ての間、および刺激期間中のサンプル点の間の、平均の比の値である。次いで刺激に対する応答
【数26】
[この文献は図面を表示できません]
を計算し、時間の関数として報告する。
【0449】
コントロール応答は、テトラカインのような所望の性質を有する化合物の存在下で(ポジティブコントロール)、および薬理学的薬剤が存在しない状態(ネガティブコントロール)でアッセイを行うことによって得られる。ネガティブ(N)コントロールおよびポジティブ(P)コントロールに対する応答は、上述のように計算される。化合物のアンタゴニスト活性Aは、下記のように定義される:
【数27】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、Rは試験化合物の応答率(ratio response)である。
【0450】
(試験化合物のNaV活性および阻害に関する電気生理学的アッセイ)
パッチクランプ電気生理学を使用して、後根神経節ニューロンでのナトリウムチャネル遮断薬の効力および選択性を評価した。ラットのニューロンを後根神経節から単離し、NGF(50ng/ml)の存在下で培地中に2〜10日間維持した(培養培地は、B27、グルタミン、および抗生物質を補充したNeurobasalAからなるものであった)。小直径のニューロン(侵害受容器、直径8〜12μm)を視覚により確認し、増幅器(Axon Instruments)に接続された微細なチップのガラス電極でプローブを行った。「電位クランプ」モードを使用して、-60mVで細胞を保持する化合物のIC50を評価した。さらに、「電流クランプ」モードを用いて、電流注入に応答した活動電位発生を遮断する化合物の効力を試験した。これらの実験の結果は、化合物の効力プロファイルの定義に寄与した。
【0451】
(IonWorksアッセイ)
ナトリウム電流を、自動化パッチクランプシステムIonWorks(Molecular Devices Corporation,Inc.)を用いて記録した。Navサブタイプを発現する細胞を組織培養物から回収し、そして、Bath1 1mLあたり0.5〜400万細胞で懸濁液中に配置する。IonWorks機器は、384ウェルフォーマットである点を除いて、従来のパッチクランプアッセイと同様に、印加された電位クランプに応答するナトリウム電流の変化を測定する。IonWorksを用い、試験化合物の添加前および添加後に、細胞を、実験特異的な保持電位から約0mVの試験電位まで脱分極させることによって、電位クランプモードにおいて容量−応答の関係性を決定した。電流に対する化合物の影響を、試験電位において測定する。
【0452】
(1-ベンゾアゼピン-2-オン結合アッセイ)
本発明の化合物のナトリウムチャネル阻害特性はまた、Williams,B.S.ら、”Characterization of a New Class of Potent Inhibitors of the Voltage-Gated Sodium Channel NaV 1.7”,Biochemistry,2007,46,14693-14703(この文献の全内容が本明細書中に参考として援用される)に記載されるアッセイ方法によっても決定され得る。
【0453】
本明細書における表4の例示的化合物は、表3に示されるように、本明細書において上記したアッセイを用いて測定した際に、1種以上のナトリウムチャネルに対して活性である。
【表4-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0454】
本明細書中に記載される実施形態の多くの改変およびバリエーションが、当業者に明らかであるように、その範囲から逸脱することなくなされ得る。本明細書中に記載される具体的な実施形態は、例のみとして与えられる。