(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記垂直面の第3の部分へと方向付けられた中間強度光ビームを発する第4の複数の光源を含む、少なくとも1つの第4の照明ユニットを更に含み、前記第1の部分は、前記垂直面の上側部分であり、前記第2の部分は、前記垂直面の下側部分であり、及び前記第3の部分は、前記垂直面の中間部分である、請求項1に記載の照明器具。
前記複数の照明ユニット内の、前記水平面へと方向付けられた光ビームを発する第3の照明ユニットの数、並びに前記垂直面へと方向付けられた光ビームを発する第1及び第2の照明ユニットの数は、前記垂直面に対する前記照明器具のポジショニングに基づいて調節可能である、請求項1に記載の照明器具。
調節可能である前記複数の照明ユニットの各々によって発せられる前記光ビームの前記向きは、前記垂直面に対する前記照明器具のポジショニングに少なくとも部分的に基づく、請求項7に記載の照明器具。
調節可能である前記複数の照明ユニットの各々によって発せられる前記光ビームの前記向きは、ユーザから受け取った入力に少なくとも部分的に基づいて調節される、請求項7に記載の照明器具。
前記複数の照明ユニットの1つ又は複数によって発せられる前記光ビームの前記向きは、前記垂直面に対する前記照明器具のポジショニングに少なくとも部分的に基づく、請求項11に記載の照明器具。
前記第1のサブセット、第2のサブセット、第3のサブセット、及び第4のサブセット内の照明ユニットの数は、前記垂直面に対する前記照明器具のポジショニングに基づいて調節される、請求項11に記載の照明器具。
ユーザから入力を受け取るユーザインタフェースを更に含み、前記複数の照明ユニットの1つ又は複数によって発せられる前記光ビームの前記向きは、前記受け取った入力に少なくとも部分的に基づく、請求項11に記載の照明器具。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0006] 従って、壁及び天井の照明を一様に行う安価且つエネルギー効率の良い照明ソリューションに対するニーズが当該技術分野に存在する。グレア又は反射ホットスポットなしに垂直壁の表面全体の照明を一様且つ均一に行う安価なウォールウォッシングソリューションに対するニーズも当該技術分野に存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007] 本開示は、ダウンライト及びウォールウォッシングを組み合わせた発明的方法及び装置に向けられる。例えば、天井タイルに直接組み入れることができる、本発明の様々な実施形態によるLEDベース照明ユニットは、グレア又は反射ホットスポットなしに壁又は垂直面の表面全体の照明を一様且つ均一に行う安価な天井照明ソリューションを提供する。簡潔に述べると、本発明は、壁の異なる部分の照明を個々に行うことにより、壁面全体に亘って全体的に均一な照明分布を提供する少なくとも2つの個別制御可能なLEDベース照明ユニットのセットを設けることによって、これらの利点をもたらす。
【0008】
[0008] 例えば、一部の実施形態では、1つのLED素子セットが、天井タイルの端部に沿って位置付けられ、及び天井に隣接した壁面の上側部分に向けて比較的広いビーム幅を有する低強度光ビームを発するように構成される。第2のLEDセットは、壁面の下部分に向けてより狭いビーム幅を有する、より高い強度の光ビームを発する。他の実施形態では、第2のLEDセットは、壁面の中間部分に向けてより高い強度の光ビームを発し、且つより狭いビーム幅を有し、及び第3のLEDセットは、壁面の下部分に向けて比較的狭いビーム幅を有する、比較的高い強度の光ビームを発する。壁面の均一な照明を達成する為に、最適な光強度並びにビームの角度及び方向を有する更なるLEDセットが設けられてもよい。
【0009】
[0009] 従って、共に用いられる別々に制御可能なLEDベース照明ユニットによって照明が行われると、壁面全体は、目に心地良い及び快適な実質的に均一な光を浴びる。最後に、天井タイル照明器具は、壁及び天井の両方の照明が一様に行われるように同じく個別に制御可能である下方に向けられたLEDセットを更に備える。
【0010】
[0010] 一般的に、ある態様では、本発明は、垂直面に近接して配置された、並びに垂直面の第1の部分へと方向付けられた低強度光ビームを発するように構成された第1の複数のLEDベース光源を有する、少なくとも1つの第1の照明ユニットと、垂直面の第2の部分へと方向付けられた高強度光ビームを発するように構成された第2の複数のLEDベース光源を有する、少なくとも1つの第2の照明ユニットと、水平面へと方向付けられた光ビームを発するように構成された第3の複数のLEDベース光源を有する、少なくとも1つの第3の照明ユニットとを含む複数の照明ユニットと、照明ユニットに接続されて、光源から発せられる光の強度を制御するコントローラとを含む、照明器具に関する。
【0011】
[0011] 一部の実施形態では、照明器具は、垂直面の第3の部分へと方向付けられた中間強度光ビームを発するように構成された第4の複数の光源を有する、少なくとも1つの第4の照明ユニットを更に含み、第1の部分は、垂直面の上側部分であり、第2の部分は、垂直面の下側部分であり、及び第3の部分は、垂直面の中間部分である。
【0012】
[0012] 一部の実施形態では、光ビームの各々の向きは調節可能である。
【0013】
[0013] 一部の実施形態では、照明器具は、垂直面に関するデータを取得するセンサを更に含み、コントローラは、センサから取得されたデータに少なくとも部分的に基づいて、第1、第2、及び/又は第3の複数の光源から発せられる光の強度又は向きを制御する。
【0014】
[0014] 一部の実施形態では、複数の照明ユニット内の、水平面へと方向付けられた光ビームを発するように構成された第3の照明ユニットの数、並びに垂直面へと方向付けられた光ビームを発するように構成された第1及び第2の照明ユニットの数は、垂直面に対する照明器具のポジショニングに基づいて調節可能である。
【0015】
[0015] 一部の実施形態では、水平面へと方向付けられた光ビームを発するように構成された第3の照明ユニットの数と、垂直面へと方向付けられた光ビームを発するように構成された第1及び第2の照明ユニットの数との比率は、垂直面に対する照明器具のポジショニングに基づいて調節可能である。
【0016】
[0016] 一般的に、ある態様では、本発明は、複数の照明ユニットであって、各々が複数のLEDベース光源を含む、複数の照明ユニットを含む天井取り付け照明器具に関し、照明ユニットの第1のサブセットは、垂直面へと方向付けられた光ビームを発するように構成され、照明ユニットの第2のサブセットは、水平面へと方向付けられた光ビームを発するように構成され、及び照明ユニットの少なくとも幾つかは、垂直面又は水平面の何れかへと方向付けられた光ビームを発するように調節可能であるように構成される。照明器具は、照明ユニットに接続されて、LEDベース光源から発せられる光の強度を制御し、調節可能照明ユニットの各々によって発せられる光ビームの向きを制御するコントローラも含む。
【0017】
[0017] 一部の実施形態では、調節可能照明ユニットの各々によって発せられる光ビームの向きは、垂直面に対する照明器具のポジショニングに少なくとも部分的に基づく。
【0018】
[0018] 一部の実施形態では、照明器具は、垂直面に関するデータを取得するセンサも含む、及び取得データに少なくとも部分的に基づいて、調節可能照明ユニットの各々によって発せられる光ビームの向きが調節される。
【0019】
[0019] 一般的に、ある態様では、本発明は、垂直面に近接して配置され、及び複数の照明ユニットであって、各々が調節可能な向きを有する光ビームを発する複数の光源を有する、複数の照明ユニットを含む照明器具に関し、照明ユニットの第1のサブセットは、垂直面の上側部分へと方向付けられた光ビームを発し、照明ユニットの第2のサブセットは、垂直面の中間部分へと方向付けられた光ビームを発し、照明ユニットの第3のサブセットは、垂直面の下側部分へと方向付けられた光ビームを発し、及び照明ユニットの第4のサブセットは、水平面へと方向付けられた光ビームを発する。照明器具は、照明ユニットに接続されて、光源から発せられる光の強度を制御し、及び光源の各々の向きを制御するコントローラも含む。
【0020】
[0020] 一部の実施形態では、照明ユニットの1つ若しくは複数によって発せられる光ビームの向き、並びに/又は第1のサブセット、第2のサブセット、第3のサブセット、及び第4のサブセット内の照明ユニットの数は、垂直面に対する照明器具のポジショニングに少なくとも部分的に基づく。
【0021】
[0021] 一般的に、ある態様では、本発明は、ウォールウォッシング照明効果を提供する方法に関する。この方法は、複数の照明ユニットであって、各々が複数のLEDベース光源を有し、照明ユニットの第1のサブセットは、垂直面へと方向付けられた光ビームを発し、照明ユニットの第2のサブセットは、水平面へと方向付けられた光ビームを発し、照明ユニットの少なくとも幾つかは、垂直面又は水平面の何れかへと方向付けられた光ビームを発するように調節可能である、複数の照明ユニットと、照明ユニットに接続されて、垂直面に対する照明器具の位置に少なくとも部分的に基づいて、調節可能照明ユニットの各々によって発せられる光ビームの向きを制御するコントローラとを有する、照明器具を設けるステップを含む。この方法はまた、垂直面に対する照明器具の位置を示す情報を受信するステップと、受信情報に基づいて、調節可能照明ユニットの1つ又は複数によって発せられる光ビームの向きを調節するステップとを含む。
【0022】
[0022] 一部の実施形態では、この方法は、受信情報に基づいて、調節可能照明ユニットの1つ又は複数によって発せられる光ビームの強度を調節するステップも含む。
【0023】
[0023] 本開示の目的で本明細書において使用される場合、「LED」との用語は、任意のエレクトロルミネセンスダイオード、又は、電気信号に呼応して放射を発生できる、その他のタイプのキャリア注入/接合ベースシステム(carrier injection/junction-based system)を含むものと理解すべきである。したがって、LEDとの用語は、次に限定されないが、電流に呼応して発光する様々な半導体ベースの構造体、発光ポリマー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセンスストリップ等を含む。特に、LEDとの用語は、赤外スペクトル、紫外スペクトル、及び(通常、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)可視スペクトルの様々な部分のうちの1つ又は複数における放射を発生させることができるすべてのタイプの発光ダイオード(半導体及び有機発光ダイオードを含む)を指す。LEDの幾つかの例としては、次に限定されないが、様々なタイプの赤外線LED、紫外線LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、アンバー色LED、橙色LED、及び白色LED(以下に詳しく述べる)がある。また、LEDは、所与のスペクトルに対して様々な帯域幅(例えば半波高全幅値(FWHM:full widths at half maximum))、及び所与の一般的な色分類内で様々な支配的波長を有する放射(例えば狭帯域幅、広帯域幅)を発生させるように構成及び/又は制御することができることを理解すべきである。
【0024】
[0024] 例えば本質的に白色光を生成するLED(例えば白色LED)の一実施態様は、それぞれ、組み合わされることで混合して本質的に白色光を形成する様々なスペクトルのエレクトロルミネセンスを放射する複数のダイを含む。別の実施態様では、白色光LEDは、第1のスペクトルを有するエレクトロルミネセンスを異なる第2のスペクトルに変換する蛍光体材料に関連付けられる。この実施態様の一例では、比較的短波長で狭帯域幅スペクトルを有するエレクトロルミネセンスが、蛍光体材料を「ポンピング(pumps)」して、当該蛍光体材料は、いくぶん広いスペクトルを有する長波長放射を放射する。
【0025】
[0025] なお、LEDとの用語は、LEDの物理的及び/又は電気的なパッケージタイプを限定しないことを理解すべきである。例えば、上述した通り、LEDは、(例えば個々に制御可能であるか又は制御不能である)異なるスペクトルの放射をそれぞれ放射する複数のダイを有する単一の発光デバイスを指すこともある。また、LEDは、LED(例えばあるタイプの白色LED)の一体部分と見なされる蛍光体に関連付けられることもある。一般に、LEDとの用語は、パッケージLED、非パッケージLED、表面実装LED、チップ・オン・ボードLED、TパッケージマウントLED、ラジアルパッケージLED、パワーパッケージLED、あるタイプのケーシング及び/又は光学的要素(例えば拡散レンズ)を含むLED等を指す。
【0026】
[0022] 「光源」との用語は、次に限定されないが、LEDベース光源(上記に定義した1つ以上のLEDを含む)、白熱光源(例えばフィラメント電灯、ハロゲン電灯)、蛍光光源、りん光性光源、高輝度放電光源(例えばナトリウム蒸気ランプ、水銀蒸気ランプ及びメタルハライドランプ)、レーザー、その他のタイプのエレクトロルミネセンス源及び発光ポリマーを含む、様々な放射源のうちの任意の1つ以上を指すと理解すべきである。
【0027】
[0027] 所与の光源は、可視スペクトル内、可視スペクトル外、又は両者の組合せでの電磁放射を発生する。したがって、「光」及び「放射」との用語は、本明細書では同義で使用される。さらに、光源は、一体構成要素として、1つ以上のフィルタ(例えばカラーフィルタ)、レンズ、又はその他の光学的構成要素を含んでもよい。また、光源は、次に限定されないが、指示、表示、及び/又は照明を含む様々な用途に対し構成されることを理解すべきである。「照明源」とは、内部空間又は外部空間を効果的に照射するのに十分な強度を有する放射を発生するように特に構成された光源である。このコンテキストにおいて、「十分な強度」とは、周囲照明(すなわち、間接的に知覚され、また、例えば、全体的に又は部分的に知覚される前に1つ以上の様々な介在面から反射される光)を提供するために空間又は環境において発生される可視スペクトルにおける十分な放射強度(放射強度又は「光束」に関して、全方向における光源からの全光出力を表すために、単位「ルーメン」がよく使用される)を指す。
【0028】
[0028] 本開示の目的で、「色」との用語は、「スペクトル」との用語と同義に使用される。しかし、「色」との用語は、通常、観察者によって知覚可能である放射の特性を主に指すために使用される(ただし、この使用は、当該用語の範囲を限定することを意図していない)。したがって、「様々な色」との用語は、様々な波長成分及び/又は帯域幅を有する複数のスペクトルを暗に指す。さらに、当然のことながら、「色」との用語は、白色光及び非白色光の両方との関連で使用されてもよい。
【0029】
[0029] 「照明固定具」、「照明器具」との用語は、本明細書では、特定の形状因子、アセンブリ又はパッケージの1つ以上の照明ユニットの実施態様又は配置を指すために使用される。「照明ユニット」との用語は、本明細書では、同じ又は異なるタイプの1つ以上の光源を含む装置を指して使用される。所与の照明ユニットは、様々な光源の取付け配置、筐体/ハウジング配置及び形状、並びに/又は、電気及び機械的接続構成の何れか1つを有してもよい。さらに、所与の照明ユニットは、光源の動作に関連する様々な他の構成要素(例えば制御回路)に任意選択的に関連付けられてもよい(例えば含む、結合される、及び/又は一緒にパッケージされる)。「LEDベースの照明ユニット」とは、上記した1つ以上のLEDベースの光源を、単独で又はその他の非LEDベースの光源との組合せで含む照明ユニットを指す。「マルチチャネル」照明ユニットとは、それぞれ異なる放射スペクトルを発生する少なくとも2つの光源を含むLEDベースの又は非LEDベースの照明ユニットを指すものであり、各異なる光源スペクトルは、マルチチャネル照明ユニットの「チャネル」と呼ばれる。
【0030】
[0030] 「コントローラ」との用語は、本明細書では、一般に、1つ以上の光源の動作に関連する様々な装置を説明するために使用される。コントローラは、本明細書で説明した様々な機能を実行するように、数多くの方法(例えば専用ハードウエアを用いて)で実施できる。「プロセッサ」は、本明細書で説明した様々な機能を実行するように、ソフトウエア(例えばマイクロコード)を使用してプログラムすることのできる1つ以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの一例である。コントローラは、プロセッサを使用してもしなくても実施でき、また、幾つかの機能を実行する専用ハードウエアと、その他の機能を実行するプロセッサ(例えばプログラムされた1つ以上のマイクロプロセッサ及び関連回路)の組み合わせとして実施されてもよい。本開示の様々な実施態様において使用されてもよいコントローラ構成要素の例としては、次に限定されないが、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向けIC(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)がある。
【0031】
[0031] 様々な実施態様において、プロセッサ又はコントローラは、1つ以上の記憶媒体(本明細書では総称的に「メモリ」と呼び、例えばRAM、PROM、EPROM及びEEPROM、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光学ディスク、磁気テープ等の揮発性及び不揮発性のコンピュータメモリ)と関連付けられる。幾つかの実施態様において、記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されると、本明細書で説明した機能の少なくとも幾つかを実行する1つ以上のプログラムによって、コード化されてもよい。様々な記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内に固定されてもよいし、又は、その上に記憶された1つ以上のプログラムが、本明細書で説明した本発明の様々な態様を実施するように、プロセッサ又はコントローラにロードされるように可搬型であってもよい。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」との用語は、本明細書では、一般的な意味で、1つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするように使用できる任意のタイプのコンピュータコード(例えばソフトウエア又はマイクロコード)を指して使用される。
【0032】
[0032] 「アドレス可能」との用語は、本明細書では、自分自身を含む複数のデバイスに向けた情報(例えばデータ)を受信して、自分自身に向けられた特定の情報に選択的に応答するデバイス(例えば、光源全般、照明ユニット又は固定具、1つ以上の光源若しくは照明ユニットに関連付けられたコントローラ又はプロセッサ、他の非照明関連デバイス等)を指すために使用される。「アドレス可能」との用語は、多くの場合、ネットワークで結ばれた環境(すなわち、以下に詳細に説明される「ネットワーク」)に関連して使用され、ネットワークで結ばれた環境では、複数のデバイスが何らかの1つ以上の通信媒体を介して互いに結合されている。
【0033】
[0033] 1つのネットワーク実施態様では、ネットワークに結合された1つ以上のデバイスが、当該ネットワークに結合された1つ以上の他のデバイスのコントローラとしての機能を果たす(例えばマスタ/スレーブ関係において)。別の実施態様では、ネットワークで結ばれた環境は、当該ネットワークに結合されたデバイスのうちの1つ以上を制御する1つ以上の専用コントローラを含む。通常、ネットワークに結合された複数のデバイスは、それぞれ、1つ以上の通信媒体上にあるデータへのアクセスを有するが、所与のデバイスは、例えば、当該デバイスに割り当てられた1つ以上の特定の識別子(例えば「アドレス」)に基づいて、ネットワークとデータを選択的に交換する(すなわち、ネットワークからデータを受信する及び/又はネットワークにデータを送信する)点で、「アドレス可能」である。
【0034】
[0034] 「ネットワーク」との用語は、本明細書において使用される場合、(コントローラ又はプロセッサを含む)任意の2つ以上のデバイス間及び/又はネットワークに結合された複数のデバイス間での(例えばデバイス制御、データ記憶、データ交換等のための)情報の転送を容易にする2つ以上のデバイスの任意の相互接続を指す。容易に理解されるように、複数のデバイスを相互接続するのに適したネットワークの様々な実施態様は、様々なネットワークトポロジのうちの何れかを含み、様々な通信プロトコルのうちの何れかを使用することができる。さらに、本開示による様々なネットワークにおいて、2つのデバイス間の接続はいずれも、2つのシステム間の専用接続を表わすか、又は、これに代えて非専用接続を表わしてもよい。2つのデバイス用の情報を担持することに加えて、当該非専用接続(例えばオープンネットワーク接続)は、必ずしも2つのデバイス用ではない情報を担持することがある。さらに、容易に理解されるように、本明細書で説明されたデバイスの様々なネットワークは、ネットワーク全体に亘る情報の転送を容易にするために、1つ以上のワイヤレス、ワイヤ/ケーブル、及び/又は光ファイバリンクのリンクを使用できる。
【0035】
[0035] 「ユーザインターフェース」との用語は、本明細書において使用される場合、人間であるユーザ又はオペレータと、当該ユーザとデバイス間の通信を可能にする1つ以上のデバイスとの間のインターフェースを指す。本開示の様々な実施態様に使用されてもよいユーザインターフェースの例は、次に限定されないが、スイッチ、電位差計、ボタン、ダイアル、スライダ、マウス、キーボード、キーパッド、様々なタイプのゲームコントローラ(例えばジョイスティック)、トラックボール、ディスプレイスクリーン、様々なタイプのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)、タッチスクリーン、マイクロホン、及び、人間が生成した何らかの形の刺激を受信し、それに応答して信号を生成する他のタイプのセンサを含む。
【0036】
[0036] なお、前述の概念及び以下でより詳しく説明する追加の概念のあらゆる組み合わせ(これらの概念が互いに矛盾しないものであることを条件とする)は、本明細書で開示される本発明の主題の一部をなすものと考えられることを理解すべきである。特に、本開示の終わりに登場するクレームされる主題のあらゆる組み合わせは、本明細書に開示される本発明の主題の一部であると考えられる。なお、参照により組み込まれる任意の開示内容にも登場する、本明細書にて明示的に使用される用語には、本明細書に開示される特定の概念と最も整合性のある意味が与えられるべきであることを理解すべきである。
【0037】
[0037] 図面中、同様の参照符号は、全般的に様々な図を通して同じ部分を指している。さらに、図面は必ずしも縮尺通りではなく、重点は全体的に本発明の原理の説明に置かれている。
【発明を実施するための形態】
【0039】
[0045] 照明システムにおいて、機能光レベルとアンビエント光レベルとの間で適切なバランスを取ることが望ましい。例えば、より心地良く、より広々としていると認識され、且つ気分、健康、及びパフォーマンスに良い影響を及ぼすことが知られている十分に照明が行われた壁及び天井を有することが望ましい場合がある。例えば、ウォールウォッシング照明効果は、特に視覚的に安らぐと認識され、明るく照明が行われた壁がある空間は、ウォールウォッシングを有さない空間よりも高い照明クオリティ評価を得る可能性が高い。従って、従来の又は機能的照明効果に加えて、ウォールウォッシング照明効果を有する照明システムを設置及び利用することが望ましい場合がある。
【0040】
[0046] 一部の照明システムは、ウォールウォッシング照明効果をもたらすが、一般的に、ダウンライト効果及びウォールウォッシング照明効果の両方に対して、別々の照明器具を必要とする。このような照明システムは、より高い製造コスト及びより高い設置コスト等の1つ又は複数の欠点を示す。このような照明システムの更なる欠点が示される場合がある。例えば、ダウンライト効果及びウォールウォッシング照明効果の両方に対して別々の照明器具を必要とすることにより、これらの照明システムは、更なる場所を取る。
【0041】
[0047] 従って、本出願人らは、ダウンライト及び/又はアンビエント照明並びにウォールウォッシング照明効果の両方に対して単一の照明器具を設け、それによって、製造及び設置コストを減らすだけでなく、照明システムを設置する為に必要とされる空間量を減らし、並びに既存の装置及び/又は方法の1つ又は複数の欠点を任意選択的に克服する方法及び装置を提供するニーズを当該技術分野において認識及び理解した。
【0042】
[0048] 上記を鑑みて、本発明の様々な実施形態及び実装形態が、ウォールウォッシング及びダウンライト効果の両方を提供するように適応されたLEDベース照明ユニットを備えた天井取り付け照明タイル又はパネル器具に向けられる。
【0043】
[0049] 以下の詳細な説明では、特許請求される本発明の深い理解をもたらすように、具体的な詳細を開示する代表的実施形態が記載される。しかしながら、本開示の利益を得た当業者には、本明細書に開示された具体的詳細から逸脱する本教示に従った他の実施形態が添付の請求項の範囲内であることが明白となるであろう。また、良く知られた装置及び方法の記載が省略される場合があるが、明らかに、特許請求される本発明の範囲内である。一例として、本明細書に開示される方法及び装置の態様は、LEDベース光源のみを有する照明システムを用いて説明される。しかしながら、本明細書に記載される方法及び装置の1つ又は複数の態様は、追加的及び/又は代替的に他の非LED光源を含む他の照明システムにおいて実施することができる。代替的に構成された環境における、本明細書に記載される1つ又は複数の態様の実施は、特許請求される本発明の範囲又は主旨から逸脱することなく検討される。
【0044】
[0050]
図1を参照すると、一実施形態によれば、照明ユニット100は、本明細書に記載される照明システムでの使用に適している。様々な実施形態において、
図1に示される照明ユニット100は、単独で、又は
図2に関連して以下に更に説明されるものを含む照明ユニットのシステムにおける他の類似の照明ユニットと共に利用することができる。
【0045】
[0051] 照明ユニット100は、1つ又は複数の光源102A、102B、102C、及び102D(集合的に光源102)を含み、光源の1つ又は複数は、1つ又は複数のLEDを含むLEDベース光源でもよい。何れの光源も、異なる色(例えば、赤、緑、青)の放射を生成するように適応されてもよい。
図1は、4つのLEDベース光源102A、102B、102C、及び102D(集合的に光源102)を備えた照明ユニットを示すが、各種の異なる色の放射を生成するように適応された多くの異なる数及び様々な種類の光源(単独で又は組み合わせて全てLEDベース及び非LEDベース光源等)が、照明ユニット100において用いられてもよい。
【0046】
[0052] 照明ユニット100の一部の実施形態では、
図1に示される光源102A、102B、102C、及び102Dの1つ又は複数は、共に制御される複数のLED又は他の種類の光源のグループを含んでもよい。加えて、光源の1つ又は複数は、白色光、紫外線、又は赤外線の様々な色温度を含む(但し、様々な可視色に限定されない)、各種波長の何れかを有する放射を生成するように適応された1つ又は複数のLEDを含んでもよいことを理解されたい。各種スペクトルバンド幅を有するLEDが、照明ユニットの様々な実施形態において用いられてもよい。
【0047】
[0053] 照明ユニット100は、最も一般的にAC電源である(しかしながら、中でもDC電源、太陽熱利用電源、又は機械式電源を含む他の電源が可能である)電力源114も含む。電源は、外部電源から受け取られた電力を照明ユニットによって使用可能な形態に変換する電源変換器と操作可能に通信することができる。
【0048】
[0054] 照明ユニット100は、光源を駆動し、及び光源から変動する強度の光を生成させる1つ又は複数の信号を出力するように構成又はプログラムされたコントローラ108を含んでもよい。例えば、コントローラ108は、各光源によって生成される光の強度を独立して制御するか、光源のグループを制御するか、又は全ての光源を一斉に制御する為の各光源の制御信号を生成するようにプログラム又は構成されてもよい。別の態様によれば、コントローラ108は、光源ドライバ106等の他の専用回路を制御してもよく、これは次に、光源の強度を異ならせるように光源を制御する。コントローラ108は、例えば、本明細書に説明される様々な機能を実行するようにソフトウェアを用いてプログラムされたマイクロプロセッサ110でもよく、及びメモリ112と組み合わせて利用されてもよい。メモリは、マイクロプロセッサ110によって実行される1つ又は複数の照明コマンド又はソフトウェアプログラムを含むデータ、及び限定されることはないが、その照明ユニットの固有の識別子を含む様々な種類のデータを保存することができる。
【0049】
[0055] 一部の実施形態では、コントローラ108は、光源ドライバ106に対して連結され、且つそれにコマンドを提供し、及び光源ドライバ106は、これらの受信されたコマンドに基づいて、光源102に電力を供給する。一例として、コントローラ108は、25%の光出力で光源102の1つ又は複数に電力を供給するように光源ドライバ106に制御コマンドを提供することができ、及びその後、光源ドライバ106は、25%の光出力を達成する為に、光源102に提供される電力を調節することができる。コントローラ108及び光源ドライバ106は、別個ではあるが連結された構成要素でもよく、又は一体化された構成要素でもよい。例えば、コントローラ108は、光源ドライバ106内に含まれてもよい。
【0050】
[0056] 一部の実施形態では、コントローラ108は、時刻、ユーザ入力、又は他の予めプログラムされた選択肢若しくはタイミングに基づいて、光源ドライバ106に照明制御コマンドを提供してもよい。例えば、一部の実施形態では、所望のシーンに従って特定の光出力を提供するように照明ユニット100に要求するシーン選択が自動又は手動で受け取られてもよい(例えば、ユーザインタフェースによってユーザから又は時間から)。例えば、ユーザが「日中」シーンを望む場合、コントローラ108は、「日中」レベル(例えば、全出力レベル)で光源102に電力を供給するように光源ドライバ106に指示する照明制御コマンドを提供する。別の例として、タイマー又はクロックモジュールが、「夜間」シーンを提供するように照明ユニット100をトリガする入力を送信してもよい。入力を受信すると、コントローラ108は、「夜間」レベル(例えば、50%出力レベル)で光源102に電力を供給するように光源ドライバ106に指示する照明制御コマンドを提供する。
【0051】
[0057] 照明ユニット100は、ある近さ及び方向の範囲内の壁を検出するように適応されたセンサ116を含んでもよい。従って、センサ116は、光学センサ及びアンビエント光センサを含む様々な異なる種類のセンサでもよい。照明ユニット100は、ローカル接続によりセンサ116に連結され、及びセンサ116からセンサ値を受信する。一部の実施形態では、センサ116は、照明ユニット100上に取り付けられてもよく、又は照明ユニット100に組み込まれてもよい。一部の実施形態では、センサ116と照明ユニット100との間の接続は、有線接続である。一部の実施形態では、センサ116と照明ユニット100との間の接続は、無線接続である。一部の実施形態では、センサ116は、照明ユニット100によって照明が行われるエリアに関連したセンサ値を提供するように位置付けられる。
【0052】
[0058] 一部の実施形態では、コントローラ108は、1つ又は複数のセンサ116から受信した入力又はデータに基づいて、照明制御コマンドを提供することができる。例えば、一部の実施形態では、照明ユニット100は、占有センサに連結されてもよく、及び部屋の中の占有者の検出又は非検出に応じて、光源ドライバ106に照明制御コマンドを提供してもよい。一部の実施形態では、照明ユニット100は、部屋の中のアンビエント光のレベルを検出する為にアンビエント光レベルセンサに連結されてもよく、その場合、照明ユニット100は、検知された光レベルに基づいて、光源102にあるレベルで動作することを要求する照明制御コマンドを光源ドライバ106に提供してもよい。一部の実施形態では、コントローラ108は、タイマー又はクロックモジュールからのデータに基づいて、照明制御コマンドを提供してもよい。
【0053】
[0059] 一部の実施形態では、照明ユニット100は、オン/オフ、色、強度、角度、照明ユニットに固有の識別子を設定すること、及び多くの他の特性を含む様々な照明特性をユーザが制御することを可能にする1つ又は複数のユーザインタフェース120を含む。ユーザインタフェースと照明ユニットとの間の通信は、有線又は無線伝送によって達成することができる。手動制御は、照明ユニット自体に配置されたスイッチ/制御入力装置を用いてユーザによってもたらされてもよい。例えば、ユーザインタフェース120は、コントローラ108への電力を遮断する電力スイッチ(例えば、標準的な壁面スイッチ)でもよい。照明ユニット100は、単純なディップスイッチ、電子スイッチボタン、又はタッチ入力装置を含むように構成されてもよい。ディップスイッチ及び電子スイッチボタンは、オン/オフ機能を提供することができ、又は単一の光源、光源のグループ、若しくは全光源によって提供される光の強度をユーザが調節することを可能にするように構成されてもよい。或いは、ユーザインタラクション手段(例えば、スマートフォン、タブレット、又は他のポータブル若しくはリモートコンピューティングデバイス)を備えた、ユーザにより操作されるコミッショニングデバイスが、照明ユニットのコミッショニングを行う為に使用されてもよい。例えば、本発明の一実施形態において、照明ユニットとリモートコンピューティングデバイスとの間の通信チャネルを確立する為にNFC(近距離無線通信)が用いられる。
【0054】
[0060] ユーザ入力は、光源の1つ又は複数を直接制御することができる(照明ユニット100の1つ又は複数の構成要素に対する電力の即時制御によることを含む)が、コントローラ108は、保存されたソフトウェアプログラムを実行すること、又は1つ若しくは複数の他のデータ入力と共にユーザ入力を利用して、いずれの反応に従事するかを選ぶことを含む、予めプログラムされた反応を起動させることによって、ユーザ入力に応答するように構成又はプログラムされてもよい。一部の実施形態では、コントローラ108は、ユーザインタフェース120をモニタリングし、例えば、メモリ内に保存された1つ若しくは複数の予めプログラムされた制御信号を選択するか、メモリから新しい照明プログラムを選択及び実行するか、又は光源102の1つ若しくは複数によって生成される放射に影響を与えることによってユーザ入力に応答するようにプログラム若しくは構成されてもよい。
【0055】
[0061] 一部の実施形態では、照明ユニット100は、照明制御コマンドを光源ドライバ106に提供するか、メモリから新しい照明プログラムを選択及び実行するか、又は光源102の1つ若しくは複数によって生成される放射に影響を与える為に、1つ又は複数のセンサ116から受信したデータと併せて、ユーザインタフェース120からのユーザ入力を利用してもよい。例えば、照明ユニット100は、ユーザ入力に関してユーザインタフェース120をモニタリングし、及びセンサデータに関してセンサ116をモニタリングするように構成されてもよい。照明ユニット100のコントローラ108は、上述の方法と類似した方法で、光源102A、102B、102C及び102Dの1つ又は複数を制御する為に、センサデータと組み合わせてユーザ入力を利用することができる。
【0056】
[0062] 一部の実施形態では、近隣の照明ユニットと通信する為に、照明ユニット100の1つ又は複数は、通信ポート118を含むことができる。通信ポート118及び通信媒体は、数ある方法の中でも、有線データバス、無線RF通信、又は符号化可視若しくはIR光等の光対応通信を含む、各種有線又は無線形式の何れでもよい。隣接する照明ユニット間の通信は、以下に更に詳細に説明される協調型応用例を可能にする。例えば、通信ポート118は、ネットワーク化された照明システムを形成する為に複数の照明ユニットの連結を可能にすることができる。連結された照明ユニットの1つ又は複数がアドレス可能である更なる応用例が可能である。この実施形態では、コントローラ108は、その特定の照明ユニット100に特定的にアドレス指定されるデータに応答するように構成又はプログラムされてもよい。
【0057】
[0063] 機能的及び美的理由の両方から、照明ユニット100は、筐体若しくはハウジング内に完全若しくは部分的に収容されてもよく、又は筐体若しくはハウジングに完全若しくは部分的に組み込まれてもよい。ハウジング又は筐体は、1つ又は多数の照明ユニットを含んでもよい。更に、単一の照明ユニットは、様々な構成要素(例えば、光源、光源ドライバ、コントローラ、メモリ、電源、ユーザインタフェース、及びセンサを含む)間の電気的及び/又は機械的接続を用いて、照明ユニット100の一部の構成要素が第1のハウジング内にパッケージ化され、及び他の構成要素が第2のハウジング内に収容された状態で、2つ以上のハウジング又は筐体内に収容されてもよい。ハウジング又は筐体は、ファン、ヒートシンク、又は照明ユニットの冷却状態を維持し、それらの平均寿命を延ばす他の方法等の熱管理システムを含んでもよい。
【0058】
[0064] 照明ユニット100は、光源102A、102B、102C、及び102Dによって生成される放射を光学的に処理する1つ又は複数の光学素子を含んでもよい。一部の実施形態では、1つ又は複数の光学素子は、生成された放射の空間分布又は伝搬方向を変更することができる。光学素子の例は、限定されることはないが、反射性材料、屈折性材料、半透明材料、フィルター、レンズ、ミラー、及び光ファイバーを含む。1つ又は複数の光学素子は、筐体若しくはハウジング内に完全若しくは部分的に収容されてもよく、又は筐体若しくはハウジングに完全若しくは部分的に組み込まれてもよい。
【0059】
[0065] 一部の実施形態では、照明ユニット100は、照明ユニット100又は光源102A、102B、102C、及び102Dの1つ若しくは複数を特定の方向に方向付ける位置モータを含む。照明ユニット100は、光源を正しく方向付ける為に、センサ116からのセンサデータを利用することもできる。例えば、コントローラ108は、センサ116をモニタリングすることができ、及び入ってくる光信号に基づいて、照明ユニット100の近くに壁又は他の垂直面が存在することを判断することができる。コントローラ108は、以下に更に詳細に説明されるように、例えば、メモリ内に保存された1つ若しくは複数の予めプログラムされた制御信号を選択するか、メモリから新しい照明プログラムを選択及び実行するか、別の方法で光源102の1つ若しくは複数によって生成される放射に影響を与えるか、又は壁若しくは面の存在に対処する向きに照明ユニット100又は光源102A、102B、102C、及び102Dの1つ若しくは複数を移動させることによって、壁又は面の存在に対応することができる。
【0060】
[0066] 別の実装形態として、照明ユニット100は、照明ユニット100又は光源102A、102B、102C、及び102Dの1つ若しくは複数の向きをユーザが手動で操作することを可能にする可動域を有して、適所に移動可能に設置することができる。一部の実施形態では、コントローラ108は、その向きをモニタリングし、例えば、メモリ内に保存された1つ若しくは複数の予めプログラムされた制御信号を選択するか、メモリから新しい照明プログラムを選択及び実行するか、又は別の方法で光源102の1つ若しくは複数によって生成される放射に影響を与えることによって、移動に対応することができる。
【0061】
[0067]
図2は、複数の照明ユニット100がネットワーク化された照明システムを形成するように連結された照明器具200の一例を示す。幾つかの実施形態によれば、照明器具200は、天井取り付け照明パネルとして構成される及び/又は天井に設置されるように構成された1つ若しくは複数の天井タイルに組み込まれる。
図2の照明器具は、6つの照明ユニットと共に描かれているが、これらの照明ユニットの数及び構成は、単に例示を目的としたものであり、従って、多くの他の変形形態が可能である。
【0062】
[0068] 照明器具200は、1つ又は複数の照明ユニット100A、100B、100C、100D、100E、及び100F(集合的に100)を含んでもよい。照明ユニットは、例えば、
図1に関連して記載された照明ユニットと同一又は類似していてもよく、及び光源の1つ又は複数は、従って、1つ又は複数のLEDを含むLEDベース光源でもよい。照明器具200は、個々の照明ユニット100A、100B、100C、100D、100E、及び/又は100Fの1つ又は複数によって提供される機能性とは別の及びそれに加えた機能性を提供することができ、又は照明器具は、照明ユニットによって提供される全機能性のマスターでもよい。後者の実施形態によれば、照明器具200は、限定されることはないが、中でも起動及び動作停止、ポジショニング、並びに強度を含む、照明ユニットの機能性の様々な局面を調整及び制御する。或いは、照明器具は、完全にパッシブでもよく、単に1つ又は複数の照明ユニット100のハウジング又は筐体として機能する。
【0063】
[0069] 照明器具200の一部の実施形態では、照明ユニット100A、100B、100C、100D、100E、及び100Fに含まれる光源102の1つ又は複数は、一緒に制御される複数のLED又は他の種類の光源のグループを含んでもよい。加えて、光源の1つ又は複数は、限定されることはないが、様々な可視色、白色光、紫外線、又は赤外線の様々な色温度を含む各種波長の何れかを有する放射を生成するように適応された1つ又は複数のLEDを含んでもよいことを理解されたい。各種スペクトルバンド幅を有するLEDが、照明ユニットの様々な実施形態において用いられてもよい。
【0064】
[0070] 照明器具200の一部の実施形態では、照明ユニット100A、100B、100C、100D、100E、及び100Fの1つ若しくは複数、並びに/又はこれらの照明ユニットに含まれる光源102の1つ若しくは複数は、調節可能である。例えば、照明ユニット、光源、及び/又は発せられる光ビームの向きは、垂直面により向けた向きから水平面により向けた向きへと、及びその逆に調節することができる。これは、照明ユニット及び/若しくは光源の手動操作によって達成することができ、又は中央コントローラ208によって達成することができる。一部の実施形態では、発せられる光ビームの1つ又は複数の向きは、垂直面に対する照明器具のポジショニングに依存してもよい。例えば、垂直面の近くに設置された照明器具は、垂直面から更に遠く離れて設置された照明器具から発せられる光ビームとは異なる角度を有する光ビームを必要とする。この情報は、例えば、ユーザインタフェースを介してユーザから、又は照明器具200に対する垂直面の角度及び位置を含む、垂直面に関する情報を受信するように構成されたセンサから取得することができる。一部の実施形態では、水平面に向けて方向付けられた光ビームを発する照明ユニットの数に対する、垂直面に向けて方向付けられた光ビームを発する照明ユニットの数の比率は、調節可能である。例えば、この比率は、垂直及び/又は水平面に対する照明器具のポジショニングに基づいて調節することができる。
【0065】
[0071] 一部の実施形態では、照明器具200は、照明ユニットの1つ又は複数に動作可能に接続され、且つこれらの接続された光源を駆動し、及び光源から異なる強度の光を生成させる1つ又は複数の信号を出力するように構成又はプログラムされた中央コントローラ208を含む。例えば、中央コントローラ208は、各光源によって生成される光の強度を独立して制御するか、光源のグループを制御するか、又は全光源を一緒に制御する為に、各光源に対する制御信号を生成するようにプログラム又は構成されてもよい。別の態様によれば、中央コントローラ208は、光源100毎に光源ドライバ106等の他の専用回路を制御することができ、これは次に、光源をそれらの強度を異ならせるように制御する。この実施形態では、照明ユニットは、別個のコントローラ108を含んでもよく、又は含まなくてもよい。
【0066】
[0072] 中央コントローラ208は、例えば、本明細書に述べられる様々な機能を実行するソフトウェアを用いてプログラムされた中央マイクロプロセッサ210であるか、又はそれを用いてもよく、及びメモリ212と組み合わせて利用されてもよい。メモリは、マイクロプロセッサ210によって実行される1つ又は複数の照明コマンド又はソフトウェアプログラムを含むデータ、並びに、限定されることはないが、その照明器具及び様々な接続された照明ユニット100の固有の識別子を含む様々な種類のデータを保存することができる。
【0067】
[0073] 一部の実施形態では、中央コントローラ208は、照明ユニット100A、100B、100C、100D、100E、及び100Fの個々のコントローラ108の1つ又は複数に連結され、及びそれらにコマンドを提供する。中央コントローラ208は、個々のコントローラ108(これらは次に各照明ユニットの光源ドライバ106に連結される)に連結され、及びそれらにコマンドを提供する。光源ドライバ106は、中央コントローラ208から送信されたコマンドに基づいて、光源102に電力を供給する。このようにして、中央コントローラ208は、照明ユニット及び光源のネットワークを制御することができる。例えば、中央コントローラ208は、25%の光出力で照明ユニット100Aの光源102に電力を供給するように照明ユニット100Aの光源ドライバ106に制御コマンドを提供することができる。照明ユニット100Aの光源ドライバ106は、次に、25%の光出力を達成する為に、照明ユニット100Aの光源102に供給される電力を調節することができる。同時に又は異なる時点で、中央コントローラ208は、100%の光出力で照明ユニット100Fの光源102に電力を供給するように、照明ユニット100Fの光源ドライバ106に制御コマンドを提供することができる。照明ユニット100Fの光源ドライバ106は、次に、100%の光出力を達成する為に、照明ユニット100Fの光源102に供給される電力を調節することができる。
【0068】
[0074] 一部の実施形態では、中央コントローラ208は、全照明ユニット100用のコントローラとして動作する。中央コントローラ208は、照明ユニット毎に光源ドライバ106に連結され、これは、中央コントローラ208から送信されたコマンドに基づいて、その照明ユニットの光源102に電力を供給する。このようにして、中央コントローラ208は、照明ユニット及び光源のネットワークを制御することができる。
【0069】
[0075] 照明器具200は、最も一般的にAC電源である(但し、中でもDC電源、太陽熱利用電源、又は機械式電源を含む他の電源が可能である)中央電力源214を含んでもよい。電源は、外部電源から受け取られた電力を照明ユニットによって使用可能な形態に変換する電源変換器と操作可能に通信することができる。
【0070】
[0076] 照明器具200は、以下に述べられるように、ある近さ及び方向の範囲内の壁又は垂直面を検出するように適応された1つ又は複数のセンサ216を含んでもよい。従って、センサ216は、光学センサ及びアンビエント光センサを含む各種異なる種類のセンサでもよい。照明器具200は、ローカル接続によりセンサ216に連結され、及びセンサ216からセンサ値を受信する。一部の実施形態では、センサ216は、照明器具200上に取り付けられてもよく、又は照明器具200に組み込まれてもよい。一部の実施形態では、センサ216と照明器具200との間の接続は、有線接続である。一部の実施形態では、センサ216と照明器具200との間の接続は、無線接続である。一部の実施形態では、センサ216は、照明器具200によって照明が行われるエリアに関連したセンサ値を提供するように位置付けられる。
【0071】
[0077] 一部の実施形態では、照明器具200の中央コントローラ208は、1つ又は複数のセンサから受信された入力又はデータに基づいて照明制御コマンドを提供することができる。例えば、一部の実施形態では、照明器具200は、占有センサ、アンビエント光レベルセンサ、及び/又はタイマー若しくはクロックモジュールに連結されてもよい。
【0072】
[0078] 照明器具200は、オン/オフ、色、強度、角度、接続された照明ユニットの1つ又は複数に固有の識別子を設定すること、及び多くの他の特性を含む、各種照明特性をユーザが制御することを可能にする1つ又は複数のユーザインタフェース220を含んでもよい。ユーザインタフェースと照明ユニットとの間の通信は、有線又は無線伝送によって達成することができる。手動制御は、照明ユニット自体に配置されたスイッチ/制御入力装置を用いてユーザによってもたらされてもよい。例えば、照明器具200は、単純なディップスイッチ、電子スイッチボタン、又はタッチ入力装置を含むように構成されてもよい。ディップスイッチ及び電子スイッチボタンは、オン/オフ機能を提供することができ、又は単一の光源、光源のグループ、若しくは全光源によって提供される光の強度をユーザが調節することを可能にするようにも構成されてもよい。或いは、ユーザインタラクション手段(例えば、スマートフォン、タブレット、又は他のポータブル若しくはリモートコンピューティングデバイス)を備えた、ユーザにより操作されるコミッショニングデバイスが、照明ユニットのコミッショニングを行う為に使用されてもよい。例えば、本発明の一実施形態において、照明ユニットとリモートコンピューティングデバイスとの間の通信チャネルを確立する為にNFC(近距離無線通信)が用いられる。
【0073】
[0079] 照明器具200は、内部又は外部通信モジュール219を更に含んでもよい。一部の実施形態では、通信モジュール219は、近隣の照明器具と通信して、照明器具が協力して動作できるネットワークを形成する。通信モジュール219は、数ある方法の中でも、有線データバス、無線RF通信、又は符号化可視若しくはIR光等の光対応通信を含む、各種有線又は無線形式の何れでもよい。隣接する照明器具間の通信は、協調型応用例を可能にする。例えば、通信モジュール219は、ネットワーク化された照明システムを形成する為に複数の照明器具の連結を可能にすることができる。連結された照明器具の1つ又は複数がアドレス可能である更なる応用例が可能である。この実施形態では、コントローラ208は、照明器具のネットワーク内の特定の照明器具200に特定的にアドレス指定されるデータに応答するように構成又はプログラムされてもよい。
【0074】
[0080]
図3は、複数の照明ユニット100A、100B、100C、及び100Dを備えた照明器具200の一例を示す。幾つかの実施形態によれば、照明器具200は、天井取り付け照明パネルであり、及び/又は天井に設置されるように構成された天井タイルに組み込まれる。
図3の照明システムは、4つの照明ユニットと共に描かれているが、これらの照明器具の数及び構成は、単に例示を目的としたものであり、従って、多くの他の変形形態が可能である。上記の実施形態によれば、照明器具200は、近隣の照明器具と通信して、照明器具が協力して動作できるネットワークを形成するように構成することができる内部又は外部通信モジュール219を更に含んでもよい。通信モジュール219は、数ある方法の中でも、有線データバス、無線RF通信、又は符号化可視若しくはIR光等の光対応通信を含む、各種有線又は無線形式の何れでもよい。
【0075】
[0081]
図4は、複数の照明器具200A、200B、及び200Cがネットワーク化された照明システムを形成するように連結される照明システム400の一例を示す。幾つかの実施形態によれば、照明器具200A、200B、及び200Cの各々は、天井に設置された1つ又は複数の天井タイルに組み込まれる。例えば、照明器具200A、200B、及び200Cは、コンフィギュアビリティを可能にするように、壁又は垂直面に隣接して天井に設置された1つ又は複数の天井タイルに組み込まれてもよい。
図4の照明システムは、3つの照明器具と共に描かれているが、これらの照明器具の数及び構成は、単に例示を目的としたものであり、従って、多くの他の変形形態が可能である。照明システム400は、本明細書に開示された通信モジュールの何れかに類似した又はそれと同一の通信モジュール410を含んでもよい。照明システム400は、本明細書に開示されたユーザインタフェースの何れかに類似した又はそれと同一のユーザインタフェース420を含んでもよい。
【0076】
[0082]
図3及び
図4の照明器具200の実施形態は、例えば、
図1に関連して記載された照明ユニットと同一又は類似していてもよい1つ又は複数の照明ユニット100を含んでもよく、及びこれらの光源の1つ又は複数は、従って1つ又は複数のLEDを含むLEDベース光源でもよい。
【0077】
[0083]
図5は、システム内の光源の位置と、これらの光源によって発せられる光の強度と、配光の方向との間の関係が存在する照明器具200を示す。一部の実施形態では、ウォールウォッシング及びダウンライト効果の両方を達成する為に、照明器具200内の光源の向き及び強度は可変である。例えば、壁510上で略一貫したウォールウォッシング効果を得る為に、照明器具200内の光源の向き及び強度は共に制御及び変更され得る。壁510は、ウォールウォッシング効果が望まれるどのような内壁若しくは外壁、又は垂直面510でもよいことに留意されたい。水平面610は、どのような床、底面、棚、又は他の実質的に水平な面でもよい。
【0078】
[0084] 一部の実施形態では、照明器具200は、天井又は上面520に設置又は接続される。照明器具200は、1つ又は複数の照明ユニット100を含んでもよく、これらは、共に連結されてネットワーク化された照明システムを形成することができる。幾つかの実施形態によれば、照明ユニット100は、例えば、
図2又は3に関連して記載された照明ユニットと同一又は類似していてもよく、及び照明ユニットの1つ又は複数は、従って、1つ又は複数のLEDを含む1つ又は複数のLEDベース光源102を含んでもよい。
【0079】
[0085] 照明器具200の一部の実施形態では、壁510上に均一なウォールウォッシング効果を作り出す為に、照明器具200内の光源の向き及び強度は共に制御及び変更され得る。例えば、壁510の上側部分560は、照明ユニット100A等の壁510に近接した照明ユニット100から発せられた光(数字530で示される)によって照明が行われるが、壁510の下側部分580は、照明ユニット100H等の、壁510に近接していない照明ユニットから発せられた光によって照明が行われる。壁510の中央又は中間部分570は、照明ユニット100D等の、中央に配置された照明ユニットから発せられた光によって照明が行われる。或いは、照明ユニット100A、100D、及び100Hは、互いに隣接して配置されるが、単に垂直面の異なる部分に方向付けられてもよい。一部の実施形態では、照明器具200の照明ユニット100の1つ又は複数によって発せられる光の角度は調節されることができる。例えば、照明器具200において発せられる光の角度を調節する方法の中でも、照明ユニットが可動でもよく、又は照明器具が可動光源102を含んでもよい。発せられる光の角度は、上記のように、ユーザ入力又はセンサデータに基づいて手動又は自動で調節することができる。
【0080】
[0086] 照明器具200の一部の実施形態では、壁に近い照明ユニットによって発せられる低強度光ビームは、第1の角度で発せられ、壁から遠く離れた照明ユニットによって発せられる高強度光ビームは、第3の角度で発せられ、及び近い照明ユニットと遠い照明ユニットとの間に配置された照明ユニットによって発せられる中間強度光ビームは、第2の角度で発せられる。望ましいウォールウォッシング効果を提供する為には、第1の角度は、第2の角度よりも小さく、及び第2の角度は、第3の角度よりも小さい(
図5に示される通り)。第1の角度は、近接した照明ユニットと壁との間の距離の関数であり、第2の角度は、壁から中間照明ユニットまでの距離の関数であり、及び第3の角度は、壁から第3の照明ユニットへの距離の関数である(
図5に示される通り)。
【0081】
[0087] 照明器具200内の照明ユニット100の1つ又は複数から発せられる1つ又は複数の光ビームの強度又は向きは、より詳細に上記に記載される通り、個々に又は単一のネットワークとして調節可能である。一部の実施形態では、壁510に接近して配置された照明ユニット100Aから発せられる光は、この照明ユニット内の光源102が壁510の近くに配置される為、低強度を有する。壁510からより遠くに離れて配置される照明ユニット100Hから発せられる光は、この照明ユニット内の光源102が壁510からより遠くに離れて配置される為、より高い強度を有する。照明ユニット100Dから発せられる光は、照明ユニット100D内の光源102が照明ユニット100A及び100Hによって発せられる光の中心にある為、照明ユニット100Aによって発せられる光の強度と照明ユニット100Hによって発せられる光の強度との間となり得る。一部の実施形態では、照明器具200内の他の照明ユニット100は、ダウンライト効果を作り出す為に実質的に下方に向けられる。
【0082】
[0088] 一部の実施形態では、照明器具200の1つ若しくは複数の照明ユニット100、及び/又は各照明ユニット内の1つ若しくは複数の光源102は、より詳細に上記に記載される通り、一緒に又は個々に制御されて、所望のウォールウォッシング又はダウンライト効果を作り出すことができる。例えば、この制御は、手動又は自動で行うことができる。本明細書に記載されるように、手動制御は、照明器具200内に配置されるスイッチ/制御入力装置を用いてユーザによってもたらされてもよい。例えば、天井タイルの裏面は、単純なディップスイッチ、電子スイッチボタン、又はタッチ入力装置を含むように構成されてもよい。ディップスイッチ及び電子スイッチボタンは、ON/OFF機能を提供することができる。しかしながら、電子スイッチボタン及びタッチ入力装置は、特定の照明器具200、照明ユニット100及び/又は光源102によって提供される光の強度をユーザが調節できるようにも構成することができる。加えて、天井タイルのいずれの面がウォールウォッシング機能を装備しているかを示す為に、タイル上に印が設けられてもよい。或いは、ユーザインタラクション手段(例えば、スマートフォン、タブレット、又は他のポータブルコンピューティングデバイス)を備えた、ユーザにより操作されるコミッショニングデバイスが、タイルのコミッショニングを行う為、及び様々なタイルの選択されたウォールウォッシング面を起動させる為に使用されてもよい。例えば、本発明の一実施形態では、NFC(近距離無線通信)が、スマートフォンと、特定のアドレス可能天井タイル、照明器具200、照明ユニット100及び/又は光源102との間の通信チャネルを確立する為に用いられる。
【0083】
[0089]
図6は、一実施形態による、位置と、照明器具200からの放射強度及び分布との間の関係を示す。円グラフ600は、壁510及び床610と共に、設置された照明器具200の可能な照明効果を示す。一部の実施形態では、照明器具200の複数の光源の少なくとも幾つかは、
図6中のローブ630によって示されるダウンライト効果を作り出す為に、約270°で床610に向けて下方に向けられる。照明器具200の残りの光源の少なくとも幾つかは、
図6中のローブ620によって示されるウォールウォッシング効果を作り出す為に、約180°〜270°で壁510に向けられる。
【0084】
[0090] 一部の実施形態では、照明器具200から発せられる光の強度は、本明細書においてより詳細に記載されるように、所望のウォールウォッシング効果を作り出す為に可変である。
図6の円グラフ600は、照明器具200から発せられる光の強度も表す。例えば、約270°で床610に向けて下方に向けられた照明器具200の光源は、
図6中のローブ630によって示されるように、明るいダウンライト効果を作り出す為に、高強度の光を発するように指示又は制御される。例えば、約180°〜270°で壁510に向けられる照明器具200の光源は、
図6中のローブ620によって示されるように、より落ち着いたウォールウォッシング効果を作り出す為に、より低い強度の光を発するように指示又は制御される。
【0085】
[0091] 一部の実施形態では、
図6の照明器具200が例えば部屋の角に配置された場合、照明器具200の光源の幾つかは、壁510に隣接する第2の壁(不図示)に向けられる場合があり、これは、同様に第2の壁上にウォールウォッシング効果を作り出す為に約0°〜270°で発せられる光の第3のローブ(不図示)を生成する。
【0086】
[0092]
図7は、一実施形態による、ユーザ入力及び/又はセンサデータに基づいて所望のウォールウォッシング効果を生じさせる方法例のフローチャートを示す。他の実装形態は、これらのステップを異なる順序で行ってもよく、特定のステップを削除してもよく、並びに/又は
図7に示されたものとは異なる及び/若しくは追加のステップを行ってもよい。便宜上、
図7の態様は、この方法を行うことができる照明システムの1つ又は複数の構成要素に関連して説明される。構成要素は、例えば、
図1の照明ユニット100、
図2及び3の照明器具200、並びに/又は
図4及び5の照明器具及びシステムの構成要素の1つ又は複数を含んでもよい。照明ユニット100は、例えば、光源102、コントローラ108、及び/又は照明ユニット100の類似の構成要素を含んでもよい。従って、便宜上、
図1〜
図5の態様は
図7と併せて説明される。
【0087】
[0093] ステップ700では、1つ又は複数の照明ユニット100(これらは更には1つ又は複数の光源102を含む)を含む照明器具200が設けられる。照明器具200は、本明細書に記載される又は想定される実施形態の何れでもよい。幾つかの実施形態では、照明器具200は、天井に設置された天井タイルに組み込まれる。例えば、照明器具200は、コンフィギュアビリティを可能にするように、壁に隣接して天井に設置された天井タイルに組み込まれてもよい。
図7の照明器具200の実施形態は、例えば
図1に関連して記載された照明ユニットと同一又は類似していてもよい1つ又は複数の照明ユニット100を含んでもよく、及び1つ又は複数の照明ユニット100の光源102の1つ又は複数は、従って、1つ又は複数のLEDを含むLEDベース光源でもよい。
【0088】
[0094] ステップ710では、照明器具200は、照明器具の近くの壁の存在及び/又はポジショニングを示す情報を受信する。一部の実施形態では、センサは、壁の存在又は欠如を照明システムに知らせる為に、設置された照明器具200の位置のアンビエント光レベルを決定する。例えば、照明器具200は、ある近さ及び方向の範囲内の壁を検出する為の1つ又は複数のセンサを含んでもよい。従って、センサは、光学センサ及びアンビエント光センサを含む様々な異なる種類のセンサでもよい。照明器具200は、好ましくは、ローカル接続によりセンサに連結され、及びセンサからセンサ値を受信する。一部の実施形態では、センサは、照明器具200上に取り付けられてもよく、又は照明器具200に組み込まれてもよい。一部の実施形態では、センサと照明器具200との間の接続は、有線接続である。一部の実施形態では、センサと照明器具200との間の接続は、無線接続である。一部の実施形態では、センサは、照明器具200によって照明が行われるエリアに関連したセンサ値を提供するように位置付けられる。
【0089】
[0095] 一部の実施形態では、照明器具200は、例えば壁の存在及び任意選択的に壁までの距離を検出する距離センサ(例えば、超音波ベースセンサ)を用いて、様々な面又は角度における壁の存在を検出するように構成される。検出値から、照明器具200の中央コントローラ208は、照明器具のいずれの1つ又は複数の側に壁が位置するかを判断する。第2の一連の測定は、壁の高さ(これは次に、対応する光源102の起動及び必要とされる明るさを決定する為に使用される)を検出する為に行われてもよい。照明器具200の中央コントローラ208は、次に、デフォルトビームパターンを生成する。このデフォルトパターンは、手動又は自動で調節することができる。一部の実施形態では、壁の反射率の差は、光源によって照明が行われた際の、結果的に生じる壁の輝度の決定を容易にすることができる。例えば、これらの差は、壁の方向の光源によって発せられる放射の強度及び/又は角度の調整を必要とし得る。光源によって発せられる放射の強度及び/又は角度を制御する為の選択肢は、ユーザによる調整、光源によって生成される光出力分布の制御、及び/又は壁から反射された測定光を、目標セットポイント値を達成するように照明器具200を規制する中央コントローラ208へと送信する無線センサの使用を含む。一部の実施形態では、センサは、座った時に個人の目の高さで壁から反射された光を測定するように位置付けられる。
【0090】
[0096] 一部の実施形態では、設置された照明器具200は、オン/オフ、色、強度、角度、照明ユニットに固有の識別子を設定すること、及び多くの他の特性を含む様々な照明特性をユーザが制御することを可能にし、且つ壁の存在又は欠如を照明器具200にユーザが知らせることを可能にする1つ又は複数のユーザインタフェースを含む。ユーザインタフェースと照明ユニットとの間の通信は、有線又は無線伝送によって達成することができる。手動制御は、照明ユニット自体に配置されたスイッチ/制御入力装置を用いてユーザによってもたらされてもよい。或いは、ユーザインタラクション手段(例えば、スマートフォン、タブレット、又は他のポータブル若しくはリモートコンピューティングデバイス)を備えた、ユーザにより操作されるコミッショニングデバイスが、照明ユニットのコミッショニングを行う為に使用されてもよい。
【0091】
[0097] ステップ720では、照明器具200の複数の照明ユニット100の1つ又は複数の強度は、照明器具の近くの壁の存在に関する受信情報に基づいて調節される。例えば、照明器具200内の照明ユニット100の1つ又は複数から発せられる光の強度は、より詳細に上記に記載される通り、個々に又は単一のネットワークとして調節可能である。一部の実施形態では、壁に接近した範囲内に配置された1つ又は複数の照明ユニットから発せられる光は、これらの照明ユニット内の光源102が壁の近くに配置される為、低強度を有するように調節される。壁から遠くに離れて配置される照明ユニットの1つ又は複数から発せられる光は、これらの照明ユニット内の光源102が壁から遠くに離れて配置される為、より高い強度を有する。一部の実施形態では、照明器具200、照明器具200内の1つ若しくは複数の照明ユニット100、及び/又は1つ若しくは複数の照明ユニット内の1つ若しくは複数の光源102は、より詳細に上記に記載される通り、所望のウォールウォッシング又はダウンライト効果を作り出す為に、共に又は個々に制御することができる。
【0092】
[0098] ステップ730では、複数の照明ユニットの1つ又は複数の照明の角度は、照明器具の近くの壁の存在又は位置に基づいて調節される。照明器具200の一部の実施形態では、近くの壁に均一なウォールウォッシング効果を作り出す為に、照明器具200内の光源の向きは制御及び変更され得る。例えば、近くの壁の上側部分は、壁に近接した照明ユニット100から発せられた光によって照明が行われるが、壁の下側部分は、壁に近接していない照明ユニットから発せられた光によって照明が行われる。壁の中央部分は、中央に配置された照明ユニットから発せられた光によって照明が行われる。或いは、一部の実施形態では、照明器具200の照明ユニットの1つ又は複数によって発せられる光の角度は調節されることができる。例えば、照明器具200において発せられる光の角度を調節する方法の中でも、照明ユニット自体が可動でもよく、照明器具が可動照明ユニット100を含んでもよく、又は照明器具が可動光源102を含んでもよい。発せられる光の角度は、上記のように、ユーザ入力又はセンサデータに基づいて手動又は自動で調節することができる。
【0093】
[0099] 幾つかの発明実施形態を本明細書に説明し例示したが、当業者であれば、本明細書にて説明した機能を実行するための、並びに/又は、本明細書にて説明した結果及び/若しくは1つ以上の利点を得るための様々な他の手段及び/若しくは構造体を容易に想到できよう。また、このような変更及び/又は改良の各々は、本明細書に説明される発明実施形態の範囲内であるとみなす。より一般的には、当業者であれば、本明細書にて説明されるすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成は例示のためであり、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、発明教示内容が用いられる1つ以上の特定用途に依存することを容易に理解できよう。当業者であれば、本明細書にて説明した特定の発明実施形態の多くの等価物を、単に所定の実験を用いて認識又は確認できよう。したがって、上記実施形態は、ほんの一例として提示されたものであり、添付の請求項及びその等価物の範囲内であり、発明実施形態は、具体的に説明された又はクレームされた以外に実施可能であることを理解されるべきである。本開示の発明実施形態は、本明細書にて説明される個々の特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法に関する。さらに、2つ以上のこのような特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせも、当該特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾していなければ、本開示の本発明の範囲内に含まれる。
【0094】
[0100] 本明細書にて定義されかつ用いられた定義はすべて、辞書の定義、参照することにより組み込まれた文献における定義、及び/又は、定義された用語の通常の意味に優先されて理解されるべきである。
【0095】
[0101] 本明細書及び特許請求の範囲にて使用される「a」及び「an」の不定冠詞は、特に明記されない限り、「少なくとも1つ」を意味するものと理解されるべきである。
【0096】
[0102] 本明細書及び特許請求の範囲にて使用される「及び/又は」との表現は、等位結合された要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解すべきである。すなわち、要素は、ある場合は接続的に存在し、その他の場合は離接的に存在する。「及び/又は」を用いて列挙される複数の要素も同様に解釈されるべきであり、すなわち、要素のうちの「1つ以上」が等位結合される。「及び/又は」節によって具体的に特定された要素以外の他の要素も、それが具体的に特定された要素に関連していても関連していなくても、任意選択的に存在してよい。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」との参照は、「含む」といった非制限的言語と共に用いられた場合、一実施形態では、Aのみ(任意選択的にB以外の要素を含む)を指し、別の実施形態では、Bのみ(任意選択的にA以外の要素を含む)を指し、さらに別の実施形態では、A及びBの両方(任意選択的にその他の要素を含む)を指す。
【0097】
[0103] 本明細書及び特許請求の範囲に用いられるように、「又は」は、上に定義したような「及び/又は」と同じ意味を有すると理解すべきである。例えば、リストにおけるアイテムを分ける場合、「又は」、又は、「及び/又は」は包括的と解釈される。すなわち、多数の要素又は要素のリストのうちの少なくとも1つを含むが、2つ以上の要素も含み、また、任意選択的に、リストにないアイテムを含むと解釈される。「〜のうちの1つのみ」又は「ちょうど1つの」といった反対を明らかに示す用語、又は、特許請求の範囲に用いられる場合は、「〜からなる」という用語だけが、多数の要素又は要素のリストのうちのまさに1つの要素が含まれることを指す。一般的に、本明細書にて使用される「又は」との用語は、「いずれか」、「〜のうちの1つの」、「〜のうちの1つのみ」、又は「〜のうちのちょうど1つのみ」といった排他的な用語が先行する場合にのみ、排他的な代替(すなわち「一方又は他方であるが、両方ではない」)を示すと解釈される。「本質的に〜からなる」は、特許請求の範囲に用いられる場合、特許法の分野にて用いられる通常の意味を有する。
【0098】
[0104] 本明細書及び特許請求の範囲に用いられるように、1つ以上の要素を含むリストを参照した際の「少なくとも1つ」との表現は、要素のリストにおける任意の1つ以上の要素から選択された少なくとも1つの要素を意味すると理解すべきであるが、要素のリストに具体的に列挙された各要素の少なくとも1つを必ずしも含むわけではなく、要素のリストにおける要素の任意の組み合わせを排除するものではない。この定義は、「少なくとも1つの」との表現が指す要素のリストの中で具体的に特定された要素以外の要素が、それが具体的に特定された要素に関係していても関連していなくても、任意選択的に存在してもよいことを可能にする。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は、同等に「A又はBの少なくとも1つ」、又は、同等に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、少なくとも1つのA(任意選択的に2つ以上のAを含む)であって、Bがない(任意選択的にB以外の要素を含む)ことを指し、別の実施形態では、少なくとも1つのB(任意選択的に2つ以上のBを含む)であって、Aがない(任意選択的にA以外の要素を含む)ことを指し、さらに別の実施形態では、少なくとも1つのA(任意選択的に2つ以上のAを含む)と、少なくとも1つのB(任意選択的に2つ以上のBを含む)を指す(任意選択的に他の要素を含む)。
【0099】
[0105] さらに、特に明記されない限り、本明細書に記載された2つ以上のステップ又は動作を含むどの方法においても、当該方法のステップ又は動作の順番は、記載された方法のステップ又は動作の順序に必ずしも限定されないことを理解すべきである。
【0100】
[0106] 請求項において、括弧内に登場する任意の参照符号は、便宜上、提供されているに過ぎず、当該請求項をいかようにも限定することを意図していない。
【0101】
[0107] 特許請求の範囲においても上記明細書においても、「備える」、「含む」、「担持する」、「有する」、「含有する」、「関与する」、「保持する」、「〜から構成される」等といったあらゆる移行句は、非制限的、すなわち、含むがそれに限定されないことを意味すると理解すべきである。米国特許庁特許審査手続便覧の第2111.03項に記載される通り、「〜からなる」及び「本質的に〜からなる」といった移行句のみが、制限又は半制限移行句である。