特許第6605493号(P6605493)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6605493
(24)【登録日】2019年10月25日
(45)【発行日】2019年11月13日
(54)【発明の名称】新規大環状化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 498/18 20060101AFI20191031BHJP
   C07D 213/73 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 239/30 20060101ALI20191031BHJP
   A61K 31/529 20060101ALI20191031BHJP
   A61K 31/439 20060101ALI20191031BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20191031BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20191031BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20191031BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20191031BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20191031BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20191031BHJP
【FI】
   C07D498/18
   C07D213/73CSP
   C07D239/30
   A61K31/529
   A61K31/439
   A61K45/00
   A61P9/00
   A61P31/12
   A61P35/00
   A61P35/02
   A61P43/00 111
【請求項の数】25
【全頁数】194
(21)【出願番号】特願2016-561318(P2016-561318)
(86)(22)【出願日】2015年4月8日
(65)【公表番号】特表2017-510598(P2017-510598A)
(43)【公表日】2017年4月13日
(86)【国際出願番号】EP2015057546
(87)【国際公開番号】WO2015155197
(87)【国際公開日】20151015
【審査請求日】2018年4月4日
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2014/000392
(32)【優先日】2014年4月11日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】300049958
【氏名又は名称】バイエル ファーマ アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【弁理士】
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】リューキング,ウルリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】ワズネール,ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ショルツ,アルネ
(72)【発明者】
【氏名】リーナウ,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ジーマイスター,ゲルハルト
(72)【発明者】
【氏名】ステッグマン,クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ボマー,ウルフ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン,クンツェン
(72)【発明者】
【氏名】ギャオ,ピン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ギャン
(72)【発明者】
【氏名】シー,ジァジュン
【審査官】 松澤 優子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−501271(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/037896(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/060248(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】

〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
)C−C−シクロアルキル及びヒドロキシメチル−から選択される1の置換基、及び/又は、
ii)C−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2の付加的な置換基で置換基されていてもよく、
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子又はフルオロ原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し、ここで、該C−C−アルキル−基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し、ここで、該C−C−アルキル−又はC−C−シクロアルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよいで表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項2】
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい;請求項1記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項3】
Lは、C−C−アルキレン基を表す;
請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項4】
Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、メチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
は、C−C−アルキル−基を表す;
請求項1に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項5】
は、メチル基を表す;
請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項6】
は、フルオロ原子を表し;及び、
は、水素原子を表す;
請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項7】
は、水素原子を表す;
請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項8】
Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、−CHCHCH−基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、メチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、フルオロ原子を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、メチル−から選択される基を表し;
は、エチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、C−C−アルキル−基を表す;
請求項1に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項9】
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−13,17−(アゼノ)−11,7−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルフィニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;エナンチオマー1;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;エナンチオマー2;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルホニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ (rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ (rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ 16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド;
・ (rac)−1−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−3−エチル尿素; ・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]アセトアミド;
・ (rac)−8−[(N,S−ジメチルスルホンイミドイル)メチル]−15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−エチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ (rac)−2−クロロエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]メタンスルホンアミド;
・ (rac)−2−アミノ−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]エタンスルホンアミド;
・ (rac)−2−{[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]スルファモイル}エタンアミニウムトリフルオロアセテート;
・ (rac)−2−アミノエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ 2−({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)エタンアミン;
・ ({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)酢酸;である、請求項1に記載の化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項10】
薬物として使用するための、請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物。
【請求項11】
過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患を治療及び/又は予防するための、請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物。
【請求項12】
肺癌、前立腺癌、子宮頚癌、大腸癌、黒色腫又は卵巣癌を治療及び/又は予防するための、請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物。
【請求項13】
過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患を治療及び/又は予防するための薬物の製造における、請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物の使用。
【請求項14】
肺癌、前立腺癌、子宮頚癌、大腸癌、黒色腫、卵巣癌又は白血病を治療及び/又は予防するための薬物の製造における、請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物の使用。
【請求項15】
非小細胞肺癌、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌、多剤耐性ヒト子宮頚癌又はヒト急性骨髄性白血病を治療及び/又は予防するための薬物の製造における、請求項1〜のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物の使用。
【請求項16】
少なくとも1種類以上のさらなる活性成分と組み合わせて、請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物を含んでいる、組合せ医薬。
【請求項17】
過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患を治療及び/又は予防するための、請求項16に記載の組合せ医薬。
【請求項18】
肺癌、前立腺癌、子宮頚癌、大腸癌、黒色腫、卵巣癌又は白血病を治療及び/又は予防するための、請求項17に記載の組合せ医薬。
【請求項19】
不活性で無毒性の製薬上適切な補助剤と組み合わせて、請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物を含んでいる、医薬組成物。
【請求項20】
過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患を治療及び/又は予防するための、請求項19に記載の医薬組成物。
【請求項21】
肺癌、前立腺癌、子宮頚癌、大腸癌、黒色腫、卵巣癌又は白血病を治療及び/又は予防するための、請求項20に記載の医薬組成物。
【請求項22】
一般式(7)
【化2】

〔式中、R、R、R、R及びLは、一般式(I)で表される化合物に関して請求項1〜のいずれか1項で定義されているとおりである〕で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項23】
一般式(26)
【化3】

〔式中、R、R、R、R、A及びLは、一般式(I)で表される化合物に関して請求項1〜のいずれか1項で定義されているとおりである〕で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
【請求項24】
式(8)で表される化合物を調製する方法であって、式(7)
【化4】

〔式中、R、R、R、R及びLは、請求項1〜のいずれか1項に従って式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物を、C−C−アルキルベンゼンとカルボキサミド系溶媒の混合物の中で、塩基としての炭酸アルカリ又はリン酸アルカリの存在下、触媒及びリガンドとしてクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用して、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応において反応させて、式(8)
【化5】

で表される化合物を生成させ、及び、得られた化合物を、場合により、適切な場合には、対応する(i)溶媒及び/又は(ii)塩基若しくは酸を用いて、式(8)で表される化合物の溶媒和物、塩及び/又は塩の溶媒和物に変換させる、前記調製方法。
【請求項25】
式(Ia)で表される化合物を調製する方法であって、式(26)
【化6】

〔式中、R、R、R、R、A及びLは、請求項1〜のいずれか1項に従って式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物を、C−C−アルキルベンゼンとカルボキサミド系溶媒の混合物の中で、塩基としての炭酸アルカリ又はリン酸アルカリの存在下、触媒及びリガンドとしてクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用して、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応において反応させて、式(Ia)
【化7】

で表される化合物を生成させ、及び、得られた化合物を、場合により、適切な場合には、対応する(i)溶媒及び/又は(ii)塩基若しくは酸を用いて、式(Ia)で表される化合物の溶媒和物、塩及び/又は塩の溶媒和物に変換させる、前記調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本明細書中において記載され且つ定義されている一般式(I)で表される新規大環状化合物、並びに、それらを調製する方法、疾患(特に、過増殖性疾患及び/又はウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患)を治療及び/又は予防するためのそれらの使用に関する。本発明は、さらに、一般式(I)で表される該化合物の調製において有用な中間体化合物にも関する。
【背景技術】
【0002】
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)タンパク質のファミリーは、遺伝子転写の調節(転写CDK)に関与する細胞分裂周期(細胞周期CDK)の重要な調節因子であるメンバーと別の機能を有するメンバーで構成されている。CDKは、活性化には、調節性サイクリンサブユニットに結合する必要がある。細胞周期CDKであるCDK1/サイクリンB、CDK2/サイクリンA、CDK2/サイクリンE、CDK4/サイクリンD及びCDK6/サイクリンDは、順次的に活性化されて、細胞を細胞分裂周期へと誘導する。該転写CDKのCDK9/サイクリンT及びCDK7/サイクリンHは、カルボキシ末端ドメイン(CTD)のリン酸化を介して、RNAポリメラーゼIIの活性を調節する。正の転写因子b(P−TEFb)は、CDK9のヘテロダイマー、及び、4種のサイクリンパートナー(サイクリンT1、サイクリンK、サイクリンT2a又はT2b)のうちの1つである。
【0003】
CDK9(NCBI GenBank Gene ID 1025)は、専ら転写調節に関与するが、CDK7もまた、CDK−活性化キナーゼ(CAK)として細胞周期の調節に関与する。
【0004】
RNAポリメラーゼIIによる遺伝子の転写は、このプロモーター領域における開始前複合体のアセンブリ、及び、CDK7/サイクリンHによるCTDのSer5とSer7のリン酸化によって、開始される。遺伝子の主要な断片に関して、RNAポリメラーゼIIは、DNAテンプレートに沿って20〜40のヌクレオチドを移動した後に、mRNA転写を停止させる。RNAポリメラーゼIIのこのプロモーター近位停止は、負の伸長因子が介在し、そして、さまざまな刺激に応答して迅速に誘導される遺伝子の発現を調節するための主要な制御メカニズムとして認識されている(Cho et al., Cell Cycle 9, 1697, 2010)。P−TEFbは、RNAポリメラーゼIIのプロモーター近位停止の打開に決定的に関与しており、並びに、CTDのSer2のリン酸化や負の伸長因子のリン酸化及び不活性化による生産的伸張状態への移行にも決定的に関与している。
【0005】
PTEFb自体の活性は、幾つかのメカニズムによって調節されている。細胞性PTEFbの約半分は、7SK核内低分子RNA(7SK snRNA)、La−関連タンパク質7(LARP7/PIP7S)及びヘキサメチレンビス−アセトアミド誘導性タンパク質1/2(HEXIM 1/2, He et al., Mol Cell 29, 588, 2008)との不活性複合体の中に存在している。PTEFbの残りの半分は、ブロモドメインタンパク質Brd4(Yang et al., Mol Cell 19, 535, 2005)を含有する活性複合体の中に存在している。Brd4は、遺伝子転写について感作されたクロマチン領域に対するアセチル化ヒストンとの相互作用を介してPTEFbを動員する。あるいは、PTEFbは、その正及び負の調節因子と相互作用することにより、機能的平衡が維持される: 7SK snRNA複合体に結合したPTEFbは、細胞性転写及び細胞増殖の要求に応じて活性PTEFbをそこから放出することが可能なリザーバーの役割を担う(Zhou & Yik, Microbiol Mol Biol Rev 70, 646, 2006)。さらに、PTEFbの活性は、リン酸化/脱リン酸化、ユビキチン化及びアセチル化を含む翻訳後修飾によって調節される(「Cho et al., Cell Cyle 9, 1697, 2010」を参照されたい)。
【0006】
PTEFbヘテロダイマーのCDK9キナーゼ活性の調節されない活性は、過増殖性疾患(例えば、癌)、ウイルス誘導性感染性疾患又は心臓血管疾患などの、ヒトのさまざまな病理学的環境と関連している。
【0007】
癌は、増殖と細胞死(アポトーシス)の不均衡が介在する、過増殖性疾患であると見なされる。高レベルの抗アポトーシスBcl−2−ファミリータンパク質は、ヒトのさまざまな腫瘍において見いだされ、腫瘍細胞の長期生存及び治療抵抗性を説明する。PTEFbキナーゼ活性の阻害は、RNAポリメラーゼIIの転写活性を低減させて、短命の抗アポトーシスタンパク質(特に、Mcl−1及びXIAP)を減少させ、アポトーシスを受ける腫瘍細胞の能力を再度インストールすることが示されている。形質転換された腫瘍表現型(例えば、Myc、NF−kB応答性遺伝子転写物、有糸分裂キナーゼ)に関連する多くの種類の別のタンパク質は、短命のタンパク質であるか、又は、PTEFb阻害が介在する低いRNAポリメラーゼII活性に感受性である短命の転写産物によってコードされる(「Wang & Fischer, Trends Pharmacol Sci 29, 302, 2008」において、概説されている)。
【0008】
多くのウイルスは、自身のゲノムを転写するために、宿主細胞の転写機構に頼っている。HIV−1の場合、RNAポリメラーゼIIは、ウイルス性LTR内のプロモーター領域に動員される。該ウイルス転写活性因子(Tat)タンパク質は、新生ウイルス性転写物に結合し、転写伸張を促進するPTEFbを動員して、プロモーター近位のRNAポリメラーゼIIの停止を打開する。さらに、Tatタンパク質は、7SK snRNA複合体内のPTEFb阻害タンパク質HEXIM 1/2を置き換えることによって、活性PTEFbのフラクションを増大させる。最近のデータによって、PTEFbのキナーゼ活性の阻害は宿主細胞にとって細胞毒性ではないキナーゼ阻害薬濃度においてHIV−1複製を遮断するのに充分であることが示された(「Wang & Fischer, Trends Pharmacol Sci 29, 302, 2008」において、概説されている)。同様に、ウイルスタンパク質によるPTEFbの動員は、別のウイルス、例えば、B−細胞癌関連エプステイン・バーウイルス〔ここでは、核の抗原EBNA2タンパク質が、PTEFbと相互作用する(Bark−Jones et al., Oncogene, 25, 1775, 2006)〕、及び、ヒトT−リンパ球向性ウイルス1型(HTLV−1)〔ここでは、転写活性因子Taxが、PTEFbを動員する(Zhou et al., J Virol. 80, 4781, 2006)〕に関しても報告されている。
【0009】
心臓肥大〔即ち、機械的な過負荷及び圧力(血行動態ストレス、例えば、高血圧、心筋梗塞)に対する心臓の適応応答〕は、長期間を経て、心不全及び死へ至り得る。心臓肥大には、心筋細胞における増大した転写活性及びRNAポリメラーゼII CTDリン酸化が関連することが示された。PTEFbは、不活性な7SK snRNA/HEXIM1/2複合体から解離することによって活性化されることが判った。これらの知見は、心臓肥大を処置するための治療的アプローチとしてPTEFbキナーゼ活性の薬理学的阻害を示唆している(「Dey et al., Cell Cycle 6, 1856, 2007」において、概説されている)。
【0010】
要約すれば、PTEFbヘテロダイマー〔=CDK9と、4種のサイクリンパートナー(サイクリンT1、サイクリンK、サイクリンT2a又はT2b)のうちの1つ〕のCDK9キナーゼ活性を選択的に阻害することが、疾患(例えば、癌、ウイルス疾患及び/又は心臓の疾患)を処置するための革新的なアプローチを代表するということが、複数の系統の証拠によって示唆される。CDK9は、少なくとも13の密接に関連するにキナーゼのファミリー(細胞周期CDKからなるその下位群は、細胞増殖の調節において複数の役割を果たす)に属する。かくして、細胞周期CDK類(例えば、CDK1/サイクリンB、CDK2/サイクリンA、CDK2/サイクリンE、CDK4/サイクリンD、CDK6/サイクリンD)とCDK9を同時に阻害することは、正常な増殖性組織(例えば、腸粘膜、リンパ器官及び造血器官、並びに、生殖器)に影響を与えると期待される。CDK9キナーゼ阻害薬の治療マージンを最大化するために、CDK9に対して高い選択性を有する分子が必要である。
【0011】
全般的なCDK阻害薬及びCDK9阻害薬は、多くのさまざまな刊行物に記述されている。
【0012】
WO2008129070及びWO2008129071には、その両方において、一般的なCDK阻害薬として、2,4−二置換アミノピリミジン類が記載されている。それらの化合物の一部分は、それぞれ、選択的CDK9阻害薬(WO2008129070)及びCDK5阻害薬(WO2008129071)として作用し得るということも主張されているが、具体的なCDK9 IC50(WO2008129070)又はCDK5 IC50(WO2008129071)に関するデータは提供されていない。これらの化合物は、ピリミジン核の5位にフルオロ原子を含んでいない。
【0013】
WO2008129080においては、4,6−二置換アミノピリミジン類が開示され、そして、これらの化合物がさまざまなタンパク質キナーゼ(例えば、CDK1、CDK2、CDK4、CDK5、CDK6、及び、CDK9)のタンパク質キナーゼ活性に対して阻害効果を示すということが実証されている〔好ましくは、CDK9の阻害(実施例80)〕。
【0014】
WO2005026129においては、4,6−二置換アミノピリミジン類が開示され、そして、これらの化合物がさまざまなタンパク質キナーゼ(特に、CDK2、CDK4、及び、CDK9)のタンパク質キナーゼ活性に対して阻害効果を示すということが実証されている。
【0015】
WO2009118567においては、タンパク質キナーゼ阻害薬(特に、CDK2、CDK7及びCDK9の阻害薬)として、ピリミジン誘導体及び[1,3,5]トリアジン誘導体が開示されている。
【0016】
WO2011116951においては、選択的CDK9阻害薬として、置換トリアジン誘導体が開示されている。
【0017】
WO2012117048においては、選択的CDK9阻害薬として、二置換トリアジン誘導体が開示されている。
【0018】
WO2012117059においては、選択的CDK9阻害薬として、二置換ピリジン誘導体が開示されている。
【0019】
WO2012143399においては、選択的CDK9阻害薬として、4−アリール−N−フェニル−1,3,5−トリアジン−2−アミン類が開示されている。
【0020】
EP1218360 B1(これは、US2004116388A1、US7074789B2及びWO2001025220A1に対応する)には、キナーゼ阻害薬として、トリアジン誘導体が記載されているが、強力な又は選択的なCDK9阻害薬は開示されていない。
【0021】
WO2008079933においては、アミノピリジン誘導体及びアミノピリミジン誘導体並びにそれらのCDK1、CDK2、CDK3、CDK4、CDK5、CDK6、CDK7、CDK8又はCDK9阻害薬としての使用が開示されている。
【0022】
WO2011012661には、CDK阻害薬として有用なアミノピリジン誘導体が記載されている。
【0023】
WO2011026917においては、CDK9の阻害薬として、置換4−フェニルピリジン−2−アミン類から誘導されたカルボキサミド類が開示されている。
【0024】
WO2012066065においては、CDK9の阻害薬として、フェニル−ヘテロアリールアミン類が開示されている。別のCDKイソ型と比較してCDK9に対する選択性が好ましいが、CDK阻害データに関する開示は、CDK9に限定されていない。ピリミジン核の4位に結合した二環式環系は、開示されていない。ピリミジン核の4位に結合している基の中で、アルコキシフェニルは包含されると見なされ得るが、メタ位における置換スルホニル−メチレン基を特徴とし、ピリミジン環のC5に結合したフルオロ原子及びピリミジンのC2におけるアニリンを特徴とする特異的な置換パターンに関する示唆はなされていない。該実施例において示されている化合物は、典型的には、Rとして置換シクロアルキル基を特徴としており、フェニルではない。
【0025】
WO2012066070においては、CDK9の阻害薬として、3−(アミノアリール)−ピリジン化合物が開示されている。該ビアリール核は、必然的に2つのヘテロ芳香族環で構成される。
【0026】
WO2012101062においては、CDK9の阻害薬として、2−アミノピリジン核を特徴とする置換ビ−ヘテロアリール化合物が開示されている。該ビアリール核は、必然的に2つのヘテロ芳香族環で構成される。
【0027】
WO2012101063においては、CDK9の阻害薬として、置換4−(ヘテロアリール)−ピリジン−2−アミン類から誘導されるカルボキサミド類が開示されている。
【0028】
WO2012101064においては、CDK9の阻害薬として、N−アシルピリミジンビアリール化合物が開示されている。
【0029】
WO2012101065においては、CDK9の阻害薬として、ピリミジンビアリール化合物が開示されている。該ビアリール核は、必然的に2つのヘテロ芳香族環で構成される。
【0030】
WO2012101066においては、CDK9の阻害薬として、ピリミジンビアリール化合物が開示されている。該ヘテロ芳香族核に結合しているアミノ基の置換基Rは、非芳香族基に限定されており、置換フェニルを包含しない。さらに、該ビアリール核は、必然的に2つのヘテロ芳香族環で構成される。
【0031】
WO2011077171においては、CDK9の阻害薬として、4,6−二置換アミノピリミジン誘導体が開示されている。
【0032】
WO2014031937においては、CDK9の阻害薬として、4,6−二置換アミノピリミジン誘導体が開示されている。
【0033】
WO2013037896においては、CDK9の選択的阻害薬として、二置換5−フルオロピリミジン類が開示されている。
【0034】
WO2013037894においては、CDK9の選択的阻害薬として、二置換されているスルホキシミン基含有5−フルオロピリミジン誘導体が開示されている。
【0035】
Wangら(Chemistry & Biology 17, 1111−1121, 2010)は、動物モデルにおいて抗癌活性を示す2−アニリノ−4−(チアゾール−5−イル)ピリミジン転写CDK阻害薬を記載している。
【0036】
WO2014060376においては、CDK9の選択的阻害薬として、スルホン基を含んでいる置換4−(オルト)−フルオロフェニル−5−フルオロピリミジン−2−イルアミン誘導体が開示されている。
【0037】
WO2014060375においては、CDK9の選択的阻害薬として、スルホン基を含んでいる置換5−フルオロ−N−(ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン誘導体が開示されている。
【0038】
WO2014060493においては、CDK9の選択的阻害薬として、スルホン基を含んでいる 置換N−(ピリジン−2−イル)ピリミジン−4−アミン誘導体が開示されている。
【0039】
WO2014076028においては、CDK9の選択的阻害薬として、スルホキシイミン基を含んでいる置換4−(オルト)−フルオロフェニル−5−フルオロピリミジン−2−イルアミン誘導体が開示されている。
【0040】
WO2014076091においては、CDK9の選択的阻害薬として、スルホキシイミン基を含んでいる置換5−フルオロ−N−(ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン誘導体が開示されている。
【0041】
WO2014076111においては、CDK9の選択的阻害薬として、スルホキシイミン基を含んでいる置換N−(ピリジン−2−イル)ピリミジン−4−アミン誘導体が開示されている。
【0042】
WO2015001021においては、CDK9の選択的阻害薬として、スルホキシイミン基を含んでいる5−フルオロ−N−(ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン誘導体が開示されている。
【0043】
WO2004009562においては、置換トリアジンキナーゼ阻害薬が開示されている。選択された化合物に関して、CDK1及びCDK4の試験データが提供されているが、CDK9のデータは提供されていない。
【0044】
WO2004072063には、タンパク質キナーゼ(例えば、ERK2、GSK3、PKA又はCDK2)の阻害薬として、ヘテロアリール(ピリミジン、トリアジン)で置換されているピロールが記載されている。
【0045】
WO2010009155においては、ヒストンデアセチラーゼ及び/又はサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の阻害薬として、トリアジン誘導体及びピリミジン誘導体が開示されている。選択された化合物に関して、CDK2試験データが記載されている。
【0046】
WO2003037346(これは、US7618968B2、US7291616B2、US2008064700A1、US2003153570A1に対応する)は、アリールトリアジン及びその使用〔これは、リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼβ(LPAAT−β)活性及び/又は細胞(例えば、腫瘍細胞)の増殖を阻害することを含む〕に関する。
【0047】
WO2005037800においては、VEGFR及びCDKキナーゼ(特に、VEGFR2、CDK1及びCDK2)の阻害薬として、スルホキシイミンで置換されているアニリノ−ピリミジン類(ここで、該アニリノ−ピリミジン類は、ピリミジン環に直接結合した芳香族環を有しておらず、アニリン基に直接結合したスルホキシイミン基を有している)が開示されている。CDK9に関するデータは、開示されていない。
【0048】
WO2008025556には、キナーゼ阻害薬として有用な、ピリミジン核を有するカルバモイルスルホキシイミド類が記載されている。CDK9データは、提供されていない。フルオロピリミジン核を有する分子は、例示されていない。
【0049】
WO2002066481には、サイクリン依存性キナーゼ阻害薬として、ピリミジン誘導体が記載されている。CDK9については言及されておらず、及び、CDK9データも提供されていない。
【0050】
WO2008109943は、フェニルアミノピリ(ミ)ジン化合物及びキナーゼ阻害薬としての(特に、JAK2キナーゼ阻害薬としての)その使用に関する。具体的な実施例は、主に、ピリミジン核を有する化合物に集中している。
【0051】
WO2009032861には、JNKキナーゼ阻害薬として、置換ピリミジニルアミンが記載されている。具体的な実施例は、主に、ピリミジン核を有する化合物に集中している。
【0052】
WO2011046970は、TBKL及び/又はIKKイプシロンの阻害薬としてのアミノ−ピリミジン化合物に関する。具体的な実施例は、主に、ピリミジン核を有する化合物に集中している。
【0053】
WO2012142329は、TBKL及び/又はIKKεの阻害薬としてのアミノ−ピリミジン化合物に関する。
【0054】
WO2012139499においては、さまざまなタンパク質キナーゼの阻害薬として、尿素で置換されているアニリノ−ピリミジン類が開示されている。
【0055】
WO2014106762においては、ポロ様キナーゼ−1の阻害薬として、4−ピリミジニルアミノ−ベンゼンスルホンアミド誘導体が開示されている。
【0056】
大環状化合物は、治療上有用な物質として、特に、サイクリン依存性キナーゼを包含するさまざまなタンパク質キナーゼに関する治療上有用な物質として、記載されている。しかしながら、以下に挙げられている文献には、CDK9の阻害薬として、特定の化合物は開示されていない。
【0057】
WO2007147574においては、とりわけ無調節な血管増殖をともなう疾患を治療するための、Tie2の阻害薬として、CDK2及びオーロラキナーゼCに対して選択性を示すスルホンアミド−大環状環が開示されている。
【0058】
WO2007147575においては、とりわけ無調節な血管増殖をともなう疾患を治療するための、Tie2及びKDRの阻害薬として、CDK2及びPlk1に対して選択性を示すさらなるスルホンアミド−大環状環が開示されている。
【0059】
WO2006066957/EP1674470においては、とりわけ無調節な血管増殖をともなう疾患を治療するための、Tie2の阻害薬として、低い細胞毒性を示すスルホンアミド−大環状環が開示されている。
【0060】
WO2006066956/EP1674469においては、とりわけ無調節な血管増殖をともなう疾患を治療するための、Tie2の阻害薬として、低い細胞毒性を示すスルホンアミド−大環状環が開示されている。
【0061】
WO2004026881/DE10239042においては、とりわけ癌を治療するための、サイクリン依存性キナーゼ(特に、CDK1及びCDK2)及びVEGF−Rの阻害薬として、大環状ピリミジン誘導体が開示されている。本発明の化合物は、当該大環状環系内における2つの芳香族部分を必須とすることを特徴としている点で、WO2004026881に開示されている化合物とは異なっている。さらに、WO2004026881において開示されている実施例化合物は、いずれも、当該大環状環系の2つの芳香族部分のうちの1つに結合している基−CH−A−R〔ここで、A及びRは、本発明の式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕を特徴としていない。
【0062】
WO2007079982/EP1803723においては、とりわけ癌を治療するための、さまざまなタンパク質キナーゼ(例えば、オーロラキナーゼA、オーロラキナーゼC、CDK1、CDK2及びc−Kit)の阻害薬として、大環状ベンゼナシクロノナファン類が開示されている。本発明の化合物は、当該大環状環系内における2つの芳香族部分を必須とすることを特徴としている点で、WO2007079982に開示されている化合物とは異なっている。さらに、本発明の化合物は、WO007079982に開示されているような当該大環状環系のフェニレン部分に直接結合している基−S(=O)(N=R)Rを特徴とはしていない。
【0063】
WO2006106895/EP1710246においては、とりわけ無調節な血管増殖をともなう疾患を治療するための、Tie2の阻害薬として、低い細胞毒性を示すスルホキシイミン−大環状環化合物が開示されている。
【0064】
WO2012009309においては、ベータアミロイドの産生を低減させるための、ベンゼン環及びピリジン環に縮合した大環状化合物が開示されている。
【0065】
WO2009132202においては、JAK1、JAK2、JAK3、TYK2及びALKの阻害薬としての大環状化合物、並びに、炎症性疾患及び自己免疫疾患及び癌を包含するJAK/ALK−関連疾患の治療におけるそれらの使用が開示されている。
【0066】
「ChemMedChem 2007, 2(1), 63−77」には、CDK及びVEGF−Rのマルチターゲット阻害薬として、強力な抗増殖活性を有する大環状アミノピリミジン類が記載されている。本発明の化合物は、当該大環状環系内における2つの芳香族部分を必須とすることを特徴としている点で、上記学術誌刊行物に開示されている化合物とは異なっている。さらに、「ChemMedChem 2007, 2(1), 63−77」において開示されている化合物は、いずれも、当該大環状環系の2つの芳香族部分のうちの1つに結合している基−CH−A−R〔ここで、A及びRは、本発明の式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕を特徴としていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】国際特許出願公開第2008129070号
【特許文献2】国際特許出願公開第2008129071号
【特許文献3】国際特許出願公開第2008129080号
【特許文献4】国際特許出願公開第2005026129号
【特許文献5】国際特許出願公開第2009118567号
【特許文献6】国際特許出願公開第2011116951号
【特許文献7】国際特許出願公開第2012117048号
【特許文献8】国際特許出願公開第2012117059号
【特許文献9】国際特許出願公開第2012143399号
【特許文献10】欧州特許出願公開第EP1218360B1号(これは、US2004116388A1、US7074789B2及びWO2001025220A1に対応する)
【特許文献11】国際特許出願公開第2008079933号
【特許文献12】国際特許出願公開第2011012661号
【特許文献13】国際特許出願公開第2011026917号
【特許文献14】国際特許出願公開第2012066065号
【特許文献15】国際特許出願公開第2012066070号
【特許文献16】国際特許出願公開第2012101062号
【特許文献17】国際特許出願公開第2012101063号
【特許文献18】国際特許出願公開第2012101064号
【特許文献19】国際特許出願公開第2012101065号
【特許文献20】国際特許出願公開第2012101066号
【特許文献21】国際特許出願公開第2011077171号
【特許文献22】国際特許出願公開第2014031937号
【特許文献23】国際特許出願公開第2013037896号
【特許文献24】国際特許出願公開第2013037894号
【特許文献25】国際特許出願公開第2014060376号
【特許文献26】国際特許出願公開第2014060375号
【特許文献27】国際特許出願公開第2014060493号
【特許文献28】国際特許出願公開第2014076028号
【特許文献29】国際特許出願公開第2014076091号
【特許文献30】国際特許出願公開第2014076111号
【特許文献31】国際特許出願公開第2015001021号
【特許文献32】国際特許出願公開第2004009562号
【特許文献33】国際特許出願公開第2004072063号
【特許文献34】国際特許出願公開第2010009155号
【特許文献35】国際特許出願公開第2003037346号(これは、US7618968B2、US7291616B2、US2008064700A1及びUS2003153570A1に対応する)
【特許文献36】国際特許出願公開第2005037800号
【特許文献37】国際特許出願公開第2008025556号
【特許文献38】国際特許出願公開第2002066481号
【特許文献39】国際特許出願公開第2008109943号
【特許文献40】国際特許出願公開第2009032861号
【特許文献41】国際特許出願公開第2011046970号
【特許文献42】国際特許出願公開第2012142329号
【特許文献43】国際特許出願公開第2012139499号
【特許文献44】国際特許出願公開第2014106762号
【特許文献45】国際特許出願公開第2007147574号
【特許文献46】国際特許出願公開第2007147575号
【特許文献47】国際特許出願公開第2006066957号/欧州特許出願公開第1674470号
【特許文献48】国際特許出願公開第2006066956号/欧州特許出願公開第1674469号
【特許文献49】国際特許出願公開第2004026881号/独国特許出願公開第10239042号
【特許文献50】国際特許出願公開第2007079982号/欧州特許出願公開第1803723号
【特許文献51】国際特許出願公開第2006106895号/欧州特許出願公開第1710246号
【特許文献52】国際特許出願公開第2012009309号
【特許文献53】国際特許出願公開第2009132202号
【非特許文献】
【0068】
【非特許文献1】Cho et al., Cell Cycle 9, 1697, 2010
【非特許文献2】He et al., Mol Cell 29, 588, 2008
【非特許文献3】Yang et al., Mol Cell 19, 535, 2005
【非特許文献4】Zhou & Yik, Microbiol Mol Biol Rev 70, 646, 2006
【非特許文献5】Wang & Fischer, Trends Pharmacol Sci 29, 302, 2008
【非特許文献6】Bark−Jones et al., Oncogene, 25, 1775, 2006
【非特許文献7】Zhou et al., J Virol. 80, 4781, 2006
【非特許文献8】Dey et al., Cell Cycle 6, 1856, 2007
【非特許文献9】Chemistry & Biology 17, 1111−1121, 2010
【非特許文献10】ChemMedChem 2007, 2(1), 63−77
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0069】
CDKのさまざまな阻害薬が知られているという事実にもかかわらず、従来技術から知られている化合物を越える下記のような1以上の有利点を提供する、疾患(例えば、過増殖性疾患、ウイルス疾患及び/又は心臓の疾患)を治療するのに使用される選択的CDK9阻害薬が依然として求められている:
・ 改善された活性及び/又は効力〔これにより、例えば、投薬量の低減が可能となる〕;
・ 個々の治療の必要性に従う有益なキナーゼ選択性プロフィール;
・ 改善された副作用プロフィール〔例えば、より少ない望ましくない副作用、副作用のより低い強度、又は、低減された(細胞)毒性〕;
・ 改善された物理化学的特性〔例えば、静脈内投与に関して、例えば、水中、体液中及び水性製剤中の改善された溶解性〕;
・ 改善された薬物動態学的特性〔例えば、投薬量を低下させること又は投薬計画を容易にすることを可能とする薬物動態学的特性〕;
・ 改善された作用の持続時間〔例えば、改善された薬物動態学及び/又は改善された標的滞留時間によって、改善された作用の持続時間〕;
・ 薬物物質のより容易な製造〔例えば、より短い合成経路又はより容易な精製による、薬物物質のより容易な製造〕。
【0070】
本発明の特定の目的は、従来技術から知られている化合物と比較して腫瘍細胞系(例えば、HeLa、HeLa−MaTu−ADR、NCI−H460、DU145、Caco−2、B16F10、A2780、又は、MOLM−13)において改善された抗増殖活性を示すCDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0071】
本発明の別の特定の目的は、従来技術から知られている化合物と比較してCDK9活性を阻害する能力が増強されている(ここで、該能力は、CDK9/サイクリンT1に対するより低いIC50値によって実証される)CDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0072】
本発明の別の特定の目的は、従来技術から知られている化合物と比較して高いATP濃度でCDK9活性を阻害する能力が増強されているCDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0073】
本発明の別の特定の目的は、従来技術から知られている化合物と比較して増大された標的滞留時間を示すCDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0074】
本発明の別の特定の目的は、改善された薬物動態学的プロフィール〔例えば、インビボで投与された場合におけるより高い代謝安定性及び/又はより長い終末相半減期〕を示すCDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0075】
本発明の別の特定の目的は、改善された作用の持続時間〔例えば、改善された薬物動態学及び/又は改善された標的滞留時間によって、改善された作用の持続時間〕を示すCDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0076】
本発明の別の目的は、従来技術から知られている化合物と比較して改善されたCaCo−2透過性及び/又は改善されたCaCo−2流出比を示すCDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0077】
本発明の別の目的は、従来技術から知られている化合物と比較して改善された水溶性を示すCDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0078】
本発明の別の目的は、従来技術から知られている化合物と比較した場合、CDK2/サイクリンEと比較してCDK9/サイクリンT1に対して増強された選択性を示す、CDK9キナーゼ阻害薬を提供することである。
【0079】
さらに、従来技術から知られている化合物と比較して、腫瘍細胞系(例えば、HeLa、HeLa−MaTu−ADR、NCI−H460、DU145、Caco−2、B16F10、A2780、又は、MOLM−13)において改善された抗増殖活性を示し、及び/又は、CDK9活性を阻害する能力が増強されており(ここで、該能力は、CDK9/サイクリンT1に対するより低いIC50値によって実証される)、及び/又は、高いATP濃度でCDK9活性を阻害する能力が増強されており、及び/又は、改善された薬物動態学的プロフィール〔例えば、インビボで投与された場合におけるより高い代謝安定性及び/又はより長い終末相半減期〕を示し、及び/又は、増大された標的滞留時間を示す、CDK9キナーゼ阻害薬を提供することも、本発明の特定の目的である。
【0080】
さらに、従来技術から知られている化合物と比較して、改善されたCaCo−2透過性及び/又は改善されたCaCo−2流出比を示し、及び/又は、CDK2/サイクリンEと比較してCDK9/サイクリンT1に対して増強された選択性を示す、CDK9キナーゼ阻害薬を提供することも、本発明の特定の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0081】
本発明は、一般式(I)
【化1】
【0082】
〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
(i)ヒドロキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基、
及び/又は、
(ii)ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基
で置換基されていてもよく、
但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはなく、
又は、
ここで、該C−C−アルキレン基の1個の炭素原子は、それが結合している二価基と一緒に3員若しくは4員の環を形成し、その際、該二価基は、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHOCH−から選択され;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ヘテロアリール、フェニル−C−C−アルキル−及びヘテロアリール−C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−フルオロアルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、−OP(=O)(OH)、−C(=O)OH、−C(=O)NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、−C(=O)NR、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル又はヘテロアリール基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル及びヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル又はヘテロアリール基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル及びヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0083】
本発明の化合物は、式(I)で表される化合物並びにその塩、溶媒和物及び該塩の溶媒和物、並びに、式(I)に包含される以下で引用されている式で表される化合物並びにその塩、溶媒和物及び該塩の溶媒和物、並びに、式(I)に包含され且つ以下において代表的な実施形態として言及されている化合物並びにその塩、溶媒和物及び該塩の溶媒和物である(ここで、式(I)に包含され且つ以下で言及されている化合物は、未だ塩、溶媒和物及び該塩の溶媒和物ではない)。
【0084】
本発明の化合物は、それらの構造に応じて、立体異性形態(エナンチオマー、ジアステレオマー)で存在し得る。従って、本発明は、エナンチマー又はジアステレオマー及びそれらのそれぞれの混合物を包含する。立体異性的に純粋な成分は、エナンチオマー及び/又はジアステレオマーのそのような混合物から、既知方法で単離することができる。
【0085】
本発明の化合物が互変異性体形態で存在できる場合、本発明は、全ての互変異性体形態を包含する。
【0086】
さらに、本発明の化合物は、遊離形態で、例えば、遊離塩基として若しくは遊離酸として若しくは両性イオンとして存在し得るか、又は、塩の形態で存在し得る。該塩は、任意の塩、製薬学において慣習的に使用される有機又は無機の付加塩、特に、任意の生理学的に許容される有機又は無機の付加塩であり得る。
【0087】
本発明の目的のために好ましい塩は、本発明による化合物の生理学的に許容される塩である。しかしながら、それ自体製薬用途にはに適していないが、例えば、本発明の化合物を単離又は精製するために使用することが可能な塩も、同様に包含される。
【0088】
用語「生理学的に許容される塩」は、本発明の化合物の比較的無毒性の無機又は有機の酸付加塩を表す。例えば、「S. M. Berge, et al. “Pharmaceutical Salts,” J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1−19」を参照されたい。
【0089】
本発明の化合物の生理学的に許容される塩には、例えば、鉱酸、カルボン酸及びスルホン酸の酸付加塩〔例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、重硫酸、リン酸、硝酸の塩〕、又は、有機酸〔例えば、ギ酸、酢酸、アセト酢酸、ピルビン酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、安息香酸、サリチル酸、2−(4−ヒドロキシベンゾイル)−安息香酸、ショウノウ酸、ケイヒ酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、パモ酸、ペクチン酸、過硫酸、3−フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバル酸、2−ヒドロキシエタンスルホネート、イタコン酸、スルファミン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、カンファースルホン酸、クエン酸、酒石酸、ステアリン酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、アルギン酸、マレイン酸、フマル酸、D−グルコン酸、マンデル酸、アスコルビン酸、グルコヘプタン酸、グリセロリン酸、アスパラギン酸、スルホサリチル酸、ヘミ硫酸、又は、チオシアン酸〕との酸付加塩が包含される。
【0090】
本発明の化合物の生理学的に許容される塩には、さらにまた、慣習的な塩基の塩、例えば、例として、及び、好ましくは、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、及び、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、及び、マグネシウム塩)、及び、アンモニア又は1〜16個のC原子を有する有機アミン〔例えば、例として、及び、好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リシン、エチレンジアミン、N−メチルピペリジン、N−メチルグルカミン、ジメチルグルカミン、エチルグルカミン、1,6−ヘキサジアミン、グルコサミン、サルコシン、セリノール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、アミノプロパンジオール、Sovak塩基、及び、1−アミノ−2,3,4−ブタントリオール〕から誘導されるアンモニウム塩も包含される。さらに、本発明の化合物は、第4級アンモニウムイオン〔例えば、塩基性窒素含有基を低級ハロゲン化アルキル(例えば、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル及び塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル及び臭化ブチル、並びに、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル及びヨウ化ブチル)、ジアルキルスルフェート(例えば、ジメチルスルフェート、ジエチルスルフェート、ジブチルスルフェート及びジアミルスルフェート)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化デシル、塩化ラウリル、塩化ミリスチル及び塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリル、臭化ミリスチル及び臭化ステアリル、並びに、ヨウ化デシル、ヨウ化ラウリル、ヨウ化ミリスチル及びヨウ化ステアリル)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジル及び臭化フェネチル)などの物質で4級化することによって得ることが可能な第4級アンモニウムイオン〕と塩を形成することも可能である。適切な第4級アンモニウムイオンの例は、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ(n−プロピル)アンモニウム、テトラ(n−ブチル)アンモニウム又はN−ベンジル−N,N,N−トリメチルアンモニウムである。
【0091】
本発明は、単塩としての、又は、該単塩の任意の比率の任意の混合物としての、本発明化合物の可能な全ての塩を包含する。
【0092】
溶媒和物は、配位によって溶媒分子と固体状態又は液体状態にある錯体を形成している、本発明化合物のそのような形態に関して本発明の目的のために使用される用語である。水和物は、溶媒和物の特別な形態であって、この場合、該配位は水と共に生じている。本発明の範囲内において、溶媒和物としては、水和物が好ましい。
【0093】
本発明は、本発明化合物の適切な全ての同位体異型も包含する。本発明化合物の同位体異型は、少なくとも1つの原子が、原子番号は同じであるが原子質量は自然界で通常又は優先的に見いだされる原子質量とは異なっている原子で置き換えられている本発明化合物であると定義される。本発明の化合物に組み込むことが可能な同位体の例としては、それぞれ、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素、例えば、H(重水素)、H(三重水素)、13C、14C、15N、17O、18O、32P、33P、33S、34S、35S、36S、18F、36Cl、82Br、123I、124I、129I及び131Iなどを挙げることができる。本発明化合物の特定の同位体異型(例えば、H又は14Cなどの1以上の放射性同位体が組み込まれている同位体異型)は、薬物及び/又は基質の組織分布試験において有用である。トリチウム化された同位体及び炭素−14(即ち、14C)の同位体は、製造及び検出が容易であるので、特に好ましい。さらに、同位体(例えば、重水素)で置換することは、より大きな代謝安定性に起因する治療上の特定の有利点(例えば、インビボ半減期の長期化、又は、必要とされる用量の低減)をもたらすことができ、従って、状況によっては、好ましい。本発明化合物の同位体異型は、一般に、当業者には知られている慣習的な方法によって、例えば、適切な試薬の適切な同位体異型を用いて、以下の実施例において記載されている調製又は例証されている方法によって、調製することができる。
【0094】
さらに、本発明は、本発明の化合物のプロドラッグも包含する。用語「プロドラッグ」には、それ自体は生物学的に活性でも不活性でもよいが、体内におけるその滞留期間中に、本発明の化合物に(例えば、代謝又は加水分解によって)変換される化合物が包含される。
【0095】
さらに、本発明は、本発明化合物の可能な全ての結晶形態、又は、可能な全ての多形体(単一の多形体として、又は、任意の比率における2種類以上の多形体の混合物として)を包含する。
【0096】
従って、本発明は、本発明化合物の可能な全ての塩、多形体、代謝産物、水和物、溶媒和物、プロドラッグ(例えば、エステル)、及び、本発明化合物の単一の塩、多形体、代謝産物、水和物、溶媒和物、プロドラッグ(例えば、エステル)としての本発明化合物のジアステレオ異性体形態、又は、本発明化合物の2種類以上の塩、多形体、代謝産物、水和物、溶媒和物、プロドラッグ(例えば、エステル)の混合物としての本発明化合物のジアステレオ異性体形態、又は、任意の比率におけるジアステレオ異性体形態を包含する。
【0097】
本発明の目的のために、置換基は、別途特定されていない限り、以下の意味を有する。
【0098】
用語「ハロゲン」、「ハロゲン原子」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を表し、特に、臭素、塩素又はフッ素を表し、好ましくは、塩素又はフッ素を表し、さらに好ましくは、フッ素を表す。
【0099】
用語「アルキル」は、具体的に示されている数の炭素原子(例えば、C−C10、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の炭素原子)を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基を表し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル−、デシル−、2−メチルブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、ネオ−ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、2−エチルブチル、1−エチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、又は、1,2−ジメチルブチルなどを表す。炭素原子の数が具体的に示されていない場合、用語「アルキル」は、一般に、1〜9個、特に、1〜6個、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基を表す。特に、該アルキル基は、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有する(「C−C−アルキル」)〔例えば、メチル、エチル、n−プロピル−、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、2−メチルブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、ネオ−ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、2−エチルブチル、1−エチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、又は、1,2−ジメチルブチル〕。好ましくは、該アルキル基は、1、2又は3個の炭素原子を有する(「C−C−アルキル」)〔メチル、エチル、n−プロピル、又は、イソプロピル〕。
【0100】
用語「C−C−アルキレン」は、好ましくは、2〜6個の炭素原子を有する直鎖で二価の飽和炭化水素基(特に、「C−C−アルキレン」におけるように、2、3又は4個の炭素原子を有する直鎖で二価の飽和炭化水素基)、例えば、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレン又はn−ヘキシレン、好ましくは、n−プロピレン又はn−ブチレンを意味するものと理解される。
【0101】
用語「C−C−アルケニル」は、好ましくは、1つの二重結合を含有し且つ2、3、4、5又は6個の炭素原子を有している直鎖又は分枝鎖の一価炭化水素基(「C−C−アルケニル」)を意味するものと理解される。特に、該アルケニル基は、C−C−アルケニル、C−C−アルケニル又はC−C−アルケニル基である。該アルケニル基は、例えば、ビニル、アリル、(E)−2−メチルビニル、(Z)−2−メチルビニル又はイソプロペニル基である。
【0102】
用語「C−C−アルキニル」は、好ましくは、1つの三重結合を含有し且つ2、3、4、5又は6個の炭素原子を含んでいる直鎖又は分枝鎖の一価炭化水素基を意味するものと理解される。特に、該アルキニル基は、C−C−アルキニル、C−C−アルキニル又はC−C−アルキニル基である。該C−C−アルキニル基は、例えば、エチニル、プロパ−1−イニル又はプロパ−2−イニル基である。
【0103】
用語「C−C−シクロアルキル」は、好ましくは、3、4、5、6又は7個の炭素原子を含有する飽和又は部分的不飽和の一価単環式炭化水素環を意味すると理解される。該C−C−シクロアルキル−基は、例えば、単環式炭化水素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチル基である。該シクロアルキル環は、非芳香族であるが、しかしながら、場合により、1以上の二重結合を含むことができ(例えば、シクロアルケニル、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル又はシクロヘプテニル基)、ここで該環と該分子の残余部分の結合は、該環の飽和であっても又は不飽和であってもよい任意の炭素原子に対する結合であり得る。特に、該シクロアルキル基は、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル又はシクロヘキシル基である。
【0104】
用語「C−C−シクロアルキル」は、好ましくは、3、4又は5個の炭素原子を含有する飽和の一価単環式炭化水素環を意味すると理解される。特に、該C−C−シクロアルキル基は、単環式炭化水素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル又はシクロペンチル基である。好ましくは、該「C−C−シクロアルキル」基は、シクロプロピル基である。
【0105】
用語「C−C−シクロアルキル」は、好ましくは、3又は4個の炭素原子を含有する飽和の一価単環式炭化水素環を意味すると理解される。特に、該C−C−シクロアルキル基は、単環式炭化水素環、例えば、シクロプロピル又はシクロブチル基である。
【0106】
用語「ヘテロシクリル」は、飽和又は部分的不飽和の一価の単環式炭化水素環又は二環式炭化水素環(ここで、該炭化水素環は、3、4、5、6、7、8又は9個の炭素原子を含有し、さらに、酸素、硫黄、窒素から選択される1、2又は3のヘテロ原子含有基も含んでいる)を意味するものと理解される。特に、用語「ヘテロシクリル」は、「4〜10員のヘテロ環式環」を意味するものと理解される。
【0107】
用語「4〜10員のヘテロ環式環」は、飽和又は部分的不飽和の一価の単環式炭化水素環又は二環式炭化水素環(ここで、該炭化水素環は、3、4、5、6、7、8又は9個の炭素原子を含有し、さらに、酸素、硫黄、窒素から選択される1、2又は3のヘテロ原子含有基も含んでいる)を意味するものと理解される。C−C−ヘテロシクリルは、少なくとも3、4、5、6、7、8又は9個の炭素原子を含有し、さらに、環原子として少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいるヘテロシクリルを意味するものと理解される。従って、1個のヘテロ原子の場合、該環は、4〜10員であり、2個のヘテロ原子の場合、該環は、5〜11員であり、及び、3個のヘテロ原子の場合、該環は、6〜12員である。
【0108】
該ヘテロ環式環は、例えば、単環式ヘテロ環式の環、例えば、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、1,3−ジオキソラニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、1,4−ジオキサニル、ピロリニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、1,3−ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニル又はキヌクリジニル基などである。場合により、該ヘテロ環式環は、1以上の二重結合を含有でき(例えば、4H−ピラニル、2H−ピラニル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリル、1,3−ジオキソリル、4H−1,3,4−チアジアジニル、2,5−ジヒドロフラニル、2,3−ジヒドロフラニル、2,5−ジヒドロチエニル、2,3−ジヒドロチエニル、4,5−ジヒドロオキサゾリル、4,5−ジヒドロイソオキサゾリル又は4H−1,4−チアジニル基)、又は、それはベンゾ縮合されていてもよい。
【0109】
特に、C−C−ヘテロシクリルは、少なくとも3、4、5、6又は7個の炭素原子を含有し、さらに、環原子として少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいるヘテロシクリルを意味するものと理解される。従って、1個のヘテロ原子の場合、該環は、4〜8員であり、2個のヘテロ原子の場合、該環は、5〜9員であり、及び、3個のヘテロ原子の場合、該環は、6〜10員である。
【0110】
特に、C−C−ヘテロシクリルは、少なくとも3、4、5又は6個の炭素原子を含有し、さらに、環原子として少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいるヘテロシクリルを意味するものと理解される。従って、1個のヘテロ原子の場合、該環は、4〜7員であり、2個のヘテロ原子の場合、該環は、5〜8員であり、及び、3個のヘテロ原子の場合、該環は、6〜9員である。
【0111】
特に、用語「ヘテロシクリル」は、3、4又は5個の炭素原子と1、2又は3の上記ヘテロ原子含有基を含んでいるヘテロ環式環(「4〜8員のヘテロ環式環」)であると理解される。より特定的には、該環は、4又は5個の炭素原子と1、2又は3の上記ヘテロ原子含有基を含有することができる(「5〜8員のヘテロ環式環」)。より特定的には、該ヘテロ環式環は、「6員ヘテロ環式環」であり、これは、4個の炭素原子と2の上記ヘテロ原子含有基を含んでいるか、又は、5個の炭素原子と1の上記ヘテロ原子含有基を含んでいると理解され、好ましくは、4個の炭素原子と2の上記ヘテロ原子含有基を含んでいると理解される。
【0112】
用語「C−C−アルコキシ−」は、好ましくは、式−O−アルキル[式中、用語「アルキル」は、上記で定義されている]で表される直鎖又は分枝鎖の飽和一価炭化水素基(例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ基又はそれらの異性体)を意味するものと理解される。特に、該「C−C−アルコキシ−」基は、「C−C−アルコキシ−」、「C−C−アルコキシ−」、メトキシ、エトキシ又はプロポキシ基であり、好ましくは、メトキシ又はエトキシ基である。
【0113】
用語「C−C−フルオロアルコキシ−」は、好ましくは、上記に定義されている直鎖又は分枝鎖の飽和一価C−C−アルコキシ−基において、その水素原子のうちの1個以上が1個以上のフルオロ原子で同一であるように又は異なるように置き換えられているC−C−アルコキシ−基を意味するものと理解される。該C−C−フルオロアルコキシ−基は、例えば、1,1−ジフルオロメトキシ−、1,1,1−トリフルオロメトキシ−、2−フルオロエトキシ−、3−フルオロプロポキシ−、2,2,2−トリフルオロエトキシ−、3,3,3−トリフルオロプロポキ−シであり、特に、「C−C−フルオロアルコキシ−」基である。
【0114】
用語「アルキルアミノ−」は、好ましくは、上記で定義されている1つの直鎖又は分枝鎖のアルキル基を有するアルキルアミノ基を意味するものと理解される。例えば、(C−C)−アルキルアミノ−は、1、2又は3個の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基を意味し、(C−C)−アルキルアミノ−は1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基を意味する。用語「アルキルアミノ−」には、例えば、メチルアミノ−、エチルアミノ−、n−プロピルアミノ−、イソプロピルアミノ−、tert−ブチルアミノ−、n−ペンチルアミノ−又はn−ヘキシルアミノ−などが包含される。
【0115】
用語「ジアルキルアミノ−」は、好ましくは、上記で定義されている互いに独立した2つの直鎖又は分枝鎖のアルキル基を有するアルキルアミノ基を意味するものと理解される。例えば、(C−C)−ジアルキルアミノ−は、2つのアルキル基(ここで、該アルキル基は、それぞれ、1つのアルキル基当たり1〜3個の炭素原子を有する)を有するジアルキルアミノ基表す。用語「ジアルキルアミノ−」には、例えば、N,N−ジメチルアミノ−、N,N−ジエチルアミノ−、N−エチル−N−メチルアミノ−、N−メチル−N−n−プロピルアミノ−、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノ−、N−tert−ブチル−N−メチルアミノ−、N−エチル−N−n−ペンチルアミノ−及びN−n−ヘキシル−N−メチルアミノ−などが包含される。
【0116】
用語「環状アミン」は、好ましくは、環状のアミン基を意味するものと理解される。好ましくは、環状アミンは、4〜10個(好ましくは、4〜7個)の環原子を有する飽和単環式基において、その少なくとも1個の環原子が窒素原子である飽和単環式基を意味する。適切な環状アミンは、特に、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、1−メチルピペラジン、モルホリン、チオモルホリンであり、これらは、場合により、1又は2のメチル基で置換され得る。
【0117】
用語「ハロ−C−C−アルキル−」又は同じ意味で使用される用語「C−C−ハロアルキル−」は、好ましくは、直鎖又は分枝鎖の飽和一価炭化水素基(ここで、用語「C−C−アルキル」は、上記で定義されている)において、1個以上の水素原子がハロゲン原子で同一であるように又は異なるように(即ち、1個のハロゲン原子は、別のハロゲン原子から独立している)置き換えられている飽和一価炭化水素基を意味するものと理解される。好ましくは、ハロ−C−C−アルキル基は、フルオロ−C−C−アルキル−基又はフルオロ−C−C−アルキル−基、例えば、−CF、−CHF、−CHF、−CFCF又は−CHCFであり、さらに好ましくは、それは、−CFである。
【0118】
用語「ヒドロキシ−C−C−アルキル−」は、好ましくは、直鎖又は分枝鎖の飽和一価炭化水素基(ここで、用語「C−C−アルキル」は、上記で定義されている)において、1個以上の水素原子がヒドロキシ基で置き換えられている(好ましくは、炭素原子1個あたり多くて1個までの水素原子がヒドロキシ基で置き換えられている)飽和一価炭化水素基を意味するものと理解される。特に、ヒドロキシ−C−C−アルキル基は、例えば、−CHOH、−CH−CHOH、−C(H)OH−CHOH、−CH−CH−CHOHである。
【0119】
用語「フェニル−C−C−アルキル−」は、好ましくは、フェニル基において、その水素原子のうちの1つが上記で定義されているC−C−アルキル基(ここで、該アルキル基が、該フェニル−C−C−アルキル−基を当該分子の残りの部分に連結している)で置き換えられているフェニル基を意味するものと理解される。特に、「フェニル−C−C−アルキル−」は、フェニル−C−C−アルキル−であり、好ましくは、それは、ベンジル基である。
【0120】
用語「ヘテロアリール」は、好ましくは、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14個の環原子を有する一価芳香族環系(「5〜14員のヘテロアリール」基)、特に、5個の環原子を有する一価芳香族環系(「5員ヘテロアリール」)又は6個の環原子を有する一価芳香族環系(「6員ヘテロアリール」)又は9個の環原子を有する一価芳香族環系(「9員ヘテロアリール」)又は10個の環原子を有する一価芳香族環系(「10員ヘテロアリール」)〔ここで、該一価芳香族環系は、少なくとも1個のヘテロ原子(ここで、該ヘテロ原子は、同一であっても又は異なっていてもよく、そして、例えば、酸素、窒素又は硫黄である)を含んでおり、及び、該一価芳香族環系は、単環式、二環式又は三環式であることができ、さらに、いずれの場合にも、ベンゾ縮合され得る〕を意味するものと理解される。特に、ヘテロアリールは、以下のものから選択される:チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリルなど、及び、そのベンゾ誘導体、例えば、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリルなど;又は、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなど、及び、そのベンゾ誘導体、例えば、キノリニル、キナゾリニル、イソキノリニルなど;又は、アゾシニル、インドリジニル、プリニルなど、及び、そのベンゾ誘導;又は、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノオキサジニル、キサンテニル又はオキセピニル。好ましくは、ヘテロアリールは、単環式ヘテロアリール、5員ヘテロアリール又は6員ヘテロアリールから選択される。
【0121】
用語「5員ヘテロアリール」は、好ましくは、5個の環原子を有する一価芳香族環系〔ここで、該一価芳香族環系は、少なくとも1個のヘテロ原子(ここで、該ヘテロ原子は、同一であっても又は異なっていてもよく、そして、例えば、酸素、窒素又は硫黄である)を含んでいる〕を意味するものと理解される。特に、「5員ヘテロアリール」は、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリルから選択される。
【0122】
用語「6員ヘテロアリール」は、好ましくは、6個の環原子を有する一価芳香族環系〔ここで、該一価芳香族環系は、少なくとも1個のヘテロ原子(ここで、該ヘテロ原子は、同一であっても又は異なっていてもよく、そして、例えば、酸素、窒素又は硫黄である)を含んでいる〕を意味するものと理解される。特に、「6員ヘテロアリール」は、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルから選択される。
【0123】
用語「ヘテロアリール−C−C−アルキル−」は、好ましくは、いずれも上記で定義されているヘテロアリール、5員ヘテロアリール又は6員ヘテロアリール基において、その水素原子のうちの1つが上記で定義されているC−C−アルキル基(ここで、該アルキル基が、該ヘテロアリール−C−C−アルキル−基を当該分子の残りの部分に連結している)で置き換えられているヘテロアリール、5員ヘテロアリール又は6員ヘテロアリール基を意味するものと理解される。特に、該「ヘテロアリール−C−C−アルキル−」は、ヘテロアリール−C−C−アルキル−、ピリジニル−C−C−アルキル−、ピリジニルメチル−、ピリジニルエチル−、ピリジニルプロピル−、ピリミジニル−C−C−アルキル−、ピリミジニルメチル−、ピリミジニルエチル−、ピリミジニルプロピル−であり、好ましくは、ピリジニルメチル−又はピリジニルエチル−又はピリミジニルエチル又はピリミジニルプロピル−基である。
【0124】
本明細書中で使用される場合、用語「脱離基」は、結合電子を受け取る安定な化学種として化学反応において除去される原子又は原子の群を意味する。好ましくは、脱離基は、以下のものを含む群から選択される:ハロ、特に、クロロ、ブロモ又はヨード、メタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、ノナフルオロブタンスルホニルオキシ、(4−ブロモ−ベンゼン)スルホニルオキシ、(4−ニトロ−ベンゼン)スルホニルオキシ、(2−ニトロ−ベンゼン)−スルホニルオキシ、(4−イソプロピル−ベンゼン)スルホニルオキシ、(2,4,6−トリ−イソプロピル−ベンゼン)−スルホニルオキシ、(2,4,6−トリメチル−ベンゼン)スルホニルオキシ、(4−tert−ブチル−ベンゼン)スルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、及び、(4−メトキシ−ベンゼン)スルホニルオキシ。
【0125】
本明細書中で使用される場合、用語「C−C−アルキルベンゼン」は、上記で定義されている1又は2のC−C−アルキル基で置換されているベンゼン環からなる部分的に芳香族の炭化水素を意味する。特に、「C−C−アルキルベンゼン」は、トルエン、エチルベンゼン、クメン、n−プロピルベンゼン、オルト−キシレン、メタ−キシレン又はパラ−キシレンである。好ましくは、「C−C−アルキルベンゼン」は、トルエンである。
【0126】
本明細書中で使用される場合、用語「カルボキサミド系溶媒(carboxamide based solvent)」は、式「C−C−アルキル−C(=O)−N(C−C−アルキル)」で表される低級脂肪族カルボキサミド、又は、式
【化2】
【0127】
〔式中、Gは、−CH−、−CH−CH−又は−CH−CH−CH−を表す〕
で表される低級環状脂肪族カルボキサミドを意味する。特に、「カルボキサミド系溶媒」は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド又はN−メチルピロリジン−2−オンである。好ましくは、「カルボキサミド系溶媒」は、N−メチル−ピロリジン−2−オンである。
【0128】
用語「C−C10」は、本明細書を通して、例えば、「C−C10−アルキル」の定義に関連して、使用される場合、1〜10の有限数の炭素原子(即ち、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の炭素原子)を有するアルキル基を意味するものと理解される。さらに、該用語「C−C10」は、その中に包含される任意の下位範囲、例えば、C−C10、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C10、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C10、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C10、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C10、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C10、C−C、C−C、C−C、C−C10、C−C、C−C、C−C10、C−C、C−C10としても解釈されるものと理解される。
【0129】
同様に、本明細書中で使用される場合、用語「C−C」は、本明細書を通して、例えば、「C−C−アルキル」、「C−C−アルコキシ」の定義に関連して、使用される場合、1〜6の有限数の炭素原子(即ち、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子)を有するアルキル基を意味するものと理解される。さらに、該用語「C−C」は、その中に包含される任意の下位範囲、例えば、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−Cとしても解釈されるものと理解される。
【0130】
同様に、本明細書中で使用される場合、用語「C−C」は、本明細書を通して、例えば、「C−C−アルキル」、「C−C−アルコキシ」の定義に関連して、使用される場合、1〜4の有限数の炭素原子(即ち、1、2、3又は4個の炭素原子)を有するアルキル基を意味するものと理解される。さらに、該用語「C−C」は、その中に包含される任意の下位範囲、例えば、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−Cとしても解釈されるものと理解される。
【0131】
同様に、本明細書中で使用される場合、用語「C−C」は、本明細書を通して、例えば、「C−C−アルキル」、「C−C−アルコキシ」又は「C−C−フルオロアルコキシ」の定義に関連して、使用される場合、1〜3の有限数の炭素原子(即ち、1、2又は3個の炭素原子)を有するアルキル基を意味するものと理解される。さらに、該用語「C−C」は、その中に包含される任意の下位範囲、例えば、C−C、C−C、C−Cとしても解釈されるものと理解される。
【0132】
さらに、本明細書中で使用される場合、用語「C−C」は、本明細書を通して、例えば、「C−C−シクロアルキル」の定義に関連して、使用される場合、3〜6の有限数の炭素原子(即ち、3、4、5又は6個の炭素原子)を有するシクロアルキル基を意味するものと理解される。さらに、該用語「C−C」は、その中に包含される任意の下位範囲、例えば、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−Cとしても解釈されるものと理解される。
【0133】
さらに、本明細書中で使用される場合、用語「C−C」は、本明細書を通して、例えば、「C−C−シクロアルキル」の定義に関連して、使用される場合、3〜7の有限数の炭素原子(即ち、3、4、5、6又は7個の炭素原子、特に、3、4、5又は6個の炭素原子)を有するシクロアルキル基を意味するものと理解される。さらに、該用語「C−C」は、その中に包含される任意の下位範囲、例えば、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−C、C−Cとしても解釈されるものと理解される。
【0134】
結合における記号
【化3】
【0135】
は、当該分子における結合部位を示している。
【0136】
本明細書中で使用される場合、用語「1回以上」は、例えば、本発明の一般式で表される化合物の置換基の定義において、1、2、3、4又は5回、特に1、2、3又は4回、さらに特に、1、2又は3回、さらに一層特に、1又は2回を意味するものと理解される。
【0137】
複数の形態の用語である化合物、塩、水和物、溶媒和物などが本明細書において使用されている場合、これは、単一の化合物、塩、異性体、水和物、溶媒和物なども意味する。
【発明を実施するための形態】
【0138】
別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基で置換されていてもよく、並びに、ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の付加的な置換基で置換基されていてもよく、
但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはなく、
又は、
ここで、該C−C−アルキレン基の1個の炭素原子は、それが結合している二価基と一緒に3員若しくは4員の環を形成し、その際、該二価基は、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHOCH−から選択され;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ヘテロアリール、フェニル−C−C−アルキル−及びヘテロアリール−C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−フルオロアルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、−OP(=O)(OH)、−C(=O)OH、−C(=O)NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、−C(=O)NR、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル又はヘテロアリール基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル及びヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル又はヘテロアリール基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル及びヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0139】
別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
(i)ヒドロキシ、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基、
及び/又は、
(ii)ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基
で置換基されていてもよく、
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びフェニル−C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−フルオロアルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、−OP(=O)(OH)、−C(=O)OH、−C(=O)NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、−C(=O)NR、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル−又はフェニル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル又はベンジル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0140】
別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基で置換されていてもよく、並びに、ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の付加的な置換基で置換基されていてもよく、
但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはなく;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びフェニル−C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−フルオロアルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、−OP(=O)(OH)、−C(=O)OH、−C(=O)NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、−C(=O)NR、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル−又はフェニル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル又はベンジル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0141】
好ましい実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
(i)C−C−シクロアルキル及びヒドロキシメチル−から選択される1の置換基、
及び/又は、
(ii)C−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2の付加的な置換基
で置換されていてもよく;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子又はフルオロ原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−又はC−C−シクロアルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0142】
好ましい別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、C−C−シクロアルキル及びヒドロキシメチル−から選択される1の置換基で置換されていてもよく、並びに、C−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2の付加的な置換基で置換基されていてもよく;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子又はフルオロ原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−又はC−C−シクロアルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0143】
好ましい別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0144】
特に好ましい実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0145】
特に好ましい実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、メチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
は、C−C−アルキル−基を表す〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0146】
好ましい別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、−CHCHCH−基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0147】
好ましい別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、−CHCHCH−基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、メチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
は、C−C−アルキル−基を表す〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0148】
好ましい別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−からなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0149】
特に好ましい実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、−CHCHCH−基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、メチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、フルオロ原子を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、メチル−から選択される基を表し;
は、エチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、C−C−アルキル−基を表す〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0150】
好ましい別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、1又は2のメチル基で置換されていてもよく;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、フルオロ原子、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子又はフルオロ原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NRから選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子及びC−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0151】
特に好ましい実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−基を表し;
は、水素原子又はフルオロ原子を表し;
は、水素原子又はフルオロ原子を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、−C(=O)NRから選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子及びC−C−アルキル−から選択される基を表す〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0152】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、一般式(I)〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、メチル基を表し;、
は、水素原子を表し;
は、フルオロ原子を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子を表す〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩に関する。
【0153】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表す〕で表される化合物に関する。
【0154】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Aは、二価基−S(=O)−を表す〕で表される化合物に関する。
【0155】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表す〕で表される化合物に関する。
【0156】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Aは、二価基−S−を表す〕で表される化合物に関する。
【0157】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Aは、二価基−S(=O)−を表す〕で表される化合物に関する。
【0158】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Aは、二価基−S(=O)(=NR)−を表す〕で表される化合物に関する。
【0159】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表す〕で表される化合物に関する。
【0160】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基で置換されていてもよく、並びに、ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の付加的な置換基で置換基されていてもよく、
但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはなく、
又は、
ここで、該C−C−アルキレン基の1個の炭素原子は、それが結合している二価基と一緒に3員若しくは4員の環を形成し、その際、該二価基は、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHOCH−から選択される〕で表される化合物に関する。
【0161】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
(i)ヒドロキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基、
及び/又は、
(ii)ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基
で置換基されていてもよく、
但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはなく、
又は、
ここで、該C−C−アルキレン基の1個の炭素原子は、それが結合している二価基と一緒に3員若しくは4員の環を形成し、その際、該二価基は、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHOCH−から選択される〕で表される化合物に関する。
【0162】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基で置換されていてもよく、並びに、ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の付加的な置換基で置換基されていてもよく、
但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはない〕で表される化合物に関する。
【0163】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
(i)ヒドロキシ、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基、
及び/又は、
(ii)ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の付加的な置換基
で置換基されていてもよく、
但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはない〕で表される化合物に関する。
【0164】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、C−C−シクロアルキル及びヒドロキシメチル−から選択される1の置換基で置換されていてもよく、並びに、C−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2の付加的な置換基で置換基されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0165】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
(i)C−C−シクロアルキル及びヒドロキシメチル−から選択される1の置換基、
及び/又は、
(ii)C−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2の付加的な置換基
で置換基されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0166】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表し、ここで、該基は、1又は2のメチル基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0167】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表す〕で表される化合物に関する。
【0168】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、C−C−アルキレン基を表す〕で表される化合物に関する。
【0169】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、基−CHCHCH−又は−CHCHCHCH−を表す〕で表される化合物に関する。
【0170】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、基−CHCHCH−を表す〕で表される化合物に関する。
【0171】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Lは、基−CHCHCHCH−を表す〕で表される化合物に関する。
【0172】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ヘテロアリール、フェニル−C−C−アルキル−及びヘテロアリール−C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−フルオロアルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、−OP(=O)(OH)、−C(=O)OH、−C(=O)NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0173】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びフェニル−C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−フルオロアルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、−OP(=O)(OH)、−C(=O)OH、−C(=O)NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0174】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0175】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0176】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、フルオロ原子、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0177】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、フルオロ原子、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0178】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0179】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0180】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0181】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、エチル基を表す〕で表される化合物に関する。
【0182】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、メチル基を表す〕で表される化合物に関する。
【0183】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表し、及び、Rは、水素原子又はフルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0184】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0185】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、メチル基を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0186】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0187】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0188】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0189】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子又はフルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0190】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、フルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0191】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0192】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子を表し、Rは、フルオロ原子を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0193】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、メチル基を表し、Rは、水素原子を表し、Rは、フルオロ原子を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0194】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0195】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0196】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0197】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子又はフルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0198】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し、及び、Rは、水素原子又はフルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0199】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し、及び、Rは、水素原子又はフルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0200】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0201】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0202】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子又はフルオロ原子を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0203】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、フルオロ原子を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0204】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0205】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子又はフルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0206】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、フルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0207】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0208】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0209】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子又はフルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0210】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、フルオロ原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0211】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0212】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、シアノ、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、−C(=O)NR、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル又はヘテロアリール基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0213】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、シアノ、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、−C(=O)NR、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル−又はフェニル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0214】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0215】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0216】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0217】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0218】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0219】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、メチル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0220】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0221】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0222】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)ORから選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0223】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−S(=O)から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0224】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)R、−S(=O)から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0225】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、メチル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0226】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0227】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0228】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)ORから選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0229】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)NR、−C(=O)R、−S(=O)から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0230】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)R、−S(=O)から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0231】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)OR基を表す〕で表される化合物に関する。
【0232】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)R基を表す〕で表される化合物に関する。
【0233】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−S(=O)基を表す〕で表される化合物に関する。
【0234】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0235】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、メチル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0236】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、シアノ、−C(=O)NRから選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0237】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、−C(=O)NRから選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0238】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、シアノ基を表す〕で表される化合物に関する。
【0239】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、−C(=O)NR基を表す〕で表される化合物に関する。
【0240】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0241】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、フルオロ原子を表し、Rは、水素原子を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0242】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、メチル基を表し、Rは、フルオロ原子を表し、Rは、水素原子を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0243】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、メチル基を表し、Rは、水素原子を表し、Rは、フルオロ原子を表し、Rは、水素原子を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0244】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、メチル基を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0245】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル及びヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル又はヘテロアリール基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成する〕で表される化合物に関する。
【0246】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル又はベンジル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成する〕で表される化合物に関する。
【0247】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル又はベンジル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく、及び、Rは、水素原子又はC−C−アルキル−基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成する〕で表される化合物に関する。
【0248】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、C−C−アルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−又はフェニル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ジアルキルアミノ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく、及び、Rは、水素原子又はC−C−アルキル−基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成する〕で表される化合物に関する。
【0249】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、C−C−アルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−又はフェニル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ジアルキルアミノ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく、及び、Rは、水素原子又はC−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0250】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成する〕で表される化合物に関する。
【0251】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−又はC−C−シクロアルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成する〕で表される化合物に関する。
【0252】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−又はC−C−シクロアルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2の置換基で置換されていてもよく、及び、
は、水素原子又はC−C−アルキル−基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成する〕で表される化合物に関する。
【0253】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−又はC−C−シクロアルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2の置換基で置換されていてもよく、及び、
は、水素原子又はC−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0254】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子及びC−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0255】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子及びC−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該C−C−アルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよく、及び、
は、水素原子又はC−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0256】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成する〕で表される化合物に関する。
【0257】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0258】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、R及びRは、互いに独立して、水素原子及びC−C−アルキル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0259】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子及びC−C−アルキル−から選択される基を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0260】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子及びC−C−アルキル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0261】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0262】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0263】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0264】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、エチル−基を表し、及び、Rは、水素原子を表す〕で表される化合物に関する。
【0265】
特に好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、エチル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0266】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル及びヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0267】
別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0268】
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物に関する。
【0269】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−から選択される基を表す〕で表される化合物に関する。
【0270】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0271】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、C−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0272】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、メチル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0273】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、エチル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0274】
好ましい別の実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、フルオロ−C−C−アルキル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0275】
特に好ましい実施形態において、本発明は、式(I)〔式中、Rは、トリフルオロメチル−基を表す〕で表される化合物に関する。
【0276】
本発明が上記で記載されている式(I)で表される化合物の本発明の任意の実施形態の範囲内にある任意の下位組合せに関するということは、理解される。
【0277】
さらに特定的には、本発明は、本明細書の下記に記載されている実施例セクションにおいて開示されている式(I)で表される化合物を包含する。
【0278】
極めて特に好ましいのは、上記で記載されている好ましい実施形態のうちの2つ以上の組合せである。
【0279】
特に、本発明の好ましい対象は、以下の化合物:
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−13,17−(アゼノ)−11,7−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルフィニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;エナンチオマー1;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;エナンチオマー2;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルホニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ (rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ (rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ 16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド;
・ (rac)−1−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−3−エチル尿素;
・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]アセトアミド;
・ (rac)−8−[(N,S−ジメチルスルホンイミドイル)メチル]−15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−エチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ (rac)−2−クロロエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]メタンスルホンアミド;
・ (rac)−2−アミノ−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]エタンスルホンアミド;
・ (rac)−2−{[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]スルファモイル}エタンアミニウムトリフルオロアセテート;
・ (rac)−2−アミノエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ 2−({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)エタンアミン;
・ ({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)酢酸;
又は、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩である。
【0280】
概括的に又は好ましい範囲内で詳述されてきた基及びラジカルの上記定義は、式(I)で表される最終生成物にも適用され、さらに、同様に、いずれの場合にも当該調製において必要とされる出発物質及び中間体にも適用される。
【0281】
本発明は、さらに、式(8)〔式中、R、R、R、R及びLは、本発明による式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物を調製する方法にも関し、ここで、該調製方法においては、式(7)
【化4】
【0282】
〔式中、R、R、R、R及びLは、本発明による式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕
で表される化合物を、C−C−アルキルベンゼンとカルボキサミド系溶媒の混合物の中で、塩基としての炭酸アルカリ又はリン酸アルカリの存在下、触媒及びリガンドとしてクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用して、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応において反応させて、式(8)
【化5】
【0283】
で表される化合物を生成させ、及び、得られた化合物を、場合により、適切な場合には、対応する(i)溶媒及び/又は(ii)塩基若しくは酸を用いて、式(8)で表される化合物の溶媒和物、塩及び/又は塩の溶媒和物に変換させる。
【0284】
本発明は、さらに、式(Ia)〔式中、R、R、R、R、A及びLは、本発明による式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物を調製する方法にも関し、ここで、該調製方法においては、式(26)
【化6】
【0285】
〔式中、R、R、R、R、A及びLは、本発明による式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕
で表される化合物を、C−C−アルキルベンゼンとカルボキサミド系溶媒の混合物の中で、塩基としての炭酸アルカリ又はリン酸アルカリの存在下、触媒及びリガンドとしてクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用して、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応において反応させて、式(Ia)
【化7】
【0286】
で表される化合物を生成させ、及び、得られた化合物を、場合により、適切な場合には、対応する(i)溶媒及び/又は(ii)塩基若しくは酸を用いて、式(Ia)で表される化合物の溶媒和物、塩及び/又は塩の溶媒和物に変換させる。
【0287】
本発明は、さらに、式(7)
【化8】
【0288】
〔式中、R、R、R、R及びLは、本発明による式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩にも関する。
【0289】
本発明は、さらに、式(I)で表される化合物を調製するための、式(7)
【化9】
【0290】
〔式中、R、R、R、R及びLは、本発明による式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕
で表される化合物の使用にも関する。
【0291】
本発明は、さらに、式(26)
【化10】
【0292】
〔式中、R、R、R、R、A及びLは、本発明による式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕
で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩にも関する。
【0293】
本発明は、さらに、式(I)で表される化合物を調製するための、式(26)
【化11】
【0294】
〔式中、R、R、R、R、A及びLは、本発明による式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕
で表される化合物の使用にも関する。
【0295】
本発明による化合物は、予測することが不可能であった有益な薬理学的及び薬物動態学的な作用スペクトルを示す。
【0296】
従って、それらは、ヒト及び動物における疾患を治療及び/又は予防するための薬物として使用するのに適している。
【0297】
本発明の範囲内において、用語「治療」には、予防も包含される。
【0298】
本発明による化合物の医薬活性は、CDK9の阻害薬としてのそれらの作用により説明することができる。かくして、一般式(I)で表される化合物並びにそれらのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物及び溶媒和物の塩は、CDK9の阻害薬として用いられる。
【0299】
さらに、本発明による化合物は、CDK9活性を阻害することに関して、特に高い効力を示す(これは、CDK9/CycT1アッセイにおける低いIC50値によって実証される)。
【0300】
本発明に関連して、CDK9に関するIC50値は、以下の方法のセクションにおいて記載されている方法によって測定することができる。好ましくは、それは、以下の材料及び方法のセクションにおいて記載されている方法1a(「CDK9/CycT1キナーゼアッセイ」)に従って測定される。
【0301】
従来技術に記載されているCDK9阻害薬と比較して、一般式(I)で表される本発明の好ましい化合物は、高ATP濃度においてCDK9活性を阻害することに関して、驚くべき高い効力を示す(これは、CDK9/CycT1高ATPキナーゼアッセイにおける低いIC50値によって実証される)。かくして、これらの化合物は、高い細胞内ATP濃度に起因するCDK9/CycT1キナーゼのATP−結合ポケットと競合する可能性がより低い(R. Copeland et al., Nature Reviews Drug Discovery 2006, 5, 730−739)。この特性によって、本発明の化合物は、古典的なATP競合性キナーゼ阻害薬(competitive kinase inhibitor)と比較して、特に、より長期間にわたって細胞内のCDK9/CycT1を阻害することができる。このことは、患者又は動物に投与された後で薬物動態学的クリアランスが介在して低下する当該阻害薬の血清濃度における抗腫瘍細胞効力を増大させる。
【0302】
従来技術おけるCDK9阻害薬と比較して、本発明の化合物は、驚くほど長い標的滞留時間を示す。平衡に基づくインビトロアッセイは、薬物の濃度が吸着プロセス、分配プロセス及び排除プロセスに起因して変動し、標的タンパク質の濃度が動的に調節され得るインビボの状況を充分には反映していないということに基づいて、以前から、標的滞留時間は薬物の効力に関する予測の適切な判断材料であるということが示唆されている(Tummino, P.J. and R.A. Copeland, Residence time of receptor − ligand complexes and its effect on biological function. Biochemistry, 2008. 47(20):p. 5481−5492; Copeland, R.A., D.L. Pompliano, and T.D. Meek, Drug−target residence time and its implications for lead optimization. Nature Reviews Drug Discovery, 2006. 5(9):p. 730−739)。
【0303】
従って、平衡結合パラメータ、K、又は、機能的代表、IC50、は、インビボでの効力に関する要件を完全には反映し得ない。薬物分子というものがその標的に結合し続けている間のみ作用し得ると仮定すれば、その薬物−標的複合体の「存続期間」(滞留時間)は、非平衡インビボ系内における薬物の効力に関するより信頼性の高い予測の判断材料として使用することができる。幾つかの刊行物が、インビボでの効力に関するその含意を評価し、論じている(Lu, H. and P.J. Tonge, Drug−target residence time: critical information for lead optimization. Curr Opin Chem Biol, 2010. 14(4):p. 467−74; Vauquelin, G. and S.J. Charlton, Long−lasting target binding and rebinding as mechanisms to prolong in vivo drug action. Br J Pharmacol, 2010. 161(3):p. 488−508)。
【0304】
標的滞留時間の影響に関する1つの例は、COPDの治療において使用される薬物チオトロピウムによって与えられる。チオトロピウムは、ムスカリン性受容体のM1サブタイプ、M2サブタイプ及びM3サブタイプに同程度のアフィニティーで結合するが、M3受容体に対してのみ望ましい長い滞留時間を有しているので、動力学的に選択性を示す。その薬物−標的滞留時間は充分に長く、インビトロでヒトの気管から洗い流された後でも、チオトロピウムは、9時間の半減期で、コリン作用の阻害を維持する。これは、結果として、インビボにおいて、6時間を超える期間にわたって気管支痙攣に対する保護をもたらす(Price, D., A. Sharma, and F. Cerasoli, Biochemical properties, pharmacokinetics and pharmacological response of tiotropium in chronic obstructive pulmonary disease patients. 2009;Dowling, M.(2006)Br. J. Pharmacol. 148, 927−937)。
【0305】
もう一つの別の例は、ラパチニブ(タイケルブ)である。精製された細胞内ドメイン酵素反応においてラパチニブに関して見いだされた長い標的滞留時間が、受容体チロシンリン酸化測定に基づいて観察された腫瘍細胞内の長期にわたるシグナルの阻害と関連しているということが分かった。その後、遅い結合動力学が腫瘍におけるシグナルの阻害を増強することができ、それによって、腫瘍の増殖速度に影響を与える可能性が増大されるか、又は、別の化学療法薬との同時投薬の有効性が増大されると、結論づけられた(Wood et al (2004) Cancer Res. 64:6652−6659; Lackey (2006) Current Topics in Medicinal Chemistry, 2006, Vol. 6, No. 5)。
【0306】
本発明に関連して、高いATP濃度におけるCDK9に関するIC50値は、以下の方法のセクションにおいて記載されている方法によって測定することができる。好ましくは、それは、以下の材料及び方法のセクションに記載されている方法1b(「CDK9/CycT1高ATPキナーゼアッセイ」)に従って測定する。
【0307】
本発明に関連して、本発明によるCDK9阻害薬の標的滞留時間は、以下の方法のセクションにおいて記載されている方法によって測定することができる。好ましくは、それは、以下の材料及び方法のセクションに記載されている方法8(「表面プラズモン共鳴 PTEFb」)に従って測定する。
【0308】
さらに、式(I)で表される本発明の化合物は、驚くべきことに、腫瘍細胞系(例えば、HeLa、HeLa−MaTu−ADR、NCI−H460、DU145、Caco−2、B16F10、A2780、又は、MOLM−13)において、従来技術において記載されているCDK9阻害薬と比較して改善された坑増殖活性を示す。
【0309】
本発明に関連して、腫瘍細胞系(例えば、HeLa、HeLa−MaTu−ADR、NCI−H460、DU145、Caco−2、B16F10、A2780、又は、MOLM−13)における抗増殖活性は、以下の材料及び方法のセクションに記載されている方法3(「増殖アッセイ」)に従って測定する。
【0310】
さらに、式(I)で表される本発明の化合物は、従来技術から知られている化合物と比較して、改善された薬物動態学的特性、例えば、ラットの肝細胞における増大した代謝安定性を特徴とする。
【0311】
さらに、式(I)で表される本発明の化合物は、従来技術から知られている化合物と比較して、改善された薬物動態学的特性、例えば、インビボで投与された場合のラットにおける改善された半減期を特徴とする。
【0312】
本発明に関連して、ラットの肝細胞における代謝安定性は、好ましくは、以下の材料及び方法のセクションに記載されている方法6(「ラットの肝細胞におけるインビトロでの代謝安定性の研究」)に従って測定する。
【0313】
本発明に関連して、インビボで投与された場合のラットにおける半減期は、好ましくは、以下の材料及び方法のセクションに記載されている方法7(「ラットにおけるインビボ薬物動態学」)に従って測定する。
【0314】
さらに、式(I)で表される本発明の化合物は、従来技術から知られている化合物と比較して、改善されたさらなる薬物動態学的特性、例えば、Caco−2細胞単層を通過する増大した見かけのCaco−2透過性(PappA−B)を特徴とする。
【0315】
さらに、式(I)で表される本発明の化合物は、従来技術から知られている化合物と比較して、改善されたさらなる薬物動態学的特性、例えば、Caco−2細胞単層を横切る基底区画から頂端区画への低減された流出比(流出比=PappB−A/PappA−B)を特徴とする。
【0316】
本発明に関連して、基底区画から頂端区画への見かけのCaco−2透過性値(PappA−B)又は流出比〔これは、比((PappB−A)/(PappA−B))として定義される〕は、好ましくは、以下の材料及び方法のセクションに記載されている方法5(「Caco−2透過アッセイ」)に従って測定する。
【0317】
本発明のさらなる対象は、疾患〔好ましくは、CDK9活性に関連する疾患又はCDK9活性が介在する疾患、特に、過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患、さらに好ましくは、過増殖性疾患〕を治療及び/又は予防するための、本発明による一般式(I)で表される化合物の使用である。
【0318】
本発明の化合物は、CDK9の活性又は発現を阻害するために使用することができる。
【0319】
従って、式(I)で表される化合物は、治療剤として有益であることが期待される。従って、別の実施形態において、本発明は、CDK9活性に関連する疾患又はCDK9活性が介在する疾患の治療を必要とする患者におけるそのような疾患を治療する方法を提供し、ここで、該方法は、該患者に有効量の上記で定義されている式(I)で表される化合物を投与することを含む。特定の実施形態において、CDK9活性に関連する疾患は、過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患であり、さらに好ましくは、過増殖性疾患(特に、癌)である。
【0320】
本明細書全体にわたって記載されている用語「治療する(treating)」又は「治療(treatment)」は、慣習的な意味で用いられ、例えば、疾患又は障害(例えば、癌腫)の状態と闘うこと、そのような状態を緩和すること、低減すること、軽減すること、改善することを目的として、対象者を管理又はケアすることである。
【0321】
用語「対象者(subject)」又は「患者(patient)」には、細胞増殖性疾患又は低下した若しくは不充分なプログラムされた細胞死(アポトーシス)に関連する疾患に罹患し得る生物、又は、それ以外で本発明化合物の投与による利益を得ることが可能な生物、例えば、ヒト及び非ヒト動物が包含される。好ましいヒトには、本明細書中に記載されている細胞増殖性疾患若しくは関連する状態に罹患しているか又は罹患する傾向があるヒト患者が包含される。用語「非ヒト動物」には、以下のものが包含される:脊椎動物、例えば、哺乳動物、例えば、非ヒト霊長類、ヒツジ、ウシ、イヌ、ネコ及び齧歯類、例えば、マウス、並びに、非哺乳動物、例えば、ニワトリ、両生類、爬虫類。
【0322】
用語「CDK9に関連するか又はCDK9が介在する疾患」には、CDK9活性(例えば、CDK9の過活性)に関連又は関与する疾患及びこれらの疾患に伴う状態が包含される。「CDK9に関連するか又はCDK9が介在する疾患」の例としては、CDK9活性を調節する遺伝子(例えば、LARP7、HEXIM1/2、又は、7sk snRNA)における突然変異に起因する増大したCDK9活性の結果として起こる疾患、又は、ウイルスタンパク質(例えば、HIV−TAT、又は、HTLV−TAX)によるCDK9/サイクリンT/RNAポリメラーゼII複合体の活性化に起因する増大したCDK9活性の結果として起こる疾患、又は、分裂シグナル伝達経路(mitogenic signaling pathway)の活性化に起因する増大したCDK9活性の結果として起こる疾患などがある。
【0323】
用語「CDK9の過活性」は、疾患状態にない正常な細胞と比較してCDK9の増大した酵素活性を意味するか、又は、該用語は、望ましくない細胞増殖又は低下した若しくは不充分なプログラムされた細胞死(アポトーシス)へと至る増大したCDK9活性、又は、CDK9の恒常的活性化を導く突然変異を意味する。
【0324】
用語「過増殖性疾患」には、望ましくない又は制御されない細胞増殖を伴う疾患が包含され、及び、低下した又は不充分なプログラムされた細胞死(アポトーシス)を伴う疾患が包含される。本発明の化合物を利用して、細胞増殖及び/若しくは細胞分裂を防止、阻害、阻止、低減、低下、制御することなどが可能であり、並びに/又は、アポトーシスを引き起こすことが可能である。この方法は、それを必要とする対象者(例えば、哺乳動物、例えば、ヒト)に、該疾患を治療又は予防するのに有効な量の本発明化合物又はその製薬上許容される塩、水和物若しくは溶媒和物を投与することを含む。
【0325】
本発明との関連において、過増殖性疾患としては、限定するものではないが、例えば、乾癬、ケロイド及び皮膚に影響を及ぼす別の過形成、子宮内膜症、骨疾患、血管新生又は血管増殖性疾患、肺高血圧、線維症、メサンギウム細胞増殖性疾患、結腸ポリープ、多発性嚢胞腎、良性前立腺過形成(BPH)、並びに、固形腫瘍(例えば、乳房、気道、脳、生殖器官、消化管、尿路、眼、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺、副甲状腺の癌)及びそれらの遠隔転移などを挙げることができる。これらの疾患には、さらにまた、リンパ腫、肉腫及び白血病も包含される。
【0326】
乳癌の例としては、限定するものではないが、浸潤性腺管癌、浸潤性小葉癌、非浸潤性乳管癌及び非浸潤性小葉癌、並びに、イヌ又はネコの乳癌などを挙げることができる。
【0327】
気道の癌の例としては、限定するものではないが、小細胞肺癌及び非小細胞肺癌、並びに、気管支腺腫、胸膜肺芽腫び中皮腫などを挙げることができる。
【0328】
脳癌の例としては、限定するものではないが、脳幹及び視床下部(hypophtalmic)のグリオーマ、小脳及び大脳星細胞腫、膠芽細胞腫、髄芽腫、上衣腫並びに神経外胚葉及び松果体腫瘍などを挙げることができる。
【0329】
男性生殖器官の腫瘍としては、限定するものではないが、前立腺癌及び精巣癌などを挙げることができる。女性生殖器官の腫瘍としては、限定するものではないが、子宮内膜癌、子宮頚癌、卵巣癌、膣癌及び外陰癌、並びに、子宮肉腫などを挙げることができる。
【0330】
消化管の腫瘍としては、限定するものではないが、肛門癌、結腸癌、大腸癌、食道癌、胆嚢癌、胃癌、膵臓癌、直腸癌、小腸癌、唾液腺癌、肛門腺癌及び肥満細胞腫瘍などを挙げることができる。
【0331】
尿路の腫瘍としては、限定するものではないが、膀胱癌、陰茎癌、腎臓癌、腎盂癌、尿管癌、尿道癌、並びに、遺伝性及び散発性の乳頭状腎細胞癌などを挙げることができる。
【0332】
眼癌としては、限定するものではないが、眼内黒色腫及び網膜芽細胞腫などを挙げることができる。
【0333】
肝臓癌の例としては、限定するものではないが、肝細胞癌(線維層板変異体(fibrolamellar variant)を伴うか又は伴わない肝細胞癌腫)、胆管癌(肝内胆管癌腫)及び混合型肝細胞胆管癌などを挙げることができる。
【0334】
皮膚癌としては、限定するものではないが、扁平上皮癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚癌、非黒色腫皮膚癌及び肥満細胞腫瘍などを挙げることができる。
【0335】
頭頸部癌としては、限定するものではないが、喉頭部癌、下咽頭癌、鼻咽頭癌、口腔咽頭癌、口唇癌及び口腔癌、扁平上皮細胞癌及び口腔黒色腫などを挙げることができる。
【0336】
リンパ腫としては、限定するものではないが、AIDS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T−細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキン病、及び、中枢神経系のリンパ腫などを挙げることができる。
【0337】
肉腫としては、限定するものではないが、軟組織肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫、横紋筋肉腫、悪性組織球増殖症、線維肉腫、血管肉腫、血管周囲細胞腫及び平滑筋肉腫などを挙げることができる。
【0338】
白血病としては、限定するものではないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、及び、有毛細胞白血病などを挙げることができる。
【0339】
本発明の化合物及び方法で治療し得る線維性増殖性疾患(即ち、細胞外マトリックスの異常形成)としては、肺線維症、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、肝硬変、及び、メサンギウム細胞増殖性疾患、例えば、腎疾患、例えば、糸球体腎炎、糖尿病性腎症、悪性腎硬化、血栓性微小血管症候群、移植片拒絶反応及び糸球体症などを挙げることができる。
【0340】
本発明の化合物を投与することによって治療され得るヒト又は別の哺乳動物における他の状態としては、腫瘍増殖、網膜症、例えば、糖尿病性網膜症、虚血性網膜静脈閉塞、未熟児網膜症及び加齢性黄斑変性症、関節リウマチ、乾癬、並びに、表皮下水疱形成を伴う水疱性疾患、例えば、水疱性類天疱瘡、多形性紅斑及び疱疹状皮膚炎などを挙げることができる。
【0341】
本発明の化合物は、さらにまた、気道及び肺の疾患、消化管の疾患並びに膀胱及び胆管の疾患を予防及び治療するために用いることもできる。
【0342】
上記で記載した疾患は、ヒトにおいてよく特徴づけされているが、哺乳動物を包含する別の動物においても同様の病因で存在しており、そして、本発明の医薬組成物を投与することによって治療することができる。
【0343】
本発明のさらなる態様において、本発明による化合物は、感染性疾患(特に、ウイルス誘導性感染性疾患)を予防及び/又は治療する方法において用いられる。ウイルス誘導性感染性疾患(これは、日和見疾患を包含する)は、レトロウイルス、ヘパドナウイルス、ヘルペスウイルス、フラビウイルス及び/又はアデノウイルスによって引き起こされる。この方法の好ましいさらなる実施形態において、該レトロウイルスは、レンチウイルス又はオンコレトロウイルスから選択され、ここで、該レンチウイルスは、HIV−1、HIV−2、FIV、BIV、SIVs、SHIV、CAEV、VMV又はEIAV(好ましくは、HIV−1又はHIV−2)を含む群から選択され、該オンコレトロウイルスは、HTLV−I、HTLV−II又はBLVの群から選択される。この方法の好ましいさらなる実施形態において、該ヘパドナウイルスは、HBV、GSHV又はWHV(好ましくは、HBV)から選択され、該ヘルペスウイルスは、HSV I、HSV II、EBV、VZV、HCMV又はHHV 8(好ましくは、HCMV)を含む群から選択され、及び、該フラビウイルスは、HCV、西ナイル又は黄熱から選択される。
【0344】
一般式(I)で表される化合物は、さらにまた、心臓血管疾患、例えば、心臓肥大、成人先天性心臓疾患、動脈瘤、安定狭心症、不安定狭心症、狭心症、血管神経性浮腫、大動脈弁狭窄、大動脈瘤、不整脈、催不整脈性右室異形成、動脈硬化、動静脈奇形、心房細動、ベーチェット症候群、徐脈、心タンポナーデ、心肥大、鬱血性心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症、心臓血管疾患予防、頸動脈狭窄症、脳出血、チャーグ・ストラウス症候群、糖尿病、エプスタイン奇形、アイゼンメンゲル複合、コレステロール塞栓症、細菌性心内膜炎、線維筋性形成異常、先天的心臓欠陥、心臓疾患、鬱血性心不全、心臓弁疾患、心発作、硬膜外血腫、血腫、硬膜下、ヒッペル・リンドウ病、充血、高血圧、肺高血圧、異常肥大増殖、左室肥大、右室肥大、左心低形成症候群、低血圧、間欠性跛行、虚血性心臓疾患、クリッペル−トレノネイ−ウェーバ症候群、外側髄症候群、QT延長症候群、僧帽弁逸脱、モヤモヤ病、皮膚粘膜リンパ節症候群、心筋梗塞、心筋虚血、心筋炎、心膜炎、末梢血管疾患、静脈炎、結節性多発動脈炎、肺動脈閉鎖、レイノー病、再狭窄、スネドン症候群、狭窄、上大静脈症候群、X症候群、頻拍、高安動脈炎、遺伝性出血性毛細管拡張症、毛細血管拡張症、側頭動脈炎、ファロー四徴症、閉塞性血栓血管炎、血栓症、血栓塞栓症、三尖弁閉鎖、静脈瘤、血管疾患、脈管炎、血管けいれん、心室細動、ウィリアムズ症候群、末梢血管疾患、静脈瘤及び下腿潰瘍、深部静脈血栓症、ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群などを予防及び/又は治療するのにも有用である。
【0345】
好ましいのは、心臓肥大、成人先天性心臓疾患、動脈瘤、アンギナ、狭心症、不整脈、心臓血管疾患予防、心筋症、鬱血性心不全、心筋梗塞、肺高血圧、異常肥大増殖、再狭窄、狭窄、血栓症及び動脈硬化である。
【0346】
本発明のさらなる対象は、薬物としての、本発明による一般式(I)で表される化合物の使用である。
【0347】
本発明のさらなる対象は、疾患(特に、上記で記載した疾患)を治療及び/又は予防するための、本発明による一般式(I)で表される化合物の使用である。
【0348】
本発明の好ましい対象は、肺癌(特に、非小細胞肺癌)、前立腺癌(特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌)、子宮頚癌(例えば、多剤耐性ヒト子宮頚癌)、大腸癌、黒色種、卵巣癌又は白血病(特に、急性骨髄性白血病)を治療及び/又は予防するための、本発明による一般式(I)で表される化合物の使用である。
【0349】
本発明のさらなる対象は、薬物として使用するための、本発明による化合物である。
【0350】
本発明のさらなる対象は、上記で記載した疾患を治療及び/又は予防するための、本発明による化合物である。
【0351】
本発明の好ましい対象は、肺癌(特に、非小細胞肺癌)、前立腺癌(特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌)、子宮頚癌(例えば、多剤耐性ヒト子宮頚癌)、大腸癌、黒色種、卵巣癌又は白血病(特に、急性骨髄性白血病)を治療及び/又は予防するための、本発明による化合物である。
【0352】
本発明のさらなる対象は、上記で記載した疾患を治療及び/又は予防するための方法において使用するための、本発明による化合物である。
【0353】
本発明の好ましい対象は、肺癌(特に、非小細胞肺癌)、前立腺癌(特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌)、子宮頚癌(例えば、多剤耐性ヒト子宮頚癌)、大腸癌、黒色種、卵巣癌又は白血病(特に、急性骨髄性白血病)を治療及び/又は予防する方法において使用するための、本発明による化合物である。
【0354】
本発明のさらなる対象は、疾患(特に、上記で記載した疾患)を治療及び/又は予防するための薬物の製造における本発明による化合物の使用である。
【0355】
本発明の好ましい対象は、肺癌(特に、非小細胞肺癌)、前立腺癌(特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌)、子宮頚癌(例えば、多剤耐性ヒト子宮頚癌)、大腸癌、黒色種、卵巣癌又は白血病(特に、急性骨髄性白血病)を治療及び/又は予防するための薬物の製造における本発明による化合物の使用である。
【0356】
本発明のさらなる対象は、有効量の本発明による化合物を用いることによる、疾患(特に、上記で記載した疾患)を治療及び/又は予防する方法である。
【0357】
本発明の好ましい対象は、有効量の本発明による化合物を用いることによる、肺癌(特に、非小細胞肺癌)、前立腺癌(特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌)、子宮頚癌(例えば、多剤耐性ヒト子宮頚癌)、大腸癌、黒色種、卵巣癌又は白血病(特に、急性骨髄性白血病)を治療及び/又は予防する方法である。
【0358】
本発明の別の態様は、少なくとも1種類以上のさらなる活性成分と組み合わせて、本発明による一般式(I)で表される化合物を含んでいる、医薬組み合わせに関する。
【0359】
本明細書中において用いられる場合、用語「医薬組み合わせ」は、さらなる成分、担体、希釈剤及び/又は溶媒を伴うか又は伴わずに、活性成分としての、少なくとも1種類の別の活性成分と本発明による一般式(I)で表される少なくとも1種類の化合物の組み合わせを意味する。
【0360】
本発明の別の態様は、不活性で無毒性の製薬上適切な補助剤と組み合わせて、本発明による一般式(I)で表される化合物を含んでいる、医薬組成物に関する。
【0361】
本明細書中において用いられる場合、用語「医薬組成物」は、少なくとも1種類のさらなる成分、担体、希釈剤及び/又は溶媒と一緒にされた、少なくとも1種類の医薬的に活性な物質のガレヌス製剤を意味する。
【0362】
本発明の別の態様は、疾患(特に、上記で記載した疾患)を治療及び/又は予防するための、本発明による医薬組み合わせ及び/又は医薬組成物の使用に関する。
【0363】
本発明の別の態様は、肺癌(特に、非小細胞肺癌)、前立腺癌(特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌)、子宮頚癌(例えば、多剤耐性ヒト子宮頚癌)、大腸癌、黒色種、卵巣癌又は白血病(特に、急性骨髄性白血病)を治療及び/又は予防するための、本発明による医薬組み合わせ及び/又は医薬組成物の使用に関する。
【0364】
本発明の別の態様は、疾患(特に、上記で記載した疾患)を治療及び/又は予防するための、本発明による医薬組み合わせ及び/又は医薬組成物に関する。
【0365】
本発明の別の態様は、肺癌(特に、非小細胞肺癌)、前立腺癌(特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌)、子宮頚癌(例えば、多剤耐性ヒト子宮頚癌)、大腸癌、黒色種、卵巣癌又は白血病(特に、急性骨髄性白血病)を治療及び/又は予防するための、本発明による医薬組み合わせ及び/又は医薬組成物に関する。
【0366】
式(I)で表される化合物は、単一の医薬品として投与することができるか、又は、1種類以上のさらなる治療剤と組み合わせて(ここで、該組み合わせは、許容できない有害作用を引き起こさない)投与することができる。この医薬組み合わせには、式(I)で表される化合物と1種類以上のさらなる治療剤を含有する単一の医薬投与製剤を投与すること、並びに、式(I)で表される化合物及びそれ自体の独立した医薬投与製剤に含まれたそれぞれのさらなる治療剤を投与することが包含される。例えば、式(I)で表される化合物と特定の治療剤を一緒に単一の経口投与組成物(例えば、錠剤又はカプセル)に含ませて患者に投与し得るか、又は、それぞれの薬剤を別々の投与製剤に含ませて投与することができる。
【0367】
別々の投与製剤を用いる場合、式(I)で表される化合物及び1種類以上のさらなる治療剤は、本質的に同じ時間に(例えば、同時に)投与することができるか、又は、別々に時間をずらして(例えば、順次に)投与することができる。
【0368】
特に、本発明の化合物は、別の抗腫瘍剤〔例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、植物由来抗腫瘍剤、ホルモン療法剤、トポイソメラーゼ阻害薬、カンプトテシン誘導体、キナーゼ阻害薬、標的化(targeted)薬物、抗体、インターフェロン及び/又は生物反応修飾物質、抗血管形成化合物、及び、別の抗腫瘍薬物〕との固定された組合せ又は分離した組み合わせにおいて使用することができる。これに関連して、下記は、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる二次的な薬剤の例の非限定的なリストである:
・ アルキル化剤、例えば、限定するものではないが、ナイトロジェンマスタードN‐オキシド、シクロホスファミド、イホスファミド、チオテパ、ラニムスチン、ニムスチン、テモゾロミド、アルトレタミン、アパジコン、ブロスタリシン、ベンダムスチン、カルムスチン、エストラムスチン、フォテムスチン、グルフォスファミド、マホスファミド、ベンダムスチン、及び、ミトラクトール; 白金配位アルキル化化合物、例えば、限定するものではないが、シスプラチン、カルボプラチン、エプタプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、及び、サトラプラチン;
・ 代謝拮抗剤、例えば、限定するものではないが、メトトレキサート、6−メルカプトプリンリボシド、メルカプトプリン、5−フルオロウラシル単独又はロイコボリンと組み合わされた5−フルオロウラシル、テガフール、ドキシフルリジン、カルモフール、シタラビン、シタラビンオクホスファート、エノシタビン、ゲムシタビン、フルダラビン(fludarabin)、5−アザシチジン、カペシタビン、クラドリビン、クロファラビン、デシタビン(decitabine)、エフロルニチン、エチニルシチジン、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、メルファラン、ネララビン、ノラトレキセド、オクホスフィト(ocfosfite)、ジナトリウムプレメトレキセド(disodium premetrexed)、ペントスタチン、ペリトレキソール(pelitrexol)、ラルチトレキセド、トリアピン、トリメトレキサート、ビダラビン、ビンクリスチン、及び、ビノレルビン;
・ ホルモン療法剤、例えば、限定するものではないが、エキセメスタン、ルプロン(Lupron)、アナストロゾール、ドキセルカルシフェロール、ファドロゾール、ホルメスタン、11−β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1阻害薬、17−α−ヒドロキシラーゼ/17,20−リアーゼ阻害薬、例えば、酢酸アビラテロン、5−α−レダクターゼ阻害薬、例えば、フィナステリド及びエプリステリド、抗エストロゲン、例えば、クエン酸タモキシフェン及びフルベストラント、トレルスター(Trelstar)、トレミフェン、ラロキシフェン、ラソフォキシフェン、レトロゾール、抗アンドロゲン、例えば、ビカルタミド、フルタミド、ミフェプリストン、ニルタミド、カソデックス、及び、抗プロゲステロン、及び、それらの組み合わせ;
・ 植物由来抗腫瘍物質は、例えば、有糸分裂阻害薬から選択されるもの、例えば、エポチロン、例えば、サゴピロン(sagopilone)、イキサベピロン及びエポチロンB、ビンブラスチン、ビンフルニン、ドセタキセル、及び、パクリタキセル;
・ 細胞毒性トポイソメラーゼ阻害薬、例えば、限定するものではないが、アクラルビシン、ドキソルビシン、アモナファイド、ベロテカン、カンプトテシン、10−ヒドロキシカンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、ジフロモテカン(diflomotecan)、イリノテカン、トポテカン、エドテカリン、エピムビシン(epimbicin)、エトポシド、エキサテカン、ジャイマテカン、ラルトテカン、ミトキサントロン、ピラムビシン(pirambicin)、ピキサントロン、ルビテカン(rubitecan)、ソブゾキサン、タフルポシド(tafluposide)、及び、それらの組み合わせ;
・ 免疫学的薬剤(immunologicals)、例えば、インターフェロン、例えば、インターフェロンα、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンβ、インターフェロンγ−1a及びインターフェロンγ−n1、及び、別免疫増強剤(immune enhancing agent)、例えば、L19−IL2及び別のIL2誘導体、フィルグラスチム、レンチナン、シゾフィラン、TheraCys、ウベニメクス、アルデスロイキン、アレムツズマブ、BAM−002、ダカルバジン、ダクリズマブ、デニロイキン、ゲマツズマブ、オゾガマイシン、イブリツモマブ、イミキモド、レノグラスチム、レンチナン、黒色腫ワクチン(Corixa)、モルグラモスチム、サルグラモスチム、タソネルミン、テクロイキン(tecleukin)、チマラシン(thymalasin)、トシツモマブ、ビムリジン(Vimlizin)、エプラツズマブ、ミツモマブ、オレゴボマブ、ペムツモマブ(pemtumomab)、及び、プロベンジ(Provenge); メリアル(Merial)黒色腫ワクチン;
・ 生物反応修飾物質〔これは、生体の防御機構又は生物学的応答(例えば、組織細胞の生存、増殖又は分化)を調節して、それらに抗腫瘍活性を持たせる物質である〕、例えば、クレスチン、レンチナン、シゾフィラン、ピシバニール、ProMune、及び、ウベニメクス;
・ 抗血管形成化合物、例えば、限定するものではないが、アシトレチン、アフリバーセプト、アンギオスタチン、アプリジン、アセンタール(asentar)、アキシチニブ、レセンチン(recentin)、ベバシズマブ、ブリバニブアラニナート(brivanib alaninat)、シレンジタイド、コンブレタスタチン、DAST、エンドスタチン、フェンレチニド、ハロフジノン、パゾパニブ、ラニビズマブ、レビマスタット、レモバブ、レブリミド、ソラフェニブ、バタラニブ、スクアラミン、スニチニブ、テラチニブ(telatinib)、サリドマイド、ウクライン、及び、ビタキシン(vitaxin);
・ 抗体、例えば、限定するものではないが、トラスツズマブ、セツキシマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、チシリムマブ、イピリムマブ(ipilimumab)、ルミリキシマブ、カツマキソマブ、アタシセプト、オレゴボマブ、及び、アレムツズマブ;
・ VEGF阻害薬、例えば、ソラフェニブ、DAST、ベバシズマブ、スニチニブ、レセンチン(recentin)、アキシチニブ、アフリバーセプト、テラチニブ(telatinib)、ブリバニブアラニナート、バタラニブ、パゾパニブ、及び、ラニビズマブ; パラディア(Palladia);
・ EGFR(HER1)阻害薬、例えば、セツキシマブ、パニツムマブ、ベクティビックス、ゲフィチニブ、エルロチニブ、及び、ザクティマ(Zactima);
・ HER2阻害薬、例えば、ラパチニブ、トラスツズマブ、及び、ペルツズマブ(pertuzumab);
・ mTOR 阻害薬、例えば、テムシロリムス、シロリムス/ラパマイシン、及び、エベロリムス;
・ c−Met 阻害薬;
・ PI3K及びAKT阻害薬;
・ CDK阻害薬、例えば、ロスコビチン、及び、フラボピリドール;
・ スピンドルアセンブリーチェックポイント阻害薬及び標的化(targeted)抗有糸分裂剤、例えば、PLK阻害薬、オーロラ(Aurora)阻害薬(例えば、ヘスペラジン(Hesperadin))、チェックポイントキナーゼ阻害薬、及び、KSP阻害薬;
・ HDAC阻害薬、例えば、パノビノスタット、ボリノスタット、MS275、ベリノスタット、及び、LBH589;
・ HSP90及びHSP70 阻害薬;
・ プロテアソーム阻害薬、例えば、ボルテゾミブ及びカーフィルゾミブ(carfilzomib);
・ セリン/トレオニンキナーゼ阻害薬、例えば、MEK阻害薬(例えば、RDEA119)、及び、Raf阻害薬、例えば、ソラフェニブ;
・ ファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬、例えば、チピファルニブ(tipifarnib);
・ チロシンキナーゼ阻害薬、例えば、ダサチニブ、ニロチニブ、DAST、ボスチニブ、ソラフェニブ、ベバシズマブ、スニチニブ、AZD2171、アキシチニブ、アフリバーセプト、テラチニブ(telatinib)、メシル酸イマチニブ、ブリバニブアラニナート、パゾパニブ、ラニビズマブ、バタラニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、ベクティビックス、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、トラスツズマブ、ペルツズマブ(pertuzumab)、及び、c−Kit阻害薬; パラディア(Palladia)、マシチニブ(masitinib);
・ ビタミンD受容体アゴニスト;
・ Bcl−2タンパク質阻害薬、例えば、オバトクラックス、オブリメルセンナトリウム、及び、ゴシポール;
・ 分化20受容体アンタゴニストのクラスター、例えば、リツキシマブ;
・ リボヌクレオチドレダクターゼ阻害薬、例えば、ゲムシタビン;
・ 腫瘍壊死アポトーシス誘導性リガンド受容体1アゴニスト、例えば、マパツムマブ;
・ 5−ヒドロキシトリプタミン受容体アンタゴニスト、例えば、rEV598、キサリプローデ(xaliprode)、パロノセトロン塩酸塩、グラニセトロン、ジンドール(Zindol)、及び、AB−1001;
・ インテグリン阻害薬、例えば、α5−β1インテグリン阻害薬、例えば、E7820、JSM6425、ボロシキシマブ、及び、エンドスタチン;
・ アンドロゲン受容体アンタゴニスト、例えば、ナンドロロンデカノエート、フルオキシメステロン、アンドロイド(Android)、プロストエイド、アンドロムスチン(andromustine)、ビカルタミド、フルタミド、アポ−シプロテロン、アポ−フルタミド、クロルマジノン酢酸エステル、アンドロクール(Androcur)、タビ(Tabi)、酢酸シプロテロン、及び、ニルタミド;
・ アロマターゼ阻害薬、例えば、アナストロゾール、レトロゾール、テストラクトン、エキセメスタン、アミノ−グルテチミド、及び、ホルメスタン;
・ マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害薬;
・ 別の抗癌剤、例えば、アリトレチノイン、アンプリゲン(ampligen)、アトラセンタン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、ボセンタン、カルシトリオール、エクシスリンド、フォテムスチン、イバンドロン酸、ミルテホシン、ミトキサントロン、I−アスパラギナーゼ、プロカルバジン、ダカルバジン、ヒドロキシカルバミド、ペグアスパラガーゼ、ペントスタチン、タザロテン(tazaroten)、ベルケード、硝酸ガリウム、カンホスファミド、ダリナパルシン(darinaparsin)、及び、トレチノイン。
【0369】
本発明の化合物は、さらにまた、癌の治療において、放射線治療及び/又は外科的介入と組み合わせて用いることもできる。
【0370】
一般に、本発明の化合物又は組成物と組み合わせて細胞毒性剤及び/又は細胞増殖抑制剤を使用することは、以下の役立つ:
(1) いずれかの薬剤単独の投与と比較して、腫瘍の増殖を低減させることにおいて、より良好な効力をもたらすか、又は、腫瘍を排除さえする;
(2) 投与される化学療法剤のより少ない量の投与をもたらす;
(3) 単剤化学療法及び特定の別の併用療法で観察されるものと比較して、有害な薬理学的合併症がより少なく、患者が良好な耐容性を示す化学療法的治療提供する;
(4) 哺乳動物(特に、ヒト)における、より広範囲な様々な癌のタイプの治療を提供する;
(5) 治療される患者の間における応答率を高める;
(6) 標準的な化学療法的治療と比較して、治療される患者の間における生存期間を長くする;
(7) 腫瘍が進行するための時間を長くする;及び/又は、
(8) 別の癌剤の組み合わせが拮抗効果を生じる既知の例と比較して、単独で使用された剤のものと少なくとも同様に良好な効力及び耐容性をもたらす。
【0371】
さらに、式(I)で表される化合物は、それ自体で又は組成物中に含ませて、当該技術分野でよく知られている、研究及び診断において、又は、分析的な対照標準などとして、利用することができる。
【0372】
本発明による化合物は、全身的に及び/又は局所的に、作用し得る。この目的のために、それらは、適切な方法で、例えば、経口経路、非経口経路、経肺経路、経鼻経路、舌下経路、経舌経路、口腔経路、経直腸経路、皮膚経路、経皮経路、経結膜経路若しくは経耳経路などによって、又は、インプラント若しくはステントとして、投与することができる。
【0373】
これらの投与経路に関して、本発明による化合物は、適切な適用形態で投与することが可能である。
【0374】
経口投与に関して適しているものは、従来技術において記載されているように作用し且つ本発明による化合物を迅速に及び/又は修飾された形態で送達し、本発明による化合物を結晶質及び/又は非晶質及び/又は溶解された形態で含んでいる投与形態、例えば、錠剤(被覆錠剤又は非被覆錠剤、例えば、腸溶コーティングが施されている錠剤、又は、溶解が遅延されるか若しくは不溶性であって本発明による化合物の放出を制御するコーティングが施されている錠剤)、口腔内で迅速に分解する錠剤、又は、フィルム/ウエハー剤、フィルム/凍結乾燥物(lyophilizate)剤、カプセル剤(例えば、硬ゼラチンカプセル剤又は軟ゼラチンカプセル剤)、糖衣錠、顆粒剤、ペレット剤、粉末剤、エマルション剤、懸濁液剤、エーロゾル剤又は溶液剤などである。
【0375】
非経口投与は、吸収段階を避けて(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内、又は、腰椎内(intralumbally))実施し得るか、又は、吸収段階を含めて(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮、又は、腹腔内)実施し得る。非経口投与に適した投与形態は、とりわけ、溶液、懸濁液、エマルション、凍結乾燥物(lyophilizate)又は無菌粉末の形態における注射及び注入のための調製物である。
【0376】
その他の投与経路に適している例は、吸入のための医薬形態(とりわけ、粉末吸入器、噴霧器)、点鼻薬/溶液剤/スプレー剤;舌に、舌下に又は口腔内に投与される錠剤、フィルム/ウエハー剤又はカプセル剤、坐剤、眼又は耳のための調製物、膣カプセル剤、水性懸濁液剤(ローション、振盪(shaking)混合物)、親油性懸濁液剤、軟膏剤、クリーム剤、経皮治療システム(例えば、膏薬)、乳液剤、ペースト剤、泡剤、散布剤(dusting powder)、インプラント又はステントである。
【0377】
本発明による化合物は、記載されている投与形態に変換することができる。これは、自体公知の方法で、不活性で無毒性の製薬上適切な補助剤と混合させることによって実施し得る。これらの補助剤としては、とりわけ、以下のものを挙げることができる:担体(例えば、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール)、溶媒(例えば、液状ポリエチレングリコール)、乳化剤及び分散剤又は湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレエート)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成ポリマー及び天然ポリマー(例えば、アルブミン)、安定化剤(例えば、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸)、着色剤(例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄)、並びに、香味−及び/又は臭気−マスキング剤。
【0378】
本発明は、さらに、本発明による少なくとも1種類の化合物を、通常、1種類以上の不活性で無毒性の製薬上適切な補助剤と一緒に含んでいる医薬、及び、上記の目的のためのそれらの使用も提供する。
【0379】
本発明の化合物を医薬としてヒト又は動物に投与する場合、それらは、それ自体で投与し得るか、又は、医薬組成物として、例えば、0.1%〜99.5%(さらに好ましくは、0.5%〜90%)の活性成分を1種類以上の不活性で無毒性の製薬上適切な補助剤と組み合わせて含んでいる医薬組成物として、投与し得る。
【0380】
選択された投与経路にかかわらず、一般式(I)で表される本発明の化合物及び/又は本発明の医薬組成物は、当業者には知られている慣習的な方法によって、製薬上許容される剤形へと製剤される。
【0381】
本発明の医薬組成物における活性成分の実際の投与量レベル及び投与の時間経過は、特定の患者に対して毒性を示すことなく所望の治療的応答を達成するために有効である活性成分の量が得られるように、変えることができる。
【0382】
材料及び方法
以下の試験及び実施例における百分率のデータは、特に別途示されていない限り、重量百分率であり; 部は重量部である。液体/液体溶液の、溶媒比、希釈率及び濃度のデータは、いずれの場合にも、体積基準である。
【0383】
実施例は、選択された生物学的アッセイにおいて1回以上試験した。2回以上試験した場合、データは、平均値として、又は、中央値として、報告されており、ここで、
・ 平均値(これは、算術平均値とも称される)は、得られた値の和を試験の回数で除した値を表す;及び、
・ 中央値は、昇順又は降順で並べた場合の値の群の真ん中の数を表す。データセットにおける値の数が奇数である場合、中央値は真ん中の値である。データセットにおける値の数が偶数である場合、中央値は2つの真ん中の値の算術平均である。
【0384】
実施例は1回以上合成した。2回以上合成した場合、生物学的アッセイから得られたデータは、1以上の合成バッチの試験から得られたデータセットを用いて算出された平均値又は中央値を表す。
【0385】
該化合物のインビトロにおける薬理学的特性は、以下のアッセイ及び方法に従って決定することができる。
【0386】
注目すべきことに、以下に記載されているCDK9アッセイにおいて、解像力は酵素濃度によって制限され、CDK9高ATPアッセイにおいては、IC50に関する下限は、約1−2nMであり、CDK低ATPアッセイにおいては、約2−4nMである。この範囲内にあるIC50を示す化合物の場合、CDK9に対する真のアフィニティーは、従って、CDK2と比較したCDK9に対する選択性は、一層高くなり得る。即ち、これらの化合物に関して、下記表2のカラム4及びカラム7で計算されている選択性因子(selectivity factor)は、最小値であり、それらは、さらに大きくなり得るであろう。
【0387】
1a. CDK9/CycT1キナーゼアッセイ
本発明化合物のCDK9/CycT1阻害活性を、以下の段落に記載されているようなCDK9/CycT1 TR−FRETアッセイを用いて定量した。
【0388】
昆虫細胞において発現させ、Ni−NTAアフィニティークロマトグラフィーによって精製した、組み換え全長His−タグ付加(tagged)ヒトCDK9及びCycT1は、Invitrogen(カタログ番号 PV4131)から購入した。キナーゼ反応のための基質として、ビオチン化ペプチド「ビオチン−Ttds−YISPLKSPYKISEG」(アミド形態にあるC−末端)を用いた。これは、例えば、JERINI Peptide Technologies社(Berlin、独国)から購入することができる。
【0389】
アッセイのために、DMSO中の被験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色低体積384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio−One、Frickenhausen、独国)の中にピペットで量って入れ、水性アッセイバッファー[50mM トリス/HCl pH 8.0、10mM MgCl、1.0mM ジチオトレイトール、0.1mM オルトバナジン酸ナトリウム、0.01%(v/v)Nonidet−P40(Sigma)]の中のCDK9/CycT1の溶液2μLを添加し、そして、キナーゼ反応の開始に先立って、その混合物を22℃で15分間インキュベートして被験化合物を酵素に前結合させた。次いで、アッセイバッファー中のアデノシン三リン酸(ATP、16.7μM → 5μLのアッセイ体積中の最終濃度10μM)及び基質(1.67μM → 5μLのアッセイ体積中の最終濃度1μM)の溶液3μLを添加することによって該キナーゼ反応を開始させ、得られた混合物を22℃で反応時間25分間インキュベートした。CDK9/CycT1の濃度を、酵素ロットの活性に応じて調節して、該アッセイが線形範囲内に入るのに適合するように選択した。典型的濃度は、1μg/mLの範囲であった。水性EDTA溶液(100mM EDTA、100mM HEPES(pH7.5)中の0.2%(w/v)ウシ血清アルブミン)の中のTR−FRET検出試薬(0.2μM ストレプトアビジン−XL665[Cisbio Bioassays、Codolet、仏国]及びBD Pharmingen製の1nM 抗RB(pSer807/pSer811)抗体[# 558389]及び1.2nM LANCE EU−W1024標識化抗マウスIgG抗体[Perkin−Elmer、生産番号AD0077])の溶液5μLを添加することによって、該反応を停止させた。
【0390】
得られた混合物を22℃で1時間インキュベートして、リン酸化ビオチン化ペプチドと検出試薬の複合体を形成させた。次いで、Eu−キレートからストレプトアビジン−XLへの共鳴エネルギー移動を測定することによって、リン酸化基質の量を評価した。従って、350nmでの励起後における620nm及び665nmでの蛍光発光を、HTRFリーダー〔例えば、Rubystar(BMG Labtechnologies、Offenburg、独国)、又は、Viewlux(Perkin−Elmer)〕で測定した。665nmでの発光と622nmでの発光の比を、リン酸化基質の量についての尺度とした。データを正規化した(阻害薬無しにおける酵素反応=0%阻害、他の全てのアッセイ成分は有るが酵素無し=100%阻害)。通常、被験化合物は、同じマイクロタイタープレート上で、20μM〜0.1nMの範囲内にある11種類の異なった濃度(20μM、5.9μM、1.7μM、0.51μM、0.15μM、44nM、13nM、3.8nM、1.1nM、0.33nM及び0.1nM; 1:3.4の連続希釈によって、DMSO中で100倍濃縮溶液のレベルにてアッセイする前に別々に調製された希釈系列)で、各濃度について二反復値で試験し、社内のソフトウェアを用いて、4パラメーターフィットによってIC50値を算出した。
【0391】
1b. CDK9/CycT1高ATPキナーゼアッセイ
酵素及び被験化合物をプレインキュベートした後の高ATP濃度における本発明化合物のCDK9/CycT1阻害活性を、以下の段落に記載されているようなCDK9/CycT1 TR−FRETアッセイを用いて定量した。
【0392】
昆虫細胞において発現させ、Ni−NTAアフィニティークロマトグラフィーによって精製した、組み換え全長His−タグ付加(tagged)ヒトCDK9及びCycT1は、Invitrogen(カタログ番号 PV4131)から購入した。キナーゼ反応のための基質として、ビオチン化ペプチド「ビオチン−Ttds−YISPLKSPYKISEG」(アミド形態にあるC−末端)を用いた。これは、例えば、JERINI peptide technologies社(Berlin、独国)から購入することができる。
【0393】
アッセイのために、DMSO中の被験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色低体積384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio−One、Frickenhausen、独国)の中にピペットで量って入れ、水性アッセイバッファー[50mM トリス/HCl pH 8.0、10mM MgCl、1.0mM ジチオトレイトール、0.1mM オルトバナジン酸ナトリウム、0.01%(v/v)Nonidet−P40(Sigma)]の中のCDK9/CycT1の溶液2μLを添加し、そして、キナーゼ反応の開始に先立って、その混合物を22℃で15分間インキュベートして被験化合物を酵素に前結合させた。次いで、アッセイバッファー中のアデノシン三リン酸(ATP、3.3mM → 5μLのアッセイ体積中の最終濃度2mM)及び基質(1.67μM → 5μLのアッセイ体積中の最終濃度1μM)の溶液3μLを添加することによって該キナーゼ反応を開始させ、得られた混合物を22℃で反応時間25分間インキュベートした。CDK9/CycT1の濃度を、酵素ロットの活性に応じて調節して、該アッセイが線形範囲内に入るのに適合するように選択した。典型的濃度は、0.5μg/mLの範囲であった。水性EDTA溶液(100mM EDTA、100mM HEPES(pH7.5)中の0.2%(w/v)ウシ血清アルブミン)の中のTR−FRET検出試薬(0.2μM ストレプトアビジン−XL665[Cisbio Bioassays、Codolet、仏国]及びBD Pharmingen製の1nM 抗RB(pSer807/pSer811)抗体[# 558389]及び1.2nM LANCE EU−W1024標識化抗マウスIgG抗体[Perkin−Elmer、生産番号AD0077])の溶液5μLを添加することによって、該反応を停止させた。
【0394】
得られた混合物を22℃で1時間インキュベートして、リン酸化ビオチン化ペプチドと検出試薬の複合体を形成させた。次いで、Eu−キレートからストレプトアビジン−XLへの共鳴エネルギー移動を測定することによって、リン酸化基質の量を評価した。従って、350nmでの励起後における620nm及び665nmでの蛍光発光を、HTRFリーダー〔例えば、Rubystar(BMG Labtechnologies、Offenburg、独国)、又は、Viewlux(Perkin−Elmer)〕で測定した。665nmでの発光と622nmでの発光の比を、リン酸化基質の量についての尺度とした。データを正規化した(阻害薬無しにおける酵素反応=0%阻害、他の全てのアッセイ成分は有るが酵素無し=100%阻害)。通常、被験化合物は、同じマイクロタイタープレート上で、20μM〜0.1nMの範囲内にある11種類の異なった濃度(20μM、5.9μM、1.7μM、0.51μM、0.15μM、44nM、13nM、3.8nM、1.1nM、0.33nM及び0.1nM; 1:3.4の連続希釈によって、DMSO中で100倍濃縮溶液のレベルにてアッセイする前に別々に調製された希釈系列)で、各濃度について二反復値で試験し、社内のソフトウェアを用いて、4パラメーターフィットによってIC50値を算出した。
【0395】
2a. CDK2/CycEキナーゼアッセイ
本発明の化合物のCDK2/CycE阻害活性は、以下の段落に記載されているようなCDK2/CycE TR−FRETアッセイを用いて定量した。
【0396】
昆虫細胞(Sf9)において発現させ、グルタチオン−セファロースアフィニティークロマトグラフィーによって精製した、GSTとヒトCDK2の組み換え融合タンパク質及びGSTとヒトCycEの組み換え融合タンパク質は、ProQinase GmbH(Freiburg、独国)から購入した。キナーゼ反応のための基質として、ビオチン化ペプチド「ビオチン−Ttds−YISPLKSPYKISEG」(アミド形態にあるC−末端)を用いた。これは、例えば、JERINI Peptide Technologies社(Berlin、独国)から購入することができる。
【0397】
アッセイのために、DMSO中の被験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色低体積384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio−One、Frickenhausen、独国)の中にピペットで量って入れ、水性アッセイバッファー[50mM トリス/HCl pH 8.0、10mM MgCl、1.0mM ジチオトレイトール、0.1mM オルトバナジン酸ナトリウム、0.01%(v/v)Nonidet−P40(Sigma)]中のCDK2/CycEの溶液2μLを添加し、そして、キナーゼ反応の開始に先立って、その混合物を22℃で15分間インキュベートして被験化合物を酵素に前結合させた。次いで、アッセイバッファー中のアデノシン三リン酸(ATP、16.7μM → 5μLのアッセイ体積中の最終濃度10μM)及び基質(1.25μM → 5μLのアッセイ体積中の最終濃度0.75μM)の溶液3μLを添加することによって該キナーゼ反応を開始させ、得られた混合物を22℃で反応時間25分間インキュベートした。CDK2/CycEの濃度を、酵素ロットの活性に応じて調節して、該アッセイが線形範囲内に入るのに適合するように選択した。典型的濃度は、130ng/mLの範囲であった。水性EDTA溶液(100mM EDTA、100mM HEPES(pH7.5)中の0.2%(w/v)ウシ血清アルブミン)の中のTR−FRET検出試薬(0.2μM ストレプトアビジン−XL665[Cisbio Bioassays、Codolet、仏国]及びBD Pharmingen製の1nM 抗RB(pSer807/pSer811)抗体[# 558389]及び1.2nM LANCE EU−W1024標識化抗マウスIgG抗体[Perkin−Elmer、生産番号AD0077])の溶液5μLを添加することによって、該反応を停止させた。
【0398】
得られた混合物を22℃で1時間インキュベートして、リン酸化ビオチン化ペプチドと検出試薬の複合体を形成させた。次いで、Eu−キレートからストレプトアビジン−XLへの共鳴エネルギー移動を測定することによって、リン酸化基質の量を評価した。従って、350nmでの励起後における620nm及び665nmでの蛍光発光を、TR−FRETリーダー〔例えば、Rubystar(BMG Labtechnologies、Offenburg、独国)、又は、Viewlux(Perkin−Elmer)〕で測定した。665nmでの発光と622nmでの発光の比を、リン酸化基質の量についての尺度とした。データを正規化した(阻害薬無しにおける酵素反応=0%阻害、他の全てのアッセイ成分は有るが酵素無し=100%阻害)。通常、被験化合物は、同じマイクロタイタープレート上で、20μM〜0.1nMの範囲内にある11種類の異なった濃度(20μM、5.9μM、1.7μM、0.51μM、0.15μM、44nM、13nM、3.8nM、1.1nM、0.33nM及び0.1nM; 1:3.4の連続希釈によって、DMSO中で100倍濃縮溶液のレベルにてアッセイする前に別々に調製された希釈系列)で、各濃度について二反復値で試験し、社内のソフトウェアを用いて、4パラメーターフィットによってIC50値を算出した。
【0399】
2b. CDK2/CycE高ATPキナーゼアッセイ
2mMのアデノシン三リン酸(ATP)における本発明の化合物のCDK2/CycE阻害活性は、以下の段落に記載されているようなCDK2/CycE TR−FRET(TR−FRET=時間分解蛍光共鳴エネルギー転移(Time Resolved Fluorescence Resonance Energy Transfer))アッセイを用いて定量した。
【0400】
昆虫細胞(Sf9)において発現させ、グルタチオン−セファロースアフィニティークロマトグラフィーによって精製した、GSTとヒトCDK2の組み換え融合タンパク質及びGSTとヒトCycEの組み換え融合タンパク質は、ProQinase GmbH(Freiburg、独国)から購入した。キナーゼ反応のための基質として、ビオチン化ペプチド「ビオチン−Ttds−YISPLKSPYKISEG」(アミド形態にあるC−末端)を用いた。これは、例えば、JERINI peptide technologies社(Berlin、独国)から購入することができる。
【0401】
アッセイのために、DMSO中の被験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色低体積384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio−One、Frickenhausen、独国)の中にピペットで量って入れ、水性アッセイバッファー[50mM トリス/HCl pH 8.0、10mM MgCl、1.0mM ジチオトレイトール、0.1mM オルトバナジン酸ナトリウム、0.01%(v/v)Nonidet−P40(Sigma)]中のCDK2/CycEの溶液2μLを添加し、そして、キナーゼ反応の開始に先立って、その混合物を22℃で15分間インキュベートして被験化合物を酵素に前結合させた。次いで、アッセイバッファー中のATP(3.33mM → 5μLのアッセイ体積中の最終濃度2mM)及び基質(1.25μM → 5μLのアッセイ体積中の最終濃度0.75μM)の溶液3μLを添加することによって該キナーゼ反応を開始させ、得られた混合物を22℃で反応時間25分間インキュベートした。CDK2/CycEの濃度を、酵素ロットの活性に応じて調節して、該アッセイが線形範囲内に入るのに適合するように選択した。典型的濃度は、15ng/mLの範囲であった。水性EDTA溶液(100mM EDTA、100mM HEPES(pH7.5)中の0.2%(w/v)ウシ血清アルブミン)の中のTR−FRET検出試薬(0.2μM ストレプトアビジン−XL665[Cisbio Bioassays、Codolet、仏国]及びBD Pharmingen製の1nM 抗RB(pSer807/pSer811)抗体[# 558389]及び1.2nM LANCE EU−W1024標識化抗マウスIgG抗体[Perkin−Elmer、生産番号AD0077;代替品として、Cisbio Bioassays製のテルビウム−クリプタート標識化坑マウスIgG抗体を使用することが可能である])の溶液5μLを添加することによって、該反応を停止させた。
【0402】
得られた混合物を22℃で1時間インキュベートして、リン酸化ビオチン化ペプチドと検出試薬の複合体を形成させた。次いで、Eu−キレートからストレプトアビジン−XLへの共鳴エネルギー移動を測定することによって、リン酸化基質の量を評価した。従って、350nmでの励起後における620nm及び665nmでの蛍光発光を、TR−FRETリーダー〔例えば、Rubystar(BMG Labtechnologies、Offenburg、独国)、又は、Viewlux(Perkin−Elmer)〕で測定した。665nmでの発光と622nmでの発光の比を、リン酸化基質の量についての尺度とした。データを正規化した(阻害薬無しにおける酵素反応=0%阻害、他の全てのアッセイ成分は有るが酵素無し=100%阻害)。通常、被験化合物は、同じマイクロタイタープレート上で、20μM〜0.1nMの範囲内にある11種類の異なった濃度(20μM、5.9μM、1.7μM、0.51μM、0.15μM、44nM、13nM、3.8nM、1.1nM、0.33nM及び0.1nM; 1:3.4の連続希釈によって、DMSO中で100倍濃縮溶液のレベルにてアッセイする前に別々に調製された希釈系列)で、各濃度について二反復値で試験し、社内のソフトウェアを用いて、4パラメーターフィットによってIC50値を算出した。
【0403】
3. 増殖アッセイ
培養された腫瘍細胞(HeLa、ヒト子宮頚部腫瘍細胞、ATCC CCL−2; NCI−H460、ヒト非小細胞肺癌細胞、ATCC HTB−177; A2780、ヒト卵巣癌細胞、ECACC # 93112519;DU145、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌細胞、ATCC HTB−81; HeLa−MaTu−ADR、多剤耐性ヒト子宮頚癌細胞、EPO−GmbH、Berlin; Caco−2 ヒト大腸癌細胞、ATCC HTB−37; B16F10 マウス黒色腫細胞、ATCC CRL−6475)を、96−ウェルマルチタイタープレート中の10%ウシ胎児血清を補足したそれらのそれぞれの増殖培地200μLに、5000細胞/ウェル(DU145、HeLa−MaTu−ADR)、3000細胞/ウェル(NCI−H460、HeLa)、2500細胞/ウェル(A2780)、1500細胞/ウェル(Caco−2)又は1000細胞/ウェル(B16F10)の密度で播種した。24時間経過した後、1つのプレート(ゼロ点プレート)の細胞をクリスタル・バイオレット(以下参照)で染色し、その他のプレートの培地を新鮮な培養培地(200μL)で置き換え、それに、被験物質を様々な濃度(0μM、及び、0.001−10μMの範囲)で添加した。該細胞を被験物質の存在下で4日間インキュベートした。細胞をクリスタル・バイオレットで染色することによって、細胞増殖を測定した:20μL/測定点の11%グルタル・アルデヒド溶液を室温で15分間添加することによって、細胞を固定した。固定した細胞を水による3回の洗浄サイクルに付した後、プレートを室温で乾燥させた。100μL/測定点の0.1%クリスタル・バイオレット溶液(pH3.0)を添加することによって、細胞を染色した。染色した細胞を水による3回の洗浄サイクルに付した後、プレートを室温で乾燥させた。100μL/測定点の10%酢酸溶液を添加することによって、染料を溶解させた。595nmの波長で測光することによって吸光度を測定した。ゼロ点プレートの吸光度値(=0%)及び無処理(0μM)細胞の吸光度(=100%)に対して測定値を正規化することによって、細胞数の変化(%)を算出した。4パラメーターフィットを用いて、IC50値(最大効果の50%における阻害濃度)を決定した。
【0404】
96−ウェルマルチタイタープレート中の10%ウシ胎児血清を補足した100μLの増殖培地に、非接着性MOLM−13ヒト急性骨髄性白血病細胞(DSMZ ACC 554)を5000細胞/ウェルの密度で播種した。24時間経過した後、1つのプレート(ゼロ点プレート)の細胞の生存を、Cell Titre−Glo Luminescent Cell Viability Assay(Promega)を用いて測定し、その他のプレートのウェルには、50μLの被験化合物を含んでいる培地を添加した(最終濃度 0.001−10μMの範囲、及び、DMSO対照)。Cell Titre−Glo Luminescent Cell Viability Assay(Promega)に72時間晒したあとで、細胞の生存について評価した。ビヒクル(DMSO)で処理された細胞(=100%)及び化合物に晒す直前に得られた測定値(=0%)に対して正規化された測定データに対して4パラメーターフィットを用いて、IC50値(最大効果の50%における阻害濃度)を決定した。
【0405】
4. 平衡振盪フラスコ溶解性アッセイ
(4a) 水性薬物溶解性(DMSO中100モル)の高スループット測定
水性薬物溶解性を測定するための高スループットスクリーニング法は、下記に基づいている:
Thomas Onofrey and Greg Kazan, Performance and correlation of a 96−well high throughput screening method to determine aqueous drug solubility,
http://www.millipore.com/publications.nsf/a73664f9f981af8c852569b9005b4eee/e565516fb76e743585256da30052db77/$FILE/AN1731EN00.pdf。
【0406】
該アッセイは、96-ウェルプレートフォーマットで実施した。各ウェルに、個々の化合物を入れた。
【0407】
全てのピペット操作段階は、ロボットプラットフォームを用いて実施した。
【0408】
DMSO中の薬物の10モル溶液100μLを、真空遠心分離で濃縮し、10μLのDMSOに溶解させた。990μLのリン酸緩衝液(pH6.5)を添加した。DMSOの含有量は、1%になる。そのマルチタイタープレートを振盪機の上に置き、室温で24時間混合させた。その懸濁液の150μLを濾過プレートに移した。真空多岐管を用いて濾過した後、その濾液を、1:400及び1:8000に稀釈した。DMSO中の薬物の10mM溶液20μLを含んでいる2番目のマイクロタイタープレートを較正に使用した。DMSO/水(1:1)の中で稀釈することによって2種類の濃度(0.005μM、及び、0.0025μM)を調製し、較正に使用した。濾液プレート及び較正プレートを、HPLC−MS/MSによって定量化した。
【0409】
薬品
0.1mリン酸緩衝液(pH6.5)の調製:
61.86gのNaCl及び39.54mgのKHPOを水に溶解させ、1Lとした。その混合物を水で1:10に稀釈し、NaOHによってpHを6.5に調節した。
【0410】
材料
Millipore MultiScreenHTS−HV Plate 0.45μm。
【0411】
クロマトグラフィー条件は以下のとおりであった
HPLCカラム: Ascentis Express C18 2.7μm
4.6×30mm
注入体積: 1μL
流量: 1.5mL/分
移動相: 酸性勾配:
A: 水/0.05%HCOOH
B: アセトニトリル/0.05%HCOOH
0分 → 95%A 5%B
0.75分 → 5%A 95%B
2.75分 → 5%A 95%B
2.76分 → 95%A 5%B
3分 → 95%A 5%B。
【0412】
サンプル注入及び較正注入の面積は、質量分析ソフトウェア(「AB SCIEX:Discovery Quant 2.1.3.」及び「Analyst 1.6.1」)を用いて測定した。溶解度値(mg/L)の計算は、社内で開発したExcelマクロによって実施した。
【0413】
(4b) 粉末からの水中における熱力学的溶解性
水中における化合物の熱力学的溶解性を、平衡振盪フラスコ法(例えば、以下のものを参照されたい: E.H. Kerns, L. Di: Drug−like Properties: Concepts, Structure Design and Methods, 276−286, Burlington, MA, Academic Press, 2008)で測定した。薬物の飽和溶液を調製し、その溶液を24時間混合して、平衡に達することを確実にした。その溶液を遠心分離に付して、不溶性画分を除去し、溶解している当該化合物の濃度を、標準検量曲線を用いて決定した。サンプルを調製するために、2mgの固体化合物を計量して4mL容ガラス製バイアルの中に入れた。1mLのリン酸緩衝液(pH6.5)を添加した。その懸濁液を室温で24時間撹拌した。その後、その溶液を遠心分離に付した。標準校正用のサンプルを調製するために、2mgの固体サンプルを30mLのアセトニトリルに溶解させた。超音波処理に付した後、その溶液を水で希釈して50mLとした。サンプル及び標準を、UV−検出器を備えたHPLCによって定量した。各サンプルに対して、2種類の注入体積(5μL及び50μL)を3反復で作成した。3種類の注入体積(5μL、10μL及び20μL)を標準のために作成した。
【0414】
クロマトグラフィー条件
HPLCカラム: Xterra MS C18 2.5μm 4.6×30mm
注入体積: サンプル: 3×5μL、及び、3×50μL
標準: 5μL、10μL、20μL
流量: 1.5mL/分
移動相: 酸性勾配:
A: 水/0.01%TFA
B: アセトニトリル/0.01%TFA
0分 → 95%A 5%B
0−3分 → 35%A 65%B、直線勾配
3−5分 → 35%A 65%B、定組成
5−6分 → 95%A 5%B、定組成
UV検出器: 吸収極大付近の波長(200nmと400nmの間)。
【0415】
サンプル注入の面積及び標準注入の面積、並びに、溶解度値(mg/L)の計算は、HPLCソフトウェア(Waters Empower 2 FR)を用いて測定した。
【0416】
(4c) クエン酸緩衝液(pH4)中における熱力学的溶解性
熱力学的溶解性を、平衡振盪フラスコ法[文献: Edward H. Kerns and Li Di (2008) Solubility Methods in: Drug−like Properties: Concepts, Structure Design and Methods, p276−286. Burlington, MA:Academic Press]で測定した。薬物の飽和溶液を調製し、その溶液を24時間混合して、平衡に達することを確実にした。その溶液を遠心分離に付して、不溶性画分を除去し、溶液中の当該化合物の濃度を、標準検量曲線を用いて決定した。サンプルを調製するために、1.5mgの固体化合物を計量して4mL容ガラス製バイアルの中に入れた。1mLのクエン酸緩衝液(pH4)を添加した。その懸濁液を撹拌機の上に置き、室温で24時間混合させた。その後、その溶液を遠心分離に付した。標準校正用のサンプルを調製するために、0.6mgの固体サンプルを19mLのアセトニトリル/水(1:1)に溶解させた。超音波処理に付した後、その溶液にアセトニトリル/水を加えて20mLとした。サンプル及び標準を、UV−検出器を備えたHPLCによって定量した。各サンプルに対して、2種類の注入体積(5μL及び50μL)を3反復で作成した。3種類の注入体積(5μL、10μL及び20μL)を標準のために作成した。
【0417】
薬品
クエン酸緩衝液(pH4)(MERCK Art. 109435; 11,768gのクエン酸と4,480gの水酸化ナトリウムと1,604gの塩化水素で構成されている1Lの緩衝液)
クロマトグラフィー条件は以下のとおりであった
HPLCカラム: Xterra MS C18 2.5μm 4.6×30mm
注入体積: サンプル: 3×5μL、及び、3×50μL
標準: 5μL、10μL、20μL
流量: 1.5mL/分
移動相: 酸性勾配:
A: 水/0.01%TFA
B: アセトニトリル/0.01%TFA
0分 95%A 5%B
0−3分 35%A 65%B、直線勾配
3−5分 35%A 65%B、定組成
5−6分 95%A 5%B、定組成
UV検出器: 吸収極大付近の波長(200nmと400nmの間)。
【0418】
サンプル注入の面積及び標準注入の面積、並びに、溶解度値(mg/L)の計算は、HPLCソフトウェア(Waters Empower 2 FR)を用いて測定した。
【0419】
サンプル注入の面積及び標準注入の面積、並びに、溶解度値(mg/L)の計算は、HPLCソフトウェア(Waters Empower 2 FR)を用いて測定した。
【0420】
5. Caco−2透過アッセイ
24ウェルインサートプレート(孔径0.4μm)に、1つのウェル当たり4.5×10細胞の密度で、Caco−2細胞(購入元:DSMZ Braunschweig、独国)を播種し、10%ウシ胎児血清、1% GlutaMAX(100x、GIBCO)、100U/mL ペニシリン、100μg/mL ストレプトマイシン(GIBCO)及び1% 非必須アミノ酸(100×)を補足したDMEM培地の中で15日間増殖させた。細胞は、湿った5% CO雰囲気の中で、37℃に維持した。2〜3日毎に、培地を交換した。透過アッセイを実施する前に、該培養培地をFCS非含有hepes−カルボナートトランスポートバッファー(pH7.2)で置き換えた。単層の完全性を評価するために、経上皮電気抵抗(TEER)を測定した。被験化合物をDMSOに前溶解させ、トランスポートバッファー中の最終濃度2μMで頂端区画又は基底外側区画のいずれかに添加した。37℃で2時間インキュベートする前とインキュベートした後で、両方の区画からサンプルを採取した。メタノールを用いて沈澱させた後、LC/MS/MS分析によって、化合物含有量を分析した。頂端から基底外側(A→B)の方向と基底外側から頂端(B→A)の方向における透過性(Papp)を算出した。見かけの透過性は、下記式を用いて計算した:
app=(Vr/Po)(1/S)(P2/t)
ここで、Vrは、レシーバーチャンバー内の培地の体積であり、Poは、t=0におけるドナーチャンバー内の被験薬物の測定されたピーク面積又はピーク高さであり、Sは、該単層の表面積であり、P2は、2時間インキュベートした後のアクセプターチャンバー内の被験薬物の測定されたピーク面積であり、tは、インキュベーション時間である。基底外側(B)から頂端(A)への流出比は、「PappB−A」を「PappA−B」で除することによって算出した。さらに、該化合物の回収率を計算した。
【0421】
6. ラットの肝細胞におけるインビトロでの代謝安定性の研究
Han Wistarラットから肝細胞を、2ステップ灌流法により単離した。灌流後、ラットから肝臓を注意深く取り出し、肝臓被膜を開け、肝細胞を氷冷したWilliams培地E(「Sigma Aldrich Life Science, St Louis, MO」から購入)を含んでいるペトリ皿の中に穏やかに振り出した。得られた細胞懸濁液を滅菌ガーゼで濾過して50mLのファルコンチューブに入れ、50×gで3分間、室温で遠心分離した。その細胞ペレットを30mLのWMEに再懸濁させ、Percoll(登録商標)勾配で、100×gで2回遠心分離した。肝細胞をWilliams E培地(WME)で再度洗浄し、5%ウシ胎仔血清(FCS;「Invitrogen, Auckland, NZ」から購入)を含んでいる培地に再懸濁させた。細胞生存率をトリパンブルー排除試験により求めた。
【0422】
代謝安定性アッセイのために、肝細胞を5%FCS含有WMEの中に入れてガラス製バイアルに1.0×10生存細胞/mLの密度で分配した。被験化合物を加え、最終濃度1μMとした。インキュベーション中、肝細胞懸濁液を連続的に振盪し、2分、8分、16分、30分、45分及び90分にアリコートを採取し、これに、直ぐに、等体積の冷アセトニトリルを加えた。サンプルを−20℃で一晩凍結させ、次いで、3000rpmで15分間遠心分離した後、その上清を、LCMS/MS検出を備えたAgilent 1200 HPLCシステムを用いて分析した。
【0423】
被験化合物の半減期を濃度−時間プロットから求めた。そにお半減期から、固有クリアランスを計算した。追加のパラメータである肝臓血流、インビボ及びインビトロにおける肝細胞の量と一緒に、以下のスケーリングパラメータを用いて最大経口バイオアベイラビリティ(Fmax)を計算した:肝臓血流(ラット)−4.2L/h/kg;肝臓比重量−32g/kgラット体重;インビボにおける肝細胞−1.1×10細胞/g肝臓、インビトロにおける肝細胞−0.5×10/mL。
【0424】
7. ラットにおけるインビボ薬物動態学
インビボ薬物動態実験のために、良好な耐容性を示す量のPEG400のような可溶化剤又はラットの血漿を用いて溶液として製剤された被験化合物を、0.3〜1mg/kgの用量で、雄ウィスターラットに静脈内投与した。
【0425】
静脈内投与後の薬物動態に関して、被験化合物を静脈内ボーラスとして投与し、血液サンプルを、投与の2分後、8分後、15分後、30分後、45分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後及び24時間後に採取した。予期される半減期応じて、さらなるサンプルをより後の時点(例えば、48時間、72時間)において採取した。血液を、リチウム−ヘパリンチューブ(Monovetten(登録商標)、Sarstedt)の中に回収し、3000rpmで15分間遠心分離した。上清(血漿)からの100μLのアリコートを取り、400μLの氷冷アセトニトリルを添加して沈澱させ、−20℃で一晩凍結させた。その後、サンプルを解凍し、3000rpmで、4℃で20分間遠心分離した。上清のアリコートを、LCMS/MS検出を備えたAgilent 1200 HPLC−システムを用いて分析試験するために採取した。PKパラメータは、PK計算ソフトウェアを用いて、ノンコンパートメント解析によって計算した。
【0426】
静脈内投与後の濃度−時間プロフィールから得られるPKパラメータ: CLplasma:被験験化合物の全血漿クリアランス(L/kg/h); CLblood:被験化合物の全血液クリアランス; 血漿と血液の濃度比であるCp/Cbを含むCLplasma*Cp/Cb(L/kg/時); AUCnorm:投与された用量で除された、t=0hから無限(推定値)までの濃度−時間曲線下の面積(kg*h/L); t1/2:終末半減期(h)。
【0427】
8. 表面プラズモン共鳴 PTEFb
定義
用語「表面プラズモン共鳴」は、本明細書中で使用される場合、バイオセンサーマトリックス内の生物学的分子の可逆的会合のリアルタイムでの分析を、例えば、Biacore(登録商標)システム(GE Healthcare Biosciences, Uppsala, Sweden)を用いることによって、可能とする光学的な現象を意味する。Biacore(登録商標)は、表面プラズモン共鳴(SPR)の光学的特性を使用して緩衝液の屈折率における変化を検出し、ここで、その緩衝液の屈折率は、溶液中の分子が表面上に固定された標的と相互作用するときに変化する。要約すれば、タンパク質を既知濃度のデキストランマトリックスに共有結合させ、そして、そのタンパク質に対するリガンドをそのデキストランマトリックスを通して注入する。センサーチップ表面の反対側に向けられた近赤外光は反射され、さらに、金製フィルム内にエバネッセント波を誘発し、このエバネッセント波が、共鳴角度として知られている特定の角度の反射光に強度ディップを引き起こす。センサーチップ表面の屈折率が(例えば、結合しているタンパク質に化合物が結合することによって)変化する場合、共鳴角度に偏移が生じる。この角度偏移は、測定することができる。これらの変化は、センサーグラムのy軸に沿って時間に関して示され、これは、任意の生物学的反応の会合及び解離を表している。
【0428】
用語「K」は、本明細書中で使用される場合、特定の化合物/標的タンパク質複合体の平衡解離定数を意味することが意図されている。
【0429】
用語「koff」は、本明細書中で使用される場合、オフ速度(off−rate)、即ち、特定の化合物/標的タンパク質複合体の解離速度定数を意味することが意図されている。
【0430】
用語「標的滞留時間」は、本明細書中で使用される場合、特定の化合物/標的タンパク質複合体の解離速度定数の速度の逆数(1/koff)を意味することが意図されている。
【0431】
さらなる記述に関しては,下記を参照されたい:
Jonsson U et al al., 1993 Ann Biol Clin.;51(1):19−26
Johnsson B et al, Anal Biochem. 1991;198(2):268−77
Day Y et al, Protein Science, 2002;11, 1017−1025
Myskza DG, Anal Biochem., 2004;329, 316−323
Tummino and Copeland, Biochemistry, 2008;47(20):5481−5492。
【0432】
生物学的活性
本発明による化合物の生物学的活性(例えば、PETFbの阻害薬としての生物学的活性)は、下記SPRアッセイを使用して測定することができる。
【0433】
SPRアッセイにおいて所与の化合物が示す活性のレベルは、K値によって定義することが可能であり、そして、本発明の好ましい本発明は、1ミクロモル未満(さらに好ましくは、0.1ミクロモル未満)のK値を有する化合物である。
【0434】
さらに、所与の化合物がその標的において滞留している時間は、標的滞留時間(TRT)によって定義することが可能であり、そして、本発明の好ましい本発明は、10分を超える(さらに好ましくは、1時間を超える)TRT値を有する化合物である。
【0435】
本発明による化合物のヒトPTEFbに結合する能力は、表面プラズモン共鳴(SPR)を用いて測定することができる。K値及びkoff値は、Biacore(登録商標) T200装置(GE Healthcare, Uppsala, Sweden)を用いて測定することができる。
【0436】
SPR測定のために、組換えヒトPTEFb(CDK9/Cyclin T1 組換えヒト活性タンパク質キナーゼ: 購入元 ProQinase, Freiburg, Germany)を、標準的なアミンカップリング(Johnsson B et al, Anal Biochem. 1991 Nov 1;198(2):268−77)を用いて固定する。簡単に言えば、カルボキシメチル化デキストランバイオセンサーチップ(CM7, GE Healthcare)を、供給元の指示に従い、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(EDC)及びN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を用いて活性化させる。ヒトPTEFbを1xHBS−EP+(GE Healthcare)の中で稀釈して30μg/mLとし、当該活性化されたチップの表面に注入する。次いで、1M エタノールアミン−HCl(GE Healthcare)と1xHBS−EPの(1:1)溶液を注入して未反応基をブロックする。これによって、固定されたタンパク質の約4000反応単位(RU)が得られる。参照表面は、NHS−EDC及びエタノールアミン−HClで処理することによって生成させる。化合物を100%ジメチルスルホキシド(DMSO;Sigma−Aldrich, Germany)に溶解させて10mMの濃度とし、次いで、ランニングバッファー(1xHBS−EP+(pH7.4)[以下のものから生成させたもの:HBS−EP+Buffer 10x(GE Healthcare):0.1M HEPES、1.5M NaCl、30mM EDTA、及び、0.5%v/v Surfactant P20]、1%v/v DMSO)の中で稀釈した。反応速度測定のために、固定されたタンパク質に化合物の4倍連続稀釈物(0.39nM〜100nM)を注入する。結合反応速度は、25℃で、ランニングバッファー中の50μL/分の流量で測定する。各種濃度の化合物を60秒間注入し、その後、解離時間1800秒とする。得られたセンサーグラムは、参照表面及びブランク注入に対して二重に参照させる。
【0437】
その二重に参照されたセンサーグラムを、Biacore(登録商標)T200評価ソフトウェア2.0(GE Healthcare)において実行される単純な可逆的Langmuir 1:1 反応機構にフィットさせる。解離相の最後において化合物の完全な解離が起こらなかった場合、Rmaxパラメータ(飽和状態における応答)をローカル変数としてフィットさせる。他の全ての場合においては、Rmaxをグローバル変数としてフィットさせる。
【実施例】
【0438】
調製実施例
化合物の合成
本発明による式(I)で表される大環状化合物の合成は、好ましくは、スキーム1a、スキーム1b、スキーム1c、スキーム2、スキーム3a、スキーム3b、スキーム3c、スキーム4及びスキーム5に示されている一般的な合成順序に従って実施する。
【0439】
目標化合物を合成するために、下記に記載されている当該合成経路に加えて、有機合成の当業者の一般的な知識に従って別の合成経路を使用することもできる。従って、下記スキームにおいて例示されている変換の順番は、限定的なものであるとは意図されていおらず、さまざまなスキームの適切な合成段階を組合せて、さらなる合成順序を形成することができる。さらに、置換基R、R、R、R及び/又はRのいずれの場合にも、その相互変換は、当該例示されている変換の前及び/又は後で、実施することができる。これらの変更は、例えば、保護基の導入、保護基の切断、官能基の還元若しくは酸化、ハロゲン化、金属化、金属が触媒するカップリング反応、置換又は当業者に知られている別の反応などであり得る。これらの変換は、置換基のさらなる相互変換を可能とする官能性を導入する変換を包含する。適切な保護基とそれらの導入及び切断については、当業者にはよく知られている(例えば、「T.W. Greene and P.G.M. Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis, 4rd edition, Wiley 2006」を参照されたい)。具体的な例については、次のパラグラフにおいて記載されている。さらに、当業者にはよく知られているように、2つ以上の連続する段階を、その連続する段階の間で後処理を実施することなく、実施することが可能である(例えば、「ワンポット」反応)。
【0440】
該スルホキシイミン部分の幾何学的配置は、一般式(I)で表される化合物の一部をキラルにする。ラセミ体スルホキシイミンのそれらのエナンチオマーへの分離は、当業者には知られている方法によって、好ましくは、キラル固定相における分取HPLCを用いて、実施することができる。
【0441】
式(8)、式(9)、式(10)、式(11)及び式(12)〔これらは全て、本発明による一般式(I)のサブセットを構成する〕で表されるピリジン誘導体の合成は、好ましくは、スキーム1a、スキーム1b及びスキーム1cにおいて示されている一般的な合成順序に従って実施する。
【0442】
スキーム1a
【化12】
【0443】
スキーム1b
【化13】
【0444】
スキーム1c
【化14】
【0445】
スキーム1a、スキーム1b及びスキーム1c〔ここで、R、R、R、R及びRは、本発明による一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕は、2−クロロ−5−フルオロ−4−ヨードピリジン(1;CAS# 884494−49−9)からの、式(8)、式(9)、式(10)、式(11)及び式(12)で表されるピリジン系環状化合物の調製について概説している。当該出発物質(1)を式(2)〔式中、R及びRは、一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表されるボロン酸誘導体と反応させて、式(3)で表される化合物を生成させる。該ボロン酸誘導体(2)は、ボロン酸(R=−H)であり得るか、又は、ボロン酸のエステル、例えば、ボロン酸のイソプロピルエステル(R=−CH(CH)、好ましくは、ピナコールから誘導されるエステル〔ここで、該ボロン酸中間体は、2−アリール−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(R−R=−C(CH−C(CH−)を形成する〕であり得る。
【0446】
該カップリング反応は、パラジウム触媒によって、例えば、Pd(0)触媒〔例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[Pd(PPh]、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジ−パラジウム(0)[Pd(dba)]〕によって、又は、Pd(II)触媒〔例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)[Pd(PPhCl]、酢酸パラジウム(II)とトリフェニルホスフィン〕によって、又は、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドによって、触媒される。
【0447】
該反応は、好ましくは、塩基(例えば、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム又はリン酸カリウム)の存在下、溶媒(例えば、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、DMF、DME、THF又はイソプロパノール)と水の混合物の中で実施する(概説:「D.G. Hall, Boronic Acids, 2005 WILEY−VCH Verlag GmbH & Co. KGaA, Weinheim, ISBN 3−527−30991−8」及びその中で引用されている参照文献)。
【0448】
該反応は、室温(即ち、約20℃)から個々の溶媒の沸点までの範囲内の温度で実施する。さらに、該反応は、圧力管及びマイクロ波オーブンを使用して、該沸点よりも高い温度で実施することも可能である。該反応は、好ましくは、1〜36時間の反応時間が経過した後、完了させる。
【0449】
第2段階において、式(3)で表される化合物を式(4)で表される化合物に変換させる。この反応は、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応によって実施することができる(C−Nクロスカップリング反応に対する概説に関しては、例えば、以下のものを参照されたい:(a)L. Jiang, S.L. Buchwald in “Metal−Catalyzed Cross−Coupling Reactions”, 2nd ed.: A. de Meijere, F. Diederich, Eds.: Wiley−VCH:Weinheim, Germany, 2004)。
【0450】
本明細書中に記載されているように、THF中でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用するのが好ましい。該反応は、好ましくは、アルゴン雰囲気下、油浴の中で、60℃で、3〜24時間実施する。
【0451】
第3段階において、式(4)で表される化合物を、式(4)で表される化合物の中に存在しているメチルエーテルを開裂させることによって、式(5)で表される化合物に変換させる。
【0452】
本明細書中に記載されているように、DCM中で三臭化ホウ素を使用するのが好ましい。該反応は、好ましくは、0℃〜室温で、1〜24時間実施する。
【0453】
第4段階において、式(5)で表される化合物を式(6)〔式中、R、R及びLは、一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物とカップリングさせて、式(7)で表される化合物を生成させる。この反応は、ミツノブ反応によって実施することができる(例えば、以下のものを参照されたい:(a)K.C.K. Swamy et al, Chem. Rev. 2009, 109, 2551)。
【0454】
本明細書中に記載されているように、THF中でアゾジカルボン酸ジイソプロピル及びトリフェニルホスフィンをを使用するのが好ましい。該反応は、好ましくは、0℃〜室温で、1〜24時間実施する。
【0455】
式(6)で表される化合物は、下記スキーム2において概説されているようにして調製することができる。
【0456】
第5段階において、式(7)で表される化合物を式(8)で表される大環状環に変換させる。この環化反応は、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応によって実施することができる(C−Nクロスカップリング反応に対する概説に関しては、例えば、以下のものを参照されたい:(a)L. Jiang, S.L. Buchwald in “Metal−Catalyzed Cross−Coupling Reactions”, 2nd ed.: A. de Meijere, F. Diederich, Eds.: Wiley−VCH:Weinheim, Germany, 2004)。
【0457】
本明細書中に記載されているように、溶媒としてのC−C−アルキルベンゼンとカルボキサミド系溶媒の混合物(好ましくは、トルエンとNMPの混合物)の中で、塩基として、炭酸アルカリ又はリン酸アルカリ(好ましくは、リン酸カリウム)、触媒及びリガンドとして、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用するのが好ましい。該反応は、好ましくは、マイクロ波オーブン又は油浴の中で、アルゴン雰囲気下、100〜130℃で、2〜24時間実施する。
【0458】
式(8)で表されるチオエーテルを酸化することによって、式(9)で表される対応するスルホキシドが生成される。該酸化は、既知調製方法と同様にして実施することができる(例えば、以下のものを参照されたい:(a)M.H. Ali et al, Synthesis 1997, 764;(b)M.C. Carreno, Chem. Rev. 1995, 95, 1717;(c)I. Patel et al, Org. Proc. Res. Dev. 2002, 6, 225;(d)N. Khiar et al, Chem. Rev. 2003, 103, 3651)。
【0459】
本明細書中に記載されているように、過ヨウ素酸及び塩化鉄(III)を使用するのが好ましい。
【0460】
式(9)で表されるスルホキシドをイミノ化することによって、式(10)で表される対応する置換されていないスルホキシイミンが生成される。本明細書中に記載されているように、45℃で、トリクロロメタン又はDCMの中でアジ化ナトリウム及び硫酸を使用するのが好ましい(例えば、以下のものを参照されたい:(a)H. R. Bentley et al, J. Chem. Soc. 1952, 1572;(b)C. R. Johnson et al, J. Am. Chem. Soc. 1970, 92, 6594;(c)Satzinger et al, Angew. Chem. 1971, 83, 83)。
【0461】
式(10)(R=H)で表されるN−非保護スルホキシイミンを、さらに、式(11)で表されるN−官能基化誘導体に変換させる。該スルホキシイミン基の窒素を官能基化することによってN−官能基化スルホキシイミンを調製するための多くの方法が存在している:
・ アルキル化: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)U. Lucking et al, US 2007/0232632;(b)C.R. Johnson, J. Org. Chem. 1993, 58, 1922;(c)C. Bolm et al, Synthesis 2009, 10, 1601;
・ アシル化: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)C. Bolm et al, Chem. Europ. J. 2004, 10, 2942;(b)C. Bolm et al, Synthesis 2002, 7, 879;(c)C. Bolm et al, Chem. Europ. J. 2001, 7, 1118;
・ アリル化: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)C. Bolm et al, Tet. Lett. 1998, 39, 5731;(b)C. Bolm et al., J. Org. Chem. 2000, 65, 169;(c)C. Bolm et al, Synthesis 2000, 7, 911;(d)C. Bolm et al, J. Org. Chem. 2005, 70, 2346;(e)U. Lucking et al, WO2007/71455;
・ イソシアネート類との反応: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)V.J. Bauer et al, J. Org. Chem. 1966, 31, 3440;(b)C. R. Johnson et al, J. Am. Chem. Soc. 1970, 92, 6594;(c)S. Allenmark et al, Acta Chem. Scand. Ser. B 1983, 325;(d)U. Lucking et al, US2007/0191393;
・ スルホニルクロリド類との反応: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)D.J. Cram et al, J. Am. Chem. Soc. 1970, 92, 7369;(b)C.R. Johnson et al, J. Org. Chem. 1978, 43, 4136;(c)A.C. Barnes, J. Med. Chem. 1979, 22, 418;(d)D. Craig et al, Tet. 1995, 51, 6071;(e)U. Lucking et al, US2007/191393;
・ クロロホルミエート類との反応: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)P.B. Kirby et al, DE2129678;(b)D.J. Cram et al, J. Am. Chem. Soc. 1974, 96, 2183;(c)P. Stoss et al, Chem. Ber. 1978, 111, 1453;(d)U. Lucking et al, WO2005/37800;
・ ブロモシアンとの反応: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)D.T. Sauer et al, Inorganic Chemistry 1972, 11, 238;(b)C. Bolm et al, Org. Lett. 2007, 9, 2951;(c)U. Lucking et al, WO 2011/29537。
【0462】
式(8)で表されるチオエーテルを酸化して、式(12)で表される対応するスルホンとすることも可能である。該酸化は、既知調製方法と同様にして実施することができる(例えば、以下のものを参照されたい:Sammond et al;Bioorg. Med. Chem. Lett. 2005, 15, 3519)。
【0463】
式(6)〔式中、R、R及びLは、本発明による一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物は、スキーム2に準じて調製することができる。例えば、式(13)〔式中、Rは、一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される2,6−ジクロロイソニコチン酸誘導体から出発し、それを、還元を用いて、式(14)で表される対応するピリジンメタノールに還元する。本明細書中に記載されているように、テトラヒドロフランの中でスルファンジイルジメタン−ボラン(1:1錯体)を使用するのが好ましい。
【0464】
式(13)で表されるイソニコチン酸の誘導体及びそのエステルは、当業者にはよく知られており、そして、多くの場合、市販されている。
【0465】
第2段階において、式(14)で表されるピリジンメタノールを反応させて、式(15)〔式中、LGは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、C−C−アルキル−S(=O)O−、トリフルオロメタンスルホニルオキシ−、ベンゼンスルホニルオキシ−又はパラ−トルエンスルホニルオキシ−)を表す〕で表される化合物を生成させる。そのような変換は、当業者にはよく知られている;本明細書中に記載されているように、式(15)〔式中、LGは、メタンスルホニルオキシ−を表す〕で表される化合物を生成させるために、溶媒としてのジクロロメタンの中で、塩基としてのトリエチルアミンの存在下、メタンスルホニルクロリドを使用するのが好ましい。
【0466】
第3段階において、式(15)で表される化合物を式R−SH〔式中、Rは、一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表されるチオールと反応させて、式(16)で表されるチオエーテル誘導体を生成させる。式RSHで表されるチオールは、当業者にはよく知られており、そして、かなり多くの種類が市販されている。
【0467】
第4段階において、式(16)で表されるチオエーテル誘導体を、溶媒としてのテトラヒドロフランの中で、式HO−L−OH〔式中、Lは、一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表されるジオールとアルカリ金属からその場で形成されたアニオンと反応させて、式(6)で表される中間体化合物を生成させる。これは、スキーム1b及びスキーム1cにおいて概説されているように、さらに処理することができる。
【0468】
スキーム2
【化15】
【0469】
式(Ia)〔これは、本発明による一般式(I)のさらなるサブセットを構成している〕で表されるピリミジン誘導体の合成は、好ましくは、スキーム3a、スキーム3b及びスキーム3cに示されている一般的な合成順序に従って実施する。
【0470】
スキーム3a
【化16】
【0471】
スキーム3b
【化17】
【0472】
スキーム3c
【化18】
【0473】
スキーム3a、スキーム3b及びスキーム3c〔ここで、R、R、R、R及びRは、本発明による一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕は、2,4−ジロロ−5−フルオロピリミジン(CAS# 2927−71−1、17)からの、一般式(I)で表されるピリミジン化合物の調製について概説している。当該出発物質(17)を式(2)で表されるボロン酸誘導体と反応させて、式(18)で表される化合物を生成させる。該ボロン酸誘導体(2)は、ボロン酸(R=−H)であり得るか、又は、ボロン酸のエステル、例えば、ボロン酸のイソプロピルエステル(R=−CH(CH)、好ましくは、ピナコールから誘導されるエステル〔ここで、該ボロン酸中間体は、2−アリール−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(R−R=−C(CH−C(CH−)を形成する〕であり得る。ボロン酸及びそれらのエステルは、市販されており、そして、当業者にはよく知られている(例えば、以下のものを参照されたい:「D.G. Hall, Boronic Acids, 2005 WILEY−VCH Verlag GmbH & Co. KGaA, Weinheim, ISBN 3−527−30991−8」及びその中で引用されている参考文献)。
【0474】
該カップリング反応は、Pd触媒によって、例えば、Pd(0)触媒〔例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[Pd(PPh]、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジ−パラジウム(0)[Pd(dba)]〕によって、又は、Pd(II)触媒〔例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)[Pd(PPhCl]、酢酸パラジウム(II)とトリフェニルホスフィン〕によって、又は、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド[Pd(dppf)Cl]によって、触媒される。
【0475】
該反応は、好ましくは、塩基(例えば、水性炭酸カリウム、水性重炭酸ナトリウム又はリン酸カリウム)の存在下、溶媒(例えば、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、DMF、DME、THF又はイソプロパノール)と水の混合物の中で実施する。
【0476】
該反応は、室温(=20℃)から該溶媒の沸点までの範囲内の温度で実施する。さらに、該反応は、圧力管及びマイクロ波オーブンを使用して、該沸点よりも高い温度で実施することも可能である。(概説:「D.G. Hall, Boronic Acids, 2005 WILEY−VCH Verlag GmbH & Co. KGaA, Weinheim, ISBN 3−527−30991−8」及びその中で引用されている参照文献)。
【0477】
該反応は、好ましくは、1〜36時間の反応時間が経過した後、完了させる。
【0478】
第2段階において、式(18)で表される化合物を式(19)で表される化合物に変換させる。
【0479】
本明細書中に記載されているように、DCM中で三臭化ホウ素を使用するのが好ましい。該反応は、好ましくは、0℃〜室温で、1〜24時間実施する。
【0480】
第3段階において、式(19)で表される化合物を式(20)で表される化合物とカップリングさせて、式(21)で表される化合物を生成させる。この反応は、ミツノブ反応によって実施することができる(例えば、以下のものを参照されたい:(a)K.C.K. Swamy et al, Chem. Rev. 2009, 109, 2551)。
【0481】
式(20)で表される化合物は、下記スキーム5において概説されているようにして調製することができる。
【0482】
式(21)で表されるチオエーテルを酸化することによって、式(22)で表される対応するスルホキシドが生成される。該酸化は、既知調製方法と同様にして実施することができる(例えば、以下のものを参照されたい:(a)M.H. Ali et al, Synthesis 1997, 764;(b)M.C. Carreno, Chem. Rev. 1995, 95, 1717;(c)I. Patel et al, Org. Proc. Res. Dev. 2002, 6, 225;(d)N. Khiar et al, Chem. Rev. 2003, 103, 3651)。
【0483】
本明細書中に記載されているように、過ヨウ素酸及び塩化鉄(III)を使用するのが好ましい。
【0484】
式(22)で表されるスルホキシドをロジウムが触媒するイミノ化に付すことによって、式(23)で表される対応するN−トリフルオロアセトアミドスルホキシイミンが生成される(例えば、以下のものを参照されたい:Bolm et al, Org. Lett. 2004, 6, 1305)。
【0485】
式(21)で表されるチオエーテルを酸化して、式(24)で表される対応するスルホンとすることも可能である。該酸化は、既知調製方法と同様にして実施することができる(例えば、以下のものを参照されたい:Sammond et al;Bioorg. Med. Chem. Lett. 2005, 15, 3519)。
【0486】
式(25)〔式中、R、R、R、R、L及びAは、本発明による一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕(式(21)、式(22)、式(23)及び式(24)は式(25)のサブセットであると解釈される)で表される化合物を還元して、式(26)で表されるアニリンを生成させることができる。該還元は、既知調製方法と同様に実施することができる(例えば、以下のものを参照されたい::(a)Sammond et al;Bioorg. Med. Chem. Lett. 2005, 15, 3519;(b)R.C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH, New York, 1989, 411−415)。本明細書中に記載されているように、水性塩酸とテトラヒドロフランの混合物の中で塩化チタン(III)を使用するのが好ましい。
【0487】
式(26)〔式中、R、R、R、R、L及びAは、本発明による一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物を式(I)で表される大環状環に変換させることができる。この環化反応は、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応によって実施することができる(C−Nクロスカップリング反応に対する概説に関しては、例えば、以下のものを参照されたい:(a)L. Jiang, S.L. Buchwald in “Metal−Catalyzed Cross−Coupling Reactions”, 2nd ed.: A. de Meijere, F. Diederich, Eds.: Wiley−VCH:Weinheim, Germany, 2004)。
【0488】
本明細書中に記載されているように、溶媒としてのC−C−アルキルベンゼンとカルボキサミド系溶媒の混合物(好ましくは、トルエンとNMPの混合物)の中で、塩基として、炭酸アルカリ又はリン酸アルカリ(好ましくは、リン酸カリウム)、触媒及びリガンドとして、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用するのが好ましい。該反応は、好ましくは、マイクロ波オーブン又は油浴の中で、アルゴン雰囲気下、100〜130℃で、2〜24時間実施する。
【0489】
スキーム4
【化19】
【0490】
スキーム4〔ここで、R、R、R、R及びLは、本発明による一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕は、N−非置換スルホキシイミン化合物からの一般式(I)で表されるN−置換スルホキシイミン化合物の調製について概説している。
【0491】
式(Ib)(R=H)で表されるN−非保護スルホキシイミンを反応させて、式(Ic)で表されるN−官能基化誘導体を生成させることができる。式(Ib)及び式(Ic)は、いずれも、一般式(I)のサブセットを構成する。該スルホキシイミン基の窒素を官能基化することによってN−官能基化スルホキシイミンを調製するための多くの方法が存在している:
・ アルキル化: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)U. Lucking et al, US 2007/0232632;(b)C.R. Johnson, J. Org. Chem. 1993, 58, 1922;(c)C. Bolm et al, Synthesis 2009, 10, 1601;
・ アシル化: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)C. Bolm et al, Chem. Europ. J. 2004, 10, 2942;(b)C. Bolm et al, Synthesis 2002, 7, 879;(c)C. Bolm et al, Chem. Europ. J. 2001, 7, 1118;
・ アリル化: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)C. Bolm et al, Tet. Lett. 1998, 39, 5731;(b)C. Bolm et al., J. Org. Chem. 2000, 65, 169;(c)C. Bolm et al, Synthesis 2000, 7, 911;(d)C. Bolm et al, J. Org. Chem. 2005, 70, 2346;(e)U. Lucking et al, WO2007/71455;
・ イソシアネート類との反応: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)V.J. Bauer et al, J. Org. Chem. 1966, 31, 3440;(b)C. R. Johnson et al, J. Am. Chem. Soc. 1970, 92, 6594;(c)S. Allenmark et al, Acta Chem. Scand. Ser. B 1983, 325;(d)U. Lucking et al, US2007/0191393;
・ スルホニルクロリド類との反応: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)D.J. Cram et al, J. Am. Chem. Soc. 1970, 92, 7369;(b)C.R. Johnson et al, J. Org. Chem. 1978, 43, 4136;(c)A.C. Barnes, J. Med. Chem. 1979, 22, 418;(d)D. Craig et al, Tet. 1995, 51, 6071;(e)U. Lucking et al, US2007/191393;
・ クロロホルミエート類との反応: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)P.B. Kirby et al, DE2129678;(b)D.J. Cram et al, J. Am. Chem. Soc. 1974, 96, 2183;(c)P. Stoss et al, Chem. Ber. 1978, 111, 1453;(d)U. Lucking et al, WO2005/37800;
・ ブロモシアンとの反応: 例えば、以下のものを参照されたい:(a)D.T. Sauer et al, Inorganic Chemistry 1972, 11, 238;(b)C. Bolm et al, Org. Lett. 2007, 9, 2951;(c)U. Lucking et al, WO 2011/29537。
【0492】
式(20)〔式中、R、R及びLは、本発明による一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物は、スキーム5に準じて調製することができる。例えば、式(27)〔式中、Rは、一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表されるベンジル性アルコール誘導体から出発し、それを反応させて、式(28)〔式中、LGは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、C−C−アルキル−S(=O)O−、トリフルオロメタンスルホニルオキシ−、ベンゼンスルホニルオキシ−又はパラ−トルエンスルホニルオキシ−)を表す〕で表される化合物を生成させる。そのような変換は、当業者にはよく知られている;本明細書中に記載されているように、式(28)〔式中、LGは、クロロを表す〕で表される化合物を生成させるために、溶媒としてのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の中で、塩化チオニルを使用するのが好ましい。
【0493】
式(27)で表されるベンジル性アルコール又は対応するカルボン酸及びそれらのエステルは、当業者にはよく知られており、そして、場合によっては市販されている。
【0494】
第2段階において、式(28)で表される化合物を式R−SH〔式中、Rは、一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表されるチオールと反応させて、式(29)で表されるチオエーテル誘導体を生成させる。式RSHで表されるチオールは、当業者にはよく知られており、そして、かなり多くの種類が市販されている。
【0495】
第3段階において、式(29)で表されるチオエーテル誘導体を、溶媒としてのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の中で、塩基(例えば、炭酸アルカリ、好ましくは、炭酸カリウム)の存在下、式(30)〔式中、L’は、式(31)における対応する基Lと比較して炭素原子が1個少ないことを特徴とするC−C−アルキレン基を表し、Rは、C−C−アルキル基を表し、及び、LGは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、C−C−アルキル−S(=O)O−、トリフルオロメタンスルホニルオキシ−、ベンゼンスルホニルオキシ−又はパラ−トルエンスルホニルオキシ−)を表す〕で表されるカルボン酸エステルと反応させて、式(31)で表される化合物を生成させる。
【0496】
第4段階において、式(31)で表されるエステルを、溶媒としてのエーテル(好ましくは、テトラヒドロフラン)の中で、還元剤(例えば、水素化アルミニウムリチウム又は水素化ジ−イソブチルアルミニウム(DIBAL))を用いて還元して、式(20)で表される化合物を生成させることができる。これは、これは、スキーム3a、スキーム3b及びスキーム3cにおいて概説されているように、さらに処理することができる。
【0497】
あるいは、式(29)で表されるチオエーテル誘導体は、溶媒としてのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の中で、塩基(例えば、炭酸アルカリ、好ましくは、炭酸カリウム)の存在下、式(30)で表される化合物の代わりに式HO−L−LG〔式中、Lは、本発明による一般式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりであり、及び、LGは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、C−C−アルキル−S(=O)O−、トリフルオロメタンスルホニルオキシ−、ベンゼンスルホニルオキシ−又はパラ−トルエンスルホニルオキシ−)を表す〕で表される化合物と反応させた場合、式(20)で表される化合物に直接変換させることができる。
【0498】
スキーム5
【化20】
【0499】
化学に関連する記述及び下記実施例において使用されている略語は、以下のとおりである
br.(広幅線、H NMRシグナル);CDCl(重水素化クロロホルム);cHex(シクロヘキサン);DCE(ジクロロエタン);d(二重線、H NMRシグナル);DCM(ジクロロメタン);DIPEA(ジ−イソ−プロピルエチルアミン);DMAP(4−N,N−ジメチルアミノピリジン)、DME(1,2−ジメトキシエタン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド);DMSO(ジメチルスルホキシド);ES(エレクトロスプレー);EtOAc(酢酸エチル);EtOH(エタノール);h(時間(s));H NMR(プロトン核磁気共鳴分析法);HPLC(高性能液体クロマトグラフィー)、iPrOH(イソ−プロパノール);m(多重線、H NMRシグナル);mCPBA(メタ−クロロペルオキシ安息香酸)、MeCN(アセトニトリル)、MeOH(メタノール);min(分(s));MS(質量分析);MTBE(メチルtert−ブチルエーテル);NMP(N−メチルピロリジン−2−オン);NMR(核磁気共鳴);Pd(dppf)Cl([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンの錯体);q(四重線、H NMRシグナル);quin(五重線、H NMRシグナル);rac(ラセミ体);RT(室温);s(一重線、H NMRシグナル);sat.aq.(飽和水性);SiO(シリカゲル);t(三重線、H NMRシグナル);TFA(トリフルオロ酢酸);TFAA(トリフルオロ酢酸無水物)、THF(テトラヒドロフラン);UV(紫外線)。
【0500】
化学物質の命名
実施例のIUPAC名は、ACD LABSから入手したプログラム「ACD/Name batch version 12.01」を用いて作製した。
【0501】
塩の化学量論
本明細書において、特に、実験のセクションにおいて、中間体の合成及び本発明の実施例の合成に関し、ある化合物が対応する塩基又は酸を有する塩形態で言及されている場合、個々の調製方法及び/又は精製方法によって得られた当該塩形態の正確な化学量論的な組成は、殆どの場合、不明である。
【0502】
特に別途明記されていない限り、化学名又は構造式の接尾語、例えば、「塩酸塩」、「トリフルオロ酢酸塩」、「ナトリウム塩」、又は、「x HCl」、「x CFCOOH」、「x Na」などは、化学量論的な明記ではなく、単に、塩形態であると理解されるべきである。
【0503】
このことは、合成中間体又は実施例化合物又はそれらの塩が記載されている調製方法及び/又は精製方法によって(明示される場合)化学量論的な組成が不明な溶媒和物(例えば、水和物)として得られた場合にも同様に当てはまる。
【0504】
HPLC法
【表1】
【表2】
【0505】
実施例1
(rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−13,17−(アゼノ)−11,7−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン
【化21】
【0506】
中間体1.1の調製
3−(クロロメチル)−5−ニトロフェノール
【化22】
【0507】
3−(ヒドロキシメチル)−5−ニトロフェノール(60.0g;355mmol;CAS−No. 180628−74−4:購入元 Struchem)をDMF(1200mL)に溶解させた溶液を0℃で撹拌しながら、それに、塩化チオニル(84.0g;712mmol)を滴下して加えた。その混合物を10℃で3時間撹拌した。その混合物を濃縮し、水で稀釈し、酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を合して水で2回洗浄し、濃縮して、粗製生成物(60.0g、320mmol)が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。
【0508】
中間体1.2の調製
3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノール
【化23】
【0509】
粗製3−(クロロメチル)−5−ニトロフェノール(60.0g;320mmol)をアセトン(600mL)に溶解させた溶液に、室温で、ナトリウムチオメトキシドの水溶液(21%、180mL)を添加した。その混合物を室温で3時間撹拌した後、追加のナトリウムチオメトキシドの水溶液(21%、180mL)を添加し、その混合物を室温で一晩撹拌した。最後に、追加のナトリウムチオメトキシドの水溶液(21%、90mL)を添加し、その混合物を室温で6時間撹拌した。そのバッチを酢酸エチル及び塩化ナトリウム水溶液で稀釈し、酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を合して濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ペンタン/酢酸エチル 4:1)で精製して、所望の生成物(60.0g、302mmol)が得られた。
【0510】
H NMR(300MHz,CDCl,300K)δ=7.71(1H),7.57(1H),7.15(1H),3.66(2H),1.99(3H)。
【0511】
中間体1.3の調製
4−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}ブタン酸エチル
【化24】
【0512】
DMF(150mL)の中の3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノール(15.0g;75mmol)と炭酸カリウム(12.5g;90mmol)の混合物に、0℃で、4−ブロモブタン酸エチル(15.8g;81mmol)を滴下して加えた。その混合物を室温で一晩撹拌した。その混合物を水で稀釈し、酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を合して水で2回洗浄し、濃縮して、粗製生成物(17.6g)が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。
【0513】
H NMR(300MHz,DMSO−d6,300K)δ=7.74(1H),7.53(1H),7.30(1H),4.03(3H),3.75(2H),3.50(1H),2.42(3H),1.99(1H),1.92(3H),1.14(3H)。
【0514】
中間体1.4の調製
4−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}ブタン−1−オール
【化25】
【0515】
粗製4−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}ブタン酸エチル(17.6g)を乾燥THF(400mL)に溶解させた溶液に、−25℃で、ヘキサン中のDIBALの溶液(1N;176mL)を滴下して加えた。その混合物を0℃で150分間撹拌した。水(200mL)を滴下して加え、その混合物を塩化水素の水溶液(1N)を用いて酸性化してpH4−5とし、酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を合して濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ペンタン/酢酸エチル=4:1から2:1まで)で精製して、所望の生成物(14.0g、51.7mmol)が得られた。
【0516】
H NMR(300MHz,DMSO−d6,300K)δ=7.71(1H),7.50(1H),7.28(1H),4.43(1H),4.03(2H),3.73(2H),3.43(2H),1.92(3H),1.74(2H),1.54(2H)。
【0517】
中間体1.5の調製
2−クロロ−5−フルオロ−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピリミジン
【化26】
【0518】
1,2−ジメトキシエタン(3.6mL)と2M炭酸カリウム溶液(1.8mL)の中の2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン(200mg;1.20mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)と(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ボロン酸(224mg;1.31mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(138mg;0.12mmol)を有しているバッチを、アルゴンを用いて脱ガスした。そのバッチを、アルゴン雰囲気下、90℃で16時間撹拌した。冷却後、そのバッチを酢酸エチルで稀釈し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 1:1)で精製して、所望の生成物(106mg;0.41mmol)が得られた。
【0519】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.47(1H),7.51(1H),6.82(1H),6.73(1H),3.85(3H)。
【0520】
中間体1.6の調製
2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノール
【化27】
【0521】
2−クロロ−5−フルオロ−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピリミジン(2.00g;7.79mmol)をDCM(189mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、DCM中の三臭化ホウ素の溶液(1M;43.3mL;47.1mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)を滴下して加えた。その混合物を、一晩撹拌しながらゆっくりと室温まで昇温させた。その混合物を、0℃で撹拌しながら、重炭酸ナトリウムの水溶液で注意深く稀釈し、室温で1時間撹拌した。固体の塩化ナトリウムを添加し、その混合物をWhatmanフィルターを用いて濾過した。その有機層を濃縮して、粗製生成物(1.85g)が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。
【0522】
H NMR(400MHz,DMSO−d6,300K)δ=10.80(1H),8.90(1H),7.50(1H),6.83(1H),6.78(1H)。
【0523】
中間体1.7の調製
2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(4−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}ブトキシ)フェニル]ピリミジン
【化28】
【0524】
THF(8.1mL)中の4−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}ブタン−1−オール(511mg;1.88mmol)と2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノール(500mg;2.06mmol)とトリフェニルホスフィン(541mg;2.06mmol)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.41mL;2.06mmol)をTHF(1.6mL)に溶解させた溶液を滴下して加え,そのバッチを室温で一晩撹拌した。その混合物を濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル50%まで)で精製して、所望の生成物(579mg;1.11mmol)が得られた。
【0525】
H NMR(400MHz,DMSO−d6,300K)δ=8.87(1H),7.77(1H),7.54(2H),7.31(1H),7.16(1H),6.97(1H),4.14(2H),4.08(2H),3.78(2H),1.95(3H),1.79(4H)。
【0526】
中間体1.8の調製
(rac)−2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(4−{3−[(メチルスルフィニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}ブトキシ)フェニル]ピリミジン
【化29】
【0527】
アセトニトリル(27mL)中の2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(4−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}ブトキシ)フェニル]ピリミジン(545mg;1.10mmol)の混合物に塩化鉄(III)(5mg;0.03mmol)を添加し、そのバッチを室温で10分間撹拌した。そのバッチを0℃まで冷却し、撹拌しながら過ヨウ素酸(268mg;1.18mmol)を1回で添加した。10分間経過した後、氷浴を除去し、その混合物を室温で3時間撹拌した後、それを、チオ硫酸ナトリウム五水和物(1527mg;6.15mmol)を氷水(32mL)に溶解させた溶液に撹拌しながら添加した。そのバッチを固体塩化ナトリウムで飽和させ、THFで2回抽出し、酢酸エチルで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮して、粗製生成物(636mg)が得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階で使用した。
【0528】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.50(1H),7.77(1H),7.72(1H),7.54(1H),7.20(1H),6.84(1H),6.76(1H),4.08(5H),3.92(1H),2.57(3H),1.96(4H)。
【0529】
中間体1.9の調製
(rac)−N−[(3−{4−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]ブトキシ}−5−ニトロベンジル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
【化30】
【0530】
粗製(rac)−2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(4−{3−[(メチルスルフィニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}ブトキシ)フェニル]ピリミジン(330mg;0.65mmol)とトリフルオロアセトアミド(146mg;1.29mmol)と酸化マグネシウム(104mg;2.58mmol)と酢酸ロジウム(II)二量体(7mg;0.02mmol)をDCM(4.8mL)に懸濁させた懸濁液に、室温で、ヨードベンゼンジアセテート(311mg;0.97mmol)を添加した。そのバッチを室温で18時間撹拌し、濾過し、濃縮して、粗製生成物(340mg)が得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階で使用した。
【0531】
中間体1.10の調製
(rac)−N−[(3−アミノ−5−{4−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]ブトキシ}ベンジル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
【化31】
【0532】
(rac)−N−[(3−{4−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]ブトキシ}−5−ニトロベンジル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(640mg;1.03mmol)をTHF(15mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、塩化チタン(III)溶液(約10%塩酸中の約15%、7.1mL;Merck Schuchardt OHG)を添加した。そのバッチを3時間撹拌した。固体炭酸ナトリウムを添加することにより、その混合物のpHを約6に調節した。飽和塩化ナトリウム水溶液を添加し、その混合物を酢酸エチル/THF(1:1)で3回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル80%まで)で精製して、所望の生成物(176mg;0.30mmol)が得られた。
【0533】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.47(1H),7.54(1H),6.84(1H),6.74(1H),6.30(2H),6.24(1H),4.67(1H),4.58(1H),4.11(2H),3.93(2H),3.83(2H),3.17(3H),1.90(4H)。
【0534】
最終生成物の調製
トルエン(18.0mL)とNMP(2.2mL)の中の(rac)−N−[(3−アミノ−5−{4−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]ブトキシ}ベンジル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(143mg;0.24mmol)とクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体(20mg;0.02mmol;ABCR GmbH & CO. KG)と2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(11mg;0.02mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)とリン酸カリウム(256mg;1.21mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、密閉容器中で、110℃で3時間撹拌した。冷却後、そのバッチをTHF及び酢酸エチルで稀釈し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣を分取HPLCで精製して、所望の生成物(25mg;0.05mmol)が得られた。
【表3】
【0535】
H NMR(400MHz,DMSO−d6,300K)δ=9.73(1H),8.63(1H),7.97(1H),7.38(1H),7.13(1H),6.86(1H),6.68(1H),6.50(1H),4.26(2H),4.22(2H),4.13(2H),3.51(1H),2.80(3H),2.11(4H)。
【0536】
実施例2
15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化32】
【0537】
中間体2.1の調製
3−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}プロパン−1−オール
【化33】
【0538】
中間体2.1は、中間体1.3に関する調製プロトコルに記載されている条件と同様の条件下で、4−ブロモブタン酸エチルの代わりに3−ブロモプロパン−1−オールを使用して、3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノール(中間体1.2を参照されたい)から調製した。
【0539】
H NMR(300MHz,CDCl,300K)δ=7.72(1H),7.54(1H),7.13(1H),4.08(2H),3.85(2H),3.78(2H),2.03(2H),1.98(3H)。
【0540】
中間体2.2の調製
2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(3−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}プロポキシ)フェニル]ピリミジン
【化34】
【0541】
THF(8.1mL)中の3−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}プロパン−1−オール(484mg;1.88mmol)と2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノール(500mg;2.06mmol;中間体1.6を参照されたい)とトリフェニルホスフィン(541mg;2.06mmol)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.41mL;2.06mmol)をTHF(1.6mL)に溶解させた溶液を滴下して加え、そのバッチを室温で150分間撹拌した。その混合物を濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル30%まで)で精製して、所望の生成物(570mg;1.18mmol)が得られた。
【0542】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.50(1H),7.81(1H),7.63(1H),7.54(1H),7.21(1H),6.85(1H),6.80(1H),4.26(2H),4.17(2H),3.72(2H),2.29(2H),2.04(3H)。
【0543】
中間体2.3の調製
3−{3−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]プロポキシ}−5−[(メチルスルファニル)メチル]アニリン
【化35】
【0544】
2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(3−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}プロポキシ)フェニル]ピリミジン(570mg;1.18mmol)をTHF(17mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、塩化チタン(III)溶液(約10%塩酸中約15%、8.2mL;Merck Schuchardt OHG)を添加した。そのバッチを3時間撹拌した。追加の塩化チタン(III)溶液(2.0mL)を添加し、そのバッチをさらに1時間撹拌した。固体炭酸ナトリウムを添加することにより、その混合物のpHを約6に調節した。飽和塩化ナトリウム水溶液を添加し、その混合物を酢酸エチル/THF(1:1)で3回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮して、粗製生成物(552mg)が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。
【0545】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.46(1H),7.54(1H),6.81(2H),6.28(2H),6.10(1H),4.23(2H),4.02(2H),3.56(2H),2.20(2H),2.03(3H)。
【0546】
最終生成物の調製
トルエン(91mL)とNMP(11mL)の中の3−{3−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]プロポキシ}−5−[(メチルスルファニル)メチル]アニリン(549mg;1.22mmol)とクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体(100mg;0.12mmol;ABCR GmbH & CO. KG)と2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(58mg;0.12mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)とリン酸カリウム(1289mg;6.07mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、密閉容器中で、110℃で3時間撹拌した。冷却後、そのバッチを酢酸エチルで稀釈し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 10%から65%まで)で精製して、所望の生成物(304mg;0.73mmol)が得られた。
【0547】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.72(1H),8.40(1H),7.62(1H),7.25(1H),6.81(2H),6.51(1H),6.44(1H),4.37(2H),4.14(2H),3.62(2H),2.34(2H),2.04(3H)。
【0548】
実施例3
15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化36】
【0549】
中間体3.1の調製
(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール
【化37】
【0550】
2,6−ジクロロイソニコチン酸(10.0g、52.1mmol)をTHF(300mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、スルファンジイルジメタン−ボラン(1:1)(16.0g、210.5mmol)をTHFに溶解させた溶液を添加した。その混合物を室温で一晩反応させた。次いで、その混合物を氷浴中で冷却しながら撹拌し、それに、MeOH(22mL)を注意深く添加した。その反応混合物を酢酸エチル(300mL)で稀釈し、水酸化ナトリウム水溶液(1N、100mL)及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その有機層を濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=7:1から3:1まで)で精製して、所望の生成物(8.3g;46.6mmol)が得られた。
【0551】
H NMR(300MHz,CDCl,300K)δ=7.25(2H);4.72(2H);2.24(1H)。
【0552】
中間体3.2の調製
(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メチル メタンスルホネート
【化38】
【0553】
(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール(1.0g;5.62mmol)をDCM(20mL)に溶解させ、トリエチルアミン(1.0g;9.88mmol)を添加した。得られた混合物を0℃まで冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.9g、7.89mmol)を添加した。その混合物を室温で1時間撹拌した。塩化水素水溶液(1N)を添加することにより、その混合物のpH値を3に調節し、その後、酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を合して濃縮して、粗製生成物(1.4g)が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。
【0554】
中間体3.3の調製
2,6−ジクロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン
【化39】
【0555】
(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メチル メタンスルホネート(1.40g;5.47mmol)をTHF(20mL)に溶解させ、ナトリウムチオメトキシドと水酸化ナトリウムの混合物(wt 1/1、0.70g、5mmol;供給元 Shanghai DEMO Medical Tech Co., Ltd)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。その反応混合物を水(10mL)で稀釈し、酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を合して濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6:1から3:1まで)で精製して、所望の生成物(0.54g;2.60mmol)が得られた。
【0556】
H NMR(300MHz,CDCl,300K)δ=7.18(2H),3.55(2H),1.98(3H)。
【0557】
中間体3.4の調製
3−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)プロパン−1−オール
【化40】
【0558】
1,3−プロパンジオール(660mg;8.68mmol)をTHF(10mL)に溶解させた溶液に、ナトリウム(33mg;1.43mmol)を添加し、その反応混合物を3時間環流した。冷却後、2,6−ジクロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン(300mg、1.44mmol)を添加し、その反応混合物を16時間環流した。冷却後、その混合物を水(10mL)で稀釈し、酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を合して濃縮し、その残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5:1から2:1まで)で精製して、所望の生成物(180mg;0.72mmol)が得られた。
【0559】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=6.86(1H),6.56(1H),4.42(2H),3.71(2H),3.50(2H),3.27(1H),1.96(5H)。
【0560】
中間体3.5の調製
2−クロロ−5−フルオロ−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピリジン
【化41】
【0561】
1,2−ジメトキシエタン(10.0mL)と2M炭酸カリウム溶液(5.8mL)の中の2−クロロ−5−フルオロ−4−ヨードピリジン(1000mg;3.88mmol;APAC Pharmaceutical, LLC)と(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ボロン酸(660mg;3.88mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(449mg;0.38mmol)を有しているバッチをアルゴンを用いて脱ガスした。そのバッチを、アルゴン雰囲気下、100℃で4時間撹拌した。冷却後、そのバッチを酢酸エチル及びTHFで稀釈し、塩化ナトリウムの飽和水溶液で洗浄した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル50%まで)で精製して、所望の生成物(947mg;3.70mmol)が得られた。
【0562】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.27(m,1H),7.33(m,1H),7.24(m,1H),6.75(m,2H),3.83(s,3H)。
【0563】
中間体3.6の調製
5−フルオロ−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピリジン−2−アミン
【化42】
【0564】
THF(16.3mL)中の2−クロロ−5−フルオロ−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピリジン(2.50g;9.78mmol;中間体1.1を参照されたい)とトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.18g;0.20mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)と2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(0.19g;0.39mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)の混合物に、アルゴン雰囲気下、室温で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドをTHFに溶解させた溶液(1M;20.5mL;20.53mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)を添加した。その混合物を60℃で6時間撹拌した。その混合物を−40℃まで冷却し、水(10mL)を添加した。その混合物を撹拌しながら室温までゆっくりと昇温させ、固体塩化ナトリウムを添加し、その混合物を酢酸エチルで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル60%まで)で精製して、所望の生成物(2.04g;8.64mmol)が得られた。
【0565】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=7.95(1H),7.20(1H),6.72(2H),6.46(1H),4.33(2H),3.61(3H)。
【0566】
中間体3.7の調製
2−(2−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)−5−フルオロフェノール
【化43】
【0567】
5−フルオロ−4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピリジン−2−アミン(2.00g;8.47mmol)をDCM(205mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、三臭化ホウ素をDCMに溶解させた溶液(1M;47.1mL;47.1mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)を滴下して加えた。その混合物を一晩撹拌しながら室温までゆっくりと昇温させた。その混合物を、0℃で撹拌しながら、重炭酸ナトリウムの水溶液で注意深く稀釈し、室温で1時間撹拌した。塩化ナトリウムの飽和溶液を添加し、その混合物を酢酸エチルで抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮して、粗製生成物(1.92g)が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。
【0568】
H NMR(400MHz,DMSO−d6,300K)δ=10.21(1H),7.84(1H),7.19(1H),6.71(2H),6.39(1H),5.80(2H)。
【0569】
中間体3.8の調製
4−{2−[3−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)プロポキシ]−4−フルオロフェニル}−5−フルオロピリジン−2−アミン
【化44】
【0570】
THF(34.0mL)中の3−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)プロパン−1−オール(1.96g;7.89mmol、中間体3.4を参照されたい)と2−(2−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)−5−フルオロフェノール(1.92g;8.64mmol)とトリフェニルホスフィン(2.27g;8.64mmol)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.70mL;8.64mmol)をTHF(6.8mL)に溶解させた溶液を滴下して加え、そのバッチを室温で5時間撹拌した。追加のトリフェニルホスフィン(1.04g;3.94mmol)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.78mL;3.95mmol)を添加し、その混合物を室温で一晩撹拌した。追加のアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.78mL;3.95mmol)を添加し、その混合物を室温で3時間撹拌した。最後に、追加のトリフェニルホスフィン(2.07g;7.89mmol)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.55mL;7.89mmol)を添加し、その混合物を室温で3時間撹拌し、その後、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル75%まで)で、所望の生成物(2.37g;5.24mmol)が得られた。
【0571】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=7.98(1H),7.25(1H),6.92(1H),6.76(2H),6.59(1H),6.51(1H),4.41(4H),4.16(2H),3.56(2H),2.21(2H),2.04(3H)。
【0572】
最終生成物の調製
トルエン(50mL)とNMP(6mL)の中の4−{2−[3−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)プロポキシ]−4−フルオロフェニル}−5−フルオロピリジン−2−アミン(300mg;0.66mmol)とクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体(55mg;0.07mmol;ABCR GmbH & CO. KG)と2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(32mg;0.07mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)とリン酸カリウム(705mg;3.32mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、密閉容器中で、110℃で150分間撹拌した。冷却後、そのバッチをDCM及び酢酸エチルで稀釈し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル50%まで)で精製して、所望の生成物(192mg;0.46mmol)が得られた。
【0573】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.81(1H),8.18(1H),7.63(1H),7.11(1H),6.79(1H),6.72(1H),6.23(2H),4.63(2H),4.07(2H),3.55(2H),2.29(2H),2.06(3H)。
【0574】
実施例4
(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルフィニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化45】
【0575】
アセトニトリル(11.3mL)中の15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(192mg;0.46mmol;実施例3を参照されたい)の混合物に塩化鉄(III)(2mg;0.01mmol)を添加し、そのバッチを室温で10分間撹拌した。そのバッチを0℃まで冷却し、撹拌しながら、過ヨウ素酸(112mg;0.49mmol)を1回で添加した。10分間経過した後、氷浴を除去し、その混合物を室温で90分間撹拌し、その後、チオ硫酸ナトリウム五水和物(642mg;2.59mmol)を氷水(14.0mL)に溶解させた溶液に撹拌しながら添加した。そのバッチを固体塩化ナトリウムで飽和させ、THFで2回抽出し、酢酸エチルで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCMからDCM/エタノール50%まで)で精製して、約65%の純度(HNMR分析)を有する所望の生成物(173mg)が得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階で使用した。
【0576】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.76(1H),8.20(1H),7.62(1H),7.21(1H),6.79(1H),6.70(1H),6.18(2H),4.63(2H),4.07(2H),3.91(1H),3.81(1H),2.58(3H),2.28(2H)。
【0577】
440mgの15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシンを使用して上記反応を繰り返した。後処理後、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCMからDCM/エタノール50%まで)で精製して、所望の生成物が2バッチで得られた:195mg(純度92%)及び88mg(純度97%)。後者を、生物学的試験に使用した。
【0578】
実施例5
(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化46】
【0579】
クロロホルム(0.40mL)の中の(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルフィニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(102mg;0.24mmol;実施例4を参照されたい)とアジ化ナトリウム(31mg;0.47mmol)の混合物を撹拌しながら、それに、0℃で、濃硫酸(0.13mL)を滴下して加えた。氷浴を除去し、その混合物を45℃で24時間撹拌した。冷却後、追加のアジ化ナトリウム(61mg;0.95mmol)を添加し、その混合物を45℃でさらに16時間撹拌した。その混合物を再度0℃まで冷却し、追加のクロロホルム(0.2mL)及びアジ化ナトリウム(61mg;0.95mmol)を添加し、その後、追加の濃硫酸(0.10mL)を滴下して加えた。その混合物を45℃でさらに3時間撹拌した。氷浴で冷却しながら、撹拌しながら、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液を滴下して加えた。その混合物を酢酸エチルで2回抽出し、THFで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣を分取HPLCで精製して、所望の生成物(26mg;0.06mmol)が得られた。
【表4】
【0580】
H NMR(400MHz,DMSO−d6,300K)δ=9.70(1H),8.69(1H),8.31(1H),7.58(1H),7.07(1H),6.89(1H),6.59(1H),6.26(1H),4.51(2H),4.28(2H),4.12(2H),3.72(1H),2.88(3H),2.11(2H)。
【0581】
実施例6及び実施例7
15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシンのエナンチオマー
【化47】
【0582】
(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(20mg;実施例5を参照されたい)を分取キラルHPLCによって単一のエナンチオマーに分離した。
【表5】
【0583】
実施例6: 15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;エナンチオマー1
H−NMR(300MHz,DMSO−d,300K):δ[ppm]=9.70(1H),8.69(1H),8.31(1H),7.58(1H),7.07(1H),6.89(1H),6.59(1H),6.26(1H),4.51(2H),4.28(2H),4.12(2H),3.72(1H),2.88(3H),2.11(2H)。
【0584】
実施例7:15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;エナンチオマー2
H−NMR(300MHz,DMSO−d,300K):δ[ppm]=9.70(1H),8.69(1H),8.31(1H),7.58(1H),7.07(1H),6.89(1H),6.59(1H),6.26(1H),4.51(2H),4.28(2H),4.12(2H),3.72(1H),2.88(3H),2.11(2H)。
【0585】
実施例8
15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルホニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化48】
【0586】
15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(50mg;0.12mmol;実施例3を参照されたい)をDCM(2.9mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、0℃で、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(77%;59mg;0.27mmol)を添加した。30分間経過した後、氷浴を除去し、その反応混合物を室温で150分間撹拌した。その反応混合物を水で稀釈し、固体重炭酸ナトリウムで中和し、DCMで3回抽出した。その有機層を合して塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、Whatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣を分取HPLCで精製して、所望の生成物(18mg;0.04mmol)が得られた。
【表6】
【0587】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.86(1H),8.18(1H),7.76(1H),7.64(1H),6.80(1H),6.73(1H),6.38(1H),6.34(1H),4.63(2H),4.15(2H),4.09(2H),2.89(3H),2.29(2H)。
【0588】
実施例9
14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン
【化49】
【0589】
中間体9.1の調製
2−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)エタノール
【化50】
【0590】
中間体8.1は、中間体3.4に関する調製プロトコルに記載されている条件と同様の条件下で、エチレングリコールを使用して、2,6−ジクロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン(中間体3.3を参照されたい)から調製した。
【0591】
H NMR(300MHz,CDCl,300K)δ=6.94(1H),6.66(1H),4.46(2H),3.96(2H),3.56(2H),2.54(1H),2.03(3H)。
【0592】
中間体9.2の調製
4−{2−[2−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)エトキシ]−4−フルオロフェニル}−5−フルオロピリジン−2−アミン
【化51】
【0593】
THF(17.7mL)の中の2−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)エタノール(0.96g;4.11mmol)と2−(2−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)−5−フルオロフェノール(1.00g;4.50mmol;中間体3.7を参照されたい)とトリフェニルホスフィン(1.18g;4.50mmol)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.87mL;4.50mmol)をTHF(3.5mL)に溶解させた溶液を滴下して加え、そのバッチを室温で6時間撹拌した。追加のトリフェニルホスフィン(0.54g;2.06mmol)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.41mL;1.03mmol)を添加し、その混合物を室温で6時間撹拌し、その後、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 15%から65%まで)で精製して、所望の生成物(1.00g;2.28mmol)が得られた。
【0594】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=7.89(1H),7.26(1H),6.94(1H),6.80(2H),6.61(1H),6.57(1H),4.61(2H),4.34(2H),3.57(2H),2.04(3H)。
【0595】
最終生成物の調製
トルエン(85mL)とNMP(10mL)の中の4−{2−[2−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)エトキシ]−4−フルオロフェニル}−5−フルオロピリジン−2−アミン(500mg;1.14mmol)とクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体(94mg;0.11mmol;ABCR GmbH & CO. KG)と2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(54mg;0.11mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)とリン酸カリウム(1212mg;5.71mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、密閉容器中で、110℃で4.5時間撹拌した。冷却後、そのバッチをDCM及び酢酸エチルで稀釈し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル50%まで)で精製して、所望の生成物(445mg;1.11mmol)が得られた。これは、まだ、多少の不純物を含んでいた。
【0596】
生物学的試験のために、この物質の50mgを分取HPLCでさらに精製して、純粋な生成物が得られた。
【表7】
【0597】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.36(1H),8.10(1H),7.74(1H),7.68(1H),6.82(1H),6.74(1H),6.41(1H),6.36(1H),4.73(2H),4.32(2H),3.57(2H),2.07(3H)。
【0598】
実施例10
(rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン
【化52】
【0599】
アセトニトリル(15.2mL)中の14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン(250mg;0.62mmol;実施例9を参照されたい)の混合物に塩化鉄(III)(3mg;0.02mmol)を添加し、そのバッチを室温で10分間撹拌した。そのバッチを0℃まで冷却し、撹拌しながら過ヨウ素酸(151mg;0.66mmol)を1回で添加した。90分間経過した後、氷浴を除去し、その混合物を室温で5時間撹拌し、その後、チオ硫酸ナトリウム五水和物(865mg;3.49mmol)を氷水(18.4mL)に溶解させた溶液に撹拌しながら添加した。そのバッチを固体塩化ナトリウムで飽和させ、THFで2回抽出し、酢酸エチルで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCMからDCM/エタノール50%まで)で精製して、所望の生成物(141mg;0.34mmol)が得られた。
【0600】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.29(1H),8.13(1H),7.66(2H),6.81(1H),6.73(1H),6.35(1H),6.31(1H),4.72(2H),4.41(2H),3,88(2H),2.59(3H)。
【0601】
実施例11
(rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン
【化53】
【0602】
クロロホルム(0.41mL)中の(rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン(100mg;0.24mmol;実施例10を参照されたい)とアジ化ナトリウム(31mg;0.47mmol)の混合物を撹拌しながら、それに、0℃で、濃硫酸(0.13mL)を滴下して加えた。氷浴を除去し、その混合物を45℃で5.5時間撹拌した。冷却後、追加のアジ化ナトリウム(31mg;0.48mmol)を添加し、その混合物を45℃でさらに16時間撹拌した。氷浴で冷却しながら、撹拌しながら、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液を滴下して加えた。その混合物を酢酸エチルで2回抽出し、THFで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣を分取HPLCで精製して、所望の生成物(24mg;0.06mmol)が得られた。
【表8】
【0603】
H−NMR(300MHz,DMSO−d,300K):δ[ppm]=9.74(1H),8.24(1H),8.13(1H),7.63(1H),7.12(1H),6.94(1H),6.51(1H),6.36(1H),4.59(2H),4.36(2H),4.31(2H),3.75(1H),2.87(3H)。
【0604】
実施例12
16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン
【化54】
【0605】
中間体12.1の調製
4−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)ブタン−1−オール)
【化55】
【0606】
中間体11.1は、中間体3.4に関する調製プロトコルに記載されている条件と同様の条件下で、ブタン−1,4−ジオールを使用して、2,6−ジクロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン(中間体3.3を参照されたい)から調製した。
【0607】
H NMR(300MHz,CDCl,300K)δ=6.90(1H),6.59(1H),4.34(2H),3.74(2H),3.55(2H),2.03(3H),1.88(2H),1.74(2H),1.61(1H)。
【0608】
中間体12.2の調製
4−{2−[4−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)ブトキシ]−4−フルオロフェニル}−5−フルオロピリジン−2−アミン
【化56】
【0609】
THF(17.7mL)中の4−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)ブタン−1−オール(1.08g;4.11mmol)と2−(2−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)−5−フルオロフェノール(1.00g;4.50mmol;中間体3.7を参照されたい)とトリフェニルホスフィン(1.18g;4.50mmol)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.89mL;4.50mmol)をTHF(3.5mL)に溶解させた溶液を滴下して加え、そのバッチを室温で6時間撹拌した。追加のトリフェニルホスフィン(0.54g;2.06mmol)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.41mL;1.03mmol)を添加し、その混合物を室温で6時間撹拌し、その後、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル60%まで)で精製して、所望の生成物(1.87g;4.01mmol)が得られた。
【0610】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=7.94(1H),7.23(1H),6.90(1H),6.74(2H),6.57(1H),6.52(1H),4.53(2H),4.31(2H),4.05(2H),3.56(2H),2.03(3H),1.88(4H)。
【0611】
最終生成物の調製
トルエン(160mL)とNMP(20mL)の中の4−{2−[4−({6−クロロ−4−[(メチルスルファニル)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)ブトキシ]−4−フルオロフェニル}−5−フルオロピリジン−2−アミン(1000mg;2.15mmol)とクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体(177mg;0.22mmol;ABCR GmbH & CO. KG)と2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(102mg;0.22mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)とリン酸カリウム(2278mg;10.73mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、密閉容器中で、110℃で4.5時間撹拌した。冷却後、そのバッチをDCM及び酢酸エチルで稀釈し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル50%まで)で精製して、所望の生成物(732mg;1.70mmol)が得られた。
【0612】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.36(1H),8.18(1H),7.51(1H),7.33(1H),6.79(1H),6.76(1H),6.25(1H),6.23(1H),4.42(2H),4.10(2H),3.54(2H),2.19(2H),2.05(3H),1.95(2H)。
【0613】
実施例13
(rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン
【化57】
【0614】
アセトニトリル(14.2mL)中の16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン(250mg;0.58mmol;実施例12を参照されたい)の混合物に塩化鉄(III)(3mg;0.02mmol)を添加し、そのバッチを室温で10分間撹拌した。そのバッチを0℃まで冷却し、撹拌しながら過ヨウ素酸(142mg;0.62mmol)を1回で添加した。0℃で4時間経過した後、その混合物を、チオ硫酸ナトリウム五水和物(809mg;3.26mmol)を氷水(17.2mL)に溶解させた溶液に撹拌しながら添加した。そのバッチを固体塩化ナトリウムで飽和させ、THFで2回抽出し、酢酸エチルで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCMからDCM/エタノール35%まで)で精製して、所望の生成物(204mg;0.46mmol)が得られた。
【0615】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.35(1H),8.19(1H),7.62(1H),7.33(1H),6.78(1H),6.75(1H),6.22(1H),6.19(1H),4.43(2H),4.10(2H),3.90(1H),3.80(1H),2.56(3H),2.18(2H),1.95(2H)。
【0616】
実施例14
(rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン
【化58】
【0617】
クロロホルム(0.38mL)中の(rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン(100mg;0.22mmol;実施例13を参照されたい)とアジ化ナトリウム(29mg;0.45mmol)の混合物を撹拌しながら、それに、0℃で、濃硫酸(0.12mL)を滴下して加えた。氷浴を除去し、その混合物を45℃で6時間撹拌した。冷却後、追加のアジ化ナトリウム(29mg;0.45mmol)を添加し、その混合物を45℃でさらに16時間撹拌した。氷浴で冷却しながら、撹拌しながら、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液を滴下して加えた。その混合物を酢酸エチルで2回抽出し、THFで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣を分取HPLCで精製して、所望の生成物(10mg;0.02mmol)が得られた。
【表9】
【0618】
H−NMR(300MHz,DMSO−d,300K):δ[ppm]=9.73(1H),8.33(1H),8.18(1H),7.34(1H),7.12(1H),6.87(1H),6.54(1H),6.25(1H),4.33(2H),4.27(2H),4.13(2H),3.74(1H),2.87(3H),2.01(2H),1.84(2H)。
【0619】
実施例15
(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化59】
【0620】
中間体15.1の調製
(rac)−2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(3−{3−[(メチルスルフィニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}プロポキシ)フェニル]ピリミジン
【化60】
【0621】
アセトニトリル(33mL)中の2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(3−{3−[(メチルスルファニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}プロポキシ)フェニル]ピリミジン(650mg;1.35mmol;中間体2.2を参照されたい)の混合物に塩化鉄(III)(6mg;0.04mmol)を添加し、そのバッチを室温で10分間撹拌した。そのバッチを0℃まで冷却し、撹拌しながら過ヨウ素酸(329mg;1.44mmol)を1回で添加した。その混合物を0℃で40分間撹拌した。氷浴を除去し、その混合物を室温でさらに50分間撹拌し、その後、チオ硫酸ナトリウム五水和物(1874mg;7.55mmol)を氷水(40mL)に溶解させた溶液に撹拌しながら添加した。そのバッチを固体塩化ナトリウムで飽和させ、THFで2回抽出し、酢酸エチルで2回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮して、粗製生成物(673mg)が得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階で使用した。
【0622】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.54(1H),7.78(1H),7.75(1H),7.54(1H),7.22(1H),6.85(1H),6.79(1H),4.26(2H),4.18(2H),4.06(1H),3.94(1H),2.56(3H),2.29(2H)。
【0623】
中間体15.2の調製
(rac)−N−[(3−{3−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]プロポキシ}−5−ニトロベンジル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
【化61】
【0624】
粗製(rac)−2−クロロ−5−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−(3−{3−[(メチルスルフィニル)メチル]−5−ニトロフェノキシ}プロポキシ)フェニル]ピリミジン(670mg;1.35mmol)とトリフルオロアセトアミド(304mg;2.69mmol)と酸化マグネシウム(217mg;5.38mmol)と酢酸ロジウム(II)二量体(15mg;0.03mmol)をDCM(10.0mL)に懸濁させた懸濁液に、室温で、ヨードベンゼンジアセテート(650mg;2.02mmol)を添加した。そのバッチを室温で18時間撹拌し、濾過し、濃縮して、粗製生成物(997mg)が得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階で使用した。
【0625】
中間体15.3の調製
(rac)−N−[(3−アミノ−5−{3−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]プロポキシ}ベンジル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
【化62】
【0626】
粗製(rac)−N−[(3−{3−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]プロポキシ}−5−ニトロベンジル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(997mg)をTHF(24mL)に溶解させた溶液を撹拌しながら、それに、室温で、塩化チタン(III)溶液(約10%塩酸中の約15%、11.3mL;Merck Schuchardt OHG)を添加した。そのバッチを3時間撹拌した。固体炭酸ナトリウムを添加することにより、その混合物のpHを約6に調節した。飽和塩化ナトリウム水溶液を添加し、その混合物を酢酸エチル/THF(1:1)で3回抽出した。その有機層を合してWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン/酢酸エチル50%まで)で精製して、所望の生成物(368mg;0.64mmol)が得られた。
【0627】
H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ=8.48(1H),7.53(1H),6.84(1H),6.78(1H),6.30(2H),6.24(1H),4.64(1H),4.58(1H),4.22(2H),4.02(2H),3.84(2H),3.15(3H),2.21(2H)。
【0628】
最終生成物の調製
トルエン(47.3mL)とNMP(5.8mL)の中の(rac)−N−[(3−アミノ−5−{3−[2−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロフェノキシ]プロポキシ}ベンジル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(366mg;0.63mmol)とクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体(52mg;0.06mmol;ABCR GmbH & CO. KG)と2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(30mg;0.06mmol;Aldrich Chemical Company Inc.)とリン酸カリウム(671mg;3.16mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、密閉容器中で、110℃で3時間撹拌した。冷却後、そのバッチをTHF及び酢酸エチルで稀釈し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過した。水(10mL)、MeOH(10mL)及び炭酸カリウム(500mg)を添加し、その混合物を45分間撹拌した。その有機層をWhatmanフィルターを用いて濾過し、濃縮した。その残渣を分取HPLCで精製して、所望の生成物(65mg;0.25mmol)及び(rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(50mg;0.09mmol;実施例16)が得られた。
【表10】
【0629】
H NMR(400MHz,DMSO−d6,300K)δ=9.81(1H),8.72(1H),8.67(1H),7.61(1H),7.20(1H),6.92(1H),6.75(1H),6.49(1H),4.21(6H),3.52(1H),2.82(3H),2.15(2H)。
【0630】
実施例16
(rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
【化63】
【0631】
実施例16は、実施例15の調製の際に、副生物として形成され、単離された。
【0632】
H NMR(400MHz,DMSO−d6,300K)δ=9.95(1H),8.80(1H),8.68(1H),7.61(1H),7.21(1H),6.91(1H),6.79(1H),6.51(1H),4.94(2H),4.21(4H),3.43(3H),2.14(2H)。
【0633】
実施例17
(rac)−1−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−3−エチル尿素
【化64】
【0634】
アルゴン雰囲気下、(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(15mg、0.034mmol;実施例5を参照されたい)をDMF(0.55mL)に溶解させた溶液に、室温で、トリエチルアミン(4.69μL、0.034mmol)及びイソシアン酸エチル(2.71μL、0.034mmol、純度98%)を滴下して加えた。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、水/アセトニトリルの混合物(1mL)で稀釈した。得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(13mg、0.02mmol)が得られた。
【0635】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 9.74(s,1H),8.68(d,1H),8.33(d,1H),7.54−7.64(m,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.80(br.s.,1H),6.63(s,1H),6.28(s,1H),4.67−4.78(m,2H),4.44−4.58(m,2H),4.13(t,2H),3.12(br.s.,3H),2.96−3.06(m,2H),2.04−2.14(m,2H),1.00(t,3H)。
【0636】
実施例18
(rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]アセトアミド
【化65】
【0637】
(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(27mg、0.06mmol;実施例5を参照されたい)をDCM(2mL)に溶解させた溶液を冷却し、それに、0℃で、トリエチルアミン(0.021mL、0.151mmol)及び塩化アセチル(5μL、0.067mmol)を添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。
【0638】
その反応混合物を水でクエンチし、減圧下で濃縮した。その粗製生成物を分取HPLC[方法1]で精製して、所望の化合物(3.2mg、0.01mmol)が得られた。
【0639】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.85(s,1H),8.69(d,1H),8.33(d,1H),7.59(d,1H),7.09(dd,1H),6.91(td,1H),6.61(s,1H),6.26(s,1H),4.76(s,2H),4.53(t,2H),4.13(t,2H),3.22(s,3H),2.06−2.13(m,2H),1.97(s,3H)。
【0640】
実施例19
(rac)−8−[(N,S−ジメチルスルホンイミドイル)メチル]−15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化66】
【0641】
アルゴン雰囲気下、(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(20mg、0.045mmol;実施例5を参照されたい)を無水THF(0.5mL)に溶解させた溶液に、室温で、カリウムtert−ブトキシド(10.1mg、0.09mmol)を少量ずつ加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後、ヨウ化メチル(3.35μL、0.054mmol)を添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、水/アセトニトリルの混合物(1mL)で稀釈した。得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(2.7mg、0.01mmol)が得られた。
【0642】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.86(s,1H),8.69(d,1H),8.34(d,1H),7.56−7.62(m,1H),7.09(dd,1H),6.91(td,1H),6.63(s,1H),6.32(s,1H),4.86−4.95(m,2H),4.49−4.57(m,2H),4.10−4.16(m,2H),3.34(s,3H),2.83(s,3H),2.10(d,2H)。
【0643】
実施例20
(rac)−エチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート
【化67】
【0644】
(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(15mg、0.034mmol;実施例5を参照されたい)をピリジン(0.5mL)に溶解させた溶液に、室温で、クロロギ酸エチル(4.5μL、0.047mmol)を添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、水/アセトニトリルの混合物(1mL)でクエンチした。得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(11.5mg、0.02mmol)が得られた。
【0645】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.84(s,1H),8.68(d,1H),8.33(d,1H),7.59(ddd,1H),7.09(dd,1H),6.91(td,1H),6.61(s,1H),6.27(s,1H),4.73−4.81(m,2H),4.49−4.56(m,2H),4.10−4.17(m,2H),3.96−4.05(m,2H),3.27(s,3H),2.06−2.15(m,2H),1.18(t,3H)。
【0646】
実施例21
(rac)−2−クロロエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート
【化68】
【0647】
(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(25mg、0.056mmol;実施例5を参照されたい)をピリジン(0.84mL)に溶解させた溶液に、室温で、クロロギ酸2−クロロエチル(7.5μL、0.078mmol;CAS−RN 627−11−2)を添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、その後、変換が不充分だったため、追加のクロロギ酸エチル(5μL、0.056mmol、1eq)を添加した。5時間撹拌した後、その反応混合物を水/アセトニトリルの混合物(1mL)でクエンチした。
【0648】
得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(23mg、0.04mmol)が得られた。
【0649】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.84(s,1H),8.68(d,1H),8.34(d,1H),7.56−7.62(m,1H),7.09(dd,1H),6.91(td,1H),6.61(s,1H),6.28(s,1H),4.77−4.85(m,2H),4.49−4.56(m,2H),4.19−4.28(m,2H),4.10−4.15(m,2H),3.81(t,2H),3.30(s,3H),2.05−2.15(m,2H)。
【0650】
実施例22
(rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]メタンスルホンアミド
【化69】
【0651】
(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(10mg、0.018mmol;実施例5を参照されたい)をDCM(0.55mL)に溶解させた溶液に、室温で、DMAP(0.22mg、0.002mmol)及びトリエチルアミン(2.98μL、0.021mmol)を添加し、次いで、塩化メシル(1.66μL、0.021mmol)をDCM(0.2mL)に溶解させた溶液を添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。
【0652】
その反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで、水/アセトニトリルの混合物(1mL)で稀釈した。得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(4.1mg、0.01mmol)が得られた。
【0653】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.87(s,1H),8.68(d,1H),8.34(s,1H),7.59(t,1H),7.09(d,1H),6.91(t,1H),6.67(s,1H),6.33(s,1H),4.84(br.s,2H),4.47−4.60(m,2H),4.07−4.18(m,2H),3.37(s,3H),3.01(s,3H),2.05−2.15(m,2H)。
【0654】
実施例23
(rac)−2−アミノ−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]エタンスルホンアミド
【化70】
【0655】
中間体23.1の調製
(rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エタンスルホンアミド
【化71】
【0656】
アルゴン雰囲気下、(rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(25mg、0.056mmol;実施例5を参照されたい)をDCM(0.71mL)に溶解させた溶液に、室温で、2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エタンスルホニルクロリド(18.39mg、0.067mmol)を添加した。30分間撹拌した後、ピリジン(9μL、0.112mmol)を添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、その後、変換が不充分だったため、さらに、2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エタンスルホニルクロリド(15.32mg、0.056mmol)を添加した。
【0657】
室温で7時間撹拌した後、その反応混合物を減圧下で濃縮し、その粗製物を水/アセトニトリルの混合物(1mL)で稀釈した。得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(20mg、0.03mmol)が得られた。
【0658】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.82(s,1H),8.61(d,1H),8.29(d,1H),7.75−7.85(m,4H),7.53−7.60(m,1H),7.06(dd,1H),6.90(td,1H),6.65(s,1H),6.30(s,1H),4.77−4.86(m,2H),4.45−4.56(m,2H),4.06−4.12(m,2H),3.87−4.01(m,2H),3.41(t,2H),3.36(s,3H),2.04−2.12(m,2H)。
【0659】
最終生成物の調製
(rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エタンスルホンアミド(16mg、0.023mmol)をエタノール(0.7mL)に溶解させた溶液に、室温で、メチルアミン(43μL、0.351mmol、15eq)(無水エタノール中の33%WT溶液)を添加した。その反応混合物を50℃まで加熱し、その温度で一晩撹拌し、その後、変換が不充分だったため、追加のメチルアミン溶液(30μL、0.24mmol)を添加した。その反応混合物を50℃で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その粗製物を水/アセトニトリルの混合物(1mL)で稀釈し、得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製した。所望の化合物がそのTFA塩として得られた(実施例24を参照されたい)。次いで、これを、酢酸エチルに溶解させ、重炭酸ナトリウムの水溶液で洗浄した。相を分離した後、その水相を酢酸エチルで2回抽出し、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。当該遊離アミン(8.8mg、0.02mmol)が得られた。
【0660】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.85(s,1H),8.68(d,1H),8.33(d,1H),7.58(ddd,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.65(s,1H),6.31(s,1H),4.79−4.87(m,2H),4.47−4.57(m,2H),4.09−4.16(m,2H),3.38(s,3H),3.14(t,2H),2.86−2.95(m,2H),2.06−2.14(m,2H)。
【0661】
実施例24
(rac)−2−{[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]スルファモイル}エタンアミニウムトリフルオロアセテート
【化72】
【0662】
実施例24は、実施例23の調製に際して形成された。
【0663】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 9.86(s,1H),8.68(d,1H),8.34(d,1H),7.83(br.s.,3H),7.54−7.63(m,1H),7.09(dd,1H),6.91(td,1H),6.64(s,1H),6.31(s,1H),4.89(br.s,2H),4.49−4.57(m,2H),4.10−4.16(m,2H),3.44(s,3H),3.37(t,2H),3.11−3.21(m,2H),2.06−2.15(m,2H)。
【0664】
実施例25
(rac)−2−アミノエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート
【化73】
【0665】
中間体25.1の調製
(rac)−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート
【化74】
【0666】
アルゴン雰囲気下、(rac)−2−クロロエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート(24mg、0.043mmol;実施例21を参照されたい)をDMF(0.5mL)に溶解させた溶液に、カリウムフタルイミド(8.84mg、0.048mmol)を添加した。その反応混合物を80℃まで加熱し、その温度で一晩撹拌した。冷却後、得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(20mg、0.03mmol)が得られた。
【0667】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 9.78(s,1H),8.67(d,1H),8.33(d,1H),7.76−7.95(m,4H),7.51−7.67(m,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.58(s,1H),6.25(s,1H),4.72(br.s,2H),4.48−4.55(m,2H),4.17−4.25(m,2H),4.10−4.15(m,2H),3.85(t,2H),3.19(s,3H),2.04−2.14(m,2H)。
【0668】
最終生成物の調製
(rac)−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート(18mg、0.027mmol)をエタノール(0.8mL)に溶解させた溶液に、室温で、メチルアミン(50μL、0.407mmol、15eq)(無水エタノール中の33%wt溶液)を添加した。その反応混合物を50℃まで加熱し、その温度で90分間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、その粗製物を分取HPLC[方法1]で直接精製した。所望の化合物がそのTFA塩として得られた。次いで、これを、酢酸エチルに溶解させ、重炭酸ナトリウムの水溶液で洗浄した。相を分離した後、その水相を酢酸エチルで2回抽出し、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。当該遊離アミン(8mg、0.01mmol)が得られた。
【0669】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 9.83(s,1H),8.68(d,1H),8.33(d,1H),7.52−7.67(m,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.61(s,1H),6.27(s,1H),4.71−4.88(m,2H),4.44−4.63(m,2H),4.09−4.17(m,2H),3.88−3.99(m,2H),3.27(s,3H),2.75(t,2H),2.05−2.15(m,2H)。
【0670】
実施例26
2−({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)エタンアミン
【化75】
【0671】
中間体26.1の調製
2,6−ジクロロ−4−[(エトキシメトキシ)メチル]ピリジン
【化76】
【0672】
(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)メタノール(1g、5.617mmol;中間体3.1を参照されたい、CAS−RN 101990−69−6)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.91mL、22.47mmol)をDCE(25mL)に溶解させた溶液に、室温で、クロロメチルエチルエーテル(1.042mL、11.235mmol)を滴下して加えた。その反応混合物を70℃まで加熱し、その温度で1時間撹拌した。
【0673】
次いで、その反応混合物を塩化アンモニウムの水溶液でクエンチし、DCMで稀釈した。相を分離した後、その水相をDCMで2回抽出した。その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。それ以上精製することなく、所望の化合物(1.30g、5.34mmol)が得られた。
【0674】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 7.51(t,2H),4.74(s,2H),4.64(s,2H),3.56(q,2H),1.12(t,3H)。
【0675】
中間体26.2の調製
3−({6−クロロ−4−[(エトキシメトキシ)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)プロパン−1−オール
【化77】
【0676】
水素化ナトリウム(330mg、8.25mmol、油中60%)をTHF(140mL)に懸濁させた懸濁液に、室温で、1,3−プロパンジオール(2.39mL、33.037mmol)をTHF(10mL)に溶解させた溶液を滴下して加えた。その反応混合物を30分間撹拌し、その後、室温で、2,6−ジクロロ−4−[(エトキシメトキシ)メチル]ピリジン(1.30g、5.34mmol)をTHF(10mL)に溶解させた溶液を滴下して加えた。その反応混合物を環流温度で3時間撹拌し、その後、変換が不充分だったため、室温で、追加の水素化ナトリウム(330mg、8.25mmol、油中60%)を添加した。環流しながら48時間撹拌した後、その反応混合物を冷却し、水(120mL)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。相を分離した後、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。その粗製物を分取HPLC[方法1]で精製して、所望の化合物(1.154g、4.06mmol)が得られた。
【0677】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 7.01(s,1H),6.74(d,1H),4.71(s,2H),4.55(s,2H),4.27(t,2H),3.50−3.59(m,4H),1.84(quin,2H),1.12(t,3H)。
【0678】
中間体26.3の調製
4−{2−[3−({6−クロロ−4−[(エトキシメトキシ)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)プロポキシ]−4−フルオロフェニル}−5−フルオロピリジン−2−アミン
【化78】
【0679】
アルゴン雰囲気下、THF(19.5mL)中の3−({6−クロロ−4−[(エトキシメトキシ)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)プロパン−1−オール(1.25g、4.53mmol)と2−(2−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)−5−フルオロフェノール(1.103g、4.96mmol;中間体3.7)とトリフェニルホスフィン(1.486g;5.67mmol)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.12mL、5.67mmol)をTHF(3.9mL)に溶解させた溶液を滴下して加えた。その反応混合物を室温で一晩撹拌した。
【0680】
その反応混合物を減圧下で濃縮し、その粗製生成物を水/アセトニトリルの混合物で稀釈した。得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(1.88g、3.58mmol)が得られた。
【0681】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 8.01(br.s.,1H),7.35(t,1H),7.13(dd,1H),7.02(s,1H),6.92(td,1H),6.73(s,1H),6.67(br.s.,1H),4.71(s,2H),4.55(s,2H),4.27(t,2H),4.18(t,2H),3.55(q,2H),2.04−2.13(m,2H),1.11(t,3H)。
【0682】
中間体26.4の調製
8−[(エトキシメトキシ)メチル]−15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化79】
【0683】
アルゴン雰囲気下、トルエン(210mL)とNMP(28mL)の中の4−{2−[3−({6−クロロ−4−[(エトキシメトキシ)メチル]ピリジン−2−イル}オキシ)プロポキシ]−4−フルオロフェニル}−5−フルオロピリジン−2−アミン(1.70g、3.542mmol)とクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(223mg、0.283mmol、Aldrich Chemical Company Inc. CAS−RN 1310584−14−5)と2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(135mg、0.283mmol、Aldrich Chemical Company Inc. CAS−RN 564483−18−7)とリン酸カリウム(3.76g;17.71mmol)の混合物を、100℃で一晩撹拌した。冷却後、その反応混合物を水(170mL)で稀釈し、セライトで濾過した。得られた混合物をMTBEで2回抽出した。その有機相を合して硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。その残渣を熱メタノールで稀釈し、冷却後、その懸濁液を濾過し、高真空下で乾燥させた。1.16g(2.57mmol)の所望の化合物が得られた。
【0684】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.64(s,1H),8.72(d,1H),8.31(d,1H),7.55−7.62(m,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.57(s,1H),6.14(s,1H),4.71(s,2H),4.50(t,2H),4.46(s,2H),4.12(t,2H),3.58(q,2H),2.05−2.14(m,2H),1.15(t,3H)。
【0685】
中間体26.5の調製
[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メタノール
【化80】
【0686】
8−[(エトキシメトキシ)メチル]−15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(577mg、1.30mmol)をMeOH(60mL)に溶解させた溶液に、室温で、濃37%HCl(1.087mL、13.01mmol)を添加した。その反応混合物を60℃まで加熱し、その温度で15分間撹拌した。冷却後、その反応混合物を減圧下で濃縮し、その残渣をDCM中で稀釈した。得られた溶液を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮した。単離された固体を高真空下で乾燥させて、536mg(1.39mmol)の所望の化合物が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。
【0687】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.65(s,1H),8.75(d,1H),8.25−8.39(m,1H),7.54−7.62(m,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.55(s,1H),6.14(s,1H),4.49(t,2H),4.40(s,2H),4.12(t,2H),2.04−2.13(m,2H)。
【0688】
中間体26.6の調製
[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル メタンスルホネート
【化81】
【0689】
[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メタノール(125mg、0.32mmol)とトリエチルアミン(109μL、0.78mmol)をTHF(6.5mL)に溶解させた溶液に、0℃で、塩化メシル(30μL、0.39mmol)を滴下して加えた。その反応混合物を室温で1時間撹拌した。
【0690】
その反応混合物を重炭酸ナトリウムの水溶液でクエンチし、水で稀釈し、酢酸エチルで3回抽出した。相を分離した後、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。133mg(0.29mmol)の所望の化合物が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。
【0691】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.76(s,1H),8.71(d,1H),8.33(d,1H),7.55−7.62(m,1H),7.09(dd,1H),6.86−6.95(m,1H),6.60(s,1H),6.21(s,1H),5.19(s,2H),4.52(t,2H),4.13(t,2H),3.29(s,3H),2.05−2.13(m,2H)。
【0692】
中間体26.7の調製
[2−({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルファニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル
【化82】
【0693】
2−(Boc−アミノ)エタンチオール(8μL、0.047mmol、CAS−RN 67385−09−5)をエタノール(1mL)に溶解させた溶液に、炭酸セシウム(30.9mg、0.095mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル メタンスルホネート(20mg、0.043mmol)をエタノール(1mL)に溶解させた溶液を滴下して加えた。その反応混合物を室温で48時間撹拌した。
【0694】
その反応混合物を減圧下で濃縮し、その粗製生成物を水/アセトニトリルの混合物(1mL)で稀釈した。得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(10mg、0.02mmol)が得られた。
【0695】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 9.60(s,1H),8.71(d,1H),8.31(d,1H),7.54−7.63(m,1H),7.08(dd,1H),6.85−6.96(m,2H),6.54(s,1H),6.16(s,1H),4.50(t,2H),4.12(br.s.,2H),3.61(s,2H),3.11(q,2H),2.04−2.14(m,2H),1.38(s,9H)。
【0696】
中間体26.8の調製
[2−({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル
【化83】
【0697】
[2−({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルファニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(300mg、0.551mmol)をDCM(13mL)に溶解させた溶液に、0℃で、3−クロロペルオキシ安息香酸(272mg、1.21mmol、77% max)を添加した。0℃で30分間撹拌した後、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。その反応混合物を重炭酸ナトリウムの水溶液でクエンチし、水で稀釈し、DCMで2回抽出した。相を分離した後、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。その粗製物を分取HPLC[方法1]で精製して、所望の化合物(132mg、0.23mmol)が得られた。
【0698】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.78(s,1H),8.69(d,1H),8.33(d,1H),7.55−7.62(m,1H),7.09(dd,1H),7.03(t,1H),6.91(td,1H),6.60(s,1H),6.24(s,1H),4.52(t,2H),4.45(s,2H),4.09−4.16(m,2H),3.38(q,2H),3.24(t,2H),2.06−2.14(m,2H),1.39(s,9H)。
【0699】
最終生成物の調製
[2−({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(17mg、0.029mmol)をジオキサン(1.1mL)に溶解させた溶液に、ジオキサン中のHClの4N溶液(74μL、0.295mmol)を添加した。その反応混合物を40℃まで加熱し、その温度で4時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで、得られたHCl塩をDCMに溶解させ、重炭酸ナトリウムの水溶液で洗浄した。相を分離した後、その水相をDCMで2回抽出し、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。当該遊離アミン(11.4mg、0.02mmol)が得られた。
【0700】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 9.75(s,1H),8.69(d,1H),8.32(d,1H),7.54−7.62(m,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.61(s,1H),6.24(s,1H),4.47−4.56(m,2H),4.44(s,2H),4.09−4.16(m,2H),3.14(t,2H),2.98(t,2H),2.04−2.16(m,2H)。
【0701】
実施例27
({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)酢酸
【化84】
【0702】
中間体27.1の調製
8−(クロロメチル)−15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン
【化85】
【0703】
[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メタノール[中間体26.5を参照されたい](200mg、0.519mmol)をDCM(20mL)に溶解させた溶液に、1滴のDMF及び塩化チオニル(379μL、5.19mmol)を添加した。その反応混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を熱ヘキサンで稀釈し、その懸濁液を濾過し、高真空下で乾燥させた。140mg(0.3mmol)の所望の化合物が得られた。
【0704】
HNMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.77(s,1H),8.70(d,1H),8.33(d,1H),7.52−7.66(m,1H),7.09(dd,1H),6.85−6.97(m,1H),6.62(s,1H),6.24(s,1H),4.63(s,2H),4.51(t,2H),4.13(t,2H),2.04−2.14(m,2H)。
【0705】
中間体27.2の調製
({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルファニル)酢酸tert−ブチル
【化86】
【0706】
8−(クロロメチル)−15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン(65mg、0.161mmol)とスルファニル酢酸tert−ブチル(83μL、0.177mmol、Enamineから市販されている CAS−RN 20291−99−0)をDCE(10mL)に溶解させた溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(83mg、0.64mmol)を添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、その後、変換が不充分だったため、追加のスルファニル酢酸tert−ブチル(83μL、0.177mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(83mg、0.64mmol)を添加した。
【0707】
24時間撹拌した後、その反応混合物を減圧下で濃縮し、その粗製生成物を水/アセトニトリルの混合物(1mL)で稀釈した。得られた混合物を分取HPLC[方法1]で直接精製して、所望の化合物(54mg、0.11mmol)が得られた。
【0708】
H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm 9.67(s,1H),8.70(d,1H),8.31(d,1H),7.54−7.63(m,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.53(s,1H),6.14(s,1H),4.50(t,2H),4.12(t,2H),3.69(s,2H),3.16(s,2H),2.04−2.14(m,2H),1.42(s,9H)。
【0709】
中間体27.3の調製
({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)酢酸tert−ブチル
【化87】
【0710】
({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルファニル)酢酸tert−ブチル(48.8mg、0.095mmol)をDCM(2.3mL)に溶解させた溶液に、0℃で、3−クロロペルオキシ安息香酸(46.7mg、0.208mmol、77% max)を添加した。0℃で30分間撹拌した後、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。その反応混合物を重炭酸ナトリウムの水溶液でクエンチし、水で稀釈し、DCMで2回抽出した。相を分離した後、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。その粗製物を分取HPLC[方法1]で精製して、所望の化合物(17mg、0.03mmol)が得られた。
【0711】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 9.80(s,1H),8.69(d,1H),8.33(d,1H),7.55−7.62(m,1H),7.08(dd,1H),6.85−6.94(m,1H),6.60(s,1H),6.20(s,1H),4.49−4.56(m,4H),4.27(s,2H),4.13(t,2H),2.05−2.16(m,2H),1.47(s,9H)。
【0712】
最終生成物の調製
({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)酢酸tert−ブチル(14mg、0.026mmol)をジオキサン(0.5mL)に溶解させた溶液に、ジオキサン中のHClの4N溶液(64μL、0.256mmol)を添加した。その反応混合物を室温で48時間撹拌し,次いで、減圧下で濃縮した。その粗製生成物を水/アセトニトリルの混合物(1mL)で稀釈し、得られた混合物を分取HPLC[方法2]で直接精製した。所望の化合物(4mg、0.01mmol)が得られた。
【0713】
H NMR(500MHz,DMSO−d)δppm 13.54(br.s.,1H),9.78(s,1H),8.68(d,1H),8.32(d,1H),7.52−7.63(m,1H),7.08(dd,1H),6.90(td,1H),6.60(s,1H),6.20(s,1H),4.54(s,2H),4.52(t,2H),4.27(s,2H),4.13(t,2H),2.05−2.14(m,2H)。
【0714】
下記表1は、実施例セクションにおいて記載されている化合物の概要を提供している:
【表11】
【0715】
結果
表2: 本発明による化合物のCDK9及びCDK2に対する阻害
IC50(最大効果の50%における阻害濃度)値はnMで示されており、「n.t.」は、当該化合物が個々のアッセイで試験されなかったことを意味している。
【0716】
1: 実施例番号
2: 材料及び方法の方法1aに記載されているCDK9:CDK9/CycT1キナーゼアッセイ
3: 材料及び方法の方法2に記載されているCDK2:CDK2/CycEキナーゼアッセイ
4: 材料及び方法の方法1a及び方法2aによるCDK2と比較したCDK9選択性:IC50(CDK2)/IC50(CDK9)
5: 材料及び方法の方法1bに記載されている高ATP CDK9:CDK9/CycT1キナーゼアッセイ
6: 材料及び方法の方法2bに記載されている高ATP CDK2:CDK2/CycEキナーゼアッセイ
7: 材料及び方法の方法1b及び方法2bによる高ATP CDK2と比較した高ATP CDK9選択性:IC50(高ATP CDK2)/IC50(高ATP CDK9)。
【0717】
注目すべきことに、上記で材料及び方法の方法1a及び方法1bにおいて記載されているCDK9アッセイにおいて、解像力は酵素濃度によって制限され、CDK9高ATPアッセイにおいては、IC50に関する下限は、約1−2nMであり、CDK低ATPアッセイにおいては、約2−4nMである。この範囲内にあるIC50を示す化合物の場合、CDK9に対する真のアフィニティーは、従って、CDK2と比較したCDK9に対する選択性は、一層高くなり得る。即ち、これらの化合物に関して、下記表2のカラム4及びカラム7で計算されている選択性因子(selectivity factor)は、最小値であり、それらは、さらに大きくなり得るであろう。
【表12】
【0718】
表3a及び表3b: 材料及び方法の方法3に記載されているようにして測定された、本発明化合物によるHeLa、HeLa−MaTu−ADR、NCI−H460、DU145、Caco−2、B16F10、A2780及びMOLM−13細胞の増殖の阻害。全てのIC50(最大効果の50%における阻害濃度)値はnMで示されており、「n.t.」は、当該化合物が個々のアッセイで試験されなかったことを意味している。
【0719】
1: 実施例番号
2: HeLa細胞増殖の阻害
3: HeLa−MaTu−ADR細胞増殖の阻害
4: NCI−H460細胞増殖の阻害
5: DU145細胞増殖の阻害
6: Caco−2細胞増殖の阻害
7: B16F10細胞増殖の阻害
8: A2780細胞増殖の阻害
9: MOLM−13細胞増殖の阻害
【表13】
【表14】
【0720】
表4: 材料及び方法の方法5に記載されているようにして測定された、本発明化合物のCaco−2透過性
1: 実施例番号
2: μMで示されている被験化合物の濃度
3: [nm/s]で示されているPappA−B(Mari
4: [nm/s]で示されているPappB−A(Mari
5: 流出比(PappB−A/PappA−B)
【表15】
【0721】
表5: 材料及び方法において記載されている方法6及び方法7によって測定された、ラットの肝細胞内における安定性及び静脈内投与後のラット体内におけるt1/2
1: 実施例番号
2: ラット肝細胞内における安定性データに基づいて計算された最大経口バイオアベイラビリティ(Fmax)
3: ラットに静脈内ボーラス投与した後のインビボ試験から得られたt1/2:終末半減期(h)
【表16】
【0722】
表6: 材料及び方法において記載されている方法8によって測定された、平衡解離定数K[1/s]、解離速度定数koff[1/s]、及び、標的滞留時間[分]
1: 実施例番号
2: 平衡解離定数K[1/s]
3: 解離速度定数koff[1/s]
4: 標的滞留時間[分]
【表17】
【0723】
5E−5 s−1未満の解離速度定数は、本アッセイでは分析不可能であり、「<5E−5 s−1」として記載されている。
【0724】
本発明による大環状CDK9阻害薬の長期い滞留時間は、CDK9シグナリングに対する持続的な阻害効果をもたらすことが期待され、最終的には、持続的なターゲットエンゲージメント及び抗腫瘍効力に貢献することが期待される。
本発明は一態様において、以下を提供する。
[項目1]
一般式(I)
【化1】

〔式中、
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
(i)ヒドロキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基、及び/又は、
(ii)ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換基されていてもよく、但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはなく、又は、ここで、該C−C−アルキレン基の1個の炭素原子は、それが結合している二価基と一緒に3員若しくは4員の環を形成し、その際、該二価基は、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHOCH−から選択され;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ヘテロアリール、フェニル−C−C−アルキル−及びヘテロアリール−C−C−アルキル−から選択される基を表し、ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−フルオロアルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、−OP(=O)(OH)、−C(=O)OH、−C
(=O)NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、−C(=O)NR、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ヘテロアリールから選択される基を表し、ここで、該C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル又はヘテロアリール基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル及びヘテロアリールから選択される基を表し、ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル又はヘテロアリール基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、フェニル、ベンジル及びヘテロアリールから選択される基を表し、ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アセチルアミノ−、N−メチル−N−アセチルアミノ−、環状アミン、ハロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい〕で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目2]
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−シクロアルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、−(CH)NRから選択される1の置換基で置換されていてもよく、並びに、ハロゲン及びC−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の付加的な置換基で置換基されていてもよく、但し、C−アルキレン基は、ヒドロキシ基で置換されることはなく;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びフェニル−C−C−アルキル−から選択される基を表し、ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−フルオロアルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、−OP(=O)(OH)、−C(=O)OH、−C(=O)NHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、ブロモ原子、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、−C(=O)NR、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニルから選択される基を表し、ここで、該C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル−又はフェニル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、ここで、該C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル又はベンジル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−、フェニル及びベンジルから選択される基を表し、ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミン、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−フルオロアルコキシ−からなる群から同じように又は異なるように選択される1、2又は3の置換基で置換されていてもよい;項目1に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目3]
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し、
ここで、該基は、
(iii)C−C−シクロアルキル及びヒドロキシメチル−から選択される1の置換基、及び/又は、
(iv)C−C−アルキルから同じように又は異なるように選択される1又は2の付加的な置換基で置換基されていてもよく、
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、ここで、該基は、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、メチル、メトキシ−、トリフルオロメチル−、トリフルオロメトキシ−から選択される基を表し;
は、水素原子又はフルオロ原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し、ここで、該C−C−アルキル−基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよく;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し、ここで、該C−C−アルキル−又はC−C−シクロアルキル−基は、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NH、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、環状アミンからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2の置換基で置換されていてもよく;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい;項目1又は2のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目4]
Aは、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、C−C−アルキル−から選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ−、−NH、−C(=O)OHからなる群から同じように又は異なるように選択される1又は2又は3の置換基で置換されていてもよく;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、シアノ、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−及びC−C−シクロアルキル−から選択される基を表し;又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環状アミンを形成し;
は、C−C−アルキル−、フルオロ−C−C−アルキル−、C−C−シクロアルキル−及びフェニルから選択される基を表し、ここで、該基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、−NHからなる群から選択される1の置換基で置換されていてもよい;項目1、2又は3のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目5]
Lは、C−C−アルキレン基を表す;
項目1〜4のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目6]
Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、C−C−アルキレン基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、メチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
、Rは、互いに独立して、水素原子、C−C−アルキル−から選択される基を表し;
は、C−C−アルキル−基を表す;
項目1に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目7]
は、メチル基を表す;
項目1〜6のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目8]
は、フルオロ原子を表し;及び、
は、水素原子を表す;
項目1〜7のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目9]
は、水素原子を表す;
項目1〜8のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目10]
Aは、−S(=O)−、−S(=O)(=NR)−からなる群から選択される二価基を表し;
Lは、−CHCHCH−基を表し;
X、Yは、CH又はNを表し、但し、XとYのうちの1つはCHを表し、及び、XとYのうちの1つはNを表し;
は、メチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、フルオロ原子を表し;
は、水素原子を表し;
は、水素原子、−C(=O)NR、−C(=O)R、−C(=O)OR、−S(=O)、メチル−から選択される基を表し;
は、エチル−基を表し;
は、水素原子を表し;
は、C−C−アルキル−基を表す;
項目1に記載の一般式(I)で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目11]
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−13,17−(アゼノ)−11,7−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルファニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルフィニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;エナンチオマー1;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;エナンチオマー2;
・ 15,19−ジフルオロ−8−[(メチルスルホニル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ 14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ (rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ (rac)−14,18−ジフルオロ−7−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3−ジヒドロ−10H−9,5−(アゼノ)−11,15−(メテノ)−1,4,10,12−ベンゾジオキサジアザシクロヘプタデシン;
・ 16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルファニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(メチルスルフィニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−16,20−ジフルオロ−9−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−12H−11,7−(アゼノ)−13,17−(メテノ)−1,6,12,14−ベンゾジオキサジアザシクロノナデシン;
・ (rac)−15,19−ジフルオロ−8−[(S−メチルスルホンイミドイル)メチル]−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−12,16−(アゼノ)−10,6−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド;
・ (rac)−1−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]−3−エチル尿素; ・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]アセトアミド;
・ (rac)−8−[(N,S−ジメチルスルホンイミドイル)メチル]−15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン;
・ (rac)−エチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ (rac)−2−クロロエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ (rac)−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]メタンスルホンアミド;
・ (rac)−2−アミノ−N−[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]エタンスルホンアミド;
・ (rac)−2−{[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]スルファモイル}エタンアミニウムトリフルオロアセテート;
・ (rac)−2−アミノエチル[{[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデン]カルバメート;
・ 2−({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)エタンアミン;
・ ({[15,19−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−2H,11H−10,6−(アゼノ)−12,16−(メテノ)−1,5,11,13−ベンゾジオキサジアザシクロオクタデシン−8−イル]メチル}スルホニル)酢酸;である、項目1に記載の化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目12]
薬物として使用するための、項目1〜11のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物。
[項目13]
過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患を治療及び/又は予防するための、項目1〜11のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物。
[項目14]
肺癌、前立腺癌、子宮頚癌、大腸癌、黒色腫又は卵巣癌を治療及び/又は予防するための、項目1〜11のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物。
[項目15]
過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患を治療及び/又は予防するための薬物の製造における、項目1〜11のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物の使用。
[項目16]
肺癌、前立腺癌、子宮頚癌、大腸癌、黒色腫、卵巣癌又は白血病を治療及び/又は予防するための薬物の製造における、項目1〜11のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物の使用。
[項目17]
非小細胞肺癌、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌、多剤耐性ヒト子宮頚癌又はヒト急性骨髄性白血病を治療及び/又は予防するための薬物の製造における、項目1〜11のいずれか1項に記載の一般式(I)で表される化合物の使用。
[項目18]
少なくとも1種類以上のさらなる活性成分と組み合わせて、項目1〜11のいずれか1項に記載の化合物を含んでいる、組合せ医薬。
[項目19]
過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患を治療及び/又は予防するための、項目18に記載の組合せ医薬。
[項目20]
肺癌、前立腺癌、子宮頚癌、大腸癌、黒色腫、卵巣癌又は白血病を治療及び/又は予防するための、項目19に記載の組合せ医薬。
[項目21]
不活性で無毒性の製薬上適切な補助剤と組み合わせて、項目1〜11のいずれか1項に記載の化合物を含んでいる、医薬組成物。
[項目22]
過増殖性疾患、ウイルス誘導性感染性疾患及び/又は心臓血管疾患を治療及び/又は予防するための、項目21に記載の医薬組成物。
[項目23]
肺癌、前立腺癌、子宮頚癌、大腸癌、黒色腫、卵巣癌又は白血病を治療及び/又は予防するための、項目22に記載の医薬組成物。
[項目24]
一般式(7)
【化2】

〔式中、R、R、R、R及びLは、一般式(I)で表される化合物に関して項目1〜10のいずれか1項で定義されているとおりである〕で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目25]
一般式(26)
【化3】

〔式中、R、R、R、R、A及びLは、一般式(I)で表される化合物に関して項目1〜10のいずれか1項で定義されているとおりである〕で表される化合物又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和物若しくは溶媒和物の塩。
[項目26]
式(8)で表される化合物を調製する方法であって、式(7)
【化4】

〔式中、R、R、R、R及びLは、項目1〜10のいずれか1項に従って式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物を、C−C−アルキルベンゼンとカルボキサミド系溶媒の混合物の中で、塩基としての炭酸アルカリ又はリン酸アルカリの存在下、触媒及びリガンドとしてクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用して、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応において反応させて、式(8)
【化5】

で表される化合物を生成させ、及び、得られた化合物を、場合により、適切な場合には、対応する(i)溶媒及び/又は(ii)塩基若しくは酸を用いて、式(8)で表される化合物の溶媒和物、塩及び/又は塩の溶媒和物に変換させる、前記調製方法。
[項目27]
式(Ia)で表される化合物を調製する方法であって、式(26)
【化6】

〔式中、R、R、R、R、A及びLは、項目1〜10のいずれか1項に従って式(I)で表される化合物に関して定義されているとおりである〕で表される化合物を、C−C−アルキルベンゼンとカルボキサミド系溶媒の混合物の中で、塩基としての炭酸アルカリ又はリン酸アルカリの存在下、触媒及びリガンドとしてクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−tert−ブチルエーテル付加体及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルを使用して、パラジウムが触媒するC−Nクロスカップリング反応において反応させて、式(Ia)
【化7】

で表される化合物を生成させ、及び、得られた化合物を、場合により、適切な場合には、対応する(i)溶媒及び/又は(ii)塩基若しくは酸を用いて、式(Ia)で表される化合物の溶媒和物、塩及び/又は塩の溶媒和物に変換させる、前記調製方法。