(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6605756
(24)【登録日】2019年10月25日
(45)【発行日】2019年11月13日
(54)【発明の名称】高均一性着色ポリエステル工業糸及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
D01F 6/62 20060101AFI20191031BHJP
C08G 63/183 20060101ALI20191031BHJP
D01D 4/02 20060101ALI20191031BHJP
【FI】
D01F6/62 301Z
C08G63/183
D01D4/02
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-557072(P2018-557072)
(86)(22)【出願日】2017年6月26日
(65)【公表番号】特表2019-515154(P2019-515154A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】CN2017089944
(87)【国際公開番号】WO2018040689
(87)【国際公開日】20180308
【審査請求日】2018年10月31日
(31)【優先権主張番号】201610784610.4
(32)【優先日】2016年8月31日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518015734
【氏名又は名称】江蘇恒力化繊股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】範 紅衛
(72)【発明者】
【氏名】王 麗麗
(72)【発明者】
【氏名】範 暁兵
(72)【発明者】
【氏名】楊 大矛
(72)【発明者】
【氏名】宋 光坤
(72)【発明者】
【氏名】趙 慧栄
(72)【発明者】
【氏名】王 山水
【審査官】
松岡 美和
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2013/115096(WO,A1)
【文献】
特開2002−293896(JP,A)
【文献】
特開平07−157921(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第102851757(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC D01F1/00−6/96
9/00−9/04
C08G63/00−64/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
黒色マスターバッチを添加される改質ポリエステルを原料として固相重合と紡糸により得られたものであり、前記改質ポリエステルはテレフタル酸とエチレングリコールと分岐ジオールとのセグメントを含み、前記分岐ジオールセグメントには5〜10つ炭素数のアルキル側鎖がセグメントの非末端炭素に連接し、破断強度が≧7.0cN/dtex、線密度偏差率≦1.0%が,破断強度CV値が≦2.0%、破断伸度CV値が≦5.5%、260〜290℃下の溶融粘度低下率が10〜20%、177℃x10minx0.05cN/dtexのの条件下で測定する乾熱収縮率が2.5±0.5%である
ことを特徴とする高均一性着色ポリエステル工業糸。
【請求項2】
破断伸度が12.0±1.5%、原料のポリエステルの数平均分子量が15000〜30000である
請求項1に記載の高均一性着色ポリエステル工業糸。
【請求項3】
前記分岐ジオールの成分は、2-アミル-1,3-ポロパンジオール、2-へキシル-1,3-ポロパンジオール、2-へプチル-1,3-ポロパンジオール、2-オクチル-1,3-ポロパンジオール、2-ノニル-1,3-ポロパンジオール、2-デシル-1,3-ポロパンジオール、2-アミル-1,4-ブタンジオール、2-へキシル-1,4-ブタンジオール、2-へプチル-1,4-ブタンジオール、2-オクチル-1,4-ブタンジオール、2-ノニル-1,4-ブタンジオール、2-デシル-1,4-ブタンジオール、2-アミル-1,5-ペンタンジオール、2-へキシル-1,5-ペンタンジオール、2-へプチル-1,5-ペンタンジオール、2-オクチル-1,5-ペンタンジオール、2-ノニル-1,5-ペンタンジオール、2-デシル-1,5-ペンタンジオール、2-アミル-1,6-ヘキサンジオール、2-へキシル-1,6-ヘキサンジオール、2-へプチル-1,6-ヘキサンジオール、2-オクチル-1,6-ヘキサンジオール、2-ノニル-1,6-ヘキサンジオール、2-デシル-1,6-ヘキサンジオールが挙げられて、中の1種または2種以上の混合物であり、前記分岐ジオールセグメントがエチレングリコールセグメントに対するモル百分比は2〜5%である
請求項1に記載の高均一性着色ポリエステル工業糸。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法であって、
前記改質ポリエステルが計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、巻取りのステップを経て繊維になり、
前記多孔口金に開けられたノズルが同心楕円状で配列し、前記同心楕円状配列の意味はノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線する一連の楕円に沿って並ぶことであり、
前記改質ポリエステルの製造方法は下記のステップを含む:
(1)ジオールテレフタレートの調製として;
テレフタル酸および分岐ジオールをスラリーに調製し、さらに濃硫酸で触媒するエステル化によりジオールテレフタレートにし、前記分岐ジオールに5〜10つ炭素数のアルキレン側鎖が主鎖の非末端炭素に連接し、
(2)エチレンテレフタレートの調製として;
テレフタル酸とエチレングリコールをスラリーに調製し、さらにエステル化によりエチレンテレフタレートにし、
(3)改質ポリエステルの製備として;
ステップ(2)におけるエステル化反応終了後、ステップ(1)におけるジオールテレフタレートを添加し、それらをかき混ぜ、触媒剤と安定剤を与え、低真空段階と高真空段階の重縮合を順次に行うことにより改質ポリエステルにする
ことを特徴とする高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法。
【請求項5】
(1)ジオールテレフタレートの調製として;
テレフタル酸と分岐ジオールから調製するスラリーを反応器に移し、触媒剤の濃硫酸を添加し、さらに窒素雰囲気の中に常圧〜0.3MPaの圧力及び180〜240℃の温度の下でエステル化反応を続け、生じた水が理論値の90%以上を超える時点まで反応を終了することによってジオールテレフタレートにし、
(2)エチレンテレフタレートの調製として;
テレフタル酸とエチレングリコールから調製するスラリーを反応器に移し、窒素雰囲気の中に常圧〜0.3MPaの圧力及び250〜260℃の温度の下でエステル化反応を続け、生じた水が理論値の90%以上を超える時点まで反応を終了することによってエチレンテレフタレートにし、
(3)改質ポリエステルの製備として;
ステップ(2)におけるエステル化反応終了後、ステップ(1)におけるジオールテレフタレートを添加し、15〜20分間かけてかき混ぜ、触媒剤と安定剤を与え、常圧から500Pa以下に漸次減圧し、温度を260〜270℃に制御し、30〜50分間低真空段階の重縮合反応を行う後、100Pa未満へ減圧し、温度を275〜280℃に制御し、50〜90分間高真空段階の重縮合を継続することによって改質ポリエステルにし、
得られた改質ポリエステルをチップ化してペッレトにし、固相重合でポリエステルペレットの固有粘度を1.0〜1.2dL/gに増加することより高固有粘度ペッレトを得て、それが計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りのステップを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になり、
前記黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.01〜0.03%であり、
紡糸技術パラメータとしては、
押出しの温度が290〜320℃、
冷却の風温度が20〜30℃、
巻取りの速度が2600〜3200m/minである
請求項4に記載の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法。
【請求項6】
ステップ(1)におけるテレフタル酸の分岐ジオールに対するモル比が1:1.3〜1.5、濃硫酸添加量のテレフタル酸に対する質量百分率は0.3〜0.5%、前記濃硫酸の濃度は50〜60wt%であり、
ステップ(2)におけるテレフタル酸のエチレングリコールに対するモル比が1:1.2〜2.0であり、
ステップ(3)おけるジオールテレフタレートのエチレンテレフタレートに対するモル百分比が2〜5%で、前記触媒剤が三酸化二アンチモンとエチレングリコールアンチモンと酢酸アンチモンとのいずれか1種で、その添加量がテレフタル酸の質量に対して0.01〜0.05%で、前記安定剤はリン酸トリフェニルとリン酸トリメチルと亜リン酸トリメチルとのいずれか1種で、その添加量がテレフタル酸の質量に対して0.01〜0.05%である
請求項5に記載の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法。
【請求項7】
前記分岐ジオールの成分は、2-アミル-1,3-ポロパンジオール、2-へキシル-1,3-ポロパンジオール、2-へプチル-1,3-ポロパンジオール、2-オクチル-1,3-ポロパンジオール、2-ノニル-1,3-ポロパンジオール、2-デシル-1,3-ポロパンジオール、2-アミル-1,4-ブタンジオール、2-へキシル-1,4-ブタンジオール、2-へプチル-1,4-ブタンジオール、2-オクチル-1,4-ブタンジオール、2-ノニル-1,4-ブタンジオール、2-デシル-1,4-ブタンジオール、2-アミル-1,5-ペンタンジオール、2-へキシル-1,5-ペンタンジオール、2-へプチル-1,5-ペンタンジオール、2-オクチル-1,5-ペンタンジオール、2-ノニル-1,5-ペンタンジオール、2-デシル-1,5-ペンタンジオール、2-アミル-1,6-ヘキサンジオール、2-へキシル-1,6-ヘキサンジオール、2-へプチル-1,6-ヘキサンジオール、2-オクチル-1,6-ヘキサンジオール、2-ノニル-1,6-ヘキサンジオール、2-デシル-1,6-ヘキサンジオールが挙げられて、中の1種または2種以上の混合物である
請求項5に記載の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法。
【請求項8】
前記多孔口金が円または楕円の形であり、その前記多孔口金が円の形の場合は、前記円形口金の直径から前記一連の楕円の最大の長径を引いた差が10mmを超え、前記多孔口金が楕円の形の場合は、前記楕円形口金の長径から前記一連の楕円の最大の長径を引いた差が10mmを超える
請求項4に記載の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法。
【請求項9】
前記多孔口金に開けられたノズルが楕円の長軸および/または短軸について対称的に配列し、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.5mm以上にし、ノズル配列の沿う楕円の長径と短径の比が1.3〜1.8である
請求項4に記載の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法。
【請求項10】
前記紡糸用多孔口金にノズルのガイド穴の直径が1.5〜2.5mm、ノズルの数が192以上であり、ノズルは円形、正方形、菱形、スリット、三角形、Y形、中空形、あるいは扁平形の異形断面がする
請求項4に記載の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル繊維分野に属し、特に、1種の高均一性着色ポリエステル工業糸及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート(以下PETまたはポリエステルと略記する)繊維は世に出して以来、高破断強度・高弾性率、適切な弾性回復率の利点を持ち、形状安定性、耐高温、耐光、耐薬品、耐腐食などにも優れ、その織物がしわになりにくく、腰があるため、服装、家庭用紡績品などの分野に広く使用されている。
【0003】
PETの分子鎖は、分岐を含まず、対称な直鎖で、規則性がかなり高いである。PETの主鎖が剛性のブンゼン環と柔軟なアルキレン鎖を含み、ベンゼン環に直接的に連接するエステル結合がベンゼン環と一緒に剛性の共役系を構成するように、PETが260℃の高い融点を持つ。しかしながら、PETの生産と応用の発展によって、PETの耐熱性にもっと厳しい要求が提出されている。実に、不飽和二重結合をポリエステルに導入して、さらにポリエステルの紡糸過程中で架橋化させることは、ポリエステル繊維のはっきり耐熱性向上に役立つ。とにかく、不飽和二重結合をよく利用して、つまりそれをポリエステルに導入し、その架橋化を有効的に安全に制御することは、ポリエステル繊維の生産技術に重要な課題である。
【0004】
ポリエステルの構造がそのガラス転移温度に明らかな影響を与えて、つまりPETのセグメント運動のポテンシャル障壁を増加することにより、PETのガラス転移温度が高いである。よって、染料分子のPET内部へ拡散を促進することのために、染色温度が高くにしなければならない。なお、PET分子鎖は規則性が高く、結晶性が良く、配列が緻密である一方、染料分子と結合する染着座席もないために、PET繊維の染色は難しいことである。
【0005】
染色でポリエステル工業糸に色を付ける時に、染色は高温高圧で行うことであって、繊維の沸水収縮より繊維の品質が低下する一方、ポリエステル工業糸に最も汎用的な黒色染料の耐候性があんまりよくないために、繊維の使用期限に悪影響がある。
【0006】
溶融紡糸において、繊維成形の履歴および得られた繊維の構造と機能を決定する様々な技術パラメータがある。それらのパラメータを制御することにより予想機能を持つ繊維の生産ができる。 長い間以来、化学繊維生産中に冷却風を繊維に直交して一方向から吹き付けているが(以下サイドブローと略称する)、そのエネルギー消費はフィラメント生産コストの大部分を占めている。今の化学繊維の性能と品質にもっと高い要求を提出されていることにより、化学繊維のフィラメント新製品の開発は高い付加価値を付与した差別化繊維に進んでいる。よって、更に優れた冷却条件、すなわち冷却風が繊維の円周から吹き付けること(以下リングブローと略称する)を提出されている。リングブローはそれぞれの糸の風受けを均一的にする上に、そのエネルギー消費が相対的に低くて、サイドブローの大きい送風面積から生じたエネルギー損失を避ける。
【0007】
溶融紡糸中のリングブローは優勢がはっきりしているが、以下の問題がまだある:円形の口金に開けられたノズルから押出する繊維はリングブローで冷却される時、ノズル数が多くて、冷却風が糸束の内部に走行しにくいために、外部の繊維もう冷却した時に内部の繊維はまだ冷却しないことがある;よって、得られた繊維の繊度、強度あるいは染色性に不均一性が生じて、後加工が困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来技術の不足分に対して、1種の高均一性着色ポリエステル工業糸及びその製造方法を提供する。本発明における高均一性着色ポリエステル工業糸の原料としては、分子鎖に分岐ジオールセグメントを導入した改質ポリエステルであって、ある温度下で改質ポリエステの分子鎖の隙間の増加量が同じ温度下の分岐ないポリエステルよりはるかに上回って、それゆえに改質ポリエステルの溶融粘度が低下して、加工温度と熱分解も減って、加工が便利になる。さらに、なお、本発明における紡糸口金に開けられたノズルは長軸も短軸も別々に共線する一連の同心楕円に沿って配列していることより、高い冷却効率及び良い冷却効果ができる。
【0009】
本発明は、1種の高均一性着色ポリエステル工業糸及びその製造方法を提供する。述べた高均一性着色ポリエステル工業糸は、黒色マスターバッチを添加されて、改質ポリエステルを原料として固相重合と紡糸により得られたものである。述べた改質ポリエステルはテレフタル酸とエチレングリコールと分岐ジオールとのセグメントを含み、述べた分岐ジオールには5〜10つ炭素数の直鎖の分岐が主鎖の非末端炭素に連接する。述べた高均一性着色ポリエステル工業糸は、破断強度が≧7.0cN/dtex、線密度偏差率≦1.0%が,破断強度CV値が≦2.0%、破断伸度CV値が≦5.5%、260〜290℃下の溶融粘度低下率が10〜20%、177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率が2.5±0.5%である。
【0010】
本発明提供する1種の高均一性着色ポリエステル工業糸における改質ポリエステルには、分岐ジオールセグメントを導入されている。さて、分岐の長さと定量はポリエステルの結晶性能及びレオロジー特性に大きな影響を与える。分岐は短すぎると改質目標を達成できない一方、分岐は長すぎると余分な絡み合い構造が起きて、流動行為を制約される。なお、分岐がジオールのいずれか非末端炭素に連接して、5〜10つ炭素数のアルキル直鎖とするとは、ある温度で改質ポリエステ分子鎖の隙間の増加量が同じ温度下の分岐ないポリエステルよりはるかに上回って、それゆえに改質ポリエステルの溶融粘度が低下して、後の加工が便利になる。
【0011】
本発明提供する1種の高均一性着色ポリエステル工業糸については、述べた高均一性着色ポリエステル工業糸の破断伸度が12.0± 1.5%であり、述べた改質ポリエステルの数平均分子量が15000〜30000である。
【0012】
本発明提供する1種の高均一性着色ポリエステル工業糸については、述べた分岐ジオールの成分は、2-アミル-1,3-ポロパンジオール、2-へキシル-1,3-ポロパンジオール、2-へプチル-1,3-ポロパンジオール、2-オクチル-1,3-ポロパンジオール、2-ノニル-1,3-ポロパンジオール、2-デシル-1,3-ポロパンジオール、2-アミル-1,4-ブタンジオール、2-へキシル-1,4-ブタンジオール、2-へプチル-1,4-ブタンジオール、2-オクチル-1,4-ブタンジオール、2-ノニル-1,4-ブタンジオール、2-デシル-1,4-ブタンジオール、2-アミル-1,5-ペンタンジオール、2-へキシル-1,5-ペンタンジオール、2-へプチル-1,5-ペンタンジオール、2-オクチル-1,5-ペンタンジオール、2-ノニル-1,5-ペンタンジオール、2-デシル-1,5-ペンタンジオール、2-アミル-1,6-ヘキサンジオール、2-へキシル-1,6-ヘキサンジオール、2-へプチル-1,6-ヘキサンジオール、2-オクチル-1,6-ヘキサンジオール、2-ノニル-1,6-ヘキサンジオール、2-デシル-1,6-ヘキサンジオールなどが挙げられて、中の1種または2種以上の混合物である。
【0013】
本発明提供する1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は、改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て、繊維になることである。
【0014】
述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線する一連の楕円により並ぶことである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の改質ポリエステルは、その製造方法は下記のステップを含む:
(1)ジオールテレフタレートの調製
テレフタル酸および分岐ジオールのスラリーを調製し、濃硫酸で触媒するエステル化させることよりジオールテレフタレートを得る。述べた分岐ジオールは5〜10つ炭素数のアルキレン分岐がジオールセグメントの非末端炭素に連接するものである。
分岐ジオールにおける分岐鎖はアルキル基として求電子剤であって、ジオールの分子体積が膨大させて、溶媒和を弱めて、プロトン脱離を困難にするため、分岐ジオールはエチレングリコールよりテレフタル酸との反応性が低いである。よって、分岐ジオールがエチレングリコールと2種混合ジオールとしてエステル化に用いられると、それはテレフタル酸との反応は不十分であって、最後のポリエステル大分子中の分岐セグメントの割合さらにポリエステルの性能に良くない影響を与える。本発明において、分岐ジオールがテレフタル酸とあらかじめエステル化させており、その産物をエチレングリコールとテレフタル酸とのエステル化反応終了の際に添加することより分岐ジオールの割合を安定する。
(2)エチレンテレフタレートの調製
テレフタル酸とエチレングリコールのスラリーを調製し、エステル化させることよりエチレンテレフタレートを得る。
(3)改質ポリエステルの製備
ステップ(2)におけるエステル化反応終了後、ステップ(1)におけるジオールテレフタレートを添加し、攪拌でかき混ぜ、触媒剤と安定剤を与え、負圧で低真空段階と高真空段階の重縮合を順次に経ることより、改質ポリエステルを得る。
【0016】
前記の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法における改質ポリエステルの製備は、具体的に下記のステップを含む:
(1)ジオールテレフタレートの調製
テレフタル酸と分岐ジオールをスラリーに調製し、触媒剤の濃硫酸を添加し、さらに窒素雰囲気の中に常圧〜0.3MPaの圧力及び180〜240℃の温度の下でエステル化反応を続け、生じた水が理論値の90%以上を超える時点まで反応を終了することによって、ジオールテレフタレートを得る。
(2)エチレンテレフタレートの調製
テレフタル酸とエチレングリコールをスラリーに調製し、窒素雰囲気の中に常圧〜0.3MPaの圧力及び250〜260℃の温度の下でエステル化反応を続け、生じた水が理論値の90%以上を超える時点まで反応を終了することによって、エチレンテレフタレートを得る。
(3)改質ポリエステルの製備
ステップ(2)におけるエステル化反応終了後、ステップ(1)におけるジオールテレフタレートを添加し、15〜20分間かけてかき混ぜ、触媒剤と安定剤を与え、常圧から500Pa以下に漸次減圧し、温度を260〜270℃に制御し、30〜50分間低真空段階の重縮合反応を進行させる後、100Pa未満への減圧を続け、温度を275〜280℃に制御し、50〜90分間高真空段階の重縮合をさらに継続することによって、改質ポリエステルを得る。
【0017】
得られた改質ポリエステルをチップ化してペッレトにし、固相重合でポリエステルペレットの固有粘度を1.0〜1.2dL/gに増加することより高固有粘度ペッレトを得る。さらに、それが計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのステップを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。
【0018】
述べた黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量は0.01〜0.03%である。
【0019】
述べた高均一性着色ポリエステル工業糸の主な紡糸技術パラメータとしては、
押出しの温度が290〜320℃;
冷却の風温度が20〜30℃;
巻取りの速度が2600〜3200m/minである。
【0020】
前記の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法においては、
ステップ(1)におけるテレフタル酸の分岐ジオールに対するモル比が1:1.3〜1.5、濃硫酸添加量のテレフタル酸に対する質量百分率は0.3〜0.5%、述べた濃硫酸の濃度は50〜60wt%であり、
ステップ(2)におけるテレフタル酸のエチレングリコールに対するモル比が1:1.2〜2.0であり、
ステップ(3)おけるジオールテレフタレートのエチレンテレフタレートに対するモル百分比が2〜5%で、述べた触媒剤が三酸化二アンチモンとエチレングリコールアンチモンと酢酸アンチモンとのいずれか1種で、その添加量がテレフタル酸の質量に対して0.01〜0.05%で、述べた安定剤はリン酸トリフェニルとリン酸トリメチルと亜リン酸トリメチルとのいずれか1種で、その添加量がテレフタル酸の質量に対して0.01〜0.05%である。
【0021】
前記の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法における分岐ジオールの成分は、2-アミル-1,3-ポロパンジオール、2-へキシル-1,3-ポロパンジオール、2-へプチル-1,3-ポロパンジオール、2-オクチル-1,3-ポロパンジオール、2-ノニル-1,3-ポロパンジオール、2-デシル-1,3-ポロパンジオール、2-アミル-1,4-ブタンジオール、2-へキシル-1,4-ブタンジオール、2-へプチル-1,4-ブタンジオール、2-オクチル-1,4-ブタンジオール、2-ノニル-1,4-ブタンジオール、2-デシル-1,4-ブタンジオール、2-アミル-1,5-ペンタンジオール、2-へキシル-1,5-ペンタンジオール、2-へプチル-1,5-ペンタンジオール、2-オクチル-1,5-ペンタンジオール、2-ノニル-1,5-ペンタンジオール、2-デシル-1,5-ペンタンジオール、2-アミル-1,6-ヘキサンジオール、2-へキシル-1,6-ヘキサンジオール、2-へプチル-1,6-ヘキサンジオール、2-オクチル-1,6-ヘキサンジオール、2-ノニル-1,6-ヘキサンジオール、2-デシル-1,6-ヘキサンジオールなどが挙げられて、中の1種または2種以上の混合物である。
【0022】
前記の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法において、述べた口金は円または楕円の形がして、述べた円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が10mmを超え、述べた楕円形口金の長径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が10mmを超える
【0023】
前記の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法における口金には、開けられたノズルが楕円の長軸および/または短軸について対称的に配列し、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.5mm以上にし、楕円の長径と短径の比が1.3〜1.8である。
【0024】
同じ有効面積の口金に楕円は円より周長が大きいので、同心楕円に沿って配列したノズルの輪数が同心円に沿うことより少なく、楕円に沿って配列したノズルの穴数が円に沿うことより多いである。そのように、ノズルの楕円に沿って配列することはリングブローの冷却効果を強化して、得られた繊維の性能を改善する。長径と短径の比が1に近く、つまり楕円が円に近いほど、冷却効率差と冷却効果差が小さいである。実に、長径と短径の比は1.3にすると冷却効果がはっきり向上し、ノズル数が一輪毎に16%増えて、1.8にすると冷却効果がかなり向上し、ノズル数が一輪毎に33%増える。ノズル数が同じだったら、本発明における楕円に沿って配列は普通の円に沿って配列よりノズルの輪数が少ないため、リングブローの繊維束を通り抜けること及び繊維束内外の冷却均一性が改善できる。しかしながら、長径と短径の比は1.8を超えた時に、楕円がもっと扁平の形に近く、穴を開けることがしにくく、冷却効果が増えないである。よって、長径と短径の比を1.3〜1.8に制御するのは高い冷却効率または良い冷却効果にもう十分である。
【0025】
前記の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法における口金には、ノズルのガイド穴の直径が1.5〜2.5mm、ノズルの数が192以上、ノズルの断面形状が円形、正方形、菱形、スリット、三角形、Y形、中空形、あるいは扁平形などのいずれか1種である。
【0026】
本発明の原理としては、
本発明の高均一性着色ポリエステル工業糸の原料とする改質ポリエステルにおいて、その分子鎖が分岐ジオールセグメントを含み、温度がガラス転移温度の上に上げると側鎖が主鎖より早く移動し、それゆえに自由体積の増加幅が分岐ないポリエステルと比べてはるかに上回り、溶融粘度を減らし;
本発明における紡糸口金のノズルが楕円に沿って配列し、口金の有効面積が同様にすると楕円に沿って配列したノズルの輪数が円に沿うことより少ないので、リングブローが繊維束をもっと容易に通り抜け、冷却効果を強化させ、得られた繊維の性能を改善させ、口金の有効面積が同様にすると楕円に沿って配列したノズルの穴数が円に沿うことより多いので、ノズルの楕円に沿って配列がもっと良い冷却効果またはもっと高い冷却効率に役立つ。
【発明の効果】
【0027】
本発明の利点としては、
1.本発明の高均一性着色ポリエステル工業糸の原料とする改質ポリエステルにおいて、その分子鎖が分岐ジオールセグメントを含み、温度がガラス転移温度の上に上げると側鎖が主鎖より早く移動し、それゆえに自由体積の増加幅が分岐ないポリエステルと比べてはるかに上回り、溶融粘度を減らし、加工性能が促進できる;
2.本発明の高均一性着色ポリエステル工業糸の原料とする改質ポリエステルにおいて、分岐ジオールセグメンの導入することがポリエステル繊維の構造規則性をあまりに影響しなく、ポリエステル繊維の良い物性が維持できる;
3.本発明における紡糸口金のノズルが楕円に沿って配列し、口金の有効面積が同様にすると楕円に沿って配列したノズルの輪数が円に沿うことより少ないので、リングブローが繊維束をもっと容易に通り抜け、冷却効果を強化させ、得られた繊維の性能が改善できる;
4.本発明における紡糸口金のノズルが楕円に沿って配列し、口金の有効面積が同様にすると楕円に沿って配列したノズルの穴数が円に沿うことより多いので、ノズルの楕円に沿って配列することによりもっと良い冷却効果またはもっと高い冷却効率ができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の穴径が2.0mmであって、直径と短径の比が1.3である一連の楕円に沿う374個ノズルの配列を示す模式図
【
図2】本発明の穴径が2.0mmであって、一連の円に沿う370個ノズルの配列を示す模式図
【
図3】本発明の穴径が2.0mmであって、直径と短径の比が1.6である一連の楕円に沿う382個ノズルの配列を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、実施例を挙げてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。なお、本発明の内容を読んだこの分野の技術者のいろいろな本発明を改正することを許されても、それは本発明の等価形として、本発明の請求の範囲内にも限定されている。
【0030】
実施例1〜28
1種の改質ポリエステルの製造方法は、具体的に下記のステップを含む:
(1)ジオールテレフタレートの調製
モル比がAとするテレフタル酸とジオールBをスラリーに調整して反応器に移し、触媒剤のCwt%の濃硫酸(テレフタル酸に対しDwt%)を添加し、窒素雰囲気の中にE MPa及びF℃の下でエステル化反応をさらに継続し、生じた水が理論値のG%に到達する時点で反応を終了することによって、ジオールテレフタレートを得る。
(2)エチレンテレフタレートの調製
テレフタル酸とエチレングリコール(Hモル比)から調製するスラリーを反応器に移し、窒素雰囲気の中にI MPa及びJ℃の下でエステル化反応をさらに継続し、生じた水が理論値のK%に到達する時点で反応を終了することによって、エチレンテレフタレートを得る。
(3)改質ポリエステルの製備
ステップ(2)におけるエステル化反応終了後、ステップ(1)におけるジオールテレフタレート(エチレンテレフタレートに対しLmol%)を添加し、M分間かけてかき混ぜ、触媒剤のO(テレフタル酸に対しNwt%)と安定剤のQ(テレフタル酸に対しPwt%)を与え、常圧からRPaに漸次減圧し、温度をS℃に制御し、T分間低真空段階の重縮合反応を進行させる後、UPaへの減圧を続け、温度をV℃に制御し、W分間高真空段階の重縮合をさらに継続することによって、改質ポリエステルを得る。
得られた改質ポリエステルは、数平均分子量がXであり、テレフタル酸とエチレングリコールとBとのセグメントを含み、Bセグメントがエチレングリコールセグメントのモル百分比がY%である。
【0033】
実施例29
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
図1で示すことにより、ノズル配列の沿う楕円の長径と短径の比が1.3であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.5mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が11mm、ノズルのガイド穴の直径が2.0mm、穴数が374、ノズルの断面形状が円形である。
【0034】
実施例1により得られた改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が290℃、冷却の風温度が20℃、巻取りの速度が2600m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.01%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸は、破断強度が7.3cN/dtex、線密度偏差率が0.6%、破断強度CV値が1.8%、破断伸度CV値が4.5%、破断伸度が11.0%、260℃下の溶融粘度低下率が11%、177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率が2.5%である。
【0035】
実施例30
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
図3で示すことにより、ノズル配列の沿う楕円の長径と短径の比が1.6であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.5mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が11mm、ノズルのガイド穴の直径が2.0mm、穴数が382、ノズルの断面形状が円形である。
【0036】
実施例1により得られた改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が290℃、冷却の風温度が20℃、巻取りの速度が2600m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.01%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸は、破断強度が7.2cN/dtex、線密度偏差率が0.7%、破断強度CV値が1.7%、破断伸度CV値が4.8%、破断伸度が11.0%、260℃下の溶融粘度低下率が11%、177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率が2.5%である。
【0037】
比較例1
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心円状に配列している。述べた同心円状配列の意味は、ノズルの中心が一連の円により並ぶことである。
図2で示すことにより、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.5mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の円の最大の直径を引いた差が11mm、ノズルのガイド穴の直径が2.0mm、穴数が370、ノズルの断面形状が円形である。
【0038】
実施例1により得られた改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が290℃、冷却の風温度が20℃、巻取りの速度が2600m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.01%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸は、破断強度が7.6cN/dtex、線密度偏差率が1%、破断強度CV値が1.9%、破断伸度CV値が5.3%、破断伸度が12.1%、260℃下の溶融粘度低下率が11%、177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率が2.75%である。
【0039】
実施例29と対照することによって、口金の有効面積が同じ及びノズル数が近い(円に沿うのは370、楕円に沿うのは374)際に、楕円形で配列するノズルの輪数が6として円形で配列するの8より少ないので、冷却効果がもっと良いである。実施例30と対照することによって、口金の有効面積が同じの際に、楕円形で配列するノズルの輪数が5として円形で配列するの8より少ないので、冷却効果がもっと良いであり、さらに楕円形での382穴数が円形での370穴数より多く、冷却効率がもっと高いである。繊維の性能を比べる結果によって、実施例29と実施例30における繊維の線密度偏差率、破断強度CV値、破断伸度CV値が比較例1より小さいである。よって、同じ技術条件で、円形の状況に対してノズルが楕円形に沿って配列する口金から得られた繊維の性能はもっと優秀である。
【0040】
実施例31〜33
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
なお、口金あたりのノズルが楕円の長軸によって対称的に配列し、楕円の長径と短径の比が1.4であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.6mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が12mm、ノズルのガイド穴の直径が1.5mm、穴数が384、ノズルの断面形状が正方形である。
改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が290℃、冷却の風温度が30℃、巻取りの速度が3100m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.03%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸の280℃下の溶融粘度低下率、常温下の力学性能及び177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率を下表に示した。
【0042】
実施例34〜36
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
なお、口金あたりのノズルが楕円の長軸によって対称的に配列し、楕円の長径と短径の比が1.4であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.6mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が12mm、ノズルのガイド穴の直径が1.5mm、穴数が192、ノズルの断面形状が正方形である。
改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が290℃、冷却の風温度が22℃、巻取りの速度が3200m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.02%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸の290℃下の溶融粘度低下率、常温下の力学性能及び177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率を下表に示した。
【0044】
実施例37〜39
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
なお、口金あたりのノズルが楕円の長軸によって対称的に配列し、楕円の長径と短径の比が1.4であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.6mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が12mm、ノズルのガイド穴の直径が1.5mm、穴数が288、ノズルの断面形状が正方形である。
改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が310℃、冷却の風温度が28℃、巻取りの速度が3000m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.025%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸の270℃下の溶融粘度低下率、常温下の力学性能及び177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率を下表に示した。
【0046】
実施例40〜42
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
なお、口金あたりのノズルが楕円の長軸によって対称的に配列し、楕円の長径と短径の比が1.4であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.6mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が12mm、ノズルのガイド穴の直径が1.5mm、穴数が192、ノズルの断面形状が正方形である。
改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が300℃、冷却の風温度が28℃、巻取りの速度が3000m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.02%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸の260℃下の溶融粘度低下率、常温下の力学性能及び177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率を下表に示した。
【0048】
実施例43〜45
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
なお、口金あたりのノズルが楕円の長軸によって対称的に配列し、楕円の長径と短径の比が1.4であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.6mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が12mm、ノズルのガイド穴の直径が1.5mm、穴数が244、ノズルの断面形状が正方形である。
改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が290℃、冷却の風温度が30℃、巻取りの速度が3100m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.018%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸の280℃下の溶融粘度低下率、常温下の力学性能及び177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率を下表に示した。
【0050】
実施例46〜48
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
なお、口金あたりのノズルが楕円の長軸によって対称的に配列し、楕円の長径と短径の比が1.4であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.6mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が12mm、ノズルのガイド穴の直径が1.5mm、穴数が192、ノズルの断面形状が正方形である。
改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が310℃、冷却の風温度が30℃、巻取りの速度が3200m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.018%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸の280℃下の溶融粘度低下率、常温下の力学性能及び177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率を下表に示した。
【0052】
実施例49〜51
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
なお、口金あたりのノズルが楕円の長軸によって対称的に配列し、楕円の長径と短径の比が1.4であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.6mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が12mm、ノズルのガイド穴の直径が1.5mm、穴数が192、ノズルの断面形状が正方形である。
改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が300℃、冷却の風温度が25℃、巻取りの速度が2800m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.01%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸の280℃下の溶融粘度低下率、常温下の力学性能及び177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率を下表に示した。
【0054】
実施例52〜57
本発明における1種の高均一性着色ポリエステル工業糸の製造方法は改質ポリエステルを多孔口金で繊維にすることである。述べた多孔口金には、開けられたノズルが同心楕円状に配列している。述べた同心楕円状配列の意味は、ノズルの中心が長軸も短軸も別々に共線にする一連の楕円に沿って並ぶことである。
なお、口金あたりのノズルが楕円の長軸によって対称的に配列し、楕円の長径と短径の比が1.4であり、隣接するノズルの間隔がノズルのガイド穴の直径より1.6mmを足し、口金の形が円とし、円形口金の直径から一連の楕円の最大の長径を引いた差が12mm、ノズルのガイド穴の直径が1.5mm、穴数が192、ノズルの断面形状が正方形である。
改質ポリエステルが固相重合、計量、黒色マスターバッチ添加、多孔口金より押出し、冷却、オイリング、延伸、熱定型、巻取りなどのスッテプを経て高均一性着色ポリエステル工業糸になる。主な紡糸技術パラメータとしては、押出しの温度が320℃、冷却の風温度が30℃、巻取りの速度が3000m/min、黒色マスターバッチが改質ポリエステルペレットに対する重量比添加量が0.03%である。
得られた高均一性着色ポリエステル工業糸の280℃下の溶融粘度低下率、常温下の力学性能及び177℃x10minx0.05cN/dtexの条件下で測定する乾熱収縮率を下表に示した。