(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プログラムは、前記リムーバブル記憶装置に保持された状態で2以上の前記情報処理装置に順次接続されて実行されたとき、前記2以上の情報処理装置にそれぞれ対応する前記共有フォルダを設定し、かつ、前記2以上の情報処理装置にそれぞれ対応する前記共有フォルダの情報を前記リムーバブル記憶装置に書き込む処理を前記2以上の情報処理装置に実行させ、
前記制御部は、前記2以上の共有フォルダの情報を保持した前記リムーバブル記憶装置が前記インターフェースに接続され、かつ、前記操作部から予め定められた指令を受け付けたとき、前記2以上の共有フォルダの情報に基づき、前記2以上の共有フォルダへのネットワークの接続を行う、請求項2または3に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
【0013】
〔実施形態1〕
<ネットワークスキャナシステム100の概略構成>
図1に基づき、この発明の画像形成装置1を含むネットワークスキャナシステム100の構成について説明する。
図1は、この発明の画像形成装置を含むネットワークスキャナシステム100の概略構成を示す説明図である。
【0014】
図1に示されるように、ネットワークスキャナシステム100は、画像形成装置1、PC2およびネットワーク4から構成される。
【0015】
画像形成装置1は、スキャナまたはスキャナ機能を有するMFP(Multifunction Peripheral:多機能周辺装置)など、原稿を読み取って生成した画像データを出力する装置である。
【0016】
PC2は、情報を処理する装置である。画像形成装置1のスキャン機能によって生成された画像データは、有線または無線のネットワーク4を経由してPC2に出力される。
図1には、1台のPC2のみが示されているが、複数台のPC2が含まれていてもよい。
【0017】
ネットワーク4としては、LAN、インターネットなどの広域ネットワーク(WAN)、専用の通信回線などいずれのネットワークを利用してもよい。
【0018】
この発明においては、USBメモリ3等のリムーバブル記憶媒体を介して、ネットワークスキャナシステム100を手軽に構築する方法について説明する。
【0019】
<画像形成装置1の概略構成>
次に、
図2に基づき、画像形成装置1の概略構成を説明する。
図2は、
図1に示す画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、この発明の画像形成装置1は、制御部10、画像読取部11、画像形成部12、記憶部13、画像処理部14、通信部15、給紙部16、計時部17、パネルユニット18およびUSB I/F部19を備える。
【0020】
第1実施形態において、この発明の「情報処理装置」は、PC2によって実現する。また、この発明の「インターフェース」は、USB I/F部19によって実現する。また、この発明の「リムーバブル記憶装置」は、USBメモリ3によって実現する。
【0021】
以下、画像形成装置1の各構成要素を説明する。
【0022】
制御部10は、画像形成装置1の各構成要素の動作を制御する部分である。主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。制御部10は、CPUあるいはマイクロプロセッサ(Microprocessor)を主体とする回路である。制御部10は、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各ハードウェアを有機的に動作させて、後述するようなこの発明のネットワークスキャナ設定機能を実行する。
なお、周辺回路として、特定の用途のために設計、製造される集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)、その他の演算機能を有する回路を含んでいてもよい。
【0023】
画像読取部11は、原稿台に置かれた原稿や原稿トレイから搬送されてきた原稿を検知して読み取り、適正な電気信号に変換して画像データを生成する部分である。
【0024】
画像形成部12は、画像読取部11によって生成され、画像処理部14によって処理された画像データを用紙上に印刷出力する部分であり、LSU121を備える。
LSU121は、画像読取部11によって取得されたデジタル信号からなる画像情報に対応するレーザー光を、帯電状態にある感光体ドラムの表面に照射して、静電潜像を形成する装置である。
【0025】
記憶部13は、画像形成装置1の各種機能を実現するために必要な情報や、制御プログラムなどを記憶する素子や記憶媒体である。例えば、RAMやROM等の半導体素子、ハードディスク、フラッシュ記憶部、SSD等の記憶媒体が用いられる。
なお、データを保持する領域がハードディスクドライブで、プログラムを保持する領域がフラッシュ記憶部で構成するといったように、プログラムとデータが異なる装置に保持されてもよい。
【0026】
画像処理部14は、画像読取部11から入力された画像データを操作部182からの指令に従い、拡大・縮小等の出力に適するように処理を行う部分である。
【0027】
通信部15は、ネットワーク4等を介して、コンピュータや携帯情報端末等の外部の情報処理装置やファクシミリ装置等との通信をおこない、メールやFAXなどの種々の情報をこれら外部の通信装置と送受信する部分である。
【0028】
給紙部16は、給紙カセット、手差トレイに格納された用紙を画像形成部12まで搬送する部分である。
【0029】
計時部17は、時間を計測する部分であり、例えば、内蔵時計やネットワーク4を通じて時刻を取得する。
【0030】
パネルユニット18は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)を備えたユニットであり、表示部181および操作部182を備える。
【0031】
表示部181は、各種情報の表示を行う部分である。表示部181は、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、ELディスプレイなどで構成され、オペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェアが処理状態など電子的なデータを表示するためのモニタやラインディスプレイなどの表示装置である。制御部10は、表示部181を通じて、画像形成装置1の動作および状態の表示を行う。
【0032】
操作部182は、画像形成装置1を操作するためのインターフェースであり、タッチパネル1821および表示操作部1822を備え、ユーザーからの指令を受け付ける部分である。
画像形成装置1は、操作部182や通信部15を介して受付けたユーザーからの指示に基づき、スキャナ、印刷、コピーまたは画像送信(Scan to Desktop, Scan to Email, Scan to FTP, Scan to 共有フォルダ)等のジョブを実行する。
【0033】
タッチパネル1821は、液晶パネル等から構成された表示パネルと、表示パネルに重ねて配置され、指がタッチされた位置を検出する静電容量方式等のタッチパネルとから構成される。
【0034】
USB I/F部19は、USBメモリ3を着脱可能に接続する接続端子191を備え、接続端子191に接続されたUSBメモリ3を検出して、USBメモリ3のデータの読み書きを行う部分である。
【0035】
<PC2の概略構成>
次に、
図3に基づき、PC2の概略構成を説明する。
図3は、
図1に示すPC2の概略構成を示すブロック図である。
【0036】
図3に示されるように、この発明のPC2は、制御部20、記憶部21、画像処理部22、通信部23、表示部24、操作部25およびUSB I/F部26を備える。
また、USB I/F部26は、接続端子261を備える。
【0037】
なお、制御部20、記憶部21、画像処理部22、通信部23、表示部24およびUSB I/F部26は、それぞれ、
図2の制御部10、記憶部13、画像処理部14、通信部15、表示部181およびUSB I/F部19と同様の構成を有するため、説明を省略する。
【0038】
操作部25は、PC2の操作を行うためのインターフェースである。ユーザーは操作部25を操作することによって、PC2に対する指示を実行する。操作部25は、複数のキーの配列からなる。また、画像形成装置1と同様にタッチパネルを有するものであってもよい。
【0039】
<USBメモリ3の概略構成>
次に、
図4に基づき、USBメモリ3の概略構成を説明する。
図4は、
図1に示すUSBメモリ3の概略構成を示すブロック図である。
【0040】
図4に示されるように、この発明のUSBメモリ3は、制御部30、記憶部31および接続端子32を備える。
【0041】
なお、制御部30および記憶部31は、それぞれ、
図2の制御部10および記憶部13と同様の構成を有するため、説明を省略する。
【0042】
接続端子32は、画像形成装置1の接続端子191またはPC2の接続端子261と接続可能な端子である。接続端子32が接続端子191または接続端子261に接続されたとき、接続端子32を介して画像形成装置1またはPC2とデータの送受信を行う。
【0043】
<ネットワークスキャナの設定>
次に、
図5に基づき、それぞれこの発明の画像形成装置1のネットワークスキャナ設定について説明する。
図5は、
図1に示す画像形成装置1のネットワークスキャナの設定手順の概要を示す説明図である。
図5(A)〜(C)はそれぞれ、ネットワークスキャナの設定手順の第1〜第3ステップに対応する。
【0044】
この発明の画像形成装置1のネットワークスキャナの設定手順の大まかな流れは、
図5に示すように、以下の3つのステップ(第1ステップ〜第3ステップ)からなる。
【0045】
(第1ステップ)
画像形成装置1の接続端子191にUSBメモリ3を接続し、タッチパネル1821の第1設定アイコン(「PC用設定ファイルダウンロード」アイコン)を押すことにより、画像形成装置1のIPアドレス等の設定データおよび共有フォルダ設定プログラムをUSBメモリ3に格納する。
【0046】
共有フォルダ設定プログラムは、画像読取部11が読み取った画像データを送信すべき共有フォルダをPC2に設定し、かつ、設定した共有フォルダの情報をPC2に着脱可能に接続されたUSBメモリ3に書き込む処理をPC2に実行させるためのプログラムである。
共有フォルダ設定プログラムは、記憶部13に予め格納していてもよいし、また、ネットワーク4を介して通信部15からダウンロードするようにしてもよい。
【0047】
(第2ステップ)
次に、PC2の接続端子261にUSBメモリ3を接続し、USBメモリ3内に格納された共有フォルダ設定プログラムを実行することにより、共有フォルダ設定または確認が行われ、PC2の共有フォルダ情報がUSBメモリ3に格納される。
【0048】
(第3ステップ)
最後に、画像形成装置1の接続端子191にUSBメモリ3を再び接続し、タッチパネル1821の第2設定アイコン18212(「ネットワークスキャナ設定」アイコン)を押すことにより、PC2の共有フォルダ情報を読み出し、ネットワークスキャナの設定を行う。
【0049】
このように、ユーザーは、USBメモリ3を用いて上記3ステップに従って設定を行うことにより、簡単な手順でネットワークスキャナ設定を行うことができる。
【0050】
(実施形態2)
次に、
図6および
図7に基づき、この発明の実施形態2に係る画像形成装置1のネットワークスキャナの設定手順について説明する。
図6および
図7は、この発明の実施形態2に係る画像形成装置1のネットワークスキャナの設定手順を示すフローチャートである。
【0051】
実施形態1に係る画像形成装置1のネットワークスキャナ設定は、3つのステップからなるが、画像形成装置1の接続端子191にUSBメモリ3が接続されたとき、画像形成装置1の制御部10は、第1〜第3ステップのいずれの段階にあるのか全く判別することができない。
【0052】
そこで、このような問題を解決すべく、第2実施形態では、
図6に示されるフローチャートの手順に従って、第1〜第3ステップの判別を行うものとする。
【0053】
<画像形成装置1の設定>
図6のステップS1において、タッチパネル1821の予め定められた設定アイコン18213が押された場合(ステップS1)、制御部10は、接続端子191にUSBメモリ3が接続されているか否かを判定する(ステップS2)。
【0054】
ステップS2において、接続端子191にUSBメモリ3が接続されていない場合(ステップS2の判定がNoの場合)、制御部10は、ステップS3において、接続端子191にUSBメモリ3の接続を促すメッセージ、または接続端子191にUSBメモリ3が接続されていない旨のメッセージを表示部181に表示させる(ステップS3)。
その後、ステップS1の処理に戻る(ステップS1)。
【0055】
一方、接続端子191にUSBメモリ3が接続されている場合(ステップS2の判定がYesの場合)、制御部10は、ステップS4において、USBメモリ3内を検索する(ステップS3)。
【0056】
続いて、制御部10は、ステップS5において、検索の結果、USBメモリ3内にPC2の共有フォルダ情報が格納されているか否かを判定する(ステップS5)。
【0057】
USBメモリ3内にPC2の共有フォルダ情報が格納されている場合(ステップS5の判定がYesの場合)、制御部10は、ステップS6において、第3ステップにあるものと判断する(ステップS6)。
【0058】
続くステップS7において、制御部10は、PC2の共有フォルダ情報を読み込み、ネットワークスキャナの設定を行う(ステップS7)。
【0059】
その後、制御部10は、ステップS8において、USBメモリ3から共有フォルダ設定プログラムおよびPC2の共有フォルダ情報を削除し(ステップS8)、ネットワークスキャナの設定処理を終了させる。
【0060】
一方、ステップS5の判定において、USBメモリ3内にPC2の共有フォルダ情報が格納されていない場合(ステップS5の判定がNoの場合)、制御部10は、ステップS9において、USBメモリ3内に共有フォルダ設定プログラムが格納されているか否かを判定する(ステップS9)。
【0061】
ステップS9において、USBメモリ3内に共有フォルダ設定プログラムが格納されている場合(ステップS9の判定がYesの場合)、制御部10は、ステップS10において、第2ステップにあるものと判断する(ステップS10)。
【0062】
続くステップS11において、制御部10は、USBメモリ3をPC2に接続して共有フォルダ設定プログラムを実行するように促すメッセージを表示部181に表示させる(ステップS11)。
【0063】
一方、ステップS9の判定において、USBメモリ3内に共有フォルダ設定プログラムが格納されていない場合(ステップS9の判定がNoの場合)、制御部10は、ステップS12において、第1ステップにあるものと判断する(ステップS12)。
【0064】
続くステップS13において、制御部10は、画像形成装置1のIPアドレス等の設定データおよび共有フォルダ設定プログラムをUSBメモリ3に格納する(ステップS13)。
【0065】
このように、制御部10は、USBメモリ3内にPC2の共有フォルダ情報が格納されているか、または共有フォルダ設定プログラムが格納されているか否かに基づいて、ネットワークスキャナの設定が、第1〜第3ステップのいずれの段階にあるのかを判断し、該当するステップに応じた適切な処理を行う。それゆえ、ユーザーは、共通の設定アイコン18213を押すだけで、簡便にネットワークスキャナの設定を行うことが可能となる。
【0066】
<PC2の設定>
次に、PC2の設定について説明する。
ユーザーは、共有フォルダ設定プログラムが格納されたUSBメモリ3をPC2の接続端子261に接続し、共有フォルダ設定プログラムを実行する。
【0067】
図7のステップS21において、共有フォルダ設定プログラムが実行された場合(ステップS21)、制御部20は、続くステップS22において、共有フォルダが既に設定されているか否かを判定する(ステップS22)。
【0068】
共有フォルダが既に設定されている場合(ステップS22の判定がYesの場合)、制御部20は、ステップS23において、共有フォルダ情報を確認する(ステップS23)。その後、ステップS25の処理を行う(ステップS25)。
【0069】
一方、共有フォルダが既に設定されていない場合(ステップS22の判定がNoの場合)、制御部20は、ステップS24において、共有フォルダを設定する(ステップS24)。その後、ステップS25の処理を行う(ステップS25)。
【0070】
次に、ステップS25において、制御部20は、共有フォルダ情報をUSBメモリ3に書き込み(ステップS25)、PC2での設定を終了させる。
【0071】
<デジタル複合機1Dによるネットワークスキャナの具体的な設定方法の一例>
次に、
図8〜
図14に基づき、この発明の画像形成装置1の一例としてのデジタル複合機1Dのネットワークスキャナの具体的な設定方法について説明する。
【0072】
図8は、この発明の画像形成装置1の一例としてのデジタル複合機1Dの外観を示す斜視図である。
図9は、
図8に示すデジタル複合機1Dの平面図である。
図10は、
図8に示すデジタル複合機1Dのパネルユニット18の一例を示す説明図である。
図11〜
図14は、
図8に示すデジタル複合機1Dのネットワークスキャナの設定手順の一例を示す説明図である。
【0073】
デジタル複合機1Dは、画像データをデジタル処理し、複写機能やスキャナ機能、ファクシミリ機能を有する複合機やMFP(Multifunction Peripheral:多機能周辺装置)などの装置である。
【0074】
図8および
図9に示されるように、デジタル複合機1Dは、上面の一部にパネルユニット18を備える。
【0075】
図10に示されるように、パネルユニット18は、表示部181、操作部182および接続端子191を備え、操作部182は、タッチパネル1821および表示操作部1822から構成される。
【0076】
表示操作部1822は、表示灯18221、電源キー18222、節電キー18223およびホームキー18224を備える。
ホームキー18224は、動作モードを選択するホーム画面に表示部181の表示画面を戻すためのキーである。
【0077】
ユーザーは、デジタル複合機1Dのパネルユニット18の近傍に設けられた接続端子191にUSBメモリ3の接続端子32を挿入する。
【0078】
続いて、ユーザーがタッチパネル1821に表示された設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を押したとき、制御部10は、USBメモリ3内にPC2の共有フォルダ情報または画像形成装置1の共有フォルダ設定プログラムが格納されているか否かによって、異なる処理を行う。
【0079】
USBメモリ3内にPC2の共有フォルダ情報および画像形成装置1の共有フォルダ設定プログラムのいずれも格納されていない場合、制御部10は、第1ステップにあるものと判断し、
図11に示されるように、接続端子191を介して、USBメモリ3にデジタル複合機1DのIPアドレス等の設定データや共有フォルダ設定プログラムを格納する。
【0080】
また、このとき、制御部10は、共有フォルダ設定プログラムをUSBメモリ3にダウンロードしている旨、およびダウンロード後にUSBメモリ3をネットワークスキャナの設定対象となるPC2に接続し、共有フォルダ設定プログラムを実行すべき旨のメッセージを表示部181に表示させる。
【0081】
一方、USBメモリ3内に画像形成装置1の共有フォルダ設定プログラムのみが格納されている場合、制御部10は、第2ステップにあるものと判断し、
図12に示されるように、USBメモリ3をネットワークスキャナの設定対象となるPC2に接続して共有フォルダ設定プログラムを実行すべき旨のメッセージを表示部181に表示させる。
【0082】
次に、
図13に示されるように、ユーザーは、PC2の側部に設けられた接続端子261に、デジタル複合機1DのIPアドレス等の設定データおよび共有フォルダ設定プログラムが格納されたUSBメモリ3の接続端子32を挿入する。
【0083】
続いて、ユーザーがUSBメモリ3内に格納された共有フォルダ設定プログラムを実行すると、制御部20は、共有フォルダの設定または確認を行い、共有フォルダ情報を読み出してUSBメモリ3内に書き込む。
【0084】
次に、ユーザーは、
図14に示されるように、デジタル複合機1Dの接続端子191にUSBメモリ3の接続端子32を挿入し、タッチパネル1821に表示された設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を押す。
【0085】
USBメモリ3内にPC2の共有フォルダ情報が格納されている場合、制御部10は、第3ステップにあるものと判断し、接続端子191を介して、USBメモリ3からPC2の共有フォルダ情報を読み込み、ネットワークスキャナ設定を行う。
【0086】
また、このとき、制御部10は、ネットワークスキャナの設定を行っている旨のメッセージを表示部181に表示させる。
【0087】
このように、ユーザーは、USBメモリ3の中身を確認することなく、共通の設定アイコン18213を押すだけで、第1〜第3ステップの段階に応じた適切なネットワークスキャナの設定が行われる。また、第1ステップおよび第3ステップにおいて、共通の設定アイコン18213を用いることにより、実施形態1のように2種類の設定アイコン(第1設定アイコン18211および第2設定アイコン)を表示させる必要がなくなるため、ユーザーにとって簡潔なだけでなく、表示部181の表示スペースの節約にもなる。
【0088】
(実施形態3)
次に、
図15に基づき、この発明の実施形態3に係る画像形成装置1のネットワークスキャナの設定手順の概要について説明する。
図15は、この発明の実施形態3に係る画像形成装置1のネットワークスキャナの設定手順の概要を示す説明図である。
【0089】
実施形態3は、1台の画像形成装置1に対し、複数台のPC2A〜2Cのネットワークスキャナ設定を行う点で、実施形態1および2と異なる。
以下、実施形態3に係るネットワークスキャナの設定手順の大まかな流れを説明する。
【0090】
(第1ステップ)
画像形成装置1の接続端子191にUSBメモリ3を接続し、タッチパネル1821の設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を押すことにより、画像形成装置1のIPアドレス等の設定データおよび共有フォルダ設定プログラムをUSBメモリ3に格納する。
【0091】
(第2ステップ)
次に、PC2A〜2Cの接続端子261に順次、USBメモリ3を接続してUSBメモリ3内に格納された共有フォルダ設定プログラムを実行することにより、各PC2A〜2Cで共有フォルダ設定または確認が行われ、PC2A〜2Cの合計3つの共有フォルダ情報がUSBメモリ3に格納される。
【0092】
(第3ステップ)
最後に、画像形成装置1の接続端子191にUSBメモリ3を再び接続し、タッチパネル1821の設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を押すことにより、PC2A〜2Cの共有フォルダ情報を読み出し、ネットワークスキャナの設定を行う。
【0093】
このように、1台の画像形成装置1に対して複数台のPC2A〜2Cを設定する場合も、実施形態1と同様の手順でネットワークスキャナの設定を行うことができる。特に、ステップ3においては、設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を1回押すだけで、PC2A〜2Cの各共有フォルダの設定を一括して行うため、ユーザーにとって設定が容易なネットワークスキャナの設定が実現できる。
【0094】
なお、USBメモリ3は、必ずしも1つである必要はなく、複数のUSBメモリ3を使い分けて設定を行うようにしてもよい。例えば、PC2Aのユーザーは、自分のUSBメモリ3Aを用いてネットワークスキャナの設定を行う一方で、PC2Bのユーザーは、PC2Cのユーザーと共通のUSBメモリ3Bを用いてネットワークスキャナの設定を行うことなどが考えられる。
【0095】
(実施形態4)
次に、
図16に基づき、この発明の実施形態4に係る画像形成装置1A〜1Cのネットワークスキャナの設定手順の概要について説明する。
図16は、この発明の実施形態4に係る画像形成装置1A〜1Cのネットワークスキャナの設定手順の概要を示す説明図である。
【0096】
実施形態4は、複数台の画像形成装置1A〜1Cに対し、1台のPC2のネットワークスキャナ設定を行う点で、実施形態1〜3と異なる。
以下、実施形態4に係るネットワークスキャナ設定の大まかな流れを説明する。
【0097】
(第1ステップ)
画像形成装置1A〜1Cの接続端子191にUSBメモリ3を順次接続し、タッチパネル1821の設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を押すことにより、画像形成装置1A〜1CのIPアドレス等の設定データおよび共有フォルダ設定プログラムをUSBメモリ3に格納する。
【0098】
(第2ステップ)
次に、PC2の接続端子261にUSBメモリ3を接続し、USBメモリ3内に格納された画像形成装置1A〜1Cの共有フォルダ設定プログラムを順次実行することにより、共有フォルダ設定または確認が行われ、画像形成装置1A〜1Cに対応するPC2の共有フォルダ情報がUSBメモリ3に格納される。
【0099】
(第3ステップ)
最後に、画像形成装置1A〜1Cの接続端子191にUSBメモリ3を再び順次接続し、タッチパネル1821の設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を押すことにより、対応するPC2の共有フォルダ情報を読み出し、ネットワークスキャナの設定を行う。
【0100】
このように、複数台の画像形成装置1A〜1Cに対して1台のPC2を設定する場合も、実施形態1と同様の手順でネットワークスキャナの設定を行うことができるため、ユーザーにとって設定が容易なネットワークスキャナの設定が実現できる。
また、ユーザーは、USBメモリ3を所望の画像形成装置1A〜1Cに接続することによって、設定を行いたい画像形成装置1A〜1Cを選択することができる。
【0101】
(実施形態5)
次に、
図17に基づき、この発明の実施形態5に係る画像形成装置1A、1Bのネットワークスキャナの設定手順の概要について説明する。
図17は、この発明の実施形態5に係る画像形成装置1A、1Bのネットワークスキャナの設定手順の概要を示す説明図である。
【0102】
実施形態5は、複数台の画像形成装置1A、1Bに対し、複数台のPC2A〜2Cのネットワークスキャナ設定を行う点で、実施形態1〜4と異なる。
以下、実施形態5に係るネットワークスキャナ設定の大まかな流れを説明する。
【0103】
(第1ステップ)
画像形成装置1A、1Bの接続端子191にUSBメモリ3を順次接続し、タッチパネル1821の設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を押すことにより、画像形成装置1A、1BのIPアドレス等の設定データおよび共有フォルダ設定プログラムをUSBメモリ3に格納する。
【0104】
(第2ステップ)
次に、PC2A〜2Cの接続端子261にUSBメモリ3を接続し、USBメモリ3内に格納された画像形成装置1A、1Bの共有フォルダ設定プログラムを順次実行することにより、共有フォルダ設定または確認が行われ、画像形成装置1A、1Bに対応するPC2A〜2Cの共有フォルダ情報がUSBメモリ3に格納される。
【0105】
(第3ステップ)
最後に、画像形成装置1A、1Bの接続端子191にUSBメモリ3を順次接続し、タッチパネル1821の設定アイコン18213(「簡単インストール」アイコン)を押すことにより、対応するPC2A〜2Cの共有フォルダ情報を読み出し、ネットワークスキャナの設定を行う。
【0106】
このようにして、複数台の画像形成装置1A、1Bに対して複数台のPC2A〜2Cがある場合も、実施形態1と同様の手順でネットワークスキャナの設定を行うことができるため、ユーザーにとって設定が容易なネットワークスキャナの設定が実現できる。
【0107】
また、例えば、PC2Aのユーザーは、画像形成装置1Aに対してのみネットワークスキャナの設定を行い、PC2Bのユーザーは、画像形成装置1Bに対してのみネットワークスキャナの設定を行い、PC2Cのユーザーは、画像形成装置1Aおよび1Bの両方に対してネットワークスキャナの設定を行いたい場合なども考えられる。この場合、各ユーザーは、USBメモリ3に格納された画像形成装置1A、1Bに対応する2つのプログラムのうち、所望のプログラムのみを実行することによって、設定したい画像形成装置1A、1Bを選択することができる。このように、ネットワークスキャナの設定の対象となる画像形成装置1A、1Bがユーザーによって異なる場合も、容易にネットワークスキャナの設定を行うことができる。
【0108】
(その他の実施形態)
1.実施形態4において、複数の画像形成装置1とPC2との間にネットワークスキャナを設定する場合、PC2での共有フォルダ設定プログラムの実行時に、チェックボックス等を用いて、ネットワークスキャナの設定を行いたい画像形成装置1をユーザーが選択できるようにしてもよい。(実施形態6)
【0109】
このようにすれば、複数の画像形成装置1A、1BとPC2との間にネットワークスキャナを設定する場合、チェックボックスを用いてネットワークスキャナの設定を行いたい画像形成装置1A、1Bを選択することにより、共通のUSBメモリ3を使用しつつ、簡便にネットワークスキャナの設定を行うことができる。
【0110】
以上に述べたように、
(i)この発明の画像形成装置は、操作部と、原稿を読み取り画像データを生成する画像読取部と、ネットワークを介して前記画像データを外部の情報処理装置に送信する通信部と、前記画像データを送信すべき共有フォルダを前記情報処理装置に設定し、かつ、前記共有フォルダの情報を前記情報処理装置に着脱可能に接続されたリムーバブル記憶装置に書き込む処理を前記情報処理装置に実行させるためのプログラムを保持する記憶部と、前記リムーバブル記憶装置を着脱可能に接続し、前記リムーバブル記憶装置のデータの読み書きを行うインターフェースと、前記操作部、前記画像読取部、前記通信部、前記記憶部および前記インターフェースを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記リムーバブル記憶装置が前記インターフェースに接続され、かつ、前記操作部から予め定められた書込指令を受け付けたとき、前記プログラムおよび前記画像データの送信元のアドレス情報を前記リムーバブル記憶装置に書き込み、前記プログラムは、前記リムーバブル記憶装置に保持された状態で前記情報処理装置に接続されて実行されたとき、前記情報処理装置に前記共有フォルダを設定し、かつ、前記共有フォルダの情報を前記リムーバブル記憶装置に書き込む処理を前記情報処理装置に実行させ、前記制御部は、前記共有フォルダの情報を保持した前記リムーバブル記憶装置が前記インターフェースに接続され、かつ、前記操作部から予め定められた設定指令を受け付けたとき、前記共有フォルダの情報に基づき、前記共有フォルダへのネットワークの接続を行うことを特徴とする。
また、この発明の画像形成装置は、操作部と、原稿を読み取り画像データを生成する画像読取部と、ネットワークを介して前記画像データを外部の情報処理装置に送信する通信部と、前記画像データを送信すべき共有フォルダを前記情報処理装置に設定し、かつ、前記共有フォルダの情報を前記情報処理装置に着脱可能に接続されたリムーバブル記憶装置に書き込む処理を前記情報処理装置に実行させるためのプログラムを保持する記憶部と、前記リムーバブル記憶装置を着脱可能に接続し、前記リムーバブル記憶装置のデータの読み書きを行うインターフェースと、前記操作部、前記画像読取部、前記通信部、前記記憶部および前記インターフェースを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記リムーバブル記憶装置が前記インターフェースに接続され、かつ、前記操作部から予め定められた指令を受け付けたとき、前記リムーバブル記憶装置が前記共有フォルダの情報を保持しているか否かをチェックし、前記リムーバブル記憶装置が前記共有フォルダの情報を保持している場合、前記共有フォルダの情報に基づき、前記共有フォルダへのネットワークの接続を行い、一方、前記リムーバブル記憶装置が前記共有フォルダの情報を保持していない場合、前記リムーバブル記憶装置に前記プログラムおよび前記画像データの送信元のアドレス情報を書き込むことを特徴とする。
また、この発明のネットワークスキャナ設定方法は、ネットワークを介して画像形成装置で読み取った画像データを外部の情報処理装置に送信するための設定を行うネットワークスキャナ設定方法であって、画像形成装置のインターフェースにリムーバブル記憶装置が接続され、かつ、予め定められた指令を受け付けたとき、前記情報処理装置に実行させるためのプログラムおよび前記画像データの送信元のアドレス情報を前記リムーバブル記憶装置に書き込み、前記リムーバブル記憶装置が前記情報処理装置に接続されて前記プログラムが実行されたとき、前記情報処理装置に共有フォルダを設定し、かつ、前記共有フォルダの情報を前記リムーバブル記憶装置に書き込み、前記共有フォルダの情報を保持した前記リムーバブル記憶装置が前記インターフェースに接続され、かつ、操作部から予め定められた指令を受け付けたとき、前記共有フォルダの情報に基づき、前記共有フォルダへのネットワークの接続を行うことを特徴とする。
【0111】
この発明において、「画像形成装置」は、スキャナ、またはスキャナを備えた複合機など、原稿を読み取る画像読取機能およびネットワークを介して外部の情報処理装置に読み取った画像データを送信する送信機能を備えた装置である。
「情報処理装置」は、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット端末、スマートフォンなどの情報を処理する装置であり、画像形成装置から送信された画像データを受信する通信機能を有する。
「リムーバブル記憶装置」は、画像形成装置または情報処理装置に着脱可能な外部記憶装置の記憶媒体である。例えば、USBメモリやハードディスクなどが挙げられる。
【0112】
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)この発明による画像形成装置において、前記プログラムは、前記リムーバブル記憶装置に保持された状態で2以上の前記情報処理装置に順次接続されて実行されたとき、前記2以上の情報処理装置にそれぞれ対応する前記共有フォルダを設定し、かつ、前記2以上の情報処理装置にそれぞれ対応する前記共有フォルダの情報を前記リムーバブル記憶装置に書き込む処理を前記2以上の情報処理装置に実行させ、前記制御部は、前記2以上の共有フォルダの情報を保持した前記リムーバブル記憶装置が前記インターフェースに接続され、かつ、前記操作部から予め定められた指令を受け付けたとき、前記2以上の共有フォルダの情報に基づき、前記2以上の共有フォルダへのネットワークの接続を行うものであってもよい。
【0113】
このようにすれば、1台の画像形成装置に対して複数台の情報処理装置を設定する場合も、それぞれの情報処理装置でプログラムを実行した後、画像形成装置にUSBメモリを接続して、1回操作を行うだけで各共有フォルダの設定を一括して行うため、ユーザーにとってネットワークスキャナの設定が容易な画像形成装置を実現できる。
【0114】
(iii)この発明による画像形成装置において、前記リムーバブル記憶装置が、2以上の前記画像形成装置に係る2以上のプログラムを保持している場合、前記プログラムは、前記2以上のプログラムのうち、いずれのプログラムを実行すべきかを選択させる設定画面を表示させる処理を前記情報処理装置に実行させるものであってもよい。
【0115】
このようにすれば、複数の画像形成装置と1台の情報処理装置との間にネットワークスキャナを設定する場合、例えば、チェックボックスを用いてネットワークスキャナの設定を行いたい画像形成装置を選択することにより、共通のリムーバブル記憶装置を使用しつつ、簡便にネットワークスキャナの設定を行うことができる。
【0116】
「設定画面」としては、例えば、2以上の画像形成装置に係る2以上のプログラムのうち、どのプログラムを実行すべきかを選択するチェックボックス等の画面が挙げられる。
【0117】
(iv)この発明による画像形成装置において、前記制御部は、前記共有フォルダへのネットワークの接続を行った後、前記共有フォルダに係る前記プログラムおよび前記共有フォルダ情報を前記リムーバブル記憶装置から削除するものであってもよい。
【0118】
このようにすれば、ネットワークスキャナの設定が完了した後、リムーバブル記憶装置に保持されたプログラムおよび共有フォルダ情報が自動的に削除されるため、これらを削除する手間を省くことができる。
【0119】
この発明の好ましい態様は、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含む。
前述した実施形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。