(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0011】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0012】
また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0013】
また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0014】
また、以下の実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態)
≪IE型トレンチゲートIGBTの構造≫
本実施の形態によるIE型トレンチゲートIGBTを含む半導体装置について
図1〜
図7を用いて説明する。
図1は、本実施の形態によるIE型トレンチゲートIGBTを形成する半導体チップの要部平面図である。
図2は、本実施の形態による半導体チップの活性部の一部を拡大して示す要部平面図である。
図3〜
図7は、本実施の形態によるIE型トレンチゲートIGBTの要部断面図であり、
図3は、
図2に示すA−A線に沿った要部断面図、
図4は、
図2に示すB−B線に沿った要部断面図、
図5は、
図2に示すC−C線に沿った要部断面図、
図6は、
図2に示すD−D線に沿った要部断面図、
図7は、
図2に示すE−E線に沿った要部断面図である。本実施の形態によるIE型トレンチゲートIGBTは、例えば600V程度の耐圧を有する。
【0016】
図1に示すように、半導体チップSCの外周部の上面には、環状のガードリングGRが設けられており、その内側には、環状のフローティングフィールドリング等と接続された数本(単数または複数)の環状のフィールドプレートFPが設けられている。ガードリングGRおよびフィールドプレートFPは、例えばアルミニウムを主要な構成要素とする金属膜からなる。
【0017】
環状のフィールドプレートFPの内側であって、半導体チップSCの活性部の主要部には、セル形成領域CRが設けられており、半導体チップSCの活性部の上面には、半導体チップSCの外周部の近傍までエミッタ電極EEが設けられている。エミッタ電極EEは、例えばアルミニウムを主要な構成要素とする金属膜からなる。エミッタ電極EEの中央部は、ボンディングワイヤ等を接続するためのエミッタパッドEPとなっている。
【0018】
エミッタ電極EEとフィールドプレートFPとの間には、ゲート配線GLが配置されており、ゲート配線GLは、ゲート電極GEに接続されている。ゲート配線GLは、エミッタ電極EEの周囲を取り囲むように配置されている。ゲート配線GLおよびゲート電極GEは、例えばアルミニウムを主要な構成要素とする金属膜からなる。ゲート電極GEの中央部は、ボンディングワイヤ等を接続するためのゲートパッドGPとなっている。
【0019】
図2に示すように、セル形成領域CRには、x方向に線状単位セル領域LCが周期的に配列されている。各線状単位セル領域LCは、第1線状単位セル領域LC1と第2線状単位セル領域LC2とから構成されており、本実施の形態では、第1線状単位セル領域LC1の幅W1と第2線状単位セル領域LC2の幅W2とは、同一または実質的に同一である。第1線状単位セル領域LC1と第2線状単位セル領域LC2は、例えば、
図1のy方向に沿って、セル形成領域CRの上辺から下辺に至るまで連続的に延在している。なお、第1線状単位セル領域LC1と第2線状単位セル領域LC2は、
図1のx方向に沿ってセル形成領域CRの左辺から右辺に至るまで連続的に延在させても良い。
【0020】
各第1線状単位セル領域LC1は、中央の線状アクティブセル領域LCaとこれを囲む一対の半幅の線状インアクティブセル領域LCiとから構成されている。線状アクティブセル領域LCaと線状インアクティブセル領域LCiとの間には、ゲート電極(前記
図1に示すゲート電極GE)と電気的に接続された第1線状トレンチゲート電極(ゲート電極)TG1または第2線状トレンチゲート電極(ゲート電極)TG2がある。
【0021】
一方、各第2線状単位セル領域LC2は、中央の線状ホールコレクタセル領域LCcとこれを囲む一対の半幅の線状インアクティブセル領域LCiとから構成されている。線状ホールコレクタセル領域LCcと線状インアクティブセル領域LCiとの間には、エミッタ電極EEと電気的に接続された第3線状トレンチゲート電極(ゲート電極)TG3または第4線状トレンチゲート電極(ゲート電極)TG4がある。x方向における、第1線状トレンチゲート電極(ゲート電極)TG1、第2線状トレンチゲート電極(ゲート電極)TG2、第3線状トレンチゲート電極(ゲート電極)TG3および第4線状トレンチゲート電極(ゲート電極)TG4の幅は、等しい。
【0022】
線状アクティブセル領域LCaの幅Waおよび線状ホールコレクタセル領域LCcの幅Wcは、線状インアクティブセル領域LCiの幅Wiよりも狭く形成されており、本実施の形態によるIE型トレンチゲートIGBTは、いわゆる「狭アクティブセル型単位セル」である。
【0023】
また、線状アクティブセル領域LCaまたは線状ホールコレクタセル領域LCcと、線状インアクティブセル領域LCiとを交互に配列して、線状単位セル領域LCを構成しており、本実施の形態によるIE型トレンチゲートIGBTは、いわゆる「交互配列方式」である。
【0024】
なお、第1線状単位セル領域LC1と第2線状単位セル領域LC2との境界は、線状アクティブセル領域LCaと線状ホールコレクタセル領域LCcとに挟まれた線状インアクティブセル領域LCiの中央である。また、線状アクティブセル領域LCaの幅Waは、x方向における、第1線状トレンチゲート電極TG1の中央から、第2線状トレンチゲート電極TG2の中央まで、線状ホールコレクタセル領域LCcの幅Wcは、第3線状トレンチゲート電極TG3の中央から第4線状トレンチゲート電極TG4の中央まで、線状インアクティブセル領域LCiの幅Wiは、第2線状トレンチゲート電極TG2の中央から第3線状トレンチゲート電極TG3の中央までとしている。
【0025】
線状アクティブセル領域LCaには、それぞれx方向と直交するy方向(長手方向)に沿って、その中央部に層間絶縁膜ILに形成されたコンタクト溝CTが配置されており、エミッタ電極EEが、P型ボディ領域PBおよびN
+型エミッタ領域NEに接続されている。
【0026】
線状アクティブセル領域LCaにおいては、y方向(長手方向)に周期的に、N
+型エミッタ領域NEが形成された領域、すなわち、アクティブセクションLCaaと、N
+型エミッタ領域NEが形成されていない領域(P型ボディ領域PB)、すなわち、インアクティブセクションLCaiとが交互に設けられている。
【0027】
コンタクト溝CTは、所望の幅を有する一つの線状のスリットからなり、y方向において、線状アクティブセル領域LCaの一端から他端に至るまで連続的に延在している。すなわち、コンタクト溝CTは、複数のアクティブセクションLCaaおよび複数のインアクティブセクションLCaiに連続的に形成されている。また、コンタクト溝CTは、隣り合う2つのN
+型エミッタ領域NEと、その間に位置するインアクティブセクションLCaiに対して、連続的に延在している。
【0028】
線状ホールコレクタセル領域LCcにおいては、y方向(長手方向)に周期的に、第3線状トレンチゲート電極TG3と第4線状トレンチゲート電極TG4とを相互に接続する連結トレンチゲート電極TGcが設けられている。連結トレンチゲート電極TGcは、x方向に延在している。y方向において、連結トレンチゲート電極TGcは、線状ホールコレクタセル領域LCcの両端部にも設けられている。連結トレンチゲート電極TGcの配置領域を、連結セクション(連結部)LCc2と呼ぶ。また、隣り合う連結トレンチゲート電極TGc間の領域を給電セクション(給電部)LCc1と呼ぶ。
【0029】
線状ホールコレクタセル領域LCcにおいては、y方向(長手方向)に周期的に、複数のコンタクト溝(コンタクト開口)CTcが形成されている。各コンタクト溝CTcは、矩形または円形を有する。
【0030】
線状ホールコレクタセル領域LCcの両端を除く、連結トレンチゲート電極TGcの各々と交差してコンタクト溝CTcが配置されており、交差部において、連結トレンチゲート電極TGcの上部が露出している。つまり、連結トレンチゲート電極TGcを介して、第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4は、エミッタ電極EEと電気的に接続されている。
【0031】
また、各々の給電セクションLCc1には、y方向(長手方向)に周期的に、複数のコンタクト溝CTcが配置されており、その下端部(底部)は、半導体基板に形成されたP
+型ボディコンタクト領域PBCに達している。そして、複数のコンタクト溝CTc部で、P
+型ボディコンタクト領域PBCおよびP型ボディ領域PBは、エミッタ電極EEと電気的に接続されている。
【0032】
なお、本実施の形態では、線状ホールコレクタセル領域LCcの幅Wcと線状アクティブセル領域LCaの幅Waとは、同一または実質的に同一であるが、このことは必須ではない。しかし、同一または実質的に同一とすることによって、正孔分布が均一になる利点がある。
【0033】
線状インアクティブセル領域LCiにはP型フローティング領域PFが設けられている。本実施の形態では、P型フローティング領域PFの深さは、第1、第2、第3および第4線状トレンチゲート電極TG1,TG2,TG3およびTG4が形成されたトレンチの下端部よりも深く、その下端部をカバーする構造となっている。このような構造は必須ではないが、このようにすることによって、線状インアクティブセル領域LCiのx方向の幅Wiを線状アクティブセル領域LCaのx方向の幅Waよりも大きくしても耐圧を維持することが容易になる利点がある。なお、本実施の形態では、線状アクティブセル領域LCaのx方向の幅Waを線状インアクティブセル領域LCiのx方向の幅Wiよりも狭くしているが、このことは必須ではないが、そのようにすることによって、IE効果を高めることができる。
【0034】
セル形成領域CRの周辺外部には、これを取り巻くように、例えばP型ボディ領域PBが設けられている部分があり、このP型ボディ領域PBは、コンタクト溝CTによって、エミッタ電極EEと電気的に接続されている。前述の線状ホールコレクタセル領域LCcに形成されたコンタクト溝CTcのy方向における長さは、このP型ボディ領域PBに形成されたコンタクト溝CTのy方向における長さと等しいか、または、短い。
【0035】
また、セル形成領域CRの周辺外部には、例えばゲート配線GLが配置されており、このゲート配線GLに向けて、セル形成領域CR内から、第1線状トレンチゲート電極TG1および第2線状トレンチゲート電極TG2が延在している。そして、第1線状トレンチゲート電極TG1および第2線状トレンチゲート電極TG2が延在した部分(すなわち、ゲート引き出し部TGw)の端部連結トレンチゲート電極TGzが、ゲート配線−トレンチゲート電極接続部GTGを介して、ゲート配線GLと電気的に接続されている。なお、線状インアクティブセル領域LCiとセル形成領域CRの周辺外部との間は、端部トレンチゲート電極TGpによって区画されている。
【0036】
次に、
図2のA−A線に沿った断面構造について
図3を用いて説明する。
【0037】
図3に示すように、半導体基板SSの主要部は、N
−型ドリフト領域NDが占めており、半導体基板SSの裏面(第2主面、下面)Sb側には、N
−型ドリフト領域NDに近い側から、N型フィールドストップ領域NsおよびP
+型コレクタ領域PCが設けられている。さらに、半導体基板SSの裏面Sbには、P
+型コレクタ領域PCと電気的に接続するコレクタ電極CEが設けられている。なお、半導体基板SSは、N
−型シリコン単結晶からなる。
【0038】
一方、半導体基板SSの表面(第1主面、上面)Sa側には、そのほぼ全面(セル形成領域CRのほぼ全面)に、P型ボディ領域PBが設けられている。
【0039】
線状アクティブセル領域LCaと線状インアクティブセル領域LCiとの境界部における半導体基板SSの表面Sa側には、第1トレンチT1および第2トレンチT2が設けられており、それぞれの内部には、ゲート絶縁膜GIを介して、第1線状トレンチゲート電極TG1および第2線状トレンチゲート電極TG2が設けられている。
【0040】
第1線状トレンチゲート電極TG1および第2線状トレンチゲート電極TG2は、ゲート電極(前記
図1に示すゲート電極GE)と電気的に接続されている。また、第1線状トレンチゲート電極TG1は、半導体基板SSに形成された第1トレンチT1の下端部から上部にわたり埋め込まれている。同様に、第2線状トレンチゲート電極TG2は、半導体基板SSに形成された第2トレンチT2の下端部から上部にわたり埋め込まれている。
【0041】
一方、線状ホールコレクタセル領域LCcと線状インアクティブセル領域LCiとの境界部における半導体基板SSの表面Sa側には、第3トレンチT3および第4トレンチT4が設けられており、それぞれの内部には、ゲート絶縁膜GIを介して、第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4が設けられている。
【0042】
第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4は、エミッタ電極EEと電気的に接続されている。また、第3線状トレンチゲート電極TG3は、半導体基板SSに形成された第3トレンチT3の下端部から上部にわたり埋め込まれている。同様に、第4線状トレンチゲート電極TG4は、半導体基板SSに形成された第4トレンチT4の下端部から上部にわたり埋め込まれている。
【0043】
線状アクティブセル領域LCaにおいて、半導体基板SSの表面Sa側には、N
+型エミッタ領域NEが設けられており、コンタクト溝CTの下端部には、P
+型ボディコンタクト領域PBCが設けられている。このP
+型ボディコンタクト領域PBCの下には、P
+型ラッチアップ防止領域PLPが設けられており、P
+型ラッチアップ防止領域PLPの下には、N型ホールバリア領域NHBが設けられている。つまり、N
+型エミッタ領域NE、P
+型ボディコンタクト領域PBC、P
+型ラッチアップ防止領域PLP、および、P型ボディ領域PBは、エミッタ電極EEに接続されている。
【0044】
なお、線状ホールコレクタセル領域LCcにおける不純物ドープ構造は、N
+型エミッタ領域NEが設けられていない以外、線状アクティブセル領域LCaと同じである。
【0045】
線状インアクティブセル領域LCiにおいて、半導体基板SSの表面Sa側には、P型ボディ領域PBの下に、例えば第1、第2、第3および第4トレンチT1,T2,T3およびT4よりも深いP型フローティング領域PFが設けられている。
【0046】
ここに示したように、本実施の形態では、線状ホールコレクタセル領域LCcにも、線状アクティブセル領域LCaと同様に、N型ホールバリア領域NHBおよびP
+型ラッチアップ防止領域PLP等を設けているが、これらは必須ではない。しかし、これらを設けることによって、全体としての正孔の流れのバランスを保つことができる。
【0047】
半導体基板SSの表面Sa上のほぼ全面には、例えば酸化シリコン等からなる層間絶縁膜ILが形成されている。層間絶縁膜IL上には、例えばアルミニウムを主要な構成要素とする金属膜からなるエミッタ電極EEが設けられている。線状アクティブセル領域LCaにおいて、エミッタ電極EEは、コンタクト溝CTを介して、N
+型エミッタ領域NE、P型ボディ領域PB、P
+型ラッチアップ防止領域PLP、および、P
+型ボディコンタクト領域PBCと接続されている。また、線状ホールコレクタセル領域LCcにおいて、エミッタ電極EEは、コンタクト溝CTcを介して、P型ボディ領域PB、P
+型ラッチアップ防止領域PLP、および、P
+型ボディコンタクト領域PBCと電気的に接続されている。
【0048】
エミッタ電極EE上には、さらに、例えばポリイミド系の有機絶縁膜等からなるファイナルパッシベーション膜FPFが形成されている。
【0049】
なお、第1線状トレンチゲート電極TG1、第2線状トレンチゲート電極TG2、第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4は、例えば、N型の不純物を含有する多結晶シリコン膜で形成されている。
【0050】
また、層間絶縁膜ILとして、例えばPSG(Phosphsilicate Glass)膜、BPSG(Borophosphsilicate Glass)膜、NSG(Non-doped Silicate Glass)膜、SOG(Spin-On-Glass)膜、またはこれらの複合膜等を用いても良い。
【0051】
また、エミッタ電極EEは、バリアメタル膜としてTiW膜と、バリアメタル膜上のアルミニウム系金属膜(例えば数%シリコン添加、残りはアルミニウム)の積層構造としても良い。
【0052】
次に、
図2のB−B線に沿った断面構造について
図4を用いて説明する。
【0053】
図4に示すように、この断面においては、線状アクティブセル領域LCaにおいても、N
+型エミッタ領域NEが設けられていないので、図面上、線状アクティブセル領域LCaと線状ホールコレクタセル領域LCcとは、同一となる。その他の部分の構造は、前記
図3で説明したところと同じである。もちろん、前記
図3と同様に、第1線状トレンチゲート電極TG1および第2線状トレンチゲート電極TG2は、ゲート電極(前記
図1に示すゲート電極GE)と電気的に接続されており、第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4は、エミッタ電極EEと電気的に接続されている。
【0054】
次に、
図2のC−C線に沿った断面構造について
図5を用いて説明する。
【0055】
図5に示すように、線状ホールコレクタセル領域LCc以外の構造は、前記
図4について説明したところと同じである。線状ホールコレクタセル領域LCcの部分については、ほぼ連結トレンチゲート電極TGcのみが占有する構造となっている。つまり、層間絶縁膜ILに形成されたコンタクト溝CTcが、連結トレンチゲート電極TGcの上面(表面)を露出しており、コンタクト溝CTc内に形成されたエミッタ電極EEが、連結トレンチゲート電極TGcに電気的に接続されている。
【0056】
次に、
図2のD−D線に沿った断面構造について
図6を用いて説明する。
図6は、線状ホールコレクタセル領域LCcの延在方向に沿う断面図である。
【0057】
図6に示すように、y方向において、隣り合う2つの連結トレンチゲート電極TGcの間には、半導体基板SSの表面Sa側から、P型ボディ領域PBおよびN型ホールバリア領域NHBが順に形成されている。隣り合う2つの連結トレンチゲート電極TGcの間には、層間絶縁膜ILに形成された複数のコンタクト溝CTcが形成されており、コンタクト溝CTcは、半導体基板SSの表面Saから内部にわたって形成されている。コンタクト溝CTcの底部において、半導体基板SS内に、P
+型ボディコンタクト領域PBCおよびP
+型ラッチアップ防止領域PLPが形成されている。そして、コンタクト溝CTc内に形成されたエミッタ電極EEは、P型ボディ領域PBおよびP
+型ボディコンタクト領域PBCと接触している。つまり、
図3でも説明した通り、エミッタ電極EEは、コンタクト溝CTcを介して、P型ボディ領域PB、P
+型ラッチアップ防止領域PLP、および、P
+型ボディコンタクト領域PBCと電気的に接続されている。
【0058】
また、連結トレンチゲート電極TGcの上部を露出するように、層間絶縁膜ILにコンタクト溝CTcが形成されており、コンタクト溝CTc内に形成されたエミッタ電極EEは、連結トレンチゲート電極TGcと接触している。つまり、エミッタ電極EEは、コンタクト溝CTcを介して、連結トレンチゲート電極TGcに電気的に接続されている。
【0059】
次に、
図2のE−E線に沿った断面構造について
図7を用いて説明する。
図7は、線状アクティブセル領域LCaの延在方向に沿う断面図である。
【0060】
図7では、理解を容易にするために、半導体基板SSの表面Sa、N
+型エミッタ領域NE、および、層間絶縁膜ILを破線で示している。エミッタ電極EEは、層間絶縁膜IL上、および、層間絶縁膜ILに形成されたスリット状のコンタクト溝CT内に形成され、P
+型ボディコンタクト領域PBCに接触している。スリット状のコンタクト溝CTは、インアクティブセクションLCaiと、その両端のアクティブセクションLCaaと、にわたって連続的に延在している。
【0061】
なお、本実施の形態では、「狭アクティブセル型単位セル」を有するIE型トレンチゲートIGBTについて具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、「非狭アクティブセル型単位セル」を有するIE型トレンチゲートIGBTにも適用できることは言うまでもない。
【0062】
また、本実施の形態では、「交互配列方式」を有するIE型トレンチゲートIGBTについて具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、「非交互配列方式」を有するIE型トレンチゲートIGBTにも適用できることは言うまでもない。
【0063】
ここで、IE型トレンチゲートIGBTの構造をより具体的に例示するために、IE型トレンチゲートIGBTの各部(
図1〜
図7参照)の主要寸法の一例を示す。
【0064】
線状アクティブセル領域LCaの幅Waは、1.3μm程度、線状インアクティブセル領域LCiの幅Wiは、3.3μm程度である。ここで、線状アクティブセル領域LCaの幅Waは、線状インアクティブセル領域LCiの幅Wiよりも狭いことが望ましく、Wi/Waの値は、例えば2〜3の範囲が特に好適である。
【0065】
また、コンタクト溝CTおよびCTcの幅は、0.3μm程度である。線状アクティブセル領域LCaに形成されたコンタクト溝CTの長さ(y方向)は、10μm以上であり、線状ホールコレクタセル領域LCcに形成されたコンタクト溝CTcの長さ(y方向)は、0.3〜1μm程度である。第1、第2、第3および第4トレンチT1,T2,T3およびT4の幅は、0.7μm程度(0.8μm以下が特に好適である)、これらの深さは、3μm程度である。半導体基板SSの表面SaからのN
+型エミッタ領域NEの深さは、0.25μm程度、P型ボディ領域PB(チャネル領域)の深さは、0.8μm程度、P
+型ラッチアップ防止領域PLPの深さは、1.4μm程度、P型フローティング領域PFの深さは、4.5μm程度である。半導体基板SSの裏面SbからのN型フィールドストップ領域Nsの深さは、2.0μm程度、P
+型コレクタ領域PCの深さは、0.5μm程度である。
【0066】
また、半導体基板SSの厚さは、70μm程度(ここでは、耐圧600V程度の例を示す)である。なお、半導体基板SSの厚さは求められる耐圧に強く依存する。従って、耐圧1,200Vでは、例えば120μm程度であり、耐圧400Vでは、例えば40μm程度である。
【0067】
なお、以下の例においても、対応する部分の寸法は、ここに示したものとほぼ同じであるので、説明は繰り返さない。
【0068】
≪本実施の形態の半導体装置の特徴≫
エミッタ電極EEを、複数のコンタクト溝CTcを介して線状ホールコレクタセル領域LCcに接続したことにより、半導体装置のオン電圧を低減するものである。P
+型コレクタ領域PCからN
−型ドリフト領域NDに注入された正孔の一部は、線状ホールコレクタセル領域LCcからエミッタ電極EEに排出される。コンタクト溝CTcを、長いスリット形状ではなく、所定の間隔に分散配置された複数の穴とすることで、正孔の排出経路にP型ボディ領域PBの抵抗を付加し、正孔の排出抵抗を増加させている。このような構成とすることで、線状ホールコレクタセル領域LCcを介して正孔が排出されにくくなるため、正孔がN
−型ドリフト領域NDに蓄積しやすくなり、N
−型ドリフト領域NDの伝導度変調を促進し、オン電圧を低減することができる。つまり、IE型トレンチゲートIGBTの性能を向上させることができる。
【0069】
この点について、
図8を用いて説明する。
図8は、実施の形態の効果を説明する要部断面図である。まず、
図8の抵抗rbbがほぼ零である場合、つまり、コンタクト溝が、線状アクティブセル領域LCaのコンタクト溝CTと同様に、連続する長いスリット状の形状である場合について説明する。
図8に示すように、IE型トレンチゲートIGBTでは、寄生PMOSトランジスタが形成される。すなわち、P型フローティング領域PFをソース「S」、N
−型ドリフト領域NDおよびN型ホールバリア領域NHBをチャネル「CH」、P
+型ラッチアップ防止領域PLP、P
+型ボディコンタクト領域PBC、および、P型ボディ領域PBをドレイン「D」、線状ホールコレクタセル領域LCcの両側に形成されたトレンチゲート電極TG3およびTG4をゲート「E」とする寄生PMOSトランジスタが形成されている。なお、線状ホールコレクタセル領域LCcの両側に形成されたトレンチゲート電極TG3およびTG4はゲート「E」と記載し、線状アクティブセル領域LCaの両側に形成されたトレンチゲート電極TG1およびTG2はゲート「G」と記載して、両者を区別する。
【0070】
このIE型トレンチゲートIGBTでは、P型フローティング領域PFへ正孔が注入されると、寄生PMOSトランジスタのソース「S」の電位が高まり、寄生PMOSトランジスタのゲート「E」とソース「S」との間に、マイナスの電位差が発生する。その結果、寄生PMOSトランジスタはターンオンして、P型フローティング領域PFに注入された正孔は、寄生MOSFETのドレイン「D」へ排出される。
【0071】
このように、P型フローティング領域PFへ注入された正孔がP型フローティング領域PFから排出されることにより、スイッチング動作時の過渡状態において、P型フローティング領域PF内に過剰な正孔が残留しないという特徴がある。これにより、過渡状態におけるP型フローティング領域PFの制御不可能な電位変動を抑制することができるので、低ノイズ性能に優れる。しかしながら、正孔が排出されやすいということは、IE型トレンチゲートIGBTのオン電圧が高いことを意味している。
【0072】
そこで、
図2および
図6に示すように、エミッタ電極EEを接続するためのコンタクト溝CTcを、所定の間隔に分散配置された複数の穴とすることで、
図8に示すように、正孔の排出経路にP型ボディ領域PBの抵抗rbbを付加し、正孔の排出抵抗を増加させている。本実施の形態では、線状ホールコレクタセル領域LCcの正孔排出抵抗を増加させ、それによって、オン電圧を低下させることで、IE型トレンチゲートIGBTの性能向上を実現している。
【0073】
ここで、複数のコンタクト溝CTcは、セル形成領域CRに直線的に延在する1つの線状ホールコレクタセル領域LCcに対して形成されている。さらに、1つの線状ホールコレクタセル領域LCc内において、隣り合う連結トレンチゲートTGc間に複数のコンタクト溝CTcが形成されている。隣り合う連結トレンチゲートTGc間の複数のコンタクト溝CTcは、互いに等しいサイズを有し、等しい間隔で配置されている。
【0074】
次に、線状アクティブセル領域LCaに形成されたコンタクト溝CTは、線状アクティブセル領域LCaのP型ボディ領域PBをエミッタ電極EEの電位に固定するために、前述のようにスリット状の長い形状とするのが好適である。
【0075】
図9は、本実施の形態の半導体装置の一部分(線状アクティブセル領域LCa)の等価回路図である。線状アクティブセル領域LCaのN
+型エミッタ領域NEが形成された部分では、
図9に示すように、N
−型ドリフト領域NDをコレクタ、P型ボディ領域PBをベース、N
+型エミッタ領域NEをエミッタとする寄生バイポーラトランジスタが形成されている。なお、
図9において、ダイオードDiは、P
+型コレクタ領域PCとN
−型ドリフト領域NDで構成され、キャパシタCは、P型ボディ領域PBとN型ホールバリア領域NHB間のPN接合の空乏層容量であり、rbb´は、P型ボディ領域PBの抵抗を表している。
【0076】
例えば、エミッタ電極EEを、P型ボディ領域PBおよびN
+型エミッタ領域NEに接続するためのコンタクト溝CTを、長いスリット形状ではなく、短い円又は楕円形状とすると、P型ボディ領域PBの抵抗rbb´が増加するため、P
+型コレクタ領域PCから正孔が注入された場合に、NPN型の寄生バイポーラトランジスタがオンしてしまい、コレクタ電極CEとエミッタ電極EE間に大電流が流れることにより、IE型トレンチゲートIGBTが熱破壊してしまう。
【0077】
従って、線状アクティブセル領域LCaに形成されたコンタクト溝CTは、極力大面積とするのが好適であり、例えば、1つのコンタクト溝CTを、複数のアクティブセクションLCaaおよび複数のインアクティブセクションLCaiにわたって連続的に形成し、さらに、線状アクティブセル領域LCaの一端から他端に至るまで連続的に延在させることが好適である。
【0078】
つまり、y方向において、線状アクティブセル領域LCaに形成されたコンタクト溝CTの長さは、線状ホールコレクタセル領域LCcに形成されたコンタクト溝CTcの長さよりも長いことが好ましい。
【0079】
<変形例1>
図10は、
図2に対する変形例を示す平面図である。変形例1では、y方向に延在する線状ホールコレクタセル領域LCcの端部において、エミッタ電極EEをP型ボディ領域PBに接触させるためのコンタクト溝CTc´を、1つのコンタクト溝CTc´で構成している。
図10には示していないが、y方向に延在する線状ホールコレクタセル領域LCcの他の端部においても、エミッタ電極EEをP型ボディ領域PBに接触させるためのコンタクト溝を、1つのコンタクト溝で構成している。
【0080】
図10に示すように、y方向において、線状ホールコレクタセル領域LCcの先端に位置する給電セクションLCc1´では、1つのコンタクト溝CTc´を介して、エミッタ電極EEがP型ボディ領域PBに接触している。そして、先端の給電セクションLCc1´よりも内側に位置する給電セクションLCc1´では、複数のコンタクト溝CTcを介してエミッタ電極EEが、P型ボディ領域PBに接触している。
【0081】
先端に位置する給電セクションLCc1´のコンタクト溝CTc´の長さ(y方向)は、先端の給電セクションLCc1´よりも内側に位置する給電セクションLCc1´に設けられたコンタクト溝CTcの長さ(y方向)の総和よりも長い。もちろん、先端に位置する給電セクションLCc1´のコンタクト溝CTc´の長さ(y方向)は、先端の給電セクションLCc1´よりも内側に位置する給電セクションLCc1´に設けられたコンタクト溝CTcの長さ(y方向)よりも長い。
【0082】
線状ホールコレクタセル領域LCcの先端の給電セクションLCc1´は、半導体チップSCの周辺部(端部)に位置しており、先端の給電セクションLCc1´よりも内側の給電セクションLCc1´は、半導体チップSCの中央側に位置している。
【0083】
つまり、半導体チップSCの周辺部に近い線状アクティブセル領域LCaのオン電圧を高くし、半導体チップSCの中央部に近い線状アクティブセル領域LCaのオン電圧を低くできるので、発熱による半導体チップSCの周辺部での破壊耐量を大きくすることができる。
【0084】
なお、先端に位置する給電セクションLCc1´のコンタクト溝CTc´の長さ(y方向)は、線状アクティブセル領域LCaに形成されたコンタクト溝CTの長さよりも短いことは言うまでもない。
【0085】
また、
図10では、y方向における線状ホールコレクタセル領域LCcの両端の連結トレンチゲート電極TGcを除いて、連結セクションLCc2´における連結トレンチゲート電極TGc´の構造が上記実施の形態とは異なっている。つまり、連結セクションLCc2´における連結トレンチゲート電極TGc´では、第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4の間にはトレンチが形成されていない。
【0086】
図11は、
図10のC´−C´線に沿った要部断面図である。連結トレンチゲート電極TGc´は、半導体基板SSの表面Sa上に形成され、第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4を連結している。つまり、第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4は、連結トレンチゲート電極TGc´を介してエミッタ電極EEに電気的に接続されている。
【0087】
このような第3線状トレンチゲート電極TG3および第4線状トレンチゲート電極TG4を、連結トレンチゲート電極TGc´で接続する構造は、前記の実施の形態にも適用できる。
【0088】
<変形例2>
図12は、
図3に対する変形例を示す要部断面図である。変形例2では、線状ホールコレクタセル領域LCcが、線状アクティブセル領域LCaよりも狭い点が、異なっている。
【0089】
ここで説明するIE型トレンチゲートIGBTは、前述の実施の形態によるIE型トレンチゲートIGBTと比較すると、線状ホールコレクタセル領域LCcの構造が相違する。従って、以下の説明では原則として、前述の実施の形態によるIE型トレンチゲートIGBTと異なる部分のみを説明する。
【0090】
変形例2では、
図12に示すように、線状ホールコレクタセル領域LCcの第3トレンチT3と第4トレンチT4との間隔Wheが、線状アクティブセル領域LCaの第1トレンチT1と第2トレンチT2との間隔Weよりも小さい。
【0091】
すなわち、線状ホールコレクタセル領域LCcでは、P型フローティング領域PFへ注入された正孔を排出する機能を有していればよいので、線状ホールコレクタセル領域LCcの第3トレンチT3と第4トレンチT4との間隔Wheを、線状アクティブセル領域LCaの第1トレンチT1と第2トレンチT2との間隔Weよりも小さくすることができる(Whe>We)。
【0092】
このように、線状ホールコレクタセル領域LCcの第3トレンチT3と第4トレンチT4との間隔Wheを狭くすることで、P型フローティング領域PFへ注入された正孔が排出されにくくなる。したがって、N
−型ドリフト領域NDに正孔が蓄積されてキャリア濃度が高くなり、オン電圧が低くなるという利点がある。
【0093】
また、この変形例2では、コンタクト溝CTcの形状、配置は、上記実施の形態と同様である。したがって、上記実施の形態に比べ、正孔の排出抵抗をより大きくできるため、オン電圧をさらに低減することができる。
【0094】
変形例2は、上記変形例1と組み合わせることもできる。
【0095】
また、
図12に示すように、線状ホールコレクタセル領域LCcのコンタクト溝CTの幅Whcが、線状アクティブセル領域LCaのコンタクト溝CTの幅Wecよりも大きくなるように(Whc>Wec)、線状ホールコレクタセル領域LCcのコンタクト溝CTcは形成される。さらに、線状ホールコレクタセル領域LCcのコンタクト溝CTcの幅Whcを、第3トレンチT3と第4トレンチT4との間隔Wheと第3トレンチT3の幅Wt3と第4トレンチT4の幅Wt4との合計幅Whtよりは小さく、第3トレンチT3と第4トレンチT4との間隔Wheよりも大きくしてもよい((Whe+Wt3+Wt4)>Whc>Whe)。
【0096】
すなわち、線状ホールコレクタセル領域LCcのコンタクト溝CTcは、第3トレンチT3上および第4トレンチT4上に形成してもよい。しかし、線状ホールコレクタセル領域LCcのコンタクト溝CTcは、第3トレンチT3および第4トレンチT4を越えて、P型フローティング領域PF(P型ボディ領域PB)上に形成されないようにする。これは、エミッタ電極EEとP型フローティング領域PFとが電気的に接続されて、P型フローティング領域PFがエミッタ電位となるのを回避するためである。
【0097】
線状アクティブセル領域LCaの第1トレンチT1側および第2トレンチT2側は、縦方向にFETを形成する必要があるため、P型ボディ領域PBの不純物濃度を安定的に精度よく作る必要がある。そのため、線状アクティブセル領域LCaのコンタクト溝CTを開口した後にイオン注入により形成されるP
+型ラッチアップ防止領域PLPと、第1トレンチT1および第2トレンチT2の側壁とは、ある程度の距離を確保しなければならない。なお、この具体的な余裕値は、製造プロセルの加工技術および工場管理能力に依存し、線状アクティブセル領域LCaのコンタクト溝CTの幅Wecが大きくなりすぎたり、線状アクティブセル領域LCaのコンタクト溝CTと第1トレンチT1および第2トレンチT2とのリソグラフィ技術における合わせがずれたりすることを考慮する必要がある。
【0098】
一方、線状ホールコレクタセル領域LCcの第3トレンチT3側および第4トレンチT4側は、縦方向にFETを形成しないため、N
+型エミッタ領域NEがなく、P
+型ラッチアップ防止領域PLPと、第3トレンチT3および第4トレンチT4の側壁との余裕をとる必要がない。
【0099】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。