(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
[画像形成装置]
図1は、本発明の実施の形態に係る照明装置200を適用した画像読取装置110を備えた画像形成装置100の概略構成を示す正面図である。なお、
図1並びに後述する
図2から
図13において、符号Xは、主走査方向(奥行き方向)を示しており、符号Yは、主走査方向Xに直交する副走査方向(左右方向)を示しており、符号Zは、主走査方向X及び副走査方向の双方に直交する上下方向(鉛直方向)を示している。
【0022】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像読取装置110及び画像形成装置本体120を備えている。
【0023】
画像読取装置110は、画像形成装置本体120の上部に設けられており、原稿読取部111と自動原稿送り装置112とを備えている。原稿読取部111は、原稿Gが載置される原稿載置台111aと、搬送される原稿Gの読取位置Rを規定する透明ガラス等の原稿読取部材111bを備えている。原稿読取部111は、原稿載置台111aに載置された原稿Gの画像を読み取るか、或いは、自動原稿送り装置112にて搬送される原稿Gの画像を原稿読取部材111bの読取位置Rで読み取るようになっている。
【0024】
原稿載置台111aは、透明ガラス等の板状の透明体で形成され、原稿読取部111の上側に設けられている。自動原稿送り装置112は、読取位置Rに向けて原稿Gを自動で搬送する。また、自動原稿送り装置112は、副走査方向Yに沿った軸線回りに回動自在に(例えばヒンジによって軸支され)、原稿読取部111に対して開閉可能に設けられている。すなわち、自動原稿送り装置112は、原稿載置台111a上を開放する一方、原稿載置台111a上に載置された原稿Gを上から押さえる原稿カバーを兼ねている。
【0025】
画像形成装置100は、画像読取装置110により読み取った原稿Gの画像又は外部から受信した画像データに応じて、記録用紙等の記録シートPに対して多色及び単色の画像を形成する。
【0026】
画像形成装置本体120は、露光ユニット1、現像器2〜2、感光体ドラム3〜3、クリーナユニット4〜4、帯電器5〜5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7及び2次転写ユニット10を備えている。画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)等の複数色(この例では4色)を用いたカラー画像に応じたものである。従って、この例では、現像器2〜2、感光体ドラム3〜3、クリーナユニット4〜4、帯電器5〜5は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれ、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
【0027】
画像形成装置100は、さらに、給紙カセット11、手差し給紙カセット12、排紙トレイ13を備えている。
【0028】
[画像読取装置]
図2は、
図1に示す画像読取装置110における原稿読取部111及び自動原稿送り装置112の縦断面図である。
【0029】
原稿読取部111は、照明装置200(具体的には光源ユニット)、ミラーユニット111c、集光レンズ111d及び撮像素子(この例ではCCD)111eを備えている。
【0030】
原稿載置台111aは、主走査方向Xにおける両端部が原稿読取部111の枠体に載置されている。
【0031】
画像読取装置110は、原稿固定方式により原稿Gを固定して原稿画像を読み取る一方、原稿移動方式により原稿Gを移動させて原稿画像を読み取るように構成されている。
【0032】
画像読取装置110では、原稿固定方式によって原稿Gの原稿画像を読み取る場合、原稿載置台111aに載置された原稿Gに原稿載置台111aを介して照明装置200からの光を照射しながら照明装置200を一定の速度で副走査方向Yの一方側に移動させて原稿Gの画像を走査する。また、ミラーユニット111cを照明装置200の移動速度の1/2の移動速度で同じく副走査方向Yの一方側に移動させる。このとき、照明装置200にて照明された原稿Gからの反射光(読取光)は、照明装置200に設けられた第1ミラー250で反射した後、ミラーユニット111cの第2ミラー111c1及び第3ミラー111c2によって光路変換され、集光レンズ111dを介して撮像素子111eに結像し、ここで原稿画像光が読み取られて電気的な画像データに変換される。
【0033】
一方、原稿移動方式によって原稿Gの原稿画像を読み取る場合、照明装置200及びミラーユニット111cを原稿読取部材111bの読取位置Rに静止させたまま、自動原稿送り装置112によって原稿Gを原稿読取部材111b上に原稿Gが通過するように副走査方向Yの一方側に搬送する。また、原稿読取部材111b上を通過する原稿Gの一方の面に原稿読取部材111bを介して照明装置200からの光を照射する。このとき、原稿Gからの反射光(読取光)は、前述の原稿固定方式と同様に第1ミラー250で反射した後、第2ミラー111c1及び第3ミラー111c2によって光路変換され、集光レンズ111dを介して撮像素子111eに結像し、ここで原稿画像が読み取られて電気的な画像データに変換される。
【0034】
こうして、副走査方向Yに沿って往復移動する照明装置200は、副走査方向Yに沿って往復移動する移動機構(図示省略)によって副走査方向Yに往復移動する基台111f上に固定されている。
【0035】
なお、
図2に示す導光部材230等については、後ほど詳しく説明する。
【0036】
[照明装置]
図3は、本実施の形態に係る照明装置200の概略構成を示す斜視図である。
図4は、
図3に示すA−A線に沿った照明装置200の概略断面図である。
【0037】
照明装置200は、発光素子210(
図4参照)と、発光素子210を搭載する基板220(
図3参照)と、発光素子210から出射される光を導光する導光部材230(
図3及び
図4参照)とを備えている。
【0038】
本実施の形態に係る照明装置200は、導光部材230を1つ又は2つ以上のものとして構成することができる。また、導光部材230の片側の光入射面230a又は両側の光入射面230a,230aから光を入射することができる。
【0039】
ここでは、照明装置200は、一対の導光部材230,230を備え、一対の導光部材230,230の両側の光入射面(230a,230a),(230a,230a)(
図4参照)からそれぞれ光を入射する態様を例にとって以下に説明する。
【0040】
照明装置200は、2つ(一対)の基板220,220と、4つ(二対)の発光素子(210,210),(210,210)とを備えている。
【0041】
4つ(二対)の発光素子(210,210),(210,210)は、2つ(一対)の基板220,220のそれぞれに2つずつ(一対ずつ)搭載されている。
【0042】
照明装置200を固定する基台111f(
図3及び
図4参照)は、照明装置200の各構成部材を支持する。基台111fは、主走査方向Xに長尺な板状部材の所定箇所を打ち抜き加工や折り曲げ加工により加工して形成されたものである。基台111fに設けられた複数の孔は、照明装置200の各構成部材をネジ等の固定部材によって固定するために用いられる。また、基台111fの底部に対して折り曲げられて立設された部分は、照明装置200の各構成部材の位置決め部や固定部として利用される。
【0043】
発光素子(210,210),(210,210)は、導光部材230,230の両側の光入射面(230a,230a),(230a,230a)に向けて光を出射するものである。発光素子210としては、代表的には、発光ダイオード(LED)を例示できる。発光ダイオードは、装置の小型化や点光源としての特性を有しているため最も適している。
【0044】
基板220,220の導光部材230,230側には、発光素子(210,210),(210,210)が導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)に対向する位置に搭載されている。照明装置200は、さらに、導光部材230,230を取り付けるホルダー部材240(
図3及び
図4参照)(取付部材の一例)を備えている。基板220,220は、搭載している発光素子(210,210),(210,210)が導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)に対向するようにホルダー部材240に設けられている。
【0045】
導光部材230,230における光入射面(230a,230a),(230a,230a)は、発光素子(210,210),(210,210)から出射される光を入射する。導光部材230,230は、光入射面(230a,230a),(230a,230a)から入射した光を出射する光出射面230b,230b(
図3及び
図4参照)を有している。
【0046】
詳しくは、導光部材230,230は、透光性を有する部材で形成されており、主走査方向Xに延びている。導光部材230,230は、長手方向(主走査方向X)における端面(この例では両端面)が光入射面(230a,230a),(230a,230a)とされ、原稿載置台111aに載置される原稿G側の面(原稿Gと対向する面)が光出射面230b,230bとされている。導光部材230,230は、光入射面(230a,230a),(230a,230a)及び光出射面230b,230b以外の面が光反射面230c,230c(
図4参照)とされている。
【0047】
ホルダー部材240は、導光部材230,230を載置する部材である。ホルダー部材240は、主走査方向Xに長尺な枠形状の壁部241(
図4参照)と、壁部241と連接されて導光部材230,230の周方向の一部を支持する支持部242,242(
図4参照)とを有している。壁部241は、ホルダー部材本体240f(
図4参照)の副走査方向Yにおける両端部において鉛直又は略鉛直方向に立設されている。支持部242,242は、導光部材230,230の光出射面230b,230bが原稿載置台111aに載置される原稿Gに対向するように導光部材230,230を載置する凹部242a,242a(
図4参照)を有している。支持部242,242における凹部242a,242aは、導光部材230,230に対応した形状、具体的には、主走査方向Xに沿って延びた断面視半円状又は略半円状の凹条部とされている。支持部242,242と壁部241とは、一体形成されている。導光部材230,230は、主走査方向Xに移動可能に(温度や湿度等の外的要因による導光部材230,230の伸縮を許容するように)支持部242,242における凹部242a,242aに載置されている。また、ホルダー部材240には、原稿Gから反射してきた読取光が通過するスリットSL(
図3及び
図4参照)が設けられている。
【0048】
なお、導光部材230,230と発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220との配置構成については後ほど詳しく説明する。
【0049】
照明装置200は、第1ミラー250(
図3及び
図4参照)と、光源駆動回路基板260(
図3及び
図4参照)とをさらに備えている。
【0050】
第1ミラー250及び光源駆動回路基板260は、ホルダー部材240に設けられている。
【0051】
第1ミラー250は、ミラーホルダ250a(
図4参照)によってホルダー部材240に固定されており、原稿Gから反射した読取光の光路上に所定位置及び所定角度で配設されている。第1ミラー250は、ホルダー部材240のスリットSLを通過してきた読取光が最初に入射するミラーであり、スリットSLの直下に位置している。
【0052】
光源駆動回路基板260は、基板220,220に搭載された発光素子(210,210),(210,210)を駆動制御する駆動回路を搭載した基板であり、基台111f上に設けられてホルダー部材240の副走査方向Yにおける一方側の外側面に隣接されている。光源駆動回路基板260と発光素子(210,210),(210,210)との間には、図示を省略したハーネスが電気的に接続されている。
【0053】
照明装置200は、放熱部材270(
図3参照)をさらに備えている。放熱部材270は、基板220,220、ひいては基板220,220に搭載された発光素子(210,210),(210,210)を放熱する。放熱部材270は、この例では、一対の放熱板とされている。放熱部材270,270は、熱伝導率の高い金属などにより形成された板状部材であり、この例では板金とされている。放熱部材270,270は、基板220,220の裏面に放熱シートST,ST(
図3参照)を介して設けられている。放熱シートST,STは、基板220,220と放熱部材270,270との間に挟み込んで放熱効果を高める役割を有している。これにより、発光素子(210,210),(210,210)が発光することで生じる熱を基板220,220の裏面を経由して放熱部材270,270に伝達させ、外部に放散させることができる。この例では、放熱シートST,STは、熱伝導両面接着シートとされており、放熱部材270,270及び基板220,220を互いに接着している。
【0054】
以上説明した照明装置200では、発光素子(210,210),(210,210)から出射された光は、導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)に入射して導光部材230,230内に導光され、光出射面230b,230bから直接出射されるか、光反射面230c,230cで反射されて光出射面230b,230bから出射される。導光部材230,230の光出射面230b,230bから出射されて原稿Gで反射された反射光は、読取光として第1ミラー250によりミラーユニット111cに向けて反射される。
【0055】
なお、導光部材230を1つ又は3つ以上のものとして構成し、導光部材230の長手方向における片側の光入射面230aから光を入射するようにしてもよい。
【0056】
[導光部材と発光素子を搭載した基板との配置構成]
図5は、本実施の形態に係る照明装置200の長手方向における一端部を示す概略平面図である。
図6は、
図5に示すB−B線に沿った照明装置200の長手方向における一端部を示す概略断面図である。
図7は、
図6に示す導光部材230と発光素子210を搭載した基板220との間の部分を拡大して示す概略断面図である。
図8は、
図3に示すC−C線に沿った照明装置200の長手方向における一端部を示す概略断面図である。
【0057】
また、
図9は、導光部材230,230と介在部材SP,SPと発光素子210,210を搭載した基板220との配置関係を示す分解斜視図であり、
図10は、
図5から
図9に示す発光素子210を介在部材SP及び導光部材230から離間させた状態を示す斜視図である。
【0058】
なお、照明装置200の長手方向における一端部(正面側の端部)の構成は、他端部(背面側の端部)の構成と実質的に同様の構成をしている。従って、
図5から
図10並びに後述する
図11から
図13において、照明装置200の長手方向における他端部(背面側の端部)の構成については、一端部(正面側の端部)の構成に代表させて示している。また、
図8において、ホルダー部材240等は図示を省略している。
【0059】
導光部材230,230は、光入射面(230a,230a),(230a,230a)(
図6から
図10参照)が光出射面230b,230b(
図5から
図9参照)に対して交差(具体的には直交又は略直交)するものとされている。この例では、導光部材230,230は、長手方向に沿って延びた円柱状又は略円柱状の導光体とされている。導光部材230,230は、光入射面(230a,230a),(230a,230a)のサイズが発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)(
図6から
図10参照)のサイズよりも所定量だけ大きくなっており、長手方向のサイズが最大サイズの原稿Gの主走査方向Xにおけるサイズよりも所定量だけ大きくなっている。導光部材230,230は、例えば、アクリル樹脂を金型で成形することにより形成することができる。なお、導光部材230,230は、円柱状又は略円柱状のものに限定されるものではなく、例えば、角柱状(具体的には立方体状又は略立方体状)のものであってもよい。
【0060】
発光素子(210,210),(210,210)は、基板220,220側とは反対側の発光面(210a,210a),(210a,210a)が全体に発光するチップ状のものとされている。この例では、発光素子(210,210),(210,210)は、厚み方向が縦横のサイズよりも小さい立方体形状のものであり、縦横のサイズが3mm×3mm、厚みが1mm程度のものとされている。なお、発光素子は、立方体形状のものに限定されるものではなく、例えば、円柱状又は略円柱状のものであってもよい。
【0061】
そして、導光部材230,230は、発光素子(210,210),(210,210)からの光を光入射面(230a,230a),(230a,230a)で入射し、入射した光を光出射面230b,230bから出射するようになっている。また、発光素子(210,210),(210,210)は、導光部材230,230の両端面である光入射面(230a,230a),(230a,230a)に近接して設けられている。
【0062】
ところで、照明装置200においては、発光素子210の発光面210aと導光部材230の光入射面230aとの間の距離を一定に保つ必要がある。例えば、発光素子210の発光面210aと導光部材230の光入射面230aとの間の距離が近すぎると、発光素子210からの光が導光部材230の光入射面230aで正反射する光が多くなる一方、該距離が遠すぎると、それだけ発光素子210からの光のロス(損失)が発生し、何れにしても発光素子210から導光部材230の光入射面230aに入射される光の光量の低下、ひいては、導光部材230の光出射面230bから出射される光の光量の低下を招く。
【0063】
一方、導光部材230は、温度や湿度等の外的要因により伸縮することがある。そうすると、発光素子210の発光面210aと導光部材230の光入射面230aとの間の距離が変化し、これにより、発光素子210から導光部材230の光入射面230aに入射される光の光量が低下し、ひいては、導光部材230の光出射面230bから出射される光の光量が低下する。さらに、導光部材230が膨張する場合には、導光部材230の光入射面230aが発光素子210の発光面210aに接触して導光部材230が発光素子210を圧迫することにより発光素子210を破損することがある。このことは、導光部材230のサイズ(特に長手方向のサイズ)が大きくなる程、単位距離当たりの伸縮量が大きくなり、特に顕著になる。
【0064】
この点、本実施の形態に係る照明装置200では、
図5から
図10に示すように、発光素子210と導光部材230との間に発光素子210と導光部材230とを予め定めた所定の距離d〜d(
図7参照)に維持する介在部材SP(具体的にはスペーサ)が設けられている。この例では、介在部材SPは、発光素子210と導光部材230との間の空間を確保するためのものとされている。照明装置200では、介在部材SPにより発光素子210からの光を導光部材230の光出射面230bから効率的に出射できるように発光素子210と導光部材230との適切な位置関係が維持されるようになっている。
【0065】
詳しくは、発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)と導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)との間には介在部材(SP,SP),(SP,SP)が設けられている。発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)と導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)との間の所定の距離d〜dは、この例では、0.2mm〜0.5mm程度とされている。所定の距離d〜dは、発光素子210と導光部材230との適切な位置関係を考慮した適正な距離に適宜設定することができる。また、発光素子(210,210),(210,210)の光軸と導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)における最も導光効率がよい部分(この例では中心)とが一致又は略一致している。
【0066】
ここで、介在部材SPに用いることができる部材としては、発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)と導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)との間の所定の距離d〜dを一定に保つことができるものであれば、何れのものを用いてもよく、例えば、剛性を有する樹脂材料、ガラス材料、金属材料、炭素材料、セラミック材料等の剛性材料からなる部材を例示できる。このうち、樹脂材料としては、発光素子(210,210),(210,210)の発熱に対する耐熱性を考慮すると、例えば、ポリイミド樹脂等の耐熱性を有する材料を挙げることができる。また、金属材料としては、発光素子(210,210),(210,210)の発熱に対する放熱性を考慮すると、例えば、アルミニウム等の放熱性を有する材料を挙げることができる。
【0067】
本実施の形態によれば、発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間に発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230とを所定の距離d〜dに維持する介在部材(SP,SP),(SP,SP)が設けられているので、たとえ導光部材230,230が伸縮したとしても、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを一定に保つことができる。詳しくは、導光部材230,230が膨張するときには、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で、導光部材230,230の膨張に追従して介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介した発光素子(210,210),(210,210)及び基板220,220の導光部材230,230側とは反対側への移動を許容する。これにより、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを一定に保つことができる。また、導光部材230,230が収縮するときには、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で、導光部材230,230の収縮に追従して介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介した発光素子(210,210),(210,210)及び基板220,220の導光部材230,230側への移動を許容する。これにより、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを一定に保つことができる。しかも、たとえ発光素子(210,210),(210,210)の基板220,220からの浮き(例えば半田浮き)があったとしても、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)と導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)との間の所定の距離d〜dを一定に保つことができる。詳しくは、発光素子(210,210),(210,210)の基板220,220からの浮きがある場合、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で、発光素子(210,210),(210,210)の基板220,220からの浮きに追従して介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介した発光素子(210,210),(210,210)及び基板220,220の導光部材230,230側とは反対側への移動を許容する。これにより、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを一定に保つことができる。
【0068】
従って、発光素子(210,210),(210,210)の基板220,220からの浮きを考慮した上で導光部材230,230の伸縮に伴う導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)に入射される光の光量の低下、ひいては、導光部材230,230の光出射面230b,230bから出射される光の光量の低下、さらには発光素子(210,210),(210,210)の破損を効果的に防止することが可能となる。このことは、導光部材230,230のサイズ(特に長手方向のサイズ)が大きくなる程、単位距離当たりの伸縮量が大きくなり、特に有効になる。
【0069】
(第1実施形態)
ところで、介在部材(SP,SP),(SP,SP)が発光素子(210,210),(210,210)に対して発光素子(210,210),(210,210)から出射される光の光軸方向に直交する方向(具体的には副走査方向Y及び上下方向Z)にずれると、発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを確実に維持することが困難になる。従って、所定の距離d〜dを確実に維持するという観点から、介在部材(SP,SP),(SP,SP)の発光素子(210,210),(210,210)に対する光軸方向に直交する方向へのずれを効果的に防止して、所定の距離d〜dを確実に維持することが望まれる。
【0070】
この点、第1実施形態に係る照明装置200において、介在部材(SP,SP),(SP,SP)は、発光素子(210,210),(210,210)に対する光軸方向に直交する方向への移動を規制する構成とされている。
【0071】
詳しくは、介在部材(SP,SP),(SP,SP)には、発光素子(210,210),(210,210)に対する光軸方向に直交する方向への移動を規制する規制部SP1〜SP1(
図7から
図10参照)が設けられている。なお、介在部材(SP,SP),(SP,SP)(この例では、規制部SP1〜SP1)は、基板220,220には接触していない。
【0072】
規制部SP1は、第1接触部SPa(
図10参照)を有している。第1接触部SPaは、発光素子(210,210),(210,210)の外周側面(210b,210b),(210b,210b)(
図10参照)の少なくとも発光面(210a,210a),(210a,210a)に連接した周縁部210b1(
図10参照)(この例では周縁部210b1)に接触する。第1接触部SPaは、外周側面210bに沿った接触面とされている。
【0073】
また、規制部SP1は、第2接触部SPb(
図10参照)を有している。第2接触部SPbは、発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)の少なくとも外周縁部210a1(
図10参照)(この例では外周縁部210a1)に接触する。第2接触部SPbは、発光面210aに沿った接触面とされている。
【0074】
具体的には、規制部SP1は、第1接触部SPaと第2接触部SPbとで発光素子210の外周縁部210a1及び周縁部210b1を嵌入する嵌入凹部を構成している。嵌入凹部は、発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)と外周側面(210b,210b),(210b,210b)との角部を含む外周の周縁部(外周縁部210a1及び周縁部210b1)を覆うように設けられている。
【0075】
第1実施形態によると、介在部材(SP,SP),(SP,SP)は、発光素子(210,210),(210,210)に対する光軸方向に直交する方向への移動を規制する構成とされていることで、介在部材(SP,SP),(SP,SP)の発光素子(210,210),(210,210)に対する光軸方向に直交する方向へのずれを効果的に防止することができ、これにより、発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを確実に維持することができる。
【0076】
また、介在部材(SP,SP),(SP,SP)は、発光素子(210,210),(210,210)の外周側面(210b,210b),(210b,210b)の少なくとも発光面(210a,210a),(210a,210a)に連接した周縁部210b1に接触する構成とされていることで、介在部材SPに対する発光素子(210,210),(210,210)の光軸方向に直交する方向への移動を規制する構成を容易に実現させることができる。
【0077】
また、介在部材(SP,SP),(SP,SP)は、発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)の少なくとも外周縁部210a1に接触する構成とされていることで、介在部材(SP,SP),(SP,SP)により発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを安定的に維持することができる。
【0078】
(第2実施形態)
ところで、介在部材(SP,SP),(SP,SP)は、透明部材で構成されていてよいし、不透明部材又は半透明部材で構成されていてもよい。介在部材(SP,SP),(SP,SP)が透明部材で構成されている場合、介在部材(SP,SP),(SP,SP)は、発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)の全体を覆うことができ、例えば発光面(210a,210a),(210a,210a)の全体に接触することができる。介在部材(SP,SP),(SP,SP)が不透明部材又は半透明部材で構成されている場合、介在部材(SP,SP),(SP,SP)は、発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)の全体を覆うと、導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)に入射させることができない又は効率的に入射させることができない。従って、介在部材(SP,SP),(SP,SP)が不透明部材又は半透明部材で構成されている場合、発光素子(210,210),(210,210)からの光を導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)に効率的に入射させることが望まれる。
【0079】
この点、第2実施形態に係る照明装置200において、介在部材(SP,SP),(SP,SP)には、発光素子(210,210),(210,210)からの光を導光部材230,230に向けて通過させる開口SP2〜SP2(
図7から10参照)が設けられている。開口SP2〜SP2は、発光素子(210,210),(210,210)の光軸方向(導光部材230,230の長手方向)に貫通する貫通孔とされている。
【0080】
詳しくは、開口SP2〜SP2は、発光素子(210,210),(210,210)の外形と同じ又は略同じ形状(相似形状又は略相似形状)とされている。開口SP2〜SP2は、サイズが発光素子(210,210),(210,210)の外形のサイズよりも小さくなっている。具体的には、開口SP2〜SP2は、四角形状とされている。
【0081】
第2実施形態によると、介在部材(SP,SP),(SP,SP)には、発光素子(210,210),(210,210)からの光を導光部材230,230に向けて通過させる開口SP2〜SP2が設けられていることで、発光素子(210,210),(210,210)の発光面(210a,210a),(210a,210a)と導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)との間において発光素子(210,210),(210,210)からの光を遮るものをなくすことができ、これにより、発光素子(210,210),(210,210)からの光を導光部材230,230の光入射面(230a,230a),(230a,230a)に確実に入射させることができる。
【0082】
なお、介在部材SPが不透明部材又は半透明部材で構成されているか否かに関わらず(介在部材SPが透明部材で構成されている場合であっても)、介在部材SPに開口SP2を設けるようにしてもよい。
【0083】
(第3実施形態)
第3実施形態に係る照明装置200は、介在部材(SP,SP),(SP,SP)〔具体的には導光部材230,230の伸縮による介在部材(SP,SP),(SP,SP)〕を介した発光素子(210,210),(210,210)及び発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220の移動を許容し、且つ、導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で保持する構成とされている。
【0084】
第3実施形態によると、導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で保持することができる。そして、たとえ導光部材230,230が伸縮しても、導光部材230,230の伸縮による介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介した発光素子(210,210),(210,210)及び発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220の移動を許容することができる。例えば、導光部材230,230が膨張するときには、導光部材230,230の膨張に伴う介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介した発光素子(210,210),(210,210)及び発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220の導光部材230,230側とは反対側への移動を許容しつつ導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で保持することができる。また、導光部材230,230が収縮するときには、導光部材230,230の収縮に伴う介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介した発光素子(210,210),(210,210)及び発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220の導光部材230,230側への移動を許容しつつ導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で保持することができる。
【0085】
なお、
図5から
図7に示す螺子部材DS及びコイルバネ280並びに
図9に示す貫通孔220h等については、後ほど説明する。
【0086】
次に、第3実施形態の具体的な構成を
図11から
図13を参照しながら以下に説明する。
【0087】
(第3実施形態の一例及び他の例)
図11及び
図12は、それぞれ、第3実施形態の一例及び他の例を説明するための説明図であって、照明装置200の長手方向における一端部を示す概略断面図である。
図13は、第3実施形態の他の例において放熱部材270,270が基台111fに取り付けられている構成を示す側面図であって、
図13(a)は、弾性部材290の一例としてコイルバネ291を用いた例を示しており、
図13(b)は、弾性部材290の他の例として波ワッシャー292を用いた例を示している。
【0088】
ここで、
図11に示す第3実施形態の一例と
図12に示す第3実施形態の他の例とは、第3実施形態の一例が螺子部材DS,DSにおける頭部DS1,DS1に当接されたコイルバネ(直巻スプリング)280,280(付勢部材の一例)により基板220,220を直接的に押圧しているのに対して、第3実施形態の他の例が螺子部材DS,DSにおける頭部DS1,DS1に当接されたコイルバネ280,280により間接部材(この例では放熱部材270,270)を介して基板220,220を押圧している点で異なっており、その他は同じ構成とされている。
【0089】
なお、前述した
図3において、放熱部材270,270は、
図13(b)を示す構成を示している。
【0090】
第3実施形態の一例及び他の例に係る照明装置200は、導光部材230,230を取り付けるホルダー部材240(
図5から
図7、
図11及び
図12参照)と、基板220,220に挿通して基板220,220がホルダー部材240に対して導光部材230,230側及び導光部材230,230側とは反対側への移動自在な状態でホルダー部材240に螺合する螺子部材DS,DS(
図5から
図7、
図11及び
図12参照)と、螺子部材DS,DSにおける頭部DS1,DS1(
図11及び
図12参照)及び基板220,220の間に設けられる(この例では挿通される)コイルバネ280,280(
図5から
図7、
図11及び
図12参照)とをさらに備えている。
【0091】
詳しくは、ホルダー部材240は、導光部材230,230を長手方向に移動自在に載置して螺子部材DS,DSにおける雄螺子部DS2,DS2(
図11及び
図12参照)と螺合する雌螺子孔240a,240a(
図11及び
図12参照)を有している。基板220,220には、貫通孔220h,220h(
図9、
図11及び
図12参照)が設けられている。貫通孔220h,220hは、ホルダー部材240における雌螺子孔240a,240aに対応した位置において厚み方向に貫通している。
【0092】
螺子部材DS,DSは、頭部DS1,DS1、雄螺子部DS2,DS2及び軸部DS3,DS3(
図11及び
図12参照)を有しており、いわゆる段ビスと称されるものである。頭部DS1,DS1は、スクリュードライバーにより軸線回りに回される係止溝(図示せず)を有している。雄螺子部DS2,DS2は、ホルダー部材240における雌螺子孔240a,240aと螺合する。軸部DS3,DS3は、一端が頭部DS1,DS1に連接され、且つ、他端が雄螺子部DS2,DS2に連接されて基板220,220における貫通孔220h,220hに挿通される。螺子部材DS,DSは、頭部DS1,DS1、雄螺子部DS2,DS2及び軸部DS3,DS3が一体形成されている。
【0093】
基板220,220は、貫通孔220h,220hの内径が螺子部材DS,DSにおける軸部DS3,DS3の外形よりも若干(軸部DS3,DS3が貫通孔220h,220hに長手方向に沿って円滑に往復移動できる程度に所定量だけ)大きくなっている。
【0094】
コイルバネ280,280は、螺子部材DS,DSにおける頭部DS1,DS1及び基板220,220(第3実施形態の他の例では放熱部材270,270)の間において螺子部材DS,DSにおける軸部DS3,DS3に挿通される。
【0095】
また、放熱部材270,270には、貫通孔270h,270h(
図11及び
図12参照)が設けられている。貫通孔270h,270hは、ホルダー部材240における雌螺子孔240a,240a及び基板220,220における貫通孔220h,220hに対応した位置において厚み方向に貫通している。
【0096】
−第3実施形態の一例−
第3実施形態の一例(
図11参照)では、ホルダー部材240は、基台111fに対してビス等の固定部材(図示せず)により固定されている。
【0097】
放熱部材270,270は、貫通孔270h,270hの内径がコイルバネ280,280の外形よりも若干(コイルバネ280,280が貫通孔270h,270hに接触しない程度に所定量だけ)大きくなっている。
【0098】
コイルバネ280,280は、一端部が螺子部材DS,DSにおける頭部DS1,DS1の内面DS1a(
図11参照)に当接する一方、他端部が放熱部材270,270における貫通孔270h,270hに挿通されて基板220,220の導光部材230,230側とは反対側の反対側面220a(
図11参照)に当接している。
【0099】
ここで、コイルバネ280,280により基板220,220を押圧する付勢力は、導光部材230,230の伸縮により介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220の移動を許容する一方、導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を保持することができる程度の力とされている。
【0100】
この例では、コイルバネ280及び螺子部材DSは、1つの基板220に対して1つのコイルバネ280及び1つの螺子部材DSが設けられている。但し、それに限定されるものではなく、1つの基板220に対して複数のコイルバネ280〜280及び複数の螺子部材DS〜DSが設けられていてもよい。
【0101】
−第3実施形態の他の例−
また、第3実施形態の他の例(
図12参照)では、ホルダー部材240は、基台111fに対して固定されておらず(載置されているか又は離間しており)、放熱部材270,270は、基台111fに対して長手方向に移動可能に保持された状態で導光部材230,230の長手方向における両側から介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を介して挟持している。
【0102】
放熱部材270,270は、貫通孔270h,270hの内径が螺子部材DS,DSにおける軸部DS3,DS3の外形よりも若干(軸部DS3,DS3が貫通孔270h,270hに長手方向に沿って円滑に往復移動できる程度に所定量だけ)大きく、且つ、コイルバネ280,280の外形よりも若干(コイルバネ280,280が貫通孔270h,270hを通過しない程度に所定量だけ)小さくなっている。
【0103】
コイルバネ280,280は、一端部が螺子部材DS,DSにおける頭部DS1,DS1の内面DS1a(
図12参照)に当接する一方、他端部が放熱部材270,270の導光部材230,230側とは反対側の反対側面270a(
図12参照)に当接している。
【0104】
ここで、コイルバネ280,280により放熱部材270,270を介して基板220,220を押圧する付勢力は、導光部材230,230の伸縮により介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220並びに放熱部材270,270の移動を許容することができる程度の力とされている。
【0105】
また、放熱部材270,270は、弾性部材290(
図13参照)を介して固定部材SC(この例では螺子部材)(
図12及び
図13参照)によって基台111fに対して長手方向に摺動可能に取り付けられている。
【0106】
詳しくは、放熱部材270,270には、基台111fに取り付けるための板状の取付部271,271(
図12及び
図13参照)が設けられている。基台111fには、1つの取付部271に対して1つ又は複数の雌螺子孔111fa(この例では2つの雌螺子孔111fa,111fa)(
図12及び
図13参照)が設けられている。取付部271,271の基台111fにおける雌螺子孔(111fa,111fa),(111fa,111fa)に対応する位置には、長手方向に長尺な長孔(271a,271a),(271a,271a)(
図12及び
図13参照)が設けられている。
【0107】
固定部材(SC,SC),(SC,SC)は、スクリュードライバーにより軸線回りに回される係止溝(図示せず)を有する頭部(SC1,SC1),(SC1,SC1)(
図13参照)と、基台111fにおける雌螺子孔(111fa,111fa),(111fa,111fa)と螺合する固定部(SC2,SC2),(SC2,SC2)(この例では雄螺子部)(
図13参照)とを有している。固定部材(SC,SC),(SC,SC)は、頭部(SC1,SC1),(SC1,SC1)及び固定部(SC2,SC2),(SC2,SC2)が一体形成されている。
【0108】
弾性部材(290,290),(290,290)(
図13(a)に示す例ではコイルバネ291、
図13(b)に示す例では波ワッシャー292)は、固定部材(SC,SC),(SC,SC)の頭部(SC1,SC1),(SC1,SC1)(
図3参照)と取付部271,271との間において(固定部SC2,SC2),(SC2,SC2)に挿通されている。
【0109】
ここで、弾性部材(290,290),(290,290)により基台111f及び弾性部材(290,290),(290,290)と取付部271,271との間に働く摩擦力は、導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を保持することができる程度の力であって、コイルバネ280,280の付勢力と足し合わせた力が導光部材230,230の伸縮により介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220並びに放熱部材270,270の移動を許容することができる程度の力とされている。
【0110】
第3実施形態の一例及び他の例によると、ホルダー部材240は、導光部材230,230を載置し、螺子部材DS,DSは、基板220,220に挿通して基板220,220がホルダー部材240に対して導光部材230,230側及び導光部材230,230側とは反対側への移動自在な状態でホルダー部材240に螺合し、コイルバネ280,280は、螺子部材DS,DSにおける頭部DS1,DS1及び基板220,220の間に設けられることで、導光部材230,230の伸縮に伴ってコイルバネ280,280を圧縮又は伸張させることができる。
【0111】
すなわち、導光部材230,230が膨張するときには、導光部材230,230の膨張に伴ってコイルバネ280,280を圧縮させることができ、これにより、介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介して発光素子(210,210),(210,210)及び基板220,220(さらには放熱部材270,270)を導光部材230,230側とは反対側へ移動させることができると共に、コイルバネ280,280を圧縮させた状態で伸びる方向に働くコイルバネ280,280の付勢力(弾性力)により発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220及び介在部材(SP,SP),(SP,SP)を導光部材230,230に向けて押圧させることができる。このとき、第3実施形態の他の例では(
図12参照)、放熱部材270,270が固定部材SC及び弾性部材290により基台111fに保持されながらも導光部材230,230側とは反対側へ移動する。これにより、第3実施形態の一例及び他の例では、導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で保持することができる。
【0112】
一方、導光部材230,230が収縮するときには、導光部材230,230の収縮に伴ってコイルバネ280,280を伸長させることができ、これにより、介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介して発光素子(210,210),(210,210)及び基板220,220(さらには放熱部材270,270)を導光部材230,230側へ移動させることができると共に、コイルバネ280,280を圧縮させた状態で伸びる方向に働くコイルバネ280,280の付勢力(弾性力)により発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220及び介在部材(SP,SP),(SP,SP)を導光部材230,230に向けて押圧させることができる。このとき、第3実施形態の他の例では(
図12参照)、放熱部材270,270が固定部材SC及び弾性部材290により基台111fに保持されながらも導光部材230,230側へ移動する。これにより、第3実施形態の一例及び他の例では、導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で保持することができる。
【0113】
従って、介在部材(SP,SP),(SP,SP)を介した発光素子(210,210),(210,210)及び基板220,220の移動を許容し、且つ、導光部材230,230に対して介在部材(SP,SP),(SP,SP)、及び、発光素子(210,210),(210,210)を搭載した基板220,220を発光素子(210,210),(210,210)と導光部材230,230との間の所定の距離d〜dを維持した状態で保持する構成を簡単に且つ容易に実現させることができる。
【0114】
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。