(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ロックキャリッジ(120)を少なくとも前記係合位置と前記解放位置の間で移動させるように形成された駆動ユニット(205)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の変速レバー復帰装置(100)。
前記駆動ユニット(205)に結合された伝動装置(410)が設けられており、特に、該伝動装置(410)が、前記駆動ユニット(205)によって生じる回転運動を前記ロックキャリッジ(120)のリニア運動へ変換するよう形成されていることを特徴とする請求項2に記載の変速レバー復帰装置(100)。
少なくとも、前記中立位置(130)に割り当てられた第1の凹部(170)と、前記操作位置(135)に割り当てられた第2の凹部(175)を備えたシフトゲート(160)を備え、前記第1の凹部(170)及び前記第2の凹部(175)が、傾斜した切換面(180)によって互いに接続されており、前記変速レバー(105)の端部範囲(185)が前記シフトゲート(160)において少なくとも前記第1の凹部(170)と前記第2の凹部(175)の間で摺動可能に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の変速レバー復帰装置(100)。
付勢力によって前記変速レバー(105)を付勢するように形成された付勢装置(190)を備え、前記変速レバー(105)が、前記解放位置において、前記付勢力によって前記操作位置(135)から前記中立位置(130)へ戻るように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の変速レバー復帰装置(100)。
前記変速レバー(105)がレバー凹部(198)を備えており、前記付勢装置(190)が、前記レバー凹部(198)において摺動可能に配置されているか、又は配置可能な係合体(195)と、該係合体(195)を付勢するための少なくとも1つの付勢要素(196)を備えており、前記係合体(195)の端部範囲が、前記シフトゲート(160)において少なくとも前記第1の凹部(170)と前記第2の凹部(175)の間で摺動可能に配置されており、特に、前記係合体(195)が、前記操作位置(135)において、前記中立位置(130)におけるよりも大きな付勢力で付勢されていることを特徴とする請求項5に記載の変速レバー復帰装置(100)。
前記第1の凹部(170)が前記車両用ギヤ装置のオートマチックシフトのためのオートマチックシフトゲートとして構成されており、前記第2の凹部(175)が前記車両用ギヤ装置のマニュアルシフトのためのマニュアルシフトゲートとして構成されており、特に、前記中立位置(130)が前記車両用ギヤ装置のパーキング位置に対応することを特徴とする請求項4又は6に記載の変速レバー復帰装置(100)。
前記ロックキャリッジ(120)が、更に少なくとも1つのロック要素(200)を備えているとともに、前記キャリッジ軸線(140)に沿ってロック位置へ移動するよう形成されており、前記ロック要素(200)が、前記ロック位置において、前記中立位置(130)から前記操作位置(135)への前記変速レバー(105)の移動を阻止することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の変速レバー復帰装置(100)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この背景から、本発明は、独立請求項による、車両用ギヤ装置のための変速レバー復帰装置、このような変速レバー復帰装置の動作のための方法及び装置、並びに対応するコンピュータプログラム製品を得るものである。有利な形態は、従属請求項及び以下の説明から明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本アプローチは、車両用ギヤ装置のための変速レバー復帰装置を得るものであり、この変速レバー復帰装置は、
車両用ギヤ装置のギヤ位置を選択するための変速レバーと、
少なくとも摺動要素及びロックキャリッジを備えたレバーガイド装置と
を備え、
摺動要素が、レバーガイド装置において摺動軸線に沿って摺動可能に配置されているとともに、係合輪郭部を備えており、変速レバーが、中立位置と操作位置の間で摺動軸線に沿って移動するよう摺動要素に機械的に結合されているか、又は結合可能であり、ロックキャリッジが、レバーガイド装置において、少なくとも係合位置と解放位置の間で摺動軸線とは異なるキャリッジ軸線に沿って摺動可能に配置されているとともに、少なくとも1つの係合要素を備えており、変速レバーが操作位置にあるとともにロックキャリッジが係合位置にあるときに係合要素が係合輪郭部に係合し、ロックキャリッジが解放位置にあるときに係合要素が係合輪郭部を解放することを特徴とする。
【0006】
変速レバーは、車両内に配置された、車両用ギヤ装置の操作のためのレバーと理解され得る。車両用ギヤ装置は、例えば、シフトバイワイヤとも呼ばれる電子的に作動可能な変速装置として構成されることが可能である。このとき、変速レバーの操作により、車両用ギヤ装置のギヤ位置を線τするための制御信号が提供され得る。ギヤ位置は、例えば車両用ギヤ装置の伝達ギヤ段又は動作モードと理解され得る。レバーガイド装置は、所定のレバー位置間で変速レバーのコントロールされた移動を可能とするように形成された装置と理解され得る。摺動要素は、例えば摺動可能なプレート又は摺動可能なフレームと理解され得る。係合輪郭部は、例えば摺動要素上に形成された突出部、摺動要素又はフック状の要素における穴と理解され得る。ロックキャリッジは、係合要素を有する摺動可能な支持要素と理解され得る。係合要素は、摺動軸線に沿った変速レバーの移動が阻止されるように係合輪郭部に係合するよう形成された部材と理解され得る。例えば、係合要素は、係合輪郭部の突出部を越えて摺動し、その際係合輪郭部で軽視されるか、又は係合輪郭部の孔に係止されるように形成された突起状又はフック状の要素であり得る。
【0007】
本アプローチは、車両用ギヤ装置のための変速レバーが所定のレバー位置において係合機構によって肯定され得るとともに、係合機構の解除時に初期位置へ戻ることができるという認識に基づくものである。有利には、例えば互いに係合する2つの係合要素が互いに対して摺動することで、係合機構が非常にわずかな力で解除され得る。したがって、初期位置への変速レバーの復帰に必要なアクチュエータ力を従来の解除に比して大幅に低減することが可能である。以下に説明する実施形態により付勢力が変速レバーに作用し、その結果変速レバーが係合機構の解除時に付勢力によって初期位置へ戻される場合には、アクチュエータ力が最小に低減され得る。これにより、変速レバー復帰装置の製造コストを低減することが可能である。さらに、これにより、変速レバー復帰装置の音響を改善することも可能である。
【0008】
機械的なシフト操作時、例えばケーブルシフト時には、変速レバー位置が機械的な結合に基づき常にギヤ位置と一致し、すなわち、ギヤ位置が安定していることで、変速レバー位置も安定している。
【0009】
シフトバイワイヤ又はEシフトとも呼ばれる電気的なシフトは、変速レバーとギヤ装置の間に機械的な結合を備えていない。これにより、安定的な変速レバー位置を有するシフト操作時に問題が生じることがある。例えば、所定の条件の下、及びエラーの場合には、変速レバー位置がもはやギヤ位置と一致せず、事情によっては運転者が誤った情報を得ることとなり得る。これを回避するために、変速レバーを位置変更することが可能である。
【0010】
ここで紹介されるアプローチによる変速レバー復帰装置により、変速レバーは、実際のギヤ位置へ効果的に位置変更されることが可能であり、その結果、変速レバーの位置が実際のギヤ位置に一致する。例えば、変速レバー復帰装置は、強力なモータ又は大きな変速非を必要とすることなく、危機的でない位置への操作後に変速レバーを移動させるように形成され得る。したがって、ギヤ装置と変速レバーの間の誤った機械的な結合機械的なギヤシフトに類似のように安定した変速レバー位置を備えた電子的なギヤシフトが実現され得る。
【0011】
1つの実施形態によれば、変速レバー復帰装置は、係合輪郭部に対して係合要素を押圧するように形成された少なくとも1つのバネ要素を備えることが可能である。これにより、係合要素への係合輪郭部の信頼性をもった係合が保証されている。
【0012】
別の実施形態によれば、変速レバー復帰装置は、ロックキャリッジが少なくとも係合位置と解放位置の間で移動するように形成された駆動ユニットを備えることが可能である。駆動ユニットは、例えば電気モータ、空圧モータ、油圧モータ又は電磁石と理解され得る。駆動ユニットにより、ロックキャリッジを迅速かつコントロールして移動させることが可能である。ロックキャリッジの摺動時に摩擦抵抗のみが克服されることにより、駆動ユニットは非常にコンパクトかつ安価に構成されることが可能である。
【0013】
有利には、駆動ユニットは伝動装置に結合されることができる。特に、伝動装置は、駆動ユニットによって生じる回転運動をロックキャリッジのリニア運動へ変換するよう形成されることができる。伝動装置により、駆動ユニットからロックキャリッジへの効果的な力の伝達が実現され得る。したがって、伝動装置は、駆動ユニットとして、安価なモータ、特に回転モータの使用を可能とするものである。
【0014】
変速レバー復帰装置は、少なくとも、中立位置に割り当てられた第1の凹部と、操作位置に割り当てられた第2の凹部を備えたシフトゲートを備えることができ、第1の凹部及び第2の凹部は、傾斜した切換面によって互いに接続されており、変速レバーの端部範囲がシフトゲートにおいて少なくとも第1の凹部と第2の凹部の間で摺動可能に配置されることが可能である。凹部は、例えばシフトゲートとして実現され得る。傾斜した切換面は、凹部間の傾斜部と理解され得る。例えば、切換面は、第1の凹部と第2の凹部の間の横溝として形成されることが可能である。シフトゲートにより、変速レバーが快適に、すなわち、わずかな抵抗であらかじめ設定されたレバーストロークに沿って移動することが可能である。したがって、レバー位置がギヤ位置と一致することが保証されている。
【0015】
別の実施形態によれば、付勢力によって変速レバーを付勢するように形成された付勢装置を備えることができ、変速レバーは、解放位置において、付勢力によって操作位置から中立位置へ戻るように形成されている。付勢装置は、適当な付勢手段、例えばバネ要素によって変速レバーを付勢力で付勢するように形成された装置と理解され得る。このような付勢装置は、変速レバーを、付勢力の作用によってのみ、すなわち追加的なアクチュエータを用いることなく中立位置へ戻すことが可能であるという利点を有している。
【0016】
効果的な変速レバー復帰装置をできる限りコンパクトな構造形態で実現するために、変速レバーはレバー凹部を備えることが可能である。このとき、付勢装置は、レバー凹部において摺動可能に配置されているか、又は配置可能な係合体と、係合体を付勢するための少なくとも1つの付勢要素を備えることができる。係合体の端部範囲は、シフトゲートにおいて少なくとも第1の凹部と第2の凹部の間で摺動可能に配置されることができる。特に、係合体は、操作位置において、中立位置におけるよりも大きな付勢力で付勢されることが可能である。係合体は、細長い、例えば円筒状の物体と理解され得る。付勢要素は、例えばバネと理解され得る。例えば、バネは、係合体を付勢するために、係合体と変速レバーの間でレバー凹部で緊張されることが可能である。係合体の端部範囲は、第1の凹部及び第2の凹部の形状に対応する曲線を備えることが可能である。係合体が、操作位置において、中立位置におけるよりも大きな付勢力で付勢され得ることにより、変速レバーが信頼性をもって、かつ、非常にわずかな力で中立位置へ復帰されることが保証されている。
【0017】
別の実施形態によれば、第1の凹部が車両用ギヤ装置のオートマチックシフトのためのオートマチックシフトゲートとして構成され、第2の凹部が車両用ギヤ装置のマニュアルシフトのためのマニュアルシフトゲートとして構成されることが可能である。このとき、特に、中立位置が車両用ギヤ装置のパーキング位置に対応することができる。オートP位置とも呼ばれるパーキング位置は、車両用ギヤ装置がロックされる車両用ギヤ装置の1つの位置と理解され得る。この実施形態により、パーキング位置の起動時に変速レバーが自動的にマニュアルシフトゲートからパーキング位置へ復帰することが保証されている。
【0018】
ロック要素とも呼ばれるロックキャリッジは、更に少なくとも1つのロック要素を備えることが可能であるとともに、キャリッジ軸線に沿ってロック位置へ移動するよう形成されることができる。このとき、ロック要素は、ロック位置において、中立位置から操作位置への変速レバーの移動を阻止することが可能である。ロック要素は、ロック位置において変速レバーのストロークをロックする、ロックキャリッジの要素と理解され得る。例えば、ロックキャリッジは、ロック要素としての突出部又はピンと共に構成されることが可能である。ロック要素により、変速レバーが例えば車両の運転者によって不意に中立位置へ復帰されることを防止することが可能である。
【0019】
変速レバーが摺動要素の孔を貫通して案内されていれば、特にわずかな製造コスト及び費用で変速レバーを摺動要素に結合することが可能である。
【0020】
レバーガイド装置が更に別の摺動要素を備えることができ、該別の摺動要素は、摺動軸線とは異なる別の摺動軸線に沿って摺動可能にレバーガイド装置に配置されているとともに、あらかじめ規定された複数のレバー位置の間で別の摺動軸線に沿った移動が可能となるように形成されている。特に、摺動要素及び/又はロックキャリッジが摺動可能に別の摺動要素に配置されることができる。特に、別の摺動軸線及び摺動軸線が互いに平行に延びることが可能である。この実施形態により、複数の方向への変速レバーのコントロールされた操作が可能となる。同時に、レバーガイド装置をできる限りコンパクトな構造形態で構成することが可能である。したがって、複数の異なる機能を作動させるための変速レバーを用いることができる。
【0021】
加えて、ここに紹介されるアプローチは、上述の実施形態のうちいずれかによる変速レバー復帰装置の動作のための方法を得るものであり、以下のステップ:
中立位置から操作位置への摺動軸線に沿った移動により、係合輪郭部が係合要素と係合すること、及び
係合位置から解放位置への摺動軸線とは異なるキャリッジ軸線に沿った移動により、係合輪郭部が解放されること
を含む。
【0022】
最後に、ここでのアプローチは、ここに説明される実施形態のうちいずれかによる方法の全てのステップを実行し、及び/又は作動させるように形成された装置を得るものである。
【0023】
装置は、ここではセンサ信号を処理し、これに依存して制御信号及び/又はデータ信号を発出する電気機器と理解され得る。制御機器は、ハードウェア及び/又はソフトウェアに従い形成されることが可能なインターフェースを備えることができる。ハードウェアに従う形成の場合は、インターフェースは、制御機器の様々な機能を含む例えばいわゆるシステム−ASICの一部であり得る。しかしながら、インターフェースが固有の集積回路であるか、又は部分的に不連続な構成要素で構成されることも可能である。ソフトウェアに従う形成の場合には、インターフェースは、例えばマイクロコントローラにおいて他のソフトフェアモジュール近傍に存在するソフトウェアモジュールであり得る。
【0024】
半導体メモリ、ハードディスクメモリ又は光学メモリのような機械読取可能な媒体にメモリ可能であり、当該プログラムがコンピュータ又は装置で実行される場合に、上述の実施形態のうちいずれかによる方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品も有利である。
【0025】
以下に、本発明を添付の図面に基づき例示的に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の1つの実施例による変速レバー復帰装置の概略的な断面図である。
【
図2a】本発明の1つの実施例によるブロックされたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図2b】本発明の1つの実施例によるブロックされたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図2c】本発明の1つの実施例によるブロックされたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図2d】本発明の1つの実施例によるブロックされたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図3a】本発明の1つの実施例による解放されたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図3b】本発明の1つの実施例による解放されたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図3c】本発明の1つの実施例による解放されたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図3d】本発明の1つの実施例による解放されたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図3e】本発明の1つの実施例による解放されたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図4】本発明の1つの実施例による解放されたマニュアルシフトゲートを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な断面図である。
【
図5a】本発明の1つの実施例による係合された変速レバーを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な断面図である。
【
図5b】本発明の1つの実施例による係合された変速レバーを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な断面図である。
【
図6a】本発明の1つの実施例による解放された係合輪郭部を有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な断面図である。
【
図6b】本発明の1つの実施例による解放された係合輪郭部を有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な断面図である。
【
図7a】本発明の1つの実施例による解放された係合輪郭部を有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な断面図である。
【
図7b】本発明の1つの実施例による解放された係合輪郭部を有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な断面図である。
【
図8】本発明の1つの実施例によるケーシングを有する変速レバー復帰装置の概略的で三次元的な図示である。
【
図9a】本発明の1つの実施例によるケーシングを有する変速レバー復帰装置の様々な取付状態の概略的で三次元的な断面図である。
【
図9b】本発明の1つの実施例によるケーシングを有する変速レバー復帰装置の様々な取付状態の概略的で三次元的な断面図である。
【
図9c】本発明の1つの実施例によるケーシングを有する変速レバー復帰装置の様々な取付状態の概略的で三次元的な断面図である。
【
図9d】本発明の1つの実施例によるケーシングを有する変速レバー復帰装置の様々な取付状態の概略的で三次元的な断面図である。
【
図9e】本発明の1つの実施例によるケーシングを有する変速レバー復帰装置の様々な取付状態の概略的で三次元的な断面図である。
【
図9f】本発明の1つの実施例によるケーシングを有する変速レバー復帰装置の様々な取付状態の概略的で三次元的な断面図である。
【
図10】本発明の1つの実施例による変速レバー復帰装置の動作のための方法のフローチャートである。
【
図11】本発明の1つの実施例による方法を実行するための装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の好ましい実施例の以下の説明では、異なる図に図示され、類似に作用する要素については同一又は類似の符号を付しており、これら要素の繰り返しの説明については省略する。
【0028】
図1には、本発明の一実施例による変速レバー復帰装置100が示されている。この変速レバー復帰装置100は、ここでは不図示の車両用ギヤ装置のギヤ位置を選択するための変速レバー105と、レバーガイド装置110を含んでいる。レバーガイド装置110は、摺動要素115及びロックキャリッジ120を含んでいる。摺動要素115は、摺動軸線125に沿ってレバー作用装置110において摺動可能に配置されている。摺動要素115はプレート状に成形されているとともに孔を備えており、変速レバー105を摺動要素115と機械的に結合するために、この孔を通して変速レバー105が貫通案内されている。変速レバー105は、摺動要素115を用いて中立位置130と操作位置135の間で摺動軸線125に沿って移動するように形成されている。例えば、変速レバー105は、中立位置130において摺動要素115に対して垂直となっているとともに、操作位置135において摺動要素115に対して鋭角をなして配置されている。
図1では、変速レバー105が操作位置135において示されている。
【0029】
この実施例によれば、ロックキャリッジ120は、レバーガイド装置110の縁部範囲において、摺動軸線125とは異なるキャリッジ軸線140に沿って係合位置と解放位置の間で摺動可能に摺動要素115に配置されている。
図1では、キャリッジ軸線140及び摺動軸線125は、例えば互いに垂直に延びており、キャリッジ軸線140は、紙面に対して垂直に延び、したがって点として図示されている。摺動要素115は、操作位置135への変速レバー105の移動時に、摺動要素115の縁部範囲がロックキャリッジ120によって覆われているよう、ロックキャリッジ120の方向へ摺動されるように形成されている。
【0030】
摺動要素115は、係合部又は係止輪郭部とも呼ばれる係合輪郭部145を含んでおり、この実施例によれば、この係合輪郭部は、摺動要素115の縁部範囲に配置された凸部として成形されている。ロックキャリッジ120は、
図1に図示されたロックキャリッジ120の係合位置において係合輪郭部145と係合する係合要素150を含んでいる。係合要素150は、係止要素とも呼ぶことができる。
【0031】
この実施例によれば、この実施例によれば、係合要素150は係合突起として構成されており、この係合突起は、ロックキャリッジ120の方向への摺動要素115の摺動時に、すなわち操作位置135への変速レバー105の移動時に、係合輪郭部145の凸部によって押圧され、この結果変速レバー105が操作位置135に固定されるように形成されている。
【0032】
図1には任意の別の摺動要素155を有する変速レバー復帰装置100が示されており、この別の摺動要素155は、別の摺動軸線に沿って摺動可能にレバーガイド装置110内に配置されている。この実施例によれば、別の摺動軸線がキャリッジ軸線140に対応するため、摺動要素115及び別の摺動要素155が互いに垂直に摺動可能となっている。また、
図1に図示されているように、摺動要素115は、別の摺動要素155において摺動可能に配置されることが可能である。したがって、別の摺動要素155は、摺動要素115を摺動軸線125に沿ってガイドするためのフレームの機能を果たす。それゆえ、別の摺動要素155を長手方向スライダとも呼ぶことができ、摺動要素115を横方向スライダとも呼ぶことができる。別の摺動要素155は、ここでも、例えば変速レバー装置100のケーシングの一部であり得る不図示のレール又は保持装置において摺動可能に配置されることができる。したがって、変速レバー105は、摺動要素115,155を用いて2つの摺動軸線125,140に沿って移動するように形成されている。例えば、変速レバー105は、他の摺動軸線140に沿って、あらかじめ規定された複数のレバー位置間で移動可能である。
【0033】
ロックキャリッジ120は、別の摺動軸線140あるいはキャリッジ軸線140に対して平行に延びる別の摺動要素155に接するように配置されることができる。エッジは、係合位置と解放位置の間でロックキャリッジ120をガイドするためのガイドレールとしての役割を果たすことが可能である。
【0034】
変速レバー復帰装置100は、更にシフトゲート160を含んでいる。このシフトゲート160は、例えばシフト穴165を有するシェル状の要素として形成されている。シフト穴165の底面は、第1の凹部170及び第2の凹部175を備えている。第1の凹部170は例えば車両用ギヤ装置のオートマチックシフトのためのオートマチックシフトゲートとして形成されており、第2の凹部175は車両用ギヤ装置のマニュアルシフトのためのマニュアルシフトゲートとして形成されている。したがって、凹部170.175は、変速レバー105のための係止部を形成している。マニュアルシフトゲートは、ティップシフトゲートとも呼ばれ得る。凹部170,175は、切換ゲート180を介して互いに接続されており、切換ゲート180は、第1の凹部170と第2の凹部175の間のレバー位置の切換のための切換面として機能する。
【0035】
例えば、第1の凹部170は、第2の凹部175よりも大きな深さをもって構成されている。したがって、切換ゲート180は、傾斜部を備えている。
【0036】
変速レバー105のレバー端部185は、シフトゲート160において、第1の凹部170と第2の凹部175の間で摺動可能に配置されている。レバー端部185は、第2の凹部175内における操作位置135に配置されているとともに、中立位置130への変速レバー105の移動時に切換ゲート180を介して第1の凹部170内へ移動するように形成されている。例えば、中立位置130は車両用ギヤ装置のパーキング位置に相当する。
【0037】
この実施例によれば、変速レバー復帰装置100は、任意の付勢装置190と共に実現されている。この付勢装置190は、長手方向の係合体195と、この係合体195を付勢するための付勢要素196とを含んでいる。付勢要素196は、例えばコイルバネとして実現されている。変速レバー105は、レバー端部195の範囲においてレバー凹部198をもって形成されており、係合体195が、レバー凹部198内で摺動可能に配置されている。例えば、係合体195は、
図1において、変速レバー105の長手軸線に沿って摺動可能である。
【0038】
この実施例によれば、係止要素とも呼ぶことができる係合体195は付勢要素196を貫通して案内されており、この付勢要素196は、係合体195の端部範囲が付勢要素196の付勢力によってシフトゲート160へ押圧されるようにレバー凹部105内に縮装されている。変速レバー105が付勢されたこの状態では、係合体195の端部範囲がレバー凹部198から突出している。したがって、係合体195の端部範囲は、各凹部170,175間で摺動可能なレバー端部185を形成している。係合体195は、ロックキャリッジ120のここでは不図示の解放位置における変速レバー105を付勢力によって操作位置135から切換ゲート180の傾斜部を介して中立位置130へ押圧するように形成されている。第2の凹部175が第1の凹部170よりもわずかな深さを備えていることにより、レバー端部185が第2の凹部175内に配置されている操作位置135において、付勢要素196の付勢力は、レバー端部185が第1の凹部170内に配置されている中立位置130におけるよりも大きい。
【0039】
図2a〜
図2dには、本発明の一実施例による、ロックされたマニュアルシフトゲート175を有する変速レバー復帰装置100の概略的で三次元的な図示が示されている。
図1とは異なり、変速レバー105のレバー端部は、オートマチックシフトゲートとして実現されている第1の凹部内に配置されている。変速レバー105は、オートマチックシフトゲートにおいて、異なるレバー位置間で往復動するように形成されている。
図1に基づいて上述したように、第2の凹部175は、これに対応してマニュアルシフトゲートとして実現されている。
【0040】
さらに、ロックキャリッジ120はロック要素200を備えている。このロック要素200は例えばロックキャリッジ120のベースプレートの平坦な突出部によって実現されており、この突出部は、ロックキャリッジ120のベース面を越えて突出している。ロック要素200は、摺動要素115の表面に隣接し、かつ、摺動要素115の主延長面に対して平行に延在している。これに代えて、ロック要素200は、ピンとして、又は適切な幾何形状を有する他の要素としても形成されることが可能である。
【0041】
図1と異なり、
図2a〜
図2dにおけるロックキャリッジ120はロック位置に配置されており、このロック位置において、変速レバー105は、この変速レバー105がオートマチックシフトゲートにおいて押し込められている、すなわち単にオートマチックシフトゲートに沿ってのみ摺動可能にロック要素200によってロックされている。
【0042】
図2a〜
図2dに示された変速レバー復帰装置100は更に駆動ユニット205を備えており、この駆動ユニットは、例えば電気モータとして構成されているとともに、ロックキャリッジ120がキャリッジ軸線140に沿って係合位置と、解放位置と、ここでは図示されているロック位置の間で移動するように、ロックキャリッジ120に機械的に結合されている。変速レバー復帰装置100のできる限りコンパクトな構造形態を実現するために、駆動ユニット205をロックキャリッジ120に配置することが可能である。
【0043】
図2aには、X位置とも呼ばれる中立位置130における変速レバー105が示されている。中立位置130は、例えば、オートマチックシフトゲートの第1の端部と第2の端部の間の中央に配置されている。
【0044】
図2bには、
図2aにおいて示された変速レバー復帰装置100の背側が示されている。
【0045】
図2cには、A位置とも呼ばれる第1のオートマチック位置における変速レバー105が示されている。A位置では、レバー端部がオートマチックシフトゲート170の第1の端部に配置されている。
【0046】
図2dには、B位置とも呼ばれる第2のオートマチック位置における変速レバー105が示されている。B位置では、レバー端部がオートマチックシフトゲート170の第2の端部に配置されている。
【0047】
中立位置130とは異なり、変速レバー105はA位置及びB位置においてそれぞれ摺動要素115あるいはシフトゲート160に対して傾斜して配置されている。
【0048】
図3a〜
図3eには本発明の一実施形態による、解放されたマニュアルシフトゲート175を有する変速レバー復帰装置100の概略的で三次元的な図示が示されている。
図2a〜
図2dとは異なり、
図3a〜
図3eにおけるロックキャリッジ120は係合位置において図示されている。係合位置では、中立位置と操作位置の間のレバーストロークが解放されている位置へロック要素が摺動している。
【0049】
図3aでは、変速レバー105が
図2aのように中立位置130において示されている。このとき、係合輪郭部145は、変速レバー105に対向するロックキャリッジ120におけるエッジに隣接している。
【0050】
図3bには、M位置とも呼ばれる操作位置135における変速レバー105が示されている。係合輪郭部は、ロックキャリッジ120によって覆われているとともに、同様に視認不能な係合要素と係合している。ここで、変速レバー105は、マニュアルシフトゲートに沿って移動可能に配置されている。
【0051】
図3cには、
図3bに示された、非作動のロック要素200を有する変速レバー復帰装置100の背側が示されている。
【0052】
図3dには、プラス位置とも呼ばれる第1のマニュアルシフト位置における変速レバー105が示されており、この第1のマニュアルシフト位置では、変速レバー105がマニュアルシフトゲート175の第1の端部に配置されている。例えば、車両用ギヤ装置は、プラス位置への変速レバー105の移動時に、より高いギヤ段へシフトされるように形成されている。
【0053】
図3eには、マイナス位置とも呼ばれる第2のマニュアルシフト位置の変速レバー105が示されており、この第2のマニュアルシフト位置では、変速レバー105がマニュアルシフトゲート175の第2の端部に配置されている。例えば、車両用ギヤ装置は、マイナス位置への変速レバー105の移動時に、より低いギヤ段へシフトされるように形成されている。
【0054】
図4には、本発明の一実施例による、解放されたマニュアルシフトゲート175を有する変速レバー復帰装置100の概略的で三次元的な断面図が示されている。
図4には、
図3aに示された変速レバー復帰装置100の断面が図示されている。これにおいて、ロックキャリッジ120が係合要素150のガイドのためのガイド通路400をもって構成されていることが分かる。例えば、ガイド通路400は、摺動要素115に対して垂直に延びている。このガイド通路400には、バネ要素405が配置されている。このバネ要素405は、係合要素150が、係合輪郭部145が突出部として形成されている摺動要素115の縁部範囲に対して押圧されるように、係合要素150に対向するガイド通路400における通路端部と、係合要素150の間に縮装されている。したがって、係合輪郭部145との係合要素150の摺動不能な係合が、ロックキャリッジ120の不図示の係合位置において可能となる。
【0055】
また、
図4において、変速レバー復帰装置100は伝動装置410によって実現されており、この伝動装置は、例えばキャリッジ軸線140に沿ってロックキャリッジ120内で延在している。ここで、駆動ユニット205のシャフトは、伝動装置410に相対回転不能に結合されている。伝動装置410は、例えばスピンドルとして成形されているとともに、駆動ユニット205の回転運動をロックキャリッジ120のキャリッジ軸線140に沿ったリニア運動へ変換するものである。
【0056】
図5a及び
図5bには、本発明の一実施例による、係合した変速レバー105を有する変速レバー復帰装置100の概略的で三次元的な断面図が示されている。
図5に示された図示は、
図3bに図示された変速レバー復帰装置100の断面である。この図において、係合要素150がロックキャリッジ120の係合位置において係合輪郭部145の突出部を越えて押圧されており、その結果、
図4とは異なり係合要素150が突出部における変速レバー105に対向した側に位置していることが分かる。
【0057】
図5bには、
図5aに示された変速レバー復帰装置100の背側が示されており、前面にはロックキャリッジ120及び駆動ユニット105が図示されているとともに、背面には変速レバー105が図示されている。
【0058】
図6a及び
図6bには、本発明の一実施例による、解放された係合輪郭部145を有する変速レバー復帰装置100の概略的で三次元的な断面図が示されている。
図5a及び
図5bとは異なり、
図6a及び
図6bにおけるロックキャリッジ120は、係合要素150がキャリッジ軸線140に沿って係合輪郭部145に対して側方にずらして配置された解放位置に配置されている。したがって、係合輪郭部145は解放されているとともに、操作位置135において変速レバー105の固定が解消されている。
【0059】
係合体195へ作用する付勢要素196の付勢力により、後述の
図7a及び
図7bに示されているように、変速レバー105が切換ゲート180を介して第1の凹部170へ戻る。
【0060】
統合された係合要素150を有するロックキャリッジ120は、一実施例により、車両用ギヤ装置の位置変更を表す信号に応答して例えばオートP機能の起動により引き起こされて、駆動ユニット205を用いて係合位置から解放位置へ移動するように形成されることが可能である。
【0061】
図6bには、
図6aに示された変速レバー復帰装置100の背側が示されている。
図6bに示された背側の斜視図は、
図5bに示された背側の斜視図に対応している。
【0062】
図7a及び
図7bには、本発明の一実施例による、解放された係合輪郭部145を有する変速レバー復帰装置100の概略的で三次元的な断面図が示されている。
図6a及び
図6bとは異なり、
図7a及び
図7bにおける変速レバー105は、中立位置130に位置している。
【0063】
図7bには、
図7aに示された変速レバー復帰装置100の背側が示されている。
図7bに示された背側の斜視図は、
図5b及び
図6bに示された背側の斜視図に対応している。
【0064】
一実施例によれば、異なる係合輪郭部145,150,170,175,185の重ね合わせ及びそれぞれ必要な係合輪郭部の作動によって、追加的なアクチュエータ力なしに変速レバー105の復帰が可能である。アクチュエータ205は、単に付勢されたシステムを解放するためだけに寄与するものである。これにより、本質的によりわずかな力が必要となり、このことは、コスト及び音響にポジティブに作用する。追加的なロック機能のためのアクチュエータの任意の使用は、追加的な構造空間及びコストについての利点をもたらすものである。
【0065】
図8には、本発明の一実施例による、ケーシング800を有する変速レバー復帰装置100の概略的で三次元的な図示が示されている。変速レバー復帰装置100は、ケーシング800によって包囲されている。ケーシング800は、例えば第1のケーシング半部805及び第2のケーシング半部810から成る二部材から成る構造を備えている。ケーシング半部805,810は、例えば互いに螺着されている。変速レバー105は、ケーシング800のケーシング穴812を貫通して案内されている。第1のケーシング半部805の端面側は、閉鎖プレート820によって閉鎖された端面側開口部815として構成されている。
【0066】
図9a〜
図9fには、本発明の一実施例による、ケーシング800を有する変速レバー復帰装置100の異なる取付状態の概略的で三次元的な図示が示されている。変速レバー復帰装置100は、
図1〜
図7bに示された変速レバー復帰装置であってよい。
【0067】
図9aには、閉鎖プレートなしのケーシング800が示されている。端面側開口部820を通して、変速レバー復帰装置100の第1の部分が見て取れる。変速レバー復帰装置100のこの第1の部分は、第1のケーシング半部805における対応して成形された穴に配置されている。
【0068】
図9bには、第1のケーシング半部なしのケーシング800が示されている。第1のケーシング半部と同様に、第2のケーシング半部810も、変速レバー復帰装置100の第2の部分を収容するために成形された穴によって実現されている。
【0069】
図9cには、
図9bによる変速レバー復帰装置100であるもののロックキャリッジを有さないものが示されている。
【0070】
図9dには、その内部に位置する変速レバー復帰装置100の第1の部分を有する第1のケーシング半部805が示されている。
【0071】
図9eには、変速レバー復帰装置100及び閉鎖プレート820が示されている。閉鎖プレート820はプレート凹部905をもって構成されており、このプレート凹部内には、閉鎖プレート820に対向する駆動ユニットの部分範囲と、閉鎖プレート820に対向するロックキャリッジ120の部分範囲が配置されている。プレート凹部905は、ロックキャリッジ120をキャリッジ軸線に沿って案内するように形成されることが可能である。
【0072】
また、変速レバー復帰装置100は、制御電子部品を有する回路基板910を含んでいる。制御電子部品は、駆動ユニット205に結合されているとともに、例えばギヤ位置を表す信号を用いて駆動ユニット205を制御するように形成されている。
【0073】
図9fには、変速レバー及び制御電子部品を有する回路基板なしで
図9eによる変速レバー復帰装置100及び閉鎖プレート820が示されている。
【0074】
図10には、本発明の一実施例による、変速レバー復帰装置の動作のための方法1000のフローチャートが示されている。ステップ1005では、中立位置から操作位置への摺動軸線に沿った変速レバーの移動により、係合輪郭部が係合要素と係合する。ステップ1010では、係合位置から解放位置への摺動軸線とは異なるキャリッジ軸線に沿ったロックキャリッジの移動により、係合輪郭部が解放される。
【0075】
一実施例によれば、変速レバーの移動は、2つの係合輪郭部と、例えば電気モータであるアクチュエータあるいは二リア駆動部、電磁石、圧電素子又は筋肉ワイヤのようなアクチュエータによって生成されることができる。例えば、生じる変速レバーの移動は、ティップシフトゲートからシフトバイワイヤ回路のオートマチックシフトゲートへの変速レバーの復帰である。
【0076】
図11には、本発明の一実施例による方法の実施のための装置1100のブロック図が示されている。この装置1100は、中立位置から操作位置への摺動軸線に沿った変速レバーの移動により係合輪郭部を係合要素に係合するための係合ユニット1105と、係合位置から解放位置への摺動軸線とは異なるキャリッジ軸線に沿ったロックキャリッジの移動により係合輪郭部を解放するための解放ユニットを含んでいる。
【0077】
上述の、及び図面に図示された実施例は、例示的にのみ選択されているものである。異なる実施例は、完全に、又は個々の特徴に関して互いに組み合わせられることが可能である。また、1つの実施例を他の実施例の特徴によって補うことも可能である。
【0078】
さらに、本発明による方法ステップは、繰り返されることも可能であるとともに、上記の順序とは異なるように実施されることも可能である。
【0079】
ある実施例が「及び/又は」という接続を第1の特徴と第2の特徴の間で含む場合には、これを、ある実施形態による実施例が、第1の特徴も、また第2の特徴も備え、他の実施形態によれば第1の特徴のみ又は第2の特徴のみを備えると読むことができる。