(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記航空機の飛行情報は、航空機の飛行速度Vを含み、前記予め設定された農薬噴霧情報は、予め設定された農作物単位面積薬物接触量Mと予め設定された航空機の噴霧幅Hとを含み、
前記マイクロコントローラは、前記飛行情報を利用して、予め設定されたアルゴリズムに従って計算して単位時間あたりの各前記ノズルの目標噴霧量Qを得る請求項1に記載の航空機噴霧制御装置。
前記航空機の飛行情報は、航空機の飛行速度Vを含み、前記予め設定された農薬噴霧情報は、予め設定された農作物単位面積薬物接触量Mと予め設定された航空機の噴霧幅Hとを含み、
前記航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報とに基づいて、単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qを得るステップが、
航空機の飛行速度Vと予め設定された航空機の噴霧幅Hとに基づいて、単位時間あたりの噴霧面積Sを得て、
単位時間あたりの噴霧面積Sと予め設定された農作物単位面積薬物接触量Mとに基づいて、単位時間あたりの航空機の総噴霧量Q’を得て、
単位時間あたりの航空機の総噴霧量Q’とノズル数量mとに基づいて、単位時間あたりの各前記ノズルの目標噴霧量Qを得るステップを含む請求項8に記載の航空機噴霧制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施例で提供する航空機噴霧制御装置、航空機噴霧制御方法、及び、航空機噴霧システムをさらに説明するため、以下、図面を参照して詳しく説明する。
【0013】
図1と
図2に示すように、本発明の実施例は、航空機噴霧制御装置を提供する。この制御装置は、マイクロコントローラ1とポンプモータ駆動手段2を含み、マイクロコントローラ1の出力端はポンプモータ駆動手段2の入力端に接続される。
【0014】
ここで、マイクロコントローラ1は、航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報とを取得して、航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報とに基づいて、単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qを得るように構成され、また、ポンプモータの1回転あたりの吐出量Kを読み出して、単位時間あたりの各前記ノズルの目標噴霧量Qと前記ポンプモータの1回転あたりの吐出量Kとに基づいて、ポンプモータの目標回転速度nを得て、前記ポンプモータ駆動手段を制御して前記ポンプモータを駆動させて前記ポンプモータの目標回転速度nで回転させるように構成され、ポンプモータ20がポンプを制御して対応するノズルへ農薬を供給してノズルが噴霧するようにノズルの噴霧を制御するように構成される。尚、本発明の実施例で言う噴霧とは、ポンプが提供した薬液を噴霧対象へ噴霧することを指し、噴霧対象は農作物等としてもよい。
【0015】
ポンプモータ駆動手段2は、ポンプモータ20がポンプを制御して対応するノズルへ農薬を供給するように、ポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させるように構成される。
【0016】
ノズルは、高圧噴霧ノズル又は遠心噴霧ノズルとしてもよい。本発明の実施例において、ノズルは遠心噴霧ノズルであることができ、遠心噴霧ノズルはノズルモータを含み、ノズルモータはノズル中のプレートを高速回転させるように構成され、液体を高速回転させて液体が互いに衝突して遠心分離され、直径が非常に小さい霧の滴を形成する。
【0017】
以下、
図1と
図2を参照して、本実施例で提供する航空機噴霧制御装置の実施過程を説明する。
【0018】
S11において、マイクロコントローラ1は、航空機の飛行情報と、航空機の予め設定された農薬噴霧情報とを取得する。
【0019】
S12において、マイクロコントローラ1は、航空機の飛行情報と、航空機の予め設定された農薬噴霧情報とに基づいて、単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qを得る。
【0020】
S13において、マイクロコントローラ1は、ポンプモータの1回転あたりの吐出量Kを読み出して、単位時間あたりの各前記ノズルの目標噴霧量Qと、ポンプモータの1回転あたりの吐出量Kとに基づいて、ポンプモータの目標回転速度nを得て、ポンプモータ駆動手段2を制御してポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させ、ポンプモータ20がポンプを制御して対応するノズルへ農薬を供給してノズルが噴霧するようにノズルの噴霧を制御する。
【0021】
前記実施例で提供する航空機噴霧制御装置の可能な実施過程によると、ポンプモータ20の回転速度がポンプモータの目標回転速度nであって、このポンプモータの目標回転速度nは、マイクロコントローラ1が航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報とに基づいて、単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qを得た後に単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qとポンプモータの1回転あたりの吐出量Kとに基づいて得たものであるので、ポンプモータの目標回転速度nが航空機の飛行情報を参照したものであって、ポンプモータの目標回転速度nをリアルタイムに調節することで、ポンプモータ駆動手段2によってポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させてそのポンプモータが位置するポンプ20が対応するノズル30に供給する農薬量を調節し、これにより、農薬噴霧の均一性に対する飛行要素の影響を低減させることができる。
【0022】
尚、上記実施例中のポンプモータ20はポンプに設けられて、ポンプへ動力を提供することができ、薬液を箱から抽出してノズルに供給することができる。ノズルは薬液を非常に小さい液滴粒子に霧化する。
【0023】
そして、上記実施例中のポンプモータ駆動手段2の数量はポンプ数量に応じて設定されることができ、一つのポンプモータ駆動手段2が一つのポンプモータ20の回転を制御してポンプにノズルへ薬液を搬送させることができ、そして、上記実施例中のポンプモータ駆動手段2が一つ設けられ、一つのポンプモータ駆動手段2が複数のポンプモータにそれぞれ接続されることもでき、この時、ポンプモータ駆動手段2は同時に複数のポンプモータ20の回転を制御することができる。
【0024】
上記実施例において、マイクロコントローラ1が航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報に基づいて、単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qを得るステップを実現する方式は多様である。例えば、航空機の飛行情報を航空機の飛行速度Vを含むように設定し、予め設定された農薬噴霧情報を予め設定された農作物単位面積薬物接触量Mと予め設定された航空機の噴霧幅Hを含むように設定することができる。マイクロコントローラ1は、上記飛行情報を利用して、予め設定されたアルゴリズムQ=VMH/mに従って単位時間あたりの各上記ノズルの目標噴霧量Qを得る。ここで、mはノズル数量である。
【0025】
以下の3ステップを経て単位時間あたりの各上記ノズルの目標噴霧量Qを得ることができる。
【0026】
第1ステップにおいて、マイクロコントローラ1が、航空機の飛行速度Vと予め設定された航空機の噴霧幅Hに基づいて、単位時間あたりの噴霧面積Sを得る。ここで、S=VHである。
【0027】
第2ステップにおいて、マイクロコントローラ1が、単位時間あたりの噴霧面積Sと予め設定された農作物単位面積薬物接触量Mとに基づいて、単位時間あたりの航空機の総噴霧量Q’を得る。ここで、Q’=MS=VHMである。
【0028】
第3ステップにおいて、マイクロコントローラ1が、単位時間あたりの航空機の総噴霧量Q’とノズル数量mとに基づいて、単位時間あたりの各上記ノズルの目標噴霧量Q=VMH/mを得る。
【0029】
上記実施例において、マイクロコントローラ1はさらに、単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qとポンプモータの1回転あたりの吐出量Kとに基づいて、ポンプモータの目標回転速度n=Q/Kを得る。
【0030】
尚、上記実施例中の航空機の飛行速度Vと、予め設定された農作物単位面積薬物接触量Mとを無人機中の他の装置、例えば、フライトコントローラがマイクロコントローラ1に送信することができ、予め設定された航空機の噴霧幅Hは通常、クライアントが入力する設定値又は無人機中の他の装置、例えばフライトコントローラがマイクロコントローラ1に送信したものである。そして、上記実施例中の1回転あたりの吐出量Kはポンプモータのパラメーターに基づいて設定する。
【0031】
ここで、ポンプモータ20の回転中に多くの不安定な要素が存在し、ポンプモータ20の回転中に回転速度によく差異が発生するので、マイクロコントローラ1がポンプモータの目標回転速度nをポンプモータ駆動手段2に送信して、ポンプモータ駆動手段2を制御してポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させるが、ポンプモータ20の回転中にポンプモータ20の回転速度に影響を与える不安定な要素が出現すると、実際の回転速度は目標回転速度nと異なることになる。
【0032】
図1を参照すると、ポンプモータ20がポンプモータの目標回転速度nで回転するように、上記実施例で提供する航空機噴霧制御装置は第1の回転速度検出手段6をさらに含み、マイクロコントローラ1に第1の制御手段5が設けられ、第1の回転速度検出手段6の入力端はポンプモータ20に接続され、出力端は第1の制御手段5の入力端に接続され、第1の制御手段5の出力端はポンプモータ駆動手段2の入力端に接続される。
【0033】
そして、第1の制御手段5は、ポンプモータの目標回転速度nと第1の回転速度検出手段6が収集したポンプモータの回転速度情報とに基づいて、ポンプモータ駆動手段2を制御してポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させるように構成される。
【0034】
一実施例において、第1の回転速度検出手段6が収集したポンプモータの回転速度情報はポンプモータの現在回転速度n
iとポンプモータの前時刻の回転速度n
i−1を含み、第1の制御手段5は、ポンプモータの目標回転速度n、ポンプモータの現在回転速度n
i及びポンプモータの前時刻の回転速度n
i−1に基づいて、第1の制御パルスのデューティ比を得て、第1の制御パルスのデューティ比に基づいて、ポンプモータ駆動手段2に第1の制御パルスを送信してポンプモータ駆動手段2を制御して第1の制御パルスに基づいてポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させる。
【0035】
ここで、第1の制御パルスのデューティ比は、当該デューティ比をDとすると、D=(n−n
i)K
p+(n−n
i)K
i+[(n−n
i)−(n
i−n
i−1)]K
dである。
【0036】
なお、上式において、K
pはポンプモータ回転速度比例係数で、K
iはポンプモータ回転速度積分係数で、K
dはポンプモータ回転速度微分係数である。
【0037】
上記第1の制御手段5によってポンプモータ駆動手段20を制御してポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させる実例によると、第1の回転速度検出手段6はポンプモータの回転速度情報を収集して第1の制御手段5に送信することができ、第1の制御手段5、第1の回転速度検出手段6、ポンプモータ駆動手段2、ポンプモータ20によって閉ループ制御を実現し、このような閉ループ制御を介して、第1の制御手段5がポンプモータの回転速度情報をリアルタイムにモニターし、受信したポンプモータの回転速度情報とポンプモータの目標回転速度nをパラメーターとして、第1の制御パルスのデューティ比(=(n−n
i)K
p+(n−n
i)K
i+[(n−n
i)−(n
i−n
i−1)]K
d)によって、第1の制御パルスのデューティ比を得て、ポンプモータ駆動手段2が第1の制御パルスのデューティ比に対応する第1の制御パルスに基づいてポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させることができる。これにより、ポンプモータ20の回転中にポンプモータの回転速度に影響を与える不安定な要素が出現した場合であっても、第1の制御手段5と第1の回転速度検出手段6によりポンプモータ駆動手段2を制御してポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させることができ、ポンプモータがポンプモータの目標回転速度nで回転するように保証できる。
【0038】
尚、上述した第1の制御手段5がポンプモータ駆動手段2を制御してポンプモータ20を駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させる例は例示的な一例で、これに限定されることはない。
【0039】
マイクロコントローラ1が薬液を噴霧するようにノズルを制御することができるが、本発明の実施例においてノズルが遠心噴霧ノズルであることができ、即ち以下のような状況であることができる。ノズルが遠心噴霧ノズルである場合、ノズルモータ30が一定の回転速度でも薬液を霧化することができるが、ポンプモータの目標回転速度nが取得される過程に航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報に関連つけられているので、航空機の飛行情報が変化された場合、単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qが変化し、ポンプモータの目標回転速度nが変化し、ポンプモータの回転速度が変化した場合、ノズルから噴霧される薬液量も対応して変化し、ノズルのノズルモータの回転速度を対応して調節しないと、ノズルの霧化効果に影響を与えてしまう。
【0040】
図1を参照すると、このような問題を解決するため、上記実施例で提供する航空機噴霧制御装置は、ノズルモータ駆動手段3をさらに含み、マイクロコントローラ1はさらに、ポンプモータの目標回転速度nが属する回転速度区間を確定して、上記回転速度区間に基づいて、ノズルモータの目標回転速度n’を確定して、ノズルモータ駆動手段を制御して上記ノズルモータを駆動させて上記ノズルモータの目標回転速度n’で回転させる。
【0041】
まず、例で説明する。ポンプモータの定格最高回転速度が90r/sで、即ち90回転/秒で、予め設定された回転速度区間が0r/s〜30r/s、31r/s〜60r/s、61r/s〜90r/sの三つで、各回転速度区間がそれぞれ一つのノズルモータの目標回転速度n’に対応するとする。ポンプモータの目標回転速度が35r/sであると、ポンプモータの目標回転速度nは二番目の回転速度区間にあって、ノズルモータの目標回転速度n’は二番目の回転速度区間に対応するノズルモータの目標回転速度である。
【0042】
ノズルモータ駆動手段3は、ノズルモータ30がノズルモータ30に対応するノズルの噴霧を制御するように、ノズルモータ30を駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させる。
【0043】
マイクロコントローラ1は、ポンプモータの目標回転速度nを得た後、ポンプモータの目標回転速度nが属する回転速度区間に基づいて、ノズルモータの目標回転速度n’を確定することができ、これにより、ポンプモータの目標回転速度nとノズルモータの目標回転速度n’を関連させ、ポンプモータの目標回転速度nが属する回転速度区間で変化する場合、ノズルモータの目標回転速度n’も連れて変化させて、ノズルモータ30がノズルモータの目標回転速度n’で回転する時、ノズルを適切な速度で回転させて、霧化効果を向上させることができる。
【0044】
図3を参照すると、上記実施例で提供する航空機噴霧制御装置は実施する時にS3後に以下のステップをさらに実行する。
【0045】
S14において、マイクロコントローラ1は、ポンプモータの目標回転速度nが属する回転速度区間を確定する。
【0046】
S15において、マイクロコントローラ1は、上記回転速度区間に基づいて、ノズルモータの目標回転速度n’を確定して、ノズルモータ駆動手段を制御してノズルモータを駆動させて上記ノズルモータの目標回転速度n’で回転させる。
【0047】
上記実施例において、ノズルモータ30の回転中に電圧が不安定である等の多くの不安定な要素が出現してノズルモータ30の回転速度が変更されることがあるので、マイクロコントローラ1は、ノズルモータの目標回転速度n’をノズルモータ駆動手段3に送信してノズルモータ駆動手段3を制御してノズルモータ30を駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させるが、ノズルモータ30の回転中にノズルモータ30の回転速度に影響を与える不安定な要素が出現すると、回転速度が混乱になる。
【0048】
図1と
図4を参照すると、ノズルモータ30をノズルモータの目標回転速度n’で回転させるため、上記実施例で提供する航空機噴霧制御装置は第2の回転速度検出手段8をさらに含み、マイクロコントローラ1は第2の制御手段7をさらに含み、第2の回転速度検出手段8の入力端はノズルモータ30に接続され、出力端は第2の制御手段7の入力端に接続され、第2の制御手段7の出力端はノズルモータ駆動手段3の入力端に接続される。
【0049】
第2の制御手段7は、ノズルモータの目標回転速度n’と第2の回転速度検出手段8が収集したノズルモータの回転速度情報に基づいて、ノズルモータ駆動手段3を制御してノズルモータ30を駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させる。
【0050】
一実施例において、ノズルモータの回転速度情報は、ノズルモータの現在回転速度n’
iとノズルモータの前時刻の回転速度n’
i−1を含む。
【0051】
第2の制御手段7は、ノズルモータの目標回転速度n’、ノズルモータの現在回転速度n’
iとノズルモータの前時刻の回転速度n’
i−1に基づいて、第2の制御パルスのデューティ比を得て、第2の制御パルスのデューティ比に基づいて、ノズルモータ駆動手段3に第2の制御パルスを送信することで、ノズルモータ駆動手段3を制御して第2の制御パルスに基づいてノズルモータ30を駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させる。
【0052】
ここで、第2の制御パルスのデューティ比は、当該デューティ比をD’とすると、D’=(n’−n’
i)K’
p+(n’−n’
i)K’
i+[(n’−n’
i)−(n’
i−n’
i−1)]K’
dである。
【0053】
なお、上式において、K’
pはノズルモータ回転速度比例係数で、K’
iはノズルモータ回転速度積分係数で、K’
dはノズルモータ回転速度微分係数である。
【0054】
上記第2の制御手段7がノズルモータ駆動手段3を制御してノズルモータ30を駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させる例によると、第2の回転速度検出手段8はノズルモータの回転速度情報をリアルタイムに収集して第2の制御手段7に送信し、第2の制御手段7、第2の回転速度検出手段8、ノズルモータ駆動手段3、ノズルモータ30によって閉ループを形成し、このような閉ループを介して、第2の制御手段7がノズルモータの回転速度情報をリアルタイムにモニターし、受信したノズルモータの回転速度情報とノズルモータの目標回転速度n’をパラメーターとして、第2の制御パルスのデューティ比(=(n’−n’
i)K’
p+(n’−n’
i)K’
i+[(n’−n’
i)−(n’
i−n’
i−1)]K’
d)を利用して、第2の制御パルスのデューティ比を得て、ノズルモータ駆動手段3を制御して第2の制御パルスのデューティ比に対応する第2の制御パルスに従ってノズルモータ30を駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させる。このように、本実施例によると、閉ループ制御によって、ノズルモータ30がノズルモータの目標回転速度n’で一定に回転して、霧化効果の一致性を保証し、均一に噴霧する目的を実現することができる。そして、ノズルモータ30の回転中にノズルモータ30の回転速度に影響を与える不安定な要素が出現する場合であっても、第2の制御手段7と第2の回転速度検出手段8によって、ノズルモータ駆動手段3を制御してノズルモータ30を駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させて、ノズルモータ30の実際回転速度をマイクロコントローラ1が出力したノズルモータの目標回転速度n’に調節することができる。
【0055】
尚、上述した記第2の制御手段7がノズルモータ駆動手段3を制御してノズルモータ30を駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させる例は例示的なもので、これに限定されることはない。
【0056】
図4を参照すると、本発明の実施例は、上記技術案で提供した航空機噴霧制御装置を含む航空機噴霧システムを提供し、マイクロコントローラに航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報を送信するように構成されたフライトコントローラをさらに含む。
【0057】
航空機噴霧システムが、液体貯蔵装置、ポンプ、ノズルをさらに含み、薬箱、ポンプ及びノズルがパイプを介して順に接続されることは当業者が理解できることである。液体貯蔵装置は薬液を貯蔵し、ポンプはポンプモータを含み、ポンプモータはポンプが液体貯蔵装置中の薬液をノズルに供給するように、ポンプに動力を供給し、ノズルは噴霧対象に薬液を噴霧する。
【0058】
上記ポンプと上記ノズルは、上記実施例で提供した航空機噴霧制御装置によって制御される。
【0059】
本発明の実施例で提供する噴霧システムは上記した技術案で提供した航空機噴霧制御装置と同様な有益な効果を実現できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0060】
本発明の実施例において植物保護航空機をさらに提供し、該植物保護航空機は上述した航空機噴霧システムを含み、ロータと、ロータを駆動させて回転させるモータ又はエンジンと、上記航空機噴霧システムが載せられて装着されたケースさらに含む。
【0061】
図5を参照すると、本発明の実施例で航空機噴霧制御方法をさらに提供し、上記実施例で提供した航空機噴霧制御装置に応用され、以下のステップを含む。
【0062】
S101において、航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報を取得する。
【0063】
S102において、航空機の飛行情報と航空機の予め設定された農薬噴霧情報に基づいて、単位時間あたりの各ノズルの目標噴霧量Qを得る。
【0064】
S103において、ポンプモータの1回転あたりの吐出量Kを読み出して、単位時間あたりの各上記ノズルの目標噴霧量Qとポンプモータの1回転あたりの吐出量Kに基づいて、ポンプモータの目標回転速度nを得て、ポンプモータ駆動手段を制御してポンプモータを駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させ、ポンプモータがポンプを制御して対応するノズルに農薬を供給してノズルが噴霧するようにノズルの噴霧を制御する。
【0065】
本発明の実施例で提供する航空機噴霧制御方法によると、上記技術案で提供した航空機噴霧制御装置と同様な有益な効果を実現できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0066】
上記実施例において、S103において、ポンプモータ駆動手段を制御してポンプモータを駆動させてポンプモータの目標回転速度nで回転させる方法は様々であって、以下、
図6を参照して説明する。ここで、S201〜S203を含むことができる。
【0067】
S201において、ポンプモータの回転速度情報を取得し、ここで、ポンプモータの回転速度情報は上記ポンプモータの現在回転速度n
iとポンプモータの前時刻の回転速度n
i−1を含む。
【0068】
S202において、ポンプモータの目標回転速度n、上記ポンプモータの現在回転速度n
i、上記ポンプモータの前時刻の回転速度n
i−1に基づいて、第1の制御パルスのデューティ比を得る。
【0069】
ここで、第1の制御パルスのデューティ比は、当該デューティ比をDとすると、D=(n−n
i)K
p+(n−n
i)K
i+[(n−n
i)−(n
i−n
i−1)]K
dである。
【0070】
なお、上式において、K
pはポンプモータ回転速度比例係数で、K
iはポンプモータ回転速度積分係数で、K
dはポンプモータ回転速度微分係数である。
【0071】
S203において、上記ポンプモータ駆動手段が上記ポンプモータを駆動させて上記ポンプモータの目標回転速度nで回転させるように、第1の制御パルスのデューティ比に基づいて、上記ポンプモータ駆動手段に第1の制御パルスを送信する。
【0072】
本発明の実施例で提供する航空機噴霧制御方法によると、上記技術案で提供した航空機噴霧制御装置と同様な有益な効果を実現できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0073】
図7を参照すると、上記実施例で提供する航空機噴霧制御方法において、ステップS103において、ノズルの噴霧を制御することはS301〜S302を含むことができる。
【0074】
S301において、ポンプモータの目標回転速度nが属する回転速度区間を確定する。
【0075】
S302において、回転速度区間に基づいて、ノズルモータの目標回転速度n’を確定し、ノズルモータ駆動手段を制御してノズルモータを駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させる。
【0076】
本発明の実施例で提供する航空機噴霧制御方法によると、上記技術案で提供した航空機噴霧制御装置と同様な有益な効果を実現できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0077】
上記S302でノズルモータ駆動手段を制御してノズルモータを駆動させてノズルモータの目標回転速度n’で回転させる方法は様々であるが、以下、
図8を参照して説明する。ここで、以下のS401〜S403を含むことができる。
【0078】
S401において、ノズルモータの回転速度情報を取得し、ここで、上記ノズルモータの回転速度情報はノズルモータの現在回転速度n’
iとノズルモータの前時刻の回転速度n’
i−1を含む。
【0079】
S402において、ノズルモータの目標回転速度n’、ノズルモータの現在回転速度n’
i、ノズルモータの前時刻の回転速度n’
i−1に基づいて、第2の制御パルスのデューティ比を得る。
【0080】
ここで、第2の制御パルスのデューティ比は、当該デューティ比をD’とすると、D’=(n’−n’
i)K’
p+(n’−n’
i)K’
i+[(n’−n’
i)−(n’
i−n’
i−1)]K’
dである。
【0081】
なお、上式において、K’
pはノズルモータ回転速度比例係数で、K’
iはノズルモータ回転速度積分係数で、K’
dはノズルモータ回転速度微分係数である。
【0082】
S403において、第2の制御パルスのデューティ比に基づいて、上記ノズルモータ駆動手段に第2の制御パルスを送信することで、上記ノズルモータ駆動手段が上記ノズルモータを駆動させて上記ノズルモータの目標回転速度n’で回転させることができる。
【0083】
本発明の実施例で提供する航空機噴霧制御方法によると、上記技術案で提供した航空機噴霧制御装置と同様な有益な効果を実現できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0084】
図9を参照すると、一実施例において、上記航空機の飛行情報は航空機の飛行速度Vを含み、上記予め設定された農薬噴霧情報は予め設定された農作物単位面積薬物接触量Mと予め設定された航空機の噴霧幅Hを含む。
【0085】
上記S102はS501〜503を含む。
【0086】
S501において、航空機の飛行速度Vと予め設定された航空機の噴霧幅Hに基づいて、単位時間あたりの噴霧面積Sを得て、ここでS=VHである。
【0087】
S502において、単位時間あたりの噴霧面積Sと予め設定された農作物単位面積薬物接触量Mに基づいて、単位時間あたりの航空機の総噴霧量Q’を得る。ここで、Q’=MS=VHMである。
【0088】
S503において、単位時間あたりの航空機の総噴霧量Q’とノズル数量mに基づいて、単位時間あたりの各上記ノズルの目標噴霧量Qを得る。ここで、Q=VMH/mである。
【0089】
本発明の実施例で提供する航空機噴霧制御方法によると、上記技術案で提供した航空機噴霧制御装置と同様な有益な効果を実現できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0090】
上記実施形態の説明において、具体的な特徴、構造、材料又は特点は任意の一つ又は複数の実施例又は実例で適切な方式で結合されることができる。
【0091】
本願に開示された実施例を参照して説明した各例示的なユニット及びアルゴリズムステップを電子ハードウェア又はコンピューターソフトウェアと電子ハードウェアの結合で実現することができることは当業者が理解できることである。このような機能をハードウェアで実行するかそれともソフトウェア方式で実行するかは技術案の特定の応用とデザインの制限条件によって決められる。当業者は各特定の応用について、異なる方法で上述した機能を実現することができるが、このような実現が本発明の範囲を超えるものと見なしてはいけない。
【0092】
本願で提供する実施例において、上述した分離部品として説明したユニットは物理的に分離したものであることができれば物理的に分離していないものであることもでき、つまり、一つの箇所に位置することができれば、複数のユニットに分布されることもできる。そして、本発明中の各実施例中の各機能ユニットを一つの処理ユニットに集積させることができ、各ユニットに物理的に分離されて存在することもでき、二つ又は二つ以上のユニットを一つのユニットに集積させることもできる。
【0093】
上記した機能をソフトウェア機能ユニットの形態で実現して独立製品として販売したり使用する場合、コンピューターが読み取り可能な記憶媒体とすることができる。従って、本発明の技術案をソフトウェア製品の形態で実現することができ、このようなコンピューターソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、一つのコンピューター機器(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク機器等)に本発明の各実施例で説明した方法の全部又は一部のステップを実行させる命令を含むことができる。そして、上述した記憶媒体は、USBメモリー、モバイルハードディスク、ROM、RAM、フロッピーディスク又は光ディスク等のさまざまなプログラムコードを記憶できる媒体である。
【0094】
上述した内容は、本発明の具体的な実施形態で、本発明を限定するものではなく、当業者が本発明に開示された範囲内で創造性のある労働をいらずに得た変更又は入れ替えは全て本発明の保護範囲に含まれる。従って、本発明の保護範囲は特許請求の範囲を基に決められる。