特許第6606278号(P6606278)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許66062782−アリールアミノピリジン、ピリミジン又はトリアジン誘導体及びその製造方法と使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6606278
(24)【登録日】2019年10月25日
(45)【発行日】2019年11月13日
(54)【発明の名称】2−アリールアミノピリジン、ピリミジン又はトリアジン誘導体及びその製造方法と使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/04 20060101AFI20191031BHJP
   C07D 403/04 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 403/14 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 413/04 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 487/10 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 495/04 20060101ALI20191031BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20191031BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20191031BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20191031BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20191031BHJP
   A61K 31/53 20060101ALI20191031BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20191031BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20191031BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20191031BHJP
【FI】
   C07D401/04CSP
   C07D403/04
   C07D403/14
   C07D413/04
   C07D413/14
   C07D471/04 104Z
   C07D471/04 108Q
   C07D487/04 142
   C07D487/10
   C07D495/04 103
   C07D519/00 301
   C07D519/00 311
   A61K31/4439
   A61K31/444
   A61K31/506
   A61K31/53
   A61P35/00
   A61P35/02
   A61P43/00 111
【請求項の数】17
【全頁数】104
(21)【出願番号】特願2018-511087(P2018-511087)
(86)(22)【出願日】2015年8月31日
(65)【公表番号】特表2018-525431(P2018-525431A)
(43)【公表日】2018年9月6日
(86)【国際出願番号】CN2015088643
(87)【国際公開番号】WO2017035753
(87)【国際公開日】20170309
【審査請求日】2018年2月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】518062510
【氏名又は名称】ウーシー ショアンリャン バイオテクノロジー カンパニー,リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100164563
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 貴英
(72)【発明者】
【氏名】ウー チアチュアン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ハイチュン
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ ホアンイェン
(72)【発明者】
【氏名】チン シェンショアン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ショアイ
(72)【発明者】
【氏名】ルー チョンホア
(72)【発明者】
【氏名】トン チエン
(72)【発明者】
【氏名】ワン チョンチェン
(72)【発明者】
【氏名】タン チウ
【審査官】 安藤 倫世
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−544273(JP,A)
【文献】 特表2017−521394(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第104860941(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第104140418(CN,A)
【文献】 特表2013−534221(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/126181(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/051781(WO,A1)
【文献】 FINLAY, M. R. V. ET AL,Discovery of a Potent and Selective EGFR Inhibitor (AZD9291) of Both Sensitizing and T790M Resistance Mutations That Spares the Wild Type Form of the Receptor,Journal of Medicinal Chemistry,2014年,57(20),8249-8267
【文献】 C.G.WERMUTH編,『最新 創薬化学 上巻』,株式会社テクノミック,1998年 8月15日,235-271頁,13章 等価置換に基づく分子の変換
【文献】 WARD, R. A. ET AL,Structure- and Reactivity-Based Development of Covalent Inhibitors of the Activating and Gatekeeper Mutant Forms of the Epidermal Growth Factor Receptor (EGFR),Journal of Medicinal Chemistry,2013年,56(17),7025-7048
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/CASREACT/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)で示される化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Xは炭素から選択され、Yは炭素から選択され、ZはC-Raから選択され、R1はメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは炭素から選択され、ZはC-Rbから選択され、R1はメトキシ基或いはジフルオロメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは窒素から選択され、ZはC-Rcから選択され、R1はメトキシ基或いはジフルオロメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは窒素から選択され、ZはC-Rdから選択され、R1はジフルオロメトキシ基から選択されるものであり、
Raは、3-メチル-1H-インダゾール-1-イル、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル、1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル、又はイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルから選択され、
Rbは、ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル、2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル、2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル、又は1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イルから選択され、
Rcは、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、1H-インドール-7-イル、又は1-メチル-1H-インドール-7-イルから選択され、
Rdは、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルから選択され、
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【請求項2】
下記式(II)で示される構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Raは、3-メチル-1H-インダゾール-1-イル、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル、1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル、又はイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルから選択され、
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【請求項3】
下記式(III)で示される構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Rbは、ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル、2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル、2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル又は1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イルから選択され、
R1は、メトキシ基又はジフルオロメトキシ基から選択され、
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【請求項4】
式(IV)で示される構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Rcは、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、1H-インドール-7-イル又は1-メチル-1H-インドール-7-イルから選択され、
R1は、メトキシ基又はジフルオロメトキシ基から選択され、
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【請求項5】
下記式(V)で示される構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Rdは、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルから選択され、
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【請求項6】
Rbは、ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル、又は1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イルから選択されることを特徴とする請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【請求項7】
Rcは、1H-インドール-7-イルであることを特徴とする請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【請求項8】
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【請求項9】
前記式(I)で示される化合物は、N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシフェニル)アクリルアミド、N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、又はN-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル(メチル)アミノ)-4-メトキシフェニル)アクリルアミドから選択されるいずれか1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物と、薬学的に許容される希釈剤および/又は担体とを含む医薬組成物。
【請求項11】
がんを治療するための薬物の製造のための請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物の使用。
【請求項12】
前記がんは、非小細胞肺がん、乳がん、神経膠芽細胞腫、前立腺がん、卵巣がん、頭頸部扁平上皮がん、子宮頸がん、食道がん、肝がん、腎臓がん、膵臓がん、大腸がん、皮膚がん、白血病、リンパ腫、胃がん、多発性骨髄腫、又は固形腫瘍を含むことを特徴とする請求項11に記載の使用。
【請求項13】
がんの同時治療、分離治療又は逐次治療のための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物及び付加の抗腫瘍物質を含む、医薬組成物
【請求項14】
有機溶媒の存在下で、下記式(VI)で示される化合物又はその塩と、カルボン酸又はカルボン酸誘導体とを反応させることを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物を製造する方法。
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
(式(VI)中、X、Y、Z、R1及びR2は前記式(I)と同義である。)
【請求項15】
前記有機溶媒は、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、又はN,N-ジメチルアセトアミドを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記カルボン酸又はカルボン酸誘導体は、アクリル酸、塩化アクリロイル、又はアクリル酸エステルを含むことを特徴とする請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記式(VI)で示される化合物は、N4-(4-(4-ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ- N1-トルエン-1,2,4-トリアミン、N4-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)- N1-トルエン-1,2,4-トリアミン、N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ- N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン、5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン、N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン、5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン、N4-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン、N4-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン、又は5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミンから選択されるいずれか1種の化合物であることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新医薬品の技術分野に関し、特に上皮成長因子受容体の特定の変異型(例えば、L858R活性化突然変異体、delE746_A750突然変異体、Exon19欠失活性化突然変異体およびT790M薬剤耐性突然変異体)により媒介される疾患又は病状の治療又は予防に有用である2-アリールアミノピリジン、ピリミジン又はトリアジン誘導体又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物に関する。このような化合物又はその塩、又はその溶媒和物は、様々ながんの治療又は予防に有用である。本発明は更に、前記化合物の調製に有用な中間体の製造方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
がん患者の治療は主に、放射線療法、化学療法および外科療法を含む。臨床では、約80%の肺がんは非小細胞肺がん(non-small-cell lung cancer、NSCLC)である。アメリカがん協会の統計データによると、アメリカでは、毎年約20万のNSCLC患者が増え続けているという。そのうち、確定診断時、65%以上がステージIII、IVに至っている。一部のステージIIIのNSCLCは、誘導療法を経て外科的に切除可能以外、その他のほとんどは化学療法を用いる必要がある。末期非小細胞肺がんの治療は依然として難問に直面しており、外科手術の場合に、約30%の限局型病変しか治療できない。また、化学療法では、薬物の全身への毒性副作用が大きく、患者に大きな痛みをもたらす。したがって、高効率かつ低毒性な標的治療薬を手に入れることは、抗腫瘍薬の必然的な発展方向になっている。
【0003】
上皮成長因子受容体(EGFR)は、erbB受容体ファミリーの膜貫通タンパク質チロシンキナーゼの一員である。成長因子リガンド(例えば、表皮生長因子(EGF))と結合すると、受容体は付加するEGFR分子とホモ二量体化するか、又はほかのファミリーメンバー(例えば、erbB2(HER2)、erbB3(HER3)、又はerbB4(HER4)) とヘテロ二量体化することができる。
【0004】
erbB受容体のホモ二量体化および/又はヘテロ二量体化は、細胞内ドメインにおける重要なチロシン残基のリン酸化をもたらし、細胞増殖及び生存に関与する多くの細胞内シグナル伝達経路に刺激を与える。身体のerbBファミリーシグナル伝達への調節異常により、増殖、侵入、転移、血管生成及び腫瘍細胞の生成が促進されることは(肺、頭頸部及び胸部を含む)数多くの人類がんにて説明されている。したがって、erbB受容体ファミリーは、抗がん薬物開発の合理的な標的となる。中でも、ゲフィチニブ(Gifitinib、IRESSATM)、エルロチニブ(Erlotinib、TARCEVATM)、ラパチニブ(TYKERBTM、TYVERBTM)等のEGFRを標的とする薬物がすでに販売されている。非特許文献1および2には、erbB受容体のシグナル伝達及びその腫瘍形成における関与について詳細に説明されている。
【0005】
非特許文献3及び4には、非小細胞肺がんにおける上皮成長因子受容体の活性化突然変異が、ゲフィチニブ治療に対する反応に関連すると報道されている。最も一般的な上皮成長因子受容体の活性化突然変異(L858R delE746_A750)は、野生型(WT)上皮成長因子受容体に比べ、小分子チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、ゲフィチニブ及びエルロチニブ)に対する親和性の上昇、ATPに対する親和性の低下をもたらす。最終的に、ゲフィチニブ及びエルロチニブ治療に対する獲得耐性が生じた。例えば、ゲートキーパー残基T790Mの突然変異によって、50%の臨床的耐性患者ではこの変異が検出されたと報道されている。この突然変異は、ゲフィチニブ又はエルロチニブのEGFRへの結合を空間的に阻害するものではなく、単にATPに対する親和性を、野生型(WT)上皮成長因子受容体に匹敵するレベルに変化させるだけであるとは考えられる。
【0006】
このような突然変異の、EGFRを標的とする従来の療法に対する耐性における重要性に鑑みれば、ゲートキーパー突然変異を有するEGFRを阻害できる薬物はがんの治療において特に有用であると考えられる。
【0007】
EGFRの活性化突然変異型(例えばL858R EGFR突然変異体、又はdelE746_A750突然変異体、又はExon19欠失EGFR)及び/又はEGFRの耐性変異型(例えばT790M EGFR突然変異体)に比べ、WT EGFRに対する有効な特性、及び/又はほかの酵素受容体に対する選択性を示しうる化合物は依然として求められている。前記選択性があるため、これらの化合物は治療薬物に開発される可能性が非常に高い。この点について、上皮成長因子受容体の活性化又は耐性変異型の結合に対して高い阻害効果を示し、且つWT EGFRに対する阻害効果が低い化合物は求められている。WT EGFR阻害に関する毒性が低いため、このような化合物は治療剤、特にがん治療用の治療剤として格別に好適であると期待されている。T790M突然変異によってもたらしたかかる薬剤耐性を克服するために、不可逆的ATP競合阻害剤(例えばPF00299804、CI-1033、HKI-272、AZD9291等)はすでに臨床的研究段階に進んでいる。不可逆的阻害剤は、結合部位で保存されたアミノ酸残基(Cys797)のメルカプト基(SH)と共有結合を生成できる、マイケル付加反応による受容体フラグメントを含む。この阻害剤とEGFRとの間に不可逆的共有結合を介して結合する能力は通常、可逆的阻害剤とEGFRとの間の結合能力よりも強い(非特許文献5)。にもかかわらず、上記不可逆的阻害剤の臨床試験の結果によれば、これらの阻害剤は、例えばオフターゲット効果による副作用、低選択性による副作用等で、患者体内において十分な薬物濃度を達成できないなど、まだ解決すべき課題が存在している。したがって、新規の不可逆的EGFR阻害剤の開発は、重要な臨床的意義があり、将来広く利用されることに繋がると考えられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】New England Journal of Medicine,2008,vol.358,1160-1174
【非特許文献2】Biochemical and Biophysical Research Communications,2004,vol.319,1-11
【非特許文献3】Science,2004,vol.304,1497-1500
【非特許文献4】New England Journal of Medicine,2004,vol.350,2129-2139
【非特許文献5】Journal of Medicinal Chemistry,2009,vol.52,1231-1236
【発明の概要】
【0009】
本発明者は、まだ文献に報道されていない一連の2-アリールアミノピリジン、ピリミジン又はトリアジン誘導体を設計し、且つそれらの構造特定を行った。また、この一連の化合物に対して細胞レベルでの活性測定を行い、高いEGFR阻害活性を有するとともに、WT EGFRに対して比較的低い阻害活性を示す結果が分かった。
【0010】
本発明に係る2-アリールアミノピリジン、ピリミジン又はトリアジン誘導体系EGFR阻害剤は、EGFRのリン酸化過程を阻止し、腫瘍細胞の成長、増殖及び分化を抑制することができるため、新たな抗腫瘍薬物として開発されることが期待されている。
【0011】
本発明は以下のようなものである。
【0012】
1. 下記式(I)で示される化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0013】
【化1】
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【0014】
(式中、Xは炭素から選択され、Yは炭素から選択され、ZはC-Raから選択され、R1はメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは炭素から選択され、ZはC-Rbから選択され、R1はメトキシ基或いはジフルオロメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは窒素から選択され、ZはC-Rcから選択され、R1はメトキシ基或いはジフルオロメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは窒素から選択され、ZはC-Rdから選択され、R1はジフルオロメトキシ基から選択されるものであり、
【0015】
Raは、3-メチル-1H-インダゾール-1-イル、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル、1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル、又はイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルから選択され、
【0016】
Rbは、ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル、2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル、2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル又は1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イルから選択され、
【0017】
Rcは、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、1H-インドール-7-イル、又は1-メチル-1H-インドール-7-イルから選択され、
【0018】
Rdは、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルから選択され、
【0019】
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【0020】
2.下記式(II)で示される構造を有する、項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0021】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0022】
(式中、Raは、3-メチル-1H-インダゾール-1-イル、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル、1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル、又はイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルから選択され、
【0023】
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【0024】
3.式(III)で示される構造を有する、項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0025】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0026】
(式中、Rbは、ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル、2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル、2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル、又は1-メチル-1H-チエノ[3,2-c] ピラゾール-3-イルから選択され、
【0027】
R1は、メトキシ基又はジフルオロメトキシ基から選択され、
【0028】
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【0029】
4.下記式(IV)で示される構造を有する、項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0030】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0031】
(式中、Rcは1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、1H-インドール-7-イル、又は1-メチル-1H-インドール-7-イルから選択され、
【0032】
R1は、メトキシ基又はジフルオロメトキシ基から選択され、
【0033】
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【0034】
5.下記式(V)で示される構造を有する、項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0035】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0036】
(式中、Rdは、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルから選択され、
【0037】
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【0038】
6.Rbは、ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル又は1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イルから選択されることを特徴とする項3に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0039】
7.Rcは、1H-インドール-7-イルであることを特徴とする項4に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0040】
8.R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノである、項1〜7のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0041】
9.前記式(I)で示される化合物は、N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピロール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシフェニル)アクリルアミド、N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピロール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド、又はN-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル(メチル)アミノ)-4-メトキシフェニル)アクリルアミドから選択されるいずれか1種の化合物であることを特徴とする項1〜5のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0042】
10.がんの治療に用いられる項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0043】
11.前記がんは、非小細胞肺がん、乳がん、神経膠芽細胞腫、前立腺がん、卵巣がん、頭頸部扁平上皮がん、子宮頸がん、食道がん、肝がん、腎臓がん、膵臓がん、大腸がん、皮膚がん、白血病、リンパ腫、胃がん、多発性骨髄腫又は固形腫瘍を含む項10に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物。
【0044】
12.項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物と、薬学的に許容される希釈剤および/又は担体とを含む医薬組成物。
【0045】
13.項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物の、薬物としての使用。
【0046】
14.がんを治療するための薬物の製造のための項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物の使用。
【0047】
15.前記がんは、非小細胞肺がん、乳がん、神経膠芽細胞腫、前立腺がん、卵巣がん、頭頸部扁平上皮がん、子宮頸がん、食道がん、肝がん、腎臓がん、膵臓がん、大腸がん、皮膚がん、白血病、リンパ腫、胃がん、多発性骨髄腫又は固形腫瘍を含む項14に記載の使用。
【0048】
16.項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物の有効量を動物に投与することを含む、治療が必要とされるヒトのような温血動物において抗がん作用を発揮する方法。
【0049】
17.がんの同時治療、分離治療又は逐次治療のための、項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物及び付加の抗腫瘍物質の使用。
【0050】
18.項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその溶媒和物を製造する方法であって、
【0051】
有機溶媒の存在下で、下記式(VI)で示される化合物又はその塩と、カルボン酸又はカルボン酸誘導体とを反応させることを含む方法。
【0052】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0053】
(式(VI)中、X、Y、Z、R1及びR2は前記式(I)と同義である。)
【0054】
19.前記有機溶媒は、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド又はN,N-ジメチルアセトアミドを含む項18に記載の方法。
【0055】
20.前記カルボン酸又はカルボン酸誘導体は、アクリル酸、塩化アクリロイル又はアクリル酸エステルを含む項18又は19に記載の方法。
【0056】
21.前記式(VI)で示される化合物は、N4-(4-(4-ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン、N4-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン、N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン、5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン、N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン、5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン、N4-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン、N4-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン、又は5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミンからなる化合物群から選択されるいずれか1種の化合物である項18〜20のいずれか1項に記載の方法。
【0057】
本発明では、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)又は式(V)で示される化合物の適切な薬学的に許容される塩は、例えば、酸付加塩であってもよい。例えば、無機酸又は有機酸の付加塩を使用できる。塩酸、臭化水素酸、硫酸又はリン酸から選択される無機酸を使用して酸付加塩を形成することができる。トリフルオロ酢酸、クエン酸、マレイン酸、シュウ酸、酢酸、ギ酸、安息香酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸又はp-トルエンスルホン酸から選択される有機酸を使用して酸付加塩を形成することができる。
【0058】
一つの実施形態においては、N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミドのメタンスルホネートが提供される。
【0059】
一つの実施形態においては、N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミドのメタンスルホネートが提供される。
【0060】
一つの実施形態においては、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミドのメタンスルホネートが提供される。
【0061】
一つの実施形態においては、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピロール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミドのメタンスルホネートが提供される。
【0062】
一つの実施形態においては、N-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミドのメタンスルホネートが提供される。
【0063】
一つの実施形態においては、N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミドのメタンスルホネートが提供される。
【0064】
式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)又は式(V)で示される化合物又はその薬学的に許容される塩は、溶媒和形態および非溶媒和形態で存在し得ることが理解されるべきである。例えば、溶媒和形態として、水和形態であってもよい。また、本発明はこのような溶媒和形態および非溶媒和形態のすべてを含むと理解されるべきである。
【0065】
式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)又は式(V)で示される化合物は、プロドラッグで投与することができる。該プロドラッグは、ヒト又は動物体内で分解され、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)又は式(V)で示される化合物を生成する。プロドラッグの例としては、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)又は式(V)で示される化合物のin-vivoで加水分解可能なエステルが挙げられる。式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)又は式(V)で示される化合物中のヒドロキシル基をエステル化することで、in-vivoで加水分解可能なエステルを形成することができる。当業界では、様々な形態のプロドラッグが知られている。このようなプロドラッグ誘導体の例について、
【0066】
(a)『プロドラッグの設計(Design of Prodrugs)』、H.Bundgaard編集(Elsevier、1985年)及びMethods in Enzymology、第42巻、第309〜396頁、K.Wedderなど編集(Academic Press、1985年)、
【0067】
(b)『薬物の設計と開発の教科書(A Textbook of Drug Design and Development)』、Krogsgaard-Larsen及びH.Bundgaard編集、第5章:『プロドラッグの設計及び利用』、H.Bundgaard編集、第113〜191頁(1991年)
には記載がある。
【0068】
本発明の一側面では、例えば、L858R EGFR突然変異体、又はdelE746_A750突然変異体又はExonl9欠失EGFR及び/又は薬剤耐性突然変異型のEGFR(例えば、T790M EGFR突然変異体)等の1種又は複数種のEGFRの活性化又は耐性突然変異を阻害する、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)又は式(V)で示される化合物を提供する。前記化合物は、EGFR阻害剤に基づく従来の治療法に対して、ある程度の耐性を生じたか、又は生じる可能性がある患者のがん治療に有用である。
【0069】
本発明の一側面では、活性化又は耐性突然変異体型EGFRに対して、WT EGFRよりも高い阻害活性を示す、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)又は式(V)で示される化合物を提供する。WT EGFR阻害に関わる毒性が低下するため、このような化合物は治療剤としての使用により好適で、特にがん治療に適用できると予測される。このような毒性学は、ヒトでは皮膚発疹及び/又は下痢として現れることが知られている。
【0070】
また、本発明の式(I)で示される化合物の製造方法では、式(VI)で示される化合物は、かかるアミノ基で保護されたアミン化合物を脱保護することによって調製することができる。保護基の例として、窒素原子の保護に適用する保護基を含み、そして、その形成及び最後の脱保護の方法は、T.W.Greene及びP.G.M.Wuts、『有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)』、第2版、John Wiley&Sons、ニューヨーク、1991年を参照されたい。
【0071】
本発明の他方の側面では、これらほかの中間体を提供する。
【0072】
したがって、本発明の他方の側面では、式(VII)で示される化合物又はその塩を提供する。
【0073】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0074】
(式中、Xは炭素から選択され、Yは炭素から選択され、ZはC-Raから選択され、R1はメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは炭素から選択され、ZはC-Rbから選択され、R1はメトキシ基或いはジフルオロメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは窒素から選択され、ZはC-Rcから選択され、R1はメトキシ基或いはジフルオロメトキシ基から選択され、又は、Xは窒素から選択され、Yは窒素から選択され、ZはC-Rdから選択され、R1はジフルオロメトキシ基から選択されるものであり、
【0075】
Raは、3-メチル-1H-インダゾール-1-イル、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル、1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル、又はイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルから選択され、
【0076】
Rbは、ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル、2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル、2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル又は1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イルから選択され、
【0077】
Rcは、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、1H-インドール-7-イル又は1-メチル-1H-インドール-7-イルから選択され、
【0078】
Rdは、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルから選択され、
【0079】
R2は、(2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ、4-メチルピペラジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル、4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル、(S)-2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル、又は5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イルから選択される。)
【0080】
以下、上記実施形態のうちの一部の実施例のみを説明する。
【0081】
一つの実施形態において、中間体化合物12a、又はその塩が提供される。
【0082】
したがって、このような場合、N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2-メトキシ-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0083】
一つの実施形態において、中間体化合物19a、又はその塩が提供される。
【0084】
したがって、このような場合、N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0085】
一つの実施形態において、中間体化合物29a、又はその塩が提供される。
【0086】
したがって、このような場合、N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0087】
一つの実施形態において、中間体化合物37a、又はその塩が提供される。
【0088】
したがって、このような場合、(2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0089】
一つの実施形態において、中間体化合物49a、又はその塩が提供される。
【0090】
したがって、このような場合、N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0091】
一つの実施形態において、中間体化合物49b、又はその塩が提供される。
【0092】
したがって、このような場合、2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-N1-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0093】
一つの実施形態において、中間体化合物78a、又はその塩が提供される。
【0094】
したがって、このような場合、N1-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2-メトキシ-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0095】
一つの実施形態において、中間体化合物78b、又はその塩が提供される。
【0096】
したがって、このような場合、N1-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0097】
一つの実施形態において、中間体化合物83、又はその塩が提供される。
【0098】
したがって、このような場合、2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン、又はその塩が提供される。
【0099】
また、本発明の医薬組成物において、薬学的に許容される希釈剤及び/又は担体としては、特に限定されないが、従来公知の希釈剤及び/又は担体を使用することができる。
【0100】
本発明の医薬組成物は、経口投与(例えば錠剤、トローチ剤、硬質又は軟質カプセル、水性懸濁剤又は油性懸濁剤、エマルジョン、分散性粉末剤又は粒子剤、又はシロップなど)、局所投与(例えばクリーム、軟膏剤、ゲル剤、水性又は油性溶液、又は懸濁液)、吸入による投与(例えば微粉又は液体エアロゾル)、吹送による投与(例えば微粉)、又は非経口投与(例えば静脈内、皮下、筋肉内投与用の無菌水性溶液又は油性溶液、又は経直腸投与用坐剤)等に適した剤形にすることができる。
【0101】
本発明の医薬組成物は、当業界熟知の一般の薬用賦形剤を使用する一般の工程により得られる。したがって、経口投与用組成物は、例えば1種又は複数種の着色剤、甘味剤、矯味剤及び/又は防腐剤を含むことができる。
【0102】
人それぞれの要求は異なるが、当業者は、本発明の医薬組成物における各有効成分の最適投与量を特定することができる。通常、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、又は溶媒和物は、哺乳動物に毎日経口投与し、その投与量は約0.0025〜50mg/kgである。最も好ましくは体重1kg当たり経口投与で約0.01〜10mg投与される。治療の主体、具体的な投与経路、治療中の疾患の進行度によって、毎日の投与量を変更することが必要である。
【0103】
本発明の化合物又は医薬組成物は、様々な上皮成長因子受容体キナーゼ(EGFR)により媒介される疾患の治療に有用である。本文では、EGFRにより媒介される疾患は、様々ながんを指す。前記がんとして、非小細胞肺がん、乳がん、神経膠芽細胞腫、前立腺がん、卵巣がん、頭頸部扁平上皮がん、子宮頸がん、食道がん、肝がん、腎臓がん、膵臓がん、大腸がん、皮膚がん、白血病、リンパ腫、胃がん、多発性骨髄腫又は固形腫瘍を含むが、これらに限定されるものではない。
【0104】
本発明では、EGFRは、その野生型、疾患を引き起こせる様々な変異体を含むと理解されるべきである。これら変異体は、T790M、L858R、L861Q、又はL858R/T790M突然変異を含む変異体を含むが、これらに限定されるものではない。本発明は、疾患を引き起こせるEGFRの短縮型も含んでいる。したがって、本発明の化合物又はその医薬組成物は、上記様々ながんを含む、EGFR野生型又は疾患を引き起こせる様々な変異体により媒介される疾患への治療、又はEGFR野生型又は疾患を引き起こせる様々な変異体の生物学的活性への阻害に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0105】
EGFR阻害剤の合成について
【0106】
以下の実施例において、さらに例示しながら本発明を説明する。なお、これらの実施例は単に本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0107】
化合物14a-14eの合成スキームを態様1に示す。
【0108】
【化8】
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【0109】
態様1
【0110】
(2-フルオロフェニル)(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)メタノン(化合物4)
【0111】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0112】
化合物1(51.84g、0.32mol)を1,4-ジオキサン(600mL)に溶解させ、室温下で撹拌しながら化合物2(48g、0.39mol)及び化合物3(23.68g、0.11mol)を添加し、氷水バス中で冷却しながらNaH(60%)(15.36g、0.39mol)を徐々に添加した。添加終了後に氷水バスを撤去し、還流するまでに昇温して一晩反応した。反応液を室温までに冷却し、氷水中にゆっくりと注ぎ、酢酸エチルで3回抽出し、有機相を飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧で遠心脱水し、カラムクロマトグラフィで41gの白色の固体化合物4を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.80(d,J=4.9Hz,1H),7.77-7.75(m,1H),7.65-7.57(m,1H),7.53(d,J=4.9Hz,1H),7.34-7.29(m,1H),7.20-7.12(m,1H),2.47(s,3H)。
【0113】
(Z)-(2-フルオロフェニル)(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)メタノンオキシム(化合物5)
【0114】
【化10】
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【0115】
ヒドロキシルアミン塩酸塩(51.8g、0.75mol)を無水アルコール(700mL)中に添加し、室温下で撹拌しながらピリジン(58.9g、0.75mol)を添加し、室温下で5min撹拌し、さらに化合物4(37g、0.15mol)を添加し、還流するまでに昇温して一晩反応した。反応液を室温までに冷却し、減圧してエタノールを蒸発させ、残渣に水と酢酸エチルを添加して撹拌し、分液を行い、水相をさらに酢酸エチルで1回抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、乾燥まで減圧蒸発させ、黄色のオイル状液体化合物5を54g得て、そのまま次の反応に使用した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+264.0。
【0116】
3-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール(化合物6)
【0117】
【化11】
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【0118】
化合物5の粗生成物(54g、0.15mol)をDMF(500mL)に溶解させ、室温下でDBU(40.2g、0.26mol)を添加し、90℃までに昇温して3時間反応した。反応液を室温までに冷却し、氷水中にゆっくりと注ぎ、撹拌して固体を析出させ、濾過し、ケーキを水で2回洗浄し、乾燥して黄色の固体を47g得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.71(d,J=5.1Hz,1H),8.54(d,J=8.0Hz,1H),7.88(d,J=5.1Hz,1H),7.71-7.63(m,2H),7.52-7.42(m,1H),2.74(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+244.0。
【0119】
3-(2-(メチルスルホニル)ピリミジン-4-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール(化合物7)
【0120】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0121】
化合物6(24.3g、0.1mol)をジクロロメタン(300mL)に溶解させ、氷水バス中で冷却しながら3-クロロ過安息香酸(25.9g、0.15mol)を数回に分けて添加し、添加終了後に室温までに昇温し、一晩反応した。反応液に飽和重炭酸ナトリウム溶液を添加し、10分間撹拌した後、分液を行い、有機相をさらに飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、乾燥まで減圧蒸発させて白色の固体を24g得て、そのまま次の反応に使用した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+276.0。
【0122】
4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物8)
【0123】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0124】
化合物7(12g、0.044mol)を250mLのシールドチューブリアクターに添加し、さらに、アセトニトリル(100mL)及びアンモニア水(30mL)を添加し、70℃までに昇温して一晩反応した。反応液を冷却し、濾過して白色の固体を6g得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.52-8.50(m,2H),7.70-7.62(m,2H),7.53(d,J=5.1Hz,1H),7.46-7.42(m,1H),5.30(s,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+213.1。
【0125】
1-ブロモ-4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(化合物10)
【0126】
【化14】
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【0127】
化合物9(15g、0.073mol)を濃硫酸(150mL)に溶解させ、氷塩浴中で冷却しながら硝酸カリウム(7.4g、0.073mol)を徐々に添加し、添加終了後に室温までに昇温して1h反応した。反応液を氷水中にゆっくりと注ぎ、撹拌して固体を析出させ、濾過し、ケーキを水で2回洗浄し、乾燥して灰色の固体を13.2g得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+250.9。
【0128】
N1-(4-ブロモ-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-N1,N2,N2-トリメチルエタン-1,2-ジアミン(化合物11a)
【0129】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0130】
化合物10(15g、0.06mol)をアセトニトリル(150mL)に溶解させ、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(6.74g、0.066mol)及び炭酸カリウム(16.56g、0.12mol)を添加し、還流するまでに昇温して一晩反応した。反応液を室温までに冷却し、濾過し、ケーキをジクロロメタンで2回洗浄し、濾液を合併し、乾燥まで減圧蒸発させ、カラムクロマトグラフィで黄色のオイル状物を15g得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.10(s,1H),6.62(s,1H),3.94(s,3H),3.33(t,J=6.9Hz,2H),2.89(s,3H),2.57(t,J=6.9Hz,2H),2.26(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+332.1。
【0131】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2-メトキシ-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物12a)
【0132】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0133】
化合物8(100mg、0.47mmol)をトルエン(10mL)に溶解させ、化合物11a(236mg、0.71mmol)、カリウムtert-ブトキシド(162mg、1.44mmol)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2,4,6-トリイソプロピルビフェニル(X-Phos)(448mg、0.94mmol)及びトリス(ジ ベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(431mg、0.47mmol)を添加し、窒素ガスで3回置換した後に、90℃までに昇温して一晩反応した。反応液を室温までに冷却し、濾過し、ケーキをジクロロメタンで2回洗浄し、濾液を合併し、乾燥まで減圧蒸発させ、カラムクロマトグラフィで黄色の粉末を60mg得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.04(s,1H),8.61(d,J=4.7Hz,1H),8.52(d,J=7.6Hz,1H),7.70-7.63(m,4H),7.51-7.47(m,1H),6.76(s,1H),4.02(s,3H),3.37(m,2H),2.91(s,3H),2.69(m,2H),2.36(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+464.2。
【0134】
N4-(4-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン(化合物13a)
【0135】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0136】
化合物12a(60mg、0.13mmol)をエタノール(9mL)及び水(3mL)に溶解させ、還元鉄粉(43mg、0.77mmol)、塩化アンモニウム(5mg、0.09mmol)を添加し、還流するまでに昇温して2h反応した。反応液を室温までに冷却し、濾過し、濾液を飽和炭酸カリウムでアルカリ性に調整し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、乾燥まで減圧蒸発させ、ブレードで取って黄色の粉末を40mg得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+434.2。
【0137】
実施例1:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物14a)
【0138】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0139】
化合物13a(40mg、0.14mmol)をジクロロメタン(10mL)及びt-ブチルアルコール(1mL)に溶解させ、氷塩浴中で冷却しながら1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI、35mg、0.28mmol)、トリエチルアミン(19mg、0.28mmol)及びアクリル酸(13mg、0.28mmol)を添加し、添加終了後に室温までに昇温して2h反応した。反応液に飽和炭酸カリウム溶液を添加し、10min撹拌した後分液を行い、有機相を乾燥し、蒸発させ、クロマトグラフィーで精製して淡黄色の固体を8mg得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.23(s,1H),9.50(s,1H),8.69(d,J=5.0Hz,1H),8.57(d,J=8.0Hz,1H),7.68-7.57(m,4H),7.38-7.29(m,1H),6.85(s,1H),6.45-6.28(m,2H),5.71(m,1H),3.93(s,3H),2.96-2.88(m,2H),2.75(s,3H),2.39-2.28(m,8H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+488.2。
【0140】
1-(4-ブロモ-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-4-メチルピペラジン(化合物11b)
【0141】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0142】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを4-メチルピペラジンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物11bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.23(s,1H),6.52(s,1H),3.98(s,3H),3.20-3.10(m,4H),2.69-2.59(m,4H),2.40(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+330.0。
【0143】
4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物12b)
【0144】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0145】
化合物8(200mg、0.94mmol)を1,4-ジオキサン(10mL)に溶解させ、化合物11b(311mg、0.94mmol)、炭酸セシウム(1.23g、3.77mmol)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2,4,6-トリイソプロピルビフェニル(X-Phos)(270mg、0.57mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(173mg、0.19mmol)を添加し、窒素ガスで3回置換した後に、90℃までに昇温して一晩反応した。反応液を室温までに冷却し、濾過し、ケーキをジクロロメタンで2回洗浄し、濾液を合併し、乾燥まで減圧蒸発させ、カラムクロマトグラフィで赤色のオイル状物を180mg得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+462.2。
【0146】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-6-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物13b)
【0147】
【化21】
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【0148】
化合物12aを化合物12bに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物13bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+432.2。
【0149】
実施例2:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-メトキシ-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物14b)
【0150】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0151】
化合物13aを化合物13bに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物14bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.45(s,1H),8.68(d,J=5.0Hz,1H),8.56-8.54(m,2H),7.68-7.58(m,4H),7.39-7.35(m,1H),6.85(s,1H),6.44-6.23(m,2H),5.78(d,J=9.1Hz,1H),3.93(s,3H),2.99-2.98(m,4H),2.69(m,4H),2.45(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+486.2。
【0152】
1-(4-ブロモ-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-N,N-ジメチルピペリジン-4-アミン(化合物11c)
【0153】
【化23】
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【0154】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルピペリジン-4-アミンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物11cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.22(s,1H),6.51(s,1H),3.97(s,3H),3.38(d,J=12.4Hz,2H),2.93-2.87(m,2H),2.45-2.31(m,7H),1.95-1.92(m,2H),1.84-1.74(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+358.1。
【0155】
4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物12c)
【0156】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
化合物11aを化合物11cに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物12cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.18(s,1H),8.66(d,J=5.1Hz,1H),8.55(d,J=7.7Hz,1H),7.78-7.63(m,4H),7.55-7.50(m,1H),6.67(s,1H),4.05(s,3H),3.42-3.36(m,2H),2.94-2.78(m,2H),2.37-2.35(m,7H),1.96-1.83(m,4H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+490.2。
【0158】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-6-メトキシベンゼン-1,3-ジアミン(化合物13c)
【0159】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0160】
化合物12aを化合物12cに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物13cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+460.2。
【0161】
実施例3:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-4-メトキシフェニル)アクリルアミド(化合物14c)
【0162】
【化26】
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【0163】
化合物13aを化合物13cに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物14cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.39(s,1H),8.65(d,J=5.0Hz,1H),8.52(d,J=7.9Hz,1H),8.41(s,1H),7.75-7.53(m,4H),7.36(t,J=7.4Hz,1H),6.76(s,1H),6.37-6.36(m,2H),5.78-5.77(m,1H),3.92(s,3H),3.18-3.15(m,2H),2.81-2.76(m,3H),2.67(s,6H),2.25-2.22(m,2H),1.98-1.96(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+514.3。
【0164】
(S)-1-(1-(4-ブロモ-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)ピロリジン-2-イル)-N,N-ジメチルメタンアミン(化合物11d)
【0165】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0166】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを(S)-N,N-ジメチル-1-(ピロリジン-2-イル)-メチルアミンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物11dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.12(s,1H),6.71(s,1H),3.95(s,3H),3.62-3.55(m,1H),2.72-2.61(m,2H),2.49-2.23(m,8H),2.09-1.71(m,4H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+359.1。
【0167】
(S)-4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物12d)
【0168】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0169】
化合物11aを化合物11dに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物12dを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+490.2。
【0170】
(S)-N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-6-メトキシベンゼン-1,3-ジアミン(化合物13d)
【0171】
【化29】
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【0172】
化合物12aを化合物12dに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物13dを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+460.2。
【0173】
実施例4:(S)-N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-4-メトキシフェニル)アクリルアミド(化合物14d)
【0174】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
化合物13aを化合物13dに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物14dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3);δ12.02(s,1H),9.55(s,1H),9.29(s,1H),8.66(d,J=5.0Hz,1H),8.54(d,J=8.0Hz,1H),7.73-7.53(m,4H),7.45(m,1H),6.72(s,1H),6.37(d,J=16.1Hz,1H),5.72(d,J=11.4Hz,1H),3.94(s,3H),2.97(m,1H),2.83-2.20(m,8H),2.13-1.60(m,4H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+514.3。
【0176】
2-(4-ブロモ-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクタン(化合物11e)
【0177】
【化31】
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【0178】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクタンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物11eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.16(s,1H),5.97(s,1H),4.15(d,J=9.2Hz,2H),3.96(s,3H),3.75(d,J=9.2Hz,2H),2.77(t,J=7.2Hz,2H),2.50(s,3H),2.15-2.11(m,2H),1.88-1.75(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+357.1。
【0179】
4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(2-メトキシ-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物12e)
【0180】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0181】
化合物11aを化合物11eに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物12eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+488.2。
【0182】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-6-メトキシ-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物13e)
【0183】
【化33】
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【0184】
化合物12aを化合物12eに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物13eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+458.2。
【0185】
実施例5:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-メトキシ-2-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物14e)
【0186】
【化34】
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【0187】
化合物13aを化合物13eに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物14eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.58(d,J=5.0Hz,1H),8.55-8.23(m,2H),7.72-7.51(m,4H),7.48-7.38(m,1H),7.18-6.91(m,1H),6.53-6.14(m,3H),5.78-5.64(m,1H),4.10-4.06(m,2H),3.98-3.95(m,3H),3.77-3.71(m,2H),2.93-2.76(m,2H),2.60-2.52(m,3H),2.28-2.12(m,2H),1.89-1.84(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+512.2。
【0188】
化合物21a-21fの合成スキームを態様2に示す。
【0189】
【化35】
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【0190】
態様2
【0191】
1-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロベンゼン(化合物16)
【0192】
【化36】
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【0193】
化合物15(80g、0.42mol)をDMF(800mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム(266g、 2.5mol)を添加し、90℃までに昇温し、クロロジフルオロ酢酸(191g、1.46mol)を滴下し、滴下終了後に90℃維持したまま一晩反応した。反応液を室温までに冷却し、氷水中にゆっくりと注ぎ、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、遠心脱水を行い、粗生成物を95g得て、そのまま次の反応に使用した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.62-7.58(m,1H),7.04-7.01(m,1H),6.93-6.88(m,1H),6.57(t,J=72.8Hz,1H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+240.9。
【0194】
1-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-5-ニトロベンゼン(化合物17)
【0195】
【化37】
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【0196】
化合物9を化合物16に置き換えた以外、化合物10と同様に化合物17を合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.44(d,J=7.8Hz,1H),7.25(d,J=11.1Hz,1H),6.71(t,J=71.0Hz,1H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+286.9。
【0197】
N1-(4-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)-2-ニトロフェニル)-N1,N2,N2-トリメチルエタン-1,2-ジアミン(化合物18a)
【0198】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0199】
化合物10を化合物17に置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物18aを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.03(s,1H),7.03(s,1H),6.60(t,J=72.6Hz,1H),3.33(t,J=6.8Hz,2H),2.87(s,3H),2.57(t,J=6.8Hz,2H),2.28(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+369.0。
【0200】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物19a)
【0201】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0202】
化合物11aを化合物18aに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物19aを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.00(s,1H),8.66(d,J=4.9Hz,1H), 8.45(d,J=7.7Hz,1H),7.69-7.66(m,3H),7.60-7.45(m,2H),7.08(s,1H),6.70(t,J=72.3Hz,1H),3.30(t,J=7.0Hz,2H),2.90(s,3H),2.62-2.53(m,2H),2.29(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+500.2。
【0203】
N4-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)- N1-トルエン-1,2,4-トリアミン(化合物20a)
【0204】
【化40】
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【0205】
化合物12aを化合物19aに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物20aを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.61(d,J=5.0Hz,1H),8.54(d,J=8.0Hz,1H),7.90(s,1H),7.73-7.60(m,3H),7.49-7.44(m,2H),6.94(s,1H),6.49(t,J=74.4Hz,1H),2.97(t,J=6.4Hz,2H),2.72(s,3H),2.46(t,J=6.4Hz,2H),2.31(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+470.2。
【0206】
実施例6:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物21a)
【0207】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0208】
化合物13aを化合物20aに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物21aを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.33(s,1H),9.53(s,1H),8.69(d,J=5.0Hz,1H),8.48(d,J=8.0Hz,1H),7.67-7.57(m,3H),7.45(s,1H),7.34(t,J=7.5Hz,1H),7.12(s,1H),6.77-6.28(m,3H),5.75-5.72(m,1H),2.96-2.84(m,2H),2.75(s,3H),2.39-2.32(m,8H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+524.2。
【0209】
1-(4-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)-2-ニトロフェニル)-4-メチルピペラジン(化合物18b)
【0210】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0211】
化合物10を化合物17に、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを4-メチルピペラジンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物18bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+366.0。
【0212】
4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物19b)
【0213】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0214】
化合物11aを化合物18bに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物19bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.63(d,J=5.0Hz,1H),8.53(d,J=8.0Hz,1H),8.03(s,1H),7.77-7.61(m,3H),7.55(s,1H),7.46(t,J=7.4Hz,1H),6.97(s,1H),6.52(t,J=74.0Hz,1H),3.21(m,4H),3.03(m,4H),2.68(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+498.2。
【0215】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-6-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物20b)
【0216】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
化合物12aを化合物19bに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物20bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+468.2。
【0218】
実施例7:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物21b)
【0219】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0220】
化合物13aを化合物20bに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物21bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.48(s,1H),8.69(d,J=5.0Hz,1H),8.63(s,1H),8.47(d,J=8.0Hz,1H),7.73-7.55(m,3H),7.47(s,1H),7.36(t,J=7.4Hz,1H),7.11(s,1H),6.80-6.25(m,3H),5.82(d,J=9.8Hz,1H),2.98(m,4H),2.71(m,4H),2.47(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+522.2。
【0221】
1-(4-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)-2-ニトロフェニル)-N,N-ジメチルアゼチジン-3-アミン(化合物18c)
【0222】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0223】
化合物10を化合物17に置き換え、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルアゼチジン-3-アミンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物18cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+366.1。
【0224】
4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物19c)
【0225】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0226】
化合物11aを化合物18cに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物19cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.98(s,1H),8.63(s,1H),8.43(d,J=7.7Hz,1H),7.78-7.61(m,3H),7.52-7.37(m,2H),6.67(t,J=72.3Hz,1H),6.45(s,1H),4.14(t,J=7.7Hz,2H),3.76-3.73(m,2H),3.27-3.18(m,1H),2.23(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+498.2。
【0227】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-6-(ジフルオロメトキシ)-4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物20c)
【0228】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0229】
化合物12aを化合物19cに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物20cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+468.2。
【0230】
実施例8:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物21c)
【0231】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
化合物13aを化合物20cに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物21cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.77(s,1H),8.61(d,J=5.0Hz,1H),8.41(d,J=7.9Hz,1H),7.72-7.49(m,4H),7.39-7.36(m,2H),6.47-6.33(m,4H),5.79(d,J=8.4Hz,1H),3.94(t,J=6.6Hz,2H),3.72(t,J=6.3Hz,2H),3.26-3.14(m,1H),2.28(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+522.2。
【0233】
1-(4-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)-2-ニトロフェニル)-N,N-ジメチルピペリジン-4-アミン(化合物18d)
【0234】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0235】
化合物10を化合物17に置き換え、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルピペリジン-4-アミンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物18dを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+394.0。
【0236】
4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物19d)
【0237】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
化合物11aを化合物18dに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物19dを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+526.2。
【0239】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-6-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物20d)
【0240】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
化合物12aを化合物19dに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物20dを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+496.2。
【0242】
実施例9:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物21d)
【0243】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
化合物13aを化合物20dに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物21dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.44(s,1H),8.67(d,J=5.0Hz,1H),8.55(s,1H),8.45(d,J=8.0Hz,1H),7.75-7.55(m,3H),7.47(s,1H),7.35(t,J=7.4Hz,1H),7.04(s,1H),6.79-6.31(m,3H),5.83-5.80(m,1H),3.17-3.14(m,2H),2.83-2.66(m,3H),2.63(s,6H),2.24-2.21(m,2H),2.01-1.93(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+550.2。
【0245】
(S)-1-(1-(4-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)-2-ニトロフェニル)ピロリジン-2-イル)-N,N-ジメチルメチルアミン(化合物18e)
【0246】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
化合物10を化合物17に置き換え、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを(S)-N,N-ジメチル-1-(ピロリジン-2-イル)-メチルアミンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物18eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+394.0。
【0248】
(S)-4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物19e)
【0249】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0250】
化合物11aを化合物18eに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物19eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+526.2。
【0251】
(S)-N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-6-(ジフルオロメトキシ)-4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物20e)
【0252】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
化合物12aを化合物19eに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物20eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+496.2。
【0254】
実施例10:(S)-N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物21e)
【0255】
【化57】
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【0256】
化合物13aを化合物20eに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物21eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.87(s,1H),9.31(s,1H),8.66(d,J=5.1Hz,1H),8.46(d,J=8.0Hz,1H),7.73-7.55(m,3H),7.44-7.41(m,2H),6.96(s,1H),6.85-6.32(m,3H),5.75(d,J=11.6Hz,1H),3.83-3.52(m,2H),3.01-2.95(m,1H),2.53(s,6H),2.32-1.95(m,4H),1.88-1.78(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+550.2。
【0257】
2-(4-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)-2-ニトロフェニル)-5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクタン(化合物18f)
【0258】
【化58】
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【0259】
化合物10を化合物17に置き換え、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクタンに置き換えた以外、化合物11aと同様に化合物18fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.12(s,1H),6.84-6.36(m,2H),4.15(d,J=9.2Hz,2H),3.73(d,J=9.2Hz,2H),2.79(t,J=7.2Hz,2H),2.51(s,3H),2.21-2.05(m,2H),1.86-1.79(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+392.0。
【0260】
4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物19f)
【0261】
【化59】
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【0262】
化合物11aを化合物18fに置き換えた以外、化合物12aと同様に化合物19fを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+524.2。
【0263】
N1-(4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-6-(ジフルオロメトキシ)-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物20f)
【0264】
【化60】
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【0265】
化合物12aを化合物19fに置き換えた以外、化合物13aと同様に化合物20fを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+494.2。
【0266】
実施例11:N-(5-((4-(ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物21f)
【0267】
【化61】
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【0268】
化合物13aを化合物20fに置き換えた以外、化合物14aと同様に化合物21fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.67(s,1H),8.60(d,J=5.0Hz,1H),8.41(d,J=7.6Hz,1H),7.72-7.48(m,4H),7.48-7.36(m,2H),6.81-6.30(m,4H),5.79(m,1H),4.10(d,J=8.0Hz,2H),3.71(d,J=7.7Hz,2H),2.93(m,2H),2.64(s,3H),2.31-2.17(m,2H),1.91-1.90(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+548.2。
【0269】
化合物31a-31fの合成スキームを態様3に示す。
【0270】
【化62】
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【0271】
態様3
【0272】
1-メチル-3-(トリブチルスズ)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(化合物25)
【0273】
【化63】
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【0274】
3-ブロモ-1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(化合物24、文献Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters,2014,24,3238-3242を参考にして合成した)(2.4g、11.4mmol)を乾燥したTHF(60mL)に溶解させ、-70℃でn-ブチルリチウム(2.5Mのn-ヘキサン溶液、5.0mL、12.5mmol)を滴下し、滴下終了後に系を-70℃に維持しながら30min撹拌し続けた。次に、同じ温度下でトリブチルすずクロリド(4.06g、12.5mmol)を滴下し、滴下終了後に室温までに徐々に昇温して3h撹拌した。500mLの酢酸エチルを添加し、順に水及び飽和食塩水で有機相を洗浄し、乾燥して濃縮後に粗生成物である黄色のオイル状物を得た(5.4g、純度70%)。該粗生成物を精製せずに、そのまま次の反応に使用することができる。
【0275】
3-(2-クロロピリミジン-4-イル)-1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(化合物26)
【0276】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0277】
化合物25(5.4g、純度70%、9.0mmol)をDMF(70mL)に溶解させ、順次に2,4-ジクロロピリミジン(1.34g、9.0mmol)、塩化リチウム(1.89g、45.0mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(320mg、0.45mmol)を添加した。系を窒素ガスで3回置換し、100℃までに加熱して16h反応した。室温までに冷却した後に、大量の酢酸エチルを添加し、順次に水及び飽和食塩水で有機相を洗浄した。有機相を乾燥して濃縮した後にカラム精製で淡黄色の固体粗生成物(500mg、純度80%)を得た。該粗生成物を精製せずに、そのまま次の反応に使用することができる。MS(ESI)(m/z):[M+H]+245.0。
【0278】
N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物28)
【0279】
【化65】
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【0280】
化合物26(500mg、純度80%、1.64mmol)をsec-ペンタノール(20mL)に溶解させ、順次にp-トルエンスルホン酸(420mg、2.46mmol)及び化合物27(310mg、1.64mmol)を添加した。混合物を110℃までに加熱して18h反応した。反応終了後に、系を室温までに低減し、さらに30min撹拌した後に濾過し、固体の沈殿物を少量のsec-ペンタノールで洗浄した後に、未乾燥の黄色の粗生成物化合物を得た。該粗生成物を適量のアセトニトリルで撹拌して濾過し、淡黄色の固体化合物(650mg)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+395.1。
【0281】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物29a)
【0282】
【化66】
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【0283】
室温下で化合物28(650mg、1.65mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(15mL)の溶液に順次にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(280mg、2.14mmol)及びN,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(202mg、1.98mmol)を添加した。混合物を70℃までに加熱して6時間反応し、反応終了後に、酢酸エチル及び水を添加した。十分に撹拌し、珪藻土を加えて濾過し、有機相を飽和食塩水で数回洗浄し、乾燥して濃縮後に深紅色の固体化合物29a(450mg、57%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.77(s,1H),δ8.65(s,1H),8.64-8.60(m,1H),8.46(d,J=5.2Hz,1H),8.26(d,J=5.2Hz,1H),7.72-7.68(m,1H),7.56(s,1H),7.24-7.20(m,1H),6.67(s,1H),3.99(s,6H),3.30(t,J=7.2Hz,2H),3.01(s,3H),2.58(t,J=7.2Hz,2H),2.27(s,6H);MS(ESI)(m/z):MS(ESI)(m/z):[M+H]+477.2。
【0284】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物30a)
【0285】
【化67】
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【0286】
化合物29a(450mg、0.95mmol)をエタノール(18mL)/H2O(6mL)に溶解させ、鉄粉(300mg、5.70mmol)及び塩化アンモニウム(36mg、0.67mmol)を添加した。系が還流するように加熱して2h反応し、反応終了後に、反応物をジクロロメタン:メタノール=10:1の溶液に投入し、さらに適量の水を添加して撹拌した。珪藻土を加えて濾過し、有機相を乾燥して濃縮した後にカラムクロマトグラフィで精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:1〜10:1)、淡黄色の固体30a(200mg、47%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.62(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.45(d,J=5.2Hz,1H),8.23(s,1H),8.17(d,J=5.2Hz,1H),8.15(s,1H),7.69-7.65(m,1H),7.58(s,1H),7.24-7.18(m,1H),6.70(s,1H),3.89(s,3H),3.84(s,3H),3.04(t,J=7.2Hz,2H),2.68(s,3H),2.50(t,J=7.2Hz,2H),2.34(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+447.2。
【0287】
実施例12:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物31a)
【0288】
【化68】
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【0289】
化合物30a(120mg、0.27mmol)をジクロロメタン(10mL)/t-ブチルアルコール(1mL)に溶解させ、0〜5℃で順次にトリエチルアミン(50mg、0.54mmol)、EDCI(100mg、0.54mmol)及びアクリル酸(40mg、0.54mmol)を添加した。室温下で2h撹拌し、適量の酢酸エチルを添加し、水で有機相を洗浄した。有機相を乾燥して濃縮した後にカラムクロマトグラフィで精製してオフホワイトの固体31a(80mg、59%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.24(bs,1H),9.94(s,1H),9.56(bs,1H),8.61-8.57(m,1H),8.42(d,J=5.2Hz,1H),8.24(d,J=5.2Hz,1H),7.77(s,1H),7.70-7.65(m,1H),7.21-7.15(m,1H),6.80(s,1H),6.50-6.34(m,2H),5.72(m,1H),4.04(s,3H),3.89(s,3H),2.90(t,J=7.2Hz,2H),2.71(s,3H),2.30-2.22(m,8H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+501.3。
【0290】
N-(2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物29b)
【0291】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0292】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを4-メチルピペラジンに置き換えた以外、化合物29aと同様に化合物29bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+475.1。
【0293】
6-メトキシ-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物30b)
【0294】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
化合物29aを化合物29bに置き換えた以外、化合物30aと同様に化合物30bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.63-8.59(m,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.22(s,1H),8.17(d,J=5.2Hz,1H),8.15(s,1H),7.70-7.64(m,1H),7.56(s,1H),7.24-7.18(m,1H),6.71(s,1H),3.89(s,3H),3.84(s,3H),2.94(m,4H),2.58(m,4H),2.37(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+445.2。
【0296】
実施例13:N-(4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物31b)
【0297】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0298】
化合物30aを化合物30bに置き換えた以外、化合物31aと同様に化合物31bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.91(bs,1H),9.47(s,1H),8.80(bs,1H),8.59-8.55(m,1H),8.42(d,J=5.2Hz,1H),8.24(d,J=5.2Hz,1H),7.77(s,1H),7.67-7.63(m,1H),7.20-7.16(m,1H),6.80(s,1H),6.48-6.30(m,2H),5.78(m,1H),4.02(s,3H),3.88(s,3H),2.92(m,4H),2.62(m,4H),2.41(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+499.2。
【0299】
N-(4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物29c)
【0300】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0301】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルアゼチジン-3-アミンに置き換えた以外、化合物29aと同様に化合物29cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.82(s,1H),8.73(s,1H),8.64(d,J=4.4Hz,1H),8.47(d,J=5.1Hz,1H),8.27(d,J=5.2Hz,1H),7.73(d,J=8.1Hz,1H),7.54(s,1H),7.26-7.23(m,1H),6.07(s,1H),4.22(t,J=7.6Hz,2H),4.01(s,6H),3.80-3.72(m,2H),3.25-3.22(m,1H),2.25(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+475.2。
【0302】
4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-6-メトキシ-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物30c)
【0303】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
化合物29aを化合物29cに置き換えた以外、化合物30aと同様に化合物30cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+445.2。
【0305】
実施例14:N-(2-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物31c)
【0306】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0307】
化合物30aを化合物30cに置き換えた以外、化合物31aと同様に化合物31cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.40(s,1H),9.23(s,1H),8.60(d,J=4.5Hz,1H),8.42(d,J=5.2Hz,1H),8.21(d,J=5.2Hz,1H),7.76(s,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.62(s,1H),7.21-7.18(m,1H),6.56-6.40(m,3H),5.80-5.78(m,1H),4.01(s,3H),3.92(s,3H),3.88(t,J=6.8Hz,2H),3.64(t,J=6.5Hz,2H),3.17-3.11(m,1H),2.24(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+499.2。
【0308】
N-(4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物29d)
【0309】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0310】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルピペリジン-4-アミンに置き換えた以外、化合物29aと同様に化合物29dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.86(s,1H),8.67(s,1H),8.63-8.58(m,1H),8.46(d,J=5.2Hz,1H),8.26(d,J=5.2Hz,1H),7.73-7.67(m,1H),7.56(s,1H),7.24-7.18(m,1H),6.59(s,1H),3.99(s,3H),3.98(s,3H),3.38(m,2H),2.85(m,2H),2.48-2.22(m,7H),1.98-1.74(m,4H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+503.2。
【0311】
4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-6-メトキシ-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物30d)
【0312】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0313】
化合物29aを化合物29dに置き換えた以外、化合物30aと同様に化合物30dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.63-8.59(m,1H),8.45(d,J=5.2Hz,1H),8.23(s,1H),8.17(d,J=5.2Hz,1H),8.14(s,1H),7.70-7.65(m,1H),7.54(s,1H),7.24-7.18(m,1H),6.67(s,1H),3.89(s,3H),3.84(s,3H),3.18(m,2H),2.68-2.60(m,2H),2.34(s,6H),2.28(m,1H),1.95(m,2H),1.68(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+473.2。
【0314】
実施例15:N-(2-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物31d)
【0315】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0316】
化合物30aを化合物30dに置き換えた以外、化合物31aと同様に化合物31dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.89(bs,1H),9.48(s,1H),8.77(bs,1H),8.61-8.57(m,1H),8.42(d,J=5.2Hz,1H),8.24(d,J=5.2Hz,1H),7.74(s,1H),7.69-7.65(m,1H),7.21-7.15(m,1H),6.76(s,1H),6.44-6.30(m,2H),5.78(m,1H),4.02(s,3H),3.89(s,3H),3.03(m,2H),2.74(m,2H),2.36(s,6H),2.19(m,1H),2.04(m,2H),1.64(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+527.2。
【0317】
(S)-N-(4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物29e)
【0318】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0319】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを(S)-N,N-ジメチル-1-(ピロリジン-2-イル)-メチルアミンに置き換えた以外、化合物29aと同様に化合物29eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+503.2。
【0320】
(S)-4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-6-メトキシ-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物30e)
【0321】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0322】
化合物29aを化合物29eに置き換えた以外、化合物30aと同様に化合物30eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+473.3。
【0323】
実施例16:(S)-N-(2-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物31e)
【0324】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
化合物30aを化合物30eに置き換えた以外、化合物31aと同様に化合物31eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.83(s,1H),9.43(s,1H),9.39(s,1H),8.65-8.56(m,1H),8.43(d,J=5.2Hz,1H),8.27(d,J=5.2Hz,1H),7.75(s,1H),7.73-7.67(m,1H),7.22-7.19(m,1H),7.06(d,J=28.2Hz,1H),6.68(s,1H),6.51-6.46(m,1H),5.79-5.76(m,1H),4.02(s,3H),3.91(s,3H),3.75-3.66(m,1H),2.93-2.81(m,2H),2.65(s,6H),2.40-2.21(m,2H),2.19-1.89(m,4H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+527.3。
【0326】
N-(2-メトキシ-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物29f)
【0327】
【化81】
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【0328】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクタンに置き換えた以外、化合物29aと同様に化合物29fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.75(s,1H),8.70(s,1H),8.65-8.58(m,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.24(d,J=5.2Hz,1H),7.73-7.67(m,1H),7.50(s,1H),7.24-7.18(m,1H),6.05(s,1H),4.13(m,2H),3.98(s,6H),3.76(m,2H),2.74(m,2H),2.50(s,3H),2.12(m,2H),1.81(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+501.2。
【0329】
6-メトキシ-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物30f)
【0330】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
化合物29aを化合物29fに置き換えた以外、化合物30aと同様に化合物30fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.63-8.59(m,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.23(s,1H),8.13(d,J=5.2Hz,1H),8.05(s,1H),7.70-7.64(m,1H),7.43(s,1H),7.22-7.17(m,1H),6.35(s,1H),4.13-3.54(m,10H),2.76(m,2H),2.53(s,3H),2.20(m,2H),1.82(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+471.2。
【0332】
実施例17:N-(4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物31f)
【0333】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0334】
化合物30aを化合物30fに置き換えた以外、化合物31aと同様に化合物31fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.22(bs,1H),9.14(s,1H),8.59-8.55(m,1H),8.40(d,J=5.2Hz,1H),8.18(d,J=5.2Hz,1H),7.68-7.64(m,1H),7.54(s,1H),7.41(s,1H),7.20-7.14(m,1H),6.50-6.30(m,3H),5.76(m,1H),3.99(s,3H),3.92(m,2H),3.91(s,3H),3.76-3.64(m,2H),2.78-2.74(m,2H),2.53(s,3H),2.22-2.18(m,2H),1.86-1.82(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+525.2。
【0335】
化合物39a-39fの合成スキームを態様4に示す。
【0336】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
態様4
【0338】
2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-1-ニトロベンゼン(化合物33)
【0339】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
化合物32(10g、63.7mmol)をDMF(100mL)に溶解させ、均一に撹拌し、次いで炭酸ナトリウム(40.5g、382.1mmol)を添加し、オイルバスを90℃までに昇温した後、さらにクロロジフルオロ酢酸(29.1g、223.0mmol)を徐々に添加し、1h後にTLCでモニタニングした結果、反応が完全に進行した。後処理で反応液を氷水(200mL)中にゆっくりと注ぎ、酢酸エチルで(100mL、2回)抽出し、有機相を飽和食塩水で2回洗浄し、適量の硫酸ナトリウムで乾燥し、カラムクロマトグラフィで精製し、最終的に黄色のオイル状目標生成物33(11g、83.44%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.08-8.04(m,1H),7.21-7.09(m,2H),6.88-6.48(m,1H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+208.0。
【0341】
2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-1-アニリン(化合物34)
【0342】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0343】
化合物33(11g、53.11mmol)をエタノール(100mL)に溶解させた後、Pd/C(2.2g)を添加し、H2で3回置換し、水素バルーンを用いて水素化反応を行い、室温下で一晩反応した。後処理で珪藻土を用いて反応液を濾過し、濾液を直接的に遠心脱水して、褐色のオイル状である比較的純粋な生成物34(9.0g、95.74%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.89-6.83(m,1H),6.83-6.71(m,2H),6.70-6.31(m,1H),3.59(s,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+178.0。
【0344】
2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-5-ニトロアニリン(化合物35)
【0345】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0346】
化合物34(9g、50.8mmol)を濃硫酸(100mL)に溶解させ、氷水バス中で降温させ、硝酸カリウム(5.14g、50.8mmol)を徐々に添加し、1hで完全に反応し、反応液を氷水中に投入して急冷し、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、カラムクロマトグラフィで精製して赤橙色の固体である目標生成物35(10.4g、92.15%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+223.0。
【0347】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物36)
【0348】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
化合物26(1.2g、純度60%、2.95mmol)をsec-ペンタノール(30mL)に溶解させ、順次にp-トルエンスルホン酸(760mg、4.4mmol)及び化合物35(650mg、2.95mmol)を添加した。混合物を110℃までに加熱して4h反応した。反応終了後に、系を室温までに降温した後、30min撹拌し続け、次いで濾過し、固体の沈殿物を少量のsec-ペンタノールで洗浄し、その後、未乾燥の黄色の粗生成物である化合物36を得た。該粗生成物を適量のアセトニトリルで撹拌して濾過し、淡黄色の固体化合物36(800mg、63%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+431.1。
【0350】
(2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物37a)
【0351】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
室温下で化合物36(600mg、1.39mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(15mL)溶液に順次N,N-ジイソプロピルエチルアミン(233mg、1.80mmol)及びN,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(170mg、1.67mmol)を添加した。混合物を80℃までに加熱して2h反応し、反応終了後に、酢酸エチル及び水を添加した。十分に撹拌し、珪藻土を加えて濾過し、有機相を飽和食塩水で数回洗浄し、乾燥して濃縮した後、深紅色の固体化合物37a(680mg、96%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.68(s,1H),8.62-8.58(m,1H),8.48(s,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.28(d,J=5.2Hz,1H),7.70-7.64(m,1H),7.36(s,1H),7.23-7.19(m,1H),7.01(s,1H),6.67(t,J=72Hz,1H),3.95(s,3H),3.23(t,J=7.2Hz,2H),2.88(s,3H),2.54(t,J=7.2Hz,2H),2.26(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+513.2。
【0353】
5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン)(化合物38a)
【0354】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0355】
化合物37a(700mg、1.37mmol)をエタノール(15mL)/H2O(5mL)に溶解させ、鉄粉(460mg、8.2mmol)及び塩化アンモニウム(50mg、0.96mmol)を添加した。系が還流するまで加熱して2h反応し、反応終了後に、反応物をジクロロメタン:メタノール=10:1の溶液に投入し、さらに適量の水を添加して撹拌した。珪藻土を加えて濾過し、有機相を乾燥して濃縮した後にカラムクロマトグラフィで精製し、淡黄色の固体38a(300mg、45%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.63-8.59(m,1H),8.45(d,J=5.2Hz,1H),8.24-8.18(m,2H),8.05(s,1H),7.70-7.65(m,1H),7.28(s,1H),7.23-7.18(m,1H),6.88(s,1H),6.44(t,J=72Hz,1H),3.89(s,3H),2.95(t,J=7.2Hz,2H),2.66(s,3H),2.45(t,J=7.2Hz,2H),2.30(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+483.2。
【0356】
実施例18:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物39a)
【0357】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0358】
化合物38a(120mg、0.25mmol)ジクロロメタン(10mL)/t-ブチルアルコール(1mL)をに溶解させ、0〜5℃下で順次にトリエチルアミン(50mg、0.50mmol)、EDCI(96mg、0.50mmol)及びアクリル酸(36mg、0.50mmol)を添加した。室温下で2h撹拌し、適量の酢酸エチルを添加し、水で有機相を洗浄した。有機相を乾燥して濃縮した後にカラムクロマトグラフィで精製し、オフホワイトの固体39a(60mg、45%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.36(bs,1H),10.01(s,1H),9.47(bs,1H),8.62-8.58(m,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.30(d,J=5.2Hz,1H),7.70-7.65(m,1H),7.51(s,1H),7.21-7.15(m,1H),7.07(s,1H),6.68-6.32(m,3H),5.76(m,1H),4.01(s,3H),2.86(t,J=7.2Hz,2H),2.70(s,3H),2.32-2.22(m,8H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+537.2。
【0359】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物37b)
【0360】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0361】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを4-メチルピペラジンに置き換えた以外、化合物37aと同様に化合物37bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+511.2。
【0362】
6-(ジフルオロメトキシ)-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物38b)
【0363】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0364】
化合物37aを化合物37bに置き換えた以外、化合物38aと同様に化合物38bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.64-8.60(m,1H),8.45(d,J=5.2Hz,1H),8.24-8.18(m,2H),8.09(s,1H),7.71-7.67(m,1H),7.27(s,1H),7.22-7.18(m,1H),6.88(s,1H),6.43(t,J=72Hz,1H),4.04(bs,2H),3.91(s,3H),2.92(m,4H),2.58(m,4H),2.37(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+481.2。
【0365】
実施例19:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物39b)
【0366】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0367】
化合物38aを化合物38bに置き換えた以外、化合物39aと同様に化合物39bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.96(bs,1H),9.38(s,1H),8.85(bs,1H),8.62-8.58(m,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.32(d,J=5.2Hz,1H),7.70-7.56(m,1H),7.50(s,1H),7.20-7.16(m,1H),7.05(s,1H),6.70-6.30(m,3H),5.82(m,1H),4.00(s,3H),2.92(m,4H),2.62(m,4H),2.41(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+535.2。
【0368】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物37c)
【0369】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0370】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルアゼチジン-3-アミンに置き換えた以外、化合物37aと同様に化合物37cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.81(s,1H),8.65-8.63(m,1H),8.62(s,1H),8.48(d,J=5.2Hz,1H),8.32(d,J=5.2Hz,1H),7.74-7.71(m,1H),7.34(s,1H),7.27-7.23(m,1H),6.66(t,J=72.4Hz,1H),6.43(s,1H),4.16(t,J=7.7Hz,2H),4.00(s,3H),3.76-3.72(m,2H),3.28-3.18(m,1H),2.24(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+511.2。
【0371】
6-(ジフルオロメトキシ)-4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物38c)
【0372】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0373】
化合物37aを化合物37cに置き換えた以外、化合物38aと同様に化合物38cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+481.2。
【0374】
実施例20:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物39c)
【0375】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0376】
化合物38aを化合物38cに置き換えた以外、化合物39aと同様に化合物39cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.56(s,1H),9.25(s,1H),8.62(d,J=3.8Hz,1H),8.46(d,J=5.2Hz,1H),8.30(d,J=5.2Hz,1H),7.82(s,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.41(s,1H),7.23-7.21(m,1H),6.80(s,1H),6.77-6.33(m,3H),5.85(d,J=8.9Hz,1H),4.03(s,3H),3.90(t,J=6.5Hz,2H),3.66(t,J=6.6Hz,2H),3.28-3.14(m,1H),2.28(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+535.2。
【0377】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物37d)
【0378】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルピペリジン-4-アミンに置き換えた以外、化合物37aと同様に化合物37dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.78(s,1H),8.63-8.59(m,1H),8.53(s,1H),8.46(d,J=5.2Hz,1H),8.30(d,J=5.2Hz,1H),7.73-7.65(m,1H),7.42(s,1H),7.25-7.19(m,1H),6.92(s,1H),6.65(t,J=72Hz,1H),3.95(s,3H),3.32(m,2H),2.82(m,2H),2.44-2.22(m,7H),1.98-1.74(m,4H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+539.2。
【0380】
6-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物38d)
【0381】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0382】
化合物37aを化合物37dに置き換えた以外、化合物38aと同様に化合物38dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.62-8.58(m,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.22-8.16(m,2H),8.05(s,1H),7.68-7.63(m,1H),7.28(s,1H),7.23-7.17(m,1H),6.83(s,1H),6.44(t,J=72Hz,1H),4.05(bs,2H),3.87(s,3H),3.18(m,2H),2.64-2.54(m,2H),2.34(s,6H),2.26(m,1H),1.95(m,2H),1.68(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+509.2。
【0383】
実施例21:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物39d)
【0384】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0385】
化合物38aを化合物38dに置き換えた以外、化合物39aと同様に化合物39dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.95(s,1H),9.40(s,1H),8.84(s,1H),8.62-8.58(m,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.30(d,J=5.2Hz,1H),7.71-7.65(m,1H),7.49(s,1H),7.20-7.16(m,1H),7.02(s,1H),6.70-6.30(m,3H),5.80(m,1H),4.01(s,3H),3.07-3.03(m,2H),2.76-2.70(m,2H),2.36(s,6H),2.19(m,1H),2.04(m,2H),1.64(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+563.2。
【0386】
(S)-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物37e)
【0387】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0388】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを(S)-N,N-ジメチル-1-(ピロリジン-2-イル)-メチルアミンに置き換えた以外、化合物37aと同様に化合物37eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.75(s,1H),8.66-8.64(m,1H),8.61(s,1H),8.49(d,J=5.2Hz,1H),8.31(d,J=5.2Hz,1H),7.74-7.72(m,1H),7.35(s,1H),7.26-7.24(m,1H),7.07(s,1H),6.71(t,J=72.4Hz,1H),4.01(s,3H),3.64-3.60(m,1H),2.75-2.59(m,2H),2.48-2.28(m,8H),2.09-1.74(m,4H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+539.2。
【0389】
(S)-6-(ジフルオロメトキシ)-4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物38e)
【0390】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
化合物37aを化合物37eに置き換えた以外、化合物38aと同様に化合物38eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+509.3。
【0392】
実施例22:(S)-N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-(2-((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物39e)
【0393】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
化合物38aを化合物38eに置き換えた以外、化合物39aと同様に化合物39eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.82(s,1H),9.73(s,1H),9.28(s,1H),8.59-8.58(m,1H),8.43(d,J=5.2Hz,1H),8.30(d,J=5.2Hz,1H),7.69-7.67(m,1H),7.53(d,J=18.2Hz,1H),7.20-7.18(m,1H),7.03(s,1H),6.93(s,1H),6.82-6.39(m,2H),5.81-5.78(m,1H),3.98(s,3H),3.81-3.59(m,2H),2.90-2.84(m,2H),2.56(s,6H),2.24-2.20(m,1H),2.10-1.72(m,4H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+563.3。
【0395】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物37f)
【0396】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0397】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクタンに置き換えた以外、化合物37aと同様に化合物37fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.74(s,1H),8.64-8.58(m,1H),8.58(s,1H),8.44(d,J=5.2Hz,1H),8.28(d,J=5.2Hz,1H),7.72-7.64(m,1H),7.28(s,1H),7.24-7.18(m,1H),6.64(t,J=72Hz,1H),6.40(s,1H),4.10(m,2H),3.90(s,3H),3.70(m,2H),2.74(m,2H),2.50(s,3H),2.12(m,2H),1.81(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+537.2。
【0398】
6-(ジフルオロメトキシ)-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物38f)
【0399】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0400】
化合物37aを化合物37fに置き換えた以外、化合物38aと同様に化合物38fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):8.63-8.59(m,1H),8.43(d,J=5.2Hz, 1H),8.24-8.16(m,2H),7.93(s,1H),7.69-7.65(m,1H),7.23-7.18(m,1H),7.15(s,1H),6.50(s,1H),6.45(t,J=72Hz,1H),3.94-3.84(m,5H),3.60(m,2H),2.74(m,2H),2.50(s,3H),2.18(m,2H),1.81(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+507.2。
【0401】
実施例23:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-(5-メチル-2,5ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物39f)
【0402】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
化合物38aを化合物38fに置き換えた以外、化合物39aと同様に化合物39fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.40(bs,1H),9.16(s,1H),8.62-8.58(m,1H),8.42(d,J=5.2Hz,1H),8.26(d,J=5.2Hz,1H),7.71-7.65(m,1H),7.50(s,1H),7.32(s,1H),7.20-7.15(m,1H),6.74-6.30(m,4H),5.82(m,1H),3.98(s,3H),3.95-3.92(m,2H),3.64-3.62(m,2H),2.81-2.77(m,2H),2.53(s,3H),2.22-2.18(m,2H),1.86-1.82(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+561.2。
【0404】
化合物51a-51fの合成スキームを態様5に示す。
【0405】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0406】
態様5
【0407】
化合物43の合成は、文献synthesis(Germany)、2014、第46巻、第96〜100頁を参照、化合物46の合成は特許出願WO 2013030138を参照されたい。
【0408】
3-(2-クロロピリミジン-4-イル)-1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール(化合物47)
【0409】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0410】
100mLの一ツ口フラスコ中で1-メチル-(トリブチルスズ)-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール46(1.5g、3.5mmol)をDMF(50mL)に溶解させ、次いで2,4-ジクロロピリミジン(0.778g、5.3mmol)、ヨウ化銅(I)(0.138g、0.7mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.202g、0.175mmol)を添加した。80℃の窒素ガス保護下で1時間反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで生成物(0.8g、3.2mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+251.1。
【0411】
N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物48a)
【0412】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0413】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物47(600mg、2.4mmol)をsec-ペンタノール(50mL)に溶解させ、次いで化合物27(580mg、3.1mmol)及びp-トルエンスルホン酸(1.2g、7.2mmol)を添加した。110℃下で3h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで生成物(300mg、0.75mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+401.1。
【0414】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物48b)
【0415】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0416】
化合物27を化合物35に置き換えた以外、化合物48aと同様に化合物48bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+437.1。
【0417】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物49a)
【0418】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物48a(400mg、1.0mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(50mL)に溶解させ、次いでN,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(153mg、1.5mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(387mg、3.0mmol)を添加した。80℃で2h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物49a(300mg、0.622mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+483.3。
【0420】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物50a)
【0421】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物49a(300mg、0.622mmol)をエタノール(20ml)に溶解させ、次いで飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)及び鉄粉(174mg、3.11mmol)を添加した。50℃で2h反応した。50mLの水を添加し、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物50a(150mg、0.33mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+453.2。
【0423】
実施例24:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物51a)
【0424】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0425】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物50a(150mg、0.33mmol)を20mLジクロロメタンに溶解させ、次いでアクリル酸(28.7mg、0.39mmol)、EDCI(127mg、0.66mmol)及びトリエチルアミン(100mg、0.99mmol)を添加し、室温下で2h反応した。水30(mL)を添加し、ジクロロメタンで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物51a(30mg、0.059mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.20(s,1H),9.47(s,1H),8.57(d,J=5.1Hz,1H),7.62(s,1H),7.43(d,J=5.3Hz,1H),7.37(d,J=5.2Hz,1H),6.93(d,J=5.3Hz, 1H),6.81(s,1H),6.45-6.39(m,2H),5.70-5.67(m,1H),4.13(s,3H),3.90(s,3H),2.93(s,2H),2.74(s,3H),2.26-2.33(m,8H).MS(ESI)(m/z):[M+H]+507.2。
【0426】
2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-N1-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物49b)
【0427】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0428】
化合物48aを化合物48bに置き換えた以外、化合物49aと同様に化合物49bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+519.2。
【0429】
5-(ジフルオロメトキシ-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン)(化合物50b)
【0430】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0431】
化合物49aを化合物49bに置き換えた以外、化合物50aと同様に化合物50bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.47(d,J=5.1Hz,1H),7.73(s,1H),7.39(s,1H),7.35(d,J=5.3Hz,1H),7.11(d,J=5.3Hz,1H),6.93(d,J=5.1Hz,1H),6.86(s,1H),6.45(t,J=74.4Hz,1H),4.43(s,3H),3.00(t,J=6.4Hz,2H),2.66(s,3H),2.61(t,J=6.0Hz,2H),2.42(s,6H).MS(ESI)(m/z):[M+H]+489.2。
【0432】
実施例25:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物51b)
【0433】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0434】
化合物50aを化合物50bに置き換えた以外、化合物51aと同様に化合物51bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.34(s,1H),9.40(s,1H),8.60(d,J=5.2Hz,1H),7.39(d,J=5.4Hz,1H),7.31(s,1H),7.17(d,J=5.4Hz,1H),7.09(s,1H),7.03(d,J=5.2Hz,1H),6.71-6.33(m,3H),5.76-5.73(m,1H),4.48(s,3H),2.89-2.87(m,2H),2.74(s,3H),2.36-2.34(m,2H),2.30(s,6H).MS(ESI)(m/z):[M+H]+543.3。
【0435】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物49c)
【0436】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0437】
化合物48aを化合物48bに置き換え、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを4-メチルピペラジンに置き換えた以外、化合物49aと同様に化合物49cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+517.1。
【0438】
6-(ジフルオロメトキシ)-N1-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物50c)
【0439】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0440】
化合物49aを化合物49cに置き換えた以外、化合物50aと同様に化合物50cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+487.1。
【0441】
実施例26:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物51c)
【0442】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0443】
化合物50aを化合物50cに置き換えた以外、化合物51aと同様に化合物51cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.36(s,1H),8.62(s,1H),8.58(d,J=5.2Hz,1H),7.36(d,J=5.2Hz,1H),7.31(s,1H),7.14(d,J=5.2Hz,1H),7.06(s, 1H),7.02(d,J=5.2Hz,1H),6.50(t,J=72Hz,1H),6.44-6.22(m,2H),5.82-5.78(m,1H),4.47(s,3H),2.93-2.89(m,4H),2.64-2.60(m,4H),2.39(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+541.2。
【0444】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物49d)
【0445】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0446】
化合物48aを化合物48bに置き換え、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルアゼチジン-3-アミンに置き換えた以外、化合物49aと同様に化合物49dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.88(s,1H),8.54(d,J=5.2Hz,1H),7.38(d,J=5.2Hz,1H),7.24(s,1H),7.17(d,J=5.2Hz,1H),7.04(d,J=5.2Hz,1H),6.62(t,J=72Hz,1H),6.40(s,1H),4.52(s,3H),4.20-4.05(m,2H),3.78-3.62(m,2H),3.26-3.16(m,1H),2.20(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+517.2。
【0447】
6-(ジフルオロメトキシ)-4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-N1-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物50d)
【0448】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
化合物49aを化合物49dに置き換えた以外、化合物50aと同様に化合物50dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.51(d,J=5.2Hz,1H),7.65(s,1H),δ7.38(d,J=5.2Hz,1H),7.22(s,1H),7.16(d,J=5.2Hz,1H),6.96(d,J=5.2Hz,1H),6.52(s,1H),6.43(t,J=72Hz,1H),4.46(s,3H),3.96-3.90(m,2H),3.62-3.52(m,2H),3.16-3.08(m,1H),2.20(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+487.2。
【0450】
実施例27:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物51d)
【0451】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0452】
化合物50aを化合物50dに置き換えた以外、化合物51aと同様に化合物51dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.65(s,1H),8.51(d,J=5.2Hz,2H),7.42(s,1H),7.36(d,J=5.2Hz,1H),7.21(s,1H),7.14(d,J=5.2Hz,1H),6.98(d,J=5.2Hz,1H),6.62(s,1H),6.51(t,J=72Hz,1H),6.48-6.26(m,2H),5.84-5.76(m,1H),4.43(s,3H),3.94-3.84(m,2H),3.66-3.58(m,2H),3.16-3.08(m,1H),2.19(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+541.2。
【0453】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物49e)
【0454】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0455】
化合物48aを化合物48bに置き換え、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルピペリジン-4-アミンに置き換えた以外、化合物49aと同様に化合物49eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+545.2。
【0456】
6-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-N1-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物50e)
【0457】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
化合物49aを化合物49eに置き換えた以外、化合物50aと同様に化合物50eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+515.2。
【0459】
実施例28:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物51e)
【0460】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0461】
化合物50aを化合物50eに置き換えた以外、化合物51aと同様に化合物51eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.33(s,1H),8.62-8.54(m,2H),7.36(d,J=5.2Hz,1H),7.30(s,1H),7.14(d,J=5.2Hz,1H),7.05-6.98(m,2H),6.50(t,J=72.0Hz,1H),6.44-6.22(m,2H),5.82-5.76(m,1H),4.47(s,3H),3.10-3.03(m,2H),2.76-2.66(m,2H),2.42(s,6H),2.41-2.39(m,1H),2.14-2.05(m,2H),1.78-1.66(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+569.2。
【0462】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物49f)
【0463】
【化126】
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【0464】
化合物48aを化合物48bに置き換え、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクタンに置き換えた以外、化合物49aと同様に化合物49fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.88(s,1H),8.54(d,J=5.2Hz,1H),7.38(d,J=5.2Hz,1H),7.24(s,1H),7.17(d,J=5.2Hz,1H),7.04(d,J=5.2Hz,1H),6.64(t,J=72Hz,1H),6.42(s,1H),4.52(s,3H),4.16-4.06(m,2H),3.74-3.64(m,2H),2.80-2.70(m,2H),2.49(s,3H),2.15-2.07(m,2H),1.86-1.76(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+543.2。
【0465】
6-(ジフルオロメトキシ)-N1-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物50f)
【0466】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0467】
化合物49aを化合物49fに置き換えた以外、化合物50aと同様に化合物50fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.50(d,J=5.2Hz,1H),7.64(s,1H), 7.38(d,J=5.2Hz,1H),7.21(s,1H),7.16(d,J=5.2Hz,1H),6.97(d,J=5.2Hz,1H),6.50(s,1H),6.44(t,J=72Hz,1H),4.46(s,3H),3.94-3.88(m,2H),3.66-3.60(m,2H),3.55(bs,2H),2.80-2.72(m,2H),2.51(s,3H),2.22-2.14(m,2H),1.86-1.76(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+513.2。
【0468】
実施例29:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物51f)
【0469】
【化128】
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【0470】
化合物50aを化合物50fに置き換えた以外、化合物51aと同様に化合物51fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.57(s,1H),8.50(d,J=5.2Hz,1H),7.36(d,J=5.2Hz,1H),7.25(m,1H),7.20(s,1H),7.14(d,J=5.2Hz,1H),6.98(d,J=5.2Hz,1H),6.69-6.29(m,4H),5.82-5.76(m,1H),4.43(s,3H),4.02-3.94(m,2H),3.68-3.60(m,2H),2.82-2.72(m,2H),2.52(s,3H),2.22-2.12(m,2H),1.86-1.76(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+567.2。
【0471】
化合物63の合成スキームを態様6に示す。
【0472】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0473】
態様6
【0474】
2-メチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール(化合物53)
【0475】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0476】
化合物52(3g、16.6mmol、特許出願US20080004327を参考にして合成した)を500mlのテトラヒドロフランに溶解させ、冷却後に水素化リチウムアルミニウム(2.5g、66mmol)を徐々に添加し、次いで70℃までに加熱して4時間撹拌した。室温までに冷却した後に、1Mの重炭酸ナトリウム溶液を用いて0℃で反応を停止させ、次に濾過して遠心脱水し、カラムクロマトグラフィで精製して白色の固体(1.8g、79%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+138.1。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.11(br,1H),6.91-6.89(m,1H),6.65(s,1H),6.39(s,1H),2.54(s,3H)。
【0477】
6-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2-メチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール(化合物54)
【0478】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0479】
2,4-ジクロロピリミジン(2.44g、16.4mmol)及び塩化鉄(III)(2.66g、16.4mmol)を200mLの1,2-ジクロロエタンに添加し、室温下で3時間撹拌し、さらに化合物53(1.5g、11mmol)を添加し、室温下で4時間撹拌した。濾過して濃縮した後に、シリカゲルカラムで精製して褐色の固体(100mg、2.4%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+250.1。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.50(br,1H),8.38(d,J=5.6Hz,1H),7.33(d,J=5.2Hz,1H),7.05(d,J=1.6Hz,1H),6.67(s,1H),2.57(d,J=1.2Hz,3H)。
【0480】
6-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール(化合物55)
【0481】
【化132】
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【0482】
化合物54(100mg、0.4mmol)、ヨードメタン(1.42g、4mmol)及び炭酸カリウム(276mg、2mmol)をDMF 5mLに添加し、室温下で1週間撹拌した後に、酢酸エチルを添加して希釈し、順次に水及び飽和食塩水で洗浄し、乾燥後にシリカゲルカラムで精製して黄色の固体(50mg、47%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+264.1。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.36(d,J=5.6Hz,1H),7.36(d,J=5.6Hz,1H),7.01(s,1H),6.66(s,1H),4.14(s,3H),2.57(d,J=0.8Hz,3H)。
【0483】
4-(2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル)-N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物56)
【0484】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0485】
化合物55(50mg、0.19mmol)、2-メトキシ-4-フルオロ-5-ニトロアニリン(71mg、0.38mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物(108mg、0.57mmol)をsec-ペンタノール5mLに添加し、100℃で5時間撹拌した。冷却後に濾過し、固体を酢酸エチルで洗浄し、黄色の固体(65mg、83%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+414.1。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.35(d,J=8.4Hz,1H),8.33(d,J=5.2Hz,1H),7.59(br,1H),7.05(d,J=5.2Hz,1H),6.96(s,1H),6.75(d,J=12Hz,1H),6.68(s,1H),4.15(s,3H),4.02(s,3H),2.57(s,3H)。
【0486】
N1-(4-(2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル)ピリミジン-2-イル)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2-メトキシ-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物57)
【0487】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0488】
化合物56(65mg、0.16mmol)及びN,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(32mg、0.31mmol)を10mlのアセトニトリルに溶解させ、炭酸カリウム(43mg、0.31mmol)を添加し、80℃で4時間撹拌した。次いで濾過して濃縮し、シリカゲルカラムで精製して赤色の固体(55mg、70%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+496.3。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.05(s,1H),8.31(d,J=5.2Hz,1H),7.48(s,1H),7.00(d,J=5.6Hz,1H),6.94(s,1H),6.76(s,1H),6.68(s,1H),4.15(s,3H),4.00(s,3H),3.41-3.37(m,2H),2.88(s,3H),2.80-2.77(m,2H),2.57(s,3H),2.46(s,6H)。
【0489】
N4-(4-(2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル)ピリミジン-2-イル)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン(化合物58)
【0490】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0491】
化合物57(55mg、0.11mmol)とパラジウム炭素とのメタノール中の混合物を、水素雰囲気で室温下で1h撹拌した。珪藻土で濾過した後に、濾液を濃縮して黄色の固体(50mg、98%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+466.2。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.28(d,J=5.2Hz,1H),7.94(s,1H),7.48(s,1H),6.91-6.90(m,2H),6.70(s,1H),6.66(s,1H),4.13(s,3H),3.83(s,3H),2.97-2.94(m,2H),2.67(s,3H),2.57(d,J=0.8Hz,3H),2.41-2.38(m,2H),2.26(s,6H)。
【0492】
実施例30:N-(5-((4-(2,4-ジメチル-4H-チエノ[3,2-b]ピロール-6-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシベンゼン)アクリルアミド(化合物59)
【0493】
【化136】
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【0494】
化合物58(50mg、0.1mmol)、トリエチルアミン(33mg、0.32mmol)及びアクリル酸(23mg、0.32mmol)をジクロロメタン2mLに溶解させ、触媒量のt-ブチルアルコールを添加し、-10℃までに冷却し、次いでEDCI(41mg、0.22mmol)を添加し、室温下で2時間撹拌した。反応液をジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、乾燥後にシリカゲルカラム及び分取プレートで精製して黄色の固体(7.7mg、13.8%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+520.2。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.49(s,1H),9.27(s,1H),8.32(d,J=5.2Hz,1H),7.51(s,1H),7.06-6.93(m,3H),6.68(s,1H),6.63(s,1H),6.42(d,J=16.8Hz,1H),5.71(d,J=10.4Hz,1H),4.06(s,3H),3.87(s,3H),3.18(s,2H),2.93(s,2H),2.69(s,3H),2.66(s,6H),2.56(s,3H)。
【0495】
化合物72の合成スキームを態様7に示す。
【0496】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0497】
態様7
【0498】
tert-ブチル(5-メチルチオフェン-2-イル)カルバメート(化合物61)
【0499】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0500】
5-メチル-2-チオフェンカルボン酸(10g、70.3mmol)をt-ブチルアルコール(100mL)に溶解させ、次いで、順次にトリエチルアミン(7.83g、77.4mmol)及びジフェニルホスホリルアジド(21.29g、77.4mmol)を添加し、室温下で30min撹拌した後、オイルバスで80℃までに昇温して還流し、一晩反応した。後処理で反応液を直接的に遠心脱水し、カラムクロマトグラフィで化合物61(7g、46.7%)を得た。1H NMR(400MHz,d6-DMSO):δ10.13(s,1H),6.45-6.44(m,1H),6.29(d,J=3.6Hz,1H),2.32(t,J=4.0Hz,3H),1.48(d,J=16.5Hz,9H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+214.1。
【0501】
tert-ブチル(3-ホルミル-5-メチルチオフェン-2-イル)カルバメート(化合物62)
【0502】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0503】
氷水バス条件下で、POCl3(15.1g、98.5mmol)をDMF(4.8g、65.7mmol)に徐々に滴下し、15〜30分間撹拌して白色の固体が生じた。また、化合物61(7g、32.8mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解させ、反応瓶中に添加し、室温までに昇温して撹拌し、一晩反応した。反応液を温水(100mL)中に徐々に添加して反応を停止させ、酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィで化合物62(3g、38.0%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.47(s,1H),9.69(s,1H),6.76(s,1H),2.39(s,3H),1.56(s,9H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+242.1。
【0504】
エチル2-((tert-ブトキシカルボニル)(3-ホルミル-5-メチルチオフェン-2-イル)アミノ)アセテート(化合物63)
【0505】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0506】
化合物62(2.9g、12.0mmol)をDMF(30mL)に溶解させ、さらに炭酸カリウム(2.5g、18.1mmol)及びブロモ酢酸エチル(2.4g、14.4mmol)を添加し、室温下で撹拌して一晩置いた。後処理で水(50mL)を加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥して遠心脱水し、粗生成物63(4g、100%)を得、そのまま次の投入用原料として用いた。MS(ESI)(m/z):[M+H]+328.1。
【0507】
6-tert-ブチル5-エチル4-ヒドロキシ-2-メチル-4H-チエノ[2,3-b]ピロール-5,6(5H)-ジカルボン酸エステル(化合物64)
【0508】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0509】
化合物63(4g、12.2mmol)をDMF(40mL)に溶解させ、炭酸カリウム(2.53g、18.3mmol)を添加し、オイルバスで60℃までに昇温して一晩反応した。後処理で水(50mL)を加えて、酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィで化合物64(3.8g、86.2%)を得た。
【0510】
2-メチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-5-ギ酸エチル(化合物65)
【0511】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0512】
化合物64(3.8g、11.6mmol)をエタノール(15mL)に溶解させ、3mLの濃塩酸を添加し、室温下で撹拌し、反応が完全に進行した後に、反応液を直接的に遠心脱水し、水(50mL)を加え、炭酸カリウムで中和し、酢酸エチル(50mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、遠心脱水した後に化合物65(1.8g、74%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+210.1。
【0513】
2,5-ジメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール(化合物66)
【0514】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0515】
化合物65(500mg、2.4mmol)を無水THF(5mL)に溶解させ、氷塩浴中で冷却し、水素化リチウムアルミニウム(226.7mg、6.0mmol)を徐々に添加し、放熱し且つ大量の気泡が生じ、添加終了後に,オイルバスで70℃までに昇温して還流した。反応が完全に進行した後に、氷水バス中で降温し、水とNaOH(aq)をゆっくりと加え、酢酸エチルで抽出し、珪藻土で濾過し、蒸留して化合物66(250mg、69.1%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.88(s,1H),6.62(t,J=6.0Hz,1H),6.08-5.94(m,1H),2.52(d,J=1.2Hz,3H),2.39-2.37(m,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+152.0。
【0516】
4-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール(化合物67)
【0517】
【化144】
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【0518】
化合物66(200mg、1.3mmol)を1,2-ジクロロメタン(5mL)に溶解させ、次いで、順次に2,4-ジクロロピリミジン(295.5mg、2.0mmol)、三塩化アルミニウム(264.5mg、2.0mmol)を添加し、オイルバスで80℃までに昇温して反応した。反応が完全に進行した後に水(10mL)を加えて反応を停止させ、固体を濾過し、ジクロロメタンを加えて抽出し、有機相を乾燥して遠心脱水し、カラムクロマトグラフィで精製して化合物67(100mg、26.7%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.73(s,1H),8.29(t,J=7.7Hz,1H),7.18(d,J=5.5Hz,1H),6.88(d,J=1.1Hz,1H),2.59(d,J=1.0Hz,3H),2.49(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+264.0。
【0519】
4-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール(化合物68)
【0520】
【化145】
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【0521】
化合物67(73mg、0.38mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、次いで、順次にヨードメタン(47.14mg、0.45mmol)、炭酸カリウム(57.30mg、0.57mmol)を添加し、室温下で撹拌した。後処理で水(10mL)及び酢酸エチル(10mL)を加えて抽出し、飽和食塩水で2回洗浄し、乾燥して濃縮し、化合物68(80mg)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+278.0。
【0522】
N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル)ピリミジン-2-アミン(化合物69)
【0523】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0524】
化合物68(80mg、0.288mmol)をsec-ペンタノール(5mL)に溶解させ、次いで、順次に4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロアニリン(53.6mg、0.288mmol)、p-トルエンスルホン酸(82.18mg、0.430mmol)を添加し、オイルバスで105℃までに昇温して反応した。後処理で直接的に遠心脱水により反応液を蒸発させ、クロマトグラフィーで精製して化合物69(60mg、48.7%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.48(d,J=8.4Hz,1H),8.40(d,J=5.3Hz,1H),7.65(s,1H),7.10(d,J=5.3Hz,1H),6.96(s,1H),6.80(d,J=4.2Hz,1H),4.05(s,3H),3.68(s,3H),2.79(s,3H),2.59(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+428.1。
【0525】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-2-ニトロ-N4-(4-(2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,4-ジアミン(化合物70)
【0526】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0527】
化合物69(60mg、0.14mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、次いで、順次にN,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(17.2mg、0.16mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(23.6mg、0.18mmol)を添加し、オイルバスで85℃までに昇温して撹拌した。反応が完全に進行した後に水(10mL)を加えて反応を停止させ、酢酸エチル(10mL)で抽出し、飽和食塩水で2回洗浄し、乾燥して遠心脱水し、クロマトグラフィーで精製して化合物70(50mg、69.9%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.19(s,1H),8.37(d,J=5.3Hz,1H),7.60(s,1H),7.03(d,J=5.3Hz,1H),6.95(s,1H),6.87(s,1H),4.05(s,3H),3.65(s,3H),3.52(t,J=6.6Hz,2H),3.49(s,3H),3.02(t,J=6.8Hz,2H),2.88(s,3H),2.76(s,3H),2.66(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+510.2。
【0528】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(2,5,6-トリメチル-6H-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物71)
【0529】
【化148】
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【0530】
化合物70(50mL、0.098mmol)をエタノール(6mL)及び水(2mL)に溶解させ、さらに順次に鉄粉(32.87mg、0.587mmol)、塩化アンモニウム(3.67mg、0.067mmol)を添加し、オイルバスで80℃までに昇温して反応し、2時間で反応が完全に進行した。反応液を濾過し、クロマトグラフィーで精製して化合物71(21mg、44.68%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+480.2。
【0531】
実施例31:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(2,5,6-トリメチル-チエノ[2,3-b]ピロール-4-イル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物72)
【0532】
【化149】
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【0533】
化合物71(21mg、0.044mmol)をDCM(5mL)及びt-ブチルアルコール(0.5mL)に溶解させ、氷水バス中で冷却した後に、順次にEDCI(16.79mg、0.088mmol)、トリエチルアミン(8.84mg、0.088mmol)、アクリル酸(6.31mg、0.088mmol)を添加し、3h撹拌して反応が完全に進行した。クロマトグラフィーで精製して化合物72(5mg、21.39%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.64(s,1H),9.33(s,1H),8.33(d,J=5.4Hz,1H),7.48(s,1H),6.96(d,J=5.5Hz,1H),6.87(s,1H),6.71(s,1H),6.41(d,J=16.8Hz,1H),5.71(d,J=11.7Hz,1H),4.08(s,3H),3.90(s,3H),3.12(s,2H),2.77(s,2H),2.72(s,3H),2.60(s,6H),2.54(s,3H),2.41(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+534.3。
【0534】
化合物80a-80fの合成スキームを態様8に示す。
【0535】
【化150】
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【0536】
態様8
【0537】
4-クロロ-N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物74a)
【0538】
【化151】
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【0539】
化合物73(1.77g、11.80mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解させ、次いで、順次に2-メトキシ-4-フルオロ-5-ニトロアニリン(2g、10.74mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.67g、12.92mmol)を添加し、室温下で撹拌し、3時間後に反応が完全に進行してから、水(50mL)を加えて、大量の固体が析出し、濾過して粗生成物を得、さらに酢酸エチルで2回洗浄し、純粋な生成物74a(1.8g、56.25%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+300.0。
【0540】
4-クロロ-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-5-ニトロフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物74b)
【0541】
【化152】
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【0542】
250mLの一ツ口フラスコ中で2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-5-ニトロアニリン(30g、0.135mol)をDMF(100mL)に溶解させ、重炭酸ナトリウム(17g、0.20mol)を添加した後、氷水バスで化合物73(30g、0.20mol)を徐々に添加し、室温までに昇温して2h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物74b(50g、0.149mol)を得た。1H NMR(400MHz,d6-DMSO):δ10.64(s,1H),8.64(s,1H),8.49(d,J=7.7Hz,1H),7.63(d,J=12.0Hz,1H),7.61-7.22(m,1H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+336.0。
【0543】
7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(化合物76a)
【0544】
【化153】
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【0545】
1Lの一ツ口フラスコ中で7-ブロモインドール(20g、0.102mol)をDMSO(100mL)に溶解させ、ビス(ピナコラト)ジボロン(39g、0.153mol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(Pd(dppf)Cl2、4g、0.005mol)及び酢酸カリウム(15g、0.153mol)を添加し、85℃までに昇温して2h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで生成物(25g、0.103mol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.29(s,1H),7.82(d,J=7.9Hz,1H),7.70(d,J=7.0Hz,1H),7.32-7.29(m,1H),7.21-7.14(m,1H),6.62-6.57(m,1H),1.44(s,12H).MS(ESI)(m/z):[M+H]+244.1。
【0546】
1-メチル-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(化合物76b)
【0547】
【化154】
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【0548】
100mLの一ツ口フラスコ中で7-ブロモ-1-メチル-1H-インドール(2g、0.01mol)をDMSO(50mL)に溶解させ、ビス(ピナコラト)ジボロン(5g、0.02mol)、Pd(dppf)Cl2(0.8g、0.001mol)及び酢酸カリウム(2.4g、0.024mol)を添加した。85℃までに昇温して2h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物76b(2.5g、0.012mol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.79-7.72(m,1H),7.70(d,J=6.9Hz, 1H),7.13(t,J=7.5Hz,1H),7.04(d,J=3.1Hz,1H),6.52(d,J=3.1Hz,1H),4.00(s,3H),1.43(s,12H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+258.1。
【0549】
N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物77a)
【0550】
【化155】
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【0551】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物76a(609mg、2.5mmol)を1,4-ジオキサン(50mL)に溶解させ、化合物74a(500mg、1.67mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(193mg、0.167mmol)、炭酸ナトリウム(442mg、4.17mmol)及び水(15mL)添加し、80℃までに昇温して2h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物77a(1g、2.6mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+381.1。
【0552】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-5-ニトロフェニル)-4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物77b)
【0553】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0554】
化合物74aを化合物74bに置き換えた以外、化合物77aと同様に化合物77bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+417.1。
【0555】
N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物77c)
【0556】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0557】
化合物76aを化合物76bに置き換えた以外、化合物77aと同様に化合物77cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+395.1。
【0558】
N1-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2-メトキシ-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物78a)
【0559】
【化158】
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【0560】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物77a(1g、2.63mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解させ、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(458mg、3.95mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.01g、7.89mmol)を添加した。60℃までに昇温して2時間反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで生成物78a(400mg、0.866mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.91(s,1H),9.31(s,1H),8.84(s,1H),8.57(s,1H),7.91(d,J=7.7Hz,1H),7.69(s,1H),7.40-7.30(m,2H),6.70(s,1H),6.66-6.62(m,1H),3.99(s,3H),3.35(t,J=6.9Hz,2H),2.94(s,3H),2.62(t,J=7.0Hz,2H),2.31(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+463.2。
【0561】
N1-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物78b)
【0562】
【化159】
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【0563】
化合物77aを化合物77bに置き換えた以外、化合物78aと同様に化合物78bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+499.2。
【0564】
4-(1H-インドール-7-イル)-N-(2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-ニトロフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物78c)
【0565】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0566】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを4-メチルピペラジンに置き換えた以外、化合物78aと同様に化合物78cを合成した。1H NMR(400MHz,d6-DMSO):δ11.90(s,1H),9.90(s,1H),8.85(s,1H),8.74(s,1H),8.35-8.33(m,1H),7.88(d,J=7.6Hz,1H),7.58(s,1H),7.20(t,J=7.7Hz,1H),6.90(s,1H),6.64(s,1H),4.07(s,3H),3.27-3.23(m,4H),2.98-2.82(m,4H),2.74(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+461.2。
【0567】
N-(4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物78d)
【0568】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルアゼチジン-3-アミンに置き換えた以外、化合物78aと同様に化合物78dを合成した。1H NMR(400MHz,d6-DMSO):δ11.86(s,1H),9.74(s,1H),8.81(s,1H),8.53(s,1H),8.35(s,1H),7.88(d,J=6.9Hz,1H),7.57(s,1H),7.20(t,J=7.3Hz,1H),6.64(s,1H),6.32(s,1H),4.08-3.89(m,5H),3.82-3.78(m,2H),3.20-3.16(m,1H),2.17(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+461.2。
【0570】
4-(1H-インドール-7-イル)-N-(2-メトキシ-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)-5-ニトロフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物78e)
【0571】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
N,N,N’-トリメチルエチレンジアミンをN,N-ジメチルアゼチジン-3-アミンに置き換えた以外、化合物78aと同様に化合物78eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+487.2。
【0573】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物78f)
【0574】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0575】
化合物77aを化合物77cに置き換えた以外、化合物78aと同様に化合物78fを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+477.2。
【0576】
N4-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン(化合物79a)
【0577】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0578】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物78a(200mg、0.433mmol)をエタノール(20mL)-水(20mL)に溶解させ、鉄粉(606mg、10.82mmol)、塩化アンモニウム(139mg、2.6mmol)を添加した。50℃までに昇温して2時間反応した。飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで生成物79a(150mg、0.35mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+433.2。
【0579】
N4-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン(化合物79b)
【0580】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0581】
化合物78aを化合物78bに置き換えた以外、化合物79aと同様に化合物79bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.86(s,1H),8.83(s,1H),8.49-8.42(m,1H),7.90(d,J=7.7Hz,1H),7.66(s,1H),7.60(s,1H),7.34(s,1H),7.28(m,1H),6.95(s,1H),6.68-6.27(m,2H),2.99(t,J=6.3Hz,2H),2.74(s,3H),2.49(t,J=6.3Hz,2H),2.33(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+469.2。
【0582】
N1-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-6-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物79c)
【0583】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0584】
化合物78aを化合物78cに置き換えた以外、化合物79aと同様に化合物79cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+431.2。
【0585】
N1-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-6-メトキシベンゼン-1,3-ジアミン(化合物79d)
【0586】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0587】
化合物78aを化合物78dに置き換えた以外、化合物79aと同様に化合物79dを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+431.2。
【0588】
N1-(4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-6-メトキシ-4-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(化合物79e)
【0589】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0590】
化合物78aを化合物78eに置き換えた以外、化合物79aと同様に化合物79eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+457.2。
【0591】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物79f)
【0592】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0593】
化合物78aを化合物78fに置き換えた以外、化合物79aと同様に化合物79fを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+447.3。
【0594】
実施例32:N-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシベンゼン)アクリルアミド(化合物80a)
【0595】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0596】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物79a(200mg、0.463mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解させ、アクリル酸(33.3mg、0.463mmol)、EDCI(222mg、1.15mmol)を添加した。室温下で2時間反応した。水を加えて反応を停止させ、ジクロロメタンで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで生成物84a(95mg、0.195mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.94 (s,1H),10.20(s,1H),9.68(s,1H),8.89(s,1H),7.89(d,J=7.7Hz,1H),7.79(s,1H),7.32(d,J=7.2Hz,1H),6.86(s,1H),6.66-6.49(m,2H),6.41-6.32(m,1H),5.79-5.72(m,1H),3.92(s,3H),2.99-2.88(m,2H),2.77(s,3H),2.40-2.34(m,2H),2.32(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+487.2。
【0597】
実施例33:N-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物80b)
【0598】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0599】
化合物79aを化合物79bに置き換えた以外、化合物80aと同様に化合物80bを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.90(s,1H),10.36(s,1H),9.69(s,1H),8.88(s,1H),8.72(s,1H),7.90(d,J=7.7Hz,1H),7.57(s,1H),7.31(d,J=7.8Hz,2H),7.12(s,1H),6.73-6.34(m,4H),5.80(d,J=10.2Hz,1H),2.96-2.86(m,2H),2.76(s,3H),2.45-2.35(m,2H),2.33(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+523.2。
【0600】
実施例34:N-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-4-メトキシ-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物80c)
【0601】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0602】
化合物79aを化合物79cに置き換えた以外、化合物80aと同様に化合物80cを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.94(s,1H),9.59(s,1H),8.86-8.48(m,3H),7.95-7.76(m,2H),7.41-7.25(m,2H),6.82(s,1H),6.62(s,1H),6.51-6.47(m,1H),6.37-6.30(m,1H),5.81(d,J=10.3Hz,1H),3.90(s,3H),3.06-3.00(m,4H),2.88-2.80(m,4H),2.51(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+485.2。
【0603】
実施例35:N-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2-(3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-イル)-4-メトキシフェニル)アクリルアミド(化合物80d)
【0604】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0605】
化合物79aを化合物79dに置き換えた以外、化合物80aと同様に化合物80dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.92(s,1H),8.79(s,1H),8.59(s,1H),7.87(d,J=7.3Hz,1H),7.68(s,1H),7.42-7.21(m,4H),6.61(s,1H),6.52-6.48(m,1H),6.38-6.31(m,2H),5.81(d,J=10.2Hz,1H),4.13-3.81(m,5H),3.71-3.67(m,2H),3.16-3.12(m,1H),2.22(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+485.2。
【0606】
実施例36:N-(5-((4-(1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-4-メトキシ-2-(5-メチル-2,5-ジアザスピロ[3.4]オクト-2-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物80e)
【0607】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
化合物79aを化合物79eに置き換えた以外、化合物80aと同様に化合物80eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ11.05-10.71(m,1H),8.72(s,1H),8.58-8.00(m,2H),7.85-7.56(m,3H),7.31(s,1H),7.21(t,J=7.6Hz,1H),6.65-6.29(m,3H),6.05(s,1H),5.77(d,J=10.7Hz,1H),4.02-4.00(m,2H),3.79(s,3H),3.65-3.63(m,2H),2.88-2.73(m,2H),2.53(s,3H),2.12-2.10(m,2H),1.81-1.77(m,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+511.3。
【0609】
実施例37:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-インドール-7-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物80f)
【0610】
【化175】
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【0611】
化合物79aを化合物79fに置き換えた以外、化合物80aと同様に化合物80fを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.14(s,1H),9.65(s,1H),8.98(s,1H),7.87(s,1H),7.79(d,J=7.2Hz,1H),7.24(t,J=7.7Hz,1H),7.09(d,J=3.1Hz, 1H),6.83(s,1H),6.60(d,J=3.1Hz,1H),6.49(d,J=15.7Hz,1H),6.39-6.28(m,1H),5.73(d,J=10.6Hz,1H),3.90(s,3H),3.76(s,3H),2.99-2.86(m,2H),2.75(s,3H),2.33(m,8H)。
【0612】
化合物85の合成スキームを態様9に示す。
【0613】
【化176】
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【0614】
態様9
【0615】
N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-5-ニトロフェニル)-4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物82)
【0616】
【化177】
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【0617】
化合物81(15g、0.058mol)を1,4-ジオキサン(150mL)及び水(50mL)に溶解させ、次いで化合物74b(13g、0.038mol)、炭酸ナトリウム(12.3g、0.116mol)を添加した。窒素ガスで3回置換した後に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9g、0.008mol)を添加し、さらに窒素ガスで3回置換し、オイルバスで90℃までに昇温して反応し、1h後に反応が完全に進行し、珪藻土で吸引濾過し、カラムクロマトグラフィで精製し、化合物82(7g、41.90%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.80(s,1H),8.85-8.83(m,1H),8.80(s,1H),8.47-8.45(m,2H),7.48-7.45(m,1H),7.33-7.30(m,1H),7.22(d,J=10.7Hz,1H),6.97-6.59(m,1H),4.05(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+432.1。
【0618】
2-(ジフルオロメトキシ)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-メチル-N1-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物83)
【0619】
【化178】
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【0620】
化合物82(7g、0.016mol)をDMF(100mL)に溶解させ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.73g、0.021mL)、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(1.99g、0.019mL)を反応に投入し、オイルバスで80℃までに昇温して撹拌し、半時間で反応が完全に進行し、水(100mL)を加えて反応を停止させ、ジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水で2回洗浄し、カラムクロマトグラフィで精製し、化合物83(3.0g、36.14%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.23(s,1H),8.82-8.80(m,1H),8.72(s,1H),8.44-8.43(m,1H),8.41(s,1H),7.43(s,1H),7.31-7.28(m,1H),7.05(s,1H),6.91-6.48(m,1H),4.03(s,3H),3.33(t,J=7.0Hz,2H),2.93(d,J=10.1Hz,3H),2.59(t,J=7.0Hz,2H),2.29(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+514.2。
【0621】
5-(ジフルオロメトキシ)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物84)
【0622】
【化179】
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【0623】
化合物83(3.2g、6.23mmol)をエタノール(30mL)に溶解させ、水(10mL)を加えて、鉄粉(2.09g、37.42mmol)、塩化アンモニウム(0.23g、4.30mmol)を反応に投入し、オイルバスで80℃までに昇温して撹拌し、3h後に反応が完全に進行し、反応液をそのまま吸引濾過し、濾液を回転脱水し、カラムクロマトグラフィで精製し、化合物84(3.1g、99.7%)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+484.2。
【0624】
実施例38:N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物85)
【0625】
【化180】
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【0626】
化合物84(3.1g、6.41mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、t-ブチルアルコール(5mL)を添加し、氷水バス中で降温し、次いでアクリル酸(0.92g、12.77mmol)、EDCI(2.46g、12.83mmol)、トリエチルアミン(1.30g、12.87mmol)を添加し、3h後に反応が完全に進行し、飽和炭酸カリウム溶液を添加して10min撹拌し、ジクロロメタンで抽出し、カラムクロマトグラフィで精製し、化合物85(1.1g、31.9%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.41(s,1H),10.03(s,1H),9.39(bs,1H),8.87-8.85(m,1H),8.76(s,1H),8.43-8.41(m,1H),7.56(s,1H),7.26-7.24 (m,1H),7.11(s,1H),6.76-6.33(m,3H),5.83-5.81(m,1H),4.10(s,3H),2.93-2.85(m,2H),2.75(s,3H),2.36-2.34(m,2H),2.32(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+538.2。
【0627】
化合物89の合成スキームを態様10に示す。
【0628】
【化181】
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【0629】
態様10
【0630】
4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-アミン(化合物86)の合成
【0631】
【化182】
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【0632】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物74a(500mg、1.67mmol)をDMF(30mL)に溶解させ、ベンズイミダゾール(179mg、1.52mmol)、炭酸カリウム(419mg、3.04mmol)を添加した。室温下で16h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物86(300mg、0.785mmol)を得た。1H NMR(400MHz,d6-DMSO):δ10.17(s,1H),9.14-8.95(m,1H),8.81(s,1H),8.61-8.52(m,1H),7.79(d,J=7.3Hz,1H),7.57-7.18(m,3H),3.99(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+382.1。
【0633】
N1-(4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-N4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2-メトキシ-N4-メチル-5-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物87)
【0634】
【化183】
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【0635】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物86(650mg、1.7mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(50mL)に溶解させ、N,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(297mg、2.6mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(658mg、5.1mmol)を添加した。60℃までに昇温して2h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物87(300mg、0.65mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.12-8.63(m,3H),8.59-8.46(m,1H),7.84(d,J=7.8Hz,1H),7.81-7.69(m,1H),7.47-7.38(m,2H),6.71(s,1H),3.99(s,3H),3.36(s,2H),2.94(s,3H),2.62(t,J=6.7Hz,2H),2.30(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+464.2。
【0636】
N4-(4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン(化合物88)
【0637】
【化184】
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【0638】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物87(500mg、1.08mmol)をエタノール(20mL)-水(2mL)に溶解させ、鉄粉(604mg、10.08mmol)、塩化アンモニウム(604mg、10.08mmol)を添加した。50℃までに昇温して2h反応した。飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物88(250mg、0.577mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+434.2。
【0639】
実施例39:N-(5-((4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシフェニル)アクリルアミド(化合物89)
【0640】
【化185】
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【0641】
化合物84を化合物88に置き換えた以外、化合物85と同様に化合物89を合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.23(s,1H),9.74(s,2H),9.61(s,1H),8.73(s,1H),8.61(s,1H),7.98(s,1H),7.88-7.86(m,1H),7.38(m,2H),6.70-6.36(m,2H),5.76(d,J=10.7Hz,1H),3.93(s,3H),2.93(s,2H),2.77(s,3H),2.33(s,8H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+488.2。
【0642】
化合物97a-97eの合成スキームを態様11に示す。
【0643】
【化186】
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【0644】
態様11
【0645】
4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-アミン(化合物94a)
【0646】
【化187】
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【0647】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物92(1.3g、6.25mmol)を1,4-ジオキサン(50mL)に溶解させ、3-ブロモ-1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(2g、6.25mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(360mg、0.31mmol)、炭酸ナトリウム(1.3g、12.5mmol)及び水(15ml)を添加し、80℃までに昇温して2h反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、遠心脱水して粗生成物93aを得た。次に粗生成物93aに塩酸水溶液(50mL)を添加し、50℃までに加熱して2h反応した。まず、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を捨て、次にNaOHで水相のpHを9に調整し、さらに酢酸エチルで3回抽出し、乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィで化合物94a。(300mg、1.34mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+225.1。
【0648】
4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリジン-2-アミン(化合物94b)
【0649】
【化188】
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【0650】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物46(1.5g、3.5mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)に溶解させ、次いで化合物90(223mg、1.288mmol)、ヨウ化銅(I)(44mg、0.24mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(135mg、0.117mmol)を添加した。80℃の窒素ガス保護下で1時間反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後に生成物94b(300mg、1.3mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+231.1。
【0651】
4-(1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-アミン(化合物94c)
【0652】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0653】
100mLの一ツ口フラスコ中で92(1.3g、4.06mmol)を1,4-ジオキサン(50mL)に溶解させ、3-ヨード-1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン(400mg、1.54mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(178mg、0.308mmol)、炭酸ナトリウム(408mg、3.85mmol)及び水(15ml)を添加し、80℃までに昇温して2時間反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物93cを得、次に粗生成物に塩酸水溶液(50ml)を添加し、50℃までに加熱して2h反応した。まず、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を捨て、次にNaOHで水相のpHを9に調整し、さらに酢酸エチルで3回抽出し、乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィで生成物94c(350mg、1.56mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+226.1。
【0654】
4-(ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)ピリジン-2-アミン(化合物94d)
【0655】
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
【0656】
3-ブロモ-1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを3-ブロモピラゾロ[1,5-a]ピリミジンに置き換えた以外、化合物94aと同様に化合物94dを合成した。1H NMR(400MHz,d6-DMSO):δ9.23-9.19(m,1H),8.75(s,1H),8.73-8.71(m,1H),7.92(d,J=5.2Hz,1H),7.31(s,1H),7.22-7.14(m,2H),5.90(bs,2H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+212.1。
【0657】
4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-アミン(化合物94e)
【0658】
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
【0659】
3-ブロモ-1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを3-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジンに置き換えた以外、化合物94aと同様に化合物94eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+211.1。
【0660】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物95a)
【0661】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【0662】
100mLの一ツ口フラスコ中で化合物94a(400mg、1.79mmol)をDMF(50mL)に溶解させ、化合物11a(886mg、2.7mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(16mg、0.0179mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(21mg、0.0358mmol)及び炭酸セシウム(1.75g、5.37mmol)を添加し、85℃までに昇温して12時間反応した。水を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで化合物95a(300mg、0.63mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+476.2。
【0663】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物95b)
【0664】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0665】
化合物94aを化合物94bに置き換えた以外、化合物95aと同様に化合物95bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+482.2。
【0666】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物95c)
【0667】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0668】
化合物94aを化合物94cに置き換えた以外、化合物95aと同様に化合物95cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+477.2。
【0669】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-2-ニトロ-N4-(4-(ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ベンゼン-1,4-ジアミン(化合物95d)
【0670】
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
【0671】
化合物94aを化合物94dに置き換えた以外、化合物95aと同様に化合物95dを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+463.1。
【0672】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-(4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-メトキシ-N1-メチル-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物95e)
【0673】
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
【0674】
化合物94aを化合物94eに置き換えた以外、化合物95aと同様に化合物95eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.82(s,1H),8.53(d,J=7.0Hz,1H),8.43-8.35(m,1H),7.85(s,1H),7.73(d,J=9.1Hz,1H),7.35-7.26(m,1H),7.05-6.95(m,3H),6.91(s,1H),6.71(s,1H),3.99(s,3H),3.35-3.26(m,2H),2.90(s,3H),2.67-2.56(m,2H),2.30(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+462.2。
【0675】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物96a)
【0676】
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
【0677】
100mLの一ツ口フラスコ中で95a(475mg、2.37mmol)をエタノール(20mL)-水(20mL)に溶解させ、鉄粉(1.3g、23.75mmol)、塩化アンモニウム(1.3g、23.75mmol)を添加した。50℃までに昇温して2時間反応した。飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで生成物96a(100mg、0.224mmol)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+446.3。
【0678】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物96b)
【0679】
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
【0680】
化合物95aを化合物95bに置き換えた以外、化合物96aと同様に化合物96bを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+452.2。
【0681】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物96c)
【0682】
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
【0683】
化合物95aを化合物95cに置き換えた以外、化合物96aと同様に化合物96cを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+447.3。
【0684】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物96d)
【0685】
【化200】
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【0686】
化合物95aを化合物95dに置き換えた以外、化合物96aと同様に化合物96dを合成した。1H NMR(400MHz,d6-DMSO):δ9.25-9.21(m,1H),8.78(s,1H),8.75-8.71(m,1H),8.13-8.10(d,J=5.2Hz,1H),7.69(s,1H),7.63(s,1H),7.49(s,1H),7.48-7.43(m,1H),7.21-7.17(m,1H),6.74(s,1H),3.75(s,3H),3.18(s,3H),2.90(t,J=7.2Hz,2H),2.42(t,J=7.2Hz,2H),2.23(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+433.2。
【0687】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N4-(4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-5-メトキシ-N1-トルエン-1,2,4-トリアミン(化合物96e)
【0688】
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
【0689】
化合物95aを化合物95eに置き換えた以外、化合物96aと同様に化合物96eを合成した。MS(ESI)(m/z):[M+H]+432.2。
【0690】
実施例40:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物97a)
【0691】
【化202】
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【0692】
100mLの一ツ口フラスコ中で96a(445mg、0.45mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、アクリル酸(72mg、0.67mmol)、EDCI(173mg、0.9mmol)を添加し、室温下で2時間反応し、水を加えて反応を停止させ、DCMで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後にカラムクロマトグラフィで生成物97a(30mg、0.06mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):δ8.52(s,1H),8.45(dd,J=8.0,1.3Hz,1H),8.38-8.32(m,1H),8.12(d,J=5.4Hz,1H),8.06(s,1H),7.41(s,1H),7.24(dd,J=8.0,4.8Hz,1H),7.16(dd,J=5.5,1.4Hz,1H),7.00(s,1H),6.62-6.55(m,1H),6.48-6.41(m,1H),5.86-5.83(m,1H),3.96(d,J=3.8Hz,6H),3.20(s,2H),2.73(s,3H),2.50(s,5H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+500.3。
【0693】
実施例41:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-チエノ[3,2-c]ピラゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物97b)
【0694】
【化203】
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【0695】
化合物96aを化合物96bに置き換えた以外、化合物97aと同様に化合物97bを合成した。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.58(s,1H),8.18-8.11(m,1H),7.61(d,J=5.3Hz,1H),7.21(d,J=1.7Hz,2H),7.15(d,J=5.3Hz,1H),7.00(s,1H),6.63-6.48(m,1H),6.40-6.29(m,1H),5.80(d,J=10.2Hz,1H),4.09(s,3H),3.92(s,4H),3.13(t,J=5.5Hz,3H),2.72(d,J=5.9Hz,3H),2.59(s,2H),2.39(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+506.2。
【0696】
実施例42:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物97c)
【0697】
【化204】
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【0698】
化合物96aを化合物96cに置き換えた以外、化合物97aと同様に化合物97cを合成した。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.72(d,J=11.8Hz,1H),8.63(m,1H),8.20(d,J=5.4Hz,1H),8.12-8.06(m,2H),7.75(m,1H),7.46(m,1H),6.99(s,1H),6.55-6.50(m,1H),6.35(m,1H),5.79(d,J=10.2Hz,1H),4.18(s,3H),3.93(d,J=4.8Hz,3H),3.11(d,J=5.5Hz,2H),2.72(s,3H),2.36(m,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+501.3。
【0699】
実施例43:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物97d)
【0700】
【化205】
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【0701】
化合物96aを化合物96dに置き換えた以外、化合物97aと同様に化合物97dを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ10.07(bs,1H),9.06(s,1H),8.87(bs,1H),8.74-8.70(m,1H),8.63-8.59(m,1H),8.28(d,J=5.2Hz,1H),7.82(s,1H),7.64-7.60(m,1H),7.14(s,1H),6.93-6.87(m,1H),6.78(s,1H),6.52-6.38(m,2H),5.73-5.67(m,1H),3.87(s,3H),2.94(t,J=7.2Hz,2H),2.71(s,3H),2.41(t,J=7.2Hz,2H),2.34(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+487.2。
【0702】
実施例44:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-5-((4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)アミノ)-4-メトキシベンゼン)アクリルアミド(化合物97e)
【0703】
【化206】
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【0704】
化合物96aを化合物96eに置き換えた以外、化合物97aと同様に化合物97eを合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.85(s,1H),9.02(s,1H),8.77(d,J=6.9Hz,1H),8.32(d,J=5.2Hz,1H),7.94(s,1H),7.73(d,J=7.3Hz,1H),7.39-7.21(m,2H),7.10-6.84(m,4H),6.76(s,1H),6.50-6.45(m,1H),5.76-5.74(m,1H),3.86(s,3H),3.12-3.06(m,2H),2.75-2.72(m,5H),2.55(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+486.3。
【0705】
化合物103の合成スキームを態様12に示す。
【0706】
【化207】
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【0707】
態様12
【0708】
1-(2-クロロピリジン-4-イル)-3-メチル-1H-インダゾール(化合物99)
【0709】
【化208】
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【0710】
窒素ガスの保護下で、100mLの反応瓶中に化合物98(1.1g、8.3mmol)、2-クロロ-4-ヨードピリジン(4.0g、16.7mmol)、ヨウ化銅(I)(158mg、0.83mmol)、リン酸カリウム(3.5g、16.7mmol)、トランス- N,N’-ジメチルシクロヘキサンジアミン(237mg、1.67mmol)、トルエン(30mL)を添加し、80℃までに昇温して一晩反応した。反応終了後に、濾過し、濾液を濃縮した後にカラムクロマトグラフィで化合物99(1.2g)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.47(d,J=5.6Hz,1H),7.90-7.85(m,2H),7.79-7.70(m,2H),7.62-7.53(m,1H),7.35(t,J=7.5Hz,1H),2.67(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+244.1。
【0711】
N-(4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロフェニル)-4-(3-メチル-1H-インダゾール-1-イル)ピリジン-2-アミン(化合物100)
【0712】
【化209】
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【0713】
窒素ガスの保護下で、100mLの反応瓶中に化合物99(1.2g、4.9mmol)、4-フルオロ-2-メトキシ-5-ニトロアニリン(1.2g、6.3mmol)、酢酸パラジウム(II)(110mg、0.49mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(566mg、0.98mmol)、カリウムtert-ブトキシド(1.1g、9.8mmol)、トルエン(20mL)を添加し、100℃までに加熱して一晩反応した。反応終了後に、濾過し、濾液を濃縮した後に、カラムクロマトグラフィで化合物100(500mg)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.37(d,J=8.2Hz,1H),8.42(d,J=5.2Hz,1H),7.93(d,J=8.5Hz,1H),7.77(d,J=8.0Hz,1H),7.58-7.54(m,1H),7.37-7.31(m,2H),7.26(s,1H),7.13(s,1H),6.77(d,J=12.1Hz,1H),4.05(s,3H),2.68(s,3H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+394.1。
【0714】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(3-メチル-1H-インダゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-2-ニトロベンゼン-1,4-ジアミン(化合物101)
【0715】
【化210】
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【0716】
室温下で化合物100(500mg、1.4mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(15mL)の溶液に、順次にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL)及びN,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(0.36mL、2.8mmol)を添加した。混合物を80℃までに加熱して2h反応した。反応終了後に、酢酸エチル及び水を添加した。十分に撹拌し、珪藻土を加えて濾過し、有機相を飽和食塩水で数回洗浄し、乾燥して濃縮した後に、カラムクロマトグラフィで化合物101(500mg)を得た。MS(ESI)(m/z):[M+H]+476.2。
【0717】
N1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5-メトキシ-N1-メチル-N4-(4-(3-メチル-1H-インダゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)ベンゼン-1,2,4-トリアミン(化合物102)
【0718】
【化211】
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【0719】
化合物95aを化合物101に置き換えた以外、化合物96aと同様に化合物102を合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.32(d,J=6.0Hz,1H),7.87(d,J=8.3Hz,1H),7.76(d,J=8.2Hz,1H),7.64(s,1H),7.58-7.44(m,1H),7.34-7.24(m,2H),7.20(s,1H),6.99(s,1H),6.74(s,1H),3.85(s,3H),3.01(t,J=6.6Hz,2H),2.70(s,3H),2.67(s,3H),2.48(m,2H),2.33(s,6H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+446.3。
【0720】
実施例45:N-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)-4-メトキシ-5-((4-(3-メチル-1H-インダゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物103)
【0721】
【化212】
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【0722】
化合物96aを化合物102に置き換えた以外、化合物97aと同様に化合物103を合成した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.16(s,1H),9.22(s,1H),8.35(d,J=5.6Hz,1H),8.11(d,J=8.5Hz,1H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.48(t,J=7.7Hz,1H),7.38(s,1H),7.27-7.24(m,2H),7.03(s,1H),6.82(s,1H),6.52-6.42(m,J=19.5Hz,2H),5.75(d,J=11.6Hz,1H),3.88(s,3H),2.92(m,2H),2.74(s,3H),2.66(s,3H),2.31-2.25(m,8H);MS(ESI)(m/z):[M+H]+500.3。
【0723】
生理活性の測定
【0724】
以下、MTT細胞増殖試験について説明する。
【0725】
腫瘍細胞増殖及び成長阻害分析:H1975(非小細胞肺がん細胞、EGFR L858K/T790M)、Α431(ヒト表皮がん細胞、EGFR野生型)細胞はすべてATCC細胞バンクから購入した。H1975細胞の成長培地はRPMI-1640(GIBCO、A10491-065)、10%ウシ胎児血清であった。A431細胞の成長培地はDMEM(GIBCO、11995-065)、10%ウシ胎児血清であった。CellTiter-Glo分析法によって化合物の腫瘍細胞の増殖活性への影響を測定した。腫瘍細胞を処理条件下で72h曝露し、使用する各細胞系の細胞密度を試験ごとに72hの細胞増殖曲線に基づいて調整した。被験化合物に3倍希釈で10段階の濃度勾配を設計し、(0.5nM〜10μM)、各濃度値に対して3組の並行対照群を使用した。
【0726】
対数増殖期にある細胞をトリプシン処理して細胞懸濁液を調製し、Rocheカウンターでカウントし、且つ細胞最終濃度が1〜2×103個cell/mLとなるように、完全培地を適宜希釈した。細胞を384ウェルプレートに播種し、1ウェル当たり22.6μLであり、3組の並行を設計し、37℃、5%CO2培養器中で一晩培養した。化合物をDMSOに溶解させ、濃度が10μmol/Lの母液を調製し、次いで、化合物をBRAVOで段階的に希釈し、段階的に希釈して得られた化合物の濃度はそれぞれ10、3.33、1.11、0.37、0.123、0.041、0.0137、0.00457、0.00152、0.0005μmol/Lであった。化合物溶液2μLを取り出して18μLの培地に添加し、十分に混合した後に、さらに化合物と培地との混合液2μLを取り出して18μLの培地に添加し、十分に混合した。混合物2.4μLを384ウェルプレートに加えた。化合物溶液の代わりに希釈後のDMSO 2.4μLを0%阻害対照(DMSOによる影響を低減するために、DMSO最終濃度が0.1%未満である。)とした。72h培養した後にCellTiter-Glo試薬24μLを添加した。オシレーター中で内容物を2min混合し、細胞の分解を誘導した。384ウェルプレートを室温下で10minインキュベートし、蛍光信号を安定化させた。Infinite (登録商標) M1000PRO(TECAN)でデータを読み取った。データをGraphPad Prism version 5.0で計算し、GI50値を用量-反応曲線の非線形回帰モデルを用いて調整して得た。
【0727】
測定の結果を下表に示す。
【0728】
【表1-1】
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【表1-2】
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