(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の遊技機の動作演出は、所定期間に亘り遊技者が連続的に同じ動作をし続けるだけの動作に対応して実行されるものであったので、遊技の面白みに欠けるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、動作演出について遊技の興趣を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 遊技を行なうことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
遊技者の動作(プッシュボタン120の操作等)を検出する動作検出手段(プッシュセンサ124等)と、
前記動作検出手段により検出された遊技者の動作に対応する動作演出を実行可能な動作演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、
図6の操作演出処理等)と、
前記動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものと見做して検出を行うか否かを設定可能な設定手段と
、を備え、
前記動作演出手段は、
前記動作検出手段により遊技者の動作が複数回検出されたことに基づいて進行可能な第1動作演出(
図4(A)のような連打操作演出等)の実行中に、前記動作検出手段により検出された遊技者の動作に基づいて特定条件が成立したこと(変更有操作演出を実行することが決定された変動表示において
図4(A1)のように表示された特定攻撃力アイコン96Bに対応する遊技者の操作が検出されたこと等)に応じて、実行中の前記第1動作演出を終了し、前記第1動作演出を進行可能な遊技者の動作とは
動作態様が異なる遊技者の動作が前記動作検出手段により検出されたことに応じて、前記第1動作演出とは異なる第2動作演出(一撃操作演出等)を実行することが可能であり(
図4(C)、
図5(B)、
図6のS4〜S15等)、
前記第1動作演出の実行中において、前記動作検出手段による遊技者の動作の検出に応じて所定の作用をする作用演出(
図3および
図4に示す、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃して敵キャラクタ95のライフを減らす攻撃演出等)を、前記動作検出手段により遊技者の動作が検出されるごとに複数種類の作用演出(攻撃力アイコン96により示される攻撃力が異なる複数種類の攻撃演出等)から選択して実行可能であり、
前記複数種類の作用演出のう
ち実行される作用演出の種類を事前に示唆可能な
第1示唆表示(
図3および
図4に示す、事前表示および連打モード表示において、示唆表示領域960で、攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示等)
と、前記動作検出手段により検出される遊技者の動作に基づいて前記特定条件が成立するか否かを示唆する第2示唆表示とを実行する示唆表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、
図6のS3,S6,S7等)をさらに備え、
前記有利状態に制御される際の動作演出のパターンとして、前記第1動作演出が開始された後に前記特定条件が成立することなく前記第1動作演出が終了して制御されるパターンと、前記第1動作演出が開始された後に前記特定条件が成立したことに応じて実行可能となる前記第2動作演出が終了して制御されるパターンとがある。
【0007】
このような構成によれば、動作演出が遊技者の動作に基づいて第1動作演出
を終了し、第2動作演出
を実行することが可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
【0008】
(2) 前記(1)に記載の遊技機であって、
前記動作演出手段は、前記第1動作演出において、前記動作検出手段により遊技者の動作
の検出
に応じて所定の作用をする作用演出(
図3および
図4に示す、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃して敵キャラクタ95のライフを減らす攻撃演出等)を、
前記動作検出手段により遊技者の動作が検出されるごとに複数種類の
作用演出(攻撃力アイコン96により示される攻撃力が異なる複数種類の攻撃演出等)から選択して実行可能であり、
前記複数種類の前記作用演出のうち、実行され
る作用演出の種類を事前に示唆可能な示唆表示(
図3および
図4に示す、事前表示および連打モード表示において、示唆表示領域960で、攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示等)を実行する示唆表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、
図6のS3,S6,S7等)をさらに備え
た。
【0009】
このような構成によれば、作用演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0010】
(3) 前記(2)に記載の遊技機であって、
前記示唆表示手段は、事前に複数回分の前記作用演出に対応する前記示唆表示(
図3(A)の事前表示等)を実行可能である(
図6のS3等)。
【0011】
このような構成によれば、複数回の作用演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0012】
(4) 前記(2)または(3)に記載の遊技機であって、
前記示唆表示手段は、前記示唆表示として、特定示唆表示(
図4の変更有操作演出における特定攻撃力アイコン96Bの表示等)を実行可能であり、
前記動作演出手段は、前記特定示唆表示が実行されたときにおいて、前記動作検出手段により遊技者の動作が検出されたこと(
図4(A1)等)に応じて、
実行中の前記第1動作演出
を終了し、前記第2動作演出
を実行することが可能である(
図4(A),(A1),(B),(C)、
図6のS4〜S15による連打操作演出から一撃操作演出への変更等)。
【0013】
このような構成によれば、遊技者の動作が検出されたことに応じて、
実行中の第1動作演出
を終了し、第2動作演出
を実行することが可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0014】
(5) 前記(4)に記載の遊技機であって、
前記示唆表示手段は、前記第1動作演出の実行開始時から所定期間経過後において、前記特定示唆表示を実行可能である(
図5(B)のように、
図6のS6により、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示を開始する)。
【0015】
このような構成によれば、第1動作演出の実行開始時からの期間経過により特定示唆表示を実行可能であることにより、第1動作演出の実行開始時から所定期間を置いて
、実行中の第1動作演出
を終了し、第2動作演出
を実行することが可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0016】
(6) 前記(1)から(5)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記動作演出手段は、前記特定条件の成立後に、所定演出(
図4(B)の報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出)を実行した後、
実行中の前記第1動作演出
を終了し、前記第2動作演出
を実行することが可能である(
図6のS4,S6,S7,S8,S9,S11)。
【0017】
このような構成によれば、所定演出を実行した後に、
実行中の第1動作演出
を終了し、第2動作演出
を実行することが可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
【0018】
(7) 前記(1)から(6)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記動作演出手段は、
実行中の前記第1動作演出
を終了し、前記第2動作演出
を実行することをせずに前記動作演出を終了するパターン(
図3の変更無操作演出)を実行可能である(
図6のS7)。
【0019】
このような構成によれば、
実行中の第1動作演出を終了し、第2動作演出を実行することをせずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、
実行中の第1動作演出を終了し、第2動作演出を実行する可能性に期待を持たせることが可能となる。
【0020】
(8) 前記(1)から(7)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものと見做して検出を行うことが前記設定手段により設定されているときにおいて、検出有効期間よりも前から前記動作検出手段が遊技者の一の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする無効手段をさらに備えた(遊技者動作の検出に関する第1変形例)。
【0021】
このような構成によれば、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる
。
【0023】
(
9) 前記(1)から(7)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものと見做して検出を行うことが前記設定手段により設定されているときにおいて、前記動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が
行なわれているものと見做して検出を行う(遊技者動作の検出に関する第3変形例)。
【0024】
このような構成によれば、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
(
10) 前記(1)から(7)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものと見做して検出を行うことが前記設定手段により設定されているときにおいて、変動表示中でないときに、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたか否かを判定する判定手段をさらに備え、
前記判定手段は、遊技者の一の動作が継続して行なわれているときであっても、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものと
見做して判定を行なわない(遊技者動作の検出に関する第4変形例)。
【0025】
このような構成によれば、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、遊技が可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
【0028】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。
図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
【0029】
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込むことにより、以下に説明するような所定の遊技が行なわれる。パチンコ遊技機1は、外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられているガラス扉枠2を有する。
【0030】
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル5等が設けられている。パチンコ遊技機1の内部には、打球操作ハンドル5の操作に応じて遊技領域7に遊技球を打込む打球発射装置が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
【0031】
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、操作手段として、プッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為がプッシュセンサ124(
図2参照)により検出される。
【0032】
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
【0033】
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
【0034】
演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
【0035】
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、第1始動口スイッチ13aによって検出される。また、第1始動入賞口13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、第2始動口スイッチ14aによって検出される。
【0036】
可変入賞球装置15は、左右一対の可動片を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な電動チューリップ(電チューとも呼ばれる)型の入賞手段であり、ソレノイド16によって駆動される。可変入賞球装置15が開状態のときには、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になる(始動入賞し易くなり)。可変入賞球装置15が閉状態のときには、遊技球が第2始動入賞口14に入賞不可能になる。なお、可変入賞球装置15は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。可変入賞球装置15は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
【0037】
可変入賞球装置15が閉状態のときには、可変入賞球装置15が遊技球を受入可能な領域がなくなるので、遊技球が第2始動入賞口14よりも第1始動入賞口13に入賞しやすい。一方、可変入賞球装置15が開状態のときには、第1始動入賞口13よりも、可変入賞球装置15が遊技球を受入可能な領域が広くなるので、第1始動入賞口13よりも第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
【0038】
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
【0039】
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の変動表示が開始される。普通図柄表示器10における変動表示結果による停止図柄が所定の図柄(当り図柄。)となったときに、可変入賞球装置15が所定回数および所定時間だけ開状態に制御される。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄の変動表示が保留記憶され、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。このような普通図柄の保留記憶に基づいて普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、普通図柄の保留記憶が消化され、点灯するLEDを1減らす。
【0040】
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、遊技球が、始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に進入(通過、入賞を含む)して第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されることにより変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立する。その後、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態となる変動表示の開始条件が成立したことに基づいて開始される。第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示時間(変動時間)が経過すると、当該変動表示の表示結果(停止図柄)が導出表示されて終了する。また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動入賞領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。第1始動入賞口13への遊技球の進入による保留記憶は、第1保留記憶と呼ばれる。第2始動入賞口14への遊技球の進入による保留記憶は、第2保留記憶と呼ばれる。
【0041】
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第1保留記憶の保留記憶数を表示する第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2保留記憶の保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bのそれぞれは、対応する有効な始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やし、対応する特別図柄表示器での変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
【0042】
第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して演出表示装置9で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して演出表示装置9で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。
【0043】
特別図柄および演出図柄の変動表示が実行され、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
【0044】
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。リーチ演出としては、はずれ表示結果となるときに選択される割合が、大当り表示結果となるときに選択される割合よりも高いノーマルリーチ演出と、大当り表示結果となるときに選択される割合が、はずれ表示結果となるときに選択される割合よりも高いスーパーリーチ演出とが含まれる。スーパーリーチ演出が実行されたときは、ノーマルリーチ演出が実行されたときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
【0045】
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
【0046】
また、演出表示装置9の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、保留画像または保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示される保留表示エリアが形成される(図示省略)。
【0047】
可変入賞球装置15の下方には、ソレノイド21によって駆動される開閉板を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な入賞手段として、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態において開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に進入した遊技球は、カウントスイッチ23により入賞球として検出される。なお、可変入賞球装置20は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。特別可変入賞球装置20は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
【0048】
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。ラウンドにおいて繰返し継続制御により特別可変入賞球装置20が開放される遊技は、ラウンド遊技と呼ばれる。あるラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの間には、所定期間(たとえば数秒間)に亘り特別可変入賞球装置20が閉鎖状態とされるインターバル期間が設けられている。大当り遊技状態において、ラウンド遊技は、インターバル期間を介して複数回繰返し継続制御されることとなる。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定の上限個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(たとえば第15ラウンド等)に達するまで繰返される。
【0049】
大当りについては、複数の種別が設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。「大当り」の種別のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。特別遊技状態としては、確変状態に付随し、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
【0050】
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
【0051】
特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
【0052】
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側には、効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
【0053】
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
【0054】
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。
図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
【0055】
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
【0056】
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
【0057】
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
【0058】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
【0059】
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU101を含む。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。演出制御用CPU101は、プッシュセンサ124の検出信号が、入力ポート106を介して入力される。
【0060】
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出表示装置9等の各種演出装置の演出内容を指示する演出制御コマンドを、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なったり、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なったりすることで、各種の演出制御を行なう。
【0061】
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、遊技制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。第1特別図柄と第2特別図柄とのような特別図柄の変動表示、および、大当り遊技制御等の特定の遊技制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される遊技制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
【0062】
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、乱数回路503および各種のランダムカウンタからデータを抽出し、その抽出データを用いて、大当り判定、大当り種別(種類)判定、変動パターン種別判定、変動パターン判定、普通当り判定、および、ランダムカウンタの初期値決定等を行なう。大当り判定用のデータ、大当り種別判定用のデータ、変動パターン種別判定用のデータ、および、変動パターン判定用のデータ等の所定のデータは、乱数回路503および各種のランダムカウンタの更新条件成立等の特定条件で更新(変化)可能な数値変化データである。そして、これらのデータは、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aによる遊技球の検出時(始動入賞検出時)に抽出され、第1保留記憶情報または第2保留記憶情報としてRAM55に記憶される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、そのような保留記憶情報に基づく変動表示の開始条件が成立したときに、RAM55に第1保留記憶情報または第2保留記憶情報として記憶された各種データが読出されて、前述のような各種判定に用いられ、その判定結果に基づいて、変動表示が実行される。大当り判定は、乱数回路503の抽出データを用いて行なわれる。大当り種別判定は、大当り種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン種別判定は、変動パターン種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン判定は、変動パターン判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。普通当り判定は、普通当り判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。ラウンダムカウンタの初期値決定は、ラウンダムカウンタの初期値決定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当り遊技制御、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、普通図柄の変動表示等の各種遊技制御を実行する。
【0063】
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当りの判定結果、大当り種類の判定結果、変動パターン種別の判定結果、および、変動パターンの判定結果等の予め定められた制御情報を、演出制御指示用のコマンドである演出制御コマンドとして、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100では、受信した演出制御コマンドに基づいて、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、大当り制御等の遊技制御に合せた演出を実行する。
【0064】
演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms,4ms等)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の演出制御が実行可能となる。演出図柄の変動表示に関する演出、および、大当り遊技状態に関する演出等の特定の演出制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される演出制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
【0065】
[動作演出例]
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100により演出表示装置9において実行される操作演出の演出例を説明する。操作演出は、プッシュボタン120のような操作手段を対象とした遊技者の操作(動作)をプッシュセンサ124のような操作(動作)検出手段により検出し、その検出に基づいて所定の演出をする動作演出である。
【0066】
動作演出としては、たとえば、遊技者によるプッシュボタン120の操作により演出が進行可能なバトル演出が実行される。バトル演出は、遊技者の味方である味方キャラクタと遊技者の敵である敵キャラクタとがバトル(戦い)を行ない、味方キャラクタが勝ったときに大当り表示結果が表示され、敵キャラクタが勝ったときにはずれ表示結果が表示される演出である。バトル演出においては、遊技者によるプッシュボタン120の操作に応じて、味方キャラクタが敵キャラクタを攻撃するという所定の作用をする作用演出が実行可能である。
【0067】
パチンコ遊技機1では、動作演出として、第1動作演出と第2動作演出とのうちから選択した動作演出を実行可能である。第1動作演出は、プッシュボタン120を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更されない変更無操作演出である。第2動作演出は、プッシュボタン120を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更される変更有操作演出である。
【0068】
第1動作演出においては、プッシュボタン120を連続的に操作すること(以下、連打と呼ぶ場合がある)により演出が段階的に進行可能な連打モード表示をする演出のみが実行されることにより、演出内容が変更されない。第2動作演出においては、連打モード表示をする演出(連打操作演出とも呼ぶ)が実行された後、演出内容が、プッシュボタン120を1回操作することにより演出が一気に最後まで実行可能な一撃モード表示をする演出(一撃操作演出とも呼ぶ)に変更される。
【0069】
このような第1動作演出および第2動作演出は、スーパーリーチ演出のような特定のリーチ演出として実行される。第1動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。第2動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第2のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。
【0070】
なお、第1動作演出および第2動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、所定のリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに、演出制御用マイクロコンピュータ100において、どちらの動作演出を実行するかを選択して実行してもよい。
【0071】
[第1動作演出例]
図3は、第1動作演出としての変更無操作演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。
図3(A)〜(D)に、変更無操作演出において演出表示装置9で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。
【0072】
演出表示装置9において、変動表示が実行されるときに、左,中,右の演出図柄91〜93は、画面中央部で変動表示が開始される。変動表示において変更無操作演出が実行されるときには、
図3(A)に示すように、演出図柄がリーチ表示態様(左,右演出図柄が同じ図柄で揃い、中演出図柄が変動中である表示態様)となったタイミングで、演出図柄91〜93が画面隅部に移動して縮小表示され、バトル演出が開始される。
【0073】
バトル演出が実行されるときには、
図3(A)に示すように、バトルの開始前に、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、「バトル」というような、バトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間(たとえば、2〜3秒間)に亘り行なわれ。事前表示としては、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99と、味方キャラクタ94の1回の攻撃時の攻撃力等の攻撃に関する情報を色および形状等により示唆する攻撃力アイコン96を表示する示唆表示領域960とが表示される。示唆表示領域960では、複数の攻撃力アイコン96が、攻撃順番に対応して、上下方向に複数連なって表示される。
【0074】
バトル演出の連打モード表示が実行されるときは、
図3(B),(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン120の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン120を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「連打」という文字よりなり連打を示唆する連打示唆画像98Aが表示される。
【0075】
バトル演出の連打モード表示においては、予め定められた操作有効期間中において、
図3(C1)に示すように、遊技者によりプッシュボタン120が操作されるごとに、示唆表示領域960内で最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化(消去)され、それに応じて、
図3(C)に示すように味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示が操作対応表示として実行される。このような、操作対応表示は、連打操作表示と呼ばれる。バトル演出の連打モード表示において、示唆表示領域960では、攻撃時に攻撃力アイコン96が操作に応じて消化(消去)されるごとに、表示されている複数の攻撃力アイコン96が上から下の方向(図中の矢印方向)へスクロールする態様でシフトする表示がされ、最上部に新たな攻撃力アイコン96が出現表示(補充表示)される。
【0076】
攻撃力アイコン96は、〇形状の基本攻撃力アイコン96Aと、☆形状の特定攻撃力アイコン(
図4参照)とを含む。基本攻撃力アイコン96Aでは、1回の攻撃力の強さが「白<青<赤」という大小関係で色により示唆される。特定攻撃力アイコンでは、バトル演出の演出内容が連打操作演出から一撃操作演出に変化する契機となることが☆形の形状により示唆される。この実施の形態では、変更無操作演出が実行されるときにおいて基本攻撃力アイコン96Aのみが表示され、特定攻撃力アイコンが表示されない。なお、変更無操作演出が実行されるときにおいて特定攻撃力アイコンも表示可能とするが、操作により特定攻撃力アイコンが消化されてもバトル演出の演出内容が連打操作演出から一撃操作演出に変化しないようにすればよい。
【0077】
事前表示においては、バトル演出が開始される前に、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれる。これにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。また、連打モード表示においても、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれる。これにより、連打モード表示中に、予定されている攻撃演出の種類を遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0078】
ライフ表示領域99は、
図3(A)に示すように、バトル演出の開始時には敵キャラクタ95のライフが最大レベルであることが示され、
図3(C)に示すように、バトル演出の連打モード表示の実行中に、プッシュボタン120の操作に応じた味方キャラクタ94からの攻撃に応じて減少していく操作対応表示が行なわれる。たとえば、1回の攻撃でライフ表示領域99のライフが減少する減少量は、「白<青<赤」という関係が定められている。
【0079】
バトル演出が終了するまでに、
図3(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、バトル演出が終了するまでに、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
【0080】
連打操作演出は、遊技者にプッシュボタン120を連打操作(連続操作)させる演出であり、
図3(C)に示すように、プッシュボタン120が操作されるごとに、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃し、ライフ表示領域99でレベル表示される敵キャラクタ95のライフを減少させていくことが可能な演出である。連打操作演出においては、1回の攻撃時におけるライフの減少度合が、「白<青<赤」という大小関係となるような演出が行なわれる。これにより、連打操作演出では、プッシュボタン120が操作されるごとに、当該操作に対応した操作対応表示として連打操作対応表示が行なわれる。連打操作対応表示としては、示唆表示領域960の最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化され、それに応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示がされるとともに、消化された攻撃力アイコン96の種類に応じて異なる度合でライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる表示が行なわれる。
【0081】
変更無操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが変更されないので、たとえば、
図3(A)〜(D)に示すように、連打操作演出のみが実行される。
【0082】
[第2動作演出例]
図4は、第2動作演出としての変更有操作演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。
図4(A)〜(D)に、変更有操作演出において演出表示装置9で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。
図4(A)〜(D)では、変更有操作演出において、先に連打操作演出が開始され、
図3(C)に示すような連打モード表示と連打操作対応表示とが実行されているときに、特定攻撃力アイコン96Bが表示された状態からの演出が示されている。
【0083】
変更有操作演出においては、リーチ表示態様となってから所定期間が経過するまでは、
図3(A)〜(C)に示す変更無操作演出と同様の演出、すなわち連打操作演出が演出表示装置9において実行される。そして、リーチ表示態様となってから所定期間が経過したときに、
図4(A)に示すように、特定攻撃力アイコン96Bが表示される。
【0084】
図4(A1)に示すように、予め定められた操作有効期間中において、遊技者によるプッシュボタン120の操作に応じて特定攻撃力アイコン96Bが消化(消去)されると、それに応じて、
図4(B)に示すように、「大チャンス」というような文字画像と、略楕円形状の文字枠画像とを含む大型の報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出が行なわれる。
【0085】
操作変更準備表示は、遊技者によるプッシュボタン120の操作態様を、連打操作演出における連打操作から、以後に実行される一撃操作演出における一撃操作に変更する準備期間を担保することを可能とする表示であり、「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する報知画像110を用いて行なわれる。
【0086】
図4(B)に示す操作変更準備表示が予め定められた期間(たとえば1〜2秒間等)に亘り実行された後、
図4(C)に示す一撃モード表示が実行される。一撃モード表示が実行されるときは、
図4(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン120の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン120を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98Bが表示される。
【0087】
一撃操作演出は、予め定められた操作有効期間中において遊技者にプッシュボタン120を1回だけ操作(一撃操作)させる演出であり、
図4(C),(D)に示すように、操作有効期間中においてプッシュボタン120が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれる。一撃操作対応表示としては、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示と、当該ライフを「0」に減少させない表示とのいずれかの表示が行なわれる。変動表示結果が大当り表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させる表示が実行され、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させない表示が実行される。
【0088】
一撃操作演出においては、一撃動作対応表示により
図4(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、一撃操作演出においては、一撃動作対応表示によりライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
【0089】
変更有操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが、連打操作演出から一撃操作演出に変更されるので、たとえば、
図4(A)〜(D)に示すように、連打操作演出が実行された後、一撃操作演出が実行される。変更有操作演出では、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から第2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
【0090】
また、
図4(A),(A1),(B),(C)に示すように、遊技者の操作が検出されたことに応じて、操作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるように、動作演出が第1動作演出から第2動作演出に変更可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0091】
また、
図4(A)(B),(C)に示すように、報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出を実行した後に、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
【0092】
また、動作演出として、
図4のような変更有操作演出に加え、
図3のような変更無操作演出が実行可能であるので、動作演出を変更せずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、動作演出が変更される可能性に期待を持たせることができる。
【0093】
[第1,第2動作演出タイミング例]
図5は、変更有操作演出と変更無操作演出との演出内容を比較して示すタイミングチャートである。
図5(A)には、変動表示の進行状態が示されている。
図5(B)には、変更有操作演出の進行状態が示されている。
図5(C)には、変更無操作演出の進行状態が示されている。
【0094】
図5(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、リーチ表示態様での表示開始時に、事前表示が期間T1に亘り実行される。そして、期間T1が終了すると、
図5(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、
図3(C)および
図4(A)に示すように、連打操作演出(第1動作演出)として、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始される。
【0095】
図5(C)に示すように、変更無操作演出の場合は、変動表示が終了するまでの期間T5に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続された後、
図3(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。一方、
図5(B)に示すように、変更有操作演出の場合は、変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続可能である。変更無操作演出の場合は、リーチ表示態様となってから所定期間が経過すると、
図4(A)に示すように特定攻撃力アイコン96Bの表示が開始され、特定攻撃力アイコン96Bを消化するプッシュボタン120の操作がされたときに、
図4(B)に示すように操作変更準備表示が期間T3に亘り実行される。
【0096】
図5(B)に示すように、操作変更準備表示の期間T3が終了すると、変更有操作演出の場合は、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が開始される。そして、変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、操作有効期間が設定されて、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示との実行が継続された後、
図4(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。
【0097】
[第1,第2動作演出用操作演出処理]
次に、
図3〜
図5に示す変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出をするために演出制御用マイクロコンピュータ100で実行される操作演出処理について説明する。
図6は、操作演出処理を示すフローチャートである。
図6の操作演出処理は、前述の演出制御プロセス処理に含まれる処理である。
【0098】
操作演出処理においては、まず、現在が変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出の実行期間中であるか否かを判定する(S1)。S1においては、変動表示の開始時に受信した演出制御コマンドと、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値とを確認することに基づいて、現在が、
図5に示すような変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出の実行期間であるか否かを判定する。
【0099】
S1で操作演出の実行期間中ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が
図5の期間T1のような操作演出の開始期間(連打操作演出の実行開始前の期間)であるか否かを判定する(S2)。S2で操作演出の開始期間であると判定されたときは、
図3(A)のような事前表示を実行し(S3)、処理を終了する。これにより、
図5の期間T1において事前表示が行なわれる。一方、S2で操作演出の開始期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が
図5の期間T2または期間T5の連打モード表示の実行期間であるか否かを判定する(S4)。
【0100】
S4で連打モード表示の実行期間であると判定されたときは、現在実行中の操作演出が、変更有操作演出であるか否かを判定する(S5)。S5で変更有操作演出であると判定されたときは、
図4(A)のような連打モード表示を実行し(S6)、S12に進む。これにより、変更有操作演出において、
図5(B)の期間T2に連打モード表示が行なわれる。S6で実行される連打モード表示においては、
図4(A),(A1)および
図5(B)のように、連打操作演出の開始時から所定時間後に示唆表示領域960において特定攻撃力アイコン96Bが表示される。S6において、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示が実行可能であることにより、連打操作演出の実行開始時から所定期間を置いて動作演出を連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0101】
一方、S5で変更有操作演出ではないと判定されたとき、すなわち、変更無操作演出であるときは、
図3(B),(C)のような連打モード表示を実行し(S7)、S12に進む。これにより、変更無操作演出において、
図5(C)の期間T5に連打モード表示が行なわれる。
【0102】
S12では、プッシュセンサ124から入力される検出信号に基づいて、プッシュボタン120の操作が検出されたか否かを判定する(S12)。S12で操作が検出されていないと判定されたときは、S16に進む。一方、S12で操作が検出されたと判定されたときは、実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)に応じた操作対応表示をする処理が行なわれる(S13)。
【0103】
S6からS12に進んだときは、変更有操作演出における連打モード表示の実行中であるので、操作検出に応じて、
図4(A)に示すような連打操作対応表示がS12において実行される。これにより、変更有操作演出においては、当初に、たとえば、プッシュボタン120の連打操作に応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃してライフ表示領域99のライフ表示を変化させる連打操作対応表示が実行される。
【0104】
また、S7からS12に進んだときは、変更無操作演出における連打モード表示の実行中であるので、操作検出に応じて、
図3(C)に示すような連打操作対応表示がS13において実行される。これにより、変更無操作演出においては、たとえば、プッシュボタン120の連打操作に応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃してライフ表示領域99のライフ表示を変化させる連打操作対応表示が実行される。そして、変更無操作演出が実行される変動表示の終了直前の所定タイミングにおいては、大当り表示結果となるときに連打操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を最低レベル(0)にする表示が行なわれ、はずれ表示結果となるときに連打操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を最低レベル(0)にする表示が行なわれない。
【0105】
S13の後に、直前のS13において特定攻撃力アイコン96Bの消化に応じた操作対応表示が実行されたか否かを判定することにより、S12で判定された操作検出が変更有操作演出において特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出であるか否かを判定する(S14)。S14で特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出ではないと判定されたときは、S16に進む。一方、S14で特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出であると判定されたときは、変更有操作演出における連打モード表示の実行期間T2を終了し(S15)、S16に進む。これにより、
図4(A1),(B)および
図5(B)に示すように、変更有操作演出における連打モード表示が終了する。
【0106】
前述のS4で連打モード表示の実行期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が
図5(B)の期間T3の操作変更準備表示の実行期間であるか否かを判定する(S8)。S8で操作変更準備表示の実行期間であると判定されたときは、
図4(B)のような操作変更準備表示が行なわれ(S9)、S10に進む。これにより、変更有操作演出において、
図5(B)の期間T3に操作変更準備表示が行なわれる。
【0107】
前述のS8で操作変更準備表示の実行期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が
図5(B)の期間T4の一撃モード表示の実行期間であるか否かを判定する(S10)。S10で一撃モード表示の実行期間であると判定されたときは、
図4(C)のような一撃モード表示が行なわれ(S11)、S12に進む。これにより、変更有操作演出において、
図5(B)の期間T4に一撃モード表示が行なわれる。
【0108】
S11からS12に進んだときは、S12で操作が検出されたと判定されたときにS13で実行される操作対応表示として、大当り表示結果となるときに一撃操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を一気に最低レベル(0)にする表示が行なわれ、はずれ表示結果となるときに一撃操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を一気に最低レベル(0)にする表示が行なわれない。
【0109】
前述のS10で一撃モード表示の実行期間ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づき、現在が、操作演出の終了時であるか否かを判定する(S16)。S16で操作演出の終了時ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S16で操作演出の終了時であると判定されたときは、操作演出終了時処理を実行し(S17)、処理を終了する。S17の操作演出終了時処理においては、たとえば、大当り表示結果となるときに、
図3(D)および
図4(D)のような勝利表示を実行し、はずれ表示結果となるときに前述のような敗北表示を実行する処理等の操作演出の終了時に表示する画像として定められた画像を、変動表示結果に応じて表示する処理が行なわれる。
【0110】
前述した実施の形態では、遊技者の操作(動作)を検出可能な検出手段として、プッシュボタン120のような遊技者により操作可能な操作手段の操作を検出可能なプッシュセンサ124のような検出手段を一例として示した。しかし、これに限らず、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては遊技者によるスティックコントローラの操作を検出する傾倒方向センサユニットのようなその他の検出手段を用いてもよい。また、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては、操作手段の操作を検出する手段ではなく、赤外線センサ、および、モーションセンサ等のような遊技者の動作を直接的に検出可能な検出手段を用いてもよい。
【0111】
以下に、前述したリーチ状態での動作演出に関する演出制御における遊技者動作の検出に関する変形例を列挙する。具体的は、プッシュセンサ124のような動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合にも、連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとして、バトル演出における攻撃表示のような動作演出を実行可能なオート連打機能(自動連打機能)を設けた場合の各種構成を説明する。
【0112】
オート連打機能とは、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100の機能として、プッシュボタン120の長押し操作が、たとえば4秒間のような第1期間に亘り続されたことにもとづいてオート連打の機能による操作の検出が開始され、1.0秒のような第期間が経過するごとに操作回数を1つずつカウントして、あたかもプッシュボタン120の連打が行なわれているものとして検出が行なわれる機能である。
【0113】
[遊技者動作の検出に関する第1変形例]
第1変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間よりも前から動作検出手段が遊技者の一の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする無効手段をさらに備える例を説明する。
【0114】
第1変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から動作検出手段が遊技者のプッシュボタン120の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行する無効化処理を実行する。このような制御を行なえば、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
【0115】
[遊技者動作の検出に関する第2変形例]
第2変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出を行なうか否かを設定可能(設定メニュー画面での設定等)な設定手段をさらに備える例を説明する。
【0116】
第2変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を設けた場合において、たとえば、客待ちデモンストレーション表示中である期間のような演出図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とする設定処理を実行可能とする。このような設定を可能とすれば、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
【0117】
[遊技者動作の検出に関する第3変形例]
第3変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとする例を説明する。
【0118】
第3変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を用いる場合において、たとえば、演出内容が異なる動作演出Aと動作演出Bとが選択的に実行可能なときに、動作演出Aの実行中に、オート連打による検出中は1.0秒が経過するごとにプッシュボタン120による操作回数が1回ずつ増加したものとして扱い、動作演出Bの実行中に、オート連打による検出中は0.5秒が経過するごとにプッシュボタン120による操作回数が1回ずつ増加したものとして扱う処理を実行する。このような処理を行なえば、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
【0119】
[遊技者動作の検出に関する第4変形例]
第4変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、変動表示中でないときに、動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたか否かを判定する判定手段をさらに備え、判定手段が、遊技者の一の動作が継続して行なわれているときであっても、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての判定を行なわない例を説明する。
【0120】
第4変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を用いる場合に、オート連打の機能の有効または無効の設定が可能な構成において、たとえば、オート連打の機能の有効または無効の再度の設定を行なう際に、プッシュボタン120を一旦操作してオート連打の機能の有効または無効を切り替えた後、プッシュボタン120の操作を一旦止めて、改めてプッシュボタン120を操作しなければ、再度オート連打の機能の有効または無効の切り替えを行なえないように制限する制御を実行する。このような制御を行なえば、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
【0121】
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1)
図4(A)〜(D)に示すように、変更有操作演出では、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から第2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
【0122】
(2)
図3および
図4の示唆表示領域960に示すように、事前表示および連打モード表示において、示唆表示領域960で攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれることにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0123】
(3)
図3(A)の事前表示等において、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれることにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となり、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0124】
(4)
図4(A),(A1),(B),(C)に示すように、遊技者の操作が検出されたことに応じて、操作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるように、動作演出が第1動作演出から第2動作演出に変更可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0125】
(5)
図5(B)のように、
図6のS6により、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示が実行可能であることにより、連打操作演出の実行開始時から所定期間を置いて動作演出を連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
【0126】
(6) また、
図4(A)(B),(C)に示すように、報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出を実行した後に、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
【0127】
(7) また、動作演出として、
図4のような変更有操作演出に加え、
図3のような変更無操作演出が実行可能であるので、動作演出を変更せずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、動作演出が変更される可能性に期待を持たせることが可能となる。
【0128】
(8) 遊技者動作の検出に関する第1変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から遊技者のプッシュボタン120の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行することにより、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
【0129】
(9) 遊技者動作の検出に関する第2変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、演出図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とすることにより、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
【0130】
(10) 遊技者動作の検出に関する第3変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとすることにより、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
【0131】
(11) 遊技者動作の検出に関する第4変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、オート連打の機能の有効または無効を切り替えた後、プッシュボタン120の操作を一旦止めて、改めてプッシュボタン120を操作しなければ、再度オート連打の機能の有効または無効の切り替えを行なえないように制限することにより、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
【0132】
[その他の変形例]
次に、その他の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
【0133】
(1) 示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96においては、大当りとなることが確定したことが特定可能な情報を示唆するアイコンとしての大当り確定アイコンが表示可能であってもよい。そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、前述の変更無操作演出および変更有操作演出とは演出に用いる操作パターンが異なる演出に発展(分岐)し、発展した演出が実行されるようにしてもよい。また、そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、大当り確定アイコンが操作により消化された時点で連打操作演出が終了してもよいし、大当り確定アイコンが操作により消化された後に連打操作演出の期間が終了するまで連打操作演出を継続させてもよい。
【0134】
(2) 前述した実施の形態では、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更される例を示したが、これに限らず、複数の特定攻撃力アイコン96Bを表示可能とし、複数の特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更されるようにしてもよい。
【0135】
(3) 前述した実施形態では、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」というような最初に表示された状態での色および形状を変化させる演出をしてもよい。たとえば、最初に「白」で表示されていたアイコンを途中で「赤」に変化させたり、最初に「白」等の円形で表示されていた基本攻撃アイコン96Aを途中で「☆」形状の特別攻撃アイコン96Bに変化させたりしてもよい。
【0136】
(4) 前述した実施形態では、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」が操作に応じて消化されるときに、プッシュボタン120を振動させる(振動機能を付加する)ことにより、振動するか否かにより大当り期待度の大きさを示唆するようにしてもよい。たとえば、プッシュボタン120が振動したときには、振動しないときよりも大当りとなる期待度が高くなるようにすればよい。また、プッシュボタン120を振動させるときの振動の強さを複数段階で切替えられるようにしておき、たとえば、「赤」の基本攻撃アイコン96Aであれば弱振動で振動させ、「☆」形状の特別攻撃アイコン96Bであれば強振動で振動させるようにしてもよい。
【0137】
(5) 前述した実施形態では、プッシュボタン120を複数色のいずれかの色で発光可能な構造(発光装置を内蔵した構造)とし、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」が操作に応じて消化されるときに、プッシュボタン120の色を、アイコンの色と同じ色に変化させるようにしてもよい。また、「☆」形状の特別攻撃アイコン96Bについては、プッシュボタン120の色を虹色のような特別色に変化させるようにしてもよい。
【0138】
(6) 前述した実施の形態では、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、1回変更される例を示したが、これに限らず、複数の特定攻撃力アイコン96Bを表示可能とし、複数の特定攻撃力アイコン96のうち、1つの特定攻撃力アイコン96が操作により消化されるごとに、異なる種類(異なる操作パターン)の動作演出に変更されるようにしてもよい。
【0139】
(7) 前述した実施の形態では、基本攻撃力アイコン96Aとして複数種類の攻撃力のアイコンが設けられた例を示した。しかし、これに限らず、基本攻撃力アイコン96Aとしては、攻撃力が同じ1種類のアイコンのみを用いるようにしてもよい。
【0140】
(8) 遊技者の操作が検出されるごとに所定の作用をする作用演出としては、前述した攻撃演出ではなく、自動車レースの演出(味方キャラクタが乗った自動車が1着となれば大当りとなる演出等)において、味方キャラクタAが乗った自動車の速度を加速する演出等のその他の演出を実行してもよい。つまり、作用演出は、動作検出手段により遊技者の動作が検出されるごとに、当該動作に応じて所定の作用をする演出であればどのような演出であってもよい。このような自動者レースの演出において作用演出の種類を示唆する示唆表示は、加速度を示すアイコン等が用いられればよい。
【0141】
(9) 示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96においては、大当りとなることが確定したことが特定可能な情報を示唆するアイコンとしての大当り確定アイコンが表示可能であってもよい。そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、前述の変更無操作演出および変更有操作演出とは演出に用いる操作パターンが異なる演出に発展(分岐)し、発展した演出が実行されるようにしてもよい。また、そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、大当り確定アイコンが操作により消化された時点で連打操作演出が終了してもよいし、大当り確定アイコンが操作により消化された後に連打操作演出の期間が終了するまで連打操作演出を継続させてもよい。
【0142】
(10) 前述した実施の形態では、特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたときに必ず操作演出の種類が変更される例を示した。しかし、これに限らず、特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたときに、所定割合(たとえば、10%等)で操作演出の種類が変更されないようにしてもよい。
【0143】
(11) 前述した実施の形態では、第1動作演出として連打操作演出を示し、第2動作演出として一撃操作演出を示したが、これに限らず、第1動作演出として一撃操作演出を用い、その一撃操作演出ではずれたときに、第2動作演出として連打操作演出を実行するように、動作演出を変更するようにしてもよい。
【0144】
(12) 前述の実施形態では、リーチ状態において実行される動作演出を対象として、遊技者の操作(動作)検出に応じて、動作演出の種類を変更する例を示した。しかし、これに限らず、リーチ状態以外の状態において実行される動作演出を対象として、遊技者の操作(動作)検出に応じて、動作演出の種類を変更するようにしてもよい。
【0145】
(13) 前述の実施形態では、
図5に示したように、変更有操作演出と、変更無操作演出とで演出期間の長さが同じである例を示した。しかし、これに限らず、変更有操作演出と、変更無操作演出とでは、演出期間が異なるようにしてもよい(たとえば、変更有操作演出の方が変更無操作演出よりも演出期間が長くなるようにしてもよい)。
【0146】
(14) 前述の実施形態では、
図5に示したように、変更有操作演出を1種類のみ設けた例を示したが、これに限らず、変更有操作演出は、複数種類設け、演出の種類により大当りとなる期待度が異なるように選択割合を設定してもよい。その場合においては、基本的に、大当りとなる期待度によらず、演出期間の長さを同じとしてもよく、大当りとなる期待度により演出期間の長さが異なるようにしてもよい(たとえば、大当りとなる期待度が高くなるにしたがって演出期間が長くする等)。
【0147】
(15) 前述の実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、前述した実施形態はこれに限定されるものではなく、たとえば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。また、前述した実施形態は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロットマシンに適用してもよい。このように、前述した実施形態は、遊技が可能な遊技機であれば、どのような遊技機に適用してもよい。
【0148】
(16) 前述した実施の形態では、
図3および
図4に示すように、攻撃力アイコン96として、色により攻撃力の強さを示唆する例を示したが、これに限らず、攻撃力アイコン96の代わりに、ナイフ、ピストル、ライフル銃等の攻撃用の複数種類のアイテムを表示してもよい。その場合には、アイテムの種類により攻撃力の強さが示唆される。
【0149】
(17) 遊技者にとって有利な有利状態としては、大当り遊技状態を一例として説明したが、これに限らず、前述した大当り遊技状態の他に、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
【0150】
(18)なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。