(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の遊技機が並んで設置される遊技機島において、各遊技機の上方に設置され、当該遊技機に関する各種の遊技情報を表示可能な表示パネルを有する遊技情報表示装置を含む遊技場用システムにおいて、
前記表示パネルは、中央に位置する中央表示パネル、並びに当該中央表示パネルの左右両側に位置する左表示パネル及び右表示パネルに区分され、
前記中央表示パネルの両端部側に設けた回動軸を中心として、前記左表示パネル、及び前記右表示パネルである左右パネルを前後方向へ回動させる回動手段と、
遊技機側から出力される遊技信号を入力することにより前記遊技情報表示装置に対応する遊技機の遊技情報を特定する遊技情報特定手段と、
前記中央表示パネル、及び前記左右パネルに対して、前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報を表示させる表示制御手段と、
遊技信号により特定される遊技情報により成立の有無を特定可能な演出条件が、前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報により成立したか否かを判定する判定手段と、
前記演出条件が成立した旨の判定結果を得た場合に、前記左右パネルを後方へ回動させる後方回動制御及び前記左右パネルを前方へ回動させる前方回動制御のうちのいずれかである第1回動制御と、当該第1回動制御により前記左右パネルを回動させた位置である第1の回動位置とは異なる第2の回動位置へと前記左右パネルを回動させる第2回動制御と、を予め設定される設定回数分行う特別演出制御を実行する回動制御手段と、を備えた遊技場用システム。
前記回動制御手段は、前記特別演出制御の実行中に、前記第1の回動位置にある状態を基準時間維持すると共に、前記第2の回動位置にある状態を基準時間維持する制御を実行し、
前記表示制御手段は、前記左表示パネル、及び前記右表示パネルのうち少なくとも一方の表示内容を、前記第1の回動位置と前記第2の回動位置とで異なる表示内容とする請求項1又は2に記載の遊技場用システム。
複数の遊技機が並んで設置される遊技機島において、各遊技機の上方に設置され、当該遊技機に関する各種の遊技情報を表示可能な表示パネルを有し、該表示パネルが、中央に位置する中央表示パネル、並びに当該中央表示パネルの左右両側に位置する左表示パネル及び右表示パネルに区分された遊技情報表示装置において、
前記中央表示パネルの両端部側に設けた回動軸を中心として、前記左表示パネル、及び前記右表示パネルである左右パネルを前後方向へ回動させる回動手段と、
対応する遊技機側から出力される遊技信号を入力することにより遊技機の遊技情報を特定する遊技情報特定手段と、
前記中央表示パネル、及び前記左右パネルに対して、前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報を表示させる表示制御手段と、
遊技信号により特定される遊技情報により成立の有無を特定可能な演出条件が、前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報により成立したか否かを判定する判定手段と、
前記演出条件が成立した旨の判定結果を得た場合に、前記左右パネルを後方へ回動させる後方回動制御及び前記左右パネルを前方へ回動させる前方回動制御のうちのいずれかである第1回動制御と、当該第1回動制御により前記左右パネルを回動させた位置である第1の回動位置とは異なる第2の回動位置へと前記左右パネルを回動させる第2回動制御と、を予め設定される設定回数分行う特別演出制御を実行する回動制御手段と、を備えた遊技情報表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技機51に付設される遊技情報表示装置1、及びこの遊技情報表示装置1を含む遊技場用システム1Sに関する例である。この内容について、
図1〜
図23を用いて説明する。
【0011】
パチンコ遊技機やスロットマシン(図示略)などの遊技機51が設置された遊技場では、
図1のごとく、10〜20台ほどの遊技機51が通路に面して一列に並べて設置された遊技機島5が形成されている。遊技機島5では、玉やメダル等の遊技媒体の貸出及び計数を行う遊技装置52、及び各種の遊技情報や案内情報等を表示する遊技情報表示装置1が遊技機51毎に個別に付設されている。遊技装置52は、対応する遊技機51の左隣りの他の遊技機51との台間あるいは島端の狭いスペースに配置されている。遊技情報表示装置1は、遊技機島5の上部を開閉可能に覆う化粧板である幕板500と、対応する遊技機51と、の間の壁面に取り付けられている。
【0012】
遊技機島5では、
図2のごとく、2台の遊技機51毎に、中継装置59が1台ずつ設置されている。遊技場内の管理スペースには、遊技場を管理する管理装置50が設置されている。遊技場内の遊技機51、遊技装置52、遊技情報表示装置1等の場内機器の稼動状況は、この管理装置50により集中的に管理されている。
【0013】
遊技場では、
図2のごとく、管理装置50が通信可能に接続された有線LAN等の場内ネットワーク5Nが構築されている。そして、遊技機51、遊技情報表示装置1及び遊技装置52が中継装置59を介して場内ネットワーク5Nに接続されて遊技場用システム1Sが構成されている。この遊技場用システム1Sでは、遊技情報表示装置1等の周辺装置を含めた遊技機51側と管理装置50との間の各種の通信が中継装置59を介して実現されている。
【0014】
(遊技機)
図1及び
図2に例示の遊技機51は、液晶表示部(役物)511や始動口512等が配置された遊技領域に玉を打ち込んで遊技するパチンコ遊技機である。この遊技機51では、遊技媒体である玉が遊技価値として利用される。遊技領域の下側には、図示しない発射装置に玉を供給する上皿517と、上皿517から溢れた玉等を貯える下皿518と、が設けられている。上皿517を取り囲む縁の部分には、遊技装置52に所定の動作を行なわせるための操作ボタンである貸出釦、返却釦(共に図示略)が配置されている。
【0015】
遊技機51は、セブン機と呼ばれるパチンコ遊技機であり、始動口512に玉が入賞(始動入賞)すると大当り抽選が実行される。始動口512としては、入賞率が変動しないへそタイプの第1始動口512Aと、入賞率が変動する電動チューリップタイプの第2始動口512Bと、が設けられている。第2始動口512Bの電動チューリップが開くと玉の受け皿のように機能して高入賞率が実現される。
【0016】
電動チューリップの動作による第2始動口512Bの開放条件は、普図抽選の当選(普図当選)である。普図入賞口である通過ゲート514を玉が通過したとき、抽選乱数が抽出されて普図抽選が実行され、図示しない普図表示部により対応する図柄変動が実行される。普図変動時間は、通常状態では30秒、時短状態(時短)では3秒となっている。また、普図当選時の第2始動口512Bの開放時間は、通常状態では0.3秒、時短状態では5秒となっている。時短状態の継続中では、通常状態と比較して普図変動時間が短くなると共に、第2始動口512Bの開放時間が長くなることで始動入賞率が高くなる。
【0017】
始動口512に玉が入賞して始動条件が成立すると、内部で大当り判定用の抽選乱数が抽出されて大当り抽選が実行されると共に、液晶表示部511で図柄変動が開始される。大当り当選が発生した場合には、図柄変動期間が終了した後、液晶表示部511に「777」等の揃いの図柄が停止表示されて大当り当選が報知される。大当り当選の報知後には、アタッカーと呼ばれる大入賞口515が開口するラウンドが繰り返される大当り状態(大当り)が開始される。1ラウンドの上限入賞数は9個、上限開放時間は30秒に設定され、上限入賞数に達するか、あるいは上限開放時間が経過したときに1回のラウンドが終了する。
【0018】
大当り状態としては、ラウンドの繰り返し回数が4回の4R大当り状態と、同15回の15R大当り状態と、が設定されており、大当り状態下のラウンド数は、大当り抽選と同様に抽選で決定される。4R大当り状態と15R大当り状態との振分率は、第1始動口512Aの入賞を契機とした大当り抽選と、第2始動口512Bの入賞を契機とした大当り抽選と、で相違している。第1始動口512Aの入賞を契機とした大当り抽選における振分率は、4R大当り状態が55%で、15R大当り状態が45%となっている。第2始動口512Bの入賞を契機とした大当り抽選における振分率は、4R大当り状態が10%で、15R大当り状態が90%となっている。
【0019】
なお、大当り抽選・普図抽選の図柄変動中に始動入賞が発生した場合には、抽出された抽選乱数に対応する図柄変動が累積的に保留される。保留された図柄変動は、実行中の図柄変動が終了した後、古いものから順番に開始される。ただし、図柄変動の保留数には所定の保留上限値(例えば各4つ)が設定され、保留上限値に到達した状態で始動入賞が発生した場合には、抽選乱数の抽出が行われないか、あるいは抽出された抽選乱数が図柄変動として保留されずにそのまま消去される。また、大当り抽選に対応する図柄変動の保留については、第1始動口512Aに由来する保留よりも第2始動口512Bに由来する保留が優先して消化され、第1始動口512Aに由来する保留は、第2始動口512Bに由来する保留が無くなったときに消化される。
【0020】
大当りとしては、大当り抽選の当選確率(大当り確率)が高くなる確変状態が後続して発生する確変大当りと、確変状態が後続しない通常大当りと、がある。大当り当選のうち確変大当りの割合である確変率は、通常状態であるか確変状態であるかに関わらず66.6%となっている。つまり、大当り抽選の当選確率通りであれば、大当り当選3回のうちの2回が確変大当り、残りの1回が通常大当りということになる。
【0021】
通常状態下の大当り確率が1/260に設定されている一方、確変状態では大当り確率が1/74に向上する。さらに、確変状態では、上記のように第2始動口512Bの入賞率が高くなる時短状態が併せて発生する。確変状態の終了条件は、大当りの発生であり、その大当りが確変大当りであれば、大当り状態の終了後に確変状態が継続的に発生する。確変状態は、大当り状態の終了後に通常大当りが発生するまで継続し、通常大当りに対応する大当り状態の終了後には、図柄変動が所定回数(例えば始動回数が100回)分の時短状態を消化して通常状態に戻る。なお、例示した大当り確率やラウンドの振分率等の仕様は、遊技機の機種に応じて異なり様々な仕様がある。
【0022】
遊技機51は、遊技進行に応じて各種の遊技信号を外部出力する。中継装置59を介して遊技装置52、遊技情報表示装置1、管理装置50等に向けて外部出力される遊技信号としては、例えば以下の各信号がある。なお、管理装置50に送信される遊技信号には、遊技機51の識別情報である台番IDが中継装置59により対応付け(ひも付け)される。管理装置50側では、遊技信号に対応付けされた台番IDを利用し、送信元の遊技機51を特定可能である。
【0023】
(1)アウト信号(消費信号):消費玉を回収する図示しないアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定可能である。なお、遊技機51から出力されるアウト信号であっても良い。
(2)セーフ信号(払出信号):入賞付与価値(セーフ)を特定可能な遊技機51の出力信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定可能である。なお、玉を補給する図示しない補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
(3)始動信号:始動入賞により変動(作動)する液晶表示部(役物)511における始動処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)を特定可能な遊技機51の出力信号。図柄変動確定時に出力される信号入力に応じて図柄変動を特定するので、「始動信号数×1」を始動回数(スタート回数)として特定可能である。なお、始動口512に入賞したことを示す信号としても良い。
(4)大当り信号:遊技機51から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定可能である。
【0024】
(遊技装置)
図1及び
図2に例示の遊技装置52は、遊技に使用する遊技媒体を貸し出すと共に、遊技者が獲得した遊技媒体を計数する装置である。遊技場では、この遊技装置52から借り受けた玉を利用してパチンコ遊技機での遊技を楽しむことができる。遊技装置52が貨幣を受け付る貨幣受付処理を実行すると、遊技機51と遊技装置52の双方に入金額が表示されると共に貸出1単位(例えば500円)分の貸出玉(対価付与価値)が遊技機51から払出され(対価付与処理)、その対価付与処理に応じて入金額の表示が貸出玉の対価を除いた残高の表示となる。
【0025】
遊技装置52は、複数回分の対価付与処理の対応分として例えば1万円分の貨幣を受付可能である。そして、残高がある状態で遊技機51の貸出釦が押下(貸出操作、付与操作)されたとき、貸出1単位分の貸出玉が遊技機51から払出され、その対価分を残高から引落とす。また、所謂各台計数機能も備えており、遊技者が獲得した獲得玉を計数し、その計数した獲得玉を対価として再度玉を払戻すことも可能で、その払戻し分の対価を除いた玉数を持玉として特定する。
【0026】
遊技装置52は、残高や持玉が残存する状態で遊技機51の返却釦(図示略)が押下(発行操作を受付)されたとき、残高や持玉を特定可能な図示しない一般カードを発行する。なお、残高のみや持玉の一部を発行対象とする分割発行は説明の簡略化のため不可としたが、可能としても良い。
【0027】
遊技装置52は、中継装置59とのシリアル通信により、貨幣受付処理や対価付与処理の実行、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び一般カードの受付や発行処理等の各種情報を管理装置50側で特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としても良い。
【0028】
(遊技情報表示装置)
遊技情報表示装置1は、
図1〜
図4のごとく、複数の遊技機51が並んで設置される遊技機島5において、各遊技機51の上方に設置され、遊技機51に関する各種の遊技情報を表示可能な表示パネル10L、C、Rを有する装置である。この表示パネル10L、C、Rは、中央に位置する中央表示パネル(中パネル)10C、並びに中央表示パネル10Cの左右両側に位置する左表示パネル(左パネル)10L及び右表示パネル(右パネル)10Rに区分されている。各表示パネル10L、C、Rの上下の側部にはLEDが配列されたランプ部108が横幅全域に渡って形成され、遊技情報表示装置1では、ランプ部108の点灯や点滅等による演出を実行可能である。
【0029】
遊技情報表示装置1本体からの各種の接続ハーネスは、LAN線以外が1つのコネクタにまとめられて中継装置59(
図2)に接続されている。また、遊技情報表示装置1には、従業員が携帯するリモコン55が用意されている。遊技情報表示装置1は、リモコン55(
図1)から各種の指令を入力し、その指令内容に沿った表示動作等を実行することも可能である。
【0030】
遊技情報表示装置1は、遊技機51側から受信した遊技信号に基づく各種の遊技情報を表示可能であるほか、管理装置50から受信した指令、あるいは従業員が携帯するリモコン55によるリモコン操作に応じて、各種の案内情報を表示可能である。例えば空き状態である旨を表すリモコン信号をリモコン55から入力したときには、空き状態である旨を表す後述する表示を実行可能である。さらに、遊技情報表示装置1は、他の遊技情報表示装置1と連動した表示演出を実行することも可能である。
【0031】
3面の表示パネル10L、C、Rのうちの中央の中パネル(中央表示パネル)10Cは、タッチスクリーンシート100(
図14参照。他図では図示省略。)が積層されたタッチ操作可能なタッチパネルとなっている。中パネル10Cの下側には、
図3のごとく、呼出ボタン241やメニューボタン243等の操作ボタンや、従業員が操作するリモコン55(
図1)の赤外線信号(リモコン信号)の受光部245が配置されている。呼出ボタン241は、従業員を呼び出すための所定の動作を遊技情報表示装置1に実行させるための操作ボタンである。メニューボタン243は、表示内容や表示形式を選択させるための表示メニューを表示させる操作ボタンである。
中パネル10Cの両側に設けられた左右パネル(左表示パネル及び右表示パネル)10L、Rは、回動可能な表示パネルである。左右パネル10L、Rは、その表示面を内側に向けたり外側に向けるように回動可能であり、多彩な制御が可能になっている。
【0032】
遊技情報表示装置1では、
図4のごとく、図示しない制御基板などを収容する筐体12が中パネル10Cの背面側に設けられている。筐体12の上面には、左右パネル10L、Rを回動駆動するための横長の薄い箱状のギアボックス11が配置されている。なお、図示しない制御基板の構成については
図14を参照して後で説明する。
【0033】
筐体12は、制御基板を収容するほか、左右パネル10L、Rを回動駆動するための駆動モータ101L、101R(
図14参照。)等を収容している。先端にモータギア12M(
図8参照。)が外挿固定された駆動モータ101L、Rのモータシャフト12S(
図8参照。)は、筐体12の上面側に突出しギアボックス11に収容されている。
【0034】
筐体12の背面には、
図4及び
図5のごとく、壁面に対する取付構造125の基部となる取付部121が形成されている。遊技情報表示装置1は、傾斜角の調節機構を含む取付構造125を介して遊技機51の上方の壁面に取り付けられている(
図1参照。)。なお、
図3及び
図4では、取付構造125の図示を省略してある。
【0035】
傾斜角は、遊技椅子に座った遊技者の頭上に位置する遊技情報表示装置1の表示面を前のめりの姿勢になるように傾斜させる角度である。この傾斜角は、取付構造125の調節機構が備える図示しないモータにより、鉛直方向を基準のゼロ度として(
図5参照。)、ゼロ度、15度、20度、25度の位置に調節可能である。このように15度、20度などゼロ度を超える傾斜角を設定すれば、各表示パネル10L、C、Rの表示面を斜め下方へ向けることができ、遊技者側から表示面を見やすくできる。
傾斜角は、リモコン55操作による電動で調節可能であるほか、手動によっても調節可能である。手動操作には工具等を必要とせず、本体上部を手前に引けば傾斜角を大きくでき、本体上部を押せば傾斜角を小さくできる。なお、基準のゼロ度を鉛直方向とせず、予め25度程度傾斜した角度として、鉛直方向から25度から50度までを傾斜範囲とする等しても良い。
【0036】
遊技情報表示装置1は、所謂幕板500(
図1参照。)の下に取り付けられるため、
図5に示す傾斜角が上記のゼロ度、15度、20度、25度のいずれであっても幕板500の開閉に干渉しないことが理想的である。しかしながら、この要件を厳格にすると遊技情報表示装置1の設置自由度が損なわれるおそれがあることから、幕板500を開閉する際に干渉しない傾斜角が少なくとも1つ存在していれば良い。
【0037】
なお、
図5の傾斜角の調節機構では、傾斜角を変更する際、ほぼ一定の隙間を空けて互いに対面した状態を維持しながら相対的に移動する2平面の組み合わせ(図示略)が設けられている。一方の平面は、筐体12の取付部121側の平面であり、他方の平面は、壁面に固定される取付構造125側の平面である。この2つの平面のうちの一方には、凸部が設けられ、他方の平面には、凸部が嵌り込む凹部がゼロ度、15度、20度、25度の各傾斜角に対応する位置に設けられている。傾斜角を変更する際には、凹部に対する凸部の嵌り込みに応じてクリック感が生じる。さらに、上記の4種類の傾斜角のいずれかに調整した後では、凹部に対する凸部の嵌合によりある程度の強さで固定され、自重等による傾斜角の変動が未然に回避される。
【0038】
ギアボックス11は、
図6〜
図8のごとく、筐体12のモータギア12Mの回転により左右パネル10L、R(
図3)を回動させるためのギア機構110が収容された薄い箱状の部品である。ギアボックス11の下面には、筐体12の上面から突出するモータシャフト12Sを貫通配置するための収容孔120が形成されている。ギアボックス11は、筐体12に対して両端が若干はみ出すように幅広に形成され、そのはみ出し部分の下面には、左右パネル10L、Rを回動可能に軸支する回動軸11Sが立設されている。この回動軸11Sは、筐体12の側面に沿って延在するよう中パネル10Cの両端部側に設けられ、その先端が筐体12側に軸支されている。ギアボックス11のギア機構110は、駆動モータ101L、Rの回転をこの回動軸11Sに伝達して左右パネル10L、Rを回動させるための回動機構(回動手段)を構成している。なお、この回動機構は、手動による左右パネル10L、Rの回動操作を許容するように構成されている。
【0039】
ギアボックス11のギア機構110は、
図6〜
図8のごとく、筐体12側のモータギア12Mにギア係合する平歯車111と、この平歯車111に対して同軸固定された平歯車112と、この平歯車112とギア係合する平歯車113と、回動軸11Sに外挿固定されていると共に平歯車113とギア係合する平歯車114と、により構成されている。なお、
図7では、本来は他の構成に遮蔽されて視認できない平歯車を含めて全ての歯車を実線で図示してある。また、
図6及び
図7では、左右パネル10L、Rの図示を省略すると共に、本来は外観上見えないギア機構110等を実線で図示してある。なお、このギア機構110と駆動モータ101L、R等との組み合わせでは、左右パネル10L、Rを90度回動させるのに要する時間が1秒弱程度となっている。
【0040】
ギアボックス11では、
図7〜
図9のごとく、受光部と発光部とが対向配置されたセンサであるフォトインタラプタ118が平歯車111の外周に配設されている。フォトインタラプタ118は、平歯車111の外周のおよそ120度の範囲内の3箇所に配置されている。平歯車111の上面には、フォトインタラプタ118で検知可能な大径扇形状の遮光部材116が外周側に張り出すように取り付けられている。
【0041】
3箇所のフォトインタラプタ118の配置、及び扇形状の遮光部材116の内周角の大きさは、筐体12の側面に沿って
図10のように左右パネル10L、Rを折り畳んだときの回動角を基準のゼロ度としたとき、筐体12から離れる側に45度、90度、135度と左右パネル10L、Rが回動した位置を確実に検知できるように設定されている。以下の説明では、筐体12の側面に沿うように左右パネル10L、Rを折り畳んだときの回動角を基準のゼロ度とし(
図10参照。)、筐体12から離れる側の90度の左右パネル10L、Rの回動位置を第1位置といい、同135度を第2位置といい、同45度を第3位置という。
【0042】
ギアボックス11の内部では、
図11及び
図13のごとく、左右パネル10L、Rの回動範囲を機械的に規制する回動ストッパ119が左右の回動軸11Sの外周側にそれぞれ配設されている。回動ストッパ119には、平歯車114と共に回動軸11Sに外挿固定された規制部材117が当接する規制面119A、Bが2箇所設けられている。一方の規制面119Aは、左右パネル10L、Rの回動角が
図10のようにゼロ度のとき、規制部材117の第1の当たり面117Aが押し当たる当接面である。もう一方の規制面119Bは、
図12のように左右パネル10L、Rの回動角が180度となって対面したときに、規制部材117の第2の当たり面117Bが押し当たる当接面である。なお、
図11及び
図13では、左右パネル10L、Rの図示を省略してある。
【0043】
次に、遊技情報表示装置1は、
図14のごとく、筐体12に収容された図示しない制御基板に形成された主制御部21を中心として電気的に構成されている。主制御部21は、ソフトウェアを実行して各種演算を実施するCPU211、メモリ手段としてのROM212、RAM214、信号の入出力を行うI/O部215を含んで構成されている。
【0044】
主制御部21に対しては、外部と信号の送受信を実行する外部I/F部28、表示パネル10L、C、Rや駆動モータ101L、Rを制御する表示制御部22、中パネル10Cに積層されたタッチスクリーンシート100、呼出ボタン241、リモコン赤外光の受光部245等が電気的に接続されている。
表示制御部22に対しては、3面の表示パネル10L、C、Rのほか、左右パネル10L、Rを回動駆動する左右の駆動モータ101L、Rが接続されている。
また、遊技情報表示装置1は、通信インターフェースとなる外部I/F部28を介して、遊技機51、管理装置50、左右両隣りの遊技情報表示装置1と通信可能な状態で接続されている。
【0045】
遊技情報表示装置1は、遊技機51側から払出信号、打込信号、スタート信号、大当り信号等の遊技信号を入力し、以下の遊技データの集計等を実行可能である。
(1)大当り回数:大当り状態の発生回数。
(2)大当り間始動回数:直前の大当り状態が終了してからの始動回数(大当り抽選の回数、スタート回数)。
(3)本日累計始動回数:当日、開店後の累計の始動回数(スタート回数)。
(4)差玉数:遊技者側から見た玉収支。払出信号を入力する毎に10玉ずつ加算される払出玉数から、打込信号を入力する毎に10玉ずつ加算される打込玉数を差し引いて差玉数が演算される。
【0046】
主制御部21は、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)空き台判定手段:対応する遊技機51が誰も遊技していない空き状態であるか否かを判定する手段。空き台判定手段は、従業員が操作するリモコン55が出力する空き情報を入力したときに空き状態と判定する。
(2)遊技情報特定手段:遊技信号を入力することにより対応する遊技機51の遊技情報を特定する手段。特定する遊技情報としては、対応する遊技機51で発生中の遊技状態のほか、大当り回数や、連チャン回数や、始動回数や、出玉数等の各種の遊技データがある。例えば、遊技情報特定手段は、対応する遊技機51から大当り信号を入力しているときには、遊技状態が大当り状態と特定すると共に、大当り信号を新たに入力する毎に、大当り回数を更新する。また、遊技情報特定手段は、大当り状態が終了した後、図柄変動が100回(始動回数が100回)発生するまでの期間を連チャン期間とみなし、この状態を連チャン状態として特定する。そして、遊技情報特定手段は、大当り状態の発生中でもなく連チャン状態の継続中でもない状態を通常状態として特定する。
(3)判定手段:複数の遊技情報表示装置1が連動する全体演出の契機となる演出条件(全体演出条件)、及び遊技機島5に配列された遊技情報表示装置1の表示パネル10L、C、Rを利用する全体文字表示(
図23を参照して後述。)の契機となる全体文字表示条件の成否を判定する手段。判定手段は、遊技信号により特定される遊技情報により成立の有無を特定可能な演出条件が成立したか否かを、遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって判定する。また、判定手段は、予め設定される設定時刻となった場合、及び所定の開始操作を受付けた場合に成立し得る全体文字表示条件(全体文字表示の実行条件)が成立したか否かを判定する。なお、全体文字表示条件としては、予め設定される設定時刻となった場合、及び所定の開始操作を受付けた場合のうちのいずれか一方のみであっても良い。
(4)演出信号送受信手段:他の遊技情報表示装置1との間で演出信号の送受信を実行する手段。演出信号としては、対応する遊技機51で大当り状態が発生したときに送信する演出大当り信号や、判定手段により演出条件が成立したと判定されたときに送信する演出達成信号等がある。演出信号送受信手段は、対応する遊技機51で大当り状態が発生したとき、演出大当り信号を左右両隣の遊技情報表示装置1に向けて送信する。他の遊技情報表示装置1から演出大当り信号や演出達成信号等を受信したときには、その演出信号をさらに隣りの遊技情報表示装置1に向けて出力する。
(5)グループ手段:遊技情報表示装置1をグループ分けする手段。主制御部21では、遊技機島5のグループの識別情報である島グループIDと、遊技機51の機種のグループの識別情報である機種グループIDと、が記憶され、これにより遊技情報表示装置1のグループ分けがなされている。なお、グループ手段としての機能を管理装置50に設け、管理装置50側で各遊技情報表示装置1の島グループID、機種グループIDを管理し、遊技情報表示装置1をグループ分けすることも良い。
【0047】
また、表示パネル10L、C、Rを制御する表示制御部22は、以下の手段としての機能を備えている。
(1)表示制御手段:中パネル10C、及び左右パネル10L、Rに対して、遊技情報特定手段により特定される遊技情報を表示させる手段。表示制御手段は、遊技機51の状態等に応じた各種の遊技情報を表示パネル10L、C、Rに表示させる。表示制御手段は、例えば以下のような表示制御を実行可能である。
・連チャン状態であるとき、左右パネル10L、Rの少なくとも一方に、連チャン状態に関する遊技情報を表示する制御。
・空き状態と判定されたとき、左右パネル10L、Rの少なくとも一方に、遊技機51が空き状態である旨の情報を表示する制御。
・大当り状態が発生したとき、及び他の遊技情報表示装置1から演出大当り信号を入力したとき、他の遊技情報表示装置1で表示される情報と一体的になる演出情報を表示する制御(全体表示制御、全体大当り表示制御)。
・連チャン回数や連チャン中の出玉(TY)、持玉、或いはゲーム数等の遊技情報が基準値に達した場合(演出条件、全体演出条件である達成条件の成立)、及び他の遊技情報表示装置1から前記演出達成信号を入力したとき、他の遊技情報表示装置1で表示される情報と一体的になる演出情報を表示する制御(全体表示制御)。
(2)回動制御手段:左右パネル10L、Rの回動位置を制御する手段。回動制御手段は、左右パネル10L、Rの表示面が中パネル10Cに対して内側へ向くように、左右パネル10L、Rを前方の前記第2位置へ回動させる第1回動制御と、左右パネル10L、Rの表示面が中パネル10Cに対して外側へ向くように、左右パネル10L、Rを後方の前記第3位置へ回動させる第2回動制御とを、遊技機51の遊技状態に応じて実行可能である。
(3)設定手段:通常状態下で左右パネル10L、Rが位置する通常位置を設定する手段。本例では、通常位置として、
図16(C)を参照して後述する基準位置のほか、この基準位置とした場合よりも隣合う遊技情報表示装置1の間隔が広くなる同図(D)の特別位置を設定可能である。
【0048】
次に、以上のような構成の遊技場用システム1Sの内容について、遊技情報表示装置1の構成や動作を中心に説明する。
まず、遊技情報表示装置1の可動表示手段である左右パネル10L、Rの回動位置を説明する。上記の通り、左右パネル10L、Rの回動位置としては、
図15に例示する第1位置〜第3位置の3種類が基本となる。
【0049】
(第1位置)
図15(a)の第1位置は、左右パネル10L、Rの回動角が90度で、表示面の向きが中パネル10Cの表示面の向きと同じになり、各表示面が面一となる回動位置である。この第1位置が大当り位置であり、主として遊技機51が大当りの場合等、最も演出効果を高めたい場合に対応している。
【0050】
(第2位置)
図15(b)の第2位置は、左右パネル10L、Rの回動角が135度となり手前側に回動して表示面が内側を向き、3面の表示パネル10L、C、Rによって遊技者が取り囲まれる回動位置である。この第2位置が連チャン位置であり、この連チャン位置は遊技機51が特別状態(連チャン状態)の場合等、遊技者の遊技意欲をより高めたい場合に対応している。
【0051】
(第3位置)
図15(c)の第3位置は、左右パネル10L、Rの回動角が45度となって表示面が外側へ向き、左右外側からその表示面が見えるようになる回動位置である。この第3位置が通常位置であり、遊技機51が通常状態の場合等、待機状態である場合に対応している。
【0052】
ここで、
図16(A)〜(D)を参照して、左右パネル10L、Rが回動する遊技情報表示装置1の設置に関して考慮すべき点を説明する。
同図(A)は、左右パネル10L、Rの回動角(
図15参照。)が90度の前記第1位置、即ち大当り位置の状態を例示している。この状態は、隣合う遊技情報表示装置1の左右パネル10L、Rが最も近接する位置であり、この大当り位置の状態で隣合う遊技情報表示装置1に干渉が生じないように各遊技情報表示装置1を設置することが前提となる。したがって、同図(A)のように隣合う遊技情報表示装置1の左右パネル10L、Rが接触する寸前の配置が最も狭い配置間隔となるが、遊技機島5の遊技機51の配置状況に応じてこの配置よりも左右の間隔を広げる分には問題ない。
【0053】
図16(B)は、筐体12の側面に沿うように左右パネル10L、Rを折り畳み回動角が基準のゼロ度になった状態を例示している。この状態では、隣合う遊技情報表示装置1の左右パネル10L、Rが最も離れて対面して位置する。なお、同図では、隣合う遊技情報表示装置1の間隙に紙幣投入口530が配置された遊技機島5を例示している。この紙幣投入口530の設置方法は、特にスロットマシンに対応付けて遊技装置52を設置する場合に見られる設置方法である。スロットマシンを配列した遊技機島5の場合、遊技装置52による遊技媒体の貸出対価となる紙幣の搬送経路の都合上、遊技装置52本体に紙幣投入口530が設けられず、遊技装置52の上方の壁面に投入ユニット53が埋め込まれて設置され、同図に例示する位置に紙幣投入口530が配置される場合がある。また、遊技装置52の上方に設けられる貨幣投入口として紙幣投入口530を例示したが、硬貨投入口等の他の貨幣に対応した投入口であっても良い。
【0054】
図16(C)は、左右パネル10L、Rの回動角が45度である前記第3位置、即ち通常位置(基準位置)の状態を示している。この通常位置は、左右パネル10L、Rが中パネル10Cに対して外側へ向くように、左右パネル10L、Rが後方へ回動した位置となっている。遊技情報表示装置1の間隙に紙幣投入口530が配置されている場合、紙幣投入口530に紙幣を投入する際に通常位置(前記第3位置)に位置する左右パネル10L、Rが邪魔になる可能性が高くなる。それ故、この第3位置の通常位置は、投入ユニット53が遊技装置52の上方に設けられる場合には余り好ましくない位置となる。
【0055】
図16(D)は、紙幣投入を優先した特別位置として、紙幣投入口530へのアクセスを容易にする回動角18.5度の通常位置を追加的に設定した状態を例示している。この状態であれば、投入ユニット53が遊技装置52の上方に設けられたとしても、
図16(C)の場合と比べて、紙幣投入口530に紙幣を投入する際に左右パネル10L、Rが邪魔になる虞を軽減できる。
【0056】
このように投入ユニット53が遊技装置52の上方に設けられるか否かに応じて左右パネル10L、Rの通常位置を異ならせると良い。投入ユニット53が設置されない遊技機島5の場合には、左右パネル10L、Rの視認等を優先して、
図16(C)の回動角45度の基準位置を通常位置とすると良い。一方、投入ユニット53が遊技装置52の上方に配置された遊技機島5であれば、紙幣投入口530への紙幣の投入動作の邪魔にならないよう、
図16(D)に例示する回動角18.5度の特別位置を通常位置とすると良い。なお、遊技情報表示装置1の更に上方の遊技機島5の天井辺りに紙幣投入口を下向きにして設けられる等、投入ユニットについては様々な設置方法方が想定されるので、紙幣投入の邪魔にならない場合には左右パネル10L、Rの視認性を考慮して同図(C)の基準位置を通常位置に選択し、邪魔になる場合には同図(D)の特別位置を通常位置に選択する等、通常位置を選択可能とすると良い。
【0057】
また、
図16(C)、(D)のような通常位置の候補は複数設ければ良く、3つ以上としても勿論良いし、任意の角度に調整可能とすることで基準位置や特別位置として設定可能としても良い。要するに異なる角度に設定出来れば良い。更に、他台の達成演出時等の大当り位置(同図(A))の状態であっても紙幣投入したい場合があり得る。そこで、本例の遊技情報表示装置1では、全体演出の実行中において、左パネル及び右パネル10L、Rの両方を押圧による手動操作により回動させることを可能としている。このような手動操作による回動が可能であれば、全体演出の実行中であっても遊技情報表示装置1の間隙に配置された紙幣投入口530への紙幣投入が可能となる。このとき、各遊技情報表示装置1について、左右パネル10L、Rのいずれか一方のみを手動操作可能としても良い。さらに、左右パネル10L、Rが通常位置にある場合であっても、幕板500の開閉の邪魔になることも想定されるため、手動(押込操作や引出し操作等)により左右パネル10L、Rを回動可能とする構成が有用になる。
【0058】
次に、遊技情報表示装置1の演出動作の内容を説明する。以下の説明では、(a)空き状態下の演出、(b)通常状態で稼動中の演出、(c)全体演出、(d)達成演出の個別演出(個別達成演出)、(e)連チャン演出、を順番に説明する。
【0059】
(a)空き状態下の演出
従業員が操作するリモコン55が出力する空き情報を入力したとき、対応する遊技機51が空き状態であると判定し、その場合、左右パネル10L、Rが奥側に回動して表示面が両外側を向く
図15(c)の第3位置となる。3面の表示パネル10L、C、Rのうち、中央の中パネル10Cは、対応する遊技機51の候補遊技者に対する情報を表示し、第3位置の左右パネル10L、Rは、他の遊技者に対する情報を表示する。
【0060】
図17は、空き状態のとき、3面の表示パネル10L、C、Rに表示される通常画面の例である。初期設定の通常画面では、対応する遊技機51の遊技データが中パネル10Cに表示され、左右パネル10L、Rに空き台である旨の案内情報が表示される。
中パネル10Cに表示される同図の通常画面では、3日分の大当り回数表示欄が最も大きく表示されている。この大当り回数表示欄の上側に、遊技台の機種名を表示する機種名表示欄が配置され、左側に基本データ表示欄が配置され、過去最高玉数表示欄及び初当たり間の始動回数を棒グラフ表示するグラフ表示領域が下側に配置されている。
【0061】
基本データ表示欄には、確変状態を除く通常状態での大当り回数である初当たり回数を表示する初当たり表示欄、大当りの種類内訳(例示するパチンコ遊技機では超と小)を表示する大当り内訳表示欄、図柄変動の実行回数を表示する始動回数表示欄が上下3段で配置されている。
【0062】
(b)通常状態で稼動中の演出
連チャン状態ではなく大当り状態でもない通常状態の遊技中では、上記の空き状態のときと同様、左右パネル10L、Rが
図15(c)の第3位置となり、中央の中パネル10Cは、遊技中の遊技者に対する情報を表示し、左右パネル10L、Rは、他の遊技者に対する情報を表示する。
【0063】
図18は、通常状態下の稼動中のときの表示パネル10L、C、Rによる表示例である。中パネル10Cの表示内容は、
図17と同様である。一方、左右パネル10L、Rの表示内容が
図17とは相違している。左パネル10Lでは、遊技演出に登場するキャラクタ等の表示により遊技機51の機種名がわかり易く表示されている。右パネル10Rには、大当り確率や確変確率などの遊技スペック情報が表示されている。なお、タッチスクリーンシート100が積層された中パネル10Cの表示面をタッチ操作すれば、例えば払出玉数から打込玉数を差引いた差玉数のグラフ表示を含む図示しない他の通常画面等に切替可能である。このような切替表示は、上記の空き状態下の通常画面の表示中にも実施可能である。
【0064】
なお、左右パネル10L、Rの回動動作を伴う後述の全体演出や個別演出の待機状態といえる上記の(a)、(b)の演出状態では、例えば以下に列挙する各情報を左右パネル10L、Rで表示可能である。表示設定等に応じてこれらの情報のいずれかを選択的に表示したり、各情報をローテーションで順番で表示することもできる。
(1)遊技機の機種の画像やスペック。
(2)遊技装置にて計数した持玉数や、売上玉と(セーフ−アウト)との合計玉数に相当する理論持玉数。
(3)不正、点検、エラー、空き台、食事中等の状態表示。
(4)最高大当り回数や最高持玉数等の最高情報の表示。
(5)大当り回数や最高持玉数等が基準値を超えた場合にその大当り回数等の表示。
(6)始動回数(スタート回数、スタート)や大当り回数等の基本データ。
【0065】
(c)全体演出
全体演出は、遊技場用システム1Sにおける特徴的な演出のひとつである。この全体演出は、複数の遊技情報表示装置1が連動して実行される。この全体演出としては、大きく分けて2種類の全体演出が設定されている。1つは大当り演出の全体演出(全体大当り演出)であり、もう1つは達成演出での全体演出(全体達成演出)である。いずれの全体演出についても、実行契機となるイベント発生時には、そのイベントの発生元の遊技機51(達成台、発生台)に対応する遊技情報表示装置1(成立装置、大当り装置)だけでなく、他の遊技機51に対応する遊技情報表示装置1(他装置、他大当り装置)の左右パネル10L、Rが
図15(a)の大当り位置(回動角90度の第1位置)に回動し、複数の遊技情報表示装置1が連動した演出が実行される。
【0066】
(c.1)大当り演出の全体演出(全体大当り演出)
全体大当り演出は、大当りが発生したとき、そのイベント(大当り)の発生元の遊技機51(発生台)に対応する遊技情報表示装置1(大当り装置)と、他の遊技機51に対応する遊技情報表示装置1(他大当り装置)と、が連動して実行される演出である。全体大当り演出では、複数の遊技情報表示装置1の左右パネル10L、Rが
図15(a)の大当り位置(回動角90度の第1位置)に回動して全体大当り演出制御が実行される。
【0067】
全体大当り演出は、大当りの発生(演出条件の成立、全体演出条件の成立)に応じて大当りが発生した旨、発生台の台番や、発生台の大当り回数や、機種毎の大当り回数等を、発生台の機種に対応した画像と共に表示する演出である。なお、例えば5回目の大当り等の条件付で大当り演出を行うことも良い。
【0068】
大当りの発生元の遊技機51に対応する遊技情報表示装置1は、左右パネル10L、Rを
図15(a)に示す第1位置(大当り位置)に回動駆動すると共に、左右両隣りの遊技情報表示装置1に対して演出大当り信号を出力する。さらに、この演出大当り信号は、両隣りの遊技情報表示装置1によりさらに隣りの遊技情報表示装置1に出力される。このような処理により、大当り状態が発生したとき、他の遊技情報表示装置1が演出大当り信号を入力可能である。
【0069】
他の遊技情報表示装置1では、演出大当り信号の入力に応じて、左右パネル10L、Rを
図15(a)に示す第1位置に回動駆動する制御が実行される。これにより、
図19に例示するように、複数の遊技情報表示装置1の表示パネル10L、C、Rの表示面の向きが全て通路側となって略面一をなす。大当り状態の発生元の遊技機51に対応する遊技情報表示装置1以外の他の遊技情報表示装置1については、各表示パネル10L、C、Rを一旦消灯させた後、発生元の遊技機51に対応する遊技情報表示装置1のみで演出を行い、その後、全ての表示パネル10L、C、Rによる画像が連動する全体演出として15秒間に渡る全体大当り演出が一体的に実行される。同図は、手前から2台目の遊技機51で大当りが発生したときの全体演出の例であり、対応する遊技情報表示装置1の表示パネル10L、C、Rにより大当りの文字が表示されている。
【0070】
(c.2)達成演出の全体演出(全体達成演出)
全体達成演出は、連チャン回数や連チャン中の出玉(TY)、持玉、或いはゲーム数等の遊技情報が基準値に達した場合(演出条件である達成条件の成立、全体演出条件の成立)に行う演出であり、大当り演出と同様に達成した内容に合わせた情報や画像を表示する演出である。
【0071】
全体達成演出は、遊技情報が基準値に達したとき、そのイベントの発生元の遊技機51(達成台)に対応する遊技情報表示装置1(成立装置)だけでなく、他の遊技機51に対応する遊技情報表示装置1(他装置)が連動して実行される全体演出である。この全体達成演出では、上記の全体大当り演出と同様、複数の遊技情報表示装置1の左右パネル10L、Rが
図15(a)の大当り位置(回動角90度の第1位置)に回動して全体演出が実行される。表示内容は相違するが、演出実行中の左右パネル10L、Rの回動制御については、上記の全体大当り演出の場合と同様である。
【0072】
達成台の遊技機51に対応する遊技情報表示装置1は、左右パネル10L、Rを
図15(a)に示す第1位置(大当り位置)に回動駆動すると共に、左右両隣りの遊技情報表示装置1に対して演出達成信号を出力する。さらに、この演出達成信号は、両隣りの遊技情報表示装置1によりさらに隣りの遊技情報表示装置1に出力される。このような処理により、遊技情報が基準値に達したというイベントの発生に応じて、演出達成信号が他の遊技情報表示装置1に入力される。
【0073】
演出達成信号を入力した他の遊技情報表示装置1では、左右パネル10L、Rを
図15(a)に示す第1位置に回動駆動する制御が実行される。これにより、複数の遊技情報表示装置1の表示パネル10L、C、Rの表示面の向きが全て通路側となって略面一をなし、この面一の状態で各表示パネル10が連動して全体達成演出が実行される(表示内容を除いて
図19とほぼ同様。)。
【0074】
(d)達成演出の個別演出(個別達成演出)
個別達成演出は、複数の遊技情報表示装置1で実行される上記の(c.2)全体達成演出の終了後に、達成台の遊技機51のみで個別に実行される個別の達成演出である(個別演出)。個別達成演出では、左右パネル10L、Rを
図15(c)の通常位置(第3位置、第1の回動位置)として設定秒数(基準時間)が経過(例えば10秒)するまで左右パネル10L、Rで達成情報を表示した後、左右パネル10L、Rを
図15(b)の連チャン位置(第2位置、第2の回動位置)に回動させて達成台の遊技者に対する情報表示を設定秒数(基準時間)が経過するまで実行し、その後、左右パネル10L、Rを通常位置(第3位置)に回動させるという処理が設定回数(例えば3回)繰り返し実行される。通常位置の左右パネル10L、Rで達成情報を表示すれば、他の遊技者に対して達成情報を効果的に報知できる。
(e)連チャン演出
連チャン演出は、連チャン状態の継続中に実行される演出である。ここで、連チャン状態(連チャン)とは通常状態にて大当りが発生してから、通常状態に戻るまでや、通常状態に戻ってから基準値分の図柄変動やゲームが行われるまで等の状態である。連チャン回数とは、連チャン中に発生した大当り回数を意味している。本例では、大当りが終了してから図柄変動が100回発生するまでを連チャン状態として取り扱っている。
【0075】
連チャン状態のときには、連チャン状態に対応した
図15(b)の連チャン位置(第2位置)となるように左右パネル10L、Rが回動する。この連チャン位置は、左右パネル10L、Rが中パネル10Cに対して内側へ向くように、左右パネル10L、Rを前方へ回動させた位置である。左右パネル10L、Rが連チャン位置に回動すると3面の表示パネル10L、C、Rが遊技者を取り囲む状態となる。
【0076】
この状態では、3面の表示パネル10L、C、Rが、全て遊技者に対する遊技情報の表示あるいは演出表示を実行する。
図20の表示例は、中パネル10Cが連チャン中の演出表示を実行し、左パネル10Lが連チャン状態の残りゲーム数を表示し、右パネル10Rが連チャン中の出玉数を表示する例である。
【0077】
次に、全体演出を実行させる際のグループ分け、全体演出の割込み実行のための優先演出順位について、説明する。グループ分けは、全体演出の動作を実行させるか否かの判断基準となる遊技情報表示装置1のグループの区別である。優先演出順位は、他の演出の実行中に、全体演出が発生した場合の制御上の取り決めである。
【0078】
(グループ分け)
遊技場用システム1Sでは、全体演出を実行するグループとして、各遊技情報表示装置1のグループ分けがなされている。
第1グループは、遊技機島5(
図1参照。)単位のグループである。第1グループとしての遊技情報表示装置1は、大当り等のイベントが発生した場合にグループ単位でランプ部108の移動点滅(所謂光フロー)を行う。
第2グループは、機種単位のグループ(グループ手段によるグループに相当する。)である。第2グループ単位で左右パネル10L、Rを90度(大当り位置、第1位置)として対応する画像を表示する全体演出が行なわれる。
例えば、ある遊技機島5に設置された遊技機51に対応する遊技情報表示装置1は、その遊技機島5に対応する第1グループに属すると共に、その遊技機51の機種に対応する第2グループに属することになる。
【0079】
遊技情報表示装置1は、演出条件(全体演出条件)である達成条件が成立した旨の判定結果が生じたとき、その判定結果が得られた遊技情報に対応する遊技機51の上方に設置される遊技情報表示装置1である成立装置、及びこの成立装置と同じ第2グループに属する遊技情報表示装置1である他装置における左右パネル10L、Rの表示面が中パネル10Cの表示面と同じ向きとなるように左右パネル10L、Rを回動させる全体演出制御を実行する。さらに、全体演出制御を実行する場合には、前記成立装置と前記他装置とで連動して演出情報を表示する全体表示制御を実行する。
【0080】
例えば遊技機島5を第1グループ、機種を第2グループとしていずれかの遊技機51にて大当り等のイベントが発生した場合、同じ第1グループに属する遊技機島5全体で光フローが行われる一方、左右パネル10L、Rの回動角を90度に設定した全体演出(全体大当り演出、全体達成演出)は同じ第2グループに属する機種単位で行うことになる。つまり、遊技機島5内の他機種の遊技機51にてイベントが発生した場合、光フローは行うが全体演出は行わないという演出となる。
【0081】
なお、第1グループと第2グループとは必ずしも対応していなくとも良く、例えば異なる遊技機島5に同一機種が設置される場合、第1グループは異なるが第2グループは同じという場合もあるし、第1グループ内で第2グループを区分する等しても良い。また、例えば向かい合う遊技機島5を第1グループとする等、どのようなグループ分けとしても良い。
【0082】
(優先演出順位)
遊技場用システム1Sでは、全体演出や個別演出の実行中に新たな全体演出が発生した場合は、新たな全体演出が優先して実行される。例えば個別達成演出の実行中に他台にて大当りが発生した場合、その個別演出が中断されて大当りの全体演出が優先して行われる。
【0083】
また、各遊技情報表示装置1は、遊技状態が切り替わった場合は、その状態に合わせた表示を行うが、全体演出の実行中に遊技状態が切り替わった場合には全体演出を優先する。例えば連チャン状態などの特別状態中に発生した全体演出中にその特別状態が終了して通常状態に戻った場合、全体演出を継続して行い、全体演出終了後に通常状態の表示に戻る。一方、全体演出中に大当りが発生した場合は上記の通り大当りによる全体演出が優先される。
【0084】
全体演出中等に他の全体演出が発生した場合、上記の様に最新の全体演出を優先しても良いが、その演出を保留し、演出中の全体演出が終了してから保留していた全体演出を実行しても良い。また、個別演出中に全体演出が発生した場合、全体演出を優先しても良いが、その全体演出後に残りの個別演出を行っても良い。
演出が重複した場合は上記の様な優先順位とすれば良いが、いずれの演出を優先するかの優先順位を別途設定可能としても良い。
【0085】
また、全体演出としては上記の第2グループに属する全ての遊技情報表示装置1にて連動した1つの画像を表示すれば良いが、イベントの発生台のみイベントが発生した旨を表示し、他台の遊技情報表示装置1にて連動した1つ、或いは複数(例えば、発生台の右側と左側等発生台にて画像を区分した連動表示等)の画像を表示しても良いし、それぞれが個別表示する画像を同期させる等して連動して表示しても良い。
【0086】
次に、遊技場用システム1Sにおける遊技情報表示装置1の動作について、
図21及び
図22のフローチャートを参照しながら説明する。
【0087】
図21において、処理ステップ番号とは別に付した丸囲み数字1〜11までが、遊技状態及び大当り演出により切り替わる(1)状態処理に対応する処理の流れを示している。同丸囲み数字12〜19が自台演出、すなわち対応する遊技機51の遊技に関する演出に関する(2)自台演出処理の流れを示している。同丸囲み数字20〜22が、他台からの演出信号(演出大当り信号、演出達成信号)により切り替わる(3)他台処理の流れを示している。
【0088】
(1)状態処理
状態処理では、大当り中であるか否か(S101)、特別状態中であるか否か(S102)、大当りが開始したか否か(S105)、の各判断が行なわれる。大当り中ではなく(S101:NO)、特別状態中でなく(S102:NO)、大当り状態も開始していないとき(S105:NO)の処理の流れが状態処理における待機フローとなっている。
【0089】
大当りが発生すると(S105:YES)、遊技情報表示装置1は、左右パネル10L、Rを大当り位置(
図15(a)の第1位置)に回動させる(S106)。そして、演出大当り信号の送信と共に(S107)全体演出である大当り演出を開始し(S108)、大当り回数を更新する(S109)。そして、大当り演出の開始後、終了するまでの大当り演出の実行中のフローは、大当り中(S101:YES)→大当り未終了(S161:NO)→大当り演出中(S171:YES)→大当り演出未終了(S172:NO)のようになる。
【0090】
その後、大当り演出が終了すると(S172:YES)、大当り回数等により演出条件である達成条件が成立していなければ(S173:NO)、左右パネル10L、Rは大当り位置(
図15(a)の第1位置)のまま、各表示パネル10L、C、Rを大当り中表示とし(S174)、大当り中(S101:YES)→大当り未終了(S161:NO)→大当り演出終了(S171:NO)の大当り中待機フローとなる。一方、大当り回数等により達成条件が成立していれば(S173:YES)、演出達成信号を送信すると共に(S149)、上記の全体達成演出を開始する(S150)。
【0091】
(2)自台演出処理
個別演出中でも自台の全体達成演出中でもなく(S110:NO→S141:NO)、大当り演出中でもなく(S146:NO)、演出条件である達成条件も成立していないとき(S147:NO)の処理の流れが演出を実行していない場合の待機フローとなる。
大当り演出中はS146でYESの流れとなる一方、上述した自台を発生台とする全体達成演出中では、個別演出中でなく自台の全体達成演出中であり(S110:NO→S141:YES)、全体達成演出がまだ終了していない(S142:NO)という自台達成演出中フローとなる。
【0092】
その後、全体達成演出が終了すると(S142:YES)、左右パネル10L、Rの回動数を初期化し(S143)、左右パネル10L、Rを通常位置(
図15(c)の第3位置、第1の回動位置)に回動させて個別演出を開始して達成情報を表示し(S144、S145)、個別演出中(S110:YES)→設定秒数未経過(S111:NO)の個別演出中フローとなり、設定秒数(基準時間)が経過したとき(S111:YES)、左右パネル10L、Rが連チャン位置以外の場合には(S112:NO)、左右パネル10L、Rを連チャン位置(
図15(b)の第2位置、第2の回動位置)に回動させる(S131)。
【0093】
左右パネル10L、Rが
図15(b)の連チャン位置となり、さらに設定秒数が経過した場合には(S112:YES)、回動数を1回加算して更新したうえ(S113)、回動数が設定数(3回)に到達か否かを判断する(S114)。回動数が設定数に達してない場合には(S114:NO)、左右パネル10L、Rを
図15(c)の通常位置とし(S115)、達成情報を表示させる(S116)、このように、回動数が設定数に達するまで連チャン位置と通常位置との間の左右パネル10L、Rの開閉動作を実行させ、回動数が設定数に達するまで(S114:YES)、個別演出(例えば(10秒+10秒)×3回の60秒程度)を実行する(S132)。
【0094】
また、S110:NO→S141:NO→S146:NO→S147:NOの待機フローにて、例えばTYやゲーム数等が基準値に達し達成条件が成立した場合には(S147:YES)、左右パネル10L、Rを
図15(a)の大当り位置に回動させると共に(S148)、演出達成信号を送信することで(S149)、全体達成演出を開始させる(S150)。
【0095】
このように自台演出処理では、全体達成演出(全体表示演出)が終了した後、達成条件(演出条件、全体演出条件)が成立した旨の判定結果を得た場合に、左右パネル10L、Rを前方の連チャン位置へ回動させる前方回動制御である第1回動制御と、第1回動制御により左右パネル10L、Rを回動させた位置とは異なる通常位置に左右パネル10L、Rを回動させる第2回動制御とを予め設定される設定回数分行う特別演出制御が実行される。この特別演出制御の実行中では、連チャン位置にある状態を設定秒数(基準時間)の間維持すると共に、通常位置にある状態を設定秒数の間維持する制御を実行し、左パネル及び右パネル10L、Rのうち少なくとも一方の表示内容を、連チャン位置の場合と通常位置の場合とで異なる表示内容とする。なお、第1回動制御として、左右パネル10L、Rを後方に回動させる後方回動制御を採用しても良い。
【0096】
(3)他台処理
他台処理の待機フローは、演出大当り信号も演出達成信号も未受信で(S117:NO)、他台の全体演出中でもない(S118:NO)という流れとなる。他台から演出大当り信号等を受信すると(S117:YES)、左右パネル10L、Rを大当り位置に回動させ(S135)、他台分の全体演出を実行する(S136)。ここで他台分の全体演出処理としては、
図22の他台全体演出処理のフローの通り、各表示パネル10L、C、Rを消灯して発生台(該当台)の演出の終了を待ち(S201)、その後、他台と連動した画像表示を行い(S202)、その画像表示の終了後は発生台に関する情報、台番や演出を発生させた要因となる遊技情報等を表示する処理を行う(S203)。
【0097】
また、複数の遊技情報表示装置1が連動する様に例えば発生台や予め設定される代表台の遊技情報表示装置1がホストとなり、適宜同期信号を送信して演出が連動する様に処理する。なお、フローに示す通り個別演出等の他の演出中であっても演出大当り信号等を受信した場合は他台全体演出を優先する。
全体演出中は、S117:NO→他台の全体演出中(S118:YES)→全体演出未終了(S119:NO)のフローとなる。上述した様に全体演出が終了すると(S119:YES)、左右パネル10L、Rを状態に応じた位置に回動させ(S120)、状態に応じた表示内容を各表示パネル10L、C、Rに表示させる(S121)。
【0098】
このように遊技情報表示装置1では、大当り状態が発生した旨が特定された場合に、その大当り状態が発生した旨が特定された遊技機51の上方に設置される遊技情報表示装置1である大当り装置、及びこの大当り装置と同じ第2グループに属する遊技情報表示装置1である他大当り装置における左右パネル10L、Rの表示面が中パネル10Cの表示面と同じ向きとなるように左右パネル10L、Rを回動させる全体大当り演出制御を実行する。そして、この全体大当り演出制御が実行される場合には、前記大当り装置と前記他大当り装置とで連動して演出情報を表示する全体大当り表示制御を実行する(
図19参照。)。なお、この全体大当り演出制御は、上記の特別演出制御の実行状態にある遊技情報表示装置1が新たに前記他大当り装置となった場合に、その実行状態にある特別演出制御に優先して実行される。
また、遊技情報表示装置1は、演出条件(全体演出条件)である達成条件が成立した旨の判定結果を得た場合に、その判定結果を得た遊技情報に対応する遊技機51の上方に設置される遊技情報表示装置1である成立装置、及びこの成立装置と同一グループに属する遊技情報表示装置1である他装置における左右パネル10L、Rの表示面が中パネル10Cの表示面と同じ向きとなるように左右パネル10L、Rを回動させる全体演出制御を実行する。
【0099】
なお、(1)状態処理における上記の大当り中待機フロー(S101:YES→S161:NO→S171:NO)にて大当りが終了した場合(S161:YES)、全体演出中でなければ(S162:NO)、特別状態(連チャン状態)が開始したか否かを判断する(S163)。特別状態が開始していれば(S163:YES)、左右パネル10L、Rを連チャン位置に回動させ(S168)、各表示パネル10L、C、Rの表示を特別状態中の表示とする(S169)。特別状態が開始されてなく通常状態であれば(S163:NO)、左右パネル10L、Rを通常位置に回動させ(S164)、各表示パネル10L、C、Rの表示を通常状態中の表示とする(S165)。一方、全体演出中であれば(S162:YES)、大当り状態以外の状態の切り替わりよりも全体演出を優先し、全体演出を継続して行う。
【0100】
特別状態中の待機フローは、大当り中でなく(S101:NO)→特別状態中(S102:YES)→特別状態未終了(S103:NO)→大当り開始前(S105:NO)となる。大当りが開始した場合は(S105:YES)、通常時と同様である一方、特別状態が終了した場合は(S103:YES)、大当り終了時と同様に全体演出中であれば(S104:YES)、全体演出が優先され、全体演出中でなければ(S104:NO)、左右パネル10L、Rが通常状態に回動し(S164)、各表示パネル10L、C、Rの表示を通常状態中の表示とする(S165)。
【0101】
このように、遊技機51が通常状態になった旨が特定された場合には、その遊技機51の上方に設置される遊技情報表示装置1における左右パネル10L、Rの位置を、通常状態以外の遊技状態に対応した左右パネル10L、Rの位置とは異なる位置である通常位置となるように左右パネル10L、Rを回動させる通常回動制御が実行される。なお、遊技情報表示装置1は、全体演出制御が実行される場合に、前記成立装置と前記他装置とで連動して演出情報を表示する全体表示制御を実行する一方、この全体表示制御の実行状態で、その対象となるグループ内にて新たな演出条件(全体演出条件)の成立に伴い実行される全体表示制御は、実行状態にある全体表示制御に優先して実行され、前記通常回動制御は、全体表示制御の実行状態で遊技機51が通常状態となった場合に、全体表示制御が終了してから実行される。
【0102】
さらに、本例の遊技場用システム1Sでは、上記の全体文字表示条件が成立したとき、隣合う複数の遊技情報表示装置1における左右パネル10L、Rの表示面が中パネル10Cの表示面と同じ向きとなるように左右パネル10L、Rを回動させる全体文字演出制御が実行される。この全体文字演出制御の実行中では、
図23のように、全体文字演出制御が実行される複数の遊技情報表示装置1にて連動して全体文字表示制御を実行する。この全体文字表示制御では、表示パネル10L、C、Rの縦方向の長さHdの半分よりも長い文字サイズHmの文字による文字情報を表示する一方、背景を単色とした表示制御が実行される。
【0103】
以上のように遊技場用システム1Sにおける遊技情報表示装置1は、中央に位置する中パネル10Cに加えて、その左右両側に位置する左右パネル10L、Rを備えている。これら左右パネル10L、Rは、中パネル10Cの両端部側に設けた回動軸11Sを中心として前後方向へ回動可能である。この遊技情報表示装置1によれば、例えば、情報を表示する相手が遊技中の遊技者であるのか、あるいは他の遊技者や従業員であるのかに応じて、左右パネル10L、Rを適宜、回動制御できる。左右パネル10L、Rについてこのような回動制御を実行すれば、遊技者の遊技意欲を高めるだけでなく表示内容の視認性を向上でき、ひいては遊技機51の稼動率向上を図ることができる。
【0104】
空き状態のときには、左右パネル10L、Rを外側に向けて、遊技機51が空き台である旨の情報を表示する(
図17参照。)。このような表示を実行すれば、例えば遊技機を探している遊技者に対して空き状態であることをアピールして遊技を開始するように仕向けることができ、遊技機51の稼動率を高めることができる。
【0105】
大当り状態が発生したときには、遊技機島5の他の遊技情報表示装置1に対して大当り信号を出力することで、他の遊技情報表示装置1と協調して遊技機島5全体で一体的な大当り演出を表示できる(
図19参照。)。このような一体的な表示を実行すれば、大当りの発生を大々的に祝福して遊技機島5全体、ひいては遊技場全体の雰囲気を盛り上げることができ、遊技者の遊技意欲を高揚できる。
【0106】
さらに、連チャン状態のときには、左右パネル10L、Rを内側に向けて3面の表示パネル10L、C、Rで遊技者を取り囲むようにした上で、連チャン状態に関する遊技情報を表示する(
図20参照。)。このような表示を実行すれば、連チャンに対する遊技者の期待感を高揚できる。
【0107】
遊技情報表示装置1では、演出条件である達成条件が成立したとき、左右パネル10L、Rを前方の連チャン位置へ回動させる前方回動制御である第1回動制御と、第1回動制御により左右パネル10L、Rを回動させた位置とは異なる通常位置に左右パネル10L、Rを回動させる第2回動制御と、を予め設定される設定回数分行う特別演出制御が実行される。
【0108】
遊技情報表示装置1では、特別演出制御により左右パネル10L、Rが回動することで、大当りの発生や、特定の遊技情報が基準値に達することにより成立し得る演出条件が成立した旨を演出可能となり、演出条件を成立させた遊技者に満足感をより与えられる様になるばかりか、他の遊技者に対してより容易に演出条件が成立した旨をアピール可能となる。
【0109】
遊技情報表示装置1では、演出条件である達成条件が成立した遊技機51に対応する遊技情報表示装置1(成立装置)、及び同一グループに属する他の遊技情報表示装置1(他装置)の左右パネル10L、Rが中パネル10Cと面一となって連動して演出情報を表示する全体達成演出(全体表示制御)の終了後に、上記の特別演出制御が実行される。全体達成演出により達成条件が成立した旨を大々的に祝福して遊技機島5全体、ひいては遊技場全体の雰囲気を盛り上げた上で、特別演出制御によりいずれの遊技機51にて達成条件が成立したのかを演出可能となり、その遊技者の満足感をより高めるだけでなく、他の遊技者へのアピール度も更に上がる。
【0110】
また、遊技情報表示装置1は、特別演出処理中に左右パネル10L、Rについて、連チャン位置にある状態を設定時間(基準時間)維持すると共に、通常位置にある状態を設定時間維持する制御を実行し、このとき左右パネル10L、Rのうち少なくとも一方の表示内容を連チャン位置と通常位置とで異なる表示内容とする。このように特別演出制御中において例えば連チャン位置と通常位置とで左右パネル10L、Rの表示内容を異なる表示内容とすれば、特別演出制御中においても左右パネル10L、Rが回動した場合に、対応する遊技機51を遊技する遊技者に対して見やすい位置となった場合にはその遊技者向け、他の遊技者に対して見やすい位置となった場合には他の遊技者向けの遊技情報を表示できるようになり、特別演出制御自体の演出価値を高められる。
【0111】
全体大当り演出制御は、特別演出制御の実行状態にある遊技情報表示装置1が新たに前記他大当り装置となった場合に、その実行状態にある特別演出制御に優先して実行される。特別演出制御の実行中であっても全体大当り演出制御を優先して実行することで、大当りの発生を大々的に祝福するための全体大当り演出制御が、特別演出中の一部の遊技情報表示装置1の存在によって所謂歯抜けとなった状態で行われるおそれを未然に回避できる。
【0112】
遊技情報表示装置1による全体表示制御の実行中に対象となるグループ内にて新たな演出条件(全体演出条件)が成立した場合、新たな成立に伴って実行される全体表示制御は、実行中の全体表示制御に優先して実行され、全体表示制御の実行中に遊技機51が通常状態となったとき、全体表示制御が終了してから左右パネル10L、Rを通常位置に回動させるように制御される。このように、全体表示演出については、新たに発生する全体表示演出を随時実行していくことで、演出条件が成立した旨を大々的に演出可能となる一方、通常状態に対応した通常位置へと戻す通常回動制御を全体表示演出が終了してから行うことで、全体表示演出中にグループ内のいずれかの遊技機51が通常状態となった場合であっても、全体表示演出が所謂歯抜けとなった状態で実行される状況を未然に回避できる。
【0113】
遊技情報表示装置1では、対応する遊技機51が通常状態にあるときの左右パネル10L、Rの回動位置である通常位置として、基準位置(例えば
図16(C)の回動位置。)と、この基準位置とした場合よりも隣合う遊技情報表示装置1との間隔が広くなる特別位置(例えば
図16(D)の回動位置)と、を設定可能である。
【0114】
遊技機島5に設定される他の装置等がない場合や、遊技機島5に設置された他の装置等の利用の邪魔にならない場合であれば、基準位置を通常位置として設定すれば良い。一方、遊技情報表示装置1が他の装置等の利用を邪魔するおそれがある場合には、特別位置を通常位置とすることで、他の装置等の利用を邪魔する虞を低減出来、他の装置等の使い易さを損なうことなく、表示パネル10L、Rの回動制御を実行できるようになる。
【0115】
遊技情報表示装置1では、全体演出制御により全体大当り演出や全体達成演出が実行された場合の左右パネル10L、Rの回動位置である大当り位置とは異なる位置に通常位置が設定されている。
全体表示制御により演出条件が成立した旨を大々的に祝福して遊技機島全体、ひいては遊技場全体の雰囲気を盛り上げる場合の左右パネル10L、Rの位置と、異なる位置に通常位置を設定可能であるため、メリハリのある演出を実行可能とした上で他の装置等の利用を考慮した表示パネルの回動制御を行い得るようになる。
【0116】
遊技情報表示装置1では、全体演出制御の実行状態において、左右パネル10L、Rの少なくとも一方を、押圧による手動操作により回動可能である。
全体表示制御中においても、例えば貨幣を投入する等、他の装置等を利用したい場合も想定され得るが、この場合、表示パネル10L、Rを押圧して回動可能とすることで、全体表示制御が終わるまで他の装置等の利用を待機する必要性を低減可能となる。
【0117】
連チャン状態における左右パネル10L、Rの回動位置である連チャン位置は、中パネル10Cに対して内側を向くように左右パネル10L、Rを前方へ回動させた位置である。また、通常状態に対応する通常位置は、中パネル10Cに対して外側へ向くように左右パネル10L、Rを後方へ回動させた位置である。
連チャン状態では対応する遊技機51の遊技者がある種の興奮状態にあるので、その興奮状態を煽るべく左右パネル10L、Rを内側に向けて、その遊技者の気分を高揚させる演出を可能とする一方、通常状態では例えば貨幣を投入する場合がある等、他の装置の利用頻度が連チャン状態等よりも高くなることから、左右パネル10L、Rを後方へと回動させた位置を通常位置とすることで他の装置等の利用が制限される虞を低減し、もって遊技状態に応じた適切な位置となるような左右パネル10L、Rの回動制御が可能となる。
【0118】
遊技情報表示装置1は、全体文字表示条件の成立に応じて、複数の遊技情報表示装置1が連動する全体文字演出制御を実行可能である。この全体文字表示制御では、表示パネル10L、C、Rの縦方向の長さの半分よりも長い文字サイズの文字による文字情報を表示する一方、背景を単色とした表示が行なわれる。
例えば遊技場の開店直前等に全体文字表示制御を実行することで、遊技場の開店自体を遊技者に演出可能になると共に、背景が単色であることから遊技情報を背景とした場合よりも文字情報自体を際立たせることが可能となる。
【0119】
以上のように、遊技情報表示装置1は、遊技者に対して、従来に無い斬新な手段により各種の情報を表示することが可能で、さらに表示内容の視認性を向上できる優れた特性の遊技情報表示装置である。
【0120】
なお、本例の構成に代えて、あるいは加えて、以下のような構成を採用することも良い。また、上記した構成や以下の構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
個別演出にて通常位置としてから連チャン位置とすることを例示したが、連チャン位置としてから通常位置としたり、連チャン位置あるいは通常位置としてから大当り位置等の他の位置とするように、左右パネルを異なる位置に回動させる制御であればどの様な制御としても良い。勿論、状態に応じた位置からそれ以外の位置へと回動させても良いし、状態に対応しない位置を対象としても良い。また、個別演出中に待機する際の設定秒数は各位置にて異なる秒数としても勿論良い。
【0121】
個別演出を全体演出後に行うことを例示したが、全体演出前に行っても良いし、全体演出を伴わずに行っても良い。また、達成台のみで個別演出を行ったが、個別演出により行う回動制御を達成台以外の第2グループに属する遊技情報表示装置と共に行う等しても良い。
個別演出中に通常位置と大当り位置とで左右パネル10L、Rの双方を異なる表示内容とすることを例示したが、左右パネル10L、Rのうち、少なくとも一方が異なる表示内容となれば、他方は変更しなくとも良い。
大当り状態の発生時に個別演出を行う等、大当り状態が発生することにより成立する条件を演出条件としても良い。
また、設定回数分行う際の設定回数として整数を例示したが、例えば第1の回動位置→第2の回動位置→第1の回動位置→第2の回動位置→第1の回動位置とすれば2.5回となり、最後の第1の回動位置となる手前にて特別演出制御を終了すれば2.3回となるが、どのような設定としても良い。
【0122】
例示した設定値は予め設定されれば、遊技場管理者が任意に設定しても、管理装置の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用する等して間接的に特定しても良い。また、数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。
ある値を超えない、ある値に達している等の表現は、基準値との比較において、超過だけなく以上とならないかを判定する構成も包含する。同様に達しない等は未満だけなく以下とならないかを判定する構成も包含する。
【0123】
遊技機51として本例では、パチンコ遊技機を例示している。パチンコ遊技機は、入賞に応じて玉を払い出すタイプであっても良いし、ポイントを使用して玉を発射し入賞に応じてポイントが付与される、いわゆる封入式のパチンコ遊技機であっても良い。遊技機51としては、スロットマシンであっても良い。メダルやコイン等を遊技媒体(遊技価値)として利用して遊技されるスロットマシンでも良く、メダル等を使用せず遊技価値としてのポイントを使用して(賭けて)遊技でき、入賞したときにポイントが付与される、いわゆる完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
【0124】
スロットマシンなど特別状態信号が出力されないような遊技機の場合、大当り終了後から基準となるゲームが実行されるまでの期間を特別状態として回動制御を行っても良い。
例示した処理は遊技情報表示装置だけでなく、中継装置や遊技装置、或いは管理装置等、どのような機器により分担して行っても良い。
【0125】
表示パネル10L、C、Rによる表示内容は例示であり、これに限定されるものではない。遊技場側の任意で様々な遊技情報を遊技者に対して表示することができる。
また、通常位置を第2位置、連チャン位置を第3位置とする等、遊技状態に応じた位置はどのような対応関係や角度としても良い。
【0126】
本例では、大当りが終了してから図柄変動が100回発生するまでを連チャン状態とみなしたが、連チャン期間は遊技場側が適宜設定することが可能である。連チャン期間とみなす始動回数は10〜100程度の範囲内で任意に設定するのが望ましい。
大当りの当選確率が向上する高確率状態を発生可能な遊技機であれば、始動回数に関係無く、高確率状態が終了する等の通常状態に戻るまでを連チャン状態と設定することができる。なお、スロットマシンに適用する場合には、ゲームの実行回数が始動回数(スタート回数)に相当する。
【0127】
本例では、大当り状態が発生した遊技機51に対応する遊技情報表示装置1が、両隣りの遊技情報表示装置1に演出大当り信号(演出信号)を出力し、その両隣りの遊技情報表示装置1がさらに隣りの遊技情報表示装置1に演出大当り信号を出力し、これにより、遊技機島5の全ての遊技情報表示装置1が演出大当り信号を入力するという構成を例示している。これに代えて、大当り状態の発生元の遊技情報表示装置1が、遊技機島5の他の全ての遊技情報表示装置1に直接演出大当り信号を出力するように構成しても良い。あるいは、演出大当り信号を受信した管理装置50が、同じ遊技機島5に設置された他の遊技情報表示装置1に対して演出大当り信号を出力するという構成であっても良く、演出条件が成立した場合の演出達成信号についても同様である。
【0128】
遊技情報表示装置1が表示する遊技情報の種類は本例に限定されず、様々な種類の遊技情報を採用することができる。
空き状態のとき、左右パネル10L、Rの両方に空き台である旨を表示しているが、左右パネル10L、Rのうちのいずれか一方のみに空き台である旨を表示することも良い。また同様に、連チャン状態のとき、左右パネル10L、Rのうちのいずれか一方のみに連チャン状態に関する遊技情報を表示することも良い。
【0129】
本例は、左右パネル10L、Rに同様の回動動作をさせた例である。左右パネル10L、Rについて異なる回動動作をさせても良い。例えば、左パネル10Lを後側に回動すると共に右パネル10Rを手前側に回動したり、左パネル10Lの表示面の向きを中パネル10Cと同じ向きにする一方で右パネル10Rを手前側に回動したり等の回動動作を実行しても良い。
【0130】
本例では、演出中の左右パネル10L、Rの回動位置として、筐体12の側面に沿うように折り畳まれた左右パネル10L、Rの回動角を基準のゼロ度とし45度、90度、135度となる回動位置を例示している。回動角ゼロ度や180度の回動位置を演出中の回動位置に追加しても良い。
遊技機島全体の形状に合わせて左パネル10L及び右パネル10Rの回動角度を調整するようにしても良い。具体的には、例えば遊技機島全体が円弧状をなす場合には、左パネル10L及び右パネル10Rがその円弧に沿うように回動角度を調整することができる。
【0131】
空き状態の判定は、各遊技機に遊技者を撮像可能なカメラを設けて、そのカメラの画像に基づいて行うようにしてもよい。遊技椅子に着座センサを設けて、そのセンサ出力を利用して空き状態を判定することも良い。所定時間に渡ってアウト信号等の遊技信号を入力しなかったときに、空き状態と判定できる可能性もある。
【0132】
以上のごとく本発明の実施例を詳細に説明したが、これらの実施例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、実施例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して実施例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。