特許第6606475号(P6606475)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ グローブライド株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000002
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000003
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000004
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000005
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000006
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000007
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000008
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000009
  • 特許6606475-魚釣用スピニングリール 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6606475
(24)【登録日】2019年10月25日
(45)【発行日】2019年11月13日
(54)【発明の名称】魚釣用スピニングリール
(51)【国際特許分類】
   A01K 89/01 20060101AFI20191031BHJP
【FI】
   A01K89/01 G
   A01K89/01 A
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-150537(P2016-150537)
(22)【出願日】2016年7月29日
(65)【公開番号】特開2018-14977(P2018-14977A)
(43)【公開日】2018年2月1日
【審査請求日】2018年9月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】堤 わたる
(72)【発明者】
【氏名】松田 和之
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 真嗣
(72)【発明者】
【氏名】清水 栄仁
(72)【発明者】
【氏名】堀江 博典
【審査官】 本村 眞也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−168343(JP,A)
【文献】 特開2015−035987(JP,A)
【文献】 実開平01−127465(JP,U)
【文献】 特開2004−129571(JP,A)
【文献】 特開平08−191650(JP,A)
【文献】 米国特許第2726052(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 89/00−89/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディと、前記ボディの側部に設けられた側部開口部を閉塞する蓋部材と、を有するリール本体を備え、少なくとも前記蓋部材でハンドル軸を回転可能に支持する魚釣用スピニングリールであって、
前記側部開口部に対して前記蓋部材自体が螺合によって締結固定されており、
前記リール本体には、前記ハンドル軸の回転運動をスプール軸の前後往復動に変換するスプール往復動装置が設けられ、
前記ハンドル軸と前記スプール往復動装置との間には、前記ハンドル軸の回転を前記スプール往復動装置に減速して伝達する減速歯車機構が介設されていることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項2】
前記側部開口部および前記蓋部材の対向部位には、相互に当接して前記側部開口部と前記蓋部材との同芯度を得るための当接部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項3】
前記ボディの後部を覆う保護カバーを備え、
前記ボディの後部には、前記スプール往復動装置を構成する構成部材の少なくとも一部を受け入れて後方に配置するための後部開口部が形成されており、
前記保護カバーは、前記後部開口部を覆うとともに、前記後部開口部を通じて後方に配置された前記構成部材を覆うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項4】
前記スプール往復動装置は、前記スプール軸の後部に取り付けられる摺動子を備えており、
前記摺動子は、前記ボディの前後方向に延在するガイド軸に支持されており、
前記ガイド軸は、前記ハンドル軸を挟んで上下一対設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の魚釣用スピニングリール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣用スピニングリールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、魚釣用スピニングリールは、ボディと、ボディの側部開口部を閉塞する蓋部材とから構成されるリール本体を備えている。リール本体の内部には、リール本体に回転可能に支持したハンドル軸の回転運動をスプール軸の前後方向の往復運動に変換するスプール往復動装置が備わる。
【0003】
従来、魚釣用スピニングリールにおいて、スプール往復動装置におけるハンドル1回転あたりにおけるスプール軸の前後方向の移動量を小さく設定したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この魚釣用スピニングリールでは、ハンドル1回転あたりのスプール軸の移動量が小さくなることで、スプール往復動装置の運動エネルギーが減少し、効率のよい回転操作が行える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−321041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、効率のよい回転操作が維持されるためには、回転部材や摺動部材等の各種の駆動部材が収容されるボディと、蓋部材とが、高精度に一体化されることが望ましい。高精度に一体化されることで、リール本体の強度および剛性が高まり、実釣時に大きな外力を受けた場合にもリール本体が変形し難くなる。仮に、実釣時にリール本体が変形してしまうと、回転部材や摺動部材等の各種の部材に摩擦や摩耗が生じてしまい、動力伝達効率が悪化して円滑な釣糸の巻き取り操作を行うことができなくなる。
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために本発明の魚釣用スピニングリールは、ボディと、前記ボディの側部に設けられた側部開口部を閉塞する蓋部材と、を有するリール本体を備え、少なくとも前記蓋部材でハンドル軸を回転可能に支持する魚釣用スピニングリールであって、前記側部開口部に対して前記蓋部材自体が螺合によって締結固定されており、前記リール本体には、前記ハンドル軸の回転運動をスプール軸の前後往復動に変換するスプール往復動装置が設けられており、前記ハンドル軸と前記スプール往復動装置との間には、前記ハンドル軸の回転を前記スプール往復動装置に減速して伝達する減速歯車機構が介設されていることを特徴とする。
【0008】
この魚釣用スピニングリールでは、側部開口部に対して蓋部材自体が周方向に均一な締結力をもって螺合固定される。そして、減速歯車機構により、ハンドル1回転あたりの前後方向の移動量が小さくなる。
【0009】
また、前記した魚釣用スピニングリールにおいて、前記側部開口部および前記蓋部材の対向部位には、相互に当接して前記側部開口部と前記蓋部材との同芯度を得るための当接部が形成されているのがよい。このようにすることで、側部開口部の中心と蓋部材の中心とが一致する。
【0010】
前記した魚釣用スピニングリールにおいて、前記ボディの後部を覆う保護カバーを備え、前記ボディの後部には、前記スプール往復動装置を構成する構成部材の少なくとも一部を受け入れて後方に配置するための後部開口部が形成されているのがよい。この場合に、前記保護カバーは、前記後部開口部を覆うとともに、前記後部開口部を通じて後方に配置された前記構成部材を覆うのがよい。
このようにすることで、リール本体内の空間の大きさの制限を受けずに、所望の大きさの構成部材を用いることができる。また、後部開口部を通じて後方に配置された構成部材を保護カバーで収容することができる。
【0011】
前記した魚釣用スピニングリールにおいて、前記スプール往復動装置は、前記スプール軸の後部に取り付けられる摺動子を備えており、前記摺動子が、前記ボディの前後方向に延在するガイド軸に支持されているのがよい。この場合には、前記ガイド軸が、前記ハンドル軸を挟んで上下一対設けられているのがよい。
このようにすることによって、摺動子の摺動がスムーズに行われ、スプール往復動装置の性能安定化を図ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、側部開口部に対して蓋部材自体が周方向に均一な締結力をもって螺合固定されるので、ボディと蓋部材とが高精度に一体化される。また、蓋部材の螺合による取り付けによってボディの側部開口部が補強されボディ自体の強度および剛性が向上する。このように、高精度、高剛性のリール本体に減速歯車機構が組み込まれるので、ハンドル軸の回転運動をスプール軸の前後往復動に変換する変換効率ロスを可及的に抑えることが可能となって良好な動力伝達効率を確保することができる。したがって、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0013】
また、当接部によって側部開口部の中心と蓋部材の中心とが一致するので、ハンドル軸の傾倒が防止され、ハンドルの回転操作性および噛合性能が安定向上する。これにより、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0014】
また、後部開口部により、リール本体内の空間の大きさの制限を受けずに所望の大きさの構成部材を用いることができるとともに、保護カバーにより、後部開口部を通じて後方に配置された構成部材を収容することができるので、デザインの自由度、およびスプール往復動装置の性能安定化を図ることができる。これにより、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0015】
また、上下一対のガイド軸によってスプール往復動装置の性能安定化を図ることができるので、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態に係る魚釣用スピニングリールの全体構成を示す側面図である。
図2】リール本体を示す側面図である。
図3】蓋部材および保護カバーを取り外したリール本体の側面図である。
図4】(a)は側部開口部内の構造を示す側面図、(b)は保護カバーを取り外したボディの後面図である。
図5】ボディ内部における部材の配置構造を示す後断面図である。
図6】(a)は蓋部材の横断面図、(b)はボディの側部開口部と蓋部材の周縁部との締結状態を示す拡大断面図である。
図7】(a)は摺動子がストロークの最後端位置にある場合を示すリール本体の側断面図、(b)は摺動子がストロークの最前端位置にある場合を示すリール本体の側断面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る魚釣用スピニングリールの主要構成を示す側断面図である。
図9】ボディ内部における部材の配置構造を示す後断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る魚釣用スピニングリールの実施形態について図面を参照して説明する。各実施形態において、同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の説明において、「前後」「上下」を言うときは、図1に示した方向を基準とし、「左右」を言うときは、図4(b)に示す方向を基準とする。
【0018】
(第1実施形態)
図1に示すように、主として、魚釣用スピニングリールは、リール本体1と、リール本体1の前側に回転可能に設けられたロータ2と、ロータ2の回転運動と同期して前後方向移動可能に設けられたスプール3と、を備える。
【0019】
図2に示すように、リール本体1は、側面視で外形が略円形状に形成されたボディ10と、ボディ10の左側部に形成された側部開口部13を塞ぐ蓋部材30と、を備えている。側部開口部13および蓋部材30は、側面視で円形に形成されている。なお、蓋部材30は、側面視で円形に形成されたものに限られることはなく、螺合する部分を除いて四角形状や多角形状、放射状形状等、種々の形状のものを採用することができる。
ボディ10の上部には、図示しない釣竿に装着される脚部11(図1参照)が一体形成されている。ボディ10の前部には、筒状のボディ前部12が設けられている。ボディ10の後部には、シール部材50を介して保護カバー40が装着されている。
なお、図1図2では蓋部材30の側面形状を簡略化している。
【0020】
図3に示すように、ボディ10には、側部開口部13を開口として有底略円筒状の壁(後記する筒部22の内周面22a)で囲まれる収容空間S1が形成されている。収容空間S1には、駆動軸筒7の後部、駆動軸筒7に挿通されるスプール軸8の後部、およびスプール軸8(スプール3、図1参照)を前後往復動させるためのスプール往復動装置70が配置されている。駆動軸筒7およびスプール軸8は、ボディ前部12の前方へ延出している。スプール軸8は、ハンドル軸5の下側に配置されている。駆動軸筒7の後部には、ピニオンギャ7aが形成されている。スプール軸8の後部は、ピニオンギャ7a(駆動軸筒7)の後端よりも後方に延出している。
【0021】
スプール往復動装置70は、オシレートギャ方式である。スプール往復動装置70は、前後方向に延びる上下一対のガイド軸71a,71bと、右側面に案内溝73が形成されてガイド軸71a,71bに沿って移動する摺動子72と、案内溝73に係合する偏芯突部75が形成された連動歯車74(構成部材)とを備える。スプール軸8の後端には、後方に突出して摺動子72に連結する連結部8aが設けられ、スプール軸8と摺動子72とが一体になっている。
【0022】
図5に示すように、ボディ10内には、左右方向に延在するハンドル軸5が設けられている。ハンドル軸5は、左右の軸受5a(図5に右側の軸受5aのみ図示)を介して蓋部材30とボディ10とに回転可能に支持されている。ハンドル軸5には機能部材としてドライブギャ6および軸筒(歯車)6a(図3参照)が固定されている。ハンドル軸5の右端部には、連結軸5cを介してハンドル5d(図1参照)が取り付けられている。
【0023】
ドライブギャ6は、ハンドル軸5の左側に固定されているとともに、前側でピニオンギャ7aに噛合している(図3参照)。軸筒6aは、ハンドル軸5の右側に固定されているとともに、後側で減速歯車機構としての減速歯車77に噛合している(図3参照)。減速歯車77は、連動歯車74に噛合している(図3参照)。
【0024】
減速歯車77は、図3に示すように、軸筒6aと連動歯車74との間に介在されている。減速歯車77は、図3図5に示すように、軸筒6aに噛合する大径歯車77aと、連動歯車74に噛合し大径歯車9aよりも歯数の少ない小径歯車77bと、を有する段付き歯車である。減速歯車77は、ハンドル軸5と平行なボス部29周りに回転する。ボス部29は、右壁部21に片持ち支持されている。減速歯車77は、図3に示すように、ハンドル軸5の後上方に配置されている。
【0025】
大径歯車77aは、軸筒6aに噛合する平歯車である。小径歯車77bは、連動歯車74に噛合する平歯車である。大径歯車77aは、軸筒6aよりも大径である。小径歯車77bは、連動歯車74よりも小径であり、連動歯車74よりも歯数が少なくなっている。したがって、ハンドル5d(図1参照)を回転操作することで、ハンドル軸5の回転が減速歯車77を介して減速されて連動歯車74に伝達される。これにより、スプール往復動装置70においてハンドル5dの1回転あたりの前後方向の移動量が減速歯車77を介在しない場合に比べて小さくなる。
【0026】
なお、ハンドル5dの巻き取り操作による駆動力は、ハンドル軸5、ドライブギャ6、ピニオンギャ7aを介して駆動軸筒7に伝達する。これにより、駆動軸筒7とともにロータ2(図1参照、以下同じ)が回転する。また、スプール往復動装置70により、スプール軸8が前後方向に移動し、ロータ2(図1参照)の図示しない釣糸案内部を介して、釣糸がスプール3(図1参照)の巻回胴部3a(図1参照)に均等に巻回される。
【0027】
次に、各部の構成について詳細に説明する。図4(a),図5に示すように、ボディ10は、底部に周壁を有する有底箱状(筒状)を呈し、左側に向かって開口している。ボディ10は、円板状の右壁部21と、右壁部21の周端縁から左側に延びる筒状の筒部22とを備える。なお、筒部22の左端部が側部開口部13を構成している。
【0028】
右壁部21の内面(左側面)には、右側中央孔23と、支持リブ24と、挿入孔25と、挿入孔27と、が形成されている。
右側中央孔23(支持部として機能する)は、ハンドル軸5の右端部が貫通する孔であり、右壁部21の中央部に設けられている。右側中央孔23には、ハンドル軸5を回転可能に支持するハンドル軸用軸受としての右軸受5aが取り付けられている。右側中央孔23に対して右軸受5aは、ボディ10の右側方から取り付けられる。
【0029】
支持リブ24は、図3図4(a)に示すように、右壁部21に一体的に突設されて、収容空間S1内に配置されている。支持リブ24は、右側中央孔23よりも前側に位置し、上下方向に延在している。支持リブ24の上端部24c,24dおよび下端部24eは、筒部22の内周面22aにそれぞれ接続されている。これにより、支持リブ24は、筒部22に対しても一体的に設けられている。この支持リブ24により右壁部21および筒部22の強度が向上している。支持リブ24には、筒状の上部支持部24a,下部支持部24bおよび下端支持部24cが一体に設けられている。上部支持部24aには、ガイド軸71a(図3参照)の前端部を支持するガイド軸支持孔24a1が形成されている。
【0030】
下部支持部24bには、図3に示すように、カラー51aを介して後部軸受(ボールベアリング)51が支持される。つまり、ピニオンギャ7aの後部側(駆動軸筒7の後部)は、後部軸受51、支持リブ24を介してボディ10に支持されている。
スプール軸8の後部は、カラー51aを介して下部支持部24bの後方に貫通している。
【0031】
スプール軸8は、ピニオンギャ7aの内周に対して微小隙間を有して非接触であるが、ボディ10内の下部支持部24bに支持されたカラー51aとピニオンギャ7aの前部側の内周に形成した図示しない支持部で、前後方向に摺動可能に支持されている。
【0032】
下端支持部24cには、ガイド軸71b(図3参照)の前端部を支持するガイド軸支持孔24c1が形成されている。
【0033】
上部支持部24a,下部支持部24bおよび下端支持部24cは、側部開口部13内に位置している。そして、下部支持部24bは、図3に示すように、ハンドル軸5の軸方向から見て右軸受5aの少なくとも一部に重なるように配置されている。このようにすることで、ボディ10内(側部開口部13内)の省スペース化を図ることができる。なお、後部軸受51がハンドル軸5の軸方向から見て右軸受5aの少なくとも一部に重なるように配置されるように構成してもよい。
【0034】
挿入孔25は、図4(a)に示すように、右側中央孔23よりも後方下部に形成されている。そして、この挿入孔25には、連動歯車74を回転自在に支持するボス部28(図5参照)が貫通している。これにより、ボディ10内の後部に連動歯車74が回転自在に配置される。
【0035】
挿入孔27は、図4(a)に示すように、右側中央孔23よりも後方上部に形成されている。そして、この挿入孔27には、減速歯車77を回転自在に支持するボス部29(図5参照)が貫通している。これにより、ボディ10内の後部に減速歯車77が回転自在に配置される。
【0036】
筒部22は、図4(a)に示すように、ハンドル軸5が支持される右軸受5aを嵌合する右側中央孔23の中心O1を基点とする略円筒形状を呈している。具体的に、筒部22の内周面22aは、右側中央孔23の中心O1を中心とする円形状に形成され、かつ、ドライブギャ6の大きさに対応している。つまり、内周面22aは、ハンドル軸5の外周面と同心円状の面である。
【0037】
筒部22の外周面22bは、右側中央孔23の中心O1を中心とする略円形状に形成され、かつ、筒部22の厚み(径方向の肉厚)が周方向において略均一になっている。
このため、筒部22は、従来の筒部(側面視矩形筒状の筒部)よりも小型化しており、筒部22の内周面22aとドライブギャ6との間には、不要な空間が生じないようになっている。
【0038】
筒部22の左端部(側部開口部13)の内周面13aは、筒部22の内周面22aと略同一径に形成され、比較的大きなドライブギャ6でも筒部22内に容易に組み付けることができるようになっている。このように、側部開口部13の内径(内周面13a)は、図3図4(a),図5に示すように、ドライブギャ6(二点鎖線で図示)の外径よりも大きく形成されている。換言すれば、ドライブギャ6は、側部開口部13の内径の大きさに可及的に近づけた大径に形成されている。なお、ハンドル軸5、ドライブギャ6、軸筒6a、減速歯車77は、側部開口部13を通じて収容空間S1内に挿入され、ボディ10に組み付けられる。
【0039】
側部開口部13の内周面13aの奥側には、図6(b)に示すように、雌ねじ13bが形成されている。側部開口部13の開口周縁部には、断面凹状の嵌合受部17が周方向に亘って形成されている。嵌合受部17は、底面部17aと、この底面部17aから断面アール状に立ち上がる立上り部17bと、を備えている。
【0040】
筒部22の後部には、図4(b)に示すように、筒部22の外周面22bに形成された2つの保護カバー用雌ねじ穴22c(図7(a)参照)と、筒部22の後部を貫通する後部開口部15とが形成されている。
【0041】
後部開口部15は、図4(a)(b)に示すように、筒部22の後部を貫通しており、収容空間S1に連通している。後部開口部15は、ボディ10内に組み付けられた部品の一部を受け入れてボディ10外に、言い換えると、ボディ10から後方に突出するように配置するための開口部である。後部開口部15は、筒部22において左右方向の中央部のみを貫通し、後部開口部15の開口(孔)と側部開口部13の開口(孔)とが連続しないようになっている。これにより、側部開口部13と後部開口部15との間には、側部開口部13と後部開口部15とのそれぞれの開口の端縁を構成する円弧状の架橋部14が延在している。したがって、後部開口部15の開口(孔)と側部開口部13の開口(孔)とが連続する場合に比べて、筒部22の強度が向上している。
【0042】
図3に示すように、後部開口部15を通じてスプール往復動装置70の連動歯車74の一部、ストローク位置が最後端位置にあるときの摺動子72の一部、ガイド軸71aの後端部71a1およびガイド軸71bの後端部71b1が、ボディ10の後部から後方へ突出している。つまり、後部開口部15は、これらの部材が挿通配置される大きさおよび形状を備えている。なお、これらの部材が後部開口部15を通じてボディ10の後方に突出するので、その分、収容空間S1は、コンパクトな大きさに形成されている。
【0043】
後部開口部15の周りには、図4(b)に示すように、カバー装着部18が形成されている。カバー装着部18には、シール部材50(図7(a)参照)を介して保護カバー40が装着される。保護カバー40は、保護カバー用雌ねじ穴22cに螺合するボルト40cに締め付けられ、ボディ10(筒部22)の後部開口部15を覆うように固定されている。
保護カバー40を取り付けると、保護カバー40の内側には、図3に示すように、空間部S2が形成される。空間部S2には、後部開口部15を通じてボディ10の後部から突出した連動歯車74の一部および摺動子72の一部が収容される。つまり、連動歯車74の一部および摺動子72の一部は、シール部材50を介して装着される保護カバー40で覆われて液密に収容されている。
【0044】
ボディ10の後部から突出するガイド軸71aの後端部71a1は、図3図7(a)に示すように、保護カバー40の内側に設けられる支持部43cに支持されている。同様に、ボディ10の後部から突出するガイド軸71bの後端部71b1は、保護カバー40の内側に設けられる支持部43dに支持されている。
なお、後部開口部15は、スプール軸8およびスプール往復動装置70の各部材を組み付けるための組み付け孔としても機能する。
【0045】
架橋部14は、図2,3に示すように、側部開口部13(蓋部材30)に沿うようにしてボディ10の上部から下部に亘る円弧状を呈している。架橋部14の外形状は、側部開口部13(蓋部材30)と同芯円状に形成されている。架橋部14は、図3に示すように、側部開口部13の開口縁部の一部を構成している。
なお、架橋部14は、側部開口部13と同芯円状に形成されたものを示したが、これに限られることはなく、側部開口部13の中心(ハンドル軸5の中心)に対して前側または後側に偏芯したものであってもよい。また、架橋部14は、側面視で外形状が直線状部分を含むものであってもよい。
【0046】
次に、スプール往復動装置70の主な構成の詳細について説明する。
図3に示すように、連動歯車74は、後部開口部15を貫通するように外部後方からボディ10に組み付けられる。組み付けられた状態で、連動歯車74の一部(後部領域)は、後部開口部15から後方に突出し、保護カバー40内に収容される。連動歯車74には、減速歯車77を介してハンドル軸5の軸筒6aから伝達された駆動力が入力される。
連動歯車74は、ハンドル軸5の回転をスプール軸8の前後往復動に変換する変換駆動部材として偏芯突部75を介して摺動子72とともに協働する。
【0047】
ガイド軸71aは、ハンドル軸5を境にしてスプール軸8が配置される側と反対側となる、ハンドル軸5の上側に配置されている。一方、ガイド軸71bは、スプール軸8側となる、ハンドル軸5の下側に配置されている。ガイド軸71a,71bは、スプール軸8と平行に配置されている。つまり、スプール軸8を挟んで上下の2箇所で摺動安定的に摺動子72が支持されている。各ガイド軸71a,71bの後端部71a1,71b1は、後部開口部15を貫通している。そして、ガイド軸71aの後端部71a1は保護カバー40内の支持部43cに係合し、ガイド軸71bの後端部71b1は保護カバー40内の支持部43dに係合している。このため、図7(a)に示すように、摺動子72の一部は、後方へ移動した場合に保護カバー40内に入り込み、摺動子72の移動範囲が効果的に確保されている。
【0048】
また、摺動子72の前面(ハンドル軸5に対向する対向面)には、後方に向って凹む凹部72aが形成されている。このため、図7(b)に示すように、摺動子72が前方に移動した場合に凹部72a内にハンドル軸5を受け入れ、摺動子72の移動範囲が前方に拡大する。以上から、ボディ10の大型化の防止を図りつつ、摺動子72の移動範囲(ストローク)を効果的に確保している。
【0049】
次に、蓋部材30について詳細に説明する。
蓋部材30は、図2に示すように、側部開口部13に取り付けられ、側部開口部13を液密に閉塞するとともに、ハンドル軸5の左端側を支持する役割をなす。蓋部材30は、図6(a)に示すように、断面が山形状を呈しており、周壁部31と、周壁部31の中央部に一体的に設けられた円筒部32と、周壁部31の外周縁部に設けられた円筒状の挿入部33と、を備えている。蓋部材30の中心部にハンドル軸5が支持される(図5参照)。
【0050】
周壁部31の外側面(左側面)および内周面(右側面)には、肉抜き部31bが形成されている。これにより蓋部材30の軽量化が図られている。円筒部32は、奥側となる右側部が段状に拡径しており、この拡径した部分30aに軸受5a(図4参照)が収容されている。蓋部材30は、軸受5aを介してハンドル軸5の左端側を支持している。
【0051】
挿入部33は、側部開口部13に向けて延在し、側部開口部13に挿入される部位である。挿入部33の先端(右端)の外周部には、図6(b)に示すように、雄ねじ33aが形成されている。雄ねじ33aは、側部開口部13の雌ねじ13bに螺合可能である。これにより、側部開口部13に対して蓋部材30自体を螺合によって締結固定することができるので、蓋部材30の組み付けが行い易い。
【0052】
雄ねじ33aよりも基端側となる挿入部33の外周部には、側部開口部13の内周面13a(当接部)に当接する円筒状の当接面(当接部)33bが形成されている。当接面33bは、側部開口部13に蓋部材30を螺合により取り付けた際に、側部開口部13の内周面13aに対して周方向に当接して調芯作用をなす。これにより、側部開口部13と蓋部材30との同芯度が得られる。したがって、加工精度を高めなくても側部開口部13と蓋部材30との間に隙間が形成され難い。また、蓋部材30の中心とボディ10の中心とが一致するので、ハンドル軸5の傾倒が防止され、ハンドル5dの回転操作性および噛合性能が安定向上する。
なお、当接面33bは、側部開口部13の内周面13aに対して周方向に間隔を空けて部分的に当接するように構成してもよい。
【0053】
挿入部33の外周面には、雄ねじ部33aと当接面33bとの間に収容凹部33cが形成されている。収容凹部33cには、シール材としてOリング33dが外嵌されている。
【0054】
蓋部材30の外周縁部には、周方向外側に延在するフランジ状の嵌合部37が形成されている。嵌合部37は、側部開口部13の嵌合受部17の立上り部17bとの間に僅かな隙間(図示では隙間を有しているが接触嵌合も可能)を有した状態で底面部17aに当接し、嵌合受部17に対してインロー嵌合する。このようなインロー嵌合によって、嵌合部37は、側方への突出量が抑えられている。これにより、リール操作時等に釣糸が解れた場合にも、解れた釣糸が蓋部材30の外周縁部に引っ掛かり難くなっている。
また、インロー嵌合によって防塵防水を図ることができる。これにより、例えば、海水や水、あるいはこれらに混じった砂、異物等が侵入するのを遮ることができる。つまり、インロー嵌合部によって釣糸や海水、異物等の侵入防止が実現される。
【0055】
なお、図6(b)に示すように、蓋部材30の外周縁部の外面30gと、側部開口部13の外周縁部の外面13gとは、嵌合部37(嵌合受部17)を挟んで略連続する傾斜面とされている。これによって、解れた釣糸がより引っ掛かり難い構成となっている。
【0056】
図6(b)に示すように、嵌合部37と当接面33bとの間には、断面湾曲凹状の小径部38が形成されている。小径部38には、グリスやオイル等の潤滑剤が塗布されている。潤滑剤によって、蓋部材30のスムーズな取り付けが可能になるとともに、側部開口部13の内周面13aとのシール性が高められている。
なお、同様に、嵌合受部17や嵌合部37に対してグリスやオイル等の潤滑剤を塗布してもよい。
【0057】
以上のように、本実施形態では、ハンドル軸5の支持部を備えた蓋部材30自体をボディ10の側部開口部13に螺合して一体化するリール本体構成としたモノコックボディを採用している。
【0058】
ボディ10とボディ前部12との境界部には、図2,3に示すように、薄板状を呈するフランジ部16が設けられている。フランジ部16の左側部には、図2に示すように、凹状部16bが形成されている。凹状部16bは、蓋部材30の前端部30eの形状に沿って前方へ向けて凹設れている。凹状部16bにより、蓋部材30の前端部30eは、フランジ部16の上部後面16aよりも前方に入り込むように位置している。また、蓋部材30の前端部30eは、図1に示すように、ロータ2との位置関係において、ロータ2の最後端部2aよりも前方に位置している。さらに、蓋部材30の前端部30eは、図2に示すように、ボディ前部12を覆う有底円筒状のカバー12aとの位置関係において、カバー12aの後端部12bよりも前方に位置している。このような位置関係に蓋部材30の前端部30eが位置することによって、ボディ10の前後方向のコンパクト化を図りつつ、蓋部材30の大径化が可能となっている。なお、凹状部16bは、蓋部材30を取り付ける際の逃げ部となる。
【0059】
ボディ前部12の内側には、ピニオンギャ7a(図3参照)の前部側(駆動軸筒7の前部)を支持する図示しない前部軸受(ボールベアリング)が配置されている。
なお、駆動軸筒7はスプール3(図1参照)側に向けて延出しており、その先端部にロータ4が取り付けられている。
【0060】
以上の実施形態によれば、側部開口部13に対して蓋部材30自体が周方向に均一な締結力をもって螺合固定されるので、ボディ10と蓋部材30とが高精度に一体化される。また、蓋部材30の螺合による取り付けによってボディ10の側部開口部13が補強されボディ10自体の強度および剛性が向上する。このように、高精度、高剛性のリール本体1に減速歯車機構が組み込まれるので、ハンドル軸5の回転運動をスプール軸8の前後往復動に変換する変換効率ロスを可及的に抑えることが可能となって良好な動力伝達効率を確保することができる。したがって、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0061】
なお、支持リブ24によりリール本体1の高強度化および高剛性化をさらに図ることができるので、モノコックボディの長所(高精度、高い動力伝達効率)をさらに引き出せる効果がある。
【0062】
また、当接面33bによって側部開口部13の中心と蓋部材30の中心とが一致するので、ハンドル軸5の傾倒が防止され、ハンドル5dの回転操作性および噛合性能が安定向上する。これにより、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0063】
また、後部開口部15により、リール本体1内の空間(収容空間S1)の大きさの制限を受けずに所望の大きさの構成部材を用いることができるとともに、保護カバー40により、後部開口部15を通じて後方に配置された構成部材を収容することができる。したがって、デザインの自由度、およびスプール往復動装置70の性能安定化を図ることができる。これにより、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0064】
また、上下一対のガイド軸71a,71bによってスプール往復動装置70の性能安定化を図ることができるので、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0065】
(第2実施形態)
図8図9を参照して第2実施形態の魚釣用スピニングリールについて説明する。本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、ウォームシャフト方式のスプール往復動装置80に減速歯車機構としての減速歯車9を設けた点にある。
【0066】
図8図9に示すように、スプール往復動装置80は、螺軸81と、摺動子83と、上下2つのガイド軸82a,82bと、を備えている。
螺軸81は、スプール軸8と平行に延出している。螺軸81の前端部には、オシレートギャ81aが設けられている。オシレートギャ81aは、減速歯車機構を構成する減速歯車9と噛合している。螺軸81の後端部81bは、保護カバー40Aに設けられた凹部55に係合している。
【0067】
減速歯車9は、ピニオンギャ7aに噛合する大径歯車9aと、オシレートギャ81aに噛合し大径歯車9aよりも歯数の少ない小径歯車9bと、を有する段付き歯車である。減速歯車9は、ピニオンギャ7aと平行な支軸9c周りに回転する。支軸9cは支持リブ24に片持ち支持されている。減速歯車9は、図9に示すように、スプール軸8の右斜め上方に配置されている。一方、螺軸81は、減速歯車9の下方で、スプール軸8の右斜め下方に配置されている。
【0068】
大径歯車9aは、ピニオンギャ7aに噛合するはすば歯車である。小径歯車9bは、オシレートギャ81aに噛合する平歯車である。大径歯車9aは、ピニオンギャ7aと略同径であり、小径歯車9bは、オシレートギャ81aよりも小径であり歯数が少なくなっている。したがって、ハンドル5d(図1参照)を回転操作することで、ピニオンギャ7aの回転が減速歯車9を介して減速されてオシレートギャ81aに伝達される。これにより、螺軸81が減速されて回転駆動される。
【0069】
螺軸81の周面には、図8に示すように、軸方向に沿って螺旋状のカム溝81cが形成されており、このカム溝81cに、摺動子82に保持された係合ピン85の係合爪85a(図9参照)が係合している。螺軸81の後端部81bは、支持部材50Aの凹部55に挿入されて係合している。
【0070】
摺動子83は、2本のねじ83aでスプール軸8の後端部に取り付けられ、上下2つのガイド軸82a,82bに沿って移動する。摺動子83の前面(ハンドル軸5に対向する対向面)には、後方に向って凹む凹部83bが形成されている。このため、摺動子83が前方に移動した場合に凹部83b内にハンドル軸5を受け入れ、摺動子83の移動範囲が前方に拡大する。以上から、ボディ10の大型化の防止を図りつつ、摺動子83の移動範囲(ストローク)を効果的に確保している。
【0071】
上側のガイド軸82aの後端部82a1は、保護カバー40Aに設けられた凹部56に係合している。下側のガイド軸82bの後端部82b1は、保護カバー40Aに設けられた凹部57に係合している。
【0072】
保護カバー40Aは、上下のねじ穴22cに螺合するねじ40cに締め付けられ、ボディ10の後部開口部15およびスプール往復動装置80の構成部材を覆うように固定される。
【0073】
以上の実施形態によれば、前記第1実施形態で説明した作用効果と同様の作用効果が得られる。すなわち、高精度、高剛性のリール本体1に減速歯車機構が組み込まれるので、ハンドル軸5の回転運動をスプール軸8の前後往復動に変換する変換効率ロスを可及的に抑えることが可能となって良好な動力伝達効率を確保することができる。したがって、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0074】
また、上下一対のガイド軸82a,82bによってスプール往復動装置80の性能安定化を図ることができるので、動力伝達効率に優れ、巻き取り操作性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、減速歯車機構は、複数の減速歯車を用いて構成してもよい。
【0076】
また、ハンドル軸5は少なくとも蓋部材30側に片持ち支持される構造であればよく、ボディ10の21の右壁部21に必ずしも支持しなくてもよい。この場合には、収容空間S1内からハンドル軸5を排除することができるので、その分、収容空間S1が広くなり、収容空間S1内の構成部材のレイアウト性が高まる。これにより魚釣用スピニングリールの設計の自由度が高まる。
【0077】
また、ハンドル軸5は、蓋部材30の中心部に支持されるものに限られることはなく、中心部から変位した位置で支持されるようにい構成してもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 リール本体
5 ハンドル軸
8 スプール軸
9 減速歯車(減速歯車機構)
10 ボディ
13 側部開口部
13a 内周面(当接部)
15 後部開口部
30 蓋部材
33b 当接面 (当接部)
40,40A 保護カバー
70,80 スプール往復動装置
72,83 摺動子
71a,71b,82a,82b ガイド軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9