特許第6606520号(P6606520)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6606520
(24)【登録日】2019年10月25日
(45)【発行日】2019年11月13日
(54)【発明の名称】車両用ブレーキ液圧制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60T 8/34 20060101AFI20191031BHJP
【FI】
   B60T8/34
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-28507(P2017-28507)
(22)【出願日】2017年2月17日
(65)【公開番号】特開2018-131184(P2018-131184A)
(43)【公開日】2018年8月23日
【審査請求日】2018年8月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226677
【氏名又は名称】日信工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(72)【発明者】
【氏名】児玉 拓郎
【審査官】 内山 隆史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−025777(JP,A)
【文献】 特表2013−544211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 7/12−8/1769
B60T 8/32−8/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にブレーキ液路が形成された基体を備える車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
前記基体の一面に、ブレーキ配管が挿通され接続される挿通孔と、前記ブレーキ配管の回り止め用凹部が形成され、
前記ブレーキ配管は、前記凹部が入り込む突起部を備え、
前記凹部には、複数の前記ブレーキ配管の前記突起部が入り込む
ことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記凹部は、開口形状が略三角形状に形成される
ことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記凹部は、複数の前記挿通孔に囲まれる位置に形成される
ことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記基体の一面には、前記ブレーキ液路に接続する孔部が形成されるとともに、前記孔部が前記凹部に含まれるように前記凹部が形成される
ことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記凹部は、平面状の内周面を備えた断面コ字状に形成される
ことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ブレーキ装置の配管接続構造として、例えば、実開平2−110792号公報(以下、特許文献1と記す。)のような技術がある。特許文献1では、被取付体に係合穴を形成し、この係合穴にブレーキ配管の突出ピンを嵌入することで、回り止めを図るようになっている。
【0003】
特許文献1の技術では、例えば複数のブレーキ配管を被取付体に接続しようとした場合、ブレーキ配管の数だけ係合穴を被取付体に設ける必要があり、加工工数が増える。
【0004】
しかし、車両用ブレーキ液圧制御装置の製造コストの低減が求められる中、複数のブレーキ配管の回り止めを講じる場合であっても、加工工数の低減が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平2−110792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、複数のブレーキ配管の回り止めを講じる場合であっても、加工工数の低減を図ることができるような構造の車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、内部にブレーキ液路が形成された基体を備える車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
前記基体の一面に、ブレーキ配管が挿通され接続される挿通孔と、前記ブレーキ配管の回り止め用凹部が形成され、
前記ブレーキ配管は、前記凹部が入り込む突起部を備え、
前記凹部には、複数の前記ブレーキ配管の前記突起部が入り込むことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記凹部は、開口形状が略三角形状に形成されることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記凹部は、複数の前記挿通孔に囲まれる位置に形成されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記基体の一面には、前記ブレーキ液路に接続する孔部が形成されるとともに、前記孔部が前記凹部に含まれるように前記凹部が形成されることを特徴とする。
車両用ブレーキ液圧制御装置。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記凹部は、平面状の内周面を備えた断面コ字状に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の構成によって、複数のブレーキ配管の先端部が入り込む共通の凹部によって回り止めを行うことができる。ブレーキ配管と同数の凹部を設ける場合に比べて、本発明によれば、凹部の数を半減させることができ、結果として、複数のブレーキ配管の回り止めを行うための加工工数を最小限に抑えることができる。
【0014】
請求項2の構成によって、凹部を略三角形状にすることにより、凹部が丸穴や長穴である場合に比べ、複数のブレーキ配管の先端部を入り込み易くすることができ、組付け工数の低減が図ることができる。
【0015】
請求項3の構成によって、省スペース化を図ることができ、車両用ブレーキ液圧制御装置の小型化を図ることができる。
【0016】
請求項4の構成によって、孔部を凹部内に含めるように凹部を形成するので、孔部が凹部の一部と兼ねることとなり、加工コストを低減することができる。
【0017】
請求項5の構成によって、凹部は、平面状の内周面を備えた断面コ字状に形成されることから、凹部をクランプ穴として利用でき、バンジョー金具の回り止め用の凹部とクランプ穴とを別々に設ける必要がなくなり、加工コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る2系統対応の車両用ブレーキ液圧制御装置の基本構成図である。
図2】2系統対応の車両用ブレーキ液圧制御装置の斜視図である。
図3】略三角形状の凹部を有する車両用ブレーキ液圧制御装置の斜視図である。
図4】バンジョー金具の斜視図である。
図5】バンジョー金具と凹部の関係を説明する平面図である。
図6】基体に凹部を形成すると共に基体の3面を加工する工程を説明する図である。
図7】基体の残りの3面を加工する工程を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
また、前輪ブレーキと後輪ブレーキの液圧を制御するものを2系統対応の車両用ブレーキ液圧制御装置、前輪ブレーキ及び後輪ブレーキの何れか一方の液圧を制御するものを1系統対応の車両用ブレーキ液圧制御装置と呼ぶことにする。
【実施例】
【0021】
図1に示すように、2系統対応の車両用ブレーキ液圧制御装置10は、ブレーキレバー11の操作に応じて作動液を加圧し液圧を発生する第1マスタシリンダ12と、前輪ブレーキキャリパ14側から逃がされた作動液を一時的に貯留する第1リザーバ13と、第1マスタシリンダ12と前輪ブレーキキャリパ14の間に設けられる組付部品であり常開型電磁弁である第1入口制御弁15及び組付部品であり常閉型電磁弁である第1出口制御弁16と、第1リザーバ13に貯留された作動液を吸入して第1マスタシリンダ12側に戻す組付部品である第1ポンプ17と、ブレーキペダル21の操作に応じて作動液を加圧し液圧を発生する第2マスタシリンダ22と、後輪ブレーキキャリパ24側から逃がされた作動液を一時的に貯留する第2リザーバ23と、第2マスタシリンダ22と後輪ブレーキキャリパ24の間に設けられる組付部品であり常開型電磁弁である第2入口制御弁25及び組付部品であり常閉型電磁弁である第2出口制御弁26と、第2リザーバ23に貯留された作動液を吸入して第2マスタシリンダ22側に戻す組付部品である第2ポンプ27と、第1・第2ポンプ17、27を駆動するモータ29と、このモータ29の駆動制御及び第1・第2入口制御弁15、25と第1・第2出口制御弁16、26の開閉制御をなす制御装置30と、基体40に設けられブレーキ液を流す第1系統のブレーキ液路A1、B1、C1、D1、E1、及び第2系統のA2、B2、C2、D2、E2とを備えている。
【0022】
ここで、ブレーキ液路A1は、入口ポート12Pから第1入口制御弁15に至る液路であり、ブレーキ液路B1は、第1入口制御弁15から出口ポート14Pに至る液路である。また、ブレーキ液路C1は、ブレーキ液路B1から第1リザーバ13に至る液路であり、ブレーキ液路D1は、第1リザーバ13から第1ポンプ17に至る液路である。さらに、ブレーキ液路E1は、第1ポンプ17からブレーキ液路A1に至る液路である。ブレーキ液路A2、B2、C2、D2、E2については、説明が重複するため、説明を省略する。
【0023】
第1・第2ポンプ17、27の吸入側に各々吸入弁31が設けられ、吐出側に各々吐出弁32が設けられている。
また、基体40は、第1マスタシリンダ12から延びる液路(ブレーキ配管)が接続される入口ポート12Pと、第2マスタシリンダ22から延びる液路(ブレーキ配管)が接続される入口ポート22Pと、前輪ブレーキキャリパ14へ延びる液路(ブレーキ配管)が接続される出口ポート14Pと、後輪ブレーキキャリパ24へ延びる液路(ブレーキ配管)が接続される出口ポート24Pとを備えている。
【0024】
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置10の動作を説明する。なお、ブレーキレバー11から前輪ブレーキキャリパ14までの第1系統と、ブレーキペダル21から後輪ブレーキキャリパ24までの第2系統とは、動作が同じであるため、第1系統のみを説明する。
【0025】
・ABS非作動状態:前輪がロックする心配がないときは、制御装置30で、第1ポンプ17を停止し、第1入口制御弁15を開き、第1出口制御弁16を閉じる。この状態で、ブレーキレバー11が制動側に操作されると、第1マスタシリンダ12で液圧が高められ、この液圧が第1入口制御弁15を介して前輪ブレーキキャリパ14に伝えられる。
【0026】
・ABS(減圧モード):前輪がロックしそうになると、制御装置30は、第1入口制御弁15を閉じ、第1出口制御弁16を開く。前輪ブレーキキャリパ14内の液圧は、第1出口制御弁16を介して第1リザーバ13へ逃がされる。これで前輪ブレーキキャリパ14のブレーキ液圧が減圧される。
【0027】
・ABS(保持モード):制御装置30は、第1入口制御弁15と第1出口制御弁16を共に閉じる。これによって、前輪ブレーキキャリパ14のブレーキ液圧が一定に保持される。
【0028】
・ABS(増圧モード):ブレーキ液圧を増圧する際は、制御装置30は、第1入口制御弁15を開け、第1出口制御弁16を閉じる。これによって、マスタシリンダ12で発生された液圧が、前輪ブレーキキャリパ14に伝えられる。これで前輪ブレーキキャリパ14のブレーキ液圧が増圧される。
【0029】
図2(a)に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置10は、ブロック状の基体40と、この基体40に取付けられたハウジング36と、基体40に取付られたモータ29とを備えている。ハウジング36の開口はカバー38で塞がれている。
基体40の一面には、ブレーキ配管を挿通される挿通孔42が、図1で説明した入口ポート12P、22P及び出口ポート14P、24Pに対応する部位に設けられ、略中央部分に略三角形状の凹部44Bが設けられている。
また、モータ29は、複数個のビス29aで基体40に取付けられ、ハウジング36は、基体40に沿って延びるコネクタ部37を一体的に備えている。
【0030】
図2(b)は図2(a)のb−b線断面図である。
図2(b)に示すように、基体40の設けられる凹部44Bは、平面状の内周面を備えた断面コ字状に形成される。凹部44の底面には、孔部103が形成され、孔部103は封止部材によって、封止されている。
【0031】
図3(a)はモータ29側から見た要部拡大図であり、図3(b)はハウジング36側から見た要部拡大図である。
図3(a)に示すように、基体40の第1面111に、略三角形の凹部44B及びブレーキ配管を接続する挿通孔42が設けられている。この挿通孔42には、後述するバンジョー金具(図4、符号120)を介してブレーキ配管を接続する他、フレアー型金具などの管継手を介してブレーキ配管を接続するようにしてもよい。
【0032】
次に、バンジョー金具120の構成を説明する。
図4に示すように、ブレーキ配管118の先端には、バンジョー金具120が取付けられている。バンジョー金具120は、筒部120aと、この筒部120aから延びてブレーキ配管118へ差し込まれる管部120bと、筒部120aから延ばされたL又はJ形状の突起部(先端部)120cとからなる。
【0033】
バンジョー金具120は、筒部120aを貫通するバンジョーボルト121とセットで使用される。
バンジョーボルト121は、六角穴121a及び鍔121bを有するヘッド部121cと、このヘッド部121cから延びるとともに雄ねじ部121dを有する軸部121eとからなる。
この軸部121eに軸中心孔121fが設けられ、軸部121eの鍔121b側部位(雄ねじ部121dに干渉しない部位)に環状溝121gが設けられ、この環状溝121gから軸中心孔121fへ貫通する貫通孔121hが設けられている。
【0034】
基体40に、ブレーキ配管118に対応する挿通孔42が設けられている。挿通孔42の開口端に、雌ねじ部42aが設けられている。
基体40に下位シール材としてのワッシャー(座金)123を載せ、このワッシャー(座金)123にバンジョー金具120の筒部120aを載せ、この筒部120aに上位シール材としてのワッシャー(座金)124を載せる。
【0035】
次に、バンジョーボルト121の軸部121eが、ワッシャー(座金)124、筒部120a及びワッシャー(座金)123を貫通するようにして、雄ねじ部121dを雌ねじ部42aにねじ込む。ワッシャー(座金)124は鍔121bで抑えられ、ワッシャー(座金)123は筒部120aで抑えられるため、共にシール作用を発揮する。
【0036】
ブレーキ配管118から流入するブレーキ液は、バンジョー金具120の管部120b、バンジョーボルト121の環状溝121g、貫通孔121h、軸中心孔121fの順に流れて基体40内のブレーキ液路へ至る。
環状溝121gが設けられているため、筒部120aの方位が何処であってもブレーキ液の流れは確保される。
【0037】
図5に示すように、凹部44Bにバンジョー金具120の先端部120cを挿入する。次に、バンジョーボルト121を所定の方向に回す。すると、バンジョー金具120がバンジョーボルト121に連れ回る。ただし、先端部120cが凹部44Bの壁に当たるため、バンジョー金具120の回り止めが図られる。
凹部44Bに複数のバンジョー金具120の先端部120cを挿入し、回り止めを図ることができる。
【0038】
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置の要部である基体40の加工方法を説明する。
図6に基づいて、基体40に、凹部44Bの形成と3つの面の機械加工とを説明する。
図6(b)が平面図であり、図6(a)が図6(b)のa矢視図であり、図6(c)が図6(b)のc矢視図である。
【0039】
図6(c)に示すように、定盤207などに素材200を載せる。そして、クランプ金具210で素材200をクランプする。図6(b)に示すように、素材200はクランプ金具210でクランプされる。この状態で、クランプ金具210と刃物が干渉しない3つの面(素材200の第1面201、第2面202及び第3面203)を機械加工する。このときに、図6(a)にて、凹部44Bを形成する。
【0040】
凹部44Bなどの加工が終わったら、クランプ金具210を緩める又は外し、素材200を90°水平回転し、上下反転する。
図7(b)のように、凹部44Bの位置が変更された。図7(c)にて、クランプ金具210で素材200をクランプするが、このときに凹部44Bを利用してクランプする。揺動タイプのクランプ金具210は、クランプの際に上下方向に移動する。凹部44Bが高さ方向に余裕があるため、揺動タイプのクランプ金具210の使用が可能となる。
【0041】
クランプ後に、クランプ金具210と刃物が干渉しない残り3つの面(素材200の第4面204、第5面205及び第6面206)を機械加工する。
この後に、図5に示すように、凹部44Bにバンジョー金具120の先端部120cを入れ、バンジョー金具120の回り止めを図る。
【0042】
なお、本実施例では、略三角形状の凹部44を示したが、これに限らず三角形以外の形状であっても良い。
また、図6図7に示した基体40の加工方法は一例であり、凹部44Bをクランプ穴として用いる形態であれば、他の加工方法でもよい。
【0043】
また、実施例では凹部44Bは、クランプ穴を兼ねるようにしたが、ブレーキ配管118の回り止めを図ることを主目的とすれば、クランプ穴を兼ねない回り止め専用の凹部であってもよい。
【0044】
すなわち、内部にブレーキ液路A1〜E1及びA2〜E2が形成された、車両用ブレーキ液圧制御装置10の基体40において、一面に、ブレーキ配管118が接続される挿通孔42が形成されるとともに、複数のブレーキ配管118の先端部120cが入り込む共通の凹部44Bが形成され、この凹部44Bで複数のブレーキ配管118の回り止めを成すようにすれば、複数のブレーキ配管118の回り止めを行うための加工工数を最小限に抑えることができる。
【0045】
凹部44Bの形状は任意であるが、略三角形状に形成すれば、先端部120c、120cの出し入れが長孔形状よりは容易になる。
また、凹部44Bの形成位置は任意であるが、実施例のように複数の挿通孔42で囲まれた位置に形成すれば、挿通孔42に対して凹部44Bをバランス良く配置することができる。
【0046】
また、凹部44Bの底面に孔部103を配置するか否かは任意であるが、図3(b)で説明したように、凹部44Bの底面に孔部103を形成した場合には、凹部44Bの底面から孔部103を加工すれば良く、孔部103の加工を短縮できる。
【0047】
以上、前輪ブレーキキャリパ(図1、符号14)と後輪ブレーキキャリパ(図1、符号24)を制御する、2系統対応の車両用ブレーキ制御装置について説明したが、1系統対応の車両用ブレーキ制御装置に、本発明を適用することもできる。
【0048】
尚、本発明は、自動二輪車に好適であるが、三輪車にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、自動二輪車に好適である。
【符号の説明】
【0050】
10…車両用ブレーキ液圧制御装置、40…基体、42…孔部、44B…略三角形の凹部、103…孔部、118…ブレーキ配管、120c…突起部(先端部)、A1、B1、C1、D1、E1、A2、B2、C2、D2、E2…ブレーキ液路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7