(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
台紙とこの台紙に包装固定された商品とからなる物品を仕分手段で搬送し、仕分先ごとに受け入れ可能な物品の台紙サイズおよび高さが設定された仕分先に対して物品を仕分ける仕分方法であって、
前記物品の高さ情報および台紙サイズを取得する工程と、
前記高さ情報および台紙サイズを取得した物品を前記仕分け手段に供給する工程と、
前記仕分手段を制御して、取得した前記物品の高さ情報および台紙サイズに対応する前記仕分先に前記物品を仕分ける工程と
を備えることを特徴とする仕分方法。
台紙とこの台紙に包装固定された商品とからなる物品を仕分手段で搬送し、仕分先ごとに受け入れ可能な物品の台紙サイズおよび高さが設定された仕分先、またはいずれの台紙サイズ若しくは高さに適合しない物品を受け入れ可能に設定された仕分先に対して物品を仕分ける仕分方法であって、
前記物品の高さ情報および台紙サイズを取得する工程と、
前記高さ情報および台紙サイズを取得した物品を前記仕分け手段に供給する工程と、
前記仕分手段を制御して、取得した前記物品の高さ情報および台紙サイズに対応する前記仕分先に前記物品を仕分ける工程と
を備えることを特徴とする仕分方法。
商品が台紙に対してシュリンク包装によって固定された台紙付きシュリンク包装品である物品を仕分手段で搬送し、仕分先ごとに受け入れ可能な物品の台紙サイズおよび高さが設定された仕分先、またはシュリンク不良の物品を受け入れるように設定された仕分先に対して物品を仕分ける仕分方法であって、
前記物品の高さ情報および台紙サイズを取得する工程と、
シュリンク不良を検知する工程と、
前記高さ情報および台紙サイズを取得した物品を前記仕分け手段に供給する工程と、
前記仕分手段を制御して、取得した前記物品の高さ情報および台紙サイズに対応する前記仕分先に前記物品を仕分け、シュリンク不良が検知された物品をこのシュリンク不良の物品を受け入れる前記仕分先へ仕分ける工程と
を備えることを特徴とする仕分方法。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施の形態について
図1ないし
図8を参照して説明する。
【0022】
図中の1は仕分設備で、この仕分設備1は、例えば物品Aを仕分けて収納箱である段ボール箱(図示せず)内に箱詰めするものである。
【0023】
物品Aは、台紙に載置された被包装物を透明な熱収縮性のフィルム(例えばビニールフィルム)で台紙とともに被包し、その熱収縮力により被包装物と台紙とを一体に包装してなる台紙付きシュリンク包装品である。
【0024】
つまり、
図6および
図7に示すように、仕分対象物としての台紙付きシュリンク包装品である物品Aは、矩形板状の台紙aと、この台紙a上に載置された被包装物(商品)bと、これら台紙aおよび被包装物bを全体を覆うように被包した透明な熱収縮性のフィルムcとにて構成されている。
【0025】
そして、フィルムcは、例えばビニールフィルムで、通常、熱収縮によって台紙aおよび被包装物bに密着して非突出状態となっているが、稀に、その一部が上方や側方へ突出した状態となっている場合(つまりシュリンク不良品が発生する場合)がある。
【0026】
台紙aは、複数のサイズ、例えば小、中、大および特大の4つの台紙サイズがあり、その上に載置する被包装物bの大きさに応じて選択される。
【0027】
それぞれの台紙aに載置できる物品Aの高さの上限は、例えば、台紙サイズが小の場合は120mmであり、台紙サイズが中の場合は185mmであり、台紙サイズが大の場合は260mmであり、台紙サイズが特大の場合は260mmである。
【0028】
仕分設備1は、
図1等に示すように、物品Aを搬送する複数(例えば6つ)の搬送手段2と、これら搬送手段2からの物品Aを受け入れ、この受け入れた物品Aを搬送しながら仕分ける仕分手段3と、この仕分手段3にて仕分けられた物品Aを受け入れ、この受け入れた物品Aを搬送する複数(例えば10)の仕分後搬送手段としての仕分先であるシュートSと、この各シュートSの下流側に配設され、シュートSからの物品Aをこの物品Aに対応する大きさの搬送容器である段ボール箱(図示せず)内に箱詰めする箱詰手段であるケーサCとを備えている。
【0029】
なお、図示しないシュリンク包装機側から順次供給される物品Aを搬送して仕分手段3に渡す仕分前搬送手段である搬送手段2は、シュリンク包装機側からの物品Aを搬送する第1搬送部2aと、この第1搬送部2aからの物品Aを受け入れ、この受け入れた物品Aを仕分手段3に渡す第2搬送部2bとにて構成されている。
【0030】
図3および
図4に示すように、第1搬送部2aには、搬送手段2の上流で物品Aに付されたバーコードラベル(識別コード)を読み取るコードリーダであるバーコードリーダ(BCR)24が設けられている。なお、識別コードは、QRコード(登録商標)、ICタグ、RFID等を用いてもよい。
【0031】
また、仕分設備1は、第1搬送部2aにて搬送中の物品Aの高さ情報を取得する高さ情報取得手段6と、この高さ情報取得手段6とは別に設けられ、第1搬送部2aにて搬送中の物品Aの高さ情報(高さ情報取得手段6による高さ情報よりも詳細な詳細高さ情報)を取得する高さ計測手段(エリアセンサ手段)7とを備えている。
【0032】
さらに、仕分設備1は、第1搬送部2aにて搬送中の物品Aに下方側から光を照射する光照射手段8と、第1搬送部2aにて搬送中の物品Aを上方側(光照射手段側とは反対側)から撮影してその物品Aの台紙サイズに関連する画像情報(台紙サイズ関連画像情報)を取得する画像情報取得手段9と、少なくとも高さ情報および画像情報に基づいて、物品がその高さおよび台紙サイズに対応する仕分先に仕分けられるように、すなわち例えばケーサCによって物品Aが対応する大きさの段ボール箱内に箱詰めされるように、仕分手段3を制御する制御手段10とを備えている。
【0033】
なお、制御手段10には、例えば物品A等に関する情報を管理する上位コンピュータ(図示せず)が接続されている。
【0034】
仕分手段3は、ループ状の案内部11にて案内されながら移動する複数のカート12を有している。複数のカート12は、移動方向前後に隣り合うもの同士が連結されて一連となっている。
【0035】
各カート12は、物品AをシュートSに仕分ける回行可能な無端状の仕分部である仕分ベルト(図示せず)を有している。そして、仕分ベルトは、上面に載った物品Aを仕分けるべき目的のシュートSに到着すると、制御手段10にて制御される駆動手段(図示せず)からの動力で回行することによって、その物品Aを目的のシュートSに払い出して仕分ける。なお、各カート12は、カート本体を傾けて物品AをシュートSに払い出す方式のものでもよい。
【0036】
ここで、物品Aが仕分けられる仕分先であるシュート(物品受入手段)Sの数は、例えば10であり、シュート番号1〜9のシュートSがループ状の案内部11の内側に配設され、シュート番号10のシュートSがループ状の案内部11の外側に配設されている。なお、シュート番号10のシュートSの下流側には、ケーサCが配設されていない。
【0037】
また、
図2に示すように、各シュートSごと(各ケーサCごと)に、受け入れ可能な物品Aの台紙サイズおよび高さ(上限および下限)が設定されている。なお、この
図2に示す例では、例えばシュート番号3、8が将来の台紙サイズ変更や搬送物の増加等に備えた予備用シュートSであり、シュート番号10がいずれのシュートSに設定された台紙サイズおよび高さにも適合しない物品Aやシュリンク不良が検出された物品Aを受け入れる異常排出用シュートSである。
【0038】
そして、シュート番号9は、複数の台紙サイズや物品の高さを受け入れる設定が可能なシュートSであって、例えば台紙サイズ:小・中、高さ0〜120mmのように設定することができる。この場合、シュート9の下流に設けられたケーサCには、設定された範囲内の大きさの物品Aを梱包可能な段ボール箱が載置されている。さらに、頻繁に使用されるシュートSと同じ台紙サイズおよび高さの設定を行い、仕分け処理能力を向上させることも可能である。
【0039】
各搬送手段2は、第1搬送部2aおよび第2搬送部2bからなる平面視略へ字状をなすもので、ループ状の案内部11の外側に互いに間隔をおいて並設されている。
【0040】
図3に示すように、第1搬送部2aは、例えば搬送方向に並んだ3つのコンベヤ(例えばベルトコンベヤ)13,14,15を有している。第2搬送部2bは、例えば搬送方向に並んだ4つのコンベヤ(例えばベルトコンベヤ)16,17,18,19を有している。
【0041】
そして、物品Aは、第1搬送部2aのコンベヤ15から第2搬送部2bのコンベヤ16へ搬出されるが、これら両コンベヤ15,16の高低差および物品Aの大きさ・重量等により、滑り方に差異が発生するため、物品Aはコンベヤ16の手前側に位置したり奥測に位置したりする。
【0042】
その後、物品Aがコンベヤ16から次のコンベヤ17へ搬出される際に、搬送位置検知センサ21にて物品Aの搬送位置が検知され、コンベヤ17,18上での物品Aの停止位置が変化する。この停止位置は、カート12までの距離が同一になる位置である。
【0043】
次いで、仕分手段3のカート12が所定の発進ポイントに到着すると、物品Aは、コンベヤ17,18,19にて搬送され、そのカート12の仕分ベルトの上面上に載置される。これにより、物品Aのカート12への乗り移りを安定させることができる。
【0044】
なお、第2搬送部2bには、コンベヤ16上の物品Aの有無を検知する第1在荷センサ22および物品Aの載置位置をより正確に判定するためにコンベヤ17上の物品Aを検知する第2在荷センサ23が設けられている。
【0045】
高さ情報取得手段(高さセンサ手段)6は、
図4に示すように、搬送手段2の第1搬送部2aのコンベヤ14に設けられた複数(例えば14)の光電センサ26にて構成されている。そして、高さセンサ用の光電センサ26は、各シュートSごと(各仕分先ごと)に設定された物品Aの高さの上限および下限に対応する各位置に搬送方向に所定間隔をおいてそれぞれ配設されている。
【0046】
例えばシュート番号1のシュートSは、高さが39〜80mmの物品Aを受け入れるように設定されているので、シュート番号1用の2つの光電センサ26は、コンベヤ14の搬送ベルトの往路部の上面である搬送面14aを基準とする高さ39mmの下限位置および高さ80mmの上限位置にそれぞれ配設されている。
【0047】
また、例えばシュート番号2のシュートSは、高さが120〜260mmの物品Aを受け入れるように設定されているので、シュート番号2用の2つの光電センサ26は、シュート番号1用のものよりも所定間隔だけ搬送方向下流にずれた位置であって、コンベヤ14の搬送面14aを基準とする高さ120mmの下限位置および高さ260mmの上限位置にそれぞれ配設されている。残りのシュートSに関しても同様に配置されている。
【0048】
高さ計測手段7は、
図5に示すように、搬送手段2の第1搬送部2aのコンベヤ14に、高さ情報取得手段6よりも搬送方向下流に位置するように設けられている。つまり、高さ計測手段7は、コンベヤ14の搬送終端側に設けられている。この高さ計測手段7は、例えば所定高さ範囲にわたって上下方向に互いに近接して1列状に並ぶ複数の光電センサ(図示せず)にて構成されている。
【0049】
そして、高さ計測手段7は、コンベヤ14の搬送面14aを基準とする所定高さ範囲(例えば15〜43mmの計測範囲)において、物品Aの高さを例えばmm単位で計測するものであり、例えば中サイズ専用である。これは、例えば台紙サイズが中である物品Aを収納する段ボール箱は、物品Aの高さが0〜39mmと39〜80mmでは、台紙サイズが同じでも、梱包容器(段ボール箱)の大きさにより配送料が大きく異なる場合があり、厳密にチェックする必要があるからである。
【0050】
また、高さ計測手段7の上方には、高さ計測手段7による計測の際に、同時に物品Aのシュリンク不良(例えばフィルムcの一部が上方へ突出した状態)を検知するシュリンク不良検知手段(突出フィルム検知手段)29が配設されている。
【0051】
例えばフィルムcの一部が上方へ突出した状態の物品Aがコンベヤ14の搬送面14aにて搬送されてきた場合には、シュリンク不良検知手段29である光電センサが、その物品Aの上方突出状のフィルムcを一瞬だけ検知することにより、物品Aがシュリンク不良であると判断する。そして、シュリンク不良品と判断された物品Aは、制御手段10による仕分手段3の制御に基づき、シュート番号10のシュートSへ仕分けられる。
【0052】
光照射手段8は、
図5に示すように、搬送手段2の第1搬送部2aのコンベヤ15の下方に配設されている。このコンベヤ(LEDコンベヤ)15は、光透過性の搬送ベルト30を有し、この搬送ベルト30の往路部の上面が物品Aを載置搬送する搬送面15aとなっている。つまり、物品Aは、台紙aの下面が搬送面15aに載置された状態で搬送方向に搬送される(
図6参照)。そして、この光照射手段8は、例えば搬送ベルト30を介して搬送面15a上の物品Aにその下方側から白の光を照射する発光ダイオード(LED)にて構成されている。なお、光照射手段8はコンベヤベルトのキャリア側とリターン側との間に設けられてもよい。
【0053】
画像情報取得手段9は、
図5に示すように、搬送手段2の第1搬送部2aのコンベヤ15の上方にそのコンベヤ15を介して光照射手段8と対向するように配設されている。この画像情報取得手段9は、例えば下方の光照射手段8による光照射時に搬送面15a上の物品Aをその上方側から撮影するカメラにて構成されている。
【0054】
そして、例えば
図3に示すコンベヤ15の搬送面15aの所定領域であるE部は、コンベヤ15の下方に設置された光照射手段8により光が照射されている部分である。
【0055】
そして、E部の上方に設置された画像情報取得手段(カメラ)9で物品Aを撮影すると、下方からのLED照明により物品Aの部分(台紙aの部分)は全て影になり、黒く撮影される。一方、物品A以外の部分は、影にならず、白く撮影される。
【0056】
例えば解像度48万画素のカメラからなる画像情報取得手段9で取得した画像情報は最大48万画素となるが、画像情報取得手段9は、取得した画像情報のうち黒と判断した画素数(所定の画素数)を制御手段10へ送信する。
【0057】
なお、搬送面15aの汚れ等を物品Aの黒の一部の画像情報と判断する誤検知を防ぐため、画像情報取得手段9による黒か白の判断は、連続した黒のみを黒と判断している(連続している数量は、任意に設定可能である)。
【0058】
そして、制御手段10は、画像情報取得手段9から受信した所定の画素数(黒の画素数)が、物品Aの各台紙サイズごとに予め設定された設定画素数範囲内にあるか否かを判断することによって、物品Aの台紙サイズ(例えば小、中、大、特大)を確認(判定)する。
【0059】
例えば
図7に各台紙サイズごとに予め設定された設定画素数範囲(閾値)を示す。この設定画素数範囲(閾値)は、シュリンク包装前の台紙aを画像情報取得手段9で撮影した場合における基準画素数(基準値)を基準に予め設定されるものであり、設定後において任意に変更可能である。
【0060】
つまり、作業者は、仕分設備1による仕分作業開始前に、例えばシュリンク包装に使用されるそれぞれサイズが異なる全種類(4種類)の台紙aのみを搬送面15a上に載置して画像情報取得手段9で撮影して取得した基準画素数をもとに、設定画素数範囲を各台紙サイズごとに予め設定しておく。
【0061】
例えば台紙aの個体差を考慮して、台紙aの縦(D)と横(W)の長さに任意の幅を設定し、それに応じて各台紙aの台紙サイズを特定することができる画素数の閾値を求める。なお、台紙aの縦(D)と横(W)の長さに任意の幅とは別に、シュリンク包装のビニール部分を考慮したり、シュリンク不良品ではない各台紙のシュリンク包装後の大きさの実績を考慮したりして、画素数の閾値を定めてもよい。
【0062】
そして、各台紙サイズごとに設定画素数範囲を設定することで、シュリンク包装の状態により、物品Aの台紙aが折れ曲がったり湾曲したりしていても、制御手段10は、物品Aの台紙サイズを正確に確認可能である。また、シュリンク包装の状態により、フィルムcが突出していたりはみ出していたりしていても、制御手段10は、物品Aの台紙サイズを正確に確認可能である。
【0063】
次に、仕分設備1の作用等を説明する。
【0064】
作業者が商品を台紙の上に載置してシュリンク包装機(図示せず)を用いてシュリンク包装した台紙付きシュリンク包装品である物品Aは、各搬送手段2にて搬送されて仕分手段3のカート12上に順次供給される。
【0065】
まず、搬送手段2の第1搬送部2aで、バーコードリーダ24が物品Aのバーコードラベルを読み取り、高さ情報取得手段6および高さ計測手段7が物品Aの高さ情報を取得し、画像情報取得手段9が物品Aを光照射手段8側とは反対側から撮影して画像情報を取得する。
【0066】
次に、搬送手段2の第2搬送部2bで、物品Aが仕分手段3のカート12へ適切に乗り移るように搬送される。
【0067】
そして、仕分手段3のカート12上の物品Aは、制御手段10による制御に基づいてシュートSへと仕分けられる。
【0068】
以下に、
図8に基づいて仕分け動作フローを説明する。
【0069】
図8に示すように、制御手段10は、まず、画像情報取得手段9からの画像情報に基づいて、物品Aの台紙サイズを確認する(ステップ1)。
【0070】
つまり、制御手段10は、画像情報取得手段9にて取得された物品Aの画像情報の画素数(黒の画素数)が、4種類の各台紙サイズごとに予め設定された設定画素数範囲内にあるか否かを判断することによって、その物品Aの台紙サイズを確認(判定)する。
【0071】
次いで、制御手段10は、物品Aの台紙サイズが中であるか否かを判断する(ステップ2)。そして、中であると判断した場合には、制御手段10は、高さ計測手段7からの高さ情報に基づいて、台紙サイズが中の物品Aの高さを確認する(ステップ3)。つまり、物品Aの高さが、例えば15〜43mmの計測範囲のうち、何mmであるかを確認する。
【0072】
次いで、制御手段10は、高さ情報取得手段6からの高さ情報に基づいて、物品Aの高さを確認する(ステップ4)。つまり、物品Aの高さが、予め決められたどのシュートSにおける上限および下限間の高さであるかを確認する。なお、ステップ2で、台紙サイズが中でないと判断した場合には、ステップ4に進む。
【0073】
次いで、制御手段10は、確認した物品Aの高さに該当(対応)するシュートSが有るか否かを判断し(ステップ5)、該当するシュートSがないと判断すると、物品Aは仕分手段3にてシュート番号10のシュートSへ仕分けられる(ステップ6)。
【0074】
ステップ5で、物品Aの高さに該当するシュートSが有ると判断した場合には、制御手段10は、確認した物品Aの台紙サイズに該当(対応)するシュートSが有るか否かを判断し(ステップ7)、該当するシュートSがないと判断すると、物品Aは仕分手段3にてシュート番号10のシュートSへ仕分けられる(ステップ8)。
【0075】
ステップ7で、物品Aの台紙サイズに該当するシュートSが有ると判断した場合には、制御手段10による仕分手段3の制御に基づいて、物品Aは該当シュート、つまり、物品Aの高さおよび台紙サイズの両方に該当するシュート番号のシュートSへ仕分けられる(ステップ9)。
【0076】
なお、例えば該当シュートSが物品Aで満杯であるか否かを制御手段10が判断するようにしてもよい。そして、例えば該当シュートSが満杯である場合において、他のシュート(例えば該当シュートの台紙サイズと同一でかつ該当シュートの高さ上限値よりも高い物品を収納可能なシュート)4への振替許可があるときに、当該他のシュートSへ物品Aが仕分けられるようにしてもよい。
【0077】
また、例えば該当シュートSの満杯解消まで一定時間、物品Aを回遊させてから、一定時間を経過しても該当シュートSの満杯が解消しない場合には、シュート番号9が受け入れ可能であればシュート番号9へ、シュート番号9が受け入れ不可能であればシュート番号10へ振替を実行するようにしてもよい。
【0078】
そして、このような仕分設備1によれば、高さ情報取得手段6からの高さ情報(第1高さ情報)、高さ計測手段7からの高さ情報(第2高さ情報)および画像情報取得手段9からの画像情報に基づいて制御手段10が仕分手段3を制御して、物品Aをその高さおよび台紙サイズに対応するシュートSに仕分けるため、台紙付きシュリンク包装品である物品Aを適切に仕分けることができ、よって適切な容量の段ボール箱内に物品Aを箱詰めできる。
【0079】
また、制御手段10は、画像情報取得手段9にて取得された物品Aの画像情報の画素数が各台紙サイズごとに予め設定された設定画素数範囲内にあるか否かを判断することによって物品Aの台紙サイズを確認するため、例えば台紙aの変形等に拘わらず、物品Aの台紙サイズを正確に確認できる。
【0080】
なお、仕分設備1は、例えば制御手段10が上位コンピュータ、すなわち例えばWMS(Warehouse Management System)からの所定情報を利用して仕分手段3を制御するようにしてもよい。WMSからの情報を使用することで、コンピュータが算出する、商品が包装された際の最適な台紙サイズおよび高さと、作業者によって実際に包装された物品Aの台紙サイズおよび高さとを照合することができるため、作業者の作業精度を測定することができる。
【0081】
この場合、例えば
図9に示すように、制御手段10は、バーコードリーダ24が物品Aのバーコードラベルを読み取ると、WMSからその物品Aに関連付けされた仕分先情報であるシュート番号を受信する(ステップ1)。
【0082】
その後、制御手段10は、高さ情報取得手段6からの高さ情報に基づいて物品Aの高さを確認し(ステップ2)、高さ計測手段7からの高さ情報に基づいて物品Aの高さを確認し(ステップ3)、画像情報取得手段9からの画像情報に基づいて物品Aの台紙サイズを確認する(ステップ4)。
【0083】
なお、これらのステップ1ないし4は、本実施例における構成部材の配置の順であるが、実際はこれらのステップは前後してもよく、ステップ5に入るまでにステップ1〜4までの情報が取得できていればよい。さらに、ステップ5に入るまでにステップ1〜4までの情報が取得できていればよいため、第2搬送部2bにおけるバーコードリーダ24、画像情報取得手段9、高さ情報取得手段(第1高さ情報取得手段)6および高さ計測手段(第2高さ情報取得手段)7の配置は適宜変更することが可能である。
【0084】
次いで、制御手段10は、WMSからのシュート番号(受信データ)が高さ情報(高さ計測手段7からの高さ情報を含む)に基づいて確認した物品Aの高さに該当するシュート番号(高さ確認データ)と一致するか否かを判断する(ステップ5)。
【0085】
そして、両シュート番号が一致すると判断した場合には、制御手段10は、WMSからのシュート番号(受信データ)が画像情報に基づいて確認した物品Aの台紙サイズに該当するシュート番号(台紙サイズ確認データ)と一致するか否かを判断する(ステップ6)。
【0086】
そして、両シュート番号が一致すると判断した場合には、制御手段10による仕分手段3の制御に基づいて、物品AはWMSからのシュート番号(受信データ)のシュートSに仕分けられる(ステップ7)。
【0087】
また、ステップ5で、両シュート番号が一致しないと判断した場合には、制御手段10は、高さ情報に基づいて確認した物品Aの高さに該当するシュートSが有るか否かを判断し(ステップ8)、該当するシュートSがないと判断すると、物品Aは仕分手段3にてシュート番号10のシュートSへ仕分けられる(ステップ9)。
【0088】
一方、ステップ8で、物品Aの高さに該当するシュートSが有ると判断した場合には、制御手段10は、WMSからのシュート番号(受信データ)が画像情報に基づいて確認した物品Aの台紙サイズに該当するシュート番号(台紙サイズ確認データ)と一致するか否かを判断する(ステップ10)。
【0089】
そして、両シュート番号が一致すると判断した場合には、制御手段10による仕分手段3の制御に基づいて、物品Aは、高さ確認データ(実測値)およびWMSからの台紙サイズ(受信データ)によるシュート番号のシュートSに仕分けられる(ステップ11)。
【0090】
また、ステップ10で、両シュート番号が一致しないと判断した場合には、制御手段10は、画像情報に基づいて確認した物品Aの台紙サイズに該当するシュートSが有るか否かを判断し(ステップ12)、該当するシュートSがないと判断すると、物品Aは仕分手段3にてシュート番号10のシュートSへ仕分けられる(ステップ9)。
【0091】
一方、ステップ12で、物品Aの台紙サイズに該当するシュートSが有ると判断した場合には、制御手段10による仕分手段3の制御に基づいて、物品Aは、高さ確認データ(実測値)および台紙サイズ確認データ(実測値)によるシュート番号のシュートSに仕分けられる(ステップ13)。
【0092】
また、ステップ6で、両シュート番号が一致しないと判断した場合には、制御手段10は、画像情報に基づいて確認した物品Aの台紙サイズに該当するシュートSが有るか否かを判断し(ステップ14)、該当するシュートSがないと判断すると、物品Aは仕分手段3にてシュート番号10のシュートSへ仕分けられる(ステップ9)。
【0093】
一方、ステップ14で、物品Aの台紙サイズに該当するシュートSが有ると判断した場合には、制御手段10による仕分手段3の制御に基づいて、物品Aは、WMSからの高さ(受信データ)および台紙サイズ確認データ(実測値)によるシュート番号のシュートSに仕分けられる(ステップ15)。なお、バーコードリーダ24を最上流に設けて、ステップ1の情報を取得した後、ステップ2〜4の情報と順次照合するようにしてもよい。
【0094】
このように、制御手段10は、WMSから物品Aの仕分先情報を受信するとともに、高さ情報取得手段6、高さ計測手段7および画像情報取得手段9からの情報で物品Aの高さおよび台紙サイズを確認して、物品Aを仕分けるべきシュート番号のシュートSを決定する。
【0095】
そして、このような仕分設備1であっても、台紙付きシュリンク包装品である物品Aを適切に仕分けることができ、よって適切な容量の段ボール箱内に物品Aを箱詰めできる等、上記一実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0096】
なお、上記いずれの実施の形態においても、高さ情報取得手段6および高さ計測手段7の両方を備える場合について説明したが、例えば高さ計測手段7は必ずしも必要ではない。
【0097】
また、高さ情報取得手段6は、各シュートSごとの高さの上限および下限に対応する各位置に配設された光電センサからなるものには限定されず、例えば所定範囲にわたって位置するエリアセンサからなるもの等でもよい。
【0098】
さらに、高さ情報取得手段6や高さ計測手段7に用いる光電センサは、例えば透過型、回帰反射型或いは拡散反射型等のいずれでもよい。
【0099】
また、高さ情報取得手段6、高さ計測手段7および画像情報取得手段9の配置は、例えば上下流逆でもよく、さらに例えば高さ情報取得手段6や高さ計測手段7を仕分手段3に設けてもよい。
【0100】
さらに、搬送手段2は、第2搬送部2bを有することによって、仕分手段3のカート12への物品Aの乗り移りが安定するが、設備レイアウトの関係上、第2搬送部2bを設けずに、第1搬送部2aを直接仕分手段3に結合させてもよい。