特許第6606735号(P6606735)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6606735装置、プログラム、及び非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6606735
(24)【登録日】2019年11月1日
(45)【発行日】2019年11月20日
(54)【発明の名称】装置、プログラム、及び非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20191111BHJP
   H04W 72/14 20090101ALI20191111BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20191111BHJP
   H04J 99/00 20090101ALI20191111BHJP
   H04J 1/00 20060101ALI20191111BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20191111BHJP
【FI】
   H04W72/04 150
   H04W72/14
   H04W28/04 110
   H04J99/00 100
   H04J1/00
   H04L27/26 100
   H04L27/26 113
【請求項の数】22
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-540890(P2017-540890)
(86)(22)【出願日】2015年10月19日
(65)【公表番号】特表2018-514958(P2018-514958A)
(43)【公表日】2018年6月7日
(86)【国際出願番号】US2015056152
(87)【国際公開番号】WO2016153555
(87)【国際公開日】20160929
【審査請求日】2018年10月12日
(31)【優先権主張番号】62/138,892
(32)【優先日】2015年3月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515140897
【氏名又は名称】インテル アイピー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】クウォン、ファン−ジョーン
(72)【発明者】
【氏名】フゥ、ジョン−ケ
(72)【発明者】
【氏名】ション、ガン
(72)【発明者】
【氏名】チャッタージー、デブディープ
(72)【発明者】
【氏名】ボーカー、アブヒジート
【審査官】 石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−522916(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/015543(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
H04J 1/00
H04J 99/00
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)の装置であって、
準直交多元接続領域(QOMA領域)内のQOMAリソースを使用して拡張ノードB(eNB)と通信するトランシーバであり、前記QOMA領域は、直交多元接続領域(OMA領域)及び非直交多元接続領域(NOMA領域)を含み、前記OMA領域は、UEが直交リソースに割り当てられたOMAリソースを含み、前記NOMA領域は、UEが非直交リソースに割り当てられたNOMAリソースを含む、前記トランシーバと、
処理回路であり、
QOMAリソースの割り当てを受信するよう前記トランシーバを構成し、前記QOMAリソースは前記NOMAリソース及び前記OMAリソースを含み、
送信されるデータが少なくとも1つの予め定められた条件に適合することの判断に応答して、前記NOMAリソースを使用してデータを送信するよう前記トランシーバを構成し、
前記送信されるデータが前記少なくとも1つの予め定められた条件に適合しないことの判断に応答して、前記OMAリソースを使用してデータを送信するよう前記トランシーバを構成する、前記処理回路と、
を備え
前記処理回路は、
前記データの最初の伝送に対する肯定(ACK)応答が前記eNBから受信されていないとする判断に応答して、前記データの前記最初の伝送に関連付けけられるデータレート及び変調及び符号化方法(MCS)を使用して、前記NOMAリソースを使用して前記データを再送信する、
装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの予め定められた条件は、最大許容NOMAレート未満で送信される前記データ及び予め定められた数未満のパケットを有する前記データを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記処理回路は、マスタ情報ブロック、システム情報ブロック、及びUE固有の専用無線リソース制御シグナリングのうちの少なくとも1つを含む上位レイヤシグナリングにより、前記eNBとの前記UEの初期接続中の前記NOMAリソースの前記割り当てを受信するよう前記トランシーバを構成する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記処理回路は、
前記NOMAリソースの割り当てとともに前記最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA変調及び符号化方法(最大許容NOMA MCS)のうちの少なくとも1つの割り当てを受信するよう前記トランシーバを構成し、
前記最大許容NOMAレート及び前記最大許容NOMA MCSのうちの少なくとも1つを超えると前記NOMAリソースを使用して前記データを送信することを控えるよう前記トランシーバを構成する、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記処理回路は、前記eNBから前記データを送信するための明示的な認証を受信しないで、前記NOMAリソースを使用して前記データを送信するよう前記トランシーバを構成する、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記OMAリソース及び前記NOMAリソースは、静的又は準統計的に、時分割多重(TDM)及び周波数分割多重(FDM)方式のうちの少なくとも1つにおいて構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記処理回路は、
前記少なくとも1つの予め定められた条件に適合しない前記データが送信されるべきであることを判断し、
前記eNBにOMAリソースのための要求を送信して、送信されるべき前記データが前記少なくとも1つの予め定められた条件に適合しないとする判断に応答して前記データを送信するよう前記トランシーバを構成し、
前記要求の送信に応答して、前記OMAリソースの明示的な認証を受信するよう前記トランシーバを構成し、前記認証は、1又は複数の時間及び周波数リソース及び前記OMA領域に関連する変調符号化方法(MCS)を含む、
請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記QOMA領域は、複数のNOMA領域を含み、各NOMA領域は異なるNOMAリソースを含み、
前記UEに割り当てられた前記NOMAリソースは、UEタイプ、データタイプ、及び前記UEに対するサービス品質(QoS)のうちの少なくとも1つに依存する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記処理回路は、
前記eNBからのACK応答を受信しないで第1の予め定められた再送回数が超えたことの判断に応答して、前記データを、前記NOMAリソース及び前記データの最初の伝送に関連付けられた前記データレート及びMCSより低いデータレート及びMCSのうちの少なくとも1つを使用して再送信する、
請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記処理回路は、
前記eNBからのACK応答を受信しないで第2の予め定められた再送回数が超えたことの判断に応答して、前記OMAリソースに対して前記UEに要求を送信し、
前記OMAリソースの認証の受信に応答して、前記OMAリソースを使用して前記データを再送信する、
請求項に記載の装置。
【請求項11】
さらに、前記トランシーバ及び前記eNBの間の通信を送信及び受信するアンテナを備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
拡張ノードB(eNB)の装置であって、
QOMA領域内の準直交多元接続(QOMA)リソースを使用して複数のユーザ機器(複数のUE)と通信するトランシーバであり、前記QOMA領域は、直交多元接続領域(OMA領域)及び非直交多元接続領域(NOMA領域)を含み、前記OMA領域はUEが直交リソースに割り当てられるOMAリソースを含み、前記NOMA領域は、UEが非直交リソースに割り当てられるNOMAリソースを含む、前記トランシーバと、
処理回路であり、
前記NOMA領域の数及び区分を判断し、
QOMAリソースの割り当てを前記複数のUEのそれぞれに送信するよう前記トランシーバを構成し、前記QOMAリソースは、前記NOMAリソース及び前記OMAリソースを含み、
前記NOMAリソースを使用して前記NOMAリソースに割り当てられたUEから第1のデータを受信するよう前記トランシーバを構成し、前記第1のデータは少なくとも1つの予め定められた条件に適合する、前記処理回路と、
を備え
前記QOMA領域は、複数のNOMA領域を含み、各NOMA領域は異なるNOMAリソースを含み、
各UEに割り当てられる前記NOMAリソースは、UEタイプ、データタイプ、及び前記UEに対するサービス品質(QoS)のうちの少なくとも1つに依存し、
前記処理回路は、予測されるNOMA要求及びアプリケーションタイプを用いて前記NOMA領域の数及び区分を判断する、
装置。
【請求項13】
拡張ノードB(eNB)の装置であって、
QOMA領域内の準直交多元接続(QOMA)リソースを使用して複数のユーザ機器(複数のUE)と通信するトランシーバであり、前記QOMA領域は、直交多元接続領域(OMA領域)及び非直交多元接続領域(NOMA領域)を含み、前記OMA領域はUEが直交リソースに割り当てられるOMAリソースを含み、前記NOMA領域は、UEが非直交リソースに割り当てられるNOMAリソースを含む、前記トランシーバと、
処理回路であり、
前記NOMA領域の数及び区分を判断し、
QOMAリソースの割り当てを前記複数のUEのそれぞれに送信するよう前記トランシーバを構成し、前記QOMAリソースは、前記NOMAリソース及び前記OMAリソースを含み、
前記NOMAリソースを使用して前記NOMAリソースに割り当てられたUEから第1のデータを受信するよう前記トランシーバを構成し、前記第1のデータは少なくとも1つの予め定められた条件に適合する、前記処理回路と、
を備え、
前記QOMA領域は、複数のNOMA領域を含み、各NOMA領域は異なるNOMAリソースを含み、
各UEに割り当てられる前記NOMAリソースは、UEタイプ、データタイプ、及び前記UEに対するサービス品質(QoS)のうちの少なくとも1つに依存し、
前記処理回路は、
前記NOMAリソースを使用するために割り当てられた第1のUEから前記OMAリソースに対する要求を受信するよう前記トランシーバを構成し、
前記要求の受信に応答して、前記第1のUEに前記OMAリソースの認証を送信し、
前記第1のUEに前記認証を送信した後、前記第1のUEに割り当てられたNOMAリソースを別のUEに再割り当てする、
装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つの予め定められた条件は、最大許容NOMAレート未満で送信されるデータ及び予め定められた数未満のパケットを有するデータを含む、請求項12または13に記載の装置。
【請求項15】
前記処理回路は、
マスタ情報ブロック、システム情報ブロック、及びUE固有の専用無線リソース制御シグナリングのうちの少なくとも1つを含む上位レイヤシグナリングにより、前記UEの前記eNBとの初期接続中に、前記NOMAリソースの前記割り当てを送信するよう前記トランシーバを構成する、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記処理回路は、
前記NOMAリソースの割り当てとともに前記最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA変調及び符号化方法(最大許容NOMA MCS)のうちの少なくとも1つの割り当てを送信するよう前記トランシーバを構成し、
前記第1のデータは、前記最大許容NOMAレート及び前記最大許容NOMA MCSを超えて送信されるデータを含まない、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記処理回路は、前記eNBから前記第1のデータを送信するための明示的な認証を受信しないで、前記NOMAリソースを使用して前記第1のデータを受信するよう前記トランシーバを構成する、請求項12から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記NOMA領域は、これに割り当てられることができるUEのサイズ及び最大数に関して互いに独立である、請求項12から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
準直交多元接続領域(QOMA領域)内のQOMAリソースの割り当てを受信する手順であり、前記QOMA領域は、直交多元接続領域(OMA領域)及び非直交多元接続領域(NOMA領域)を含み、前記OMA領域は、ユーザ機器(UE)が直交リソースに割り当てられるOMAリソースを含み、前記NOMA領域は、UEが非直交リソースに割り当てられるNOMAリソースを含む、手順と、
最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA変調及び符号化方法(最大許容NOMA MCS)の割り当てを受信する手順と、
前記NOMAリソースを使用して第1のセットのデータを送信する手順であり、前記第1のセットのデータは、多くとも予め定められた数のパケットを含み、多くとも前記最大許容NOMAレート及び前記最大許容NOMA MCSで送信される、手順と、
前記OMAリソースを使用して第2のセットのデータを送信する手順であり、前記第2のセットのデータは、前記予め定められた数より多いパケットのうちの少なくとも1つを含み、前記最大許容NOMAレート及び前記最大許容NOMA MCSより大きいもののうちの少なくとも1つで送信される、手順と、
を、拡張型ノードB(eNB)と通信するよう構成されたUEの1又は複数のプロセッサに実行させ
前記UEは、前記第1のセットのデータの最初の伝送に対する肯定(ACK)応答が前記eNBから受信されていないとする判断に応答して、前記第1のセットのデータの前記最初の伝送に関連付けられるデータレート及びMCSを使用して、前記NOMAリソースを使用して前記第1のセットのデータを再送信する、
プログラム。
【請求項20】
前記UEは、前記eNBからの前記第1のセットのデータを送信するための明示的な認証を受信しないで、前記NOMAリソースを使用して前記第1のセットのデータを送信する、請求項19に記載のプログラム。
【請求項21】
前記UEは、
前記eNBからのACK応答を受信しないで第1の予め定められた再送回数が超えたことの判断に応答して、前記NOMAリソース及び前記第1のセットのデータの前記最初の伝送に関連付けられる前記データレート及びMCSより低いデータレート及びMCSのうちの少なくとも1つを使用して前記第1のセットのデータを再送信すること、
前記eNBからのACK応答を受信しないで第2の予め定められた再送回数が超えたことの判断に応答して、前記UEに前記OMAリソースに対する要求を送信すること、及び、前記OMAリソースの認証の受信に応答して、前記OMAリソースを使用して前記第2のセットのデータを再送信すること、
のうちの少なくとも1つを実行する、請求項19または20に記載のプログラム。
【請求項22】
請求項19から21のいずれか一項に記載のプログラムを格納した非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
この出願は、2015年3月26日に出願され、「準直交多元接続」と題する米国仮特許出願第62/138,892の優先権の利益を主張する。その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
実施形態は、無線アクセスネットワークに関する。いくつかの実施形態は、第3世代パートナーシッププロジェクトロングタームエボリューション(3GPP LTE)ネットワーク及びLTEアドバンスト(LTE−A)ネットワーク並びに第4世代(4G)ネットワーク及び第5世代(5G)ネットワークを含むセルラーネットワークにおける多元接続方式に関する。
【背景技術】
【0003】
パーソナル通信デバイスの使用が、過去20年間にわたって天文学的に増加している。現代社会におけるモバイルデバイスの普及は、多くの全く異なる環境における多種多様なネットワークデバイスに対する要求を駆動し続けている。3GPP LTEシステムを使用するネットワークデバイスの使用は、家庭及び仕事生活のすべてのエリアにおいて増加している。
【0004】
多くの例において、ユーザ機器(UE)及び拡張型ノードB(eNB)を含む様々な通信デバイスが多元接続方式を使用して同時に通信できるようにして、システム容量を改善するのが望ましい。多くのそのような多元接続方式及び波形(例えば、直交周波数分割多重(OFDM)、離散フーリエ変換−拡散−直交周波数分割多重(GI−DFT−OFDM)、単一搬送波(SC)等)は、ネットワーク(例えば、eNB)及びUEの間又は異なるUEの間(デバイスツーデバイス、D2Dとも呼ぶ)の複数のタイプの同時データ転送を許可してよい。しかし、特定の変調スキーム又は波形に対して設計されるよりむしろ、通信システムは、異なるタイプの変調スキーム及び波形を用いる動作を保証するのに十分柔軟であってよい。
【0005】
米国では、システムの現世代は、3GPP4G標準LTEである。次の3GPP(5G)世代システムの開発に既に取り組みが始まっている。故に、受信機の複雑性を考慮しながら、比較的に高容量、低レイテンシ、及び低制御オーバヘッドを提供する下位互換性のある3GPP 5G多元接続方式を提供するのが望ましいかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
複数の図において、これらは必ずしも縮尺通りに描かれてはいないが、同じ参照番号は別の図における同様の構成要素を説明し得る。異なる添字が付いた同じ参照番号は、同様の構成要素の異なる例を表し得る。概して、図は、限定としてではなく例として、本明細書で説明される様々な実施形態を示す。
【0007】
図1】いくつかの実施形態に係る3GPPネットワークの機能図である。
【0008】
図2】いくつかの実施形態に係る3GPPデバイスのブロック図である。
【0009】
図3】いくつかの実施形態に係る準直交多元接続(QOMA)領域の例を示す。
【0010】
図4】いくつかの実施形態に係るQOMA法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明及び図面は、具体的な実施形態を十分に示すことで、当業者がそれらを実行することを可能にする。他の実施形態は、構造的、論理的、電気的、プロセス的、及びその他の変更を組み込んでよい。いくつかの実施形態の部分及び特徴が、その他の実施形態のそれらに含まれても良く、又は、代用されてもよい。特許請求の範囲に記載された実施形態は、それらの特許請求の範囲のすべての可能な均等物を包含する。
【0012】
図1は、いくつかの実施形態に係る3GPPネットワークの機能図である。ネットワークは、S1インタフェース115を介して共に連結される、無線アクセスネットワーク(RAN)100(例えば、図示されるようにE−UTRAN又は進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク)及びコアネットワーク120(例えば、進化型パケットコア(EPC)として示される)を備えてよい。便宜上及び簡潔化のために、コアネットワーク120並びにRAN100の部分のみが示される。
【0013】
コアネットワーク120は、モビリティ管理エンティティ(MME)122、サービングゲートウェイ(サービングGW)124、及びパケットデータネットワークゲートウェイ(PDN GW)126を含む。RAN100は、UE102と通信するためのeNB104(基地局として動作してよい)を含む。eNB104は、マクロeNB及び低電力(LP)eNBを含んでよい。
【0014】
MMEは、レガシーサービングGPRSサポートノード(SGSN)の制御プレーンと機能が類似している。MMEは、ゲートウェイ選択及びトラッキングエリアリスト管理のようなアクセスにおけるモビリティ態様を管理する。サービングGW124は、RAN100に向かうインタフェースを終端し、RAN100とコアネットワーク120との間の(データパケット又は音声パケットのような)トラフィックパケットをルーティングする。さらに、それは、eNB間のハンドオーバに対するローカルモビリティアンカーポイントであってもよく、また、3GPPモビリティ間に対するアンカーを提供してもよい。他の能力は、合法的傍受、課金、及び、いくつかのポリシー施行を含んでよい。サービングGW124及びMME122は、1つの物理ノード又は個別の物理ノードに実装されてよい。PDN GW126は、パケットデータネットワーク(PDN)に向かうSGiインタフェースを終端する。PDN GW126は、EPC120と外部PDNとの間でトラフィックパケットをルーティングし、ポリシー施行及び課金データ収集の重要なノードになってよい。それはまた、非LTEアクセスとのモビリティのためのアンカーポイントも提供してよい。外部PDNは、任意の種類のIPネットワーク、並びにIPマルチメディアサブシステム(IMS)ドメインであり得る。PDN GW126及びサービングGW124は、1つの物理ノード又は分離した物理ノードに実装されてよい。
【0015】
eNB104(マクロ及びマイクロ)は、エアインターフェースプロトコルを終端し、UE102に対するコンタクトの最初のポイントであってよい。eNB104は、通常カバレッジモードでUE102と、1又は複数の拡張カバレッジモードでUE104と、の両方と通信してよい。いくつかの実施形態において、eNB104は、RAN100の様々な論理的機能を遂行してよく、それらとしては限定ではないが、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンクの動的無線リソース管理とトラフィックパケットスケジューリング、並びにモビリティ管理のようなRNC(無線ネットワークコントローラ機能)を含む。いくつかの実施形態によると、UE102は、適切な通信技術に従ってマルチキャリア通信チャネル上で、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、SC‐FDMA又は他の通信信号のような直交多元接続(OMA)通信により、eNB104と通信するよう構成されてよい。OFDM信号は、複数の直交サブキャリアを含んでよい。いくつかの実施形態によると、UE102は、非直交多元接続(NOMA)信号により通信するよう構成されてよい。
【0016】
S1インタフェース115は、RAN100とEPC120とを分離するインタフェースである。S1‐UとS1‐MMEとの2つの部分に分割される。S1‐Uは、eNB104とサービングGW124との間のトラフィックパケットを搬送し、S1‐MMEは、eNB104とMME122との間のシグナリングインタフェースである。
【0017】
セルラーネットワークを用いて、LPセルが、通常、屋外の信号が良く到達しない屋内エリアにカバレッジを拡張するため、又は、電車の駅のような非常に混雑した電話使用のあるエリアにおいてネットワーク容量を追加するために使用される。ここで用いられるように、低電力(LP)eNBという用語は、フェムトセル、ピコセル、又はマイクロセルのようなより狭いセル(マクロセルよりも狭いセル)を実装するための任意の適切な比較的低電力のeNBを指す。フェムトセルeNBは、通常、モバイルネットワーク事業者によって、その住宅向け又は企業向け顧客に提供される。フェムトセルは、通常、住宅向けゲートウェイのサイズ、又はそれより小さく、概してユーザのブロードバンドラインに接続する。いったん接続されると、フェムトセルはモバイル事業者のモバイルネットワークに接続し、住宅向けフェムトセルに対し通常30〜50メートルの範囲内に追加のカバレッジを提供する。故に、LP eNBは、PDN GW126を介して連結されるので、フェムトセルeNBであってよい。同様に、ピコセルは、屋内(オフィス、ショッピングモール、電車の駅等)、又は、より最近では飛行機内のような小さいエリアを通常カバーする無線通信システムである。ピコセルeNBは、概して、X2リンクを介して、 マクロeNBのような別のeNBと、その基地局コントローラ(BSC)機能を介して接続し得る。故に、LP eNBは、X2インタフェースによりマクロeNBに連結されるので、ピコセルeNBで実装されてよい。ピコセルeNB又は他のLP eNBは、マクロeNBの機能のいくつか又はすべてを組み込んでよい。いくつかの場合において、これは、アクセスポイント基地局又は企業フェムトセルと参照されてよい。
【0018】
LTEネットワーク上での通信は、そのそれぞれが10の1msサブフレームを含んでよい10msフレームに分割されてよい。次に、フレームの各サブフレームは、0.5msの2つのスロットを含んでよい。eNBは、様々な周波数帯域上でアップリンク及びダウンリンク送信をスケジューリングしてよい。サブフレーム内のリソースの割り当ては、1つの周波数帯域で使用され、別の周波数帯域におけるそれらと異なってよい。サブフレームの各スロットは、使用されるシステムに依存して、6から7のシンボルを含んでよい。いくつかの実施形態において、サブフレームは、12又は24のサブキャリアを含んでよい。リソースグリッドは、eNBとUEとの間のダウンリンク及びアップリンク送信のために使用されてよい。リソースグリッドは、各スロット内の物理リソースである時間‐周波数グリッドであってよい。リソースグリッド内の最小時間‐周波数ユニットは、リソース要素(RE)として示されてよい。リソースグリッドの各列及び各行が、1つのOFDMシンボル及び1つのOFDMサブキャリアにそれぞれ対応してよい。リソースグリッドは、物理チャネルのリソース要素及び物理RB(PRB)へのマッピングを説明するリソースブロック(RB)を含んでよい。PRBは、現在の3GPP規格でUEに割り当てられることができるリソースの最小単位であってよい。リソースブロックは、周波数が180kHz幅及び時間が1スロット長であってよい。周波数において、リソースブロックは、12×15kHzのサブキャリア又は24×7.5kHzのサブキャリア幅のいずれかであってよい。ほとんどのチャネル及び信号に対して、システム帯域幅に依存して、12サブキャリアがリソースブロック毎に使用されてよい。時間ドメインにおけるリソースグリッドの持続時間は、1サブフレーム又は2リソースブロックに対応する。各リソースグリッドは、通常のサイクリックプレフィックス(CP)の場合、12(サブキャリア)×14(シンボル)=168リソース要素を含んでよい。いくつかの異なる物理チャネルは、そのようなリソースブロックを使用して伝達されてよい。
【0019】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)及び物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を含み、そのようなリソースブロックを使用して伝達されるいくつかの異なる物理ダウンリンクチャネルがあってよい。各サブフレームは、PDCCH、物理ハイブリッド−ARQインジケータチャネル(PHICH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)及びPDSCHを含んでよい。PDCCHは、通常、各サブフレーム及び搬送波の最初の最大3つのシンボル(1.4MHzの狭い帯域幅の場合においては4つ)、とりわけ、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信に対するPDSCHチャネル及びアップリンクスケジューリング認証に関連するトランスポート形式及びリソース割り当てについての情報を占有してよい。PHICHは、PUSCH送信に応答して、HARQ情報を送るために使用されてよい。PCFICHは、UEに、各ダウンリンクサブフレームにおける制御領域サイズ(例えば、1、2、又は3つのOFDMシンボル)を通知してよい。PDSCHは、ユーザデータ及び上位レイヤのシグナリングを特定のUEに搬送し、ダウンリンクサブフレームの残りを占有して、ダウンリンク制御チャネル(PDCCH/PHICH/PCFICH)が送信されるリソースを回避してよい。通常、(制御及び共有チャネルリソースブロックをセル内のUEに割り当てる)ダウンリンクスケジューリングは、UEにより提供されるチャネル品質情報に基づいてeNBで実行されてよく、そして、ダウンリンクリソース割り当て情報は、UEのPDSCH受信のために使用される(割り当てられる)PDCCH上でスケジューリングされたUEに送信されてよい。
【0020】
PDCCHは、リソースグリッドから、同一サブフレーム内のPDSCH上で送信されたデータをどこで見つけ、どうデコードするかをUEに示す複数のフォーマットのうちの1つにおけるダウンリンク制御情報(DCI)を含んでよい。DCIは、リソースブロックの数、リソース割り当てのタイプ、変調スキーム、トランスポートブロック、冗長バージョン、符号化レート等のような詳細を提供してよい。各DCIフォーマットは、巡回冗長コード(CRC)を有してよく、PDSCHが意図されるターゲットUEを特定する無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を用いてスクランブルされてよい。UE固有であってよいRNTIの使用は、DCI情報のデコード(従って、対応するPDSCH)を意図されたUEのみに限定してよい。PDCCHは、PDCCHがUE固有又は共通であるかどうか、並びにアグリゲーションレベルに依存して、複数の周波数/時間領域のうちのいずれかに配置されてよい。PDCCHに対する可能な候補位置のセットは、検索空間に関して定義される。検索空間は、複数のアグリゲーションレベル
【数1】
を有する制御チャネル要素(CCE)候補のセットにより定義される。ただし、UEは、モニタしてそのPDCCHを見つけてよい。共通検索空間は、すべてのUEに対して共通であるDCI、例えば(SI−RNTIを使用する)システム情報、ページング(P−RNTI)、PRACH応答(RA−RNTI)、又はUL TPCコマンド(TPC−PUCCH/PUSCH−RNTI)を搬送してよい。UE固有検索空間は、UEに割り当てられるセル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)、半永続スケジューリング(SPS C−RNTI)、又は初期割り当て(一時的C−RNTI)を使用して、UE固有割り当てに対してDCIを搬送してよい。SPS(アップリンク又はダウンリンクのどちらか)を構成する場合、SPS C−RNTIはeNBにより提供され、UEは上位レイヤにより構成されてSPS C−RNTIによりスクランブルされたCRCを用いてPDCCHをデコードする。eNBは、いつでも、SPSのC−RNTIによりスクランブルされたCRCを有するDCIフォーマットを使用して、SPSをアクティブ化/再アクティブ化/リリースすることができるので、UEは、すべてのサブフレーム内のSPS C−RNTIによりスクランブルされたCRCを有するPDCCHをモニタしてよい。SPS C−RNTIによりスクランブルされたCRCを有する受信されたDCIフォーマットは、再送信のための又はSPSのアクティブ化/再アクティブ化/リリースのための認証/割り当てであり得る。3GPP技術仕様書36.213は、SPSのアクティブ化/再アクティブ化/リリースのための検証/手順を表にまとめている。
【0021】
PDCCHに加えて、拡張PDCCH(EPDCCH)はeNB及びUEによって使用されてよい。PDSCHは、故に、いくつかのリソースブロック(RB)内にデータを含んでよく、そして、EPDCCHは、UEによってサポートされる帯域幅の他のRB内にダウンリンク制御信号を含む。異なるUEは、異なるEPDCCH構成を有してよい。EPDCCHに対応するRBのセットは、例えば、EPDCCHモニタに対する無線リソース制御(RRC)シグナリングのような上位レイヤシグナリングにより構成されてよい。
【0022】
物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、UEに使用されて、アップリンク制御情報(UCI)をeNBに送信してよい。PUCCHは、直交カバーコード及び時間的に連続する2つのリソースブロック(RB)により定義されるUL制御チャネルリソースに、隣接スロット間の境界に潜在的にホッピングすることにより、マッピングされてよい。PUCCHは、フォーマットに依存する情報を含むUCIを用いて、いくつかの異なるフォーマットを利用してよい。具体的には、PUCCHは、スケジューリング要求(SR)、肯定応答/再送要求(ACK/NACK)、又はチャンネル品質インジケーション(CQI)/チャネル状態情報(CSI)を含んでよい。CQI/CSIは、チャネル依存スケジューリングを支援するために、eNBに、UEによって見られるような現在のダウンリンクチャネル状態の推定を示してよく、もし1つのMIMO送信モードがUEに構成されると、MIMO関連フィードバック(例えば、プリコーダ行列インジケーション、PMI)を含んでよい。
【0023】
図2は、いくつかの実施形態に係る3GPPデバイスの機能図である。デバイスは、例えば、UE又はeNBであってよい。いくつかの実施形態において、eNBは、据え置き型非モバイルデバイスであってよい。3GPPデバイス200は、1又は複数のアンテナ201を使用して、信号を送信及び受信するための物理レイヤ回路202を含んでよい。3GPPデバイス200は、また、無線媒体へのアクセスを制御するための媒体アクセス制御レイヤ(MAC)回路204を含んでよい。3GPPデバイス200は、また、本明細書に記載される動作を実行するよう設けられる処理回路206及びメモリ208を含んでよい。
【0024】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるモバイルデバイス又は他のデバイスは、携帯用情報端末(PDA)、無線通信機能を備えたラップトップ若しくはポータブルコンピュータ、ウェブタブレット、無線電話、スマートフォン、無線ヘッドセット、ページャ、インスタントメッセージングデバイス、デジタルカメラ、アクセスポイント、テレビ、センサ、医療デバイス(例えば、心拍数モニタ、血圧モニタ等)、又は情報を無線で受信及び/又は送信可能な他のデバイス等のポータブル無線通信デバイスの一部であってよい。いくつかの実施形態において、モバイルデバイス又は他のデバイスは、3GPP規格に従って動作するよう構成されたUE102又はeNB104であることができる。いくつかの実施形態において、モバイルデバイス又は他のデバイスは、IEEE802.11又は他のIEEE規格を含む他のプロトコル又は規格に従って動作するよう構成されてよい。いくつかの実施形態において、モバイルデバイス又は他のデバイスは、キーボード、ディスプレイ、不揮発性メモリポート、複数のアンテナ、グラフィックプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、スピーカ、及び他のモバイルデバイス要素のうちの1又は複数を含んでよい。ディスプレイは、タッチスクリーンを含むLCDスクリーンであってよい。
【0025】
アンテナ201は、例えば、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、マイクロストリップアンテナ、又はRF信号の送信に好適な他のタイプのアンテナを含む1又は複数の指向性又は全方向性アンテナを備えてよい。いくつかの多重入力多重出力(MIMO)実施形態において、アンテナ201は、効果的に分離して、空間ダイバーシチ及び結果として生じ得る異なるチャネル特性の利点を利用してよい。
【0026】
3GPPデバイス200はいくつかの個別の機能要素を有するように図示されるが、機能要素のうちの1又は複数は組み合わせられてよく、デジタル信号プロセッサ(DSP)を含む処理要素などのソフトウェア構成要素、及び/又は他の複数のハードウェア要素の組み合わせによって実装されてよい。例えば、いくつかの要素は、1又は複数のマイクロプロセッサ、DSP、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、及び本明細書に記載の機能を少なくとも実行するための様々なハードウェア及び論理回路の組み合わせを備えてよい。いくつかの実施形態において、機能要素は、1又は複数の処理要素上で動作する1又は複数の処理を指してよい。
【0027】
実施形態は、ハードウェア、ファームウェア及びソフトウェアのうちの1つ又はそれらの組み合わせにおいて実装されてよい。実施形態は、また、本明細書に記載の動作を実行すべく、少なくとも1つのプロセッサにより読み取られ、実行されてよい、コンピュータ可読記憶デバイス上に格納される命令として実装されてよい。コンピュータ可読記憶デバイスは、マシン(例えばコンピュータ)によって読み取り可能な形態で情報を格納するための任意の非一時的メカニズムを含んでよい。例えば、コンピュータ可読記憶デバイスは、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、並びに他のストレージデバイス及び媒体を含んでよい。いくつかの実施形態は、1又は複数のプロセッサを含んでよく、コンピュータ可読記憶デバイス上に格納された命令を用いて構成されてよい。
【0028】
用語「機械可読媒体」は、1又は複数の命令を格納するよう構成された単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型又は分散型データベース、及び/又は、関連付けられたキャッシュ及びサーバ)を含んでよい。用語「機械可読媒体」は、3GPPデバイス200による実行のための命令を格納、エンコード、若しくは搬送可能な任意の媒体を含んでよく、それに、本開示の技術のうちのいずれか1つ又は複数を実行させるもの、又は、そのような命令によって使用される、若しくは関連付けられるデータ構造を格納、エンコード若しくは搬送可能な任意の媒体を含んでよい。用語「伝送媒体」は、実行のための命令を格納、エンコード、又は搬送することができる任意の無形の媒体を含むように解釈されるべきであり、そのようなソフトウェアの通信を促進するためのデジタル若しくはアナログの通信信号又は他の無形の媒体を含む。
【0029】
上記のとおり、現在のネットワークは、異なるタイプのアクセス方式を使用して動作するよう設計される。これらのアクセス方式は、非直交多元接続(NOMA)方式及び直交多元接続(OMA)方式に分類されてよい。OMA方式の例は、とりわけTDMA,FDMA、OFDMA、及びSC‐FDMAを含む一方、NOMA方式の例は、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))又は高速パケットアクセス(HSPA)アップリンク、重畳符号化(例えば、Rel−13 NOMA)などのような3G CDMAアップリンクを含む。OMA方式では、セル内で多重化するUEは、直交リソースを異なるUEに割り当てることにより実現されてよい。対照的に、NOMA方式では、セル内で多重化するUEは、非直交リソースを異なるUEに割り当てることにより実現されてよい。NOMA方式では、異なるUEに割り当てられるリソースは、互いと直交しない。故に、UEからの送信は、同一リソース上に到達することにより互いと干渉し得る。eNBは、拡散コードを使用してよい。OMA方式の1つの性能限定ファクタは、直交ベースベクトルの限定された数(例えば、TDMAシステムにおける時間スロットの数及びOFDMAシステムにおけるサブキャリアの数)であってよい。一方、NOMA方式の同様の性能限定ファクタは、総受信信号パワー(受信機の構造に依存する)であってよく、それにより、設定最大数のUEがeNBと通信できてよい。
【0030】
次世代(5G)通信システムにおける使用のための改良多重アクセス方式を提供するのが望ましいであろう。そのような方式の1つは、準直交多元接続(QOMA)方式として参照されてよく、OMA及びNOMA方式を組み合わせてよい。QOMA方式は、OMA及びNOMAリソースの両方を含むQOMAリソースを含んでよい。QOMA方式では、eNBは、異なるタイプのリソースを異なるUEに割り当ててよく、UEは、通信のタイプを含む複数のファクタのうちの1又は複数に依存して、異なるリソース(例えば、OMA又はNOMA)を使用して通信してよい。例えば、OFDM及び他のOMA方式、並びに対応するOMAリソースが、ファイル転送プロトコル(FTP)及びウルトラハイデフィニッション(U−HD)ビデオトラフィックのような比較的大きなパケット数/高レート送信のために使用されてよい。一方、NOMA方式及び対応するNOMAリソースは、とりわけボイスオーバーIP(VoIP)、ゲーム、上位レイヤシグナリング、及びマシン型通信(MTC)のような比較的小さいパケット数又は低レート送信のために使用されてよい。一方、OMA方式の容量は、通常、NOMA方式より低くてよく、OMA方式の容量損失は、OMA方式が動作信号対干渉雑音比(SINR)が通常大きい高レート送信のために使用される限り、わずかであってよい。
【0031】
いくつかの実施形態において、eNBは、eNBに付随するUEが、異なる通信方式を使用して通信してよい複数の時間及び/又はスペクトル領域又はゾーン(すなわち、リソース要素のセット)を構成してよい。領域は、複数のリソース要素をそれぞれ含む、1又は複数のリソースブロックをそれぞれ備えてよい。領域は、静的(例えば、通常ランダムである、平均パケット到着時間に基づく)又は準統計的(例えば、数秒のオーダーの短期パケット/UE条件に基づく)にeNBによって構成されて、時分割多重(TDM)及び/又は周波数分割多重(FDM)方式で動作してよい。利用可能なeNBリソース全体におけるNOMA領域の数及び配置は、UEの数、UEによるリソース全体の予測される使用(例えば、UE上でのアプリケーション動作)及びUEによって所望されるサービス品質(QoS)ファクタのような他のファクタに依存するeNBにより決定されてよい。UEとの通信のためのeNBリソースは、OMA及びNOMAリソースを備える。時間及び/又は周波数ドメインにおけるNOMA領域(従って、OMA領域)の構成は、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB)、又はUE固有専用RRCシグナリングを介するような上位レイヤシグナリングによりeNBに付随する1又は複数のUEに予め定義又は提供されてよい。
【0032】
いったん、eNBが領域の数及びタイプを決定すると、eNBは、適切なリソースを各UEに割り当ててよい。いったん、リソースが割り当てられると、eNBは、1又は複数の割り当てられたOMA及び/又はNOMA領域を示す各UEと通信してよい。例えば、いくつかの実施形態において、eNBは、NOMAリソースのみ、OMAリソースのみ、又はNOMA及びOMAリソースの両方を通信してよい。eNBは、単一のNOMA領域を複数の付随UEに割り当てて、必要に応じて、OMAリソースとしてのeNBからのNOMAリソースの特定の使用を具体的に最初に要求することなく、これらのUEにNOMA領域を使用させてよい。eNBは、リソースを通信するに加えて、リソースを使用して通信する場合にUEにより使用されるデータレートのような追加の通信情報を通信してもよい。通信情報は、リソース通信と同時に又はその後にUEに提供されてよい。唯一のタイプのリソース(例えば、NOMAリソース)が特定のUEに提供されるいくつかの実施形態において、残りのリソースは、UEによって、別のタイプのリソース(例えば、OMA)に対してリザーブされることが決定されてよい。いくつかの実施形態において、eNBにより受信されたリソースは、SIB又はMIBにおいて予め定義されるそれらのように、他の手段により割り当てられたそれらに加えられてもよい。例えば、特定のNOMAリソースは予め定義されてよく、他のNOMAリソースはeNBにより提供されてよい。
【0033】
OMAタイプの通信と異なり、UEがNOMAリソースの割り当て及び送信レートを受信した後、UEがNOMAリソースを使用して、eNBからの追加の明示的な認証なしで、NOMA領域により、割り当てられたNOMAレートで又はそれ以下でデータを送信できてよい。換言すると、UEは、eNBからのそのデータを送信するための明示的な認証を要求しないで、データを送信できてよい。いくつかの実施形態において、既に割り当てられているNOMAリソースを使用することにより、通信レイテンシ及び制御オーバヘッドが減ってよい。いくつかの実施形態において、UEは、更新リソースを周期的に要求してよく、さもなければeNBから受信してよい。この更新は、数百ミリ秒、数秒、又はより長いオーダーであってよい。例えば、UEにより使用されているアプリケーションが変わると、UEは、NOMAリソースを使用することをもはや所望しない又はOMAリソースの代わりにNOMAリソースを使用することを所望することとなる。代わりに、UEの数及び/又は既存のUEにより使用される通信のタイプの変更が変わって、eNBが、利用可能なリソース全体におけるOMA/NOMAリソースの比を調整することができるようになる。更新されたNOMAリソースは、以前に割り当てられたNOMAリソースと異なってよいし、同じでもよい。いくつかの実施形態において、NOMAリソースが変わると、UEは、更新された割り当てられたNOMAリソースを受信のみしてよい。故に、NOMAリソースの割り当ては、初期アクセス手順中に実行される、又はSIB/MIBのような上記の制御シグナリングを使用して予め定義されてよい。例えば、上位レイヤシグナリングにより更新されることもできる。
【0034】
いくつかの実施形態において、UEが、リソースを使用して、割り当てられたNOMAレートより高レート又は大きなパケットサイズでデータを送信することを望む場合、NOMAリソースを割り当てられているUEは、OMAリソースに対する明示的な認証を要求してよい。UEは、物理リソースブロック(PRB)又は変調及び符号化方法(MCS)のような明示的なリソースを要求する、又はeNBへのOMAリソースの割り当てをそのままにしてよい。OMAリソースは、既にUEに割り当てられたNOMAリソースを置き換える又は追加してよい。いくつかの実施形態において、OMAリソースにより置き換えられているNOMAリソースは、UEへのOMAリソースの認証を示した後、eNBによって別のUEに再割り当てされてよい。認証は、NOMAリソースの再割り当てのUEへの通知として提供してよく、又は、eNBは、再割り当てを示すUEへの個別の制御信号を提供してよい。
【0035】
図3は、いくつかの実施形態に係る準直交多元接続(QOMA)領域の例を示す。示されるように、各リソース領域300は、直交リソース(OMA)領域310及び1又は複数の非直交リソース(NOMA)領域320、330に設計される複数のリソース要素302を含んでよい。図示の各リソース領域300は、時間において1つのスロット及び周波数においてリソースブロックのサブキャリアのサブセットを備え、複数のリソースブロックにより形成されてよい。異なるNOMA領域320、330は、複数の異なる形状、図3に示される例のいくつかのみを利用してよい。例えば、特定のNOMA領域320、330は、周波数ドメイン上で拡げられる単一のシンボルに関連付けられたリソース要素を備えてよく、これにより、リソース領域300内の時間ドメイン上で拡げられる単一サブキャリアに関連付けられた拡張周波数ダイバーシチ又はリソース要素により、より良いノイズ応答を提供し、これにより、拡張時間ダイバーシチによるより良い性能を提供する。
【0036】
いくつかの実施形態において、特定のNOMA領域320、330は、非重複シンボル及びサブキャリアに関連付けられたリソース要素を備え、それにより、図3内の最後の2つの例に示されるそれのように、すべてのサブキャリア及びすべてのシンボルはNOMA領域において異なってよい。いくつかの実施形態において、特定のNOMA領域320、330は、インターリーブされている異なるNOMA領域320、330を用いて、単一のシンボルに関連付けられているリソース要素又は単一サブキャリアに関連付けられているリソース要素を備えてよい。各NOMA領域320、330に割り当てられるUEのサイズは、独立であってよい。一例において、NOMA領域は、図3に示されるように、同じサイズ(例えば、単一のリソースブロック)を有してよく、各NOMA領域に割り当てられるUEの同じ最大数を有してよい。別の例において、NOMA領域は、同じサイズを有してよく、各NOMA領域に割り当てられるUEの異なる最大数を有して、異なるNOMA領域における異なるビットエラーレート(BER)及びQoSを許可してよい。図3では不図示であるが、NOMA領域は、異なるサイズを有してよく、例えば、1つのNOMA領域は、単一のリソースブロックから成ってよく、一方、別のNOMA領域は複数のリソースブロックから成ってよい。NOMA領域は、同じ最大データレート及び/又はMCSに関連付けられてよく、又は、同じ最大データレート及びMCSの一方又は両方は、NOMA領域の間で変わってよい。NOMA領域の数及び区分は、eNBにより決定されるように、予測されるNOMA要求及びアプリケーションタイプ(例えば、レイテンシ低減対ノイズ低減のアプリケーションの要求)とともに変わってよい。故に、UEは、他の因子のうち、UEタイプ及びUEに対するQoS及びチャネル状態に基づいて、特定のNOMA領域を割り当てられてよい。
【0037】
上記のとおり、特定のUEにNOMA領域を割り当てることに加えて、eNBは、同時にUEに、NOMAリソース、例えばコード及び時間/周波数割り当てとともに最大許容NOMAレート及び/又は最大許容変調及び符号化方法(MCS)を割り当ててよい。割り当てられた最大NOMAレート及び/又はMCSは、とりわけUE、NOMA領域、及び動作条件に依存して変わってよい。故に、いくつかの実施形態において、NOMA領域に割り当てられた異なるUEは、異なるレート及び/又はMCSを送信してよい。いくつかの実施形態において、UEは、eNBにより割り当てられた最大より低い割合及び/又はMCS(例えば、QPSK及びコードレート1/2)を使用して、NOMA領域内で送信してよい。いくつかの実施形態において、複数のNOMA領域は、UEに割り当てられてよく、各NOMA領域は、予め定められたMCS及び/又はレート又はMCS及び/又はレートの範囲を有する。いくつかの実施形態において、UEの送信パスのバッファ内の内部キューに含まれるように、相当量のデータが送信される場合、UEは、OMAリソースを要求してよい。いくつかの実施形態において、NOMAではなくOMA領域のみが、上位レイヤシグナリングにより予め定義及び/又は構成されてよい。いくつかの実施形態において、OMA及びNOMA領域の両方は、上位レイヤシグナリングにより予め定義及び/又は構成されてよい。
【0038】
図4は、いくつかの実施形態に係るQOMA法のフローチャートを示す。動作410にて、eNBにより供されるいくつか又はすべてのUEは、eNBにより1又は複数のNOMAリソースを割り当てられることができる。いくつかの実施形態において、初期アクセス手順中に、UEは、最初に、初期UEコンテキストセットアップ要求のような非アクセス層(NAS)アタッチ要求を使用してeNBを介してMMEに登録することにより、ネットワークに接続してよい。要求に応答して、eNBは、NOMAリソースをUEに割り当ててよい。NOMAリソースは、1又は複数のNOMA領域、非直交コード、及び/又は割り当てられたNOMA領域のすべて又は一部を含んでよい。
【0039】
動作420にて、UEは、データが割り当てられたNOMAリソースにより送信されるべきかどうか、又はOMAリソースが高レートでデータを送信することを所望されるかどうか判断する。後者の場合、UEは、OMAリソースに対して、eNBから明示的な認証を要求してよい。いくつかの実施形態において、UEにより送信されることを所望されるデータは、CSIフィードバック及び/又は上位レイヤシグナリングのようなL1,L2,又はL3シグナリングを含んでよい。
【0040】
もし動作420にて、UEが、現在のキューサイズが所望又は予め定められた閾値未満であると判断した場合、UEは、動作450に示されるように、NOMA領域の割り当てられたNOMAリソースを使用してパケットを送信してよい。いくつかの実施形態において、割り当てられたNOMAリソースがNOMA領域の使用を満たすのに十分である(例えば、送信レートが十分低い)と判断した後、UEは、eNBからの明示的な認証なしで割り当てられたNOMAリソースを使用して、パケットを送信してよい。他の実施形態では、UEは、NOMAリソースを使用してデータを送信する前に、eNBから認証を要求してよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、動作420での決定は、UEにより使用されるアプリケーション及び/又はeNBに送信されるトラフィックのデータの特定のタイプに基づいてよい。例えば、MTC又はVoIPパケット又は他の低レイテンシパケットは、割り当てられたNOMA領域を使用して送信されてよく、一方、FTPトラフィックは、OMA領域のうちの1つにより送信されてよい。NOMA送信は、アップリンクリソースの要求及び/又は認証に対する追加の手順が、自動的に、eNBからの明示的な認証なしでNOMA領域リソースを使用できるUEにより回避される実施形態におけるレイテンシ並びに制御シグナリングオーバヘッドを低減することができてよい。
【0042】
もし現在のキューサイズが所望又は予め定められた閾値より大きい又は等しい場合、割り当てられたNOMAリソースを介してデータを送信する代わりに、UEは、動作430により示されるように、OMAリソースを明示的に要求してよい。OMAリソースに対する要求は、UEにより、PUCCH(又はPUSCH)を使用してeNBに送信されるスケジューリング要求を介して行われてよい。
【0043】
スケジューリング要求の送信に応答して、UEは、例えばUEによってのみ使用される直交時間/周波数(OMA)リソースのセットに対するスケジューリング認証を受信してよい。UEは、次に、動作440にて、割り当てられたOMAリソースによりバッファ処理データを送信してよい。いくつかの実施形態において、データは、スケジューリング認証においてeNBにより割り当てられたMCS及び/又はレートで送信される。いくつかの実施形態において、データは、とりわけ、予め定められたMCS及び/又はレートで、又はUEにより報告されるCQI、ACK/NACKレート、データの現在の量、及びUEカテゴリに基づいて送信されてよい。
【0044】
OMA又はNOMAリソースを使用して送信されるUEからのデータの受信に応答して、eNBは、肯定応答(ACK)応答を送信してよい。いくつかの実施形態において、NOMA領域においてNOMAリソースを使用してUEにより送信され、明示的な要求がUEによりeNBに送信されていないデータもeNBからUEにて受信される認証も、例えば悪いチャネル状態又は送信間のコンフリクト(すなわち、eNBにて重複する複数のUEからのデータ)に起因して、eNBによって受信されなくてよい。拡散コードの使用がこの点において役立ってよい一方で、いくつか場合に、eNBに、異なるUEからの個々の送信をデコードできるようにすることが最終的に成功しなくてよい。これは、UEが、eNBからのデータに対するACK応答を受信しないことをもたらしてよい。この場合、UEは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)再送信を採用してよい。
【0045】
UEは、上記の状況の下で、eNBからACK応答を受信しない場合、複数のアクションのうちの1つを利用してよい。いくつかの実施形態において、UEは、同じレート/MCSでNOMAリソースを使用して、次の機会に同じデータを再送信してよい。
【0046】
UEは、第1の再送回数がeNBからのACK応答を受信しないで超えられるまで、NOMAリソースを使用して同様にデータの再送信を継続してよい。第1の再送回数の後、UEは、依然NOMAリソースを使用して、しかし異なる条件を使用して、次の機会に再送信を継続してよい。特に、UEは、データの最初の伝送より低いレート及び/又はMCSを使用して送信してよい。さらに、いくつかの実施形態において、複数のMCS及びNOMA領域(又はサブ領域)が構成又は予め定義される場合、UEは、Layer1パケットセグメンテーションを使用してよい。Layer1パケットセグメンテーションにおいて、UEは、送信のために1又は複数のデータパケットをそれぞれより小さいユニットに分割してよい。eNBにおけるHARQ再構成プロセスは、eNBに、欠落したセグメントを検出し、UEに特定のセグメントを再送信することを要求できるようにしてよい。分割されたパケットは、同じ又は異なるNOMA領域上で送信されてよい。
【0047】
いくつかの実施形態において、第2の再送回数がeNBからのACK応答を受信しないで超えられていた後、UEは、eNBが送信のためにアップリンクOMAリソースを提供することを要求してよい。上記のとおり、要求は、PUCCH又はPUSCHによりeNBに送信されるスケジューリング要求に基づいてよい。それに応じて、eNBは、OMAリソースの認証を、認証を受信するとOMAリソースを使用してデータを再送信するUEに送信してよい。再送信は、データの最初の伝送のレート及びMCSを使用してよい、又はデータの最初の伝送(又は再送信)より高くても低くてもよい(すなわち、独立の)別のレート及び/又はMCSを使用してよい。
【0048】
第1及び第2の送信回数は同じでよく、第2の送信回数は第1の送信回数より大きくてよい(例えば、第1の送信回数は4であってよく、第2の送信回数は5であってよい)。第1及び第2の送信回数は、予め定められてよく、又は1又は複数の動的ファクタに依存してよい。ファクタは、とりわけ、データ、トラフィックタイプ、割り当てられたNOMA領域のサイズ、(例えば、測定されたCQIにより決定されるような)チャネル状態、送信するデータ量、及びUEカテゴリを提供するアプリケーションを含んでよい。第1及び第2の送信回数のそれぞれに対するファクタは、同じでも異なってもよい。第1及び第2の再送回数のみが説明されるが、使用されるMCS、レート、コーディング、又は領域が変わってよい任意の数の段階が使用されてよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、バックオフメカニズムが採用されてもよく、これにより、UEは、データを再送信する前に予め定められ量の時間の間、待機してよい。上記のとおり、待機時間は、上記のファクタに依存してよく、UEが試みている再送信の段階に依存して(例えば、第1の再送回数を超える前、第1の再送回数を超えた後、しかし第2の再送回数を超える前、等)同じでも異なってもよい。
【0050】
例1は、ユーザ機器(UE)の装置であって、準直交多元接続(QOMA)領域内のQOMAリソースを使用して拡張ノードB(eNB)と通信するよう構成されたトランシーバであり、QOMA領域は、直交多元接続(OMA)領域及び非直交多元接続(NOMA)領域を含み、OMA領域は、UEが直交リソースに割り当てられたOMAリソースを含み、NOMA領域は、UEが非直交リソースに割り当てられたNOMAリソースを含む、トランシーバと、処理回路であり、QOMAリソースの割り当てを受信するようトランシーバを構成し、QOMAリソースはNOMAリソース及びOMAリソースを含み、送信されるデータが少なくとも1つの予め定められた条件に適合することの判断に応答して、NOMAリソースを使用してデータを送信するようトランシーバを構成し、送信されるデータが少なくとも1つの予め定められた条件に適合しないことの判断に応答して、OMAリソースを使用してデータを送信するようトランシーバを構成する、よう設けられる処理回路と、を備える装置である。
【0051】
例2において、例1の主題は、任意で、少なくとも1つの予め定められた条件は、最大許容NOMAレート未満で送信されるデータ及び予め定められた数未満のパケットを有するデータを含むことを含む。
【0052】
例3において、例2の主題は、任意で、処理回路は、マスタ情報ブロック、システム情報ブロック、及びUE固有の専用無線リソース制御シグナリングのうちの少なくとも1つを含む上位レイヤシグナリングにより、eNBとのUEの初期接続中のNOMAリソースの割り当てを受信するようトランシーバを構成するよう設けられることを含む。
【0053】
例4において、例3の主題は、任意で、処理回路は、NOMAリソースの割り当てとともに最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA変調及び符号化方法(MCS)のうちの少なくとも1つの割り当てを受信するようトランシーバを構成し、最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA MCSのうちの少なくとも1つを超えるとNOMAリソースを使用してデータを送信することを控えるようトランシーバを構成する、よう設けられることを含む。
【0054】
例5において、例1から4のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、処理回路は、eNBからデータを送信するための明示的な認証を受信しないで、NOMAリソースを使用してデータを送信するようトランシーバを構成する、よう設けられることを含む。
【0055】
例6において、例1から5のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、OMA及びNOMAリソースは、静的又は準統計的に、時分割多重(TDM)及び周波数分割多重(FDM)方式のうちの少なくとも1つにおいて構成されることを含む。
【0056】
例7において、例1から6のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、処理回路は、少なくとも1つの予め定められた条件に適合しないデータが送信されるべきであることを判断し、eNBにOMAリソースのための要求を送信して、送信されるべきデータが前記少なくとも1つの予め定められた条件に適合しないとする判断に応答してデータを送信するようトランシーバを構成し、要求の送信に応答して、OMAリソースの明示的な認証を受信するようトランシーバを構成し、認証は、1又は複数の時間及び周波数リソース及びOMA領域に関連する変調符号化方法(MCS)を含む、よう設けられることを含む。
【0057】
例8において、例1から7のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、QOMA領域は、複数のNOMA領域を含み、各NOMA領域は異なるNOMAリソースを含み、UEに割り当てられたNOMAリソースは、UEタイプ、データタイプ、及びUEに対するサービス品質(QoS)のうちの少なくとも1つに依存することを含む。
【0058】
例9において、例1から8のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、処理回路は、データの最初の伝送に対する肯定(ACK)応答がeNBから受信されていないとする判断に応答して、データの最初の伝送に関連付けけられるデータレート及び変調及び符号化方法(MCS)を使用して、NOMAリソースを使用してデータを再送信するよう設けられることを含む。
【0059】
例10において、例9の主題は、任意で、処理回路は、eNBからのACK応答を受信しないで第1の予め定められた再送回数が超えたことの判断に応答して、データを、NOMAリソース及びデータの最初の伝送に関連付けられたデータレート及びMCSより低いデータレート及びMCSのうちの少なくとも1つを使用して再送信するよう設けられることを含む。
【0060】
例11において、例10の主題は、任意で、処理回路は、eNBからのACK応答を受信しないで第2の予め定められた再送回数が超えたことの判断に応答して、OMAリソースに対してUEに要求を送信し、OMAリソースの認証の受信に応答して、OMAリソースを使用してデータを再送信するよう設けられることを含む。
【0061】
例12において、例1から11のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、さらに、トランシーバ及びeNBの間の通信を送信及び受信するよう構成されたアンテナを備えることを含む。
【0062】
例13は、拡張ノードB(eNB)の装置であって、QOMA領域内の準直交多元接続(QOMA)リソースを使用して複数のユーザ機器(UE)と通信するよう構成されたトランシーバであり、QOMA領域は、直交多元接続(OMA)領域及び非直交多元接続(NOMA)領域を含み、OMA領域はUEが直交リソースに割り当てられるOMAリソースを含み、NOMA領域は、UEが非直交リソースに割り当てられるNOMAリソースを含む、トランシーバと、処理回路であり、少なくとも1つのNOMA領域の数及び区分を判断し、QOMAリソースの割り当てを複数のUEのそれぞれに送信するようトランシーバを構成し、QOMAリソースは、NOMAリソース及びOMAリソースを含み、NOMAリソースを使用してNOMAリソースに割り当てられたUEから第1のデータを受信するようトランシーバを構成し、第1のデータは少なくとも1つの予め定められた条件に適合する、よう設けられる処理回路と、を備える。
【0063】
例14において、例13の主題は、任意で、少なくとも1つの予め定められた条件は、最大許容NOMAレート未満で送信されるデータ及び予め定められた数未満のパケットを有するデータを含むことを含む。
【0064】
例15において、例14の主題は、任意で、処理回路は、マスタ情報ブロック、システム情報ブロック、及びUE固有の専用無線リソース制御シグナリングのうちの少なくとも1つを含む上位レイヤシグナリングにより、UEのeNBとの初期接続中に、NOMAリソースの割り当てを送信するようトランシーバを構成する、よう設けられることを含む。
【0065】
例16において、例15の主題は、任意で、処理回路は、NOMAリソースの割り当てとともに最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA変調及び符号化方法(MCS)のうちの少なくとも1つの割り当てを送信するようトランシーバを構成し、第1のデータは、最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA MCSを超えて送信されるデータを含まない、よう設けられることを含む。
【0066】
例17において、例13から16のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、処理回路は、eNBからデータを送信するための明示的な認証を受信しないで、NOMAリソースを使用してデータを受信するようトランシーバを構成する、よう設けられることを含む。
【0067】
例18において、例13から17のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、QOMA領域は、複数のNOMA領域を含み、各NOMA領域は異なるNOMAリソースを含み、各UEに割り当てられるNOMAリソースは、UEタイプ、データタイプ、及びUEに対するサービス品質(QoS)のうちの少なくとも1つに依存する、ことを含む。
【0068】
例19において、例18の主題は、任意で、NOMA領域は、これに割り当てられることができるUEのサイズ及び最大数に関して互いに独立であることを含む。
【0069】
例20において、例18から19のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、処理回路は、予測されるNOMA要求及びアプリケーションタイプを用いてNOMA領域の数及び区分を判断する、よう設けられることを含む。
【0070】
例21において、例18から20のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、処理回路は、NOMAリソースを使用するために割り当てられた第1のUEからOMAリソースに対する要求を受信するようトランシーバを構成し、要求の受信に応答して、第1のUEにOMAリソースの認証を送信し、第1のUEに認証を送信した後、第1のUEに割り当てられたNOMAリソースを別のUEに再割り当てする、よう設けられることを含む。
【0071】
例22は、ユーザ機器(UE)を拡張型ノードB(eNB)と通信するよう構成するUEの1又は複数のプロセッサによる実行のための命令を格納する非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体であり、1又は複数のプロセッサは、UEを、QOMA領域内の準直交多元接続(QOMA)リソースの割り当てを受信し、QOMA領域は、直交多元接続(OMA)領域及び非直交多元接続(NOMA)領域を含み、OMA領域は、UEが直交リソースに割り当てられるOMAリソースを含み、NOMA領域は、UEが非直交リソースに割り当てられるNOMAリソースを含み、QOMA領域は、直交多元接続(OMA)領域及び非直交多元接続(NOMA)領域を含み、OMA領域は、UEが直交リソースに割り当てられるOMAリソースを含み、NOMA領域は、UEが非直交リソースに割り当てられるNOMAリソースを含み、最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA変調及び符号化方法(MCS)の割り当てを受信し、NOMAリソースを使用して第1のセットのデータを送信し、第1のセットのデータは、多くとも予め定められた数のパケットを含み、多くとも最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA MCSで送信され、OMAリソースを使用して第2のセットのデータを送信し、第2のセットのデータは、予め定められた数より多いパケットのうちの少なくとも1つを含み、最大許容NOMAレート及び最大許容NOMA MCSより大きいもののうちの少なくとも1つで送信される、よう構成する。
【0072】
例23において、例22の主題は、任意で、UEは、eNBからの第1のデータを送信するための明示的な認証を受信しないで、NOMAリソースを使用して第1のデータを送信する、よう構成されることを含む。
【0073】
例24において、例22から23のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、UEは、第1のデータの最初の伝送に対する肯定(ACK)応答がeNBから受信されていないとする判断に応答して、第1のデータの最初の伝送に関連付けられるデータレート及びMCSを使用して、NOMAリソースを使用して第1のデータを再送信する、よう設けられることを含む。
【0074】
例25において、例23から24のいずれか1つ又は複数の主題は、任意で、UEは、eNBからのACK応答を受信しないで第1の予め定められた再送回数が超えたことの判断に応答して、NOMAリソース及び第1のデータの最初の伝送に関連付けられるデータレート及びMCSより低いデータレート及びMCSのうちの少なくとも1つを使用して第1のデータを再送信すること、eNBからのACK応答を受信しないで第2の予め定められた再送回数が超えたことの判断に応答して、UEにOMAリソースに対する要求を送信すること、及び、OMAリソースの認証の受信に応答して、OMAリソースを使用してデータを再送信すること、の少なくとも1つを実行する、よう設けられることを含む。
【0075】
実施形態が具体例の実施形態を参照して説明されたが、本開示の広範な趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更がこれらの実施形態に対して行われ得ることは明らかであろう。従って、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味とみなされるべきである。本明細書の一部を形成する添付の図面は、主題が実行されてよい具体的な実施形態を例示として示すものであり、限定するものではない。示される実施形態は、当業者が本明細書に開示された教示を実行できるように十分に詳細に説明される。他の実施形態はそこから利用及び導出されてよく、それにより、この開示の範囲から逸脱することなく、構造的及び論理的な置換及び変更が行われてよい。従って、この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきでなく、様々な実施形態の範囲は、そのような主張が認められる均等物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0076】
発明の主題のそのような実施形態は、単に便宜のために用語「発明」により個別に及び/又は集合的に本明細書で参照されてよく、1より多くが実際に開示される場合、任意の単一の発明又は発明の概念に、本出願の範囲を自発的に限定することを意図するものではない。故に、具体的な実施形態が図示され本明細書に記載されているが、同じ目的を実現するよう意図された任意の構成は、示された具体的な実施形態に代用されることが理解されるべきである。この開示は、様々な実施形態の任意及びすべての適合又は変形を網羅することを意図する。上記の実施形態の組み合わせ及び本明細書で具体的に説明されない他の実施形態は、上記の説明を検討することにより、当業者に明らかであろう。
【0077】
本明細書において、用語「ある(a)」又は「ある(an)」は、特許文献で共通の通り使用され、「少なくとも1つ」又は「1又は複数」に係る任意の他の例若しくは用法とは別に、1又は1より多いものを含む。本明細書において、用語「又は」は、別途の指示がない限り、非排他的なものを指すために使用され、それにより「A又はB」は「BではなくA」、「AではなくB」、及び「A及びB」を含む。本明細書において、「含む(including)」及び「そこに(in which)」という用語は、それぞれ「含む(comprising)」及び「そこに(wherein)」という用語の平易な英語の同義語として使用される。また、以下の特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「備える(comprising)」という用語は制約がなく、つまり、列挙された要素に加えて要素を請求項のそのような用語の後に含むシステム、UE、物品、構成、製法、又はプロセスが、依然としてその請求項の範囲内に含まれるとみなされる。さらに、以下の特許請求の範囲において、用語「第1の」、「第2の」及び「第3の」等は単にラベルとして使用されており、それらの対象物への数的要件を課すことを意図しない。
【0078】
開示の要約は、技術的な開示の本質を読み手に迅速に確認させることを可能にするであろう要約を要求する連邦規則法典集第37巻1.72章に従って提供される。それは、特許請求の範囲又は意味を解釈するため、あるいは限定するためには使用されないであろうという理解のもとに提出されている。また、上記の詳細な説明において、効率的に開示する目的のため、単一の実施形態に様々な特徴が共にまとめられていることがわかる。この開示の方法は、特許請求された実施形態が各請求項に明示的に記載されたものより多くの特徴を必要とするとの意図を反映するものとして解釈されるべきでない。むしろ、以下の特許請求の範囲のように、発明の主題は、単一の開示された実施形態のすべての特徴より小さいものである。故に、以下の特許請求の範囲はここで詳細な説明に組み込まれ、各請求項は個別の実施形態としてそれ自体で成り立っている。
図1
図2
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