(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、計測精度を向上させるためには、検出信号のS/N比(信号雑音比)を向上させることが必要である。その方策としては、信号を大きくするアプローチと、ノイズを小さくするアプローチとがある。計測光を被験者に照射する計測装置において計測光として、例えばレーザーや単波長LEDのような特定単波長のみを用いる構成であれば、S/N比を改善するためには、単に入射光を熱障害等の弊害が起きない程度に適当に強くすれば良いことになる。
【0006】
しかし、レーザーや単波長LEDよりも広い帯域の計測光、所謂「白色光」を計測光と用いて、広い波長域に渡ってスペクトル計測する場合(例えば吸光スペクトルを計測するなどの場合)では、単に入射光を強くすれば良いというわけにはいかない。なぜならば、生体組織の光吸収散乱波長特性はよく見ると所々にピークが存在し一様ではない。当然、吸収されやすい波長は他の波長に比べてS/N比が悪くなる。ここで当該波長の局所的な低S/N比を改善するために計測光を強くすると、所望する改善が実現する前に、計測光全体としての光強度(「光学的窓」を含む比較的広い全帯域の光強度の波長方向の積分値)が高くなる。その結果、熱障害等の弊害を抑制するための公知のガイドライン(例えば、JISC7550:ランプ及びランプシステムの光生物学的安全性、日本工業規格協会、2011)に達してしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、こうした事情を鑑みて考案されたものであり、測定対象生体の光吸収散乱波長特性に起因する局所的な低S/N比を改善し、より広い帯域で良好なS/N比が得られるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するための第1の発明は、生体に光を照射して、生体内の体液の成分を光学的に測定するための生体測定用光源システムであって、水の光を吸収又は散乱する波長特性における部分的な特徴帯域に対応する帯域の光強度を、他の帯域に比べて大きくした光を照射する生体測定用光源システムである。
【0009】
生体内の体液とは、例えば血液、リンパ液、組織液などを含む。
第1の発明によれば、生体内で吸収・散乱されやすい特徴帯域に対応する帯域の光成分を選択的に増強することで、未増強時の低S/N比を改善し、他の帯域の波長のS/N比との偏りを少なくすることができる。それでいて、部分的な帯域の光強度のみが増加するので、生体に照射される計測光全体としての強度は、単に光源を強化して計測光の全波長の光強度を上げる場合よりも遙かに少なくて済む。
よって、測定対象生体の光吸収散乱波長特性に起因する局所的な低S/N比を改善し、より広い帯域で良好なS/N比が得られるようになる。
【0010】
選択的に増強する波長と増強する強度の関係については、測定対象とする生体内の体液の特徴に応じて適宜設定可能である。
例えば、第2の発明は、976nmの波長の光強度が800nm又は1073nmの波長の光強度に対して1倍超100倍以下の光を照射する第1の発明の生体測定用光源システムである。
【0011】
また、第3の発明は、1196nmの波長の光強度が800nm又は1073nmの波長の光強度に対して1倍超100倍以下の光を照射する第1の発明の生体測定用光源システムである。
【0012】
また、第4の発明は、1453nmの波長の光強度が800nm又は1073nmの波長の光強度に対して25倍以上100倍以下の光を照射する第1の発明の生体測定用光源システムである。
【0013】
976nm、1196nm、1453nmは、体液に占める割合が大きい水に対する光の吸収・散乱周波数特性において、局所的に吸収されやすい波長である。よって、第2〜第4の発明によれば、水による光吸収の度合いが高い波長領域の光を用いた測定に効果的である。
【0014】
また、第5の発明は、758nmの波長の光強度が732nmの波長の光強度に対して1倍超100倍以下の光を照射する第1の発明の生体測定用光源システムである。
【0015】
また、第6の発明は、924nmの波長の光強度が732nmの波長の光強度に対して1倍超100倍以下の光を照射する第1の発明の生体測定用光源システムである。
【0016】
758nm、924nmは、静脈血相当の酸素飽和度のヘモグロビンに吸収されやすい波長である。よって、第5の発明や第6の発明によれば、血液成分を測定対象に含む場合に効果的である。
【0017】
そして、これらの発明は、計測光の照射位置と受光位置との関係に応じて、更に最適化を図ることができる。
例えば、第7の発明として、第2、第5又は第6の発明の生体測定用光源システムを備え、前記生体測定用光源システムによって照射される光の入出射間距離を1mm以上100mm以下に定めた透過方式による光学測定によって前記生体内の体液の成分を測定する測定装置、を構成すると好適である。
【0018】
また、第8の発明として、第2、第5又は第6の発明の生体測定用光源システムを備え、前記生体測定用光源システムによって照射される光の入出射間距離を1mm以上10mm以下に定めた反射方式による光学測定によって前記生体内の体液の成分を測定する測定装置、を構成すると好適である。
【0019】
また、第9の発明として、第3の発明の生体測定用光源システムを備え、前記生体測定用光源システムによって照射される光の入出射間距離を1mm以上50mm以下に定めた透過方式による光学測定によって前記生体内の体液の成分を測定する測定装置、を構成すると好適である。
【0020】
また、第10の発明として、第3の発明の生体測定用光源システムを備え、前記生体測定用光源システムによって照射される光の入出射間距離を1mm以上5mm以下に定めた反射方式による光学測定によって前記生体内の体液の成分を測定する測定装置、を構成すると好適である。
【0021】
また、第11の発明として、第4の発明の生体測定用光源システムを備え、前記生体測定用光源システムによって照射される光の入出射間距離を1mm以上1.5mm以下に定めた透過方式による光学測定によって前記生体内の体液の成分を測定する測定装置、を構成すると好適である。
【0022】
また、第12の発明として、第4の発明の生体測定用光源システムを備え、前記生体測定用光源システムによって照射される光の入出射間距離を1mm以下に定めた反射方式による光学測定によって前記生体内の体液の成分を測定する測定装置、を構成すると好適である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態における生体測定装置の構成例を示す図である。
本実施形態の生体測定装置2は、生体の外皮面から計測光を照射し、生体組織内による後方散乱光(以降「散乱光」と言う)のうち外皮側へ返ってくる光を受光して生体内の体液の成分を光学的に測定する反射方式による光学測定装置である。
生体測定装置2は、計測光を供給する生体測定用光源システム4と、生体測定用光源システム4から計測光を測定対象生体3へ導く照射用光ファイバー6と、散乱光を受光する受光用光ファイバー7と、受光用光ファイバー7で導かれた散乱光を分光計測する光検出装置8と、を有する。
【0025】
照射用光ファイバー6と、受光用光ファイバー7と、光検出装置8とは、特許文献1で開示されるような公知の測定装置の技術を利用することで実現できる。
【0026】
例えば、光検出装置8は、公知の「光スペクトル測定器」と同様に実現することができる。本実施形態では、受光用光ファイバー7で導かれた散乱光を、計測光の帯域の波長別にモノクロメーター81で分光し、分光された波長別の光強度を測光部82で電気信号に計測する。そして、信号処理部83で適宜増幅やA/D変換等してデジタルデータ処理して、検出した散乱光のパワースペクトルや生体内の体液の成分の測定値(例えば、血糖値など)を算出する。更に、算出した測定結果をフラットパネルディスプレイなどの表示部85に表示し、測定結果のデータをICメモリーやハードディスクなどの記憶部86へ記憶することができる。勿論、これら以外にも、導光用のレンズや光学フィルター、シャッター機構などを適宜設けることができる。
【0027】
なお、測光部82は、単独の光電変換する素子(例えば、光電管)に限らず、一度に複数の波長について測光できるマルチチャンネルのCCD(Charge Coupled Device)型の測光素子であってもよい。また、表示部85や記憶部86は、通信接続された外部装置であっても良い。
【0028】
生体測定用光源システム4は、計測光の初源光を発する光源部41と、初源光のエネルギー波長特性(エネルギースペクトル密度と同意。以降、「パワースペクトル」と呼ぶ。)を補正する光学フィルター42と、有する。勿論、こら以外にも、集光用のレンズなども適宜搭載することができる。
【0029】
光源部41は、ハロゲンランプや、LED(発光ダイオード)、キセノンランプ、広帯域レーザーなどの単独使用や組合せ使用により実現される。本実施形態では、初源光は、単波長ではなく白色光に代表される広帯域光であって、人体に代表される生体に係る既知の光吸収散乱波長特性における光学的窓の波長帯域の少なくとも一部を含む比較的広い帯域の光とする。例えば、ハロゲンランプの発光周波数特性がそれに該当する。光源としてLEDを用いる場合には、異なる複数の発光周波数特性を有する複数種類のLEDを同時に発光させて、同様に広い帯域の周波数特性を実現するとしてもよい。
【0030】
光学フィルター42は、例えば、誘電体多層膜によるフィルターであって、1)初源光のエネルギー波長特性を均質化・白色化する効果と、2)測定対象生体3に係る既知の光吸収散乱波長特性において局所的に吸収・散乱の強さの山を有する局所帯域の光強度(スペクトルパワー)を、他の帯域と比べて相対的に大きくするように補正する効果と、を有する。
【0031】
図2は、光学フィルター42による効果を説明するための模式図である。
測定対象生体3の標準とされる光吸収散乱波長特性R3が既知であり、波長λpにおいて吸収・散乱の局所的なピーク(山)を有しているものとする。この波長λp付近が低S/N比となる。そして、この局所帯域を「特徴帯域W」と呼ぶ。また、光源部41から発せられる初源光のパワースペクトルR0も既知である。
【0032】
光学フィルター42は、初源光のパワースペクトルR0を均質化しつつも、波長λpを含む特徴帯域Wの光強度がそれ以外の帯域より大きくなるように補正する。逆にいうと、特徴帯域W以外の帯域の光強度を低くする。この結果、計測光は、補正後のパワースペクトルR1を有することとなる。問題となる波長λpを中心とした局所的な低S/N比は、特徴帯域Wの光強度が部分的に高められたことでS/N比が改善する。それでありながら、計測光全体としての総光エネルギーの増加は限定的であり、照射による熱障害等を起こすレベルには達しない。よって、測定対象生体の光吸収散乱波長特性に起因する局所的な低S/N比を改善し、より広い帯域で良好なS/N比が得られる。
【0033】
なお、
図2は、理解を容易にするために、パワースペクトルR0、R1及び光吸収散乱波長特性R3は単純化して図示されている。
また、増強される特徴帯域Wの帯域幅は、望むらくはパワースペクトルR0における吸収・散乱の局所的な山の両裾野に相当する波長間(図示相当)とするが、少なくとも波長λpを中心とした帯域40nmとすれば、発明の目的を達することができる。
【0034】
次に、生体測定用光源システム4を製造する上で目標とする計測光のパワースペクトルR1の具体例として、散乱光のうち800nm〜1800nmの光強度を利用して生体内の体液の成分を測定する場合について説明する。
【0035】
図3は、光路長1mmの水の吸光度スペクトルの実測例のグラフである。
図4は、それを透過率で表したグラフである。これらのグラフから、960nm付近、1200nm付近、1450nm付近に水の吸収が大きい波長帯域、すなわち「特徴帯域」が存在することが分かる。計測光の波長特性が比較的フラットである場合、これらの特徴帯域で検出される散乱光は、他の波長の散乱光と比較して小さくなる。つまり、特徴帯域ではS/N比が局所的に低くなる。そこで、この局所的な低S/N比を改善するために、800nm〜1800nmの帯域の波長においてS/N比が概ね同程度となるように計測光のパワースペクトルを設定する。
【0036】
計測光のパワースペクトルをP(λ)とすると、次式(1)を満たす場合に計測される光の波長依存性が概ねフラットとなり、波長によるS/N比のバラツキが小さくなる。但し、Tw(λ)=水の透過率スペクトル、Aw(λ)=水の吸光度、μaw(λ)=水の吸収計数、d=光路長、C=定数である。
【数1】
【0037】
また、式(1)は式(2)のように変形できる。
【数2】
【0038】
また、波長間のパワー比の関係に着目すると、式(1)から式(3)を求めることができる。
【数3】
【0039】
よって、これらの数式に基づき、光源部41の初源光のパワースペクトルR0と、光学フィルター42の仕様とを定め、生体測定用光源システム4を製造すればよい。
例えば、
図5は、C=1、d=1とした場合のP(λ)を示すグラフであって、目標とするべき計測光のパワースペクトルを示している。
図6は同条件のln(P(λ))を示すグラフである。これらのグラフで示されるパワースペクトルを有する計測光を実現すれば、976nm、1196nm、1453nmをそれぞれ含む3つの特徴領域の光強度が、他帯域の光(吸収係数・吸光度が低く、S/N比がもともと良好とされていた帯域;例えば、800nm付近、1073nm付近など)より大きくなる。そして、生体への熱障害等を適切に抑制しつつ効率的にノイズの少ない生体計測を実現することができることになる。
【0040】
そして、計測光の照射位置と散乱光の受光位置の関係すなわち入出射間距離L(
図1参照)とパワー比の関係の一例は、例えば
図7のようになる。なお、
図7(1)を求める前提としては、平均の光路長dと入出射間距離Lは概ね
図7(2)の関係にあるものとした。光源部41の初源光のパワースペクトルR0と光学フィルター42の仕様とを作り込む際、
図5や
図6で示されるパワースペクトルと全く同じ特性が実現できなくとも、第1の波長λ1と第2の波長λ2の一方を増強する波長とし、他方をS/N比がもともと良好とされていた他波長として、
図7(1)で示されるパワー比の関係を満たせれば本実施形態の目的は達せられる。
【0041】
具体的には、入出射間距離を1mm以上10mm以下に定めるならば、976nmの波長の光強度が800nm又は1073nmの波長の光強度に対して1倍超100倍以下、となるようにすればよい。もし、計測光の照射位置と受光位置の関係が測定対象生体3を挟んで計測光を透過させる位置関係とする透過式の場合ならば、入出射間距離を1mm以上100mm以下に定めると同様のパワー比が適用できる。
【0042】
入出射間距離を1mm以上5mm以下に定めるならば、1196nmの波長の光強度が800nm又は1073nmの波長の光強度に対して1倍超100倍以下とする。入出射間距離を1mm以上50mm以下に定めた透過方式とするならば同様のパワー比が適用できる。
【0043】
また、入出射間距離を1mm以下に定めるならば、1453nmの波長の光強度が800nm又は1073nmの波長の光強度に対して25倍以上100倍以下とする。入出射間距離を1mm以上1.5mm以下に定めた透過方式とするならば同様のパワー比が適用できる。
【0044】
次に、生体測定用光源システム4を製造する上で目標とする計測光のパワースペクトルR1の具体例として、散乱光のうち800nm以下の光強度を利用して、生体内の体液の成分を測定する場合について説明する。
【0045】
800nm以下の波長域では、ヘモグロビンによる吸収が支配的となる。よって、
当該波長域では、ヘモグロビンの吸収係数を前出の式(2)、式(3)に適用すれば良いことになる。
【0046】
例えば、
図8〜
図10は、酸化ヘモグロビン(凡例:Hb02)と、脱酸素化ヘモグロビン(凡例:Hb)と、酸化ヘモグロビン70%+脱酸素化ヘモグロビン30%混合(凡例:70%)との吸収スペクトルを示すグラフである。酸化ヘモグロビンが動脈血に相当し、酸化ヘモグロビン70%+脱酸素化ヘモグロビン30%混合が静脈血に相当する。生体測定装置2では、皮膚面から計測光を照射するので、動脈よりも浅い静脈を照射目標と想定し、酸化ヘモグロビン70%+脱酸素化ヘモグロビン30%混合の波長特性に着目する。
【0047】
すると、924nm近傍と、758nm近傍と、576nm近傍と、542nm近傍と、435nm近傍と、347nm近傍と、276nm近傍に、吸収されやすい波長の「特徴帯域」がある。よって、これらの特徴帯域で、
図11で示すパワー比を満たすように、光源部41及び光学フィルター42の仕様を定め、生体測定用光源システム4を製造すればよいことになる。
【0048】
具体的には、入出射間距離を1mm以上10mm以下に定めるならば、758nmの波長の光強度が732nmの波長の光強度に対して1倍超100倍以下とする。また、924nmの波長の光強度が732nmの波長の光強度に対して1倍超100倍以下となるようにすればよい。もし、入出射間距離を1mm以上100mm以下に定めた透過方式とするならば同様のパワー比が適用できる。
【0049】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した生体測定装置の実施形態の一例について説明したが、本発明を適用可能な形態がこれに限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更等を施すことができる。
【0050】
[その1]
例えば、計測光の目標とするべきパワースペクトルは、
図5〜
図6で示すような式(1)から求められるパワースペクトル等に限定されるものではなく、これらに近い特性を有するならば同等の効果が期待できる。
例えば、局所的な低S/N比に対応する波長(例えば、435nm、976nm、1196nmなど)を中心として所定の帯域幅(例えば、40nm程度)を有する帯域を設定し、当該帯域が式(3)で求められるパワー比を満たせば十分な効果を期待できる。なお、この場合、特徴帯域Wの幅は、低S/N比の波長が作るスペクトルの山の幅に応じて変更することができる。
【0051】
[その2]
また、式(1)〜式(3)に基づかず、測定対象生体3の既知の吸光度スペクトル(
図3、
図8〜
図10参照)の縦軸を当該波長の増強目標値の軸と読み替えて、光源部41と光学フィルター42とを設定すると考えてもよい。
【0052】
[その3]
また、生体測定装置2を、生体測定用光源システム4によって照射される計測光の入出射間距離を1mm以上1.5mm以下に定めた透過方式による光学測定によって生体内の体液の成分を測定する測定装置とする場合、すなわち、生体測定用光源システム4から測定対象生体3へ計測光を照射し、測定対象生体3からの散乱光を光検出装置8で受光する場合には、
図12に示すように、照射用光ファイバー6及び受光用光ファイバー7を省略することができる。
【0053】
[その4]
また、
図13に示すように、モノクロメーター81は、光検出装置8ではなく生体測定用光源システム4の最終段(光学フィルター42の後段)に設ける構成としてもよい。また、光源部41と光学フィルター42の間に、光量調整装置43を追加するとしてもよい。
【0054】
[その5]
また、上記実施形態では、光学フィルター42のスペクトル補正効果によって、特徴帯域の光エネルギーを他波長のそれより大きくする構成としたが、光の混合により実現するとしてもよい。
例えば、
図14に示すように、光源部41で発せられる初源光を白色化フィルター44でパワースペクトルをフラット化する。これとは別に、特徴帯域の波長の光を選択的に発する特殊光源部45(例えば、近赤外LEDなどで構成)と、光混合器46とを追加する。そして、光混合器46で白色化フィルター44を通った光に特殊光源部45の光を混合して、計測光として出力する構成としてもよい。