(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記設定特定部は、前記タッチ位置の数が第一の数である場合に、前記印刷データの全体に関する設定を特定し、前記タッチ位置の数が前記第一の数とは異なる第二の数である場合に、前記印刷データのうち、前記第一の操作オブジェクトと前記第二の操作オブジェクトに対応する原稿データに関する設定を特定する、請求項5に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、例えば表裏面を備えた一枚の紙に相当する、一つの画像表示媒体を模した操作オブジェクトを複数表示させ、当該操作オブジェクトを用いて、ユーザにとって直観的な設定操作を可能とする。印刷機能やコピー機能の設定操作において本発明が適用される場合、操作オブジェクトは、例えば文字や写真等からなる画像が印刷されて出力される用紙の印刷結果を模したものとなる。
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
<<1.第一の実施形態>>
<1−1.第一の実施形態の構成>
まず、
図1を参照して、本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置の構成を説明する。
【0022】
図1は、本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置1の構成を説明するためのブロック図である。
図1に示すように、本実施形態による画像形成装置1は、本実施形態による画像形成装置1は、表示装置10、スキャナ部12、プリンタ部14、制御部16、通信部18を備える情報処理装置である。本実施形態による画像形成装置1は、少なくともコピー機能を有し、また、例えばスキャナ機能、ファクシミリ機能、インターネットファクシミリ機能、及びネットワークプリンタ機能などを有してもよい。以下、本実施形態の全体構成を説明した後、本実施形態に係る画像形成装置1が備える表示装置10の構成について、詳細に説明する。
【0023】
(画像形成装置)
表示装置10は、画像形成装置1の機能に係る各種画面を表示する表示機能、及びユーザからの入力を受け付ける入力機能を有する情報処理装置である。例えば、表示装置10は、印刷結果等の、画像形成装置1の動作結果に係るプレビュー画面を表示し、ユーザからの入力に基づいて設定を特定する。なお、表示装置10の詳細な構成については後述する。
【0024】
スキャナ部12は、制御部16による設定、及び制御に基づいて、原稿から画像情報を読み取る。プリンタ部14は、制御部16による設定、及び制御に基づいて、画像情報を例えば印刷媒体に印刷(出力)する。以降では、1頁として読み取られた、または1頁として生成された画像情報を、原稿データと呼ぶ場合がある。また、プリンタ部14により連続的に、または同時に印刷される、1または複数の原稿データを含むデータを印刷データと呼ぶ場合がある。以下では、印刷データには複数の原稿データが含まれる例を説明する。
【0025】
なお、プリンタ部14は、制御部16による設定、及び制御に基づいて、複数の(複数頁の)原稿データを、印刷媒体における単一頁に集約して印刷してもよい。また、プリンタ部14は、制御部16による設定、及び制御に基づいて、複数の(複数頁の)原稿データを、印刷媒体の両面に印刷してもよい。
【0026】
制御部16は、画像形成装置1の各構成を制御する。例えば、制御部16は、表示装置10に現在の設定状況の情報を提供し、また表示装置10から設定の情報を受け取って当該設定を反映させる。また、制御部16は、スキャナ部12、プリンタ部14を制御し、画像形成装置1が有するコピー機能等の各種機能を実現する。本実施形態に係る制御部16は、後述する表示装置10が特定した印刷に係る設定を反映させ、当該設定に基づいてスキャナ部12、プリンタ部14を制御する。また、制御部16は、スキャナ部12に基づいて得られる印刷データを表示装置10、及びプリンタ部14に提供する。
【0027】
また、制御部16は、通信部18による通信を制御し、
図1に示す通信網5に接続された不図示の情報処理装置と情報の送受信を行ってもよい。例えば制御部16は、通信部18を介して、通信網5に接続された情報処理装置から、印刷データと設定の情報を受け取り、受け取った印刷データと設定に基づいてプリンタ部14に印刷させてもよい。また、制御部16は、通信部18を介して、通信網5に接続された他の情報処理装置に現在の設定状況の情報を送信させてもよい。係る構成により、例えば、通信網5に接続された他の情報処理装置により画像形成装置1が操作されるネットワークプリンタ機能が実現される。
【0028】
通信部18は、他の装置との間の通信を仲介する通信インタフェースである。通信部18は、任意の無線通信プロトコルまたは有線通信プロトコルをサポートし、例えば
図1に示した通信網5を介して他の装置との間の通信接続を確立する。それにより、例えば、画像形成装置1が通信網5に接続された他の情報処理装置に現在の設定状況の情報等を送信し、及び通信網5に接続された他の情報処理装置から設定の情報と印刷データを受信することが可能となる。
【0029】
なお、通信網5は、通信網5に接続されている装置、またはシステムから送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、通信網5は、インターネット、電話回線網、衛星通信網等の公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を含んでもよい。また、通信網5は、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)等の専用回線網を含んでもよい。
【0030】
(表示装置)
以上、本実施形態にかかる画像形成装置1の構成を説明した。続いて、本実施形態に係る画像形成装置1が有する表示装置10の構成について説明する。
図1に示すように、表示装置10は、表示操作部110、表示制御部120、設定特定部130、及び記憶部140を備える情報処理装置である。
【0031】
表示操作部110は、表示部(表示装置)としての表示機能と、検出部としての利用者のタッチ操作(タッチ位置、タッチ点の数等)の検出機能を有する。表示操作部110によるタッチ操作の検出は、表示操作部110に対する接触の検出に限られず、表示操作部110に指等の物体が近接したことを検出することで行われてもよい。また、表示操作部110は、後述する表示制御部120に制御されて、表示部(表示装置)として、画像形成装置1の動作結果に係るプレビュー画面、または画像形成装置1の各種機能を操作するための操作画面等を表示する。
【0032】
表示操作部110は、例えばタッチパネルディスプレイ等により実現されてもよい。なお、
図1では表示装置10が表示機能と入力機能が一体化された表示操作部110を備える例を示したが、表示装置10は、表示機能を有する表示部と、入力機能を有する入力部を別々に備えてもよい。
【0033】
表示制御部120は、表示操作部110による表示を制御する表示制御機能を有する。例えば、表示制御部120は、表示操作部110を制御して、画像形成装置1の動作結果に係るプレビュー画面、または画像形成装置1の各種機能を操作するための操作画面等を表示させる。表示制御部120は、表示操作部110により検出されたタッチ操作に応じて、表示操作部110による表示を制御してもよい。
【0034】
また、表示制御部120は、
図1に示すように、操作オブジェクト制御部122としても機能する。操作オブジェクト制御部122は、印刷データと印刷に係る設定に基づいて、複数の原稿データに対応する複数の操作オブジェクトを生成し、表示操作部110に表示させる。
【0035】
図2は、表示制御部120が表示させるプレビュー画面、及び操作オブジェクトの一例について説明するための説明図である。
図2に示すように、プレビュー画面U100は、印刷結果における印刷媒体を模したメイン操作オブジェクトD120と、サブ操作オブジェクトD140と、を含む。また、
図2に示す例において、より多くの領域が表示されているメイン操作オブジェクトD120は、現在選択されている操作オブジェクトである。また、
図2に示す例において、より少ない領域が表示されているサブ操作オブジェクトD140は、現在選択されているメイン操作オブジェクトD120が示す印刷媒体の次の印刷媒体を示す操作オブジェクトである。
【0036】
なお、
図2に示す例では、1の印刷媒体に1の原稿データが印刷される設定であり、操作オブジェクト制御部122は、印刷データに含まれる複数の原稿データのうち、一の原稿データに対応する操作オブジェクトをメイン操作オブジェクトD120として表示させ、当該一の原稿データの次の原稿データに対応する操作オブジェクトをサブ操作オブジェクトD140として表示させてもよい。
図2に示す例では、メイン操作オブジェクトD120は、印刷データに含まれる1頁目の原稿データに対応し、サブ操作オブジェクトD140は、印刷データに含まれる2頁目の原稿データに対応している。また、サブ操作オブジェクトD140は、表示操作部110により検出されるタッチ操作に応じてドラッグされてもよく、ドラッグされる場合、タッチ操作に応じた位置に表示されてもよい。
【0037】
また、
図2に示すように、プレビュー画面U100は、ボタンU101〜U104を含んでもよい。ボタンU101〜U103は、例えば設定状況を変更・確認するためのボタンであり、ユーザが表示操作部110を操作してボタンU101〜U103を押下した場合、表示制御部120は、設定のための設定画面を表示させてもよい。
【0038】
また、ボタンU104は、印刷を開始させるためのボタンであり、ユーザが表示操作部110を操作してボタンU104を押下した場合、印刷を開始させるための命令信号が、表示装置10から画像形成装置1の制御部16に出力される。
【0039】
図2に示すように、メイン操作オブジェクトD120は、印刷結果における第一の面と第二の面を備えた一つの印刷媒体を模しており、現在の設定に関わらず、第一の面の少なくとも一部の領域と、第二の面の少なくとも一部の領域が表示される。
【0040】
図1に示す設定特定部130は、表示操作部110により検出されるタッチ操作に基づいて、印刷データの印刷に係る設定を特定する設定特定機能を有する。
【0041】
例えば、設定特定部130は、複数の(複数頁の)原稿データを、印刷媒体の両面に印刷するための両面設定に係る値を特定してもよい。両面設定に係る値は、例えば両面設定がオフである「オフ」、長辺をとじて両面印刷を行う「長辺とじ」、及び短辺をとじて両面印刷を行う「短辺とじ」等であってよい。
【0042】
また、設定特定部130は、複数の(複数頁の)原稿データを、印刷媒体における単一頁に集約して印刷するための集約設定に係る値を特定してもよい。集約設定に係る値は、例えば一枚の印刷媒体の一面に1の原稿データを印刷する「オフ」、一枚の印刷媒体の一面を二分割し、各領域に1の原稿データを印刷する「2UP(2in1)」、及び一枚の印刷媒体の一面を四分割し、各領域に1の原稿データを印刷する「4UP(4in1)」等であってよい。
【0043】
本実施形態に係る設定特定部130は、第一の操作オブジェクト(サブ操作オブジェクト)上の点を始点とし、第一の操作オブジェクトに隣接する第二の操作オブジェクト(メイン操作オブジェクト)上の点を終点とするタッチ操作が検出された場合に、印刷に係る設定を特定する。
【0044】
係る構成によれば、複数の原稿データに対応する複数の操作オブジェクトを用いた操作により両面設定、集約設定などの複数の原稿データの印刷に係る設定が特定され得るため、ユーザにとって理解しやすい操作で設定を行うことが可能である。
【0045】
また、設定特定部130は、第二の操作オブジェクト上における、終点の位置に応じて、印刷に係る設定を特定してもよい。係る構成によれば、設定特定部130は、2つの操作オブジェクトにより、より多様な設定を特定可能となる。
【0046】
例えば、設定特定部130は、終点の位置が、第二の操作オブジェクト上の第一の領域に含まれる場合に集約設定に係る値を特定し、終点の位置が、第二の操作オブジェクト上の第二の領域に含まれる場合に両面設定に係る値を特定してもよい。
【0047】
図3は、上述した第二の操作オブジェクト上の第一の領域、及び第二の領域を説明するための説明図である。なお、
図3に示す第二の操作オブジェクトY10は、
図1に示したメイン操作オブジェクトD120に対応する。
【0048】
例えば、上述した第一の領域は、
図2に示す第二の操作オブジェクトY10における表面を示す表面領域Y12であってもよい。つまり、設定特定部130は、第一の操作オブジェクト(不図示)を、第二の操作オブジェクトY10上の表面領域Y12に重ねるようなタッチ操作が行われた場合に集約設定に係る値を特定する。例えば、集約設定に係る値が「オフ」である場合に、上記操作が行われて、集約設定に係る値が「2UP」に特定される。係る構成によれば、第一の操作オブジェクトを、第二の操作オブジェクトの表面にドラッグ&ドロップさせるようなタッチ操作により、第二の操作オブジェクトの表面に、第一の操作オブジェクトに対応する原稿データを印刷させる集約設定が特定されるため、操作と設定との関連がユーザに理解されやすい。
【0049】
また、上述した第二の領域は、
図2に示す第二の操作オブジェクトY10における裏面を示す裏面領域Y14(裏面が捲られて表示された領域)であってもよい。つまり、設定特定部130は、第一の操作オブジェクト(不図示)を、第二の操作オブジェクトY10上の裏面領域Y14に重ねるようなタッチ操作が行われた場合に両面設定に係る値を特定する。例えば、両面設定に係る値が「オフ」である場合に、上記操作が行われて、両面設定に係る値が「長辺とじ」に特定される。係る構成によれば、第一の操作オブジェクトを第二の操作オブジェクトの裏面にドラッグ&ドロップさせるようなタッチ操作により、第一の操作オブジェクトに対応する原稿データを第二の操作オブジェクトの裏面に印刷させる両面設定が特定されるため、操作と設定との関連がユーザに理解されやすい。
【0050】
上記のように、係る構成によれば、ユーザにとって設定と操作との関連が理解しやすい操作で設定を行うことが可能である。なお、上記のタッチ操作が行われた際の詳細な動作例については、
図5,6を参照して後述する。
【0051】
記憶部140は、表示装置10の各構成が機能するためのプログラムやパラメータを記憶する。例えば、記憶部140は、複数の原稿データを含む印刷データを記憶してもよい。
【0052】
<1−2.第一の実施形態の動作>
以上、本発明の第一の実施形態の構成例について説明した。続いて、本実施形態の動作を説明する。以下では、本実施形態による画像形成装置1の動作例について、
図4〜6を参照して説明を行う。
【0053】
図4は本実施形態に係る動作フローを示すフローチャート図である。まず、
図4に示すように、表示操作部110が、サブ操作オブジェクト(第一の操作オブジェクト)上を始点としたタッチ位置の移動(タッチ操作)を検出する(S102)。
【0054】
ステップS102で検出されたタッチ操作の終点が、メイン操作オブジェクト(第二の操作オブジェクト)の表面領域(第一の領域)に含まれる場合(S104においてYES)、設定特定部130は集約設定に係る値を特定する(S106)。
【0055】
図5は、上記のタッチ操作により、集約設定に係る値が設定される場合に、表示操作部110に表示される画面の遷移例を示す説明図である。例えば、
図2に示したプレビュー画面U100において、サブ操作オブジェクトD140を始点としてタッチ操作が開始される。そして、
図5に示すように、プレビュー画面U200において、メイン操作オブジェクトD220の表面領域上にタッチ位置T200が移動する。
【0056】
係る場合、
図5に示すように、サブ操作オブジェクトD240は半透過された状態で、タッチ位置の移動に応じた位置に表示されてもよい。また、
図5では示されていないが、タッチ位置がメイン操作オブジェクトD220の表面領域上に存在する場合に、当該表面領域がハイライト表示されてもよい。
【0057】
続いて、メイン操作オブジェクトD220の表面領域上の点(例えばタッチ位置T200)を終点としてタッチ操作が終了すると、集約設定に係る値が「2UP」に設定され、
図5に示すプレビュー画面U300のように、メイン操作オブジェクトD320に1頁目の原稿データと2頁目の原稿データが含まれて表示される。なお、
図5に示すプレビュー画面U300のように、サブ操作オブジェクトD340に3頁目の原稿データと4頁目の原稿データが含まれて表示されてもよい。
【0058】
図4に戻って動作フローの説明を続ける。ステップS102で検出されたタッチ操作の終点が、メイン操作オブジェクト(第二の操作オブジェクト)の裏面領域(第二の領域)に含まれる場合(S104においてNOかつS108においてYES)、設定特定部130は両面設定に係る値を特定する(S110)。
【0059】
図6は、上記のタッチ操作により、両面設定に係る値が設定される場合に、表示操作部110に表示される画面の遷移例を示す説明図である。例えば、
図2に示したプレビュー画面U100において、サブ操作オブジェクトD140を始点としてタッチ操作が開始される。そして、
図6に示すように、プレビュー画面U400において、メイン操作オブジェクトD420の裏面領域上にタッチ位置T400が移動する。
【0060】
係る場合、
図6に示すように、サブ操作オブジェクトD440は半透過された状態で、タッチ位置の移動に応じた位置に表示されてもよい。また、
図6では示されていないが、タッチ位置がメイン操作オブジェクトD420の裏面領域上に存在する場合に、当該裏面領域がハイライト表示されてもよい。
【0061】
続いて、メイン操作オブジェクトD420の裏面領域上の点(例えばタッチ位置T400)を終点としてタッチ操作が終了すると、両面設定に係る値が「長辺とじ」に設定され、
図6に示すプレビュー画面U500のように、メイン操作オブジェクトD520の裏面領域D524に2頁目の原稿データが含まれて表示される。なお、サブ操作オブジェクトD540には、3頁目の原稿データが含まれて表示されてもよい。
【0062】
また、両面設定に係る値が「長辺とじ」または「短辺とじ」の場合、
図6に示すプレビュー画面U500のように、とじ方向設定を示す長辺とじボタンU520と短辺とじボタンU540が表示されてもよい。
図6に示すプレビュー画面U500の状態において、短辺とじボタンU540が押下されると、両面設定に係る値が「短辺とじ」に変更されてもよい。
【0063】
図4に戻って動作フローの説明を続ける。ステップS102で検出されたタッチ操作の終点が、メイン操作オブジェクト(第二の操作オブジェクト)の表面領域、及び裏面領域のいずれにも含まれない場合(S104においてNOかつS108においてNO)、処理は終了する。
【0064】
<1−3.第一の実施形態の効果>
以上、本発明の第一の実施形態について説明した。本実施形態によれば、ユーザにとって理解しやすい操作で設定を行うことが可能である。例えば、印刷媒体を模した操作オブジェクトの表面に、次の操作オブジェクトをドラッグ&ドロップする集約設定のためのタッチ操作は、複数の原稿データを、印刷媒体における単一頁に集約させるイメージと合致しており、ユーザに理解されやすい。また、印刷媒体を模した操作オブジェクトの裏面に、次の操作オブジェクトをドラッグ&ドロップする両面設定のためのタッチ操作は、次頁の原稿データを、印刷媒体における裏面に印刷させるイメージと合致しており、ユーザに理解されやすい。
【0065】
<<2.第二の実施形態>>
上述した第一の実施形態では、原稿データに基づいて生成される操作オブジェクトに対するタッチ操作により、印刷に係る設定を行う例を説明した。これに対し、以下では、第一の実施形態と同様の操作に加え、第二の実施形態として、ダミーデータに基づいて生成されるダミーの操作オブジェクトに対するタッチ操作により、印刷に係る設定を行うことも可能な例を説明する。
【0066】
<2−1.第二の実施形態の構成例>
本発明の第二の実施形態に係る画像形成装置は、第一の実施形態に係る画像形成装置と同様に、例えばコピー機能を有する情報処理装置である。また、第二の実施形態に係る画像形成装置は、例えばスキャナ機能、ファクシミリ機能、インターネットファクシミリ機能、及びネットワークプリンタ機能などを有してもよい。また、本発明の第二の実施形態に係る画像形成装置は、
図1を参照して説明した第一の実施形態に係る画像形成装置1と一部において同様の構成を有するため、適宜省略しながら説明を行う。以下では、
図7を参照して、第二の実施形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
【0067】
図7は、本実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す説明図である。
図7に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1−2は、例えば、表示装置20、スキャナ部12、プリンタ部14、制御部16、及び通信部18を備える。
図7に示す構成のうち、
図1に示した各構成と実質的に同様の構成については同一の符号を付してあるため、説明を省略する。
【0068】
図7に示す表示装置20は、表示制御部220の機能が
図1に示す表示装置20の表示制御部120の機能と一部異なる点で、表示装置10と異なる。本実施形態に係る表示制御部220は、第一の実施形態に係る表示制御部120と同様に表示操作部110による表示を制御する。また、表示制御部220は、
図7に示すように操作オブジェクト制御部222、スクロール制御部224、及び判定部226としても機能する。
【0069】
本実施形態に係る操作オブジェクト制御部222は、第一の実施形態に係る操作オブジェクト制御部122と同様に、印刷データと印刷に係る設定に基づいて、複数の原稿データに対応する複数の操作オブジェクトを生成し、表示操作部110に表示させる。例えば、1の印刷媒体に1の原稿データが印刷される設定である場合、操作オブジェクト制御部222は、
図2を参照して説明したように、メイン操作オブジェクト、及びサブ操作オブジェクトを表示させてもよい。
【0070】
操作オブジェクト制御部222は、印刷データに含まれる複数の原稿データのうち、一の原稿データに対応する操作オブジェクトをメイン操作オブジェクト(第二の操作オブジェクト)として表示させ、当該一の原稿データの次の原稿データに対応する操作オブジェクトをサブ操作オブジェクト(第一の操作オブジェクト)として表示させてもよい。また、操作オブジェクト制御部222は、所定のダミーデータに基づいて、サブ操作オブジェクトを表示させてもよい。操作オブジェクト制御部222が、ダミーデータに基づいて、サブ操作オブジェクトを表示させる例については、
図9を参照して後述する。
【0071】
スクロール制御部224は、表示操作部110により検出されるタッチ操作に基づいて、複数の操作オブジェクトをスクロール表示させる。なお、スクロール表示のためのタッチ操作は、特に限定されない。
【0072】
図8は、スクロール制御部224によるスクロール表示を説明するための説明図である。
図8に示すプレビュー画面U600は、印刷データに含まれる1頁目の原稿データに対応するメイン操作オブジェクトD620、及び、印刷データに含まれる2頁目の原稿データに対応するサブ操作オブジェクトD640を含む。また、
図8に示すように、本実施形態に係るプレビュー画面U600は、操作オブジェクトのスクロール状況を示すスクロールインジケータU610を含んでもよい。なお、
図8では操作オブジェクトの番号を用いたスクロールインジケータU610が示されているが、スクロールインジケータは係る例に限定されず、スクロールバー等であってもよい。
【0073】
スクロールインジケータU610は、4つの操作オブジェクトのうち、現在選択されている操作オブジェクトが1番目の操作オブジェクトであることを示している。なお、現在選択されている(スクロールインジケータU610の値に対応する)操作オブジェクトが、メイン操作オブジェクトであってもよい。
【0074】
図8に示すプレビュー画面U600において、次の操作オブジェクトにスクロールするためのタッチ操作が行われた場合、スクロール制御部224は、
図8に示すプレビュー画面U700が表示されるように、表示を制御する。プレビュー画面U700は、印刷データに含まれる2頁目の原稿データに対応するメイン操作オブジェクトD720、及び、印刷データに含まれる3頁目の原稿データに対応するサブ操作オブジェクトD740を含む。また、プレビュー画面U700は、4つの操作オブジェクトのうち、現在選択されている操作オブジェクトが2番目の操作オブジェクトであることを示すスクロールインジケータU710を含む。
【0075】
上記のように、操作オブジェクトのスクロールが繰り返されると、操作オブジェクトが最下端までスクロールされ得る。つまり、メイン操作オブジェクトに対応する原稿データ(上述した一の原稿データ)が、印刷データに含まれる最後の原稿データとなり得る。係る場合、本実施形態に係る操作オブジェクト制御部222は、所定のダミーデータに基づいてサブ操作オブジェクト(第一の操作オブジェクト)を生成して、表示させてもよい。なお、判定部226は、メイン操作オブジェクトに対応する原稿データが印刷データの最後の原稿データであるか否かの判定は、
図7に示す判定部226により行われてもよい。
【0076】
図9は、メイン操作オブジェクトに対応する原稿データが印刷データの最後の原稿データである場合のプレビュー画面の一例を示す説明図である。
図9に示すプレビュー画面U800に含まれるスクロールインジケータU810は、印刷データに基づいて生成される4つの操作オブジェクトのうち、現在選択されている操作オブジェクトが4番目(最後)の操作オブジェクトであることを示している。すなわち、
図9に示すメイン操作オブジェクトD820に対応する原稿データは、印刷データの最後の原稿データである。したがって、印刷データに基づいてサブ操作オブジェクトを生成することができない。
【0077】
そこで、
図9に示すように、操作オブジェクト制御部222は、ダミーデータに基づいてサブ操作オブジェクトD860(第一の操作オブジェクト)を生成し、表示させる。係る構成により、メイン操作オブジェクトに対応する原稿データが印刷データの最後の原稿データとなる場合であっても、サブ操作オブジェクトが表示され、第一の実施形態で説明した集約設定、または両面設定のためのタッチ操作を行うことが可能となる。
【0078】
<2−2.第二の実施形態の動作例>
以上、本発明の第二の実施形態の構成例について説明した。続いて、本実施形態の動作を説明する。以下では、本実施形態による画像形成装置1の動作例について、
図10を参照して説明を行う。
【0079】
図10は本実施形態に係る動作フローを示すフローチャート図である。まず、
図4に示すように、ユーザによるタッチ操作に基づいたスクロール制御部224の制御により、操作オブジェクトが最下端までスクロールされる(S202)。
【0080】
続いて、判定部226により、メイン操作オブジェクトに対応する原稿データが印刷データに含まれる最後の原稿データであると判定され、操作オブジェクト制御部222は、ダミーデータに基づいてサブ操作オブジェクトを生成し、表示させる(S204)。
【0081】
続いて、表示操作部110が、ダミーデータに基づくサブ操作オブジェクト上を始点としたタッチ位置の移動(タッチ操作)を検出する(S206)。続くステップS208〜S214の処理は、それぞれ
図4〜6を参照して説明した、ステップS104〜S110の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0082】
<2−3.第二の実施形態の効果>
以上、本発明の第二の実施形態について説明した。本実施形態によれば、第一の実施形態と同様に、ユーザにとって理解しやすい操作で設定を行うことが可能である。さらに、本実施形態によれば、サブ操作オブジェクトに対応する原稿データが存在しない場合であっても、ダミーデータに基づいてサブ操作オブジェクトが表示され、当該サブ操作オブジェクトに対するタッチ操作により、印刷に係る設定を行うことが可能となる。
【0083】
<<3.変形例>
以上、本発明の実施形態を説明した。以下では、本発明の幾つかの変形例を説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で各実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで各実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、上記実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、上記実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0084】
<3−1.変形例1>
上記実施形態では、タッチ位置が1つのタッチ操作を例に説明したが、本発明は係る例に限定されない。例えば、表示操作部は、複数のタッチ位置によるマルチタッチ操作を検出してもよい。また、設定特定部は、表示操作部により検出されるタッチ位置の数に応じて、設定を特定してもよい。係る構成によれば、設定特定部はさらに多様な設定を特定することが可能となる。
【0085】
例えば、設定特定部は、タッチ位置の数が第一の数(例えば1)である場合に、印刷データの全体に関する設定を特定してもよい。また、タッチ位置の数が上記の第一の数とは異なる第二の数(例えば2以上)である場合に、印刷データのうち、現在表示されているサブ操作オブジェクト(第一の操作オブジェクト)とメイン操作オブジェクト(第二の操作オブジェクト)に対応する原稿データに関する設定を特定してもよい。
【0086】
係る構成によれば、例えば、現在表示されているサブ操作オブジェクトとメイン操作オブジェクトに対応する原稿データに対してのみ部分的に、両面設定や集約設定に係る値を変更することが可能となる。
【0087】
<3−2.変形例2>
上記第二の実施形態では、
図9のように、メイン操作オブジェクトの下(次の操作オブジェクトの位置)にダミーデータに基づく操作オブジェクトが表示される例を示したが、本発明は係る例に限定されず、他の位置にダミーデータに基づく操作オブジェクトが表示されてもよい。
【0088】
例えば、メイン操作オブジェクトの上(一つ前の操作オブジェクトの位置)にダミーデータに基づく操作オブジェクトが表示されてもよい。
図11は、メイン操作オブジェクトの上にダミーデータに基づく操作オブジェクトが表示される例を説明するための説明図である。
【0089】
図11に示すプレビュー画面U900に含まれるスクロールインジケータU910は、印刷データに基づいて生成される4つの操作オブジェクトのうち、現在選択されている操作オブジェクトが4番目(最後)の操作オブジェクトであることを示している。すなわち、
図11に示すメイン操作オブジェクトD920に対応する原稿データは、印刷データの最後の原稿データである。
【0090】
図11に示すように、操作オブジェクト制御部は、ダミーデータに基づいてサブ操作オブジェクトD960を生成し、メイン操作オブジェクトD920の上(一つ前の操作オブジェクトの位置)に表示させてもよい。
【0091】
なお、操作オブジェクト制御部は、メイン操作オブジェクトD920に対応する原稿データの、一つ前の原稿データに基づいて、サブ操作オブジェクトを生成し、メイン操作オブジェクトD920の上に表示させてもよい。
【0092】
<<4.ハードウェア構成例>>
以上、本発明の各実施形態と各変形例を説明した。上述した表示制御処理、設定特定処理などの情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明する画像形成装置1のハードウェアとの協働により実現される。
【0093】
図12は、画像形成装置1のハードウェア構成例を示す説明図である。
図12に示したように、画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)151と、ROM(Read Only Memory)152と、RAM(Random Access Memory)153と、入出力装置154と、ストレージ装置155と、スキャナ装置156と、プリンタ装置157と、通信装置158とを備える。
【0094】
CPU151は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って画像形成装置1内の動作全般を制御する。また、CPU151は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM152は、CPU151が使用するプログラムや演算パラメータなどを記憶する。RAM153は、CPU151の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータなどを一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバスにより相互に接続されている。主に、CPU151、ROM152及びRAM153とソフトウェアとの協働により、表示制御部120、設定特定部130、制御部16の機能が実現される。
【0095】
入出力装置154は、タッチパネルなどユーザが情報を入力するための入力手段と、撮像された画像や生成された画像などを表示する表示手段を含む。入力手段は、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU151に出力する入力制御回路などから構成されている。入力手段は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ及びレバーなどを含んでもよい。画像形成装置1のユーザは、該入出力装置154を操作することにより、画像形成装置1に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。また、出力手段はスピーカ及びヘッドホンなどの音声出力装置を含み、音声出力装置は、音声データなどを音声に変換して出力する。入出力装置154は、
図1を参照して説明した表示操作部110に対応する。
【0096】
ストレージ装置155は、データ格納用の装置である。ストレージ装置155は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置及び記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置155は、CPU151が実行するプログラムや各種データを格納する。ストレージ装置155は、
図1を参照して説明した記憶部140に対応する。
【0097】
スキャナ装置156は、ADF(Auto Document Feeder)と原稿台を備え、原稿用紙から画像情報を読み取る。スキャナ装置156は、
図1を参照して説明したスキャナ部12に対応する。プリンタ装置157は、画像データに従って用紙に印刷する。プリンタ装置157は、
図1を参照して説明したプリンタ部14に対応する。
【0098】
通信装置158は、例えば、
図1を参照して説明した通信網5等の伝送路に接続するための通信デバイスなどで構成された通信インタフェースである。また、通信装置158は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置、有線による通信を行うワイヤー通信装置、またはブルートゥース
(登録商標)通信装置を含んでもよい。通信装置158は、
図1を参照して説明した通信部18に対応する。
【0099】
なお上記では画像形成装置1のハードウェア構成を説明したが、画像形成装置1−2も、画像形成装置1と同様に、CPU151、ROM152およびRAM153などに相当するハードウェアを有する。そして、画像形成装置1−2のハードウェアとソフトウェアとの協働により、例えば表示制御部220、設定特定部130の機能等が実現される。
【0100】
<<5.むすび>>
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、ユーザにとって理解しやすい操作で設定を行うことが可能である。
【0101】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0102】
例えば、上記実施形態では、上述した表示装置10、及び表示装置20の各機能を、画像形成装置1、及び画像形成装置1−2が有する例を説明したが、本発明は係る例に限定されない。上述した表示装置10、及び表示装置20の各機能を他の装置が有してもよく、例えば、
図1を参照して説明した通信網5に接続された不図示の情報処理装置が、上述した表示装置10、または表示装置20の表示制御部、設定特定部の機能を有してもよい。なお、通信網5に接続された当該不図示の情報処理装置は、例えばPC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォン等の情報処理装置であってもよい。
【0103】
また、上記実施形態における各ステップは、必ずしもフローチャート図として記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、上記実施形態の処理における各ステップは、フローチャート図として記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0104】
また、画像形成装置1に内蔵されるCPU151、ROM152、及びRAM153などのハードウェアに、上述した画像形成装置1、及び画像形成装置1−2の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。