(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御部は、前記経営データと、前記コメント情報を入力するためのコメント入力欄とを画面表示させ、前記コメント入力欄に入力された前記コメント情報を前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1又は2に記載の経営支援装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0011】
《経営支援システム1の構成》
まず、
図1を参照して、本実施形態の構成を説明する。
図1は、本実施形態の経営支援システム1の概略構成図である。
【0012】
本実施形態の経営支援システム1は、ユーザが経営する店舗や会社等の経営データと、日々の経営に対してユーザにより入力されるコメント情報とを記憶し、記憶された経営データ及びコメント情報に基づき経営の考察をしやすくするシステムである。
【0013】
図1に示すように、経営支援システム1は、サーバ(経営支援装置)4と、ユーザ端末であるスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末2a、2bと、PC(personal computer)3a、3bと、を備えて構成され、各装置が通信ネットワークNを介して通信接続される。以下、携帯端末2a、2bやPC3a、3bを総称してユーザ端末と記すことがある。
【0014】
サーバ4は、ユーザ端末から経営データを収集・集計して記録し、管理する。また、ユーザ端末から入力される、日付に対応したコメント情報を記録し、管理する。また、サーバ4は、ユーザ端末からの要求に応じて、ユーザがコメント情報を入力するためのコメント入力画面5、及び経営データとコメント情報とを対応付けて表示する指標分析画面6の表示情報をユーザ端末に配信する。
【0015】
携帯端末2a、2b及びPC3a、3b等のユーザ端末は、蓄積された経営データや入力されたコメント情報等をサーバ4へ送信する。これらのユーザ端末は、サーバ4から送信される各種表示情報を受信して表示し、またユーザの操作入力を受け付けてその操作情報をサーバ4へ送信する。なお、PC3a、3bは、電子レジスタ又はPOS端末等の専用端末であっても良い。
【0016】
通信ネットワークNは、インターネットにより構成されているものとするが、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を含めても良く、電話回線、専用線、移動体通信網、通信衛星網、CATV(Cable Television)回線等を含めても良い。
【0017】
また、経営支援システム1は、各種ユーザ端末で利用される他のアプリケーションプログラムを実行可能なように構成されている。当該アプリケーションプログラムとしては、例えば、店舗の日別・月別の売上集計や分析を行う売上管理業務や、固定資産税や個人事業税等の納税処理を行う会計管理業務や、従業員の給与計算の処理を行う給与管理業務や、店舗の人員シフトの管理と従業員の勤怠管理の処理を行う就業管理業務や、関連事業者や従業員への通達文書の作成・管理を行う文書管理業務や、商店等に用いられる販売促進のための広告媒体であるPOP(Point of purchase advertising)を作成するPOP作成業務等を行うものが挙げられる。
【0018】
《サーバ4の構成》
次いで、サーバ4の内部構成を説明する。
図2に、サーバ4の内部構成を示す。
【0019】
図2に示すように、サーバ4は、CPU(Central Processing Unit)41と、操作入力部42と、RAM(Random Access Memory)43と、表示部44と、記憶部45と、通信部46と、計時部47と、を備えて構成され、各部がバス48を介して接続されている。
【0020】
CPU41は、記憶部45に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM43のワークエリアに展開し、当該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU41は、記憶部45に記憶されている処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、後述するコメント入力処理及び指標分析表示処理のサーバ4側の処理を始めとする各種処理を実行し、表示制御部及び条件設定部として機能する。
【0021】
操作入力部42は、カーソルキー、文字、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードを含む構成とし、ユーザによる各キーの押下入力を受け付けてその操作情報をCPU41に出力する。また、操作入力部42は、マウス等のポインティングデバイスを含み、位置入力を受け付けて操作情報としてCPU41に出力することとしても良い。
【0022】
RAM43は、揮発性のメモリーである。また、RAM43は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納するワークエリアを有する。
【0023】
表示部44は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等で構成され、CPU41からの表示制御信号に従って画面表示を行う。
【0024】
記憶部45は、磁気記録媒体を有するHDD(Hard Disk Drive)等により構成される。記憶部45には、CPU41で実行されるシステムプログラムや処理プログラム、Webサーバプログラム等のアプリケーションプログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータ等が記憶されている。処理プログラムには、後述するコメント入力処理、指標分析表示処理のサーバ4側の処理を始めとする各種処理を実行するためのプログラムが含まれる。
これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部45に格納されている。CPU41は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0025】
また、記憶部45は、ユーザ端末から送信される各種データを記憶する。
例えば、記憶部45は、ユーザ端末から送信される経営データを記憶する。経営データとしては、例えば、日付、売上、客数、客単価、仕入、原価率、粗利、粗利率、経費、人件費、FL比率等が記憶される。なお、人件費には、従業員の給与等の詳細な内訳が含まれる。
【0026】
また、記憶部45は、日付に対応する、ユーザ端末から入力され送信されるコメント情報、及び当該コメント情報の重要度を示す重要度情報を記憶する。コメント情報は、日付に対応してユーザにより入力される文章の情報であり、当該日付の営業終了後に入力されることが好ましい。そのようなコメント情報としては、例えば、日々の経営の中でユーザが気付いた出来事や、経営を改善するためにユーザが行った施策等を挙げることができる。また、重要度情報は、入力されたコメント情報の重要度を示す情報であり、ユーザの選択により3段階でランク付けされる。記憶部45は、経営データ、コメント情報及び重要度情報を、例えば
図3に示すような経営データテーブルとして記憶する。
【0027】
更に、記憶部45は、ユーザ端末からコメント情報とともに画像データ又はPOPデータが入力され送信された場合には、当該画像データ又はPOPデータを記憶する。画像データとしては、例えば、携帯端末2a、2b等により撮影された店舗内の写真や、ユーザが配布したチラシの画像等を挙げることができる。POPデータとしては、例えば、経営支援システム1がPOP作成業務を行うアプリケーションプログラムを実行し、作成したPOPのデータ等が挙げられる。
【0028】
通信部46は、モデム、TA(Terminal Adapter)、ルータ、ネットワークカード等により構成される。通信部46は、通信ネットワークN上のユーザ端末等の外部機器と通信接続してデータ送受信を行う。
【0029】
計時部47は、計時回路を内蔵し、現在の時刻及び日付を計時して現在の時刻情報として出力する。
【0030】
《サーバ4の動作》
上記のように構成されるサーバ4は、コメント入力処理及び指標分析表示処理を行う。
まず、
図4〜
図7を参照してコメント入力処理について説明する。
図4は、コメント入力処理の一例を示すフローチャートである。
図5は、コメント入力処理においてユーザ端末に表示されるコメント入力画面5を示す図である。
図6は、各種情報が入力された後のコメント入力画面5の一部の一例を示す図である。
図7は、各種情報が入力された後のコメント入力画面5の一部の他の例を示す図である。
【0031】
図4に示すように、サーバ4のCPU41は、通信部46により、ユーザ端末からのコメント入力画面5へのアクセス要求が受信されると、ユーザ端末からの操作情報に基づいて日付を選択する(ステップS101)。
【0032】
次に、CPU41は、記憶部45から、コメント入力画面5に表示すべく、選択された日付の経営データを取得する(ステップS102)。また、コメント入力画面5に比較表示すべく、選択された日付の前日の経営データも併せて取得する。
【0033】
次に、CPU41は、取得した経営データと、コメント情報を入力するためのコメント入力欄53aとを含む、
図5に示すコメント入力画面5をユーザ端末に表示させる(ステップS103)。
コメント入力画面5は、会計情報表示領域51、給与情報表示領域52及び総評表示領域53等で構成されている。会計情報表示領域51及び給与情報表示領域52には、取得された経営データの数値等が表示されている。また、会計情報表示領域51には、経営データの他に、口座連携ボタン51a、レシート未処理ボタン51b及びToDo未処理ボタン51cが表示されている。口座連携ボタン51aが選択されると、経営支援システム1が連携しているユーザの金融機関の口座からの自動引き落としの情報等を確認することができる。また、レシート未処理ボタン51bが選択されると、携帯端末2a、2bで撮影され保存された、商品購入時等のレシートの画像データを確認することができる。また、ToDo未処理ボタン51cが選択されると、経営支援システム1で実行されるアプリケーションプログラムを用いて処理する業務のうち、事業決算や申告、給与支給の処理等、所定の時期に処理すべき又は処理しなければならない業務を確認することができる。これら口座連携ボタン51a、レシート未処理ボタン51b及びToDo未処理ボタン51cは、それぞれ確認や処理が完了している場合には会計情報表示領域51には表示されない。これらのボタン51a〜51cがコメント入力画面5に表示されることで、ユーザは、経営支援システム1を用いて実行される他の業務の確認や処理を進めながら、コメント情報を入力することができる。
【0034】
また、総評表示領域53には、選択された日付に対応するコメント情報を入力するためのコメント入力欄53a、コメント入力欄53aに入力されたコメント情報の重要度を選択するための重要度入力欄53b、選択された日付に雨が降ったか否かを入力するための雨入力欄53c、画像データやPOPデータ等の付加情報を入力するための付加情報入力欄53dが表示されている。なお、雨入力欄53cは、ユーザの入力負担を軽減するためチェックボックス形式で表示され、当該雨入力欄53cにチェックが入れられることで、選択された日付において雨が降ったことを入力することができる。
【0035】
ユーザは、ユーザ端末に表示されたコメント入力画面5において、経営データを確認しながら、選択された日付の経営の中で気付いた出来事や行った施策等をコメント入力欄53aに入力する。また、ユーザは、コメント入力欄53aに入力したコメントの重要度を重要度入力欄53bにより3段階で設定し、選択された日付において雨が降った場合には雨入力欄53cにチェックを入れる。また、ユーザは、コメント入力欄53aに入力したコメントに関連する画像データ又はPOPデータがある場合には、付加情報入力欄53dを選択して当該画像データ又はPOPデータを入力する。各情報が入力された後のコメント入力画面5の総評表示領域53の一例を
図6及び
図7に示す。
【0036】
図6に示す入力例では、コメント入力欄53aに「最寄り駅で人身事故発生。新人の初出勤日で教育にも手がかかり売上のばす活動できず。」のコメント情報が入力され、重要度入力欄53bに当該コメント情報の重要度は「3」として入力され、雨入力欄53cにチェックが入れられている。
また、
図7に示す入力例では、コメント入力欄53aに「販促用のPOPを作成。売りたいドリンクにキャッチコピーと合う料理を併記した。」のコメント情報が入力され、重要度入力欄53bに当該コメント情報の重要度は「3」として入力され、雨入力欄53cにチェックが入れられている。更に、付加情報入力欄53dが選択されて、例えば
図7に示すPOPデータP1、P2が入力される。
【0037】
次に、
図4に示すように、CPU41は、コメント入力欄53a及び重要度入力欄53bにコメント情報及び重要度情報が入力されたか否かを判定する(ステップS104)。入力されたと判定されると(ステップS104;YES)、CPU41は、入力されたコメント情報及び重要度情報等を記憶部45に記憶させ(ステップS105)、コメント入力処理を終了する。なお、
図7に示すように、POPデータが入力された場合には、当該POPデータも記憶部45に記憶させる。
【0038】
一方、コメント情報及び重要度情報が入力されていないと判定されると(ステップS104;NO)、CPU41は、コメント入力画面5の画面表示を終了するか否かを判定する(ステップS106)。例えば、ユーザによりコメント入力画面5を閉じる操作がなされたか否かに基づき、画面表示を終了するか否かを判定する。コメント入力画面5の画面表示を終了しないと判定されると(ステップS106;NO)、CPU41は、再びステップS104の処理を行う。一方、コメント入力画面5の画面表示を終了すると判定されると(ステップS106;YES)、CPU41は、コメント入力処理を終了する。
以上のようにしてコメント入力処理を行う。
【0039】
続いて、
図8〜
図11を参照して指標分析表示処理について説明する。
図8は、指標分析表示処理の一例を示すフローチャートである。
図9は、指標分析表示処理においてユーザ端末に表示される指標分析画面6を示す図である。
図10は、ユーザによりマーク61eが選択された後の指標分析画面6の一例を示す図である。
図11は、ユーザによりマーク61eが選択された後の指標分析画面6の他の例を示す図である。
【0040】
図8に示すように、サーバ4のCPU41は、通信部46により、ユーザ端末からの指標分析画面6へのアクセス要求が受信されると、CPU41は、記憶部45から、指標分析画面6に表示する経営データを取得する(ステップS201)。
【0041】
次に、サーバ4のCPU41は、ユーザ端末からの操作情報に基づき、複数の経営データの中からグラフ表示する経営データを選択する(ステップS202)。例えば、ユーザによりユーザ端末を介して「売上」が選択された場合には、CPU41は「売上」を選択する。
【0042】
次に、CPU41は、選択された経営データをグラフ表示し(ステップS203)、当該グラフ上の、重要度情報が示す重要度が「3」のコメント情報に対応する日付に相当する位置にマークを表示する(ステップS204)。これにより、CPU41は、
図9に示すような指標分析画面6をユーザ端末に表示させる。
【0043】
指標分析画面6は、グラフ表示領域61及び経営データ表示領域62等で構成されている。
グラフ表示領域61には、ステップS202の処理で選択された「売上」を縦軸、日付を横軸とし、「売上」の時系列的な推移を示したグラフ61aが表示されている。横軸に表示される日付のうち、土曜日に該当する日付は青色、日曜日・祝日に該当する日付は赤色で表示されている。
図9に示す例では、直近の週次の経営データのグラフ61aが表示されているが、ユーザが年次切替ボタン61f又は月次切替ボタン61gを選択した場合には、直近の年次又は月次の経営データのグラフが再表示される。また、その場合に、ユーザが週次切替ボタン61hを選択した場合には、直近の週次の経営データのグラフ61aが再表示される。また、ユーザの操作に応じて、グラフ表示する期間を変更して過去の経営データのグラフを参照することも可能となっている。また、グラフ61a上には、円形のマーク61b〜61eが表示されている。マーク61b〜61eはそれぞれ、グラフ61a上の、重要度が「3」のコメント情報に対応する日付に相当する位置に表示されているものである。したがって、
図9に示す例では、「2016/6/9」、「2016/6/18」、「2016/6/19」及び「2016/6/27」の経営に対して重要度の高いコメント情報が存在していることが分かる。
【0044】
ここで、CPU41は、グラフ上にマークを表示するための重要度情報の条件を設定する条件設定部として機能する。上記例では、「需要度情報が示す重要度が3以上」の条件を満たすコメント情報についてのみ、グラフ61a上にマークを表示するものとしたが、CPU41は、ユーザ端末からの操作情報に基づき、例えば、当該条件を「重要度情報が示す重要度が2以上」に変更することができる。この場合には、グラフ61a上の、重要度情報が示す重要度が「2」又は「3」のコメント情報に対応する日付に相当する位置にそれぞれマークが表示される。
【0045】
経営データ表示領域62には、取得した経営データに基づき算出された「先週」及び「今週」の経営データの具体的な数値が表示され、各経営データのうちステップS202で選択された経営データである「売上」が強調表示されている。また、経営データ表示領域62には、「先週」及び「今週」の経営データとともに、「目標」及び「他店平均」が表示されている。「目標」は、各経営データの目標値を示しており、ユーザが予め設定したものであっても良いし、CPU41が算出し設定したものであっても良い。「他店平均」は、予め登録されたユーザの業種と同一の業種の経営データの平均値を示している。「目標」及び「先週」の欄には、各経営データの数値に隣接して「○」又は「●」が表示され、「今週」の経営データとの比較結果が示されている。すなわち、「○」は、「今週」の経営データが「目標」又は「先週」と比較して優れていることを示しており、「●」は、「今週」の経営データが「目標」又は「先週」と比較して劣っていることを示している。
【0046】
次に、
図8に示すように、CPU41は、ユーザにより指標分析画面6のマーク61b〜61eのいずれかが選択されたか否かを判定する(ステップS205)。ユーザによりマーク61b〜61eが選択されていないと判定されると(ステップS205;NO)、CPU41は、続くステップS206の処理を省略し、後述するステップS207の処理を行う。
【0047】
一方、ユーザによりマーク61b〜61eのいずれかが選択されたと判定されると(ステップS205;YES)、CPU41は、選択されたマーク61b〜61eの日付に対応するコメント情報を表示する(ステップS206)。例えば、ユーザが指標分析画面6のマーク61eを選択すると、CPU41は、グラフ表示領域61上にマーク61eに連結する矩形枠状の表示領域61iを表示し、当該表示領域61i内に、マーク61eが付された日付「2016/6/27」に対応するコメント情報を表示する。具体的には、例えば、「2016/6/27」に対応して
図6に示すようにコメント情報が入力されていた場合には、
図10に示すようにして表示領域61i内に当該コメント情報を表示する。これにより、ユーザは、グラフ61aと、これまでに入力した重要度の高いコメント情報とを併せて確認することで、経営データの変化の原因を考察しやすくなり、その変化の原因に基づいて経営の改善策を考察しやすくなる。
【0048】
また、例えば、ユーザが指標分析画面6のマーク61bを選択すると、CPU41は、グラフ表示領域61上にマーク61bに連結する矩形枠状の表示領域61jを表示し、当該表示領域61j内に、マーク61bが付された日付「2016/6/9」に対応するコメント情報を表示する。具体的には、例えば、「2016/6/9」に対応して
図7に示すようにコメント情報及びPOPデータが入力されていた場合には、
図11に示すようにして表示領域61j内に当該コメント情報を表示するとともに、POPデータをサムネイル表示する。更に、サムネイル表示されたPOPデータがユーザにより選択された場合には、元のサイズのPOPデータを表示する。これにより、ユーザは、当該POPデータが経営データに与える影響を確認することができ、今後の経営の改善策を更に考察しやすくなる。
【0049】
次に、
図8に示すように、CPU41は、指標分析画面6の画面表示を終了するか否か判定する(ステップS207)。例えば、ユーザにより指標分析画面6を閉じる操作がなされたか否かに基づき、画面表示を終了するか否かを判定する。指標分析画面6の画面表示を終了しないと判定されると(ステップS207;NO)、CPU41は、再びステップS202の処理を行う。具体的には、ユーザによる操作情報に基づき、指標分析画面6にグラフ表示する経営データを選択する。これにより、ユーザは図示例の「売上」だけでなく、他の経営データのグラフも確認し、更に考察を行うことができる。
【0050】
一方、指標分析画面6の画面表示を終了すると判定されると(ステップS207;YES)、CPU41は、指標分析表示処理を終了する。
以上のようにして指標分析表示処理を行う。
【0051】
《本実施形態の技術的効果》
本実施形態によれば、サーバ4が、所定期間毎の経営データと、日付に対応してユーザにより入力されるコメント情報とを記憶する記憶部45と、経営データの時系列的な推移をグラフ61aとして画面表示するとともに、グラフ61a上の当該日付に相当する位置にマーク61b〜61eを表示し、ユーザによりマーク61b〜61eが選択されたときに当該日付に対応するコメント情報を画面表示するCPU41と、を備えるので、ユーザは、経営データのグラフとコメント情報とを併せて確認することができる。これにより、経営データの変化の原因やその改善策を考察しやすくすることができる。
【0052】
また、CPU41が、経営データと、コメント情報を入力するためのコメント入力欄53aとを画面表示し、当該コメント入力欄53aに入力されたコメント情報を記憶部45に記憶させるので、ユーザは経営データを確認しながらコメントを入力することができる。
【0053】
また、記憶部45が、コメント情報の重要度を示す重要度情報を記憶し、CPU41が、重要度情報が所定条件を満たすコメント情報に対応する日付についてのみ、グラフ61a上にマーク61b〜61eを表示するので、重要度が条件を満たすコメント情報についてのみグラフ61a上にマークを表示させることができる。これにより、画面上のグラフ61a上にマークが過剰に表示されることを抑制し、画面を見やすくすることができる。
【0054】
また、CPU41が、グラフ61a上にマークを表示するための重要度情報の条件を設定する条件設定部として機能するため、当該条件の設定を変更することで、グラフ61a上に表示されるマークを増減させることができる。これにより、ユーザの好みに応じてグラフ61a上にマークを表示させることができ、画面を見やすくすることができる。
【0055】
また、記憶部45が、コメント情報に付加する画像データ又はPOPデータを記憶し、CPU41が、ユーザによりマークが選択されたときに日付に対応するコメント情報とともに、当該画像データ又はPOPデータを画面表示するので、経営データのグラフ及びコメント情報に加えて画像データ又はPOPデータを確認することができる。これにより、経営データの変化の原因やその改善策をより考察しやすくすることができる。
【0056】
《その他》
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係る好適な経営支援装置の一例であり、これに限定されるものではない。
【0057】
例えば、上記した実施形態では、サーバ4は、ユーザ端末を介して経営データやコメント情報等が入力され、各種表示画面をユーザ端末に表示させるものとしたが、これに限られるものではない。例えば、サーバ4の操作入力部42から経営データやコメント情報等が直接的に入力され、各種表示画面を表示部44に表示させるものとしても良い。また、ユーザが使用するPC等が同様に構成されて、経営支援装置として機能するものとしても良い。
【0058】
また、上記した実施形態では、重要度情報は、ユーザの選択により3段階でランク付けされた重要度を示すものとしたが、これに限られるものではない。例えば、重要であるか・重要でないかの2段階でランク付けされるものであっても良いし、4以上の段階でランク付けされるものであっても良い。また、サーバ4が、ユーザの操作に応じて、重要度情報が示す重要度が2又は4以上の段階でランク付けされるように設定変更可能に構成されていても良い。
【0059】
また、上記した実施形態では、コメント情報とともに入力され、表示される付加情報として、画像データ及びPOPデータの少なくとも一方を含むものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、文書データや図形データ等を含むものであっても良い。
【0060】
また、上記した実施形態では、コメント入力画面5の総評表示領域53に、雨入力欄53cが表示されているものとしたが、当該雨入力欄53cが表示されていないものとしても良い。また、雨入力欄53cの代わりに、天候を入力する天候入力欄等が表示されていても良い。また、所定の日付の雨入力欄53cにチェックが入れられた場合には、指標分析画面6のグラフ表示領域61において、例えば、当該日付に相当する領域の背景の色や模様等を変更するものとしても良い。この場合には、指標分析画面6のグラフ61aを確認するユーザが、天候を併せて確認することができ、経営の考察をより行いやすくすることができる。
【0061】
また、上記した実施形態では、指標分析画面6のグラフ61a上に表示されるマーク61b〜61eは円形であるものとしたが、いずれの形状・色・大きさであっても良い。また、例えば、重要度が異なるコメント情報についてそれぞれマークが表示される場合には、その重要度に応じてマークの形状・色・大きさ等を異ならせるものとしても良い。
【0062】
また、上記した実施形態では、指標分析画面6に経営データ表示領域62が表示されているものとしたが、指標分析画面6には経営データ表示領域62は表示されていなくても良い。また、経営データ表示領域62には、「今週」、「目標」、「先週」及び「他店平均」の欄が表示されているものとしたが、これらに限られるものではない。例えば、これらに代えて又はこれらに加えて「先々週」、「今月」、「先月」、「本日」、「昨日」、「今年」又は「去年」の欄等が表示されていても良いし、これらのうちいずれかのみが表示されているものとしても良い。また、経営データ表示領域62には、「売上」、「平均客数」、「客単価」、「仕入」、「粗利」、「人件費」、「原価率」、「粗利率」及び「FL比率」の経営データが表示されているものとしたが、これらに限られるものではない。例えば、これら以外の経営データが表示されているものとしても良いし、これらのうちのいずれかのみが表示されているものとしても良い。
【0063】
また、上記した実施形態では、ユーザにより指標分析画面6のマーク61b〜61eが選択されたときに、入力されたコメント情報が表示されるものとしたが、ユーザの操作に応じて指標分析画面6とは別の表示画面にて、これまでに入力されたコメント情報が表示されるものであっても良い。
【0064】
また、上記した実施形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【0065】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
所定期間毎の経営データと、日付に対応してユーザにより入力されるコメント情報とを記憶する記憶部と、
前記経営データの時系列的な推移をグラフとして画面表示するとともに、前記グラフ上の前記日付に相当する位置にマークを表示し、ユーザにより前記マークが選択されたときに前記日付に対応する前記コメント情報を画面表示する表示制御部と、を備えることを特徴とする経営支援装置。
<請求項2>
前記表示制御部は、前記経営データと、前記コメント情報を入力するためのコメント入力欄とを画面表示し、前記コメント入力欄に入力された前記コメント情報を前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の経営支援装置。
<請求項3>
前記記憶部は、前記コメント情報の重要度を示す重要度情報を記憶し、
前記表示制御部は、前記重要度情報が所定条件を満たす前記コメント情報に対応する前記日付についてのみ、前記グラフ上に前記マークを表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の経営支援装置。
<請求項4>
前記グラフ上に前記マークを表示するための前記重要度情報の条件を設定する条件設定部を備えることを特徴とする請求項3に記載の経営支援装置。
<請求項5>
前記記憶部は、前記コメント情報に付加する付加情報を記憶し、
前記表示制御部は、ユーザにより前記マークが選択されたときに前記日付に対応する前記コメント情報とともに、前記付加情報を画面表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の経営支援装置。
<請求項6>
前記付加情報は、画像データ及びPOPデータの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項5に記載の経営支援装置。
<請求項7>
コンピュータを、
所定期間毎の経営データと、日付に対応してユーザにより入力されるコメント情報とを記憶する記憶手段、
前記経営データの時系列的な推移をグラフとして画面表示するとともに、前記グラフ上の前記日付に相当する位置にマークを表示し、ユーザにより前記マークが選択されたときに前記日付に対応する前記コメント情報を画面表示する表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。