特許第6607668号(P6607668)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6607668ネットワークシステム、音声出力方法、サーバ、機器、および音声出力プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6607668
(24)【登録日】2019年11月1日
(45)【発行日】2019年11月20日
(54)【発明の名称】ネットワークシステム、音声出力方法、サーバ、機器、および音声出力プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20191111BHJP
【FI】
   H04Q9/00 301D
【請求項の数】13
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2014-204541(P2014-204541)
(22)【出願日】2014年10月3日
(65)【公開番号】特開2016-76762(P2016-76762A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2017年9月25日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(72)【発明者】
【氏名】相曽 友宏
(72)【発明者】
【氏名】千葉 雅裕
【審査官】 西巻 正臣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−258656(JP,A)
【文献】 特開2012−137828(JP,A)
【文献】 特開2008−035435(JP,A)
【文献】 特開2004−266453(JP,A)
【文献】 特開2012−132579(JP,A)
【文献】 特開2001−251790(JP,A)
【文献】 特開2003−244774(JP,A)
【文献】 特開2012−124567(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F13/00
H03J9/00−9/06
H04M3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
H04Q9/00−9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人を検知することが可能な第1の機器と、
前記第1の機器と通信可能なサーバとを備え、
前記サーバは、
複数の機器と複数の部屋との対応関係、メッセージと機器との対応関係、および、メッセージ毎の、異なる部屋に配置されている前記機器の代わりに当該メッセージを代読させるための第1の重要度か、異なる部屋に配置されている前記機器のもとへユーザを移動させるためのメッセージを出力させるための第2の重要度を指定するための情報、を参照可能であって、
前記第1の機器が人を検知したときに、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第1の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている前記機器に前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている機器に対応するメッセージを音声出力させ、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第2の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に前記異なる部屋に配置されている機器の近くに移動するように指示するメッセージを音声出力させる、ネットワークシステム。
【請求項2】
前記情報は、メッセージ毎あるいは機器毎に、前記メッセージの対象としての人物を指定するための情報を含む、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記サーバは、スピーカを有さない機器に対応するメッセージを、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に音声出力させる、請求項1または2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記サーバは、所定の状態にある機器に対応するメッセージを、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に音声出力させる、請求項1から3のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記サーバは、音量が所定値未満の機器に対応するメッセージを、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に音声出力させる、請求項1から4のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器は、前記人を検知した前記第1の機器である、請求項1から5のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項7】
前記情報は、メッセージ毎あるいは機器毎に、他の機器に代読させるべき時間帯を指定するための情報を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項8】
前記情報は、メッセージ毎あるいは機器毎に、メッセージに対応する機器に音声出力させるべき時間帯を指定するための情報を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項9】
前記サーバは、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に、前記メッセージともに、前記メッセージに対応付けられている機器を特定するための情報も音声出力させる、請求項1から8のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項10】
第1の機器とサーバとを備えるネットワークシステムにおける音声出力方法であって、
前記第1の機器が人を検知するステップと、
前記サーバが、複数の機器と複数の部屋との対応関係、メッセージと機器との対応関係、および、メッセージ毎の、異なる部屋に配置されている前記機器の代わりに当該メッセージを代読させるための第1の重要度か、異なる部屋に配置されている前記機器のもとへユーザを移動させるためのメッセージを出力させるための第2の重要度を指定するための情報、を参照するステップと、
前記サーバが、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第1の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている前記機器に前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている機器に対応するメッセージを音声出力させ、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第2の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に前記異なる部屋に配置されている機器の近くに移動するように指示するメッセージを音声出力させるステップとを備える、音声出力方法。
【請求項11】
人を検知することが可能な第1の機器と通信するための通信インターフェイスと、
プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、複数の機器と複数の部屋との対応関係、メッセージと機器との対応関係、および、メッセージ毎の、異なる部屋に配置されている前記機器の代わりに当該メッセージを代読させるための第1の重要度か、異なる部屋に配置されている前記機器のもとへユーザを移動させるためのメッセージを出力させるための第2の重要度を指定するための情報、を参照可能であって、前記第1の機器が人を検知したときに、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第1の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている機器に対応するメッセージを音声出力させ、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第2の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に前記異なる部屋に配置されている機器の近くに移動するように指示するメッセージを音声出力させる、サーバ。
【請求項12】
人を検知することが可能な第1の機器と通信するための通信インターフェイスとプロセッサとを備えるサーバにおける音声出力方法であって、
前記プロセッサが、複数の機器と複数の部屋との対応関係、メッセージと機器との対応関係、および、メッセージ毎の、異なる部屋に配置されている前記機器の代わりに当該メッセージを代読させるための第1の重要度か、異なる部屋に配置されている機器へユーザを移動させるためのメッセージを出力させるための第2の重要度を指定するための情報、を参照するステップと、
前記第1の機器が人を検知したときに、前記プロセッサが、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第1の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている機器に対応するメッセージを音声出力させ、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第2の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に前記異なる部屋に配置されている機器の近くに移動するように指示するメッセージを音声出力させるステップとを備える、音声出力方法。
【請求項13】
人を検知することが可能な第1の機器と通信するための通信インターフェイスとプロセッサとを備えるサーバのための音声出力プログラムであって、
複数の機器と複数の部屋との対応関係、メッセージと機器との対応関係、および、メッセージ毎の、異なる部屋に配置されている機器の代わりに当該メッセージを代読させるための第1の重要度か、異なる部屋に配置されている機器へユーザを移動させるためのメッセージを出力させるための第2の重要度を指定するための情報、を参照するステップと、
前記第1の機器が人を検知したときに、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第1の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている機器に対応するメッセージを音声出力させ、前記第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている前記機器に対応するメッセージが前記第2の重要度に指定されている場合に、前記第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に前記異なる部屋に配置されている機器の近くに移動するように指示するメッセージを音声出力させるステップとを前記プロセッサに実行させる、音声出力プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの機器にて出力される音声をサーバから制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、冷蔵庫やエアコンなどの家電に音声を出力させるための技術が提案されている。たとえば、特開2005−103679号公報(特許文献1)には、ロボット装置が開示されている。特開2005−103679号公報(特許文献1)によると、ロボット装置のシステムコントローラは、スケジュール管理情報記憶部に記憶されたスケジュール管理情報に従って、ユーザ毎にその行動をサポートするためのスケジュール管理処理を実行する。スケジュール管理情報記憶部には、ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報で指定されるユーザが実行すべき行動と、当該行動の開始条件とが対応付けて記憶されている。システムコントローラは、開始条件で指定される条件が成立した場合、その成立した開始条件に対応するユーザ識別情報で指定されるユーザに対して、そのユーザの行動をサポートするためのサポート処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−103679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、機器がメッセージを出力すべき場合であっても、当該機器の周りに人がいない場合がある。そこで、本発明の目的は、機器がメッセージを出力すべき場合に、当該メッセージが人に届く可能性が高いネットワークシステム、音声出力方法、サーバ、機器、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明のある態様に従うと、人を検知することが可能な第1の機器と、第1の機器と通信可能なサーバとを備えるネットワークシステムが提供される。サーバは、複数の機器と複数の部屋との対応関係を参照可能であって、第1の機器が人を検知したときに、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器にメッセージを音声出力させる。
【0006】
好ましくは、サーバは、第1の機器が配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている機器に対応するメッセージを、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に音声出力させる。
【0007】
好ましくは、対応関係は、メッセージ毎あるいは機器毎に、代読させるか否かを指定するための情報を含む。
【0008】
好ましくは、対応関係は、メッセージ毎あるいは機器毎に、メッセージの対象としての人物を指定するための情報を含む。
【0009】
好ましくは、サーバは、スピーカを有さない機器に対応するメッセージを、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に音声出力させる。
【0010】
好ましくは、サーバは、所定の状態にある機器に対応するメッセージを、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に音声出力させる。
【0011】
好ましくは、サーバは、音量が所定値未満の機器に対応するメッセージを、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に音声出力させる。
【0012】
好ましくは、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器は、人を検知した第1の機器である。
【0013】
好ましくは、対応関係は、メッセージ毎あるいは機器毎に、他の機器に代読させるべき時間帯を指定するための情報を含む。
【0014】
好ましくは、対応関係は、メッセージ毎あるいは機器毎に、メッセージに対応する機器に音声出力させるべき時間帯を指定するための情報を含む。
【0015】
好ましくは、サーバは、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器に、メッセージともに、メッセージに対応付けられている機器を特定するための情報も音声出力させる。
【0016】
この発明の別の態様に従うと、第1の機器とサーバとを備えるネットワークシステムにおける音声出力方法が提供される。音声出力方法は、第1の機器が人を検知するステップと、サーバが、複数の機器と複数の部屋との対応関係を参照するステップと、サーバが、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器にメッセージを音声出力させるステップとを備える。
【0017】
この発明の別の態様に従うと、人を検知することが可能な第1の機器と通信するための通信インターフェイスと、プロセッサとを備えるサーバが提供される。プロセッサは、複数の機器と複数の部屋との対応関係を参照可能であって、第1の機器が人を検知したときに、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器にメッセージを音声出力させる。
【0018】
この発明の別の態様に従うと、人を検知することが可能な第1の機器と通信するための通信インターフェイスとプロセッサとを備えるサーバにおける音声出力方法が提供される。音声出力方法は、プロセッサが、複数の機器と複数の部屋との対応関係を参照するステップと、第1の機器が人を検知したときに、プロセッサが、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器にメッセージを音声出力させるステップとを備える。
【0019】
この発明の別の態様に従うと、人を検知することが可能な第1の機器と通信するための通信インターフェイスとプロセッサとを備えるサーバのための音声出力プログラムが提供される。音声出力プログラムは、複数の機器と複数の部屋との対応関係を参照するステップと、第1の機器が人を検知したときに、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器にメッセージを音声出力させるステップとをプロセッサに実行させる。
【0020】
この発明の別の態様に従うと、人を検知するためのセンサと、サーバと通信するための通信インターフェイスと、スピーカと、プロセッサとを備える機器が提供される。プロセッサは、センサを介して人を検知し、通信インターフェイスを介して検知結果をサーバに送信し、サーバからのデータに基づいて、他の機器に設定されているメッセージをスピーカに音声出力させる。
【0021】
以上のように、この発明によれば、機器がメッセージを出力すべき場合に、当該メッセージが人に届く可能性が高いネットワークシステム、音声出力方法、サーバ、機器、およびプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】第1の実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要とを示すイメージ図である。
図2】第1の実施の形態にかかる音声出力サーバ100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
図3】第1の実施の形態にかかるメモリ120に格納される機器データベース1211のデータ構造を示すイメージ図である。
図4】第1の実施の形態にかかるメモリ120に格納される音声データベース1212のデータ構造を示すイメージ図である。
図5】第1の実施の形態にかかる重要度を説明するためのイメージ図である。
図6】第1の実施の形態にかかる機器200のハードウェア構成を表わすブロック図である。
図7】第1の実施の形態にかかるアダプタ300のハードウェア構成を表わすブロック図である。
図8】第1の実施の形態にかかるアダプタ300のメモリ320が音声出力サーバ100または音声作成サーバ700から受信した音声データベース321の一例を示すイメージ図である。
図9】第1の実施の形態にかかる音声作成サーバ700のハードウェア構成を表わすブロック図である。
図10】第1の実施の形態にかかるアプリケーションサーバ500のハードウェア構成を表わすブロック図である。
図11】第1の実施の形態にかかる通信端末600のハードウェア構成を表わすブロック図である。
図12】第1の実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理を示すフローチャートである。
図13】第2の実施の形態にかかるメモリ120に格納される音声データベース122のデータ構造を示すイメージ図である。
図14】第2の実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理を示すフローチャートである。
図15】第3の実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要を示すイメージ図である。
図16】第3の実施の形態にかかるメモリ120に格納される音声データベース123のデータ構造を示すイメージ図である。
図17】第3の実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理を示すフローチャートである。
図18】第4の実施の形態にかかるメモリ120に格納される機器データベース124のデータ構造を示すイメージ図である。
図19】第5の実施の形態にかかるメモリ120に格納される機器データベース125のデータ構造を示すイメージ図である。
図20】第6の実施の形態にかかるメモリ120に格納される音声データベース126のデータ構造を示すイメージ図である。
図21】第7の実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要とを示すイメージ図である。
図22】第8の実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要とを示すイメージ図である。
図23】第9の実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要とを示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
<ネットワークシステムの全体構成>
【0024】
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成について説明する。なお、図1は、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要とを示すイメージ図である。
【0025】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、主に、炊飯器200A、冷蔵庫200B、エアコン200C、ハードディスクレコーダ200D、洗濯機200Eなどの機器と、機器の音声出力を制御するための音声出力サーバ100と、通信端末としてのアダプタ300A,300B,300C,300D,300Eと、アダプタ300A,300B,300C,300D,300Eをインターネットに接続するためのルータ400と、ニュースや天予報などの各種の情報を提供するデータベース701と、データベース701のデータに基づいて音声データを作成して音声出力サーバ100に渡す音声作成サーバ700と、通信端末としてのスマートフォン600A,600B,600Cと、通信端末としてのパーソナルコンピュータ600Dと、当該通信端末とデータを送受信するためのアプリケーションサーバ500と、アプリケーションサーバ500で利用される情報を格納するデータベース501とを含む。
【0026】
なお、音声出力サーバ100、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500は、それぞれが別々のサーバであってもよいし、1台のサーバに上記の2つ以上のサーバの機能を搭載するものであってよい。逆に、音声出力サーバ100、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500の少なくともいずれかが、複数のサーバで実現されるものであってもよい。
【0027】
また、音声出力サーバ100または音声作成サーバ700が、データベース701の情報の一部または全部を記憶してもよいし、アプリケーションサーバ500が、データベース501の情報の一部または全部を記憶してもよい。
【0028】
音声出力サーバ100は、インターネットやルータ400を介してアダプタ300A,300B,300C,300D、300Eおよび音声作成サーバ700に接続される。たとえば、音声出力サーバ100は、管理者からメッセージや発話命令を受け付けたり、音声作成サーバ700からのメッセージや発話命令を受け付けたり、アプリケーションサーバ500を介して通信端末600のユーザからメッセージや発話命令を受け付けたりする。音声出力サーバ100は、メッセージや発話命令に基づいて、アダプタ300A,300B,300C,300D,300Eを介して、炊飯器200A、冷蔵庫200B,エアコン200C,ハードディスクレコーダ200D,洗濯機200Eにメッセージなどの音声を出力させる。
【0029】
炊飯器200A,冷蔵庫200B,エアコン200C,ハードディスクレコーダ200D,洗濯機200Eなどの機器は、ユーザから受け付けた操作命令やセンサで取得したデータなどをアダプタ300A,300B,300C,300D,300E、ルータ400およびインターネットなどを介して音声出力サーバ100および音声作成サーバ700に送信する。逆に、炊飯器200A,冷蔵庫200B,エアコン200C,ハードディスクレコーダ200D,洗濯機200Eなどの機器は、音声出力サーバ100および音声作成サーバ700からの音声データ取得指示、音声データ、発話指示および制御命令に基づいて各種の動作を実行する。
【0030】
なお、機器は、炊飯器200A,冷蔵庫200B,エアコン200C,ハードディスクレコーダ200D,洗濯機200Eに限らず、掃除機、空気清浄器、加湿器、除湿器、炊飯器、照明などの家電、テレビ、ハードディスクレコーダ、音楽プレーヤーなどのAV(オーディオ・ビジュアル)機器、備え付け照明、太陽光発電機、インターホン、給湯器、ウォシュレット(登録商標)コントローラなどの住宅設備、などであってもよい。なお、以下では、これらの装置を総称して、機器200ともいう。
【0031】
本実施の形態にかかる機器200の各々は、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)などの通信インターフェイスを介して、通信用のアダプタ300A,300B,300C,300D,300Eとデータの送受信を行う。
【0032】
通信用のアダプタ300A,300B,300C,300D,300Eは、UARTなどの通信インターフェイスを介して、機器200と通信を行う。本実施の形態においては、通信用のアダプタ300A,300B,300C,300D,300Eは、WiFi(登録商標)などの無線LAN用の通信インターフェイスを介してルータ400と通信を行う。ただし、通信用のアダプタ300A,300B,300C,300D,300Eは、有線LAN用の通信インターフェイスを介してルータ400と通信を行ってもよい。通信用のアダプタ300A、300B,300C,300D,300Eは、機器200からのデータを、ルータ400やインターネットを介して音声出力サーバ100に送信する。逆に、通信用のアダプタ300A、300B,300C,300D,300Eは、音声出力サーバ100からのデータを機器200に送信する。なお、以下では、通信用のアダプタ300A,300B,300C,300D,300Eを総称して、アダプタ300ともいう。
【0033】
ルータ400は、アダプタ300とインターネットとを中継する。
【0034】
アプリケーションサーバ500は、アダプタ300とインターネットとキャリア網とを介して、機器200からの情報をスマートフォン600A,600B,600C、パーソナルコンピュータ600Dなどに送信したり、スマートフォン600A,600B,600C、パーソナルコンピュータ600Dなどからの制御命令や各種の要求を機器200に送信したりする。
【0035】
スマートフォン600A,600B,600C、パーソナルコンピュータ600Dなどは、機器制御アプリケーションを利用することによって、アプリケーションサーバ500を介して、機器200から情報を入手したり、機器200を制御したりすることができる。なお、以下では、スマートフォン600A,600B,600C、パーソナルコンピュータ600Dなどを総称して、通信端末600ともいう。
<ネットワークシステムの動作概要>
【0036】
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明する。本実施の形態においては、音声出力サーバ100または他のサーバが、機器200に対応付けてメッセージを記憶する。換言すれば、音声出力サーバ100が、それぞれの機器200が音声出力すべきメッセージを記憶する。
【0037】
そして、機器200はカメラ・マイク・人感センサなどによって人の存在を検知すると、検知結果を音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、機器200からの検知結果に基づいて、当該機器200と同じ部屋に配置されている機器にメッセージを出力させる。
【0038】
たとえば、図1の(1)のように、ダイニングルームのエアコン200Cが母を検知すると、エアコン200Cは検知結果を音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、エアコン200Cに対応付けて記憶しているメッセージを、エアコン200Cに音声出力させる。これによって、母は、エアコン200Cに関するメッセージを聴くことができる。
【0039】
そして、本実施の形態においては、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている炊飯器200Aに、炊飯器200Aに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。また、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている冷蔵庫200Bに、冷蔵庫200Bに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。
【0040】
そして、このとき、すなわち、エアコン200Cが母を検知した時点に、ユーザに伝えるべきメッセージが、エアコン200Cとは別の部屋に配置されている機器、たとえば、寝室のハードディスクレコーダ200Dに対応付けられている場合には、音声出力サーバ100は、ユーザを検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている機器、たとえばダイニングルームの冷蔵庫200Bに当該メッセージを代読させる。
【0041】
このように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1では、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器に、当該機器に対応付けられているメッセージを音声出力させる。そして、音声出力サーバ100は、出力すべきメッセージが、ユーザを検知した機器と別の部屋に配置されている機器に対応付けられている場合には、ユーザを検知した機器と同じ部屋の機器に当該メッセージを代読させる。これによって、機器がメッセージを出力すべき場合に、当該メッセージが人に届く可能性が高くなる。
【0042】
以下では、このような機能を実現するためのネットワークシステム1について詳細に説明する。
<音声出力サーバ100のハードウェア構成>
【0043】
まず、ネットワークシステム1を構成する音声出力サーバ100のハードウェア構成の一態様について説明する。なお、図2は、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0044】
図2を参照して、音声出力サーバ100は、主たる構成要素として、プロセッサ110と、メモリ120と、各種ライト130と、各種スイッチ140と、通信インターフェイス160とを含む。
【0045】
プロセッサ110は、メモリ120あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、音声出力サーバ100の各部を制御する。すなわち、プロセッサ110は、メモリ120に格納されているプログラムを実行することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0046】
メモリ120は、各種のRAM(Random Access Memory)、各種のROM(Read-Only Memory)、フラッシュメモリーなどによって実現される。なお、メモリ120は、インターフェイスを介して利用される、USB(Universal Serial Bus)(登録商標)メモリ、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ハードディスク、IC(Integrated Circuit)カード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの記憶媒体などによっても実現される。
【0047】
メモリ120は、プロセッサ110によって実行されるプログラムや、プロセッサ110によるプログラムの実行により生成されたデータ、スイッチ140から入力されたデータ、機器200、アダプタ300、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600から受信したデータを記憶する。なお、メモリ120は、機器データベース1211と音声データベース1212と代読データベース1213とを記憶する。ただし、機器データベース1211と音声データベース1212と代読データベース1213の一部または両方は、音声作成サーバ700に格納されるものであってもよい。あるいは、機器データベース1211と音声データベース1212と代読データベース1213の一部または両方は、音声出力サーバ100および音声作成サーバ700から参照可能に、その他の装置に格納されるものであってもよい。
【0048】
ここで、図3は、本実施の形態にかかるメモリ120に格納される機器データベース1211のデータ構造を示すイメージ図である。図3を参照して、機器データベース1211は、機器を特定するための情報と、機器の種類と、機器のアドレスと、機器が配置されている部屋を特定するための情報と、機器が属する家族を特定するための情報と、の対応関係を格納する。
【0049】
図4は、本実施の形態にかかるメモリ120に格納される音声データベース1212のデータ構造を示すイメージ図である。図4を参照して、音声データベース1212は、機器を特定するための情報と、機器の種類と、メッセージと、メッセージを出力すべき時間としての時間情報と、重要度を示す情報との対応関係を格納する。音声データベース1212は、他にも、出力済みか否かを示すフラグや、出力するための曜日や、出力するための天気などを含んでもよい。
【0050】
なお、重要度について説明する。図5は、重要度を説明するためのイメージ図である。図5を参照して、重要度が1のメッセージに関しては、サーバ100のプロセッサ110は、他の機器200に、ユーザをメッセージに対応する機器へと誘導するためのメッセージを音声出力させる。たとえば、サーバ100は、ユーザがいる部屋の当該他の機器200に「洗濯機さんが呼んでいるよ。急いで行ってあげて。」というメッセージを音声出力させる。
【0051】
一方、重要度が2のメッセージに関しては、サーバ100のプロセッサ110は、メッセージを出力すべき時間が既に経過している場合に、他の機器200にメッセージを代読させる。たとえば、サーバ100は、ユーザがいる部屋の当該他の機器に「ビデオさんからの伝言です。ABCのビデオ録画をしておいたよ。とのことです。」というメッセージを音声出力させる。
【0052】
本実施の形態においては、プロセッサ110は、音声データベース1212のメッセージを読み出して機器200に送信する際に、時間情報が古いメッセージから順に機器200に音声出力させる。ただし、プロセッサ110は、音声データベース1212のメッセージを読み出して機器200に送信する際に、時間情報が新しいメッセージから順に機器200に音声出力させてもよい。
【0053】
なお、メッセージは、メッセージの音声データそのものであってもよいし、メッセージのテキストデータであってもよいし、メッセージを特定するための音声IDであってもよい。
【0054】
また、音声データベース1212に含まれるメッセージ、時間情報、重要度、出力条件などは、固定であってもよい。あるいは、洗濯機でエラーが生じた等、各機器の状態を取得することによって作成されるものであってもよい。あるいは、音声出力サーバ100の管理者または当該サービスの提供者または広告主が変更するものであってもよい。あるいは、天気予報や花粉に関する情報やPM2.5に関する情報や店舗の安売り情報など、他のWebサーバなどから取得する情報に基づいて、音声出力サーバ100のプロセッサ110や音声作成サーバ700のプロセッサ710が、毎朝または毎時などの定期的に、あるいは新たな情報を入手する度などに、作成するものであってもよい。また、メッセージは、固定メッセージと、定期的に変更するメッセージの組み合わせであってもよい。
【0055】
図2に戻って、ライト130は、プロセッサ110からの信号によって点灯・点滅・消灯することによって、音声出力サーバ100の各種の状態を外部に伝える。
【0056】
スイッチ140は、管理者からの命令を受け付けて、当該命令をプロセッサ110に入力する。
【0057】
通信インターフェイス160は、プロセッサ110からのデータを、インターネット、キャリア網、ルータなどを介してアダプタ300、機器200、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600などに送信する。通信インターフェイス160は、インターネット、キャリア網、ルータなどを介してアダプタ300、機器200、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600からのデータを受信して、プロセッサ110に受け渡す。
<機器200のハードウェア構成>
【0058】
次に、機器200のハードウェア構成の一態様について説明する。図6は、本実施の形態にかかる機器200のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0059】
図6を参照して、機器200は、主たる構成要素として、プロセッサ210と、メモリ220と、各種ライト230と、各種スイッチ240と、通信インターフェイス260と、スピーカ270と、リモコン受光部280と、機器駆動部290とを含む。
【0060】
プロセッサ210は、メモリ220あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、機器200の各部を制御する。すなわち、プロセッサ210は、メモリ220に格納されているプログラムを実行することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0061】
メモリ220は、各種のRAM、各種のROM、フラッシュメモリーなどによって実現される。メモリ220は、プロセッサ210によって実行されるプログラムや、プロセッサ210によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、音声出力サーバ100から受信したデータなどを記憶する。
【0062】
ライト230は、プロセッサ210からの信号によって点灯・点滅・消灯することによって、機器200の各種の状態を外部に伝える。
【0063】
スイッチ240は、ユーザからの命令を受け付けて、当該命令をプロセッサ210に入力する。
【0064】
カメラ250は、プロセッサ110からの命令を受け付けて、静止画像または動画像を撮影する。カメラ250は、静止画像データまたは動画像データをプロセッサ210に受け渡す。
【0065】
通信インターフェイス260は、プロセッサ210からのデータ、たとえば、機器が検知した各種の状態および機器がユーザからリモコンを介して受け付けた命令など、をアダプタ300に送信する。換言すれば、通信インターフェイス160は、上記データをアダプタ300、ルータ400、インターネットなどを介して音声出力サーバ100、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600に送信する。通信インターフェイス260は、インターネット、ルータ400、アダプタ300などを介して音声出力サーバ100からのデータ、音声作成サーバ700からのデータ、他の端末からの制御命令、音声データ、発話命令および閲覧命令を受信してプロセッサ210に受け渡す。
【0066】
スピーカ270は、プロセッサ210からの音声信号に基づいて音声、音楽などの様々な音声を出力する。
【0067】
リモコン受光部280は、リモコンからの赤外線信号やその他の電波信号を受光して、当該信号をプロセッサ110に入力する。
【0068】
機器駆動部290は、プロセッサ210からの制御命令に基づいて、モータ、アクチュエータ、センサなどを制御することによって、機器200の主要な役割を果たす。
【0069】
機器200は、その他にも、マイクなどの音声センサ、温度センサ、人感センサなどを搭載してもよい。そして、プロセッサ210は、当該センサを介して取得した各種の情報を、通信インターフェイス260を介して、サーバ100に送信する。
<アダプタ300のハードウェア構成>
【0070】
次に、アダプタ300のハードウェア構成の一態様について説明する。図7は、本実施の形態にかかるアダプタ300のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0071】
図7を参照して、アダプタ300は、主たる構成要素として、プロセッサ310と、メモリ320と、各種ライト330と、各種スイッチ340と、第1の通信インターフェイス361と、第2の通信インターフェイス362とを含む。
【0072】
プロセッサ310は、メモリ320あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、アダプタ300の各部を制御する。すなわち、プロセッサ310は、メモリ320に格納されているプログラムを実行することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0073】
メモリ320は、各種のRAM、各種のROM、フラッシュメモリーなどによって実現される。メモリ320は、プロセッサ310によって実行されるプログラムや、プロセッサ310によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、音声出力サーバ100、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600から受信したデータなどを記憶する。
【0074】
なお、本実施の形態においては、音声出力サーバ100からメッセージの音声データがアダプタ300を介して機器200に送信される。
【0075】
ただし、予め図8に示すようにアダプタ300のメモリ320が音声出力サーバ100または音声作成サーバ700から受信した音声データベース321を記憶するものであってもよい。この場合は、音声データベース321は、音声データ毎に、音声IDと音声データとの対応関係を格納する。音声データベース321は、音声データそのものの代わりに、音声データの格納先を示す音声データのアドレスを格納する。なお、音声IDを音声データに付与する際のルールとして、たとえば、音声IDの前の3ケタが対象となる機器の種類を特定し、音声IDの次の3ケタが機器の設置場所や地域を特定し、音声IDの後ろからの2ケタ目が音声データの種類を特定する。たとえば、下2ケタ目が「5」は天気に関するメッセージである。下2ケタ目が「7」の場合は、食べ物に関するメッセージである。下2ケタ目が「9」の場合はエラーを示すメッセージである。これによって、音声出力サーバ100は、機器200への操作に基づいて、出力用機器としての機器200のアダプタ300に、メッセージを特定するための音声IDを送信する。出力用機器としての機器200のアダプタ300のプロセッサ310は、メモリ320から音声データを取得して、機器200に音声を出力させる。
【0076】
さらに、音声データベース321と、音声データそのものとは、機器200に格納されてもよい。この場合は、機器200のプロセッサ210が、アダプタ300を介して、音声出力サーバ100からの指示に基づいて、それらのデータを上書きしたり、削除したりしてもよい。
【0077】
図7に戻って、ライト330は、プロセッサ310からの信号によって点灯・点滅・消灯することによって、アダプタ300の各種の状態を外部に伝える。
【0078】
スイッチ340は、ユーザからの命令を受け付けて、当該命令をプロセッサ310に入力する。
【0079】
第1の通信インターフェイス361は、UARTなどによって実現されて、プロセッサ310からのデータを機器200に送信したり、機器200からのデータをプロセッサ310に受け渡したりする。たとえば、プロセッサ310は、発話指示に基づいて、第1の通信インターフェイス361を介して、音声データを機器200に送信することによって、機器200に音声を出力させる。
【0080】
ただし、音声データベース321が機器200に記憶されていてもよい。この場合は、プロセッサ310は、音声IDを含む発話指示を機器200に送信するだけであってもよい。この場合は、機器200のプロセッサ210が、発話指示に基づいて、メモリ220に格納されている音声データをスピーカ270に出力する。
【0081】
第2の通信インターフェイス362は、WiFi(登録商標)アンテナなどによって実現されて、プロセッサ310からのデータをルータ400およびインターネットを介して音声出力サーバ100または音声作成サーバ700に送信したり、音声出力サーバ100または音声作成サーバ700からのデータのプロセッサ110に受け渡したりする。たとえば、プロセッサ310は、第2の通信インターフェイス362を介して、音声出力サーバ100から音声データ取得指示や発話指示や音声データ自体を受信する。プロセッサ310は、第2の通信インターフェイス362を介して、音声出力サーバ100に音声データの取得が完了した旨の通知や発話が完了した旨の通知を送信する。
<音声作成サーバ700のハードウェア構成>
【0082】
次に、ネットワークシステム1を構成する音声作成サーバ700のハードウェア構成の一態様について説明する。なお、図9は、本実施の形態にかかる音声作成サーバ700のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0083】
図9を参照して、音声作成サーバ700は、主たる構成要素として、プロセッサ710と、メモリ720と、各種ライト730と、各種スイッチ740と、通信インターフェイス760とを含む。
【0084】
プロセッサ710は、メモリ720あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、音声作成サーバ700の各部を制御する。すなわち、プロセッサ710は、メモリ720に格納されているプログラムを実行することによって各種の処理を実行する。
【0085】
メモリ720の具体例は、音声出力サーバ100と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。メモリ720は、プロセッサ710によって実行されるプログラムや、プロセッサ710によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、機器200、アダプタ300、音声出力サーバ100から受信したデータを記憶する。なお、メモリ720は、図1に示すデータベース701を記憶してもよい。
【0086】
ライト730は、プロセッサ710からの信号によって点灯・点滅・消灯することによって、音声作成サーバ700の各種の状態を外部に伝える。
【0087】
スイッチ740は、管理者からの命令を受け付けて、当該命令をプロセッサ510に入力する。
【0088】
通信インターフェイス760は、プロセッサ710からのデータを、インターネット、キャリア網、ルータ400などを介してアダプタ300、音声出力サーバ100に送信する。通信インターフェイス760は、インターネット、キャリア網、ルータ400などを介してアダプタ300、音声出力サーバ100からのデータを受信して、プロセッサ710に受け渡す。
<アプリケーションサーバ500のハードウェア構成>
【0089】
次に、ネットワークシステム1を構成するアプリケーションサーバ500のハードウェア構成の一態様について説明する。なお、図10は、本実施の形態にかかるアプリケーションサーバ500のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0090】
図10を参照して、アプリケーションサーバ500は、主たる構成要素として、プロセッサ510と、メモリ520と、各種ライト530と、各種スイッチ540と、通信インターフェイス560とを含む。
【0091】
プロセッサ510は、メモリ520あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、アプリケーションサーバ500の各部を制御する。すなわち、プロセッサ510は、メモリ520に格納されているプログラムを実行することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0092】
メモリ520の具体例は、音声出力サーバ100と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。メモリ520は、プロセッサ510によって実行されるプログラムや、プロセッサ510によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、機器200、アダプタ300、音声出力サーバ100、通信端末600から受信したデータを記憶する。なお、メモリ520は、図1に示すデータベース501を記憶してもよい。
【0093】
ライト530は、プロセッサ510からの信号によって点灯・点滅・消灯することによって、アプリケーションサーバ500の各種の状態を外部に伝える。
【0094】
スイッチ540は、管理者からの命令を受け付けて、当該命令をプロセッサ510に入力する。
【0095】
通信インターフェイス560は、プロセッサ510からのデータを、インターネット、キャリア網、ルータ400などを介して音声出力サーバ100、アダプタ300、機器200、通信端末600に送信する。通信インターフェイス560は、インターネット、キャリア網、ルータ400などを介して音声出力サーバ100、アダプタ300、機器200、通信端末600からのデータを受信して、プロセッサ510に受け渡す。
<通信端末600のハードウェア構成>
【0096】
次に、通信端末600のハードウェア構成の一態様について説明する。なお、図11は、本実施の形態にかかる通信端末600のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0097】
図11を参照して、通信端末600は、主たる構成要素として、プロセッサ610と、メモリ620と、タッチパネル650(ディスプレイ630とポインティングデバイス640)と、通信インターフェイス660と、スピーカ680とを含む。
【0098】
プロセッサ610は、メモリ620あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、通信端末600の各部を制御する。すなわち、プロセッサ610は、メモリ620に格納されているプログラムを実行することによって、各種の処理を実行する。
【0099】
メモリ620は、各種のRAM、各種のROM、フラッシュメモリーなどによって実現される。なお、メモリ620は、様々なインターフェイスを介して利用される、SDカードやマイクロSDカードのようなメモリカード、USB(登録商標)メモリ、CD、DVD、ハードディスク、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの記憶媒体などによっても実現される。
【0100】
メモリ620は、プロセッサ610によって実行されるプログラムや、プロセッサ610によるプログラムの実行により生成されたデータ、ポインティングデバイス640を介して入力されたデータ、音声出力サーバ100およびアプリケーションサーバ500から受信したデータなどを記憶する。特に、本実施の形態においては、メモリ620は、機器制御アプリケーションを記憶している。プロセッサ610は、メモリ620の機器制御アプリケーションに従って、機器200の制御命令をアプリケーションサーバ500に送信したり、機器200に音声を出力させるための発話命令を音声出力サーバ100に送信したり、機器200からの情報を受信したりする。
【0101】
ディスプレイ630は、プロセッサ610からの信号に基づいて、文字や画像を出力する。ポインティングデバイス640は、ユーザからの命令を受け付けて、当該命令をプロセッサ610に入力する。なお、本実施の形態においては、通信端末600は、ディスプレイ630とポインティングデバイス640とが組み合わされたタッチパネル650を有する。プロセッサ610は、ディスプレイ630に、機器200を制御するための画面やSNSの家族のページなどを表示させる。
【0102】
通信インターフェイス660は、アンテナやコネクタによって実現される。通信インターフェイス660は、有線通信あるいは無線通信によって他の装置との間でデータをやり取りする。プロセッサ610は、通信インターフェイス660を介して、制御命令、テキストデータ、画像データなどを、音声出力サーバ100およびアプリケーションサーバ500などの他の装置に送信する。たとえば、プロセッサ610は、機器200に対する制御命令を音声出力サーバ100およびアプリケーションサーバ500に送信する。また、プロセッサ610は、通信インターフェイス660を介して、プログラム、機器200の状態などを示す情報、制御命令、画像データ、テキストデータなどを、音声出力サーバ100およびアプリケーションサーバ500などの他の装置から受信する。
【0103】
スピーカ680は、プロセッサ610からの音声信号に基づいて通話音声、音楽、動画などの様々な音声を出力する。
<音声出力サーバ100における情報処理>
【0104】
次に、図12を参照しながら、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理について説明する。なお、図12は、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理を示すフローチャートである。
【0105】
まず、はじめに、音声出力サーバ100のプロセッサ110が、通信インターフェイス160を介して機器200からデータを受信すると、以下の処理を実行する。プロセッサ110は、受信したデータから機器IDを取得して、機器200が人間を検知したことを認識する(ステップS102)。
【0106】
プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS104)。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS106)。これによって、人間を検知した機器200のプロセッサ210は、自分に紐づけられているメッセージを、スピーカ270に音声出力させる。
【0107】
たとえば、図1においては、人間を検知したエアコン200Cが、「エアコン入れておいたよー。28℃で運転中。」という音声を出力する。
【0108】
次に、プロセッサ110は、機器データベース1211を参照することによって、機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS108)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS110)。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS112)。これによって、人間を検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、自分に紐づけられているメッセージを、スピーカ270に音声出力させる。
【0109】
たとえば、図1においては、エアコン200Cと同じ部屋に配置されている炊飯器200Aが、「ご飯が炊けているよー。今日もお弁当作り頑張って!」という音声を出力する。あるいは、エアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bが、「牛乳がもうすぐなくなるよー。買って来てね!」という音声を出力する。
【0110】
次に、プロセッサ110は、機器データベース1211を参照することによって、人間を検知した機器200と同じ家族かつ別の部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS114)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS116)。より詳細には、プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDに対応するメッセージのうち、時間情報が過去の時間を示しており、重要度が「1」のメッセージの音声データを読み出す。
【0111】
プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する(ステップS118)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200にメッセージを代読させてもよい。
【0112】
そして、このとき、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、別の部屋の機器200を特定する情報、たとえば機器200の種類や型番やユーザが付けた名前なども一緒に、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する。これによって、人間を検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、他の機器200に紐づけられているメッセージを、当該他の機器200を特定するための情報とともに、スピーカ270に音声出力させる、すなわち代読する。
【0113】
たとえば、図1においては、エアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bが、別の部屋のハードディスクレコーダ200Dの代わりに、「ビデオさんからの伝言です。ビデオ録画しておいたよー。今日は、ABCというドラマがオススメです。」という音声を出力する。
【0114】
このように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1では、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器に、当該機器に対応付けられているメッセージを音声出力させる。そして、音声出力サーバ100は、出力すべきメッセージが、ユーザを検知した機器と別の部屋に配置されている機器に対応付けられている場合には、ユーザを検知した機器と同じ部屋の機器に当該メッセージを代読させる。これによって、機器がメッセージを出力すべき場合に、当該メッセージが人に届く可能性が高くなる。
<第2の実施の形態>
【0115】
第1の実施の形態においては、人を検知すると、機器200に対応するメッセージを出力するものであった。しかしながら、本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、メッセージ毎に、メッセージの対象者を指定できるものである。
【0116】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成は、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0117】
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明する。本実施の形態においては、音声出力サーバ100が、機器200とユーザとに対応付けてメッセージを記憶する。
【0118】
そして、機器200はカメラ・マイクなどによってユーザを特定するためのデータを取得すると、当該データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、機器200からのデータに基づいて、ユーザを特定する。音声出力サーバ100は、当該ユーザに対応するメッセージのうちで、当該機器200と同じ部屋に配置されている機器にメッセージを出力させる。
【0119】
ユーザの特定は、音声出力サーバ100が行ってもよいが、機器200が行ってもよい。機器200がユーザを特定する場合には、機器200はユーザを特定するためのユーザIDなどを音声出力サーバ100に送信する。
【0120】
たとえば、図1の(1)のように、ダイニングルームのエアコン200Cが母を撮影したり母の「おはよう」という声を録音したりする。エアコン200Cは、画像データや音声データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、画像データや音声データから母を特定する。音声出力サーバ100は、母とエアコン200Cとに対応付けて記憶しているメッセージを、エアコン200Cに音声出力させる。これによって、母は、エアコン200Cに関するメッセージを聴くことができる。
【0121】
そして、本実施の形態においては、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている炊飯器200Aに、母と炊飯器200Aとに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。また、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている冷蔵庫200Bに、母と冷蔵庫200Bとに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。
【0122】
そして、このとき、すなわち、母を検知した時点に、母に伝えるべきメッセージが、エアコン200Cとは別の部屋に配置されている機器、たとえば、寝室のハードディスクレコーダ200Dと母とに対応付けられているメッセージがある場合には、音声出力サーバ100は、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている機器、たとえばダイニングルームの冷蔵庫200Bに当該メッセージを代読させる。
【0123】
このように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1では、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器に、当該機器に対応付けられているメッセージを音声出力させる。そして、音声出力サーバ100は、出力すべきメッセージが、ユーザを検知した機器と別の部屋に配置されている機器に対応付けられている場合には、ユーザを検知した機器と同じ部屋の機器に当該メッセージを代読させる。これによって、機器がメッセージを出力すべき場合に、当該メッセージが人に届く可能性が高くなる。
【0124】
以下では、このような機能を実現するためのネットワークシステム1について説明する。ただし、主に、音声出力サーバ100の音声データベース122について説明するものとし、音声出力サーバ100、機器200、アダプタ300、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600のハードウェア構成の一態様については、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0125】
ここで、図13は、本実施の形態にかかるメモリ120に格納される音声データベース122のデータ構造を示すイメージ図である。図13を参照して、音声データベース122は、機器を特定するための情報と、機器の種類と、メッセージと、メッセージを出力すべき時間としての時間情報と、重要度を示す情報と、メッセージの出力対象者を特定するための情報との対応関係を格納する。音声データベース122は、他にも、出力済みか否かを示すフラグや、出力するための曜日や、出力するための天気などを含んでもよい。
【0126】
なお、メッセージは、メッセージの音声データそのものであってもよいし、メッセージのテキストデータであってもよいし、メッセージを特定するための音声IDであってもよい。
【0127】
また、音声データベース122のレコード毎のメッセージは、固定であってもよい。あるいは、音声出力サーバ100の管理者または当該サービスの提供者または広告主が変更するものであってもよい。あるいは、天気予報や花粉に関する情報やPM2.5に関する情報や店舗の安売り情報など、他のWebサーバなどから取得する情報に基づいて、音声出力サーバ100のプロセッサ110や音声作成サーバ700のプロセッサ710が、毎朝または毎時などの定期的に、あるいは新たな情報を入手する度などに、作成するものであってもよい。また、メッセージは、固定メッセージと、定期的に変更するメッセージの組み合わせであってもよい。
【0128】
また、メッセージの出力対象者を特定するための情報は、ユーザIDなどであってもよいし、ユーザを特定するための顔または体の画像データやその特徴データ、またはユーザを特定するための声の音声データやその特徴データであってもよい。
<音声出力サーバ100における情報処理>
【0129】
次に、図14を参照しながら、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理について説明する。なお、図14は、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理を示すフローチャートである。
【0130】
まず、はじめに、音声出力サーバ100のプロセッサ110が、通信インターフェイス160を介して機器200からデータを受信すると、以下の処理を実行する。プロセッサ110は、受信したデータから機器IDを取得して、機器200が取得した画像データまたは音声データを取得する(ステップS202)。
【0131】
プロセッサ110は、機器200が取得した画像データまたは音声データから、ユーザを特定する(ステップS203)。なお、機器200がユーザを特定して、機器200がユーザIDを音声出力サーバ100に送信するものであってもよい。
【0132】
プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS204)。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS206)。これによって、ユーザを検知した機器200のプロセッサ210は、検知したユーザと自分とに紐づけられているメッセージを、スピーカ270に音声出力させる。
【0133】
たとえば、図1においては、母を検知したエアコン200Cが、「エアコン入れておいたよー。28℃で運転中。」という音声を出力する。
【0134】
次に、プロセッサ110は、機器データベース1211を参照することによって、機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS208)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS210)。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS212)。これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、検知されたユーザと自分とに紐づけられているメッセージを、スピーカ270に音声出力させる。
【0135】
たとえば、図1においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている炊飯器200Aが、「ご飯が炊けているよー。今日もお弁当作り頑張って!」という音声を出力する。あるいは、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bが、「牛乳がもうすぐなくなるよー。買って来てね!」という音声を出力する。
【0136】
次に、プロセッサ110は、機器データベース1211を参照することによって、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ別の部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS214)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS216)。より詳細には、プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDに対応するメッセージのうち、時間情報が過去の時間を示しており、重要度が「1」のメッセージの音声データを読み出す。
【0137】
プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する(ステップS218)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200にメッセージを代読させてもよい。
【0138】
そして、このとき、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、別の部屋の機器200を特定する情報、たとえば機器200の種類や型番や家電の呼び名なども一緒に、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する。これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、他の機器200に紐づけられているメッセージを、当該他の機器200を特定するための情報とともに、スピーカ270に音声出力させる、すなわち代読する。
【0139】
たとえば、図1においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bが、別の部屋のハードディスクレコーダ200Dの代わりに、「ビデオさんからの伝言です。ビデオ録画しておいたよー。今日は、ABCというドラマがオススメです。」という音声を出力する。
【0140】
このように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1では、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器に、当該機器に対応付けられているメッセージを音声出力させる。そして、音声出力サーバ100は、出力すべきメッセージが、ユーザを検知した機器と別の部屋に配置されている機器に対応付けられている場合には、ユーザを検知した機器と同じ部屋の機器に当該メッセージを代読させる。これによって、機器がメッセージを出力すべき場合に、当該メッセージが人に届く可能性が高くなる。
<第3の実施の形態>
【0141】
第2の実施の形態においては、ユーザを検知すると、機器200とユーザとに対応するメッセージを出力するものであった。そして、別の部屋の機器200と当該ユーザとに対応するメッセージを代読するものであった。しかしながら、本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、第1の機器200と同じ部屋にある第2の機器200に対応するメッセージも、条件を満たしている際には、第1の機器200が代読してあげるものである。
【0142】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成は、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0143】
次に、図15を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明する。なお、図15は、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要を示すイメージ図である。本実施の形態においては、音声出力サーバ100が、機器200とユーザとに対応付けてメッセージを記憶する。
【0144】
そして、機器200はカメラ・マイクなどによってユーザを特定するためのデータを取得すると、当該データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、機器200からのデータに基づいて、ユーザを特定する。音声出力サーバ100は、当該ユーザに対応するメッセージのうちで、当該機器200と同じ部屋に配置されている機器にメッセージを出力させる。
【0145】
ユーザの特定は、音声出力サーバ100が行ってもよいが、機器200が行ってもよい。機器200がユーザを特定する場合には、機器200はユーザを特定するためのユーザIDなどを音声出力サーバ100に送信する。
【0146】
たとえば、図1の(1)のように、ダイニングルームのエアコン200Cが母を撮影したり母の「おはよう」という声を録音したりする。エアコン200Cは、画像データや音声データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、画像データや音声データから母を特定する。音声出力サーバ100は、母とエアコン200Cとに対応付けて記憶しているメッセージを、エアコン200Cに音声出力させる。これによって、母は、エアコン200Cに関するメッセージを聴くことができる。
【0147】
そして、本実施の形態においては、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている炊飯器200Aに、母と炊飯器200Aとに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。ただし、代読条件を満たしている場合には、すなわち炊飯器200Aが炊飯中である場合には、母と炊飯器200Aとに対応付けて記憶しているメッセージもエアコンに出力させる。
【0148】
また、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている冷蔵庫200Bに、母と冷蔵庫200Bとに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。
【0149】
そして、このとき、すなわち、母を検知した時点に、母に伝えるべきメッセージが、エアコン200Cとは別の部屋に配置されている機器、たとえば、寝室のハードディスクレコーダ200Dと母とに対応付けられているメッセージがある場合には、音声出力サーバ100は、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている機器、たとえばダイニングルームの冷蔵庫200Bに当該メッセージを代読させる。
【0150】
このように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1では、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器に、当該機器に対応付けられているメッセージを音声出力させる。そして、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器200に関しても、条件を満たす場合には、当該同じ部屋に配置されている他の機器200にメッセージを代読させる。
【0151】
以下では、このような機能を実現するためのネットワークシステム1について説明する。ただし、主に、音声出力サーバ100の音声データベース122について説明するものとし、音声出力サーバ100、機器200、アダプタ300、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600のハードウェア構成の一態様については、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0152】
ここで、図16は、本実施の形態にかかるメモリ120に格納される音声データベース123のデータ構造を示すイメージ図である。図16を参照して、音声データベース122は、機器を特定するための情報と、機器の種類と、メッセージと、メッセージを出力すべき時間としての時間情報と、重要度を示す情報と、メッセージの出力対象者を特定するための情報と、代読するための条件との対応関係を格納する。音声データベース123は、他にも、出力済みか否かを示すフラグや、出力するための曜日や、出力するための天気などを含んでもよい。
【0153】
なお、メッセージは、メッセージの音声データそのものであってもよいし、メッセージのテキストデータであってもよいし、メッセージを特定するための音声IDであってもよい。
【0154】
また、音声データベース123のレコード毎のメッセージは、固定であってもよい。あるいは、音声出力サーバ100の管理者または当該サービスの提供者または広告主が変更するものであってもよい。あるいは、天気予報や花粉に関する情報やPM2.5に関する情報や店舗の安売り情報など、他のWebサーバなどから取得する情報に基づいて、音声出力サーバ100のプロセッサ110や音声作成サーバ700のプロセッサ710が、毎朝または毎時などの定期的に、あるいは新たな情報を入手する度などに、作成するものであってもよい。また、メッセージは、固定メッセージと、定期的に変更するメッセージの組み合わせであってもよい。
【0155】
また、メッセージの出力対象者を特定するための情報は、ユーザIDなどであってもよいし、ユーザを特定するための顔または体の画像データやその特徴データ、またはユーザを特定するための声の音声データやその特徴データであってもよい。
<音声出力サーバ100における情報処理>
【0156】
次に、図17を参照しながら、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理について説明する。なお、図17は、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理を示すフローチャートである。
【0157】
まず、はじめに、音声出力サーバ100のプロセッサ110が、通信インターフェイス160を介して機器200からデータを受信すると、以下の処理を実行する。プロセッサ110は、受信したデータから機器IDを取得して、機器200が取得した画像データまたは音声データを取得する(ステップS302)。
【0158】
プロセッサ110は、機器200が取得した画像データまたは音声データから、ユーザを特定する(ステップS303)。なお、機器200がユーザを特定して、機器200がユーザIDを音声出力サーバ100に送信するものであってもよい。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS304)。
【0159】
本実施の形態においては、このとき、プロセッサ110は、メッセージに対応する代読条件が満たされているか否かを判断する(ステップS305)。プロセッサ110は、メッセージに対応する代読条件が登録されていない場合、およびメッセージに対応する代読条件が満たされていない場合、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS306)。
【0160】
たとえば、図1においては、母を検知したエアコン200Cが、「エアコン入れておいたよー。28℃で運転中。」という音声を出力する。
【0161】
逆に、プロセッサ110は、メッセージに対応する代読条件が満たされている場合、プロセッサ110は、機器データベース1211と音声データベース123とを参照することによって、当該機器と同じ部屋の別の機器であって、代読条件を満たしていない別の機器を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを当該別の機器に送信する(ステップS306)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。
【0162】
次に、プロセッサ110は、機器データベース1211を参照することによって、機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS308)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS310)。
【0163】
本実施の形態においては、このとき、プロセッサ110は、メッセージに対応する代読条件が満たされているか否かを判断する(ステップS311)。プロセッサ110は、メッセージに対応する代読条件が登録されていない場合、およびメッセージに対応する代読条件が満たされていない場合、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS312)。
【0164】
逆に、プロセッサ110は、メッセージに対応する代読条件が満たされている場合、プロセッサ110は、機器データベース1211と音声データベース123とを参照することによって、当該機器と同じ部屋の別の機器であって、代読条件を満たしていない別の機器を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを当該別の機器に送信する(ステップS312)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200にメッセージを代読させてもよい。
【0165】
たとえば、図15においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている炊飯器200Aが炊飯中であるため、代わりにエアコン200Cが「炊飯器君からの伝言です。ご飯が炊けているよー。今日もお弁当作り頑張って!」という音声を出力する。一方、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bは、代読条件を満たしていないため、冷蔵庫200B自身が「牛乳がもうすぐなくなるよー。買って来てね!」という音声を出力する。
【0166】
これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、検知されたユーザと自分とに紐づけられているメッセージを、スピーカ270に音声出力させる。また、代読条件を満たしている機器200のメッセージを、他の機器200が代わりに出力してあげることができる。
【0167】
次に、プロセッサ110は、機器データベース1211を参照することによって、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ別の部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS314)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS316)。より詳細には、プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDに対応するメッセージのうち、時間情報が過去の時間を示しており、重要度が「1」のメッセージの音声データを読み出す。
【0168】
プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する(ステップS318)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200に、メッセージを代読させてもよい。
【0169】
そして、このとき、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、別の部屋の機器200を特定する情報、たとえば機器200の種類や型番や家電の呼び名なども一緒に、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する。これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、他の機器200に紐づけられているメッセージを、当該他の機器200を特定するための情報とともに、スピーカ270に音声出力させる、すなわち代読する。
【0170】
たとえば、図15においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bが、別の部屋のハードディスクレコーダ200Dの代わりに、「ビデオさんからの伝言です。ビデオ録画しておいたよー。今日は、ABCというドラマがオススメです。」という音声を出力する。
<第4の実施の形態>
【0171】
第1の実施の形態においては、ユーザを検知すると、機器200に対応するメッセージを出力するものであった。そして、別の部屋の機器200に対応するメッセージを代読するものであった。しかしながら、本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、スピカを有する第1の機器200が、第1の機器と同じ部屋にあるスピーカを有さない第2の機器200に対応するメッセージも、第1の機器と別の部屋にある第3の機器に対応するメッセージも代読してあげるものである。
【0172】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成は、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0173】
次に、図15を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明する。本実施の形態においては、音声出力サーバ100が、機器200とユーザとに対応付けてメッセージを記憶する。
【0174】
そして、機器200はカメラ・マイクなどによってユーザを特定するためのデータを取得すると、当該データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、機器200からのデータに基づいて、ユーザを特定する。音声出力サーバ100は、当該ユーザに対応するメッセージのうちで、当該機器200と同じ部屋に配置されている機器にメッセージを出力させる。
【0175】
ユーザの特定は、音声出力サーバ100が行ってもよいが、機器200が行ってもよい。機器200がユーザを特定する場合には、機器200はユーザを特定するためのユーザIDなどを音声出力サーバ100に送信する。
【0176】
たとえば、図1の(1)のように、ダイニングルームのエアコン200Cが母を撮影したり母の「おはよう」という声を録音したりする。エアコン200Cは、画像データや音声データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、画像データや音声データから母を特定する。音声出力サーバ100は、母とエアコン200Cとに対応付けて記憶しているメッセージを、エアコン200Cに音声出力させる。これによって、母は、エアコン200Cに関するメッセージを聴くことができる。
【0177】
そして、本実施の形態においては、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている炊飯器200Aに、母と炊飯器200Aとに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。ただし、炊飯器200Aがスピーカを有していない場合には、母と炊飯器200Aとに対応付けて記憶しているメッセージもエアコン200Cに出力させる。
【0178】
また、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている冷蔵庫200Bに、母と冷蔵庫200Bとに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。
【0179】
そして、このとき、すなわち、母を検知した時点に、母に伝えるべきメッセージが、エアコン200Cとは別の部屋に配置されている機器、たとえば、寝室のハードディスクレコーダ200Dと母とに対応付けられているメッセージがある場合には、音声出力サーバ100は、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている機器、たとえばダイニングルームの冷蔵庫200Bに当該メッセージを代読させる。
【0180】
このように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1では、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器に、当該機器に対応付けられているメッセージを音声出力させる。そして、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器200に関しても、スピーカを有していない場合には、当該同じ部屋に配置されている他の機器200にメッセージを代読させる。
【0181】
以下では、このような機能を実現するためのネットワークシステム1について説明する。ただし、主に、音声出力サーバ100の音声データベース122について説明するものとし、音声出力サーバ100、機器200、アダプタ300、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600のハードウェア構成の一態様については、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0182】
ここで、図18は、本実施の形態にかかるメモリ120に格納される機器データベース124のデータ構造を示すイメージ図である。図18を参照して、機器データベース124は、機器を特定するための情報と、機器の種類と、機器のアドレスと、機器が配置されている部屋を特定するための情報と、機器が属する家族を特定するための情報と、スピーカの有無を示す情報との対応関係を格納する。
<音声出力サーバ100における情報処理>
【0183】
次に、図17を参照しながら、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理について説明する。
【0184】
まず、はじめに、音声出力サーバ100のプロセッサ110が、通信インターフェイス160を介して機器200からデータを受信すると、以下の処理を実行する。プロセッサ110は、受信したデータから機器IDを取得して、機器200が取得した画像データまたは音声データを取得する(ステップS302)。
【0185】
プロセッサ110は、機器200が取得した画像データまたは音声データから、ユーザを特定する(ステップS303)。なお、機器200がユーザを特定して、機器200がユーザIDを音声出力サーバ100に送信するものであってもよい。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS304)。
【0186】
本実施の形態においては、このとき、プロセッサ110は、当該機器200がスピーカ270を有するか否かを判断する(ステップS305)。プロセッサ110は、機器200がスピーカ270を有する場合、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS306)。
【0187】
たとえば、図1においては、母を検知したエアコン200Cが、「エアコン入れておいたよー。28℃で運転中。」という音声を出力する。
【0188】
逆に、プロセッサ110は、機器200がスピーカを有していない場合、プロセッサ110は、機器データベース124と音声データベース122とを参照することによって、当該機器と同じ部屋の別の機器であって、スピーカ270を有する別の機器200を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、メッセージに対応する機器を特定するための情報とともに、当該別の機器200に送信する(ステップS306)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。
【0189】
次に、プロセッサ110は、機器データベース124を参照することによって、機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS308)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS310)。
【0190】
本実施の形態においては、このとき、プロセッサ110は、機器200がスピーカ270を有するか否かを判断する(ステップS311)。プロセッサ110は、機器200がスピーカ270を有する場合、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS312)。
【0191】
逆に、プロセッサ110は、機器200がスピーカ270を有さない場合、プロセッサ110は、機器データベース124と音声データベース122とを参照することによって、当該機器と同じ部屋の別の機器であって、スピーカ270を有する別の機器を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、メッセージに対応する機器を特定するための情報とともに、当該別の機器に送信する(ステップS312)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200に、メッセージを代読させてもよい。
【0192】
たとえば、図15においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている炊飯器200Aがスピーカを有さないため、代わりにエアコン200Cが「炊飯器君からの伝言です。ご飯が炊けているよー。今日もお弁当作り頑張って!」という音声を出力する。一方、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bは、代読条件を満たしていないため、冷蔵庫200B自身が「牛乳がもうすぐなくなるよー。買って来てね!」という音声を出力する。
【0193】
これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、検知されたユーザと自分とに紐づけられているメッセージを、スピーカ270に音声出力させる。また、スピーカを有さない機器200のメッセージを、他の機器200が代わりに出力してあげることができる。
【0194】
次に、プロセッサ110は、機器データベース124を参照することによって、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ別の部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS314)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS316)。より詳細には、プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDに対応するメッセージのうち、時間情報が過去の時間を示しており、重要度が「1」のメッセージの音声データを読み出す。
【0195】
プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する(ステップS318)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200に、メッセージを代読させてもよい。
【0196】
そして、このとき、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、別の部屋の機器200を特定する情報、たとえば機器200の種類や型番や家電の呼び名なども一緒に、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する。これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、他の機器200に紐づけられているメッセージを、当該他の機器200を特定するための情報とともに、スピーカ270に音声出力させる、すなわち代読する。
【0197】
たとえば、図15においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bが、別の部屋のハードディスクレコーダ200Dの代わりに、「ビデオさんからの伝言です。ビデオ録画しておいたよー。今日は、ABCというドラマがオススメです。」という音声を出力する。
<第5の実施の形態>
【0198】
第1の実施の形態においては、ユーザを検知すると、機器200に対応するメッセージを出力するものであった。そして、別の部屋の機器200に対応するメッセージを代読するものであった。しかしながら、本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、音量が所定値以上である第1の機器200が、第1の機器と同じ部屋にある音量が所定値未満である第2の機器200に対応するメッセージも、第1の機器と別の部屋にある第3の機器に対応するメッセージも代読してあげるものである。
【0199】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成は、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0200】
次に、図15を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明する。本実施の形態においては、音声出力サーバ100が、機器200とユーザとに対応付けてメッセージを記憶する。
【0201】
そして、機器200はカメラ・マイクなどによってユーザを特定するためのデータを取得すると、当該データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、機器200からのデータに基づいて、ユーザを特定する。音声出力サーバ100は、当該ユーザに対応するメッセージのうちで、当該機器200と同じ部屋に配置されている機器にメッセージを出力させる。
【0202】
ユーザの特定は、音声出力サーバ100が行ってもよいが、機器200が行ってもよい。機器200がユーザを特定する場合には、機器200はユーザを特定するためのユーザIDなどを音声出力サーバ100に送信する。
【0203】
たとえば、図1の(1)のように、ダイニングルームのエアコン200Cが母を撮影したり母の「おはよう」という声を録音したりする。エアコン200Cは、画像データや音声データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、画像データや音声データから母を特定する。音声出力サーバ100は、母とエアコン200Cとに対応付けて記憶しているメッセージを、エアコン200Cに音声出力させる。これによって、母は、エアコン200Cに関するメッセージを聴くことができる。
【0204】
そして、本実施の形態においては、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている炊飯器200Aに、母と炊飯器200Aとに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。ただし、炊飯器200Aの設定音量が所定値未満、たとえば40%未満である場合には、母と炊飯器200Aとに対応付けて記憶しているメッセージもエアコン200Cに出力させる。
【0205】
また、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている冷蔵庫200Bに、母と冷蔵庫200Bとに対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。
【0206】
そして、このとき、すなわち、母を検知した時点に、母に伝えるべきメッセージが、エアコン200Cとは別の部屋に配置されている機器、たとえば、寝室のハードディスクレコーダ200Dと母とに対応付けられているメッセージがある場合には、音声出力サーバ100は、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている機器、たとえばダイニングルームの冷蔵庫200Bに当該メッセージを代読させる。
【0207】
このように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1では、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器に、当該機器に対応付けられているメッセージを音声出力させる。そして、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器200に関しても、設定音量が所定値未満である場合には、当該同じ部屋に配置されている他の機器200にメッセージを代読させる。これによって、子供が寝ている場所の近くに配置されている機器の音量をユーザが小さくしている場合などに、音声出力サーバ100は、他の機器、たとえば子供が寝ている場所から遠い位置に配置されている機器にメッセージを代読させることができる。
【0208】
以下では、このような機能を実現するためのネットワークシステム1について説明する。ただし、主に、音声出力サーバ100の音声データベース122について説明するものとし、音声出力サーバ100、機器200、アダプタ300、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600のハードウェア構成の一態様については、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0209】
ここで、図19は、本実施の形態にかかるメモリ120に格納される機器データベース125のデータ構造を示すイメージ図である。図19を参照して、機器データベース125は、機器を特定するための情報と、機器の種類と、機器のアドレスと、機器が配置されている部屋を特定するための情報と、機器が属する家族を特定するための情報と、設定音量を示す情報との対応関係を格納する。
<音声出力サーバ100における情報処理>
【0210】
次に、図17を参照しながら、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理について説明する。
【0211】
まず、はじめに、音声出力サーバ100のプロセッサ110が、通信インターフェイス160を介して機器200からデータを受信すると、以下の処理を実行する。プロセッサ110は、受信したデータから機器IDを取得して、機器200が取得した画像データまたは音声データを取得する(ステップS302)。
【0212】
プロセッサ110は、機器200が取得した画像データまたは音声データから、ユーザを特定する(ステップS303)。なお、機器200がユーザを特定して、機器200がユーザIDを音声出力サーバ100に送信するものであってもよい。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS304)。
【0213】
本実施の形態においては、このとき、プロセッサ110は、当該機器200の設定音量が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS305)。プロセッサ110は、機器200の設定音量が所定値以上である場合、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS306)。
【0214】
たとえば、図1においては、母を検知したエアコン200Cが、「エアコン入れておいたよー。28℃で運転中。」という音声を出力する。
【0215】
逆に、プロセッサ110は、機器200の設定音量が所定値未満である場合、プロセッサ110は、機器データベース124と音声データベース122とを参照することによって、当該機器と同じ部屋の別の機器であって、設定音量が所定値以上である別の機器200を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、メッセージに対応する機器を特定するための情報とともに、当該別の機器200に送信する(ステップS306)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。
【0216】
次に、プロセッサ110は、機器データベース124を参照することによって、機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS308)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS310)。
【0217】
本実施の形態においては、このとき、プロセッサ110は、機器200の設定音量が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS311)。プロセッサ110は、機器200の設定音量が所定値以上である場合、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS312)。
【0218】
逆に、プロセッサ110は、機器200の設定音量が所定値未満である場合、プロセッサ110は、機器データベース124と音声データベース122とを参照することによって、当該機器と同じ部屋の別の機器であって、設定音量が所定値以上である別の機器を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、メッセージに対応する機器を特定するための情報とともに、当該別の機器に送信する(ステップS312)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200に、メッセージを代読させてもよい。
【0219】
たとえば、図15においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている炊飯器200Aの設定音量が所定値未満であるため、代わりにエアコン200Cが「炊飯器君からの伝言です。ご飯が炊けているよー。今日もお弁当作り頑張って!」という音声を出力する。一方、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bは、設定音量が所定値以上であるため、冷蔵庫200B自身が「牛乳がもうすぐなくなるよー。買って来てね!」という音声を出力する。
【0220】
これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、検知されたユーザと自分とに紐づけられているメッセージを、スピーカ270に音声出力させる。また、スピーカを有さない機器200のメッセージを、他の機器200が代わりに出力してあげることができる。
【0221】
次に、プロセッサ110は、機器データベース124を参照することによって、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ別の部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS314)。プロセッサ110は、音声データベース123を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS316)。より詳細には、プロセッサ110は、音声データベース123を参照することによって、機器IDに対応するメッセージのうち、時間情報が過去の時間を示しており、重要度が「1」のメッセージの音声データを読み出す。
【0222】
プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する(ステップS318)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200に、メッセージを代読させてもよい。
【0223】
そして、このとき、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、別の部屋の機器200を特定する情報、たとえば機器200の種類や型番や家電の呼び名なども一緒に、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する。これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、他の機器200に紐づけられているメッセージを、当該他の機器200を特定するための情報とともに、スピーカ270に音声出力させる、すなわち代読する。
【0224】
たとえば、図15においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bが、別の部屋のハードディスクレコーダ200Dの代わりに、「ビデオさんからの伝言です。ビデオ録画しておいたよー。今日は、ABCというドラマがオススメです。」という音声を出力する。
<第6の実施の形態>
【0225】
第2の実施の形態においては、ユーザを検知すると、機器200とユーザとに対応するメッセージを出力するものであった。そして、別の部屋の機器200と当該ユーザとに対応するメッセージを代読するものであった。しかしながら、本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、第2の機器に対応する代読時間帯においてのみ、第1の機器200が代読してあげるものである。
【0226】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成は、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0227】
次に、図15を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明する。本実施の形態においては、音声出力サーバ100が、機器200とユーザとに対応付けてメッセージを記憶する。
【0228】
そして、機器200はカメラ・マイクなどによってユーザを特定するためのデータを取得すると、当該データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、機器200からのデータに基づいて、ユーザを特定する。音声出力サーバ100は、当該ユーザに対応するメッセージのうちで、当該機器200と同じ部屋に配置されている機器にメッセージを出力させる。
【0229】
ユーザの特定は、音声出力サーバ100が行ってもよいが、機器200が行ってもよい。機器200がユーザを特定する場合には、機器200はユーザを特定するためのユーザIDなどを音声出力サーバ100に送信する。
【0230】
たとえば、図1の(1)のように、ダイニングルームのエアコン200Cが母を撮影したり母の「おはよう」という声を録音したりする。エアコン200Cは、画像データや音声データを音声出力サーバ100に送信する。音声出力サーバ100は、画像データや音声データから母を特定する。音声出力サーバ100は、母とエアコン200Cと出力時間帯に対応付けて記憶しているメッセージを、エアコン200Cに音声出力させる。これによって、母は、エアコン200Cに関するメッセージを聴くことができる。
【0231】
そして、本実施の形態においては、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている炊飯器200Aに、母と炊飯器200Aと出力時間帯に対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。ただし、出力時間帯に該当せずに代読時間帯に該当する場合には、母と炊飯器200Aとに対応付けて記憶しているメッセージもエアコンに出力させる。
【0232】
また、音声出力サーバ100は、エアコン200Cと同じダイニングルームに配置されている冷蔵庫200Bに、母と冷蔵庫200Bと出力時間帯に対応付けて記憶しているメッセージを出力させる。
【0233】
そして、このとき、すなわち、母を検知した時点に、母に伝えるべきメッセージが、エアコン200Cとは別の部屋に配置されている機器、たとえば、寝室のハードディスクレコーダ200Dと母と代読時間帯に対応付けられているメッセージがある場合には、音声出力サーバ100は、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている機器、たとえばダイニングルームの冷蔵庫200Bに当該メッセージを代読させる。
【0234】
このように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1では、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器に、当該機器に対応付けられているメッセージを音声出力させる。そして、音声出力サーバ100は、ユーザを検知した機器と同じ部屋に配置されている機器200に関しても、出力時間帯の条件を満たさずに代読時間帯の条件を満たす場合には、当該同じ部屋に配置されている他の機器200にメッセージを代読させる。
【0235】
以下では、このような機能を実現するためのネットワークシステム1について説明する。ただし、主に、音声出力サーバ100の音声データベース122について説明するものとし、音声出力サーバ100、機器200、アダプタ300、音声作成サーバ700、アプリケーションサーバ500、通信端末600のハードウェア構成の一態様については、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0236】
ここで、図20は、本実施の形態にかかるメモリ120に格納される音声データベース126のデータ構造を示すイメージ図である。図20を参照して、音声データベース126は、機器を特定するための情報と、機器の種類と、メッセージと、メッセージを出力すべき時間としての時間情報と、重要度を示す情報と、メッセージの出力対象者を特定するための情報と、代読するための条件、出力時間帯と、代読時間帯との対応関係を格納する。音声データベース123は、他にも、出力済みか否かを示すフラグや、出力するための曜日や、出力するための天気などを含んでもよい。
【0237】
なお、メッセージは、メッセージの音声データそのものであってもよいし、メッセージのテキストデータであってもよいし、メッセージを特定するための音声IDであってもよい。
【0238】
また、音声データベース123のレコード毎のメッセージは、固定であってもよい。あるいは、音声出力サーバ100の管理者または当該サービスの提供者または広告主が変更するものであってもよい。あるいは、天気予報や花粉に関する情報やPM2.5に関する情報や店舗の安売り情報など、他のWebサーバなどから取得する情報に基づいて、音声出力サーバ100のプロセッサ110や音声作成サーバ700のプロセッサ710が、毎朝または毎時などの定期的に、あるいは新たな情報を入手する度などに、作成するものであってもよい。また、メッセージは、固定メッセージと、定期的に変更するメッセージの組み合わせであってもよい。
【0239】
また、メッセージの出力対象者を特定するための情報は、ユーザIDなどであってもよいし、ユーザを特定するための顔または体の画像データやその特徴データ、またはユーザを特定するための声の音声データやその特徴データであってもよい。
<音声出力サーバ100における情報処理>
【0240】
次に、図17を参照しながら、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理について説明する。なお、図17は、本実施の形態にかかる音声出力サーバ100の情報処理を示すフローチャートである。
【0241】
まず、はじめに、音声出力サーバ100のプロセッサ110が、通信インターフェイス160を介して機器200からデータを受信すると、以下の処理を実行する。プロセッサ110は、受信したデータから機器IDを取得して、機器200が取得した画像データまたは音声データを取得する(ステップS302)。
【0242】
プロセッサ110は、機器200が取得した画像データまたは音声データから、ユーザを特定する(ステップS303)。なお、機器200がユーザを特定して、機器200がユーザIDを音声出力サーバ100に送信するものであってもよい。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS304)。
【0243】
本実施の形態においては、このとき、プロセッサ110は、メッセージに対応する出力時間帯に該当するか否かを判断する(ステップS305)。プロセッサ110は、出力時間帯に該当する場合、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS306)。
【0244】
たとえば、図1においては、母を検知したエアコン200Cが、「エアコン入れておいたよー。28℃で運転中。」という音声を出力する。
【0245】
逆に、プロセッサ110は、メッセージに対応する出力時間帯に該当せず代読時間帯に該当する場合、プロセッサ110は、機器データベース1211と音声データベース123とを参照することによって、当該機器と同じ部屋の別の機器であって、出力時間帯に該当する別の機器を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを当該別の機器に送信する(ステップS306)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。
【0246】
次に、プロセッサ110は、機器データベース1211を参照することによって、機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS308)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS310)。
【0247】
本実施の形態においては、このとき、プロセッサ110は、メッセージに対応する出力時間帯に該当するか否かを判断する(ステップS311)。プロセッサ110は、メッセージに対応する出力時間帯に該当する場合、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを機器200に送信する(ステップS312)。
【0248】
逆に、プロセッサ110は、メッセージに対応する出力時間帯に該当せずに代読時間帯に該当する場合、プロセッサ110は、機器データベース1211と音声データベース123とを参照することによって、当該機器と同じ部屋の別の機器であって、出力時間帯に該当する別の機器を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを当該別の機器に送信する(ステップS312)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200に、メッセージを代読させてもよい。
【0249】
たとえば、図15においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている炊飯器200Aの出力時間帯に該当せずに代読時間帯に該当するため、代わりにエアコン200Cが「炊飯器君からの伝言です。ご飯が炊けているよー。今日もお弁当作り頑張って!」という音声を出力する。一方、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bは、出力時間帯に該当するため、冷蔵庫200B自身が「牛乳がもうすぐなくなるよー。買って来てね!」という音声を出力する。
【0250】
これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、検知されたユーザと自分とに紐づけられているメッセージを、スピーカ270に音声出力させる。また、代読条件や代読時間帯の要件を満たしている機器200のメッセージを、他の機器200が代わりに出力してあげることができる。
【0251】
次に、プロセッサ110は、機器データベース1211を参照することによって、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ別の部屋の機器200の機器IDを特定する(ステップS314)。プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDと検知されたユーザとに対応するメッセージの音声データを読み出す(ステップS316)。より詳細には、プロセッサ110は、音声データベース1212を参照することによって、機器IDに対応するメッセージのうち、時間情報が過去の時間を示しており、重要度が「1」のメッセージの音声データであって、代読時間帯に該当するものを読み出す。
【0252】
プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、メッセージの音声データを、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する(ステップS318)。本実施の形態においては、プロセッサ110は、人間を検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200のうちで、最後にメッセージを出力したものに、メッセージを代読させる。ただし、プロセッサ110は、人間を検知した機器200に、メッセージを代読させてもよい。
【0253】
そして、このとき、プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、別の部屋の機器200を特定する情報、たとえば機器200の種類や型番や家電の呼び名なども一緒に、ユーザを検知した機器200と同じ家族かつ同じ部屋の機器200に送信する。これによって、ユーザを検知した機器200と同じ部屋に配置されている機器200のプロセッサ210が、他の機器200に紐づけられているメッセージを、当該他の機器200を特定するための情報とともに、スピーカ270に音声出力させる、すなわち代読する。
【0254】
たとえば、図15においては、母を検知したエアコン200Cと同じ部屋に配置されている冷蔵庫200Bが、別の部屋のハードディスクレコーダ200Dの代わりに、「ビデオさんからの伝言です。ビデオ録画しておいたよー。今日は、ABCというドラマがオススメです。」という音声を出力する。
<第7の実施の形態>
【0255】
第1から第6の実施の形態においては、機器200は、アダプタ300を介して、ルータ、インターネット、音声出力サーバ100などと通信するものであった。しかしながら、図21に示すように、機器200が、直接的に、WiFi(登録商標)通信やBluetooth(登録商標)によって、ルータ400を介して、インターネット、音声出力サーバ100と通信するものであってもよい。
<第8の実施の形態>
【0256】
第1から第6の実施の形態においては、機器200は、アダプタ300を介して、ルータ、インターネット、音声出力サーバ100などと通信するものであった。しかしながら、図22に示すように、機器200が、アダプタ300を介して、直接的に、すなわちルータ400を介さずに、3G回線、4G回線、LTE(登録商標)回線などのモバイル無線通信網などを介して、インターネット、音声出力サーバ100と通信するものであってもよい。
<第9の実施の形態>
【0257】
さらには、図23に示すように、機器200が、直接的に、すなわちアダプタ300もルータも介さずに、3G回線、4G回線、LTE(登録商標)回線などのモバイル無線通信網などを介して、インターネット、音声出力サーバ100と通信するものであってもよい。
<その他の応用例>
【0258】
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体(あるいはメモリ)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0259】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0260】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0261】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる他の記憶媒体に書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
<上記の複数の実施の形態のまとめ>
【0262】
上記の第1から第9の実施の形態においては、人を検知することが可能な第1の機器200と、第1の機器200と通信可能なサーバ100とを備えるネットワークシステム1が提供される。サーバ100は、複数の機器と複数の部屋との対応関係(1211,124,125など)を参照可能であって、第1の機器200Cが人を検知したときに、第1の機器が配置されている部屋に配置されている機器(200A,200B,200Cなど)にメッセージを音声出力させる。
【0263】
また、上記の第1から第9の実施の形態においては、サーバ100は、第1の機器200Aが配置されている部屋とは異なる部屋に配置されている機器200Dに対応するメッセージを、第1の機器200Aが配置されている部屋に配置されている機器200Cに音声出力させる。
【0264】
上記の第1から第9の実施の形態においては、対応関係123は、メッセージ毎あるいは機器毎に、代読させるか否かを指定するための情報を含む。
【0265】
上記の第2から第9の実施の形態においては、対応関係122は、メッセージ毎あるいは機器毎に、メッセージの対象としての人物を指定するための情報を含む。
【0266】
上記の第4と第7から第9の実施の形態においては、サーバ100は、スピーカを有さない機器200Aに対応するメッセージを、第1の機器200Aが配置されている部屋に配置されている機器200Cに音声出力させる。
【0267】
上記の第3と第7から第9の実施の形態においては、サーバ100は、所定の状態にある機器200Aに対応するメッセージを、第1の機器200Aが配置されている部屋に配置されている機器200Cに音声出力させる。
【0268】
上記の第5と第7から第9の実施の形態においては、サーバ100は、音量が所定値未満の機器に対応するメッセージを、第1の機器200Aが配置されている部屋に配置されている機器200Cに音声出力させる。
【0269】
上記の第6の実施の形態においては、対応関係126は、メッセージ毎あるいは機器毎に、他の機器200Cに代読させるべき時間帯を指定するための情報を含む。
【0270】
上記の第6の実施の形態においては、対応関係126は、メッセージ毎あるいは機器毎に、メッセージに対応する機器200Dに音声出力させるべき時間帯を指定するための情報を含む。
【0271】
上記の第1から第9の実施の形態においては、第1の機器200Aが配置されている部屋に配置されている機器200は、人を検知した第1の機器200Cである。
【0272】
上記の第1から第9の実施の形態においては、サーバ100は、第1の機器200Aが配置されている部屋に配置されている機器200Cに、メッセージともに、メッセージに対応付けられている機器200Dを特定するための情報も音声出力させる。
【0273】
上記の第1から第9の実施の形態においては、第1の機器200とサーバ100とを備えるネットワークシステム1における音声出力方法が提供される。音声出力方法は、第1の機器200Cが人を検知するステップと、サーバ100が、複数の機器と複数の部屋との対応関係(1211,124,125など)を参照するステップと、サーバ100が、第1の機器200Cが配置されている部屋に配置されている機器(200A,200B,200Cなど)にメッセージを音声出力させるステップとを備える。
【0274】
こ上記の第1から第9の実施の形態においては、人を検知することが可能な第1の機器200と通信するための通信インターフェイス160と、プロセッサ110とを備えるサーバ100が提供される。プロセッサ110は、複数の機器と複数の部屋との対応関係(1211,124,125など)を参照可能であって、第1の機器200Cが人を検知したときに、第1の機器200Cが配置されている部屋に配置されている機器(200A,200B,200Cなど)にメッセージを音声出力させる。
【0275】
この発明の別の態様に従うと、人を検知することが可能な第1の機器200と通信するための通信インターフェイス160とプロセッサ110とを備えるサーバ100における音声出力方法が提供される。音声出力方法は、プロセッサ110が、複数の機器と複数の部屋との対応関係(1211,124,125など)を参照するステップと、第1の機器200Cが人を検知したときに、プロセッサ110が、第1の機器200Cが配置されている部屋に配置されている機器(200A,200B,200Cなど)にメッセージを音声出力させるステップとを備える。
【0276】
上記の第1から第9の実施の形態においては、人を検知することが可能な第1の機器200と通信するための通信インターフェイス160とプロセッサ110とを備えるサーバ100のための音声出力プログラムが提供される。音声出力プログラムは、複数の機器と複数の部屋との対応関係(1211,124,125など)を参照するステップと、第1の機器200Cが人を検知したときに、第1の機器200Cが配置されている部屋に配置されている機器(200A,200B,200Cなど)にメッセージを音声出力させるステップとをプロセッサ110に実行させる。
【0277】
上記の第1から第9の実施の形態においては、人を検知するためのセンサ(250など)と、サーバ100と通信するための通信インターフェイス260と、スピーカ270と、プロセッサ210とを備える機器200Cが提供される。プロセッサ210は、センサ(250など)を介して人を検知し、通信インターフェイス260を介して検知結果をサーバ100に送信し、サーバ100からのデータに基づいて、他の機器200Dに設定されているメッセージをスピーカ270に音声出力させる。
【0278】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0279】
1 :ネットワークシステム
100 :音声出力サーバ
110 :プロセッサ
120 :メモリ
1211 :機器データベース
1212 :音声データベース
1213 :代読データベース
122 :音声データベース
123 :音声データベース
124 :機器データベース
125 :機器データベース
126 :音声データベース
130 :ライト
140 :スイッチ
160 :通信インターフェイス
200 :機器
200A :炊飯器
200B :冷蔵庫
200C :エアコン
200D :ハードディスクレコーダ
200E :洗濯機
210 :プロセッサ
220 :メモリ
230 :ライト
240 :スイッチ
250 :カメラ
260 :通信インターフェイス
270 :スピーカ
280 :リモコン受光部
290 :機器駆動部
300 :アダプタ
400 :ルータ
500 :アプリケーションサーバ
501 :データベース
600 :通信端末
700 :音声作成サーバ
701 :データベース
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