特許第6607671号(P6607671)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6607671
(24)【登録日】2019年11月1日
(45)【発行日】2019年11月20日
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 17/00 20060101AFI20191111BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20191111BHJP
   F21V 17/16 20060101ALI20191111BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20191111BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20191111BHJP
【FI】
   F21V17/00 154
   F21S2/00 230
   F21V17/16 100
   F21Y103:00
   F21Y115:10
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-222212(P2014-222212)
(22)【出願日】2014年10月31日
(65)【公開番号】特開2016-91669(P2016-91669A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年2月17日
【審判番号】不服2018-7968(P2018-7968/J1)
【審判請求日】2018年6月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098660
【弁理士】
【氏名又は名称】戸田 裕二
(72)【発明者】
【氏名】小野 隆
(72)【発明者】
【氏名】石井 光浩
(72)【発明者】
【氏名】山下 太一郎
(72)【発明者】
【氏名】中澤 育男
【合議体】
【審判長】 島田 信一
【審判官】 氏原 康宏
【審判官】 中川 真一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−142063(JP,A)
【文献】 特開2014−116299(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/135956(WO,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第2647907(EP,A1)
【文献】 特開2014−53267(JP,A)
【文献】 特開2014−89894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ユニットと、
長手方向の両端部に設けられる取付部材により前記本体ユニットに取り付け及び取り外し可能なカバー部材と、
点灯装置と、該点灯装置に接続された光源ユニットとを備え、前記カバー部材のカバー係止部の内側に前記光源ユニットの弾性部材が固定され、前記カバー部材とともに前記本体ユニットに取付けた状態で前記本体ユニットと前記カバー部材との間に配置される発光装置と、
前記カバー部材を前記本体ユニットに取付けた状態及び前記本体ユニットから取り外した状態で前記本体ユニットの中央部に取り付けられている係止部材と、を備え、
前記カバー部材には、前記係止部材に係止可能な前記カバー係止部を備えることを特徴とする、照明器具。
【請求項2】
前記係止部材は前記取付部材の取付向きとは異なる外向きに突出する爪形状を有し、
前記カバー係止部は内向きに突出する爪形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
蛍光灯やLED照明、有機EL照明等の照明器具には、照明の明るさを調整する調光装置が備えられていることがある。調光装置は例えば壁面等に配置され、調光装置と点灯装置とが信号先により接続されている。使用者が調光装置を操作することで、調光装置からの信号(明るさを制御するための電気信号)が信号線を通じて点灯装置に伝達される。そして、点灯装置は、受け取った信号に基づいて、照明の明るさを調整するようになっている。
【0003】
このような照明器具に関連して、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、器具本体及び取付部材にそれぞれ設けた嵌合構造によって光源ユニットを器具本体に取り付ける照明器具が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−116299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のように長尺の光源ユニットを取り付けるものでは、嵌合構造によっては、撓みが生じる恐れがある。
【0006】
本発明は撓みが生じる恐れを抑制した照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、本体ユニットと、長手方向の両端部に設けられる取付部材により前記本体ユニットに取り付け及び取り外し可能なカバー部材と、点灯装置と、該点灯装置に接続された光源ユニットとを備え、前記カバー部材のカバー係止部の内側に前記光源ユニットの弾性部材が固定され、前記カバー部材とともに前記本体ユニットに取付けた状態で前記本体ユニットと前記カバー部材との間に配置される発光装置と、前記カバー部材を前記本体ユニットに取付けた状態及び前記本体ユニットから取り外した状態で前記本体ユニットの中央部に取り付けられている係止部材と、を備え、前記カバー部材には、前記係止部材に係止可能な前記カバー係止部を備える。

【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、撓みが生じる恐れを抑制した照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態の照明器具の外観を示す下方からの斜視図である。
図2】第1実施形態の照明器具の本体ユニットからカバー部材を取り外すときの様子を示す図であり、(a)は使用者がカバー部材を掴んだ状態、(b)は使用者がカバー部材を下方向に引っ張って取り外した状態を示す。
図3】第1実施形態の照明器具の本体ユニットからカバー部材を取り外した状態を示す図である。
図4図3の状態において、本体ユニット10側の信号線及び電源線と、カバー部材20側の信号線及び電源線との接続をそれぞれ解除した状態を示す図である。
図5】(a)は図2(a)のA部拡大図であり、(b)〜(f)は(a)の変形例を示す図である。
図6図1の長手方向を見た正面図である。
図7図6のA−A断面図である。
図8図3,4から電源線等を除いた状態の斜視図である。
図9図8の長手方向を見た正面図である。
図10図9のA−A断面図である。
図11】(a)〜(f)は係止部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明する。初めに、本実施形態の照明器具の全体構成(内部構成を含む)を説明し、次いで、本実施形態の照明器具に備えられるカバー部材の形状について説明する。
【0011】
図1は、第1実施形態の照明器具100の外観を示す下方からの斜視図である。照明器具100は、天井150に取り付けられている。照明器具100は、金属製の本体ユニット10と、本体ユニット10に取り付けられるとともに、円弧形状を有するカバー部材20(例えば樹脂製)とを備えている。本体ユニット10の内部(カバー部材20が取り付けられることで形成される空間、以下同じ)には、外部に放出光を生み出す光源ユニット27(図3等を参照しながら後記する)等が備えられている。
【0012】
図2は、第1実施形態の照明器具100の本体ユニット10からカバー部材20を取り外すときの様子を示す図であり、(a)は使用者の手Hがカバー部材20を掴んだ状態、(a)は使用者の手Hがカバー部材20を下方向に引っ張って取り外した状態を示す。なお、図2(b)に示すA部については、図5を参照しながら後記するため、図2の説明では、A部の説明を省略する。また、図2(b)では、図示の簡略化のために、本体ユニット10の内部に収容されている各部材の図示を省略している。
【0013】
図2(a)に示すように、使用者は、カバー部材20の側面に設けられている凹み21を手Hによって掴むことで、使用者がカバー部材20を摘み易くなっている。そして、この状態で、使用者がカバー部材20を下方向に引っ張ることにより、カバー部材20が本体ユニット10から取り外される。これにより、カバー部材20が本体ユニット10から分離されるようになっている。なお、カバー部材20は、取付部材50(図8参照)により、本体ユニット10に取り付けられている。
【0014】
図3は、第1実施形態の照明器具100の本体ユニット10からカバー部材20を取り外した状態を示す図である。本体ユニット10には、電源端子台12が固定されている。また、カバー部材20の内側には、点灯装置26と、点灯装置26に接続された光源ユニット27とが固定されている。点灯装置26は光源ユニット27を制御するものである。具体的には、点灯装置26は、光源ユニット27の点灯や消灯、光源ユニット27から発せられる光の強さ等を制御するようになっている。なお、光源ユニット27としては、例えばLEDや有機EL、蛍光管等が適用可能であり、中でも、省エネルギ化の観点から、LEDが好ましい。
【0015】
電源端子台12には、図示しない交流電源と接続される電源線13が接続されている。さらに、電源端子台12には、図示しないアース線が接続されている。また、電源端子台12と点灯装置26とは、電源端子台12の側からこの順で、電源線14、電源コネクタ15、電源コネクタ24及び電源線25を介して接続されている。これにより、交流電源からの電力が点灯装置26に供給されるようになっている。これにより、電源装置から点灯装置26に供給された電力は、光源ユニット27の駆動に用いられるようになっている。
【0016】
また、点灯装置26には、信号線を介して、図示しない調光装置が接続されている。具体的には、点灯装置26と調光装置とは、点灯装置26の側からこの順で、信号線23、信号端子台22、信号接続部16(図4参照。図3では図示せず。)及び信号線11を介して接続されている。使用者が調光装置を操作(例えば調光装置を構成するツマミを回転させる等)することで、その操作の程度に応じた電気信号が発生する。そして、発生した電気信号が、信号線11や信号線23等を通じて点灯装置26に伝達されることにより、点灯装置26が、その電気信号に応じて光源ユニット27の駆動(明るさ等)を制御するようになっている。
【0017】
図4は、図3の状態において、本体ユニット10側の信号線11及び電源線14と、カバー部材20側の信号線23及び電源線25との接続をそれぞれ解除した状態を示す図である。例えば、照明器具100のメンテナンス後、図4の状態にあるとき、カバー部材20を本体ユニット10に取り付ける際には、以下の手順が適用可能である。
【0018】
まず、図4に示すようにカバー部材20を配置し、信号線11の端部である信号接続部16と、信号線23の端部にある信号端子台22とが接続されるようにする。これにより、調光装置と点灯装置26との電気的接続が図られる。さらには、電力線14の端部である電源コネクタ15と、電源線25の端部にある電源コネクタ24とが接続されるようにする。これにより、交流電源と点灯装置26との電気的接続が図られる。そして、最後に、図2において説明した手順と逆の点順でカバー部材20を本体ユニット10に取り付けることで、照明器具100の使用準備が整うことになる。
【0019】
図3及び図4に示すように、第1実施形態の照明器具100では、信号端子台22は、本体ユニット10及びカバー部材20のいずれにも固定されていない。即ち、信号端子台22は、本体ユニット10及びカバー部材20に対して、不支持状態になっている。これにより、信号端子台22が本体ユニット10に固定されていた従来の照明器具(たとえば前記の特許文献1参照)とは異なり、信号端子台22と信号接続部16との接続を、本体カバー20の近傍で行うことができる。従って、天井150等の位置に対して低い位置で、信号接続部16と信号端子台22との接続や脱着をすることができるようになる。これにより、手許を確認しながら接続や脱着を行うことができるようになり、照明器具100のメンテナンス等が容易になる。
【0020】
また、従来、本体ユニット10に固定していた信号端子台22を本体ユニット10から独立(即ち)分離させることで、端子台として、電源端子台12のみが本体ユニット10に固定されることになる。使用者が調光機能を不要とする場合でも、図3図4等に示す本体ユニット10を流用することができる。従って、本体ユニット10の汎用性を高めることができ、様々なカバー部材20(点灯装置26や光源ユニット27等を備える)に対して、単一種の本体ユニット10を用意すればよいことになる。
【0021】
さらには、信号端子台22を本体ユニット10に固定していた従来の照明器具では、点灯装置26がカバー部材20側に設けられていたため、信号端子台22と点灯装置26とを接続する信号線の間に、信号コネクタが設けられていた。しかし、第1実施形態の照明器具100のように、信号端子台22を本体ユニット10から分離させて独立のものとすることで、信号端子台22に信号接続部16を直接接続すればよくなる。これにより、従来用いられていた信号コネクタを削減することができる。
【0022】
次に、第1実施形態の照明器具100を構成するカバー部材20について説明する。
【0023】
図5は、(a)は図2(b)のA部拡大図であり、(b)〜(f)は(a)の変形例を示す図である。図5(a)に示すように、カバー部材20の側面には、曲線を含んだ形状である、R形状の凹み21が形成されている。凹み21は、カバー部材20の外側に張り出す凹み上端部20aと、カバー部材20の同じく外側に張り出す凹み下端部20bとの間に形成されている。
【0024】
なお、図5では図示していないが、カバー部材20の左側面にも、同様の凹み21が設けられている。即ち、カバー部材20の外表面に形成されている凹み20は、カバー部材20に含まれる円弧形状を含み、かつ、光源ユニット27の光軸に垂直な方向(図5の紙面に垂直な方向)の断面視で、光軸を中心として左右に少なくとも一つの凹みが形成されている。
【0025】
カバー部材20の側面をこのような形状にすることで、使用者の手Hがカバー部材20を掴み易くなり(図2参照)、カバー部材20を本体ユニット10から取り外し易くなる。即ち、凹み21(凹み上端部20aと凹み下端部20bとの間に形成される)の部分に指を引っ掛けて手Hでカバー部材20を掴み、下方への力を付与することで、凹み21によって指が滑ることなく、カバー部材20を取り外すことができる。
【0026】
また、掴み易さの観点からは、カバー部材20の側面の形状を、上方に向かって窄まるテーパ形状とすることも考えられる。しかし、上方に向かって窄まるテーパ形状とすると、凹み上端部20aが外側に張り出していない形状になり、カバー部材20の側面に塵埃が堆積し易くなる。しかし、第1実施形態の照明器具100のように凹み21が設けられ、カバー部材20の外側に張り出す凹み上端部20aと、同じく外側に張り出す凹み下端部20bが形成されることで、凹み21には塵埃が堆積しにくくなる。
【0027】
さらには、カバー部材20の側面に凹み21を設けることで、上下方向に鉛直な側面(凹み21が無い側面)を有するカバー部材20と比べて、カバー部材20の表面積を増やすことができる。そして、カバー部材20の表面積が増えることで、照明器具100の発光面積が増えることになる。
【0028】
特に、これによる効果は、光源ユニット27として、LED等の指向性の高い発光体を用いた場合に大きくなる。具体的には、光源ユニット27が例えば指向性の高いLEDである場合、カバー部材20の左右方向には光が向きにくく、カバー部材20の左右近傍では明るさが不足しがちである。しかし、カバー部材20の側面に凹み21を設けることで、カバー部材20の表面積、即ち照明装置100の発光面積を増やすことができる。特に、表面積は、カバー部材20の側面で増えるため、暗くなりがちな左右方向においても、十分な明るさを確保することができる。
【0029】
また、本実施形態の照明装置100では、凹み21の形状はR形状になっている。そのため、凹み21が曲線のみによって構成されるため、使用者に対して柔らかい印象を与え、凹み21の意匠性が優れる。また、曲線のみによって構成されるため、より均一な光を外部に放出することができる。
【0030】
本実施形態の照明装置100では、凹み21の形状は、前記のようにR形状になっている。しかし、凹み21の形状は図5(a)の形状に限られず、例えば図5(b)〜(f)に示す形状としてもよい。
【0031】
例えば、凹みは、図5(b)に示す、断面くの字形状の凹み21Aとしてもよい。このような形状にすることで、凹み21を構成する斜面の長さを長く確保することができ、掴み易さがより向上する。また、斜面の長さが長くなるためカバー部材20Aの表面積がより大きくなり、発光面積がより大きくなる。
【0032】
また、例えば、凹みは、図5(c)に示す、下端部20Bbが、上端部20Baよりも、カバー部材20Bの外側に張り出した凹み21Bとしてもよい。このような形状にすることで、使用者によってカバー部材20Bが掴まれたとき、下端部20Bbに指が引っかかり易い。そのため、使用者がカバー部材20Bをより容易に取り外し易くなる。また、図5(a)に示すカバー部材20と同様に、断面が円弧状になっているため、塵埃がより堆積しにくい。
【0033】
さらに、例えば、凹みは、図5(d)に示す、台形の上底のような断面の凹み21Cとしてもよい。このような形状にすることで、図5(b)と同様に、発光面積をより大きくすることができ、また、掴み易くすることができる。
【0034】
また、例えば、凹みは、図5(e)に示す、図5(d)で説明した台形の面取りをしたような形状の凹み21Dとしてもよい。このような形状にすることで、図5(a)に示すカバー部材20と同様に、より均一な光を外部に放出することができる。また、図5(c)と同様に、塵埃がより堆積しにくい。
【0035】
さらに、例えば、凹みは、図5(f)に示す、図5(c)で説明した凹み21Bとは逆に、上端部20Eaが、下端部20Ebよりも、カバー部材20Eの外側に張り出した凹み21Eとしてもよい。このような形状にすることで、上端部20Eaがより外側に張り出し、しかも、断面が円弧状になっているため、凹み21Eへの塵埃の堆積がより確実に防止される。
【0036】
これらのうち、カバー部材20に含まれる円弧形状を含み、かつ、光源ユニット27の光軸に垂直な方向(図5の紙面に垂直な方向)の断面視で、凹み上端部(図5(a)の場合、凹み上端部20a)と凹み下端部(同図の場合、凹み下端部20b)とを結ぶ線分は、光源ユニット27(図5では図示していない)の光軸と平行になっているものが好ましい。ここで、光軸とは、光源ユニット27から発せられる光の軸のことをいい、図5では、ガイド部31が延在する方向と同方向に伸びている。図5に示すカバー部材のうち、好ましいものの具体例としては、図5(a)に示されるカバー部材20や、図5(b)に示されるカバー部材20A、図5(d)に示されるカバー部材20C、図5(e)に示されるカバー部材20eである。これにより、使用者によるカバー部材20等の持ち易さと、カバー部材20等への塵埃の堆積のしにくさとをバランスよく両立させることができる。
【0037】
図5(a)〜(e)に示すように、カバー部材20の上端、かつガイド部31の先端にはカバー爪部20cを有している。カバー爪部20cは、カバー部材20の内側方向へ突出している。また、カバー爪部20cの内側には、弾性部材35が設けられている。
【0038】
図6は、図1の長手方向を見た正面図であり、図7図6のA−A断面図である。図8は、図3,4から電源線13等を除いた状態の斜視図である。図9は、図8の長手方向を見た正面図であり、図10図9のA−A断面図である。
【0039】
カバー部材20は、カバー部材20の上面の長手方向の両端部に設けられる取付部材50により本体ユニット10に取り付けられる。本体ユニット10の中央部には、係止部材40が取り付けられている。取付部材50により本体ユニット10をカバー部材20に取り付ける際、カバー部材20は、係止部材40に係止し、撓みが生じる恐れを抑制することができる。係止部材40は1つに限らない。複数設けることで係止による効果が高くなる。
【0040】
カバー部材20の係止部材40への係止は次のように行われる。カバー部材20を係止部材40の下方向から取り付けると、係止部材40における係止爪40cの傾斜部にカバー部材20のカバー爪部20cと弾性部材35が接触し、カバー爪部20cと弾性部材35とが外方向(左右方向)へ撓む。カバー爪部20cと弾性部材35とが係止爪40cの傾斜部を超えた後、カバー爪部20cは撓みが戻り係止爪40cに係止される。
【0041】
なお、カバー部材20のカバー爪部20cが撓む材質や構造であれば、弾性部材35を設けずカバー爪部20cのみでカバー部材20と係止部材40との係止が可能である。但し、弾性部材35を設けることで、係止部材40への左右方向からの力が加わり、係止効果が増す。
【0042】
図11は、係止部材40を示す図である。図11(a)は斜視図であり、図11(b)は平面図であり、図11(c)は左側面図であり、図11(d)は正面図であり、図11(e)は右側面図であり、図11(F)は底面図である。係止部材40は、係止上面部40aと、係止側面部40bと、係止爪40cと、係止上面爪40dと、ネジ止め部40eとから構成されている。係止爪40cは、係止部材40の外側方向へ突出している。係止部材40を本体ユニット10に取り付ける場合、係止上面爪40dを本体ユニット10の穴にスライドさせながら挿入し、ネジ止め部40eでネジ止めする。
【0043】
本実施形態では、係止部材40とカバー部材20の係止構造を、それぞれ係止爪40c、カバー爪部20cのように爪形状としたがこの限りでなく、ばねなどを用いてもよい。
【0044】
以上のように、本体ユニット10と、本体ユニット10に取り付けられるカバー部材40と、本体ユニット10とカバー部材40との間に配置される発光装置27と、本体ユニット10に取り付けられる係止部材40と、を備え、カバー部材20には、係止部材40に係止するカバー係止部(カバー爪部20c)を備えることにより、撓みが生じる恐れを抑制した照明器具を提供することができる。
【符号の説明】
【0045】
10,10A,10B 本体ユニット
11 信号線(第一信号線)
12 電源端子台
16 信号接続部(第一信号接続部)
17 信号コネクタ(第一信号接続部)
18 コネクタ(第一信号接続部)
20,20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G カバー部材
20c カバー爪部(カバー係止部)
22 信号端子台(第二信号接続部)
23 信号線(第二信号線)
26 点灯装置(発光装置)
27 光源ユニット(発光装置)
28 信号コネクタ(第二信号接続部)
29 信号線(第二信号線)
30 コネクタ(第二信号接続部)
40 係止部材
40a 係止上面部
40b 係止側面部
40c 係止爪
40d 係止上面爪
150 天井(支持体)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11