特許第6607747号(P6607747)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6607747
(24)【登録日】2019年11月1日
(45)【発行日】2019年11月20日
(54)【発明の名称】回帰反射形光電センサ
(51)【国際特許分類】
   H01H 35/00 20060101AFI20191111BHJP
   G01V 8/14 20060101ALI20191111BHJP
【FI】
   H01H35/00 V
   G01V8/14 A
【請求項の数】3
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-183142(P2015-183142)
(22)【出願日】2015年9月16日
(65)【公開番号】特開2017-59407(P2017-59407A)
(43)【公開日】2017年3月23日
【審査請求日】2018年3月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100156351
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 秀央
(74)【代理人】
【識別番号】100188880
【弁理士】
【氏名又は名称】坂元 辰哉
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(72)【発明者】
【氏名】細井 貴之
(72)【発明者】
【氏名】溝渕 学
【審査官】 関 信之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−279870(JP,A)
【文献】 国際公開第2000/068738(WO,A1)
【文献】 実開昭52−087964(JP,U)
【文献】 特開平10−111365(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 35/00
G01V 8/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投光素子から出た光を投光レンズにより出射し、当該投光レンズより出射した光が反射板に反射して回帰光となり、当該回帰光を、受光レンズを通して受光素子で受光する回帰反射形の光学系に使用する、投光軸と受光軸とが同軸にない回帰反射形光電センサであって、
前記投光レンズの、前記受光素子側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光し、かつ、当該投光ビームの遮光範囲を調整可能な第一の遮光部と、
前記受光レンズの、前記投光素子側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光し、かつ、当該受光ビームの遮光範囲を調整可能な第二の遮光部
とを備え、
前記第一の遮光部および前記第二の遮光部は絞り式であり、絞り量に応じて開口部を形成し、当該開口部の中心が、前記投光レンズの中心と前記受光レンズの中心とを結ぶ直線上の前記投光レンズの中心と前記受光レンズの中心との間の点を通り、当該直線と直交する直線上に存在する
ことを特徴とする回帰反射形光電センサ。
【請求項2】
前記第一の遮光部および前記第二の遮光部は、前記回帰反射形光電センサのホルダの内側に備えられる
ことを特徴とする請求項1記載の回帰反射形光電センサ。
【請求項3】
前記第一の遮光部および前記第二の遮光部は、前記回帰反射形光電センサのホルダの外側に備えられる
ことを特徴とする請求項1記載の回帰反射形光電センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、投光軸と受光軸が同軸でない2眼式の回帰反射形光電センサであって、特に、光を透過し屈曲させるPETボトル等を検出する回帰反射形光電センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、回帰反射形光電センサの光学系としては、例えば、2眼式の回帰反射形光電センサと反射板とを組み合わせたものがある。
このような回帰反射形光電センサにおいては、検出体がない状態では、投光素子が発する光は、投光レンズにより所定の投光エリアを形成する投光ビームとして出射され、当該投光ビームが反射板に入射し反射され受光ビームとなって、100%の状態で、受光レンズおよび受光素子に達する。
そこで、回帰反射形光電センサでは、投光素子および受光素子と、反射板との間に検出体が進入すると、この検出体により光路が遮られることにより受光素子に入射する光量が変化して光電変換する量の減少を検出信号として出力することによって、当該検出体を検出する。
【0003】
しかし、上述したような回帰反射形光電センサでは、例えば、透過率の高い複雑な形状の検出体が進入すると、検出体の表面で検出体による拡散光や屈折光となり、本来検出に関係しない光までもが受光レンズおよび受光素子に入り、反射板から受光レンズおよび受光素子に返ってくる光が、検出体のない状態よりも検出体のある状態の方が増えることがあり、検出体の安定検出ができないという問題があった。
【0004】
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、回帰反射形光電センサ本体に、投光側スリットと受光側スリットとを形成し、投光側スリットによって、投光エリアのうちリフレクタのサイズに入っていない無効光を除去し、また、受光側スリットによって、無効光が回り込んでくるのを防ぐようにすることで、光を透過し屈折させる検出物体を安定検出できるようにする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−279870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されているような技術では、設置された投光側スリットと受光側スリットとによって遮光範囲が固定されるため、検出距離や反射板の大きさによっては、適切な範囲を遮光できず、検出体を安定検出することができないという課題があった。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、投光レンズの、受光素子側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光する遮光範囲、および、受光レンズの、投光素子側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する遮光範囲を用途にあった大きさに設定できるようにすることで、検出体を安定検出することができる回帰反射形光電センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る回帰反射形光電センサは、投光素子から出た光を投光レンズにより出射し、当該投光レンズより出射した光が反射板に反射して回帰光となり、当該回帰光を、受光レンズを通して受光素子で受光する回帰反射形の光学系に使用する、投光軸と受光軸とが同軸にない回帰反射形光電センサであって、投光レンズの、受光素子側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光し、かつ、当該投光ビームの遮光範囲を調整可能な第一の遮光部と、受光レンズの、投光素子側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光し、かつ、当該受光ビームの遮光範囲を調整可能な第二の遮光部とを備え、第一の遮光部および第二の遮光部は絞り式であり、絞り量に応じて開口部を形成し、当該開口部の中心が、投光レンズの中心と受光レンズの中心とを結ぶ直線上の投光レンズの中心と受光レンズの中心との間の点を通り、当該直線と直交する直線上に存在することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、投光レンズの、受光素子側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光する遮光範囲、および、受光レンズの、投光素子側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する遮光範囲を用途にあった大きさに設定できるようにすることで、検出体を安定検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一般的な回帰反射形光電センサの光学系の一例について説明する図である。
図2】一般的な2眼式の回帰反射形光電センサの構成の一例について説明する図である。
図3】一般的な回帰反射形光電センサの光学系で、検出体を検出する仕組みについて説明する図である。
図4】一般的な回帰反射形光電センサと反射板との間に、透過率が高く複雑な形状の検出体がある場合の一例を示す図である。
図5】一般的な回帰反射形光電センサの光学系で、回帰反射形光電センサと反射板との間に検出体が何もない状態において、反射板を正面から見た場合の投光領域、受光領域、交錯領域の一例を説明する図である。
図6】一般的な回帰反射形光電センサの光学系で、投光ビームの屈折等がおこり、交錯領域以上の領域で受光する一例を説明する図である。
図7】反射板の大きさと、出射、および、入射する光の関係を説明するための図である。
図8】一般的な、1眼式の回帰反射形光電センサの光学系の一例を説明する図である。
図9】この発明の実施の形態1に係る回帰反射形光電センサの構成図であって、図9(a)は、回帰反射形光電センサの正面斜視図であり、図9(b)は、回帰反射形光電センサの断面図である。
図10】この発明の実施の形態2に係る回帰反射形光電センサの構成図であって、図10(a)は、回帰反射形光電センサの正面斜視図であり、図10(b)は、回帰反射形光電センサの断面図であり、図10(c)は、回帰反射形光電センサが備える遮光部材の一例を説明する図であり、図10(d)は、回帰反射形光電センサが備える遮光部材が有する遮光壁が開いた状態を、正面からみた図である。
図11】この発明の実施の形態3に係る回帰反射形光電センサの構成図であって、図11(a)は、回帰反射形光電センサの正面斜視図であり、図11(b)は、回帰反射形光電センサの断面図であり、図11(c)は、回帰反射形光電センサの正面図である。
図12】この発明の実施の形態4に係る回帰反射形光電センサの構成図であって、図12(a)は、回帰反射形光電センサの正面斜視図であり、図12(b)は、回帰反射形光電センサの断面図であり、図12(c)は、回帰反射形光電センサが備える遮光部材を正面から見た図である。
図13】この発明の実施の形態5に係る回帰反射形光電センサの構成図であって、図13(a)は、回帰反射形光電センサの正面斜視図であり、図13(b)は、回帰反射形光電センサの断面図である。
図14】実施の形態1の遮光部材を、正面のホルダの外側に設置する一例を説明する図である。
図15】実施の形態2の遮光部材を、正面のホルダの外側に設置する一例を説明する図である。
図16】実施の形態4の遮光部材を、正面のホルダの外側に設置する一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、図を用いて、本発明の前提となる、一般的な回帰反射形光電センサ60の構成、および、当該一般的な回帰反射形光電センサ60における問題について説明する。
図1は、一般的な回帰反射形光電センサ60の光学系の一例について説明する図である。
図2は、一般的な2眼式の回帰反射形光電センサ60の構成の一例について説明する図である。
一般的な回帰反射形光電センサ60の光学系としては、図1に示すように、2眼式、すなわち、投光軸と受光軸が同軸でない回帰反射形光電センサ60と反射板61とを組み合わせたものがある。
2眼式の回帰反射形光電センサ60は、図2に示すように、ホルダ50の背面側に設けた投光素子装着部51に投光素子52を、ホルダ50の背面側に設けた受光素子装着部53に受光素子54を、それぞれ装着し、ホルダ50の前面部に設けたレンズ装着部63に投光レンズ64と受光レンズ65とを一体に成形したレンズ体55を装着する。
なお、投光素子52の中心は投光レンズ64の中心に一致させられ、受光素子54の中心は受光レンズ65の中心に一致させられている。
【0012】
図1に示すように、投光素子52が発する光は、投光レンズ64により所定の投光領域E1を形成する投光ビームとして出射される。
この投光ビームは、反射板61の表面の三角錐に入射し反射されるが、この反射光である受光ビームは、所定の受光領域E2を形成し、投光領域E1,受光領域E2の重なる部分E3の回帰光が受光レンズ65を通して受光素子54に達する。なお、この重なる部分E3を、ここでは、交錯領域E3とする。
【0013】
以上のような従来の一般的な回帰反射形光電センサ60の光学系で、検出体を検出する仕組みについて図3を用いて説明する。図3(a)は、回帰反射形光電センサ60と反射板61との間に検出体がない状態、図3(b)は、回帰反射形光電センサ60と反射板61との間に透過率の低い検出体xがある状態、図3(c)は、回帰反射形光電センサ60と反射板61の間に透過率の高い検出体yがある状態の一例を説明する図である。
なお、図3において、回帰反射形光電センサ60は説明の便宜上、簡略化して記載しているが、回帰反射形光電センサ60の構成は、図2を用いて説明したとおりである。
【0014】
図3(a)に示すように、回帰反射形光電センサ60と反射板61の間に検出体がない状態では、回帰反射形光電センサ60の投光素子52が発する光は、出射された光のうち受光領域E2との交錯領域E3から回帰する光をを100%とすると、100%の光のまま受光ビームとなって受光素子54に達する。
一方、回帰反射形光電センサ60と反射板61の間に検出体がある場合、当該検出体により光路が遮られることにより、受光素子54に入射する光量が減少する。
図3(b)に示すように、透過率の低い検出体xがある場合には、例えば、交錯領域E3からの100%の光は、10%の光の受光ビームとなって受光素子54に達する。また、図3(c)に示すように、透過率の高い検出体yがある場合には、例えば、交錯領域E3からの100%の光は、80%の光の受光ビームとなって受光素子54に達する。
このように、一般的な回帰反射形光電センサ60では、投光領域E1,受光領域E2の重なり部分である交錯領域E3に検出体が進入すると、この検出体により光路が遮られることにより、受光素子54に入射する光量が変化して光電変換する量の減少を検出信号として出力するようにしている。
【0015】
しかしながら、上述したような一般的な回帰反射形光電センサ60では、図4に示すように、回帰反射形光電センサ60と反射板61との間に、空のペットボトルやビン等、透過率が高く複雑な形状の検出体zがある場合、例えば、100%の光が、110%の光の受光ビームとなって受光素子54に達するなど、検出体を安定検出できないという問題があった。
この要因は、空のペットボトルやビン等の検出体zによる拡散光や屈折光にあると推定できる。以下、図5,6を用いて具体的に説明する。
図5は、回帰反射形光電センサ60と反射板61との間に検出体が何もない状態において、反射板61を正面から、すなわち、回帰反射形光電センサ60側から見た場合の投光領域、受光領域、交錯領域の一例を説明する図である。
検出体が何もない場合は、図5に示すように、例えば、任意の距離L[mm]としたときの反射板61の交錯領域の面積からの回帰光を100%としている。
【0016】
しかし、図6に示すように、空のペットボトルやビンなどの検出体19が進入すると、投光ビームの屈折等がおこり、交錯領域以上の領域で受光することになる。すなわち、検出体19により投光ビームが屈折し、本来光が当たらない反射板61上の投光領域(図6のa)に光が当たり、本来受光側が見ていない、反射板61上の受光領域(図6のb)の光を入射するため、交錯領域以上の光が出射され、あるいは、当該交錯領域以上の光が入射されることより、検出体19を誤検出してしまう等、安定して検出体19を検出できない要因となる。
【0017】
このような問題を解決するため、従来技術では、上述したように、回帰反射形光電センサ本体に形成された投光側スリットと受光側スリットとによって、光を透過し屈折させる検出物体を安定検出できるようにしているが、このような構成では、設置された投光側スリットと受光側スリットとによって遮光範囲が固定されるため、検出距離や反射板61の大きさによっては、適切な範囲を遮光できない。
【0018】
一方、交錯領域以上の光が出射され、あるいは、当該交錯領域以上の光が入射されることを防ぐには、回帰反射形光電センサ本体に投光側スリットや受光側スリットのような遮光部を設けるのではなく、反射板61の大きさを変えることで、必要な光のみを出射、あるいは、入射するようにする方法も考えられる。
そこで、反射板61の大きさを変えることで、必要な光、すなわち、交錯領域で投光あるいは受光する光のみを出射あるいは入射するようにしようとすると、反射板61の大きさは、交錯領域の大きさよりも面積が小さい反射板61とする必要がある。
この原理について説明する。
【0019】
例えば、図7(a)に示すように、反射板61の面積の大きさが、交錯領域E3の大きさよりも余裕をもって大きい場合、受光ビームが交錯領域E3以上の領域で受光され、また、交錯領域E3以上の光が出射されることになり、検出体19を誤検出してしまう(図6参照)。
また、図7(b)に示すように、反射板61の面積の大きさが、交錯領域E3の大きさよりもわずかに大きい場合も、同様に、交錯領域E3の大きさよりもわずかに大きい反射板61において、投光ビームを交錯領域E3以上の領域で受光することになり、また、交錯領域E3以上の光が出射されることになり、検出体19を誤検出してしまう。
よって、検出体19を誤検出しないためには、図7(c)に示すように、交錯領域E3の大きさよりも面積が小さい反射板61とする必要がある。
【0020】
しかしながら、検出体19を検出できる検出距離は、反射板61が大きいほど長くなる。すなわち、大きい面積の反射板61を使用するほど、遠くの検出体19を検出できることになる。
したがって、検出体19を誤検出しないために、交錯領域E3の大きさよりも面積が小さい反射板61を使用したのでは、検出距離が短くなってしまうという新たな問題が発生してしまい、このように反射板61の大きさを変える方法も有効ではない。
【0021】
そこで、この発明は、回帰反射形光電センサにおいて、反射板61の大きさ、および、検出距離に応じて遮光範囲を用途にあった大きさに設定できるようにし、これにより、検出距離や反射板61の大きさの制約を受けることなく、検出体19を安定検出することができるようにするものである。
【0022】
なお、上述したような、検出体19により投光ビームが屈折し、本来光が当たらない反射板61上の投光領域(図6のa)に光が当たり、本来受光側が見ていない、反射板61上の受光領域(図6のb)の光を入射するため、交錯領域以上の光が出射され、あるいは、当該交錯領域以上の光が入射されることより、検出体19を誤検出してしまう等、安定して検出体19を検出できない要因となるという問題は、2眼式の回帰反射形光電センサにおいて起こり得るものである。
一般的な回帰反射形光電センサの光学系としては、投、受光同軸の、すなわち、1眼式の回帰反射形光電センサの光学系もあるが、このような、投、受光同軸の回帰反射形光電センサにおいては、上述したような問題は発生しない。
1眼式の回帰反射形光電センサの光学系は、図8に示すように、ホルダ71の背面側に設けた受光素子装着部72に受光素子73を装着し、ホルダ71の前面部に設けたレンズ装着部74にレンズ75を位置させ、この光路上にハーフミラー76を配置し、ホルダ71の、光路とは直角をなす光路上に投光素子78を装着した構成となっている。
このような構成においては、検出体19が進入すると、検出体19の表面で光が屈折し、レンズ75および受光素子73に入らないようになるため、上述したような問題は発生しない。
したがって、以下に説明するこの発明の回帰反射形光電センサは、投光軸と受光軸が同軸でない2眼式の回帰反射形光電センサであることを前提としている。
【0023】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図9は、この発明の実施の形態1に係る回帰反射形光電センサ10の構成図である。
なお、図9(a)は、回帰反射形光電センサ10の正面斜視図であり、図9(b)は、回帰反射形光電センサ10の断面図である。
なお、この発明の実施の形態1の回帰反射形光電センサ10の光学系については、図1で説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
【0024】
回帰反射形光電センサ10は、図9(a),(b)に示すように、回帰反射形光電センサ10のホルダ21の背面側に設けた素子装着部160に備えられたプリント基板16に投光素子11および受光素子13を装着する。
また、回帰反射形光電センサ10は、回帰反射形光電センサ10のホルダ21の前面部に設けたレンズ装着部150に、投光レンズ12と受光レンズ14とを一体に成形したレンズ体15を装着する。
なお、回帰反射形光電センサ10は、投光素子11の中心が投光レンズ12の中心に一致し、受光素子13の中心が受光レンズ14の中心に一致するよう、投光素子11および受光素子13と、レンズ体15とを装着する。
【0025】
ホルダ21内部には、投光素子11と投光レンズ12との間に、遮光壁171(第一の遮光部)を有する可動式の遮光部材17、受光素子13と受光レンズ14との間に、遮光壁181(第二の遮光部)を有する可動式の遮光部材18がそれぞれ設置される。
遮光壁171は遮光部材17に形成され、当該遮光部材17は、遮光壁171がレンズ装着部150と平行になるように、ホルダ21内に設置される。なお、ここでは、平行とは、完全に平行である必要はなく、略平行も含むものとする。
遮光部材17の、少なくとも遮光壁171は、例えば、非透明の樹脂等の光を遮断する部材から成り、遮光壁171は、交錯領域(図6参照)以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光する。
遮光部材17は、ボリウム201によってホルダ21に支持され、投光レンズ12の中心と受光レンズ14の中心とを通る直線方向、すなわち、投光レンズ12の光軸に直交する方向(図9(b)のX方向)に可動する。つまり、遮光部材17が可動することで、遮光壁171も可動する。なお、ここでいう直交とは、厳密に直交である必要はなく、略直交を含む。
【0026】
遮光壁181は遮光部材18に形成され、当該遮光部材18は、遮光壁181がレンズ装着部150と平行になるように、ホルダ21内に設置される。なお、ここでは、平行とは、完全に平行である必要はなく、略平行も含むものとする。
遮光部材18の、少なくとも遮光壁181は、例えば、非透明の樹脂等の光を遮断する部材から成り、遮光壁181は、交錯領域以外から受光する光である受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する。
遮光部材18は、ボリウム202によってホルダ21に支持され、投光レンズ12の中心と受光レンズ14の中心とを通る直線方向、すなわち、受光レンズ14の光軸に直交する方向(図9(b)のY方向)に可動する。つまり、遮光部材18が可動することで、遮光壁181も可動する。なお、ここでいう直交とは、厳密に直交である必要はなく、略直交を含む。
【0027】
なお、ここでは、図9(a),(b)に示すように、遮光部材17,18は、L字型をしているものとしたが、これに限らず、遮光部材17の遮光壁171が、交錯領域以外の領域から発する光である投光ビームを遮光し、遮光部材18の遮光壁181が交錯領域以外から受光する光である受光ビームを遮光するようになっており、かつ、遮光部材17,18に形成される遮光壁171,181が可動することで遮光範囲を設定できるようになっていればよい。
また、ここでは、図9(a),(b)に示すように、遮光壁171,181は矩形をしているものとしたが、これに限らない。
【0028】
このように、投光ビームを遮光する遮光壁171と、受光ビームを遮光する遮光壁181とを備えたことで、交錯領域以上の光が出射され、当該交錯領域以上の光が入射されることによる検出体19の誤検出を防ぎ、検出体19の安定した検出を行うことができる。
また、遮光壁171が可動式の遮光部材17に形成され、遮光壁181が可動式の遮光部材18に形成されることで、投光ビーム、あるいは、受光ビームの遮光範囲を適宜調整可能となる。例えば、ここでは、図9(a)(b)に示すように、遮光壁171が、投光レンズ12の受光素子13側とは反対側の半分の表面からの投光ビームを遮光する位置となるようにしたが、これに限らず、ボリウム201を閉めることで、より受光素子13側、すなわち、投光レンズ12の光軸よりも受光素子13側の、投光レンズ12の表面からの投光ビームを遮光する位置となるようにすることもできる。遮光壁181についても同様に、ここでは、図9(a)(b)に示すように、遮光壁181が、受光レンズ14の投光素子11とは反対側の半分の表面からの受光ビームを遮光する位置となるようにしたが、これに限らず、ボリウム202を閉めることで、より投光素子11側、すなわち、受光レンズ14の光軸よりも投光素子11側の、受光レンズ14の表面からの受光ビームを遮光する位置となるようにすることもできる。
このように、遮光範囲を用途にあった大きさに設定できる。
また、遮光壁171,181の位置の調整は、ボリウム201,202の絞りを調整することで行うため、複雑な作業を有することなく、簡単に、適切な遮光範囲を設定することができる。
また、遮光壁171,181による遮光範囲を調整可能としたことで、所望の遮光範囲に応じて反射板61や回帰反射形光電センサ10のラインナップを揃える必要がなくなり、回帰反射形光電センサ10の汎用性を向上させることができる。
【0029】
以上のように、実施の形態1によると、交錯領域以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光する遮光壁171と、交錯領域以外の領域から受光する光である受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する遮光壁181とを備え、遮光壁171,181による遮光範囲を適宜調整可能としたので、反射板61の大きさ、および、検出距離に応じて必要最低限の遮光範囲にとどめることが可能となり、検出体を安定検出することができる。また、検出距離の制約を受けることなく遮光壁171,181による遮光範囲を適宜調整可能としたことで、検出距離も確保することができる。
【0030】
実施の形態2.
実施の形態1では、遮光壁171,181が遮光部材17,18に形成され、当該遮光部材17,18を投光レンズ12、あるいは、受光レンズ14の光軸と直交する方向に可動とすることで、遮光壁171,181を可動とし、遮光範囲の調整を行うようにしていた。
この実施の形態2では、遮光壁221を絞り式の部材とし、当該遮光壁221の絞り量を調整することで遮光範囲の調整を行う実施の形態について説明する。
【0031】
図10は、この発明の実施の形態2に係る回帰反射形光電センサ10の構成図である。
図10(a)は、この発明の実施の形態2の回帰反射形光電センサ10の正面斜視図であり、図10(b)は、この発明の実施の形態2の回帰反射形光電センサ10の断面図であり、図10(c)は、この発明の実施の形態2の回帰反射形光電センサ10が備える遮光部材22の一例を説明する図である。
また、図10(d)は、この発明の実施の形態2の回帰反射形光電センサ10が備える遮光部材22が有する遮光壁221,222が開いた状態を、回帰反射形光電センサ10の正面からみた図であり、投光レンズ12と受光レンズ14と遮光壁221,222の開口部223との大きさの関係を説明する図である。
なお、この実施の形態2の回帰反射形光電センサ10の光学系については、実施の形態1で図1を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
また、図10(a),(b)において、実施の形態1で図9を用いて説明したものと同様の構成については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
【0032】
回帰反射形光電センサ10は、ホルダ21内部の、プリント基板16とレンズ体15との間に、絞り式の遮光壁221(第一の遮光部),遮光壁222(第二の遮光部)を備える。
遮光壁221,222は、遮光部材22に形成され、絞りに応じて当該遮光壁221,222が開閉し、開口部223を形成する。
開口部223の中心は、投光レンズ12の中心と受光レンズ14の中心との中間点に一致する(図10(d)参照)。
なお、図10(d)では、正面から見て、遮光壁221,222が完全に開いたときの開口部223の内側に、投光レンズ12および受光レンズ14がちょうど収まるようにしているが、これに限らず、遮光壁221,222が、その開閉によって、投光レンズ12の全面から出射する投光ビーム、および、受光レンズ14の全面から入射する受光ビームを遮光できるようになっていればよい。
【0033】
遮光壁221,222の開閉は、例えば、遮光部材22が絞り部224を備え(図10(c)参照)、当該絞り部224を手動で操作することで、当該操作に基づく絞りに応じて遮光壁221,222が開閉されるようにしてもよいし、機械的に遮光壁221,222の絞りを動作させることで、当該動作に応じて遮光壁221,222が開閉されるようにしてもよい。
【0034】
また、遮光部材22は、遮光壁221,222がレンズ装着部150と平行になるように、ホルダ21内に設置される。なお、ここでは、平行とは、完全に平行である必要はなく、略平行も含むものとする。
また、遮光部材22の、少なくとも遮光壁221,222は、例えば、非透明の樹脂等の光を遮断する部材から成り、遮光壁221は、交錯領域(図6参照)以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光し、遮光壁222は、交錯領域以外の領域から受光する受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームとを遮光する。
【0035】
このように、絞りに応じて開閉する遮光壁221,222を備えるようにしたことで、交錯領域以上の光が出射され、当該交錯領域以上の光が入射されることによる検出体19の誤検出を防ぎ、検出体19の安定した検出を行うことができる。
また、遮光壁221,222は、絞りに応じて開閉する範囲を調整することができるため、絞り量を調整することで、遮光範囲を適宜設定することができる。
このため、反射板61の大きさや検出距離の制約を受けることなく、必要最低限の遮光範囲にとどめて検出体19の安定した検出を行うことができる。
また、検出距離の制約を受けることなく、遮光壁221,222の遮光範囲を適宜調整可能としたことで、検出距離も確保することができる。
また、遮光壁221,222の絞り量を調整するだけで遮光範囲を調整できるため、複雑な作業を有することなく、簡単に、適切な遮光範囲を設定することができる。
また、遮光壁221,222による遮光範囲を調整可能としたことで、所望の遮光範囲に応じて反射板61や回帰反射形光電センサ10のラインナップを揃える必要がなくなり、回帰反射形光電センサ10の汎用性を向上させることができる。
【0036】
以上のように、実施の形態2によると、交錯領域以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光する遮光壁221と、交錯領域以外の領域から受光する光である受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する遮光壁222とを備え、絞りに応じて、遮光壁221,222による遮光範囲を適宜調整可能としたので、実施の形態1同様、反射板61の大きさ、および、検出距離に応じて必要最低限の遮光範囲にとどめることが可能となり、検出体19を安定検出することができる。また、検出距離の制約を受けることなく遮光壁221,222による遮光範囲を適宜調整可能としたことで、検出距離も確保することができる。
【0037】
実施の形態3.
実施の形態1,2では、遮光壁171,181,221,222を、回帰反射形光電センサ10の内部に常時備えるようにしていた。
この実施の形態3では、遮光壁231,241を、回帰反射形光電センサ10の内部に備える実施の形態について説明する。
【0038】
図11は、この発明の実施の形態3に係る回帰反射形光電センサ10の構成図である。
なお、図11(a)は、回帰反射形光電センサ10の正面斜視図であり、図11(b)は、回帰反射形光電センサ10の断面図であり、図11(c)は、回帰反射形光電センサ10の正面図である。
なお、この発明の実施の形態3の回帰反射形光電センサ10の光学系については、図1で説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
また、図11(a)〜(c)において、実施の形態1で図9を用いて説明したものと同様の構成については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
【0039】
回帰反射形光電センサ10のホルダ21の、投光素子11と投光レンズ12との間には、回帰反射形光電センサ10の内部に向かって凹型の遮光部材挿入部25が形成され、受光素子13と受光レンズ14との間には、回帰反射形光電センサ10の内部に向かって凹型の遮光部材挿入部26が形成されている。
【0040】
遮光部材挿入部25の投光レンズ12側の面および投光素子11側の面は、レンズ装着部150と平行であり、投光素子11の波長帯の光を透過する部材251から成る。なお、ここでは、平行とは、完全に平行である必要はなく、略平行も含むものとする。
また、遮光部材挿入部26の受光レンズ14側の面および受光素子13側の面は、レンズ装着部150と平行であり、投光素子11の波長帯の光を透過する部材261から成る。なお、ここでは、平行とは、完全に平行である必要はなく、略平行も含むものとする。
【0041】
また、ここでは、図11(a)に示すように、遮光部材挿入部25の投光レンズ12側の面および投光素子11側の面と、遮光部材挿入部26の受光レンズ14側の面および受光素子13側の面の横幅は、ホルダ21の上面および底面の幅とそれぞれ等しいものとしているが、これに限らず、回帰反射形光電センサ10を正面から見て、少なくとも投光レンズ12および受光レンズ14と重なるだけの幅を有していればよい(図11(c)参照)。
また、遮光部材挿入部25の凹部の深さ、すなわち、ホルダ21の底面から遮光部材挿入部25の凹部の底面までの垂直方向の長さは、ホルダ21の底面から投光レンズ12の受光レンズ14側の端部までの垂直方向の長さよりも長くなるようにする。
同様に、遮光部材挿入部26の凹部の深さ、すなわち、ホルダ21の上面から遮光部材挿入部26の凹部の底面までの垂直方向の長さは、ホルダ21の上面から受光レンズ14の投光レンズ12側の端部までの垂直方向の長さよりも長くなるようにする。
【0042】
図11(a)〜(c)に示すように、遮光部材挿入部25,26に、それぞれ、遮光壁231(第一の遮光部),遮光壁241(第二の遮光部)が挿入される。
遮光壁231,241は、それぞれ、遮光部材23,24に形成され、遮光部材23,24の、少なくとも遮光壁231,241は、例えば、非透明の樹脂等の、光を遮断する部材から成る。
遮光壁231は、遮光部材挿入部25,26に挿入された状態で、交錯領域(図6参照)以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光し、遮光壁241は、交錯領域以外の領域から受光する光である受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する(図11(c)参照)。
遮光部材23は、投光レンズ12の中心と受光レンズ14の中心とを通る直線方向、すなわち、投光レンズ12の光軸に直交する方向(図11(b)のX方向)に可動する。つまり、遮光部材23が可動することで、遮光壁231も可動する。
また、遮光部材24は、投光レンズ12の中心と受光レンズ14の中心とを通る直線方向、すなわち、受光レンズ14の光軸に直交する方向(図11(b)のY方向)に可動する。つまり、遮光部材24が可動することで、遮光壁241も可動する。
なお、ここでいう直交とは、厳密に直交である必要はなく、略直交を含む。
【0043】
遮光部材23,24は、それぞれ、取っ手232,242を有し、当該取っ手232,242を手動で操作することで、当該操作に基づき、遮光部材23,24が遮光部材挿入部25,26に出し入れされ、これにより、遮光壁231,241による遮光範囲が調整される。
なお、これは一例にすぎず、遮光部材23,24は、機械的に遮光部材挿入部25,26に出し入れされるようにしてもよい。
【0044】
また、ここでは、図11(c)に示すように、遮光壁231,241は矩形をしているものとしたが、これに限らず、遮光壁231が、投光ビームを遮光し、遮光壁241が受光ビームを遮光するようになっていればよい。
【0045】
このように、投光ビームを遮光する遮光壁231と、受光ビームを遮光する遮光壁241とを備えたことで、交錯領域以上の光が出射され、当該交錯領域以上の光が入射されることによる検出体19の誤検出を防ぎ、検出体19の安定した検出を行うことができる。
また、遮光壁231が可動式の遮光部材23に形成され、遮光壁241が可動式の遮光部材24に形成されることで、投光ビーム、あるいは、受光ビームを遮光する範囲を適宜調整することができる。例えば、ここでは、図11(a)〜(c)に示すように、遮光壁231が、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の半分の表面からの投光ビームを遮光する位置となるようにしたが、これに限らず、例えば、遮光部材23を遮光部材挿入部25へさらに挿入することで、より受光素子13側、すなわち、投光レンズ12の光軸よりも受光素子13側の、投光レンズ12の表面からの投光ビームを遮光する位置となるようにすることもできる。遮光壁241についても同様に、ここでは、図11(a)〜(c)に示すように、遮光壁241が、受光レンズ14の、投光素子11とは反対側の半分の表面からの受光ビームを遮光する位置となるようにしたが、これに限らず、遮光部材24を遮光部材挿入部26へさらに挿入することで、より投光素子11側、すなわち、受光レンズ14の光軸よりも投光素子11側の、受光レンズ14の表面からの受光ビームを遮光する位置となるようにすることもできる。
このように、遮光範囲を用途にあった大きさに設定できる。
また、遮光壁231,241の位置の調整は、遮光部材23,24を遮光部材挿入部25,26へ挿入することで行うため、複雑な作業を有することなく、簡単に、適切な遮光範囲を設定することができる。
また、遮光壁231,241による遮光範囲を調整可能としたことで、所望の遮光範囲に応じて反射板61や回帰反射形光電センサ10のラインナップを揃える必要がなくなり、回帰反射形光電センサ10の汎用性を向上させることができる。
【0046】
以上のように、実施の形態3によると、交錯領域以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光する可動式の遮光壁231と、交錯領域以外の領域から受光する光である受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する遮光壁241とを備え、遮光壁231,241による遮光範囲を適宜調整可能としたので、反射板61の大きさ、および、検出距離に応じて必要最低限の遮光範囲にとどめることが可能となり、検出体を安定検出することができる。また、検出距離の制約を受けることなく遮光壁231,241による遮光範囲を適宜調整可能としたことで、検出距離も確保することができる。
【0047】
実施の形態4.
実施の形態1〜3では、遮光壁171,181,221,222,231,241自体の位置を可動とすることで、遮光範囲の調整を行っていた。
この実施の形態4では、遮光壁271,272の位置は変えず、面積を可変とすることで、遮光範囲を調整する実施の形態について説明する。
【0048】
図12は、この発明の実施の形態4に係る回帰反射形光電センサ10の構成図である。
なお、図12(a)は、回帰反射形光電センサ10の正面斜視図であり、図12(b)は、回帰反射形光電センサ10の断面図であり、図12(c)は、回帰反射形光電センサ10が備える遮光部材27を正面から見た図である。
なお、この発明の実施の形態4の回帰反射形光電センサ10の光学系については、図1で説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
また、図12(a),(b)において、実施の形態1で図9を用いて説明したものと同様の構成については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
【0049】
回帰反射形光電センサ10は、ホルダ21内部の、投光素子11および受光素子13を装着するプリント基板16と、投光レンズ12および受光レンズ14を一体に成形したレンズ体15との間に、電気式の遮光部材27を備える。
遮光部材27は、例えば、液晶から成り、接続線(図示を省略する)によってプリント基板16と電気的に接続されることで、例えば、液晶面を黒くした遮光壁271(第一の遮光部),遮光壁272(第二の遮光部)と、透明の開口部273とを形成する。
また、遮光部材27は、液晶面がレンズ装着部150と平行になるように、ホルダ21内に設置される。なお、ここでは、平行とは、完全に平行である必要はなく、略平行も含むものとする。
【0050】
遮光壁271は、交錯領域(図6参照)以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光し、遮光壁272は、交錯領域以外の領域から受光する受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する。
また、遮光部材27に形成される開口部273から、交錯領域の投光ビームを発射し、交錯領域の受光ビームを入射する。
遮光壁271,272の面積は、遮光部材27を黒くする面積を変えることで、すなわち、電気的パターンに応じて、調整でき、これにより、遮光範囲を調整することができる。すなわち、投光レンズ12、および、受光レンズ14の光軸に直行する方向(図12(b)のX方向)に遮光壁271,272の面積を変えることで、開口部273の、投光レンズ12の中心と受光レンズ14の中心とを通る直線方向、すなわち、投光レンズ12および受光レンズ14の光軸に直交する方向の幅(図12(c)のB)を変え、遮光壁271,272が遮光する遮光範囲を調整することができる。
なお、ここでいう直交とは、厳密に直交である必要はなく、略直交を含む。
また、ここでは、開口部273を矩形としているが、これに限らず、開口部273、および、遮光壁271,272は、遮光部材27の電気的パターンに応じた形状に適宜形成される。
【0051】
なお、ここでは、図12(a),(b)に示すように、遮光部材27は、当該遮光部材27の端部がホルダ21に達する大きさ、すなわち、遮光部材27の表面の面積が、ホルダ21の前面と同じ面積となるようにしたが、これに限らず、遮光部材27の大きさは、遮光部材27に形成される遮光壁271,272が、交錯領域以外の領域から発する光である投光ビームを遮光し、交錯領域以外の領域から受光する受光ビームを遮光できるような大きさとなっていればよい。
【0052】
このように、投光ビームを遮光する遮光壁271と、受光ビームを遮光する遮光壁272とを備えたことで、交錯領域以上の光が出射され、当該交錯領域以上の光が入射されることによる検出体19の誤検出を防ぎ、検出体19の安定した検出を行うことができる。
また、遮光壁271,272の面積を調整することで、投光ビーム、あるいは、受光ビームを遮光する範囲を適宜調整することができる。このため、反射板61の大きさや検出距離の制約を受けることなく、必要最低限の遮光範囲にとどめて検出体19の安定した検出を行うことができる。
また、検出距離の制約を受けることなく、遮光壁271,272の面積、すなわち、遮光範囲を適宜調整可能としたことで、検出距離も確保することができる。
また、遮光壁271,272の面積を電気的に調整するだけで遮光範囲を調整できるため、複雑な作業を有することなく、簡単に、適切な遮光範囲を設定することができる。
また、遮光壁271,272による遮光範囲を調整可能としたことで、所望の遮光範囲に応じて反射板61や回帰反射形光電センサ10のラインナップを揃える必要がなくなり、回帰反射形光電センサ10の汎用性を向上させることができる。
【0053】
以上のように、実施の形態4によると、交錯領域以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光する遮光壁271と、交錯領域以外の領域から受光する光である受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する遮光壁272を備え、遮光壁271,272の面積を調整可能としたので、実施の形態1同様、反射板61の大きさ、および、検出距離に応じて必要最低限の遮光範囲にとどめることが可能となり、検出体を安定検出することができる。また、検出距離の制約を受けることなく遮光壁221の面積を適宜調整可能としたことで、検出距離も確保することができる。
【0054】
実施の形態5.
上述した実施の形態1〜4では、遮光壁171,181,221,222,231,241,271,272を、回帰反射形光電センサ10の内部、すなわち、回帰反射形光電センサ10のホルダ21の内側に設置するようにしていたが、これに限らず、遮光壁171,181,221,222,231,241,271,272は、回帰反射形光電センサ10の外部、すなわち、回帰反射形光電センサ10のホルダ21の外側に設置するようにしてもよい。
【0055】
ここでは、一例として、実施の形態3で説明した、遮光壁231,241を形成する遮光部材23,24を、回帰反射形光電センサ10の外部に設置するものとして以下説明する。
図13は、この発明の実施の形態5に係る回帰反射形光電センサ10の構成図である。
なお、図13(a)は、回帰反射形光電センサ10の正面斜視図であり、図13(b)は、回帰反射形光電センサ10の断面図である。
なお、この発明の実施の形態5の回帰反射形光電センサ10の光学系については、図1で説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
【0056】
また、図13(a),(b)において、実施の形態3の図11と同様の構成については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
この実施の形態5では、図13(a),(b)に示すように、遮光部材23,24を、回帰反射形光電センサ10のホルダ21の外側に設置する点が、実施の形態3とは異なるのみである。
【0057】
図13(a),(b)に示すように、回帰反射形光電センサ10の正面側のホルダ21の、投光レンズ12および受光レンズ14と反対側の面には、遮光部材挿入部25,26がそれぞれ設けられる。
遮光部材挿入部25,26の、正面側のホルダ21と重なる面は、投光素子11の波長帯の光を透過する部材から成り、図13(a),(b)に示すように、遮光部材挿入部25,26に、それぞれ、遮光部材23,24が挿入される。
【0058】
実施の形態3同様、遮光部材23,24には、それぞれ、遮光壁231,241が形成され、遮光部材23,24の、少なくとも遮光壁231,241は、例えば、非透明の樹脂等の、光を遮断する部材から成り、遮光壁231,241は、遮光部材挿入部25,26に挿入された状態で、交錯領域(図6参照)以外の領域から発する光である投光ビーム、あるいは、交錯領域以外の領域から受光する光である受光ビームを遮光する。
遮光部材23は、投光レンズ12の中心と受光レンズ14の中心とを通る直線方向、すなわち、投光レンズ12の光軸に直交する方向(図13(b)のX方向)に可動する。また、遮光部材24は、投光レンズ12の中心と受光レンズ14の中心とを通る直線方向、すなわち、受光レンズ14の光軸に直交する方向(図13(b)のY方向)に可動する。
【0059】
このように、遮光部材23,24を、回帰反射形光電センサ10の外部に設置するようにしても、実施の形態3同様、遮光範囲を適宜調整可能とした遮光壁231,241を備えることで、反射板61の大きさ、および、検出距離に応じて必要最低限の遮光範囲にとどめることが可能となり、検出体を安定検出することができる。また、検出距離の制約を受けることなく遮光壁231,241の位置を適宜調整可能としたことで、検出距離も確保することができる。
また、遮光壁231,241の位置の調整は、遮光部材23,24を遮光部材挿入部25,26へ挿入することで行うため、複雑な作業を有することなく、簡単に、適切な遮光範囲を設定することができる。
また、遮光壁231,241による遮光範囲を調整可能としたことで、所望の遮光範囲に応じて反射板61や回帰反射形光電センサ10のラインナップを揃える必要がなくなり、回帰反射形光電センサ10の汎用性を向上させることができる。
【0060】
なお、ここでは、一例として、実施の形態3で説明した遮光壁231,241を、回帰反射形光電センサ10の外部に設置するものとしたが、これに限らず、実施の形態1,2,4で説明した遮光壁171,181,221,222,271,272を、回帰反射形光電センサ10の外部に設置するようにしてもよい。
すなわち、実施の形態1で説明した、遮光壁171,181を形成する遮光部材17,18を、正面のホルダ21の外側に設置するようにしてもよいし(図14参照)、実施の形態2で説明した、遮光壁221,222を形成する遮光部材22を、正面のホルダ21の外側に設置するようにしてもよいし(図15参照)、実施の形態4で説明した、遮光壁271,272を形成する遮光部材27を、正面のホルダ21の外側に設置するようにしてもよい(図16参照)。
【0061】
以上のように、実施の形態5によると、実施の形態1〜実施の形態4同様、交錯領域以外の領域から発する光である投光ビーム、すなわち、投光レンズ12の、受光素子13側とは反対側の面から出射する投光ビームを遮光する遮光壁231と、交錯領域以外の領域から受光する光である受光ビーム、すなわち、受光レンズ14の、投光素子11側とは反対側の面から入射する受光ビームを遮光する遮光壁241を備え、遮光壁231,241の面積を調整可能としたので、反射板61の大きさ、および、検出距離に応じて必要最低限の遮光範囲にとどめることが可能となり、検出体を安定検出することができる。また、検出距離の制約を受けることなく遮光範囲を適宜調整可能としたことで、検出距離も確保することができる。
【0062】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0063】
10,60 回帰反射形光電センサ
11,52,78 投光素子
12,64 投光レンズ
13,54,73 受光素子
14,65 受光レンズ
15,55 レンズ体
16 プリント基板
17,18,22,23,24,27 遮光部材
19 検出体
20,50,71 ホルダ
61 反射板
63,74 レンズ装着部
53,72 受光素子装着部
75 レンズ
76 ハーフミラー
160 素子装着部
171,181,221,222,231,241,271,272 遮光壁
201,202 ボリウム
273 開口部
図1
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