(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6607805
(24)【登録日】2019年11月1日
(45)【発行日】2019年11月20日
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20191111BHJP
G06F 15/00 20060101ALI20191111BHJP
【FI】
G06F13/00 540B
G06F15/00 410B
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-34332(P2016-34332)
(22)【出願日】2016年2月25日
(62)【分割の表示】特願2015-137560(P2015-137560)の分割
【原出願日】2015年7月9日
(65)【公開番号】特開2017-21771(P2017-21771A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2018年7月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坊野 博典
【審査官】
小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−022539(JP,A)
【文献】
国際公開第2005/033952(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブブラウザの機能を利用して処理を行う第1の情報処理手段と、
ウェブブラウザの機能を利用せず少なくとも画像表示を含む処理を行う第2の情報処理手段と、
によって処理を行う情報処理装置であって、
前記第1の情報処理手段からプロキシを介して情報網によって接続された外部サーバに情報を要求する外部情報要求手段と、
前記要求に応じて、前記プロキシにおいて前記外部サーバから情報を取得し、前記情報をメモリに保存する情報取得手段と、
前記プロキシにおいて前記情報を前記第2の情報処理手段における画像表示処理可能な形式に変換する情報変換手段と、
前記情報変換手段において形式が変換された前記情報を前記プロキシから前記第2の情報処理手段に送信するネイティブ用情報送信手段と、
を備え、
前記情報変換手段において変換された前記情報を用いて前記第2の情報処理手段において画像表示処理を行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記要求は、前記ネイティブ用情報送信手段において前記プロキシから前記第2の情報処理手段へ前記情報が送られた後、前記情報を前記プロキシから削除するか否かを示す削除指令を含み、
前記削除指令が削除するという指令である場合、前記プロキシは、前記プロキシから前記第2の情報処理手段へ前記情報が送られた後に前記情報を前記メモリから削除することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記情報変換手段において形式が変換された前記情報へのアクセスするためのアクセス情報を前記第1の情報処理手段から前記第2の情報処理手段に送信するアクセス情報送信手段を備え、
前記ネイティブ用情報送信手段は、前記第2の情報処理手段から前記アクセス情報を用いてアクセスされた場合に前記情報変換手段において形式が変換された前記情報を前記プロキシから前記第2の情報処理手段に送信することを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記要求は、前記第1の情報処理手段において利用される情報の形式から前記第2の情報処理手段において利用される情報の形式へ変換する方法を特定する情報を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
ウェブブラウザの機能を利用して処理を行う第1の情報処理手段と、
ウェブブラウザの機能を利用せず少なくとも画像表示を含む処理を行う第2の情報処理手段と、
を含む情報処理プログラムであって、
コンピュータを、
前記第1の情報処理手段からプロキシを介して情報網によって接続された外部サーバに情報を要求する外部情報要求手段と、
前記要求に応じて、前記プロキシにおいて前記外部サーバから情報を取得し、前記情報をメモリに保存する情報取得手段と、
前記プロキシにおいて前記情報を前記第2の情報処理手段における画像表示処理可能な形式に変換する情報変換手段と、
前記情報変換手段において形式が変換された前記情報を前記プロキシから前記第2の情報処理手段に送信するネイティブ用情報送信手段と、
して機能させ、
前記情報変換手段において変換された前記情報を用いて前記第2の情報処理手段において画像表示処理を行うことを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項6】
情報処理装置において、
ウェブブラウザの機能を利用して処理を行う第1の情報処理手段からプロキシを介して情報網によって接続された外部サーバに情報を要求する第1の工程と、
前記要求に応じて、前記プロキシにおいて前記外部サーバから情報を取得し、前記情報をメモリに保存する第2の工程と、
前記プロキシにおいて前記情報をウェブブラウザの機能を利用せず少なくとも画像表示を含む処理を行う第2の情報処理手段における画像表示処理可能な形式に変換する第3の工程と、
前記第3の工程において形式が変換された前記情報を前記プロキシから前記第2の情報処理手段に送信する第4の工程と、
前記第3の工程において変換された前記情報を用いて前記第2の情報処理手段において画像表示処理を行う第5の工程と、
を行うことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子ゲーム等においてウェブブラウザの機能によらず特定の情報処理端末及びOSの組み合わせで実行可能なネイティブアプリケーションにて画像の描画等の処理が行われている。ネイティブアプリケーションを用いた場合、ウェブブラウザの機能を用いたウェブビューによって処理を行う場合に比べて画面のレイアウト等の設計が複雑となる。また、スマートフォン用のネイティブアプリケーションを更新する場合、アプリケーションを提供するプラットフォームを運用する会社等の承認が必要であり、更新処理が煩雑となり、更新に時間を要する。
【0003】
そこで、ウェブビューによって描画された画像とネイティブビューによって描画された画像とを組み合わせて画面の表示を行うネイティブアプリケーションが知られている。また、Javascript(登録商標)等の高水準言語で記述されたプログラムをダウンロードし、ネイティブコードに変換することでネイティブアプリケーションの更新を容易にする技術が記載されている(特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2014−507023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ウェブビューによる処理とネイティブビューによる処理とは独立した処理であるので、ウェブビューによってダウンロードされたデータをネイティブビューに転送する際に時間を要する。また、ウェブビューによってダウンロードされたデータはネイティブビューで処理するために形式を変換する必要がある。そのため、処理命令から実際にデータを処理するまでの時間が遅延することが課題となっている。特に、電子ゲーム等において画像描画や音声再生の遅れが許容されない場合に顕著な課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、ウェブブラウザの機能を利用して処理を行う第1の情報処理手段と、ウェブブラウザの機能を利用せず処理を行う第2の情報処理手段と、によって処理を行う情報処理装置であって、前記第1の情報処理手段からプロキシを介して情報網によって接続された外部サーバに情報を要求する外部情報要求手段と、前記要求に応じて、前記プロキシにおいて前記外部サーバから情報を取得し、前記情報をメモリに保存する情報取得手段と、前記プロキシにおいて前記情報を前記第2の情報処理手段で処理可能な形式に変換する情報変換手段と、前記情報変換手段において形式が変換された前記情報を前記プロキシから前記第2の情報処理手段に送信するネイティブ用情報送信手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置である。
【0007】
本発明の別の態様は、ウェブブラウザの機能を利用して処理を行う第1の情報処理手段と、ウェブブラウザの機能を利用せず処理を行う第2の情報処理手段と、を含む情報処理プログラムであって、コンピュータを、前記からプロキシを介して情報網によって接続された外部サーバに情報を要求する外部情報要求手段と、前記要求に応じて、前記プロキシにおいて前記外部サーバから情報を取得し、前記情報をメモリに保存する情報取得手段と、前記プロキシにおいて前記情報を前記第2の情報処理手段で処理可能な形式に変換する情報変換手段と、前記情報変換手段において形式が変換された前記情報を前記プロキシから前記第2の情報処理手段に送信するネイティブ用情報送信手段と、して機能させることを特徴とする情報処理プログラムである。
【0008】
本発明の別の態様は、情報処理装置において、ウェブブラウザの機能を利用して処理を行う第1の情報処理手段からプロキシを介して情報網によって接続された外部サーバに情報を要求する第1の工程と、前記要求に応じて、前記プロキシにおいて前記外部サーバから情報を取得し、前記情報をメモリに保存する第2の工程と、前記プロキシにおいて前記情報をウェブブラウザの機能を利用せず処理を行う第2の情報処理手段で処理可能な形式に変換する第3の工程と、前記情報変換手段において形式が変換された前記情報を前記プロキシから前記第2の情報処理手段に送信する第4の工程と、を行うことを特徴とする情報処理方法である。
【0009】
ここで、前記要求は、前記ネイティブ用情報送信手段において前記プロキシから前記ネイティブビューへ前記情報が送られた後、前記情報を前記プロキシから削除するか否かを示す削除指令を含み、前記削除指令が削除するという指令である場合、前記プロキシは、前記プロキシから前記ネイティブビューへ前記情報が送られた後に前記情報を前記メモリから削除することが好適である。
【0010】
また、前記情報変換手段において形式が変換された前記情報へのアクセスするためのアクセス情報を前記ウェブビューから前記ネイティブビューに送信するアクセス情報送信手段を備え、前記ネイティブ用情報送信手段は、前記ネイティブビューから前記アクセス情報を用いてアクセスされた場合に前記情報変換手段において形式が変換された前記情報を前記プロキシから前記ネイティブビューに送信することが好適である。
【0011】
また、前記要求は、前記第1の情報処理手段において利用される情報の形式から前記第2の情報処理手段において利用される情報の形式へ変換する方法を特定する情報を含むことが好適である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ネイティブビューでの処理に供される情報を容易に取得すると共に、ネイティブビューでの処理時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施の形態における情報処理システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるサーバの構成を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態におけるクライアントの構成を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における情報処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【
図5】本発明の実施の形態における情報処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態における情報処理システム100は、
図1に示すように、サーバ102及びクライアント104を含んで構成される。サーバ102とクライアント104は、インターネット等の情報通信網106を介して情報交換可能に接続される。
【0015】
サーバ102は、
図2に示すように、処理部10、記憶部12、入力部14、出力部16及び通信部18を含んで構成される。処理部10は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部10は、記憶部12に記憶されているサーバプログラムを実行することによって、本実施の形態における情報処理システムにおいてアプリケーションの更新のための情報等を送信するサーバの機能を実現する。記憶部12は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部12は、処理部10とアクセス可能に接続され、サーバプログラム、処理に必要な情報を記憶する。入力部14は、情報を入力する手段を含む。入力部14は、例えば、管理者からの入力を受けるキーボード、タッチパネル、ボタン等を備える。出力部16は、管理者から入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等のサーバ102での処理結果を出力する手段を含む。出力部16は、例えば、管理者に対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部18は、情報通信網106を介して、クライアント104との情報の通信を行うインターフェースを含んで構成される。通信部18による通信は有線及び無線を問わない。
【0016】
クライアント104は、
図3に示すように、処理部20、記憶部22、入力部24、出力部26及び通信部28を含んで構成される。処理部20は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部20は、記憶部22に記憶されているクライアントプログラムを実行することによって、本実施の形態における情報処理システムにおけるクライアントの機能を実現する。クライアントプログラムは、ウェブブラウザの機能を利用して処理を行うウェブ処理プログラムと、ウェブブラウザの機能を利用せず、クライアント104及びそれに搭載されたOSの組み合わせによって処理を行うネイティブ処理プログラムとを含むネイティブアプリケーションを含むものとする。記憶部22は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部22は、処理部20とアクセス可能に接続され、クライアントプログラム、処理に必要な情報を記憶する。入力部24は、情報を入力する手段を含む。入力部24は、例えば、ユーザからの入力を受けるキーボード、タッチパネル、ボタン等を備える。出力部26は、ユーザから入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)や投稿された情報を呈示する画面等のクライアント104での処理に必要な情報を出力する手段を含む。出力部26は、例えば、ユーザに対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部28は、情報通信網106を介して、サーバ102との情報の通信を行うインターフェースを含んで構成される。通信部28による通信は有線及び無線を問わない。
【0017】
本実施の形態では、ウェブブラウザの表示機能を利用したウェブビュー処理部30による画像描画処理と、ウェブブラウザの表示機能を利用しないネイティブビュー処理部32による画像描画処理と、を組み合わせて処理を行う例について説明する。また、本実施の形態では、
図4の機能ブロック図に示すように、ウェブビュー処理部30及びネイティブビュー処理部32は、外部のサーバ102に直接接続されず、プロキシ処理部34を介して画像表示のための情報等を取得するものとする。
【0018】
以下、
図5のフローチャートを参照して、本実施の形態における処理について説明する。
【0019】
ステップS10では、ウェブビュー処理部30から画像の表示に必要な新たな情報(リソース)の要求をサーバ102に対して行われる。このステップの処理によって、クライアント104は外部情報要求手段として機能する。ウェブビュー処理部30は、プロキシ処理部34を介して画像表示に必要な情報をサーバ102に対して行う。このとき、要求される情報には、ウェブビュー処理部30において使用される情報(以下、ウェブ用情報という)及びネイティブビュー処理部32において使用される情報(以下、ネイティブ用情報)が含まれるものとする。
【0020】
リソースの要求は、情報を特定するための識別子を指定することによって行われる。識別子は、例えば、要求される情報を得るためのURLとすることができる。
【0021】
また、要求には、ウェブビューのファイル形式からネイティブビューで用いるデータ形式への変換方法(画像であればラスター、ベクトル等のデータの種別、ウェブビューが用いるファイル形式(JPG、PNG等)、ネイティブビューが用いるデータ形式(4096−color textureやfull−color texture等)、また音声であればMP3、AAC等のファイル形式、ネイティブビューが用いるデータ形式等を含む)や情報の削除の方法を示す削除指令を含むようにすることが好適である。削除指令は、後述する処理においてプロキシ処理部34からネイティブビュー処理部32へネイティブ用情報が送られた後、当該ネイティブ用情報をプロキシ処理部34のキャッシュから削除するか否かを示すものであることが好適である。
【0022】
ステップS12では、サーバ102から要求された情報がクライアント104へ送信される。サーバ102は、プロキシ処理部34を介してクライアント104から送信された要求を受信すると、要求された情報をクライアント104に対して送信する。このステップの処理によって、サーバ102はサーバ情報送信手段として機能する。
【0023】
ステップS14では、クライアント104にてサーバ102から送信された情報が受信される。クライアント104は、プロキシ処理部34がサーバ102から送信された情報を受信し、記憶部22のキャッシュ領域に受信された情報を記憶させる。このステップの処理によって、クライアント104は情報取得手段として機能する。
【0024】
同時に、クライアント104は、受信された情報のうちネイティブ用情報をネイティブビュー処理部32において処理可能な形式に変換する処理を行う。クライアント104は、形式変換されたネイティブ用情報を記憶部22のキャッシュ領域に記憶させる。これにより、クライアント104は情報変換手段として機能する。
【0025】
ステップS16では、ウェブ用情報がウェブビュー処理部30に送信される。プロキシ処理部34は、ステップS14において受信及びキャッシュされた情報のうちウェブビュー処理部30において利用されるウェブ用情報をウェブビュー処理部30に送信する。このステップの処理によって、プロキシ処理部34は、ウェブ用情報送信手段として機能する。
【0026】
さらに、本実施の形態では、ネイティブビュー処理部32がネイティブ用情報を取得するためのアクセス情報がプロキシ処理部34からウェブビュー処理部30へ送信される。すなわち、ステップS14においてプロキシ処理部34が形式を変換したネイティブ用情報にネイティブビュー処理部32がアクセスするためのアクセス情報、例えば記憶部22においてネイティブ用情報が格納されている記憶領域を示すURLがプロキシ処理部34からウェブビュー処理部30へ送信される。
【0027】
ステップS18では、ウェブビュー処理部30にてウェブ用情報が受信される。ウェブビュー処理部30は、ステップS16にてプロキシ処理部34から送信されたウェブ用情報を受信する。このステップの処理によって、ウェブビュー処理部30は、ウェブ用情報受信手段として機能する。
【0028】
ウェブビュー処理部30は、プロキシ処理部34から取得したウェブ用情報を用いて処理を行うことができる。本実施の形態では、ウェブビュー処理部30は、ウェブビューの機能を用いて取得したウェブ用情報から画像を形成し、出力部26(ディスプレイやタッチパネル等)に当該画像を表示させる。
【0029】
また、本実施の形態では、ウェブビュー処理部30は、プロキシ処理部34から送信されたアクセス情報を受信する。
【0030】
ステップS20では、ウェブビュー処理部30からネイティブビュー処理部32へアクセス情報が転送される。ウェブビュー処理部30は、ステップS16にてプロキシ処理部34から受信したアクセス情報をネイティブビュー処理部32へ転送する。このステップの処理によって、ウェブビュー処理部30は、アクセス情報送信手段として機能する。
【0031】
ステップS22では、ネイティブビュー処理部32にてアクセス情報が受信される。ネイティブビュー処理部32は、ステップS20においてウェブビュー処理部30から送信されたアクセス情報を受信する。このステップの処理によって、ネイティブビュー処理部32は、アクセス情報受信手段として機能する。
【0032】
ステップS24では、ネイティブビュー処理部32からプロキシ処理部34へネイティブ用情報の送信要求が行われる。ネイティブビュー処理部32は、ネイティブ用情報を送信することの要求をステップS22において受信したアクセス情報と共にプロキシ処理部34へ送信する。このステップの処理によって、ネイティブビュー処理部32はネイティブ用情報要求手段として機能する。
【0033】
ステップS26では、ネイティブビュー処理部32から要求されたネイティブ情報がプロキシ処理部34からネイティブビュー処理部32へ送信される。プロキシ処理部34は、ステップS24においてネイティブビュー処理部32から送信された要求及びアクセス情報を受信すると、要求に応じてアクセス情報によって特定されるキャッシュの記憶領域からネイティブ用情報を読み出し、当該ネイティブ用情報をネイティブビュー処理部32へ送信する。このステップの処理によって、プロキシ処理部34はネイティブ用情報送信手段として機能する。
【0034】
なお、ステップS10においてサーバ102に送信された要求に情報の削除の方法を示す削除指令が含まれていた場合、プロキシ処理部34からネイティブビュー処理部32へネイティブ用情報が送られた後、当該削除指令に応じてネイティブ用情報をプロキシ処理部34のキャッシュから削除する。具体的には、アクセス情報によって特定される記憶領域に格納されているネイティブ用情報について、ステップS10での要求が当該情報を削除する削除指令であった場合、プロキシ処理部34は当該情報をネイティブビュー処理部32へ送信すると共に記憶部22のキャッシュ領域から削除する。
【0035】
ステップS28では、ネイティブビュー処理部32にてネイティブ用情報が受信される。このステップの処理によって、ネイティブビュー処理部32は、ネイティブ用情報受信手段として機能する。ネイティブビュー処理部32は、ステップS26にてプロキシ処理部34から送信されたネイティブ用情報を受信する。ネイティブビュー処理部32は、プロキシ処理部34から取得したネイティブ用情報を用いて処理を行うことができる。本実施の形態では、ネイティブビュー処理部32は、ネイティブビューの機能を用いて取得したネイティブ用情報から画像を形成し、出力部26(ディスプレイやタッチパネル等)に当該画像を表示させる。このとき、ステップS14においてプロキシ処理部34にてネイティブ用情報をネイティブビュー処理部32で処理可能な形式に変換してあるので、ネイティブビュー処理部32での画像表示処理の時間を短縮することができる。
【0036】
なお、本実施の形態では、アクセス情報を用いてネイティブビュー処理部32からプロキシ処理部34へネイティブ用情報の要求を行うものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、プロキシ処理部34がネイティブ用情報を受信すると、形式変換等の処理を行った後、ネイティブビュー処理部32へネイティブ用情報を自動的に送信するプッシュ処理としてもよい。
【0037】
以上のように、本実施の形態における情報処理システム100では、ネイティブビュー処理部32にて処理されるネイティブ用情報がウェブビュー処理部30からの情報の要求に応じてサーバ102から提供される。そして、プロキシ処理部34を介してこれによって、ネイティブビュー処理部32から外部のサーバ102へ情報を要求することなく、ネイティブビュー処理部32において処理に供される情報を取得することができる。これにより、スマートフォン用のネイティブアプリケーション等において、アプリケーションを提供するプラットフォームを運用する会社の承認が必要とすることなく、当該会社の運用するサーバ102から更新に必要な情報を取得することができる。
【0038】
また、ウェブビュー処理部30による処理とネイティブビュー処理部32による処理とは独立した処理であるが、ウェブビュー処理部30からの要求によってサーバ102から送信されたネイティブ用情報の形式をプロキシ処理部34にて予め変換することができる。これにより、ネイティブビュー処理部32において実際にデータを処理するための時間を短縮することができる。特に、電子ゲーム等において画像描画や音声再生の遅れが許容されない場合に処理速度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0039】
10 処理部、12 記憶部、14 入力部、16 出力部、18 通信部、20 処理部、22 記憶部、24 入力部、26 出力部、28 通信部、30 ウェブビュー処理部、32 ネイティブビュー処理部、34 プロキシ処理部、100 情報処理システム、102 サーバ、104 クライアント。