(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1Aは、ゴム物品100の側部断面図を示す。ゴム物品100は、本体102を含むことができる。本体102は、少なくとも1つの表面103を含むことができる。本体102は、キャビティ104を含むことができる。キャビティ104は、本体102の一部内に配向することができる。キャビティ104は、チャネル106を介して少なくとも1つの表面103と連通してもよい。
【0010】
ゴム物品100は、様々な物品の任意のものを含んでよい。ゴム物品100は、弾性特性を有し、変形してその元の形状と実質的に同じ形状に戻ることが可能な物品であってもよい。ゴム物品100は、車両用タイヤを含むことができる。ゴム物品100は、車両用空気入りタイヤを含むことができる。ゴム物品100は、車両用非空気入りタイヤを含むことができる。ゴム物品100は、空気バネを含むことができる。ゴム物品100は、例えば車両用タイヤ又は空気バネを含む別のゴム物品への取り付けのためのゴム物品を含むことができる。別のゴム物品への取り付けのためのかかるゴム物品は、「パッチ」と呼ばれてもよい。パッチは、例えば接着剤、エポキシ、架橋等によることを含む様々な機構の任意のものによって、別のゴム物品に接着されてもよい。パッチは、別の物品に積層されてもよい。ゴム物品100は、電子装置などの装置をそこへ取り付けることが望まれ得る様々なゴム物品の任意のものを含むことができる。
【0011】
本体102は、キャビティ104を含むのに十分な寸法を有するゴム物品100の任意の一部を含むことができる。本体102は、車両用タイヤの一部を含むことができる。本体102は、タイヤのクラウン領域の車両用タイヤの一部を含むことができる。本体102は、タイヤのショルダー領域の車両用タイヤの一部を含むことができる。本体102は、タイヤのサイドウォール領域の車両用タイヤの一部を含むことができる。本体102は、例えばタイヤを含むゴム物品への取り付けのためのパッチの、少なくとも一部を含むことができる。本体102は、ゴム材料から構成されていてもよい。本体102は、ポリマー材料から構成されていてもよい。本体102は、様々な材料の任意のものの複合材であてもよい。
【0012】
表面103は、本体102の任意の表面であってもよい。表面103は、装置を取り付けることを望む本体102の任意の表面であってもよい。表面103は、ゴム物品100の第1の表面として定義され、本体102が、ゴム物品100の第1の表面と、ゴム物品100の第2の表面と、の間に収容されていてもよい。ゴム物品100は、一般に内部及び外部を伴う容器として配向されてもよく、表面103は、内面及び外面のうちの少なくとも1つである。表面103は第1の表面であって内面であってもよく、一方、第2の表面は外面であってもよい。あるいは、表面103は第1の表面であって外面であってもよく、一方、第2の表面は内面であってもよい。表面103は、車両用タイヤ内のインナーライナー材料であってもよい。表面103は、タイヤの内面であってもよい。表面103は、タイヤのクラウン領域のタイヤの内面であってもよい。表面103は、タイヤのショルダー領域のタイヤの内面であってもよい。表面103は、タイヤのサイドウォール領域のタイヤの内面であってもよい。表面103は、タイヤのビード領域のタイヤの内面であってもよい。表面103は、タイヤの外面であってもよい。表面103は、タイヤのショルダー領域のタイヤの外面であってもよい。表面103は、タイヤのサイドウォール領域のタイヤの外面であってもよい。表面103は、タイヤのビード領域のタイヤの外面であってもよい。表面103は、例えばタイヤを含むゴム物品へ取り付けられるパッチの表面であってもよい。表面103は、ゴム物品に取り付けられるパッチの表面の、実質的に反対側のパッチの表面であってもよい。表面103は、タイヤのクラウン領域のタイヤの内面であり、第2の表面がタイヤのトレッド面であってもよい。表面103は、タイヤのサイドウォール領域のタイヤの内面であり、第2の表面がタイヤのサイドウォール面であってもよい。表面103は、タイヤのトレッド面であり、第2の表面がタイヤのクラウン領域のタイヤの内面であってもよい。表面103は、タイヤのサイドウォール面であり、第2の表面がタイヤのサイドウォール領域のタイヤの内面であってもよい。
【0013】
キャビティ104は、表面103からある距離の本体102内に配向することができる。キャビティ104は、キャビティ104がチャネル106を介して表面103と連通するように配向することができる。あるいは、キャビティ104は、キャビティ104がチャネル106無しに表面103と連通することができるように形作られていてもよい。
【0014】
キャビティ104は、略球形状のキャビティであってもよい。キャビティ104は、略円柱形状のキャビティであってもよい。キャビティ104は、略涙滴形状のキャビティであってもよい。キャビティ104は、略円錐形状のキャビティであってもよい。キャビティ104は、略立方体形状のキャビティであってもよい。キャビティ104は、略直方体形状のキャビティであってもよい。キャビティ104は、略ピラミッド形状のキャビティであってもよい。キャビティ104は、略四面体形状のキャビティであってもよい。キャビティ104は、少なくとも1つのリブを含む略リブ付きキャビティであってもよい。キャビティ104は、様々な形状の任意のものを有してもよい。キャビティ104は、装置に取り付けられた対応する形状を受け入れることが可能な任意の形状を含むことができる。キャビティ104は、装置からの対応する突出部と締まりばめを生み出すことができる任意の三次元形状を含むことができる。
【0015】
キャビティ104は、キャビティ主要幅D1を有してもよい。キャビティ主要幅D1は、表面103に実質的に平行に測定することができる。ゴム物品100が車両用タイヤの場合、キャビティ主要幅D1は、タイヤ内での軸方向及び周方向のうちの少なくとも1つで測定することができる。キャビティ主要幅D1は、表面103に実質的に平行に測定されたキャビティ104の最大幅として定義することができる。キャビティ主要幅D1は、タイヤ内での軸方向に測定されたキャビティ104の最大幅として定義することができる。キャビティ主要幅D1は、タイヤ内での周方向に測定されたキャビティ104の最大幅として定義することができる。
【0016】
チャネル106は、キャビティ104を表面103と接続するボイドであってもよい。チャネル106は、キャビティ104と表面103との間に延在してもよい。チャネル106は、装置からの突出部を受け入れるように、そして、突出部がチャネル106を貫通して延在し、キャビティ104に係合できるように構成されていてもよい。チャネル106は、実質的に円柱の形状であってもよい。チャネル106は、実質的に直方体の形状であってもよい。チャネル106は、実質的に円形の断面を有してもよい。チャネル106は、様々な断面の任意のものを有してもよい。
【0017】
チャネル106は、長さL1を含むことができる。チャネル長さL1は、表面103に実質的に垂直に測定することができる。ゴム物品100が車両用タイヤの場合、チャネル長さL1は、タイヤ内での径方向及び軸方向のうちの少なくとも1つで測定することができる。長さL1は、様々な長さの任意のものであってもよい。長さL1は約2.0mmであってもよい。長さL1は約1.0mm〜約3.0mmであってもよい。長さL1は約0.5mm〜約5.0mmであってもよい。長さL1は約1.0mm〜約7.0mmであってもよい。
【0018】
チャネル106は、チャネル主要幅D2を有してもよい。チャネル主要幅D2は、表面103に実質的に平行に測定することができる。ゴム物品100が車両用タイヤの場合、チャネル主要幅D2は、タイヤ内での軸方向及び周方向のうちの少なくとも1つで測定することができる。チャネル主要幅D2は、表面103に実質的に平行に測定されたチャネル106の最大幅として定義することができる。チャネル主要幅D2は、タイヤ内での軸方向に測定されたチャネル106の最大幅として定義することができる。チャネル主要幅D2は、タイヤ内での周方向に測定されたチャネル106の最大幅として定義することができる。
【0019】
キャビティ主要幅D1は、チャネル主要幅D2より大きくてもよい。キャビティ主要幅D1は、チャネル主要幅D2の約110%〜約400%であってもよい。キャビティ主要幅D1は、チャネル主要幅D2の約150%〜約300%であってもよい。キャビティ主要幅D1は、チャネル主要幅D2の約200%〜約250%であってもよい。キャビティ主要幅D1は、チャネル主要幅D2の約250%であってもよい。キャビティ主要幅D1は、チャネル主要幅D2の約200%〜約300%であってもよい。キャビティ主要幅D1は、チャネル主要幅D2とほぼ等しくてもよい。
【0020】
1つの実施形態では、キャビティ主要幅D1は約5.0mmであってもよい。キャビティ主要幅D1は約1.0mm〜約10.0mmであってもよい。キャビティ主要幅D1は約3.0mm〜約7.0mmであってもよい。キャビティ主要幅D1は約4.0mm〜約6.0mmであってもよい。
【0021】
チャネル主要幅D2は約2.0mmであってもよい。チャネル主要幅D2は約0.2mm〜約8.0mmであってもよい。チャネル主要幅D2は約0.5mm〜約5.0mmであってもよい。チャネル主要幅D2は約1.0mm〜約3.0mmであってもよい。
【0022】
チャネル106は、少なくとも部分的に変形して拡大し、キャビティ104に対応する突出部(図示せず)が通過できるように配向することができる。チャネル106は、例えばゴム、ポリマーなどの変形可能な材料によって少なくとも部分的に縁取りされていてもよい。チャネル106は、キャビティ104に対応する突出部(図示せず)がそこを通過する間にその形状を保って変形せず、そのかわりに、突出部が、変形することができてチャネル106の貫通に適合し、キャビティ104に係合するように構成されていてもよい。あるいは、ゴム物品100はチャネル106を含まなくてもよく、そのかわりに、チャネル106を必要とすることなくキャビティ104が表面103と連通してもよい。
【0023】
キャビティ104は、ゴム物品100の成形及び/又は生成中に、ゴム物品100内に成形することができる。キャビティ104は、ゴム物品100の成形及び/又は生成後に、例えばゴム物品100から材料を切り取ってキャビティ104を形成することによって、ゴム物品100内に形成することができる。
【0024】
チャネル106は、ゴム物品100の成形及び/又は生成中に、ゴム物品100内に成形することができる。チャネル106は、ゴム物品100の成形及び/又は生成後に、例えばゴム物品100から材料を切り取ってチャネル106を形成することによって、ゴム物品100内に形成することができる。
【0025】
図1Bは、ゴム物品100の底部断面図を示す。図示されるように、キャビティ104及びチャネル106のそれぞれは、実質的に円形の断面を有してもよい。キャビティ主要幅D1は、チャネル主要幅D2より大きくてもよい。
【0026】
図2は、ゴム物品(図示せず)のキャビティに係合する突出部214を有する装置締結具210の断面図を示す。装置締結具210は締結部212を含むことができる。突出部214は、締結部212に隣接して配向することができる。突出部214は、ステム216を介して締結部212に取り付けられていてもよい。
【0027】
装置締結具210は、装置(図示せず)をゴム物品に取り付けるように構成されていてもよい。装置は、様々な装置のうちの任意のものであり得る。装置は、ゴム物品への取り付けが望まれる任意の装置であってもよい。装置は、タイヤ電子装置パッケージを含むことができる。装置は、車両用タイヤへの取り付けが望まれる任意の装置であってもよい。装置は、センサ、発電機、トランスミッタ、識別装置等を含む様々な装置の任意のものを含むことができる。装置は、ゴム物品内の空圧を測定する圧力センサを含むことができる。装置は、ゴム物品内の温度を測定する温度センサを含むことができる。装置は、情報を受信機に伝送する無線周波数トランスミッタを含むことができる。装置は、車両用タイヤなどのゴム物品の使用中に、電気を生成するように構成された発電機を含むことができる。装置は、電池などの電力貯蔵ユニットを含むことができる。本明細書で説明される様々な装置の任意のものが、装置締結具210の締結部212に取り付けられてもよい。締結部212は、本明細書で説明される様々な装置の任意のものに取り付けられていてもよい。
【0028】
締結部212は、ステム216と突出部214のうちの少なくとも1つに、一体に接続することができる。締結部212は、ステム216と突出部214のうちの少なくとも1つに、取り外し可能に接続することができる。締結部212は、例えばネジ付き締結具、リベット、ボルト、ネジ、爪、ピン、急速脱着、磁石、返し付き適合、圧入コネクタ、結紮、ストラップ、接着剤などを含む様々な締結具の任意のものであってもよい。締結部212は、装置に取り外し可能に取り付けられるように構成されていてもよい。締結部212は、装置に恒久的に取り付けられるように構成されていてもよい。
【0029】
1つの実施形態では、締結部212は、ナットを伴うネジ付き締結具を含むことができる。この実施形態では、少なくとも締結部212の一部は、装置内の開口を貫通して延在してもよい。ナットは締結部212上でネジに通され、装置を、少なくとも部分的に装置締結具210に締結してもよい。別の実施形態では、締結部212は、装置内のネジに対応するネジを有するネジ付き締結具であってもよい。この実施形態では、少なくとも締結部212の一部は、装置内のネジ付き開口内に延在し、そのネジ付き開口にネジで係合してもよい。
【0030】
締結部212は、例えばゴム、ポリマー、金属、合金、複合材、有機材料、無機材料などを含む様々な材料の任意のものを含むことができる。締結部212は、実質的に剛性であって、締結部212の曲げ又は別の変形に耐えるように構成されていてもよい。締結部212は、実質的に弾力性であって、締結部212の曲げ又は別の変形ができるように構成されていてもよい。
【0031】
突出部214は、
図1に示されるキャビティ104などのキャビティに形状が実質的に対応してもよい。突出部214は、ゴム物品内のキャビティに寸法が実質的に対応してもよい。突出部214は、ゴム物品内のキャビティに形状と寸法が実質的に対応してもよい。突出部214は、
図1のキャビティ104に関して上述したような様々な可能な形状と断面の任意のものを有してもよい。突出部214は、部材の周りに配向され、突出部214をキャビティ104内に維持するように構成されている少なくとも1つのリブを有するリブ付き部材であってもよい。
【0032】
突出部214は、例えばゴム、ポリマー、金属、合金、複合材、有機材料、無機材料などを含む、様々な材料の任意のものを含むことができる。突出部214は、突出部214が、
図1に示したチャネル106などのチャネルを通過できるように、変形可能な材料を含むことができる。突出部214は、剛性であり、また突出部214がチャネル106などのチャネルを通過するときに変形しないように構成されている材料を含むことができる。突出部214は、チャネル106を取り囲む材料の硬度より高い硬度を有する材料を含むことができる。突出部214は、チャネル106より少なく変形する材料を含むことができる。突出部214は、チャネル106より大きく変形する材料を含むことができる。突出部214は、チャネル106と同じ変形をする材料を含むことができる。突出部214は、チャネル106より少なく変形する構造を含むことができる。突出部214は、チャネル106より大きく変形する構造を含むことができる。突出部214は、チャネル106と同じ変形をする構造を含むことができる。
【0033】
ステム216は、例えばゴム、ポリマー、金属、合金、複合材、有機材料、無機材料などを含む、様々な材料の任意のものを含むことができる。ステム216は、
図1のチャネル106に関して上述したような様々な可能な形状と断面の任意のものを有してもよい。例えば、ステム216は、実質的に円形の断面を有してもよい。
【0034】
突出部214及びステム216のいずれか、又はそれらの両方が、締結部212に一体に接続されてもよい。突出部214及びステム216のいずれか、又はそれらの両方が、締結部212に取り外し可能に接続されていてもよい。突出部214及びステム216のいずれか、又はそれらの両方が、締結部212に一体に接続され、締結部212とともに形成され、機械加工され、又は成形されてもよい。突出部214及びステム216のいずれか、又はそれらの両方が、締結部212に一体に接続され、締結部212に粘着され、ネジ留めされ、リベット留めされ、又は他の方法で締結されてもよい。
【0035】
突出部214は、突出部主要幅D3を有してもよい。ステム216は、ステム主要幅D4を有してもよい。突出部主要幅D3は、ステム主要幅D4より大きくてもよい。
【0036】
突出部主要幅D3は、キャビティ主要幅D1とほぼ同じでもよい。突出部主要幅D3は、キャビティ主要幅D1より大きくてもよい。突出部主要幅D3は、キャビティ主要幅D1より小さくてもよい。突出部主要幅D3は、チャネル主要幅D2より大きくてもよい。
【0037】
ステム主要幅D4は、チャネル主要幅D2とほぼ同じでもよい。ステム主要幅D4は、チャネル主要幅D2より大きくてもよい。ステム主要幅D4は、チャネル主要幅D2より小さくてもよい。
【0038】
突出部主要幅D3は、ステム主要幅D4の約110%〜約400%であってもよい。突出部主要幅D3は、ステム主要幅D4の約150%〜約300%であってもよい。突出部主要幅D3は、ステム主要幅D4の約200%〜約250%であってもよい。突出部主要幅D3は、ステム主要幅D4とほぼ等しくてもよい。
【0039】
突出部主要幅D3は、チャネル主要幅D2の約110%〜約400%であってもよい。突出部主要幅D3は、チャネル主要幅D2の約150%〜約300%であってもよい。突出部主要幅D3は、チャネル主要幅D2の約200%〜約250%であってもよい。突出部主要幅D3は、チャネル主要幅D2の約200%〜約300%であってもよい。突出部主要幅D3は、チャネル主要幅D2の約250%であってもよい。突出部主要幅D3は、チャネル主要幅D2とほぼ等しくてもよい。
【0040】
1つの実施形態では、突出部主要幅D3は約5.0mmであってもよい。突出部主要幅D3は約1.0mm〜約10.0mmであってもよい。突出部主要幅D3は約3.0mm〜約7.0mmであってもよい。突出部主要幅D3は約4.0mm〜約6.0mmであってもよい。
【0041】
ステム主要幅D4は約2.0mmであってもよい。ステム主要幅D4は約0.2mm〜約8.0mmであってもよい。ステム主要幅D4は約0.5mm〜約5.0mmであってもよい。ステム主要幅D4は約1.0mm〜約3.0mmであってもよい。
【0042】
ステム216は、ステム長さL2を含むことができる。ステム長さL2は、装置締結具210に沿って実質的に長手方向に測定することができる。装置締結具210がゴム物品に取り付けられ、ゴム物品が車両用タイヤの場合、ステム長さL2は、タイヤ内での径方向及び軸方向のうちの少なくとも1つで測定することができる。ステム長さL2は、様々な長さの任意のものであってもよい。ステム長さL2は約2.0mmであってもよい。ステム長さL2は約1.0mm〜約3.0mmであってもよい。ステム長さL2は約0.5mm〜約5.0mmであってもよい。ステム長さL2は約1.0mm〜約7.0mmであってもよい。
【0043】
締結部212は、締結部長さL3を含むことができる。締結部長さL3は、装置を締結具210に取り付けるために必要とされる任意の長さであってもよい。締結部長さL3は約1.0mm〜約50.0mmであってもよい。
【0044】
図3は、本体302を有するゴム物品300の断面図を示す。ゴム物品300は、表面303を有してもよい。表面303は、
図1に関して上述したチャネル106に類似したチャネルを含み、そのチャネルがキャビティ104に類似したキャビティと連通してもよい。
【0045】
締結具310は、ゴム物品300と結合されてもよい。締結具310は締結部312を含むことができる。締結具310は、ゴム物品300のキャビティに係合する突出部314を含むことができる。突出部314は、締結部312に隣接して配向することができる。突出部314は、ステム316を介して締結部312に取り付けられていてもよい。
【0046】
図示されるように、突出部314は、ゴム物品300のキャビティ内に配向することができる。ステム316は、ゴム物品300のチャネル内に配向することができる。1つの実施形態では、締結具310は、突出部314を、ゴム物品300内の、
図1にて説明したキャビティ104に類似したキャビティに挿入することによって、ゴム物品300に取り付けられてもよい。突出部314は、チャネル106に類似したチャネル内に最初に挿入され、チャネルを通ってキャビティ104に類似したキャビティ内に押し込まれてもよい。その結果、突出部314は、キャビティ104に類似したキャビティに係合することができ、一方ステム316は、チャネル106に類似したチャネル内に配向される。締結部312を含む締結具310は、このようにしてゴム物品300と結合され得る。
【0047】
締結具310は、突出部314をキャビティから引き出しチャネルを通過させて(このキャビティ及びチャネルはそれぞれキャビティ104及びチャネル106に類似である)、ゴム物品300から引き離すことができる。このようにして、締結具310は、ゴム物品300から分離することができる。
【0048】
1つの実施形態では、単一の突出部314とキャビティとの組み合わせが使用されて、締結具310をゴム物品300に取り付けてもよい。別の実施形態では、複数の突出部314が複数のキャビティと結合され、突出部314とキャビティの複数の組み合わせを生みだし、締結具310をゴム物品300に取り付けてもよい。別の実施形態では、複数の締結具310が、突出部314とキャビティの複数の組み合わせを介して、単一のゴム物品300に結合することができる。
【0049】
図示されるように、また上の
図2を参照すると、突出部主要幅D3は、表面303に実質的に平行に測定することができる。ゴム物品300が車両用タイヤの場合、突出部主要幅D3は、タイヤ内での軸方向及び周方向のうちの少なくとも1つで測定することができる。突出部主要幅D3は、表面303に実質的に平行に測定された突出部314の最大幅として定義することができる。突出部主要幅D3は、タイヤ内での軸方向に測定された突出部314の最大幅として定義することができる。突出部主要幅D3は、タイヤ内での周方向に測定された突出部314の最大幅として定義することができる。
【0050】
図示されるように、また上の
図2を参照すると、ステム主要幅D4は、表面303に実質的に平行に測定することができる。ゴム物品300が車両用タイヤの場合、ステム主要幅D4は、タイヤ内での軸方向及び周方向のうちの少なくとも1つで測定することができる。ステム主要幅D4は、表面303に実質的に平行に測定されたステム316の最大幅として定義することができる。ステム主要幅D4は、タイヤ内での軸方向に測定されたステム316の最大幅として定義することができる。ステム主要幅D4は、タイヤ内での周方向に測定されたステム316の最大幅として定義することができる。
【0051】
図4Aは、本体402を有するタイヤ400の形状のゴム物品の断面図を示す。タイヤ400は、トレッド面401を含むことができる。タイヤ400は、内面403を有してもよい。内面403は、
図1に関して上述したチャネル106に類似したチャネルを含み、そのチャネルがキャビティ104に類似したキャビティと連通してもよい。
【0052】
締結具410は、タイヤ400と結合されてもよい。締結具410は締結部412を含むことができる。締結具410は、タイヤ400のキャビティに係合する突出部414を含むことができる。突出部414は、締結部412に隣接して配向することができる。突出部414は、ステムを介して締結部412に取り付けられていてもよい。
【0053】
装置417は、締結部412に動作可能に接続されてもよい。このようにして、装置417は、タイヤ400などのゴム物品に動作可能に接続されてもよい。装置417は、締結部412にネジ接続されてもよい。装置417は、締結部412に取り外し可能に接続されてもよい。装置417は、締結部412に一体に接続されてもよい。
【0054】
本体402は、タイヤのトレッド面401と内面403との間に収容されてもよい。内面403は、インナーライナーであってもよい。本体402は、タイヤのトレッド面401とインナーライナーとの間に収容されてもよい。
【0055】
このようにして、締結具410は、タイヤ400の成形に続いてタイヤ400に取り付けられてもよい。締結具410は、タイヤ400の成形の前にタイヤ400に取り付けられてもよい。締結具410は、タイヤ400の加硫の前にタイヤ400に取り付けられてもよい。締結具410は、タイヤ400の加硫に続いてタイヤ400に取り付けられてもよい。締結具410は、小売店でタイヤ取り付け機によってタイヤ400に取り付けられてもよい。締結具410は、突出部414と、
図1で参照されたキャビティ104に類似したタイヤ400内のキャビティと、の間の締まりばめによって、タイヤ400に取り付けられてもよい。同様に、締結具410は、その取り付け後にいつでもタイヤ400から取り外すことができる。締結具410がタイヤ400から取り除かれ、別の締結具410と置き換えられてもよい。このようにして、締結具410は、破損していない新たな締結具と、締結具の異なる様式と、アップグレードされた締結具などと、置き換えられてもよい。締結具410は、タイヤ400又は装置410に損傷を起こすことなく、タイヤ400に付け加えることができる。装置410は、タイヤ400に損傷を起こすことなく、タイヤ400から取り除くことができる。
【0056】
装置417は、車両上にタイヤ400を据え付ける前に、又は据え付ける最中に、いつでも締結具410に取り付けることができる。装置417は、締結具410がタイヤ400に取り付けられる前に、締結具410に取り付けられてもよい。装置417は、締結具410がタイヤ400に取り付けられてから、締結具410に取り付けられてもよい。装置417は、締結具410に選択的に取り付けられてもよく、その結果、装置417は締結具410から選択的に取り除かれて、新たな損傷のない装置、装置の異なる様式、アップグレードされた装置、新しい電池を伴う装置、等と置き換えられ得る。装置417は、装置417の使用者の所望の使い方によって、締結具410に選択的に取り付けられてもよく、締結具410から選択的に取り外されてもよい。すなわち、装置417は、必要なときに又は所望されるときに、タイヤ400に付け加えられてもよく、装置417は、不要なとき又は所望されないときに、タイヤ400から取り除かれてもよい。
【0057】
内面403は、タイヤインナーライナーを含むことができる。1つの実施形態では、タイヤインナーライナーは、チャネル106に類似したチャネルによって穿孔され、キャビティ104に類似したキャビティと内面403との間の連通を可能としてもよい。別の実施形態では、タイヤインナーライナーは、タイヤの全内部で連続な層を形成するように、チャネルとキャビティによって形成された壁と外形に沿っていてもよい。
【0058】
本体402は、タイヤカーカスを含むことができる。1つの実施形態では、タイヤカーカスは、例えばコードを含む様々な補強材料の任意のものを含むことができる。チャネル及びキャビティのうちの少なくとも1つは、補強材料を貫通して延在していてもよい。補強材料は、チャネル及びキャビティのうちの少なくとも1つに穿孔されていてもよい。補強材料は、カーカスに沿って連続する補強を形成するように、チャネル及びキャビティのうちの少なくとも1つの周りに延在していてもよい。別の実施形態では、タイヤカーカスは、例えばコードを含む様々な補強材料の任意のものを含むことができる。補強材料は、チャネル及びキャビティのうちの少なくとも1つの径方向の外向きに配向することができる。補強材料は、チャネル及びキャビティの両方の径方向の外向きに配向され、補強材料が、カーカスに沿って連続的な補強を形成してもよい。
【0059】
締結具410は、突出部414とキャビティとの1つ又は複数の組み合わせを介してタイヤ400に取り付けられてもよい。すなわち、締結具410は、1つ又は複数のキャビティに係合するように構成されている1つ又は複数の突出部を含むことができる。突出部とキャビティを追加することによって、締結具410のタイヤ400内での保持が増進され得ることが企図される。締結具410をタイヤ400内で追加することによって、装置417のタイヤ400内での保持が増進され得ることが企図される。
【0060】
図4Bは、タイヤ400及び締結具410の部分断面図を示す。図示されるように、突出部414は、ステム416を介して締結具410に取り付けられてもよい。
【0061】
図5Aは、本体502を有するタイヤ500の形状のゴム物品の断面図を示す。タイヤ500は、トレッド面501を含むことができる。タイヤ500は、内面503を有してもよい。内面503は、
図1に関して上述したチャネル106に類似したチャネルを含み、そのチャネルがキャビティ104に類似したキャビティと連通してもよい。
【0062】
締結具510は、タイヤ500と結合されてもよい。締結具510は締結部512を含むことができる。締結具510は、タイヤ500のキャビティに係合する突出部514を含むことができる。突出部514は、締結部512に隣接して配向することができる。突出部514は、ステムを介して締結部512に取り付けられていてもよい。装置517は、締結部512に動作可能に接続されてもよい。
【0063】
タイヤ500は、本体502の他の部分より径方向の内側方向に延在する支柱518を含むことができる。支柱518は、
図1に示したキャビティ104に類似したキャビティを収容するための寸法と形状のタイヤ500の一部を含むことができる。支柱518は、キャビティ104とチャネル106に類似したキャビティとチャネルを収容するための寸法と形状のタイヤ500の一部を含むことができる。
【0064】
本体502は、タイヤのトレッド面501と内面503との間に収容されてもよい。内面503は、インナーライナーであってもよい。本体502は、タイヤのトレッド面501とインナーライナーとの間に収容されてもよい。
【0065】
支柱518は、タイヤ500に使われるものと実質的に同じ材料であってもよい。支柱518は、ゴム材料であってもよい。支柱518は、タイヤ500内に成形されてもよい。支柱518は、タイヤ500の一部として製造されてもよい。支柱518は、タイヤ500の加硫に続いてタイヤ500に付け加えられるパッチの一部でもよい。キャビティ及びチャネルのうちの少なくとも1つは、支柱518の製造中に、支柱518内に成形されてもよい。あるいは、キャビティ及びチャネルのうちの少なくとも1つは、支柱518の製造後に、機械加工で、切削で、又は他の方法で、支柱518に付け加えられてもよい。
【0066】
支柱518は、タイヤ500内のどの補強よりも径方向の内側にあってもよい。支柱518は、タイヤインナーライナーよりも径方向の内側にあってもよい。支柱518は、タイヤインナーライナーで覆われていてもよい。支柱518は、タイヤインナーライナーに類似した透過性を有する材料から作られてもよい。支柱518は、ブチルゴムから作られてもよい。
【0067】
図5Bは、タイヤ500及び締結具510の部分断面図を示す。図示されるように、突出部514は、ステム516を介して締結具510に取り付けられてもよい。図示されるように、支柱518は、タイヤ500と一体の一部であってもよい。
【0068】
図5Cは、タイヤ500及び締結具510の部分断面図を示す。図示されるように、突出部514は、ステム516を介して締結具510に取り付けられてもよい。
【0069】
図示されるように、支柱518は、タイヤ500に取り付けられてもよい。支柱518は、パッチの一部であってもよい。支柱518は、タイヤ500の製造に続いてタイヤ500に取り付けられてもよい。支柱518は、タイヤ500に粘着されてもよい。支柱518は、タイヤ500に締結されてもよい。支柱518は、タイヤ500に積層されてもよい。
【0070】
図6は、本体602を有するゴム物品600の断面図を示す。ゴム物品600は、表面603を有してもよい。表面603は、
図1に関して上述したチャネル106に類似したチャネルを含み、そのチャネルがキャビティ104に類似したキャビティと連通してもよい。
【0071】
締結具610は、ゴム物品600と結合されてもよい。締結具610は締結部612を含むことができる。締結具610は、ゴム物品600のキャビティに係合する突出部614を含むことができる。突出部614は、締結部612に隣接して配向することができる。突出部614は、ステム616を介して締結部612に取り付けられていてもよい。突出部614及びその対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、例えば円形の断面を含む様々な断面の任意のものを有してもよい。締結部612は装置617に係合してもよい。
【0072】
図示されるように、突出部614は、その外周上に配向される少なくとも1つの突出部係合要素620を含むことができる。少なくとも1つの突出部係合要素620は、リブであってもよい。少なくとも1つの突出部係合要素620は、隆起であってもよい。少なくとも1つの突出部係合要素620は、突出部614の表面から延在する任意の正要素を含むことができる。あるいは、突出部614は、少なくとも1つのキャビティ係合要素622に係合するように構成されている少なくとも1つの負要素を含むことができる。
【0073】
キャビティは、その内面上に配向された少なくとも1つのキャビティ係合要素622を含むことができる。少なくとも1つのキャビティ係合要素622は、リブであってもよい。少なくとも1つのキャビティ係合要素622は、隆起であってもよい。少なくとも1つのキャビティ係合要素622は、キャビティの内面から延在する任意の正要素を含むことができる。あるいは、キャビティは、少なくとも1つの突出部係合要素620に係合するように構成されている少なくとも1つの負要素を含むことができる。
【0074】
少なくとも1つの突出部係合要素620が、キャビティに係合するように構成されていてもよい。少なくとも1つの突出部係合要素620が、少なくとも1つのキャビティ係合要素622に係合するように構成されていてもよい。少なくとも1つのキャビティ係合要素622が、突出部614に係合するように構成されていてもよい。突出部614が、少なくとも1つの突出部係合要素620を含んでもよく、一方、キャビティが、いかなるキャビティ係合要素622をも含まないことが企図される。キャビティが、少なくとも1つのキャビティ係合要素622を含んでもよく、一方、突出部614がいかなる突出部係合要素620をも含まないことが企図される。キャビティが、少なくとも1つのキャビティ係合要素622を含んでもよく、突出部614が、少なくとも1つの突出部係合要素620を含んでもよいことが企図される。
【0075】
図7は、本体702を有するゴム物品700の断面図を示す。ゴム物品700は、表面703を有してもよい。表面703は、
図1に関して上述したチャネル106に類似したチャネルを含み、そのチャネルがキャビティ104に類似したキャビティと連通してもよい。
【0076】
締結具710は、ゴム物品700と結合されてもよい。締結具710は締結部712を含むことができる。締結具710は、ゴム物品700のキャビティに係合する突出部714を含むことができる。突出部714は、締結部712に隣接して配向することができる。突出部714は、ステム716を介して締結部712に取り付けられていてもよい。締結部712は装置717に係合してもよい。
【0077】
図示されるように、突出部714及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、反転された円錐、反転された四面体、反転されたピラミッドなどの形状であってもよい。突出部714及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、円形の断面を有してもよい。突出部714及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、三角形の断面を有してもよい。突出部714及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、例えば正方形の断面又は長方形の断面を含む四辺形の断面を有してもよい。突出部714及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、任意の数の面を有する断面を有してもよい。
【0078】
図8は、本体802を有するゴム物品800の断面図を示す。ゴム物品800は、表面803を有してもよい。表面803は、
図1に関して上述したチャネル106に類似したチャネルを含み、そのチャネルがキャビティ104に類似したキャビティと連通してもよい。
【0079】
締結具810は、ゴム物品800と結合されてもよい。締結具810は締結部812を含むことができる。締結具810は、ゴム物品800のキャビティに係合する突出部814を含むことができる。突出部814は、締結部812に隣接して配向することができる。突出部814は、ステム816を介して締結部812に取り付けられていてもよい。締結部812は装置817に係合してもよい。
【0080】
図示されるように、突出部814及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、反転された円錐、反転された四面体、反転されたピラミッドなどの形状であってもよい。突出部814及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、円形の断面を有してもよい。突出部814及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、三角形の断面を有してもよい。突出部814及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、例えば正方形の断面又は長方形の断面を含む四辺形の断面を有してもよい。突出部814及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、任意の数の面を有する断面を有してもよい。
【0081】
図9は、本体902を有するゴム物品900の断面図を示す。ゴム物品900は、表面903を有してもよい。表面903は、
図1に関して上述したチャネル106に類似したチャネルを含み、そのチャネルがキャビティ104に類似したキャビティと連通してもよい。
【0082】
締結具910は、ゴム物品900と結合されてもよい。締結具910は締結部912を含むことができる。締結具910は、ゴム物品900のキャビティに係合する突出部914を含むことができる。突出部914は、締結部912に隣接して配向することができる。突出部914は、ステム916を介して締結部912に取り付けられていてもよい。
【0083】
図示されるように、突出部914及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、円錐、四面体、ピラミッドなどの形状であってもよい。突出部914及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、円形の断面を有してもよい。突出部914及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、三角形の断面を有してもよい。突出部914及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、例えば正方形の断面又は長方形の断面を含む四辺形の断面を有してもよい。突出部914及び対応するキャビティのうちの少なくとも1つは、任意の数の面を有する断面を有してもよい。
【0084】
突出部を、チャネルを通過させてキャビティ内に挿入することによって締結具を取り付けるために必要な力は、様々な力の任意のものであってよいことが企図される。例えば、ヒトは上述したように自己の手の力のみを使って締結具を取り付けることができる。ヒトは、自己の手の力のみを使って、工具の支援を得て締結具を取り付けることができる。機械は、既知の機械の作動によって必要で可能な力の任意の大きさを使って締結具を取り付けることができる。1つの実施形態では、締結具は、取り付けには、取り外しより少ない力しか必要としないこともある。別の実施形態では、締結具は、取り付けには、取り外しより大きい力を必要とすることもある。締結具は、取り付けには、取り外しとほぼ同じ力を必要とすることもある。
【0085】
従来技術の装置は、タイヤの内面に接着剤を使用して直接粘着され、したがって、装置、装置パッチ、装置ベース等とタイヤの内面との間に、積層物を作り出すことがある。タイヤの使用中に、タイヤの内面は、タイヤの回転(タイヤのサイクル)ごとに多くの変形を経験する。タイヤは、その寿命の間に、極めて多くの数のサイクル(おそらく数百万サイクル)を経験し得る。その結果、装置(それがどのような方法によるものであっても)とタイヤの内面との間の積層物は、積層物上のひずみ、積層物の変形、装置とタイヤを互いから引き離そうとする積層物内の力等のうちのいずれかを生じさせ得る極めて大きな回数のサイクルを経験し得る。
【0086】
締結具から延在する突出部によって係合されるキャビティがタイヤ内又はタイヤの内面上に配向される場合、上述の方法での装置及び/又は締結具のタイヤへの取り付けは、従来技術の装置が使用されたときに、従来技術の装置とタイヤの内面との間の積層物にみられる力、ひずみ、変形等のうちの多くを排除する。
【0087】
締結具から延在する突出部によって係合されるキャビティがタイヤ内又はタイヤの内面上に配向される場合、上述の方法での装置及び/又は締結具のタイヤへの取り付けは、装置及び/又は締結具が、タイヤに関して少なくとも多少移動することを可能とし得る。このようにして、装置/締結具とタイヤとの間の境界面は、タイヤ内面への直接の装置の積層物などのより硬い境界面によって経験され得るものに比べて、より小さな力、ひずみ、及び変形を経験し得る。すなわち、装置及び/又は締結具はいくらかの「あそび」を有し、少なくとも多少は、横方向に、近位に、遠位に、又はタイヤで表すと、軸方向に、周方向に、又は径方向に、移動することができる。この「あそび」は、装置及び/又は締結具が、力、変形、ひずみなどのいくらかから少なくとも部分的に絶縁されることを可能とし、その力、変形、ひずみなどのいくらかは、タイヤの作動中にタイヤの外部からタイヤに加えられるものであり、それらには、例えばくぼみなどに当たることによってタイヤに加えられる力などを含む。タイヤはくぼみに当たる力によって変形するが、装置及び/又は締結具には少なくとも多少の移動が可能であるから、装置の損傷が少なくとも部分的に軽減され得る。同様に、タイヤはくぼみに当たる力によって変形するものの、締結具の突出部とタイヤのキャビティとの間の境界面は分離することなく多少の屈曲が可能であり、一方、従来の直接積層された装置の境界面は、ひずみに耐えることができない可能性があり、部分的な層の剥離、又は完全な層の剥離が始まり得る。装置及び/又は締結具は、特に締結具の突出部が、対応するキャビティとともに、本質的に円形又は球形である場合には、いくらかの「あそび」を有することができる。例えば、突出部とキャビティは、ボールとソケット継手に類似して相互に作用することができる。
【0088】
上述した実施形態のそれぞれでは、ゴム物品が突出部を有し、その突出部が締結具内のキャビティに係合してもよいはずであることが企図される。すなわち、ゴム物品は、ステムを介してゴム物品に接続する突出部を有してもよい。締結具は、チャネルを介して締結具の表面と連通するキャビティを有してもよい。この2つが、上述したように係合し得る。締結具は装置に取り付けられていてもよく、その装置は、本明細書で説明した装置の任意のものでよいことになる。ゴム物品は、本明細書で説明した、例えばタイヤを含むゴム物品の任意のものでよいことになる。
【0089】
「含む(includes)」又は「含むこと(including)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「含む(comprising)」という用語が請求項で移行句として用いられる際の解釈と同様に包括的であることが意図される。更に、「又は(or)」という用語が用いられる範囲において(例えば、A又はBなど)、「A又はB、又はAとBの両方とも」を意味することが意図されている。本出願人らが「A又はBの両方ではなく一方のみ」を示すことを意図する場合、「A又はBの両方ではなく一方のみ」という用語が用いられるであろう。したがって、本明細書における「又は」という用語の使用は、排他的ではなく、包含的である。Bryan A.Garner,A Dictionary of Modern Legal Usage 624(2d.Ed.1995)を参照。また、「中(in)」又は「中へ(into)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「上(on)」又は「上へ(onto)」を更に意味することが意図される。「実質的に」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、製造において利用可能な、又は常識的な精密さの程度が考慮されることを意図している。「選択的に」という用語が本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、装置の使用者が、装置の使用時に、必要又は所望に応じて、構成要素の特徴又は機能を作動又は停止させ得る、構成要素の状態を指すことが意図される。「動作可能に接続され」という用語が本明細書又は特許請求の範囲において使用される場合、特定された構成要素が指定された機能を実行するように接続されていることを意味することが意図される。本明細書及び特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、複数形を含む。最後に、「約」という用語が数値と併せて使用される場合、その数値の±10%を包含することが意図される。言い換えれば、「約10」は、9〜11までを意味することができる。
【0090】
上述のとおり、本出願は、実施形態の記載によって例示され、実施形態は、かなり詳細に説明されているが、特許請求の範囲に記載された事項の範囲をこのような詳細に制限すること、又は、何らかの形で限定することは、本出願人の意図するところではない。更なる利点及び変更は、本出願の利益を享受しながら、当業者に容易に明らかになるであろう。したがって、本出願は、この出願のより広い態様において、具体的な詳細、示された例、又は参照されたいずれの装置にも限定されることがない。全体的な発明概念の趣旨又は範囲から逸脱することなく、このような詳細、例、及び装置からの逸脱がなされてもよい。