特許第6607996号(P6607996)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6607996
(24)【登録日】2019年11月1日
(45)【発行日】2019年11月20日
(54)【発明の名称】粉粒体の供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 88/26 20060101AFI20191111BHJP
【FI】
   B65D88/26 Z
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-90516(P2018-90516)
(22)【出願日】2018年5月9日
(65)【公開番号】特開2019-196195(P2019-196195A)
(43)【公開日】2019年11月14日
【審査請求日】2018年5月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000165273
【氏名又は名称】月島機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160093
【弁理士】
【氏名又は名称】小室 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】新田 博文
(72)【発明者】
【氏名】中込 真人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 修一
【審査官】 蓮井 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−96353(JP,A)
【文献】 特開2005−69756(JP,A)
【文献】 特開2002−225801(JP,A)
【文献】 特開2005−104510(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0163133(US,A1)
【文献】 特開2003−2391(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 88/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体を保持するコンテナ本体と、上記コンテナ本体の下端部に設けられた上下方向に延びる筒状の投入口部と、この投入口部を開閉する開閉バルブと、上記コンテナ本体の上部に設けられた上下方向に延びる筒状の受入口部とをそれぞれ備えた投入側粉粒体コンテナと受入側粉粒体コンテナとを有する粉粒体の供給装置であって、
この投入側粉粒体コンテナの上記投入口部は、上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部内に、上下方向に重なり合うとともに内外周方向には間隔をあけて挿入されて、上記投入側粉粒体コンテナと上記受入側粉粒体コンテナとが非接触に連通され
上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の外周には外周側に張り出す投入口側鍔部が設けられるとともに、上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部の外周には外周側に張り出す受入口側鍔部が設けられ、
これら投入口側鍔部と受入口側鍔部とは、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部が上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部に挿入されて上記投入側粉粒体コンテナと上記受入側粉粒体コンテナとが連通した状態で、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部と上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部との内外周方向の間隔よりも上下方向に小さな間隔をあけて対向することを特徴とする粉粒体の供給装置。
【請求項2】
上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部への上下方向の挿入長さが、該受入口部の上下方向の長さよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の粉粒体の供給装置。
【請求項3】
上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部への上下方向の重なり長さが10mm〜50mmの範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粉粒体の供給装置。
【請求項4】
上記受入側粉粒体コンテナには集塵口部が備えられており、この集塵口部より上記受入側粉粒体コンテナ内の排気を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の粉粒体の供給装置。
【請求項5】
上記投入側粉粒体コンテナには、上記コンテナ本体に一体に設けられて該コンテナ本体を支持する脚部が備えられており、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の下端は、該投入側粉粒体コンテナの上記脚部の下面よりも上方に位置していることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の粉粒体の供給装置。
【請求項6】
上記受入側粉粒体コンテナに移送された上記粉粒体の重量を測定する計量装置を備えていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の粉粒体の供給装置。
【請求項7】
上記投入口側鍔部と上記受入口側鍔部との上下方向の間隔が5mm〜10mmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の粉粒体の供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入側粉粒体コンテナから受入側粉粒体コンテナへ粉粒体を移送するための粉粒体の供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
このような粉粒体の供給装置として、例えば特許文献1、2には、投入側粉粒体コンテナの投入口と受入側粉粒体コンテナの受入口とをホッパーやシュートで接続して粉粒体を移送するものが記載されている。ところが、このようなホッパーやシュートを介して投入口と受入口とを接続したものでは、粉粒体の種類を変更する場合にはホッパーやシュートを洗浄する必要があり、洗浄が不十分であると変更前の異なる粉粒体が変更後の受入側粉粒体コンテナの粉粒体に混入してしまって、いわゆるコンタミネーションが発生するおそれがある。
【0003】
そこで、特許文献3には、このようなホッパーやシュートを介することなく、投入側粉粒体コンテナの投入口を受入側粉粒体コンテナの受入口に直接接続して、投入側粉粒体コンテナに保持された粉粒体を受入側粉粒体コンテナに移送するようにしたものが提案されている。また、この特許文献3には、受入側粉粒体コンテナの重量を測定するロードセル等の計量器によって受入側粉粒体コンテナへの粉粒体の移送重量を測定することや、粉粒体の投入時には受入側粉粒体コンテナの上部に設けられた集塵口に集塵装置を取り付けて受入側粉粒体コンテナ内の排気を行うことにより集塵することも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−135489号公報
【特許文献2】特開平11−348902号公報
【特許文献3】特開2006−096353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この特許文献3に記載された粉粒体の供給装置では、上述のように投入側粉粒体コンテナの投入口を受入側粉粒体コンテナの受入口に直接接続して粉粒体を移送するものであるため、投入側粉粒体コンテナの重量が計量器に作用してしまって受入側粉粒体コンテナに移送された粉粒体の重量よりも大きな重量が測定されるおそれがある。このため、移送された粉粒体の重量を正確に計量することができなくなって、受入側粉粒体コンテナに計量器によって測定された重量よりも少ない粉粒体が移送されてしまうおそれがある。
【0006】
本発明は、このような背景の下になされたもので、ホッパーやシュート等の洗浄を不要とすることができるとともに不十分な洗浄による異なる粉粒体の受入側粉粒体コンテナへの混入を防ぐことができるのは勿論、受入側粉粒体コンテナに移送された粉粒体の重量を正確に測定することが可能な粉粒体の供給装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、粉粒体を保持するコンテナ本体と、上記コンテナ本体の下端部に設けられた上下方向に延びる筒状の投入口部と、この投入口部を開閉する開閉バルブと、上記コンテナ本体の上部に設けられた上下方向に延びる筒状の受入口部とをそれぞれ備えた投入側粉粒体コンテナと受入側粉粒体コンテナとを有する粉粒体の供給装置であって、この投入側粉粒体コンテナの上記投入口部は、上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部内に、上下方向に重なり合うとともに内外周方向には間隔をあけて挿入されて、上記投入側粉粒体コンテナと上記受入側粉粒体コンテナとが非接触に連通され、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の外周には外周側に張り出す投入口側鍔部が設けられるとともに、上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部の外周には外周側に張り出す受入口側鍔部が設けられ、これら投入口側鍔部と受入口側鍔部とは、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部が上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部に挿入されて上記投入側粉粒体コンテナと上記受入側粉粒体コンテナとが連通した状態で、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部と上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部との内外周方向の間隔よりも上下方向に小さな間隔をあけて対向することを特徴とする。
【0008】
このように構成された粉粒体の供給装置では、特許文献3に記載された供給装置と同様に投入側粉粒体コンテナの投入口部と受入側粉粒体コンテナの受入口部とがホッパーやシュートを介することなく接続されるので、これらホッパーやシュートの洗浄の必要がなく、また洗浄不足による異なる粉粒体の受入側粉粒体コンテナへの混入もない。
【0009】
そして、さらに上記構成の供給装置においては、粉粒体の投入時に投入側粉粒体コンテナの投入口部は、受入側粉粒体コンテナの受入口部内に、上下方向に重なり合うとともに内外周方向には間隔をあけて挿入されて、上記投入側粉粒体コンテナと上記受入側粉粒体コンテナとが非接触に連通される。このため、受入側粉粒体コンテナに移送された粉粒体の重量を測定するのに、この受入側粉粒体コンテナの重量を計量装置によって測定しつつ粉粒体を移送しても、投入側粉粒体コンテナの重量が受入側粉粒体コンテナに作用することがなく、移送された粉粒体の重量を正確に測定して適量の粉粒体を受入側粉粒体コンテナに移送することが可能となる。
【0010】
なお、計量装置は、投入側粉粒体コンテナの重量を測定することによって受入側粉粒体コンテナに移送された粉粒体の重量を測定するようにしてもよく、この場合にも投入側粉粒体コンテナの重量が受入側粉粒体コンテナとの接触によって軽く測定されるのを防ぐことができ、移送された粉粒体の重量を正確に測定することができる。
【0011】
ここで、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部への上下方向の挿入長さは、該受入口部の上下方向の長さよりも短いことが望ましい。この挿入長さが受入口部の上下方向の長さ以上であると、異なる種類の粉粒体を受入側粉粒体コンテナに受け入れる場合に、後から粉粒体を投入する投入側粉粒体コンテナの投入口部に、前に受入側粉粒体コンテナに投入されて保持された粉粒体が舞い上がって付着したり、投入側粉粒体コンテナや受入側粉粒体コンテナが傾いた場合には投入側粉粒体コンテナの投入口部と受入側粉粒体コンテナの受入口部とが接触したりするおそれがある。
【0012】
より具体的に、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部への上下方向の重なり長さは10mm〜50mmの範囲内であることが望ましい。この重なり長さが上記範囲よりも長いと、やはり後から粉粒体を投入する投入側粉粒体コンテナの投入口部に前に投入された粉粒体の付着が生じたり、投入側粉粒体コンテナの投入口部が受入側粉粒体コンテナの受入口部と接触したりするおそれがある一方、この重なり長さが上記範囲よりも短いと、投入側粉粒体コンテナの投入口部と受入側粉粒体コンテナの受入口部との内外周方向に間隔をあけた部分から粉粒体が漏れ出るおそれがある。
【0013】
また、上記受入側粉粒体コンテナには集塵口部を備え、この集塵口部より上記受入側粉粒体コンテナ内の排気を行うことにより、上述のように投入側粉粒体コンテナの投入口部が受入側粉粒体コンテナの受入口部内に内外周方向には間隔をあけて挿入されていても、この間隔をあけた部分から粉粒体が漏れ出るのを確実に防止することができる。
【0014】
一方、特許文献3に記載された粉粒体の供給装置では、投入側粉粒体コンテナは、そのコンテナ本体を支持する脚部が粉粒体の投入時には上部支持台と下部支持台とに分離されてコンテナ本体と上部支持台とが移動させられ、粉粒体の投入後にコンテナ本体と上部支持台が元の位置に戻されて、上部支持台が下部支持台に連結されることによりコンテナ本体を支持するようにされている。このため、分離、連結作業に手間がかかるとともに、粉粒体の投入の際に投入側粉粒体コンテナを移動させる手段も、吊り下げ式のクレーンコンベアのような限られた手段に限定されてしまう。
【0015】
そこで、上記投入側粉粒体コンテナに、上記コンテナ本体に一体に設けられて該コンテナ本体を支持する脚部を備えた場合には、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の下端は、該投入側粉粒体コンテナの上記脚部の下面よりも上方に位置していることが望ましく、これにより特許文献3に記載された供給装置のように粉粒体の投入時や投入後の上部支持台と下部支持台との分離、連結の手間がなくなるとともに、投入側粉粒体コンテナの移動手段が限定されることもなくなる。
【0016】
また、上述のような投入口部と受入口部内との内外周方向に間隔をあけた部分から粉粒体の漏れを防ぐために、本発明では、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部の外周に外周側に張り出す投入口側鍔部を設けるとともに、上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部の外周には外周側に張り出す受入口側鍔部を設け、これら投入口側鍔部と受入口側鍔部とを、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部が上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部に挿入されて連通された状態で、上記投入側粉粒体コンテナの上記投入口部と上記受入側粉粒体コンテナの上記受入口部との内外周方向の間隔よりも上下方向に小さな間隔をあけて対向するように配設している。
【0017】
このように投入口側鍔部と受入口側鍔部とを、投入側粉粒体コンテナの投入口部と受入側粉粒体コンテナの受入口部との内外周方向の間隔よりも上下方向に小さな間隔をあけて対向させることにより、特に上述のように粉粒体の投入時には受入側粉粒体コンテナの集塵口部に集塵装置を取り付けて受入側粉粒体コンテナ内を排気して集塵する場合には、投入口部の投入口側鍔部と受入口部の受入口側鍔部との間の小さな間隔をあけた部分から集塵によって受入側粉粒体コンテナ内に取り込まれる空気の流速を速くすることができる。このため、投入口部と受入口部との内外周方向の間隔をあけた部分や投入口側鍔部と受入口側鍔部との上下方向の間隔をあけた部分から粉粒体が漏れ出るのを一層確実に防ぐことができる。
【0018】
なお、このように投入口側鍔部と受入口側鍔部を設けた場合に、これら投入口側鍔部と受入口側鍔部との上下方向の間隔は、具体的には5mm〜10mmの範囲内であることが望ましい。この間隔が上記範囲よりも大きいと、集塵を行っても粉粒体が受入側粉粒体コンテナの受入口部から漏れ出るおそれがある一方、この間隔が上記範囲よりも小さいと、投入口側鍔部と受入口側鍔部とが接触してしまうおそれが生じる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、ホッパーやシュート等の洗浄の必要がなくなるとともに、洗浄が不十分だったときに受入側粉粒体コンテナに異なる粉粒体が混入するのを防ぐことができ、さらに受入側粉粒体コンテナに移送された粉粒体の重量を正確に測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の粉粒体の供給装置の一実施形態において連通される粉粒体コンテナの断面図である。
図2】本発明の粉粒体の供給装置の一実施形態において、投入側粉粒体コンテナと受入側粉粒体コンテナを架台に搬入した状態を示す断面図である。
図3】本発明の粉粒体の供給装置の一実施形態において、図2に示した状態から投入側粉粒体コンテナの開閉バルブをバルブ開閉装置によってチャックするとともに、受入側粉粒体コンテナの受入口部と集塵口部の蓋体を取り外した状態を示す断面図である。
図4】本発明の粉粒体の供給装置の一実施形態において、図3に示した状態から受入側粉粒体コンテナを上昇させて投入側粉粒体コンテナと非接触に連通させ、投入側粉粒体コンテナの開閉バルブを開いて粉粒体を投入する状態を示す断面図である。
図5図4におけるE部の拡大断面図である(ただし、架台(載置台)は図示が省略されている。)。
図6】本発明の粉粒体の供給装置の一実施形態において、図4に示した状態から粉粒体の投入が終了して投入側粉粒体コンテナの開閉バルブを閉じた状態を示す図である。
図7】本発明の粉粒体の供給装置の一実施形態において、図6に示した状態から受入側粉粒体コンテナを下降させた状態を示す断面図である。
図8】本発明の粉粒体の供給装置の一実施形態において、図7に示した状態から受入側粉粒体コンテナの受入口部と集塵口部に蓋体を取り付けた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1ないし図8は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態の粉粒体の供給装置における粉粒体コンテナは、鋼材等の金属材料により形成されて、内部に粉粒体Pを保持するコンテナ本体1と、このコンテナ本体1に一体に設けられてコンテナ本体1を支持する脚部2と、コンテナ本体1の下端部に設けられた上下方向に延びる筒状の投入口部3と、この投入口部3を開閉する開閉バルブ4と、コンテナ本体1の上部に設けられた上下方向に延びる筒状の受入口部5とを備えている。なお、粉粒体コンテナは、金属材料以外にも、例えば樹脂材料によって形成することもできる。
【0022】
コンテナ本体1は、図1に示すように、その上部1aが、上下方向に延びる中心線Oを中心とした断面正方形等の方形筒状または円筒状に形成されるとともに、コンテナ本体1の下部1bは、上部1aの下端縁から下方に向かうに従い漸次縮径する上記中心線Oを中心とした、上部1aが正方形筒状の場合は断面正方形等の方形錐状、また上部1aが円筒状の場合は円錐状とされて、上部1aと一体に形成されている。なお、上部1aの上端部は、天井部1cによって覆われている。
【0023】
また、上記投入口部3は、このコンテナ本体1の下部1bの下端部に一体に設けられてコンテナ本体1内に開口する上記中心線Oを中心とした円筒状に形成されている。なお、この投入口部3の外周には、上記中心線Oに垂直な円環板状をなして外周側に張り出す投入口側鍔部3aが設けられ、この投入口側鍔部3aは本実施形態では投入口部3の上下方向の略中央部に形成されている。
【0024】
さらに、開閉バルブ4は、その下部が上記投入口部3内に嵌め入れ可能な大きさの円筒状とされるとともに、上部が上方に向かうに従い縮径する円錐状とされたコーン形バルブであって、コンテナ本体1の上記天井部1cから上記中心線Oに沿って上下動自在に挿入されたバルブロッド4aの下端部に取り付けられて、このバルブロッド4aとともに中心線O方向に一定のストロークで上下動可能とされている。
【0025】
そして、開閉バルブ4は、その上下動の下方へのストロークエンドにおいて円筒状の上記下部が投入口部3内に嵌め入れられてコンテナ本体1内を封止するとともに、上方へのストロークエンドにおいて投入口部3との間に間隔をあけて、コンテナ本体1内に保持された粉粒体Pを投入口部3から排出可能とされている。また、バルブロッド4aの上端部はコンテナ本体1の天井部1cから上方に突出しており、この上端部にはバルブ開閉用のハンドル4bが取り付けられている。なお、開閉バルブ4は、本実施形態のようなコーン形バルブ以外にも、例えばバタフライバルブ等とすることもできる。
【0026】
さらにまた、上記受入口部5は、コンテナ本体1の天井部1cにおいて上記中心線Oから偏心した位置に、該中心線Oと平行な中心線Cを中心として上方に延びてコンテナ本体1内に開口する円筒状に形成されている。なお、この受入口部5の外周には、上記中心線O、Cに垂直な円環板状をなして外周側に張り出す受入口側鍔部5aが、本実施形態では受入口部5の上端部に、上記投入口側鍔部3aより小さい外径となるように形成されている。
【0027】
また、コンテナ本体1の天井部において、例えば受入口部5とはコンテナ本体1の上記中心線Oを挟んで反対側には、本実施形態では受入口部5よりも小径で上方への突出高さも低い円筒状をなしてコンテナ本体1内に開口する集塵口部6が設けられている。なお、これら受入口部5と集塵口部6の上端開口部は、粉粒体の移送が行われない状態では、蓋体7a、7bによって覆われている。
【0028】
さらに、上記脚部2は、コンテナ本体1の上記下部における上端部からコンテナ本体1の中心線Oに平行に下方に延びる周方向に等間隔に配設された4本の支柱2aと、この支柱2aの下端部に接合された上記中心線O方向から見て正方形等の方形枠型をなす着座部2bとを備えている。そして、本実施形態では、少なくとも次述する投入側粉粒体コンテナAにおいては、上記投入口部3の下端が、この投入側粉粒体コンテナAの脚部2の下面すなわち上記着座部2bの下面よりも上方に位置している。
【0029】
このような投入側粉粒体コンテナAと、この投入側粉粒体コンテナAから投入された粉粒体Pが受け入れられて移送される受入側粉粒体コンテナBとは、本実施形態では図2ないし図8に示すような2階建ての直方体形枠型の架台11に、投入側粉粒体コンテナAが上方に位置するとともに、これよりも下方に受入側粉粒体コンテナBが位置するように配設される。
【0030】
なお、このように架台11の上下に配設される投入側粉粒体コンテナAと受入側粉粒体コンテナBとは、上述した粉粒体コンテナの構成を備えていれば、同形同大のものであってもよく、また形状や寸法、容量等が異なるものであってもよい。本実施形態では、受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1の中心線O方向における上部1aの長さが、投入側粉粒体コンテナAよりも長くされていて、受入側粉粒体コンテナBの容量が投入側粉粒体コンテナAよりも大きくなるようにされている。
【0031】
この架台11のうち、受入側粉粒体コンテナBが配設される下段には、受入側粉粒体コンテナBを上記中心線O方向に上下に昇降させるリフター等の昇降装置12が、架台11の底面に配設されている。また、この昇降装置12上部の昇降台の上面には、ロードセル等の重量測定手段を備えた計量装置13が配設されており、この計量装置13上に受入側粉粒体コンテナBが載置されて、受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1内に受け入れられた粉粒体Pの重量(質量)が計量装置13によって計量される。
【0032】
さらに、この架台11の下段の上部には、受入側粉粒体コンテナBの受入口部5を閉塞する蓋体7aを自動的に取り外して保持、また自動的に取り付ける受入口部蓋体着脱装置14aと、集塵口部6を閉塞する蓋体7bを同じく自動的に取り外して保持し、また同じく自動的に取り付ける集塵口部蓋体着脱装置14bとが、降下した状態の昇降装置12の計量装置13上に載置された受入側粉粒体コンテナBの受入口部5と集塵口部6に近接した位置にそれぞれ配設されている。
【0033】
一方、投入側粉粒体コンテナAが配設される架台11の上段には、降下した状態の昇降装置12の計量装置13上に載置された受入側粉粒体コンテナBの受入口部5の上端と上下方向に間隔をあけて水平な載置台15が敷設されており、投入側粉粒体コンテナAは、この載置台15の上面に脚部2の着座部2bの下面を密着させて載置される。このように載置された投入側粉粒体コンテナAは、図2に示すように、そのコンテナ本体1の上記中心線Oが、受入側粉粒体コンテナBの受入口部5の中心線Cと同軸となるように配設される。
【0034】
なお、載置台15には、架台11の下段に配設された受入側粉粒体コンテナBの受入口部5と集塵口部6の直上に、これら受入口部5と集塵口部6が挿通可能な大きさの孔部15a、15bがそれぞれ形成されている。このうち、集塵口部6の直上の孔部15bの上方には、図示されない集塵装置に接続された集塵パイプ16が延びて下向きに開口しているとともに、この集塵パイプ16の下端には、下方に向かうに従い漸次拡径する円錐状の集塵フード16aが設けられて孔部15b内に配設されており、この集塵フード16aの下端内周部は受入側粉粒体コンテナBの集塵口部6の上端外周部を収容可能な大きさとされている。また、載置台15は、投入側粉粒体コンテナAの脚部2を支持する枠体を備えていれば、載置台15の中央部を空洞とすることもできる。
【0035】
さらに、架台11の上段の最上部には、こうして配設された投入側粉粒体コンテナAのバルブロッド4aの上端部に取り付けられたハンドル4bをチャッキングして開閉バルブ4ごと上下動させることにより、開閉バルブ4によって投入口部3を開閉するバルブ開閉装置17が設けられている。ここで、このバルブ開閉装置17の開閉バルブ4の操作による投入口部3の開閉度は、図示されないコンピューター等の制御手段により、上記計量装置13によって計量された受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1内の粉粒体Pの重量(質量)に基づいて制御される。
【0036】
そして、さらに投入側粉粒体コンテナAの投入口部3の外径(直径)は、受入側粉粒体コンテナBの受入口部5の内径(直径)よりも小さくされており、これによって図5に示すように、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3は、受入側粉粒体コンテナBの受入口部5内に、上下方向に重なり合うとともに投入口部3と受入口部5の内外周方向には間隔をあけて挿入可能とされていて、すなわち投入側粉粒体コンテナAと受入側粉粒体コンテナBとが非接触に連通可能とされている。
【0037】
さらに、本実施形態では、同じく図5に示すように、投入側粉粒体コンテナAのコンテナ本体1の上記下部1bの下端からの投入口部3の下方への長さは、受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1の天井部1cからの受入口部5の上方への長さよりも短くされており、これによって投入口部3の受入口部5への上下方向の挿入長さは受入口部5の上下方向の長さよりも短くされ、すなわち投入口部3の下端が受入口部5を通り抜けて受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1内に突出することはない。
【0038】
このように構成された投入側粉粒体コンテナAと受入側粉粒体コンテナBとを非接触に連通する粉粒体の供給装置において、これら投入側粉粒体コンテナAと受入側粉粒体コンテナBを連通して粉粒体Pを投入側粉粒体コンテナAから受入側粉粒体コンテナBに移送するには、まず図2に示すように、昇降装置12の昇降台が下降した状態において昇降台の計量装置13上に受入側粉粒体コンテナBを載置するとともに、架台11の載置台15上に投入側粉粒体コンテナAを、上述のように投入側粉粒体コンテナAのコンテナ本体1の上記中心線Oが、受入側粉粒体コンテナBの受入口部5の中心線Cと同軸に配置されるように載置する。
【0039】
次いで、図3に示すように、架台11の下段に備えられた受入口部蓋体着脱装置14aと集塵口部蓋体着脱装置14bによって、架台11の下段に載置された受入側粉粒体コンテナBの受入口部5と集塵口部6を閉塞した蓋体7a、7bをそれぞれ取り外し、これら受入口部蓋体着脱装置14aと集塵口部蓋体着脱装置14bに保持する。また、架台11上段の投入側粉粒体コンテナAにおいては、この投入側粉粒体コンテナAの開閉バルブ4のハンドル4bをバルブ開閉装置17によってチャッキングする。
【0040】
そして、本実施形態では、図4に示すように昇降装置12の昇降台を上昇させることによって受入側粉粒体コンテナB上昇させ、載置台15の孔部15aに受入側粉粒体コンテナBの受入口部5を通して、図5に示すようにこの受入側粉粒体コンテナBの受入口部5の内周面が投入側粉粒体コンテナAの投入口部3の外周面を内外周方向(受入口部5の中心線O、Cに対する径方向)に間隔をあけて覆うように投入口部3を受入口部5に挿入するとともに投入口部3と受入口部5とを上下方向(中心線O、C方向)に重ね合わせる。これにより、投入側粉粒体コンテナAと受入側粉粒体コンテナBとは、非接触の状態で連通される。
【0041】
なお、このときの昇降装置12による受入側粉粒体コンテナBの上昇量は、予め設定されて昇降装置12に入力された投入口部3の受入口部5への上下方向の重なり長さLによって決定され、この重なり長さLが所定の値になったところで昇降装置12による受入側粉粒体コンテナBの上昇は停止する。この投入側粉粒体コンテナAの投入口部3の受入側粉粒体コンテナBの受入口部5への上下方向の重なり長さLは10mm〜50mmの範囲内であることが望ましい。
【0042】
また、本実施形態では、投入口部3の外周に外周側に張り出す投入口側鍔部3aが設けられるとともに、受入口部5の外周にも外周側に張り出す受入口側鍔部5aが設けられており、これら投入口側鍔部3aと受入口側鍔部5aとは、投入口部3の受入口部5への重なり長さLが上記所定の長さとなって受入側粉粒体コンテナBの上昇が停止した状態で、投入口部3と受入口部5との内外周方向の間隔よりも上下方向に小さな間隔Dをあけて対向するように配置される。
【0043】
なお、このときの投入口側鍔部3aと受入口側鍔部5aとの上下方向の間隔Dは、5mm〜10mmの範囲内であることが望ましい。さらに、こうして受入側粉粒体コンテナBの上昇が停止した状態で、受入側粉粒体コンテナBの集塵口部6の上端部は、図5に示したように載置台15の孔部15b内に配設された集塵フード16aの下端内周部に収容される。
【0044】
このようにして投入側粉粒体コンテナAと受入側粉粒体コンテナBとが非接触に連通されたなら、ハンドル4bをチャッキングしたバルブ開閉装置17によってバルブロッド4aおよび開閉バルブ4を引き上げて投入側粉粒体コンテナAの投入口部3を開き、図4に示したように投入側粉粒体コンテナAのコンテナ本体1内に保持された粉粒体Pを受入側粉粒体コンテナBの受入口部5から受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1内に投入して移送する。また、これと同時に上記集塵装置を駆動することにより、受入側粉粒体コンテナBへの粉粒体Pの投入によって発生した粉塵は、集塵口部6および集塵フード16aを介して集塵パイプ16から集塵される。
【0045】
また、こうして投入側粉粒体コンテナAから受入側粉粒体コンテナBに移送された粉粒体Pの重量は、計量装置13によって計量される。そして、この計量装置13によって計量された受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1内の粉粒体Pの重量が所定の重量になったことが計量されたなら、図6に示すように上記制御手段によってバルブ開閉装置17を駆動することにより、バルブロッド4aと開閉バルブ4を下降させて開閉バルブ4を投入口部3内に嵌め入れる。これによって、投入口部3が閉じられて粉粒体Pの移送が停止する。
【0046】
しかる後、図7に示すように昇降装置12によって受入側粉粒体コンテナBを下降させて元の高さに戻し、さらに図8に示すように受入口部蓋体着脱装置14aと集塵口部蓋体着脱装置14bによって保持されていた蓋体7a、7bを戻して受入側粉粒体コンテナBの受入口部5と集塵口部6に取り付けることにより、受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1を封止する。このようにして一定量の粉粒体Pが移送されてコンテナ本体1が封止された受入側粉粒体コンテナBは架台11の下段から払い出され、次工程に移動させられる。
【0047】
このような構成の粉粒体の供給装置では、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3と受入側粉粒体コンテナBの受入口部5とが、間にホッパーやシュートを介することなく接続される。このため、上述のように先に移送された粉粒体Pとは異なる他の種の粉粒体を移送する際に、これらホッパーやシュートを洗浄する必要がなく、洗浄のために時間や労力が費やされることもない。また、洗浄不足によって異なる粉粒体が受入側粉粒体コンテナBに混入するおそれもない。
【0048】
そして、さらに上記構成の粉粒体の供給装置においては、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3が受入側粉粒体コンテナBの受入口部5内に、上下方向に重なり合うとともに内外周方向には間隔をあけて挿入されることにより、投入側粉粒体コンテナAと受入側粉粒体コンテナBとが非接触に連通される。従って、投入側粉粒体コンテナAの重量が受入側粉粒体コンテナBに作用することがないので、計量装置13によって粉粒体Pの重量を測定しつつ受入側粉粒体コンテナBに粉粒体Pを投入して移送しても、粉粒体Pの重量を正確に測定することができ、適量の粉粒体Pを受入側粉粒体コンテナBに移送することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、計量装置13が受入側粉粒体コンテナBの重量を測定することによって受入側粉粒体コンテナBに移送された粉粒体Pの重量を測定しているが、これに代えて、あるいはこれと併せて投入側粉粒体コンテナAの重量を測定することによって受入側粉粒体コンテナBに移送された粉粒体Pの重量を測定するようにしてもよい。この場合にも、投入側粉粒体コンテナAの重量が受入側粉粒体コンテナBとの接触によって軽く測定されるのを防ぐことができるので、移送された粉粒体Pの重量を正確に測定することが可能となる。
【0050】
また、本実施形態では、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3の受入側粉粒体コンテナBの受入口部5への上下方向の挿入長さが、この受入口部5の上下方向の長さよりも短くされており、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3が受入側粉粒体コンテナBの受入口部5からコンテナ本体1内に突き出すことがない。
【0051】
このため、例えば先に受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1内に後から移送される粉粒体Pと異なる粉粒体が保持されていても、この異なる粉粒体が舞い上がって後から投入される粉粒体Pの投入側粉粒体コンテナAの投入口部3に付着したり、投入側粉粒体コンテナや受入側粉粒体コンテナが傾いたときでも、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3と受入側粉粒体コンテナBの受入口部5とが接触したりすることはない。
【0052】
ここで、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3の受入側粉粒体コンテナBの受入口部5への上下方向の重なり長さLは、本実施形態のように10mm〜50mmの範囲内であることが望ましい。この重なり長さLが上記範囲よりも長いと、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3に、前に受入側粉粒体コンテナBに投入された粉粒体の付着が生じたり、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3が受入側粉粒体コンテナBの受入口部5と接触したりするおそれがある。また、この重なり長さが上記範囲よりも短いと、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3と受入側粉粒体コンテナBの受入口部5との内外周方向に間隔をあけた部分から粉粒体Pが漏れ出るおそれがある。
【0053】
また、本実施形態では、受入側粉粒体コンテナBに集塵口部6が備えられ、粉粒体Pを移送する際にはこの集塵口部6から受入側粉粒体コンテナB内が排気されて集塵が行なわれる。このため、上述のように投入側粉粒体コンテナAの投入口部3が受入側粉粒体コンテナBの受入口部5内に内外周方向には間隔をあけて挿入されていても、この間隔をあけた部分から粉粒体Pが漏れ出るのを確実に防止することができる。
【0054】
さらに、本実施形態では、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3の下端は、コンテナ本体1を支持する脚部2において架台11の載置台15上に密着する下面すなわち上記着座部2bの下面よりも上方に位置している。このため、投入側粉粒体コンテナAを移動させる際に投入口部3が床面等に接することがなく、架台11の載置台15上に移動させる場合でも、吊り下げ式のクレーンコンベアのような移動手段の他に、受入側粉粒体コンテナBの移動手段と同じようなリフター等の移動手段も用いることができる。また、脚部2は上記着座部2bまで一体であるので、粉粒体Pの投入前後の分離、連結の手間もかからない。
【0055】
また、本実施形態では、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3の外周に外周側に張り出す投入口側鍔部3aが設けられるとともに、受入側粉粒体コンテナBの受入口部5の外周にも外周側に張り出す受入口側鍔部5aが設けられており、これら投入口側鍔部3aと受入口側鍔部5aとが、投入側粉粒体コンテナAの投入口部3が受入側粉粒体コンテナBの受入口部5に内外周方向に間隔をあけて挿入されて連通された状態で、これら投入口部3と受入口部5との内外周方向の間隔よりも上下方向に小さな間隔をあけて対向するように配設されている。
【0056】
このため、特に本実施形態のように受入側粉粒体コンテナBの集塵口部6に集塵装置に接続された集塵パイプ16の集塵フード16aを対向させて粉粒体Pの投入時には受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1内を排気して集塵する場合には、これら投入口部3の投入口側鍔部3aと受入口部5の受入口側鍔部5aとの間の小さな間隔から受入側粉粒体コンテナBのコンテナ本体1内に取り込まれる空気の流速を速くすることができるので、投入口部3と受入口部5とが内外周方向に間隔をあけていても、これら投入口部3と受入口部5との間や投入口側鍔部3aと受入口側鍔部5aとの間から粉粒体Pが外部に漏れ出るのを一層確実に防ぐことができる。
【0057】
さらに、本実施形態では、こうして投入口部3に投入口側鍔部3aを設けるとともに受入口部5には受入口側鍔部5aを設けた場合に、これら投入口側鍔部3aと受入口側鍔部5aとの上下方向の間隔Dを、5mm〜10mmの範囲内としており、より一層確実に粉粒体Pの漏れを防止することができる。すなわち、この間隔Dが上記範囲よりも大きいと、集塵を行っても粉粒体Pが受入側粉粒体コンテナBの受入口部5から漏れ出るおそれがある一方、この間隔Dが上記範囲よりも小さいと、投入側粉粒体コンテナAや受入側粉粒体コンテナBが傾いたときに投入口側鍔部3aと受入口側鍔部5aとが接触してしまうおそれがある。
【0058】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は、上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲よってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、計量装置13を設けた場合について説明したが、事前に計量された粉粒体を、投入側粉粒体コンテナAから受入側粉粒体コンテナBに全量供給するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 コンテナ本体
2 脚部
3 投入口部
3a 投入口側鍔部
4 開閉バルブ
5 受入口部
5a 受入口側鍔部
6 集塵口部
11 架台
12 昇降装置
13 計量装置
16 集塵パイプ
17 バルブ開閉装置
P 粉粒体
A 投入側粉粒体コンテナ
B 受入側粉粒体コンテナ
O コンテナ本体1の中心線(投入口部3の中心線)
C 受入口部5の中心線
L 投入口部3の受入口部5への上下方向の重なり長さ
D 投入口側鍔部3aと受入口側鍔部5aとの上下方向の間隔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8