(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記強制制御の制御履歴は、前記強制制御の累積回数、前記強制制御の累積期間及び前記強制制御の種類の少なくともいずれか1つを含む、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の管理装置。
前記制御部は、前記強制制御の制御履歴及び前記設備の保守情報に基づく前記設備の故障リスクに応じて、動作パターンの変更を前記設備に指示する、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の管理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、複数の設備のそれぞれが、互いに連携しながら所望の動作結果を得るように動作するケースが考えられる。例えば、設備が空調設備であるケースを例に挙げると、複数の空調設備のそれぞれが連携することによって所望の室温が得られる。
【0006】
このようなケースでは、複数の設備に適用される動作パターンは、例えば、設備の定格能力又は設備のエネルギー消費量によって定められている。或いは、複数の設備に適用される動作パターンは、例えば、現在の運転状態において、EMSから設備に対する強制制御の回数が均一化されるように定められている。
【0007】
ところで、設備が故障するリスク(以下、故障リスク)は、設備が導入されたタイミングから経過した期間(以下、導入期間)、設備のメンテナンスの履歴、導入期間における強制制御の累積回数等によって異なる。
【0008】
しかしながら、上述した技術では、設備の故障リスクが考慮されておらず、設備の故障を誘発する可能性が存在する。
【0009】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、複数の設備のそれぞれが互いに連携している場合において、設備の故障を誘発する可能性を低減することを可能とするエネルギー管理装置及びエネルギー管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の特徴は、互いに連携する複数の設備を管理するエネルギー管理装置であって、前記複数の設備のそれぞれの連携によって所望の動作結果を得るように前記複数の設備を制御する動作パターンの適用を前記複数の設備に指示する制御部を備え、前記制御部は、設備が故障する故障リスクに応じて、前記動作パターンを決定しており、前記動作パターンにおいて、前記故障リスクとして第1故障リスクを有する設備の負荷は、前記故障リスクとして前記第1故障リスクよりも低い第2故障リスクを有する設備の負荷よりも小さいことを要旨とする。
【0011】
第1の特徴において、前記制御部は、設備が導入されたタイミングから経過した期間を示す導入期間情報、又は、設備の補修の履歴を示す補修情報に基づいて、前記故障リスクを判定する。
【0012】
第1の特徴において、前記複数の設備のそれぞれに対して、前記複数の設備とは異なる装置から運転モードを強制的に変更する強制制御を適用することが可能であり、前記制御部は、前記強制制御の累積回数、前記強制制御の累積期間、又は、前記強制制御の種類に基づいて、前記故障リスクを判定する。
【0013】
第2の特徴は、互いに連携する複数の設備を管理するエネルギー管理方法であって、前記複数の設備のそれぞれの連携によって所望の動作結果を得るように前記複数の設備を制御する動作パターンを適用するステップを備え、前記動作パターンは、設備が故障する故障リスクに応じて定められており、前記動作パターンにおいて、前記故障リスクとして第1故障リスクを有する設備の負荷は、前記故障リスクとして前記第1故障リスクよりも低い第2故障リスクを有する設備の負荷よりも小さいことを要旨とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の設備のそれぞれが互いに連携している場合において、設備の故障を誘発する可能性を低減することを可能とするエネルギー管理装置及びエネルギー管理方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下において、本発明の実施形態に係るエネルギー管理システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
【0017】
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0018】
[実施形態の概要]
実施形態に係るエネルギー管理装置は、互いに連携する複数の設備を管理する。エネルギー管理装置は、前記複数の設備のそれぞれの連携によって所望の動作結果を得るように前記複数の設備を制御する動作パターンの適用を前記複数の設備に指示する制御部を備える。前記制御部は、設備が故障する故障リスクに応じて、前記動作パターンを決定する。前記動作パターンにおいて、前記故障リスクとして第1故障リスクを有する設備の負荷は、前記故障リスクとして前記第1故障リスクよりも低い第2故障リスクを有する設備の負荷よりも小さい。
【0019】
実施形態では、エネルギー管理装置は、複数の設備のそれぞれの連携によって所望の動作結果を得るための動作パターンとして、第1故障リスクを有する設備の負荷が第2故障リスクを有する設備の負荷よりも小さい動作パターンの適用を指示する。これによって、複数の設備のそれぞれが互いに連携している場合において、設備の故障を誘発する可能性を低減することができる。
【0020】
[第1実施形態]
(エネルギー管理システム)
以下において、第1実施形態に係るエネルギー管理システムについて説明する。
図1は、第1実施形態に係るエネルギー管理システム100を示す図である。
【0021】
図1に示すように、エネルギー管理システム100は、複数の設備10と、複数のセンサ20と、複数のローカル電力管理装置30と、サーバ電力管理装置40と、設備管理装置50とを有する。
【0022】
第1実施形態では、エネルギー管理システムの一例として、電力を管理するシステムについて主として例示する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではなく、エネルギー管理システム100は、電力以外のエネルギー(例えば、ガス等)を管理してもよい。従って、「電力」は、「エネルギー」と読み替えてもよい。
【0023】
設備10は、電力又はガスなどのエネルギーを消費する設備である。設備10は、例えば、空調設備、照明設備、冷ケース設備などである。例えば、設備10Aは、施設Aに設けられており、設備10Bは、施設Bに設けられる。施設A及び施設Bは、例えば、同一の資本グループによって運営される。
【0024】
第1実施形態においては、設備10は、自動制御によって制御可能な設備10と、後述する自動制御によって制御不可能な設備10とを含んでいてもよい。設備10の自動制御とは、各施設において所定期間(例えば、30分)の消費電力の累積値が所定閾値(目標値)を超えないように制御する処理である。或いは、設備10の自動制御とは、消費電力の合計値が所定閾値(目標値)を超えないように設備10の消費電力を自動的に制御する処理である。ここで、自動制御は、複数の設備10のそれぞれに対して、前記複数の設備とは異なる装置(例えば、ローカル電力管理装置30又はサーバ電力管理装置40)から運転モードを強制的に変更する強制制御の一例である。
【0025】
センサ20は、設備10の管理に必要な情報を検出する。例えば、センサ20は、設備10の消費電力を検出する電力センサである。また、設備10が空調設備である場合には、センサ20は、空調設備が設けられる空間(エリア)又は施設の外気の温度を検出する温度センサ、空調設備が設けられる空間(エリア)又は施設の外気の湿度を検出する湿度センサである。設備10が照明設備である場合には、センサ20は、照明設備が設けられる空間(エリア)の照度を検出する照度センサである。設備10が冷ケース設備である場合には、センサ20は、冷ケース設備内の温度を検出する温度センサである。例えば、センサ20Aは、施設Aに設けられており、センサ20Bは、施設Bに設けられる。
【0026】
ローカル電力管理装置30は、LAN80によって接続される設備10を管理する。具体的には、ローカル電力管理装置30は、LAN80によって設備10及びセンサ20に接続されており、センサ20によって検出される情報に基づいて、設備10の消費電力を管理する。例えば、ローカル電力管理装置30Aは、施設Aに設けられており、LAN80Aによって接続される設備10Aを管理する。ローカル電力管理装置30Bは、施設Bに設けられており、LAN80Bによって接続される設備10Bを管理する。
【0027】
第1実施形態において、ローカル電力管理装置30は、サーバ電力管理装置40から受信する制御信号に応じて、設備10の動作パターンを制御する。
【0028】
サーバ電力管理装置40は、WAN90を介して各ローカル電力管理装置30と接続されており、各ローカル電力管理装置30を介して、設備10の消費電力を管理する。詳細には、サーバ電力管理装置40は、互いに連携する複数の設備10を管理する。サーバ電力管理装置40は、複数の設備10のそれぞれの連携によって所望の動作結果を得るように複数の設備10を制御する動作パターン(以下、第1動作パターン)の適用を複数の設備10に指示する。
【0029】
ここで、互いに連携する複数の設備10とは、例えば、同一の施設に設けられており、所定エリアの室温を調節する空調設備である。或いは、互いに連携する複数の設備10とは、例えば、同一の売り場に設けられており、所定エリアのケース内温度を調節する冷ケース設備である。
【0030】
また、所望の動作結果とは、ユーザ等が予め設定する結果である。例えば、設備10が空調設備であるケースを例に挙げると、所望の動作結果は、複数の空調設備によって室温を所望の温度に近づけることである。或いは、設備10が冷ケース設備であるケースを例に挙げると、所望の動作結果とは、複数の冷ケース設備においてケース内温度を所望の温度に近づけることである。
【0031】
設備管理装置50は、設備10の保守情報を管理する。保守情報は、設備10の交換又は設備10の補修等の保守の履歴である。或いは、設備10の交換又は設備10の補修等の保守の計画である。保守情報は、設備10の保守を担当する保守業者によって登録される。言い換えると、設備管理装置50は、設備10が導入されたタイミングから経過した期間を示す導入期間情報、又は、設備10の補修の履歴を示す補修情報を管理する。
【0032】
(エネルギー管理装置)
以下において、第1実施形態に係るエネルギー管理装置について説明する。
図2は、第1実施形態に係るサーバ電力管理装置40を示す図である。第1実施形態において、サーバ電力管理装置40は、エネルギー管理装置の一例である。
【0033】
図2に示すように、サーバ電力管理装置40は、通信部41と、格納部42と、制御部43とを有する。
【0034】
通信部41は、WAN90を介して通信を行う通信モジュールである。通信部41は、ローカル電力管理装置30から、設備10の動作状態及びセンサ20によって検出された情報を受信する。通信部41は、ローカル電力管理装置30に対して、設備10の動作を制御するための制御信号を送信する。
【0035】
格納部42は、ローカル電力管理装置30から受信する情報を格納する。例えば、格納部42は、設備10の消費電力を累積的に格納する。或いは、格納部42は、設備10に対する制御履歴(制御信号の履歴等)を格納する。
【0036】
制御部43は、サーバ電力管理装置40を管理する。例えば、制御部43は、複数の設備10のそれぞれの連携によって所望の動作結果を得るように複数の設備10を制御する動作パターンの適用を複数の設備10に指示する。具体的には、制御部43は、動作パターンを示す制御信号の送信を通信部41に指示することによって、第1動作パターンの適用を複数の設備10に指示する。
【0037】
第1実施形態において、制御部43は、設備10が故障する故障リスクに応じて、動作パターンを決定する。動作パターンにおいて、故障リスクとして第1故障リスクを有する設備10の負荷は、故障リスクとして第1故障リスクよりも低い第2故障リスクを有する設備10の負荷よりも小さい。
【0038】
第1に、制御部43は、設備10が導入されたタイミングから経過した期間(以下、設置期間)を示す導入期間情報、又は、設備10の補修の履歴を示す補修情報に基づいて、故障リスクを判定することが好ましい。導入期間情報及び補修情報は、設備管理装置50に登録されており、設備管理装置50から取得することができる。
【0039】
詳細には、制御部43は、設置期間が長いほど、故障リスクが高いと判定する。制御部43は、補修の種類によって定まる故障への影響度が高いほど、故障リスクが高いと判定する。故障への影響度は、保守業者によって登録されることが好ましい。或いは、故障への影響度は、補修の種類に応じて予め定められていてもよい。
【0040】
第2に、制御部43は、強制制御の累積回数、強制制御の累積期間、又は、強制制御の種類に基づいて、故障リスクを判定する。強制制御は、複数の設備10とは異なる装置から運転モードを強制的に変更する制御である。強制制御の一例としては、上述したように、自動制御が挙げられる。強制制御の履歴は、例えば、格納部42に格納される制御履歴から抽出可能である。
【0041】
制御部43は、強制制御の累積回数が多いほど、故障リスクが高いと判定する。制御部43は、強制制御の累積期間が長いほど、故障リスクが高いと判定する。制御部43は、強制制御の種類によって定まる故障への影響度が高いほど、故障リスクが高いと判定する。故障への影響度は、強制制御の種類に応じて予め定められていてもよい。
【0042】
例えば、設備10が空調設備であるケースにおいて、強制制御は、室内機及び室外機の双方が同期するように、設定温度の変更を強制的に指示する制御(以下、第1制御)である。第1制御は、空調設備に付随するリモートコントローラ等に介入する制御であってもよい。或いは、強制制御は、室内機に対して何も指示せずに、室外機のみに対して所定動作(例えば、停止等)を強制的に指示する制御(以下、第2制御)である。或いは、強制制御は、空調設備に対する電力の供給を強制的に停止する制御(以下、第3制御)である。このようなケースにおいて、第3制御に伴う故障への影響度は、第2制御に伴う故障への影響度よりも高く、第2制御に伴う故障への影響度は、第1制御に伴う故障への影響度よりも高い。
【0043】
第3に、制御部43は、補修の履歴と強制制御の履歴との対応関係に基づいて、強制制御に起因する故障リスクを判定してもよい。具体的には、強制制御の結果として補修が必要になる等の因果関係がある場合において、制御部43は、このような因果関係が生じる回数が多いほど、強制制御に起因する故障リスクが高いと判定する。
【0044】
第1実施形態において、制御部43は、導入期間情報、補修情報、強制制御の累積回数、強制制御の累積期間及び強制制御の種類の中から選択された1以上のパラメータに基づいて、故障リスクを判定すればよいことに留意すべきである。
【0045】
(設備管理装置)
以下において、第1実施形態に係る設備管理装置について説明する。
図3は、第1実施形態に係る設備管理装置50を示す図である。
【0046】
図3に示すように、設備管理装置50は、通信部51と、格納部52と、制御部53とを有する。
【0047】
通信部51は、WAN90を介して通信を行う通信モジュールである。通信部51は、保守業者の端末から保守情報を受信する。
【0048】
格納部52は、保守情報を格納する。保守情報は、設備10の保守を担当する保守業者によって登録される。保守情報は、設備10の交換又は設備10の補修等の保守の履歴である。或いは、設備10の交換又は設備10の補修等の保守の計画である。言い換えると、設備管理装置50は、設備10が導入されたタイミングから経過した期間を示す導入期間情報、又は、設備10の補修の履歴を示す補修情報を管理する。
【0049】
例えば、格納部52は、
図4に示す情報を格納する。
図4に示すように、格納部52は、異常の原因(「依頼タイトル」欄を参照)を含めて、補修の履歴を格納する。異常の原因としては、例えば、「冷却不良が発生」(
図4に示すA−1)、「ホースから水漏れが発生」及び「フィルター交換メッセージ」(
図4に示すB)、「室外機エラー表示」(
図4に示すA−2)等が挙げられる。
【0050】
このようなケースにおいて、異常の原因A−1及びA−2は、強制制御の結果として生じる異常である可能性が高い。従って、上述したサーバ電力管理装置40(制御部43)は、異常の原因A−1及びA−2の発生日時と強制制御の実行日時との対応関係との相関関係に基づいて、強制制御に起因する故障リスクを判定することが好ましい。
【0051】
一方で、異常の原因Bは、強制制御の結果として生じる異常である可能性が低い。従って、上述したサーバ電力管理装置40(制御部43)は、強制制御に起因する故障リスクを判定しなくてもよい。
【0052】
制御部53は、設備管理装置50を制御する。具体的には、制御部53は、サーバ電力管理装置40から保守情報の送信を要求された場合に、保守情報の送信を通信部51に指示する。
【0053】
(動作パターン)
以下において、第1実施形態に係る動作パターンについて説明する。
図5〜
図6は、第1実施形態に係る動作パターンを説明するための図である。
図5〜
図6では、グループに属する複数の設備10を順にオンにする制御(輪番制御)が適用されるケースについて考える。また、設備10として空調設備を例示に挙げて説明する。
【0054】
(動作パターンA)
動作パターンAでは、空調設備#1〜空調設備#3の輪番制御について例示する。空調設備#1〜空調設備#3の故障リスクは同程度である。動作パターンAの輪番制御において、各空調設備をオンにする期間について、
図5を参照しながら説明する。動作パターンAにおいて、サーバ電力管理装置40は、
図5に示すように、空調設備#1〜空調設備#3のいずれかの空調がオンになるように、空調設備#1〜空調設備#3をオンにする期間を設定する。ここで、各空調設備をオンにする期間は、互いに同程度である。
【0055】
(動作パターンB)
動作パターンBでは、空調設備#1〜空調設備#3の輪番制御について例示する。空調設備#2及び空調設備#3の故障リスクは同程度であるが、空調設備#1の故障リスクは、空調設備#2及び空調設備#3の故障リスクよりも高い。動作パターンBの輪番制御において、各空調設備をオンにする期間について、
図6を参照しながら説明する。動作パターンBにおいて、サーバ電力管理装置40は、
図6に示すように、空調設備#1〜空調設備#3のいずれかの空調がオンになるように、空調設備#1〜空調設備#3をオンにする期間を設定する。ここで、空調設備#2及び空調設備#3をオンにする期間は互いに同程度である。一方で、空調設備#1をオンにする期間は、空調設備#2及び空調設備#3をオンにする期間よりも短い。
【0056】
言い換えると、動作パターンBにおいて、空調設備#1(故障リスクとして第1故障リスクを有する設備10)の負荷は、空調設備#2及び空調設備#3(故障リスクとして第1故障リスクよりも低い第2故障リスクを有する設備10)の負荷よりも小さい。
【0057】
図6では、故障リスクが高い空調設備#1をオンにする期間を短縮するが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、空調設備#1をオンにする回数が、空調設備#2及び空調設備#3をオンにする回数よりも少なくてもよい。或いは、各空調設備が冷房として機能する場合に、空調設備#1の設定温度が、空調設備#2及び空調設備#3の設定温度よりも高くてもよい。一方で、各空調設備が暖房として機能する場合に、空調設備#1の設定温度が、空調設備#2及び空調設備#3の設定温度よりも低くてもよい。
【0058】
(エネルギー管理方法)
以下において、第1実施形態に係るエネルギー管理方法について説明する。
図7は、第1実施形態に係るエネルギー管理方法を示す図である。ここで、
図7は、サーバ電力管理装置40の処理を示すフロー図である。
【0059】
図7に示すように、ステップS10において、サーバ電力管理装置40は、設備管理装置50から保守情報を読み出す。
【0060】
ステップS20において、サーバ電力管理装置40は、格納部42から制御履歴を読み出す。
【0061】
ステップS30において、サーバ電力管理装置40は、保守情報又は制御履歴に基づいて、設備10が故障する故障リスクを判定する。故障リスクは、上述したように、導入期間情報、補修情報、強制制御の累積回数、強制制御の累積期間及び強制制御の種類の中から選択された1以上のパラメータに基づいて、故障リスクを判定されればよい。従って、保守情報を用いない場合には、ステップS10の処理は省略可能であり、制御履歴を用いない場合には、ステップS20の処理は省略可能である。
【0062】
ステップS40において、サーバ電力管理装置40は、設備10が故障する故障リスクに応じて、動作パターンを決定する。動作パターンにおいて、故障リスクとして第1故障リスクを有する設備10の負荷は、故障リスクとして第1故障リスクよりも低い第2故障リスクを有する設備10の負荷よりも小さい。
【0063】
以上説明したように、第1実施形態では、サーバ電力管理装置40は、複数の設備10のそれぞれの連携によって所望の動作結果を得るための動作パターンとして、第1故障リスクを有する設備10の負荷が第2故障リスクを有する設備10の負荷よりも小さい動作パターンの適用を指示する。これによって、複数の設備10のそれぞれが互いに連携している場合において、設備の故障を誘発する可能性を低減することができる。
【0064】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0065】
実施形態では、サーバ電力管理装置40が複数のローカル電力管理装置30を集中的に管理するケースについて例示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、各ローカル電力管理装置30は、自立分散的に、複数の設備10に適用する動作パターンを指示してもよい。
【0066】
実施形態では、空調設備の動作パターンの変更について主として説明したが、実施形態は、これに限定されるものではない。上述した動作パターンの指示は、冷ケース設備等に適用されてもよい。