(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記巻取部は、前記帯状部材が巻き回される回転可能な第一回転体と、前記第一回転体の回転軸と同軸上に回転軸がある第二回転体と、前記第一回転体が前記帯状部材を巻取る方向に前記第二回転体を回転させる巻取部材と、を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の袋体開口装置。
前記帯状部材の任意の位置と、前記任意の位置と異なる他の位置とにそれぞれ設けられる少なくとも二つの前記接触長変更部と、二つの前記接触長変更部の間にあって前記接触長変更部の間で伸縮自在な弾性部材と、を備える請求項13に記載の袋体開口装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の第一実施形態、第二実施形態を図面に基づいて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。第一実施形態、第二実施形態においては、
図1中に示したx,y,z軸座標のz方向を「上」または「上方」と記し、z軸が指す方向と反対の方向(−z方向)を「下」または「下方」と記す。第一実施形態、第二実施形態でいう上下方向は、必ずしも重力方向と一致するものではない。
【0010】
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態の袋体開口装置100を説明するための斜視図である。袋体開口装置100は、袋体ロール1に巻き回される帯状部材10と、帯状部材10の一部を巻き取る巻取部11と、帯状部材10を支持するスタンド部材3と、を備えている。このような袋体開口装置100は、一方向に接続された複数の袋体1a(
図3参照)で構成される袋体シート(図示せず)がロール状に巻き回された袋体ロール1に対し、袋体ロール1の周面1bに圧接し、かつ袋体ロールの軸周りに巻き回される帯状の帯状部材10を備えている。第一実施形態では、帯状部材10が袋体ロール1の回転方向に沿って巻き回されている場合の帯状部材10の長手方向と直交する方向を以降「帯状部材の幅方向」と記す。
袋体1aは、上面視において長方形を有するポリマー製の袋である。袋体1aの材料となるポリマーには、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンが用いられる。
第一実施形態の袋体1aは、ポリエチレン等の薄膜(以下、「袋材」と記す)が重ね合わされて構成されるマチのない袋である。
【0011】
帯状部材10は、粘着性を有し、かつ、袋体ロール1と接触している部分の長さ(以下、「接触長さ」と記す)が伸縮可能な部材である。このような帯状部材10には、例えばゴム系の材料(熱硬化性ゴム)やエラストマー材料(熱可塑性エラストマー)が用いられる。帯状部材10をゴム系の材料やエラストマー材料とすると、帯状部材10の袋体ロール1に対する接触長さは弾性的に伸縮する。ゴム系の材料としては、例えば、天然ゴムやシリコンゴム等の合成ゴムが用いられる。また、帯状部材10には、使用者が手動で袋体1aを容易に帯状部材10下から引き出すことが可能な程度の粘着性が要求される。このような粘着性は、例えば、金属やガラス等の粘着性よりも高い。
さらに、帯状部材10は、袋体ロール1と接触している部分の接触長さが弾性的に伸縮可能である部材である。ここで、接触長さは、帯状部材10が袋体ロール1に巻き回されることによって袋体ロール1と接触する長さであり、弾性的に伸縮するとは、帯状部材10が有する弾力によって接触長さが長くなり、また長くなる以前の状態まで短く復元することをいう。
さらに、このような帯状部材10は、一つの部材で構成されるものに限らず、複数の部材で構成されるものであってもよい。複数の部材で構成される帯状部材10としては、例えば、ゴムやバネに紐やテープを接続したものであってもよい。
このような構成によれば、例えば帯状部材10を環状のゴム部材とし。これを袋体ロール1に巻き回すことにより、袋体1aが消費されるに連れて径が短くなる袋体ロール1に合わせて環状の帯状部材10の径を小さくする(接触長さを短くする)ことができる。
【0012】
また、袋体シートは、上記袋体1aが一方向に複数接続され、直接接続されている(隣接する)袋体1a同士の間にミシン目があって手で簡単に切り離すことができるように構成されている。袋体1aの接続方向は、例えば袋体1aの長手方向であり、隣接する1a同士は底部と上縁部分とが接続するように接続される。なお、第一実施形態では、袋体1aの上縁部分が開口部分となっていて、以降、上縁部分を「開口部」とも記す。
【0013】
また、袋体開口装置100は、袋体ロール1に巻き回される帯状部材10が、袋体ロール1の接触長さに応じて帯状部材10の一部を巻き取る巻取部11をさらに備えている。巻取部11は、帯状部材10と袋体ロール1との接触長さが短くなった場合、帯状部材10の短くなった分を巻き取っている。
接触長さは、袋体ロール1の径rに関係し、第一実施形態、第二実施形態及び変形例において「接触長さが長い」の記載は「袋体ロールの径が長い」ことを指す。また、「接触長さが短い」の記載は「袋体ロールの径が短い」ことを指すものとする。径rの長さは、袋体ロール1の仮想的な中心軸から最外層までの長さである。仮想的な中心軸とは、円筒状の袋体ロール1にあって円筒の中心軸に一致する。
図1中に、仮想的な中心軸1cを破線で示す。「帯状部材の一部を巻き取る」とは、帯状部材10の全てを巻き取ることを除くことを指し、巻取部11が帯状部材10を最も長く巻き取った場合にも帯状部材10は巻取部11から露出している。
【0014】
また、第一実施形態の袋体開口装置100は、袋体ロール1を袋体ロール1の中心軸1cを中心に回転自在に支持するスタンド部材3をさらに備えている。ここで、「回転自在」とは、回転方向、回転回数に制限を受けることなく袋体ロール1が回転することが可能な状態であることを指す。第一実施形態では、袋体ロール1は使用者が袋体ロール1の袋体シートの一端に張力を加えることによって回転する。
【0015】
次に、以上説明した構成について順次説明する。
(帯状部材)
帯状部材10は、長手方向に直交した切断面が厚み方向の寸法よりも幅方向に寸法が大きい扁平形状をなしている。そして、帯状部材10の長手方向と幅方向により形成される面が、袋体ロール1の周面に圧接する接触面となる。接触面は、連続する一続きの面であればよく、面の形状が限定されるものではない。つまり、第一実施形態は、帯状部材10と袋体ロール1との接触領域において、帯状部材10が袋体ロール1に対して厳密に均一な押圧力を加えることに限定されるものではない。帯状部材10と袋体ロール1とは面接触していればよく、この接触面が、袋体ロール1に加わる押圧力が相対的に強い部分では接触面における帯状部材10の長手方向の長さが相対的に広く、圧力が相対的に弱い部分では相対的に狭くなるものであってもよい。
【0016】
また、上記した帯状部材10の一の面は、袋体ロール1から少なくとも一の袋体1aを破断することに必要な破断力よりも強い摩擦力を袋体ロール1の表面との間に生じている。ここでいう「袋体を破断することに必要な破断力」とは、袋体1aを破断できる最小限の破断力をいう。第一実施形態では、袋体1aが帯状部材10によって押圧力を受けており、袋体1aの破断は帯状部材10から袋体1aの一部を引き出した後に行われる。したがって、袋体1aを破断することに必要な破断力は、少なくとも袋体1aを帯状部材10から引き出すのに必要な力と、袋体1a同士の間のミシン目から袋体1aを切り離すことに必要な力とを合わせた力になる。
つまり、第一実施形態では、袋体1aを構成する二枚の袋材のうち、帯状部材10の周面1bにある一方の袋材に加わる摩擦力が、他方の袋材を引き出すのに必要な力以上となる。このため、
図3で説明するように、袋体1aは、重なる二つの袋材が帯状部材10から引き出される際にそれぞれ異なる力を受けることによって開口される。この点については
図3を使って後に詳述する。
【0017】
(巻取部)
図2は、
図1に示した巻取部11を説明するための模式図である。
図2に示した巻取部11は、帯状の帯状部材の幅よりも幅広の幅広部の内部に収容されている。第一実施形態の幅広部13は、巻き回された帯状部材10を収容するケース体である。さらに、幅広部13は、帯状部材10と接続される板バネ19と、板バネ19を固定する固定部15と、を内部に収容している。板バネ19と接続される帯状部材10は、幅広部13に形成された挿通孔13bから幅広部13に挿通されている。
板バネ19は、形状記憶合金を材料とし、同軸上に複数巻き回されて構成されている。19の長さ方向の一方の端部は固定部15に固定されており、他方は帯状部材10と接続部191において接続されている。板バネ19及び帯状部材10が巻き回された部分を図中に部分Aとして示す。帯状部材10の板バネ19と接続されていない側の端部には帯状部材10に係合し、かつ幅広部13の内部に突出する帯状部材10の固定部18が形成されている。このような構成により、帯状部材10は、幅広部13を介して二つの端部が接続された環状になる。
【0018】
第一実施形態は、袋体ロール1の径rが小さくなると、板バネ19が固定部15に巻き取られて帯状部材10に加わる張力が大きくなる。このとき、帯状部材10は板バネ19に牽引され、環状の帯状部材10の袋体ロール1に対する接触長さが短くなる。したがって、第一実施形態では、袋体ロール1の径rによらず、袋体ロール1に対して板バネ19及び帯状部材10の弾性力によって決まる張力が常に作用するようになる。
【0019】
幅広部13は、帯状部材10の一部が帯状部材10の長さ方向周りに回転する(捩れる)ことを防ぐ機能を有している。より詳細には、第一実施形態は、上記した固定部18に回転盤17が設けられている。第一実施形態では、固定部18及び回転盤17が、帯状部材10が部分的に長さ方向周りに回転することによって捩れることを防いでいる。帯状部材10が捩れると、巻取部11が帯状部材10を巻き取ることに支障が生じ得るためである。
幅広部13には帯状部材10が挿通される挿通孔13aが形成されており、固定部18及び回転盤17の帯状部材10の長さ方向に直交する断面の少なくとも一部は、挿通孔13aの帯状部材10の長さ方向に直交する断面よりも大きくなっている。このような構成により、第一実施形態は、固定部18及び回転盤17が13aから抜けて外れることを防止している。なお、第一実施形態では、挿通孔13aと挿通孔13bとを同一線上に形成している。このようにすると、帯状部材10が形成する環が歪みのない、捩れが発生し難いものになる。
【0020】
第一実施形態の固定部18及び回転盤17は、帯状部材10を少なくとも回動可能に支持している。「少なくとも回動自在」とは、方向及び回数等の制限なく回動可能であって、回転自在であることをも許容する場合があることを含んでいる。
第一実施形態では、回転盤17が回転自在に構成されていて、回転盤17に接続された10を回転自在に支持している。回転盤17で帯状部材10の一方の端部を回転自在に支持している第一実施形態では、袋体ロール1の周面1b上で帯状部材10に軸周りの力が作用した場合、帯状部材10に捩れを元に戻そうとする力が生じ、回転盤17が帯状部材10と共に捩れと反対方向に回転して帯状部材10の捩れを元に戻り易くすることができる。
【0021】
(スタンド部材)
図1に示したように、袋体開口装置100は、袋体ロール1を袋体ロール1の回転軸c1を中心に回転自在に支持するスタンド部材3をさらに備えている。スタンド部材3は、平板状の支持板32、支持板32に対して立設する二つの脚部31a、31b、脚部31a、31b間に設けられる回転部39を有している。回転部39の中心軸は、中心軸1cに一致している。支持板32は、袋体ロール1に対して張力が加えられても袋体開口装置100が揺らがない程度の重さと面積を有することが好ましい。回転部39は、中心軸1cと一致する中心軸が支持板32の図示しない下面と平行な面内にあり、袋体ロール1を設置面と平行に保持している。このような構成により、帯状部材10は設置面と平行な軸を中心にして円滑に回転することができる。
なお、第一実施形態のスタンド部材3は、
図1に示した構成に限定されるものでなく、例えば回転部39が袋体ロール1を図中のz軸方向に沿って保持するものであってもよい。
【0022】
(動作)
次に、以上説明した構成の袋体開口装置100の動作を説明する。
図3(a)、
図3(b)及び
図3(c)は、袋体開口装置100に保持されている袋体ロール1から袋体1aを取り出す際の袋体1aの挙動を説明するための図である。取り出される袋体1aの状態は、
図3(a)に示した状態から
図3(c)に示した状態に向かって変化する。
図3(a)から
図3(c)に示した袋体ロール1は、中心軸1c方向の長さの略中央に帯状部材10が巻き回されており、帯状部材10を境にした図中の左方を領域B、右方を領域Cとする。
袋体開口装置100の使用者は、先ず、
図3(a)のように、例えば領域Cの側から袋体1aの端部eを手Hの二本の指(例えば親指と人差指)で挟んで摘まみ、端部eを手前に引っ張るように袋体シートに張力を加える。このような動作により、端部eを含む袋体1aの一部が領域Cの側へ移動する。
【0023】
手Hがさらに袋体シートに張力を掛け続けると、袋体ロール1が図中の矢線Rの方向に回転しながら袋体1aがさらに領域Cの側の下方に移動する。このとき、袋体1aでは、袋体1aを構成する二枚の袋材のうち、帯状部材10と直接接触する側の袋材(以下、「上側袋材」と記す)が帯状部材10との間の摩擦力によって移動を規制される。一方、同じ袋体1aを構成する他方の袋材(以下、「下側袋材」と記す)は、帯状部材10が巻き回されていることによる拘束力は受けても摩擦力は実質的に生じない。したがって、上側袋材の移動速度は、下側袋材よりも遅くなり、下側袋材は上側袋材に先行して領域C側下方に移動する。このような動作により、袋体1aは、上側袋材と下側袋材とが離れて開口しながら袋体ロール1から引き出されて図示しないミシン目において袋体ロール1から切り離される。
図3(c)は、
図3(a)、
図3(b)に示した動作によって袋体1aが袋体ロール1から切り離された状態を示している。
【0024】
図3(a)から
図3(c)は、親指と人差指でしっかりと袋体1aの端部eを摘まんで袋体1aを引き出す態様を示している。この場合、端部eのうち親指と人差指で摘ままれている部分では上側袋材と下側袋材との間にずれは生じず、この摘ままれている部分よりも帯状部材10に近接する側(同図では左側)の部分において上側袋材は下側袋材に対して遅れが生じて袋体1aは開口する。なお、本実施形態の袋体開口装置100により行われる袋体1aの開口動作は上記
図3(a)から
図3(c)の態様に限定されるものではない。例えば親指と人差指で袋体1aの端部eを摘まむ力が弱かったり指が乾燥していたりする場合は、指と袋体1aとの間に滑りが生じる場合がある。この場合、親指と人差指で摘ままれている部分においても上側袋材は下側袋材に対して遅れが生じ、袋体1aは全体的に開口することがある。このように、本実施形態の袋体開口装置100によれば、袋体1aの取り出し操作が使用者や状況等によって異なっても、袋体1aの端部eを使用者が指で摘まんで自身の手前に引っ張ることによって袋体1aは引き出されながら開口される。
【0025】
なお、上記挙動において、袋体1aに張力が掛かることにより帯状部材10下の袋体1aが領域Cから領域Bの側に向けて捲りあがり、帯状部材10が領域Cの側から領域Bの側に移動する。帯状部材10の移動方向を、
図3(b)中に矢線Mで示す。帯状部材10が領域Bの側にずれると帯状部材10による摩擦力が袋体1aを開口するのに適正な位置から外れる恐れがある。また、帯状部材10が領域Bの側に移動し続けると、帯状部材10が領域Bの端部にまで移動し、これを使用者等が帯状部材10の中央付近まで戻すことが必要になる。このような帯状部材10の管理が煩雑であるため、第一実施形態は、前記したように、回転し難い形状の幅広部13を設けることによって帯状部材10が幅広部13と共に袋体ロール1上に留まり、矢線Mに沿う方向に移動することを防いでいる。
【0026】
以上説明したように、第一実施形態の袋体開口装置100は、袋体ロール1に対し、袋体ロール1の周面1bに圧接し、かつ袋体ロールの軸周りに巻き回される帯状の帯状部材10を備えたため、帯状部材10が自身の弾性力によって常に袋体ロール1の周面1bに圧接し、袋体ロール1の径rが変化しても袋体ロール1に張力を掛け続けることができる。また、第一実施形態は、帯状部材10を袋体ロール1の径rの長さに応じて自動的に巻き取る巻取部11を備えたため、帯状部材10と袋体ロール1との圧接力を安定して維持し、袋体ロール1の径rが変化しても袋体ロール1に好適な張力を掛け続けることができる。さらに、第一実施形態は、帯状部材10が回動または回転可能になるように巻取部11を構成することによって帯状部材10が捩れることを抑止しているので、帯状部材10の巻き取りに支障が生じることを抑えることができる。
【0027】
このような袋体開口装置100は、袋体ロール1から袋体1aを引き出して切り離す動作によって袋体1aが自然と開口するので、袋体1aを開口しやすい構成となっている。また、袋体開口装置100は、例えば特許文献1に記載のロール状ビニール袋開封器と同様に、袋体1aの端部eを持って手前に引き出す動作によって袋体1aを開封することができる。このため、本実施形態は、従来と同様の操作によって袋体1aを引き出し、その過程で袋体1aを開口することができる。この点により、袋体開口装置100は、公知のロール状ビニール袋の開封器を使用し慣れたユーザにとって使用しやすいものとなる。
【0028】
(変形例)
第一実施形態は、幅広部13が
図2の構成に限定されるものではない。幅広部13は、帯状部材10を巻き取る機構があればよく、帯状部材10が捩れることを抑止する機構または帯状部材10が幅方向に移動することを抑止する機構があればさらに好ましい。以下に、幅広部の他の構成について例示する。
図4(a)から
図4(d)は、幅広部のバリエーションを説明するための図である。
図4(a)から
図4(d)は、いずれも帯状部材10が捩れることを抑止する機構を備えている。ただし、
図4(a)及び
図4(b)に示した幅広部23、33は、回転または回動し易い形状を有しており、自身が回動または回転することにより、その回転力を帯状部材10に伝えないことによって帯状部材10の捩れを防いでいる。一方、
図4(c)及び
図4(d)に示した幅広部43、53は、自身が回動または回転しないことにより、その回転力を帯状部材10に伝えないことによって帯状部材10の捩れを防いでいる。
図4(a)に示した幅広部23は、第一部材23a、第二部材23b、第一部材23aと第二部材23bとを互いに少なくとも回動自在に接続する回転軸23cと、を含んで構成されている。回転軸23cは、回転軸23cを基準にして第一部材23a、第二部材23bの両方を回転可能に接続することができる。このような幅広部23は、例えば、ネックレスのヒンジと同様の構成によって実現することができる。また、幅広部23に挿通される帯状部材としては、例えば、ボールチェーンの周辺をゴム部材等によってコーティングしたものを使用してもよい。
【0029】
第一部材23a及び第二部材23bは、いずれも円形の面231と、面231から離れるにしたがって面231と平行な面の径が小さくなる周面とを有している。第一部材23a及び第二部材23bは、面231同士が対向するように配置され、面231間に回転軸23cが設けられ、第一部材23a及び第二部材23bは回転軸23cによって接続されている。
このような幅広部23によれば、袋体1aを引き出す際に帯状部材10の長さ方向周りの力が幅広部23に作用しても、第一部材23a、第二部材23bがそれぞれ回転することによって帯状部材10に回転力が伝わることを防ぎ、帯状部材10が捩れることを防ぐことができる。
【0030】
図4(b)に示した幅広部33は、全体が紡錘型を有していて、その両端部33c、33dが回動または回転可能に構成されている。このような幅広部33によれば、袋体1aを引き出す際に帯状部材10の長さ方向周りの力が幅広部33に作用しても、幅広部33自身が回転することによって帯状部材10に回転力が伝わることを防ぎ、帯状部材10が捩れることを防ぐことができる。
【0031】
図4(c)に示した幅広部43は、上面視において菱形の形状を有している。第一実施形態では、幅広部43を扁平な菱形形状の板で構成し、幅広部43が比較的広い面で帯状部材10の周面1bと接触するようにする。また、菱形形状を有する幅広部43は、帯状部材10の移動方向に張出角部43a、43bを有している。このため、幅広部43は、袋体1aが引き出される際にも帯状部材10の幅方向に回転し難く、帯状部材10の捩れを抑止することができる。
【0032】
図4(d)に示した幅広部53は、幅広部53の本体部分53eから帯状部材10の幅方向に突出する突出部53a、53b、53c、53cを有している。ここで、「本体」とは、一または複数の突出部を備える基体をいう。突出部53a、53b、53c、53cは、いずれも同様の形状を有していて、その先端が袋体ロール1を傷つけないように太くなっている。突出部53a、53b、53c、53cは、帯状部材10の幅方向に突出していることによって幅広部53を帯状部材10の幅方向に回転し難い形状にしている。このため、幅広部53は、袋体1aが引き出される際にも帯状部材10の幅方向に回転し難く、帯状部材10の捩れを抑止することができる。
さらに、幅広部43、幅広部53は、いずれも平板な部分を有しているから袋体ロール1との接触面積が大きく、帯状部材10が
図3(b)に示した矢線Mの方向に移動することを防ぐことができる。
【0033】
[変形例1]
次に、以上説明した第一実施形態の変形例1を説明する。変形例1の帯状部材は、袋体ロール1に巻き回される周回方向に粘着性が異なる部分を有している。
図5(a)、
図5(b)は、変形例1を説明するための図であって、それぞれ変形例1の帯状部材101、102の一部を示している。変形例1は、表面の硬度、平滑性、粘着性、袋体ロール1との間に生じる摩擦力の少なくとも一つが異なる二部材により帯状部材を構成するものである。
図5(a)に示す帯状部材101は、表面に粘着性の異なる二部材を有するものであり、相対的に粘着性の高い高粘着性部材172と粘着性の低い低粘着部材171とを有している。帯状部材101においては、低粘着部材171上に高粘着性部材172が螺旋状に巻きつくように形成されていて、帯状部材101の表面において低粘着部材171よりも高粘着性部材172が占める面積が小さくなっている。変形例1では、このように、粘着力の異なる領域が帯状部材の周回方向に離散的に存在している。
図5(b)に示す帯状部材102は、面積の等しい低粘着部材171と高粘着性部材172とが交互に配置されるように構成されている。
なお、
図5(a)、
図5(b)に示す構造において、高粘着性部材172と低粘着部材171との面積の比は任意である。
図5(b)に示す構成において、高粘着性部材172の面積と低粘着部材171との面積は等しいことに限らず、高粘着性部材172の面積が低粘着部材171の面積よりも小さいものであってもよい。
【0034】
帯状部材101、102は、低粘着部材171と高粘着性部材172との両方が常に袋体ロール1と接触し、両者の粘着力の相違によって袋体ロール1の表面にのみ不連続な力がかかるようになる。このことから、最外層にある袋体1aの表面と裏面との間にずれが生じて袋体1aが開口する。
なお、低粘着部材171と高粘着性部材172は、一方が帯状部材101、102の全面に設けられ、他方が一方の上面に形成されるものであってもよいし、それぞれ別個に形成されるものであってもよい。さらに、高粘着性部材172は、低粘着部材171上に塗布されて形成されるものであってもよい。
【0035】
なお、帯状部材101を形成する材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル(Poly Vinyl Chloride:PVC)、ポリウレタン(polyurethane)、熱可塑性ウレタン(Thermo Plastic urethane:TPU)、ABS樹脂(アクリロニトリル(Acrylonitrile)、ブタジエン(Butadiene)、スチレン(Styrene)共重合合成樹脂)、ポリエチレン(Poly Ethylene)、ポリプロピレン(Poly Propylene:PP)、ポリスチレン(Poly Styrene:PS)、ポリエチレンテレフタレート(Poly Ethylene Terephthalate:PET)、ポリカーボネイト(polycarbonate)、熱可塑性エラストマー、超低硬度ゲル(PE系ゲル)、粘着エラストマー、発泡エラストマー、発泡ゴムやシリコン等から少なくとも二つを任意に選択してもよい。このうち、高粘着性部材172にはエラストマーを用いることが好ましく、上記の部材のうち、例えば、熱可塑性エラストマー、超低硬度ゲル(PE系ゲル)、粘着エラストマー、発泡エラストマー、発泡ゴムやシリコンを用いることが好ましい。
ただし、変形例1の高粘着性部材172は、このような材料により形成することに限定されず、袋体ロール1を開封することに充分な効果を有し、かつ低粘着部材171よりも粘着性が高い部材であればよい。
【0036】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態の袋体開口装置について説明する。第二実施形態は、巻取部11の幅広部13の内部構成が相違する巻取部61を有している。
図6(a)及び
図6(b)は、第二実施形態の巻取部61を説明するための図である。巻取部61は、帯状部材が巻き回される回転可能な第一回転体21と、第一回転体21の回転軸21aと同軸上に回転軸がある第二回転体22と、第一回転体が帯状部材を巻取る方向に第二回転体22を回転させる巻取部材を備えている。第二実施形態の巻取部61は、第三回転体24及び板バネ27を有していて、第三回転体24及び板バネ27が巻取部材として機能する。巻取部61は、巻取部11と同様の幅広部13を有していて、外観は巻取部11と同様である。
図6(a)は、
図1に示した巻取部11を巻取部61に置き換えた上で矢線fの方向から見た図である。
図6(b)は、
図1に示した巻取部11を巻取部61に置き換えた上で矢線sの方向から見た図である。
第三回転体24は、回転軸21aと平行な回転軸21bを回転軸にして回転し、かつ、第二回転体22と一直線上に配置されている。第三回転体24と第二回転体22との間には板バネ27が掛け回されている。
【0037】
上記構成によれば、袋体ロール1の径rに応じた張力が帯状部材10に掛かっている場合、第一回転体21の回転位置は回転軸21aが共通の第二回転体22の回転位置と等しくなっている。ここで、回転位置は、例えば、第一回転体21、第二回転体22の回転開始からの回転角度や回転回数等によって表される。一方、板バネ27は、第二回転体22を巻戻す方向の張力を第二回転体22に対して常に作用させている。このため、第二回転体22の回転位置は、帯状部材10にかかる張力と板バネ27によって作用する張力の均衡によって決定する。
【0038】
このような状態において、袋体ロール1の径rが相対的に小さくなって、帯状部材10にかかる張力が弱まった場合には板バネ27によって第二回転体22が巻き戻される。第二回転体22が巻戻されることにより、第二回転体22と回転軸21aを同じにする第一回転体21も巻き戻される。したがって、第二実施形態の巻取部61によれば、袋体ロール1の径rの大きさに応じて帯状部材10を巻き取る、あるいは繰り出すことができる。このような第二実施形態は、帯状部材10が径rの長さに関わらず、袋体ロール1に対して一定の張力を加えることができる。また、第二実施形態は、帯状部材10が巻き回された第一回転体21と、板バネ27が巻き回された第三回転体24とを別部材とし、両者を第二回転体22によって接続している。このような第二実施形態の構成は、帯状部材10に掛かる張力が小さくなっても板バネ27の弾性力が第二回転体22及び第一回転体21に確実に作用する。したがって、第二実施形態は、袋体ロール1の径rが短くなっても帯状部材10が充分な押圧力を持って袋体ロール1の周面1bに当接することができるようになる。
【0039】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態を説明する。第三実施形態は、巻取部にシールやラベルを貼り付けて、このシール等に情報を付している。
図7は、第三実施形態の巻取部110を示す斜視図である。巻取部110は、巻取部11と同様にそれぞれが矩形形状を有する六面体であって、帯状部材10の厚さ方向の寸法は、帯状部材10の幅方向の寸法よりも小さくなっている。また、巻取部110の上面には凹溝111が形成されている。
巻取部110に貼り付けられるシールSは、袋体開口装置が使用される店舗や施設に関する情報を示す。店舗や施設等に関する情報とは、例えば、店舗や施設等で提供される物品や商品及びサービスに係る情報等であって、多くの場合比較的短い期間で貼り変えられる。このため、第三実施形態では、巻取部110に凹溝111を形成し、シールSを剥がす作業を簡易化すると共に、シールSを剥がした後にシールの一部が巻取部110に残ることを防いでいる。
なお、凹溝111の本数、長さおよび延在方向は特に限定されない。複数本の凹溝111が互いに平行に、または互いに交差して配置されていてもよい。複数本の凹溝111が巻取部110の全体に分散して形成されていてもよい。これにより、シールSの貼り付け位置によらずシールSを巻取部110から容易に剥がすことができる。また凹溝111は、
図7のように巻取部110の袋体ロール1の回転方向の長さ(以下、「巻取部長さ」と記す)の一部(図示では半ば)まで形成されることに限定されるものではない。凹溝111は、例えば巻取部長さと等しい長さを持つものであってもよい。また、第三実施形態は、シールSを剥がし易くする構成として、凹溝111を有するものに限定されるものではない。例えば、凹溝111に代えて巻取部110の上面から突起する複数の突条または突起を形成し、この上からシールSを貼り付けるものであってもよい。このようにすれば、突条や突起の上面からはみ出す部分でシールSが浮き上がり、交換時にシールSを剥がし易くすることができる。
【0040】
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態を説明する。第四実施形態の袋体開口装置は、袋体1aを引き出すことにより帯状部材10が捩れて袋体ロール1上で移動することを防ぐことを目的としている。
図8(a)、
図8(b)及び
図8(c)は、第四実施形態の帯状部材を説明するための図であって、いずれも帯状部材の断面の斜視図である。なお、断面は、いずれも帯状部材を各帯状部材の長さ方向と直交する面で切った縦断である。
図9(a)、
図9(b)及び
図9(c)は、それぞれ
図8(a)、
図8(b)及び
図8(c)に示した帯状部材を巻き取る巻取部を示している。
図8(a)は、帯状部材122を示し、
図9(a)は、帯状部材122を巻き取る巻取部120を示している。
図8(b)は、帯状部材132を示し、
図9(b)は、帯状部材132を巻き取る巻取部130を示している。
図8(c)は、帯状部材142を示し、
図9(c)は、帯状部材142を巻き取る巻取部140を示している。
【0041】
図9(a)に示した巻取部120は、帯状部材122が挿通される挿通孔121を有している。挿通孔121は、帯状部材122の断面の正面視の形状と同一の形状を有していて、帯状部材122は、
図8(a)に示した状態のまま巻取部120に巻き取られる。また、このような構成により、帯状部材122は、袋体ロール1上に
図8(a)に示した状態で保持される。帯状部材122は、捩れ方向に張り出すように湾曲する湾曲部122aと、湾曲部122aを上下に挟む平板部122bとを有している。このため、帯状部材122は、袋体ロール1表面に向かって倒れても袋体ロール1との接触面積が小さいために袋体ロール1の回転力が伝わり難く、捩れを発生し難くなっている。さらに、帯状部材122は、断面の寸法形状と一致する挿通孔121を通って巻き取られるから、巻取り途中の捩れを抑えることができる。
【0042】
また、
図9(b)に示した巻取部130は、帯状部材132が挿通される挿通孔131を有している。挿通孔131は、帯状部材132の断面の正面視の形状と同一の形状を有していて、帯状部材132は、
図8(b)に示した状態のまま巻取部130に巻き取られる。また、このような構成により、帯状部材132は、袋体ロール1上に
図8(b)に示した状態で保持される。帯状部材132は、袋体ロール1の回転軸方向に張り出す張出部132a及び張出部132aと直交する上下方向に延出する延出部132bとを有し、その断面の正面視が「+」を示す形状になっている。このため、帯状部材132は、袋体ロール1表面に向かって倒れても袋体ロール1との接触面積が小さいために袋体ロール1の回転力が伝わり難く、捩れを発生し難くなっている。さらに、帯状部材132は、断面の寸法形状と一致する挿通孔131を通って巻き取られるから、巻取り途中の捩れを抑えることができる。
【0043】
また、
図9(c)に示した巻取部140は、帯状部材142が挿通される挿通孔141を有している。挿通孔141は、帯状部材142の断面の正面視の形状と同一の形状を有していて、帯状部材142は、
図8(c)に示した状態のまま巻取部140に巻き取られる。また、このような構成により、帯状部材142は、袋体ロール1上に
図8(c)に示した状態で保持される。帯状部材142は、上方に延出する延出部142aと、延出部142a上端から袋体ロール1の回転軸方向に張り出す張出部142bを有している。このため、帯状部材142は、張出部142bが袋体ロール1表面に向かって倒れても袋体ロール1との接触面積が小さいために袋体ロール1の回転力が伝わり難く、捩れを発生し難くなっている。また、帯状部材142は、延出部142aが袋体ロール1表面に向かって倒れても、張出部142bを有するためにそれ以上の回転し難いために捩れを発生し難くなっている。さらに、帯状部材142は、断面の寸法形状と一致する挿通孔141を通って巻き取られるから、巻取り途中の捩れを抑えることができる。
【0044】
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態について説明する。第五実施形態は、帯状部材をゴム部材と、ゴム部材よりも伸縮性の低い紐部材とによって構成するものである。
図10(a)、
図10(b)は、いずれも第五実施形態の帯状部材を説明するための図である。
図10(a)に示した帯状部材250は、紐部材151及びゴム部材152を有している。紐部材151は、袋体ロールと接触している部分の接触長さが伸縮可能であり、ゴム部材152は、粘着性を有し、かつ紐部材に巻き回される巻回部材として機能する。
帯状部材250の紐部材151は、巻取部150によって巻き取られ、その径が変化する。巻取部150は、任意の構造を有するものでよく、例えば、第一実施形態から第三実施形態で説明した巻取部のいずれかを適用した構成であってもよい。
【0045】
ゴム部材152は、複数の円環部分を有し、円環部分はゴム部材152の長さ方向に並列に配列される。紐部材151は、ゴム部材152の円環部分に通されている。紐部材151には巻取部150によって常に張力が加えられていて、紐部材151は袋体ロール1の径に合わせて巻き取られる。このため、ゴム部材152は袋体ロール1の径によらず常に袋体ロール1の表面に圧接されるようになる。
なお、ゴム部材152は、紐部材151の径の大きさの変化を妨げないように設けられるものであればよく、紐部材151に対して自在に移動するものであってもよいし、紐部材151に保持されるものであってもよい。紐部材151の巻取部150から露出する長が全てのゴム部材152の長さの合計よりも短くなった場合、複数のゴム部材152は互いに押圧力を与えながら接触するようになる。
【0046】
上記帯状部材250は、袋体ロール1の径に合わせて径を変更する機能を紐部材151が果たし、袋体ロール1に摩擦力を与える機能をゴム部材152が果たしている。このため、帯状部材250では、紐部材151には袋体ロール1の径に合わせて円滑に巻き取られることに適した部材を選択し、ゴム部材152には袋体ロール1との間の摩擦力が最適になる部材を選択することができる。また、巻回部材はゴム部材に限定されるものでなく、袋体ロール1と接触して袋体1aを取り出すことに適正な粘着性を有する部材であればよい。このような材料としては、例えば、エラストマー材料やプラスチック系の樹脂等が考えられる。
【0047】
図10(b)に示した帯状部材251は、紐部材151及びゴム部材153を有している。ゴム部材153は、帯状部材251の紐部材151は、巻取部150によって巻き取られ、その径が変化する。ゴム部材153は、紐部材が挿通されるチューブ形状の中空部材であって、その長さは巻取部150から露出する紐部材151の最大長さと略一致する。紐部材151は、ゴム部材153の中空部分に挿通されている。紐部材151には巻取部150によって常に張力が加えられていて、紐部材151は袋体ロール1の径に合わせて巻き取られる。このため、ゴム部材153は袋体ロール1の径によらず常に袋体ロール1の表面に圧接されるようになる。
なお、ゴム部材153の厚さ及び硬度は、紐部材151の径の大きさの変化を妨げない範囲で任意に選択可能である。さらに、本実施形態では、紐部材151が挿通される部材はゴム部材に限定されるものでなく、袋体ロール1と接触して袋体1aを取り出すことに適正な粘着性を有する部材であればよい。このような材料としては、例えば、エラストマー材料やプラスチック系の樹脂等が考えられる。
【0048】
図10(b)に示すように、袋体ロール1が径の大きいものと交換されると、紐部材151によって形成される円形部分は矢線d1、d2、d3の方向に大きくなる。また、巻き取られることによって巻取部150から露出する紐部材151の長さがゴム部材153の長さよりも短くなった場合、ゴム部材153は径方向に折り畳まれ、ゴム部材153によって形成される円形部分の径は紐部材151によって形成される円形部分の径と一致する。
【0049】
上記帯状部材251は、袋体ロール1の径に合わせて径を変更する機能を紐部材151が果たし、袋体ロール1に摩擦力を与える機能をゴム部材153が果たしている。このため、帯状部材251では、紐部材151には袋体ロール1の径に合わせて円滑に巻き取られることに適した部材を選択し、ゴム部材153には袋体ロール1との間の摩擦力が最適になる部材を選択することができる。
【0050】
[変形例2]
次に、以上説明した第五実施形態の変形例2を説明する。
図11は、変形例2の帯状部材250を説明するための図である。第五実施形態
の変形例2は、
図10(a)に示す巻取部150に
フック受け部155を設け、帯状部材250にフック15
6を設け、フック156をフック受け部155に取り付けることによって紐状の帯状部材250を
図10(a)の構成と同様に環状にするものである。なお、図
11に示す帯状部材250においては、紐部材151と略等しい長さの一つのゴム部材152を紐部材151に巻き回している。ここで、ゴム部材152が紐部材151と略同一の長さとは、ゴム部材152の両端部が紐部材151に固定されていて、ゴム部材152が紐部材151と略等しい長さに伸縮することをいう。
また、変形例2では、フック156が巻取部150の側にあって、フック受け部155が帯状部材250の側にあってもよい。さらに、フック156及びフック受け部155は、
図11のようにループで係合するものに限定されず、バネ等によって係合するものであってもよい。
【0051】
さらに、変形例2の帯状部材は、
図11に示す構成に限定されず、例えば、
図12(a)、
図12(b)、
図13(a)、
図13(b)及び
図14に示すものであってもよい。
図12(a)は、紐部材151等の紐状の部材の表面にゴム部材152の材料をコーティングした帯状部材255を示している。なお、
図12(a)の帯状部材255は、紐部材151の表面にゴム部材152の材料をコーティングするものに限定されず、紐部材の繊維にゴム部材152の材料をコーティングする、あるいは紐部材151にゴム部材152を編み込むようにしてもよい。なお、ここでいう紐部材151は、紐状の形状を有するものであればよく、材料を限定するものではない。紐部材151は、例えば、布や樹脂材料の他に金属を材料とするワイヤーであってもよい。
また、
図12(b)は、袋体ロール1の径に応じて伸縮自在なバネ等の弾性部材の表面にエラストマー材料をコーティングした帯状部材256を示している。バネ等にコーティングされるエラストマー材料としては、例えば、ゴム部材152の材料等が好ましい。このようにすれば、変形例2は、帯状部材250と同様に袋体1aの開口機能を有する帯状部材を一部材で構成することが可能になり、帯状部材と巻取部150との組立工程を簡易化することができる。
【0052】
図13(a)は、紐部材257bに複数のエラストマー体257aが挿通して構成される帯状部材257を示している。
図13(a)に示す帯状部材257は、フック156がフック受け部155に掛かることによって紐部材257bが環状になる。環状の紐部材257bの径は、袋体ロール1の径に応じて紐部材257bが巻取部150に巻き取られることにより変化する。エラストマー体257a同士の間隔は、紐部材257bが形成する環の周長に応じて長く、または短くなって袋体ロール1の表面に接触する。帯状部材257は、複数のエラストマー体257aが離間することによって袋体ロール1の周方向に粗密な粘着力を与え、袋体ロール1表面にある袋体1aの表面を効率良く裏面とずらし、袋体1aの開口を促すことができる。
【0053】
図13(b)は、複数のエラストマー大径部258aとエラストマー小径部258bとにより構成される帯状部材258を示す図である。帯状部材258は一体成形されていて、エラストマー大径部258a間に間隔は生じない。帯状部材258は、フック156がフック受け部155に掛かることによって環状になる。環状の帯状部材258の径は、袋体ロール1の径に応じて紐部材257bが巻取部150に巻き取られることにより変化する。帯状部材258は、環の周長に応じ伸縮しながら袋体ロール1の表面に接触する。帯状部材258は、エラストマー大径部258aが図示のように略球体であって最大径を有する部分を含む一部のみが袋体ロール1に接することによって袋体ロール1の周方向に粗密な粘着力を与え、袋体ロール1表面にある袋体1aの表面を効率良く裏面とずらし、袋体1aの開口を促すことができる。
【0054】
図14は、エラストマー製の紐部材であるエラストマー紐259aの表面にスパイク259bが形成された帯状部材259を示す図である。
図14に示す例では、スパイク259bがエラストマー紐259aの表面に対して凸の形状を有しているが、第二変形例のスパイク259bはエラストマー紐259aの表面に形成された凹部であってもよい。エラストマー紐259aは、フック156がフック受け部155に掛かることによって環状になる。環状のエラストマー紐259aの径は、袋体ロール1の径に応じて巻取部150に巻き取られることにより変化する。エラストマー紐259aは環の周長に応じ伸縮し、スパイク259bから袋体ロール1の表面に接触する。帯状部材259は、表面に凹凸があることから袋体ロール1の周方向に粗密な粘着力を与え、袋体ロール1表面にある袋体1aの表面を効率良く裏面とずらし、袋体1aの開口を促すことができる。
【0055】
[第六実施形態]
次に、本発明の第六実施形態を説明する。第六実施形態は、袋体ロール1と接触している部分の接触長さが弾性的に伸縮可能な帯状部材に関する。
図15は、第六実施形態の帯状部材162を説明するための図である。帯状部材162は、帯状部材162の巻取りに好適な平滑部162bと、袋体ロール1の径に合わせた伸縮性の高い伸縮部162aとを接着剤などを用いて貼り合わせて一体に形成されている。伸縮部162aとしては、例えば、シリコンゴムが用いられる。このような帯状部材162によれば、伸縮部162aが袋体ロール1の径に合わせて伸縮し、平滑部162bの袋体ロール1との接触面が袋体ロール1の表面と適度な摩擦力を持って接触する。平滑部162bは、巻取りに好適な「コシ」や硬度、さらには表面円滑性を持って伸縮部162aを支持している。
【0056】
伸縮部162a及び平滑部162bは、予め帯状に成形された粘着性および伸縮性の異なる異種の部材を接着剤などで貼り合わせて一体化したものであってもよいし、その他の手法、例えば粘着性および伸縮性の異なる樹脂材料を二層に押し出し成形して帯状に同時一体成形してもよい。
【0057】
このような帯状部材162は、一端が巻取部160の内部において図示しない板バネ等と共に回転体に巻き回されている。帯状部材162の一部は挿通孔161から外部に露出している。また、回転体は回転軸fを中心にして矢線d4の方向に回転する。帯状部材162の他端は巻取部160の内部に固定されていて、帯状部材162は帯状部材10と同様に袋体ロール1に巻き回されている。第六実施形態によれば、袋体1aの引き出し時には袋体1aが伸縮部162aと接触することによって開口し、巻き取り時には平滑部162bが帯状部材162に適切なコシを与えて帯状部材162が巻取部160内で捩れることを防いでいる。
【0058】
[第七実施形態]
次に、本発明の第七実施形態を説明する。
図16は、第七実施形態の袋体開口装置200を示す図である。袋体開口装置200は、帯状部材10と形状の異なる帯状部材20を有している。
図16に示すように、帯状部材20は、袋体ロール1の周方向に巻き回される二つの巻回部20a、20b及び巻回部20aと巻回部20bとを接続する接続部20cとによって構成されている。帯状部材20の材料には帯状部材10と同様の材料が用いられ、例えばシリコンゴム等が用いられる。帯状部材20の断面形状は、帯状部材10と同様に、円形、厚み方向が幅方向よりも薄い扁平形状、さらに他の一例として
図8(a)、
図8(b)及び
図8(c)に示す断面形状を有するものであってもよい。
第七実施形態の帯状部材20においては、袋体1a(
図3参照)が巻回部20aと巻回部20bとの間から矢線gの方向に引き出され、袋体ロール1から取り出される。このとき、袋体1aの上側袋材の両端が巻回部20aと巻回部20bとによって押圧され、下側袋材が上側袋材に先行して引き出される。このため、袋体1aは引き出されながら上側袋材と下側袋材とが剥離することによって開口する。
【0059】
上記第七実施形態の袋体開口装置200によれば、帯状部材20が巻回部20a、20b及び接続部20cによって構成されているために、袋体1aを引き出す過程で帯状部材20が捩れることがない。このため、第七実施形態では、帯状部材20が袋体ロール1で移動してこれを元に戻す処理が不要になる。
【0060】
[第八実施形態]
次に、本発明の第七実施形態を説明する。
図17(a)は第八実施形態の帯状部材259及び接触長変更部60a、60bを説明するための模式図である。第八実施形態は、接触長変更部60aを帯状部材の任意の位置に設け、接触長変更部60bを先の任意の位置と異なる他の位置に設けている。接触長変更部60a、60bは、同様の構成を有していて、互いに表裏反転した状態で帯状部材259に取り付けられている。
図17(b)は、
図17(a)中に示す一点鎖線で60bを切った断面を矢線b、bの方向に見た断面図である。
接触長変更部60a、60b、例えば第二変形例で説明した帯状部材259の任意の位置に固定される固定部62と、帯状部材を長さ方向に移動可能に保持する移動保持部63と、を有し、帯状部材259が移動することにより袋体ロール1との接触長さを変更することができる。なお、
図17に示す帯状部材259は、エラストマー紐259aに凹形状のスパイク259cが形成されている。
図17(a)において、帯状部材259の二つの端部をそれぞれ端部259e、259fとする。
【0061】
図17(a)、
図17(b)に示すように、固定部62は、帯状部材259を挿通させて周回方向に固定する筒形状を有している。移動保持部63は、帯状部材259の外周面との間に隙間631が生じるように固定部62よりもやや大径の挿通孔632を有する筒状部材に帯状部材259を挿通させている。固定部62と移動保持部63とは板状部材611により接続されていて、固定部62と移動保持部63は一体化されている。
【0062】
接触長変更部60a、60bによれば、帯状部材259は固定部62に固定され、かつ移動保持部63には長さ方向に移動可能に保持されているので、端部259eが接触長変更部60bから押し出されることによって接触長変更部60a、60bの間隔が近づいて、帯状部材259が形成する環の径が小さくなる。また、端部259fが接触長変更部60aから押し出されることによっても同様に、接触長変更部60a、60bの間隔が近づいて帯状部材259が形成する環の径が小さくなる。
【0063】
また、第八実施形態の袋体開口装置は、二つの接触長変更部60a、60bの間で伸縮自在な弾性部材であるバネ部材64を有している。このような構成により、第八実施形態は、使用開始時に最も大径となる袋体ロール1に帯状部材259を巻き回して固定する。このとき、バネ部材64は、使用期間中の最大長さになっている。袋体1aを使用するに連れて袋体ロール1の径が小さくなり、バネ部材64が袋体ロール1の径に応じて縮むようになる。バネ部材64が縮むことにより、接触長変更部60bの移動保持部63から端部259eが押し出され、同時に接触長変更部60aの移動保持部63から端部259fが押し出されて帯状部材259が形成する環の径が小さくなる。
以上の動作により、第八実施形態は、袋体ロール1の径が小さくなるに連れて帯状部材259の環を小さくし、袋体ロール1の径によらず袋体ロール1の表面に帯状部材259を圧接させて袋体1aの開口機能を維持することができる。
【0064】
[第九実施形態]
次に、本発明の第九実施形態を説明する。
図18は、第九実施形態の袋体開口装置を説明するための図である。第九実施形態の袋体開口装置は、帯状部材70の内周面70aに設けられ、少なくとも袋体ロール1に当接する側に凸面71aを有する弾性体71を備えている。
図18に示す帯状部材70は、袋体ロール1に巻き回される環状の部材であって、嵌合部72により嵌め合わされる二部材により構成されている。帯状部材70を構成する二部材は、それぞれ内周面70aを袋体ロール1に沿わせて互いに嵌合する。帯状部材70の内径は、適用される袋体ロール1の最大径に合わせて定められる。
【0065】
また、第九実施形態では、弾性体71を内部に弾性部材であるバネ部材73を収容する略部分球としている。ここで、「略部分球」は、少なくとも一部に球面を備えればよく、真球体の一部分であってもよいし、歪みを有する球体の部分であってもよい。また、部分球である一部を有すれば、他の形状の部分を有するものであってもよい。また、第九実施形態では、凸面71aに凸状のスパイク71bを設けている。
バネ部材73は、
図18に示す複数の弾性体71の内部に各々内包されている。バネ部材73は、弾性体71の内部において伸縮方向が帯状部材70の径方向に沿うように固定されていて、帯状部材70が袋体ロール1に巻き回された場合に袋体ロール1の径に応じて伸縮するように構成されている。弾性体71は、エラストマーを材料にして構成されていて、バネ部材73の伸縮に合わせて帯状部材70の径方向に撓むように変動する。なお、帯状部材70は、エラストマー製の弾性体71との接合強度の条件を満たすものであればどのようなものであっても良いが、例えば、樹脂性とすることができる。また、帯状部材70と弾性体71は、一体的に形成されるものであってもよい。
【0066】
上記構成の第九実施形態の袋体開口装置は、未使用の袋体ロール1に巻き回されたとき、バネ部材73が内周面70aの側に向かって縮み、弾性体71の凸面71aが袋体ロール1の外周面に圧接する。凸面71aはエラストマーを材料にしていて、かつ離間して形成されているので、袋体ロール1の帯状部材70と重なる部分には周方向に不連続な力が作用する。このような状態で袋体ロール1から最外表面にある袋体1aを引き出すと、袋体1aの表面と裏面との間にずれが生じて袋体1aが開口し易くなる。
さらに、第九実施形態では、袋体1aが消費されるに連れて袋体ロール1が細くなったとき、袋体ロール1の径に応じてバネ部材73が伸張して弾性体71が袋体ロール1の外表面に圧接する状態を維持することができる。このため、第九実施形態の袋体開口装置100は、袋体ロール1の使用状態に依らず、袋体1aを開口し易くする効果を得ることができる。
【0067】
なお、本発明の袋体開口装置は、以上説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の袋体開口装置は、巻取部を備える構成に限定されるものではない。
図19(a)、
図19(b)及び
図19(c)は、巻取部を用いない袋体開口装置を例示する図である。
図19(a)は、袋体ロール1に帯状部材を取り付ける方法を説明するための図である。
図19(b)、
図19(c)は、
図19(a)により示した方法で袋体ロール1に固定される帯状部材を例示する図である。なお、
図19(c)は、帯状部材の一部を拡大して示している。
巻取部を使用しない場合、袋体開口装置は、例えば、
図19(a)に示すように、袋体ロール1に帯状部材Oを巻き回して交差させ、交差部分Fにおいて帯状部材Oを互いに係合させる実現することができる。交差部分Fは、帯状部材Oが袋体ロール1に当接し、中心軸1cを中心にした回転を妨げない位置であればよく、特に限定されるものではない。また、
図19(a)の帯状部材Oは、
図19(b)に示すように、例えば、変形例2で説明したバネ等の表面にエラストマー材料をコーティングした帯状部材256であってもよい。また、帯状部材Oは、
図19(c)に示すように、複数のスリット260aが形成されたエラストマー材料の平紐形状の帯状部材260であってもよい。
【0068】
図19(b)に示す帯状部材256は、交差させることによってバネ部材の環状部分が任意の位置で互いに係合し合って固定される。また、
図19(c)に示す帯状部材260は、交差させることによって交差部分Fにある二つのスリット260aが互いに嵌め込まれて係合する。このような袋体開口装置によれば、帯状部材Oの係合を解き、袋体ロール1の径に応じた任意の位置で再度帯状部材Oを係合させて袋体ロール1との接触長を容易に変更することができる。ただし、巻取部を有さない袋体開口装置の帯状部材Oは、このような構成に限定されるものでなく、その周方向に互いに係合する係合部を有するものであればよい。さらに、巻取部を有さない袋体開口装置の帯状部材Oは、重なった帯状部材Oを任意の位置で係合させる部材を別途備えるものであってもよい。
【0069】
上記実施形態は以下の技術思想を包含するものである。
(1)一方向に接続された複数の袋体で構成される袋体シートがロール状に巻き回された袋体ロールに対し、前記袋体ロールの周面に圧接し、かつ前記袋体ロールの軸周りに巻き回される帯状部材を備え、前記帯状部材は、粘着性を有し、かつ、前記袋体ロールと接触している部分の接触長さが伸縮可能である、袋体開口装置。
(2)前記接触長さに応じて前記帯状部材の一部を巻き取る巻取部をさらに備える、(1)の袋体開口装置。
(3)前記巻取部は、前記帯状部材の幅よりも幅広の幅広部の内部に収容される、(2)の袋体開口装置。
(4)前記幅広部は、前記帯状部材の一部が前記帯状部材の長さ方向周りに回転することを防ぐ、(3)の袋体開口装置。
(5)前記幅広部は、前記帯状部材を少なくとも回動可能に支持する、(4)の袋体開口装置。
(6)前記幅広部は、前記幅広部の本体部分から前記帯状部材の幅方向に突出する突出部を有する、(4)の袋体開口装置。
(7)前記巻取部は、前記帯状部材が巻き回される回転可能な第一回転体と、前記第一回転体の回転軸と同軸上に回転軸がある第二回転体と、前記第一回転体が前記帯状部材を巻取る方向に前記第二回転体を回転させる巻取部材と、を備える、(2)から(6)のいずれか一つの袋体開口装置。
(8)前記帯状部材は、長手方向に直交した切断面が厚み方向の寸法よりも幅方向に寸法が大きい扁平形状をなし、前記帯状部材の前記長手方向と前記幅方向により形成される面が、前記袋体ロールの周面に圧接する接触面となる、(1)から(7)のいずれか一つの袋体開口装置。
(9)前記接触面は、前記袋体ロールから少なくとも一の前記袋体を破断することに必要な破断力よりも強い摩擦力を前記袋体ロールの表面との間に生じる、(8)の袋体開口装置。
(10)前記袋体ロールを前記袋体ロールの中心軸を中心に回転自在に支持するスタンド部材をさらに備える、(1)から(9)のいずれか一つの袋体開口装置。
(11)前記帯状部材は、前記包袋ロールに巻き回される周回方向に粘着性が異なる部分を有する、(1)から(10)のいずれか一つの袋体開口装置。
(12)前記帯状部材は、前記袋体ロールと接触している部分の接触長さが伸縮可能である紐部材と、粘着性を有しかつ前記紐部材に巻き回された巻回部材と、を含む、(1)から(11)のいずれか一つの袋体開口装置。
(13)前記巻回部材は、前記紐部材が挿通されるチューブ形状である、(12)の袋体開口装置。
(14)前記帯状部材の任意の位置に固定される固定部と、前記帯状部材を長さ方向に移動可能に保持する移動保持部と、を有し、前記帯状部材が移動することにより前記袋体ロールとの前記接触長さを変更する接触長変更部をさらに有する、(1)、(8)、(10)の袋体開口装置。
(15)前記帯状部材の任意の位置と、前記任意の位置と異なる他の位置とにそれぞれ設けられる少なくとも二つの前記接触長変更部と、二つの前記接触長変更部の間にあって前記接触長変更部の間で伸縮自在な弾性部材と、を備える(14)の袋体開口装置。
(16)前記帯状部材の内周面に設けられ、少なくとも前記袋体ロールに当接する側に凸面を有する弾性体を備える(1)の袋体開口装置。
(17)前記弾性体は、内部に弾性部材を収容する略球体である、(16)の袋体開口装置。