特許 6608113 ブラケット、および、それを用いたスライドレールアセンブリ

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】6608113

(24)【登録日】2019年11月1日

(45)【発行日】2019年11月20日

(54)【発明の名称】ブラケット、および、それを用いたスライドレールアセンブリ

(51)【国際特許分類】

   A47B 88/423 20170101AFI20191111BHJP

【ＦＩ】

   A47B88/04 A

【請求項の数】9

【全頁数】14

(21)【出願番号】特願2017-198567(P2017-198567)

(22)【出願日】2017年10月12日

(65)【公開番号】特開2018-161461(P2018-161461A)

(43)【公開日】2018年10月18日

【審査請求日】2018年1月11日

(31)【優先権主張番号】106110189

(32)【優先日】2017年3月27日

(33)【優先権主張国】TW

(73)【特許権者】

【識別番号】504297766

【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司

(73)【特許権者】

【識別番号】513240939

【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司

(74)【代理人】

【識別番号】100093779

【弁理士】

【氏名又は名称】服部 雅紀

(72)【発明者】

【氏名】陳 庚金

(72)【発明者】

【氏名】楊 順和

(72)【発明者】

【氏名】▲黄▼ 建立

(72)【発明者】

【氏名】王 俊強

【審査官】 七字 ひろみ

(56)【参考文献】

【文献】 登録実用新案第３１８９９０２（ＪＰ，Ｕ）

(58)【調査した分野】（Int.Cl.，ＤＢ名）

Ａ４７Ｂ ８８／００−８８／９９４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

スライドレールをラック柱に取り付けられることに用いられるブラケットであって、
前記スライドレールに設けられるブラケット板と、
前記ブラケット板に設けられており、前記ラック柱に取付可能な少なくとも一つの取付部材と、
前記ブラケット板に対して移動可能である第一係合部材と、
前記第一係合部材に設けられており、第一部および第一部に接続され、前記第一係合部材との間で空間が形成されている第二部を有する係合台と、
を備え、
前記スライドレールに搭載された搭載物は、前記空間を介して前記第二部と係合可能な第二係合部材を有し、
前記第二係合部材と前記第二部とが係合され、前記第二係合部材が前記係合台から離れることを避ける状態であるロック状態のとき、前記第一係合部材は、前記ラック柱に隣り合い、
前記第一部は、前記第一部の外周部である第一輪郭部を含み、
前記第二部は、前記第二部の外周部である第二輪郭部を含み、
前記第二輪郭部は、前記第一輪郭部より大きいことを特徴とするブラケット。

【請求項2】

前記第一係合部材は、前記ブラケット板に回転可能に接続されており、
前記ブラケットは、前記第一係合部材に弾力を与える弾性部材を有し、
前記ロック状態のとき、前記弾性部材の弾力により、前記第一係合部材が前記ラック柱に隣り合う位置に保持されることを特徴とする請求項１に記載のブラケット。

【請求項3】

前記空間は、外部に開放されていることを特徴とする請求項１に記載のブラケット。

【請求項4】

前記係合台と前記第一係合部材とは、一体に形成されることを特徴とする請求項１に記載のブラケット。

【請求項5】

前記係合台と前記第一係合部材とは、着脱可能であることを特徴とする請求項１に記載のブラケット。

【請求項6】

前記第一部は、前記第一係合部材の表面から延びており、
前記第二部は、前記第一係合部材の表面とは反対側の前記第一部に接続され、前記第一部の径方向内側から径方向外側に向かって延びており、
前記第二係合部材は、前記第二部と係合可能であることを特徴とする請求項１に記載のブラケット。

【請求項7】

ラック柱を備えるスライドレールアセンブリであって、
前記ラック柱に設けられる第一レールと、
前記第一レールに対して相対移動可能であり、搭載物を搭載可能な第二レールと、
前記第一レールに設けられる第一ブラケットと、
前記第一レールに設けられる第二ブラケットと、
を備え、
前記第一ブラケットは、
側部および前記側部に相対して湾曲する端部を含むブラケット板と、
前記端部に設けられており、前記ラック柱に取付可能な少なくとも一つの取付部材と、
前記ブラケット板に対して移動可能な第一係合部材と、
前記第一係合部材に弾力を与える弾性部材と、
前記第一係合部材に設けられており、第一部および前記第一部に接続され、前記第一係合部材との間で空間が形成されている第二部を含む係合台と、
を有し、
前記搭載物に第二係合部材が設けられるとき、前記第二係合部材は前記空間を介して前記第二部と係合可能であり、
前記第二レールが前記第一レールに相対して収納位置にあるとき、前記第二係合部材と前記第二部とが係合され、前記第二係合部材が前記係合台から離れるのを避ける状態であるロック状態のとき、前記第一係合部材は、前記ラック柱に隣り合い、
前記第一部は、前記第一部の外周部である第一輪郭部を含み、
前記第二部は、前記第二部の外周部である第二輪郭部を含み、
前記第二輪郭部は、前記第一輪郭部より大きいことを特徴とするスライドレールアセンブリ。

【請求項8】

前記係合台と前記第一係合部材とは、一体に形成されることを特徴とする請求項７に記載のスライドレールアセンブリ。

【請求項9】

前記係合台と前記第一係合部材とは、着脱可能であることを特徴とする請求項７に記載のスライドレールアセンブリ。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、ブラケット、および、それを用いたスライドレールアセンブリに関する。

【背景技術】

【0002】

一般に、ラックシステムのスライドレールアセンブリ（或いはスライドレール）には通常、二つのブラケットにより、ラックのラック柱に取り付けられる。搭載物は、スライドレールアセンブリにより、ラックに取り付けられる。また、搭載物は、スライドレールアセンブリにより、ラックの内にあることができる。必要なときに、搭載物は、スライドレールアセンブリにより、ラックの内からラックの外まで引き出される。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】米国特許第９、３７０、１２０Ｂ２号明細書

【特許文献2】米国特許第９、１２５、４８９Ｂ２号明細書

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

例えば、特許文献１によるスライドレールアセンブリは、シャーシ（ｃｈａｓｓｉｓ）をラック（ｒａｃｋ）に取り付けるために、使用される。スライドレールアセンブリには、ブラケット板に回転可能に接続されている係止部材が設けられる。係止部材は、本体部、第一係合部、および第二係合部を備える。第二係合部は、第一係合部に相対して係止空間を有する。シャーシの少なくとも一つのフック部は、下方向から係止空間に入り、第二係合部と互いに係止することができる。それによって、シャーシがラックの内にあるとき、搭載物は、ラックの内から任意に引き出されない。
本発明の目的は、搭載物を係合しやすく、任意に引き出されやすい、ブラケットおよびそれを用いたスライドレールアセンブリを提供することにある。

【課題を解決するための手段】

【0005】

本発明のブラケットは、スライドレールをラックのラック柱に取り付けられることに用いられる。
ブラケットは、ブラケット板、少なくとも一つの取付部材、第一係合部材、および係合台を備える。
ブラケット板は、スライドレールに設けられる。
取付部材は、ブラケット板に設けられており、ラック柱に取付可能である。
第一係合部材は、ブラケット板に対して移動可能である。
係合台は、第一係合部材に設けられており、第一部および第一部に接続され、第一係合部材との間で空間が形成されている第二部を有する。
スライドレールに搭載された搭載物は、空間を介して第二部と係合可能な第二係合部材を有する。
第二係合部材と第二部とが係合され、第二係合部材が係合台から離れることを避ける状態であるロック状態のとき、第一係合部材は、ラック柱に隣り合う。
第一部は、第一部の外縁である第一輪郭部を含み、第二部は、第二部の外縁である第二輪郭部を含む。第二輪郭部は、第一輪郭部より大きい。

【0006】

好ましくは、第一係合部材は、ブラケット板に回転可能に接続される。
ブラケットは、第一係合部材に弾力を与える弾性部材を有し、
ロック状態のとき、弾性部材の弾力により、第一係合部材がラック柱に隣り合う位置に保持される。

【0007】

好ましくは、第一部は、第一部の外縁である第一輪郭部を含み、第二部は、第二部の外縁である第二輪郭部を含む。第二輪郭部は、第一輪郭部より大きい。

【0008】

好ましくは、第一係合部材と第二部との間の空間は、外部に開放されている。

【0009】

好ましくは、係合台と第一係合部材とは、一体に形成される。

【0010】

好ましくは、係合台と第一係合部材とは、着脱可能である。

【0011】

好ましくは、第一部は、第一係合部材の表面から延びている。
第二部は、第一係合部材の表面とは反対側の第一部に接続され、第一部の径方向内側から径方向外側に向かって延びている。
第二係合部材は、第二部と係合可能である。

【0012】

本発明の別のブラケットは、スライドレールをラック柱に取り付けられることに用いられ、ブラケット板、少なくとも一つの取付部材、第一係合部材、および係合台を備える。
ブラケット板は、側部および側部に相対して湾曲する端部を有する。
取付部材は、端部に設けられており、ラック柱に取付可能である。
第一係合部材は、ブラケット板に対して移動可能である。
係合台は、第一係合部材に設けられており、第一部および第一部に接続され、第一係合部材との間で空間が形成されている第二部を有する。
スライドレールに搭載された搭載物は、空間を介して第二部と係合可能な第二係合部材を有する。
第二係合部材と第二部とが係合され、第二係合部材が係合台から離れることを避ける状態であるロック状態のとき、第一係合部材は、ラック柱に隣り合う。
第一部は、第一部の外縁である第一輪郭部を含み、第二部は、第二部の外縁である第二輪郭部を含む。第二輪郭部は、第一輪郭部より大きい。

【0013】

もう１つの本発明は、ラック柱を備えるスライドレールアセンブリである。
スライドレールアセンブリは、第一レール、第二レール、第一ブラケットおよび第二ブラケットを備える。
第一ブラケットは、ブラケット板、少なくとも一つの取付部材、第一係合部材、弾性部材、および係合台を有する。
第二レールは第一レールに対して相対移動可能であり、搭載物を搭載可能である。
第一ブラケット及び第二ブラケットは第一レールに設けられる。
ブラケット板は、側部および側部に相対して湾曲する端部を含む。
取付部材は、端部に設けられており、ラック柱に取付可能である。
第一係合部材は、ブラケット板に対して移動可能である。
弾性部材は、第一係合部材に弾力を与える。
係合台は、第一係合部材に設けられており、第一部および第一部に接続され、第一係合部材との間で空間が形成されている第二部を含む。
第二係合部材は、空間を介して第二部と係合可能であり、搭載物に設けられる。
第二レールが第一レールに相対して収納位置にあるとき、第二係合部材と第二部とが係合され、第二係合部材が係合台から離れるのを避ける状態であるロック状態のとき、第一係合部材は、ラック柱に隣り合う。
第一部は、第一部の外縁である第一輪郭部を含み、第二部は、第二部の外縁である第二輪郭部を含む。第二輪郭部は、第一輪郭部より大きい。
好ましくは、係合台と第一係合部材とは、一体に形成される。
さらに好ましくは、係合台と第一係合部材とは、着脱可能である。

【図面の簡単な説明】

【0014】

【図1】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリの搭載物がラックに取り付けられることを示す斜視図である。

【図2】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットと搭載物とを示す分解斜視図である。

【図3】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットによりスライドレールがラック柱に取り付けられ、第一係合部材が第二係合部材に係合されているときの斜視図である。

【図4】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリの第二レールが第一レールに相対して延伸位置に位置する概略図である。

【図5】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリの第二レールが第一レールに相対して延伸位置から一方向へ向かって収容して移動する概略図である。

【図6】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリの第二レールが第一レールに相対して延伸位置から一方向へ向かって移動し続ける概略図である。

【図7】図６のＡ区域の示す拡大概略図である。

【図8】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリの第二レールが第一レールに相対して延伸位置に位置する概略図である。

【図9】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットの第二係合部材と係合台とが第一位置で係合される概略図である。

【図10】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットの第二係合部材と係合台とが第二位置で係合される概略図である。

【図11】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットの第二係合部材と係合台とが第三位置で係合される概略図である。

【図12】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットの第二係合部材と係合台とが第四位置で係合される概略図である。

【図13】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットの第二係合部材と係合台とがロックしていないときの概略図である。

【図14】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットの第二係合部材と係合台とがロックしている概略図である。

【図15】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットの係合台と第一係合部材とを示す分解斜視図である。

【図16】本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリのブラケットの係合台と第一係合部材を示す斜視図である。

【発明を実施するための形態】

【0015】

（一実施形態）
図１に示す通り、搭載物２０は、ラック２２（ｒａｃｋ）に取り付けられる。
搭載物２０は、シャーシ（ｃｈａｓｓｉｓ）、電子デバイスまたは引き出し等物品である。
ラック２２は、第一ラック柱２４ａおよび第二ラック柱２４ｂを少なくとも備える。
具体的には、スライドレール２６は、ブラケット３２により、第一ラック柱２４ａ（略称はラック柱）に取り付けられる。また、スライドレール２６は、もう一方ブラケット３３により、第二ラック柱２４ｂに取り付けられる。
スライドレール２６は、搭載物２０を搭載し、搭載物を支持する。
ここでは、搭載物２０は、前部２８および後部３０を有することを例とする。
前部２８の幅を第一幅Ｗ１とする。後部３０の幅を第二幅Ｗ２とする。第一幅Ｗ１は、第二幅Ｗ２より大きい。

【0016】

図２および図３に示すように、スライドレール２６は、ブラケット３２により、第一ラック柱２４ａに取り付けられる。
具体的には、スライドレール２６は、ブラケット板３４、少なくとも一つの取付部材３６、第一係合部材３８、および係合台４０を備える。
搭載物２０は、第二係合部材３９を備える。第二係合部材３９は、前部２８に設置される。第二係合部材３９は、空間Ｓを介して係合台４０の第二部６０と係合可能である。

【0017】

ブラケット板３４は、スライドレール２６に設けられる。例えば、ブラケット板３４は、リベット接合、螺接および他の類似の接続手段等により、スライドレール２６に固定される。
好ましくは、ブラケット板３４は、側部４２および側部４２に相対して湾曲する端部４４を有する。
好ましくは、端部４４は、垂直に側部４２と接続される。側部４２は、開口４６および少なくとも一つの凸部４７を有する。例えば、側部４２は、開口４６に隣り合う箇所に二つの凸部４７を設置される。

【0018】

少なくとも一つの取付部材３６は、二つを例とし、ブラケット板３４に取り付けられる。取付部材３６は、第一ラック柱２４ａに取付可能である。ここでは、少なくとも一つの取付部材３６は、ブラケット板３４の端部４４に取り付けられ、第一ラック柱２４ａの孔４８に取り付けられることに用いられる（図１参照）。

【0019】

第一係合部材３８は、ブラケット板３４に対して移動可能に設けられている。例えば、第一係合部材３８は、ピン５０により、ブラケット板３４に回転可能に接続される。具体的には、ピン５０は、ブラケット板３４の側部４２の少なくとも一つの凸部４７に回転可能に接続される。
好ましくは、第一係合部材３８は、接続部５２および接続部５２に相対して湾曲する係合部５４を有する。
好ましくは、端部４４は、垂直に側部４２と接続される。第一係合部材３８は、接続部５２によりブラケット板３４に接続され、接続部５２の一部分がブラケット板３４の開口４６に対応する。
さらに、後述の第二係合部材３９と第二部６０とが係合され、第二係合部材３９が係合台４０から離れることを避ける状態であるロック状態のとき、第一係合部材３８は、第一係合部材３８の係合部５４が少なくとも一つの取付部材３６に隣り合う箇所に位置する。また、このとき、第一係合部材３８の係合部５４は、第一ラック柱２４ａの前に隣り合う箇所に位置する。
好ましくは、弾性部材５６は、第一係合部材３８に弾力を与える。このため、第一係合部材３８が弾力に応じて、第一係合部材３８が第一ラック柱２４ａに隣り合う位置に保持される。また、ロック状態が保持される。弾性部材５６はコイルばねまたは板ばね等である。しかし、実施において制限されない。

【0020】

係合台４０は、第一係合部材３８に設けられる。ここでは、係合台４０は、第一係合部材３８の係合部５４に固定されることを例とする。
具体的には、係合台４０は、第一部５８および第二部６０を有する。好ましくは、第二部６０は、第一部５８に接続される。第二部６０は、第一係合部材３８の表面６２とは反対側の第一部５８に接続され、第一部５８の径方向内側から径方向外側に向かって延びている。
係合台４０と第一係合部材３８とは、着脱可能である。また、係合台４０と第一係合部材３８とは、一体に形成されている。
好ましくは、第二部６０は、複数の嵌合部６１を有する。これらの嵌合部６１は、第二部６０のいずれか二つの位置である。
好ましくは、係合台４０の第一部５８は、第一輪郭部Ｃ１を有する。第一輪郭部Ｃ１は、第一部５８の外周部である。第二部６０は、第二輪郭部Ｃ２を有する。第二輪郭部Ｃ２は、第二部６０の外周部である。第二輪郭部Ｃ２は、第一輪郭部Ｃ１より大きい。それによって、例えば、複数の嵌合部６１は、第二部６０の表面である。第二部６０と第一係合部材３８の表面６２の間に開放的な空間Ｓを形成される。空間Ｓは、外部に開放されている。このため、空間Ｓがいずれの方向でも、対象物（例えば、搭載物２０）の第二係合部材３９に入ることができる。また、第二係合部材３９と第二部６０とが係合されたとき、第二部６０の嵌合部６１が係合台４０から離れるのを避けることができる。この実施形態には、搭載物２０の第二係合部材３９は、下方向から第二部６０を係合することを例とする。

【0021】

図４および図５に示す通り、スライドレール２６は、第一レール２７ａおよび第一レール２７ａに相対して移動する第二レール２７ｂをさらに備える。第二レール２７ｂは、第一レール２７ａに対して相対移動可能であり、搭載物２０を搭載可能である。
好ましくは、第三レールは、第一レール２７ａと第二レール２７ｂとに移動可能に接続される。このため、第二レール２７ｂが第一レール２７ａに相対して引き出し行程を長くすることができる。
具体的には、第一レール２７ａは、ブラケット３２（或いは第一ブラケット）と、もう一方ブラケット３３（或いは第二ブラケット）により、第一ラック柱２４ａと第二ラック柱２４ｂにそれぞれに取り付けられる。
第二レール２７ｂは、第一レール２７ａに相対して延伸位置Ｅから第一方向Ｄ１へ向かって移動して収容位置に接近すると、搭載物２０の前部２８の第二係合部材３９が係合台４０に接触する。

【0022】

図６から図８までに示す通り、第二レール２７ｂは、第一レール２７ａに相対して第一方向Ｄ１へ向かって移動し続けて収納位置Ｒにあるとき、搭載物２０の第二係合部材３９が操作可能に係合台４０と互いに係合する。それによって、第二レール２７ｂが第一レール２７ａに相対して収納位置Ｒにあるとき、搭載物２０はラック２２から任意に離れることができない。
好ましくは、第二係合部材３９と係合台４０のいずれか一方は、案内部２９（例えば傾斜面または曲面）を有する。ここでは、第二係合部材３９は案内部２９を有することを例とする。それによって、第二係合部材３９は、一角度を回転して第二部６０と第一係合部材３８との間の空間Ｓに入れやすくて、係合台４０の第二部６０の嵌合部６１とが互いに係合される。

【0023】

図９に示す通り、第一係合形態には、搭載物２０の第二係合部材３９は、上方向から係合台４０の空間Ｓに入って、搭載物２０の第二係合部材３９と係合台４０とが互いに係合されて、第一位置Ｐ１に位置する。例えば、第二係合部材３９は、係合台４０の上に位置する。

【0024】

図１０に示す通り、第二係合形態には、搭載物２０の第二係合部材３９は、下方向から係合台４０の空間Ｓに入って、搭載物２０の第二係合部材３９と係合台４０とが互いに係合されて、第二位置Ｐ２に位置する。例えば、第二係合部材３９は、係合台４０の下に位置する。

【0025】

図１１に示す通り、第三係合形態には、搭載物２０の第二係合部材３９は、左方向から係合台４０の空間Ｓに入って、搭載物２０の第二係合部材３９と係合台４０とが互いに係合されて、第三位置Ｐ３に位置する。例えば、第二係合部材３９は、係合台４０の左に位置する。

【0026】

図１２に示す通り、第四係合形態には、搭載物２０の第二係合部材３９は、右方向から係合台４０の空間Ｓに入って、搭載物２０の第二係合部材３９と係合台４０とが互いに係合されて、第四位置Ｐ４に位置する。例えば、第二係合部材３９は、係合台４０の右に位置する。

【0027】

これによって、搭載物２０の第二係合部材３９がいずれの方向でも係合台４０と互いに係合できる。つまり、係合台４０は、色々な方向の搭載物２０の第二係合部材３９でも対応できる。
好ましくは、係合台４０の第二部６０の複数の嵌合部６１は、第一部５８に相対して３６０度外向きに延伸されるため、搭載物２０の第二係合部材３９がいずれの方向でも係合台４０の第二部６０と互いに係合できることに用いられる。

【0028】

図１３および図１４に示す通り、搭載物２０の第二係合部材３９が操作可能に係合台４０と互いに係合する。
好ましくは、第二係合部材３９は第二係合部材３９に弾力を提供する補助ばね（図には示されていない）をさらに備えるため、第二係合部材３９を操作されて、弾力を応じて、ロック状態を保持する。

【0029】

図１５および図１６に示す通り、第一係合部材３８と係合台４０とは、着脱可能である。
係合台４０は、着脱可能に第一係合部材３８に接続される。例えば、係合台４０は、着脱可能に第一係合部材３８の係合部５４に接続される。また、リベット手段により係合台４０に固定的に接続される。
具体的には、係合台４０は、螺合すること、係合すること等の着脱可能な方法で第一係合部材３８に接続される。
例えば、係合台４０の第一部５８は、第一係合部材３８の係合部５４のねじ孔５５に螺合されるため、係合台４０の第二部６０と第一係合部材３８の係合部５４の間に空間Ｓを形成される。
それによって、使用者は、対象物（例えば、搭載物２０）を係合する係合台４０を取り付けるかどうか、実際のニーズによって決められる。

【0030】

それによって、本発明の実施形態によるスライドレールアセンブリ、またはブラケットは、下記の特徴を含む。
１、係合台と第一係合部材とは一体的に形成される。係合台は複数の嵌合部を提供することに用いられるため、第二係合部材がいずれの方向でも係合台に互いに係合できる。それによって、第二係合部材が係合台から離れるのを避ける。
２、第一係合部材と係合台とは取り外すことができる。使用者は係合台を第一係合部材に取り付けるかどうか、実際のニーズによって決められる。

【0031】

前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではなく、よって、本発明により保護される範囲は後述される特許請求の範囲を基準とする。

【符号の説明】

【0032】

２０ 搭載物、
２２ ラック、
２４ａ 第一ラック柱、
２４ｂ 第二ラック柱、
２６ スライドレール、
２７ａ 第一レール、
２７ｂ 第二レール、
２８ 前部、
２９ 案内部、
３０ 後部、
３２ ブラケット（第１ブラケット）、
３３ もう一方ブラケット（第２ブラケット）、
３４ ブラケット板、
３６ 取付部材、
３８ 第一係合部材、
３９ 第二係合部材、
４０ 係合台、
４２ 側部、
４４ 端部、
４６ 開口、
４７ 凸部、
４８ 孔、
５０ ピン、
５２ 接続部、
５４ 係合部、
５５ ねじ孔、
５６ 弾性部材、
５８ 第一部、
６０ 第二部、
６１ 嵌合部、
６２ 表面、
Ｃ１ 第一輪郭部、
Ｃ２ 第二輪郭部、
Ｄ１ 第一方向、
Ｅ 延伸位置、
Ｐ１ 第一位置、
Ｐ２ 第二位置、
Ｐ３ 第三位置、
Ｐ４ 第四位置、
Ｒ 収納位置、
Ｓ 空間、
Ｗ１ 第一幅、
Ｗ２ 第二幅。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】