(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
随意に置換された1-ハロジベンゾフランもしくは1-ハロジベンゾチオフェンから出発する、以下の工程により特徴づけられる、請求項1〜10何れか1項記載の化合物の製造方法:
a)ハロゲン基のボロン酸もしくはボロン酸誘導体への随意の変換:
b)カップリング反応による基HetArの導入:
c)カップリング反応による基N1または基-L-N1の導入。
有機エレクトロルミッセンス素子であり、請求項1〜10何れか1項記載の化合物が、発光層中で蛍光もしくは燐光エミッターのためのマトリックス材料として、および/または電子輸送層中でおよび/または電子ブロック層中でまたは励起子ブロック層中でおよび/または正孔子輸送層中で用いられることを特徴とする、請求項14記載の電子素子。
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、有機エレクトロルミッセンス素子での三重項マトリックス材料としての使用のための、ジベンゾフラン誘導体もしくはジベンゾチオフェン誘導体およびカルバゾールもしくはアミンで置換された電子不足複素環式芳香族に関する。本発明は、さらに、本発明による化合物の製造方法とこれらの化合物を含む電子素子に関する
有機半導体が機能性材料として用いられる有機エレクトロルミネセンス素子(OLED)の構造は、たとえば、US 4539507、US 5151629、EP0676461およびWO98/27136に記載されている。用いられる発光材料は、蛍光発光ではなく燐光発光を示す有機金属錯体であることが多い。量子力学的理由により、4倍までのエネルギーとパワー効率の増加が、燐光発光エミッターとして有機金属化合物を使用して可能である。一般的に、OLEDの場合において、特に、三重項発光(燐光発光)を示すOLEDの場合において、たとえば、効率、駆動電圧および寿命に関して、改善に対する必要性が未だ存在する。燐光発光OLEDの特性は、用いられる三重項エミッターによってのみ決定されるのではない。特に、たとえば、マトリックス材料等の使用されるその他の材料は、また、ここで、特に重要である。そこで、これら材料における改善は、また、OLED特性に顕著な改善をもたらし得る。
【0002】
先行技術にしたがうと、特に、カルバゾール誘導体(たとえば、WO 2014/015931にしたがうもの)、インドロカルバゾール誘導体(たとえば、WO 2007/063754もしくはWO 2008/056746にしたがうもの)またはインデノカルバゾール誘導体(たとえば、WO 2010/136109もしくはWO2011/000455にしたがうもの)、特に、トリアジン等の電子不足複素環式芳香族化合物で置換されたものが、燐光エミッターのためのマトリックス材料として使用される。WO2011/046182は、トリアジン上でフルオレニル基により置換されたカルバゾール-アリーレン-トリアジン誘導体を開示している。WO 2013/077352は、トリアジン基が、2価のアリーレン基を介してジベンゾフラン基に結合したトリアジン誘導体を開示している。これらの化合物は、正孔ブロック材料として記載されている。燐光エミッターのためのホスト材料としてのこれらの材料の使用は、開示されていない。KR 2014-0046541は、ジベンゾフランもしくはチオフェンが、その4-位を介してトリアジンに結合するカルバゾール-トリアジン-ジベンゾフランおよびカルバゾール-トリアジン-ジベンゾチオフェン化合物を開示している。
【0003】
一般的に、特に、寿命に関してのみならず、素子の効率と駆動電圧に関して、マトリックス材料としての使用のための材料の場合の改善に対する必要性が未だに存在する。
【0004】
本発明の目的は、燐光もしくは蛍光OLEDでの、特に、マトリックス材料としての使用のために適する化合物の提供である。特に、赤色、黄色および緑色燐光OLEDおよび随意に青色燐光OLEDのためにも適し、長い寿命、良好な効率と低駆動電圧をもたらすマトリックス材料を提供することが本発明の目的である。
【0005】
驚くべきことに、以下の式(1)の化合物を含むエレクトロルミッセンス素子が、特に、燐光ドーパントのためのマトリックス材料として使用される場合に、先行技術を超える改善を有することが見出された。
【0006】
したがって、本発明は、以下の式(1)の化合物に関し:
【0007】
【化1】
【0008】
式中、使用される記号には、以下が適用される;
Aは、出現毎に同一であるか異なり、CR
1またはNであり、ここで、環毎の最大2個の基Aは、Nであり;
Y
1は、OまたはSであり;
Lは、出現毎に同一であるか異なり、単結合または1以上の基R
1により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;
HetArは、以下の式(2)または(3)の基であり;
【0009】
【化2】
【0010】
式中、破線の結合は、この基のジベンゾフランもしくはジベンゾチオフェン誘導体とLへの連結を示し;
Xは、出現毎に同一であるか異なり、CR
2またはNであり、ただし、少なくとも一つの記号Xは、Nであり;
N
1は、式(4)、(5)もしくは(6)の基であり;
【0011】
【化3】
【0012】
式中、破線の結合は、この基のLへの連結を示し、Aは、上記所与の意味を有し;
Ar
1は、出現毎に同一であるか異なり、1以上の基R
3により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;
Wは、出現毎に同一であるか異なり、CR
1またはNであり、ここで、最大2個の基Wは、Nであるか、または、2個の隣接する基Wは、一緒になって以下の式(7)もしくは(8)の基であり、ここで、式(4)もしくは(6)の基は、式(7)もしくは(8)の基の最大1個を含み、かつ、残る基Wは、出現毎に同一であるか異なり、CR
1またはNであり;
【0013】
【化4】
【0014】
式中、破線の結合は、この基の連結を示し、Aは、上記所与の意味を有し;
Y
2、Y
3は、出現毎に同一であるか異なり、O、NR
4、S、C(R
4)
2、Si(R
4)
2、BR
4もしくはC=Oであり、ここで、Nに結合する基R
4は、Hではなく;
R
1、R
2、R
3、R
4は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、Cl、Br、I、CN、NO
2、N(Ar
2)
2、N(R
5)
2、C(=O)Ar
2、C(=O)R
5、P(=O)(Ar
2)
2、P(Ar
2)
2、B(Ar
2)
2、Si(Ar
2)
3、Si(R
5)
3、1〜20個のC原子を有する直鎖アルキル、アルコキシもしくはチオアルキル基、3〜20個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル、アルコキシもしくはチオアルキル基、2〜20個のC原子を有するアルケニル基(夫々、1以上の基R
5により置換されてよく、ここで、1以上の隣接しないCH
2基は、R
5C=CR
5、Si(R
5)
2、C=O、C=NR
5、P(=O)(R
5)、SO、SO
2、NR
5、O、SもしくはCONR
5で置き代えられてよく、ここで、1以上のH原子は、D、F、Cl、Br、I、CNもしくはNO
2で置き代えられてよい。)または、各場合に1以上の基R
5により置換されてよい5〜40個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、または、1以上の基R
5により置換されてよい5〜40個の芳香族環原子を有するアリールオキシもしくはヘテロアリーオキシ基、または、1以上の基R
5により置換されてよい5〜40個の芳香族環原子を有するアラルキルもしくはヘテロアラルキル基より成る基から選ばれ;ここで、2個の隣接する置換基R
1もしくは2個の隣接する置換基R
3もしくは2個の隣接する置換基R
4は、1以上の基R
5により置換されてよい脂肪族、芳香族もしくは複素環式芳香族環構造を随意に互いに形成してよく;
Ar
2は、出現毎に同一であるか異なり、1以上の非芳香族基R
5により置換されてよい5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;同じN原子、P原子もしくはB原子に結合する2個の基Ar
2は、単結合またはN(R
5)、C(R
5)
2、OもしくはSから選ばれるブリッジにより互いにブリッジされてもよく;
R
5は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、CN、1〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基または5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造より成る基から選ばれ、ここで、1以上のH原子は、D、F、Cl、Br、IもしくはCNで置き代えられてよく、夫々、1〜4個の炭素原子を有する1以上のアルキル基により置換されてよく、ここで、2個以上の隣接する置換基R
5は、脂肪族環構造を互いに形成してよく、
ただし、N
1が、式(7)もしくは(8)の基を含まない式(4)の基である場合には、Y
1は、Oである。
【0015】
本発明の意味での隣接する置換基は、互いに直接結合する炭素原子に結合するか、または同じ炭素原子に結合する置換基である。
【0016】
Lが単結合である場合には、基HetArとN
1は、互いに直接結合する。
【0017】
2個以上の基が、互いに環を形成してよいという表現は、本出願の目的では、特に、2個の基が、化学結合により互いに結合する意味で使用されることを意図している。これは、以下のスキームにより図解される:
【0018】
【化5】
【0019】
しかしながら、さらに、上記言及した表現は、2個の基の1つが水素である場合には、第2の基は、水素原子が結合した位置で結合して環を形成する意味で使用されることをも意図している。
【0020】
縮合アリール基は、本発明の意味では、2個以上の芳香族基が縮合する、すなわち、たとえば、ナフタレン等の、共通の端部を介して互いに環縮合する基である。逆に、たとえば、フルオレンは、フルオレン中の2個の芳香族基が共通の端部を有さないことから、本発明の意味での縮合アリール基でない。
【0021】
芳香族環構造は、本発明の意味では、環構造中に6〜40個のC原子を含有する。芳香族環構造は、本発明の意味では、必ずしもアリールまたはヘテロアリール基だけを含有するとは限らず、複数のアリールまたはヘテロアリール基が、非芳香族単位(好ましくは、10%未満のH以外の原子)、たとえば、C、NもしくはO原子によって連結されてよい構造の意味で使用されることを意図している。したがって、たとえば、フルオレン、9,9’-スピロビフルオレン、9,9-ジアリールフルオレン、トリアリールアミン等の構造は、2個以上のアリール基が、たとえば、短いアルキル基によって連結されている構造と同様に、本発明の意味では芳香族環構造の意味で使用されることを意図している。さらに、単結合により互いに連結した芳香族環、たとえば、ビフェニル、テルフェニルもしくはクアテルフェニル等のオリゴアリーレンもしくはオリゴヘテロアリーレンは、本願の意味での芳香族環構造として言及される。
【0022】
本発明の目的のために、1〜40個のC原子を含んでよく、さらに個々のH原子またはCH
2基が、前述の基により置換されていてもよい脂肪族炭化水素基またはアルキル基もしくはアルキニル基もしくはアルケニル基は、好ましくは、基メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、2-メチルブチル、n-ペンチル、s-ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n-ヘキシル、ネオヘキシル、シクロヘキシル、n-ヘプチル、シクロヘプチル、n-オクチル、シクロオクチル、2-エチルヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、ヘプテニル、シクロヘプテニル、オクテニル、シクロオクテニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニルまたはオクチニル基の意味で使用される。1〜40個のC原子を有するアルコキシ基は、好ましくは、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、s-ペントキシ、2-メチルブトキシ、n-ヘキソキシ、シクロヘキシルオキシ、n-ヘプトキシ、シクロヘプチルオキシ、n-オクチルオキシ、シクロオクチルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ、ペンタフルオロエトキシおよび2,2,2-トリフルオロエトキシの意味で使用される。1〜40個のC原子を有するチオアルキル基は、特に、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、i-プロピルチオ、n-ブチルチオ、i-ブチルチオ、s-ブチルチオ、t-ブチルチオ、n-ペンチルチオ、s-ペンチルチオ、n-ヘキシルチオ、シクロヘキシルチオ、n-ヘプチチオル、シクロヘプチルチオ、n-オクチルチオ、シクロオクチルチオ、2-エチルヘキシルチオ、トリフルオロメチルチオ、ペンタフルオロエチルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルチオ、エテニルチオ、プロペニルチオ、ブテニルチオル、ペンテニルチオ、シクロペンテニルチオ、ヘキセニルチオ、シクロヘキセニルチオ、ヘプテニルチオ、シクロヘプテニルチオ、オクテニルチオ、シクロオクテニルチオ、エチニルチオ、プロピニルチオ、ブチニルチオ、ペンチニルチオ、ヘキシニルチオ、ヘプチニルチオまたはオクチニルチオの意味で使用される。一般に、本発明にしたがうアルキル、アルコキシまたはチオアルキル基は、直鎖状、分枝または環状であってよく、1以上の隣接していないCH
2基は、上記基によって置きかえられていてもよく、さらに、1以上のH原子も、D、F、Cl、Br、I、CNまたはNO
2、好ましくは、F、ClまたはCN、さらに好ましくは、FまたはCN、特に好ましくは、CNによって置きかえられていてもよい。
【0023】
5〜40個の芳香族環原子を有する芳香族または複素環式芳香族環構造は、特に、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ベンズアントラセン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、フルオランテン、ナフタセン、ペンタセン、ベンゾピレン、ビフェニル、ビフェニレン、テルフェニル、トリフェニレン、フルオレン、スピロビフルオレン、ジヒドロフェナントレン、ジヒドロピレン、テトラヒドロピレン、cis-もしくはtrans-インデノフルオレン、cis-もしくはtrans-インデノカルバゾール、cis-もしくはtrans-インドロカルバゾール、トルキセン、イソトルキセン、スピロトルキセン、スピロイソトルキセン、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ピロール、インドール、イソインドール、カルバゾール、ピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントリジン、ベンゾ-5,6-キノリン、ベンゾ-6,7-キノリン、ベンゾ-7,8-キノリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ピラゾール、インダゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、フェナントロイミダゾール、ピリドイミダゾール、ピラジンイミダゾール、キノキサリンイミダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、アントロオキサゾール、フェナントロオキサゾール、イソオキサゾール、1,2-チアゾール、1,3-チアゾール、ベンゾチアゾール、ピリダジン、ヘキサアザトリフェニレン、ベンゾピリダジン、ピリミジン、ベンゾピリミジン、キノキサリン、1,5-ジアザアントラセン、2,7-ジアザピレン、2,3-ジアザピレン、1,6-ジアザピレン、1,8-ジアザピレン、4,5-ジアザピレン、4,5,9,10-テトラアザペリレン、ピラジン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、フルオルビン、ナフチリジン、アザカルバゾール、ベンゾカルボリン、フェナントロリン、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,3,5-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,2,3-トリアジン、テトラゾール、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、プリン、プテリジン、インドリジンおよびベンゾチアジアゾールに由来する基の意味で使用される。
【0024】
本発明の好ましい1態様では、式(1)において、環毎の最大1個の基AはNであり、その他の基AはCR
1である。特に好ましくは、CR
1であり、そこで、式(1)の化合物は、以下の式(1a)の化合物であり:
【0025】
【化6】
【0026】
式中、使用される記号は、上記所与の意味を有し、nは、0、1、2もしくは3であり、mは、0、1、2、3もしくは4である。
【0027】
本発明の好ましい1態様では、式(1a)中の添え字nは、0または1であり、式(1a)中の添え字mは、0、1または2である。添え字nとmは、特に好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、0または1、非常に特に好ましくは、0である。
したがって、式(1a)の好ましい態様は、以下の式(1b)〜(1h)の化合物であり:
【0028】
【化7】
【0029】
式中、使用される記号は、上記所与の意味を有する。
【0030】
式(1a)の特に好ましい1態様は、以下の式(1i)の化合物であり:
【0031】
【化8】
【0032】
式中、使用される記号は、上記所与の意味を有する。
【0033】
基HetArの好ましい態様は、以下に示される。
【0034】
式(2)および(3)の基の好ましい態様は、以下の式(2−1)〜(2−7)および(3−1)の基であり;
【0035】
【化9】
【0036】
式中、破線の結合と*は、これらの基の式(1)中のジベンゾフランもしくはジベンゾチオフェン誘導体への連結であり、破線の結合と#は、これらの基のLへの連結であり、または単結合であるLに対してはN
1への連結であり、R
2は、上記所与の意味を有する。
【0037】
好ましいのは、式(2−1)〜(2−4)と(3−a)の基であり、特に好ましいのは、式(2−1)の基である。
【0038】
上記言及した基の好ましい態様は、以下の式(2−1a)〜(3−1a)の基であり;
【0039】
【化10】
【0040】
式中、破線の結合と*は、これらの基の式(1)中のジベンゾフランもしくはジベンゾチオフェン誘導体への連結であり、破線の結合と#は、これらの基のLへの連結であり、または単結合であるLに対してはN
1への連結であり、R
2は、水素以外の上記所与の定義にしたがう置換基である。
【0041】
HetAr上の置換基R
2は、好ましくは、H、1以上の基R
5により置換されてよい6〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造である。ここで、式(2−1a)〜(2−6a)の基中のR
2は、水素ではない。芳香族もしくは複素環式芳香族環構造は、好ましくは、6〜18個の芳香族環原子を有する。特に好ましくは、6〜12個の芳香族環原子を有する芳香族環構造もしくは6〜13個の芳香族環原子を有する複素環式芳香族環構造であり、夫々、1以上の基R
5により置換されてよいが、好ましくは、置換されない。適切な基R
2の例は、フェニル、ビフェニル、特に、オルト-、メタ-もしくはパラ-ビフェニル、テルフェニル、特に、分岐テルフェニル、クアテルフェニル、特に、分岐クアテルフェニル、1-,2-,3-もしくは4-フルオレニル、1-,2-,3-もしくは4-スピロビフルオレニル、ピリジル、ピリミジル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾフラニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾチエニルおよび1-,2-,3-もしくは4-カルバゾリルより成る基から選ばれ、夫々、1以上の基R
5により置換されてよいが、好ましくは、置換されない。
【0042】
適切な基R
2の例は、以下に示される構造R
2−1〜R
2−24であり:
【0043】
【化11-1】
【0044】
【化11-2】
【0045】
式中、Y
2とR
5は、上記所与の意味を有し、破線の結合は、ヘテロアリール基への結合である。
【0046】
基N
1の好ましい態様は、以下に示される。
【0047】
式(4)と(6)の基において、最大1個の基AがNであり、その他の基AがCR
1である場合が好ましい。特に好ましくは、式(4)と(6)中のA基全てが、CR
1である。したがって、式(4)の特に好ましい基は、以下の式(4−1)と(4−2)の基であり、式(6)の特に好ましい基は、以下の式(6−1)の基であり:
【0048】
【化12】
【0049】
式中、R
1とmは、上記所与の意味を有し、さらに、
2個の隣接する基Wは、一緒になって以下の式(7a)もしくは(8a)の基であり、かつ、その他の2個の基Wは、CR
1であり、好ましくは、CHであり;
【0050】
【化13】
【0051】
式中、Y
2、Y
3、R
1とmは、上記所与の意味を有する。
【0052】
本発明の好ましい1態様では、式(4−1)、(4−2)と(6)中の添え字mは、0、1、2または3、特に好ましくは、0、1または2、非常に特に好ましくは、0または1である。
【0053】
式(4−1)の基の好ましい態様は、以下の式(4−1a)〜(4−1f)の基であり:
【0054】
【化14】
【0055】
式中、Y
2は、上記所与の意味を有し、好ましくは、NR
4、OまたはSであり、mとnは、上記所与の意味を有する。
【0056】
式(4−2)の基の好ましい態様は、以下の式(4−2a)〜(4−2f)の基であり:
【0057】
【化15】
【0058】
式中、使用される記号と添え字は、上記所与の意味を有する。
【0059】
本発明のさらに好ましい1態様では、Y
2とY
3は、出現毎に同一であるか異なり、O、C(R
4)
2もしくはNR
4であり、ここで、窒素に結合する基R
4は、Hでない。式(4−2a)〜(4−2f)において、Y
2は、特に好ましくは、C(R
4)
2もしくはNR
4であり、ここで、窒素に結合する基R
4は、Hでなく、非常に特に好ましくは、C(R
4)
2である。
【0060】
Y
2またはY
3が、NR
4である場合には、この基R
4は、好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、各場合に1以上の基R
5により置換されてよい5〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、特に好ましくは、1以上の基R
5により置換されてよい6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造である。適切な置換基R
4の例は、フェニル、ビフェニル、特に、オルト-、メタ-もしくはパラ-ビフェニル、テルフェニル、特に、分岐テルフェニル、クアテルフェニル、特に、分岐クアテルフェニル、1-,2-,3-もしくは4-フルオレニル、1-,2-,3-もしくは4-スピロビフルオレニル、ピリジル、ピリミジル、1,3,5-トリアジニル、4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾフラニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾチエニル、1-,2-,3-もしくは4-カルバゾリルより成る基から選ばれ、ここで、カルバゾリル基は、窒素原子上で、HもしくはD以外の基R
5により置換される。これらの基は、夫々、1以上の基R
5により置換されてよいが、好ましくは、置換されない。適切な構造R
4は、R
2−1〜R
2−24に対して上記に示されるのと同じ構造である。
【0061】
Y
2が、C(R
4)
2である場合には、これらの基R
4は、出現毎に同一であるか異なり、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基、2〜10個のC原子を有するアルケニル基(夫々、1以上の基R
5により置換されてもよく、1以上の隣接しないCH
2基はOで置き代えられてよく、ここで、1以上のH原子は、DもしくはFで置き代えられてよい。)または、各場合に1以上の基R
5により置換されてよい5〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;ここで、2個の置換基R
4は、1以上の基R
5により置換されてよい単環式あるいは多環式の脂肪族、芳香族もしくは複素環式芳香族環構造を随意に形成してもよい。2個の置換基R
4の環形成は、基R
4がフェニル基である場合には、スピロ構造、たとえば、スピロビフルオレンもしくはスピロビフルオレン誘導体を形成する。
【0062】
本発明の好ましい1態様では、式(5)の基中の基Ar
1は、出現毎に同一であるか異なり、6〜24個の芳香族環原子を有する、好ましくは、6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、特に好ましくは、6〜12個の芳香族環原子を有する芳香族環構造または6〜13個の芳香族環原子を有する複素環式芳香族環構造であり、夫々、1以上の基R
3により置換されてよいが、好ましくは、置換されない。適切な基Ar
1の例は、フェニル、ビフェニル、特に、オルト-、メタ-もしくはパラ-ビフェニル、テルフェニル、特に、分岐テルフェニル、クアテルフェニル、特に、分岐クアテルフェニル、1-,2-,3-もしくは4-フルオレニル、1-,2-,3-もしくは4-スピロビフルオレニル、ピリジル、ピリミジル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾフラニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾチエニルおよび1-,2-,3-もしくは4-カルバゾリルより成る基から選ばれ、夫々、1以上の基R
3により置換されてよいが、好ましくは、置換されない。
【0063】
特に好ましい基Ar
1は、以下の式(Ar
1−1)〜(Ar
1−21)の基であり:
【0064】
【化16-1】
【0065】
【化16-2】
【0066】
【化16-3】
【0067】
式中、Y
2とR
3は、上記所与の意味を有し、破線の結合は、式(5)において、窒素原子への結合である。
【0068】
本発明の好ましい1態様では、R
3は、出現毎に同一であるか異なり、H、1〜4個のC原子を有するアルキル基または5〜14個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造である。R
3は、特に好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、Hまたは1〜4個のC原子を有するアルキル基である。
【0069】
本発明のさらに好ましい1態様では、Lは、出現毎に同一であるか異なり、単結合または1以上の基R
1により置換されてよい5〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造である。Lは、特に好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、単結合または1以上の基R
1により置換されてよいが、好ましくは、置換されない6〜12個の芳香族環原子を有する芳香族環構造または6〜13個の芳香族環原子を有する複素環式芳香族環構造である。Lは、非常に特に好ましくは、N
1が式(4)もしくは(6)の基の場合は、単結合であり、N
1が式(5)の基の場合は、1以上の基R
1により置換されてよいが、好ましくは、置換されない6〜12個の芳香族環原子を有する芳香族環構造または6〜13個の芳香族環原子を有する複素環式芳香族環構造である。。適切な芳香族もしくは複素環式芳香族環構造Lの例は、フェニレン、ビフェニル、フルオレン、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェンおよびカルバゾールより成る基から選ばれ、1以上の基R
1により置換されてよいが、好ましくは、置換されない。
【0070】
本発明による化合物が置換基R
1を含む場合には、そこで、これらは、好ましくは、H、D、F、CN、N(Ar
2)
2、C(=O)Ar
2、P(=O)(Ar
2)
2、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキルもしくはアルコキシ基、2〜10個のC原子を有するアルケニル基(夫々、1以上の基R
5により置換されてもよく、1以上の隣接しないCH
2基は、Oで置き代えられてよく、ここで、1以上のH原子は、DもしくはFで置き代えられてよい。)または、各場合に1以上の基R
5により置換されてよい5〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、または、1以上の基R
5により置換されてよい5〜25個の芳香族環原子を有するアラルキルもしくはヘテロアラルキル基より成る基から選ばれ;ここで、隣接する炭素原子に結合する2個の置換基R
1は、1以上の基R
5により置換されてよい単環式あるいは多環式の脂肪族環構造を随意に形成してよい。
【0071】
置換基R
1は、特に好ましくは、H、D、F、CN、N(Ar
2)
2、1〜8個のC原子、好ましくは、1、2、3もしくは4個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜8個のC原子、好ましくは、3もしくは4個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基(夫々、1以上の基R
5により置換されてもよいが、好ましくは、置換されない。)または、各場合に1以上の非芳香族基R
5により置換されてもよいが、好ましくは、置換されない6〜24個の芳香族環原子を有する、好ましくは、6〜18個の芳香族環原子を有する、特に好ましくは、6〜13個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造より成る基から選ばれ;ここで、隣接する炭素原子に結合する2個の置換基R
1は、1以上の基R
5により置換されてよいが、好ましくは、置換されない単環式あるいは多環式の脂肪族環構造を随意に形成してよい。
【0072】
置換基R
1は、非常に特に好ましくは、Hまたは各場合に1以上の非芳香族基R
5により置換されてもよいが、好ましくは、置換されない6〜18個の芳香族環原子を有する、好ましくは、6〜13個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造である。適切な置換基R
1の例は、フェニル、ビフェニル、特に、オルト-、メタ-もしくはパラ-ビフェニル、テルフェニル、特に、分岐テルフェニル、クアテルフェニル、特に、分岐クアテルフェニル、1-,2-,3-もしくは4-フルオレニル、1-,2-,3-もしくは4-スピロビフルオレニル、ピリジル、ピリミジル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾフラニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾチエニルおよび1-,2-,3-もしくは4-カルバゾリルより成る基から選ばれ、夫々、1以上の基R
5により置換されてよいが、好ましくは、置換されない。ここで、適切な構造R
1は、R
2−1〜R
2−24に対して上記に示されるのと同じ構造である。
【0073】
本発明のさらに好ましい1態様では、R
5は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、CN、1〜10個のC原子を有する、好ましくは、1、2、3もしくは4個のC原子を有する脂肪族炭化水素基または5〜30個の芳香族環原子を有する、好ましくは、5〜13個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり、1〜4個の炭素原子を有する1以上のアルキル基により置換されてよいが、好ましくは、置換されない。
【0074】
本発明による化合物が、芳香族もしくは複素環式芳香族基により置換される場合には、これらは、好ましくは、互いに直接縮合した2個を超える芳香族6員環を有するアリールもしくはヘテロアリール基を含まない。置換基は、特に好ましくは、互いに直接縮合した6員環を有するアリールもしくはヘテロアリール基を絶対に含まない。この選好は、このような構造の低い三重項エネルギーに基づいている。しかしながら、本発明にしたがって、適切でもある互いに直接縮合した2個を超える芳香族6員環を有する縮合アリール基は、フェナントレンとトリフェニレンである。というのは、これらは、また、高い三重項準位を有するからである。
【0075】
上記言及された選好は、個々にまたは一緒に出現してよい。上記示された選好は、好ましくは、一緒に出現する。
【0076】
したがって、好ましいのは上記言及した式(1a)の化合物であり:
Y
1は、OまたはSであり;
Lは、出現毎に同一であるか異なり、単結合または1以上の基R
1により置換されてよい5〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;
HetArは、上記言及した式(2−1)〜(2−7)または(3−1)の1つの基であり;
N
1は、以下の式(4−1)、(4−2)、(5)もしくは(6−1)の基であり;
【0077】
【化17】
【0078】
2個の隣接する基Wは、一緒になって以下の式(7a)もしくは(8a)の基であり、その他の2個の基Wは、CR
1であり、好ましくは、CHであり;
【0079】
【化18】
【0080】
Ar
1は、出現毎に同一であるか異なり、1以上の基R
3により置換されてよい6〜24個の芳香族環原子を有する、好ましくは、6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;
Y
2、Y
3は、出現毎に同一であるか異なり、O、S、NR
4またはC(R
4)
2であり、ここで、Nに結合する基R
4は、Hではなく;
R
1は、H、D、F、CN、N(Ar
2)
2、C(=O)Ar
2、P(=O)(Ar
2)
2、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキルもしくはアルコキシ基、2〜10個のC原子を有するアルケニル基(夫々、1以上の基R
5により置換されてよく、ここで、1以上の隣接しないCH
2基は、Oで置き代えられてよく、ここで、1以上のH原子は、DもしくはFで置き代えられてよい。)または、各場合に1以上の基R
5により置換されてよい5〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造、または1以上の基R
5により置換されてよい5〜25個の芳香族環原子を有するアラルキルもしくはヘテロアラルキル基より成る基から選ばれ;ここで、隣接する炭素原子に結合する2個の置換基R
1は、1以上の基R
5により置換されてよい単環状もしくは多環状の脂肪族環構造を随意に形成してよく;
R
2は、出現毎に同一であるか異なり、Hまたは、1以上の基R
5により置換されてよい6〜24個の芳香族環原子を有する、好ましくは、6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;
R
3は、出現毎に同一であるか異なり、H、1〜4個のC原子を有するアルキル基または、5〜14個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構であり;
R
4は、Y
2もしくはY
3=NR
4に対しては、各場合に1以上の基R
5により置換されてもよい5〜24個の芳香族環原子を有する、好ましくは、6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;
およびY
2もしくはY
3=C(R
4)
2に対しては、出現毎に同一であるか異なり、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜10個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基、2〜10個のC原子を有するアルケニル基(夫々、1以上の基R
5により置換されてもよく、1以上の隣接しないCH
2基は、Oで置き代えられてよく、ここで、1以上のH原子は、DもしくはFで置き代えられてよい。)または、各場合に1以上の基R
5により置換されてよい5〜24個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;ここで、2個の置換基R
4は、1以上の基R
5により置換されてよい単環式あるいは多環式の脂肪族、芳香族もしくは複素環式芳香族環構造を随意に形成してもよく;
Ar
2は、上記所与の意味を有し;
R
5は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、CN、1〜10個のC原子を有する脂肪族炭化水素基または5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造より成る基から選ばれ、夫々、1〜4個の炭素原子を有する一以上のアルキル基により置換されてよく;
nは、出現毎に同一であるか異なり、0、1、2もしくは3、好ましくは、0、1もしくは2であり、
mは、出現毎に同一であるか異なり、0、1、2、3もしくは4、好ましくは、0、1、2もしくは3である。
【0081】
特に好ましいのは、上記言及した式(1b)〜(1i)の化合物であり:
Y
1は、OまたはSであり;
Lは、出現毎に同一であるか異なり、単結合または1以上の基R
1により置換されてよいが好ましくは、置換されない6〜12個の芳香族環原子を有する芳香族環構造または6〜13個の芳香族環原子を有する複素環式芳香族環構造であり;
HetArは、上記言及した式(2−1a)〜(2−7a)もしくは(3−1a)の1つの基であり;
N
1は、式(4−1)、(4−2a)〜(4−2f)、(5)もしくは(6−1)の基であり;
Ar
1は、出現毎に同一であるか異なり、1以上の基Rにより置換されてもよいが、好ましくは、置換されないフェニル、ビフェニル、テルフェニル、クアテルフェニル、1-,2-,3-もしくは4-フルオレニル、1-,2-,3-もしくは4-スピロビフルオレニル、ピリジル、ピリミジル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾフラニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾチエニル、1-,2-,3-もしくは4-カルバゾリルより成る基から選ばれ、特に、式(Ar
1−1)〜(Ar
1−21)の上記式から選ばれ;
Y
2、Y
3は、出現毎に同一であるか異なり、O、NR
4もしくはC(R
4)
2であり、ここで、Nに結合する基R
4は、Hではなく;
R
1は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、CN、N(Ar
2)
2、1〜8個のC原子を有する直鎖アルキル基、好ましくは、1、2、3もしくは4個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜8個のC原子を有する、好ましくは、3もしくは4個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基、2〜8個のC原子を有する、好ましくは、2、3もしくは4個のC原子を有するアルケニル基(夫々、1以上の基R
5により置換されてもよいが、好ましくは、置換されない。)または、各場合に1以上の非芳香族基R
1により置換されてよいが、好ましくは、置換されない6〜24個の芳香族環原子を有する、好ましくは、6〜18個の芳香族環原子を有する、特に好ましくは、6〜13個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造より成る基から選ばれ;ここで、隣接する炭素原子に結合する2個の置換基R
1は、1以上の基R
5により置換されてよいが、好ましくは、置換されない単環式あるいは多環式の脂肪族環構造を随意に形成してもよい。R
1は、特に好ましくは、出現毎に同一であるか異なり、Hまたは各場合に、1以上の非芳香族基R
5により置換されてよいが、好ましくは、置換されない6〜18個の芳香族環原子を有する、好ましくは、6〜13個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造より成る基から選ばれ;
R
2は、出現毎に同一であるか異なり、フェニル、ビフェニル、テルフェニル、クアテルフェニル、特に、分岐クアテルフェニル、1-,2-,3-もしくは4-フルオレニル、1-,2-,3-もしくは4-スピロビフルオレニル、ピリジル、ピリミジル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾフラニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾチエニルおよび1-,2-,3-もしくは4-カルバゾリルより成る基から選ばれ、夫々、1以上の基R
5により置換されてよく、特に、上記言及した構造R
2−1〜R
2−24の基から選ばれ;
R
3は、Hまたは1〜4個のC原子を有するアルキル基であり;
R
4は、Y
2もしくはY
3=NR
4に対してはフェニル、ビフェニル、テルフェニル、クアテルフェニル、1-,2-,3-もしくは4-フルオレニル、1-,2-,3-もしくは4-スピロビフルオレニル、ピリジル、ピリミジル、1,3,5-トリアジニル、4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾフラニル、1-,2-,3-もしくは4-ジベンゾチエニルおよび1-,2-,3-もしくは4-カルバゾリルより成る基から選ばれ、ここで、カルバゾリルは、窒素原子上で、HもしくはD以外の基R
5により置換されてよく、ここで、これらの基は夫々、1以上の基R
5により置換されてよく、特に好ましくは、上記示された構造R
2−1〜R
2−24であり;
およびY
2もしくはY
3=C(R
4)
2に対しては、出現毎に同一であるか異なり、1〜5個のC原子を有する直鎖アルキル基、3〜8個のC原子を有する分岐あるいは環状アルキル基、2〜8個のC原子を有するアルケニル基(夫々、1以上の基R
5により置換されてもよく、1以上の隣接しないCH
2基は、Oで置き代えられてよく、ここで、1以上のH原子は、DもしくはFで置き代えられてよい。)または、各場合に1以上の基R
5により置換されてよい6〜18個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造であり;ここで、2個の置換基R
4は、1以上の基R
5により置換されてよい単環式あるいは多環式の脂肪族、芳香族もしくは複素環式芳香族環構造を随意に形成してもよく;
Ar
2は、上記所与の意味を有し;
R
5は、出現毎に同一であるか異なり、H、D、F、CN、1、2、3もしくは4個のC原子を有する脂肪族炭化水素基または5〜13個の芳香族環原子を有する芳香族もしくは複素環式芳香族環構造より成る基から選ばれ、夫々、1〜4個の炭素原子を有する一以上のアルキル基により置換されてよいが、好ましくは、置換されず;
nは、出現毎に同一であるか異なり、0または1であり;
mは、出現毎に同一であるか異なり、0、1または2、好ましくは、0または1である。
【0082】
本発明による適切な化合物の例は、以下に示される構造である。
【0083】
【化19-1】
【0084】
【化19-2】
【0085】
【化19-3】
【0086】
【化19-4】
【0087】
【化19-5】
【0088】
【化19-6】
【0089】
【化19-7】
【0090】
【化19-8】
【0091】
【化19-9】
【0092】
【化19-10】
【0093】
【化19-11】
【0094】
【化19-12】
【0095】
本発明による化合物は、たとえば、臭素化、スズキカップリング、ウルマンカップリング、ハートウイッグ-ブフバルトカップリング等の当業者に知られた合成工程により製造することができる。適切な合成プロセスは、以下のスキーム1おいて、一般的用語で示される。
【0096】
【化20】
【0097】
合成は、随意に置換された1-ハロジベンゾフランもしくは1-ハロジベンゾチオフェンから出発し、対応するボロン酸もしくはボロン酸誘導体へと変換することができる。次工程では、さらなる脱離基をも担持する基HetArが、スズキカップリングにより導入され得る。最終工程では、基HetAr上のこのさらなる脱離基が、基-L-N
1(ここで、Lは芳香族もしくは複素環式芳香族環構造である)の導入のためのスズキカップリングか、C-Nカップリング反応、たとえば、ハートウイッグ-ブフバルトカップリングか、基N
1の導入のための求核芳香族置換の何れかで、反応することができる。
【0098】
本発明による化合物の合成のために上記説明された一般的プロセスは、例示である。当業者は、その一般的専門知識の範囲内で代替的合成方法を開発することができるであろう。
【0099】
本発明は、さらに、1-ハロジベンゾフランもしくは1-ハロジベンゾチオフェンから出発する(ここで、ハロゲンは、好ましくは、臭素である。)本発明による化合物の製造方法であり、以下の工程により特徴づけられる:
(1)ハロゲン基のボロン酸もしくはボロン酸誘導体への随意の変換:
(2)カップリング反応、特に、スズキカップリングによる基HetArの導入:
(3)カップリング反応、特に、ハートウイッグ-ブフバルトカップリングもしくは求核芳香族置換による基N
1、またはカップリング反応、特に、スズキカップリングによる基-L-N
1の導入。
【0100】
たとえば、スピンコーティングまたは印刷プロセスによる液相からの本発明による化合物の加工は、本発明による化合物の調合物を必要とする。これらの調合物は、たとえば、溶液、分散液もしくはエマルジョンであり得る。二以上の溶媒の混合物を使用することが、この目的のために好ましい可能性がある。適切で好ましい溶媒は、たとえば、トルエン、アニソール、o-、m-もしくはp-キシレン、メチルベンゾエート、メシチレン、テトラリン、ベラトール、THF、メチル-THF、THP、クロロベンゼン、ジオキサン、フェノキシトルエン、特に、3-フェノキシトルエン、(-)-フェンコン、1,2,3,5-テトラメチルベンゼン、1,2,4,5-テトラメチルベンゼン、1-メチルナフタレン、2-メチルベンゾチアゾール、2-フェノキシエタノール、2-ピロリジノン、3-メチルアニソール、4-メチルアニソール、3,4-ジメチルアニソール、3,5-ジメチルアニソール、アセトフェノン、α-テルピネオール、ベンゾチアゾール、ブチルベンゾエート、クメン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロヘキシルベンゼン、デカリン、ドデシルベンゼン、エチルベンゾエート、インダン、メチルベンゾエート、NMP、p-シメン、フェネトール、1,4-ジイソプロピルベンゼン、ジベンジルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエ−テル、トリプロピレングリコールジメチルエ−テル、テトラエチレングリコールジメチルエ−テル、2-イソプロピルナフタレン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、1,1-ビス(3,4-ジメチルフェニル)エタンもしくはこれら溶媒の混合物である。
【0101】
したがって、本発明は、さらに、本発明による化合物と少なくとも一つのさらなる化合物とを含む調合物に関する。さらなる化合物は、たとえば、溶媒、特に、上記溶媒の一つ、またはこれら溶媒の混合物であってよい。しかしながら、さらなる化合物は、電子素子で同様に用いられる少なくとも一つのさらなる有機もしくは無機化合物、たとえば、発光化合物、特に、燐光ドーパントおよび/またはさらなるマトリックス材料であってもよい。適切な発光化合物とさらなるマトリックス材料は、有機エレクトロルミッセンス素子に関連して、以下に示される。このさらなる化合物は、ポリマー状であってもよい。
【0102】
本発明による化合物と混合物は、電子素子での使用のために適している。ここで、電子素子は、少なくとも一つの有機化合物を含む少なくとも一つの層を含む素子の意味で使用される。しかしながら、ここで、素子は。また、無機材料または完全に無機材料から構成される層を含んでもよい。
【0103】
したがって、本発明は、さらに、本発明による化合物もしくは混合物の、電子素子での、特に、有機エレクトロルミッセンス素子での使用に関する。
【0104】
本発明は、なおさらに、少なくとも一つの上記言及した本発明による化合物もしくは混合物を含む電子素子に関する。化合物に対する上記述べた選好は、電子素子にもあてはまる。
【0105】
電子素子は、好ましくは、有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED、PLED)、有機集積回路(O-IC)、有機電界効果トランジスタ(O-FET)、有機薄膜トランジスタ(O-TFT)、有機発光トランジスタ(O-LET)、有機ソーラーセル(O-SC)、有機染料増感性ソーラーセル、有機光学検査器、有機光受容器、有機電場消光素子(O-FQD)、発光電子化学セル(LEC)、有機レーザーダイオード(O-laser)および「有機プラズモン発光素子」(D. M. Koller et al., Nature Photonics 2008, 1-4)より成る群から選ばれるが、好ましくは、有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)、特に、燐光OLEDである。
【0106】
有機エレクトロルミッセンス素子は、カソード、アノードと少なくとも一つの発光層を含む。これらの層に加えて、さらなる層、たとえば、各場合に、1以上の正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電子ブロック層および/または電荷生成層を含んでもよい。たとえば、励起子ブロック機能を有する中間層を、2個の発光層の間に導入することも同様に可能である。しかしながら、これら層の夫々は、必ずしも存在する必要はないことが指摘されねばならない。ここで、有機エレクトロルミネセンス素子は、一つの発光層または複数の発光層を含んでもよい。複数の発光層が存在する場合には、これらは、好ましくは、380nm〜750nm間に全体で複数の最大発光波長を有し、その結果全体として、白色発光が生じるものであり、換言すれば、蛍光もしくは燐光を発し得る種々の発光化合物が、発光層で使用される。特に好ましいものは、3個の発光層を有する構造であり、その3層は青色、緑色およびオレンジ色もしくは赤色発光を呈する(基本構造については、たとえば、WO 2005/011013参照。)。これらは、蛍光もしくは燐光発光層または蛍光および燐光発光層が互いに組み合わされたハイブリッド系であり得る。
【0107】
上記態様にしたがう本発明による化合物は、その正確な構造に応じて、種々の層に用いることができる。好ましいものは、式(1)の化合物またはその好ましい態様にしたがう化合物を、その正確な置換に応じて、蛍光もしくは燐光エミッターのための、特に、燐光エミッターのためのマトリックス材料として、および/または電子輸送層および/または電子ブロック層または励起子ブロック層中に、および/または正孔輸送層中に含む有機エレクトロルミネッセンス素子である。上記示された好ましい態様は、有機電子素子での材料の使用にもあてはまる。
【0108】
本発明の好ましい1態様では、式(1)の化合物またはその好ましい態様にしたがう化合物は、発光層中で、蛍光もしくは燐光化合物のための、特に、燐光化合物のためのマトリックス材料として用いられる。ここで、有機エレクトロルミネッセンス素子は、一つの発光層または複数の発光層を含んでもよく、ここで、少なくとも一つの発光層は、少なくとも一つの本発明による化合物をマトリックス材料として含む。
【0109】
式(1)の化合物またはその好ましい態様にしたがう化合物が、発光層中で、発光化合物のためのマトリックス材料として用いられるならば、好ましくは、一以上の燐光材料(三重項エミッター)と組み合わせて用いられる。本発明の意味での燐光発光は、スピン多重度>1、特に、励起三重項状態からのルミネッセンスという意味で使用される。本出願の目的のために、全てのルミネッセント遷移金属錯体およびルミネッセントランタノイド錯体、特に、すべてのイリジウム、白金および銅錯体が、燐光化合物とみなされるべきである。
【0110】
式(1)の化合物またはその好ましい態様にしたがう化合物と発光化合物とを含む混合物は、エミッターとマトリックス材料を含む全混合物を基礎として、式(1)の化合物または好ましい態様によるものを、99〜1体積%、好ましくは、98〜10体積%、特に好ましくは、97%〜60体積%、特には、95%〜80体積%含む。対応して、混合物は、エミッターとマトリックス材料を含む全混合物を基礎として、エミッターを、1〜99体積%、好ましくは、2〜90体積%、特に好ましくは、3〜40体積%、特には、5〜20体積%含む。
【0111】
本発明のさらに好ましい1態様は、式(1)の化合物またはその好ましい態様にしたがう化合物の、さらなるマトリックス材料と組み合わせての燐光エミッターのためのマトリックス材料としての使用である。式(1)の化合物またはその好ましい態様にしたがう化合物と組み合わせて用いることのできる、特に適切なマトリックス材料は、たとえば、WO 2004/013080、WO 2004/093207、WO 2006/005627もしくはWO 2010/006680にしたがう芳香族ケトン、芳香族ホスフィンオキシドまたは芳香族スルホキシドもしくはスルホン、トリアリールアミン、カルバゾール誘導体、たとえば、CBP(N,N-ビスカルバゾリルビフェニル)または、WO 2005/039246、US 2005/0069729、JP 2004/288381、EP 1205527もしくはWO 2008/086851に記載されたカルバゾール誘導体、たとえば、WO 2007/063754もしくはWO 2008/056746にしたがうインドロカルバゾール誘導体、WO2010/136109およびWO2011/000455にしたがうインデノカルバゾール誘導体、たとえば、EP 1617710、EP 1617711、EP 1731584、JP 2005/347160にしたがうアザカルバゾール誘導体、たとえば、WO 2007/137725にしたがうバイポーラーマトリックス材料、たとえば、WO 2005/111172にしたがうシラン、たとえば、WO 2006/117052にしたがうアザカルバゾールもしくはボロン酸エステル、たとえば、WO 2010/15306、WO 2007/063754もしくはWO 2008/056746にしたがうトリアジン誘導体、たとえば、EP 652273もしくはWO 2009/062578にしたがう亜鉛錯体、たとえば、WO 2010/054729にしたがうジアザシロールもしくはテトラアザシロール誘導体、たとえば、WO 2010/054730にしたがうジアザホスホール誘導体、たとえば、US 2009/0136779、WO 2010/050778、WO 2011/042107、WO 2011/088877もしくは未公開出願EP 11003232.3にしたがう架橋カルバゾール誘導体、たとえば、WO 2012/048781にしたがうトリフェニレン誘導体、たとえば、WO 2011/116865もしくはWO 2011/137951にしたがうラクタムである。通常のエミッターよりも、より短い波長で発光するさらなる燐光エミッターが、同様に、コホストとして混合物中に存在してもよい。
【0112】
好ましいコホスト材料は、トリアリールアミン誘導体、特に、モノアミン、ラクタム、カルバゾール誘導体とインデノカルバゾール誘導体である。
【0113】
適切な燐光化合物(=三重項エミッター)は、特に、好ましくは、可視域で適切な励起により発光する化合物であり、加えて、20より大きい原子番号、好ましくは、38〜84の原子番号、より好ましくは、56〜80の原子番号を有する少なくとも一つの原子、特に、この原子数を有する金属を含む。使用される燐光エミッターは、好ましくは、銅、モリブデン、タングステン、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、銀、金またはユウロピウムを含む化合物、特に、イリジウムもしくは白金を含む化合物である。本発明の目的のために、上記言及した金属を含むすべてのルミネッセント化合物が、燐光化合物であるとみなされる。
【0114】
上記記載されたエミッターの例は、出願WO00/70655、WO2001/41512、WO2002/02714、WO2002/15645、EP1191613、EP 1191612、EP 1191614、WO 05/033244、WO 05/019373、US2005/0258742、WO 2009/146770、WO 2010/015307、WO 2010/031485、WO 2010/054731、WO 2010/054728、WO 2010/086089、WO2010/099852、WO 2010/102709、WO 2011/032626、WO 2011/066898、WO 2011/157339、WO 2012/007086、WO 2014/008982、WO2014/023377、WO 2014/094962、WO 2014/094961またはWO2014/094960により明らかにされる。一般的には、燐光発光OLEDのために先行技術にしたがい使用され、有機エレクトロルミネッセンス素子分野の当業者に知られるようなすべての燐光発光錯体が適切であり、当業者は発明性を行使することなく、さらなる燐光錯体を使用することができるであろう。
【0115】
本発明のさらなる1態様では、本発明による有機エレクトロルミネッセンス素子は、別々の正孔注入層および/または正孔輸送層および/または正孔ブロック層および/または電子輸送層を含まず、すなわち、たとえば、WO 2005/053501に記載されるとおり、発光層は、正孔注入層もしくはアノードに直接隣接し、および/または発光層は、電子輸送層もしくは電子注入層もしくはカソードに直接隣接する。さらに、たとえば、WO 2009/030981に記載されるとおり、発光層中の金属錯体と同一または類似する金属錯体を、発光層に直接隣接して、正孔輸送もしくは正孔注入材料として使用することも可能である。
【0116】
本発明による化合物を、正孔ブロック層中でまたは電子輸送層中で用いることがさらに好ましい。これは、特に、カルバゾール構造を有さない本発明による化合物に、特に、あてはまる。これらは、好ましくは、一以上のさらなる電子輸送基、たとえば、ベンズイミダゾール基により置換されてもよい。
【0117】
本発明による有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる層では、先行技術にしたがって通常用いられるとおりの全ての材料を使用することができる。したがって、当業者は、発明性を行使することなく、本発明による式(1)の化合物または好ましい態様によるものと組み合わせて、有機エレクトロルミネッセンス素子のために知られた全ての材料を使用することができる。
【0118】
更に好ましいのは、1以上の層が、昇華プロセスにより適用されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子であり、材料は、10
−5mbar未満、好ましくは、10
−6mbar未満の初期圧力で、真空昇華ユニット中で気相堆積により適用される。しかしながら、初期圧力は、さらにより低くても、たとえば、10
−7mbar未満でも可能である。
【0119】
同様に好ましいのは、1以上の層が、OVPD(有機気相堆積)プロセスもしくはキャリアガス昇華により被覆されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子であり、この場合に、材料は、10
−5mbar〜1barの圧力で適用される。このプロセスの特別な場合は、OVJP(有機気相ジェット印刷)プロセスであり、材料はノズルにより直接適用され、そのように構造化される(たとえば、M. S. Arnold et al., Appl. Phys. Lett. 2008, 92, 053301)。
【0120】
さらに、好ましいのは、1以上の層が、溶液から、たとえば、スピンコーティングにより、もしくは、たとえば、インクジェット印刷、LITI(光誘起熱画像化、熱転写印刷)、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷もしくはノズル印刷のような任意の所望の印刷プロセスにより製造されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。たとえば、適切な置換により得られた可溶性の化合物が、この目的のために必要である。
【0121】
また、たとえば、一以上の層が溶液から適用され、一以上のさらなる層が気相堆積により適用されるハイブリッドプロセスが可能である。したがって、たとえば、溶液から発光層を適用し、気相堆積により電子輸送層を適用することも可能である。
【0122】
これらのプロセスは、当業者に一般的に知られており、本発明の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子を、発明性を行使することなく適用することができる。
【0123】
本発明による化合物は、有機エレクトロルミネッセンス素子に使用すると、非常に良好な特性を一般的に有する。特に、本発明による化合物を有機エレクトロルミッセンス素子に使用すると、先行技術にしたがう同様の化合物と比べて、寿命は顕著により良好である。有機エレクトロルミッセンス素子のその他の特性、特に、効率と電圧は、同様により良好であるか、少なくとも同等である。さらに、化合物は、高いガラス転移温度と高い熱安定性を有する。
【0124】
本発明は、次の例により、より詳細に説明されるが、それにより限定することを望むものではない。
【0125】
例:
以下の合成を、別段の指定がない限り、無水溶媒中で保護ガス雰囲気下で実施する。溶媒及び試薬を、Sigma-ALDRICHまたはABCRから購入することができる。また、各場合に、文献から知られている化合物から、対応するCAS番号が示されている。
【0126】
a)6-ブロモ-2-フルオロ-2’-メトキシビフェニル
【0127】
【化21】
【0128】
200g(664ミリモル)の1-ブロモ-3-フルオロ-2-ヨードベンゼンと、101g(664ミリモル)の2-メトキシフェニルボロン酸と、137.5g(997ミリモル)の四ホウ酸ナトリウムとを、1000mlのTHFと600mlの水とに溶解させ、脱気させる。9.3g(13.3ミリモル)のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドと、1g(20ミリモル)の水酸化ヒドラジウムとを添加する。その後、反応混合物を、70℃で保護ガス雰囲気下で48時間、撹拌する。冷却した溶液をトルエンで補充し、複数回水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させる。生成物をトルエン/ヘプタン(1:2)とともに、シリカゲルにおいてカラムクロマトグラフィにより精製する。収率:155g(553ミリモル)、理論値の83%。
【0129】
同じような方法で、以下の化合物を調製する:
【0130】
【化22】
【0131】
b)6’-ブロモ-2’-フルオロビフェニル-2-オル
【0132】
【化23】
【0133】
112g(418ミリモル)の6-ブロモ-2-フルオロ-2’-メトキシビフェニルを2lのジクロロメタンに溶解させ、5℃に冷却する。41.01ml(431ミリモル)の三臭化ホウ素を90分間にわたってこの溶液に滴下し、撹拌を終夜続ける。その後、水を混合物にゆっくりと添加し、有機相を水で三度洗浄し、Na
2SO
4で脱水させ、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、クロマトグラフィにより精製する。収率:104g(397ミリモル)、理論値の98%。
【0134】
同じような方法で、以下の化合物を調製する:
【0135】
【化24】
【0136】
c)1-ブロモジベンゾフラン
【0137】
【化25】
【0138】
111g(416ミリモル)の6’-ブロモ-2’-フルオロビフェニル-2-オルを、2lのSeccoSolv(登録商標)DMF(最大0.003%のH
2O)に溶解させ、5℃に冷却する。20g(449ミリモル)の水素化ナトリウム(パラフィンオイル中、60%の懸濁液)を小分けしてこの溶液に添加し、添加の完了後、混合物をさらに20分間撹拌し、次いで、100℃で45分間加熱する。冷ました後、500mlのエタノールをその後、ゆっくりとこの混合物へ添加し、次いでこれを、ロータリーエバポレーターで蒸発乾固させ、次いでクロマトグラフィにより精製する。収率:90g(367ミリモル)、理論値の88.5%。
【0139】
同じような方法で、以下の化合物を調製する:
【0140】
【化26】
【0141】
d)ジベンゾフラン-1-ボロン酸
【0142】
【化27】
【0143】
180g(728ミリモル)の1-ブロモジベンゾフランを1500mlの無水THFに溶解させ、−78℃に冷却する。305ml(764ミリモル/ヘキサン中2.5M)のn−ブチルリチウムをこの温度で、約5分間にわたって添加し、その後、撹拌を−78℃で2.5時間続ける。151g(1456ミリモル)のホウ酸トリメチルを次いで、この温度で可能な限り迅速に添加し、反応混合物をゆっくりと室温にさせておく(約18時間)。反応溶液を水で洗浄し、沈殿した固形物と有機相とをトルエンで共沸的に乾燥させる。粗生成物を約40℃で、トルエン/塩化メチレンとの撹拌により洗浄し、吸引濾過する。収率:146g(690ミリモル)、理論値の95%。
【0144】
同じような方法で、以下の化合物を調製する:
【0145】
【化28】
【0146】
e)2-クロロ-4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジン
【0147】
【化29】
【0148】
37.8g(153.0ミリモル)のジベンゾフラン-1-ボロン酸と、34.6g(153.0ミリモル)の2,4-ジクロロ-6-フェニル-1,3,5-トリアジンと、17g(168.0ミリモル)の炭酸ナトリウムとを、120mlのトルエンと、300mlのジオキサンと、300mlの水とに懸濁させる。1.7g(1.5ミリモル)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)とをこの懸濁液に添加し、反応混合物を還流下で16時間加熱する。冷ました後、有機相を分離させ、シリカゲルを通して濾過し、200mLの水で三度洗浄し、その後蒸発乾固させる。残留物をトルエンから、およびジクロロメタン/ヘプタンから再結晶化させる。収率は46g(131ミリモル)であり、理論値の86%に対応する。
【0149】
同じような方法で、以下の化合物を調製する:
【0150】
【化30-1】
【0151】
【化30-2】
【0152】
f)10-(4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-12,12-ジメチル-10,12-ジヒドロ-10-アザインデノ[2,1-b]フルオレン
【0153】
【化31】
【0154】
8g(28.2ミリモル)の12,12-ジメチル-10,12-ジヒドロ-10-アザインデノ[2,1-b]フルオレンを保護ガス雰囲気下で225mlのジメチルホルムアミドに溶解させ、鉱油(37.5ミリモル)中60%の1.5gのNaHを添加する。室温で1時間後、75mlのジメチルホルムアミド中、11.3g(31.75ミリモル)の2-クロロ-4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジンの溶液を滴下する。反応混合物を室温で12時間撹拌し、次いで氷に注ぎ、ジクロロメタンで三度抽出する。結合した有機相をNa
2SO
4で脱水させ、蒸発させる。残留物を熱トルエンで抽出し、クロロベンゼンから再結晶化させ(HPLC純度>99.9%)、真空で昇華させる。収率は15.2g(25ミリモル)であり、理論値の80%に対応する。
【0155】
同じような方法で、以下の化合物を調製する:
【0156】
【化32-1】
【0157】
【化32-2】
【0158】
【化32-3】
【0159】
【化32-4】
【0160】
【化32-5】
【0161】
【化32-6】
【0162】
【化32-7】
【0163】
【化32-8】
【0164】
【化32-9】
【0165】
g)10-[3-(4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]-12,12-ジメチル-10,12-ジヒドロ-10-アザインデノ[2,1-b]フルオレン
【0166】
【化33】
【0167】
56g(140ミリモル)のB-[3-[7,7-ジメチルインデノ[2,1-b]カルバゾール-5[7H]-イル)-フェニル]ボロン酸と、49g(140ミリモル)の2-クロロ-4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジンと、78.9ml(158ミリモル)のNa
2CO
3(水中で2M溶液)を120mlのトルエンと、120mlのエタノールと、100mlの水に懸濁させる。この懸濁液に、2.6g(2.2ミリモル)のPd(PPh
3)
4を添加し、反応混合物を還流下で16時間、加熱する。冷ました後、有機相を分離させ、シリカゲルを通して濾過し、200mlの水で三度洗浄し、蒸発乾固させる。残留物をトルエンから再結晶化させる。残留物を熱トルエンで抽出し、クロロベンゼンから再結晶化させ(HPLC純度>99.9%)、真空で昇華させる。収率は82g(120ミリモル)であり、理論値の87%に対応する。
【0168】
同じような方法で、以下の化合物を調製する:
【0169】
【化34-1】
【0170】
【化34-2】
【0171】
【化34-3】
【0172】
h)ビフェニル-4-イル-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)アミン
【0173】
【化35】
【0174】
24.0g(142ミリモル、1.2当量)の4-アミノビフェニル(CAS 92-67-1)と32.0g(117ミリモル、1.0当量)の2-ブロモ-9,9’-ジメチルフルオレン(CAS 28320-31-2)とを最初に、950mlのトルエンに導入し、アルゴンで30分間飽和させる。1.0g(1.8ミリモル、0.02当量)の1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(CAS 12150-46-8)と、350mg(1.6ミリモル、0.01当量)の酢酸パラジウム(II)(CAS 3375-31-3)と、29g(300ミリモル、2.6当量)のナトリウムtert-ブトキシド(CAS 865-48-5)とをその後、添加し、混合物を還流下で終夜、加熱する。反応が完了したとき、バッチを300mlのトルエンで希釈し、水で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去する。50mlの酢酸エチルを茶色のオイルに添加し、混合物をヘプタン/酢酸エチル20:1の混合物に添加する。形成された固形物を吸引濾過し、ヘプタンで洗浄する。乾燥により、HPLC純度99.1%を有する、29g(80ミリモル、69%)の生成物が得られる。
【0175】
同じような方法で、以下の化合物が得られる:
【0176】
【化36-1】
【0177】
【化36-2】
【0178】
j)ビスビフェニル-4-イル-(4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-アミン
【0179】
【化37】
【0180】
600mlのトルエン中、49g(140ミリモル)の2-クロロ-4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジンと、43g(140ミリモル)のビスビフェニル-4-イルアミンとの脱気溶液をN
2で1時間、飽和させる。次いで最初に、2.09ml(8.6ミリモル)のP(tBu)
3と、次いで1.38g(6.1ミリモル)の酢酸パラジウム(II)とを溶液に添加し、その後、固体状態の17.7g(185ミリモル)のNaOtBuを添加する。反応混合物を還流下で1時間加熱する。室温に冷ました後、500mlの水を慎重に滴下する。水相を3×50mlのトルエンで洗浄し、MgSO
4で脱水させ、溶媒を真空で除去する。次いで、粗生成物をヘプタン/酢酸エチル(20:1)とともに、シリカゲルにおいてカラムクロマトグラフィにより精製する。残留物をトルエンから再結晶化させ、最後に高真空(p=5×10
-6mbar)で昇華させる。収率は60g(94ミリモル)であり、理論値の69%に対応する。
【0181】
同じような方法で、以下の化合物が得られる:
【0182】
【化38-1】
【0183】
【化38-2】
【0184】
【化38-3】
【0185】
以下の化合物は、手順g)と同じような方法で得られる:
【0186】
【化39-1】
【0187】
【化39-2】
【0188】
k)10-[3-(4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]-12,12-ジメチル-10,12-ジヒドロ-10-アザインデノ[2,1-b]フルオレン
【0189】
【化40】
【0190】
15.5g(43.3ミリモル)の2-クロロ-4-ジベンゾフラン-1-イル-6-フェニル-1,3,5-トリアジンと、19.3g(48ミリモル)の3-(12,12-ジメチル-12H-10-アザインデノ[2,1-b]-フルオレン-10-イル)ボロン酸とを、80mlのトルエンに溶解させ、脱気させる。水中の281mlの脱気した2MK
2CO
3溶液と、2.5g(2.2ミリモル)のPd(OAc)
2とを添加する。その後、反応混合物を80℃で、保護ガス雰囲気下で48時間撹拌する。冷却した溶液をトルエンで補充し、複数回水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させる。生成物をトルエン/ヘプタン(1:2)とともに、シリカゲルにおいてカラムクロマトグラフィにより精製し、最後に、高真空(p=5×10
-7mbar)で昇華させる。純度は99.9%である。収率:25.4g(37ミリモル)、理論値の78%。
【0191】
同じような方法で、以下の化合物が得られる:
【0192】
【化41-1】
【0193】
【化41-2】
【0194】
OLEDの製造
種々のOLEDについてのデータを、以下の例V1〜E21で提示する(表1および2を参照)。
【0195】
例V1−E21の前処理:厚さ50nmの構造化されたITO(インジウム錫酸化物)で被覆されたガラス板が、改善された加工のために、20nmのPEDOT:PSS(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレン・スルホン酸)で水溶液からのスピンコーティング、Heraeus Precious Metals GmbH独国からCLEVIOS(登録商標)P VP AI 4083として購入)で被覆される。これらの被覆されたガラス板は、OLEDが適用される基板を形成する。
【0196】
OLEDは、基本的に、次の層構造を有する:基板/正孔輸送層(HTL)/随意に、中間層(IL)/電子ブロック層(EBL)/発光層(EML)/随意に、正孔ブロック層(HBL)/電子輸送層(ETL)/随意に、電子注入層(EIL)および最後にカソード。カソードは、100nm厚のアルミニウムカソードにより形成される。OLEDの正確な構造が、表1に示されている。OLEDの製造のために必要な材料を、表3に示す。
【0197】
すべての材料は、真空室において、熱気相堆積により適用される。ここでは、発光層は、常に、少なくとも一種のマトリックス材料(ホスト材料)と、共蒸発により特定の体積割合で一種または複数種のマトリックス材料と予備混合される発光ドーパント(エミッター)とから成る。ここでは、IC1:IC3:TEG1(55%:35%:10%)等の表現は、材料IC1が55体積%の割合で層中に存在し、IC3が35体積%の割合で層中に存在し、TEG1が10体積%の割合で層中に存在することを意味する。同じように、電子輸送層も、二種の材料の混合物から成ってもよい。
【0198】
OLEDは、標準方法により特性決定される。この目的のために、エレクトロルミネセンススペクトル、ランベルト発光特性を仮定して、電流/電圧/輝度特性線(IUL特性線)から計算した、輝度の関数としての電流効率(cd/Aで測定)、パワー効率(Im/Wで測定)、外部量子効率(EQE、パーセントで測定)および寿命が測定される。エレクトロルミネセンススペクトルは、輝度1000cd/m
2で測定され、CIE1931xおよびy色座標はそこから計算される。表2での言い回しU1000は、輝度1000cd/m
2に対して必要とされる電圧を示す。CE1000とPE1000は、1000cd/m
2で達成される電流およびパワー効率をそれぞれ示す。最後に、EQE1000は、駆動輝度1000cd/m
2での外部量子効率を示す。寿命LTは、一定の電流で動作する輝度が、初期輝度から、ある比率L1に低下するまでの時間として定義される。表2中のL0;j0=4000cd/m
2とL1=70%という表現は、列LTに示される寿命が、初期輝度が4000cd/m
2から2800cd/m
2に低下した後の時間に対応することを意味する。同じように、L0;j0=20mA/cm
2とL1=80%は、20mA/cm
2で動作する輝度が、時間LT後に、その初期輝度の80%に低下することを意味する。
【0199】
種々のOLEDについてのデータを、表2に要約する。例V1〜V4は先行技術によるOLEDの比較例であり、例E1〜E21は、本発明によるOLEDのデータを示している。
【0200】
いくつかの例を、本発明の化合物の優位性を証明するために、以下により詳細に説明する。
【0201】
燐光OLEDの発光層における本発明の混合物の使用
燐光OLEDでマトリックス材料として使用するとき、本発明の材料は、先行技術と比べて、素子の寿命に関して、著しい改善を与える。緑色発光ドーパントTEG1と組み合わせて本発明の化合物EG1〜EG5を使用することにより、先行技術と比べて、約20%〜40%ほどの寿命の増加が可能になる(例V1とE1およびE2、V2とE3、V3とE4、V4とE5の比較)。
【0202】
【表1】
【0203】
【表2】
【0204】
【表3-1】
【0205】
【表3-2】
【0206】
【表3-3】
【0207】
【表3-4】