(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
第2の発明の圧力容器は、前記抜止め突起に前記補強部材の組付け方向に対して斜めをなす誘導面が形成されていてもよい。この構成によれば、補強部材の組付け時の抵抗を低減することができる。
【0014】
第2の発明の圧力容器は、前記補強部材には、前記抜止め突起が前記抜止孔に係止したときに、前記筒状突出部の突出端に当接する当接部が形成されていてもよい。この構成によれば、補強部材が正規の組付け位置に位置決めされるので、抜止め突起と抜止孔とを確実に係止させることができる。
【0015】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を
図1〜
図2を参照して説明する。本実施例1の圧力容器Aは、合成樹脂製のライナー10と、補強部材20と、口金30(請求項記載の機能部品)と、第1シール部材36(請求項記載のシール部材)と、第2シール部材45と、繊維強化樹脂層37と、バルブ40とを備えて構成されている。圧力容器Aは、燃料電池自動車や天然ガス自動車に搭載され、高圧の水素ガスや天然ガスの充填容器として用いられるものである。
【0016】
<ライナー10>
ライナー10は、径寸法が全長に亘ってほぼ一定の円筒状をなす胴部11と、胴部11の軸線方向両端縁に連なる一対のドーム部12とを備えた単一部品である。ライナー10の内部は、流体(水素ガスや天然ガス等)を貯留するための貯留空間13となっている。ライナー10は、ブロー成形によって所定形状に成形されている。一方のドーム部12の頂部14には、胴部11の軸線と同軸の円形をなす筒状突出部15が一体に、且つドーム部12の外方へ突出した形態で形成されている。筒状突出部15の内部空間は、その突出端がライナー10の外部へ開放されている。
【0017】
筒状突出部15は基端側領域16と突出端側領域17とによって構成されている。基端側領域16は、直接、ドーム部12に連なっていて、略四半円弧状に湾曲したテーパ状をなし、ドーム部12の外方へ突出している。突出端側領域17は、基端側領域16の突出端縁に滑らかに連なっていて、基端側領域16よりも更に外方へ突出している。突出端側領域17は、胴部11及びドーム部12と同軸状であって、径寸法が軸方向全領域に亘って一定の円筒状をなしている。
【0018】
<補強部材20>
補強部材20は、金属、硬質合成樹脂等のライナー10よりも剛性の高い材料からなる。補強部材20は、径寸法が一定の円筒部21と、円筒部21の一方の端部に一体形成された当接部22とを備えている。補強部材20は、突出端側領域17の内周面に気密状に密着した形態で筒状突出部15に設けられている。補強部材20は、軸線方向において突出端側領域17のほぼ全領域に亘って配されていて、補強部材20の内周面は、基端側領域16の内面(貯留空間13に臨む面)に対し滑らかに連続している。また、当接部22は、突出端側領域17の突出端面のうち内周側領域に気密状に密着している。突出端側領域17の突出端面のうち外周側領域は、当接部22の外面に対し面一状に連続している。
【0019】
補強部材20と筒状突出部15は、筒状突出部15を成形する過程で一体化されており、接着されてはいない。しかも、補強部材20の円筒部21の外径寸法(即ち、筒状突出部15の突出端側領域17の内径寸法)は、軸線方向の全領域に亘って一定である。そのため、外部からの剪断力等が作用したときに、円筒部21の外周面と突出端側領域17の内周面が剥離し、補強部材20と筒状突出部15が軸線方向へ相対変位することが懸念される。
【0020】
そこで、本実施例1の圧力容器Aは、補強部材20と筒状突出部15が軸線方向へ相対変位するのを規制する手段が設けられている。この規制手段は、補強部材20に形成した複数の係止孔23(請求項記載の係止部)と、筒状突出部15に形成した複数の係止突部18(請求項記載の係止部)とから構成されている。各係止孔23は、円筒部21の内周から外周へ貫通した形態である。そして、複数の係止孔23は周方向に間隔を開けて配されている。各係止突部18は、突出端側領域17の内周面から突出した形態であり、筒状突出部15を成形する過程で係止孔23に押し込まれながら形成されている。
【0021】
筒状突出部15が成形されて補強部材20と一体化した状態では、周方向に間隔を開けた複数箇所において、係止突部18の外面と係止孔23の内面とが、隙間なく密着して軸線方向に係止している。この複数箇所における係止作用により、補強部材20と筒状突出部15が軸線方向へ相対変位することが、確実に防止されている。
【0022】
<口金30>
口金30は、筒状突出部15に外嵌されている。口金30は、口金本体部31と、治具受け部32と、大径部33とを一体に形成したものである。口金本体部31は、筒状突出部15と同軸状の円筒形をなしている。口金本体部31の内周には、雌ネジ部34が形成されている。治具受け部32は、口金本体部31の軸線方向両端部のうちライナー10(圧力容器A)の外面側の端部から、径方向外側へフランジ状に張り出した形態であり、外周形状は非円形である。
【0023】
大径部33は、口金本体部31の他方(貯留空間13に臨む側)の端部から径方向外側へフランジ状に張り出した形態である。大径部33は、筒状突出部15と同軸状の円形をなす。口金30の内周面には、筒状突出部15の外周面が密着している。大径部33の軸線と交差する端面は、ドーム部12の外面に密着している。
【0024】
口金30の内周面のうち口金本体部31と大径部33との境界となる領域には、周方向の第1シール溝35が形成されている。この第1シール溝35には、口金30の内周面と筒状突出部15の外周面との間を気密状にシールする第1シール部材36が取り付けられている。この第1シール部材36は、軸線方向において補強部材20の円筒部21及び突出端側領域17と対応する位置に配されている。そして、第1シール部材36は、筒状突出部15の突出端側領域17の外周面に対し、弾性的に密着している。
【0025】
<繊維強化樹脂層37>
繊維強化樹脂層37は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスッチック等からなる。繊維強化樹脂層37は、胴部11の軸線を中心として回転するライナー10の外面に、図示しない繊維束(炭素繊維、ガラス繊維、ケプラ繊維等からなる糸状の繊維を束ねたもの)に液状の熱硬化性樹脂を含浸させたもの、又は繊維束に含浸した熱硬化性樹脂を半硬化状態にしたもの(プリプレグ繊維)を巻き付けるフィラメントワインディング法によって形成されている。
【0026】
繊維強化樹脂層37は、胴部11の外周面の全領域と、ドーム部12の外周面のうち口金30で覆われていない領域と、口金30の口金本体部31の外周面と、口金30の大径部33の外面とを覆い隠すように形成されている。口金30は、大径部33がドーム部12(ライナー10)と繊維強化樹脂層37との間で挟み付けられることにより、ライナー10及び繊維強化樹脂層37と一体化されている。これにより、ライナー10の筒状突出部15が口金30の内面に密着した状態に保たれる。
【0027】
<バルブ40>
バルブ40は、圧力容器A(貯留空間13)の内部と外部との間における流体(高圧ガス等)の流動と遮断とを切り替えるものである。バルブ40は、口金30及び筒状突出部15と同軸状の略円柱形なすバルブ本体部41と、バルブ本体部41の軸線方向における一方の端部に形成された治具嵌合部42とを有する単一部品である。バルブ本体部41のうち治具嵌合部42に近い側の領域の外周には、雄ネジ部43が形成されている。治具嵌合部42は、バルブ本体部41よりもフランジ状に拡径した形態であり、外周形状は非円形である。
【0028】
バルブ本体部41のうち治具嵌合部42とは反対側の領域は、バルブ本体部41よりも小径の円柱形をなし、補強部材20の円筒部21を貫通して貯留空間13に臨んでいる。治具嵌合部42の外面のうち雄ネジ部43側に臨む領域には、周方向の第2シール溝44が形成されている。第2シール溝44には、リング状の第2シール部材45が取り付けられている。第2シール部材45は、口金30の治具受け部32の外面に対し弾性的に密着している。
【0029】
<実施例1の作用及び効果>
圧力容器Aを製造する際には、ライナー10の成形工程において、筒状突出部15を形成しながら補強部材20と一体化させ、係止突部18と係止孔23を係止させる。この後、筒状突出部15に口金30を外嵌させる。このとき、筒状突出部15には補強部材20が一体化されているので、口金30が筒状突出部15の突出端部と干渉しても、筒状突出部15は不正に変形する虞がない。これにより、口金30を支障なく筒状突出部15に外嵌させることができる。口金30を筒状突出部15に取り付けた後、繊維強化樹脂層37を形成し、口金30とライナー10を一体化させる。
【0030】
この後、バルブ40を口金30に取り付ける。取付けの際には、手作業で雄ネジ部43を雌ネジ部34にねじ込んでいき、最後に、口金30の治具受け部32とバルブ40の治具嵌合部42に治具(図示省略)を嵌合してバルブ40を締め付ける。バルブ40を口金30に取り付ける過程では、バルブ本体部41が筒状突出部15内に挿入されるのであるが、上述のように筒状突出部15の内周には補強部材20が一体化されているで、バルブ40と筒状突出部15が直接、干渉する(当たり合う)虞はない。
【0031】
また、バルブ40が補強部材20と干渉したときには、バルブ40側からの押圧力や衝撃により、補強部材20が筒状突出部15に対し相対的に軸線方向(貯留空間13側)へ相対変位することが懸念される。しかし、係止突部18と係止孔23が強固に係止しているとともに、当接部22が筒状突出部15の突出端面に係止しているので、補強部材20が貯留空間13側へ相対変位する虞はない。バルブ40を口金30に取り付けると、圧力容器Aの製造が完了する。
【0032】
圧力容器A(貯留空間13)に貯留した流体(ガス)の圧力が高くなると、補強部材20の内周とバルブ40の外周との隙間を通る経路での流体のリークが懸念される。しかし、筒状突出部15の外周面と口金30の内周面との間の隙間においては、第1シール部材36によって気密が保たれているので、流体がリークする虞はない。また、口金30とバルブ40との隙間においては、第2シール部材45によって気密が保たれているので、流体がリークする虞はない。
【0033】
本実施例1の圧力容器Aは、胴部11の端部にドーム部12が連なるように成形されたライナー10と、ドーム部12に外向きに突出するように形成された筒状突出部15と、筒状突出部15の外周面に沿うように取り付けられた口金30と、筒状突出部15に設けられ、筒状突出部15が径方向へ変形することを規制する補強部材20とを備えている。そして、補強部材20と筒状突出部15には、夫々、係止孔23と係止突部18が形成されていて、この係止孔23と係止突部18が互いに係止することにより、補強部材20と筒状突出部15の軸線方向の相対変位が規制されている。
【0034】
特に、係止突部18は、筒状突出部15が成形される過程で係止孔23内に収容されているので、係止突部18の外面と係止孔23の内面が隙間無く密着している。したがって、係止突部18と係止孔23による係止機能の信頼性が高い。この係止孔23と係止突部18との係止作用により、補強部材20が筒状突出部15に対して位置ずれすることが防止されている。
【0035】
また、圧力容器Aには、筒状突出部15の外周面に弾性的に当接する第1シール部材36が設けられているが、筒状突出部15が、その内周面に作用する圧力容器Aの内圧の影響によってへたりを生じて肉薄になった場合、筒状突出部15が第1シール部材36から遠ざかるように径方向内側へ変位し得ることになる。このようになると、第1シール部材36による気密が保たれなくなる。しかし、本実施例1では、補強部材20が筒状突出部15の内周面に気密状に密着しているので、筒状突出部15の内周面に圧力容器Aの内圧が作用することはない。したがって、筒状突出部15の内周面に対する内圧の作用に起因して筒状突出部15にへたりが生じることが防止されている。
【0036】
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2を
図3を参照して説明する。本実施例2の圧力容器Bは、口金50(請求項記載の機能部品)を上記実施例1の口金30とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0037】
本実施例2の口金50は、円筒状をなす口金本体部51と、口金本体部51の一方の端部に形成された実施例1と同じ形状の治具受け(図示省略)と、口金本体部51の他方の端部に形成された実施例1と同様の大径部52とを備えた単一部品である。口金本体部51の径方向の厚さ寸法と、大径部52のうち口金本体部51に連なる領域の径方向の厚さ寸法は、いずれも、実施例1の口金本体部31及び大径部33に比べて大きく設定されている。
【0038】
大径部52には、その貯留空間13に臨む端面を凹ませた形態の収容溝53が形成されている。収容溝53は、口金本体部51と同軸状の円形をなしている。収容溝53には、補強部材20と、筒状突出部15のうち補強部材20と一体化された突出端側領域17とが収容されている。補強部材20の円筒部21の内周面と、収容溝53の径方向内側(径方向外向き)の周面53aは、殆ど隙間なく対向している。また、突出端側領域17の外周面と、収容溝53の径方向外側(径方向内向き)の周面53bも、殆ど隙間なく対向している。
【0039】
収容溝53の径方向外側の周面53bには、周方向の第1シール溝54が形成されている。この第1シール溝54には、第1シール部材55(請求項記載のシール部材)が取り付けられている。第1シール部材55は、突出端側領域17の外周面に気密状に密着している。これにより、圧力容器B内の流体(ガス)が収容溝53の内部を通る経路でリークすることが防止されている。尚、口金50とバルブ40との隙間を通るリークは、実施例1と同じ構成の第2シール部材(図示省略)によって防止されている。
【0040】
本実施例2においても、筒状突出部15に補強部材20が一体化されている。したがって、口金50の収容溝53に筒状突出部15と補強部材20を収容する際に、収容溝53の開口縁が筒状突出部15と干渉しても、筒状突出部15が不正に径方向へ変位する虞はない。また、収容溝53の開口縁が補強部材20と干渉したときには、実施例1と同様、係止突部18と係止孔23が強固に係止しているとともに、当接部22が筒状突出部17の突出端面に係止しているので、補強部材20が貯留空間13側へ相対変位する虞はない。
【0041】
特に、係止突部18の外面と係止孔23の内面が隙間無く密着しているので、係止突部18と係止孔23による係止機能の信頼性が高い。また、補強部材20が筒状突出部15の内周面に気密状に密着しているので、筒状突出部15の内周面に圧力容器Bの内圧が作用することはない。したがって、筒状突出部15の内周面に対する内圧の作用に起因して筒状突出部15にへたりが生じることが防止されている。
【0042】
<実施例3>
次に、本発明を具体化した実施例3を
図4を参照して説明する。本実施例3の圧力容器Cは、ライナー60の筒状突出部63と補強部材70との係止構造を、上記実施例1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0043】
本実施例3のライナー60は、実施例1と同様、ドーム部61の頂部62から外方へ突出する筒状突出部63を有している。筒状突出部63は、実施例1と同様、基端側領域64と突出端側領域65とから構成されている。本実施例3では、筒状突出部63(ライナー60)を所定形状に成形する工程が、筒状突出部63に補強部材70を一体化させる工程とは別に行われる。つまり、ライナー60と筒状突出部63を所定形状に成形した後に、補強部材70が筒状突出部63に取り付けられる。また、筒状突出部63には、補強部材70を組み付ける前に、あらかじめ、複数の抜止め突起66(請求項記載の係止部)が形成されている。複数の抜止め突起66は、実施例1,2の係止突部18と同様、周方向に間隔を開けて配置されている。抜止め突起66には、軸線方向に対して傾斜した誘導面67が形成されている。
【0044】
補強部材70は、実施例1の補強部材70と同じ形状の円筒部71と当接部72とを有している。円筒部71には、実施例1の係止孔23と同じ形態の複数の抜止孔73(請求項記載の係止部)が形成されている。複数の抜止孔73は、複数の抜止め突起66と対応するように、周方向に間隔を開けて配されている。
【0045】
補強部材70は、筒状突出部63に対し、その突出端側から内嵌するように組み付けられる。組付けの過程では、抜止め突起66が円筒部71と干渉する。この状態から更に補強部材70の組付けを進めると、補強部材70が抜止め突起66の誘導面67に摺接し、誘導面67の傾斜により筒状突出部63の突出端側領域65が径方向外側へ弾性撓みする。そして、補強部材70が正規の組付位置に到達すると、当接部72が突出端側領域65の突出端面に当接されるともに、抜止め突起66が抜止孔73内に嵌入する。この当接部72の係止作用と、抜止め突起66に対する抜止孔73の係止作用とにより、補強部材70は、筒状突出部63に対し軸線方向への相対変位を規制された状態に保持される。
【0046】
本実施例3においては、補強部材70が筒状突出部63に取り付けられているので、口金30を筒状嵌合部63に外嵌するように組み付ける際に、口金30が筒状突出部63の突出端と干渉しても、筒状突出部63が不正に径方向内側へ変位する虞はない。また、バルブ40を口金30に取り付ける際に、バルブ40が補強部材70と干渉したときには、実施例1,2と同様、抜止め突起66と抜止孔73が係止しているとともに、当接部72が筒状突出部63の突出端面に係止しているので、補強部材70が貯留空間13側へ相対変位する虞はない。
【0047】
また、本実施例3では、筒状突出部63を形成した後に、補強部材70を組み付けるようになっているので、筒状突出部を成形しながら補強部材と一体化させる場合に比べると、筒状突出部63を形成する装置の簡素化を図ることができる。また、抜止め突起66には、補強部材70の組付け方向に対して斜めをなす誘導面67が形成されているので、補強部材70の組付け時の抵抗を低減することができる。また、補強部材70には、抜止め突起66が抜止孔73に係止したときに、筒状突出部63の突出端に当接する当接部72が形成されている。この構成によれば、補強部材70が正規の組付け位置に位置決めされるので、抜止め突起66と抜止孔73とを確実に係止させることができる。
【0048】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1〜3では、補強部材側の係止部(係止孔、抜止孔)内に筒状突出部側の係止部(係止突部、抜止め突起)を嵌入させたが、これとは逆に、補強部材側の係止部を筒状突出部側の係止部内に嵌入してもよい。
(2)上記実施例1〜3では、補強部材を筒状突出部の内周面を覆うように設けたが、これに限らず、補強部材は、筒状突出部の外周面を覆うように設けてもよく、筒状突出部に形成した周方向の取付溝内に収容してもよい。前者の場合、シール部材は、補強部材の外周面に密着するように設けてもよく、筒状突出部の内周面に密着するように設けてもよい。また、後者の場合、シール部材は、筒状突出部の外周面に密着するように設けてもよく、筒状突出部の内周面に密着するように設けてもよい。
(3)上記実施例1〜3では、シール部材を筒状突出部の外周面に密着するように設けたが、これに限らず、シール部材は補強部材の内周面に密着するように設けてもよい。
(4)上記実施例1〜3では、筒状突出部の外周面が口金で覆われ、筒状突出部の内周面がバルブで覆われるようにしたが、筒状突出部の内周面が口金で覆われ、筒状突出部の外周面が繊維強化樹脂層で覆われるようにしてもよい。
(5)上記実施例2に、実施例3の抜止め突起と抜止孔の係止構造を適用してもよい。